JP2015073992A - レーザ加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工ヘッドが被加工物の端面の近くにあっても、また退避位置が区々としていても、安定したアプローチ制御が行えるレーザ加工装置を得ること。
【解決手段】加工ヘッド位置2aおよびギャップ計測値5aに基づき演算検出した被加工面位置6aを、加工ヘッド位置2aの変化量とギャップ計測値5aの変化量との差異に基づいて補正する。その補正された被加工面位置7aと加工ヘッドの位置制御で用いるその時点の位置指令4aと予め設定されたギャップ指令値12とを用いてアプローチ終了までの加工ヘッドに対する残り位置指令分に対応する距離である残指令距離8aを演算する。この残指令距離8aに対応する速度指令が、この残指令距離8aと予め設定された最大加速度13および最大速度14とに基づいて第2の速度指令11aとして求められ、その第2の速度指令11aを用いて位置指令4aが求められる。
【選択図】図1
【解決手段】加工ヘッド位置2aおよびギャップ計測値5aに基づき演算検出した被加工面位置6aを、加工ヘッド位置2aの変化量とギャップ計測値5aの変化量との差異に基づいて補正する。その補正された被加工面位置7aと加工ヘッドの位置制御で用いるその時点の位置指令4aと予め設定されたギャップ指令値12とを用いてアプローチ終了までの加工ヘッドに対する残り位置指令分に対応する距離である残指令距離8aを演算する。この残指令距離8aに対応する速度指令が、この残指令距離8aと予め設定された最大加速度13および最大速度14とに基づいて第2の速度指令11aとして求められ、その第2の速度指令11aを用いて位置指令4aが求められる。
【選択図】図1
Description
本発明は、加工ヘッドから被加工物の加工表面にレーザ光を照射して加工を実施するレーザ加工装置に関するものである。
レーザ加工においては、被加工物の加工品質を所定に確保するために、レーザ光を射出する加工ヘッド(のノズル)と被加工物の加工表面(以下「被加工面」と称す)との相対距離であるギャップを一定値(ギャップ基準位置)に保つことが重要である。しかし、被加工面が平坦であることはまれであり、被加工物毎に異なった反りがある。また、被加工面における反りは、レーザ加工に伴う発熱の影響によっても、発生してくる。
そこで、レーザ加工装置では、レーザ加工時においては、加工ヘッドと被加工面とのギャップを一定値に保つために、加工ヘッドの位置決め制御として、加工ヘッドをXY軸で示される被加工面上を移動させる位置制御と、そのXY軸で示される被加工面に垂直なZ軸方向において加工ヘッドをその被加工面に存する反りの状態に追従させる位置制御とを並行して行うようにしている。なお、このように加工ヘッドを、XY軸で示される被加工面上を移動させる際に、並行して、Z軸方向において被加工面の反りの状態に追従させる位置制御を行う動作は、倣い動作と呼ばれている。
具体的に言うと、レーザ加工時には、加工ヘッドを被加工物の表面状態に倣わせる倣い制御を行っている。そして、加工終了点から次の加工開始点までは、倣い制御を停止させて加工ヘッドをZ軸上に予め定めた退避位置へ逃がす制御を行い、加工ヘッドをその退避位置へ逃がした状態で次の加工開始点まで早送り移動を行い、加工開始点において再び倣いアプローチ動作を開始し、加工ヘッドをギャップ基準位置に位置決めすることを行っている。
以上説明した倣いアプローチ制御を実現する構成は、例えば特許文献1に示されているが、概略、次の通りである。すなわち、従来のレーザ加工装置では、倣いアプローチ速度を倣いアプローチ速度格納部に格納し、倣いアプローチ動作時の加減速動作の加速度を時定数の形で倣いアプローチ加減速時定数格納部に格納する。倣いアプローチ動作中においては、ギャップ基準位置到達距離演算部は、ギャップ比較器が示すギャップ基準位置からのずれ量を元にギャップ基準位置までの距離を算出し続け、また、倣いアプローチ動作時減速停止距離演算部は、移動中の速度情報と倣いアプローチ加減速時定数格納部からの加減速情報とを元に移動中の速度から減速停止した場合の停止距離を算出し続ける。そして倣いアプローチ動作時移動指令生成部は、倣いアプローチ動作時減速停止距離演算部からの移動速度に対応した減速停止距離情報と、ギャップ基準位置到達距離演算部からのギャップ基準位置までの距離情報と、倣いアプローチ速度情報と、加速度情報とを元に倣いアプローチ動作時の移動指令を算出して加減速動作を行う。なお、ギャップ比較器は、正極入力端子への比較入力信号がギャップ計測装置の出力(ギャップ計測値)であり、負極入力端子への比較入力信号がギャップ基準位置である。
ところで、前記したように、レーザ加工時の倣い制御では、安定した加工が行えるようにするため、レーザ光を射出する加工ヘッドと被加工面とのギャップを測定し、一定に保つ制御を行っているが、次のようなケースにおいてアプローチ制御が不安定になることが起こるという問題があった。
すなわち、ギャップを測定するギャップ計測装置には、主に、非接触センサである静電容量センサや過電流センサが用いられているが、これらのギャップセンサを用いた場合、加工ヘッドノズル先端直下の信号のみを元にギャップを測定することは困難であり、実際には若干広い範囲からの信号を元にギャップを測定することになる。つまり、加工ヘッドが被加工物の端面近くにある場合は、ギャップセンサの計測値に誤差を生じやすい。
したがって、加工ヘッドが被加工物の端面近くにある場合にアプローチを行うと、ギャップセンサの計測値にずれが生ずる。特許文献1に示されるように、ギャップセンサの計測値を正極入力端子への信号としてギャップ比較器に入力させ、減速位置を求める方式では、本来減速すべきギャップ位置よりも低い位置で減速が開始されてしまうので、アプローチ制御が不安定になってしまうことがある。
また、切り落とした部分の上を倣い制御が通る場合は、その倣い制御を一旦止めるとともに、切断した被加工物の立ち上がり点との干渉を避けるため加工ヘッドをある程度の高さの退避位置まで上昇させ、その上昇させた加工ヘッドを次の加工位置で退避位置から下降させてアプローチを行うことになる。このような場合には加工ヘッドの退避位置が区々として生成されるので、特許文献1に示されるように、ギャップセンサの計測値を正極入力端子への信号としてギャップ比較器に入力させ位置制御や速度制御を行う方式では、加工ヘッドの高さ毎に、つまり退避位置毎にギャップの変化が異なることが起こり、アプローチ制御が不安定になる可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、加工ヘッドが被加工物の端面の近くにあっても、また退避位置が区々としていても、安定したアプローチ制御が行えるレーザ加工装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、被加工物の加工表面である被加工面に直交する方向において加工ヘッドをその位置を位置指令に一致するように制御して前記被加工面にアプローチさせ、前記加工ヘッドから前記被加工面にレーザ光を照射して前記被加工物を加工するレーザ加工装置において、前記加工ヘッドの位置を検出する加工ヘッド位置検出器と、速度指令に基づいて前記加工ヘッドの位置を指示する位置指令を演算する位置指令演算部と、位置が前記位置指令演算部にて演算される位置指令と一致するように制御される前記加工ヘッドと前記被加工面とのギャップを計測するギャップ計測装置と、前記加工ヘッド位置検出器にて検出された加工ヘッド位置および前記ギャップ計測装置にて計測されたギャップ計測値に基づき前記被加工面の位置を演算して検出する被加工面位置演算部と、前記被加工面位置演算部にて検出された被加工面位置を、前記加工ヘッド位置検出器にて検出された加工ヘッド位置の変化量と前記ギャップ計測装置にて計測されたギャップ計測値の変化量との差異に基づいて補正する被加工面位置補正部と、予め設定されたギャップ指令値、前記位置指令演算部にて演算される位置指令および前記被加工面位置補正部にて補正された被加工面位置に基づいて、アプローチ終了までの前記加工ヘッドに対する残り位置指令分に対応する距離である残指令距離を演算する残指令距離演算部と、前記位置指令演算部に入力させる前記速度指令を、前記残指令距離演算部にて演算された残指令距離と予め設定された最大加速度および最大速度とに基づいて演算する速度指令演算部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、検出された加工ヘッド位置および計測されたギャップ計測値に基づき演算して検出された被加工面位置を補正することができる、換言すれば、計測されたギャップ計測値を補正することができる。よって、ギャップの測定誤差の有無によらず安定したアプローチが可能になる。特に、被加工物の端面に近い位置でアプローチを行った場合でも、また、退避位置が区々としていても、安定したアプローチ制御が行えるという従来にない顕著な効果を奏する。
以下に、本発明にかかるレーザ加工装置の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるレーザ加工装置において加工ヘッドのアプローチ制御を実施するアプローチ制御部の要部構成を示すブロック図である。
図1は、本発明の実施の形態1によるレーザ加工装置において加工ヘッドのアプローチ制御を実施するアプローチ制御部の要部構成を示すブロック図である。
レーザ加工装置は、加工ヘッドから被加工物(例えば、ステンレス、軟鋼、アルミ、黄銅などの板金)の加工表面である被加工面にレーザ光を照射して該被加工面を加工する際に、加工ヘッドをXY軸で示される被加工面上を水平方向(XY面の例えばX軸方向)へ相対移動させると共に、上下方向(XY面に直交するZ軸方向)に加工ヘッドの移動を制御して、加工ヘッドと被加工面とのギャップを一定値(ギャップ基準位置)にする倣い制御を行っている。
そして、加工終了点から次の加工開始点までは、倣い制御を停止させ、Z軸方向の所定位置に予め定めた逃避位置に加工ヘッドを逃がす操作を行い、加工ヘッドをその逃避位置に逃がした状態で次の加工開始点まで早送り移動を行い、次の加工開始点に到達すると、アプローチ動作を開始し、逃避位置に逃がした加工ヘッドをZ軸方向に移動制御してギャップ基準位置に位置決めすることを行う。
図1は、加工開始点においてアプローチ動作を開始し倣い制御を実施することにより、加工ヘッドのアプローチ制御を実施するアプローチ制御部の要部構成であり、加工ヘッド駆動部1と、加工ヘッド位置検出器2と、加工ヘッド位置制御部3と、位置指令演算部4と、ギャップ計測装置であるギャップセンサ5と、被加工面位置演算部6と、被加工面位置補正部7と、残指令距離演算部8と、停止可能速度演算部9と、第1の速度指令演算部10と、第2の速度指令演算部11とを備えている。ここで、停止可能速度演算部9、第1の速度指令演算部10および第2の速度指令演算部11は、全体として、位置指令演算部4に与える速度指令を演算する「速度指令演算部」を構成している。
次に、加工ヘッドのZ軸方向への移動を制御して、加工ヘッドを被加工面へアプローチさせる動作について説明する。
加工ヘッド位置制御部3は、加工ヘッド位置検出器2にて検出される加工ヘッド位置2aを、位置指令演算部4にて演算された位置指令4aが示すZ軸上の位置と一致させるように指示する制御信号3aを生成し、加工ヘッド駆動部1に出力する。
加工ヘッド駆動部1は、加工ヘッド位置制御部3からの制御信号3aが指示する、被加工物の加工表面である被加工面に直交する方向(Z軸方向)における位置に加工ヘッドを駆動設定して被加工面にアプローチさせ、加工ヘッドから被加工面にレーザ光を照射してレーザ加工を実施する。
加工ヘッド位置検出器2は、加工ヘッド駆動部1が移動制御する加工ヘッドの位置を検出する。検出された加工ヘッド位置2aは、加工ヘッド位置制御部3と被加工面位置演算部6と被加工面位置補正部7とに入力される。
位置指令演算部4は、第2の速度指令演算部11にて演算された第2の速度指令11aを積分して位置指令4aを求める。求められた位置指令4aは、加工ヘッド位置制御部3と残指令距離演算部8とに入力される。
ギャップセンサ5は、加工ヘッドと被加工面とのギャップを計測する。計測されたギャップ計測値5aは、被加工面位置演算部6と被加工面位置補正部7とに入力される。なお、ギャップセンサ5の検出距離は、例えば10mmが最大値であり、それ以上は最大値(10mm)が出力される。
被加工面位置演算部6は、ギャップセンサ5にて計測されたギャップ計測値5aと加工ヘッド位置検出器2にて検出された加工ヘッド位置2aとに基づき、Z軸方向の被加工面位置(補正前被加工面位置)6aを演算して検出する。検出された被加工面位置6aは、被加工面位置補正部7に入力される。
被加工面位置補正部7は、被加工面位置演算部6にて検出された被加工面位置6aを、加工ヘッド位置検出器2にて検出された加工ヘッド位置2aの変化量とギャップセンサ5にて計測されたギャップ計測値5aの変化量との差異に基づいて補正する。補正された被加工面位置7aは、残指令距離演算部8に入力される。つまり被加工面位置補正部7は、計測されたギャップ計測値5aを補正している。
ここで、図2と図3を参照して被加工面位置補正部7の補正動作について具体的に説明する。なお、図2は、図1に示すギャップセンサの測定範囲を説明する図である。図2では、加工ヘッド15と被加工物16の被加工面との位置関係(側面図)が示され、また被加工物16の被加工面上における加工ヘッド15のノズル直下位置17と図示しないギャップセンサの測定範囲18との関係(上面図)が示されている。
ギャップセンサ5は、加工ヘッドのノズルの先端から被加工物の被加工面までの距離を測定する装置であるが、前述した通り、レーザ加工装置で用いるようなギャップセンサではノズルの直下のみの信号を用いて測定することは困難である。図2に示すように、加工ヘッド15のノズルの高さ位置が図2(a)(b)(c)と上がる毎に、ギャップセンサ5の測定範囲18は、広くなっていく。したがって、加工ヘッド15が被加工物16の端面近くに位置している場合は、図2(b)(c)に示すように測定範囲18が被加工物16の無い場所にまで及ぶ場合がある。このような場合には、ギャップセンサ5は、被加工物16の無い部分が測定範囲18に入っている比率に応じて、実際のギャップ値よりも広いギャップ値を出力することになる。
また、図3は、アプローチする加工ヘッドの位置によるギャップセンサの出力変化を説明する図である。図3(a)ではアプローチする被加工面上の加工ヘッド位置(P1〜P5)が示され、図3(b)では、図3(a)に示す加工ヘッド位置(P1〜P5)における加工ヘッドのノズルの高さ位置とギャップセンサ出力との関係が示されている。
図3に示すように、ギャップ計測値の誤差は、アプローチする被加工面上の位置によって異なり、被加工面上の同じ場所でギャップを測定したとしても、被加工面に直交するZ軸方向における加工ヘッドのノズルの高さが低いほど、つまり、加工ヘッドと被加工面とのギャップが小さいほど、精度が良くなる。したがって、被加工物の端面近くでアプローチを行った場合、検出された加工ヘッド位置の変化量とギャップ計測値の変化量とは高さによって異なることになる。よって、被加工面位置補正部7は、変化量のずれからギャップセンサ5が測定したギャップ計測値5aの誤差を推定し、その推定値に基づき、被加工面位置演算部6が演算検出した被加工面位置(補正前被加工面位置)6aを補正し、その補正した被加工面位置(補正後被加工面位置)7aを出力することができる。
次に、図1に戻って残指令距離演算部8は、位置指令演算部4にて演算された位置指令4aと、被加工面位置補正部7が出力する補正後被加工面位置7aと、予め設定されたギャップ指令値12とに基づいて、その時点での位置指令4aが示す位置と加工ヘッドのアプローチ終了位置との距離を残指令距離8aとして演算する。ここで求まる「距離」は、アプローチ終了までの加工ヘッドに対する残り位置指令分に対応する距離を示すので、残指令距離と称している。
次に、位置指令演算部4に与える「速度指令」を演算する「速度指令演算部」を構成している、停止可能速度演算部9、第1の速度指令演算部10および第2の速度指令演算部11について説明する。
まず、停止可能速度演算部9では、残指令距離8aと予め設定した最大加速度13とに基づき、最大停止可能速度9aを演算する。次の第1の速度指令演算部10では、停止可能速度演算部9が出力する最大停止可能速度9aと予め設定した最大速度14とに基づき第1の速度指令10aを演算する。最後の第2の速度指令演算部11では、第1の速度指令演算部10が出力する第1の速度指令10aと予め設定した最大加速度13とに基づき第2の速度指令11aを演算する。
すなわち、第2の速度指令演算部11では、第1の速度指令10aを時間微分して加速度指令を演算し、この加速度指令の絶対値が最大加速度13に達しない場合は、第1の速度指令10aを時間微分して得られた加速度指令を採用し、それを積分して第2の速度指令11aとする一方、最大加速度13以上の場合は最大加速度13を加速度指令として採用し、それを積分して第2の速度指令11aとする。
このように、「速度指令演算部」を構成している、停止可能速度演算部9、第1の速度指令演算部10および第2の速度指令演算部11では、残指令距離8aに対応する速度指令が、この残指令距離8aと予め設定された最大加速度13および最大速度14とに基づいて第2の速度指令11aとして求められる。位置指令演算部4は、その第2の速度指令11aを積分して位置指令4aとする。このようにして求められた位置指令4aにより加工ヘッドの位置制御がなされる。
以上のように、この実施の形態1では、被加工面位置演算部にて演算検出された被加工面位置を、被加工面位置補正部にて加工ヘッド位置検出器で検出された加工ヘッド位置とギャップセンサで計測されたギャップ計測値とに基づいて補正できるので、換言すれば計測されたギャップ計測値を補正できるので、ギャップ計測値に誤差がある場合でも安定してアプローチを行うことができる。特に、被加工物の端面に近い位置でアプローチを行った場合でも安定したアプローチ制御を行うことができる。なお、誤差がない場合は従来通り安定したアプローチが行えることは言うまでもない。
また、演算検出した被加工面位置を補正し、その補正した被加工面位置(つまり補正したギャップ計測値)と、加工ヘッドの位置制御に用いるその時点の位置指令とを用いてアプローチ終了までの加工ヘッドに対する残り位置指令分に対応する距離(残指令距離)を演算し、この残指令距離に対応する速度指令(図1では第2の速度指令としている)を、その残指令距離と予め設定された最大加速度および最大速度とに基づいて演算し、それを位置指令演算部に入力させるので、高精度で信頼性の高いアプローチ制御が行える。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2によるレーザ加工装置において加工ヘッドのアプローチ制御を実施するアプローチ制御部の要部構成を示すブロック図である。なお、図4では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないし同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
図4は、本発明の実施の形態2によるレーザ加工装置において加工ヘッドのアプローチ制御を実施するアプローチ制御部の要部構成を示すブロック図である。なお、図4では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないし同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
図4において、本実施の形態2によるレーザ加工装置では、図1(実施の形態1)に示した構成において、被加工面位置補正部7に代えて、被加工面位置補正部19が設けられている。
レーザ加工装置には、様々な形の被加工物が加工台の任意の場所に設置される。レーザ加工装置は、その様々な形の被加工物の大きさと形状を認識することが可能である。図3に示すように、ギャップセンサ5が出力するデータに関しては、被加工物のどの位置にアプローチするかにより、どの程度誤差が生じるかを予め測定しておくことが可能である。したがって、予めレーザ加工装置のアプローチ制御部にアプローチ位置における被加工物の端面からの距離により補正値を入力しておくことが可能である。
すなわち、図4に示すように、被加工面位置補正部19は、外部から被加工物端面相対位置20が入力される。被加工面位置補正部19は、加工ヘッド位置2aとギャップ計測値5aとから計算した補正前被加工面位置6aを、被加工物端面相対位置20に応じて予め与えていた補正値を用いて補正しした被加工面位置(補正後被加工面位置)19aを出力することが可能である。
以上のように、本実施の形態2によれば、予め求めておいた補正値を用いて補正前被加工面位置を補正するので、計算が容易になる。加えて、実施の形態1と同様に、ギャップ計測値に誤差がある場合でも安定してアプローチを行うことができる。なお、実施の形態1と同様に、誤差がない場合は従来通り安定したアプローチが行えることは言うまでもない。
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3によるレーザ加工装置において加工ヘッドのアプローチ制御を実施するアプローチ制御部の要部構成を示すブロック図である。なお、図5では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないし同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
図5は、本発明の実施の形態3によるレーザ加工装置において加工ヘッドのアプローチ制御を実施するアプローチ制御部の要部構成を示すブロック図である。なお、図5では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないし同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
図5において、本実施の形態3によるレーザ加工装置では、図1(実施の形態1)に示した構成において、被加工面位置補正部7に代えて、被加工面位置補正部21が設けられている。
被加工面位置補正部21は、入力関係が図1(実施の形態1)に示した被加工面位置補正部7と同様であるとともに、図4(実施の形態2)に示した被加工物端面相対位置20が入力される。つまり、被加工面位置補正部21が出力する被加工面位置21aは、被加工面位置補正部21が出力する被加工面位置21aは、被加工面位置演算部6が演算検出した被加工面位置6aを、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせた構成によって補正したものになっている。
被加工物の端面からの距離がわかっている場合でも、レーザ加工の場合は加工が完了するとその位置は穴になってしまい、その影響でギャップ計測値5aに誤差が生じる場合がある。
本実施の形態3では、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせた構成であるので、加工完了位置に穴が空いていても、より正確に補正後被加工面位置を出力することが可能である。よって、より安定したアプローチ制御が見込める。
以上のように、本発明にかかるレーザ加工装置は、加工ヘッドが被加工物の端面の近くにあっても、また退避位置が区々としていても、安定したアプローチ制御が行えるレーザ加工装置として有用である。
1 加工ヘッド駆動部、2 加工ヘッド位置検出器、3 加工ヘッド位置制御部、4 位置指令演算部、5 ギャップ計測装置としてのギャップセンサ、6 被加工面位置演算部、7,19,21 被加工面位置補正部、8 残指令距離演算部、9 停止可能速度演算部、10 第1の速度指令演算部、11 第2の速度指令演算部、15 加工ヘッド、16 被加工物、17 ノズル直下位置、18 測定範囲。
Claims (4)
- 被加工物の加工表面である被加工面に直交する方向において加工ヘッドをその位置を位置指令に一致するように制御して前記被加工面にアプローチさせ、前記加工ヘッドから前記被加工面にレーザ光を照射して前記被加工物を加工するレーザ加工装置において、
前記加工ヘッドの位置を検出する加工ヘッド位置検出器と、
速度指令に基づいて前記加工ヘッドの位置を指示する位置指令を演算する位置指令演算部と、
位置が前記位置指令演算部にて演算される位置指令と一致するように制御される前記加工ヘッドと前記被加工面とのギャップを計測するギャップ計測装置と、
前記加工ヘッド位置検出器にて検出された加工ヘッド位置および前記ギャップ計測装置にて計測されたギャップ計測値に基づき前記被加工面の位置を演算して検出する被加工面位置演算部と、
前記被加工面位置演算部にて検出された被加工面位置を、前記加工ヘッド位置検出器にて検出された加工ヘッド位置の変化量と前記ギャップ計測装置にて計測されたギャップ計測値の変化量との差異に基づいて補正する被加工面位置補正部と、
予め設定されたギャップ指令値、前記位置指令演算部にて演算される位置指令および前記被加工面位置補正部にて補正された被加工面位置に基づいて、アプローチ終了までの前記加工ヘッドに対する残り位置指令分に対応する距離である残指令距離を演算する残指令距離演算部と、
前記位置指令演算部に入力させる前記速度指令を、前記残指令距離演算部にて演算された残指令距離と予め設定された最大加速度および最大速度とに基づいて演算する速度指令演算部と
を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。 - 被加工物の加工表面である被加工面に直交する方向において加工ヘッドをその位置を位置指令に一致するように制御して前記被加工面にアプローチさせ、前記加工ヘッドから前記被加工面にレーザ光を照射して前記被加工物を加工するレーザ加工装置において、
前記加工ヘッドの位置を検出する加工ヘッド位置検出器と、
速度指令に基づいて前記加工ヘッドの位置を指示する位置指令を演算する位置指令演算部と、
位置が前記位置指令演算部にて演算される位置指令と一致するように制御される前記加工ヘッドと前記被加工面とのギャップを計測するギャップ計測装置と、
前記加工ヘッド位置検出器にて検出された加工ヘッド位置および前記ギャップ計測装置にて計測されたギャップ計測値に基づき前記被加工面の位置を演算して検出する被加工面位置演算部と、
前記被加工面位置演算部にて検出された被加工面位置を、外部から指定されたアプローチ位置の被加工物端面からの相対位置に応じて予め設定された補正値を用いて補正する被加工面位置補正部と、
予め設定されたギャップ指令値、前記位置指令演算部にて演算される位置指令および前記被加工面位置補正部にて補正された被加工面位置に基づいて、アプローチ終了までの前記加工ヘッドに対する残り位置指令分に対応する距離である残指令距離を演算する残指令距離演算部と、
前記位置指令演算部に入力させる前記速度指令を、前記残指令距離演算部にて演算された残指令距離と予め設定された最大加速度および最大速度とに基づいて演算する速度指令演算部と
を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。 - 被加工物の加工表面である被加工面に直交する方向において加工ヘッドをその位置を位置指令に一致するように制御して前記被加工面にアプローチさせ、前記加工ヘッドから前記被加工面にレーザ光を照射して前記被加工物を加工するレーザ加工装置において、
前記加工ヘッドの位置を検出する加工ヘッド位置検出器と、
速度指令に基づいて前記加工ヘッドの位置を指示する位置指令を演算する位置指令演算部と、
位置が前記位置指令演算部にて演算される位置指令と一致するように制御される前記加工ヘッドと前記被加工面とのギャップを計測するギャップ計測装置と、
前記加工ヘッド位置検出器にて検出された加工ヘッド位置および前記ギャップ計測装置にて計測されたギャップ計測値に基づき前記被加工面の位置を演算して検出する被加工面位置演算部と、
前記被加工面位置演算部にて検出された被加工面位置を、前記位置指令演算部にて演算された位置指令の変化と前記ギャップ計測装置にて計測されたギャップ計測値の変化との差異および外部から指定されたアプローチ位置の被加工物端面からの相対位置に応じて予め設定された補正値に基づいて補正する被加工面位置補正部と、
予め設定されたギャップ指令値、前記位置指令演算部にて演算される位置指令および前記被加工面位置補正部にて補正された被加工面位置に基づいて、アプローチ終了までの前記加工ヘッドに対する残り位置指令分に対応する距離である残指令距離を演算する残指令距離演算部と、
前記位置指令演算部に入力させる前記速度指令を、前記残指令距離演算部にて演算された残指令距離と予め設定された最大加速度および最大速度とに基づいて演算する速度指令演算部と
を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。 - 前記速度指令演算部は、
前記残指令距離演算部にて演算された残指令距離と予め設定された前記最大加速度とに基づいて最大停止可能速度を演算する停止可能速度演算部と、
前記停止可能速度演算部にて演算された最大停止可能速度と予め設定された前記最大速度とに基づいて第1の速度指令を演算する第1の速度指令演算部と、
前記第1の速度指令演算部に演算された第1の速度指令と予め設定された前記最大加速度とに基づき前記位置指令演算部に入力させる速度指令となる第2の速度指令を演算する第2の速度指令演算部と
を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のレーザ加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (1)
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JP7426994B2 (ja) | 2018-10-16 | 2024-02-02 | シューラー・プレッセン・ゲーエムベーハー | 連続的に搬送される板状金属ストリップから板金ブランク材をレーザ切断する方法および装置 |
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JP2006122928A (ja) * | 2004-10-27 | 2006-05-18 | Mitsubishi Electric Corp | レーザ加工装置 |
-
2013
- 2013-10-04 JP JP2013209418A patent/JP2015073992A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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US11911851B2 (en) | 2018-10-16 | 2024-02-27 | Schuler Pressen Gmbh | Method and device for laser cutting a sheet metal blank from a continuously conveyed sheet metal strip |
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