JP2015072340A - 設置型撮像装置および設置型撮像装置の制御方法 - Google Patents

設置型撮像装置および設置型撮像装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 設置面(被着物)への吸着部の吸着状態を正確に把握する。【解決手段】 撮影光学系の反対側で被着物に吸着させて設置を可能にする吸着部6a〜6dと、吸着部の近傍に設けられた設置状態検出センサ7a、7bとを備え、吸着部は、吸着部が設けられている外面部が設置型撮像装置の重心Gを通る水平線と垂直線によって分割された四つの領域に、少なくとも各一つ配置され、設置状態検出センサは、四つの領域のうち、少なくとも斜めの位置関係となる二つの領域のそれぞれに、少なくとも一つ配置され、斜めの位置関係に配置された設置状態検出センサにより検出された設置状態に基づいて、吸着部の吸着状態を判定し、該判定に応じた制御を行う制御手段を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、色々な設置面(被着物)に設置されて撮影が可能になる設置型撮像装置および設置型撮像装置の制御方法に関するものである。
柔軟性の高い材質で形成された吸盤等が設けられた撮像装置の取り付け具が従来提案されている。これは、吸盤部に発生させる負圧を使い、設置面(被着物)に設置可能にするものであり、三脚などの大型の設置用部材を用いなくても、色々な場所に設置が可能となり、撮影が行えるものである。
また、従来の撮像装置の設置のための取り付け具としては、特許文献1に記載されているようなものが考えられる。これは、被着物である壁面に対して磁石による磁気吸引力と真空吸盤による吸着力の両方を兼ね備えた構成になっている。これにより、設置面(被着物)に確実に密着可能であるとしている。
特開2006−161824号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された構成によれば、取り付け具の磁石部が設置面に吸着するためには、設置面の材質が磁性材料であることが要求される。しかし、現実には、設置したい場所が磁性材料で形成されていない場合が多く、磁力による設置機能を活かすことができる場面が少ない。また、取り付け具の真空吸着部は吸盤内部の負圧状態を保ち続けるために極めて平滑な設置面が必要となる。しかし、現実には、設置面の若干の凹凸により、吸盤の外部から空気が少しずつ侵入し、負圧状態が維持できずに時間とともに吸着力が低下する。そして、設置時の吸着状態を使用者が把握することができないため、使用者が予期せずに、撮像装置が取り付け具とともに設置面から落下して、撮像装置を破損してしまう恐れがあった。
(発明の目的)
本発明の目的は、設置面(被着物)への吸着部の吸着状態を正確に把握することができる設置型撮像装置および設置型撮像装置の制御方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の設置型撮像装置は、撮影光学系と、該撮影光学系の反対側で被着物に吸着させて設置を可能にする吸着部と、該吸着部の近傍に設けられ、設置状態を検出する設置状態検出センサとを備えた設置型撮像装置において、前記吸着部が、該吸着部が設けられている外面部が前記設置型撮像装置の重心を通る水平線と垂直線によって分割された四つの領域に、少なくとも各一つ配置され、前記設置状態検出センサが、前記四つの領域のうち、少なくとも斜めの位置関係となる二つの領域のそれぞれに、少なくとも一つ配置され、斜めの位置関係に配置された前記設置状態検出センサにより検出された設置状態に基づいて、前記吸着部の吸着状態を判定し、該判定に応じた制御を行う制御手段を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、設置面(被着物)への吸着部の吸着状態を正確に把握することができる。
本発明の実施例1である設置型撮像装置の全体構成を示す図である。 実施例1の吸着部周辺の断面図である。 実施例1のシステム構成を示す図である。 実施例1の動作を示すフローチャートである。 実施例1の押圧時の状態を示す図である。 実施例1の吸着部の吸着状態を示す図である。 実施例1の設置状態検出センサの出力を説明する図である。 実施例1の設置状態における重力の作用を説明する図である。 実施例1の重力作用時の吸着部の吸着状態を説明する図である。 実施例1の吸着部の剥離状態を説明する図である。 実施例1の剥離時の吸着部の状態を説明する図である。 実施例1の設置姿勢を示す図である。 実施例2の設置時に働く力の様子を説明する図である。 実施例3の設置時に働く力の様子を説明する図である。 実施例2および実施例3の動作を示すフローチャートである。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例1ないし3に記載される通りである。
以下に、本発明の実施例1である設置型撮像装置を、添付の図1〜図12に基づいて詳細に説明する。
(本実施例1の全体構成の説明)
まず、図1〜3を用いて本実施例1の全体構成を説明する。
図1は、本実施例1の全体構成を示す三面図であり、図1(a)〜(c)は、それぞれ本実施例1の上面図、背面図、右側面図である。
図2は、本実施例1の吸着部周辺の断面図であり、図2(a)は図1のA−A断面図、図2(b)は図1のB−B断面図である。
図3は、本実施例1のシステム構成図である。
まず図1において、撮像装置は、本体部1と撮影光学系を内包した沈胴式のレンズ鏡筒部2からなる。本体部1は電源ボタン3、シャッターボタン4、撮像された画像を表示するモニター5、柔軟性および粘着性を有する素材で形成された吸着部6a〜6dを有する。また、撮像装置の設置状態を検出する設置状態検出センサ7a、7b、設置状態の適否を表示する表示灯8を有する。そして図中Gはレンズ鏡筒部2を含む撮像装置の重心位置を示している。
ここで、図2を用いて、吸着部6a〜6dの周辺の構造を詳しく説明する。
図2の本体部1には薄肉部1a、1bが、吸着部6a、6dの吸着面よりも若干広い面積となるように形成されている。そして、薄肉部1a、1bの一方の面にそれぞれ吸着部6a、6dが取り付けられている。また、薄肉部1a、1bの他方の面(吸着部の近傍)にはそれぞれ設置状態検出センサ7a、7bが取り付けられている。この設置状態検出センサ7a、7bは例えば歪ゲージのような変形量に応じた出力が得られるセンサである。そして、設置状態検出センサ近傍の吸着部6a、6dに何らかの力が作用すると、薄肉部1a、1bが変形し、その変形量によって設置状態検出センサ7a、7bの出力が変化する構成となっている。設置時にどのような変形が生じるかについては後述する。
吸着部6a〜6dが設けられている本体部1の外面部は、撮像装置の重心Gを通る水平線と垂直線によって四つの領域に分割されている。この四つの領域に少なくとも各一つの吸着部が配置され、前記四つの領域のうち、少なくとも斜めの位置関係となる二つの領域のそれぞれに、少なくとも一つの設置状態検出センサ7a、7bが配置されている。
次に、図3を用いて本実施例1のシステム構成を説明する。
図3の本体部100aは図1の本体部1に相当し、レンズ鏡筒部100bは図1のレンズ鏡筒部2に相当するものである。
まず、本体部100a内の構成を説明する。撮像装置の電源がONまたはOFFに切り換えられる電源スイッチ110(図1の電源ボタン3の操作によりON、OFF)、撮像装置の本体部100aやレンズ鏡筒部100b内のすべての演算処理を司る部分であるCPU111を備える。後述の撮影光学系Lを通過した被写体150から光を撮像する撮像素子112、撮像開始のトリガとなるレリーズスイッチ113(図1のシャッターボタン4の押下操作により動作)を備える。撮像素子112で撮像された被写体像を表示するモニター114(図1の5に相当)、撮像装置の設置状態の適否を撮影者に知らせるための表示灯115(図1の8に相当)、撮像装置100を設置面に設置させるための吸着部116(図1の6a〜6dに相当)を備える。吸着部116の設置状態を検出する設置状態検出センサ117(図1の7a、7bに相当)、撮像装置の撮影姿勢を検出する姿勢検出回路118、各種撮影や表示の条件設定などを行う設定スイッチ119を備える。撮像された画像を撮像装置内に記録する記録回路120、携帯端末などとの連携により、撮像の遠隔操作や撮像画像の遠隔表示を行うための無線通信回路121を備える。CPU111は制御手段を構成し、表示灯115(図1の8)は表示手段を構成する。
次に、レンズ鏡筒部100b内の構成を説明する。撮影光学系Lは被写体150からの光を撮像素子112へ導くためのものである。撮影光学系Lは、固定レンズL1、L4、CPU111の制御信号を受けたズーム駆動回路130からの出力を受けることで光軸X方向に移動し、撮影画角を変化させることができる変倍用レンズL2を有する。また、CPU111の制御信号を受けたフォーカス駆動回路131からの出力を受けることで光軸X方向に移動し、撮影光学系Lの焦点を変化させることができるフォーカスレンズL3を有する。光量調節装置104はCPU111の制御信号を受けた絞り駆動回路132からの出力を受けることで、複数の絞り羽根を光軸Xと略直交する面内で移動させて、光が通過する口径を変化させる。
(設置時の動作の説明)
次に、本実施例1の設置型撮像装置を設置面に設置する際の動作について図4〜7を用いて説明する。
図4は、本実施例1のCPU111が実行する動作を説明するためのフローチャートである。また、図5は、実施例1を設置する際の吸着部6a〜6dの押圧状態を説明する図、図6は、吸着状態の吸着部6a〜6dおよび設置状態検出センサ7a、7bを説明する図、図7は、設置状態検出センサ7a、7bの出力特性を説明する図である。
図4のフローチャートに従って動作を説明する。なお、図4において、動作シーケンスのステップS101〜S105が設置時の動作フロー、ステップS106〜S113が設置後の動作フローを示しているため、ここではステップS101〜S105のみを説明し、ステップS106〜S113は後述する。
図4において、まず、電源スイッチ110のONにより撮像装置の電源が投入される(S101)。その後、撮影者が撮像装置の吸着部6a〜6dを壁面(被着物)10に押し付けると、設置状態検出センサ7a、7bは押圧力を検出する(S102)。その際に、図5に示すように撮像装置の吸着部6a〜6dがほぼ均等に壁面10に接触するように撮影者は撮像装置を押圧する。そのためには、撮像装置の吸着部6a〜6dの吸着面が壁面10に平行になるようにし、撮像装置の上方より壁面方向に押す力fと下方より壁面方向に押す力f
≒f (1)
となるように撮影者は押圧する。このようにすることで、4か所の吸着部6a〜6dがほぼ均等に壁面10に接触することになり、十分な吸着力が得られるようになって安定した設置ができる。
しかし、撮影者(撮像装置を設置している人)が、吸着部6a〜6dをほぼ均等に壁面10に押圧していることを把握することは難しい。そこで、吸着部6a、6dが取り付けられた薄肉部1a、1bの面とは反対側の面に設けられた設置状態検出センサ7a、7bによって、適正な押圧力であるかどうかを判定する(S103)。この動作の詳細は以下の通りである。
撮像装置が壁面方向に押圧されると、撮像装置と壁面10の間に挟まれた吸着部6a〜6dが押圧力によって押しつぶされることになる。この時の吸着部6a、6dの状態を図6に示す。吸着部6a、6dが壁面10から押された力を薄肉部1a、1bが受けることによって、吸着部6a、6d側の面は凹形状に、設置状態検出センサ7a、7b側の面は凸形状に変形している様子が示されている。この変形によって設置状態検出センサ7a、7bの出力が変化する。図7は設置状態検出センサ7a、7bの出力の状態を示す図となっている。図7において、横軸は設置作業を始めた時からの時間t、縦軸は設置状態検出センサ出力値Sである。また、センサ出力値Sには閾値Kが設定されていて、設置状態検出センサ7a、7bの出力がともに閾値Kを超えた時、押圧力が適正であるという判定が前述のCPU111内で行われるようになっている。図7を見ると、撮像装置を壁面10に押圧する力を増加させていくことで、薄肉部1a、1bの変形量が増加し、時間経過とともに設置状態検出センサ7a、7bの出力も増加していく様子が分かる。そして、時間tの時に設置状態検出センサ7a、7bの出力がともに閾値Kを超えている様子が分かる。この状態によって、壁面10への押圧力が適正であると判定する。
押圧力が適正であると判定された後、撮影者が適正な押圧力であると認識できるように、表示灯8を適正表示として緑色に点灯(または点滅)させる(S105)。
一方、設置状態検出センサ7a、7bの双方かどちらか一方の出力が閾値Kを超えていない場合には、押圧力が適正ではないと判定され、撮影者が認識できるように、表示灯8を赤色に点灯(または点滅)させて(S104)、押圧力が適正でないことを知らせ、適正な押圧力になるように促す。
以上が設置時の動作の説明である。
(設置後の動作の説明)
次に、本実施例1の設置型撮像装置の設置後の動作について図4、図7および図8〜11を用いて説明する。
図8は、実施例1の設置状態を示す図、図9は、実施例1の設置時の吸着部の状態を説明する図、図10は、実施例1の剥離状態を示す図、図11は、実施例1の剥離時の吸着部の状態を説明する図である。
図4のフローチャートに従って動作を説明する。なお、図4において、ステップS101〜S105が設置時の動作フロー、ステップS106〜S113が設置後の動作フローを示しているため、ここではステップS106〜S113について説明する。
図4において、設置が完了すると、撮像装置は撮影スタンバイの状態となる(S106)。この状態は、レンズ鏡筒部2を繰り出すなどの動作になる。
そしてその後に撮影が行われる(S107)。そして直前の撮影後所定時間Tが経過すると(S108)、撮影者が撮像装置を壁面より取り外す作業を行うことにより、設置状態検出センサ7a、7bにて検出する押圧力がともに低下したことを判定してから所定時間Tが経過しても、設置状態検出センサ7aの押圧力が回復しない場合には0になったか否かを判定する(S112)。押圧力が0になった場合には、電源を遮断して(S113)、一連の作業を終了する。
一方、直前の撮影後所定時間Tが経過しない間は、設置状態検出センサ7a、7bの内、撮像装置の重心より上方にあるセンサ出力の絶対値が低下しているかの判定が行われる(S109)。この動作の詳細を以下に説明する。なお、ステップS108では、撮影後の経過時間を見ているが、撮影者による撮影完了の意思表示を指示する何らかの操作を見るようにしてもよい。
図8は、設置作業が完了した撮像装置の設置状態を示す図である。設置作業によって撮像装置を壁面方向に押圧した後に、押圧力を解除すると、図8に示すように、撮像装置が若干傾いた状態になる。この状態になる理由を以下に説明する。
まず、図8に示されているように、撮像装置には重心Gより下方に重力Mgが働く。重心Gより下方の吸着部6c、6dと重心Gとを結ぶ線と壁面10とのなす角を、撮像装置の側面方向から見た時の投影角度をθ、吸着部6c、6dと重心G間の距離を撮像装置の側面方向から見た時の投影距離をLgとすると、吸着部6c、6dを結ぶ線(点Pを通り、図8の紙面に垂直な方向の線)を回転中心とした力のモーメントMは、時計回りの方向に
=Mgsin(θ)×Lg (2)
となる。そして、4か所の吸着部6a〜6dはそれぞれ柔軟性を有しているので、上記の力のモーメントMにより変形が生じる。したがって、撮像装置は図8に示すように、本体部1が若干時計回りに傾いた設置状態となる。
ここで、図9を用いて、図8の設置状態の時の吸着部6a、6dの様子を説明する。
上述したように、撮像装置には時計回りの方向に力のモーメントMが働くことから、図9(a)に示すように吸着部6aは、壁面10と本体部1の両方から引っ張られるため、若干伸びた状態になっている。そして、薄肉部1aは壁面10より矢印の方向へ引っ張られるため、吸着部6a側の面は凸形状に、設置状態検出センサ7a側の面は凹形状に変形する。
一方、図9(b)に示すように吸着部6dは、壁面10と本体部1の両方から押されるため、若干縮んだ状態になっている。そして、薄肉部1bは壁面10より矢印の方向へ押されるため、吸着部6d側の面は凹形状に、設置状態検出センサ7b側の面は凸形状に変形する。
したがって、この時の設置状態検出センサ7a、7bの出力は図7(b)のようになる。つまり、設置状態検出センサ7aの出力はSで一定となり、設置状態検出センサ7bの出力はSで一定となる。そしてこの状態では、重心Gより上方のセンサである設置状態検出センサ7aの出力が一定であり、その出力の絶対値は低下していない(ステップ109のNO)ため、撮影スタンバイ(S106)へ移行する。
ところで、撮像装置に発生する上記の力のモーメントMにより、吸着部6a、6bは壁面10より剥離する方向の力が常に作用する。したがって設置時間の経過とともに徐々に壁面10より剥がれていき、ついには吸着部6a、6bが壁面10より完全に剥がれてしまう。その状態を図10に示す。また、この設置状態での吸着部6a、6dの様子を図11に示す。図11(a)に示すように吸着部6aは、壁面10から完全に剥離しているため、薄肉部1aは変形が発生していない。
一方、図11(b)に示すように吸着部6dは、吸着部6cとともに撮像装置を支持しているため、薄肉部1bの上方は壁面10より引っ張られ、下方は壁面10より押されるため、吸着部6d側の上方の面は凸形状に、設置状態検出センサ7b側の上方の面は凹形状に、吸着部6d側の下方の面は凹形状に、設置状態検出センサ7b側の下方の面は凸形状に変形する。
したがって、この時の設置状態検出センサ7a、7bの出力は図7(c)のようになる。つまり、設置状態検出センサ7aの出力の絶対値は、時間tで剥がれ始めてセンサ出力値Sから急激に低下していき、時間tで完全に剥がれて0となる。そして設置状態検出センサ7bの出力の絶対値は、時間tにて吸着部6a、6bの剥がれの影響を受けて低下し、時間tの時に吸着部6a、6bが完全に剥がれて吸着部6c、6dのみによって支持されるようになると、吸着部6a、6bが剥離した勢いにより若干の振動波形を経て一定の出力値となる。
そしてこの状態では、重心Gより上方のセンサである設置状態検出センサ7aの出力の絶対値が低下している(ステップS109のYES)ため、表示灯8を警告表示として赤色に点灯(または点滅)させて(S110)、撮影者に剥離したことを伝えて設置状態の改善を促す。センサ出力の絶対値低下を判定してから所定時間Tが経過する間に、設置状態検出センサ7aの押圧力が回復したか否かを判定する(S111)。センサ出力の絶対値低下を判定してから所定時間Tが経過しても、設置状態検出センサ7aの押圧力が回復しない場合には(ステップS111のNO)、ステップS112へ移行する。一方、センサの絶対値低下を判定してから所定時間Tが経過する前に、撮影者が吸着部6a、6bに押圧力を加えることにより設置状態検出センサ7aの押圧力が回復した場合には、ステップS105へ移行して、再度の撮影を可能にする。
以上のような動作フローチャートに従って、設置後の動作が行われる。
さて、撮像装置の設置状態で、重心Gより上方および下方に配置された設置状態検出センサによって、設置時の適正な押圧力の検出と設置後の吸着状態の検出を行う事ができることを説明した。そして上述の説明では撮像装置の正姿勢(シャッターボタンが上方で横長となる状態)を例に説明を行った。しかし、設置状態には、図12(a)の正姿勢に対して、図12(b)のようにシャッターボタン4が右下で、縦長となる縦姿勢で設置して撮影する場合や、図12(c)のようにシャッターボタン4が左上で、縦長となる縦姿勢で設置して撮影する場合がある。それらの場合でも、前述と同様の検出が行えるように、設置状態検出センサの配置を工夫している。
図12に示すように、吸着部6a〜6dが設けられている外面部1cが、重心Gを通る水平線と垂直線によって四分割されたI〜IVの四つの領域を考える。そして設置状態検出センサ7aは領域I、設置状態検出センサ7bは領域IVに設けられている。これは、斜めの位置関係となる二つの領域にそれぞれ設置状態検出センサを配置していることになる。このように配置すれば、図12(a)の正姿勢に限らず、図12(b)および(c)の縦姿勢においても、常に2つの設置状態検出センサが重心よりも上方および下方にそれぞれ1つずつ配置されることになるため、前述と同様の検出を行うことができる。なお、斜めの位置関係となる二つの領域にそれぞれ設置状態検出センサが配置されていればよいので、設置状態検出センサ7aが領域II、7bは領域IIIであってもよい。また、設置状態検出センサは4か所の吸着部のすべてに配置の必要はなく、少なくとも2か所あれば機能を果たすことができる。さらに、斜めの位置関係となる二つの領域にそれぞれ設置状態検出センサが配置されている構成を説明したが、各領域にセンサが複数配置されていてもよい。
ところで、設置時の撮像装置には力のモーメントが働くことを前述した。この力のモーメントによって、撮像装置は時間経過とともに壁面より剥離していくことになる。そして、その力のモーメントが大きいほど、剥離までの時間が短くなる。逆にその力のモーメントが小さいほど、剥離までの時間が長くなる。
そこで、図13に示すように、図13(a)の設置状態(重心位置G)から吸着部6a、6bが剥離した直後に、図13(b)に示すようにレンズ鏡筒部2を本体部1に繰り込む(沈胴させる)。このようにすれば、撮像装置の重心位置が壁面10側(図中Gの位置)へ移動する。
今、図13に示すように、重心Gより下方の吸着部6c、6dと重心Gとを結ぶ線と壁面10とのなす角を撮像装置の側面方向から見た時の投影角度をθ、吸着部6c、6dと重心G間の距離を撮像装置の側面方向から見た時の投影距離をLgとする。そして、重心Gより下方の吸着部6c、6dと重心Gとを結ぶ線と壁面10とのなす角を撮像装置の側面方向から見た時の投影角度をθ、吸着部6c、6dと重心G間の距離を撮像装置の側面方向から見た時の投影距離をLgとする。すると、
θとθの関係は、
θ>θ (3)
また、LgとLgの関係は、
Lg>Lg (4)
となるので、図13(a)の力のモーメントMと図13(b)の力のモーメントMを比較すると、
(=Mgsin(θ)×Lg)>M(=Mgsin(θ)×Lg) (5)
となる。つまり、図13(a)の状態よりも図13(b)の方が、力のモーメントは小さくなる。したがって、レンズ鏡筒部2を繰り出した状態のままで吸着部6a、6bが剥離した状態(図10の状態)よりも剥離するまでの時間はその分長くなる。図13(b)は吸着部6a、6bが剥離した後であり、撮像装置を吸着部6c、6dのみで支えていることになるので、剥離しやすくなっている。そこで、実施例2では、吸着部6a、6bが剥離した直後に、レンズ鏡筒部2を本体部1に繰り込んで(沈胴させて)、力のモーメントを小さくして少しでも剥離する力を軽減させることで、より長い時間設置状態を維持し、撮像装置を設置面から落下しにくくすることができる。
実施例2における構成は、図1〜3に示される実施例1の構成と同じである。異なる点は、図4のフローチャートにおけるステップS110とS111の間に、図15(a)に示されるようにステップS201が加わる点である。
図13(b)に示されるように吸着部6a、6bが剥がれかかって重心Gより上方のセンサである設置状態検出センサ7aの出力の絶対値が低下すると(ステップS109のYES)、表示灯8を赤色に点灯(または点滅)させる(S110)。それと同時に、レンズ鏡筒部2を沈胴させる(S201)。このように、力のモーメントをMのように小さくして少しでも剥離する力を軽減させることで、より長い時間設置状態を維持し、撮像装置を設置面から落下しにくくすることができる。
さらに、図14に示すように、正姿勢であり横長となる図14(a)の状態(図13(a)と同じ状態)の力のモーメントMと、縦姿勢であり縦長となる図14(b)の状態の力のモーメントMとを比較する(それぞれ重心より下方に配置された吸着部を回転中心とする)と、
(=Mgsin(θ)×Lg)>M(=Mgsin(θ)×Lg) (6)
となる。ただし、図14に示すように、重心Gより下方の吸着部6c、6dと重心Gとを結ぶ線と壁面10とのなす角を撮像装置の側面方向から見た時の投影角度をθ、吸着部6c、6dと重心G間の距離を撮像装置の側面方向から見た時の投影距離をLgとする。そして、重心Gより下方の吸着部6c、6dと重心Gとを結ぶ線と壁面10とのなす角を撮像装置の側面方向から見た時の投影角度をθ、吸着部6c、6dと重心G間の距離を撮像装置の側面方向から見た時の投影距離をLgとする。
例えば、撮像装置の正姿勢で図12(a)の方向から見た時の横方向の長さと縦方向の長さの比が2:1であった場合は、吸着部が撮像装置の四隅の近傍に配置されているので、重心より下方に配置された吸着部を回転中心とした力のモーメントの比は、図14(a)の状態の力のモーメントM:図14(b)の状態の力のモーメントM≒2:1となる。
そこで、実施例3では、このように設置姿勢においても力のモーメントは異なるため、前述の表示灯8の点灯(または点滅)のタイミングやレンズ鏡筒を繰り込むタイミング等を設置姿勢に応じて変化させるようにしている。このようにすれば、より多様な設置状態に対応可能となる。例えば、図14(b)に示すような縦姿勢での設置の場合は、図14(a)に示すような正姿勢での設置に比べて剥離しにくいため、重心よりも上方の吸着部が剥離した後の表示灯8の点灯または点滅やレンズ鏡筒部2を繰り込むタイミングを若干遅らせて行うようにすれば、より長く撮影時間を確保することができる。
実施例3における構成は、図1〜3に示される実施例1の構成と同じである。異なる点は、図4のフローチャートにおけるステップS109とS110の間に、図15(b)に示されるようにステップS301、S302(およびステップS201)が加わる点である。
吸着部6a、6bが剥がれかかって重心より上方のセンサである設置状態検出センサの出力の絶対値が低下すると(ステップS109のYES)、ステップ301にてCPU111は姿勢検出回路118の出力により撮像装置の姿勢が横か縦かを判定する。姿勢が横(正姿勢)の場合には、ステップS110に移行する、姿勢が縦の場合には、ステップS302に進み、表示灯8の点灯または点滅(S110)やレンズ鏡筒部2の沈胴(S201)のタイミングを若干遅らせるよう調整する。このように、より長い撮影時間を確保することができる。
なお、上述の姿勢の検出は、姿勢検出回路118によって行われているが、その検出結果により、重心位置より上方および下方に相当する設置状態検出センサを、その都度CPU111が選択している。
2 レンズ鏡筒部
6a〜6d、116 吸着部
7a、7b、117 設置状態検出センサ
8、115 表示灯
10 壁面(被着物)
111 CPU
118 姿勢検出回路

Claims (9)

  1. 撮影光学系と、該撮影光学系の反対側で被着物に吸着させて設置を可能にする吸着部と、該吸着部の近傍に設けられ、設置状態を検出する設置状態検出センサとを備えた設置型撮像装置において、
    前記吸着部は、該吸着部が設けられている外面部が前記設置型撮像装置の重心を通る水平線と垂直線によって分割された四つの領域に、少なくとも各一つ配置され、
    前記設置状態検出センサは、前記四つの領域のうち、少なくとも斜めの位置関係となる二つの領域のそれぞれに、少なくとも一つ配置され、
    斜めの位置関係に配置された前記設置状態検出センサにより検出された設置状態に基づいて、前記吸着部の吸着状態を判定し、該判定に応じた制御を行う制御手段を有することを特徴とする設置型撮像装置。
  2. 前記制御手段は、設置状態において前記設置型撮像装置の重心より上方に位置する設置状態検出センサ近傍の吸着部の剥離状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の設置型撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記設置型撮像装置の重心より上方に位置する設置状態検出センサ近傍の吸着部の剥離状態を判定すると、表示手段に警告表示を行わせることを特徴とする請求項2に記載の設置型撮像装置。
  4. 沈胴式のレンズ鏡筒部を有し、
    前記制御手段は、前記設置型撮像装置の重心より上方に位置する前記設置状態検出センサ近傍の吸着部の剥離状態を判定すると、前記レンズ鏡筒部を沈胴させることを特徴とする請求項1または2に記載の設置型撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記設置型撮像装置の重心より上方に位置する前記設置状態検出センサ近傍の吸着部の剥離状態を判定すると、前記表示手段に警告表示を行わせるタイミングを調整することを特徴とする請求項3に記載の設置型撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記設置型撮像装置の設置姿勢により前記レンズ鏡筒部を沈胴させるタイミングを調整することを特徴とする請求項4に記載の設置型撮像装置。
  7. 前記制御手段は、斜めの位置関係に配置された前記設置状態検出センサにより検出された押圧力がともに閾値を超えたと判定した場合には、表示手段に適正表示を行わせることを特徴とする請求項1なし6のいずれか1項に記載の設置型撮像装置。
  8. 前記制御手段は、斜めの位置関係に配置された前記設置状態検出センサにより検出された押圧力がともに閾値を超えたと判定した場合には、撮影スタンバイの動作を行わせることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の設置型撮像装置。
  9. 撮影光学系と、該撮影光学系の反対側で被着物に吸着させて設置を可能にする吸着部と、該吸着部の近傍に設けられ、設置状態を検出する設置状態検出センサとを備え、
    前記吸着部は、該吸着部が設けられている外面部が前記設置型撮像装置の重心を通る水平線と垂直線によって分割された四つの領域に、少なくとも各一つ配置され、
    前記設置状態検出センサは、前記四つの領域のうち、少なくとも斜めの位置関係となる二つの領域のそれぞれに、少なくとも一つ配置された設置型撮像装置の制御方法であって、
    斜めの位置関係に配置された前記設置状態検出センサにより検出された設置状態に基づいて、前記吸着部の吸着状態を判定し、該判定に応じた制御を行う制御ステップを有することを特徴とする設置型撮像装置の制御方法。
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