JP2015070633A - 制御装置、制御システム及び制御方法 - Google Patents

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野 友 樹 桑
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城 和 明 結
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吉 孝 ▲榊▼
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Abstract

【課題】流体機械を用いた発電システムにおいて、自立運転から系統連系運転にスムーズに発電機の制御を変更する。【解決手段】トルク上限値決定部が、現行回転数を、流体機械の回転数とこの回転数でコンバータが発電機に生じさせる最適トルク値との対応関係に適用し、適用して得た最適トルク値に少なくとも基づいて、トルク上限値を決定する。出力部が、上記制御トルク値がこのトルク上限値以下の場合、上記制御トルク値をトルク指令値に決定し、上記制御トルク値がこのトルク上限値を超える場合、このトルク上限値をトルク指令値に決定し、上記コンバータへこの決定したトルク指令値を出力する。そして、上記直流目標電圧は、上記パワーコンディショナが上記直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である系統連系時目標電圧より小さく、上記対応関係は、流体機械の回転数とこの流体機械が前記発電機に生じさせるトルクの関係に基づいて決められている。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、制御装置、制御システム及び制御方法に関する。
近年、再生可能エネルギーを用いた発電システムが注目を集めている。再生可能エネルギー発電システムには、流体と機械の間でエネルギー変換をする装置である流体機械を用いた発電システムがある。ここで流体機械には、例えば、水車または風車などがある。水車を用いた水力発電システムまたは風車を用いた風力発電システムは、系統と連系せず自立して運転する自立運転と、系統と連系して運転する系統連系運転の二つの運転が可能である。
特開2007−6553号公報
しかしながら、このような流体機械を用いた発電システムにおいて、自立運転から系統連系運転に移行する際にスムーズに発電機の制御モードを変更することが可能な制御方式が存在しなかった。
そこで本発明の一態様は、上記問題に鑑みてなされたものであり、流体機械を用いた発電システムにおいて、自立運転から系統連系運転に移行する際にスムーズに発電機の制御モードを変更することを可能とする制御装置、制御システム及び制御方法を提供することを課題とする。
本発明の実施形態に係る制御装置によれば、直流リンク電圧取得部が、コンバータの第1出力とパワーコンディショナの第1入力とを電気的に接続する第1伝送線と前記コンバータの第2出力と前記パワーコンディショナの第2入力とを電気的に接続する第2伝送線との間の電位差である直流リンク電圧の検出値を前記コンバータから取得する。制御トルク値決定部が、この直流リンク電圧取得部が取得した直流リンク電圧の検出値と、前記コンバータが前記直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である直流目標電圧と、に基づいて、制御トルク値を決定する。回転数取得部が、コンバータへ電流を出力する発電機の現行回転数をこのコンバータから取得する。トルク上限値決定部が、この回転数取得部が取得した現行回転数を、上記発電機が接続された流体機械の回転数とこの回転数で上記コンバータが上記発電機に生じさせる最適トルク値との対応関係に適用し、適用して得た最適トルク値に少なくとも基づいて、上記発電機を制御する際のトルク上限値を決定する。出力部が、上記制御トルク値がこのトルク上限値以下の場合、上記制御トルク値をトルク指令値に決定し、上記制御トルク値がこのトルク上限値を超える場合、このトルク上限値をトルク指令値に決定し、前記発電機のトルクがこのトルク指令値になるように上記発電機が出力する電流を制御する上記コンバータへこの決定したトルク指令値を出力する。上記直流目標電圧は、上記パワーコンディショナが上記直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である系統連系時目標電圧より小さく、上記対応関係は、上記流体機械の回転数とこの流体機械が上記発電機に生じさせるトルクの関係に基づいて決められている。
第1の実施形態における発電システム100の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における発電システム100の運転モード、PCS3の状態及びコンバータ2とPCS3の制御モードとの関係を示す表である。 水車6の回転で発電機1に生じるトルクと水車6の回転数との関係の一例を示すグラフである。 第1の実施形態における制御装置4の構成を示す概略ブロック図である。 系統連系モード時の発電システム100の動作シーケンスの一例である。 発電システムが自立運転中、自立運転負荷が急激に減少した場合の直流リンク電圧Vdcの挙動の一例である。 発電システム100の系統連系モード時の起動シーケンスの一例である。 第2の実施形態における発電システム200の構成を示す概略ブロック図である。 第2の実施形態におけるマスター制御装置4mの構成を示す概略ブロック図である。 第2の実施形態におけるスレーブ制御装置4sの構成を示す概略ブロック図である。 第3の実施形態における発電システム300の構成を示す概略ブロック図である。 第3の実施形態における制御装置4cの構成を示す概略ブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各実施形態における発電システムでは、流体と機械の間でエネルギー変換をする装置である流体機械を用いる。流体機械には、例えば、水車または風車などがある。各実施形態では、流体機械の一例として、水車を用いて説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態における発電システム100の構成を示す概略ブロック図である。
発電システム100は、水車6、水車6と物理的に接続された発電機1を備える。
更に、発電システム100は、制御システム9を備える。ここで、制御システム9は、三つの入力がそれぞれ発電機1の三つの出力と三つの電気配線を介して接続されたコンバータ2、及び通信入力が第1通信ラインCL1を介してコンバータ2の通信出力と電気的に接続され、通信出力が第2通信ラインCL2を介してコンバータ2の通信入力と電気的に接続された制御装置4を備える。
更に、発電システム100は、一端がコンバータ2の第1出力と電気的に接続され、他端がコンバータ2の第2出力と電気的に接続されたコンデンサ7を備える。
更に、発電システム100は、第1入力がコンバータ2の第1出力及びコンデンサ7の一端に電気的に接続され、第2入力がコンバータ2の第2出力及びコンデンサ7の他端に電気的に接続されたPCS(パワーコンディショナ)3を備える。
直流リンク電圧Vdcは、コンバータ2の第1出力とPCS3の第1入力とを電気的に接続する第1伝送線L1とコンバータ2の第2出力とPCS3の第2入力とを電気的に接続する第2伝送線L2との間の電位差である。
更に、発電システム100は、第1入力が第1伝送線L1と電気的に接続され、第2入力が第2伝送線L2と電気的に接続され、第1出力が制御装置4の第1電源入力に電気的に接続され、第2出力が制御装置4の第2電源入力に電気的に接続されたDC電源5を備える。制御電圧Vconは、DC電源5の第1出力とDC電源5の第2出力の電位差であり、この制御電圧Vconが制御装置4へ供給される。
更に、発電システム100は、出力が制御装置4のモード入力に電気的に接続された切替スイッチ8を備える。
水車6は、水のエネルギーを機械エネルギーに変換する。水車6は、水の流れによって回転する。この回転により発電機1にトルクが生じる。
発電機1は、機械エネルギーを電気エネルギー(交流電力)に変換する。
発電機1では、水車6の回転により第1トルクが生じる。また、コンバータ2による制御で上記第1トルクの方向とは逆方向の第2トルクが生じる。第1トルクと第2トルクが同じとなることで、水車6は、一定の速度で回転する。
コンバータ2は、発電機1が発生した交流電力を直流電力に変換する。
制御装置4は、発電機1の発電電力を制御するためにトルク指令値を演算し、このトルク指令値をコンバータ2へ送信する。これにより、コンバータ2は、発電機1のトルクがこのトルク指令値TCになるように発電機1が出力する電流を制御する。
これにより、トルク指令値TCが大きいほど、発電機1が出力する電流が大きくなる。これにより、PCS3が系統に接続されていない場合、コンバータ2は、直流リンク電圧Vdcを大きくすることができる。PCS3が系統に接続されている場合、PCS3による電圧制御が強いため、直流リンク電圧Vdcは、PCS3が直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である系統連系時目標電圧Vref_pcsに固定される。
PCS3は、コンバータ2が出力した直流電力を交流電力に変換し、変換して得た交流電力を系統または負荷に直接出力する。
運転モードの切替は、発電システム100に設置した切替スイッチ8を管理者が操作することで行う。ここで本実施形態の発電システム100において、運転モードは、系統連系モードと自立運転モードの二つがある。系統連系モードは、PCS3が系統に電気的に接続され発電した電力を系統へ出力するモードである。自立運転モードは、PCS3が負荷に電気的に接続され、この負荷に対して直接電力を供給するモードである。
切替スイッチ8は、発電システム100を管理する管理者から、運転モードの選択を受け付け、受け付けた運転モードを示す運転モード切替信号MSWを制御装置4へ出力する。これにより、制御装置4は、運転モード切替信号MSWに応じてPI制御におけるゲインを変更する。
選択されたシステム動作モードが、系統連系モードの場合、運転モード切替信号MSWは一例として1である。一方、選択されたシステム動作モードが、自立運転モードの場合、運転モード切替信号MSWは一例として0である。
図2は、第1の実施形態における発電システム100の運転モード、PCS3の状態及びコンバータ2とPCS3の制御モードとの関係を示す表である。
図2に示すように、コンバータ2は、発電システム100の運転モード及びPCS3の状態によって制御モードが変化する。具体的には例えば、運転モードが系統連系運転で、かつPCSの状態が系統に連系しているときには、コンバータの制御モードが最適トルク制御モードである。それ以外の場合、コンバータの制御モードが直流電圧制御モードである。
ここで、最適トルク制御モードは、水車6の回転数と発電機1のトルクの対応関係に応じて、最適トルクとなるように、コンバータ2が発電機1に生じさせるトルクを制御するモードである。ここで、水車6の回転数は、例えば、センサレス制御によって、発電機1の電流と電圧から、コンバータ2によって算出される。これによって、水車6の特性にあった最適なトルクに設定することができる。
直流電圧制御モードは直流リンク電圧を制御するモードである。コンバータが直流電圧制御モードの場合、制御装置4は、コンバータ2が出力する直流リンク電圧が直流目標電圧Vref_convになるように、コンバータ2を制御する。
運転モードが系統連系運転で、かつPCS3の状態が系統に連系しているときには、PCS3が直流電圧制御モードである。このように、運転モードが系統連系運転で、かつPCSの状態が系統に連系しているときには、PCS3が直流電圧制御モードであり、PCS3が直流リンク電圧Vdcを系統連系時目標電圧Vref_pcsに制御する。一方、それ以外の場合、コンバータ2が直流電圧制御モードであり、コンバータ2が直流リンク電圧を直流目標電圧Vref_convに制御する。
図3は、水車6の回転で発電機1に生じるトルクと水車6の回転数との関係の一例を示すグラフである。縦軸は、水車6の回転で発電機1に生じるトルクであり、横軸は水車6の回転数(すなわち発電機の回転数)である。同図において、水の流速V1、流速V2、流速V3のときのトルクと水車6の回転数との関係を示す曲線が示されている。
ここで、各流速における曲線の極大点におけるトルクは、その流速でコンバータ2が発電機1にかけることができる最大のトルクを表す。
各流速の極大点について直線近似すると、各流速でより大きな電力を得られる最適トルク値Tq_opt[N・m]は、水車6の現行回転数をn[rpm]とすると、Tq_opt=K_Aopt×n−K_Boptという水車6の現行回転数nの一次関数で表される。ここで、係数K_Boptは、トルクが0になる回転数[rpm]で、係数K_Aoptは直線の傾きである。最適トルク値(Tq_opt)は、この一次関数に検出した水車6の現行回転数n[rpm]を代入することにより算出できる。この一次関数は、発電機1が接続された流体機械(ここでは一例として水車6)の回転数とこの回転数でコンバータ2が発電機1に生じさせる最適トルク値との対応関係の一例である。この対応関係は、流体機械(ここでは一例として水車6)の回転数とこの流体機械(ここでは一例として水車6)が発電機1に生じさせるトルクの関係に基づいて決められている。
図4は、第1の実施形態における制御装置4の構成を示す概略ブロック図である。制御装置4は、直流リンク電圧取得部41、制御トルク値決定部42、回転数取得部43、トルク上限値決定部44、出力部45、及び発電電力値取得部46を備える。
直流リンク電圧取得部41は、直流リンク電圧Vdcを示す直流リンク電圧の検出値をコンバータ2から取得し、取得した直流リンク電圧の検出値を制御トルク値決定部42の後述する減算器423へ出力する。
制御トルク値決定部42は、直流リンク電圧取得部41が取得した直流リンク電圧の検出値と、コンバータ2が上記直流リンク電圧Vdcを制御する際の目標電圧である直流目標電圧Vref_convと、に基づいて、制御トルク値を決定する。具体的には例えば、制御トルク値決定部42は、直流リンク電圧値と直流目標電圧Vref_convとの差分を用いてPI制御を行い、制御トルク値Tq_cを決定する。制御トルク値決定部42は、決定した制御トルク値Tq_cを出力部45へ出力する。
回転数取得部43は、コンバータ2へ電流を出力する発電機1に接続された流体機械(ここでは一例として水車6)の現行回転数nをコンバータ2から取得し、取得した現行回転数nをトルク上限値決定部44へ出力する。
トルク上限値決定部44は、回転数取得部43が取得した現行回転数nを、この流体機械(ここでは一例として水車6)の回転数とこの回転数でコンバータ2が発電機1に生じさせる最適トルク値との対応関係に適用し、適用して得た最適トルク値Tq_optに少なくとも基づいて、発電機1を制御する際のトルク上限値Tq_uplimを決定する。
具体的には、発電電力や出力トルクが過大になる領域では、トルク上限値決定部44は例えば、トルク上限値Tq_uplimを、発電機1の特性によるトルク上限値Tq_limとシステム最大トルク値Tq_mのうち小さい値に設定する。ここで、システム最大トルク値Tq_mは、システム最大電力をPmax、水車6の回転数をnとすると、Pmax/(2π/60)/nで表される。このシステム最大電力Pmaxは、コンバータ2の定格電力とPCS3の定格電力のうち小さい方の電力である。
上述したことを換言するとトルク上限値決定部44は例えば、最適トルク値Tq_optと、発電機の最大電流1により規定される定格トルク値Tq_limと、システム最大電力Pmaxを回転数取得部41が取得した回転数で除算して得られるシステム最大トルク値Tq_mと、のうち最小の値をトルク上限値Tq_uplimとして決定する。
これにより、トルク上限値Tq_uplimが、発電機1の特性によるトルク上限値Tq_lim及びシステム最大トルク値Tq_mに収まるようにすることができる。
トルク上限値決定部44は、決定したトルク上限値Tq_uplimを出力部45へ出力する。
出力部45は、制御トルク値Tq_cとトルク上限値Tq_uplimのうち小さい方の値をトルク指令値TCに決定し、発電機1のトルクがこのトルク指令値TCになるように発電機1が出力する電流を制御するコンバータ2へこの決定したトルク指令値TCを出力する。
発電電力値取得部46は、発電機1が発電する発電電力値を取得する。発電電力値取得部46は例えば、出力部45が出力したトルク指令値TCと回転数取得部43が取得した現行回転数nとに基づいて、発電機1が発電する発電電力値を算出する。より詳細には、具体的には、例えば、出力部45が出力するトルク指令値TCにトルク上限値決定部44から入力される(2π/60)×nを乗じることで、この発電電力値を算出する。
なお、発電電力値取得部46は、コンバータ2が検出した直流リンク電圧Vdcとコンバータ2が検出した直流電流を乗算することで得られた発電電力値をコンバータ2から取得してもよい。より詳細には、発電電力値取得部46は、コンバータ2内の直流電圧センサ及び直流電流センサが検出した値を乗算することで得られた発電電力値を、コンバータ2との通信にて取得してもよい。
<処理の概要>
図5は、系統連系モード時の発電システム100の動作シーケンスの一例である。まず、発電システムが待機状態の場合、水車6が回転すると発電機1が交流電圧を発生し、コンバータ2を構成するIGBT等のスイッチング素子のボディダイオードを通して直流側に電流が流れコンデンサ7を充電し、直流リンク電圧Vdcが上昇する。直流リンク電圧Vdcがコンバータ2の回生開始電圧(コンバータ2の制御回路が動作できる下限電圧)に到達した場合、コンバータ2は制御装置4のトルク指令値TCを基に回生運転を開始する。回生運転とは、水車6が回転方向とは逆方向のトルクで大きさがトルク指令値のトルクを発電機1に与える運転である。
それと並行して、直流リンク電圧Vdcがコンバータ2の回生開始電圧に到達した場合、コンバータ2が直流電圧制御モードでの直流リンク電圧の制御を開始する。PCS3が系統連系を開始するまでは、コンバータ2が直流リンク電圧を制御する必要があり、制御トルク値決定部42は、直流リンク電圧Vdcが直流目標電圧Vref_convとなるように制御トルク値を決定する。そして、出力部45は、制御トルク値とトルク上限値のうち小さい方の値をトルク指令値として、このトルク指令値をコンバータ2へ出力する。これにより、コンバータ2は、発電機1のトルクがこのトルク指令値になるように発電機1が出力する電流を制御する。
次に、PCS3が系統連系を開始すると、PCS3が直流リンク電圧Vdcを系統連系時目標電圧Vref_pcsに制御する。安定した系統に連系しているPCS3の電圧制御が強いため、直流リンク電圧は系統連系時目標電圧Vref_pcsとなる。
ここで、直流目標電圧Vref_convは、PCS(パワーコンディショナ)3が直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である系統連系時目標電圧Vref_pcsより小さくなるように設定されている。これにより、制御装置4は直流リンク電圧Vdcを直流目標電圧Vref_convにするため、トルク指令値TCを大きくして、コンバータ2が発電機1にかけるトルクを増加させる。そして、最終的に、コンバータ2が発電機1にかけるトルクは、水車6の現行回転数nに応じて変化するトルク上限値(Tq_uplim)になる。
これにより、PCS3が待機状態から系統連系モードへ移行した際に、コンバータ2は直流電圧制御モードから最適トルク制御モードへ連続的にスムーズに移行することができる。
<制御トルク値決定部42の構成の詳細>
図4に戻って、制御トルク値決定部42の構成の詳細について説明する。
制御トルク値決定部42は、割算器421、出力調整部422、減算器423、乗算器424、第1係数決定部425、乗算器426、乗算器427、乗算器428、第2係数決定部429、第3係数決定部430、乗算器431、加算器432、乗算器433、及び加算器434を備える。
割算器421は、予め制御トルク値決定部42が保持するシステム定格回転数SRSを回転数取得部43から入力された現行回転数nで割り算し、割り算結果を出力調整部422へ出力する。ここで、システム定格回転数SRSは、発電機1の定格回転数である。
出力調整部422は、割算器421から入力された割り算結果が1を超えた場合、1を乗算器427へ出力し、割り算結果が1を超えない場合、割り算結果をそのまま乗算器427へ出力する。
減算器423は、予め制御トルク値決定部42が保持する直流目標電圧Vref_convから直流リンク電圧取得部41が取得した直流リンク電圧Vdcを減算する。減算器423は、減算して得た値を乗算器424、第1係数決定部425、乗算器428及び第2係数決定部429へ出力する。
水車6の特性より算出した最適トルク値が発電機1の最大トルクであるTq_limに到達するまでは、トルク上限値Tq_uplimは、水車6の回転数nに対して比例する。このため、発電電力は水車6の回転数nの二乗に比例する。このため、水車6の回転数nが大きくなるほど、直流リンク電圧Vdcの変化率dv/dtが大きくなり、電圧脈動が増大する可能性がある。この脈動を抑制するため、システム定格回転数SRSにて直流リンク電圧Vdcが安定する比例ゲインKpが決定されている。
乗算器424は、減算器423が出力した値に、PI制御の比例ゲインKpを乗算し、乗算して得た値を乗算器426へ出力する。
発電システムに使用するコンバータによっては、トルク指令に対する、立ち上り時間(tu)、立ち下り時間(td)が異なる場合がある。本実施形態では、(1/tu)×K1=(1/td)×K2となる関係を有する係数K1と係数K2が設定されている。
第1係数決定部425は、減算器423が出力した値が0より大きい場合すなわち直流目標電圧Vref_convが直流リンク電圧の検出値より大きい場合(トルク指令に対する立上りの場合)、係数K1を乗算器426へ出力する。一方、第1係数決定部425は、減算器423が出力した値が0以下の場合すなわち直流目標電圧Vref_convが直流リンク電圧の検出値以下の場合(トルク指令に対する立下がりの場合)、係数K2を乗算器426へ出力する。
乗算器426は、乗算器424が出力した値と第1係数決定部425が出力した値を乗算し、乗算して得た値を乗算器427へ出力する。
このように、コンバータ2におけるトルク立ち上がりにおける単位時間当たりのトルク変化量と、コンバータ2におけるトルク立ち下りにおける単位時間当たりのトルク変化量が異なる場合、制御トルク値決定部42、トルク立ち上がりにおける単位時間当たりのトルク変化量とトルク立下りにおける単位時間当たりのトルク変化量とが同一になるように比例ゲインKpに対して係数を乗じる。
これにより、制御トルク値決定部42は、比例ゲインKpに対して、トルク指令に対して立ち上がるとき、係数K1を乗算する。一方、制御トルク値決定部42は、比例ゲインKpに対して、トルク指令に対して立ち下りるとき、係数K2を乗算する。これにより、トルク指令に対する立ち上りのときと、立ち下りのときで、トルクの時間変化量を同じにすることができる。
乗算器427は、出力調整部422が出力した値と乗算器426が出力した値を乗算し、乗算して得た値を加算器434へ出力する。これにより、比例ゲインKpに対し係数(=システム定格回転数SRS/現行回転数n)が乗算されたときと同じ結果が得られる。
例えば、定格回転数が1500rpmで、現行回転数が3000rpmの場合、この係数(=システム定格回転数SRS/現行回転数n)は0.5である。その結果、制御トルク値Tq_cを、現行回転数nがシステム定格回転数SRSの場合の制御トルク値Tq_cの半分にすることができる。
このように、制御トルク値決定部42は、直流目標電圧Vref_convと直流リンク電圧の検出値との差分に、比例ゲインKpと発電機1の定格回転数を回転数取得部43が取得した現行回転数nで除した値とを乗算した比例成分に基づいて、制御トルク値Tq_cを決定する。
これにより、定格回転数より回転数が上がるほど、この係数(=システム定格回転数SRS/現行回転数n)が小さくなり、制御トルク値Tq_cが小さくなる。これにより、直流リンク電圧Vdcの脈動による制御トルク値の時間変動を抑えることができる。制御トルク値Tq_cの時間変動を抑えることで、発電機1の発電電力の時間変動が抑えられ、直流リンク電圧Vdcの時間変動を抑えることができる。
乗算器428は、減算器423が出力した値に積分ゲインKiを乗算し、乗算して得た値を乗算器433へ出力する。このように、制御トルク値決定部42は、直流目標電圧Vref_convと直流リンク電圧の検出値との差分に積分ゲインKiを乗算した値と、上記比例成分とに基づいて、制御トルクTq_cを決定する。
図6は、発電システムが自立運転中、自立運転負荷が急激に減少した場合の直流リンク電圧Vdcの挙動の一例である。先述のとおり、自立運転時はコンバータ2が常に直流リンク電圧Vdcを制御する。また、上記積分ゲインKiは先述のとおり、システム起動時の直流リンク電圧Vdcを安定化するため、低くする必要がある。
一方、自立運転時に負荷が急変した場合、直流リンク電圧を直流目標電圧Vref_convに保つよう、トルク指令値TCを急激に小さくする必要があるが、前述の積分ゲインKiでは応答が遅く、制御が間に合わず、直流リンク電圧Vdcが過電圧トリップレベルまで達するおそれがある。
それに対し、本実施形態によれば、図4に示すように第2係数決定部429は、減算器423が出力した値が−a(aは正の数)より大きい場合、係数K3(K3は正の数)を加算器432へ出力する。一方、第2係数決定部429は、減算器423が出力した値が−a(aは正の数)以下の場合、係数K3より大きい係数K4(K4は正の数)を加算器432へ出力する。その場合、加算器432は、この係数K4に乗算器431が出力した値を加算し、加算後の値を乗算器433へ出力する。そして乗算器433は、乗算器428が出力した値に加算器432が出力した値を乗算する。このようにして、制御トルク値決定部42は、直流リンク電圧Vdcが直流目標電圧Vref_convから所定値a以上大きくなった場合、積分ゲインKiを増加させる。
このように、第2係数決定部429は、直流リンク電圧VdcがVref_conv+a以上となった場合、積分ゲインKiに対してより大きな係数を乗算することで、トルク指令値の応答性を高めることができる。自立運転時に負荷が急変した場合、直流リンク電圧Vdcを直流目標電圧Vref_convに保つよう、トルク指令値を急激に小さくすることができ、直流リンク電圧が過電圧トリップレベルまで達するのを回避する可能性を向上させることができる。
図7は、発電システム100の系統連系モード時の起動シーケンスの一例である。系統連系モードでは、発電システム100が発電開始し、系統連系を行うまでの間(これを発電システム100の待機モードとする)は、コンバータ2が直流リンク電圧Vdcを制御する必要がある。
ここで、時間t10は、回生運転の開始時刻から系統連系時の目標電力に到達する時刻までの時間である。時間t1は、図2に示す時間t1と同じである。
発電電力が系統連系開始の検出に用いられる系統連系開始検出電力Paに到達した時刻から時間t1の間、系統連系開始検出電力Pa以上の場合に、図4に示す第3係数決定部430は係数K6(K6は正の数)より大きい係数K5(K5は正の数)を出力することで、積分ゲインKiに乗算する値を大きくする。その結果、図7に示す時間t1を経過した時から、単位時間あたりのトルク指令値の上昇量が大きくなり、単位時間あたりの発電電力上昇量が大きくなる。
制御トルク決定部42は例えば、前述のように、直流リンク電圧の検出値と直流目標電圧Vref_convとの差分に基づいてPI制御を行う。システム起動時、この差分は大きく、それに合わせて積分ゲインKiを設計する必要がある。システムコストやサイズを考えた場合、直流リンク部分のコンデンサ7は小さい方が好ましい。この場合、より直流リンク電圧Vdcの上昇は急激になる。
また、発電システムの性質上、一度直流リンク電圧Vdcが直流目標電圧Vref_convを越えてしまうと、下げ方向の制御は行えない。直流リンク電圧Vdcは、発電システムの制御系電源の消費電力に応じて下がるのみである。したがって、積分ゲインKiは低く設計する必要がある。
一方、発電システムが系統連系を開始すると、PCS3が直流リンク電圧Vdcを系統連系時目標電圧Vref_pcsに制御する。前述のとおり、直流リンク電圧は系統連系時目標電圧Vref_pcsとなるが、コンバータ2は直流リンク電圧Vdcを直流目標電圧Vref_convに保つために、PI制御の出力である電圧制御トルク指令を増加させる。
最終的なトルク指令値はトルク上限値Tq_uplimを上限とするが、安定したシステム起動のためにPI制御のゲインを低くしている。また、系統連系時目標電圧Vref_PCSと直流目標電圧Vref_convの差分が、システム起動時の当該差分に比べて非常に小さいため、制御トルク値Tq_cがトルク上限値Tq_uplimに到達するまでに非常に時間がかかってしまう。
本実施形態における第3係数決定部430は、発電電力値取得部46が出力する発電電力値が規定値Pa以上である期間が第1所定時間t1継続した場合、係数K6より大きい係数K5を乗算器431へ出力する。このように、制御トルク値決定部42は、第1所定時間t1継続してコンバータ2が出力する発電電力値が閾値以上である場合、PCS3が系統連系運転を開始したとみなし、積分ゲインKiを大きくする。これにより、制御トルク値Tq_cがトルク上限値Tq_uplimに到達するまでの時間を短縮することができる。
なお、発電システムの特性によっては、比例ゲインKp及び積分ゲインKiの両方に係数K5または係数K6をかけてもよい。
一方、発電電力値取得部46が出力する発電電力値が規定値Pa未満である期間が第2所定時間t2の場合、第3係数決定部430は、係数K6(K6<K5)を乗算器431へ出力する。これにより、系統連系開始前に、係数K5より小さい係数K6(0<K6<K5)を乗じることとなり、系統連系開始前には、制御トルク値Tq_cの時間変化を系統連系開始後よりも小さくすることができる。
なお、PCS3が系統連系運転を開始したことを制御装置4が検出する方法としては、上述したように、発電電力値が第1所定期間t1、規定値Pa以上となったことで検出する方法に限ったものではない。制御装置4は、直流リンク電圧Vdcの値が第1所定期間t1、系統連系時目標電圧Vref_PCSとなったことで検出してもよい。これにより、制御トルク値決定部42は、第1所定期間t1継続して直流リンク電圧Vdcが系統連系時目標電圧Vref_PCSである場合、積分ゲインKiを大きくしてもよい。
ここで、検出条件に第1所定期間t1を含めたのは、例えばシステム起動時、直流リンクのコンデンサを充電するために、一時的には発電電力Pa以上となる場合が想定され、ここでの誤検出を防ぐためである。
乗算器431は、切替スイッチ8から入力された運転モード信号MSWと第3係数決定部430が出力した値を乗算し、乗算後の値を加算器432へ出力する。これにより、運転モード信号MSWが1の場合、すなわち系統連系モードの場合、乗算器431は、第3係数決定部430が出力した値をそのまま出力し、運転モード信号MSWが0の場合、すなわち自立運転モードの場合、0を加算器432へ出力する。
加算器432は、第2係数決定部429が出力した値と乗算器431が出力した値を加算し、加算後の値を乗算器433へ出力する。
乗算器433は、乗算器428が出力した値と加算器432が出力した値を乗算し、乗算後の値を加算器434へ出力する。これにより、系統連系モードの場合、制御トルク値決定部42は、積分ゲインKiを増加させる。
加算器434は、乗算器427が出力した値と乗算器433が出力した値を加算し、加算して得た制御トルク値Tq_cを出力部45へ出力する。
<トルク上限値決定部44の構成の詳細>
続いて、トルク上限値決定部44の構成の詳細について説明する。
トルク上限値決定部44は、フィルタ部441、減算器442、乗算器443、乗算器444、割算器445、出力調整部446、及び出力調整部447を備える。
フィルタ部441は、回転数取得部43が出力した現行回転数nに対して、所定の周波数よりも高周波数の信号を低減するフィルタを施し、フィルタ後の値を減算器442へ出力する。
具体的には、例えば、フィルタ部441は、回転数取得部43から出力された現行回転数nをラプラス変換し、伝達関数G(s)=1/(1+Ts)を乗算し、乗算後の値をラプラス逆変換し、ラプラス逆変換後の値を減算器442へ出力する(Tは時定数、sは複素数)。これにより、フィルタ部441は、現行回転数nに含まれる高周波ノイズを低減することができる。
減算器442は、フィルタ部441が出力した値から係数K_Boptを減算し、減算後の値を乗算器443へ出力する。
乗算器443は、減算器442が出力した値に対して係数K_Aoptを乗算し、乗算後の最適トルク値Tq_optを出力調整部447へ出力する。これにより、トルク上限値決定部44は、最適トルク値Tq_optを算出する。
乗算器444は、回転数取得部43が出力した現行回転数nに対して、2π/60を乗算し、乗算後の値を割算器445へ出力する。
割算器445は、システム最大電力Pmaxを乗算器444が出力した値で割り算し、割り算して得たシステム最大トルク値Tq_mを出力調整部446へ出力する。
出力調整部446は、割算器445が出力したシステム最大トルク値Tq_mが発電機1の特性によるトルク上限値Tq_lim以下の場合、そのままシステム最大トルク値Tq_mを出力値Aとして出力調整部447へ出力する。
一方、出力調整部446は、割算器445が出力したシステム最大トルク値Tq_mが発電機1の特性によるトルク上限値Tq_limを超える場合、このトルク上限値Tq_limを出力値Aとして出力調整部447へ出力する。これにより、この出力値Aは、トルク上限値Tq_lim以下に抑えられる。
出力調整部447は、最適トルク値Tq_optが出力調整部446の出力値A以下の場合、最適トルク値Tq_optをトルク上限値Tq_uplimとして出力部45へ出力する。一方、出力調整部447は、最適トルク値Tq_optが出力調整部446の出力値Aを超える場合、出力値Aをトルク上限値Tq_uplimとして出力部45へ出力する。
これにより、このトルク上限値Tq_uplimは、出力値A以下に抑えられる。そのため、このトルク上限値Tq_uplimが、発電機1の特性によるトルク上限値Tq_lim及びシステム最大トルク値Tq_mに収まるようにすることができる。
<第1の実施形態の効果>
以上、第1の実施形態における制御装置4において、直流リンク電圧取得部41は、コンバータ2の第1出力とPCS3の第1入力とを電気的に接続する第1伝送線L1とコンバータ2の第2出力とPCS3の第2入力とを電気的に接続する第2伝送線L2との間の電位差である直流リンク電圧の検出値をコンバータ2から取得する。
そして、制御トルク値決定部42は、直流リンク電圧取得部41が取得した直流リンク電圧の検出値と、コンバータ2がこの直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である直流目標電圧と、に基づいて、制御トルク値を決定する。
また、回転数取得部43は、コンバータ2へ電流を出力する発電機の現行回転数を前記コンバータ2から取得する。
そして、トルク上限値決定部44は、回転数取得部43が取得した現行回転数を、発電機1が接続された流体機械(一例として、水車6)の回転数とこの回転数でコンバータ2が発電機1に生じさせる最適トルク値との対応関係に適用し、適用して得た最適トルク値に少なくとも基づいて、発電機1を制御する際のトルク上限値を決定する。
出力部45は、制御トルク値がトルク上限値以下の場合、この制御トルク値をトルク指令値に決定し、制御トルク値がトルク上限値を超える場合、このトルク上限値をトルク指令値に決定する。そして、出力部45は、発電機1のトルクがこのトルク指令値になるように発電機1が出力する電流を制御するコンバータ2へこの決定したトルク指令値を出力する。この直流目標電圧Vref_convは、PCS3が直流リンク電圧Vdcを制御する際の目標電圧である系統連系時目標電圧Vref_pcsより小さい。
これにより、PCS3が系統連系しない自立運転の場合、制御装置4は、直流リンク電圧Vdcを直流目標電圧Vref_convになるように制御することができる。一方、PCS3が系統連系する場合、直流リンク電圧Vdcは系統連系時目標電圧Vref_pcsとなり、制御装置4は、直流リンク電圧Vdcを直流目標電圧Vref_convへ上昇させようとして、発電機1のトルク出力を増加させる。このトルク出力は水車6の現行回転数nに応じて変化するトルク上限値(Tq_uplim)が上限であるため、制御装置4が出力するトルク指令値は、トルク上限値(Tq_uplim)に張り付く。このトルク上限値(Tq_uplim)は、流体機械(一例として、水車6)の回転数とこの流体機械が回転で発電機1に生じるトルクとの対応関係に適用することで得られたものである。このため、このトルク指令値がこのトルク上限値(Tq_uplim)に張り付くことで、発電機1は、より大きな電力をコンバータ2へ供給することができる。
このように、自立運転から系統連系運転に移行する際にスムーズに発電機1の制御モードを変更することができる。
<第2の実施形態>
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、PCSに一つのコンバータが電気的に接続されていた。それに対して、第2の実施形態では、PCSに複数のコンバータが電気的に並列に接続されており、そのうち一台のコンバータに通信線を介して一台のマスター制御装置が接続され、他のコンバータに通信線を介して一台以上のスレーブ制御装置が接続されている。
図8は、第2の実施形態における発電システム200の構成を示す概略ブロック図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。なお、図8では、DC電源が省略されている。
発電システム200は、水車6m、水車6mと物理的に接続された発電機1m、三つの入力が発電機1mの三つの出力それぞれと電気的に接続されたコンバータ(以下、マスター側コンバータともいう)2mを備える。
更に、発電システム200は、一端がコンバータ2mの第1出力に電気的に接続され、他端がコンバータ2mの第2出力に電気的に接続されたコンデンサ7を備える。
更に、発電システム200は、第1入力が第1伝送線L1を介してコンバータ2mの第1出力に電気的に接続され、第2入力が第2伝送線L2を介してコンバータ2mの第2出力に電気的に接続されたPCS(パワーコンディショナ)3を備える。
更に、発電システム200は、通信入力がコンバータ2の通信出力と電気的に接続され、通信出力がコンバータ2の通信入力と電気的に接続されたマスター制御装置4mを備える。
更に、発電システム200は、水車6s−1、…、6s−N(Nは2以上の整数)までのN個の水車6s−i(iは1からNまでの整数)を備える。
更に、発電システム200には、水車6s−iに物理的に接続されたN個の発電機1s−iを備える。
更に、発電システム200には、三つの入力が発電機1s−iの三つの出力それぞれと電気的に接続され、第1出力がPCS3の第1入力に電気的に接続され第2出力がPCS3の第2入力に電気的に接続されコンバータ2s−iがN個、含まれる。
更に、発電システム200には、通信入力がコンバータ2s−iの通信出力と電気的に接続され、通信出力がコンバータ2s−iの通信入力と電気的に接続されたマスター制御装置4s−iがN個、含まれる。
更に、発電システム200は、出力がマスター制御装置4mのモード入力に電気的に接続され、出力がスレーブ制御装置4s−1、…、4s−Nに電気的に接続された切替スイッチ8を備える。これにより、切替スイッチ8は、運転モード切替信号MSWをマスター制御装置4m、スレーブ制御装置4s−1、…、4s−Nへ出力可能である。
水車6m、6s−1、…、6s−Nは、第1の実施形態の水車6と同様であるので、その説明を省略する。
発電機1m、1s−1、…、1s−Nは、第1の実施形態の発電機1と同様であるので、その説明を省略する。
コンバータ2m、2s−1、…、2s−Nは、第1の実施形態のコンバータ2と同様であるので、その説明を省略する。
発電システム2が系統連系モードで動作する場合、前述のとおり直流リンク電圧Vdcの制御はPCS3が行うため、マスター制御装置4m及びスレーブ制御装置4sは、第1の実施形態と同様に、発電機1の現行回転数n_mまたはn_sより算出したトルク上限値Tq_uplimをトルク指令値として、対応するコンバータ2m、2s−1、…、2s−Nに出力すればよい。
一方、発電システムが自立運転モードの場合、直流リンク電圧はコンバータが制御する。このとき、複数のコンバータの電圧制御した出力を並列接続するため、ハードウxエアのばらつきで、各コンバータ2m、2s−1、…、2s−Nの発電電力がアンバランスになる可能性がある。
それに対し、第2の実施形態におけるマスター制御装置4mは、直流目標電圧Vref_convを一定として制御する。更に、マスター制御装置4mは、マスター制御装置4mに電気的に接続されたコンバータ2mがPCS3へ出力する発電電力値を取得し、この発電電力値をマスター発電電力値Pconv_mとしてスレーブ制御装置4s−1、…、4s−Nへ送信する。
スレーブ制御装置4s−1、…、4s−Nは、マスター制御装置4mからマスター発電電力値Pconv_mを通信にて取得し、取得したマスター発電電力値Pconv_mに基づいて、直流目標電圧Vref_convを補正する。以下、スレーブ制御装置4s−1、…、4s−Nを総称して、スレーブ制御装置4sという。
ここで、Vdc_mは、コンバータ2mが検出した直流リンク電圧で、n_mは、水車6mの現行回転数で、TC_mはトルク指令値である。
また、Vdc_sは、コンバータ2s−1、…、2s−Nそれぞれが検出した直流リンク電圧で、n_sは、水車6s−1〜6s−Nそれぞれの現行回転数で、TC_sはコンバータ2s−1〜2s−Nそれぞれが発電機1s−1〜1s−Nに対して与えるトルクの指令値(以下、トルク指令値という)である。
図9は、第2の実施形態におけるマスター制御装置4mの構成を示す概略ブロック図である。なお、図4と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。第2の実施形態におけるマスター制御装置4mの構成は、第1の実施形態における制御装置4の構成に対して、発電電力値取得部46が発電電力値取得部46mに変更になっている。
発電電力値取得部46mは、第1の実施形態における発電電力値取得部46と同様の機能を有するが、更に、取得した発電電力値をマスター発電電力値Pconv_mとしてスレーブ制御装置4s−1、…、4s−Nへ送信する。
図10は、第2の実施形態におけるスレーブ制御装置4sの構成を示す概略ブロック図である。なお、図4と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。第2の実施形態におけるスレーブ制御装置4sの構成は、第1の実施形態における制御装置4の構成に対して、補正値取得部47が追加され、制御トルク値決定部42が制御トルク値決定部42bに、発電電力値取得部46が発電電力値取得部46sに変更になっている。
発電電力値取得部46sは、第1の実施形態における発電電力値取得部46と同様の機能を有するが、更に、取得した発電電力値をスレーブ発電電力値Pconv_sとして補正値取得部47へ出力する。
補正値取得部47は、直流目標電圧Vref_convを補正する補正値を取得する。ここで、補正値取得部47は、減算器471及びPI制御部472を備える。
減算器471は、マスター制御装置4mが送信したマスター発電電力値Pconv_mから発電電力値取得部46sが出力したスレーブ発電電力値Pconv_sを減算し、減算後の値をPI制御部472へ出力する。
PI制御部472は、減算器471が出力した値に対してPI制御を施し、PI制御により得た、補正値CVを制御トルク値決定部42bへ出力する。この補正値CVは、直流目標電圧Vref_convの補正値CVである。このように、補正値取得部47は、マスター発電電力値Pconv_mと自身の発電電力であるスレーブ発電電力値Pconv_sの差分がなくなるようPI制御し、直流目標電圧Vref_convの補正値を算出する。
制御トルク値決定部42bは、PCS3が自立運転する場合、補正値取得部47が取得した補正値で直流目標電圧Vref_convを補正し、補正後の値と直流リンク電圧取得部41が取得した直流リンク電圧の検出値の差分に基づいて、制御トルク値Tq_cを決定する。
ここで、制御トルク値決定部42bは、第1の実施形態における制御トルク値決定部42に対して、加算器435が追加されたものになっている。
加算器435は、直流目標電圧Vref_convにPI制御部472が出力した補正値CVを加算し、加算後の値を減算器423へ出力する。
これにより、例えばスレーブ発電電力値Pconv_sがマスター発電電力値Pconv_mより大きい(Pconv_s>Pconv_m)場合、減算器471の出力が負になり、補正値CVも負となる。このため、直流目標電圧Vref_convと補正値CVの和が直流目標電圧Vref_convよりも小さくなり、減算器435の出力が直流目標電圧Vref_convより小さくなるので、スレーブのトルク指令値TC_sが低減する。
これにより、スレーブ発電電力値Pconv_sが低下するので、スレーブ発電電力値Pconv_sとマスター発電電力値Pconv_mの差が小さくなる。このように全てのスレーブについて、スレーブ発電電力値Pconv_sとマスター発電電力値Pconv_mの差が小さくなる結果、複数コンバータの発電電力の差を小さくなる。
このように、マスター制御装置4m、スレーブ制御装置4s−1〜4s−Nとの間で、発電電力値の差が小さくなるので、マスター制御装置4m、スレーブ制御装置4s−1〜4s−Nは定格出力まで出力できるようになり、発電システム200全体で系統から要求された出力を確実に系統へ出力することができる。
<第2の実施形態の効果>
以上、第2の実施形態におけるスレーブ制御装置4sにおいて、補正値取得部47は、PCS3に対してコンバータ2sとともに電気的に並列に接続されたマスター側コンバータ2mを制御するマスター制御装置4mから、このマスター側コンバータ2mがこのPCS3へ出力する発電電力値を通信により取得し、取得したマスター発電電力値に基づいて、直流目標電圧Vref_convを補正する補正値CVを取得する。そして、制御トルク値決定部42bは、PCS3が自立運転する場合、補正値取得部47が取得した補正値CVで直流目標電圧Vref_convを補正し、補正後の値と直流リンク電圧取得部41が取得した直流リンク電圧の検出値の差分に基づいて、制御トルク値を決定する。
これにより、マスター制御装置4m、スレーブ制御装置4s−1〜4s−Nとの間で、発電電力値の差が小さくなるので、マスター制御装置4m、スレーブ制御装置4s−1〜4s−Nは定格出力まで出力できるようになり、発電システム200全体で系統から要求された出力を確実に系統へ出力することができる。
なお、スレーブ制御装置4sそれぞれが発電電力値をマスター制御装置4mに送信してもよい。その場合、スレーブ制御装置4sは補正値取得部47を備えず、マスター制御装置4mが、スレーブ制御装置4sの数だけ、補正値取得部47を備えてもよい。その場合、マスター制御装置4mの複数の補正値取得部47はそれぞれ、対応するスレーブ制御装置4sについて、当該スレーブ制御装置4sの発電電力値からマスター制御装置4mの発電電力値を減算し、減算した値をPI制御して補正値CVを算出し、算出した補正値CVを当該スレーブ制御装置4sへ送信してもよい。その場合、各スレーブ制御装置4sの減算器435は、マスターが送信した補正値CVと直流目標電圧Vref_convを加算し、加算後の値を減算器423へ出力してもよい。
なお、図8ではマスター制御装置4mとスレーブ制御装置4sを通信線にて接続したが、無線で通信してもよい。
<第3の実施形態>
続いて、第3の実施形態について説明する。第2の実施形態では、PCSに複数のコンバータが電気的に並列に接続されており、一つ以上のスレーブ制御装置は、マスター制御装置から通信によりマスター発電電力値を取得し、取得したマスター発電電力値で直流目標電圧Vref_convを補正した。
それに対して、第3の実施形態では、各コンバータに通信線を介して接続された制御装置にはマスターとスレーブの区別がない。
更に、制御装置同士で通信せずに、制御装置それぞれが自らと接続されたコンバータがPCSへ出力する発電電力値を取得し、取得した発電電力値で直流目標電圧Vref_convを補正する。
図11は、第3の実施形態における発電システム300の構成を示す概略ブロック図である。なお、図1及び図8と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。なお、図11では、DC電源が省略されている。
発電システム300は、水車6−1〜6−NのN個(Nは2以上の整数)の水車6−i(iは1からNまでの整数)を備える。発電システム300には、水車6−iと物理的に接続された発電機1−iがN個、三つの入力が発電機1−iの三つの出力それぞれと電気的に接続されたコンバータ2−iがN個、含まれる。
更に、発電システム300は、一端がコンバータ2−iそれぞれの第1出力に電気的に接続され、他端がコンバータ2−iそれぞれの第2出力に電気的に接続されたコンデンサ7を備える。
更に、発電システム200は、第1入力が第1伝送線L1を介してコンバータ2−iそれぞれの第1出力に電気的に接続され、第2入力が第2伝送線L2を介してコンバータ2−iそれぞれの第2出力に電気的に接続されたPCS(パワーコンディショナ)3を備える。
更に、発電システム300には、通信入力がコンバータ2−iの通信出力と電気的に接続され、通信出力がコンバータ2−iの通信入力と電気的に接続された制御装置4c−iがN個、含まれる。以下、制御装置4c−1〜4c−Nを総称して、制御装置4cという。
更に、発電システム300は、出力が制御装置4c−iのモード入力に電気的に接続された切替スイッチ8を備える。これにより、切替スイッチ8は、運転モード切替信号MSWを制御装置4−iそれぞれへ出力可能である。
図12は、第3の実施形態における制御装置4cの構成を示す概略ブロック図である。なお、図4と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。第3の実施形態における制御装置4cの構成は、第1の実施形態における制御装置4の構成に対して、補正値取得部47cが追加され、制御トルク値決定部42が制御トルク値決定部42bに、発電電力値取得部46が発電電力値取得部46cに変更になっている。
発電電力値取得部46cは、第1の実施形態における発電電力値取得部46と同様の機能を有するが、更に、取得した発電電力値を補正値取得部47cへ出力する。
補正値取得部47cは、発電電力値取得部46cが取得した発電電力値に対して予め決められた係数を乗算し、乗算して得た値を補正値として取得する。ここで、補正値取得部47cは乗算器473を備える。
乗算器473は、この発電電力値に係数αを乗算し、乗算後の補正値CVを減算器435へ出力する。
制御トルク値決定部42bは、PCSが自立運転する場合、直流目標電圧Vref_convから前記補正値取得部47cが取得した補正値CVを減算し、減算して得た値と直流リンク電圧取得部41が取得した直流リンク電圧の検出値との差分に基づいて、制御トルク値を決定する。
これにより、制御装置4cは、直流目標電圧Vref_convから係数αと現在の発電電力Pconvの積を減算し、新直流電圧目標値(=Vref_conv−α×Pconv)を算出し、この新直流電圧目標値を用いて制御トルク値を決定する。
ここで、直流目標電圧Vref_convは固定値で、係数αと現在の発電電力Pconvの積は補正項である。これにより、現在の発電電力値Pconvが大きいほど、新直流電圧目標値が小さくなる。
コンバータ2−1、2−2の発電電力をそれぞれP1、P2とするとき、補正値CVはそれぞれα×P1、α×P2となる。仮に、発電電力P1が発電電力P2より大きい(すなわちP1>P2)とすると、係数αと発電電力P1の積(α×P1)は係数αと発電電力P2の積より大きく(すなわちα×P1>α×P2)となり、その結果、コンバータ2−1の新直流電圧目標値よりコンバータ2−2の新直流電圧目標値が大きくなる。PCS3に並列に電気的に接続されたコンバータのうち、新直流電圧目標値の高い方から、よりパワーが出力されるため、目標電圧が低下することにより、発電電力P1が低下し発電電力P2に近づく。これにより、発電電力P1と発電電力P2の差がなくなるよう制御できる。
<第3の実施形態の効果>
以上、第3の実施形態における制御装置4cによれば、コンバータは、前記パワーコンディショナに対して他のコンバータとともに電気的に並列に接続されている。発電電力値取得部46cは、コンバータが出力する発電電力値を取得する。補正値取得部47cは、発電電力値取得部46cが取得した発電電力値に対して予め決められた係数を乗算し、乗算して得た値を補正値として取得する。そして、制御トルク値決定部42bは、PCS3が自立運転する場合、直流目標電圧から補正値取得部47cが取得した補正値を減算し、減算して得た値と直流リンク電圧取得部41が取得した直流リンク電圧の検出値との差分に基づいて、制御トルク値を決定する。
これにより、制御装置4c−1〜4c−N間で、発電電力値の差が小さくなるので、制御装置4c−1〜4c−Nは定格出力まで出力できるようになり、発電システム300全体で系統から要求された出力を確実に系統へ出力することができる。
なお、複数の装置を備えるシステムが、各実施形態の制御装置の各処理を、それらの複数の装置で分散して処理してもよい。
また、各実施形態の制御装置の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、プロセッサが実行することにより、各実施形態の制御装置に係る上述した種々の処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
100、200、300 発電システム
1、1m、1s−1、…、1s−N、1−1、…、1−N 発電機
2、2m、2s−1、…、2s−N、2−1、…、2−N コンバータ
3 PCS(パワーコンディショナ)
4、4c、4−1…、4−N 制御装置
4s マスター制御装置
4s−1、…、4s−N スレーブ制御装置
5 DC電源
6、6m、6s−1、…、6s−N、6−1…、6−N 水車
7 コンデンサ
8 切替スイッチ
9 制御システム
L1 第1伝送線
L2 第2伝送線
CL1 第1通信ライン
CL2 第2通信ライン
41 直流リンク電圧取得部
42、42b 制御トルク値決定部
43 回転数取得部
44 トルク上限値決定部
45 出力部
46、46m、46s、46c 発電電力値取得部
47、47c 補正値取得部
421 割算器
422 出力調整部
423 減算器
424 乗算器
425 第1係数決定部
426 乗算器
427 乗算器
428 乗算器
433 乗算器
429 第2係数決定部
430 第3係数決定部
431 乗算器
432 加算器
433 乗算器
434 加算器
435 加算器
441 フィルタ部
442 減算器
443 乗算器
444 乗算器
445 割算器
446 出力調整部
447 出力調整部
471 減算器
472 PI制御部
473 乗算器

Claims (9)

  1. コンバータの第1出力とパワーコンディショナの第1入力とを電気的に接続する第1伝送線と前記コンバータの第2出力と前記パワーコンディショナの第2入力とを電気的に接続する第2伝送線との間の電位差である直流リンク電圧の検出値を前記コンバータから取得する直流リンク電圧取得部と、
    前記直流リンク電圧取得部が取得した直流リンク電圧の検出値と、前記コンバータが前記直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である直流目標電圧と、に基づいて、制御トルク値を決定する制御トルク値決定部と、
    前記コンバータへ電流を出力する発電機に接続された流体機械の現行回転数を前記コンバータから取得する回転数取得部と、
    前記回転数取得部が取得した現行回転数を、前記流体機械の回転数と該回転数で前記コンバータが前記発電機に生じさせる最適トルク値との対応関係に適用し、適用して得た最適トルク値に少なくとも基づいて、前記発電機を制御する際のトルク上限値を決定するトルク上限値決定部と、
    前記制御トルク値が前記トルク上限値以下の場合、前記制御トルク値をトルク指令値に決定し、前記制御トルク値が前記トルク上限値を超える場合、前記トルク上限値をトルク指令値に決定し、前記発電機のトルクがこのトルク指令値になるように前記発電機が出力する電流を制御する前記コンバータへ前記決定したトルク指令値を出力する出力部と、
    を備え、
    前記直流目標電圧は、前記パワーコンディショナが前記直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である系統連系時目標電圧より小さく、
    前記対応関係は、前記流体機械の回転数と該流体機械が前記発電機に生じさせるトルクの関係に基づいて決められている制御装置。
  2. 前記トルク上限値決定部は、前記最適トルク値と、発電機の最大電流により規定される定格トルク値と、システム最大電力と前記回転数取得部が取得した現行回転数とに基づいて得られるシステム最大トルク値と、のうち最小の値を前記トルク上限値として決定し、
    前記システム最大電力は、前記コンバータの定格電力と前記パワーコンディショナの定格電力のうち小さい方の電力である
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御トルク値決定部は、前記直流目標電圧と前記直流リンク電圧取得部が取得した直流リンク電圧の検出値との差分に、比例ゲインと前記発電機の定格回転数を前記回転数取得部が取得した回転数で除した値とを乗算した比例成分に基づいて、前記制御トルク値を決定する
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記直流目標電圧と前記直流リンク電圧の検出値との差分に積分ゲインを乗算した値と、前記比例成分とに基づいて、前記制御トルク値を決定する
    請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記コンバータにおけるトルク立ち上がりにおける単位時間当たりのトルク変化量と、前記コンバータにおけるトルク立ち下りにおける単位時間当たりのトルク変化量が異なる場合、
    前記制御トルク値決定部は、前記トルク立ち上がりにおける単位時間当たりのトルク変化量と前記トルク立下りにおける単位時間当たりのトルク変化量とが同一になるように前記比例ゲインに対して係数を乗じる
    請求項3または4に記載の制御装置。
  6. 前記パワーコンディショナに対して前記コンバータとともに電気的に並列に接続されたマスター側コンバータを制御するマスター制御装置から、前記マスター側コンバータが前記パワーコンディショナへ出力する発電電力値を通信により取得し、取得した発電電力値に基づいて、前記直流目標電圧を補正する補正値を取得する補正値取得部を更に備え、
    前記制御トルク値決定部は、前記パワーコンディショナが自立運転する場合、前記補正値取得部が取得した補正値で前記直流目標電圧を補正し、補正後の値と前記直流リンク電圧取得部が取得した直流リンク電圧の検出値の差分に基づいて、前記制御トルク値を決定する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記コンバータが出力する発電電力値を取得する発電電力値取得部と、
    前記発電電力値取得部が取得した発電電力値に対して予め決められた係数を乗算し、乗算して得た値を補正値として取得する補正値取得部と、
    を更に備え、
    前記コンバータは、前記パワーコンディショナに対して他のコンバータとともに電気的に並列に接続されており、
    前記制御トルク値決定部は、前記パワーコンディショナが自立運転する場合、前記直流目標電圧から前記補正値取得部が取得した補正値を減算し、減算して得た値と前記直流リンク電圧取得部が取得した直流リンク電圧の検出値との差分に基づいて、前記制御トルク値を決定する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. コンバータと該コンバータを制御する制御装置とを具備する制御システムであって、
    前記制御装置は、
    前記コンバータの出力とパワーコンディショナの入力とを電気的に接続する第1伝送線と第2伝送線との間の電位差である直流リンク電圧の検出値を前記コンバータから取得する直流リンク電圧取得部と、
    前記直流リンク電圧取得部が取得した直流リンク電圧の検出値と、前記コンバータが前記直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である直流目標電圧と、に基づいて、制御トルク値を決定する制御トルク値決定部と、
    前記コンバータに入力される電流を出力する発電機に接続された流体機械の回転数を前記コンバータから取得する回転数取得部と、
    前記回転数取得部が取得した回転数を前記流体機械の回転数と該回転数で前記コンバータが前記発電機に生じさせる最適トルク値との対応関係に適用し、適用して得た最適トルク値に少なくとも基づいて、前記発電機を制御する際のトルク上限値を決定するトルク上限値決定部と、
    前記制御トルク値が前記トルク上限値以下の場合、制御トルク値をトルク指令値に決定し、前記制御トルク値が前記トルク上限値を超える場合、前記トルク上限値をトルク指令値に決定し、前記コンバータへ前記決定したトルク指令値を出力する出力部と、を備え、
    前記直流目標電圧は、前記パワーコンディショナが前記直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である系統連系時目標電圧より小さく、
    前記対応関係は、前記流体機械の回転数と該流体機械が前記発電機に生じさせるトルクの関係に基づいて決められており、
    前記コンバータは、前記発電機のトルクが前記トルク指令値になるように前記発電機が出力する電流を制御する制御システム。
  9. 直流リンク電圧取得部が、コンバータの出力とパワーコンディショナの入力とを電気的に接続する第1伝送線と第2伝送線との間の電位差である直流リンク電圧の検出値を前記コンバータから取得するステップと、
    制御トルク値決定部が、前記直流リンク電圧取得部が取得した直流リンク電圧の検出値と、前記コンバータが前記直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である直流目標電圧と、に基づいて、制御トルク値を決定するステップと、
    回転数取得部が、前記コンバータに入力される電流を出力する発電機に接続された流体機械の回転数を前記コンバータから取得するステップと、
    トルク上限値決定部が、前記回転数取得部が取得した回転数を前記流体機械の回転数と該回転数で前記コンバータが前記発電機に生じさせる最適トルク値との対応関係に適用し、適用して得た最適トルク値に少なくとも基づいて、前記発電機を制御する際のトルク上限値を決定するステップと、
    出力部が、前記制御トルク値が前記トルク上限値以下の場合、制御トルク値をトルク指令値に決定し、前記制御トルク値が前記トルク上限値を超える場合、前記トルク上限値をトルク指令値に決定し、前記発電機のトルクがこのトルク指令値になるように前記発電機が出力する電流を制御する前記コンバータへ前記決定したトルク指令値を出力するステップと、
    を有し、
    前記直流目標電圧は、前記パワーコンディショナが前記直流リンク電圧を制御する際の目標電圧である系統連系時目標電圧より小さく、
    前記対応関係は、前記流体機械の回転数と該流体機械が前記発電機に生じさせるトルクの関係に基づいて決められている制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018047812A1 (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 株式会社日立産機システム 発電機コントローラおよびそれを用いた発電機システム
WO2018077019A1 (zh) * 2016-10-28 2018-05-03 广东美的制冷设备有限公司 电容小型化电机驱动系统及其的防过压控制方法、装置
CN112012883A (zh) * 2019-05-30 2020-12-01 北京金风科创风电设备有限公司 风力发电机组运行控制方法和装置、存储介质

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