JP2015070589A - 音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラム - Google Patents

音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】狭間隔に設置された一対のスピーカから同時に測定信号を出力することにより、精度良く音場環境の周波数特性を測定すること。【解決手段】一対のスピーカ101a,101bが狭間隔に設置されて出力された出力音を集音して周波数特性を求める音場測定装置1であって、第1測定信号の低域成分を抽出するローパスフィルタ手段22aと、第1測定信号とは異なる第2測定信号の中高域成分を抽出するハイパスフィルタ手段22bと、第1測定信号の低域成分と第2測定信号の中高域成分とを合成して合成信号を生成する合成手段22cと、オーディオ機器102に対して第1測定信号と合成信号とを出力する外部出力手段6と、一対のスピーカから同時に出力された第1測定信号と合成信号とを集音するマイクロフォン7と、集音された信号をフーリエ変換して、音場環境の周波数特性を求めるフーリエ変換手段13とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムに関し、より詳細には、一対のスピーカが狭間隔に設置される音場環境において、周波数特性を迅速かつ精度良く測定することが可能な音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムに関する。
従来より、スピーカ等が設置される音場環境において周波数特性を測定し、測定された周波数特性に基づいてオーディオ機器のイコライザを調節したり、出力音を音場に合わせて予め補正することにより、音場環境に最適な音質の音楽を提供する方法が知られている。
周波数特性を測定するための測定信号として、M系列符号(Maximum Length Sequence)やTSP信号(Time Stretched Pulse)が知られている。これらの測定信号を用いて周波数特性を測定する場合には、例えば、スピーカより出力された測定信号を、聴取位置に設置されるマイクロフォンで収録したのちに、収録された信号をフーリエ変換することにより、音場環境の周波数特性を求める方法を用いる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、出力される測定信号をリファレンスとして用い、マイクロフォンで収録された測定信号との相互相関特性を求めることによって、インパルス応答を求めることも可能である。
特開平7−75190号公報 特開2007−232492号公報
音場環境の周波数特性は、スピーカに対する聴取位置によって変化する。さらに、周波数特性の測定精度は、設置されるスピーカの間隔等によって異なる傾向がある。例えば、図14に示すように、音楽再生機能部100と、その左右に設置される一対の右スピーカ101aおよび左スピーカ101bとが一体化されたポータブルオーディオ機器102の場合には、一般に左右スピーカ101a,101bの設置間隔が狭くなる(狭間隔になる)傾向がある。さらに、ポータブルオーディオ機器102では、その携帯性等から聴取者の近くに機器本体が置かれ、ポータブルオーディオ機器102と聴取者との距離が近くなる傾向がある。
このような場合において、例えば、図14に示すように、同一のM系列符号を測定信号として用いて、右スピーカ101aと左スピーカ101bとから同時に測定信号を出力し、左右のスピーカ101a,101bとマイクロフォン7との間の周波数特性を測定すると、スピーカ101a,101bの設置間隔が狭く、マイクロフォン7との距離が近いため、チャンネル(一方のスピーカからマイクロフォン7までの信号の伝達経路)間の遅延時間差が短くなる傾向がある。このように、チャンネル間の遅延時間差が短くなると、チャンネル間干渉が生じ、特定の周波数に大きなディップが発生する傾向が生じる。このディップの位置は遅延時間差に応じて大きく変動するため、測定位置によって周波数特性が変化してしまい、測定精度が大きく劣化するおそれがあるという問題があった。
一方で、直交したM系列符号を測定信号として用いて、右スピーカ101aと左スピーカ101bとから同時に測定信号を出力して周波数特性を測定する場合は、同一周波数の線スペクトルにおいて位相が異なるため干渉が生じてしまい、合成された各々の線スペクトルに振幅変動が発生するおそれがあった。このため、音場環境の周波数特性に対して符号間の干渉が加わってしまい、測定精度が劣化するという問題があった。特に、測定時間やフーリエ変換処理におけるにメモリ使用量を低減させるために、周期の短い符号を測定信号として用いる場合には、線スペクトルの間隔が大きくなるので、線スペクトルの平均化処理を行っても符号間干渉の影響は軽減できず、測定精度が大きく低下してしまう傾向があった。
一方で、チャンネル間の干渉や、線スペクトルにおける符号間の干渉を回避するために、まず左スピーカ101bのみから測定信号を出力して周波数特性を測定した後に、右スピーカ101aのみから測定信号を出力して周波数特性を測定することにより、LチャンネルとRチャンネルとでそれぞれ時間分割を行って周波数特性を測定する方法が知られている。このように時間分割を行って周波数特性を測定することにより、チャンネル間の干渉や、符号間の干渉を避けることはできるが、LチャンネルとRチャンネルとで2回も測定処理を行う必要があるため、測定時間が増加すると共に、測定の処理負担が増大するという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、狭間隔に設置される一対のスピーカから同時に測定信号を出力することにより、精度良く音場環境の周波数特性を測定することが可能な音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る音場測定装置は、一対のスピーカが狭間隔に設置されたオーディオ機器から出力される出力音を集音することにより、音場環境の周波数特性を求める音場測定装置であって、第1測定信号の低域成分を抽出するローパスフィルタ手段と、前記第1測定信号とは異なる第2測定信号の中高域成分を抽出するハイパスフィルタ手段と、前記ローパスフィルタ手段により抽出された前記第1測定信号の低域成分と、前記ハイパスフィルタ手段により抽出された前記第2測定信号の中高域成分とを合成して合成信号を生成する合成手段と、前記ローパスフィルタ手段により低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を、前記一対のスピーカの何れか一方より出力させると共に、前記合成手段により生成された前記合成信号を前記一対のスピーカの何れか他方より同時に出力させるために、前記オーディオ機器に対して前記第1測定信号と前記合成信号とを出力する外部出力手段と、前記一対のスピーカから同時に出力された前記第1測定信号と前記合成信号とを集音するためのマイクロフォンと、該マイクロフォンにより集音された信号をフーリエ変換することにより、前記音場環境における周波数特性を求めるフーリエ変換手段とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る音場測定方法は、一対のスピーカが狭間隔に設置されたオーディオ機器から出力される出力音を集音することにより、音場環境の周波数特性を求める音場測定装置の音場測定方法であって、第1測定信号の低域成分をローパスフィルタ手段が抽出する低域成分抽出ステップと、前記第1測定信号とは異なる第2測定信号の中高域成分をハイパスフィルタ手段が抽出する中高域成分抽出ステップと、前記低域成分抽出ステップにおいて抽出された前記第1測定信号の低域成分と、前記中高域成分抽出ステップにおいて抽出された前記第2測定信号の中高域成分とを合成して、合成手段が合成信号を生成する合成信号生成ステップと、前記低域成分抽出ステップにおいて低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を、前記一対のスピーカの何れか一方より出力させると共に、前記合成信号生成ステップにおいて生成された前記合成信号を前記一対のスピーカの何れか他方より同時に出力させるために、外部出力手段が、前記オーディオ機器に対して前記第1測定信号と前記合成信号とを出力する外部出力ステップと、前記一対のスピーカから同時に出力された前記第1測定信号と前記合成信号とを、マイクロフォンで集音する集音ステップと、該集音ステップにおいて集音された信号をフーリエ変換することにより、フーリエ変換手段が、前記音場環境における周波数特性を求めるフーリエ変換ステップとを有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る音場測定プログラムは、一対のスピーカが狭間隔に設置されたオーディオ機器から出力される出力音を集音することにより、音場環境の周波数特性を求める音場測定装置の音場測定プログラムであって、前記音場測定装置のコンピュータに、第1測定信号の低域成分を抽出させるローパスフィルタ機能と、前記第1測定信号とは異なる第2測定信号の中高域成分を抽出させるハイパスフィルタ機能と、前記ローパスフィルタ機能により抽出された前記第1測定信号の低域成分と、前記ハイパスフィルタ機能により抽出された前記第2測定信号の中高域成分とを合成して合成信号を生成させる合成信号生成機能と、前記ローパスフィルタ機能により低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を、前記一対のスピーカの何れか一方より出力させると共に、前記合成信号生成機能により生成された前記合成信号を前記一対のスピーカの何れか他方より同時に出力させるために、前記オーディオ機器に対して前記第1測定信号と前記合成信号とを出力させる外部出力機能と、前記一対のスピーカから同時に出力された前記第1測定信号と前記合成信号とをマイクロフォンを用いて集音させる集音機能と、該集音機能により集音された信号をフーリエ変換することにより、前記音場環境における周波数特性を求めさせるフーリエ変換機能とを実現させるための音場測定プログラムであることを特徴とする。
一対のスピーカ間隔が狭いオーディオ機器の正面位置にマイクロフォンが設置される場合には、一対のスピーカからマイクロフォンまでの距離が短くなる傾向がある。このような状況において一対のスピーカから同じ測定信号(モノラルの測定信号)を出力して周波数特性を測定すると、チャンネル間の出力信号の伝搬遅延差によって、中高域にディップが発生するおそれがあり、精度良く音場環境の周波数特性を測定することが容易ではなかった。
一方で、一対のスピーカより異なる測定信号(ステレオの測定信号)を出力する場合には、中高域においてディップが発生しにくくなるが、低域において測定信号の符号間干渉が生じるおそれがあり、精度良く音場環境の周波数特性を測定することが容易ではなかった。
本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムでは、オーディオ機器の何れか一方のスピーカから第1測定信号が出力され、他方のスピーカから、低域が第1測定信号であって中高域が第2測定信号からなる合成信号が出力される。このため、中高域においては、ステレオの測定信号を用いた周波数特性の測定を行うことができ、ディップの発生を抑制することが可能となる。
さらに、本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムでは、低域において、モノラルの測定信号を用いて周波数特性の測定を行うことができるため、測定信号の符号間干渉を抑制することが可能になる。
このように、本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムでは、ステレオの測定信号を用いて周波数特性の中高域の測定を行うことができるため、ディップの発生を抑制することが可能になる。また、モノラルの測定信号を用いて周波数特性の低域の測定を行うことができるため、測定信号の符号間干渉を抑制することが可能になる。さらに、本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムでは、一対のスピーカから第1測定信号と合成信号とを同時に出力して周波数特性を測定するので、スピーカから交互に測定信号を出力して測定する場合に比べて、測定負担の軽減と測定スピードの向上を図ることが可能となる。
また、上述した音場測定装置において、前記第1測定信号としてM系列符号を用いると共に、前記第2測定信号として前記第1測定信号のM系列符号に直交したM系列符号を用い、前記フーリエ変換手段により求められた周波数特性に基づいて、所定の第1周波数間隔における信号レベルの最大値を、当該第1周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら検出することにより、最大値から成る周波数特性を求める最大値検出手段と、該最大値検出手段により検出された最大値から成る周波数特性に基づいて、所定の第2周波数間隔における信号レベルの平均値を、当該第2周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら算出することにより、前記音場環境における周波数特性を求める平均値算出手段とを有するものであってもよい。
また、上述した音場測定方法において、前記第1測定信号としてM系列符号を用いると共に、前記第2測定信号として前記第1測定信号のM系列符号に直交したM系列符号を用い、前記フーリエ変換ステップにおいて求められた周波数特性に基づいて、最大値検出手段が、所定の第1周波数間隔における信号レベルの最大値を、当該第1周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら検出することにより、最大値から成る周波数特性を求める最大値検出ステップと、該最大値検出ステップにおいて求められた、最大値から成る周波数特性に基づいて、平均値算出手段が、所定の第2周波数間隔における信号レベルの平均値を、当該第2周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら算出することにより、前記音場環境における周波数特性を求める平均値算出ステップとを有するものであってもよい。
さらに、上述した音場測定プログラムにおいて、前記第1測定信号としてM系列符号を用いると共に、前記第2測定信号として前記第1測定信号のM系列符号に直交したM系列符号を用い、前記コンピュータに、前記フーリエ変換機能により求められた周波数特性に基づいて、所定の第1周波数間隔における信号レベルの最大値を、当該第1周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら検出させることにより、最大値から成る周波数特性を求めさせる最大値検出機能と、該最大値検出機能により求められた最大値から成る周波数特性に基づいて、所定の第2周波数間隔における信号レベルの平均値を、当該第2周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら算出させることにより、前記音場環境における周波数特性を求めさせる平均値算出機能とを実現させるものであってもよい。
周波数特性を測定するための測定信号として、従来よりM系列符号を用いる方法が知られている。しかしながら、M系列符号を測定信号としてマイクロフォンで集音してフーリエ変換処理を行うと、M系列符号の符合長に対してフーリエ変換のサンプル長が非整数倍となり非同期の関係になってしまうおそれがある。このように非同期となる場合には、フーリエ変換された周波数特性(線スペクトル)において、変動するレベルの小さな線スペクトルが発生し、周波数特性の測定精度を劣化させてしまうおそれがある。
このため、本発明に係る音場測定装置、音場測定方法及び音場測定プログラムでは、まず、第1測定信号としてM系列符号を用い、第2測定信号として第1測定信号のM系列符号に直交したM系列符号を用いることにより、M系列符号を用いて中高域ではステレオの測定信号を実現すると共に、低域ではモノラルの測定信号を実現することができる。そして、集音された信号をフーリエ変換して求めた周波数特性に基づいて、所定の第1周波数間隔における信号レベルの最大値を、当該第1周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら検出することにより、最大値から成る周波数特性を求めることができる。このようにして最大値からなる周波数特性を求めることにより、変動するレベルの小さな線スペクトルが、ノイズとして周波数特性に現れてしまうことを抑制する(マスク化する)ことができる。
さらに、本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムでは、最大値から成る周波数特性に基づいて、所定の第2周波数間隔における信号レベルの平均値を、第2周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら算出することにより、平均化処理された周波数特性を求めることができる。このように、最大値を検出することにより周波数特性を求めるだけでなく、さらに、最大値から成る周波数特性の平均化処理を行うことによって、フーリエ変換毎に周波数特性が変化してしまうことを抑制することができ、周波数特性の検出精度の向上を図ることが可能となる。
また、上述した音場測定装置において、前記ローパスフィルタ手段および前記ハイパスフィルタ手段において設定されるカットオフ周波数は、低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を前記一対のスピーカより同時に出力した場合に、前記フーリエ変換手段により求められる周波数特性に発生し得るディップの周波数値よりも低い周波数に設定されるものであってもよい。
さらに、上述した音場測定方法において、前記低域成分抽出ステップおよび前記中高域成分抽出ステップにおいて設定されるカットオフ周波数は、低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を前記一対のスピーカより同時に出力した場合に、前記フーリエ変換ステップにおいて求められる周波数特性に発生し得るディップの周波数値よりも低い周波数に設定されるものであってもよい。
また、上述した音場測定プログラムにおいて、前記ローパスフィルタ機能および前記ハイパスフィルタ機能において設定されるカットオフ周波数は、低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を前記一対のスピーカより同時に出力した場合に、前記フーリエ変換機能により求められる周波数特性に発生し得るディップの周波数値よりも低い周波数に設定されるものであってもよい。
本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムでは、ローパスフィルタ手段およびハイパスフィルタ手段のカットオフ周波数を、モノラルの測定信号を用いて測定された周波数特性においてディップが発生し得る周波数値よりも低い周波数に設定するので、ディップが発生し得る中高域の測定信号をステレオの測定信号に設定することが可能となり、周波数特性の測定精度を向上させることが可能となる。
本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムによれば、ステレオの測定信号を用いて周波数特性の中高域の測定を行うことができるため、ディップの発生を抑制することができると共に、モノラルの測定信号を用いて周波数特性の低域の測定を行うことができるため、測定信号の符号間干渉を抑制することが可能となる。さらに、本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムでは、一対のスピーカから第1測定信号と合成信号とを同時に出力して周波数特性を測定するため、スピーカから交互に測定信号を出力して測定する場合に比べて、測定負担の軽減と測定スピードの向上を図ることが可能となる。
本発明に係る音場測定装置のハードウエア的な概略構成を示したブロック図である。 実施の形態に係るCPUが処理プログラムに基づいて、周波数特性の測定処理を行う場合における音場測定装置の機能部の概略構成を示したブロック図である。 実施の形態に係るCPUによる周波数特性の測定処理の内容を示したフローチャートである。 (a)上段は、信号S1の周波数特性を示し、(a)下段は信号S2の周波数特性を示し、(b)上段は、低域抽出された信号S1の周波数特性を示し、(b)下段は、中高域抽出された信号S2の周波数特性を示し、(c)は、(b)の上下段に示された信号S1と信号S2とが合成された合成信号の周波数特性を示した図である。 フーリエ変換処理された測定信号の線スペクトルを、1サンプルずつシフトさせながら所定サンプル数内で最大値を検出して、線スペクトルの包絡線を求める処理を説明する図である。 周波数サンプルに応じて設定される、最大値検出のサンプル数幅(最大値検出幅)および平均値算出のサンプル数幅(平均化幅)の関係を示した図である。 ループバック測定により、モノラル測定信号を用いて求められる周波数特性を示した図であって、(a)は平均化処理を行わない場合を示し、(b)は平均化処理を行った場合を示している。 ループバック測定により、ステレオ測定信号を用いて求められる周波数特性を示した図であって、(a)は平均化処理を行わない場合を示し、(b)は平均化処理を行った場合を示している。 ループバック測定により、合成測定信号を用いて求められる周波数特性を示した図であって、(a)は平均化処理を行わない場合を示し、(b)は平均化処理を行った場合を示している。 ポータブルオーディオ機器よりモノラル測定信号を出力させて求められる周波数特性を示した図であって、(a)は平均化処理を行わない場合を示し、(b)は平均化処理を行った場合を示している。 ポータブルオーディオ機器よりステレオ測定信号を出力させて求められる周波数特性を示した図であって、(a)は平均化処理を行わない場合を示し、(b)は平均化処理を行った場合を示している。 ポータブルオーディオ機器より合成測定信号を出力させて求められる周波数特性を示した図であって、(a)は平均化処理を行わない場合を示し、(b)は平均化処理を行った場合を示している。 チャンネル間の遅延時間差とディップが発生する周波数間隔との関係を示した図である。 音場測定装置を用いてポータブルオーディオ機器の周波数特性を測定する一般的な方法を説明するための図である。
以下、本発明に係る音場測定装置について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明に係る音場測定装置のハードウエア的な概略構成の一例を示したブロック図である。音場測定装置1は、図1に示すように、CPU2と、ROM(Read Only Memory)3と、RAM(Random Access Memory)4と、記憶部5と,外部出力部(外部出力手段)6と、マイクロフォン7と、表示部8とを有している。
ROM3には、音場測定装置1において実行される処理プログラム等が記憶されている。例えば、音場測定装置1の起動時、あるいは、ユーザによる操作に応じてCPU2がROM3の処理プログラム等を読み出すことによって、周波数特性の測定等の各種処理を行うことが可能になっている。RAM4は、CPU2において行われる処理のワークエリア等として用いられる。
記憶部5は、いわゆる補助記憶装置であって、主としてハードディスク、SSD(Solid State Drive)、あるいは不揮発性メモリ(フラッシュROM・フラッシュメモリ等)等により構成されている。また、SDカードのように取り外し可能なメモリーカードを記憶部5として利用することも可能である。記憶部5には、CPU2における各種処理に用いられる様々なデータ等が記録される。
なお、音場測定装置1としてスマートフォンなどの情報携帯端末を利用する場合には、記憶部5にダウンロード等されたアプリケーションプログラムを記録させ、このアプリケーションプログラムに基づいて、周波数特性の測定処理を行うことも可能である。
外部出力部6は、後述する測定信号(信号S1および合成信号)を、ポータブルオーディオ機器の外部入力端子に対して出力するための外部出力端子等により構成される。この外部出力部6を介して出力された測定信号が、ポータブルオーディオ機器(オーディオ機器)102の外部入力端子に入力されることにより、ポータブルオーディオ機器102の左右スピーカ101a,101bから測定音を出力することが可能となる。なお、外部出力部6は、物理的な端子構造によるものには限定されない。例えば、Bluetooth(登録商標)や無線LANなどの無線技術を用いることにより測定信号をポータブルオーディオ機器102に入力させる構成であっても良い。
マイクロフォン7は、ポータブルオーディオ機器102等より出力される測定音を集音する役割を有している。マイクロフォン7により集音された測定音は、RAM4あるいは記憶部5に記録され、後述する周波数特性の測定処理に利用される。表示部8は、一般的な液晶ディスプレイやCRTディスプレイ(ブラウン管ディスプレイ)が該当し、周波数特性の測定処理により求められた音場の周波数特性(例えば、後述する図7〜図12に示す周波数特性)を、ユーザに視認可能に表示させる役割を有している。
CPU2は、ROM3に記録される処理プログラム、あるいは、記憶部5に記録される周波数特性の測定用アプリケーションプログラムに従って、ポータブルオーディオ機器102とマイクロフォン7との間の周波数特性の測定処理を実行する役割を有している。図2は、CPU2が処理プログラムあるいはアプリケーションプログラムに基づいて、周波数特性の測定処理を行う場合における音場測定装置1の機能部の概略構成を示したブロック図である。また、図3は、処理プログラム等に基づくCPU2の処理内容を示したフローチャートである。
音場測定装置1は、図2に示すように、測定信号生成部11と、周波数分割合成部12と、フーリエ変換部(フーリエ変換手段)13と、平均化処理部14と、外部出力部6と、マイクロフォン7と表示部8とを有している。また、図2には、図14に示したポータブルオーディオ機器102が示されている。なお、外部出力部6とマイクロフォン7と表示部8とについては、既に図1において説明したので、ここでの説明は省略する。
測定信号生成部11は、図2に示すように、第1測定信号生成部21aと、第2測定信号生成部21bとを有している。測定信号生成部11では、測定信号として、それぞれ生成多項式の異なるM系列符号を生成する。具体的には、第1測定信号生成部21aで生成されるM系列符号と、第2測定信号生成部21bで生成されるM系列符号とは、それぞれ直交したM系列符号となる。本実施の形態では、便宜上、第1測定信号生成部21aで生成されるM系列符号を信号S1とし、第2測定信号生成部21bで生成されるM系列符号を信号S2とする。
ここで、M系列とは、擬似乱数列である。M系列符号は、所定の長さのシフトレジスタと排他的論理和とを用いてフィードバックすることにより生成される。シフトレジスタの長さがnの場合には、符号の周期(符号長)は2−1となり、シフトレジスタのフィードバック位置は、生成多項式で求められる。M系列符号の出力は0と1との2値で直流成分が多く含まれた信号となるため、0を−1に変換して出力される。
CPU2は、処理プログラム等に従って、測定信号生成部11において、信号S1と信号S2とを生成する処理を行う(図3のS1)。生成された信号S1および信号S2は、周波数分割合成部12に出力される。
周波数分割合成部12は、図2に示すように、LPF部(ローパスフィルタ手段)22aと、HPF部(ハイパスフィルタ手段)22bと、加算部(合成手段)22cと、遅延部22dとを有している。測定信号生成部11において生成された信号S1は、LPF部22aおよび遅延部22dに入力され、信号S2は、HPF部22bに入力される。
LPF部22aは、低域の信号通過を許容するローパスフィルタであり、HPF部22bは、中高域の信号通過を許容するハイパスフィルタである。ここで、LPF部22aのカットオフ周波数と、HPF部22bのカットオフ周波数とは、同じ値に設定される。設定されるカットオフ周波数の詳細については後述する。
図4(a)の上段は、信号S1の周波数特性を示し、下段は信号S2の周波数特性を示している。図4(a)の上段に示す信号S1がLPF部22aに入力されてローパスフィルタ処理されると、図4(b)の上段に示すように、低域成分が抽出された状態となる(図3のS2、低域成分抽出ステップ、ローパスフィルタ機能)。一方で、図4(a)の下段に示す信号S2がHPF部22bに入力されてハイパスフィルタ処理されると、図4(b)の下段に示すように、中高域成分が抽出された状態となる(図3のS3、中高域成分抽出ステップ、ハイパスフィルタ機能)。
加算部22cは、LPF部22aでフィルタ処理された信号S1と、HPF部22bでフィルタ処理された信号S2とを合成する役割を有している。加算部22cにおいて、LPF部22aより出力された信号S1(図4(b)上段)と、HPF部22bより出力された信号S2(図4(b)下段)とを合成すると、図4(c)に示すように、低域側が信号S1の成分となり、中高域側が信号S2の成分となった合成信号が生成される(図3のS4、合成信号生成ステップ、合成信号生成機能)。
遅延部22dは、入力される信号S1の遅延を行う役割を有している。具体的には、上述したLPF部22a,HPF部22bおよび加算部22cにおけるフィルタ処理および加算処理の処理時間に応じて、遅延部22dから信号S1が出力されるタイミングを遅らせることにより、信号S1と加算部22cより出力される合成信号とのタイミング調整を行っている(図3のS5)。
このように、CPU2は、周波数分割合成部12において、信号S1及び信号S2に基づいて、低域側が信号S1の成分となり、中高域側が信号S2の成分となる合成信号を生成すると共に、信号S1の遅延処理を行う(図3のS2〜S5)。また、CPU2は、生成された合成信号を、Lチャンネル用の測定信号として、外部出力部6を介して、ポータブルオーディオ機器102に出力させ、遅延処理された信号S1を、Rチャンネル用の測定信号として、外部出力部6を介して、ポータブルオーディオ機器102に出力させる(図3のS6、外部出力ステップ、外部出力機能)。
ポータブルオーディオ機器102では、入力されたLチャンネルおよびRチャンネル用の測定信号(合成信号および信号S1)を右スピーカ101aおよび左スピーカ101bから出力する。この場合、ポータブルオーディオ機器102では、Lチャンネル用の測定信号とRチャンネル用の測定信号とを同時に出力する。このように、Lチャンネル用の測定信号とRチャンネル用の測定信号とを同時に出力することにより、低域側の信号成分は、LチャンネルもRチャンネルも同一のM系列符号である信号S1となり、モノラルの測定信号となる。一方で、中高域側の信号成分は、Lチャンネルが信号S2となり、Rチャンネルが信号S1となるため、直交したM系列符号の信号となり、ステレオの測定信号となる。
CPU2は、ポータブルオーディオ機器102の左右スピーカ101a,101bより出力された測定音を、マイクロフォン7を用いて集音する(図3のS7、集音ステップ、集音機能)。集音された測定音の信号(測定信号)は、フーリエ変換部13へ出力される。
フーリエ変換部13は、集音された測定信号に対してフーリエ変換処理(高速FFT処理)を行う役割を有している。CPU2は、フーリエ変換部13において、集音した測定信号に対して窓関数で重みづけを行った後、フーリエ変換処理を行うことにより、時間領域の測定信号を周波数領域に変換し、フーリエ変換毎に線スペクトルを出力する(図3のS8、フーリエ変換ステップ、フーリエ変換機能)。ここで、線スペクトルはパワースペクトルであり、線スペクトル数はフーリエ変換のサンプル長の半分となる。フーリエ変換処理された測定信号は、平均化処理部14へ出力される。
平均化処理部14は、フーリエ変換処理された測定信号の所定サンプル数毎の最大値を検出し、さらに検出された最大値の平均値を算出する役割を有している。平均化処理部14は、図2に示すように最大値検出部23aと、平均値算出部23bとを有している。最大値検出部23aは、図5に示すように、フーリエ変換処理された測定信号の線スペクトルを、低域側から高域側にわたって、1サンプルずつシフトさせながら、所定サンプル数内の最大値を検出して、線スペクトルの包絡線を求める役割を有している(図3のS9、最大値検出ステップ、最大値検出機能)。また、平均値算出部23bも同様に、最大値検出部23aによって1サンプル毎にシフトさせながら求められた最大値の線スペクトルを、低域側から高域側にわたって、1サンプルずつシフトさせながら、所定サンプル数内の平均値を算出する役割を有している(図3のS10、平均値算出ステップ、平均値算出機能)。
図6は、1サンプルずつシフトさせる時の周波数サンプルに応じて設定される、最大値検出のサンプル数幅(最大値検出幅)と、平均値算出のサンプル数幅(平均化幅)とを示した図である。図6において、フーリエ変換のサンプル長が65,536、線スペクトル数が32,768となっており、図6の横軸の周波数サンプルは、線スペクトル数に対応する数字となっている。図6に示すように、周波数サンプルに応じて、最大値検出時の所定サンプル数も平均値算出時の所定サンプル数も変化しており、低域側から高域側にわたって最大値検出幅と平均化幅が増加するようにして設定される。CPU2では、図6のような最大値検出幅の設定により、1/18オクターブの最大値検出処理を行い(図3のS9)、図6のような平均化幅の設定により、1/6オクターブの平均値算出処理を行う(図3のS10)。聴覚の分解能は1/3オクターブ程度であることが知られている。このため、図6に示すような最大値検出幅の設定および平均化幅の設定を平均化処理部14(最大値検出部23aおよび平均値算出部23b)で行うことにより、十分に大きな分解能で平均化処理(最大値検出処理および平均値算出処理)を行うことが可能となる。
なお、M系列符号の符号長は、上述したように2−1となる。一方で、収録された測定信号をフーリエ変換する場合のサンプル長は、一般的にM系列符号の符号長の整数倍の関係とはならないため、非同期となってしまう傾向がある。このように非同期となってしまうことから、M系列符号を測定信号として用い、収録された測定信号(M系列符号)をフーリエ変換処理して周波数特性を求める場合には、フーリエ変換毎に、変動するレベルの小さな線スペクトルが、一様な線スペクトルの間に発生する。この連動するレベルの小さな線スペクトルは、周波数特性の検出においてノイズとなってしまうおそれがあるが、最大値検出部23aにおいて、所定サンプル数内で最も大きなレベルの線スペクトルを抽出して周波数特性を求めることにより、変動する小さなレベルの線スペクトルがノイズとして検出されることを抑制することができる。さらに、平均値算出処理を併せて行うことにより、フーリエ変換毎に周波数特性が変化しないようにすることが可能となる。
平均化処理部14の最大値検出部23aで最大値検出が行われ、平均値算出部23bで平均値算出された周波数特性は、CPU2の指示に従って、表示部8へと出力される。なお、CPU2では、平均化処理部14における平均化処理を行うことなく、フーリエ変換部13により求められた周波数特性をそのまま表示部8へと出力することも可能となっている。表示部8において受信された周波数特性は、CPU2の指示に基づいて、表示部8のディスプレイ画面等において、ユーザに視認可能な状態で表示される(図3のS11)。
図7〜図9および図10〜12は、表示部8に表示された周波数特性の一例を示している。各図の(a)には、集音された測定信号によって求められた周波数特性を、平均化処理部14において平均化処理(最大値検出部23aによる最大値検出処理および平均値算出部23bによる平均値算出処理)しない場合が示されている。また、各図の(b)には、集音された測定信号によって求められた周波数特性を、平均化処理部14において平均化処理した場合が示されている。
図7〜図9および図10〜12に示す周波数特性の測定条件は、測定信号としてM系列符号を用い、測定信号のサンプリング速度を44.1kHz、M系列符号長を32,767、周波数分割合成部12のLPF部22aおよびHPF部22bにおける低域および中高域通過フィルタは、512タップのFIRフィルタで、カットオフ周波数を1kHzとする。また、フーリエ変換部13によるフーリエ変換のサンプル長は65,536、フーリエ変換部13において使用する窓関数はハミング窓、最大値検出部23aにおける最大値検出幅は1/18オクターブ、平均値算出部23bにおける平均化幅は1/6オクターブとする。
また、図7及び図10は、ポータブルオーディオ機器102に入力されるLチャンネルおよびRチャンネルの測定信号が、同一のM系列符号であって、モノラル測定信号として入力される場合を示している。図8及び図11は、ポータブルオーディオ機器102に入力されるLチャンネルおよびRチャンネルの測定信号が、直交したM系列符号であって、ステレオ測定信号として入力される場合を示している。図9および図12は、既に説明したように、ポータブルオーディオ機器102に入力されるRチャンネルの測定信号が信号S1(図4(a)の上段参照)であり、Lチャンネルの測定信号が信号S1と信号S2とが1kHzを境にして合成された合成信号(図4(c)参照)である場合を示している。
さらに、図7〜図9では、微少な遅延時間差によって、モノラル測定信号において生じるチャンネル間干渉の影響や、ステレオ測定信号において生じる符号間干渉の影響を顕著に示すために、ループバックにより周波数特性を測定している。ループバックによる測定とは、「外部出力部6より出力された測定信号を、ポータブルオーディオ機器102の右スピーカ101aおよび左スピーカ101bより出力させて、マイクロフォン7で集音してフーリエ変換部13へ出力する」測定方法ではなく、「外部出力部6より出力された測定信号をそのまま、フーリエ変換部13へ出力する」ことにより、周波数特性を測定する測定方法を意味している。このようなループバック測定を用いることにより、理想的にはフラットな周波数特性を得ることができ、測定処理におけるノイズ等を容易に判断することが可能になる。また、図7〜図9では、Lチャンネルの測定信号に対して、Rチャンネルの測定信号が0.00009sec(3.1cm)の伝搬遅延した状態における周波数特性を音場測定装置1で測定した場合を示している。
一方で、図10〜図12では、「外部出力部6より出力された測定信号を、ポータブルオーディオ機器102の右スピーカ101aおよび左スピーカ101bより出力させ、マイクロフォン7で集音してフーリエ変換部13へ出力する」ことにより、周波数特性を測定した場合を示している。従って、図10〜図12では、マイクロフォン7の設置位置における音場の周波数特性が測定されることになる。図10〜図12の場合においても、Lチャンネルの測定信号に対して、Rチャンネルの測定信号が0.00009sec(3.1cm)だけ伝搬遅延した状態において、マイクロフォン7で測定信号が集音される環境を実現させて、周波数特性の測定を行っている。
図7に示すモノラル測定信号の周波数特性では、平均化処理を行った場合(図7(b)参照)であっても、あるいは、平均化処理を行わなかった場合(図7(a)参照)であっても、低域における線スペクトルの最大値が顕著に変動することなく一様な状態(信号レベルが一様に0[dB]を示している状態)となっている。一方で、中高域では、平均化処理を行った場合であっても、あるいは、平均化処理を行わなかった場合であっても、チャンネル間干渉によって大きなディップが発生しており、ディップの間隔は伝搬遅延時間の逆数である11kHz程度になっている(図7(a)(b)参照)。ディップの位置は、Lチャンネルの測定信号とRチャンネルの測定信号との遅延時間差に応じて大きく変動する。このため、マイクロフォン7による測定信号の測定位置に応じて遅延時間差が変化して周波数特性も変化し、測定精度が大きく劣化するという傾向が示されている。
一方で、図8に示すステレオ測定信号の周波数特性では、平均化処理を行っていない場合(図8(a)参照)における線スペクトルの最大値が、符号間干渉により変動しており、低域において顕著になっている。また、平均化処理を行った場合(図8(b)参照)における周波数特性においても、線スペクトル数が少ない低域において信号レベルが大きく変動している。このように、ステレオ測定信号を用いた場合には、音場環境の周波数特性に対して符号間の干渉が加わるため、低域における周波数特性の測定精度は劣化する傾向がある。
図9に示す合成信号を用いた周波数特性の場合では、低域における測定信号はモノラルの測定信号となり、中高域における測定信号はステレオの測定信号となる。このような測定信号に基づいて求められた周波数特性では、平均化処理を行わなかったときの線スペクトル(図9(a)参照)の最大値が、全帯域において一様な信号レベルを示している。また、平均化処理を行った場合(図9(b)参照)であっても、全帯域の信号レベルが一様になっている。
図7において説明したように、モノラル測定信号を用いて周波数特性を測定すると、Lチャンネルの測定信号とRチャンネルの測定信号との遅延時間差によって、中高域でディップを発生させるおそれが生じる。このため、図9に示すように、中高域においてステレオ測定信号を用いて周波数特性を測定することにより、中高域におけるディップの発生を抑制することができ、周波数特性の測定精度を向上させることが可能となる。さらに、図8において説明したように、ステレオ測定信号を用いて周波数特性を測定すると、符号間の干渉が発生してしまう傾向があり、特に、線スペクトル数が少ない低域では信号レベルが大きく変動してしまうおそれがある。このため、図9に示すように、低域においてモノラル測定信号を用いて周波数特性を測定することにより、符号間の干渉を低減させることができ、線スペクトル数が少ない低域であっても信号レベルの変動を抑制することが可能となる。従って、図9に示すように、低域における測定信号としてモノラルの測定信号を用い、中高域における測定信号としてステレオの測定信号を用いることにより、中高域におけるチャンネル間干渉の抑制と、低域における符号間干渉の低減とを同時に実現することができ、精度良く音場環境の周波数特性を測定することが可能となる。
図10〜図12に示すように、実際にポータブルオーディオ機器102の左右のスピーカ101a,101bから、モノラルの測定信号、ステレオの測定信号および合成された測定信号(合成信号)を出力して、音場の周波数特性を測定した場合であっても、図7〜図9と同様に、図10では、チャンネル間干渉により中高域でディップが発生し、図11では、符号間干渉により低域で信号レベルが大きく変動し、図12においては、中高域におけるディップの抑制状態と、低域における信号レベルの変動抑制状態とが示されている。このため、図12においても、図9の場合と同様に、低域における測定信号としてモノラルの測定信号を用い、中高域における測定信号としてステレオの測定信号を用いることによって、中高域におけるチャンネル間干渉の抑制と、低域における符号間干渉の低減とを同時に実現することができ、精度良く音場環境の周波数特性を測定することが可能となる。
従って、図12に示す平均化処理を行った後の周波数特性に基づいて、ポータブルオーディオ機器102とマイクロフォン7により測定信号の集音が行われた聴取位置とからなる音場環境の周波数特性を求めて、求められた周波数特性に基づいてポータブルオーディオ機器102のイコライザを調節して音場補正を行うことにより、聴取位置における音質の向上を図ることが可能となる。また、求められた周波数特性に基づいて、ポータブルオーディオ機器102の左右スピーカ101a,101bより出力する音楽に予め補正を施し、ポータブルオーディオ機器102の左右スピーカ101a,101bから補正された音楽を出力することによって、聴取位置において聴取される音質の向上を図ることが可能となる。
また、既に説明したように、測定信号としてM系列符号を用いる場合には、M系列符号の符号長が2−1となる。一方で、測定信号をフーリエ変換する場合のサンプル長は、一般的にM系列符号の符号長の整数倍の関係とはならないため、非同期となってしまう傾向がある。従って、収録された測定信号(M系列符号)をフーリエ変換部13でフーリエ変換処理して周波数特性を求める場合に、変動するレベルの小さな線スペクトルが、一様な線スペクトルの間に発生するおそれがあり、周波数特性の検出においてノイズとなってしまうおそれがある。このため、本実施の形態に係る音場測定装置1では、最大値検出部23aにおいて、所定サンプル数内で最も大きなレベルの線スペクトルを抽出して周波数特性を求めることにより、変動する小さなレベルの線スペクトルがノイズとして検出されることを抑制し、さらに、平均値算出処理を併せて行うことにより、フーリエ変換毎に周波数特性が変化しないようにすることが可能になる。
なお、チャンネル間干渉におけるディップの周波数間隔は、図13に示すように、伝搬遅延差に応じて変化する。ポータブルオーディオ機器102のように左右のスピーカ101a,101bの間隔が狭く、さらに聴取者に対して比較的近い位置に設置されて、間接音よりも直接音の方がより顕著に聞こえる場合には、チャンネル間の伝搬遅延差は数センチメートル程度となり、ディップの周波数間隔が10kHz前後となる。このため周波数分割合成部12におけるLPF部22aおよびHPF部22bのフィルタカットオフ周波数は、それよりも十分に小さい周波数である1kHz前後に設定することが好ましい。1kHz前後にカットオフ周波数を設定することにより、ディップが発生しやすい10kHz前後の中高域の測定信号を、ディップが発生しにくいモノラルの測定信号にすることが可能となり、中高域における周波数特性の測定精度を向上させることが可能になる。
また、車室内に設置される車載用オーディオ機器の音場環境を考えると、左右のスピーカ設置位置と着座位置との位置関係から、聴取位置に対する左右のスピーカの設置距離の関係は非対称な関係となり、チャンネル間の伝搬遅延差が数10センチメートルになる傾向がある。このように、伝搬遅延差が数10センチメートルになる場合には、ディップが発生する周波数間隔が1kHzとなる場合がある。このように伝搬遅延差が大きくなる場合には、伝搬遅延差により生じるディップの発生周波数に応じて、フィルタカットオフ周波数をより小さい周波数に設定することが望ましい。
さらに、カットオフ周波数をあまりにも小さい周波数に設定すると、符号間干渉により信号レベルが大きく変動する傾向ある低域を、ステレオ測定信号を用いて測定することができなくなってしまう。このため、LPF部22aおよびHPF部22bにおけるカットオフ周波数は、チャンネル間干渉によりディップが発生され得る中高域の周波数よりも低い周波数であって、符号間干渉が発生するおそれのある低域よりも高い周波数に設定することが望ましい。このようにカットオフ周波数を設定することにより、チャンネル間干渉の抑制と、符号間干渉の低減とを同時に実現することができ、精度良く音場環境の周波数特性を測定することが可能となる。
以上、本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムについて、図面を用いて詳細に説明を行ったが、本発明に係る音場測定装置、音場測定方法および音場測定プログラムは、実施の形態で説明した例には限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本実施の形態に係る音場測定装置1では、図1に示すようにROM3や記憶部5に記録される処理プログラムあるいはアプリケーションプログラムに基づいて、CPU2が図2に示すような機能部の機能を実現する旨の説明を行ったが、各機能部の機能を実現するCPUは、1つには限定されない。各機能部の一部の機能を実現するための専用の処理手段(例えば、複数のCPUなど)を設置し、各専用の処理手段が少なくとも1以上の機能を実現する構成であってもよい。このように、複数の専用の処理手段を設定した場合であっても、1つのCPUが処理プログラム等に基づいて音場測定処理を行う場合であっても、モノラルとステレオの測定信号を組み合わせることによって、チャンネル間干渉や符号間干渉の影響を低減し、チャンネル毎に時間分割することなく、短時間に精度良く音場環境の周波数特性を測定することが可能である。
1 …音場測定装置
2 …CPU
3 …ROM
4 …RAM
5 …記憶部
6 …外部出力部(外部出力手段)
7 …マイクロフォン
8 …表示部
11 …測定信号生成部
12 …周波数分割合成部
13 …フーリエ変換部(フーリエ変換手段)
14 …平均化処理部
21a …第1測定信号生成部
21b …第2測定信号生成部
22a …LPF部(ローパスフィルタ手段)
22b …HPF部(ハイパスフィルタ手段)
22c …加算部(合成手段)
22d …遅延部
23a …最大値検出部(最大値検出手段)
23b …平均値算出部(平均値算出手段)
100 …音楽再生機能部
101a …右スピーカ
101b …左スピーカ
102 …ポータブルオーディオ機器(オーディオ機器)

Claims (9)

  1. 一対のスピーカが狭間隔に設置されたオーディオ機器から出力される出力音を集音することにより、音場環境の周波数特性を求める音場測定装置であって、
    第1測定信号の低域成分を抽出するローパスフィルタ手段と、
    前記第1測定信号とは異なる第2測定信号の中高域成分を抽出するハイパスフィルタ手段と、
    前記ローパスフィルタ手段により抽出された前記第1測定信号の低域成分と、前記ハイパスフィルタ手段により抽出された前記第2測定信号の中高域成分とを合成して合成信号を生成する合成手段と、
    前記ローパスフィルタ手段により低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を、前記一対のスピーカの何れか一方より出力させると共に、前記合成手段により生成された前記合成信号を前記一対のスピーカの何れか他方より同時に出力させるために、前記オーディオ機器に対して前記第1測定信号と前記合成信号とを出力する外部出力手段と、
    前記一対のスピーカから同時に出力された前記第1測定信号と前記合成信号とを集音するためのマイクロフォンと、
    該マイクロフォンにより集音された信号をフーリエ変換することにより、前記音場環境における周波数特性を求めるフーリエ変換手段と
    を有することを特徴とする音場測定装置。
  2. 前記第1測定信号としてM系列符号を用いると共に、前記第2測定信号として前記第1測定信号のM系列符号に直交したM系列符号を用い、
    前記フーリエ変換手段により求められた周波数特性に基づいて、所定の第1周波数間隔における信号レベルの最大値を、当該第1周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら検出することにより、最大値から成る周波数特性を求める最大値検出手段と、
    該最大値検出手段により検出された最大値から成る周波数特性に基づいて、所定の第2周波数間隔における信号レベルの平均値を、当該第2周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら算出することにより、前記音場環境における周波数特性を求める平均値算出手段と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の音場測定装置。
  3. 前記ローパスフィルタ手段および前記ハイパスフィルタ手段において設定されるカットオフ周波数は、低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を前記一対のスピーカより同時に出力した場合に、前記フーリエ変換手段により求められる周波数特性に発生し得るディップの周波数値よりも低い周波数に設定されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の音場測定装置。
  4. 一対のスピーカが狭間隔に設置されたオーディオ機器から出力される出力音を集音することにより、音場環境の周波数特性を求める音場測定装置の音場測定方法であって、
    第1測定信号の低域成分をローパスフィルタ手段が抽出する低域成分抽出ステップと、
    前記第1測定信号とは異なる第2測定信号の中高域成分をハイパスフィルタ手段が抽出する中高域成分抽出ステップと、
    前記低域成分抽出ステップにおいて抽出された前記第1測定信号の低域成分と、前記中高域成分抽出ステップにおいて抽出された前記第2測定信号の中高域成分とを合成して、合成手段が合成信号を生成する合成信号生成ステップと、
    前記低域成分抽出ステップにおいて低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を、前記一対のスピーカの何れか一方より出力させると共に、前記合成信号生成ステップにおいて生成された前記合成信号を前記一対のスピーカの何れか他方より同時に出力させるために、外部出力手段が、前記オーディオ機器に対して前記第1測定信号と前記合成信号とを出力する外部出力ステップと、
    前記一対のスピーカから同時に出力された前記第1測定信号と前記合成信号とを、マイクロフォンで集音する集音ステップと、
    該集音ステップにおいて集音された信号をフーリエ変換することにより、フーリエ変換手段が、前記音場環境における周波数特性を求めるフーリエ変換ステップと
    を有することを特徴とする音場測定装置の音場測定方法。
  5. 前記第1測定信号としてM系列符号を用いると共に、前記第2測定信号として前記第1測定信号のM系列符号に直交したM系列符号を用い、
    前記フーリエ変換ステップにおいて求められた周波数特性に基づいて、最大値検出手段が、所定の第1周波数間隔における信号レベルの最大値を、当該第1周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら検出することにより、最大値から成る周波数特性を求める最大値検出ステップと、
    該最大値検出ステップにおいて求められた、最大値から成る周波数特性に基づいて、平均値算出手段が、所定の第2周波数間隔における信号レベルの平均値を、当該第2周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら算出することにより、前記音場環境における周波数特性を求める平均値算出ステップと
    を有することを特徴とする請求項4に記載の音場測定装置の音場測定方法。
  6. 前記低域成分抽出ステップおよび前記中高域成分抽出ステップにおいて設定されるカットオフ周波数は、低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を前記一対のスピーカより同時に出力した場合に、前記フーリエ変換ステップにおいて求められる周波数特性に発生し得るディップの周波数値よりも低い周波数に設定されること
    を特徴とする請求項4又は請求項5に記載の音場測定装置の音場測定方法。
  7. 一対のスピーカが狭間隔に設置されたオーディオ機器から出力される出力音を集音することにより、音場環境の周波数特性を求める音場測定装置の音場測定プログラムであって、
    前記音場測定装置のコンピュータに、
    第1測定信号の低域成分を抽出させるローパスフィルタ機能と、
    前記第1測定信号とは異なる第2測定信号の中高域成分を抽出させるハイパスフィルタ機能と、
    前記ローパスフィルタ機能により抽出された前記第1測定信号の低域成分と、前記ハイパスフィルタ機能により抽出された前記第2測定信号の中高域成分とを合成して合成信号を生成させる合成信号生成機能と、
    前記ローパスフィルタ機能により低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を、前記一対のスピーカの何れか一方より出力させると共に、前記合成信号生成機能により生成された前記合成信号を前記一対のスピーカの何れか他方より同時に出力させるために、前記オーディオ機器に対して前記第1測定信号と前記合成信号とを出力させる外部出力機能と、
    前記一対のスピーカから同時に出力された前記第1測定信号と前記合成信号とをマイクロフォンを用いて集音させる集音機能と、
    該集音機能により集音された信号をフーリエ変換することにより、前記音場環境における周波数特性を求めさせるフーリエ変換機能と
    を実現させるための音場測定プログラム。
  8. 前記第1測定信号としてM系列符号を用いると共に、前記第2測定信号として前記第1測定信号のM系列符号に直交したM系列符号を用い、
    前記コンピュータに、
    前記フーリエ変換機能により求められた周波数特性に基づいて、所定の第1周波数間隔における信号レベルの最大値を、当該第1周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら検出させることにより、最大値から成る周波数特性を求めさせる最大値検出機能と、
    該最大値検出機能により求められた最大値から成る周波数特性に基づいて、所定の第2周波数間隔における信号レベルの平均値を、当該第2周波数間隔よりも短い周波数ずつシフトさせながら算出させることにより、前記音場環境における周波数特性を求めさせる平均値算出機能と
    を実現させるための請求項7に記載の音場測定プログラム。
  9. 前記ローパスフィルタ機能および前記ハイパスフィルタ機能において設定されるカットオフ周波数は、低域成分が抽出される前の前記第1測定信号を前記一対のスピーカより同時に出力した場合に、前記フーリエ変換機能により求められる周波数特性に発生し得るディップの周波数値よりも低い周波数に設定されること
    を特徴とする請求項7又は請求項8に記載の音場測定プログラム。
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