JP2015069268A - シミュレーション装置、シミュレーションプログラム及びシミュレーション方法 - Google Patents

シミュレーション装置、シミュレーションプログラム及びシミュレーション方法 Download PDF

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Abstract

【課題】弾性体の変形後の座標で作用する応力値を考慮した計算を行うのが困難であること。【解決手段】連続体を粒子の集まりで表現した連続体モデルの基準粒子から影響半径内の1つ以上の第1の近傍粒子について、連続体モデルの変位後の第1の近傍粒子の位置とカーネル関数に基づいて、基準粒子と第1の近傍粒子との第1の相互作用を算出させ、変位後に基準粒子から影響半径内に入った1つ以上の第2の近傍粒子について、連続体モデルの変位後の位置とカーネル関数に基づいて、基準粒子と第2の近傍粒子との第2の相互作用を算出させ、第1の相互作用及び第2の相互作用に基づいて、基準粒子と基準粒子の現時点の近傍粒子との相互作用を算出させ、第1の相互作用を算出させる場合、カーネル関数の変形勾配テンソルを用いることを特徴とするシミュレーションプログラム、シミュレーション方法又はシミュレーション装置が提供される。【選択図】図2

Description

本発明は、シミュレーション装置、シミュレーションプログラム及びシミュレーション方法に関する。
近年の計算機パワーの向上に伴い、シミュレーションの手法も徐々に発展してきた。その結果として、様々な応用分野にシミュレーションが用いられるようになってきた。
流体や弾性体等の連続体の問題を解く数値計算手法としては、格子をベースにして微分方程式の近似解を求解する有限差分法、有限要素法、又は有限体積法等が多く用いられてきた。近年では数値計算をCAE(Computer Aided Engineering)などの応用分野で活用するため、これらの数値計算手法も発展し、流体と構造物が相互作用する問題が解かれるようになってきた。
しかしながら、有限要素法又は有限体積法等の格子を用いる手法では、自由表面などの界面の存在する問題や、流体・構造連成問題などの移動境界が発生する場合には、取り扱いが複雑なため、プログラム作成が困難である場合が多い。
これに対して格子を用いないMPS(Moving Particle Semi-implicit又はMoving Particle Simulation)法、SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法等の粒子法は、計算対象物である流体を粒子の集まりとして表し、移動境界の取り扱いに特別な処置を必要としない。それゆえ、粒子法は近年広く用いられるようになっている。これら、粒子分布を用いて解析対象を表現する手法においては、ある粒子から影響半径(カーネル半径)と呼ばれる距離h以内にある粒子を近傍粒子してその粒子の情報を用いている。
例として、SPH法における運動方程式の離散化の(式1)を示す。
ここで、下付添え字aはある粒子を表し、下付添え字bは近傍粒子を表す。
は、それぞれ粒子aの位置ベクトル、速度ベクトル、密度、圧力、質量である。
は、カーネル関数で、粒子の分布から連続場を構成するのに用い、以下の3次のスプライン関数(式2)等がよく使われる。
また、弾性体などにおいては、下記の(式3)であらわされる変形勾配テンソルを離散化して計算することで加速度を求める。
ここで、Xjは位置間の距離のj成分、uiは変位のi成分、Iは恒等テンソルである。
粒子法においては、ある粒子aの変形勾配テンソルは、近傍粒子bからの影響を重ね合わせて以下の(式4)で表すことができる。
ここで、duは変位を表す。
しかしながら、ここでカーネル関数を基準点のもののまま用いると、粒子の相対位置が影響半径以上に離れた場合相互作用がなくなってしまう。そのため、変形量に応じて影響半径の形状を変形させ、基準となる粒子との相互作用を持ち続ける必要がある。
そこで、弾性体などの解析において、最初の近傍の計算が進み粒子位置が変更した後でも、引き続き近傍として取り扱う手法が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、各粒子に対して相互作用を及ぼす粒子を識別する技術が開示されている(特許文献1参照。)。
また、ある粒子が近傍に分布する粒子を探索するためには、他の全ての粒子との距離を求めて近傍かどうかの判定を繰り返す必要があるが、空間中に分布する粒子を、近傍粒子を探索して新しい属性情報を計算する粒子と、近傍粒子探索を行わず粒子自身の属性情報から新しい属性情報を計算する粒子の二種類に分け、それぞれに対応する計算処理を実行することによって、近傍粒子探索の回数を減らす技術が開示されている(特許文献2参照。)。
また、粒子間の距離に対応した力またはポテンシャルの関数計算において。関数の微分係数を用い、補間法で新たなポテンシャルを求める技術が開示されている(特許文献3参照。)。
特開平4−181350号公報 特許第2929840号明細書 特許第3277799号明細書
皆木浩幸、野口裕久、「高精度弾塑性大変形解析のためのSPHの拡張に関する検討」、日本機械学会第17回計算力学講演会講演論文集、2004年、p.767-768
基準の近傍粒子を用いて計算を行う場合には、初期位置における距離で求めた値と変形後の値は一致するが、その微分値は初期位置のものとは一致せず、相互作用を求めるときに基準位置に直して計算する必要がある。そのため、たとえば応力を基準位置における応力値であるピオラキルヒホッフ(Piola-Kirchhoff)応力として計算する必要がある。
しかしながら、上述のような従来の技術においては、基準位置に近傍でなかった粒子が新たに接触してくる影響を考慮できないという接触問題など、弾性体の変形後の座標で作用する応力値を考慮した計算を行うのが困難である、という問題点がある。
1つの側面では、本発明は、弾性体の変形後の座標で作用する応力値を考慮した計算を容易に行うことが可能なシミュレーション装置、シミュレーションプログラム又はシミュレーション方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、下記のような構成を採用した。
すなわち、本発明の一態様によれば、シミュレーションプログラムにおいて、コンピュータに、連続体を粒子の集まりで表現した連続体モデルの基準粒子から影響半径内の1つ以上の第1の近傍粒子について、前記連続体モデルの変位後の前記第1の近傍粒子の位置とカーネル関数に基づいて、前記基準粒子と前記第1の近傍粒子との第1の相互作用を算出させ、前記変位後に前記基準粒子から影響半径内に入った1つ以上の第2の近傍粒子について、前記連続体モデルの変位後の位置とカーネル関数に基づいて、前記基準粒子と前記第2の近傍粒子との第2の相互作用を算出させ、前記第1の相互作用及び前記第2の相互作用に基づいて、前記基準粒子と前記基準粒子の現時点の近傍粒子との相互作用を算出させ、前記第1の相互作用を算出させる場合、前記カーネル関数の変形勾配テンソルを用いることを特徴とするシミュレーションプログラムが提供される。
開示されたシミュレーション装置、シミュレーションプログラム及びシミュレーション方法によれば、変形勾配テンソルを用いて粒子が移動した後の変形に応じて影響半径が変化することを想定した相互作用を計算し、変形後の座標での応力値であるコーシー応力を算出することができ、変形後に新たに近傍に来た粒子との相互作用の計算を組み合わせることにより自己接触問題等を解くことを可能とする。特に、弾性体を取り扱う場合においては、弾性体の挙動を示すために変形勾配テンソルを用いることが多くあるため、別途特別な計算を行うことなく算出が可能となり、特別計算量を増やすことなく計算が可能である。
本発明を適用したシミュレーション装置の構成例を示す図である。 第1の実施の形態におけるシミュレーション処理の流れを示すフローチャートである。 弾性体の変形に伴う影響半径の変化を示す図である。 弾性体が大変形した場合の粒子の状態を示す図である。 2種類の近傍を用いた場合の概念を示す図である。 自己接触計算を行う場合の概念を示す図である。 第2の実施の形態におけるシミュレーション処理の流れを示すフローチャートである。 情報処理装置の構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明は、シミュレーション装置、コンピュータに実行させるシミュレーションプログラム及びシミュレーション方法であって、シミュレーションの対象である連続体を粒子の集まりとして捕らえる。
本発明のシミュレーション装置、シミュレーションプログラム及びシミュレーション方法は、粒子法を用いた数値計算プログラムにおける、近傍粒子の取り扱い手法である。特に、弾性体などの連続体の運動を粒子法を用いて数値的に計算する手法であって、さらに詳しくは近傍粒子の取り扱いにおいて基準位置における近傍粒子を考慮したまま変形後のコーシー応力を求め、座標変形後の近傍と組み合わせて計算を行う手法である。
図1は、本発明を適用したシミュレーション装置の構成例を示す図である。
図1において、シミュレーション装置100は、処理部101、格納部102及び出力部103を備え、初期条件111に基づいて粒子法による数値計算を行って、シミュレーション結果112を出力する。
格納部102は、本発明を適用したシミュレーションプログラムを実行するための各計算式の情報を格納する。
処理部101は、本発明を適用したシミュレーション処理を実行する。
処理部101が実行するシミュレーション処理は、連続体を粒子の集まりで表現した連続体モデルの基準粒子から影響半径内の1つ以上の第1の近傍粒子について、この連続体モデルの変位後の第1の近傍粒子の位置とカーネル関数に基づいて、基準粒子と第1の近傍粒子との第1の相互作用を算出する。また、シミュレーション処理は、変位後に基準粒子から影響半径内に入った1つ以上の第2の近傍粒子について、連続体モデルの変位後の位置とカーネル関数に基づいて、基準粒子と第2の近傍粒子との第2の相互作用を算出する。そして、これら第1の相互作用及び第2の相互作用に基づいて、基準粒子と基準粒子の現時点の近傍粒子との相互作用を算出する。なお、第1の相互作用を算出させる場合、カーネル関数の変形勾配テンソルを用いる。
このシミュレーション処理における基準粒子と現時点の近傍粒子との相互作用の算出は、第1の相互作用と第2の相互作用を任意の割合で算出させることができる。また、第1の相互作用と第2の相互作用の算出の割合は、連続体モデルの変位の大きさに応じて定めることができる。
出力部103は、処理部101が実行したシミュレーション結果112を出力する。
本発明を適用したシミュレーション処理は、基準位置での近傍粒子を取り扱う場合に、「弾性体の変形によって、影響半径は弾性体の粒子の変形にしたがって変化する」と仮定することにより、変形後のカーネルに変形の大きさを示すパラメータである変形勾配テンソルを用いた補正項を導入し、下記(式5)として計算する。
なお、添え字iniがついた変数は基準位置での値であり、
は、a粒子の(n−1)ステップでの変形勾配テンソルである。
これにより基準位置でのカーネルと影響半径を用いて、弾性体の変形後のカーネルの微分の正確な値を求めることができ、変形後の座標系における応力であるコーシー応力の算出が可能となり、現在の座標系における他の応力との計算を容易にすることができる。
また、弾性体が大変形をした場合、その基準位置の近傍による近傍粒子の寄与と、変形後の近傍による近傍粒子の寄与を一定の割合で変化させながら使うことにより、基準位置に近傍でなかった粒子が新たに接触してくる影響等を考慮し、弾性体大変形時の挙動を求める。このとき、この割合を決める方法としては変形勾配テンソルを用いることができる。
図2は、第1の実施の形態におけるシミュレーション処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS201において、入力データの取得を行う。入力データは、弾性体等をモデル化した連続体粒子モデルを表現するために必要なデータである。例えば、各粒子の中心座標、移動速度、影響半径(カーネル半径)、密度、質量、変形勾配テンソル、材料物性値、材料温度等である。
ステップS202において、各粒子について、ステップS201で入力された中心座標に基づき、各粒子から所定の距離内に存在する近傍粒子の情報を取得しメモリに格納する。
図3は、弾性体の変形に伴う影響半径の変化を示す図である。
図3において、弾性体を構成する任意の粒子である基準位置(以下、基準粒子301ともいう。)から影響半径302内には、複数の近傍粒子303が定義されている。弾性体が変形すると、その変形に伴い影響半径302も変形する。
図3に示すように、影響半径302が弾性体の変形に応じて変化していると仮定すると、例えばある粒子間の距離が特定の方向のN倍離れた場合、影響半径はその方向に同じくN倍伸びると想定することができる。このとき、これらの2粒子間の体積の寄与は、基準粒子301で計ったものと同じ値を持つことになる。そこで、図2のステップS203において、この想定によりカーネル関数を変形させることなく基準粒子301の相対位置と基準粒子301のカーネル関数にて変形後の影響を計算する。ただし、微分の値はその限りではないため、上記(式4)の補正項を用いて補正を行い、あるステップ数nにおける変形勾配テンソルを下記(式6)とする。
これによりカーネル関数の微分を用いる変形勾配テンソルを変形後の位置を用いずに算出することができ、コーシー応力を算出ができる。
図4は、弾性体が大変形した場合の粒子の状態を示す図であり、図5は、2種類の近傍を用いた場合の概念を示す図である。
上述の手法を用いた場合、弾性体の変形が進むに連れて、図4に示したように、当初は遠方にあった粒子(遠方粒子401)が基準粒子301のごく近くまで来た場合や、たとえ粒子同士が重なり合った場合にも影響を及ぼしあわないことがあり、これは現実の状態と即していないと考えられる。
そこで、ステップS204において、図5に示すように、当初から基準粒子301と近傍粒子303とが近接していた場合と、弾性体の大変形後に基準粒子301と遠方粒子401とが近接した場合の2種類を用いて、両者を一定の割合で重ね合わせる。なお、最初の1ステップ目においては、両影響は同量となる。また、変形途中の近傍粒子303を新たな影響を及ぼしあう基準のものとして3つ以上の近傍状態を重ね合わせても良い。重ね合わせる指標としては、例えば以下の通りである。
基準粒子301からの変形量が小さい場合には、最初遠方にあった遠方粒子401からの影響力は小さいと考えられるので、変形量の指標となる1つである粒子間の相対位置座標を使ってもよい。例えば、基準粒子301の近傍粒子303の相対位置座標のうち、最も近いものxnearと影響半径hを用いて、基準の近傍の割合Pを以下のように決める。
P=1 (xnear/2h<0.5)
P=xnear/2h (0.5≦xnear/2h<1)
P=0.5 (xnear/2h>1)
次に、ステップS205において、弾性体粒子に設定された物理モデルに従って、弾性体粒子の運動を解き応力を求める。
具体的には、弾性体においては、上記(式4)より求められる変形勾配テンソルから、
上記(式7)(式8)(式9)を解くことにより、コーシー応力σを算出する。Cは、右コーシーグリーン変形テンソル(right Cauchy-Green deformation tensor)、Eは、グリーンラグランジュ歪テンソル(Green-Lagrange strain tensor)に値し、jは、体積変化率(=|F|)、Qは、弾性ポテンシャルである。
弾性ポテンシャルとしては、例えば(式10)で表されるMooney-Rivlinポテンシャルが良く知られている。
ここで、c1、c2は、Mooney-Rivlinパラメータで、Ic、IIcは、右コーシーグリーン変形テンソルCの主不変量であり、
そして、ステップS206において、(式12)までで求まったコーシー応力より加速度を算出する。
ここで、σはコーシー応力テンソルである。
ステップS207において、最後に求められた加速度を含む時間微分項を用いて連続体粒子の物理量を時間積分し、時刻を時間刻みの分だけ進めると1ステップ分の計算が終了する。
ステップS208において、更新された近傍粒子303の情報を取得する。
そして、ステップS209において、一定ステップ数の経過、又は一定のシミュレーション内時間の経過など、必要に応じて計算結果を外部ファイルとして出力する。
ステップS210において、指定したステップ数が終了したかを判断し、終了していなければ(ステップS210:No)、ステップS203以降を指定したステップ数繰り返すことで第1の実施の形態におけるシミュレーション処理が終了する。
図6は、自己接触計算を行う場合の概念を示す図である。
自己接触問題を解く場合、図6に示すように、当初の近傍粒子303においては上述のように連続体粒子の運動を解き、弾性体の変形後に新たに近接した近傍粒子601に関しては、基準粒子301と近傍粒子601の接触が起こったとして反発力を求める。この場合、当初及び変形後の両方とも、若しくは当初のみ近接している近傍粒子303に関しては、上述したように何らかの割合により異なる影響力を与えてもよい。そして、反発力の算出にはペナルティ法などを用いてもよい。この場合、それぞれの影響力は弾性体の運動と接触という異なるものであるため、その影響力の割合は変化させないでもよい。
図7は、第2の実施の形態におけるシミュレーション処理の流れを示すフローチャートである。
第2の実施の形態におけるシミュレーション処理は、第1の実施の形態におけるシミュレーション処理において用いた(式5)を用いず、基準座標での影響半径を求めるための座標変換を行う処理である。
ステップS201乃至S203は、第1の実施の形態におけるシミュレーション処理と同様である。
次に、基準座標を用いた場合、その座標系は初期位置を基準としたものとなる。そこで、ステップS701において、影響半径302を変換して基準座標での影響半径302に変換を行う。このとき、変形勾配テンソルをFとして、影響半径302は、
となる(
は、基準座標系を用いた場合の影響半径)。
次に、ステップS205において、第1の実施の形態と同様に、当初及び変形後の近傍粒子303の両方を用いて応力を計算する。計算式については基本的には第1の実施の形態と同様であるが、変形勾配テンソルについて、補正を入れていない変形勾配テンソルを用いる。そのため、応力は基準座標系における応力となり、それは第1ピオラキルヒホッフ応力となる。
他方、当初及び変形後の二つの影響半径302を重ね合わせる場合に、現在の座標系で同様の式を解いて求めた応力や、接触を考えた場合の応力は現在の座標系の応力値であるコーシー応力となっており、その二つを単純に重ね合わせることができない。
そこで、ステップS702において、
(σ:Cauchy応力、
:第1ピオラキルヒホッフ応力)という(式15)を用いて、基準座標系を用いた応力に変換して計算を行う。
その後のステップS206以降については、第1の実施の形態と同様である。
このように、本発明の実施の形態は、粒子法を用いた数値計算において広く利用可能である。例えば、鋳造過程を解析することで製品設計に用いることができる。弾性体に対して適用することで、製品設計の際に封止ゲルの形状などを適切に決定することができる。
図1のシミュレーション装置は、例えば、図8に示すような情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現することが可能である。図8の情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)801、メモリ802、入力装置803、出力装置804、外部記録装置805、媒体駆動装置806及びネットワーク接続装置807を備える。これらはバス808により互いに接続されている。
メモリ802は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリであり、シミュレーション処理に用いられるプログラム及びデータを格納する。例えば、CPU801は、メモリ802を利用してプログラムを実行することにより、上述のシミュレーション処理を行う。メモリ802は、図1の格納部102としても使用できる。
入力装置803は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等であり、オペレータからの指示や情報の入力に用いられる。出力装置804は、例えば、表示装置、プリンタ、スピーカ等であり、オペレータへの問い合わせや処理結果の出力に用いられる。出力装置804は、図1の出力部103としても使用できる。
外部記録装置805は、例えば、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、テープ装置等である。この外部記録装置805には、ハードディスクドライブも含まれる。情報処理装置は、この外部記録装置805にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ802にロードして使用することができる。
媒体駆動装置806は、可搬型記録媒体809を駆動し、その記録内容にアクセスする。可搬型記録媒体809は、メモリデバイス、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク等である。この可搬型記録媒体809には、Compact Disk Read Only Memory (CD−ROM)、Digital Versatile Disk(DVD)、Universal Serial Bus(USB)メモリ等も含まれる。オペレータは、この可搬型記録媒体809にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ802にロードして使用することができる。
このように、シミュレーション処理に用いられるプログラム及びデータを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体には、メモリ802、外部記録装置805、及び可搬型記録媒体809のような、物理的な(非一時的な)記録媒体が含まれる。
ネットワーク接続装置807は、通信ネットワーク810に接続され、通信に伴うデータ変換を行う通信インタフェースである。情報処理装置は、プログラム及びデータを外部の装置からネットワーク接続装置807を介して受け取り、それらをメモリ802にロードして使用することができる。ネットワーク接続装置807は、図1の出力部103としても使用できる。
開示の実施形態とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができるであろう。
100 シミュレーション装置
101 処理部
102 格納部
103 出力部
111 初期条件
112 シミュレーション結果
301 基準粒子
302 影響半径
303 近傍粒子
401 遠方粒子
601 近傍粒子
801 CPU(Central Processing Unit)
802 メモリ
803 入力装置
804 出力装置
805 外部記録装置
806 媒体駆動装置
807 ネットワーク接続装置
808 バス
809 可搬型記録媒体
810 通信ネットワーク

Claims (5)

  1. コンピュータに、
    連続体を粒子の集まりで表現した連続体モデルの基準粒子から影響半径内の1つ以上の第1の近傍粒子について、前記連続体モデルの変位後の前記第1の近傍粒子の位置とカーネル関数に基づいて、前記基準粒子と前記第1の近傍粒子との第1の相互作用を算出させ、
    前記変位後に前記基準粒子から影響半径内に入った1つ以上の第2の近傍粒子について、前記連続体モデルの変位後の位置とカーネル関数に基づいて、前記基準粒子と前記第2の近傍粒子との第2の相互作用を算出させ、
    前記第1の相互作用及び前記第2の相互作用に基づいて、前記基準粒子と前記基準粒子の現時点の近傍粒子との相互作用を算出させ、
    前記第1の相互作用を算出させる場合、前記カーネル関数の変形勾配テンソルを用いることを特徴とするシミュレーションプログラム。
  2. 前記基準粒子と前記基準粒子の現時点の近傍粒子との相互作用の算出は、前記第1の相互作用の算出結果と前記第2の相互作用の算出結果を任意の割合で算出させることを特徴とする請求項1記載のシミュレーションプログラム。
  3. 前記第1の相互作用の算出結果と前記第2の相互作用の算出結果の算出の割合は、前記連続体モデルの変位の大きさに応じて定めることを特徴とする請求項2記載のシミュレーションプログラム。
  4. コンピュータが、
    連続体を粒子の集まりで表現した連続体モデルの基準粒子から影響半径内の1つ以上の第1の近傍粒子について、前記連続体モデルの変位後の前記第1の近傍粒子の位置とカーネル関数に基づいて、前記基準粒子と前記第1の近傍粒子との第1の相互作用を算出し、
    前記変位後に前記基準粒子から影響半径内に入った1つ以上の第2の近傍粒子について、前記連続体モデルの変位後の位置とカーネル関数に基づいて、前記基準粒子と前記第2の近傍粒子との第2の相互作用を算出し、
    前記第1の相互作用及び前記第2の相互作用に基づいて、前記基準粒子と前記基準粒子の現時点の近傍粒子との相互作用を算出し、
    前記第1の相互作用を算出する場合、前記カーネル関数の変形勾配テンソルを用いることを特徴とするシミュレーション方法。
  5. 連続体を粒子の集まりで表現した連続体モデルの基準粒子から影響半径内の1つ以上の第1の近傍粒子について、前記連続体モデルの変位後の前記第1の近傍粒子の位置とカーネル関数に基づいて、前記基準粒子と前記第1の近傍粒子との第1の相互作用を算出する第1相互作用算出手段と、
    前記変位後に前記基準粒子から影響半径内に入った1つ以上の第2の近傍粒子について、前記連続体モデルの変位後の位置とカーネル関数に基づいて、前記基準粒子と前記第2の近傍粒子との第2の相互作用を算出する第2相互作用算出手段と、
    前記第1相互作用算出手段によって算出した第1の相互作用及び前記第2相互作用算出手段によって算出した前記第2の相互作用に基づいて、前記基準粒子と前記基準粒子の現時点の近傍粒子との相互作用を算出する相互作用算出手段と、
    を備え、
    前記第1相互作用算出手段は、前記カーネル関数の変形勾配テンソルを用いて前記第1の相互作用を算出することを特徴とするシミュレーション装置。
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