JP2015068225A - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノックセンサーを用いることなく簡易にノッキングを回避しつつ効率的な運転が可能な内燃機関の点火時期制御装置を提供する。【解決手段】エンジンの運転状態に応じて点火時期をコントロールする複数の点火時期制御マップ(マップM1〜M4)を備えた内燃機関の点火時期制御装置であって、エンジンオイルの温度を検出する油温センサーを備え、この油温センサーの検出結果により前記複数の点火時期制御マップを切り替えて点火時期をコントロールする。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の点火時期制御装置に関する。
特許文献1には、ノックセンサーを用いて点火タイミングを決定する内燃機関の点火時期制御装置が開示されている。内燃機関では、ノッキングを回避しつつ圧縮比を高めることが望まれ、特許文献1のようにノックセンサーを用いて点火タイミングを制御するものが従来からある。
特開2007−255212号公報
しかしながら、特許文献1の点火時期制御装置のようにノックセンサーを用いるものでは、部品点数が増加し制御も複雑となる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、ノックセンサーを用いることなく簡易にノッキングを回避しつつ効率的な運転が可能な内燃機関の点火時期制御装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、エンジン(10)の運転状態に応じて点火時期をコントロールする複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)を備えた内燃機関の点火時期制御装置であって、エンジンオイルの温度を検出する油温センサー(72)を備え、前記油温センサー(72)の検出結果により前記複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)を切り替えて点火時期をコントロールすることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)の各々は、スロットル開度とエンジン回転数とを変数に点火時期をマッピングしたもので、複数の所定油温(T1〜T4)に対応して設定され、これら各点火時期制御マップ(M1〜M4)の間は、油温に比例して線形補間されることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)は、排気ガスセンサーによるO2フィードバック開始温度に相当する第一油温(T1)と、所定の運転条件により算出された実走最高温度に相当する第二油温(T2)と、前記第一油温(T1)及び第二油温(T2)間を三領域に区画する第三油温(T3)及び第四油温(T4)と、に対応して設定されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)は、点火時期の遅角量を、高油温に対して低油温で小さくすることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記各点火時期制御マップ(M1〜M4)は、低回転高開度区画における遅角量を、低回転低開度区画、高回転低開度区画、高回転高開度区画の各々における遅角量よりも大きくし、かつスロットル開度が小、及びエンジン回転数が大になるほど各点火時期制御マップ(M1〜M4)の遅角量が小さくなることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記エンジン(10)は、吸気バルブ(46)により開閉される吸気ポート(44)及び排気バルブ(47)により開閉される排気ポート(45)を有するシリンダヘッド(17)と、前記吸気ポート(44)に接続されるインレットパイプ(20)と、前記インレットパイプ(20)内に形成され、少なくとも前記インレットパイプ(20)内を二つの通路に仕切る仕切り板(60)と、前記仕切り板(60)の上流側端部近傍を支軸とするフラップバルブであり、前記仕切り板によって仕切られた前記二つの通路における空気量を調整するタンブル制御バルブ(65)と、を備え、前記タンブル制御バルブ(65)は、所定のスロットル開度(θ1)までは、前記二の通路のうちの一方を閉じ、他方を開放することで、前記吸気ポート(44)に連通するシリンダ内にタンブル流を発生させ、前記所定のスロットル開度(θ1)よりもスロットル開度が増すにつれて、前記二つの通路のうちの一方を次第に開放し、前記タンブル流を抑制しつつ吸入空気量を増加させることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記エンジン(10)は、クランクケース(11)上にシリンダ(13)を起立させてその周囲に冷却フィンを設けた空冷式であり、シリンダヘッド(17)からクランクケース(11)に戻るエンジンオイルの通路をカムチェーン室(17a)と兼用しており、前記油温センサー(72)は、前記カムチェーン室(17a)の内壁に設けられた油溜まり(75)内に検知部(72a)を臨ませて取り付けられることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、点火時期制御マップの切り替えによる制御のため、制御システムの構造を容易にして制御負荷を減らし、安価に異常燃焼を防止する制御を実現できる。
請求項2に記載した発明によれば、点火時期制御の精度を確保した上でマップ数を減らし、簡易な制御構造にできる。
請求項3に記載した発明によれば、少ないマップ数で第一油温及び第二油温間の幅広い運転条件をカバーしつつ、第一油温及び第二油温間に点火時期特性の変化点があっても、点火制御の精度と簡易さとをバランスよく確保することができる。
請求項4に記載した発明によれば、油温が低い場合は油温が高い場合に対して異常燃焼が発生し難いことから、実機の稼働状態に応じて遅角量を減らすことで、ノックを抑えてエンジン性能を向上させることができる。
請求項5に記載した発明によれば、実機の稼働状態に合わせた点火時期制御マップとし、ノッキングを起こさずに高い熱効率を確保できる。
請求項6に記載した発明によれば、スロットル開度が小でタンブル制御バルブが閉じた状態では、タンブル発生により燃焼が促進される一方、ノッキングが発生し易くなるため、タンブル制御バルブが開き始めるスロットル開度を境に遅角量の増減を変化させる態様とすることにより、タンブル発生によりノッキング回避条件が厳しくなる領域でもノッキングを抑えることができる。
請求項7に記載した発明によれば、油温検知専用のオイル通路を無くした上で、シリンダヘッド内で燃焼室の周囲を通過した直後のエンジンオイルの油温を検出可能となり、点火時期制御に適したエンジン温度を正確に検出でき、異常燃焼を精度よく防止してエンジン性能をより高めることができる。
本発明の実施形態におけるエンジンの側面図である。 上記エンジンの制御装置の構成図である。 上記エンジンの油温と点火時期制御マップとの関係を示す説明図である。 上記エンジンの点火時期算出処理を示すフローチャートである。 上記エンジンのタンブル制御バルブのスロットル開度に対する開閉状況を示すグラフである。 上記実施形態の変形例としてキャブレターを備えるエンジンに適用した場合の説明図である。 上記エンジンのシリンダヘッドの側面説明図である。 上記シリンダヘッドの上面説明図である。 低油温時の点火時期制御マップである。 中低油温時の点火時期制御マップである。 中高油温時の点火時期制御マップである。 高油温時の点火時期制御マップである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また、以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
図1に示すエンジン(内燃機関)10は、空冷四ストロークOHC二バルブ式の単気筒エンジンであり、自動二輪車等の鞍乗り型車両の原動機に用いられる。エンジン10は、クランク軸12の回転中心軸線(クランク軸線)C1を左右方向(車体幅方向)に指向させる。エンジン10は、クランクケース11の前部上方にシリンダ13を起立させる。クランクケース11の前部内にはクランク軸12が収容され、クランクケース11の後部内にはトランスミッション14が収容される。
クランクケース11及びシリンダ13等の本体部品はアルミ合金製であるが、シリンダ13内には鉄製のシリンダスリーブ15が鋳込み等により一体的に鋳込まれる。シリンダ13の起立方向に沿う軸線(シリンダ軸線)C2は、鉛直方向に対して上部が前方に位置するように傾斜する。図中矢印F1はクランク軸12のエンジン運転時の回転方向(正転方向)を示す。
シリンダ13は、クランクケース11の前部上方に取り付けられる(又は一体形成される)シリンダブロック16と、シリンダブロック16の上方に取り付けられるシリンダヘッド17と、シリンダヘッド17の上方に取り付けられるヘッドカバー18とを有する。
シリンダブロック16内には、シリンダ軸線C2に沿う円筒状の上記したシリンダスリーブ15が設けられる。また、シリンダスリーブ15内には、ピストン25が往復動可能に嵌装される。
ピストン25を左右方向で貫通するピストンピン25aには、コネクティングロッド26の小端部27が揺動自在に取り付けられる。コネクティングロッド26の大端部28は、クランク軸12のクランクピン12aに回転自在に取り付けられる。図中符号29はコネクティングロッド26における小端部27及び大端部28間に渡って延びる柄部を示す。
シリンダヘッド17の後部内には吸気ポート44が形成され、シリンダヘッド17の前部内には排気ポート45が形成される。吸気ポート44の燃焼室側開口である吸気弁口42は吸気バルブ46によって開閉され、排気ポート45の燃焼室側開口である排気弁口43は排気バルブ47によって開閉される。吸気ポート44のシリンダ外側開口には吸気系部品であるインレットパイプ20等が接続され、排気ポート45のシリンダ外側開口には排気系部品である不図示の排気管が接続される。
吸気ポート44及び排気ポート45は、それぞれのシリンダ外側開口からシリンダ中心側に延びた後、シリンダブロック16側に向けて下方に湾曲し、吸気弁口42及び排気弁口43に至る。吸気弁口42及び排気弁口43は、シリンダヘッド17におけるシリンダブロック16の上端部に対向する下端部に形成されたドーム状凹部51の前後に振り分けて配置される。吸気弁口42は排気弁口43よりも大径であり、シリンダ軸線C2を対称軸にした振り分け位置よりもやや前方にオフセットして配置される。これに伴い、吸気バルブ46及び排気バルブ47もやや前方にオフセットして配置される。
シリンダヘッド17内には、クランク軸12と平行をなして左右に延びるカム軸38が配設される。カム軸38は、吸気ロッカーアーム39aを介して吸気バルブ46を作動させる吸気カム、及び排気ロッカーアーム39bを介して排気バルブ47を作動させる排気カムを有する。カム軸38は、例えばカムチェーンを介してクランク軸12と同期して連係駆動する。
吸気バルブ46及び排気バルブ47は、それぞれ吸気弁口42及び排気弁口43に整合する傘状の弁体46a,47aと、各弁体46a,47aからヘッドカバー18側に延びる棒状のステム46b,47bと、を有する。両ステム46b,47bは、側面視でヘッドカバー18側に開くV字状をなすように、シリンダ軸線C2に対して傾斜して配置される。両ステム46b,47b間には、上記したカム軸38が配置される。各ロッカーアーム39a,39b及びカム軸38は、吸気バルブ46及び排気バルブ47と同様、シリンダ軸線C2に対してやや前方にオフセットして配置される。
各ステム46b,47bの先端部(上端部)には、それぞれリテーナ46c,47cが取り付けられる。各リテーナ46c,47cとシリンダヘッド17の座面との間には、それぞれバルブスプリング46d,47dが縮設される。これら各バルブスプリング46d,47dのバネ力によって、吸気バルブ46及び排気バルブ47がヘッドカバー18側に付勢され、吸気弁口42及び排気弁口43を閉塞する。
一方、カム軸38の作動により、各バルブスプリング46d,47dの付勢力に抗して吸気バルブ46及び排気バルブ47を燃焼室40側にストロークさせることで、吸気バルブ46及び排気バルブ47が吸気弁口42及び排気弁口43を開放する。各ステム46b,47bは、それぞれ筒状のバルブガイド46e,47eを介してシリンダヘッド17にストローク可能に保持される。
吸気バルブ46の開弁時にピストン25が下降すると、インレットパイプ20を通じて吸気ポート44内に外気が導入されるとともに、インジェクタ23から燃料が噴射され、これらが混合気となって燃焼室40に導入される。この混合気は、吸気バルブ46の閉弁後にピストン25の上昇により圧縮され、点火プラグ100により点火されて燃焼する。燃焼後の排気ガスは、排気バルブ47の開弁時にピストン25の上昇により燃焼室40から排気ポート45を通じて排出され、不図示の排気管等を介して排気される。
このエンジン10では、燃焼室40内での最大圧力時(燃焼行程初期、ピストン25が上死点から下降し始めたとき)におけるピストン25のシリンダ内壁への押し付け力(摺動抵抗)の低減を目的として、シリンダ軸線C2をクランク軸線C1よりも前方(ピストン25が上死点にあるときのクランクピン12aの正転方向下流側)へ所定量だけオフセットさせたオフセットシリンダ機構を採用する。
インレットパイプ20は、シリンダヘッド17の吸気ポート44に連結管19を介して接続されており、インレットパイプ20の後部にはスロットルボディ21が接続される。
スロットルボディ21内には、スロットル弁22、タンブル制御バルブ65が設けられる。また、インレットパイプ20には、インジェクタ23が設けられる。
スロットルボディ21の後方には、不図示のエアクリーナが接続され、このエアクリーナを経た外気が、スロットルボディ21及びインレットパイプ20を経てエンジン10内に導入される。以下、吸気上流側、吸気下流側を単に上流側、下流側ということがある。スロットル弁22はタンブル制御バルブ65よりも上流側に位置する。
燃焼室40は、シリンダスリーブ15内のピストン25の頂面25bと、シリンダヘッド17におけるピストン25の頂面25bに対向する天井面41との間に形成される。
天井面41の周縁は、シリンダ軸線C2方向から見て、シリンダスリーブ15の内周面とほぼ一致する円形とされる。天井面41は、上気した前後に長い楕円形状のドーム状凹部51を形成する。ドーム状凹部51の前後方向に沿う長軸方向両側には、吸気弁口42及び排気弁口43がそれぞれ開口する。ドーム状凹部51の左右両側方には、ドーム状凹部51の周縁と天井面41の周縁との間に挟まれた三日月形状の左右一対の図示省略するスキッシュが形成される。
ドーム状凹部51における吸気弁口42及び排気弁口43間でこれらを避けた左右一側には、点火プラグ100の電極部分を臨ませるプラグ取り付け孔(不図示)が形成される。このプラグ取り付け孔周り、すなわち点火プラグ100の先端部周りに混合気を集めるように、本実施形態では、タンブル制御バルブ65の開閉により吸気流をコントロールし、特に低負荷時における吸気流の流れ(タンブル流)の最適化を図っている。
インレットパイプ20及び吸気ポート44に跨って延びる吸気通路Pには、インレットパイプ20の下流側から吸気ポート44の下流側(湾曲部)まで延びる仕切り板60が設けられる。仕切り板60は、吸気通路Pを上吸気通路PU及び下吸気通路PLに仕切る。
仕切り板60は、インレットパイプ20下流側の樹脂形成部分に一体形成されるインレットパイプ側仕切り板61と、アルミ合金製のシリンダヘッド17に一体形成される吸気ポート側仕切り板62と、を有する。
インレットパイプ側仕切り板61は、その下流側端部がインレットパイプ20の下流側開口端よりも下流側に突出して吸気ポート44内に入り込む。このインレットパイプ側仕切り板61の下流側端部が、弾性変形による押圧力をもって吸気ポート側仕切り板62の上流側端部上に圧接される。これにより、インレットパイプ側仕切り板61と吸気ポート側仕切り板62とが連続的に連なる。
仕切り板60は、断面円形状の吸気通路Pの上下幅中心を延びる通路中心線C3よりも上方に偏って配置される。これにより、上吸気通路PUの通路断面積が下吸気通路PLの通路断面積よりも小さくなる。本実施形態では、上吸気通路PUの通路断面積と下吸気通路PLの断面積との割合は、両通路の上流側端から下流側端に至るまで略3対7とされる。
吸気ポート側仕切り板62は、吸気ポート44の長手方向に沿うように曲げられる。吸気ポート側仕切り板62の下流側端部は、U字状に切り欠かれて下流側に開放し、この下流側端部内に吸気バルブ46のバルブガイド46eの下端部が整合するように入り込む。
これにより、吸気ポート側仕切り板62の下流側端部が吸気バルブ46のバルブガイド46eの下端部と側面視で重なる位置まで可及的に延び、吸気通路Pの下流端(吸気弁口42)近傍まで吸気通路Pを上吸気通路PU及び下吸気通路PLに区画する。
上吸気通路PUは、ヘッドカバー18側からシリンダ内周側に至り、吸気弁口42のシリンダ内周側を経て燃焼室40の中央部に通じる。下吸気通路PLは、シリンダブロック16側からシリンダ外周側に至り、吸気弁口42のシリンダ外周側を経て燃焼室40の外周部に通じる。上吸気通路PUにはインジェクタ23の燃料噴射口が臨み、上吸気通路PUを流れる吸気に対して燃料を噴射する。
スロットル弁22は、例えば左右方向に延びて両端部をインレットパイプ20に支持された第一回動軸22aの径方向両側に、一対の半円形状の板弁体22bを延ばしたバタフライバルブである。スロットル弁22は、両板弁体22bの外周縁をスロットルボディ21内の吸気通路Pの内周面に整合又は近接させることで、吸気通路Pを最小に絞った全閉状態となる。
スロットル弁22は、全閉状態から紙面時計回りに回動することで、吸気通路Pを開き、両板弁体22bを通路中心線C3と平行にすることで全開状態となる。スロットル弁22は、付勢バネ等により吸気通路Pを閉じる側に付勢され、この付勢力に抗して回動することで吸気通路Pを開く。
インレットパイプ20におけるスロットル弁22よりも下流側でインレットパイプ側仕切り板61の上流側端部の直下(近傍)となる部位には、上下吸気通路PU,PLの吸気流量を調整して燃焼室40内のタンブル流を制御する上気したタンブル制御バルブ65が配置される。
タンブル制御バルブ65は、スロットル弁22の第一回動軸22aと平行に延びて両端部をインレットパイプ20に支持された第二回動軸65aの径方向一側に、単一の半円形状の板弁体65bを延ばしたフラップバルブである。タンブル制御バルブ65は、図示省略するリンク機構を介してスロットル弁22と連動し、スロットル弁22とともに開閉可能である。なお、本実施形態では、タンブル制御バルブ65とスロットル弁22とを電気的に制御して連動させる構成でもよい。
タンブル制御バルブ65は、板弁体65bを通路中心線C3に対して上流側ほど下側に位置するように傾斜させ、板弁体65bの外周縁をスロットルボディ21内の吸気通路Pの内周面に整合させるように当接させるとともに、板弁体65bの直線状の基端縁をインレットパイプ側仕切り板61の上流側端部の下面に当接させる。これにより、タンブル制御バルブ65が下吸気通路PLの上流端を閉塞した全閉状態となる。
タンブル制御バルブ65は、全閉状態から紙面時計回りに回動することで、下吸気通路PLの上流端を開き、板弁体65bを通路中心線C3と略平行にすることで全開状態となる。タンブル制御バルブ65は、付勢バネ等により下吸気通路PLを閉じる側に付勢され、この付勢力に抗して回動することで下吸気通路PLを開く。このタンブル制御バルブ65の回動によって、上下吸気通路PU,PLの吸気流量の割合が変更される。
エンジン10において、スロットル開度(スロットル弁22の全閉状態からの回動角度)が小さいときは低負荷状態(低負荷モード)であり、スロットル開度が大きいときは高負荷状態(高負荷モード)である。タンブル制御バルブ65は、スロットル開度に応じて(すなわちエンジン10の負荷状態に応じて)、本実施形態では機械的に回動制御される。
図5のグラフは、スロットル弁22の全閉状態を0°としたときのスロットル開度(横軸)に対するタンブル制御バルブ65の回動角度(縦軸)の変化を示す。
タンブル制御バルブ65は、スロットル開度が所定角度θ1となるまでは開作動せず、上吸気通路PUのみを開放し、吸気ポート44に連通するシリンダスリーブ15によって形成されるシリンダ内にタンブル流を発生させる。また、タンブル制御バルブ65は、前記所定角度θ1を過ぎてからはスロットル開度の増加に伴い開作動し、次第に下吸気通路PLを開放し、タンブル流を抑制し、吸入空気量を増加させる。タンブル制御バルブ65は、スロットル弁22が全開状態になったときに全開状態となる。
より詳しくは、エンジン10が低負荷運転状態のとき、スロットル開度が前記所定角度未満の小開度であると、タンブル制御バルブ65は開作動せず、下吸気通路PLの吸気入口を閉じたままとする。これにより、スロットル弁22の周囲を流れた吸気は全て比較的狭い上吸気通路PUに流入し、上吸気通路PUを高速で流れる。
この吸気は、仕切り板60によって吸気弁口42近傍まで案内された後、吸気弁口42のシリンダ外周側の流路が絞られることと相まって、大部分が吸気弁口42のシリンダ内周側から燃焼室40の中央部に導入される。この吸気は、排気弁口43側を指向する高速の流れを伴うことで、燃焼室40内に強いタンブル流を発生させる。このとき、吸気弁口42のシリンダ外周側からの吸気が抑えられることで、この吸気による逆タンブル流の発生も抑えられる。これにより、燃焼室40内のタンブル流が強まって低負荷時の燃焼が促進される。
また、エンジン10が中負荷運転状態のとき、スロットル開度が前記所定角度を超えた中開度になると、タンブル制御バルブ65が開作動して下吸気通路PLを開き始める。この開き量に応じて下吸気通路PLへの吸気流入量が増し、吸気通路P全体の吸気流量を増加させる。このとき、上吸気通路PUの吸気流速が抑えられるとともに、下吸気通路PLを通じても吸気がなされることで、上吸気通路PUを流れる吸気による燃焼室40内のタンブル流が抑えられるとともに、下吸気通路PLを流れる吸気による逆タンブル流によっても燃焼室40内のタンブル流が抑えられる。
また、エンジン10が高負荷運転状態のとき、スロットル開度が最大(全開)になると、タンブル制御バルブ65も全開となって下吸気通路PLへの吸気導入量が最大になる。
これにより、上下吸気通路PU,PLに十分な吸気が流れ、燃焼室40内のタンブル流がより抑えられるとともに、吸気通路P全体で十分な吸気量が確保される。
このように、本実施形態のエンジン10では、吸気通路Pを区画する仕切り板60の上流側端部近傍にタンブル制御バルブ65を設け、このタンブル制御バルブ65をスロットル開度に応じて開閉し、上下吸気通路PU,PLを流れる吸気(空気量)の割合を変化させることで、エンジン10の負荷状態に応じてタンブル流の強さ及び吸気流量を調整して良好な燃焼を実現することができる。
ここで、図中符合70はエンジン10の制御装置(ECU)、符号71はスロットルボディ21に取り付けられてスロットル弁22のスロットル開度を検出するスロットル開度センサー(THセンサー)、符号72はクランクケース11に取り付けられて機関内部の油温を検出する油温センサー(Twセンサー)、符号73はクランクケース11に取り付けられてエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサー(NEセンサー)をそれぞれ示す。
図2を参照し、ECU70は、スロットル開度センサー71、油温センサー72、エンジン回転数センサー73等の各種センサーの検出値を入力するとともに、各種センサーの検出値に基づき、燃料噴射制御部81によりインジェクタ23の燃料噴射量(燃料噴射時間)を制御したり、点火制御部82により点火プラグ100の点火タイミングを制御したりする。
また、ECU70は、複数の点火時期制御マップが記憶された記憶部83を有し、油温に応じて複数の点火時期制御マップを選択的に切り替える。ECU70は、選択した点火時期制御マップからエンジン回転数(NE)、スロットル開度(TH)に基づき点火タイミングを決定し、点火プラグ100を制御する。
図3において、符号T1は排気ガスセンサーによるO2フィードバック開始温度に相当する第一油温(本実施形態では40℃とする。)、符号T2は所定の運転条件により算出された実走最高温度(本実施形態では140℃とする。)に相当する第二油温をそれぞれ示す。第一油温T1及び第二油温T2の間には、この範囲の点火タイミングの特性が変化するポイントとなる第三油温(本実施形態では80℃とする。)T3及び第四油温(本実施形態では100℃とする。)T4がさらに設定される。
これにより、図3の横軸方向の領域は、第一油温T1を下回る低温領域R1、第一油温T1から第三油温T3までの常温領域R2、第三油温T3から第四油温T4までの微高温領域R3、第四油温T4から第二油温T2までの中高温領域R4、第二油温T2を上回る高温領域R5の五領域に分けられる。
ECU70は、第一油温T1に対応する第一マップ(低油温マップ)M1、第三油温T3に対応する第二マップ(中低油温マップ)M2、第四油温T4に対応する第三マップ(中高油温マップ)M3、第二油温T2に対応する第四マップ(高油温マップ)M4の計四つの点火時期制御マップを有する。各マップM1〜M4の例を図9〜図12に示す。図9〜図12において、最上段に横方向で並ぶNE1〜NE28は、その直下の数字をエンジン回転数(rpm)とし、最左列に縦方向で並ぶTHN0〜THN21は、その直右の数字をスロットル開度(%)とする。
低温領域R1の点火時期は第一マップM1から定められ、常温領域R2の点火時期は第一マップM1及び第二マップM2間で油温に応じた線形補間で定められ、微高温領域R3の点火時期は第二マップM2及び第三マップM3間で油温に応じた線形補間で定められ、中高温領域R4の点火時期は第三マップM3及び第四マップM4間で油温に応じた線形補間で定められ、高温領域R5の点火時期は第四マップM4から定められる。
各マップM1〜M4は、スロットル開度THとエンジン回転数NEとを変数に点火タイミングをマッピングしたもので、スロットル開度及びエンジン回転数の大小で四区画(低回転低開度区画、低回転高開度区画、高回転低開度区画、高回転高開度区画)に区画される。各マップM1〜M4の点火時期は、高油温に対して低油温ほど遅角量を小さくするように(進角させるように)設定される。
各マップM1〜M4では、高回転低開度区画が最も進角側となり、以下、高回転高開度区画、低回転低開度区画、低回転高開度区画の順に遅角する。換言すれば、低回転高開度区画が最も遅角側となり、以下、低回転低開度区画、高回転高開度区画、高回転低開度区画の順に進角する。
エンジン10において、低回転高開度区画(中・高負荷運転状態)が最もノッキングが発生し易く、ノッキング回避条件が厳しくなっている。このため、この区画に対応する高油温の遅角量(絶対値)は、他区画における高油温の遅角量(絶対値)よりも大きい。そして、エンジン回転数が大になるほど、及びスロットル開度が小になるほど、遅角量(絶対値)は小さくなる。
図9〜図12における比較的濃い網かけで示す領域は、第二マップM2〜第四マップM4におけるノック割り込み領域(リタードが必要となる領域)を示す。各図より、ノック割り込み領域は、油温が高温になるほど拡大することがわかる。なお、低油温で用いる第一マップM1ではノック割り込み領域が微小なため図示を省略した。
上記傾向は各マップM1〜M4に共通するものであるが、各マップM1〜M4で設定される点火時期は、油温を含めたエンジン10の稼動状態に応じたノッキングの発生し易さ、及び高い圧縮比の実現、等を考慮して定められており、それぞれの値は各マップM1〜M4間で相互に異なる。
以下、図4を参照し、ECU70で点火時期を算出する際の処理の概略を説明する。この処理は微小時間毎に繰り返し実行される。
まず、車両のメインスイッチがオンになりECU70に電力が供給されると、当該処理がスタートし、ステップS1で油温センサー72の検出値が第一油温T1(低油温)以下か否かが判定される。ステップS1でNO(第一油温T1を超える)と判定された場合、次いでステップS2で油温センサー72の検出値が第三油温T3(中低油温)以下か否かが判定される。ステップS2でNO(第三油温T3を超える)と判定された場合、次いでステップS3で油温センサー72の検出値が第四油温T4(中高油温)以下か否かが判定される。ステップS3でNO(第四油温T4を超える)と判定された場合、次いでステップS4で油温センサー72の検出値が第二油温T2(高油温)以下か否かが判定される。ステップS4でNO(第二油温T2を超える)と判定された場合、ステップS5で第四マップM4より点火時期が算出される。
ステップS1でYES(第一油温T1以下)と判定された場合、ステップS6で第一マップM1により点火時期が算出される。
ステップS2でYES(第三油温T3以下)と判定された場合、ステップS7で第一マップM1と第二マップM2との間の線形補間により点火時期が算出される。
ステップS3でYES(第四油温T4以下)と判定された場合、ステップS8で第二マップM2と第三マップM3との間の線形補間により点火時期が算出される。
ステップS4でYES(第二油温T2以下)と判定された場合、ステップS9で第三マップM3と第四マップM4との間の線形補間により点火時期が算出される。
図6は、燃焼噴射装置ではなくキャブレターを備えたエンジンに本発明を適用する場合の例を示す。この例では、所定以上のスロットル開度でONになる所定のスイッチをキャブレターが有する場合に適用され、前記スイッチのON/OFF(スロットル開度の大小)で点火時期制御マップを切り換える。この例では、エンジン回転数のみを変数としたマップを、前記各油温T1〜T4に対応して、かつスロットル開度の大小に対応して、計八つ設定する(図中A−1〜A−4,B−1〜B−4)。これらのマップを油温及びスロットル開度の大小に応じて切り替えることで、上記同様の制御が可能となる。
図7、図8に示すように、シリンダ13の右側にはカムチェーン室17aが設けられる。カムチェーン室17aは、シリンダヘッド17に圧送されたエンジンオイルがクランクケース11下(オイルパン)へ戻る際の戻り通路としても機能する。
カムチェーン室17aの後側(吸気側)の内壁には、シリンダ軸線C2に沿うように下方に凹む油溜まり75が形成される。油溜まり75内には、カムチェーン室17aの内壁に沿って流下するエンジンオイルが溜められる。この油溜まり75内に検知部72aが臨むように、エンジンオイルの温度を検出する油温センサー72がシリンダヘッド17に取り付けられる。
油温センサー72は、ボルト形状の本体部の首下先端から棒状の検知部72aを同軸に突出させると共に、本体部の頭部からは配線接続用のカプラ72bを突出させる。油温センサー72は、その中心軸線(センサー軸線)C4をシリンダ軸線C2との直交面に沿わせ、かつ直交面上の前後方向(シリンダ前後方向)に対して傾斜させて配置される。
前傾姿勢のシリンダ13(シリンダヘッド17)におけるシリンダ軸線C2よりも上側(吸気側)となる部位は、シリンダ軸線C2よりも下側(排気側)となる部位に比べて、動弁室から流下するエンジンオイルの流量が少ない。すなわち、前傾姿勢のシリンダ13の上側となる吸気側に前記油溜まり75を設けることで、油溜まり75内のエンジンオイルの出入りを比較的少なくできる。このような油溜まり75内の油温を油温センサー72で検出することで、エンジンオイルの循環による油温の変動を抑えて精度の良い油温検出が可能となる。また、油温センサー72が吸気側に配置されることで、油温センサー72に対するエンジン排気熱の影響が抑えられ、油温検出精度がより一層高まる。
以上説明したように、上記実施形態は、エンジン10の運転状態に応じて点火時期をコントロールする複数の点火時期制御マップ(マップM1〜M4)を備えた内燃機関の点火時期制御装置であって、エンジンオイルの温度を検出する油温センサー72を備え、この油温センサー72の検出結果により前記複数の点火時期制御マップを切り替えて点火時期をコントロールするものである。
この構成によれば、点火時期制御マップの切り替えによる制御のため、制御システムの構造を容易にして制御負荷を減らし、安価に異常燃焼を防止する制御を実現できる。
また、上記実施形態では、前記複数の点火時期制御マップの各々は、スロットル開度とエンジン回転数とを変数に点火時期をマッピングしたもので、複数の所定油温(T1〜T4)に対応して設定され、これら各点火時期制御マップの間は、油温に比例して線形補間されることで、点火時期制御の精度を確保した上でマップ数を減らし、簡易な制御構造にできる。
また、上記実施形態では、前記複数の点火時期制御マップは、排気ガスセンサーによるO2フィードバック開始温度に相当する第一油温T1と、所定の運転条件により算出された実走最高温度に相当する第二油温T2と、前記第一油温T1及び第二油温T2間を三領域に区画する第三油温T3及び第四油温T4と、に対応して設定されることで、少ないマップ数で第一油温T1及び第二油温T2間の幅広い運転条件をカバーしつつ、第一油温T1及び第二油温T2間に点火時期特性の変化点があっても、点火制御の精度と簡易さとをバランスよく確保することができる。
また、上記実施形態では、前記複数の点火時期制御マップは、点火時期の遅角量を、高油温に対して低油温で小さくすることで、油温が低い場合は油温が高い場合に対して異常燃焼が発生し難いことから、実機の稼働状態に応じて遅角量を減らすことで、ノックを抑えてエンジン性能を向上させることができる。
また、上記実施形態では、前記各点火時期制御マップは、低回転高開度区画における遅角量を、低回転低開度区画、高回転低開度区画、高回転高開度区画の各々における遅角量よりも大きくし、かつスロットル開度が小、及びエンジン回転数が大になるほど各点火時期制御マップの遅角量が小さくなることで、実機の稼働状態に合わせた点火時期制御マップとし、ノッキングを起こさずに高い熱効率を確保できる。
また、上記実施形態では、前記エンジン10は、吸気バルブ46により開閉される吸気ポート44及び排気バルブ47により開閉される排気ポート45を有するシリンダヘッド17と、前記吸気ポート44に接続されるインレットパイプ20と、前記インレットパイプ20内に形成され、少なくとも前記インレットパイプ20内を二つの通路に仕切る仕切り板60と、前記仕切り板60の上流側端部近傍を支軸とするフラップバルブであり、前記仕切り板60によって仕切られた前記二つの通路における空気量を調整するタンブル制御バルブ65と、を備える。
前記タンブル制御バルブ65は、所定のスロットル開度(所定角度θ1)までは、前記二の通路のうちの一方を閉じ、他方を開放することで、前記吸気ポート44に連通するシリンダ内にタンブル流を発生させ、前記所定のスロットル開度よりもスロットル開度が増すにつれて、前記二つの通路のうちの一方を次第に開放し、前記タンブル流を抑制しつつ吸入空気量を増加させる。
この場合、スロットル開度が小でタンブル制御バルブ65が閉じた状態では、タンブル発生により燃焼が促進される一方、ノッキングが発生し易くなるため、タンブル制御バルブ65が開き始めるスロットル開度を境に遅角量の増減特性を変化させる態様とすることにより、タンブル発生によりノッキング回避条件が厳しくなる領域でもノッキングを抑えることができる。
また、上記実施形態では、前記エンジン10は、クランクケース11上にシリンダ13を起立させてその周囲に冷却フィンを設けた空冷式であり、シリンダヘッド17からクランクケース11に戻るエンジンオイルの通路をカムチェーン室17aと兼用しており、前記油温センサー72は、前記カムチェーン室17aの内壁に設けられた油溜まり75内に検知部72aを臨ませて取り付けられることで、油温検知専用のオイル通路を無くした上で、シリンダヘッド17内で燃焼室40の周囲を通過した直後のエンジンオイルの油温を検出可能となり、点火時期制御に適したエンジン温度を正確に検出でき、異常燃焼を精度よく防止してエンジン性能をより高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、DOHC式等の種々動弁機構のエンジン、並列又はV型等の複数気筒エンジン、クランク軸を車両前後方向に沿わせた縦置きエンジン等、各種形式のレシプロエンジンに適用してもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明を空冷エンジンに適用した一例であり、本発明を水冷エンジンに適用したり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
10 エンジン
11 クランクケース
13 シリンダ
17 シリンダヘッド
17a カムチェーン室
20 インレットパイプ
44 吸気ポート
45 排気ポート
46 吸気バルブ
47 排気バルブ
60 仕切り板
65 タンブル制御バルブ
72 油温センサー
72a 検知部
75 油溜まり
M1〜M4 第一〜第四マップ(点火時期制御マップ)
T1〜T4 第一〜第四油温
θ1 所定角度(所定のスロットル開度)

Claims (7)

  1. エンジン(10)の運転状態に応じて点火時期をコントロールする複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)を備えた内燃機関の点火時期制御装置であって、
    エンジンオイルの温度を検出する油温センサー(72)を備え、
    前記油温センサー(72)の検出結果により前記複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)を切り替えて点火時期をコントロールすることを特徴とする内燃機関の点火時期制御装置。
  2. 前記複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)の各々は、スロットル開度とエンジン回転数とを変数に点火時期をマッピングしたもので、複数の所定油温(T1〜T4)に対応して設定され、
    これら各点火時期制御マップ(M1〜M4)の間は、油温に比例して線形補間されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  3. 前記複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)は、排気ガスセンサーによるO2フィードバック開始温度に相当する第一油温(T1)と、所定の運転条件により算出された実走最高温度に相当する第二油温(T2)と、前記第一油温(T1)及び第二油温(T2)間を三領域に区画する第三油温(T3)及び第四油温(T4)と、に対応して設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  4. 前記複数の点火時期制御マップ(M1〜M4)は、点火時期の遅角量を、高油温に対して低油温で小さくすることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  5. 前記各点火時期制御マップ(M1〜M4)は、低回転高開度区画における遅角量を、低回転低開度区画、高回転低開度区画、高回転高開度区画の各々における遅角量よりも大きくし、かつスロットル開度が小、及びエンジン回転数が大になるほど各点火時期制御マップ(M1〜M4)の遅角量が小さくなることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  6. 前記エンジン(10)は、
    吸気バルブ(46)により開閉される吸気ポート(44)及び排気バルブ(47)により開閉される排気ポート(45)を有するシリンダヘッド(17)と、
    前記吸気ポート(44)に接続されるインレットパイプ(20)と、
    前記インレットパイプ(20)内に形成され、少なくとも前記インレットパイプ(20)内を二つの通路に仕切る仕切り板(60)と、
    前記仕切り板(60)の上流側端部近傍を支軸とするフラップバルブであり、前記仕切り板によって仕切られた前記二つの通路における空気量を調整するタンブル制御バルブ(65)と、を備え、
    前記タンブル制御バルブ(65)は、所定のスロットル開度(θ1)までは、前記二の通路のうちの一方を閉じ、他方を開放することで、前記吸気ポート(44)に連通するシリンダ内にタンブル流を発生させ、前記所定のスロットル開度(θ1)よりもスロットル開度が増すにつれて、前記二つの通路のうちの一方を次第に開放し、前記タンブル流を抑制しつつ吸入空気量を増加させることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  7. 前記エンジン(10)は、クランクケース(11)上にシリンダ(13)を起立させてその周囲に冷却フィンを設けた空冷式であり、シリンダヘッド(17)からクランクケース(11)に戻るエンジンオイルの通路をカムチェーン室(17a)と兼用しており、
    前記油温センサー(72)は、前記カムチェーン室(17a)の内壁に設けられた油溜まり(75)内に検知部(72a)を臨ませて取り付けられることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023063279A1 (ja) * 2021-10-14 2023-04-20 三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社 エンジン制御装置及びエンジンシステム

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