JP2015068154A - 波板保持具及びこれを用いた波板保持構造 - Google Patents

波板保持具及びこれを用いた波板保持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な作業で確実に波板を略U字状に保持することができ、波板の端縁がずれ下がることのない波板保持具を提供する。
【解決手段】波板6を屈曲させて略U字状に保持する波板保持具10であって、略水平の水平部1Aとその両側に延設された立ち上がり部1B,1Bからなる略U字状のフレーム1と、そのフレーム1の立ち上がり部1Bの上部に設けられた、波板6の幅方向の端縁を挟持する挟持部2,2とを備え、上記フレーム1の波板当接面側に凸部3が設けられた構成とする。波板6を略U字状のフレーム1に当接させて、挟持部2の下側から波板6の両端縁を挿入するという簡易な作業で、波板6を略U字状に保持することができ、その際、凸部3と波板6の山部6aが嵌合しているので、波板6がずれ下がったりする心配がない。
【選択図】図2

Description

本発明は、屋根等の傾斜面に積もった雪の除雪作業に用いる波板を、略U字状に屈曲させた状態のまま保持する波板保持具及びこれを用いた波板保持構造に関するものである。
従来より、日本の雪国では、略U字状の溝型ないし樋型に屈曲させた合成樹脂製の波板(波付き板材)を屋根や傾斜地等の傾斜面に設置し、その波板により形成された溝内に、スコップ等の除雪器具で雪の塊を投げ入れ、雪の塊を下まで滑走させて排除するという除雪方法が採られている。
このような除雪方法に用いる器具として、例えば、片側に転落防止用の高い縁を設けた断面がしの字型のフレームに波板を取付けた巾広雪下ろし樋(特許文献1)や、中立軸に対して左右対称に形成した複数の支持フレームを3本の連結棒に取付けし、支持フレームは概略半円形又は概略L型をした支持部を有し、連結棒は支持部両先端部と両支持部の間に設け、波板を支持部に沿って配置すると共に、波板両側を先端部に当接させて波板の復元力を利用して止着した屋根の除雪具(特許文献2)などが知られている。
また、この他にも、図13に示すように、金属や合成樹脂で形成されたU字状の枠体101の立ち上がり両端縁に、波板6の幅方向の端縁を咥え込むフック102を設けた除雪具100も知られている。
上記の図13に示す除雪具100は、枠体101に波板6を当接させて、フック102の下側から波板6の両端縁を挿入し、波板6の端縁を咥え込ませることで、波板6をU字状に保持するようにしたものである。
登録実用新案公報第3117791号公報 特開平09−203175号公報
上記のような図13に示す除雪具100は、構造が単純で波板6を容易にU字状に保持することができる反面、例えば雪塊を誤って波板6の幅方向の端縁(立ち上がり上端)に落してしまったような際に、その圧力(荷重)で波板6の幅方向の端縁が下側にずれ下がってフック102から外れたり、波板6が枠体101の当接面から浮き上がったりして、確実に波板6をU字状に保持できないという問題があった。
この問題に対処するには、フック102の代わりにボルト等の別部材を用いて挟持力を高める手段が考えられるが、そのような手段を用いると、波板6の取付け作業や取外し作業が煩雑なものとなり、ボルト等の別部材を紛失してしまう恐れも生じる。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、簡易な作業で確実に波板を略U字状に保持することができ、波板の幅方向の端縁に圧力や荷重が負荷されたとしても、波板の端縁がずれ下がったり波板がフレームの当接面から浮き上がったりすることのない波板保持具及びこれを用いた波板保持構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る波板保持具は、波板を屈曲させて略U字状に保持する波板保持具であって、略水平の水平部とその両側に延設された立ち上がり部からなる略U字状のフレームと、そのフレームの立ち上がり部の上部に設けられた、波板の幅方向の端縁を挟持する挟持部とを備え、上記フレームの波板当接面側に凸部が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の波板保持具においては、上記凸部が、フレームの立ち上がり部と水平部にそれぞれ設けられていることが好ましく、上記凸部が、波板の山部と略同一形状であるとより好ましい。また、上記挟持部が、立ち上がり部の上部から内側に突設された突設片と該突設片から下方に垂下された垂下片からなる略L型をしたものであり、該挟持部内のフレームの波板当接面、又は、挟持部の垂下片の波板当接面に、波板の侵入を規制するストッパが設けられていることが好ましく、上記挟持部の垂下片に、波板を内側に押圧する波板押え凸条が設けられていることがより好ましい。
次に、本発明の波板保持構造は、上記いずれかの波板保持具を用いた波板保持構造であって、波板の長さ方向の両端側にそれぞれ波板保持具を配置し、該保持具の挟持部に波板の幅方向の端縁を挟持させて、フレームに設けられた凸部に波板の山部が位置するようにして波板を保持することを特徴とする。
本発明の波板保持具は、波板を略U字状のフレームに当接させて、波板の幅方向の端縁を挟持する挟持部の下側から波板の両端縁を挿入するという簡易な作業で、波板を略U字状に保持することができる。その際、フレームの波板当接面には凸部が設けられているので、雪塊を誤って波板の幅方向の端縁に落し、波板の上方から圧力や荷重が負荷されたような場合でも、凸部と波板の山部が嵌合しているので、波板の幅方向(左右方向)の移動が抑止され、波板がずれ下がったりフレームから浮き上がってしまう不具合が解消されて、波板を略U字状のまま保持することができる。
尚、ここで言う波板の山部とは、フレームの波板当接面側から離れて盛り上がる方向に形成された波板面のことを意味し、波板の谷部とは、上記とは逆にフレームの波板当接面に向けて近づく方向に形成された波板面のことを意味する。
また、上記凸部が、フレームの立ち上がり部と水平部にそれぞれ設けられている波板保持具は、波板の幅方向(左右方向)の移動を抑止する凸部をフレームの立ち上がり部と水平部の双方に設けることで、より確実に波板のずれ下がりや浮き上がりを防止することができる。
特に、上記凸部が、波板の山部と略同一形状である波板保持具は、波板の山部と凸部との嵌合力が最も強く、波板のずれ下がりや浮き上がりが皆無に等しくなる。
尚、ここで言う波板の山部と略同一形状とは、波板の山部と略同形状の他にも、波板の山部と相似形でやや小さい形状のことも意味する。
また、上記挟持部が、立ち上がり部の上部から内側に突設された突設片と該突設片から下方に垂下された垂下片からなる略L型をしたものであり、該挟持部内のフレームの波板当接面、又は、挟持部の垂下片の波板当接面に、波板の侵入を規制するストッパが設けられている波板保持具は、波板の幅方向(左右方向)の移動を抑止する凸部と波板の山部との位置関係を適切にして、確実に凸部と波板の山部が嵌合するようになる。
即ち、周知のように、波板は幅方向に山部と谷部が波状に連続して形成されているが、通常市販されている波板は、幅方向の一端が山部の頂上で終端しており、他端は谷部の底で終端している。従って、波板には幅方向に方向性が存在し、仮に、波板の山部の頂上で終端している一端側を、どちらか一方の挟持部の上端に当接させた状態において、波板をフレームに当接させながら屈曲させていくと、波板の谷部の底の終端は、他方の挟持部の上端に当接することはなく、波板の谷部の底の終端と他方の挟持部の上端との間には、半ピッチ(ここで言うピッチとは、山部の頂上から隣接する山部の頂上までの距離を意味し、半ピッチとは山部の頂上から隣接する谷部の底までの距離を意味する。)分の隙間が生じることになる。この隙間を是正するため、波板の谷部の底の終端も他方の挟持部の上端に当接させると、今度は波板の山部とフレームの凸部との間に、半ピッチ分のずれが生じて、山部とフレームの凸部が上手く嵌合しないため、凸部による移動抑止性が損なわれる恐れが生じる。そこで本発明は、挟持部内のフレームの波板当接面、又は、挟持部の垂下片の波板当接面に波板の侵入を規制するストッパを設け、波板の山部の頂上の終端又は谷部の底の終端がそれ以上、挟持部内の奥に侵入できないように規制することで、凸部と波板の山部との位置関係が適切なものとなり、凸部による移動抑止性を担保して、施工性を非常に良好なものとする。
更に、上記挟持部の垂下片に、波板を内側に押圧する波板押え凸条が設けられている波板保持具は、波板の山部が波板押え凸条に当接すると、波板の山部が内側に変形し、その際の元の形状に戻ろうとする復元力を利用することで、より強固に波板の両端縁を挟持することができるようになる。
次に、上記のような構成の波板保持具を用いた本発明の波板保持構造は、波板の長さ方向の両端側に、上記構成の波板保持具を配置することで、より確実に波板を略U字状に保持することができる。しかも、このように優れた作用効果を奏する保持構造が、波板を略U字状のフレームに当接させて、波板の幅方向の端縁を挟持する挟持部の下側から波板の両端縁を挿入するという簡易な作業で実現することができる。また、この保持構造を連続させることで、傾斜面が長くても容易に対応することができるので、極めて好ましい。
本発明の一実施形態に係る波板保持具を示すものであって、(a)は正面図、(b)は平面図である。 同保持具で波板を保持した状態を示す正面図である。 波板の正面図である。 図1のAで囲んだ部分の拡大図である。 図1のBで囲んだ部分の拡大図である。 図1のCで囲んだ部分の拡大図である。 同保持具の挟持部に波板を挿入した状態を示す部分拡大図であって、(a)は左側の挟持部を示し、(b)は右側の挟持部を示す。 同保持具の挟持部にストッパが設けられていない場合を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る波板保持具を用いた波板保持構造の概略説明図である。 本発明の他の実施形態に係る波板保持具の正面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る波板保持具の正面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る波板保持具の平面図である。 従来の除雪具を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1に示す本発明の波板保持具10は、図2に示すように、波板6を屈曲させて略U字状に保持する保持具であって、波板6の優れた滑走性に着目し、その波板6を家屋の屋根等に積もった雪の除雪作業に利用できるように開発されたものである。
上記の波板保持具10は、合成樹脂やゴム、金属などで形成されたものが好適に用いられ、図1の(a)に示すように、略U字状のフレーム1と、略L型の挟持部2とを備える。
上記フレーム1は、図1の(a)に示すように、略水平の水平部1Aと、水平部1Aの両側(両端)から上方へ円弧状に延設された立ち上がり部1B,1Bからなる略U字状のもので、このフレーム1の波板当接面(フレーム1の内面側)に沿わせながら波板6を配置することで、図2に示すように、波板6による略U字状の溝が形成される。また、フレーム1の水平部1Aには、図1の(b)に示すように、2つのビス孔1a,1aが穿孔されている。このビス孔1aは、図2の仮想線で示すように、波板保持具10の下方に垂木7を配置して、ビス孔1aより釘8やビスを打込むために穿孔されたものであって、波板保持具10を雪の上に設置した際、波板保持具10の安定性があまり良くない場合などに利用される。
また、図1の(a)に示すように、上記フレーム1の立ち上がり部1B,1Bの上端には、波板6の幅方向の端縁を挟持する挟持部2,2が設けられている。この挟持部2は、図4、図5に示すように、立ち上がり部1Bの上端から波板保持具10の内側に向って突設された突設片2aと、その突設片2aから下方に垂下された垂下片2bからなる略L型をしたものであり、波板6の挿入側である垂下片2bの下端は、アールや面取りによって末広がり状に形成されていると共に、開口が広がるように柔軟に形成されているので、波板6の端縁を容易に挟持部2内に挿入することができるようになっている。
上記挟持部2の幅W1、即ち、立ち上がり部1Bの波板当接面から垂下片2bまでの距離は、図3に示す波板6の高さH1(波板6の谷部6bの底から山部6aの頂上までの高さ)と同じ、乃至、若干小さめの6〜12mm程度に設定されている。これに加えて本発明の波板保持具10は、波板6の挟持力をより高めるため、挟持部2の垂下片2bに、波板を内側方向に押圧する波板押え凸条5が設けられている。この波板押え凸条5は、図4、図5に示すように、挟持部2の垂下片2bの内面(立ち上がり部1B側の面)から外側方向(立ち上がり部1B方向)に突出する上下方向の凸条であり、垂下片2bの幅方向の略真ん中に形成されている。この波板押え凸条5の突出寸法T(垂下片2bから立ち上がり部1B側に突き出す寸法)は、0.5〜6mm程度に設定されており、上記のように、挟持部2の幅W1が6〜12mm程度、波板6の高さH1が6〜12mm程度に設定されているので、挟持部2内に波板6の端縁を挿入しようとすると、波板6の山部6aが波板押え凸条5に当接して内側に変形する。その際、波板6が元の形状に戻ろうとする復元力が作用するので、強固に波板6の両端縁を挟持することができるようになっている。
尚、本実施形態の波板押え凸条5は、挟持部2の幅方向の一部に形成されているが、挟持部2の全幅に亘って形成されていてもよい。
上記のように、挟持部2の垂下片2bに波板押え凸条5を設けているので、波板6の挟持力が非常に高く、滅多なことでは波板6の幅方向の端縁が下側にずれ下がって挟持部2から外れたりする心配はないが、大きい雪塊を誤って波板6の幅方向の端縁に落してしまったような場合でも、そのような不具合を確実に解消するため、本発明の波板保持具10は、フレーム1の波板当接面側(フレーム1の内面側)に、波板6の幅方向(左右方向)の移動を抑止する凸部3が設けられている。
上記凸部3は、図6に示すように、フレーム1の長さ方向において、アールを形成しながら曲面状に盛り上がった頂点からアールを形成しながら曲面状に下がる形状をしたものであり、波板6の山部6aと略同一形状をしたものである。ここで言う波板6の山部6aと略同形状とは、波板6の山部6aの形状と略完全に同一の他にも、相似形でやや小さい形状のことも含む概念であり、図1の(a),(b)に示すように、フレーム1の立ち上がり部1B,1Bと水平部1Aの両端部にそれぞれ合計4つの凸部3が、フレーム1の幅方向全体に亘って設けられている。このような形状の凸部3をフレーム1の波板当接面に設けると、波板保持具10で波板6を保持した際、波板6の山部6aの裏面と凸部3が全面で当接して強固に嵌合するので、誤って雪塊を波板6の幅方向の端縁に落したりして、波板6の上方から大きな圧力や荷重が負荷されたような場合でも、波板6がずれ下がったりフレーム1から浮き上がってたりする不具合は皆無に等しくなる。
上記凸部3は、本実施形態のように、フレーム1の全幅に亘って設けると、波板6の山部6aの裏面と凸部3が全面で当接するので好ましいが、必ずしもフレーム1の全幅に亘って設ける必要があるものではなく、例えば、図12に示すように、フレーム1の幅方向の両側に小さい凸部3,3を2つ設けたり、図示はしないが、フレーム1の幅方向の中央部に小さい凸部3を1つ設けるなど部分的に設けても、略同様の作用効果を奏する。
また、フレーム1に設ける凸部3の個数は、波板6の山部6aの個数と同数であると、最も嵌合力が強くなるという利点があるものの、凸部3の個数を増やすと、波板保持具10に波板6を保持させる作業が煩雑なものとなり、製作コストも増加してしまうといったマイナス面も出てくる。波板6が挟持部2から外れてしまう大半の要因は、波板6に上下方向からの圧力や荷重が負荷されて波板6がずれ下がった場合なので、それを防止するには、特に波板6の上下方向の移動を抑止するのが有効である。従って、波板6の幅方向(左右方向)の移動を抑止する凸部3は、水平部1Aよりも立ち上がり部1Bに設けた方が有効であり、例えば、図10に示すように、一辺の立ち上がり部1Bに凸部3を1つ設けるだけでも、波板6のずれ下がりを防止することができ、図11に示すように、一辺の立ち上がり部1Bに凸部3を2つ設けると、波板6が挟持部2から外れてしまうといった不具合を略確実に解消することができる。このように、立ち上がり部1Bに凸部3を設ける場合は、出来るだけ上側、即ち、波板6の幅方向の端縁に近い場所に設けることが好ましいが、挟持部2と干渉する位置に凸部3があると、波板6の端縁を挟持部2に挿入しづらくなるため、挟持部2から適度な間隔を開けて凸部3を設けることが好ましい。
尚、凸部3は、挟持部2内に位置するフレーム1の波板当接面、或いは、挟持部2の垂下片2bの内面に設けると、波板6の端縁を挟持部2に挿入しづらくなるが、このような位置に凸部3を設けると、確実に波板6の移動を抑止することができるという利点もある。
これに対して、水平部1Aに設けられた凸部3は、波板6の水平方向の移動を抑止するものであるが、除雪作業の際、波板6に水平方向からの圧力や荷重が負荷されることは多くなく、水平部1Aの中央に凸部3を設けてもあまり意味を成さない。従って、水平部1Aに凸部3を設ける場合は、水平部1Aの最も外側、即ち、立ち上がり部1Bとの境目近傍に設けることが、波板6の端縁に負荷された上方からの圧力や荷重を効率よく受け止めることができるので好ましく、本実施形態の波板保持具10は、嵌合力や保持作業性等の全てを勘案して、上記のように、フレーム1の立ち上がり部1B,1Bと水平部1Aの両端部に合計4つの凸部3を設けている。
上記凸部3の高さH2や幅W2は、保持する波板6の大きさによって変更されることは言うまでもないが、通常市販されている波板6の多くが、高さH1(谷部6bの底から山部6aの頂上までの高さ)が6〜12mm程度、ピッチP(山部6aの頂上から隣接する山部6aの頂上までの距離)が30〜34mm程度のものが多いので、それに合わせて凸部3の高さH2は5〜11mm程度、幅W2は18〜30mm程度に形成されることが多い。
次に、上記波板保持具10に保持される波板6は、図3に示すように、幅方向に山部6aと谷部6bとが連続して波状に形成されたもので、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、硬質塩化ビニル樹脂等の合成樹脂で押出成形されたものが用いられ、特に、耐衝撃性、耐候性、耐寒性に優れるポリカーボネート樹脂製の波板6が好適に用いられる。この波板6は、種々のサイズのものが存在するが、用途や施工性、運搬性を考慮すると、その長さが1800〜1850mm程度、幅が640〜1100mm程度、高さH1(谷部6bの底から山部6aの頂上までの高さ)が6〜12mm程度で、ピッチP(山部6aの頂上から谷部6bの底までの距離)が30〜34mm程度の波板6が好適に用いられる。
尚、ここで言う波板6の山部6aとは、フレーム1の波板当接面側から離れて盛り上がる方向に形成された波板面のことを意味し、波板6の谷部6bとは、上記の山部6aとは逆にフレーム1の波板当接面に向けて近づく方向に形成された波板面のことを意味する。
上記のように、波板6は山部6aと谷部6bが波状に連続して形成されたものであるが、通常市販されている波板6は、図3に示すように、幅方向の一端(ここでは左端)が山部6aの頂上で終端しているのであれば、他端(ここでは右端)は谷部6bの底で終端している。このように、波板6は幅方向に左右非対称で方向性が存在するので、仮に、波板6の谷部6bの底で終端している一端側を、一方の挟持部2の上端に当接させた状態において、波板6をフレーム1の波板当接面に当接させながら屈曲させていくと、他端側の山部6aの頂上の終端は、図8に示すように、他方の挟持部2の上端に当接することなく、山部6aの頂上の終端と挟持部2の上端との間に、1/2ピッチP分の隙間Sが生じる。この隙間Sが生じた状態では、波板6の保持性が損なわれて、波板6がフレーム1から浮き上がってしまうことがあり、隙間Sを埋めようと、他端側の山部6aの頂上の終端を他方の挟持部2の上端に当接させると、今度は波板6の山部6aとフレーム1の凸部3との間に、1/2ピッチP分のずれが生じて、凸部3と山部6aが上手く嵌合せず、凸部3による移動抑止性が損なわれる恐れが生じる。このような問題を解決するため、本発明の波板保持具10は、次に説明するストッパ4を設けている。
即ち、凸部3と山部6aとの位置関係を適切なものとし、凸部3による波板6の移動抑止性を確実なものとするストッパ4は、図1、図2に示すように、左右の立ち上がり部1B,1B上部にそれぞれ設けられている。このストッパ4は、図7に示すように、波板6の端縁(終端)がそれ以上、挟持部2内の奥に侵入できないよう規制するために設けられた突起で、図4、図5に示すように、挟持部2内の垂下片2b側の波板当接面(内面)の上端に左右対称となるように設けられている。上記のように、波板6は左右非対称であり、フレーム1の波板当接面に当接させながら屈曲させていくと、波板6の一端と挟持部2の上端との間には、1/2ピッチP分の隙間Sが生じるので、ストッパ4は、この隙間Sを是正するため、図4に示すように、隙間Sの寸法分(即ち1/2ピッチP分)だけ、下方に突出するように設けられている。
上記ストッパ4は、左右どちらか一方の挟持部2内に設ければ、凸部3と山部6aとの位置関係を適切なものとすることができるが、波板6は、上記のように、左端が山部6aの頂上で終端しているならば、右端は谷部6bの底で終端しており、この波板6を上下逆さまに裏返しても、左端は山部6aの頂上で終端し、右端は谷部6bの底で終端することになる。本実施形態のように、波板6の左端が山部6aの頂上で終端している場合であれば、左側の挟持部2にだけストッパ4を設ければ、隙間Sが是正されて凸部3と山部6aの位置関係が適切なものとなるが、市販されている波板6には、左端が谷部6bの底で終端しているものもある。このように左端が谷部6bの底で終端した波板6の場合、左側の挟持部2の垂下片2b側にだけストッパ4を設けても、波板6の端縁はストッパ4に当接しないので、ストッパ4を設ける意味がなくなる。従って、本実施形態のストッパ4は、左右両側の挟持部2の垂下片2b側にそれぞれ左右対称に設けられており、これによって、波板6の左端が山部6aの頂上で終端している場合でも、谷部6bの底で終端している場合でも、凸部3と山部6aの位置関係が適切なものとなり、凸部3と山部6aが確実に嵌合するようになって、波板6の移動を抑止している。
尚、上記ストッパ4は、本実施形態のように、挟持部2の垂下片2b側に設ける他にも、挟持部2内の立ち上がり部1B上端の波板当接面に設けても同様の作用効果を奏することは言うまでもなく、挟持部2内の立ち上がり部1B上端の波板当接面から垂下片2bまで至るストッパ4を設ければ、左右どちらか一方の挟持部2にストッパ4を設けても、上記と同様の作用効果を奏する。
次に上記構成の波板保持具10を用いた本発明の波板保持構造について説明する。
本発明の波板保持構造は、図9に示すように、上記の波板保持具10を、波板6の長さ方向の両端側と、波板6の長さ方向の略中央にそれぞれ配置し、波板保持具10の挟持部2,2の内部に波板6の幅方向の端縁をそれぞれ挿入することで波板6の端縁を挟持させると共に、フレーム1に設けられた凸部3と波板6の山部6aを嵌合させることにより、波板6を略U字状のまま保持したものである。
本実施形態では、上記のように、3つの波板保持具10を用いて波板6を保持しているが、少なくとも波板6の両側を波板保持具10で保持すれば波板6を略U字状に屈曲させて保持することができ、波板6の長さが非常に長い場合などは、波板保持具10の個数を適宜増加するなどして対応すればよい。
上記のように、波板6を保持した波板保持具10を、雪が積もった屋根や傾斜地等の傾斜面に設置し、波板6によって略U字状に形成された溝内に、スコップ等の除雪器具で雪の塊を投げ入れ、雪の塊を下まで滑走させて排除することで除雪作業を行う。波板保持具10を雪の上の傾斜面に設置した際、波板保持具10の安定性が良くない場合などは、図2に示すように、波板保持具10の下方に垂木7を配置して、ビス孔1aより釘8やビスを打込むことで、安定性を確保することができる。
除雪作業を行う場所が、屋根の上である場合は、一つの波板6で対応できることが殆どであるが、作業場所が長い傾斜地である場合などは、波板6を複数、即ち、波板保持具10を複数用いて対応すればよい。波板6と波板6との連結は、図9の矢印が示すように、上側に位置する波板6の長さ方向の端縁を、下側に位置する波板6の長さ方向の端縁に上方から重ねることで簡単に行うことができる。これを傾斜地の長さに応じて行うことで、傾斜地が長い場合でも対応できるようになっている。
一方、春の到来と共に除雪作業が不要となり、波板保持具10から波板6を取外したい場合は、まず波板6を裏面側から上方に押し上げて凸部3と波板6の山部6aとの嵌合を解いて離間させ、その後、挟持部2から波板6の端縁を引き抜くようにすれば、簡単に波板保持具10から波板6を取外すことができ、波板6を他の用途に使用することができる。
上記の説明から明らかなように、本発明の波板保持具10及びその波板保持具10を用いた波板保持構造は、波板6を略U字状のフレーム1に当接させて、挟持部2の下方から波板6の端縁を挿入するという簡易な作業で、確実に波板6を略U字状に保持することができる。その際、挟持部2の垂下片2b側にストッパ4を設けているので、凸部3と波板6の山部6aが確実に嵌合し、たとえ波板6の幅方向の端縁に圧力や荷重が負荷されたとしても、波板6の端縁がずれ下がったり波板6がフレーム1の当接面から浮き上がったりすることはなく、長期に亘り波板6を略U字状のまま保持することができる。しかも、このような優れた作用効果を奏する波板保持具10を用いた波板保持構造を連続して構築することで、除雪作業を行う傾斜面が長くても容易に対応することができるので、極めて好ましい。
10 波板保持具
1 フレーム
1A 水平部
1a ビス孔
1B 立ち上がり部
2 挟持部
2a 突設片
2b 垂下片
W1 挟持部の幅(立ち上がり部の波板当接面から垂下片までの距離)
3 凸部
H2 凸部の高さ
W2 凸部の幅W
4 ストッパ
S 山部の頂上の終端と挟持部の上端との隙間
5 波板押え凸条
T 波板押え凸条の突出寸法(垂下片から立ち上がり部側に突き出す寸法)
6 波板
6a 山部
6b 谷部
H1 波板の高さ(波板の谷部の底から山部の頂上までの高さ)
P ピッチ(山部の頂上から隣接する山部の頂上までの距離)
7 垂木
8 釘
100 従来の除雪具
101 枠体
102 フック

Claims (6)

  1. 波板を屈曲させて略U字状に保持する波板保持具であって、
    略水平の水平部とその両側に延設された立ち上がり部からなる略U字状のフレームと、そのフレームの立ち上がり部の上部に設けられた、波板の幅方向の端縁を挟持する挟持部とを備え、
    上記フレームの波板当接面側に凸部が設けられていることを特徴とする波板保持具。
  2. 上記凸部が、フレームの立ち上がり部と水平部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の波板保持具。
  3. 上記凸部が、波板の山部と略同一形状であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の波板保持具。
  4. 上記挟持部が、立ち上がり部の上部から内側に突設された突設片と該突設片から下方に垂下された垂下片からなる略L型をしたものであり、該挟持部内のフレームの波板当接面、又は、挟持部の垂下片の波板当接面に、波板の侵入を規制するストッパが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の波板保持具。
  5. 上記挟持部の垂下片に、波板を内側に押圧する波板押え凸条が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の波板保持具。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の波板保持具を用いた波板保持構造であって、波板の長さ方向の両端側にそれぞれ波板保持具を配置し、該保持具の挟持部に波板の幅方向の端縁を挟持させて、フレームに設けられた凸部に波板の山部が位置するようにして波板を保持することを特徴とする波板保持構造。
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