JP2015067702A - 複合粒子及びその製造方法、並びにフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複合粒子は、上記課題を解決するために、ビニル系単量体の重合体からなる重合体粒子と、前記重合体粒子の表面の少なくとも一部を被覆する複合酸化物粒子とを含み、前記複合酸化物粒子が、リン及びアンチモンの少なくとも一方でドープされた酸化スズ及び酸化亜鉛の少なくとも一方からなる。複合粒子の製造方法は、高分子分散安定剤の非存在下で、かつ、ヒドロキシ基を有するアゾ系重合開始剤と、リン及びアンチモンの少なくとも一方でドープされた酸化スズ及び酸化亜鉛の少なくとも一方からなる複合酸化物粒子との存在下で、ビニル系単量体をアルコール系溶媒中で分散重合する。フィルムは、上記複合粒子を含む。
【選択図】図3
Description
本発明の複合粒子について、以下に詳細に説明する。
次に、本発明の複合粒子の製造方法について、以下に詳細に説明する。
本発明のフィルムは、本発明の複合粒子を含んでいる。本発明のフィルムは、例えば、複合粒子とバインダー樹脂とを含む塗工用樹脂組成物を基材フィルム上に塗工してなる構成である。この構成のフィルムは、防眩フィルム又は帯電防止フィルムとして好適に使用できる。
複合粒子に含まれる複合酸化物粒子がリン及びアンチモンの少なくとも一方でドープされた酸化スズを含む場合、複合粒子のX線光電子分光(以下、「XPS」と略記する)の測定は、アルバック・ファイ株式会社製のX線光電子分光装置、商品名「Quantera II」を用いて行った。
X線源の線種:単色化AlKα線(エネルギー1486.6eV)
検出領域のサイズ:直径100μm
検出深さ:約4〜5nm(取出角45°)
測定スペクトル:ワイドスペクトル、Sn3d5/2ナロースペクトル、O1sナロースペクトル、C1sナロースペクトル
とした。
CSn=(ASn/RSFSn)/{(ASn/RSFSn)+(AO/RSFO)+(AC/RSFC)}
CO=(AO/RSFO)/{(ASn/RSFSn)+(AO/RSFO)+(AC/RSFC)}
CC=(AC/RSFC)/{(ASn/RSFSn)+(AO/RSFO)+(AC/RSFC)}
(上記式中、CSn、CO、及びCCはそれぞれSn、O、及びCの存在量(at%)を表し、ASn、AO、及びACはそれぞれSn、O、及びCのピーク面積を表し、RSFSn、RSFO、及びRSFCはそれぞれSn、O、及びCの相対感度係数を表す)
により算出される。
複合粒子の灰分は、概ね複合粒子中における複合酸化物粒子の含有率に相当する。
複合粒子の個数平均粒子径は、SEMで撮像することによって得られたSEM画像により算出した。具体的には、倍率10000倍のSEM画像中において30個の複合粒子の直径を測長し、それらの平均値を個数平均粒子径とした。
また、前記の30個の複合粒子の直径を測長した結果から複合粒子の個数基準の粒度分布の標準偏差を求め、以下の数式によって粒子径の変動係数(CV値)を算出した。
÷複合粒子の個数平均粒子径)×100
〔実施例1〕(本発明の一例に係る複合粒子の製造方法)
ヒドロキシ基を有するアゾ系重合開始剤としての2,2’−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロパンアミド](商品名「VA−086」、和光純薬工業株式会社製;以下「VA−086」と称する)5.0g(ビニル系単量体としてのスチレン100重量部に対して5.0重量部)を、アルコール系溶媒としてのメタノール1000gに溶解させて、混合溶液を調製した。
VA−086の使用量を1.0g(ビニル系単量体としてのスチレン100重量部に対して1.0重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的の粒子を得た。本実施例では、反応系内における粒子の分散安定性が実施例1と比較して劣り、スケールの発生が見られた。
VA−086の使用量を10g(ビニル系単量体としてのスチレン100重量部に対して10重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、目的の粒子を得た。本実施例では、反応系内における粒子の分散安定性が実施例1と比較して劣り、スケールの発生が見られた。
VA−086に代えてカチオン性アゾ系重合開始剤である2,2’−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸(商品名「V−50」、和光純薬工業株式会社製;以下「AIBA」と略記する)を使用したこと以外は実施例2と同様にして、目的の固体生成物を得た。
VA−086に代えてカチオン性アゾ系重合開始剤であるPEG(ポリエチレングリコール)鎖を有する高分子アゾ系重合開始剤である4,4’−ジアゼンジイルビス(4−シアノペンタン酸)・α−ヒドロ−ω−ヒドロキシポリ(オキシエチレン)重縮合物(商品名「VPE−0201」、和光純薬工業株式会社製)を使用したこと以外は実施例2と同様にして、目的の固体生成物を得た。
まず、対照として、スチレン単独重合体及びリンドープ型酸化スズを調製した。
まず、実施例1で得られた複合粒子(リンドープ酸化スズ被覆重合体粒子)を適量のメタノールに分散させることによって、固形分(複合粒子の含有量)が15重量%である、複合粒子のメタノール分散体(リンドープ酸化スズ被覆重合体粒子のメタノール分散体)を調製した。
水系バインダー樹脂の使用量を0.5gに変更したこと以外は実施例4と同様にして、フィルムを得た。
複合粒子のメタノール分散体1.3gに代えてポリピロール被覆樹脂粒子(メタクリル酸メチルを主成分とする単量体混合物の重合体からなる粒子をポリピロールで被覆したもの、国際公開第2012/042918号の実施例4と同様にして得られた平均粒子径5μmの単分散粒子)0.2gを使用し、水系バインダー樹脂に代えて溶剤系バインダー樹脂(大日精化工業株式会社製、商品名「メジウムVM」、固形分33%)1gを使用したこと以外は実施例4と同様にして、フィルムを得た。
Claims (7)
- ビニル系単量体の重合体からなる重合体粒子と、前記重合体粒子の表面の少なくとも一部を被覆する複合酸化物粒子とを含み、
前記複合酸化物粒子が、リン及びアンチモンの少なくとも一方でドープされた酸化スズ及び酸化亜鉛の少なくとも一方からなることを特徴とする複合粒子。 - 請求項1に記載の複合粒子であって、
前記複合粒子表面における前記複合酸化物粒子による被覆率が、4%以上であることを特徴とする複合粒子。 - 請求項1又は2に記載の複合粒子であって、
前記ビニル系単量体が、スチレン系単量体を含むことを特徴とする複合粒子。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載の複合粒子であって、
粒子径の変動係数が、20%以下であることを特徴とする複合粒子。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載の複合粒子であって、
前記複合酸化物粒子の平均一次粒子径が1〜40nmの範囲内であることを特徴とする複合粒子。 - ヒドロキシ基を有するアゾ系重合開始剤と、リン及びアンチモンの少なくとも一方でドープされた酸化スズ及び酸化亜鉛の少なくとも一方からなる複合酸化物粒子との存在下で、ビニル系単量体をアルコール系溶媒中で分散重合することを特徴とする複合粒子の製造方法。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の複合粒子を含むことを特徴とするフィルム。
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