JP2015066931A - 樹脂層形成装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルム基材に樹脂層が積層されて成る樹脂積層フィルムを用いて、記録媒体に樹脂層を熱転写によって形成する樹脂層形成装置において、記録媒体に樹脂層を熱転写させるときに転写不良が発生することなく、記録媒体の全面にわたって均一な樹脂層を形成することができる樹脂層形成装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】樹脂層形成装置200において、樹脂層をトナー画像形成記録媒体に熱転写させる熱転写部203は、フィルム基材が摺接する部分を加熱するサーマルヘッド203Aと、樹脂積層フィルム205を介してサーマルヘッド203Aに対向する、アスカーC硬さが20度以上40度以下の弾性ゴムから成るプラテンローラ203Bとを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、シート状の記録媒体に樹脂層を熱転写によって形成する樹脂層形成装置、およびその樹脂層形成装置を備えた画像形成装置に関する。
シート状の記録媒体(記録用紙)に、樹脂層を形成する方法として、サーマルヘッドを用いた熱転写方式による形成方法がある。この熱転写方式は、記録媒体に文字などを印字する印字装置に広く適用されている(特許文献1参照)。
熱転写方式の印字装置では、フィルム基材に樹脂層(インク)が積層されて成る樹脂積層フィルム(インクリボン)を記録媒体に重ね合わせ、サーマルヘッドにより樹脂積層フィルムを加熱して、樹脂積層フィルムにおける樹脂層を記録媒体に熱転写させて、記録媒体に対する印字を行う。
上記のような熱転写方式による樹脂層の形成方法を、電子写真方式の画像形成装置に適用することが検討されている。記録媒体にトナー画像を形成した後、トナー画像が形成される記録媒体のトナー画像面の全面にわたって、熱転写方式によって樹脂層を形成することで、トナー画像に光沢を付与することができる。
特開平11−268388号公報
特許文献1に開示されるような、印字装置に採用される熱転写方式による樹脂層の形成方法を、単純に、電子写真方式の画像形成装置に適用した場合、以下に示す不具合が生じる。すなわち、印字装置では、記録媒体に重ね合わされる樹脂積層フィルムのうち、文字などの印字対象部分に対応する樹脂層のみを熱転写するように構成されており、たとえば「A3」サイズの記録媒体の全面にわたって樹脂層を熱転写して形成することは想定されていない。
そのため、トナー画像が形成される記録媒体のトナー画像面の全面にわたって、従来の熱転写方式によって樹脂層を形成する場合、記録媒体のトナー画像面の全面にわたって樹脂積層フィルムにおける樹脂層を熱転写させるときに、トナー画像面の全面において均一に樹脂積層フィルムの樹脂層を熱転写させることが困難であり、トナー画像面に対する樹脂層の部分的な転写不良が発生するという課題がある。
本発明の目的は、フィルム基材に樹脂層が積層されて成る樹脂積層フィルムを用いて、シート状の記録媒体に樹脂層を熱転写によって形成する樹脂層形成装置において、記録媒体に樹脂積層フィルムの樹脂層を熱転写させるときに、転写不良が発生することなく、記録媒体の全面にわたって均一な樹脂層を形成することができる樹脂層形成装置、およびその樹脂層形成装置を備えた画像形成装置を提供することである。
本発明は、シート状の記録媒体にトナー画像が形成されて成るトナー画像形成記録媒体の、前記トナー画像が形成された面に樹脂層を、熱転写によって形成する樹脂層形成装置であって、
装置本体と、
フィルム基材に樹脂層が積層されて成る樹脂積層フィルムを送り出すフィルム送出し部であって、軸線まわりに回転自在に前記装置本体に軸支され、前記樹脂積層フィルムが予め巻回されている第1回転軸を有するフィルム送出し部と、
前記フィルム送出し部から送り出された前記樹脂積層フィルムを巻き取るフィルム巻取り部であって、
前記第1回転軸に平行かつ該第1回転軸から離間し、軸線まわりに回転自在に前記装置本体に軸支され、前記第1回転軸に予め巻回されている前記樹脂積層フィルムの、該第1回転軸から引き出された送り出し方向の始端部が、予め巻回されている第2回転軸と、
前記第1回転軸に予め巻回されている前記樹脂積層フィルムが、前記第1回転軸と前記第2回転軸との間で張架された状態で移動して、前記第2回転軸に巻き取られるように、前記第2回転軸を回転駆動させる駆動部と、を有するフィルム巻取り部と、
前記第1回転軸と前記第2回転軸との間に配設され、前記駆動部によって前記第2回転軸が回転駆動されることで、前記第1回転軸から前記第2回転軸に張架された状態で移動する前記樹脂積層フィルムの前記フィルム基材が摺接するように、前記装置本体に支持され、前記樹脂積層フィルムの前記フィルム基材が摺接する部分を加熱する加熱部材と、
前記樹脂積層フィルムを介して前記加熱部材に対向し、該加熱部材に近接する方向に弾発的に付勢された状態で前記装置本体に支持され、アスカーC硬さが20度以上40度以下のゴムから成る弾発付勢部材と、
前記第1回転軸から前記第2回転軸に張架された状態で移動する前記樹脂積層フィルムの前記樹脂層と前記弾発付勢部材との間を、前記トナー画像が形成された面が前記樹脂層と接触して通過し、該トナー画像が形成された面に該樹脂層が熱転写されるように、前記トナー画像形成記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、を備えることを特徴とする樹脂層形成装置である。
また本発明の樹脂層形成装置において、前記加熱部材は、前記第1回転軸および前記第2回転軸と平行に延びて形成され、
前記弾発付勢部材は、前記第1回転軸および前記第2回転軸と平行に延びるローラ状の部材であることを特徴とする。
また本発明は、シート状の記録媒体にトナーを加熱定着させてトナー画像を形成するトナー画像形成部と、
前記トナー画像形成部によってトナー画像が形成された記録媒体の、該トナー画像が形成された面に樹脂層を形成する、前記樹脂層形成装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、樹脂層形成装置は、フィルム基材に樹脂層が積層されて成る樹脂積層フィルムを用いて、シート状の記録媒体にトナー画像が形成されて成るトナー画像形成記録媒体の、前記トナー画像が形成されたトナー画像面に樹脂層を、熱転写により形成する装置である。樹脂層形成装置は、内部空間を有する装置本体と、該装置本体に収容され、樹脂積層フィルムを送り出すフィルム送出し部と、該装置本体に収容され、フィルム送出し部から送り出された樹脂積層フィルムを巻き取るフィルム巻取り部と、加熱部材と、弾発付勢部材と、記録媒体搬送部とを備える。
フィルム送出し部は、装置本体内において、軸線まわりに回転自在に軸支され、前記樹脂積層フィルムが予め巻回されている第1回転軸を有する。フィルム巻取り部は、装置本体内において、第1回転軸に平行かつ該第1回転軸から離間し、軸線まわりに回転自在に軸支され、第1回転軸に予め巻回される樹脂積層フィルムの送り出し方向の始端部が予め巻回されている第2回転軸と、第2回転軸を回転駆動させる駆動部と、を有する。前記駆動部は、第1回転軸に予め巻回されている樹脂積層フィルムが、第1回転軸と第2回転軸との間で張架された状態で移動して、第2回転軸に巻き取られるように、第2回転軸を回転駆動させる。加熱部材は、第1回転軸と第2回転軸との間に配設され、駆動部によって第2回転軸が回転駆動されることで、第1回転軸から第2回転軸に張架された状態で移動する樹脂積層フィルムのフィルム基材が摺接するように、装置本体に支持され、樹脂積層フィルムにおけるフィルム基材が摺接する部分を加熱する。弾発付勢部材は、アスカーC硬さが20度以上40度以下のゴムから成る部材であり、樹脂積層フィルムを介して加熱部材に対向し、該加熱部材に近接する方向に弾発的に付勢された状態で装置本体に支持されている。
そして、記録媒体搬送部は、樹脂積層フィルムにおける加熱部材によって摺接される部分と弾発付勢部材との間を、トナー画像面が樹脂層と接触して通過し、トナー画像面に樹脂層が熱転写されるように、トナー画像形成記録媒体を搬送する。これによって、トナー画像形成記録媒体のトナー画像面に、樹脂層を熱転写し、トナー画像面に樹脂層を形成することができる。
本発明の樹脂層形成装置では、トナー画像形成記録媒体のトナー画像面に樹脂層を熱転写させるための弾発付勢部材が、アスカーC硬さが20度以上40度以下の弾性ゴムから成る部材であるので、トナー画像面に樹脂層を熱転写させるときに、転写不良が発生することなく、トナー画像形成記録媒体のトナー画像面の全面にわたって均一な樹脂層を形成することができる。
また本発明によれば、加熱部材は、第1回転軸および第2回転軸と平行に延びて形成される。また、弾発付勢部材は、第1回転軸および第2回転軸と平行に延びるローラ状の部材である。これによって、簡単な構成で、トナー画像形成記録媒体のトナー画像面の全面にわたって均一な樹脂層を形成することができる。
また本発明によれば、画像形成装置は、トナー画像形成記録媒体のトナー画像面の全面にわたって均一な樹脂層を形成することが可能な、本発明に係る樹脂層形成装置を備える。したがって、トナー画像面の全面にわたって光沢を付与することができる。
本発明の一実施形態に係る樹脂層形成装置200を備える画像形成装置100の構成を概略的に示す図である。 樹脂層形成装置200の要部を拡大して示す図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂層形成装置200を備える画像形成装置100の構成を概略的に示す図である。図2は、樹脂層形成装置200の要部を拡大して示す図である。本実施形態の画像形成装置100は、外部から伝達された画像データまたは原稿読取りにより得られた画像データに基づいて、現像剤であるトナーからなる多色または単色のトナー画像を、記録媒体(記録用紙)に形成する電子写真方式の画像形成装置である。さらに、画像形成装置100は、樹脂層形成装置200により、記録媒体におけるトナー画像が形成されたトナー画像面の全面にわたって樹脂層を熱転写によって形成することで、光沢が付与されたトナー画像を形成する装置である。
画像形成装置100は、トナー画像形成部として機能する装置本体110および自動原稿処理装置120と、樹脂層形成装置200とを含んで構成されている。
装置本体110は、露光ユニット1、4つの画像形成部P、中間転写ベルト61を含む中間転写ユニット6、定着ユニット7、内部給紙ユニット81、手差し給紙ユニット82、および排紙ユニット91を含む。装置本体110の上部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の上側には自動原稿処理装置120が取り付けられている。自動原稿処理装置120は、原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また自動原稿処理装置120は矢印M方向に回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことができるようになっている。
画像形成装置100は、ブラック(K)、ならびにカラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色の各色相に対応した画像データを用いて、画像形成部Pにおいて画像形成を行う。4つの画像形成部Pは、中間転写ベルト61の移動方向(回転方向)に一列に配置されている。
4つの画像形成部Pは、それぞれ同様の構成であり、現像ユニット2、感光体3、クリーナユニット4、および本発明に係る帯電装置5を有している。感光体3は像担持体であり、この周囲に、現像ユニット2、クリーナユニット4および帯電装置5が配置される。また、4つの画像形成部Pの各現像ユニット2には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーが収容されている。
感光体3は、円筒状のドラム形状を呈し、図示しない駆動手段によって軸線まわりに回転駆動される。感光体3は、円筒状の導電性基体、および、導電性基体の表面に設けられる感光層を有する。
帯電装置5は、感光体3を臨み、感光体3の軸線方向に沿って感光体3の表面から間隙を有して離隔するように配置される。帯電装置5は、チャージャ型の装置であり、感光体3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。
露光ユニット1は、レーザ出射部および反射ミラーなどを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。露光ユニット1は、自動原稿処理装置120または外部から伝達された画像データに応じて変調されるレーザ光を出射するレーザ出射部と、レーザ出射部から出射されるレーザ光を主走査方向に偏向させるポリゴンミラーと、ポリゴンミラーにより主走査方向に偏向されるレーザ光を感光体3の表面に結像するように収束する収束レンズと、収束レンズにより収束されるレーザ光を反射する反射ミラーとを含んで構成される。レーザ出射部から出射されるレーザ光は、ポリゴンミラーにより偏向され、さらに収束レンズにより収束され、反射ミラーによって反射されて、所定の電位および極性に帯電する感光体3の表面に照射され、画像データに応じた静電潜像が感光体3に形成される。なお、露光ユニット1としては、前記レーザスキャニングユニット(LSU)の他、EL(Electro Luminescence)やLED(Light Emitting Diode)などの発光素子をアレイ状に並べた書込み装置(たとえば、書込みヘッド)を使用することもできる。
現像ユニット2は、感光体3に対向しかつ圧接するように設けられ、感光体3の表面に形成される静電潜像に現像剤であるトナーを供給して、静電潜像を顕像化させるものである。
クリーナユニット4は、現像および画像転写後における感光体3の表面に残留したトナーを、除去して回収する。
中間転写ユニット6は、感光体3の上方に配置され、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、一次転写ローラ64、および中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。
中間転写ベルト61は、中間転写ベルト駆動ローラ62と中間転写ベルト従動ローラ63との間に張架されてループ状の移動経路を形成している無端状のベルト部材である。この中間転写ベルト61を挟んで感光体3に対向する位置に、一次転写ローラ64が配置されている。中間転写ベルト61が感光体3に対向する位置が一次転写位置である。
一次転写ローラ64には、感光体3の表面に担持されたトナー像を中間転写ベルト61上に転写するために、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアスが定電圧制御によって印加される。これによって、感光体3に形成された各色相のトナー像は中間転写ベルト61の外周面に順次重ねて転写され、中間転写ベルト61の外周面にフルカラーのトナー像が形成される。但し、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの色相の一部のみの画像データが入力された場合には、4つの画像形成部Pの各感光体3のうち、入力された画像データの色相に対応する一部のみにおいて静電潜像およびトナー像の形成が行われる。たとえば、モノクロ画像形成時には、ブラックの色相に対応した感光体3のみにおいて静電潜像の形成およびトナー像の形成が行われ、中間転写ベルト61の外周面にはブラックのトナー像のみが転写される。一次転写ローラ64は、金属(たとえばステンレス)を素材とする軸の表面を導電性の弾性材(たとえば、EPDM:エチレンプロピレン共重合ゴム、発泡ウレタンなど)により被覆して構成されており、導電性の弾性材によって中間転写ベルト61に均一に高電圧を印加する。
一次転写ローラ64によって中間転写ベルト61の外周面に転写されたトナー像は、中間転写ベルト61の回転によって、二次転写ローラ10との対向位置である二次転写位置に搬送される。
二次転写ローラ10は、画像形成時において、内周面が中間転写ベルト駆動ローラ62の周面に接触する中間転写ベルト61の外周面に所定のニップ圧で圧接されている。内部給紙ユニット81または手差し給紙ユニット82から給紙された記録媒体が二次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間を通過する際に、二次転写ローラ10にトナーの帯電極性とは逆極性の高電圧が印加される。これによって、中間転写ベルト61の外周面から記録媒体の表面にトナー像が転写される。また、二次転写位置において前記ニップ圧を定常的に得るために、二次転写ローラ10および中間転写ベルト駆動ローラ62のいずれか一方のローラが、金属などからなる硬質材料で構成され、他方のローラが、弾性ゴムや発泡性樹脂などからなる軟質材料で構成されている。
感光体3の一部または全部から中間転写ベルト61に付着したトナーのうち記録媒体上に転写されずに中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程での混色を防止するために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去して回収される。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に当接してトナーを除去するクリーニングブレードが備えられている。
定着ユニット7は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を有する。トナー像が転写された記録媒体は、定着ユニット7へ導かれ、ヒートローラ71と加圧ローラ72との間を通過することで加熱および加圧される。これによって、トナー像が、記録媒体の表面に堅牢に定着される。なお、定着ユニット7においてヒートローラ71には、外部からヒートローラ71を加熱する外部定着ベルト73が接触して設けられ、図示しない温度検出器によって検出される温度データに基づいて、ヒートローラ71が所定の定着温度となるように制御される。トナー像が定着した記録媒体(以下、「トナー画像形成記録媒体」という)は、搬送ローラ12bによって排紙ユニット91上へ排出される。
画像形成装置100には、内部給紙ユニット81および手差し給紙ユニット82に収容されている記録媒体を二次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間および定着ユニット7を経由して排紙ユニット91へ送るための略垂直方向に延びる用紙搬送路Sが設けられている。用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d、レジストローラ13が配置されている。
搬送ローラ12a〜12dは、記録媒体の搬送を促進および補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ11aは、内部給紙ユニット81の端部近傍に備えられ、内部給紙ユニット81から記録媒体を1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。また、ピックアップローラ11bは、手差し給紙ユニット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙ユニット82から記録媒体を1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されている記録媒体を一旦保持するものである。そして、レジストローラ13は、感光体3上のトナー像の先端と記録媒体の先端とを合わせるタイミングで記録媒体を、二次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間に搬送する機能を有している。
画像形成装置100において、内部給紙ユニット81および手差し給紙ユニット82から搬送される記録媒体は、用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、レジストローラ13によって所定のタイミングで二次転写ローラ10に搬送されて、二次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間を通過したときにトナー像が転写される。トナー像が転写された記録媒体は、定着ユニット7を通過することによってトナー像が熱で溶融および固着され、搬送ローラ12bを経て排紙ユニット91上に排出される。
また、画像形成装置100において、記録媒体の両面に画像を形成する両面印字の場合には、片面印字が終了し定着ユニット7を通過した記録媒体は、その後端が搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによって記録媒体を搬送ローラ12c,12dに導く。搬送ローラ12c、12dに導かれた記録媒体は、レジストローラ13、二次転写ローラ10および定着ユニット7を通過し、裏面の印字が行われて、排紙ユニット91に排出される。
排紙ユニット91から排出されるトナー画像形成記録媒体は、樹脂層形成装置200に供給される。
樹脂層形成装置200は、フィルム基材205Aに樹脂層205Bが積層されて成る樹脂積層フィルム205を用いて、記録媒体にトナー画像が形成されて成るトナー画像形成記録媒体300の、前記トナー画像が形成されたトナー画像面300Aに樹脂層205Bを、熱転写により形成する装置である。ここで、樹脂積層フィルム205を構成するフィルム基材205Aは、たとえばアクリル樹脂から成り、樹脂層205Bは、たとえばPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂から成る。また、フィルム基材205Aの厚みは、たとえば4.5μm程度であり、樹脂層205Bの厚みは、たとえば4μm程度である。樹脂層形成装置200は、装置を構成する各部を収容するための内部空間を有する装置本体200Aと、トナー画像形成記録媒体300を搬送する記録媒体搬送部201と、樹脂層205Bがトナー画像面300Aに対向するように樹脂積層フィルム205を移動させるためのフィルム送出し部202と、熱転写部203と、フィルム巻取り部204とを備える。
記録媒体搬送部201は、排紙ユニット91から排出されたトナー画像形成記録媒体300を予め定める方向(以下、「記録媒体搬送方向」という)に搬送する部分であり、装置本体200A内に収容される、複数の記録媒体搬送ローラ201A,201B,201C,201D,201Eで構成される。この記録媒体搬送部201は、樹脂積層フィルム205における後述のサーマルヘッド203Aによって摺接される部分と、プラテンローラ203Bとの間を、トナー画像面300Aが樹脂積層フィルム205の樹脂層205Bと接触して通過し、トナー画像面300Aに樹脂層205Bが熱転写されるように、トナー画像形成記録媒体300を搬送する。各記録媒体搬送ローラ201A,201B,201C,201D,201Eは、トナー画像形成記録媒体300に平行でかつ記録媒体搬送方向に対して垂直に、トナー画像形成記録媒体300の幅方向(記録媒体搬送方向に垂直)両端部間にわたって延びるローラ状の部材である。各記録媒体搬送ローラ201A,201B,201C,201D,201Eは、軸線まわりに回転自在に設けられる。また、各記録媒体搬送ローラ201A,201B,201C,201D,201Eは、記録媒体搬送方向に所定の間隔をあけて設けられる。なお、複数の記録媒体搬送ローラ201A,201B,201C,201D,201Eのうち、記録媒体搬送ローラ201Aが、記録媒体搬送方向に関して最も上流側に配置されて、排紙ユニット91から排出されるトナー画像形成記録媒体300を樹脂層形成装置200に受け入れ、記録媒体搬送ローラ201Eが、記録媒体搬送方向に関して最も下流側において、後述するフィルム巻取り部204の剥離当接ローラ204Dに対向して配置される。
本実施形態の樹脂層形成装置200では、フィルム送出し部202とフィルム巻取り部204とが協働して、樹脂積層フィルム205を移動させるように構成されている。フィルム送出し部202は、装置本体200A内に収容され、第1回転軸として機能する送出しリール202Aと、第1送出し補助ローラ202Bと、第2送出し補助ローラ202Cと、送出当接ローラ202Dとを含んで構成される。また、フィルム巻取り部204は、装置本体200A内に収容され、第2回転軸として機能する巻取りリール204Aと、第1巻取り補助ローラ204Bと、第2巻取り補助ローラ204Cと、剥離当接ローラ204Dとを含んで構成される。フィルム巻取り部204を構成する各要素については、まず、樹脂積層フィルム205を移動させる機能について説明し、フィルム基材205Aを剥離する剥離機能の詳細については後述する。
フィルム送出し部202を構成する送出しリール202A、第1送出し補助ローラ202B、第2送出し補助ローラ202C、および送出当接ローラ202Dは、記録媒体搬送部201によって搬送されるトナー画像形成記録媒体300におけるトナー画像面300Aの上方に、この順でトナー画像面300Aに近接していくように配置されている。すなわち、樹脂積層フィルム搬送部202を構成する要素のうち、送出しリール202Aがトナー画像面300Aに対して最も離反して配置されており、送出当接ローラ202Dがトナー画像面300Aに対して最も近接して配置されている。第1送出し補助ローラ202B、第2送出し補助ローラ202C、および送出当接ローラ202Dは、トナー画像形成記録媒体300に平行でかつ記録媒体搬送方向に対して垂直に、トナー画像形成記録媒体300の幅方向(記録媒体搬送方向に垂直)両端部間にわたって延びるローラ状の部材であり、軸線まわりに回転自在に設けられる。
フィルム巻取り部204は、フィルム送出し部202に対して、記録媒体搬送方向下流側に設けられている。フィルム巻取り部204を構成する巻取りリール204A、第1巻取り補助ローラ204B、第2巻取り補助ローラ204C、および剥離当接ローラ204Dは、記録媒体搬送部201によって搬送されるトナー画像形成記録媒体300におけるトナー画像面300Aの上方に、この順でトナー画像面300Aに近接していくように配置されている。すなわち、フィルム巻取り部204を構成する要素のうち、巻取りリール204Aがトナー画像面300Aに対して最も離反して配置されており、剥離当接ローラ204Dがトナー画像面300Aに対して最も近接して配置されている。なお、剥離当接ローラ204Dは、記録媒体搬送部201を構成する各記録媒体搬送ローラのうち、記録媒体搬送方向に関して最も下流側の記録媒体搬送ローラ201Eに対向して配置される。第1巻取り補助ローラ204B、第2巻取り補助ローラ204C、および剥離当接ローラ204Dは、トナー画像形成記録媒体300に平行でかつ記録媒体搬送方向に対して垂直に、トナー画像形成記録媒体300の幅方向(記録媒体搬送方向に垂直)両端部間にわたって延びるローラ状の部材であり、軸線まわりに回転自在に設けられる。
フィルム巻取り部204は、フィルム送出し部202に対して、記録媒体搬送方向下流側に設けられている。フィルム巻取り部204を構成する巻取りリール204A、第1巻取り補助ローラ204B、第2巻取り補助ローラ204C、および剥離当接ローラ204Dは、記録媒体搬送部201によって搬送されるトナー画像形成記録媒体300におけるトナー画像面300Aの上方に、この順でトナー画像面300Aに近接していくように配置されている。すなわち、フィルム巻取り部204を構成する要素のうち、巻取りリール204Aがトナー画像面300Aに対して最も離反して配置されており、剥離当接ローラ204Dがトナー画像面300Aに対して最も近接して配置されている。なお、剥離当接ローラ204Dは、記録媒体搬送部201を構成する各記録媒体搬送ローラのうち、記録媒体搬送方向に関して最も下流側の記録媒体搬送ローラ201Eに対向して配置される。第1巻取り補助ローラ204B、第2巻取り補助ローラ204C、および剥離当接ローラ204Dは、トナー画像形成記録媒体300に平行でかつ記録媒体搬送方向に対して垂直に、トナー画像形成記録媒体300の幅方向(記録媒体搬送方向に垂直)両端部間にわたって延びるローラ状の部材であり、軸線まわりに回転自在に設けられる。
送出しリール202Aには、樹脂積層フィルム205が予め巻回されている。樹脂積層フィルム205は、送出しリール202Aから引出され、第1送出し補助ローラ202B、第2送出し補助ローラ202C、および送出当接ローラ202Dにこの順に掛けられ、さらに、樹脂層205Bがトナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aに平行で対向するように剥離当接ローラ204Dへと導かれて、剥離当接ローラ204D、第2巻取り補助ローラ204C、および第1巻取り補助ローラ204Bにこの順に掛けられて、巻取りリール204Aまで引き回されており、樹脂積層フィルム205の送り出し方向の始端部が巻取りリール204Aに予め巻回されて接続されている。
樹脂積層フィルム205は、送出当接ローラ202Dと剥離当接ローラ204Dとの間では、樹脂層205Bが、記録媒体搬送部201によって搬送されるトナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aに平行に対向するように、直線状に張架されている。
巻取りリール204Aは、巻取りリール専用の駆動部(不図示)により軸線まわりに回転駆動されて、樹脂積層フィルム205を巻き取っていく。また、送出しリール202Aは、巻取りリール204Aによる巻取りに伴い樹脂積層フィルム205を送り出して従動回転するか、または、後述するように樹脂積層フィルム205が熱転写されたトナー画像形成記録媒体300の記録媒体搬送部201による搬送に伴い樹脂積層フィルム205を送り出して従動回転する。これによって、樹脂積層フィルム205は、送出当接ローラ202Dと剥離当接ローラ204Dとの間で、樹脂層205Bがトナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aに平行に対向するように、記録媒体搬送方向と同一方向(以下、「樹脂積層フィルム移動方向」という)に移動される。
本実施形態の樹脂層形成装置200において、熱転写部203は、記録媒体搬送方向および樹脂積層フィルム移動方向に関して、送出当接ローラ202Dと剥離当接ローラ204Dとの間の中央位置に設けられる。熱転写部203は、巻取りリール204Aによって巻き取られることで、送出当接ローラ202Dと剥離当接ローラ204Dとの間を搬送される樹脂積層フィルム205を、記録媒体搬送部201によって搬送されるトナー画像形成記録媒体300に対して加熱しながら接着させて、樹脂層205Bを熱転写させる。熱転写部203は、加熱部材として機能するサーマルヘッド203Aと、弾発付勢部材として機能するプラテンローラ203Bとを含んで構成される。
サーマルヘッド203Aは、基部203AAと、基部203AAから突出して設けられるヘッド部203ABとを含んで構成される。サーマルヘッド203Aは、送出しリール202Aと巻取りリール204Aとの間、詳細には、送出当接ローラ202Dと剥離当接ローラ204Dとの間に配設され、巻取りリール204Aが回転駆動させることで、送出しリール202Aから巻取りリール204Aに張架された状態で移動する樹脂積層フィルム205のフィルム基材205Aが摺接するように、装置本体200Aに支持され、樹脂積層フィルム205のフィルム基材205Aが摺接する部分を加熱する。このサーマルヘッド203Aは、送出しリール202Aおよび巻取りリール204Aに平行、すなわち、樹脂積層フィルム205に平行でかつ樹脂積層フィルム移動方向に対して垂直に、樹脂積層フィルム205の幅方向両端部間(トナー画像形成記録媒体300の幅方向両端部間と同一長さ)にわたって延びる。
プラテンローラ203Bは、樹脂積層フィルム205を介してサーマルヘッド203Aに対向し、サーマルヘッド203Aに近接する方向に弾発的に付勢された状態で装置本体200Aに支持されている。このプラテンローラ203Bは、送出しリール202Aおよび巻取りリール204Aに平行、すなわち、トナー画像形成記録媒体300に平行でかつ記録媒体搬送方向に対して垂直に、トナー画像形成記録媒体300の幅方向両端部間にわたって延びるローラ状の部材であり、軸線まわりに回転自在に設けられる。また、プラテンローラ203Bは、アスカーC硬さが20度以上40度以下のEPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)などの弾性ゴムからなる。なお、アスカーC硬さは、SRIS0101(日本ゴム協会標準規格)に規定されたデュロメータ硬さである。
熱転写部203では、樹脂積層フィルム205とトナー画像形成記録媒体300とが、互いに重なるように接触した状態で、サーマルヘッド203Aとプラテンローラ203Bとによって形成される圧接ニップ部を通過することで接着され、トナー画像面300Aに樹脂層205Bが熱転写される。
本実施形態の樹脂層形成装置200では、熱転写部203において、トナー画像形成記録媒体300が樹脂積層フィルム205に接触するように、サーマルヘッド203Aに圧接して設けられるプラテンローラ203Bが、アスカーC硬さが20度以上40度以下の弾性ゴムからなる部材であるので、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aに樹脂積層フィルム205の樹脂層205Bを熱転写させるときに、転写不良が発生することなく、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aの全面にわたって均一な樹脂層205Bを形成することができる。
上記のように、プラテンローラ203Bが、アスカーC硬さが20度以上40度以下の弾性ゴムからなる部材とすることによって、転写不良の発生を防止することができることについては、以下に示す実験結果によって裏付けされている。
<実験>
アスカーC硬さの異なる弾性ゴムを用いてプラテンローラ203Bを構成し(外径23mm、軸芯直径12mm、長さ340mm)、各プラテンローラ203Bの軸線に対するサーマルヘッド203Aの位置ずれ量(ヘッド部203ABの位置ずれ量)を変化させて、樹脂層形成装置200を稼動させた。なお、前記位置ずれ量は、サーマルヘッド203Aを樹脂積層フィルム移動方向に移動させることによって発生させ、プラテンローラ203Bの軸線に対して樹脂積層フィルム移動方向下流側に移動させた場合の位置ずれ量を正(+)の位置ずれ量とし、樹脂積層フィルム移動方向上流側に移動させた場合の位置ずれ量を負(−)の位置ずれ量とした。
また、熱転写部203によってトナー画像形成記録媒体300に樹脂積層フィルム205を接着させた後、後述のフィルム巻取り部204によってフィルム基材205Aのみを剥離することで、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aに樹脂層205Bを熱転写によって形成した。記録媒体搬送部201によるトナー画像形成記録媒体300の搬送速度を、175[mm/秒]とした。また、送出当接ローラ202Dと剥離当接ローラ204Dとの間における樹脂積層フィルム205の移動速度については、トナー画像形成記録媒体300の搬送速度と同一とした。また、記録媒体としては、「A4」サイズの坪量90[g/m]の普通紙を用いた。
<評価基準>
(転写性)
トナー画像形成記録媒体300に対する樹脂積層フィルム205の樹脂層205Bの転写性を、フィルム基材205Aの剥離後の樹脂層205Bの形成状態を観察することによって評価した。樹脂層205Bがトナー画像形成記録媒体300の全面にわたって均一に形成されている場合を転写性が良好である「○」とし、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aの全面積に対して10%未満の面積部分で樹脂層205Bの形成不良が発生した場合を転写性が「△」とし、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aの全面積に対して10%以上の面積部分で樹脂層205Bの形成不良が発生した場合を転写性が「×」とした。
(光沢度)
樹脂層205Bが形成されたトナー画像形成記録媒体300について、JIS Z 8741に準拠して、20°グロス値を光沢度として評価した。グロス値が「45」以上であると、官能評価も高くなる。
(樹脂層のしわ、切れ発生状態)
「A4」サイズの記録媒体の一主面(トナー画像面)全面に、樹脂層205Bを形成する動作を10回行い、10枚の樹脂層形成記録媒体を作製した。この10枚の樹脂層形成記録媒体について、樹脂層205Bの「しわ」の発生状態、および「切れ」の発生状態を目視観察した。10枚の全てにおいて、「しわ」および「切れ」が発生していない場合を「○」とし、10枚中2枚未満の樹脂層形成記録媒体に「しわ」および「切れ」が発生していた場合を「△」とし、10枚中2枚以上の樹脂層形成記録媒体に「しわ」および「切れ」が発生していた場合を「×」とした。
<評価結果>
評価結果を表1に示す。
Figure 2015066931
表1に示す評価結果から明らかなように、プラテンローラ203Bが、アスカーC硬さが20度以上40度以下の弾性ゴムからなる部材である実施例1〜実施例3は、アスカーC硬さ15度のプラテンローラを用いた比較例1、アスカーC硬さ45度のプラテンローラを用いた比較例2、アスカーC硬さ60度のプラテンローラを用いた比較例3に比べて、「転写性」、「光沢度」、および「樹脂層のしわ、切れ発生状態」の評価結果が良好となる、プラテンローラ203Bの軸線に対するサーマルヘッド203Aの位置ずれ量の許容範囲を大きくすることができることが分かる。
プラテンローラ203BのアスカーC硬さが20度未満(比較例1)では、サーマルヘッド203Aのプラテンローラ203Bに対する食込み量が大きくなり過ぎて、サーマルヘッド203Aとプラテンローラ203Bとで形成されるニップ部を樹脂積層フィルム205が通過する際に、過度の摺擦力を受けるので、トナー画像形成記録媒体300に形成される樹脂層205Bに「しわ」が発生したり、「切れ」が発生したりする。また、サーマルヘッド203Aの寿命も短くなるおそれもある。
また、プラテンローラ203BのアスカーC硬さが40度を超える(比較例2,3)と、サーマルヘッド203Aとプラテンローラ203Bとで形成されるニップ部のニップ幅が狭くなり過ぎて、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aの全面にわたって樹脂層205Bを熱転写させることができない。
本実施形態の樹脂層形成装置200において、フィルム巻取り部204は、前述したように、巻取りリール204A、第1巻取り補助ローラ204B、第2巻取り補助ローラ204C、および剥離当接ローラ204Dによって構成され、フィルム送出し部202と協働して樹脂積層フィルム205を搬送する機能の他に、熱転写部203によってトナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300A上に接着された樹脂積層フィルム205から、フィルム基材205Aのみを剥離して、トナー画像面300Aに樹脂層205Bを熱転写させる剥離機能を有する。このフィルム巻取り部204は、熱転写部203に対して、記録媒体搬送方向および樹脂積層フィルム移動方向の下流側に設けられており、より詳細には、樹脂層形成装置200において、記録媒体搬送方向および樹脂積層フィルム移動方向の最下流側に設けられている。
剥離当接ローラ204Dは、当接部材として機能し、樹脂積層フィルム移動方向の最下流側において、樹脂積層フィルム205の積層方向に関してフィルム基材205A側から樹脂積層フィルム205に当接する。剥離当接ローラ204Dは、たとえばステンレス鋼などの金属からなる。
第2巻取り補助ローラ204Cは、剥離当接ローラ204Dに対して、樹脂積層フィルム205から離反する方向に離間し、かつ、剥離当接ローラ204Dよりも樹脂積層フィルム搬送方向上流側に設けられる。第2巻取り補助ローラ204Cは、たとえばステンレス鋼などの金属からなる。
第1巻取り補助ローラ204Bは、第2巻取り補助ローラ204Cに対して、樹脂積層フィルム205から離反する方向に離間し、かつ、第2巻取り補助ローラ204Cよりも樹脂積層フィルム搬送方向下流側に設けられる。第1巻取り補助ローラ204Bは、たとえばステンレス鋼などの金属からなる。
フィルム巻取り部204では、巻取りリール204A、第1巻取り補助ローラ204B、および第2巻取り補助ローラ204Cが、引張部材として機能する。具体的に説明すると、送出しリール202Aから引出されて、剥離当接ローラ204D、第2巻取り補助ローラ204C、および第1巻取り補助ローラ204Bにこの順に掛けられて、巻取りリール204Aまで引き回されている樹脂積層フィルム205は、熱転写部203によってトナー画像形成記録媒体300に接着されて、熱転写された後に、巻取りリール204Aによって巻き取られることで、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300A上に接着された樹脂積層フィルム205からフィルム基材205Aのみが、剥離当接ローラ204Dの当接曲面204DAに沿って、トナー画像形成記録媒体300から離反する方向に引っ張られることになる。
ここで、記録媒体搬送部201による、トナー画像形成記録媒体300が搬送される記録媒体搬送方向に延びる搬送経路は、送出当接ローラ202Dと剥離当接ローラ204Dとの間の、樹脂積層フィルム205が移動される樹脂積層フィルム移動方向に延びる移動経路よりも、記録媒体搬送方向下流側に延出して設定されている。すなわち、熱転写部203によって樹脂積層フィルム205が接着されたトナー画像形成記録媒体300は、剥離当接ローラ204Dに到達した後も、記録媒体搬送方向に沿って搬送されることになる。したがって、熱転写部203によってトナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300A上に接着された樹脂積層フィルム205は、トナー画像形成記録媒体300が記録媒体搬送方向に搬送されるに伴って、記録媒体搬送方向に搬送されながら、フィルム基材205Aのみが巻取りリール204Aによって巻き取られて、剥離当接ローラ204Dの当接曲面204DAに沿って引っ張られる。これによって、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300A上に接着された樹脂積層フィルム205から、フィルム基材205Aのみを剥離することができ、トナー画像面300Aに樹脂層205Bを熱転写することができる。
このように、フィルム巻取り部204がトナー画像形成記録媒体300上に接着された樹脂積層フィルム205からフィルム基材205Aを剥離することによって、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aに、樹脂層205Bを熱転写によって形成することができる。
本実施形態の画像形成装置100は、トナー画像形成記録媒体300のトナー画像面300Aの全面にわたって均一な樹脂層205Bを形成することが可能な、上記の樹脂層形成装置200を備える。したがって、トナー画像面300Aの全面にわたって光沢を付与することができる。
100 画像形成装置
200 樹脂層形成装置
201 記録媒体搬送部
201A〜201E 記録媒体搬送ローラ
202 フィルム送出し部
202A 送出しリール
202B 第1送出し補助ローラ
202C 第2送出し補助ローラ
202D 送出当接ローラ
203 熱転写部
203A サーマルヘッド
203B プラテンローラ
204 フィルム巻取り部
204A 巻取りリール
204B 第1巻取り補助ローラ
204C 第2巻取り補助ローラ
204D 剥離当接ローラ
205 樹脂積層フィルム

Claims (3)

  1. シート状の記録媒体にトナー画像が形成されて成るトナー画像形成記録媒体の、前記トナー画像が形成された面に樹脂層を、熱転写によって形成する樹脂層形成装置であって、
    装置本体と、
    フィルム基材に樹脂層が積層されて成る樹脂積層フィルムを送り出すフィルム送出し部であって、軸線まわりに回転自在に前記装置本体に軸支され、前記樹脂積層フィルムが予め巻回されている第1回転軸を有するフィルム送出し部と、
    前記フィルム送出し部から送り出された前記樹脂積層フィルムを巻き取るフィルム巻取り部であって、
    前記第1回転軸に平行かつ該第1回転軸から離間し、軸線まわりに回転自在に前記装置本体に軸支され、前記第1回転軸に予め巻回されている前記樹脂積層フィルムの、該第1回転軸から引き出された送り出し方向の始端部が、予め巻回されている第2回転軸と、
    前記第1回転軸に予め巻回されている前記樹脂積層フィルムが、前記第1回転軸と前記第2回転軸との間で張架された状態で移動して、前記第2回転軸に巻き取られるように、前記第2回転軸を回転駆動させる駆動部と、を有するフィルム巻取り部と、
    前記第1回転軸と前記第2回転軸との間に配設され、前記駆動部によって前記第2回転軸が回転駆動されることで、前記第1回転軸から前記第2回転軸に張架された状態で移動する前記樹脂積層フィルムの前記フィルム基材が摺接するように、前記装置本体に支持され、前記樹脂積層フィルムの前記フィルム基材が摺接する部分を加熱する加熱部材と、
    前記樹脂積層フィルムを介して前記加熱部材に対向し、該加熱部材に近接する方向に弾発的に付勢された状態で前記装置本体に支持され、アスカーC硬さが20度以上40度以下のゴムから成る弾発付勢部材と、
    前記第1回転軸から前記第2回転軸に張架された状態で移動する前記樹脂積層フィルムの前記樹脂層と前記弾発付勢部材との間を、前記トナー画像が形成された面が前記樹脂層と接触して通過し、該トナー画像が形成された面に該樹脂層が熱転写されるように、前記トナー画像形成記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、を備えることを特徴とする樹脂層形成装置。
  2. 前記加熱部材は、前記第1回転軸および前記第2回転軸と平行に延びて形成され、
    前記弾発付勢部材は、前記第1回転軸および前記第2回転軸と平行に延びるローラ状の部材であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂層形成装置。
  3. シート状の記録媒体にトナーを加熱定着させてトナー画像を形成するトナー画像形成部と、
    前記トナー画像形成部によってトナー画像が形成された記録媒体の、該トナー画像が形成された面に樹脂層を形成する、請求項1または2に記載の樹脂層形成装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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