JP2015063717A - ワーク保持枠体及びこれを用いためっき処理装置 - Google Patents

ワーク保持枠体及びこれを用いためっき処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】隣接配置する矩形板状ワーク同士の間隔を狭めて配置することを可能とし、被めっき対象面全体に均一な厚さのめっき層を形成することを可能とするワーク保持枠体及びそれを用いためっき処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】この目的を達成するため、矩形板状ワークを保持する一対の支持バーを平行に保持する一対のサイドバーが、各支持バーに設けられ、当該矩形板状ワークの被めっき対象面とは反対側に向けて延びる起立部と、当該各起立部間に渡って設けられ、当該矩形板状ワークの被めっき対象面から離間して配置される連結部とを有するワーク保持枠体を採用する。
【選択図】図1

Description

本件出願に係る発明は、矩形板状ワークを連続搬送し、当該矩形板状ワークの被めっき処理対象面を連続処理するために、当該矩形板状ワークを保持し、当該矩形板状ワークをめっき槽内に保持するワーク保持枠体及び、当該ワーク保持枠体を用いためっき処理装置に関する。
従来より、電子部品の表面にめっきを施す場合、バッチ式や、連続式のめっき処理装置を用いて、当該電子部品の表面にめっき処理を行っていた。一般に、めっき対象となる電子部品等のワークの上端部を保持治具によって把持し、めっき槽内のめっき液中にワークを浸漬し、当該保持治具を搬送軌道に沿って移動させることにより、連続的なめっき処理を行っている。しかし、ワークがプリント基板等の薄い矩形板状である場合には、クランプ等の保持部材でワークの上端部のみを把持する構成では、めっき液の噴流などによってめっき液中でワークがあおられる場合がある。ワークがめっき液中であおられた場合、ワークの表面全体にわたって均一なめっき層を形成することが困難となる。
そこで、矩形板状のワークを保持する構成として、例えば、特許文献1に示す如きワーク保持治具が開発されている。当該特許文献1のワーク保持治具は、薄板状の矩形ワークを処理槽内の液中にて保持する治具であって、矩形ワークの第一辺を把持する複数の第1チャック部材と、矩形ワークの第一辺と第1方向にて対向する第2辺を把持する複数の第2チャック部材と、矩形ワークを囲んで配置され、複数の第1チャック部材及び複数の第2チャック部材を支持する枠状部材と、枠状部材は、複数の第1チャック部材を第2方向にて可動に移動案内する第1案内部と、複数の第1チャック部材を、複数の第2チャック部材に対して第1方向に沿って遠ざかる一方向に移動付勢する第1付勢部材とを有している。
また、図5及び図6には、特許文献1に示すようなワーク保持枠体の構成図を示している。図5は、ワーク保持枠体100をワークWの正面図(被めっき処理対象面を正面とした場合)であり、図6は、図5のワーク保持枠体100の側面図である。
図5、図6において、ワークWは、矩形板状を呈するプリント基板である。ワーク保持枠体100は、矩形板状のワークWの外形に沿って配置される矩形状の枠部材である。すなわち、ワーク保持枠体100は、一方の対向する一組の辺を構成する一対の支持バー101、102と、当該支持バー101、102に対して垂直に配置されて他方の対向する一組の辺を構成する一対のサイドバー103、104とから構成される。
各支持バー101、102は、それぞれ着脱自在に矩形板状ワークWの周縁部を把持するクランプ110を複数、長手方向に渡って備える。そして、一方の支持バー101には、図示しない給電レールに摺接して配置される被給電部(図示せず)が設けられる。よって、当該被給電部が給電レールを摺接することにより、この支持バー101と当該支持バー101に設けられるクランプ110を介して、当該クランプ110に把持される矩形板状ワークWに給電が行われる。また、当該被給電部が給電レールに摺接して移動することにより、ワーク保持枠体100に保持される矩形板状ワークWは、めっき槽内のめっき液中を搬送可能とされる。
特開2013−11009号公報
上述した如きワーク保持枠体に保持した矩形板状ワークは、ワーク保持枠体を介して被給電部から給電が行われると共に、めっき液が貯留されためっき槽内に対向配置された陽極間に搬送されると、矩形板状ワークの被めっき処理対象面にめっき層が形成される。このとき、矩形板状ワークの周縁部、特に端部は、電界が集中しやすいため、被めっき処理対象面と比べてめっきが著しく厚く形成されてしまう。
そこで、矩形板状ワークが保持されたワーク保持枠体同士を、それぞれの間隔を狭めて給電レールに配置することが考えられる。しかしながら、上述した如き特許文献1のワーク保持枠体では、図5及び図6に示すように、矩形板状ワークが、ワーク保持枠体の枠内部に収まるように保持されている。よって、各矩形板状ワーク同士の間隔を狭めるように給電レールに各ワーク保持治具を配置したとしても、隣接する各矩形板状ワークとの間には、各ワーク保持枠体のサイドバーが存在するため、隣接する各矩形板状ワーク同士を近接配置することができない。従って、従来のワーク保持枠体の構成では、矩形板状ワークの端部には、電界が集中してめっき層の厚さが他の被めっき処理対象面よりも厚くなってしまい、矩形板状ワークの被めっき処理対象面全体を均一にめっき処理することができないという問題が生じる。上述した従来技術の技術的課題に鑑み、市場からは、矩形板状ワークであっても、局所的にめっき層が厚く形成されてしまう不都合を抑制し、ワークの表面全体を均一にめっき処理することができるワーク保持枠体の開発が要望されている。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、本件発明にかかるワーク保持枠体及び当該ワーク保持枠体を用いためっき処理装置を提供することで、ワークの被めっき処理対象面全体を均一にめっき処理することができることに想到したのである。以下、「ワーク保持枠体」と、「めっき処理装置」とに分けて述べる。
<本件発明に係るワーク保持枠体>
本件発明に係るワーク保持枠体は、矩形板状ワークをめっき槽内に保持するための、当該矩形板状ワークの外形に沿って配置される矩形状のワーク保持枠体であって、一方の対向する一組の辺を構成し、当該矩形板状ワークを保持して当該矩形板状ワークに給電する一対の支持バーと、当該支持バーに対して垂直に配置されて他方の対向する一組の辺を構成し、当該一対の支持バーを平行に保持する一対のサイドバーとを備え、当該サイドバーは、各支持バーに設けられ、当該矩形板状ワークの被めっき対象面とは反対側に向けて延びる起立部と、当該各起立部間に渡って設けられ、当該矩形板状ワークの被めっき対象面から離間して配置される連結部とを有することを特徴とする。
本件発明に係るワーク保持枠体は、矩形板状ワークの被めっき対象面と、サイドバーの連結部とが、当該連結部の厚さ寸法の2.5倍以上離間して配置されることが好ましい。
また、一対の支持バーの長さは、当該支持バーに沿って配置される前記矩形板状ワークの一辺の長さよりも短いことが好ましい。
若しくは、一対の支持バーの長さは、当該支持バーに沿って配置される前記矩形板状ワークの一辺の長さと略同一であることが好ましい。
<本件発明に係るめっき処理装置>
本件発明に係るめっき処理装置は、矩形板状ワークを保持した上述のワーク保持枠体を複数、保持する搬送レールと、当該搬送レールに保持されたワーク保持枠体を介して矩形板状ワークに陰極を電気的に接続する被給電部と、めっき槽内に保持される矩形板状ワークのめっき処理対象面に対して離間配置される陽極面とを備え、めっき槽において搬送される当該矩形板状ワークの被めっき処理対象面を連続的にめっき処理することを特徴とする。
本発明のワーク保持枠体によれば、当該ワーク保持枠体を構成するサイドバーが、各支持バーに設けられ、当該矩形板状ワークの被めっき対象面とは反対側に向けて延びる起立部と、当該各起立部間に渡って設けられ、当該矩形板状ワークの被めっき対象面から離間して配置される連結部とを有しているので、被めっき対象面を正面とした場合に当該矩形板状ワークを側面から見た際に、当該被めっき対象面とサイドバーの連結部との間に一定の間隔を形成することができる。
よって、矩形板状ワークを保持した当該ワーク保持枠体を隣接して配置した際に、各矩形板状ワークとの間に当該ワーク保持枠体を構成するサイドバーが存在しないため、支障なく矩形板状ワーク間の間隔を狭めて配置することが可能となる。従って、めっき処理を行う際に、矩形板状ワークの周端部に電界が集中する不都合を著しく抑制することができ、局所的にめっき層が厚く形成されてしまう不都合を解消することができる。
従って、矩形板状ワークの被めっき処理対象面全体を均一にめっき処理することが可能となり、品質の向上を図ることができる。
本発明を適用したワーク保持枠体の正面図である。 図1のワーク保持枠体の側面図である。 図2の部分拡大図である。 本件発明を適用しためっき処理装置の概略構成図である。 従来のワーク保持枠体の正面図である。 図5のワーク保持枠体の側面図である。
以下、図面を参照して、本件発明に係る「ワーク保持枠体」と当該ワーク保持枠体を用いた「めっき処理装置」の各好適な実施形態についてそれぞれ説明する。
<本件発明に係るワーク保持枠体の実施形態>
まずはじめに、本件発明を適用した本実施形態としてのワーク保持枠体10について、図1〜図3を参照して説明する。図1は保持される矩形板状ワークWの被処理対象面WSを正面としたときの本実施の形態としてのワーク保持枠体10の正面図、図2は図1のワーク保持枠体10の側面図、図3は図2の部分拡大図をそれぞれ示している。
本実施の形態のワーク保持枠体10は、矩形板状ワーク10をめっき槽61(図4のみ図示する)内に保持するため、当該矩形板状ワークWの外形に沿って配置される矩形状の枠体10である。本実施の形態では、矩形板状ワークWは、例えば、矩形薄板状のプリント基板から成る。当該ワーク保持枠体10は、当該プリント基板(矩形板状ワークW)の被めっき対象面WSにめっき層を形成するために、当該プリント基板をめっき槽61内に保持するものである。矩形板状ワークWの被めっき対象面WSは、めっき槽内に長手方向に沿って配置される陽極面と対峙する面である。そのため、めっき槽61内に保持される矩形板状ワークWを挟んで一対の陽極面62(図4のみ図示する)が対向配置される場合には、矩形板状ワークWの両面が被めっき対象面WSとなる。
ここで、本実施の形態におけるワーク保持枠体10の詳細について説明する。当該矩形状のワーク保持枠体10は、一方の対向する一組の辺を構成する一対の支持バー20、30と、他方の対向する一組の辺を構成する一対のサイドバー40、50とを枠状に配置して成る。
一対の支持バー20、30は、矩形板状ワークWの一方の対向する一組の辺W1、W3に沿って配置される。各支持バー20、30には、矩形板状ワークWの辺W1又はW3の周縁部を着脱自在に保持する把持部材(クランプ)21又は31が、当該支持バー20、30の長手方向に沿って複数設けられている。
本実施の形態において、各支持バー20、30に設けられる把持部材21及び31は、少なくとも当該支持バー20及び30の長手方向における両端部に設けられることが好ましい。当該支持バー20及び30の両端部に設けられる各把持部材21及び31によって、矩形板状ワークWの辺W1又はW3の長手方向における両端部を把持することができ、安定した矩形板状ワークWの保持が可能となるからである。
上述の把持部材21又は31は、矩形板状ワークWの周辺部を着脱自在に把持し、対向配置される把持部材31又は21と共に当該矩形板状ワークWに所定の張力を付与して該矩形板状ワークWを保持することが可能なものであれば、どのような構成であっても採用することができる。なお、図2中、把持部材31は、開放状態を示しており、当該把持部材31を構成する把持爪31A部分を閉じることにより、矩形板状ワークWを確実に保持することができる。
上述したように、各支持バー20又は30に設けられる把持部材21又は31により、矩形板状ワークWの対向する一組の辺W1及びW3を把持することで、矩形板状ワークWの厚さが薄い場合であっても、当該矩形板状ワークWは常に張力が付与された状態で保持される。よって、矩形板状ワークWの被めっき処理対象面WSは、撓むことなく平面が維持された状態で、ワーク保持枠体10の保持される。
また、当該支持バー20、30には、図示しない給電部が設けられている。これにより、上述の把持部材21、31及び給電部を介して、当該ワーク保持枠体10に保持される矩形板状ワークWは、外部電源と電気的に接続され、給電可能とされる。
なお、図1に示すワーク保持枠体10は、矩形板状ワークWの被めっき対象面WSを鉛直方向に沿って配するように吊下・保持するものである。よって、図1に示す矩形板状ワークWは、W1が上辺、W3が下辺となる。そして、当該矩形板状ワークWの上辺W1に沿って配置される支持バー20は、上部支持バーとなり、当該矩形板状ワークWの下辺W3に沿って配置される支持バー30は、下部支持バーとなる。この場合、矩形板状ワークWの上辺W1の周縁部を上部支持バー20に設けられた把持部材21により保持した後、当該上部支持バー20に吊下された矩形板状ワークWの下辺W3の周縁部を下部支持バー30に設けられた把持部材31により保持する。これにより、薄板状の矩形板状ワークWを容易にワーク保持枠体10に所定の張力を付与して保持することが可能となる。また、図1に示すワーク保持枠体10の下部支持バー30には、複数の支持脚部33が垂下して設けられている。
次に、支持バー20、30と共にワーク保持枠体10を構成する一対のサイドバー40、50について説明する。一対のサイドバー40、50は、矩形板状ワークWの他方の対向する一組の辺W2、W4に沿って配置される。各サイドバー40及び50は、上述の支持バー20及び30に対して垂直に配置されて、当該支持バー20、30の端部間をそれぞれ連結する。これにより、各サイドバー40及び50は、当該一対の支持バー20、30を平行に保持する。
ここで、図2には、矩形板状ワークWの被めっき対象面WSを正面としたときのワーク保持枠体10の側面図を示している。図2に示すように、本件発明におけるサイドバー40は、各支持バー20及び30に固定される起立部41と、各起立部41間に渡って設けられる連結部42とを有する。もう一方のサイドバー50も同様に、各支持バー20及び30に固定される起立部51と、各起立部51間に渡って設けられる連結部52とを有する。
各サイドバー40及び50の起立部41及び51は、各支持バー20、30の矩形板状ワークWの被めっき対象面WS側の面に設けられる。そして、各起立部41及び51は、当該矩形板状ワークWの被めっき対象面WSとは反対側に向けて延びて形成される。当該各起立部41又は51の端部間に渡って連結部42又は52が設けられる。
これにより、本実施の形態では、一対のサイドバーを構成するサイドバー40及び50は、一端側に設けられた起立部41又は51が、一方の支持バー20の矩形板状ワークWの被めっき対象面WS側の面に固定され、めっき対象面WSとは反対側に向けて当該被めっき対象面WS側の面から略垂直に起立して設けられる。そして、当該起立部41又は51の一方の支持バー20に固定される側とは反対側の端部が略垂直に折曲されて、連結部42又は52が設けられ、当該連結部42又は52は、矩形板状ワークWの被めっき対象面WSと略平行に延びる。そして、他方の支持バー30に対応する位置まで延びた連結部42又は52の端部は、当該支持バー30側に向けて略垂直に折曲されて起立部41又は51が設けられる。この支持バー30側に設けられた起立部41又は51は、当該支持バー30の矩形板状ワークWの被めっき対象面WS側の面まで延びて当該支持バー30の被めっき対象面WS側の面に固定される。
なお、図1〜図3に示した実施の形態では、各サイドバー40及び50の起立部41又は51と連結部42又は52は、一体の棒状部材を折曲形成することにより構成しているが、これに限定されるものではなく、各支持バー20、30に固定される起立部41、41又は51、51と、連結部42又は52を別体により構成し、組み立てることにより構成しても良い。
上述した本実施の形態にかかるワーク保持枠体10は、被めっき対象面WSを正面として当該矩形板状ワークWを側面から見た際に、各連結部42又は52が、矩形板状ワークWの被めっき対象面WSと、起立部41又は51が被めっき対象面WSとは反対側に向けて起立形成された分だけ間隔をおいて配置されている。
よって、本実施の形態におけるワーク保持枠体10は、矩形板状ワークWを保持した当該ワーク保持枠体10同士を隣接して配置しても、各矩形板状ワークWとの間、即ち、一方の矩形板状ワークWの辺W2と、他方の矩形板状ワークWの辺W4との間に、ワーク保持枠体10を構成するサイドバー40又は50が存在しない。ゆえに、図5に示すような従来の構成のように、保持される矩形板状ワークW同士の間にワーク保持枠体を構成するサイドバーが存在する不都合を回避することができる。これにより、本件発明を採用した本実施の形態のワーク保持枠体10は、支障なく矩形板状ワークW間の間隔を狭めて、隣接するワーク保持枠体10を配置することが可能となる。
従って、めっき処理を行う際に、矩形板状ワークWの周端部に電界が集中する不都合を著しく抑制することができ、局所的にめっき層が厚く形成されてしまう不都合を解消することができる。よって、本件発明を採用した本実施の形態のワーク保持枠体10により矩形板状ワークWを保持することによって、矩形板状ワークWの被めっき処理対象面WS全体を均一にめっき処理することが可能となり、品質の向上を図ることができる。また、上述したワーク保持枠体10を採用することにより、当該ワーク保持枠体10自体の小型化を図ることができ、取扱性の向上を実現できる。
特に、図3の拡大図に示す本実施の形態のように、矩形板状ワークWの被めっき対象面WSと、サイドバー40又は50の連結部42又は52との離間距離Xが、当該連結部42又は52の(被めっき対象面WSを正面とした場合の連結部の側面における)厚さ寸法Yの2.5倍以上、更に望ましくは、3.0倍以上、離間して配置されることが好ましい。これにより、サイドバー40又は50の連結部42又は52が邪魔となることなく、各ワーク保持枠体10に保持される矩形板状ワークW同士を近接して配置することが可能となる。なお、本件発明では、矩形板状ワークWの被めっき対象面WSと、サイドバー40又は50の連結部42又は52との離間距離の上限値は特定していないが、当該ワーク保持枠体10の取扱性や操作性を考慮して離間距離を決定することを望ましい。
さらに、上述した一対の支持バー20、30の長手方向の長さは、支持バー20又は30に沿って配置される矩形板状ワークWの辺W1又はW3の長さよりも短いことが好ましい。この場合、矩形板状ワークWは、辺W1及びW3の一端部又は両端部をワーク保持枠体10のサイドバー30又は40よりも外方にはみ出した状態でワーク保持枠体10に保持することができる。これにより、被めっき処理対象面WSを正面とする正面側から見てワーク保持枠体10からはみ出た矩形板状ワークW同士を近接させて配置することが可能となる。この場合、隣接する矩形板状ワークW同士を最も接近させた配置が可能となるため、当該矩形板状ワークWの端部に電界が集中する不都合を効果的に抑制することができる。よって、当該矩形板状ワークWの端部に局所的にめっき層が厚く形成されてしまう不都合を著しく抑制することが可能となる。
これ以外にも、上述した一対の支持バー20、30の長手方向の長さを、支持バー20又は30に沿って配置される矩形板状ワークWの辺W1又はW3の長さと略同等に形成しても良い。この場合、矩形板状ワークWは、当該矩形板状ワークWを被めっき処理対象面側から見たとき、辺W1及びW3の両端部をワーク保持枠体10のサイドバー30及び40と重なり合う位置に収めることができる。これにより、隣接する矩形板状ワークW同士の近接配置を可能とすると共に、薄板状に構成される矩形板状ワークWの端部がめっき槽内を移動する場合にも、めっき液の噴流等でめっき液中で当該矩形板状ワークWがまくれあがったり、変形してしまう不都合を抑制できる。これにより、矩形板状ワークWの端部の変形保護が可能となり、商品の品質向上を図ることが可能となる。
<本件発明に係るめっき処理装置>
次に、上述のワーク保持枠体10を用いた本件発明に係るめっき処理装置について説明する。本実施の形態におけるめっき処理装置60はめっき槽61内において搬送される矩形板状ワークWの被めっき処理対象面WSを連続的にめっき処理するものである。以下、図4の概略構成図を参照して、本実施の形態としてのめっき処理装置60について述べる。
本実施の形態としてのめっき処理装置60は、めっき液を貯留するめっき槽61と、当該めっき液内に浸漬され、陽極面構成する一対の陽極電極62、62と、矩形板状ワークWを保持した上述のワーク保持枠体10を複数、保持すると共に、搬送、給電を行う搬送レール64とを有する。
めっき槽61は、上面に開口を有し、連続的にめっき処理される矩形板状ワークWを搬送する方向に沿って長く構成されている。当該めっき槽61内には、矩形板状ワークWのめっき処理に用いるめっき液が貯留されている。当該めっき液は、矩形板状ワークWの被めっき処理対象面に所望のめっき層を形成するために適しためっき液を適宜選択して用いる。
陽極電極62、62は、めっき槽61の長手方向に沿って所定間隔をおいて対向配置され、当該陽極電極62、62との間にワーク搬送経路63が構成される。各陽極電極62は、例えば、板状を成したステンレス、白金、カーボン等の不溶性材料にて構成されている。不溶性電極として通常用いられているものであれば、これに限定されない。
搬送レール64は、めっき槽61の長手方向に沿って配置される。当該搬送レール64は、アーム65を介して上述のワーク保持枠体10が脱着自在に取り付けられ、当該アーム65に保持されたワーク保持枠体10を搬送方向に沿って移動させる。当該搬送レール64には、図示しない給電レールが付設されており、アーム65には、当該給電レールに接触可能に被給電部66が設けられている。この給電レールには、上述の陽極電極62と対を成す陰極が電気的に接続されている。
なお、ワーク保持枠体10をめっき槽61内において搬送する搬送レール64の構成は、これに限定されるものではない。すなわち、めっき槽61のめっき液中にワーク保持枠体10により保持された矩形板状ワークWを浸漬し、当該めっき槽61内を移動することによって、当該矩形板状ワークWの被めっき処理対象面WSに連続的にめっき処理を施すことが可能な構成であれば、どのような構成も採用することができる。
以上の構成により、本実施の形態のめっき処理装置60の動作について説明する。まず、矩形板状ワークWを上述したワーク保持枠体10に保持し、当該ワーク保持枠体10を搬送レール64のアーム65に取り付ける。搬送レール64を作動させることにより、ワーク保持枠体10に保持された矩形板状ワークWをめっき槽61内に搬送する。ここで、めっき槽61の搬送方向上流側には、矩形板状ワークWの表面を前処理する複数の工程を行うための処理槽を備えていても良い。前処理として、矩形板状ワークWの表面の脱脂処理、湯洗処理、水洗処理、酸洗浄などを採用することができる。
搬送レール64によってめっき槽61内に搬送された矩形板状ワークWは、めっき槽61内に貯留されためっき液中に浸漬される。そして、当該矩形板状ワークWが保持されるワーク保持枠体10のアーム65が、搬送レール64に付設された給電レールと接触することにより、アーム65の被給電部と、ワーク保持枠体10の上部支持バー20と、把持部材21とを介して、当該矩形板状ワークWには、陰極が電気的に接続される。
そして、当該矩形板状ワークWが、めっき槽61内に対向配置された陽極面62、62との間のワーク搬送経路63内を移動する。当該対向配置された陽極面62、62と、陰極となる矩形板状ワークWとの間に通電が行われることによって、めっき槽61内のめっき液が電気分解され、矩形板状ワークWの被めっき処理対象面WSにめっき層が形成される。
このとき、本実施の形態におけるめっき処理装置60では、矩形板状ワークWを保持する治具として上述したワーク保持枠体10を採用しているので、当該ワーク保持枠体10のサイドバー40、50が邪魔となることなく、ワーク保持枠体10に保持された矩形板状ワークW同士の間隔を狭めて隣接するワーク保持枠体10を配置することができる。
ゆえに、矩形板状ワークWの周端部への電界の集中を著しく抑制することができ、矩形板状ワークWの周端部に、局所的にめっき層が厚く形成されてしまう不都合を解消することができる。よって、本件発明を採用した本実施の形態のめっき処理装置60では、矩形板状ワークWの被めっき処理対象面WS全体を均一な膜厚でめっき処理することが可能となり、均一、且つ、高品質なめっき皮膜を形成することが可能となる。
本件発明に係るワーク保持枠体は、側面から見たときに矩形板状ワークの被めっき処理対象面とサイドバーの連結部との間に一定の間隔を形成したので、ワーク保持枠体同士を隣接配置した際に、各矩形板状ワーク同士の間隔を狭めて配置することができる。ゆえに、矩形板状ワークの周縁部に局所的に電界が集中して部分的にめっき層が厚く形成される不都合を抑制して、ワークの被めっき処理対象面に、均一、且つ、高品質なめっき皮膜を形成することを可能とすることができる。
W ワーク
W1、W2、W3、W4 辺
WS 被めっき対象面
10 ワーク保持枠体
20、30 支持バー
21、31 把持部材(クランプ)
33 支持脚部
40、50 サイドバー
41、51 起立部
42、52 連結部
60 めっき処理装置
61 めっき槽
62 陽極面
63 ワーク搬送経路
64 搬送レール
65 アーム

Claims (5)

  1. 矩形板状ワークをめっき槽内に保持するための、当該矩形板状ワークの外形に沿って配置される矩形状のワーク保持枠体であって、
    一方の対向する一組の辺を構成し、当該矩形板状ワークを保持して当該矩形板状ワークに給電する一対の支持バーと、
    当該支持バーに対して垂直に配置されて他方の対向する一組の辺を構成し、当該一対の支持バーを平行に保持する一対のサイドバーとを備え、
    当該サイドバーは、各支持バーに設けられ、当該矩形板状ワークの被めっき対象面とは反対側に向けて延びる起立部と、当該各起立部間に渡って設けられ、当該矩形板状ワークの被めっき対象面から離間して配置される連結部とを有することを特徴とするワーク保持枠体。
  2. 前記矩形板状ワークの被めっき対象面と、前記サイドバーの前記連結部とは、当該連結部の厚さ寸法の2.5倍以上離間して配置される請求項1に記載のワーク保持枠体。
  3. 前記一対の支持バーの長手方向の長さは、当該支持バーに沿って配置される前記矩形板状ワークの一辺の長さよりも短い請求項1又は請求項2に記載のワーク保持枠体。
  4. 前記一対の支持バーの長手方向の長さは、当該支持バーに沿って配置される前記矩形板状ワークの一辺の長さと略同一である請求項1又は請求項2に記載のワーク保持枠体。
  5. 前記矩形板状ワークを保持した請求項1〜請求項4のいずれかに記載のワーク保持枠体を複数、保持する搬送レールと、
    当該搬送レールに保持された前記ワーク保持枠体を介して前記矩形板状ワークに陰極を電気的に接続する被給電部と、
    前記めっき槽内に保持される前記矩形板状ワークのめっき処理対象面に対して離間配置される陽極面とを備え、
    前記めっき槽において搬送される当該矩形板状ワークの被めっき処理対象面を連続的にめっき処理することを特徴とするめっき処理装置。
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