関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2013年9月23日に出願された米国特許仮出願第61/881,238号の優先権を主張し、参照によりその開示の全体を本明細書に組み込む。
著作権に関する通知
[0002]本明細書に含めた図面は、著作権保護の対象である素材を含む。著作権所有者は米国特許商標局に掲載された本特許文献、特許ファイルまたは記録の何人による複写にも異議はないが、本明細書に示された主題に関するあらゆる著作権は全て留保する。
[0003]本明細書に開示した主題は、概してゲーミング環境を運用する際に使用するシステムに関し、より詳細には、カジノゲーミング環境内のゲーミングテーブルを運用する際に使用するシステムおよび方法に関する。
[0004]近年におけるカジノゲーミングマーケットの成長および競争は、ゲーミング施設を訪れる顧客の人数およびプレイ可能なテーブルゲームの台数を増加させている。ゲーミング施設の運用効率を向上させるために、テーブルゲームのゲーミング売上および稼働についての正確かつ適時な情報がますます重要になっている。
[0005]少なくともいくつかの従来の監視システムにおいては、カジノ従業員は、ゲーミングテーブルを使用しているプレイヤーの人数およびプレイヤーによりベットされた賭けに供するものの量を追跡して、情報をコンピュータシステムに入力する必要がある。これらのシステムにおいてはカジノ従業員からの入力を必要とするため、テーブル稼働率または賭けに供するものの量に関して、システムが有する情報に誤差があるおそれがある。さらに、カジノ従業員のシステムへの情報入力が遅れることがあり、これによりテーブル推定の遅延が生じることがある。
[0006]いくつかの従来の監視システムにおいては、RFID賭けチップおよび複雑に配列させたカメラを利用して、ある種の賭け情報の収集を自動化することができる。しかし、これらのシステムにあっては、大規模なインフラストラクチャおよび特殊なチップの使用が必要であり、従来のシステムと比べてコストが増加する。
[0007]したがって、ゲーミング環境の賭け特性を決定する効率を上げるために、従来の監視システムの正確性を向上させる新規の機能が必要である。本発明は、これらの要求を満足させることを目的としている。
[0008]本発明の一態様においては、ゲーミング環境内でゲーミングテーブルを運用する際に使用するシステムが提供される。本システムは、ディスプレイ装置を含むユーザコンピューティング装置と、ゲーミング環境内の観察エリアのビデオ画像を記録して送信する撮像装置と、ユーザコンピューティング装置および撮像装置に接続されたシステムコントローラとを含む。システムコントローラは、ゲーミングテーブルを画角に含むライブビデオ画像を受信し、ライブビデオ画像をディスプレイ装置の表示エリア内に表示し、表示エリア内にイベントエリアを表示する。イベントエリアは、ゲーミングテーブルの像の一部に重なっている。システムコントローラは、イベントエリアに関するトリガー状況を検出したことに応じて、イベント記録を作成する。トリガー状況は、イベントエリアにおける画像特徴の変化を含む。イベント記録は、ゲーミングテーブルにおけるゲームプレイに関する。システムコントローラは、ゲーミングテーブルについてのゲーミング指標をイベント記録に応じて決定し、ゲーミング指標を示す通知をディスプレイ装置に表示する。
[0009]本発明の別の態様においては、ゲーミング環境内でゲーミングテーブルを運用する際に使用するシステムが提供される。本システムは、ディスプレイ装置を含むユーザコンピューティング装置と、ゲーミングテーブルを含む観察エリアのビデオ画像を記録するとともに送信する撮像装置と、ユーザコンピューティング装置および撮像装置に接続されたシステムコントローラとを含む。システムコントローラは、ゲーミングテーブルを画角に含むライブビデオ画像を受け取り、ライブビデオ画像をディスプレイ装置の表示エリア内に表示する。ライブビデオ画像は、複数の画像特徴を有する。システムコントローラは、表示エリア内にイベントエリアを表示する。イベントエリアは、ゲーミングテーブルの像の一部に重なっている。システムコントローラは、イベントエリアに関するトリガー状況を検出したことに応じて、イベント記録を作成する。トリガー状況は、イベントエリアにおける画像特徴の変化として設定される。イベント記録は、ゲーミングテーブルにおけるゲームプレイに関する。システムコントローラは、ゲーミングテーブルについてのゲーミング指標をイベント記録に応じて決定し、決定したゲーミング指標が所定のゲーミング指標と異なる場合にゲームプレイの状況を所定の状況に満たないものと決定し、決定した状況に応じて補正措置を応答的に選択する。システムコントローラは、ゲームプレイの状況および補正措置を示す通知をもディスプレイ装置に表示する。
[0010]本発明のさらに別の態様においては、ゲーミング環境内でゲーミングテーブルを運用する方法が提供される。本方法は、撮像装置からライブビデオ画像を受信するステップと、ライブビデオ画像をディスプレイ装置の表示エリア内に表示するステップとを含む。ライブビデオ画像は、ゲーミングテーブルの像を含む。本方法は、表示エリア内に、少なくともゲーミングテーブルの像の一部に重ねてイベントエリアを表示するステップと、イベントエリアに関するトリガー状況を検出するステップと、イベント記録を応答的に作成するステップとを含む。トリガー状況は、イベントエリア内における画像特徴の変化を含む。イベント記録は、ゲーミングテーブルにおけるゲームプレイに関する。本方法は、ゲーミングテーブルについてのゲーミング指標をイベント記録に応じて決定するステップと、ゲーミング指標が所定のゲーミング指標と異なる場合にゲームプレイの状況が所定の状況に満たないものと決定するステップと、決定した状況に応じて補正措置を応答的に選択するステップと、ゲームプレイの状況および選択した補正措置を示す通知をディスプレイ装置に表示するステップとを含む。
[0011]本発明の別の態様においては、複数の観察エリアを含むゲーミング環境の状況を監視する方法が提供される。本方法は、ディスプレイ装置の表示エリア内に少なくとも1つの観察エリアのライブビデオ画像を表示するステップを含む。ライブビデオ画像は、複数の画像特徴を有する。表示エリア内には、少なくとも1つのイベント選択エリアが表示される。選択エリアは、観察エリアビデオ画像の少なくとも一部に重なっている。本方法は、選択エリアでトリガー状況を検出するステップと、トリガー状況に関する監視イベント記録を決定するステップと、監視イベント記録を示す通知メッセージを表示するステップとを含む。本方法は、さらに、表示エリア内に複数の選択エリアを表示するステップと、その少なくとも1つの選択エリアが別の1つの選択エリアと異なるトリガー状況を含むように、複数の選択エリアのそれぞれに対してトリガー状況を割り当てるステップと、割り当てられたトリガー状況のそれぞれに対してその少なくとも1つの選択エリアが別の少なくとも1つの選択エリアと異なる監視イベントを含むように、監視イベントを割り当てるステップとを含む。
[0012]本方法は、さらに、選択エリアにおける少なくとも1つの画像特徴を所定期間において監視するステップと、選択エリアの状態を監視した画像特徴に応じて決定するステップとを含む。本方法は、さらに、選択エリアにおける第1の状態を決定するステップと、選択エリアにおける第2の状態を決定するステップと、第2の状態が第1の状態と異なる場合にトリガー状況を検出するステップとを含む。本方法は、さらに、第1の状態と第2の状態の間の状態変化を決定し、決定した状態変化がしきい値状態変化と異なる場合にトリガー状況を検出するステップを含む。本方法は、さらに、所定期間における輝度レベルを含む画像特徴を検出し、検出輝度レベルが基底輝度レベルと異なる場合にトリガー状況を検出するステップを含む。本方法は、さらに、選択エリアにおける輝度レベルを所定期間において監視するステップと、監視した輝度レベルに応じて平均輝度レベルを決定するステップと、平均輝度レベルに応じて基底輝度レベルを決定するステップとを含むことができる。
[0013]さらに、本方法は、観察エリアにおけるエリア特性を決定された監視イベントに応じて決定し、決定されたエリア特性を示す通知を表示するステップを含む。本方法は、さらに、決定されたエリア特性に応じて観察エリアの状況を決定し、決定された観察エリア状況が所定の状況と異なる場合に通知を表示するステップを含むことができる。本方法は、さらに、所定期間内に対応する時間間隔におけるエリア特性を示すエリア特性データの作成を含む、ある期間におけるエリア特性を監視するステップと、エリア特性データに応じて履歴特徴トレンドデータを決定ステップと、決定された履歴特徴トレンドデータを示すトレースをディスプレイ装置に表示するステップとを含む。本方法は、さらに、履歴特徴トレンドデータに応じて予測エリア特性データを作成するステップと、予測エリア特性データを示す予測トレースをディスプレイ装置に表示するステップとを含むことができる。本方法は、さらに、観察エリアにおけるエリア修正措置を選択するステップと、履歴特徴トレンドデータおよび選択したエリア修正措置に応じて予測エリア特性データを作成するステップと、エリア特性データを示す予測トレースをディスプレイ装置に表示するステップとを含むことができる。
[0014]さらに本方法は、選択エリアにおけるプレイヤートラッキングアカウントを決定するステップと、監視イベントにかかるプレイヤートラッキングイベントを決定するステップと、プレイヤートラッキングイベントを示すプレイヤートラッキング記録を作成するステップと、プレイヤートラッキングアカウントをプレイヤートラッキング記録に応じて更新するステップとを含む。
[0015]本発明のさらに別の態様においては、複数の観察エリアを含むゲーミング環境の状況を監視するためのシステムが提供される。本システムは、ディスプレイ装置を含むユーザコンピューティング装置と、オーディオ/ビデオサーバと、プレイヤートラッキングサーバと、イベント認識サーバと、収益管理サーバと、データベースと、これらユーザコンピューティング装置、オーディオ/ビデオサーバ、プレイヤートラッキングサーバ、イベント認識サーバ、収益管理サーバおよびデータベースと接続されたコントローラとを含む。オーディオ/ビデオサーバは、複数の観察エリアのうちの少なくとも1つの観察エリアのライブビデオ画像に関するデータを受信し、ライブビデオ画像に関する信号をイベント認識サーバに送信する。プレイヤートラッキングサーバは、プレイヤートラッキングイベントに関するデータを受信し、プレイヤートラッキングイベントに応じてプレイヤートラッキングデータを作成し、複数のプレイヤーのそれぞれのプレイヤートラッキングアカウント内にプレイヤートラッキングデータを保存する。
[0016]イベント認識サーバは、ライブビデオ画像を示すデータを受信し、少なくとも1つの観察エリアにおける監視イベントを示すデータを作成する。収益管理サーバは、監視イベントに関する情報を受信し、ゲーミング環境の状況を示すデータを監視イベントに応じて作成する。データベースは、ライブビデオ画像、プレイヤートラッキングアカウント、監視イベントおよびゲーミング環境状況を示すデータを受信、記憶および送信する。
[0017]コントローラは、ディスプレイ装置に、表示エリア内の少なくとも1つの観察エリアに関する複数の画像特徴を有するライブビデオ画像を表示し、表示エリア内に観察エリアビデオ画像の少なくとも一部に重ねて少なくとも1つの選択エリアを表示し、選択エリアに関するトリガー状況を検出し、トリガー状況に関する監視イベントを決定し、監視イベントを示す通知メッセージを表示する。
[0018]コントローラは、表示エリア内に複数の選択エリアを表示し、その少なくとも1つの選択エリアが他の1つの選択エリアと異なるトリガー状況を含むように、複数の選択エリアのそれぞれにトリガー状況を割り当て、割り当てられたトリガー状況のそれぞれに対して、その少なくとも1つの選択エリアが少なくとも1つの他の選択エリアと異なる監視イベントを含むように、監視イベントを割り当てる。コントローラは、選択エリアにおける少なくとも1つの画像特徴を所定期間において監視し、選択エリアの状態を監視した画像特徴に応じて決定する。コントローラは、さらに、選択エリアにおける第1の状態を決定し、選択エリアにおける第2の状態を決定し、第2の状態が第1の状態と異なる場合にトリガー状況を検出する。コントローラは、さらに、第1の状態と第2の状態の間の状態変化を決定し、決定した状態変化がしきい値状態変化と異なる場合にトリガー状況を検出する。コントローラは、さらに、輝度レベルを含む画像特徴を検出し、所定期間において選択エリアにおける輝度レベルを検出し、かつ検出した輝度レベルが基底輝度レベルと異なる場合にトリガー状況を検出する。コントローラは、さらに、所定期間において選択エリアにおける輝度レベルを監視し、監視した輝度レベルに応じて平均輝度レベルを決定し、かつ平均輝度レベルに応じて基底輝度レベルを決定する。
[0019]さらにまた、コントローラは、決定された監視イベントに応じて観察エリアにおけるエリア特性を決定し、決定されたエリア特性を示す通知を表示することができる。コントローラは、さらに、決定されたエリア特性に応じて観察エリアの状況を決定し、その決定された観察エリア状況が所定の状況と異なる場合に通知を表示することができる。
[0020]コントローラは、さらに、所定期間間隔におけるエリア特性を示すエリア特性データの作成を含み、ある期間におけるエリア特性を監視し、エリア特性データに応じて履歴特徴トレンドデータを決定し、決定された履歴特徴トレンドデータを示すトレースをディスプレイ装置に表示することができる。コントローラは、さらに、履歴特徴トレンドデータに応じて予測エリア特性データを作成し、予測エリア特性データを示す予測トレースをディスプレイ装置に表示する。コントローラは、さらに、観察エリアにおけるエリア修正措置を選択し、履歴特徴トレンドデータおよび選択されたエリア修正措置に応じて予測エリア特性データを作成し、エリア特性データを示す予測トレースをディスプレイ装置に表示することができる。
[0021]さらにコントローラはまた、選択エリアにおけるプレイヤートラッキングアカウントを決定し、監視イベントにかかるプレイヤートラッキングイベントを決定し、プレイヤートラッキングイベントを示すプレイヤートラッキング記録を作成し、プレイヤートラッキングアカウントをプレイヤートラッキング記録に応じて更新することができる。
[0022]本発明のその他の利点については、添付の図面を考察しつつ後述の詳細な説明を参照して本発明に関する理解を一層深めることにより、容易に認識することができるであろう。
本発明の一実施形態にかかるゲーミング環境の運用を監視するための例示的なシステムの概要図である。
図1に示したシステムで使用し得るイベント認識コントローラの概略図である。
図1に示したシステムで使用し得る収益管理コントローラの概略図である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムで使用し得るプレイヤートラッキングシステムの概要図である。
図4に示したプレイヤートラッキングシステムで使用し得る装置の概要図である。
図1に示したシステムで使用し得るような、本発明の一実施形態にかかるゲーミング環境を運用するための方法の流れ図である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
本発明の一実施形態にかかる図1に示したシステムによって表示され得る運用画面に関する例示的なグラフィック表示である。
好ましい実施形態の詳細な説明
[0030]図面全体を通じて、対応する参照符号は対応する部分を示す。
[0031]図面および動作において示されるように、本発明は、ゲーミングテーブルにおけるゲームプレイに関する複数のゲーミング指標の決定に使用するために、ゲーミングテーブルのライブビデオ画像を表示して画像を複数のイベントエリアの上に重ねるシステムコントローラを含むカジノゲーミング環境の運用において使用するためのシステムを提供することによって、周知の監視システムの欠点のうちの少なくともいくつかを克服している。より具体的には、システムコントローラは、イベントエリア内のビデオエリア画像特徴の変化を含むイベントエリアに関するトリガー状況を検出し、ゲーミングテーブルにおけるゲームプレイを示すイベント記録を応答的に作成する。システムコントローラは、イベント記録に応じてゲーミングテーブルについてのゲーミング指標を決定し、ゲーミング指標に応じてゲームプレイの状況を決定し、ゲームプレイの状況に応じて補正措置を応答的に選択する。テーブルゲームプレイのライブビデオ画像のビデオ特性の変化に基づいてゲーミング指標を作成するシステムを提供することによって、ゲームカジノの運用に要求されるマンパワーが従来システムと比べて低減され、作成されたゲーミング指標の正確性が上昇する。したがって、ゲーミング環境の運用効率が増加し、全体の運用コストが低減される。
[0032]概して、本システムは、ディスプレイ装置と、ビデオ撮像装置と、これらディスプレイ装置およびビデオ撮像装置と接続されたシステムコントローラとを含む。システムコントローラは、ゲーミング環境内の観察エリアのビデオ画像を監視し、観察エリアにおけるトリガー状況を検出し、トリガー状況に応じて監視イベント記録を作成し、作成した監視イベント記録に応じて観察エリアの状況を決定する。さらに、本システムは、イベント選択エリアをビデオ画像の一部に重ねて表示し、ある期間におけるイベント選択エリアの状態変化を決定し、状態変化がしきい値状態変化と異なる場合にトリガー状況を検出する。さらに、本システムは、観察エリアにおけるエリア特性および/またはゲーミング指標を作成された監視イベント記録に応じて決定し、決定されたエリア特性/ゲーミング指標を示す通知をユーザに対して表示させる。さらに、本システムは、エリア特性/ゲーミング指標に応じて履歴特徴トレンドを決定し、履歴トレンドをユーザに対して表示することができる。さらに、本システムは、観察エリアにおけるエリア特性/ゲーミング指標の予測トレンドを履歴トレンドに応じて作成する。本システムはまた、観察エリアにおけるエリア修正措置を選択するとともに、履歴トレンドおよび選択したエリア修正措置に応じて予測トレンドを作成する。
[0033]概して、本システムは、監視対象の環境の状況を監視する。図示された実施形態においては、監視対象の環境は、例えばカジノ環境などのゲーミング環境を含む。別の実施形態においては、その監視対象の環境は、本明細書に記載したシステムを用いて監視し得る任意の適切な環境を含むことができる。例えば、一実施形態においては、本システムは、カジノ内に配置されたテーブルゲームを監視し、ゲーミングテーブルにおけるプレイに関するエリア特性および/またはゲーミング指標の予測トレンドを作成することができる。例えば本システムは、ゲーミングテーブルおよびゲーミングテーブル上でプレイ中のゲームに関するライブビデオ画像を受信し、画像をディスプレイ装置に表示することができる。本システムは、ディスプレイ装置に、それぞれがゲーミングテーブルの一部をカバーしているディスプレイ装置の複数のイベント選択エリアを表示することができる。例えば選択エリアのそれぞれは、ゲーミングテーブルの座席位置全体に及ぶことができる。本システムは、選択エリアのそれぞれにおける輝度レベルを監視し、対応する選択エリア内の輝度レベルがしきい値輝度レベルを超えて上昇した場合にトリガー状況を検出することができる。本システムは、例えば、座席位置内に着座しているプレイヤーなどトリガー状況に関連した監視イベントを決定することもできる。本システムは、テーブルゲームでプレイしているプレイヤーの人数を、それぞれのイベント選択エリア内で検出されたトリガー状況の数および/またはそれぞれの選択エリアにおける監視イベントの数に基づいて決定することもできる。本システムは、例えば、観察エリアにおけるテーブル稼働率などのエリア特性および/またはゲーミング指標を、そのゲーミングテーブルに着座しているプレイヤーの人数に応じて決定することができる。
[0034]さらに、本システムは、エリア特性および/またはゲーミング指標とともにある期間においてゲーミングテーブルを監視し、エリア特性および/またはゲーミング指標の経時的な変化に応じて履歴特徴トレンドデータを決定することができる。本システムは、履歴トレンドに基づいて、例えばプレイすることができる別のゲーミングテーブルをオープンすること、賭けに供するものの量の限度を調整すること、ゲーミングテーブルをクローズすること、および/または観察エリアにおける任意の措置などのエリア修正措置を推奨することもできる。本システムは、推奨された措置に応じて予測特徴トレンドを作成し、推奨された措置に応じてエリア特性の予測される変化を例証するためにユーザに対してトレンドを表示させることができる。
[0035]さらに、本システムは、表示エリア内にビデオ画像を表示し、表示エリア内で例えばイベント選択エリアおよび/または「ホットスポット」などの複数のイベントゾーンを決定し、複数のイベントゾーンのそれぞれの通常状態を決定し、通常状態から非通常状態への状態変化を検出し、検出された状態変化に応じてトリガー状況を検出し、トリガー状況の検出に応じてリアルタイム、動的学習または履歴トレンドのためにイベントをデータベース内に記録する。イベントが記録された場合、規則/ディスパッチエンジンは、イベントを評価し、トリガー状況の検出および/またはデータベース内におけるトリガー状況の発生を示すイーブン記録および/またはイベントIDの作成の時点でユーザに対して通知を提供することができる。
[0036]さらに、本システムは、ホットスポットの変化の検出を微調整し、最適化するために異なるアルゴリズムを使用することができる。本システムはまた、複数のホットスポットに対する変化を同時に監視および検出し、リアルタイムのイベントトリガーについてデータベース内にデータを記録し、将来の分析(収益管理)を作成することができる。さらに、本システムは、選択された修正措置に応じてエリア特性および/またはゲーミング指標を予測する収益管理に関する動的学習態様を含むこともできる。
[0037]観察エリアの選択されたエリアを、ビデオ画像を用いて監視し、選択エリア内の変化に基づいて監視イベントを作成し、観察エリアにおけるエリア特性および/またはゲーミング指標の履歴トレンドを作成する監視システムを提供することによって、ゲーミング環境内で活動の監視および観察のために要求されるマンパワーが大幅に低減される。さらに、様々な修正措置に伴う予測トレンドを作成することによって、ユーザに対して作成して表示させる情報の量が大幅に増加し、結果的にゲーミング環境の全体的な収益性が増加する。
[0038]ここから、図面を参照しながら本発明の選択された実施形態について説明する。本発明の実施形態の以下の詳細な説明は、単なる例示であって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される本発明を限定するものではないことは、当業者には本開示から明らかであろう。
[0039]図1は、本発明の一実施形態にかかるエンタテインメントおよび監視システム10の概要図である。図示された実施形態においては、システム10は、1つまたは複数のユーザコンピューティング装置14に接続されたサーバシステム12と、サーバシステム12に接続されたプレイヤートラッキングシステム16(図4および5参照)とを含む。各ユーザコンピューティング装置14は、データのサーバシステム12への送信および/またはサーバシステム12からの受信を行い、ユーザに対してユーザコンピューティング装置14を用いた環境の状況の監視を可能にさせるグラフィックインタフェース18(図7〜24参照)を表示する。図示された実施形態においては、サーバシステム12は、それぞれのユーザコンピューティング装置14に対して、例えばインターネット、携帯電話通信ネットワーク24、ワイヤレスネットワークおよび/または任意の適切な通信ネットワークなどのネットワーク22を介したサーバシステム12へのアクセスを可能とさせる通信リンク20を介してそれぞれのユーザコンピューティング装置14に接続されている。例えば、一実施形態においては、ユーザコンピューティング装置14は、携帯電話通信ネットワーク24および/またはインターネットを介してサーバシステム12と通信するような、例えばスマートフォン28などのモバイルコンピューティング装置26を含む。別の実施形態においては、ユーザコンピューティング装置14は、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、携帯電話、タブレットコンピュータ、スマートフォン/タブレットコンピュータのハイブリッド、携帯情報端末、および/またはサーバシステム12との接続およびグラフィックインタフェース18の表示をユーザに可能にさせる任意の適切なコンピューティング装置を含むことができる。
[0040]図示された実施形態においては、それぞれのユーザコンピューティング装置14は、ディスプレイ装置32およびユーザ入力装置34に接続されたコントローラ30を含む。コントローラ30は、情報のサーバシステム12への送信およびサーバシステム12からの受信を行い、ディスプレイ装置32上にグラフィックインタフェース18(図7〜24参照)を表示し、本明細書に記載した実施形態にかかる環境の状況を監視するためにサーバシステム12と対話することをユーザに可能とさせる。ディスプレイ装置32は、陰極線管ディスプレイ(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ(LED)、アクティブマトリックス有機発光ダイオード(AMOLED)、プラズマディスプレイ、並びに/または、グラフィックデータおよび/若しくはテキストをユーザへ表示することができる任意の適切な視覚情報出力装置などの平面パネルディスプレイを含む。さらに、ユーザ入力装置34は、限定されないが、キーボード、キーパッド、タッチパネル画面、スクロールホイール、ポインティング装置、バーコードリーダー、磁気カードリーダー、無線周波数識別(RFID)カードリーダー、音声認識ソフトウェアを利用するオーディオ入力装置、および/またはコントローラ30へのデータの入力および/またはコントローラ30からのデータの取り出しをユーザに可能とさせる任意の適切な装置を含む。別な手法として、タッチ画面、容量型タッチ画面および/またはタッチレス画面などの単一の構成要素に、ディスプレイ装置32とユーザ入力装置34の両方として機能させることができる。
[0041]図示された実施形態においては、サーバシステム12は、システムコントローラ36、通信サーバ38、オーディオ/ビデオサーバ40、プレイヤートラッキングサーバ42、イベント認識サーバ44、収益管理サーバ46、データベースサーバ48およびデータベース50を含む。サーバ38、40、42、44、46および48と、システムコントローラ36と、データベース50とは、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ダイアルイン接続、ケーブルモデム、ワイヤレスモデムおよび/または特殊な高速統合サービスディジタルネットワーク(ISDN)ラインなどのネットワーク52を通じて接続されている。さらに、サーバシステム12との通信を可能にするために少なくとも1つの管理者ワークステーション54もネットワーク52と接続されている。
[0042]通信サーバ38は、インターネットおよび/または携帯電話ネットワーク24のそれぞれを介したネットワーク22によるデータの送信を容易にするユーザコンピューティング装置14および管理者ワークステーション54と通信する。
[0043]データベースサーバ48は、データベース50へのおよびデータベース50からのデータの送信を容易にするデータベース50と接続されている。データベース50は、例えば観察エリア、イベント選択エリア、選択エリア状態、イベント選択エリア状況、トリガー状況、監視イベント、エリア特性、ゲーミング指標、イベント記録、画像特徴、観察エリア状況、修正/補正措置、履歴トレンドデータ、予測トレンドデータ、ユーザプロフィールアカウント、プレイヤートラッキングアカウント、賭けに供するものの量、賭けに供するものの値、賭け種別、1ゲームあたりの賭けに供するものの平均量、ユーザコンピューティング装置14上にグラフィックインタフェースおよび/または画面を生成するための画像データを含み、さらに、システムコントローラ36が使用する変数、パラメータその他などを一時的に記憶する。一実施形態においては、データベース50は、サーバシステム12上に記憶された集中型データベースを含み、ユーザコンピューティング装置14を介して直接アクセスを受ける。別の実施形態においては、データベース50は、サーバシステム12から遠隔で記憶され、非集中型としてもよい。
[0044]オーディオ/ビデオサーバ40は、観察エリアのライブビデオ画像の像をイベント認識サーバ44およびユーザコンピューティング装置14に対して一斉送信し、ゲーミング環境58の観察エリア56のストリーミング式のビデオ画像のユーザによる観察を可能にする。図示された実施形態においては、オーディオ/ビデオサーバ40は、観察エリア56のビデオ画像を作成する画像一斉送信システム60と接続されている。一実施形態においては、画像一斉送信システム60は、例えば観察エリア56の画像を記憶して送信するビデオカメラなどの撮像装置62を含む。オーディオ/ビデオサーバ40は、監視対象の環境全体にわたる様々な箇所に配置された複数の撮像装置62から複数のライブビデオ画像を受信することができる。一実施形態においては、観察エリア56は、ゲーミングテーブル64(図8および15参照)を含むことができる。別の実施形態においては、観察エリア56は、複数のゲーミングテーブル64を含むカジノフロア66の一部分(図9参照)および/またはシステム10による監視を受けている環境の任意の部分を含むことができる。図示された実施形態においては、オーディオ/ビデオサーバ40は、画像一斉送信システム60からの画像を受信して記録し、画像をイベント認識サーバ44に送信する。さらにオーディオ/ビデオサーバ40は、記憶のために、所定期間においてライブビデオ画像の一斉送信を遅延させること、および/または事前に記録されたライブビデオ画像をイベント認識サーバ44および/またはデータベース50に対して一斉送信することができる。
[0045]システムコントローラ36は、通信サーバ38、オーディオ/ビデオサーバ40、プレイヤートラッキングサーバ42、イベント認識サーバ44および収益管理サーバ46によって実行される動作を含むシステム10の動作を制御する。システムコントローラ36は、プロセッサ68と、プロセッサ68に接続されたメモリ装置70とを含む。メモリ装置70は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、半導体ドライブ、ディスケット、フラッシュドライブ、コンパクトディスク、ディジタルビデオディスク、並びに/または、CPU150が命令および/またはデータの記憶、取り出し、および/若しくは実行を行うことができる任意の適切な装置などのコンピュータ読み取り可能な媒体を含んでいる。
[0046]プロセッサ68は、様々なプログラムを実行し、またこれによりサーバシステム12およびユーザコンピューティング装置14のその他の構成要素をユーザコンピューティング装置14から受信したユーザ命令およびデータに従って制御する。プロセッサ68は、特に、グラフィックインタフェース18を表示して動作プログラムを実行し、これによりシステム10に対して、観察エリア56にかかるエリア特性および/またはゲーミング指標の作成並びに本明細書に記載した実施形態にかかるユーザコンピューティング装置14を介して受信したユーザ命令に応答した観察エリア56の情報の作成および表示を可能にさせている。メモリ装置70は、プロセッサ68によって使用されるプログラムおよび情報を保存している。さらに、メモリ装置70は、限定されるものではないが、ディスプレイ装置32上の画像および/または画面を作成するための画像データ、並びにプロセッサ68によって使用される一時記憶変数、パラメータその他を含むデータベース50内の情報の記憶および取り出しを行う。
[0047]図示された実施形態においては、イベント認識サーバ44は、オーディオ/ビデオサーバ40からビデオ画像データを受信し、ビデオ画像データをディスプレイ装置32上の表示エリア72(図8、9、および15参照)に表示する。イベント認識サーバ44は、表示エリア72内に複数のイベント選択エリア74を表示し、それぞれのイベント選択エリア74の状態をも監視する。イベント認識サーバ44は、イベント選択エリア74内の状態の変化を検出し、状態変化に関する監視イベントを検出し、監視イベント記録を作成し、監視イベント記録を示す信号を収益管理サーバ46へ送信することも行う。イベント認識サーバ44は、さらに、作成された監視イベント記録を示す通知メッセージをディスプレイ装置32上に表示することができる。一実施形態においては、イベント記録は、ゲーミングテーブル64におけるゲームプレイに関するものとすることができる。イベント記録は、限定されるものではないが、プレイされたディーラーハンド、除かれたディーラーハンド、プレイされたプレイヤーハンド、除かれたプレイヤーハンド、置かれたベット/賭けに供するものの量、除かれたベット/賭けに供するものの量、除かれたベッティングチップ、置かれたベッティングチップ、使用された位置、使用されていない位置、および/またはシステム10が本明細書に記載したように機能可能とさせるような任意の適切なイベント記録を含むことができる。
[0048]収益管理サーバ46は、イベント認識サーバ44から監視イベントデータを受信し、観察エリア56のエリア特性および/またはゲーミング指標を受信した監視イベントデータに応じて決定する。収益管理サーバ46は、観察エリア56の状況を決定されたエリア特性および/またはゲーミング指標に応じて決定し、決定された状況を示す通知をディスプレイ装置32上に表示することもできる。エリア特性は、限定されるものではないが、ゲームプレイに関するゲーミング指標、個人稼働率、観察された環境における状況変化、および/または観察された環境の変化および/または修正と関連付けできる任意の適切な特徴を含むことができる。観察された環境の修正は、エリア内の照明の変化、その環境に関わる物体および/若しくは人の移動および/若しくは出現、並びに/または例えば影および/若しくは照明を受けた物体などの照明効果の出現および/若しくは移動を含むことができる。ゲーミング指標は、限定されるものではないが、ゲーミングテーブルの使用、テーブル稼働率、エリア稼働率、テーブルチップトレイカウント、ディーラーハンドカウント、1時間あたりのディーラーハンド数、1時間あたりプレイされたゲーム数、顧客プレイ率、顧客ハンドの勝敗、顧客の技能レベル、テーブル、テーブル収入、エリア収入、および/または任意の適切なゲーミング指標を含むことができる。
[0049]収益管理サーバ46は、受信したエリア特性データに応じて履歴特徴トレンドデータを作成し、履歴特徴データをディスプレイ装置32上に表示することもできる。収益管理サーバ46は、履歴特徴データに応じてエリア修正措置および/または補正措置のセットを作成し、履歴特徴データおよびエリア修正/補正措置のセットに応じて予測エリア特性データを作成して表示することもできる。
[0050]プレイヤートラッキングサーバ42は、プレイヤートラッキングシステム16からプレイヤートラッキングデータを受信し、プレイヤートラッキングデータを収益管理サーバ46に送信する。収益管理サーバ46はプレイヤートラッキングデータを監視イベントデータおよび/または作成されたエリア特性データと関連付けし、プレイヤートラッキングデータにかかるプレイヤートラッキングアカウントを更新する。
[0051]図示された実施形態においては、ワークステーション54は、管理ユーザがサーバシステム12にアクセスすることを可能にさせるためのディスプレイおよびユーザ入力装置を含み、トリガー状況、イベント選択エリア、監視イベント、エリア特性、ゲーミング指標、プレイヤートラッキングイベント、エリア状況、および/または観察エリアを示すデータをデータベースサーバ48に送信する。これによって、管理ユーザは、システム10による本明細書に記載した機能を発揮させる監視日付および情報の周期的な更新を行うことができる。
[0052]図2は、イベント認識サーバ44と共に使用し得るイベント認識コントローラ76の概略図である。図3は、収益管理サーバ46と共に使用し得る収益管理コントローラ78の概略図である。イベント認識コントローラ76および収益管理コントローラ78はそれぞれに、プロセッサおよびメモリ装置(図示せず)を含むことができる。さらに、本システムコントローラ36は、イベント認識コントローラ76および/または収益管理コントローラ78の本明細書に記載した機能の全部または一部を実行するように構成することができる。
[0053]図示された実施形態においては、イベント認識コントローラ76は、イベントエリア選択モジュール80、トリガー状況モジュール82、イベントモジュール84、エリア表示モジュール86、および通知モジュール88を含む。
[0054]エリア表示モジュール86は、オーディオ/ビデオサーバ40から観察エリア56を示すライブビデオ画像90を受信し、ライブビデオ画像90を表示エリア72上に表示する(図8参照、9および15)。ライブビデオ画像は、限定されるものではないが、輝度レベル、コントラストレベル、色相、輝度、コントラスト、分解能、画素量、画素配列、および/またはシステム10が本明細書に記載したように機能する任意の適切な画像特徴を有する複数の画像特徴を含む。エリア表示モジュール86は、静止画像および/または複数のビデオフレームを含むライブビデオフィードを表示エリア72上に表示することができる。
[0055]イベントエリア選択モジュール80は、表示エリア72内に例えば「ホットスポット」などの1つまたは複数のイベント選択エリア74を表示する。各イベントエリア74はビデオ画像90の一部に及んでいる。図示された実施形態においては、イベントエリア選択モジュール80は、ユーザ入力装置34からユーザ入力を受け付け、受け付けたユーザ入力に応答して1つまたは複数のイベント選択エリア74を表示する。
[0056]トリガー状況モジュール82は、イベントエリア74におけるトリガー状況を検出し、検出されたトリガー状況を示すデータをイベントモジュール84に送信する。トリガー状況モジュール82は、イベント選択エリア74のそれぞれにトリガー状況を割り当てており、イベント選択エリア74のそれぞれに対して同じトリガー状況を割り当てることおよび/または異なるトリガー状況を割り当てることができる。トリガー状況は、対応するイベントエリア74内における画像特徴の変化と設定することができる。一実施形態においては、トリガー状況モジュール82は、イベントエリア74における少なくとも1つの画像特徴を所定期間において監視し、監視した画像特徴に応じてイベントエリア74の状態を決定することができる。例えばトリガー状況モジュール82は、イベントエリア74内の輝度レベルを所定期間において監視して検出し、検出したその輝度レベルが基底輝度レベルと異なる場合にトリガー状況を検出することができる。一実施形態においては、例えばトリガー状況モジュール82は、イベントエリア74内の輝度レベルがある期間にわたって50%を超えている場合にトリガー状況を検出することができる。さらに、トリガー状況モジュール82は、ある期間にわたるイベントエリア74内の監視画像に応じて基底画像特徴を確立し、決定したその画像特徴が基底画像特徴と異なる場合に、トリガー状況を検出することができる。さらに、基底画像特徴は、ユーザ定義の画像特徴を含むことができる。例えば、トリガー状況モジュール82は、イベントエリア74の輝度レベルを所定期間において監視し、監視した輝度レベルに応じて平均輝度レベルを決定し、かつ平均輝度レベルに応じて基底輝度レベルを決定することができる。
[0057]さらに、トリガー状況モジュール82は、第1の期間におけるイベントエリア74における第1の状態を決定し、第2の期間におけるイベントエリア74における第2の状態を決定し、第2の状態が第1の状態と異なる場合にトリガー状況を検出することができる。さらに、トリガー状況モジュール82は、第1の状態と第2の状態の間の状態変化を検出し、検出された状態変化がしきい値状態変化と異なる場合にトリガー状況を検出することができる。さらに、トリガー状況モジュール82は、第1の状態から第2の状態へおよび第1の状態に戻る変化を含むトリガー状況を設定することができる。例えば、一実施形態においては、第1の状態が第1の画素配列を含むことがあり、第2の状態が第1の画素配列と異なる第2の画素配列を含むことができる。トリガー状況モジュール82は、イベントエリア74内に包含されたビデオ画像に物体が映りこむことを示す第1の状態から第2の状態への変化、イベントエリア74から物体が出ることを示す第2の状態から第1の状態に戻る変化を含むように、トリガー状況を設定することができる。
[0058]イベントモジュール84は、トリガー状況モジュール82からトリガー状況データを受信し、トリガー状況に関する監視イベントを決定し、監視イベントにかかる監視イベント記録を作成する。例えば、イベントモジュール84は、トリガー状況モジュール82が作成したトリガー状況のそれぞれに監視イベントを割り当て、トリガー状況を示す信号を受け取り、受け取ったトリガー状況に関する監視イベントを決定し、対応するイベント記録を作成することができる。例えば、一実施形態においては、観察エリア56がゲーミングテーブル64を含むこと(図8および15参照)があり、またイベントエリア74がゲーミングテーブルにおけるプレイヤー座席エリアにわたって表示されることができる。トリガー状況モジュール82は、イベントエリア74内に表示されるビデオ画像の輝度レベルの変化を含むイベントエリア74のトリガー状況を検出し、トリガー状況をイベントモジュール84に送信することができる。イベントモジュール84は、受信したトリガー状況およびイベントエリア74における監視イベントを選択することができる。例えば、イベントモジュール84は、受信したトリガー状況に応じてプレイヤーが座席エリアに着座していると決定し、使用されているプレイヤーポジションを示すイベント記録を作成し、イベント記録をデータベース50に記憶することができる。さらに、トリガー状況モジュール82は、イベントエリア74内の輝度レベルが基底レベルに戻っていることを示すイベントエリア74に関する別のトリガー状況を作成することができる。イベントモジュール84は、占有されていないプレイヤーポジションおよびプレイヤーが対応する座席エリアを離れたことを示す別のイベント記録を作成し記憶することができる。
[0059]別の実施形態においては、図9に示すように、観察エリア56は、複数のゲーミングテーブル64およびカジノケージエリア92を有するカジノフロアを含むことができる。イベントエリア選択モジュール80は、表示エリア72内部において、ユーザ要求に応答してカジノケージ92に隣接した箇所に対応する複数のイベント選択エリア74を表示することができる。トリガー状況モジュール82は、それぞれのイベントエリア74における輝度レベルの変化を検出し、イベントモジュール84にトリガー状況データを送信することができる。イベントモジュール84は、カジノケージエリア92の隣りに顧客が立っているおよび/または歩いていることを示すトリガー状況に関する監視イベントを作成および/または選択することができる。例えば、トリガー状況モジュール82は、イベントエリア74内の輝度レベルのしきい値レベルを超える第1の輝度レベルへの変化を検出することがあり、またイベントモジュール84はイベントエリア74に対応するエリアに顧客が立っていることを示す監視イベント記録を作成することができる。トリガー状況モジュール82は、第1の輝度レベル未満でありかつ基底輝度レベルと異なる第2の輝度レベルへの輝度レベルの変化を検出することもできる。イベントモジュール84は、観察されたエリアから人が出ることおよび観察されたエリアに物品が残されたことを示す監視イベント記録を作成することができる。
[0060]通知モジュール88は、イベントモジュール84から監視イベントデータを受信し、監視イベント記録を示す通知をディスプレイ装置32に表示する。さらに、通知モジュール88は、監視イベント記録を示す信号を収益管理サーバ46へ送信する。
[0061]図示された実施形態においては、収益管理コントローラ78は、表示モジュール94、予測モジュール96、エリア指標モジュール98、エリア状況モジュール100およびプレイヤートラッキングモジュール102を含む。表示モジュール94は、グラフィックインタフェース18上に、好ましくはデータベース50内に保存されたコンピュータグラフィックスおよび画像データを用いて様々な画像を表示させるように、ディスプレイ装置32を制御する。エリア指標モジュール98は、イベント認識サーバ44から監視イベント記録を受信し、観察エリア56のエリア特性を、決定された監視イベントに応じて決定する。
[0062]さらにエリア指標モジュール98は、1つまたは複数のゲーミング指標をイベント記録に応じて決定することができる。エリア特性および/またはゲーミング指標は、観察エリア56の特徴を示すことができる。例えば、一実施形態においては、観察エリア56は、カードゲームのプレイに使用するためにゲーミングテーブル64を含むことができる。エリア指標モジュール98は、ゲーミングテーブルにおける対応するプレイヤー座席エリアにプレイヤーが着座していることを示す複数の監視イベント記録を受信し、観察されたゲーミングテーブルでプレイされているカードゲームに関するゲームプレイを示すゲーミング指標を作成することができる。例えば、エリア指標モジュール98は、使用されているプレイヤーポジションを示すイベント記録の数に基づいてテーブル稼働率を含むゲーミング指標を作成することができる。さらに、エリア指標モジュール98は、1時間あたりのプレイヤーのゲーム数を示すゲーミング指標を、所定期間においてプレイされるディーラーハンドを示すイベント記録の数に応じて作成することができる。さらにエリア指標モジュール98は、イベント認識サーバ44から追加の監視イベント記録を受け取ると、テーブル稼働率および/または1時間あたりゲーム数の指標を更新することができる。表示モジュール94は、さらに、決定されたエリア特性および/またはゲーミング指標を示す1つまたは複数の通知をディスプレイ装置32上に表示することができる。
[0063]エリア状況モジュール100は、決定したエリア特性および/またはゲーミング指標に応じて観察エリア56の状況を決定するとともに、決定した観察エリア状況に関する通知をディスプレイ装置32上に表示する。さらにエリア状況モジュール100は、観察エリアにおけるエリア特性および/またはゲーミング指標をある期間にわたって監視するとともに、所定期間間隔で決定されるゲーミング指標を示すゲーミング指標記録のセットを含む現状のトレンドデータセットを作成する。さらにエリア状況モジュール100は、前回の期間に対応する前回のトレンドデータセットおよび/またはゲーミング指標記録からなる収集体を含む履歴トレンドデータセットを作成することができる。エリア状況モジュール100は、さらに、対応するゲーミング指標および/またはエリア特性の経時的な変化を示す現状のトレンドデータセットに基づいて現状のトレンドトレース104(図16および17参照)を表示することができる。さらにエリア状況モジュール100は、所定のエリア状況を表示しかつ履歴特徴トレンドデータを同時に表示することができる。例えば図17に示したように収益管理サーバ46は、所定期間において現状のテーブル占有トレンド106を表示すること、およびユーザに対して現状のトレンドと目標レベルとの迅速な比較を可能とさせるために目標テーブル稼働率108を表示することができる。
[0064]さらに図17に示したように収益管理サーバ46は、システム10が監視している複数の観察エリア56に関する現状のテーブル占有トレンドデータを作成して表示することができる。図17に示したように収益管理サーバ46は、第1の監視ゲーミングテーブルと関連付けられた第1のテーブル占有トレンド110および第2の監視ゲーミングテーブルと関連付けられた第2のテーブル占有トレンド112を作成して表示することができる。
[0065]一実施形態においては、エリア状況モジュール100は、1つまたは複数のゲーミング指標および/またはゲーミング指標と関連付けられた現在のトレンドデータに基づいて1つまたは複数の補正措置を選択することができる。さらに具体的にはエリア状況モジュール100は、観察エリア56の状況が所定の状況に満たないことを検出して修正/補正措置を選択し、現在の状況と所定の状況の間の差に基づいて観察エリア56の現在の状況を調整することができる。例えば一実施形態においては、エリア状況モジュール100は、ゲーミングテーブル64のテーブル稼働率が所定の最適なテーブル稼働率未満であることを検出して最小テーブルベットの低減を示す補正措置を選択し、ゲーミングテーブル64のテーブル占有の増大を容易にすることができる。一実施形態においては、その補正措置は、ゲーミングテーブルのオープン、ゲーミングテーブルのクローズ、最小賭けに供するものの量の上昇および最小賭けに供するものの量の低減(ただし、これらに限らない)を含む補正措置からなる所定の組から選択されることができる。さらにエリア状況モジュール100は、一致した履歴トレンドを特定するために現在のゲーミング指標トレンドデータを前回の履歴トレンドと比較し、一致した履歴トレンドと関連付けられた前回の補正措置を決定し、かつ履歴トレンドと関連付けられた前回の補正措置と同様の現状の補正措置を選択することができる。
[0066]一実施形態においては、エリア状況モジュール100は、エリア特性および/またはゲーミング指標の変化と関連付けられたエリア修正/補正措置を決定するとともに、エリア修正措置をトレンドデータとともに表示することができる。例えば図17に示したように収益管理サーバ46は、現状のトレンドトレース104、ユーザにより開始されかつ収益管理サーバ46により記録された補正措置を示す1つまたは複数のノード114を含む現状の特徴トレンドデータを表示することができる。
[0067]予測モジュール96は履歴特徴トレンドデータを受け取るとともに、履歴特徴トレンドデータに応じて予測エリア特性データを作成する。予測モジュール96は、さらに、予測エリア特性データを示す予測トレース116(図23参照)をディスプレイ装置に表示することができる。さらに予測モジュール96は、観察エリア56に関するエリア修正/補正措置を選択し、履歴特徴トレンドデータおよび選択したエリア修正措置に応じて予測エリア特性データを作成し、かつエリア特性データを示す予測トレース116をディスプレイ装置に表示することができる。例えば図23に示したように予測モジュール96は、例えば最小ベットの低減などのエリア修正措置を選択するとともに、ゲーミングテーブルにおける最小ベットレベルの低下の結果として予測される将来のテーブル稼働率を示す予測データを作成することができる。
[0068]さらに収益管理サーバ46は、各履歴特徴トレンドデータおよび予測データをデータベース50内に保存することができる。収益管理サーバ46は、現状のエリア特性トレンドデータを保存された履歴特徴トレンドデータと比較して現状のエリア特性トレンドに影響し得るエリア修正措置を選択するとともに、予測エリア特性データを選択したエリア修正措置および履歴特徴トレンドデータに応じて作成して表示することができる。
[0069]プレイヤートラッキングモジュール102は、ユーザ要求に応答してイベントエリア74と関連付けられたプレイヤートラッキングアカウントを割り当て、監視イベントと関連付けられたプレイヤートラッキングイベントを決定し、プレイヤートラッキングイベントを示すプレイヤートラッキング記録を作成し、プレイヤートラッキングアカウントをプレイヤートラッキング記録に応じて更新する。例えば一実施形態においては、プレイヤートラッキングモジュール102は、プレイヤーがゲーミングテーブルに着座していることを示す監視イベントを受け取るとともに、対応するイベントエリア74に対してプレイヤートラッキングアカウントを割り当てることができる。収益管理サーバ46は、座席がプレイヤーに占有されている期間を追跡するとともに、測定された期間を示すプレイヤートラッキングイベントを作成することができる。プレイヤートラッキングモジュール102は、プレイヤートラッキングイベントを示すプレイヤートラッキング記録を作成するとともにプレイヤートラッキング記録をプレイヤートラッキングサーバ42に送信し、対応するプレイヤートラッキングアカウントを更新させることができる。
[0070]本発明で使用し得るような例示的なエンタテインメントおよび監視システムおよび/またはプレイヤートラッキングシステムの追加の詳細については、そのいずれも参照により本明細書に組み入れるものとする、本願の所有者が所有する2013年3月14日に出願された米国特許出願第13/826,991号、米国特許出願公開第2006/0058099(A1)号、および米国特許出願公開第2003/0069071(A1)号に開示されている。
[0071]図4は、本発明の一実施形態にかかるプレイヤートラッキングシステム16の概要図である。図5は、プレイヤートラッキングシステム16と一緒に使用し得る装置118の概要図である。図示された実施形態においては、プレイヤートラッキングシステム16は、複数の装置118における顧客イベントを追跡する。本発明の一態様においては、装置118はゲームマシン120とすることも、非ゲームマシン122とすることもある。本発明の一態様においては、プレイヤートラッキングシステム16は、装置118のプレイヤー(複数可)の使用および/または顧客(複数可)の使用に関連する情報を受け取るとともに、プレイヤーレーティングをこれらに基づいて確立することができる。プレイヤーレーティングは、カジノやリゾートに対するプレイヤーや顧客の相対的な「価値」を反映した値を反映した単一の数値とすることができる。本発明の一態様においては顧客の相対的価値は最初に、複数の所定の基準に対応して確立することができる。
[0072]一実施形態においては、プレイヤートラッキングシステム16は、リアルタイムマルチサイト、スロット会計、プレイヤートラッキング、ケージクレジットおよびボールト(vault)、スポーツブックデータ収集、販売時点管理(POS)会計、キノ(keno)会計、ビンゴ会計、テーブルゲーム会計、ワイドエリアプログレッシブジャックポット、電子資金決済(EFT)などの追加的な機能を含むことができる。
[0073]図示されたように、プレイヤートラッキングシステム16は複数の装置118を含む。装置118は、ゲームマシン、電子ゲームマシン(ビデオスロット、ビデオポーカーマシンまたはビデオアーケードゲームなど)、電気ゲームマシン、仮想ゲームマシン(例えば、オンラインゲーム向け)、テーブルゲーム用のテーブル運用システム(図示せず)へのインタフェース、キオスク124、販売時点管理または換金端末126或いは顧客がユーザまたはプレイヤーアカウントと対話またはアクセスし得る箇所となる適当なその他の装置(ただし、これらに限らない)を含むことができる。図示された実施形態においては、8台の電子ゲーム装置または電子ゲームマシン(EGM)120を示す。しかし本発明は、何らかの数や種別のマシン120に限定されるものでないことに留意すべきである。一実施形態においては、マシン120は、複数のマシン120をそれぞれに含むバンク(図示せず)の形に編成されている。
[0074]装置118は、ネットワーク128を介して、多くの場合、離れた箇所または中央の箇所に配置されている1つまたは複数のホストコンピュータまたはサーバ130に接続されている。コンピュータ130は、1つまたは複数のデータベース134をメンテナンスするコンピュータプログラムアプリケーション132を含む。一実施形態においてはそのデータベース(複数可)はOracleデータベース(複数可)である。
[0075]コンピュータプログラムアプリケーション132およびデータベース134は、ゲームマシン120およびゲームマシン120のプレイヤーに関する会計情報の記録、追跡および報告のために使用されることができる。さらにコンピュータプログラムアプリケーション132およびデータベース(複数可)134は、データベース134内に包含されたプレイヤーまたはプレイヤートラッキングアカウント136に関係する情報をメンテナンスするために使用されることができる。
[0076]概して、マシン120は、ユーザまたはプレイヤーによって、すなわち自身のプレイヤーアカウントにアクセスするために使用されることができる。例えばゲームマシン120はプレイヤー138によってプレイ可能である。プレイヤー138は、ゲームマシン120の中からプレイするゲームマシンを選択し、コイン、クレジット、クーポンおよび/またはプレイヤートラッキングカード(図示せず)を選択したEGM120内に挿入することができる。概して、ゲームマシン120は、プレイするために必要な関連付けされた数のクレジットまたはコインを有する。ビデオスロットまたはポーカーゲームの場合においては、ゲームがプレイされて、ゲームマシン120の払い出し表に基づいてクレジットの形態で賞が贈られることができる。
[0077]図5を参照すると、一実施形態においては、マシン120は、ゲームコントローラ140または中央処理ユニット(CPU)と、硬貨紙幣管理装置142と、表示プロセッサ144と、メモリ装置としてのRAM146と、ROM148(多くの場合、EPROMの形で提供される)と、を備える。CPU140は主に、マイクロプロセッサユニットから構成されるとともに、ゲームの進行に必要な様々な計算および動作制御を実行する。硬貨紙幣管理装置142は、コインまたは紙幣の挿入を検出するとともに、コインおよび紙幣の管理のために必要な処理を実行する。表示プロセッサ144は、CPU140から送られたコマンドを解釈するとともに、希望の画像をディスプレイ150上に表示する。RAM146はゲームの進行に必要なプログラムおよびデータを一時的に保存しており、またROM148は、そのブート動作、ゲームコードおよびグラフィックスなどのマシン120の基本動作を制御するためのプログラムおよびデータを前もって保存している。
[0078]ゲーム装置120に対する入力は、機械式のスイッチやボタンを介する、またはタッチ画面インタフェース(図示せず)を介することによって実現させることができる。こうしたゲームマシン120は当技術分野でよく知られており、したがってさらに検討することはしないことにする。
[0079]プレイヤー138は、各EGM120でプレイヤートラッキング装置152内に入力されたプレイヤートラッキングカードおよび/またはプレイヤー識別番号を介して特定される(以下を参照)。プレイヤートラッキングアカウントは、概して、ビデオスロットやポーカーマシンの場合においてはEGM120の払い出し表によって指定された賞に加えて、プレイヤーに対してボーナスを提供するために用いられることができる。これらのボーナスは、a)マシン120でのプレイヤーのプレイ、b)プレイヤーのプレイ全般、c)所定期間中のプレイ、およびd)プレイヤーの誕生日または記念日、或いはe)その他の任意の定義可能な基準(ただし、これらに限らない)を含む基準のセットに基づいてプレイヤー138に贈られることができる。さらにボーナスはランダム方式で、すなわちランダムに選択したプレイヤーまたはランダムに選択されたゲームに対して贈られることができる。ボーナスはまた、自由裁量方式で(discretionary manner)、或いはギフトショップやその他の加盟箇所でなされた購買など別の基準に基づいて贈られることができる。
[0080]一実施形態においては、プレイヤートラッキング装置152は、プロセッサ154と、プレイヤー識別カードリーダー156および/またはテンキー158と、ディスプレイ160とを含む。一実施形態においては、そのディスプレイ160がタッチ画面パネルでありかつテンキー158はその上に実装されている。
[0081]プレイヤー138は、プレイヤー識別カードリーダー156内へのプレイヤートラッキングカードの入力および/またはテンキー158に対するプレイヤー識別番号(PIN)の入力によって特定されることができる。プレイヤートラッキング装置152はまた、コンピュータ140と対応するEGM120の間で情報を伝送するために使用されることができる。プレイヤートラッキング装置152はまた、コンピュータ140からダウンロードしたボーナスポイント(すなわち、インセンティブポイントやクレジット)を追跡するために使用されることができる。
[0082]各装置118は、それ自身に関連付けされた値を有する。ゲームマシン120に関してはその値は理論的ホールド率(控除率)である。理論的ホールド率はカジノまたは施設の推定平均収入率であると定義することができる。例えばゲームマシン120がスロットマシンである場合においては、そのホールド率はある特定のマシンに関するハウス期待値の概算、平均取り分または収入である。非ゲーム装置122(例えば、キャッシュレジスタなどの販売時点管理端末、レストランまたはスパ)においては、その理論的ホールド率は所与の装置118に関する推定利益率に設定されることができる。
[0083]本発明の一態様においては、それぞれのプレイヤートラッキング装置152は、電子ゲームマシン120のうちの1つと関連付けされている。プレイヤートラッキング装置152は、システム10と対話している顧客を特定し、電子ゲームマシン120においてプレイヤーが行った賭けに供するものの量を追跡し、かつプレイヤーが行った賭けのそれぞれと関連付けられた賭けに供するものの量のデータと対応する電子ゲームマシン120を記録する。一実施形態においてはその賭けに供するものの量のデータには、対応するゲームマシンと関連付けられた装置種別、電子ゲームマシン識別子、対応するゲームマシンと関連付けられた理論的ホールド率、および対応する賭けの額が含まれる。賭けに供するものの量のデータはまたプレイヤーIDや日付/時刻スタンプを含むことができる。
[0084]コンピュータまたはサーバ140は、顧客および対応するゲームマシン120と関連付けられた賭けに供するものの量のデータをプレイヤートラッキング装置152から受け取り賭けに供するものの量のデータをデータベースに保存するため、並びに非ゲーム装置122の顧客の使用と関連付けられたトランザクションと関連付けられたトランザクションデータを受信し、トランザクションデータをデータベースに記憶するために、プレイヤートラッキング装置152および非ゲームマシン122と連絡している。コンピュータはまた、これら賭けに供するものの量のデータおよびトランザクションデータに応じて各プレイヤーと関連付けられたプレイヤーレーティングを確立する。
[0085]図6は、ゲーミング環境を運用するためにシステム10とともに使用し得る方法300の流れ図である。方法300は複数のステップを含む。各方法ステップは、別の方法ステップと独立に実行されることも、別の方法ステップと組み合わせて実行されることもある。方法300の各部分は、システム10の構成要素のうちの任意の1つによって実行されることも、システム10の構成要素を任意に組み合わせて実行されることもある。図7〜24は、本発明の一実施形態にかかるシステム10によって表示されることができる運用画面の例示的なグラフィックディスプレイである。
[0086]図示された実施形態においては、方法ステップ302において、システムコントローラ36は、観察エリア56のライブビデオ画像を画像一斉送信システム60から受け取るとともに、画像をディスプレイ装置32上に表示する。画像90は監視画面162の表示エリア72内に表示される。一実施形態においては、観察エリア56は、例えば、ブラックジャック、バカラ、ポーカーおよび/または任意の適切な賭博型ゲームなどのカードゲームをプレイするために使用されるカジノゲーミング環境内のゲーミングテーブル64を含む。
[0087]図示された実施形態においては、ライブビデオ画像90は、システムコントローラ36による検出および監視を受け得る複数の画像特徴を含む。例えば画像特徴は、限定されないが、画像輝度、画像コントラスト、画像分解能、色相および/または任意の適切な画像特徴を含むことができる。
[0088]方法ステップ304においてシステムコントローラ36は、観察エリア56の一部分に関する監視を容易にするために表示エリア72内にイベントエリア74を表示する。図示された実施形態においては、システムコントローラ36は、表示エリア内に表示されたビデオ画像の各部分の上に重ねて1つまたは複数のイベントエリア74を表示する。
[0089]一実施形態においては、システムコントローラ36は例えばカジノ従業員などのシステムユーザに対して、1つまたは複数のイベントエリア74の形状および/または箇所に関する選択および修正を可能し、従業員が観察エリア56内の監視箇所を決定できる。例えば一実施形態においては、システムコントローラ36は、ユーザがビデオ画像を受け取る1つまたは複数の撮像装置62を特定できるようにするために画像設定画面164(図7参照)を表示することができる。画像設定画面164は、新たなカメラおよびその構成の追加や既存のカメラおよびその構成の変更をユーザに可能にさせるようなフォームを含む。ユーザは、キーボードのinsertキーを打つことによって新たな横列を作成することが可能である。モード(Mode)縦列は、PUSHとPULLの値を有するドロップダウンメニューを含む。新たな記録が挿入されると、名称(Name)、URL、モード(Mode)および任意選択のユーザ名(Username)とパスワード(Password)のみを入力することができる。システムコントローラ36は、第1のID縦列と最後の2つの縦列を自動的に埋め込んで記録をデータベース50内にセーブすることができる。任意の横列が更新されるとさらに、最後の2つの縦列に記録を修正しているユーザの識別子および修正日付が含まれた更新値を得ることができる。
[0090]システムコントローラ36は、さらに、ライブビデオ画像90の上に重ねたイベントエリア74のユーザによる作成および表示を可能にさせるためにイベントエリア設定画面166を表示することができる(図8参照)。システムコントローラ36はシステムユーザに対して、前回のイベントエリア74についてデータベース50を検索することを可能にしている。FINDコマンドを用いるとシステムユーザは、名称、ロジックインタフェースまたは装置を基準としてデータベース50xを検索し例えばVERA設定(VERA Configuration)などのイベントエリア設定を見つけ出すことが可能である。新たなイベントエリア74の設定を作成するには、ユニークな名称、並びにユニークなロジックおよび装置の組合せを必要なものとすることができる。FINDダイアログには、イベントエリア設定の現状の状態が何かを示すSTOPPED(停止状態)とRUNNING(進行状態)のいずれかであるようなStatus(ステータス)と呼ぶ縦列が存在することもある。ステータスが進行状態を示す間に設定が変更されてセーブされると、ユーザはVERA Controlフォームに進み、強制的に手作業での更新が要求されることになる。ビデオ構成区画によってシステムユーザは、前回設定しておいたIPカメラを選択するとともに、ライブビデオ区画下に現れるフォーム内へのビデオフィードの開始/停止が可能となる。
[0091]イベントエリア設定画面166は、ユーザに対して1つまたは複数のイベントエリア74の作成および/または修正を可能にさせるイベントエリア設定区画を含む。ライブビデオパネルはユーザに対して、例えばホットスポット、サイズ調整、移動、回転、傾斜(skewing)、複写(duplicating)その他など新たなイベントエリア74を追加するようにエディタと対話することを可能にしている。大部分の対話は、コンテキスト対応の選択メニューを介して実施される。ホットスポット設定パネル(Hotspot Configuration)168はユーザに対して、ユーザがエディタと対話する際における個々のホットスポット/イベントエリア74データの変化を可能にしている。ライブビデオ上で(既存のホットスポットと重ならないように)何もないところを選択することによってシステムコントローラ36は、ユーザに対して3種類の形状(矩形、楕円形および多角形)を有する新たなホットスポットの追加を可能にするようにデフォルトの選択メニューを表示させる。ユーザがホットスポット/イベントエリア74を描出し終わると、これが自動的に選択され、これがホットスポット形状の周りのアニメーションとなった白黒の破線によって示される。ユーザがホットスポット/イベントエリア74を描出し終えかつこれが選択された後に、システムコントローラ36はイベントエリア74と関連付けられた多くの異なるオプションを包含した新たな選択メニューを表示する。ユーザがあるホットスポット/イベントエリアを選択したときに、ユーザが選択したホットスポットを再描出するように選択することができる。さらに、ホットスポットまたはホットスポットからなる群が選択されている間にユーザは、ホットスポットをいくつかの方法で移動させることが可能である。ホットスポットを周りにドラッグさせるのは、ドラッグカーソルが出現するようになるまでマウスを選択したエリアに重ねて置き、次いで単にホットスポットを選択して表示エリア72の周りにドラッグさせることによって実施される。左、右、上および下の矢印を押すことによって、ホットスポットを対応する方向に1画素だけ移動させることが可能である。ユーザはまた、Shiftキーを押したままにする一方で矢印キーのいずれかを押すことによって、ホットスポットを当該方向に10画素だけ移動させることができる。
[0092]選択された単一または複数のホットスポットを選択してホットスポット複写メニューオプションを選択すること、またはCTRL+Cに続いてCTRL+Vとするキーショートカットによるかのいずれかによって、ホットスポット/イベントエリア74を複写することができる。複写の後で、複写またはコピーの時点でホットスポットが位置していた箇所の下で右寄りに正確なコピーが表示されることになる。ユーザがホットスポットをCTRL+Cによってコピーし、後にこれを移動または削除した場合、CTRL+Vによってこれをペーストすると依然としてそのホットスポットが、コピーを行った時点にあった位置にその時点と同じようにして複写されることになる。複写の後にホットスポットにはその中央に、赤色の感嘆符(!)など確認警告が示されることができる。
[0093]選択したホットスポット(複数可)選択メニュー上には、変形操作スケール調整(Scale)、回転(Rotate)および傾斜(Skew)がある。これらのすべては、選択したホットスポットの4つの隅および4つの辺に表示される変形ハンドルが使用される。スケール調整操作によれば、選択したすべてのホットスポットがカーソルおよび変形ハンドル位置によって示される方向にサイズ調整されることになる。デフォルトにおいては、サイズ調整は反対側の変形ハンドルを基準として実行される。右側の図の場合にサイズ調整は、右上隅で実施され、左下隅に固定されるようにスケール調整されることになる。ALTキーを押したままにする一方でマウスをドラッグすることによる場合においてはこれと異なり、ホットスポットをその中心からスケール調整し、これにより反対側の辺を同時にかつ変形させる隅と反対方向に移動させることになる。Shiftキーを押したままにする一方でマウスをドラッグすることによる場合においてはユーザが変形ハンドルをドラッグするとアスペクト比が拘束され、これによりユーザは元の形状から歪むことが避けられることになる。回転操作によれば選択したホットスポットのすべてが変形ハンドルをドラッグする方向に回転する。カーソルは、ユーザが回転モードにいることを示す円形矢印になる。Shiftキーを押したままにする一方でマウスをドラッグすることによってその回転が15度刻みになるようにロックされることになる。選択したホットスポット(複数可)の中心には小さなターゲットアイコンが表示される。記号は回転変換の中心を示す。デフォルトにおいては、アイコンは、常に選択エリアの中心位置で開始される、このためデフォルトにおける回転は選択エリアの中心の周りの回転となる。傾斜操作は、選択したイベントエリア74について、これを傾けるまたは切り詰めることによって変形させる。傾斜を行うと常に、反対側の隅に等しくかつ反対の作用が生じる。ミラーリング(Mirroring)操作によればユーザは、水平方向、垂直方向またはこれら両方向で同時にホットスポットをフリップさせることが可能となる。
[0094]システムコントローラ36はユーザに対して、イベントエリア74のエクスポートおよび/または保存されたイベントエリア74の現状の観察エリアビデオ設定上へのインポートを可能にしている。エクスポートは、ユーザに対してホットスポットのすべてを選択したフォルダおよび名前を付けたファイルにセーブすることを可能にさせるフィイル保存ダイアログをポップアップさせることになる。終了すると最終のセーブ箇所を示すポップアップが現れる。インポートは、XMLファイルを表示したファイル参照ダイアログをポップアップさせることになる。ユーザがあるXMLファイルを選択すると、ファイルに関する詳細が(有効となっている場合)ウィンドウ内でファイル一覧の右側に現れる。
[0095]システムコントローラ36は、要求されるニーズに応じた異なる目的を実行するためにいくつかの異なる種別を含むイベントエリア74を表示することができる。概して、イベントエリア74は、運動を検出するための運動ホットスポットや、制御された環境の変化を検出するための適応型正規化ホットスポットを含むことができる。例えばイベントエリア74は、運動検出ホットスポット、運動トリガーホットスポット、適応型正規化ホットスポットおよび/または上位運動ホットスポットを含むことができる。運動検出ホットスポットは、運動によってトリガーし、次いでその変化を吸収する。運動トリガーホットスポットは、運動によってトリガーし、次いでトリガー状態が保たれる。適応型正規化ホットスポットはコントラスト変化を検出し、ノイズを吸収し、かつ有意な変動に適応するように試みる。上位運動ホットスポットは運動を検出するとともに構成設定に基づいてトリガーする。
[0096]システムコントローラ36は、さらに、各イベントエリア74と関連付けられた状態インジケータ170を表示することができる。各ホットスポット/イベントエリア74はまた、エディタパネル172上に描出される状態(STATE)を有することができる(図10参照)。これらの状態は、特定のホットスポットが特定の状態のセットにあるときにどのような措置を発動する必要があるかを決定するために使用される。
[0097]ホットスポット設定パネル168(さらに、図11および12を参照)によってユーザは、例えば種別、名称と指標、画像処理その他などの個々のホットスポット/イベントエリア74のデータの変更が可能となる。ホットスポット種別(Hotspot Type):ある1つのホットスポットが選択されると、ホットスポットの種別を示すようにドロップダウンが変化する。変化によって次に、ホットスポットの種別が変更されることになる。ある種別から別の種別へのホットスポットの変更が許容されるとともに、設定した任意の設定オプションが種別切替えの全体にわたって保持されることになる。ホットスポット詳細(Hotspot Details):この設定群はすべてのホットスポットについて存在しており、ユーザがある1つのホットスポットを選択したときに表示されるようになる。ここでユーザは、ホットスポットID(Hotspot ID)並びにホットスポットのインデックス(Index)を変更することが可能である。これらは、当該ホットスポットが何を示すのかを詳細に示すために使用される。システムコントローラ36はまた、ホットスポットのエリアをホットスポットのX位置、Y位置、幅および高さを示した画素の形で表示する。画像プレビュー(Image Preview):ユーザはビデオのうちホットスポット/イベントエリア74に包含された部分だけを見ることができる。調整済みビデオは、輝度またはコントラストの調整、フィルタおよびエッジ検出などビデオに対して実施される任意の後処理を示すことになる。プレビューは、ホットスポットが検出のためにビデオをどの様に解釈しているかの内部表現を示すことになる。
[0098]運動ホットスポット設定(Motion Hotspot Configuration):システムコントローラ36は、ユーザに対してホットスポット/イベントエリア74と関連付けられたプロパティの修正を可能にさせるイベントエリア設定画面166を表示することができる。運動検出ホットスポット(Motion Detection Hotspot)と運動トリガーホットスポット(Motion Trigger Hotspot)の両者は、同じ設定オプションを共有している。輝度およびコントラスト(Brightness and Contrast):ビデオの階調範囲を変更する。フィルタ(Filters):画像のイコライズ(Equalize Image)により画像の黒対白の比が等しくなるように画像が調整される;しきい値(Threshold)はビデオの平均輝度を求めるとともに、これに満たない画素を黒にまたこれを超える画素を白に変換する。エッジ検出(Edge Detection):画像のエッジ(大きな強度コントラストをもつエリア)を見つけ出す。安定/動的タイミング(Stable/Active Timing):ホットスポットを安定化したと見なすまでにホットスポットをどのくらい長く動的とする必要があるかを調整する。運動検出(Motion Detection):今回のビデオと前回のフレームの画素間の平均的変化をDistance(距離)によって示す;アルゴリズム(Algorithm):Manhattanは平均的変化に対してすべての画素にわたって等しく重み付けしており、Euclideanは画素間の変化がより大きいものにより大きな重みを付けており;感度(Sensitivity)はホットスポットを動的と見なすことに必要とされる距離値(0.1パーセント単位)を示す。
[0099]システムコントローラ36は、さらに、ユーザに対してイベントエリア74と関連付けられたトリガー状況の調整を可能にさせるトリガー特性画面174を表示することができる(図13参照)。拡張運動ホットスポットトリガー特性(Advanced Motion Hotspot Trigger Properties):これらのオプションはユーザに対してどの様な運動がホットスポット/イベントエリア74をトリガーするかを精細に指定する。これらによれば非常に精細でありながらも柔軟性の高い検出が可能となる。起動変化吸収有効化(Activated Change Absorption Enabled)にチェックを入れると、ホットスポットが動的となった後に変化が吸収されることになる。このことは、ホットスポットに何らかの変化があってこれが起動された場合に、動きを停止するとホットスポットが起動停止となることを意味している。起動遅延(Activation Delay)とは、ホットスポットがその距離が設定感度を上回った後で起動状態になるまでに要する時間の長さである。起動停止遅延(Deactivation Delay)とは、ホットスポットがその設定した感度値未満まで低下した後にホットスポットが(起動状態から)起動停止となるまでに要する時間の長さである。動的安定有効化(Active Stability Enabled)は、ホットスポットを起動させた後に瞬時に安定状態にさせるべきかどうかを決定している。動的から安定への遅延(Active to Stable Delay)とは、ホットスポットが動的になった後で安定と見なすまでに要する時間の長さである。起動停止安定有効化(Deactive Stability Enabled)はホットスポットを起動停止させた後に瞬時に安定状態にさせるべきかどうかを決定している。起動停止から安定への遅延(Deactive to Stable Delay)とは、ホットスポットが起動停止になった後で安定と見なすまでに要する時間の長さである。
[00100]一実施形態においては、システムコントローラ36は、1つまたは複数のイベント記録178の対応するイベントエリア74への割り当てを可能にさせるための制御(Controls)画面176をユーザに対して表示することができる(図14参照)。イベントエリア74についてトリガー状況が検出されるとシステムコントローラ36は、対応するイベント記録178を応答的に作成することになる。設定情報(Configuration Information)によってユーザに対して、設定の名称およびステータス、並びに設定が動作開始になった時点、最近の設定バージョンは何か、最後にリストア目的で動作設定が自動的にバックアップされた時点、並びに利用しているロジックインタフェースが提供される。制御画面176によってユーザは、対応するイベントエリア74に対するイベント記録178の割り当てを含め、選択したVERA設定(VERA Configuration)を制御すること、およびライブビデオ(Live Video)プレビューパネルを制御することが可能となる。
カメライベント(Camera Events):カメライベントはこれらが発生するに従ってリアルタイムで更新している最終数(X個)のイベントからなるリストを示す。メータ種別(Meter Types)は、ユーザに対して当該のVERA設定に結び付けられたメータ/ゲーミング指標を示すとともに、ユーザにゲーミング指標のリアルタイム値を与えている。
[00101]方法ステップ306においてシステムコントローラ36は、イベントエリア74と関連付けられたトリガー状況を検出する。図示された実施形態においては、トリガー状況は、イベントエリア74内での画像特徴の変化と規定される。例えば一実施形態においては、システムコントローラ36は、対象物がイベントエリア74と関連付けられたライブビデオ画像のエリアに入ったおよび/またはライブビデオ画像のエリアから除かれたことを示すために、イベントエリア74内の輝度レベルが所定の輝度レベルを超えた場合および/または輝度レベルが所定の輝度レベルから変化した場合にトリガー状況を検出することができる。
[00102]方法ステップ308においてシステムコントローラ36は、トリガー状況が検出された時点でイベント記録178を作成する。例えばトリガー状況が検出されるとシステムコントローラ36は、イベントエリア74と関連付けられたイベント記録178を決定するとともに、イベント記録178が発生した時間を示すイベント記録178を作成し保存することができる。
[00103]方法ステップ310においてシステムコントローラ36は、イベント記録178にかかるゲーミング指標を決定するともに、ゲーミング指標を示す通知をディスプレイ装置32上に表示する。例えば図15に示したようにシステムコントローラ36は、カジノゲーミング環境内に配置されたゲーミングテーブル64を含むライブビデオ画像90を表示することができる。さらにシステムコントローラ36は、1つまたは複数のポジションイベントエリア180(位置A、B、C、D、EおよびF)、ディーラーイベントエリア182(位置G)、1つまたは複数のプレイヤーハンドイベントエリア184(位置H、I、J、K、LおよびM)、1つまたは複数のプレイヤーベッティングイベントエリア186(位置N、O、P、Q、RおよびS)、および/またはチップトレイイベントエリア188(位置T)を含む複数のイベントエリア74を表示することができる。ディーラーイベントエリア182は、カードゲーム中のディーラーのハンドにかかる複数のトランプカードを配置させるために使用されるゲーミングテーブル64の対応するディーラーハンド箇所の上に重ね合わされている。各プレイヤーハンドイベントエリア184は、カードゲーム中のプレイヤーのハンドにかかるトランプカードを配置させるために使用されるゲーミングテーブル64の対応するプレイヤーハンド箇所の上に配置されている。ポジションイベントエリア180は、対応するプレイヤーポジション(例えば、プレイヤー座席エリア)の上に重ね合わされている。プレイヤーベッティングイベントエリア186は、プレイヤーがベッティングチップを置くために使用する対応するプレイヤーベッティングエリアの上に広がっている。チップトレイイベントエリア188は、ゲーム中に使用するためのベッティングチップを補完するために使用されるディーラーのチップトレイの上に配置されている。
[00104]一実施形態においては、システムコントローラ36は、表示エリア72内に複数のポジションイベントエリア180を表示し、ポジションイベントエリア180のそれぞれを監視し、対応するトリガー状況を検出したときに対応するポジションイベントエリア180に関するポジションイベント記録190を作成することができる(図14参照)。それぞれのポジションイベント記録190は、対応するプレイヤーポジションを占有しているプレイヤーを示すことができる。さらにシステムコントローラ36は、ゲーミングテーブル使用率を含むゲーミング指標を、作成したポジションイベント記録190に応じて決定することができる。例えば以下のステップによって、テーブル使用をリアルタイムで決定するためのデータを収集することが可能である。システムコントローラ36は、位置A、B、C、D、EおよびFにおいて「イベントエリア」を設定し、それぞれの「イベントエリア」について「措置」を確立する。設定可能な変化の観測に反応してシステムによって視覚「イベント」がトリガーされると、「措置」は「使用」フラグを1と0の間で切替え(1=使用済み、0=未使用)、データベース内のステータスを更新することが可能である。現在の稼働の状態は、「使用」フラグを監視しているデータベースに対する単純な照会によってリアルタイムで決定することが可能である。例えば、システムが照会を出したときに位置A、B、EおよびFが使用されている場合、当該時点における使用(または、ヘッドカウント)は4となり、これによりプレイに利用可能な2つの空き座席が存在すること(この構成においては、6座席のゲーミングテーブルに基づく)が示される。
[00105]稼働情報を自動的に収集することによって、テーブルゲーム管理システムはヒューマンエラーの要因を低減しながらテーブルプレイを最大化することになる。内部または外部収益管理ソフトウェアは、追加のテーブルをオープンする必要があるかどうかまたは既存のテーブルをクローズすべきかどうかの決定のため、プレイが増加または減少した際の最小ベット要件の最適化のため、並びにプレイが増加または減少した際の人員配置要件の最適化のためにデータの照会を行うことが可能である。
[00106]システムコントローラ36は、ディーラーイベントエリア182におけるトリガー状況を検出し、ディーラーイベントエリア182におけるトリガー状況が検出された時点でゲームプレイ中に配られたディーラーハンドを示すディーラーイベント記録192を作成することもできる(図14参照)。さらに、システムコントローラ36は、所定期間において作成されたディーラーイベント記録192の数を決定し、決定されたディーラーイベント記録192の数に応じてプレイされるディーラーハンドの平均回数を含むゲーミング指標を決定することができる。例えば、システムコントローラ36は、ディーラーイベントエリア182を確立すること、ディーラーイベントエリア182に対して配られたディーラーハンドを示すディーラーイベント記録192を割り当てること、および視覚イベントがトリガーされたときにディーラーイベント記録192を作成することによって、(ディーラーによる)1時間あたりテーブルハンド数をリアルタイムで決定することができる。以下のステップによって、1時間あたりテーブルハンド数(ディーラーによる)をリアルタイムで決定するためのデータを収集することが可能である。ユーザは、「イベントエリア」を位置Gに設定し、かつ「イベントエリア」に関する「措置」を設定する。構成可能な変化の観測に反応してシステムによって視覚「イベント」がトリガーされると、「措置」によって「プレイされたハンド」フラグを1と0の間(1=プレイ開始、0=プレイ終了)で切替えることが可能である。システムコントローラ36は、変化を「措置」による決定に従って監視し、変化のカウントを記録する。システムコントローラ36はまた、(ディーラーによる)「1時間あたりハンド数」の現状の率を計算してデータベース内に記録することができる。例えば位置Gが1時間あたり55回状態を変化させた場合、そのテーブルゲームに関して55という1時間あたりハンド数の率がデータベース内に注記されることになる。
[00107]1時間あたりハンド数の情報を自動的に収集することによってテーブルゲーム管理システムは、賭けに供するものの平均量の値と1時間あたりハンド数の積に基づいて顧客テーブルレーティングの正確性を増加させる。1時間あたりハンド数の情報を自動的に収集することによって、テーブルゲーム管理システムは、テーブルホールド率に関連するディーラーパフォーマンスを正確にレーティングすることが可能となる。1時間あたりハンド数の情報を自動的に収集することによって、テーブルゲーム管理システムは、テーブルホールド率に関連する顧客行動をさらに正確にレーティングすることが可能となる。
[00108]一実施形態においては、システムコントローラ36は、プレイヤーハンドイベントエリア184における対応するトリガー状況を検出したときに、ゲームプレイ中に配られたプレイヤーハンドを示すプレイヤーハンドイベント記録194の作成を含め、顧客プレイ率を決定することができる。システムコントローラ36は、顧客プレイ率を含むゲーミング指標をプレイヤーハンドイベント記録194およびディーラーイベント記録192に応じて決定することができる。顧客プレイ率は、対応するプレイヤーによってプレイされているディーラーハンドの割合を示すことができる。さらにシステムコントローラ36は、対応するプレイヤーのプレイヤーアカウントを決定し、対応するプレイヤーアカウントに関するプレイヤーレーティングを顧客プレイ率に応じて決定することができる。例えば以下のステップによって、顧客プレイ率をリアルタイムで決定するためのデータを収集することが可能である。システムコントローラ36は、「イベントエリア」を位置Gに設定し、「イベントエリア」に関して(上述のような)1時間あたり総ハンド数(ディーラーによる)を監視するための「措置」を設定し、「イベントエリア」を位置A、B、C、D、EおよびFに設定し、これらの「イベントエリア」のそれぞれに関して(上述のような)テーブル占有状態を監視するための「措置」を設定し、「イベントエリア」を位置N、O、P、Q、RおよびSに設定し、これらの「イベントエリア」のそれぞれに関する「措置」を設定する。構成可能な変化の観測に反応してシステムによって視覚「イベント」がトリガーされると、「措置」によって「プレイハンド」(顧客による)フラグを1と0の間(1=プレイ中、0=プレイ中でない)で切替え、そのデータベース内のステータスを更新することが可能である。占有の状態、ハンドをプレイ中のディーラーの状態、およびハンドを実際にプレイしている着席しているプレイヤーの状態を同じく比較することによって、顧客プレイ率を決定することが可能である。例えば位置「A」が10回のディーラーハンドの間に7回占有されている場合、位置「A」のプレイ率は70%となる。
[00109]マーケティング補償的報償のために使用され、テーブルゲームの個人的リソースおよびゲーミングテーブル、ピットエリアまたはトータルゲーミングエリアに関する最小ベット要件を全体として予想するために使用される顧客レーティング処理にとって顧客プレイ率情報は重要である。顧客プレイ率の情報を自動的に収集することによってテーブルゲーム管理システムは、ヒューマンエラーの要因を低減しながらテーブルプレイを最大化することになる。内部または外部収益管理ソフトウェアは、実際のテーブルプレイに基づいてマーケティング補償的払い戻しをより正確に付与するため、追加のテーブルをオープンする必要があるかどうかまたは既存のテーブルをクローズすべきかどうかの決定のため、プレイが増加または減少した際の最小ベット要件の最適化のため、並びにプレイが増加または減少した際の人員配置要件の最適化のために、データの照会を行うことが可能である。
[00110]システムコントローラ36はまた、顧客ハンドの勝敗を決定することができる。例えば以下のステップによって、顧客ハンドの勝敗をリアルタイムで決定するためのデータを収集することが可能である。システムコントローラ36は、「イベントエリア」を位置Gに設定し、「イベントエリア」に関してプレイハンド(上述のようにディーラーによるもの)を監視するための「措置」を設定し、「イベントエリア」を位置N、O、P、Q、RおよびSに設定し、「イベントエリア」に関してプレイハンド(上述のように顧客によるもの)を監視するための「措置」を設定し、「イベントエリア」を位置H、I、J、K、LおよびMに設定し、かつこれらの「イベントエリア」のそれぞれに関する「措置」を設定するように構成されることができる。構成可能な変化の観測に反応してシステムによって視覚「イベント」がトリガーされると、「措置」によって「顧客ハンド視認可能」フラグを1と0の間(1=視認可能、0=視認不可能)で切替え、データベース内のステータスを更新することが可能である。したがって、ディーラーハンド状態が「0」に変わったことによる決定に従って「ディーラーハンド」の終了に達した場合に、任意の残りの顧客ハンドが「視認可能」であるおよび「ベッティングエリア」が占有されていることによって、ディーラーのカードが除去される前にカードが除去されないためにその顧客の「ハンドの勝ち」が示唆される。
[00111]顧客勝敗統計は、マーケティング補償的報償に関してテーブルゲームの個人的リソースおよびゲーミングテーブル、ピットエリアまたはトータルゲーミングエリアに関する最小ベット要件を全体として予想するために使用される顧客レーティング処理にとって重要である。
[00112]顧客勝敗統計を自動的に収集することによってテーブルゲーム管理システムは、ヒューマンエラーの要因を低減しながらテーブルプレイを最大化することになる。内部または外部収益管理ソフトウェアは、実際のテーブルプレイに基づいてマーケティング補償的払い戻しをより正確に贈るためにデータの照会を行うことが可能である。
[00113]顧客勝敗統計を追跡し比較することによって、顧客の「スキルレベル」の決定が可能である。「顧客スキルレベル」を自動的に推定することによってテーブルゲーム管理システムは、ヒューマンエラーの要因を低減しながらテーブルプレイを最大化することになる。内部または外部収益管理ソフトウェアは、スキルレベルオフセット比に基づいてマーケティング補償的払い戻しをより正確に贈るためにデータの照会を行うことが可能である。
[00114]さらにシステムコントローラ36は、最適なテーブルプレイに必要なチップレベルを維持するためにチップトレイカウントを監視することができる。例えばシステムは、「イベントエリア」を位置Tに設定することおよび「イベントエリア」に関して位置「T」の変化を監視するための「措置」を設定することを含む「チップトレイカウント」をリアルタイムで決定することができる。システムコントローラ36は、イベントエリア内にチップスタックを表すためのエリアを構成し、チップ額の金種ごとに「色相範囲」を割り当て、単一のチップまたは固定のチップ群が占有する「表面エリア」を割り当てることができる。「イベントエリア」内で各チップ色相に関する構成した「エリア消費」に基づいて、「措置イベント」がトリガーされたときにチップカウントを決定し自動的に更新することが可能である。内部または外部のテーブル管理ソフトウェアは、現状のテーブル在庫をリアルタイムで決定するためにデータの照会を行うことが可能である。内部または外部のテーブル管理ソフトウェアは、「テーブル補充」または「テーブルクレジット」が必要となる時点を示唆するためにデータの照会をリアルタイムで行うことが可能である。解法1、2および3以降を自動化することによって、最小の中断によってテーブルプレイを最大化することが可能である。
[00115]方法ステップ312においてシステムコントローラ36は、所定期間内において対応する時間間隔で決定したゲーミング指標を示すゲーミング指標記録を含む現状のトレンドデータセットを作成し、現状のトレンドデータセットを示す現状のトレンドトレース104(図17参照)を作成して表示する。
[00116]方法ステップ314において、システムコントローラ36は、現状のトレンドデータに基づいて観察エリア56の状況を決定する。例えばシステムコントローラ36は、ゲーミングテーブル64におけるゲームプレイの状況を、ゲーミング指標および/または現状のトレンドデータに応じて決定することができる。さらにシステムコントローラ36は、決定したゲーミング指標が所定のゲーミング指標と異なる場合にゲームプレイの状況を所定の状況に満たないものと決定することができる。
[00117]方法ステップ316において、システムコントローラ36は、観察エリア56に関する決定した状況に応じて補正措置を選択し、ゲームプレイの状況および選択した補正措置を示す通知メッセージをディスプレイ装置32上に表示する。一実施形態においては、システムコントローラ36は、現状のトレンドデータセットと同様の履歴トレンドデータセットを決定し、補正措置を履歴トレンドデータセットに応じて選択することができる。
[00118]方法ステップ318において、システムコントローラ36は、予測トレンドデータセットをその選択した補正措置に応じて作成し、予測トレンドデータセットを示す予測トレンドトレース116を作成して表示する。
[00119]一実施形態においては、システムコントローラ36は、カジノ内のゲーミングテーブル64のすべてに関する全体像を提供し、ゲーミングテーブル64のすべてがどのようなパフォーマンスであるかに関する視認性をシステムユーザに与える収益管理フォーム196(図16参照)を作成して表示する。システムユーザは、テーブルの使用度合いがどのくらいであるかを視覚的に確認し判断を行うことが可能である。さらに収益管理フォーム196は、その判断がフロアに対してどのような種類の影響を与えたかを確認するためにシステムコントローラ36によるこれらの時間中のカジノの状態に関するデータの収集を可能にさせるような補正措置のユーザによる選択を可能にしている。システムコントローラ36は、補正措置198に関する推奨内容を作成して表示もする。推奨内容が作成される理由は2つある。その1つ目は、設定された推奨パラメータに適合した装置および/またはゲーミングテーブルの経時的なトレンドを観察することに基づくものである。一例は、テーブルが5分間にわたって満席である場合に別のテーブルをオープンさせるように推奨することである。別の例は、テーブルの賭けに供するものの最小量が30分間以上にわたって理想的な使用率を15%超えていた場合に、テーブルの賭けに供するものの最小量を上昇させるように推奨することである。その2つ目は、前回の措置と適合したデータトレンドを観察することに基づくものである。例えば、金曜日の夜7時にピット責任者が5デッキブラックジャックテーブルにおける賭けに供するものの量を$25最小ベットに上昇させるように判断している。この時点においてシステムコントローラ36は措置に先立ってトレンドを保存する。このトレンドが再度見つかった場合、措置を反復させるような推奨がなされる。ある推奨内容が作成された場合、推奨テーブルに1つの横列が追加されることになる。
[00120]図示された実施形態においては、システムコントローラ36は、オープンしているそれぞれのゲーミングテーブル64のテーブル稼働率に基づいてカジノゲーミング環境の全体占有を決定する。カジノボックス200は、フロアの全体的な使用を表示すグラフィックを示す。各テーブルは、構成された理想的なヘッドカウントを有する、すなわちすべてのテーブルが理想状態に一致していれば100%にある。そうでなければシステムコントローラ36は、あるテーブルがその理想状態からどのくらい隔たっているか計算し、すべてのテーブルにわたるその値の平均値を減算する。例えば一実施形態においては、BJ01は理想値25%に対して0%の占有であることがあり、またBJ02は29%の理想値に対して28.57%であることができる。BJ01はその理想値から25%離れている。25%の差を25%の理想値で除算すると、その理想状態からの外れが100%の重み差であることになる。BJ02は理想状態から0.43%にある。0.43%の差を29%の理想値で除算すると、その理想状態からの外れが1.48%の重み差であることになる。オープンしているこれらの2つのテーブルの間においては、これが全体で101.48%の全体差であり、全体として理想状態から平均で50.74%外れている。システムコントローラ36は、数値を100%から減算して49.26%を得ている。
[00121]テーブルボックス202は、カジノフロア上のすべてのテーブルを、ピット(デフォルト)またはゲームを基準として並べ替えしてツリー状にして含んでいる。装置ノードは、資産番号、ゲーム、現状の賭けに供するものの最小/最大量および現状の使用を示す。緑色のライトは装置が理想状態の10%以内にあることを示す。黄色のライトは装置が理想状態を少なくとも10%だけ上回ることを示す。赤色のライトは装置が理想状態を少なくとも10%だけ下回ることを示す。任意のペアレントノードは、任意のチャイルドが赤色のライトを有する場合に赤色のライトを有し、任意のチャイルドが黄色のライトを有しかつ赤色のライトを有するチャイルドがない場合に黄色のライトを有し、すべてのチャイルドが緑色のライトを有する場合に緑色のライトを有することになる。任意のアイコンを選択すると、その装置に対する措置実行に至るオプションを伴ったメニューが表示される。「措置実行」を選択すると、装置に関する推奨/措置ウィンドウがポップアップされる。推奨/補正措置は、テーブルのオープン、テーブルのクローズ、賭けに供するものの最小量の引き上げ、および/または賭けに供するものの最小量の低減を含むことができる。テーブルに関する推奨内容は推奨アイコン204によって表現される。
[00122]一実施形態においては、システムコントローラ36は、現状のゲーミング指標トレンド104を表示するテーブルパフォーマンスパネル206(図16および17参照)を含む収益管理フォーム196を表示することができる。一実施形態においては、テーブルパフォーマンスパネル206は、直近の15分間分のハンドおよびその稼働率を、そのテーブルに関して理想的な現状の設定済み稼働率と一緒に表示することができる。さらにテーブルパフォーマンスパネル206は、ゾーン/バンク/ゲームを選択したときにグラフ上にすべてのチャイルド装置を示すことができる。例えばユーザがある装置を選択することによってゲーミングテーブル64にアクセスしたときに、システムコントローラ36は右側をオープンにし、どのくらい良好なパフォーマンスであるかに関する情報をロードすることができる。ゲーム/バンクを選択すると、包含されたすべての装置に関するデータがロードされる。
[00123]推奨ボックス208は、システム作成の推奨内容を有するすべてのテーブルを表示する。ある横列が選択されると、テーブルパネル206内でそのテーブルが選択されることになる。横列の選択によって、その措置に関する詳細な分析が得られる。稼働率がある長い期間にわたって理想状態より高ければ、さらにテーブルをオープンさせるか最小ベットを引き上げるべきであることが分かる。例えば、ある長い期間にわたって+10%占有を示す$100 ブラックジャックテーブルがいくつか存在していた場合、さらにオープンさせるべきであることが分かる。このことは、うまくいけばフロア管理者がフロアに関する俯瞰的データを有することに役立ち、利益の最大化のための判断を行う支援とすることが可能である。
[00124]推奨内容は現状のデータを読み取りこれをデータベース50に構成された記録と比較しているスレッドに基づいて作成される。トレンドに一致した十分なデータが存在する場合、記録が作成されてウィンドウ内に表示されることになる。
[00125]システムコントローラ36は、ゲーミングテーブル64と関連付けられた情報を含むテーブル状態(Table State)フォーム210(図18〜20参照)を作成して表示することもできる。例えば一実施形態においては、システムコントローラ36は、テーブル情報タブ(Table Info)212、最近のハンドタブ(Recent Hands)214および座席情報タブ(Seat Info)216を含む3つのカテゴリーのデータを含むテーブル状態フォーム210を作成して表示することができる。
[00126]テーブル情報タブ212は、テーブル(複数可)の現状の状態のデータおよびオープン以降の対応するゲーミングテーブル64に関するデータを表示する。
現状(Current)ボックス:
ステータス(Status):テーブルのステータス
;現状のゲーム(Current Game):テーブルがオープンしている場合にここに現状のゲームが表示される
;ヘッドカウント(Head Count):使用されている座席数(全使用に対する割合を伴う)
;理想的な稼働率:ゲーム/賭けに供するものの最小大/最大量に関して設定された理想的な稼働率。
テーブルオープン以降(Since Table Open)パネルには、直近のテーブルオープン以降のデータが含まれている
:オープン済みテーブル(Table Opened):テーブルがオープンされた日付/時刻
;実施したハンド数(Hands Dealt):テーブルがオープンされて以降のハンド数
;総プレイ時間(Total Play Time):ゲームが能動的にプレイされている間の総経過時間。シャッフルやハンド間に費やされた時間はカウントしない
;1ハンドあたり平均時間(Avg Time/Hand):総プレイ時間を実施したハンド数で除算した値
;1時間あたりハンド数(Hands/Hour):実施したハンド数をオープン以降の時間数で除算した値
;推定バイイン(Est Buy In):推定されるバイイン(開始以降になされたすべてのハンドにわたって最小賭けに供するものの量と各ハンドの賭けに供するもののカウントの積をとることによって加えられる)。オープンテーブルレーティングが存在する場合は、その座席の賭けに供するものの平均量が賭けに供するものの最小量の代わりに使用される。
;平均稼働率(Avg Occupancy):開始以降のすべてのハンドにわたる平均ヘッドカウントを座席の総数で除算した値。
[00127]最近のハンドタブ214は、対応するゲーミングテーブル64において最近に完了したハンドに関するデータを表示する。
ハンドタイム(Hand Time):ハンドが開始された日付/時刻
;経過時間(Duration):ハンド開始からハンド終了までの経過時間量
;ヘッドカウント(Head Count):そのハンドに関する占有された座席数
;賭けに供するものの量のカウント(Wager Count):そのハンドに関して使用されたベット数
;賭けに供するものの推定平均量(Est Avg Wager):1人あたりの賭けに供するものの平均量。レーティングがオープンされていない場合は、すべての顧客はそのテーブルの最小ベットに設定される。そうでない場合は、オープンレーティングによって数値を動かすことが可能である。
[00128]座席情報タブ216は、対応するゲーミングテーブル64における個々の座席に関するデータを表示する。
No.#:座席番号
;使用済(Occupied):座席が占有されているかどうかがチェックされる
;着座時間(Time In Seat):座席が最初に使用されて以降の経過時間量
;ハンドカウント(Hand Count):座席が使用されて以降になされたハンドの数
;賭けに供するものの量のカウント(Wager Count):座席が使用され、以降に座席でベットがあったハンドの数
;プレイ%(Play %):賭けに供するものの量のカウントをハンドカウントで除算した値
;バイイン(Buy In):座席が使用されて以降に座席で賭けられたと推定される値。座席に関するオープンレーティングが存在する場合は、バイインは座席にベットがあったハンドごとに当該レーティングの賭けに供するものの平均量分だけ増分されることになる。そうでない場合は、座席にベットがあったハンドごとにテーブルの賭けに供するものの最小量分だけ増分させることになる。
[00129]一実施形態においては、システムコントローラ36は、現状のトレンドデータおよび補正措置に関連した情報を含む推奨/補正措置(Recommendations/Corrective Actions)フォーム218(図21〜22参照)を表示させることができる。推奨/措置フォーム218によってユーザは、装置/ゲーミングテーブル64に対する措置の実行を判断することが可能となる。推奨ボックス208内の記録が選択された場合、または推奨を受けた装置が選択された場合には、その推奨の理由を記載したヘッダーを伴って推奨/措置フォーム218が表示される。その推奨内容は、テーブルをオープン/クローズさせるまたは最小賭けに供するものの量を引き上げ/引き下げるという基本推奨と一致するか、前回の措置の実施時に見出された履歴トレンドを参照するかのいずれかとなる。フォーム218は、直近の15分間分のハンド、テーブル稼働率およびゲーム/最小最大賭けに供するものの量において設定された理想的な稼働率(Occupancy Ileal)を表示することができる。
[00130]最下部分にはタブ/措置セレクタ制御子220を表示する。ある措置が選択されると、セレクタが画面の最上部までスライドし、選択した措置に関する履歴統計を表示す履歴パフォーマンスチャート(Historical Performance Chart)222(図22参照)を表示させることになる。例えばユーザがある措置を選択すると、システムコントローラ36は対応する履歴パフォーマンスチャート222を表示させる。システムコントローラ36は、措置が実行された直近の数回を巡って対応するゲーミングテーブル64でプレイされたハンドに関するデータを収集する。4つの期間において分析が収集できる:
1)直近の6日[当該曜日]@[現在の時間]:直近の6週間において同じ曜日で現在の時刻の1時間以内に装置でなされたすべての措置が収集される。これらの措置から15分間以内にプレイされたすべてのハンドが引き出されて分析される。
2)直近の6日[当該平日/週末日]@[現在の時間]:直近の6週間において平日または週末(現在の曜日による)の現在の時刻から1時間以内に装置でなされたすべての措置。これらの措置から15分間以内にプレイされたすべてのハンドが引き出されて分析される。
3)直近の6日[当該平日/週末日]:直近の6週間において平日または週末(現在の曜日による)の全日にわたって装置でなされたすべての措置。これらの措置から15分間以内にプレイされたすべてのハンドが引き出されて分析される。
4)直近の6週間:直近の6週間に装置でなされたすべての措置。これらの措置から1時間以内にプレイされたすべてのハンドが引き出されて分析される。
[00131]ユーザはまた、「縦列の選択(Select Columns)」を選択することによって、システムコントローラ36が作成して表示させることができる様々なゲーミング指標を選択することができる。分析され、表示されるゲーミング指標には、以下のものを含むことができる。
[00132]
ヘッドカウント:
事前ヘッドカウント:それぞれの措置に関して、措置日付/時刻の前に行われたハンドだけを分析する。それぞれのハンドのヘッドカウントが足し合わされ、ハンドの数で除算されており、当該措置に関する措置前の平均ヘッドカウントが得られる。それぞれの措置全体で、値を平均する。
事後ヘッドカウント:上と同様であるが措置日付/時刻の後のハンドだけが用いられる。
平均ヘッドカウント:上と同様であるが、措置日付/時刻の前と後のハンドが用いられる。
ヘッドカウント変化(Head Count Change):事後ヘッドカウントから事前ヘッドカウントを減算した値。
[00133]
稼働率:
事前稼働率:それぞれの措置に関して、措置日付/時刻の前に行われたハンドだけを分析する。ハンドごとに稼働率が計算され(ヘッドカウントがテーブルの全座席数で除算される)、すべてのハンドにわたる平均稼働率が見出される。これが当該措置に関する事前稼働率である。それぞれの措置について反復して、すべての措置全体で平均することによって、事前稼働率の全体値が得られる。
事後稼働率:上と同様であるが措置日付/時刻の後のハンドだけが用いられる。
平均稼働率:上と同様であるが措置日付/時刻の前と後のハンドが用いられる。
稼働率変化(Occupancy Change):事前稼働率から事前稼働率を減算した値。
[00134]
1時間あたりハンド数:
事前1時間あたりハンド数:各措置に関して、措置日付/時刻の前に行われたハンドだけを分析する。措置前に行われたハンド数をカウントし、1時間あたりハンド数の率(行われたハンド数を分で除算して60倍する)を計算する。1時間あたりハンド数の率をすべての措置全体で平均する。
事後1時間あたりハンド数:上と同様であるが措置日付/時刻の後のハンドだけが用いられる。
1時間あたり平均ハンド数:上と同様であるが措置日付/時刻の前と後のハンドが用いられる。
1時間あたりハンド数変化(Hands Per Hour Change):事後1時間あたりハンド数から事前1時間あたりハンド数を減算した値。
[00135]
収入:
事前収入:それぞれの措置に関して、措置日付/時刻の前に行われたハンドだけを分析する。措置に関する収入を計算する−事前ヘッドカウントをテーブル最小ベットと積算した値。収入をすべての措置全体で平均する。
事後収入:上と同様であるが措置日付/時刻の後のハンドだけが用いられる。
平均収入:上と同様であるが措置日付/時刻の前と後のハンドが用いられる。
収入変化(Revenue Change):事後収入から事前収入を減算した値。
[00136]
コスト:
事前コスト:それぞれの措置に関して、措置日付/時刻の前に行われたハンドだけを分析する。ゲーム/賭けに供するものの最小量/最大量についてすべてのスタッフに関する1時間あたりのコスト(収益管理設定フォーム上で設定される)をプレイされたハンド数で除算することによって1ハンドあたりのコストを計算する。コストをすべての措置にわたって平均する。
事後コスト:上と同様であるが措置日付/時刻の後のハンドだけが用いられる。
平均コスト:上と同様であるが措置日付/時刻の前と後のハンドが用いられる。
コスト変化:事後コストから事前コストを減算した値。
[00137]
利益:
事前利益:事前利益から事前コストを減算した値。
事後利益:事後利益から事後コストを減算した値。
平均利益:すべての収入の総和からすべてのコストの総和を減算した値。総計がハンド数で除算される。
利益変化:事前利益から事後利益を減算した値。
[00138]システムコントローラ36は、さらに、6つの推奨オプション(Raise Min Bet、Lower Min Bet、Open Table、Close Table、Custom、No Action)を表示することができる。推奨したオプションには動きのある黄色の円のマークが付けられ、一方最も頻繁に使用されるオプション(推奨オプションでない場合)には青色の円のマークが付けられる。任意の措置を選択することで当該措置に関する履歴データが確認される。これらの措置はまた、どの措置を実行すべきかを判断するときの選択の役割をする。
[00139]システムコントローラ36は、前回使用したカスタム措置(Custom Action)を選択するか新たなものを作成するかのオプションをユーザに提供することもできる。新たな措置に関しては履歴データが存在しないため、これが表示されない。既存の措置の場合と同様に、これら選択されたカスタム措置もこれらの使用のために履歴データを作成する。ユーザは、これらの措置が注記され、将来の推奨で使用されることになることが通知される。
[00140]一実施形態においては、システムコントローラ36は、現状のトレンドデータ、履歴トレンドデータおよび1つまたは複数のゲーミングテーブル64と関連付けられた予測トレンドデータを示す情報を含むトレンドおよび予想(Trends and Forecasting)フォーム224(図23および24参照)を作成して表示することもできる。トレンドおよび予想フォーム224は、前回のデータおよび将来の予測データを含むデータを表示するためのグラフを包含している。システムコントローラ36はまた、分析する日付範囲、使用する粗さおよび存在させるグラフの種別の選択をユーザに可能とさせている。ユーザは、範囲/粗さまたはグラフ種別を変更することが可能である。
[00141]標準グラフは、x軸を開始終了日付(Start End Date)で指定された日付にわたって示す。グラフを折り返し(Folded)に設定すると、x軸は選択した粗さ(日付/期間)の長さにわたり、選択した粗さで各項目に関するグラフについて1本のラインを示すことになる。これによってユーザには、2つの異なる期間からのデータを互いに重ねて観察する機会が提供される。
[00142]例えば、図24に示したように、2012年11月から2012年12月までの期間にわたる収入をマッピングしたグラフを、2012年11月の収入に関する1本のラインと2012年12月の収入に関する1本のラインとの2本のラインを表示させるように日単位の粗さで月単位で折り返させることができる。x軸が指定された全日付範囲においてはなく1日〜31日の範囲であることに留意されたい。このことは2つの比較可能な時間塊を比較するための単一の空間を提供できるように歴月が互いに重ね合わされるように「折り返され」ていることに由来する。システムコントローラ36はまたユーザに対して、特定の日をグラフから除外すること、およびグラフに含めるまたはグラフから除外すべき個々の日、月または曜日を選択することを可能にしている。
[00143]システムコントローラ36は、ユーザに対して、グラフにおいて測定される値を修正することをも可能にしている。例えばユーザは、収入、稼働率、利益、1時間あたりハンド数および平均ベットを含め追加のゲーミング指標値を付け加えることができる。さらにユーザは、任意の数でゾーン/バンク/装置またはゲーム/最小ベットの組合せを選択することができる。ユーザは、特定のゾーン/バンク/装置またはゲーム/最小ベットを選択することができる。装置が選択されるとユーザは、格子に関してフィルタとして含めることを希望するオブジェクトを見出すためにツリーをナビゲーションすることが可能である。ゲーム/最小ベットが選択されるとユーザは、フィルタに追加させるためのゲーム/最小ベットの組合せを選択することが可能である。
[00144]システムコントローラ36はまたユーザに対して、ゲーミングテーブル64と関連付けられた予測トレンドデータを表示することを可能にしている。例えばユーザは、選択した各項目に関するグラフ内の新たなラインとしてプロジェクション(Projection)、予想(Forecast)および理想的トレンド(Ideal Trends)を表示することができる。
[00145]予測トレンドデータは、現状のトレンドデータをある期間にわたって分析することによって作成される。一実施形態においては、6つの履歴データ点を取ってプロジェクション値を作成することによってプロジェクションが決定される。予想値もプロジェクションと同じ式を利用するが、シード点としては現状のデータを用いている。
[00146]プロジェクションモデル:システムコントローラ36によって作成されるプロジェクションは6週間の期間にわたって値を測定することに基づくことができる。プロジェクションは、予測可能な重要な日(祝祭日、給料日、スポーツイベント)によって影響されるように設定することが可能である。データを分析してプロジェクションを作成するためには多種多様な方法が存在する。オプションの1つは、時間の経過に従った移動平均線を生成するように1つの横列内のいくつかのデータ点の平均値をプロットしている単純移動平均(SMA)である。ここからシステムコントローラ36はまた、その値のボラティリティを分析し、これを用いて上方向/下方向の揺れに関する備えを改善するように標準偏差を計算することができる。累積型移動平均(CMA)、重み付け移動平均および指数型移動平均を含む追加の分析を実行することができる。使用できる別のアルゴリズムは三重指数平滑アルゴリズムである。予想を作成するために既存の実際のデータは、より最近のデータに対してより大きな重みを与えている平滑アルゴリズムに通される。これは、科学者やエンジニアに統計的手法を教示するため設計されたNIST Handbook(米国商務省の1機関の米国標準技術研究所)によって提供される統計アルゴリズムである。
[00147]三重指数平滑化は、時間1〜10から一連のデータを取得し、時間2〜10から平滑化されたデータ点を作成する。平滑化された曲線を調整するために使用されるような履歴要求に関する調整のための1つのパラメータ、最近のトレンドに関する調整のための1つのパラメータ、および季節性変化に関する調整のための別の1つのパラメータという3つの追加のパラメータが存在する。これらのファクタの値に応じて、平滑化曲線は元のデータ点から広い範囲の誤差を有する可能性がある。最小の誤差量をもつ曲線を見出すように、存在し得るパラメータ値のすべてを0から1までコードを全体にループさせることができる。これによって最終的に、その値に関する履歴要求を示す平滑曲線が提供され、重み付けされたトレンドに基づいて予想がなされ、また季節性の変化についての調整がなされる。
[00148]予想モデル:システムコントローラ36によって日単位レベルの予想を扱うための単独のモデルが利用される。ライブデータが与えられると予想モデルは、プロジェクションモデルに記述されたトレンドを用いてライブデータを調整することによって日単位レベルの予想を作成する。6週間分のデータによってこれに続く日に観察されると予測されるヘッドカウントの揺れに関する相対的な予測を提供することができ、その日が実際に到来してカジノのオーバーパフォームやアンダーパフォームが大きかったときには、予想モデルによって履歴プロジェクションから異なる値が提供されることになる。
[00149]一実施形態においては、システムコントローラ36はユーザに対して、ゲーミングテーブル64の運用と選択した補正措置198についての様々なコストを、関連する運用コストに基づいて入力することを可能にしている。例えばユーザは、従業員時間賃金を示すコストを入力することができる。システムコントローラ36は、これらのコストを用いて、テーブルまたはピットのオープンに何単位のコストが要求されるのかを決定することができる。データは、収益管理推奨/措置および履歴分析において、1時間あたりのコストまたは1ハンドあたりのコストを計算する際に使用されるものである。コストは、コスト種別、ゲーム、賭けに供するものの最小量/最大量のレベルで設定されることができる。このことは、当該ゲームおよび賭けに供するものの最小量/最大量に一致しているすべての装置が当該乗算器において設定されたコスト種別を有することを意味する。
[00150]システムコントローラ36は、ユーザに対して、指定された最小/最大ベット構成によってゲームの理想的なパフォーマンス指標を構成することも可能にしている。ユーザは、稼働率、平均ベットおよび1時間あたりハンド数などの与えられた指標のそれぞれに関してすべての理想的パフォーマンス値を特定することができる。
[00151]上記においては、ゲーミング環境を運用するためのシステムおよび方法の例示的な実施形態について詳細に記載している。本システムおよび方法は、本明細書に記載した特定の実施形態に限定されるものではなく、むしろ本システムの構成要素および/または本方法のステップが本明細書に記載した別の構成要素および/またはステップと独立に単独で利用されることができる。例えば本システムはまた、別の賭けシステムおよび方法と組み合わせて用いられることができるとともに、本明細書に記載したようなシステムだけによる実施に限定するものではなく、むしろ、例示的な実施形態をその他の任意の監視用途と連携して実装し利用することが可能である。
[00152]本明細書に記載したようなコントローラ、コンピューティング装置またはコンピュータは、少なくとも1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニットおよびシステムメモリを含む。コントローラは、典型的には、少なくとも何らかの形態のコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。限定でなく例示としてコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータなどの情報の保存を可能とする任意の方法またはテクノロジーで実装された揮発性や不揮発性で取外し可能や取外し不可能な媒体を含むことができる。通信媒体は典型的には、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータを、搬送波やその他の伝送機構などの変調式データ信号の形で具現化し、任意の情報送達媒体を含む。当業者であれば信号内で情報がエンコードされるような方式で設定または変更を受ける1つまたは複数の特徴を有する変調済みデータ信号について熟知されていよう。上述のもののいずれかの組合せもコンピュータ読み取り可能な媒体の趣旨域内に含まれる。
[00153]本明細書に例示され説明された本発明の実施形態における動作の実行または実施の順序は、特に指定がない限り必須ではない。すなわち、本明細書に説明された動作は、特に指定がない限り任意の順序で実施されてもよく、本発明の実施形態は、本明細書に開示された動作よりも多いまたは少ない動作を含んでもよい。例えば、特定の動作を、別の動作の前、別の動作と同時、若しくは別の動作の後に実行または実施することは、本発明の態様の範囲内であると考えられる。
[00154]いくつかの実施形態においては、本明細書に説明されるようなプロセッサには、システムおよびマイクロコントローラ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理回路(PLC)、および本明細書に説明された機能を実行できる任意の他の回路またはプロセッサを含む、任意のプログラマブルシステムが含まれる。上記の例は、例示にすぎず、したがって、プロセッサという用語の定義および/または意味を何ら限定することを意図していない。
[00155]いくつかの実施形態においては、本明細書に説明されたようなデータベースには、階層型データベース、関係型データベース、フラットファイルデータベース、オブジェクト関係データベース、オブジェクト指向データベース、および、コンピュータシステムで記憶されたレコードまたはデータの任意の他の構造化された集まりを含む、データの任意の集まりが含まれる。上記の例は、例示にすぎず、したがって、データベースという用語の定義および/または意味を何ら限定することを意図していない。データベースの例は、Oracle(登録商標) Database、MySQL、IBM(登録商標) DB2、Microsoft(登録商標)SQL Server、Sybase(登録商標)およびPostgreSQLを含むが、これに限定されない。しかしながら、本明細書に説明されたシステムおよび方法を可能にする任意のデータベースを使用することができる。
(OracleはOracle Corporation(Redwood Shores;California)の登録商標であり、IBMはInternational Business Machines Corporation(Armonk;New York)の登録商標であり、MicrosoftはMicrosoft Corporation(Redmond;Washington)の登録商標であり、またSybaseはSybase(Dublin;California)の登録商標である。)
[00156]本明細書は、本発明を開示するために、最良の形態を含む例を使用しており、また、任意の装置またはシステムを作製および使用すること、および任意の組み込まれた方法を実施することを含めて当業者が本発明を実施することを可能にするために、最良の形態を含む例を使用している。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に思い付く他の例を含むことができる。本発明の他の態様および特徴は、図面、開示、および添付の特許請求の範囲の検討から得ることができる。本発明は、特に添付の特許請求の範囲内に記載された以外の方法で実施され得る。添付の特許請求の範囲内に列挙されたステップおよび/または機能は、その列挙されたステップおよび/または機能の順序に関わらず、動作の特定の順序に限定されないことにも留意されたい。
[00157]当業者であれば、本明細書に記載したシステムおよび方法は、スタンドアロンシステムであってもよいこと、さらに、既存のゲームシステムに組み入れることができることを容易に理解されよう。本発明のシステムは、プログラム、オペレーティングシステム、メモリ記憶装置、データ入力/出力装置、データプロセッサ、データ通信システム、ワイヤレスその他とのリンクを有するサーバ、およびデータ送受信端末など、様々なコンピュータ、ネットワーク関連のソフトウェアおよびハードウェアを含むことができる。さらに、例えば、データの受信や表示に関連するステップなど、本明細書で検討したあらゆる方法ステップは、本明細書に記載したステップを実施するために、従来のハードウェアおよび/またはソフトウェアテクノロジーを通じたデータの送信、受信および処理をさらに含んでもよい。当業者であれば、そのプレイヤーまたはオペレータが、ローカルネットワークまたはグローバル通信ネットワークを介してモバイル装置、ゲームプラットフォームまたはその他のコンピューティングプラットフォームのいずれかを通じて有用なアクセスが設けられている限りにおいて、使用されるソフトウェアまたはハードウェアの詳細な種別は、本発明の方法の実現にとって重要ではないことを理解されよう。
[00158]本発明の様々な実施形態の特定の特徴は、いくつかの図面に示され他の図面に示されていないことがあるが、これは単に便宜のためである。本発明の原理に従って、図面の任意の特徴が任意の他の図の任意の特徴と組み合わされて参照および/または請求されることがある。
10…エンタテインメントおよび監視システム、12…サーバシステム、14…ユーザコンピューティング装置、16…プレイヤートラッキングシステム、18…グラフィックインタフェース、20…通信リンク、22…ネットワーク、24…携帯電話通信ネットワーク、26…モバイルコンピューティング装置、28…スマートフォン、30…コントローラ、32…ディスプレイ装置、34…ユーザ入力装置、36…システムコントローラ、38…通信サーバ、40…オーディオ/ビデオサーバ、42…プレイヤートラッキングサーバ、44…イベント認識サーバ、46…収益管理サーバ、48…データベースサーバ、50…データベース、52…ネットワーク、54…管理者ワークステーション、56…観察エリア、58…ゲーミング環境、60…画像一斉送信システム、62…撮像装置、64…ゲーミングテーブル、66…カジノフロア、68…プロセッサ、70…メモリ装置、72…表示エリア、74…イベント選択エリア、76…イベント認識コントローラ、78…収益管理コントローラ、80…イベントエリア選択モジュール、82…トリガー状況モジュール、84…イベントモジュール、86…エリア表示モジュール、88…通知モジュール、90…ライブビデオ画像、92…カジノケージ、94…表示モジュール、96…予測モジュール、98…エリア指標モジュール、100…エリア状況モジュール、102…プレイヤートラッキングモジュール、104…現状のトレンドトレース、106…現状のテーブル占有トレンド、108…目標テーブル稼働率、110…第1のテーブル占有トレンド、112…第2のテーブル占有トレンド、114…ノード、116…予測トレース、118…装置、120…ゲームマシン、122…非ゲームマシン、124…キオスク、126…販売時点管理または換金端末、128…ネットワーク、130…コンピュータ、132…コンピュータプログラムアプリケーション、134…データベース、136…プレイヤートラッキングアカウント、138…プレイヤー、140…ゲームコントローラ、142…硬貨紙幣管理装置、144…表示プロセッサ、146…RAM、148…ROM、150…ディスプレイ、152…プレイヤートラッキング装置、154…プロセッサ、156…プレイヤー識別カードリーダー、158…テンキー、160…ディスプレイ、164…画像設定画面、166…イベントエリア設定画面、168…ホットスポット設定パネル、170…状態インジケータ、174…トリガー特性画面、176…制御画面、178…イベント記録、180…ポジションイベントエリア、182…ディーラーイベントエリア、184…プレイヤーハンドイベントエリア、186…プレイヤーベッティングイベントエリア、188…チップトレイイベントエリア、190…ポジションイベント記録、192…ディーラーイベント記録、194…プレイヤーハンドイベント記録、196…収益管理フォーム、198…補正措置、200…カジノボックス、202…テーブルボックス、204…推奨アイコン、206…テーブルパフォーマンスパネル、208…推奨ボックス、210…テーブル状態フォーム、212…テーブル情報タブ、214…最近のハンドタブ、216…座席情報タブ、218…推奨/補正措置フォーム、220…タブ/措置セレクタ制御子、222…履歴パフォーマンスチャート、224…トレンドおよび予想フォーム、224…プレイヤー。