JP2015061415A - 金属箱状体の養生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高所作業を行うことなく、金属箱状体の外表面に対し薄板を必要最小限の間隔をあけて確実に設置し得、且つ薄板の一時的な撤去や再設置も容易で、工事の待ち時間を削減し効率向上を図り得る金属箱状体の養生装置を提供する。
【解決手段】操作器としてのスイッチ3及び計器4の金属箱状体1外表面からの突出量より高い高さを有するスペーサ10を用意し、その一側面に、金属箱状体1の外表面に吸着可能なシート状の磁石11を貼り付けると共に、前記スペーサ10の他側面に、固着手段としての両面粘着テープ12を貼り付け、前記金属箱状体1の外表面に磁石11を吸着させたスペーサ10の他側面に対し薄板6を、金属箱状体1の外表面を覆うよう前記両面粘着テープ12にて取り付けることにより、前記金属箱状体1の外表面の養生を行う。
【選択図】図3
【解決手段】操作器としてのスイッチ3及び計器4の金属箱状体1外表面からの突出量より高い高さを有するスペーサ10を用意し、その一側面に、金属箱状体1の外表面に吸着可能なシート状の磁石11を貼り付けると共に、前記スペーサ10の他側面に、固着手段としての両面粘着テープ12を貼り付け、前記金属箱状体1の外表面に磁石11を吸着させたスペーサ10の他側面に対し薄板6を、金属箱状体1の外表面を覆うよう前記両面粘着テープ12にて取り付けることにより、前記金属箱状体1の外表面の養生を行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、金属箱状体の養生装置に関するものである。特には、配電盤や制御盤などの表面に誤って接触して欲しくない突起を有する金属箱状体の養生装置に関するものである。
一般に、中規模程度まで(つまり受電元での定格遮断電流4000kVA以下)のビルや工場等の建物では、電力会社から供給される1次側電圧は普通高圧受電の6.6kVであり、建物内での使用電圧の100[V]や200[V]に降圧するため、鋼板小屋状を為して屋上に設置されたり、建物内の電気室内に設置される、キュービクルと称される高圧受電設備が設けられており、高圧6.6kVで受電した電気がキュービクル内で100[V]又は200[V]に変圧され、前記建物内の各施設に供給されるようになっている。
前記キュービクルは、例えば、図5に示される如く、鋼板からなる強磁性体の金属箱状体1である高圧配電盤や低圧配電盤を、複数個操作面を正面に側面を連結して並べて構成される。又並列された金属箱状体1の列の正面を向かい合わせ、その間にメンテナンス通路を設けて、コンパクトに受変電設備を構成している。前記金属箱状体1の内部に機器として高圧受電機器2が収められると共に、前記金属箱状体1の操作面を為す正面外表面には、前記高圧受電機器2の操作器としてスイッチ3及び計器4が突設されている。尚、図5中、5は開閉ハンドルであり、該開閉ハンドル5を回すことにより、前記金属箱状体1の前面扉を開閉し、前記高圧受電機器2の点検等が行われるようになっており、該開閉ハンドル5も前記高圧受電機器2の操作器の一つを構成するものである。又、このような前記キュービクルは、高圧6.6kVが印加されたケーブル類が内蔵され、誤操作は建物内の負荷への悪影響があるばかりか、短絡により火災などの危険な状態に陥りやすい。
このように金属箱状体1が列をなして連結されるのは、建物内の他の電気室ではキュービクルに限らず、降圧した電圧を扱う2次側の配電盤の列や、インバータ盤の列、自動制御機器を内蔵する制御盤の列も存在する。以降では、キュービクルを例に説明していく。
前記電気室内の改修等の工事を行う際、前記キュービクルは使用状態のまま、工事を進める必要があることから、前記工事中は、作業員或いは工事用機器類が、前記金属箱状体1や操作器としてのスイッチ3及び計器4に接触することがないよう、その外表面側を養生し、前記金属箱状体1の破損や傷付きを防止すると共に、前記建物の電気系統に誤動作が生じないようにしなければならない。
このため、従来の場合、前記金属箱状体1の外表面側の養生を行う部材として、軽量で且つ強度と耐久性を備えたプラスチックダンボール製の薄板6を利用し、該薄板6の上端部複数箇所(図5では三箇所)に一端部が接続されたワイヤ7の他端部を、電気室の天井付近に配設されるケーブルラック等(図示せず)に吊り下げることにより、前記薄板6を金属箱状体1の外表面側を覆うように配設し、該薄板6の下端を、床面に接触させるようにして養生テープ8で固定することが行われていた。
尚、前述の如きキュービクルの養生に関するものではないが、壁面やドア等の養生に関する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1、2がある。
しかしながら、前述の如く電気室の天井付近に配設されるケーブルラックに対し薄板6をワイヤ7により吊り下げるには、高所作業車或いは立ち馬等の補助作業台や足場が必要となるが、既設建物の改修工事では吊り元に利用するケーブルラックの他に障害物があることが常であり、前記高所作業車或いは立ち馬等の補助作業台や足場の搬入並びにその設置場所が、前述のように受変電設備としてコンパクトに収める場合など特に制限されると共に、作業員は高所作業に加えワイヤ7の取り付けに際し上向きの作業を強いられ、作業員の負担が大きくなっていた。
又、前記薄板6は、その下端を養生テープ8で床面に固定しているものの、ワイヤ7で吊り下げていることから、該薄板6の上部が揺れてスイッチ3や計器4に接触することを避ける必要があり、このため、金属箱状体1の外表面と薄板6との間隔を広めに設定しなければならず、その分、通路が狭くなる不具合も生じていた。
更に又、建物管理者は電気系統の点検を毎日行う必要があるが、該日常点検が行われる前に薄板6を一時的に撤去し、点検終了後、再び設置しなければならず、作業が煩雑で手間と時間が掛かり、しかも、前記薄板6の撤去中は、工事を中断する必要があり、待ち時間が長くなり、効率の面で問題を有していた。因みに、前記スイッチ3や計器4の位置に合わせて薄板6を切り抜き、小窓を設けることもあるが、この場合、加工に手間が掛かり、好ましい対策とは言えなかった。
本発明は、斯かる実情に鑑み、高所作業を行うことなく、金属箱状体の外表面に対しプラスチックダンボール製の非等方性薄板を必要最小限の間隔をあけて確実に設置し得、且つ薄板の一時的な撤去や再設置も容易で、工事の待ち時間を削減し効率向上を図り得る金属箱状体の養生装置を提供しようとするものである。
本発明は、内部に機器が納められ且つ外表面から前記機器の操作器が突設される金属箱状体の養生装置であって、
前記操作器の金属箱状体外表面からの突出量より高い高さを有し且つ前記金属箱状体の外表面に吸着可能な磁石が一側面に貼り付けられたスペーサと、
前記金属箱状体の外表面に磁石を吸着させたスペーサの他側面に対し、金属箱状体の外表面を覆うよう固着手段にて取り付けられる薄板と
を備えたことを特徴とする金属箱状体の養生装置にかかるものである。
前記操作器の金属箱状体外表面からの突出量より高い高さを有し且つ前記金属箱状体の外表面に吸着可能な磁石が一側面に貼り付けられたスペーサと、
前記金属箱状体の外表面に磁石を吸着させたスペーサの他側面に対し、金属箱状体の外表面を覆うよう固着手段にて取り付けられる薄板と
を備えたことを特徴とする金属箱状体の養生装置にかかるものである。
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
電気室内の改修等の工事を行う際には、先ず、金属箱状体の外表面における複数所要箇所に、スペーサをその一側面に貼り付けた磁石が吸着されるよう取り付ける。
続いて、前記金属箱状体の外表面に磁石で取り付けたスペーサの他側面に対し、該他側面に貼り付けられている固着手段により薄板を取り付けると、前記金属箱状体の外表面の養生が完了する。
これにより、前記工事中は、万一、作業員或いは工事用機器類が薄板に触れたとしても、該薄板によって前記金属箱状体や操作器に作業員或いは工事用機器類が直接接触することは遮られ、前記金属箱状体の破損や傷付きが防止されると共に、前記建物の電気系統に誤動作が生じる心配がない。
この結果、従来例の如く電気室の天井付近に配設されるケーブルラックに対し薄板をワイヤにより吊り下げるのとは異なり、高所作業車或いは立ち馬等の補助作業台や足場が不要になると共に、作業員は高所作業は勿論のことワイヤの取り付けに際し上向きの作業も行わなくて済み、作業員の負担が大幅に軽減される。
又、前記薄板は、金属箱状体の外表面に対しスペーサを介して固定されることから、薄板の上部が揺れて操作器に接触する心配がないため、金属箱状体の外表面と薄板との間隔は必要最小限に設定することが可能となり、通路が狭くなってしまうことが避けられる。
更に又、前記金属箱状体の点検を毎日行う必要があるような場合、該日常点検が行われる前に薄板を一時的に撤去し、点検終了後、再び設置しなければならないが、その作業は、薄板とスペーサを磁力に抗して引きはがすことで一緒に金属箱状体から取り外した後、再度磁力で自在に金属箱状体に貼り付けて再設置すれば良く、容易で手間と時間があまり掛からないため、前記薄板の撤去中に工事を中断する時間が短くて済み、効率の面でも有利となる。
前記金属箱状体の養生装置においては、前記薄板を、二枚の平板と、該二枚の平板間に挟み込まれて一方向へ所要間隔をあけて平行に配置される複数のリブとから構成されるプラスチックダンボール製の非等方性薄板とし、
前記薄板に誤って作業員が荷重を加えても、該薄板が前記操作器に接触しないよう、前記薄板の撓み量δ[cm]を許容範囲に抑えるために、
非等方性の前記薄板は、自身が有する曲げこわさを示す曲げ弾性係数Eb[N/cm]として、
前記リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板の長手方向へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられるMD荷重方向では、EbMDが1000〜2600[N/cm]の値を、
前記リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板の長手方向と直角な幅方向へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられるTD荷重方向では、EbTDが7000〜13000[N/cm]の値を、
それぞれ取り、
前記金属箱状体の幅方向へ前記薄板のリブ及びリブ間に挟まれた空間部が延びるMD荷重方向になるよう該薄板を設置するよう構成できる。
前記薄板に誤って作業員が荷重を加えても、該薄板が前記操作器に接触しないよう、前記薄板の撓み量δ[cm]を許容範囲に抑えるために、
非等方性の前記薄板は、自身が有する曲げこわさを示す曲げ弾性係数Eb[N/cm]として、
前記リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板の長手方向へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられるMD荷重方向では、EbMDが1000〜2600[N/cm]の値を、
前記リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板の長手方向と直角な幅方向へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられるTD荷重方向では、EbTDが7000〜13000[N/cm]の値を、
それぞれ取り、
前記金属箱状体の幅方向へ前記薄板のリブ及びリブ間に挟まれた空間部が延びるMD荷重方向になるよう該薄板を設置するよう構成できる。
前記金属箱状体の養生装置において、前記スペーサは、側部スペーサと中央スペーサとからなり、
前記金属箱状体の外表面前面の両側部における突出する操作器が設置されていない部位に吸着させる側部スペーサを所定の短い間隔で並べ、
前記金属箱状体の外表面前面に突出して設けられる複数の操作器同士の間に位置する、操作器が設置されていない中央部位に吸着させる中央スペーサを、同じ高さの側部スペーサと所定の長い間隔で並べられるよう構成できる。
さらに、前記金属箱状体の養生装置においては、前記固着手段を、スペーサの他側面に貼り付けられる両面粘着テープとすることができる。
前記金属箱状体の外表面前面の両側部における突出する操作器が設置されていない部位に吸着させる側部スペーサを所定の短い間隔で並べ、
前記金属箱状体の外表面前面に突出して設けられる複数の操作器同士の間に位置する、操作器が設置されていない中央部位に吸着させる中央スペーサを、同じ高さの側部スペーサと所定の長い間隔で並べられるよう構成できる。
さらに、前記金属箱状体の養生装置においては、前記固着手段を、スペーサの他側面に貼り付けられる両面粘着テープとすることができる。
前記固着手段は、スペーサの他側面と該スペーサに対する薄板の対応箇所とに貼り付けられ且つ対峙面が互いに貼り付け・引き剥がし自在な面ファスナとしても良く、このようにすると、前記金属箱状体の点検時に、前記スペーサは金属箱状体の外表面に取り付けたまま、前記薄板だけをスペーサの他側面から引き剥がし、点検終了後、引き剥がされた面ファスナの対峙面を再度貼り付けることにより前記薄板の再設置が可能となるため、その作業を更に容易に手間と時間を掛けずに行うことが可能となる。又、前記固着手段として面ファスナを用いた場合、前記電気室内の改修等の工事が完了した後、前記スペーサと薄板とを分離した状態で別の現場に運搬し、再利用することも行いやすくなる。
又、前記金属箱状体の養生装置においては、前記金属箱状体を、前記機器として高圧受電機器が内部に収められ且つ前記操作器として高圧受電機器のスイッチ及び計器が外表面から突設されるキュービクルとすることができる。
本発明の金属箱状体の養生装置によれば、高所作業を行うことなく、金属箱状体の外表面に対しプラスチックダンボール製の非等方性薄板を必要最小限の間隔をあけて確実に設置し得、且つ薄板の一時的な撤去や再設置も容易で、工事の待ち時間を削減し効率向上を図り得るという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明の金属箱状体の養生装置の実施例であって、図中、図5と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、操作器としてのスイッチ3及び計器4の金属箱状体1外表面からの突出量より高い高さを有する直方体形状のスペーサ10を用意し、該スペーサ10の一側面に、金属箱状体1の外表面に吸着可能なシート状の磁石11を貼り付けると共に、前記スペーサ10の他側面(前記一側面とは反対側に位置する側面)に、固着手段としての両面粘着テープ12を貼り付け、前記金属箱状体1の外表面に磁石11を吸着させたスペーサ10の他側面に対し、軽量で且つ強度と耐久性を備えたプラスチックダンボール製の薄板6を、金属箱状体1の外表面を覆うよう前記両面粘着テープ12にて取り付けることにより、前記金属箱状体1の外表面の養生を行うものである。
本実施例の場合、前記スペーサ10は、金属箱状体1のような比較的重量物の搬入時に緩衝材として使用され且つ搬入後は廃棄されていた積層ダンボール材を接着し重ね合わせて、必要高さ、つまり薄板の撓み量と操作器としてのスイッチ3の金属箱状体1外表面からの突出量との合算以上の高さになるようにして使用しているが、軽量で且つ強度と耐久性を備えた材料であるならば、これに限定されるものでないことは言うまでもない。
尚、前記スペーサ10の高さは、前記操作器の一つを構成する開閉ハンドル5の高さよりも高く設定し、例えば、高さ10[cm]×幅10[cm]×長さ30[cm]の直方体形状のものとしてある。
又、前記固着手段は、前記両面粘着テープ12の代わりに、前記スペーサ10の他側面と該スペーサ10に対する薄板6の対応箇所とに貼り付けられ且つ対峙面が互いに貼り付け・引き剥がし自在な面ファスナ13や磁石としても良い。
次に、上記実施例の作用を説明する。
電気室内の改修等の工事を行う際には、先ず、図1に示す如く、金属箱状体1の外表面における複数所要箇所(図1の例では七個)に、スペーサ10をその一側面に貼り付けたシート状の磁石11が吸着されるよう取り付ける。
続いて、前記金属箱状体1の外表面に磁石11で取り付けたスペーサ10の他側面に対し、該他側面に貼り付けられている固着手段としての両面粘着テープ12(図3参照)により薄板6を、図2に示す如く、取り付けると、前記金属箱状体1の外表面の養生が完了する。
これにより、前記工事中は、万一、作業員或いは工事用機器類が薄板6に触れたとしても、該薄板6によって前記金属箱状体1や操作器としてのスイッチ3及び計器4に作業員或いは工事用機器類が直接接触することは遮られ、前記金属箱状体1の破損や傷付きが防止されると共に、前記建物の電気系統に誤動作が生じる心配がない。又、開閉ハンドル5に作業員或いは工事用機器類が直接接触することもないため、前記金属箱状体1の前面扉が開いてしまう心配もない。
因みに、図3に示す如く、前記金属箱状体1の外表面の上端部を薄板6で覆っていないのは、該金属箱状体1の上端部は高さ的に前記作業員或いは工事用機器類が接触する可能性がきわめて低いためである。但し、必要に応じて、前記金属箱状体1の外表面を全面に亘り薄板6で覆うようにしても良く、又、該金属箱状体1の側面を前記薄板6で覆っても良いことは言うまでもない。
この結果、図5に示される従来例の如く電気室の天井付近に配設されるケーブルラック(図示せず)に対し薄板6をワイヤ7により吊り下げるのとは異なり、高所作業車或いは立ち馬等の補助作業台や足場が不要になると共に、作業員は高所作業は勿論のことワイヤ7の取り付けに際し上向きの作業も行わなくて済み、作業員の負担が大幅に軽減される。
又、前記薄板6は、金属箱状体1の外表面に対しスペーサ10を介して固定されることから、薄板6の上部が揺れてスイッチ3や計器4に接触する心配がないため、金属箱状体1の外表面と薄板6との間隔は必要最小限に設定することが可能となり、通路が狭くなってしまうことが避けられる。
更に又、建物管理者は電気系統の点検を毎日行う必要があり、該日常点検が行われる前に薄板6を一時的に撤去し、点検終了後、再び設置しなければならないが、その作業は、薄板6とスペーサ10を一緒に金属箱状体1から取り外した後、再設置すれば良く、容易で手間と時間があまり掛からないため、前記薄板6の撤去中に工事を中断する時間が短くて済み、効率の面でも有利となる。
尚、前記固着手段として面ファスナ13を用いれば、前記建物管理者による電気系統の点検時に、前記スペーサ10は金属箱状体1の外表面に取り付けたまま、前記薄板6だけをスペーサ10の他側面から引き剥がし、点検終了後、引き剥がされた面ファスナ13の対峙面を再度貼り付けることにより前記薄板6の再設置が可能となるため、その作業を更に容易に手間と時間を掛けずに行うことが可能となる。又、前記固着手段として面ファスナ13を用いた場合、前記電気室内の改修等の工事が完了した後、前記スペーサ10と薄板6とを分離した状態で別の現場に運搬し、再利用することも行いやすくなる。
こうして、高所作業を行うことなく、金属箱状体1の外表面に対しプラスチックダンボール製の非等方性薄板6を必要最小限の間隔をあけて確実に設置し得、且つ薄板6の一時的な撤去や再設置も容易で、工事の待ち時間を削減し効率向上を図り得る。
以下、前記薄板6に誤って作業員がもたれることで荷重が加わった際にも、該薄板6が前記操作器としてのスイッチ3及び計器4に接触しないよう、金属箱状体1の外表面に設置可能な前記スペーサ10の設置間隔に基づいた、撓み量を許容範囲に抑える前記薄板6の曲げこわさ、曲げ弾性係数を算出して決定する手順について、詳述する。
前述した通り、養生として金属箱状体1の外表面に磁石11で仮止めされるスペーサ10に貼り付けられ、両面粘着テープ12で固定支持されているプラスチックダンボール製の薄板6に工事中の作業員がもたれかかって一定以上の荷重が加えられると、薄板6は撓んで凹み、スイッチ3等に接触して前記建物の電気系統に誤動作が生じる虞がある。
前記薄板6の撓み量は、該薄板6を支持しているスペーサ10の間隔が広くなると大きくなり、間隔が狭くなると小さくなることは明らかである。
このため、前記スペーサ10の間隔を調整して、薄板6の撓み量を、作業員が誤ってもたれかかったとしてもスイッチ3及び計器4に至らない量にすることが養生として望ましい形態となる。しかし、金属箱状体1である盤面に設けられる操作器は、操作がしやすいように表示部分とスイッチ3とが関連付けられて設けられ、金属箱状体1の外表面前面に突出して設けられる複数の操作器同士の間に位置する、操作器が設置されていない中央部位にスペーサ10を設置するには、該中央部位置に設置される中央スペーサ10Aと、金属箱状体の外表面前面の周囲に設置されたスペーサ10との金属箱状体幅方向への間隔を、17[cm]〜30[cm]程空けなければならない。ここで、17[cm]の根拠は、盤の扉幅寸法が70〜80[cm]が多く、70[cm]幅の扉でスペーサ幅10[cm]を、扉の縁2〜3cm内側から貼り付けると、中央部位置に設置される中央スペーサ10Aと両側スペーサ10との間隔が17[cm]となることに基づいている。
一方、一般的なプラスチックダンボール製の薄板6は、ライナーと呼ばれる二枚の平板と、該二枚の平板間に挟み込まれて一方向へ所要間隔をあけて平行に配置される複数のリブとから構成されており、その厚さ、目付け(1[m2]当たりのポリプロピレン使用総重量)、リブのピッチによって撓み量が異なる。因みに、前記薄板6としての厚さが同じであっても、目付けが大きいほど平板部分が肉厚となり、全体的に堅く丈夫となる。
又、前記スペーサ10に使用される積層ダンボール材は、例えば、JIS Z 0403−1の試験方法による平面圧縮強度が、1.3〜12.0[kgf/cm2](1.3×9.8〜12.0×9.8[N/cm2])、JIS Z 0403−2の試験方法による垂直圧縮強度が7.6〜21.0[kgf/cm2](7.6×9.8〜21.0×9.8[N/cm2])のものを使用している。
このようなプラスチックダンボールなどプラスチック材における曲げこわさは、ある試験条件における曲げ弾性勾配を、機械的性能の諸元値として、曲げ弾性係数Ebを求める式によって、前記薄板6の撓み量δ(またはY)が算出できる。
前記曲げ弾性係数Ebは、JIS K 7171−1994「プラスチック−曲げ特性の求め方」に示される試験方法(所要間隔をあけて設置した二個の支持点間に掛け渡すようにプラスチック試験片を載せて荷重を加える試験)と同じ試験状況によって得られる、JIS K 7203−1992「プラスチックの曲げ弾性率」により求められる。この試験方法によると、曲げ弾性係数Ebは、図4に示す如く、プラスチック試験片である薄板6の支持点間の間隔をL[cm]、薄板6の厚さをh[cm]、薄板6の幅をb[cm]、間隔Lの中間部に加えられる荷重をF[N]、荷重Fによって生じる薄板6の撓み量をY[cm]とすると、
[数1]
Eb=L3/(4b・h3)×(F/Y)
という数式から求められる。
[数1]
Eb=L3/(4b・h3)×(F/Y)
という数式から求められる。
ここで、F/Y[N/cm]は、曲げ弾性勾配であり、該曲げ弾性勾配F/Yは、プラスチックダンボール製の薄板6のメーカーによって公開されている試験結果から得られる。前述の如く、一般的なプラスチックダンボール製の薄板6は、ライナーと呼ばれる二枚の平板と、該二枚の平板間に挟み込まれて一方向へ所要間隔をあけて平行に配置される複数のリブとから構成されている。このため、前記リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板6の長手方向(MD:Machine Direction)へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられる場合(以下、MD荷重方向と称する)と、前記リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板6の長手方向と直角な幅方向(TD:Transverse Direction)へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられる場合(以下、TD荷重方向と称する)とでは前記曲げ弾性勾配F/Yが異なる。
一般に、前記TD荷重方向の方がMD荷重方向より撓みやすく、MD荷重方向と比較してTD荷重方向の方が曲げ弾性勾配F/Yの値は小さくなる。
次に、前記プラスチックダンボール製の薄板6のメーカーによって公開されている材料の性質を表す試験結果、つまり曲げ弾性勾配から、実際に今回の養生装置に適した薄板6を示す曲げ弾性係数Ebを算出する。
プラスチックダンボールのメーカーが公開している曲げ弾性勾配は、プラスチックダンボール製の薄板6の試験片を、支持点間の間隔をL=5[cm]、薄板6の幅をb=5[cm]として製作し、曲げ特性試験装置と同じ単純支持はりの形にて、荷重を曲げ速度10mm/minの速さで与えた場合の試験結果で求められている。
このように、曲げ弾性勾配は、試験片による統一した曲げこわさを示す指標となってはいるが、異なる支持間隔、異なる幅、異なる荷重量を与える場合の直接的な指標ではない。これにより、プラスチックダンボールのメーカーが公開している、試験片での曲げ弾性勾配の試験条件から曲げ弾性係数Ebを求め、その曲げ弾性係数Ebを基に、異なる支持間隔、異なる幅、異なる荷重量を与えて実際の撓み量Y[cm]を求めて、薄板6の曲げこわさを論じなければならない。
例えば、比較的厚みの薄い目付量の少ないプラスチックダンボールの薄板6では、厚さがh=0.4[cm]、目付けが600[g/m2]で、曲げ弾性勾配F/YがTD荷重方向に8.6[N/cm]、MD荷重方向には66.0[N/cm]の諸元となっているものがあり、これらの数値を[数1]に代入すると、曲げ弾性係数EbTDは、
EbTD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
=839.84[N/cm2]
≒840[N/cm2]
と求まり、曲げ弾性係数EbMDは、
EbMD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
=6445.3[N/cm2]
≒6450[N/cm2]
と求まる。
EbTD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
=839.84[N/cm2]
≒840[N/cm2]
と求まり、曲げ弾性係数EbMDは、
EbMD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
=6445.3[N/cm2]
≒6450[N/cm2]
と求まる。
ここで、スペーサ10間の間隔Lによって、薄板6が撓むのだが、前述のように、金属箱状体1の外表面前面に突出して設けられる複数の操作器同士の間に位置する、操作器が設置されていない中央部位に中央スペーサ10Aを設置するには、金属箱状体1の外表面前面の周囲に設置されたスペーサ10との間隔を、最低でも17[cm]空けなければならない。また17[cm]の根拠は、盤の扉幅寸法が70〜80[cm]が多く、70[cm]幅の扉でスペーサ幅10[cm]を、扉の縁2〜3cm内側から貼り付けると、間隔が17[cm]となることに基づいている。
次に、曲げ弾性係数EbTDを用いて、以下に示す条件でスペーサ10と中央スペーサ10Aとの間の間隔Lcを求める。
ここでは、金属箱状体1の外表面から最も突出しているスイッチ3と考えられる配電盤用パネルスイッチが中央にあると仮定して、盤面から4[cm]ほど突出した配電盤用パネルスイッチハンドルに対し、作業員が薄板6のスペーサ10間の中央部にもたれたとしても、撓んだ薄板6が配電盤用パネルスイッチハンドルに触れないようにする。この場合、突出した配電盤用パネルスイッチハンドルの0.2[cm]手前まで、即ち金属箱状体1の外表面から4.2[cm]の位置まで薄板6の撓みが許容されるものとすると、該薄板6に許容される撓み量δ(つまりYに代入)は、5.8[cm]となる。
前記薄板6に加わる荷重F[N]に関しては、体重65[kgf](65×9.8[N])の作業員が誤って薄板6にもたれかかり、それに気付いて薄板6から離れるような状況を、ほぼ最大の集中荷重が薄板6に作用する場合であると想定し、この想定によると、前記65[kgf](65×9.8[N])のおよそ1/10の6.5[kgf](6.5×9.8[N])が薄板6のスペーサ10間の中央に幅15[cm]で加わる荷重F[N]として設定できる。ここでこの荷重Fの値をこの量に設定したのは、この体重の1/10以上の荷重を誤って薄板6に掛けると、どんなに作業に集中していても、作業員はその反力を感じて、もたれかかりを解除する動きをするからである。
又、金属箱状体1の外表面に対し短辺10[cm]×長辺30[cm]のスペーサ10を、該スペーサ10の長辺と金属箱状体1の高さ方向とが互いに平行となるように取り付けると、薄板6はスペーサ10同士が向き合った端が支持端となる。しかし、作業員がもたれることで荷重が15[cm]幅で掛かり、安全サイドつまり厳しい側で考えると、そのまま薄板6を短冊状と見なして荷重がスペーサ方向へだけ掛かるとすれば、支持端における薄板6の幅は、b=15[cm]と見なすことができる。
一方、薄板6は幅90[cm]×長さ180[cm]の市販の大きさのものを無加工で使用している。上述のように薄板6には、支持点に対するリブの延びる方向によってMD荷重方向とTD荷重方向とがあるが、薄板6は、計算手順としてまず、リブの延びる方向と金属箱状体1の高さ方向とが互いに平行となるよう取り付けを想定する。
即ち、前記スペーサ10の長辺側と薄板6のリブ延長方向は互いに平行となるように取り付けられるため、前記撓み量δを4[cm]に抑えるために必要となるスペーサ10の間隔は、TD荷重方向の値を使って検討する。
前記プラスチックダンボール製の薄板6、即ちライナーと呼ばれる二枚の平板の間に複数のリブが挟み込まれて一方向へ所要間隔をあけて平行に配置されている薄板6は、その数値として、薄板6の幅をb=15[cm]、薄板6の厚さをh=0.4[cm]とし、これを[数1]に代入する。
これらの値を使って、撓み量δが4[cm]となる支持点から支持点の板の長さ(スペーサ10間の間隔)Lは[数1]から、
EbTD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
840[N/cm2]=L3/(4*15*(0.4)3)×(63.8/5.8)
よって、
L ≒6.5[cm]
と求まる。しかし、これでは最低でも17[cm]あけなければならないスペーサ10と中央スペーサ10Aとの間隔が確保できない。
EbTD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
840[N/cm2]=L3/(4*15*(0.4)3)×(63.8/5.8)
よって、
L ≒6.5[cm]
と求まる。しかし、これでは最低でも17[cm]あけなければならないスペーサ10と中央スペーサ10Aとの間隔が確保できない。
ここで、幅90[cm]×長さ180[cm]の市販のプラスチックダンボール製の薄板6を長さ方向の中央で切断して、90[cm]角の二枚の薄板6とし、該薄板6のリブがスペーサ10の長辺と直角に交わるようして、金属箱状体1の外表面に前記二枚の薄板6を取り付けると、薄板6を撓みの小さくなるMD荷重方向として使うことができ、スペーサ10間の間隔を大きくすることが可能となる。
この場合、薄板6をMD荷重方向として使用した場合の曲げ弾性勾配F/Yは66[N/cm]であるから、上述と同様に計算して、結果、スペーサ10間の間隔Lは13[cm]となり、薄板6をTD荷重方向として使用した場合よりも二倍程度にスペーサ10間の間隔Lを広くすることができる。しかし、これでも、最低17[cm]あけなければならないスペーサ10と中央スペーサ10Aとの間隔が確保できない
薄板6の種類を変えて、同様に計算すると、
厚さがh=0.5[cm]、目付けが1200[g/m2]の薄板6では、
曲げ弾性勾配F/YがTD荷重方向に43.1[N/cm]、MD荷重方向に206[N/cm]の諸元となっているものがあり、これらの数値を[数1]に代入すると、
曲げ弾性係数EbTDは、
EbTD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
≒2160[N/cm2]
と求まり、
曲げ弾性係数EbMDは、
EbMD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
≒10300[N/cm2]
と求まり、
TD荷重方向として使用すると、L=11.5[cm]、MD荷重方向として使用すると、L=19[cm]となる。
厚さがh=0.5[cm]、目付けが1200[g/m2]の薄板6では、
曲げ弾性勾配F/YがTD荷重方向に43.1[N/cm]、MD荷重方向に206[N/cm]の諸元となっているものがあり、これらの数値を[数1]に代入すると、
曲げ弾性係数EbTDは、
EbTD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
≒2160[N/cm2]
と求まり、
曲げ弾性係数EbMDは、
EbMD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
≒10300[N/cm2]
と求まり、
TD荷重方向として使用すると、L=11.5[cm]、MD荷重方向として使用すると、L=19[cm]となる。
薄板6の種類を変えて、同様に計算すると、
厚さがh=0.6[cm]、目付けが1600[g/m2]の薄板6では、
曲げ弾性勾配F/YがTD荷重方向に75.5[N/cm]、MD荷重方向には314[N/cm]の諸元となっているものがあり、これらの数値を[数1]に代入すると、
曲げ弾性係数EbTDは、
EbTD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
≒2190[N/cm2]
と求まり、
曲げ弾性係数EbMDは、
EbMD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
≒9090[N/cm2]
と求まり、
TD荷重方向として使用すると、L=14[cm]、MD荷重方向として使用すると、L=22[cm]となる。
厚さがh=0.6[cm]、目付けが1600[g/m2]の薄板6では、
曲げ弾性勾配F/YがTD荷重方向に75.5[N/cm]、MD荷重方向には314[N/cm]の諸元となっているものがあり、これらの数値を[数1]に代入すると、
曲げ弾性係数EbTDは、
EbTD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
≒2190[N/cm2]
と求まり、
曲げ弾性係数EbMDは、
EbMD=L3/(4b・h3)×(F/Y)
≒9090[N/cm2]
と求まり、
TD荷重方向として使用すると、L=14[cm]、MD荷重方向として使用すると、L=22[cm]となる。
このように、プラスチックダンボール製の非等方性薄板6について、リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板6の長手方向と直角な幅方向(TD:Transverse Direction)へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられるTD荷重方向と、リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板6の長手方向(MD:Machine Direction)へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられるMD荷重方向とそれぞれすると、厚みが0.5〜0.6[cm]のプラスチックダンボール製の非等方性薄板6は、リブ板が延びる方向と垂直なTD荷重方向で、EbTDが7000〜13000[N/cm]の値を有する材料であれば、上記の許容撓み量5〜7[cm]の場合に、L=17〜25[cm]が確保でき、金属箱状体1の外表面に操作器に触れることなくスペーサ10や中央スペーサ10Aを吸着固定できる。また、その際に、同じ材料の非等方性薄板6は、リブ板及びリブ板間に挟まれた空間部が延びるMD荷重方向で、MD側強度/TD側強度が1/5〜1/7程度のプラスチックダンボール製である、EbMDが1000〜2600[N/cm]の値を有するものがよい。ここで、厚みが0.4[cm]のプラスチックダンボール製の薄板6では、上記曲げ弾性係数Ebを満足する材料は珍しく、厚みが0.7[cm]のプラスチックダンボール製の薄板6では、強度は十分だが、重量が増加して扱いが難しくなり、経済的にも養生材として高価となるので、上記の値を有する材料を選定するのが好ましい。
例えば、厚さがh=0.5[cm]以上で、目付けが1200[g/m2]以上の薄板6を使用する場合に、90[cm]幅の金属箱状体1であれば、その外表面から4[cm]突出した操作器(例えば、配電盤用パネルスイッチハンドル等)へ、撓んだ薄板6が接触しないようにするためには、金属箱状体1の幅方向とリブ延長方向が平行となるように設置することで、スペーサ10を金属箱状体1の幅方向の両端と、その中間に20[cm]間隔で2個、計4個設置すれば良いことが分かる。又、上記計算は、試験片と同じ単純支持状態で不連続であり、さらに作業員がもたれかかる荷重は面ではなく、15[cm]長の線荷重なので厳しい条件であり、20[cm]間隔を、例えば30[cm]間隔としても充分撓み量を満足できる。
このように使用する薄板6の撓みを[数1]を使って算出することによって、スペーサ10の間隔Lや、最適なスペーサ10の設置個数の選定、並びに薄板6の曲げこわさの選定を容易に行うことが可能となる。
尚、本発明の金属箱状体の養生装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、キュービクルの養生に限らず、制御盤や配電盤の養生にも適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 金属箱状体
2 高圧受電機器
3 スイッチ(操作器)
4 計器(操作器)
6 薄板
10 スペーサ
11 磁石
12 両面粘着テープ(固着手段)
13 面ファスナ(固着手段)
2 高圧受電機器
3 スイッチ(操作器)
4 計器(操作器)
6 薄板
10 スペーサ
11 磁石
12 両面粘着テープ(固着手段)
13 面ファスナ(固着手段)
Claims (6)
- 内部に機器が納められ且つ外表面から前記機器の操作器が突設される金属箱状体の養生装置であって、
前記操作器の金属箱状体外表面からの突出量より高い高さを有し且つ前記金属箱状体の外表面に吸着可能な磁石が一側面に貼り付けられたスペーサと、
前記金属箱状体の外表面に磁石を吸着させたスペーサの他側面に対し、金属箱状体の外表面を覆うよう固着手段にて取り付けられる薄板と
を備えたことを特徴とする金属箱状体の養生装置。 - 前記薄板を、二枚の平板と、該二枚の平板間に挟み込まれて一方向へ所要間隔をあけて平行に配置される複数のリブとから構成されるプラスチックダンボール製の非等方性薄板とし、
前記薄板に誤って作業員が荷重を加えても、該薄板が前記操作器に接触しないよう、前記薄板の撓み量δ[cm]を許容範囲に抑えるために、
非等方性の前記薄板は、自身が有する曲げこわさを示す曲げ弾性係数Eb[N/cm]として、
前記リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板の長手方向へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられるMD荷重方向では、EbMDが1000〜2600[N/cm]の値を、
前記リブ及びリブ間に挟まれた空間部が薄板の長手方向と直角な幅方向へ延びるよう配設されて長手方向中間部に荷重が加えられるTD荷重方向では、EbTDが7000〜13000[N/cm]の値を、
それぞれ取り、
前記金属箱状体の幅方向へ前記薄板のリブ及びリブ間に挟まれた空間部が延びるMD荷重方向になるよう該薄板を設置する請求項1記載の金属箱状体の養生装置。 - 前記金属箱状体の養生装置において、前記スペーサは、側部スペーサと中央スペーサとからなり、
前記金属箱状体の外表面前面の両側部における突出する操作器が設置されていない部位に吸着させる側部スペーサを所定の短い間隔で並べ、
前記金属箱状体の外表面前面に突出して設けられる複数の操作器同士の間に位置する、操作器が設置されていない中央部位に吸着させる中央スペーサを、同じ高さの側部スペーサと所定の長い間隔で並べられるよう構成した請求項1または請求項2に記載の金属箱状体の養生装置。 - 前記固着手段を、スペーサの他側面に貼り付けられる両面粘着テープとした請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属箱状体の養生装置。
- 前記固着手段を、スペーサの他側面と該スペーサに対する薄板の対応箇所とに貼り付けられ且つ対峙面が互いに貼り付け・引き剥がし自在な面ファスナとした請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属箱状体の養生装置。
- 前記金属箱状体を、前記機器として高圧受電機器が内部に収められ且つ前記操作器として高圧受電機器のスイッチ及び計器が外表面から突設されるキュービクルとした請求項1〜5のいずれか一つに記載の金属箱状体の養生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013194033A JP2015061415A (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | 金属箱状体の養生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015061415A true JP2015061415A (ja) | 2015-03-30 |
Family
ID=52818555
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013194033A Pending JP2015061415A (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | 金属箱状体の養生装置 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57163104U (ja) * | 1981-04-08 | 1982-10-14 | ||
JP2006223072A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-08-24 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 実働配電盤表示具 |
JP2010236322A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Toyu Eco Support Co Ltd | 懸架式防音壁構築構造 |
-
2013
- 2013-09-19 JP JP2013194033A patent/JP2015061415A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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JPS57163104U (ja) * | 1981-04-08 | 1982-10-14 | ||
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