JP2015061279A - 光通信システム、光通信装置および光通信方法 - Google Patents

光通信システム、光通信装置および光通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】送信側光通信装置の省電力化およびデータロスの低減を実現する。
【解決手段】送信側光通信装置1は、電気−光変換部10と、光−電気変換部11と、受信側光通信装置2からの光信号に含まれる指令命令に従って、電気−光変換部10から出力する光信号の強度を変更する出力変更部12とを備える。受信側光通信装置2は、光−電気変換部20と、送信側光通信装置1からの光信号の品質を評価するための性能値を測定する性能値測定部21と、複数の異なる閾値を記憶する閾値記憶部22と、性能値を複数の閾値と比較することで、送信側光通信装置1からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて送信側光通信装置1からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を送信側光通信装置1へ出力させる閾値比較部23と、電気−光変換部24とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、送信側光通信装置と受信側光通信装置を備える光通信システムに関し、特に送信側光通信装置の省電力化およびデータロスの低減を実現する光通信システム、光通信装置および光通信方法に関するものである。
光通信システムは、光信号の送信および受信を行う通信装置と、それら通信装置を接続する光ファイバで構成される。図18に光通信システムの一例として、10G−EPON(10 Gigabit-Ethernet(登録商標) Passive Optical Network)システムの構成を示す。本システムは、局側通信装置(Optical Line Terminal:OLT)100と複数の宅側通信装置(Optical Network Unit:ONU)101−1〜101−nと光スプリッタ102とから構成され、1つのOLT100を複数のONU101−1〜101−nで共有することで経済的なシステムを実現している。
一般に、光通信システムの性能は標準で規格化されており、10G−EPONシステムでは、信号品質として受信時のBER(Bit Error Rate)が10-3以下であることや、OLTとONU間の伝送距離が20km以内であること等が規定されている(非特許文献1)。つまり伝送距離が20kmにおける受信時のBERが10-3以下となるシステムが要求されている。
このような規定に関し実際の使用では、標準で規定された上限値(20km)よりも短い、様々な伝送距離で通信が行われているが、送信装置の出力は一律に伝送距離が20kmの際に受信時のBERが10-3以下となる大きい値で設定されている。そのため、受信時のBERは10-3より十分に低くなるが、送信装置の消費電力は大きくなってしまう。また、一律な送信出力の場合、OLTで受信する信号は、接続されたONUとの距離や伝送状態に応じて、受信信号の強度に大きく差が出るため、受信装置の高性能化も要求される。
従来、光送信装置の出力レベルを制御する技術として、特許文献1に開示された光通信システムが知られている。この光通信システムでは、図19に示すように、光送信装置211から出力された光信号を伝送路212を介して光受信装置213で受信し、光受信装置213のレベル信号生成部213Aにおいて、受信電力の値に対応した情報を有するレベル信号214を生成して、光送信装置211にフィードバックする。
光送信装置211の信号処理部211Cは、受信側から伝送されてきたレベル信号214に応答した調整信号を生成し、この調整信号をレベル調整部211Bに出力する。レベル調整部211Bは、信号処理部211Cから出力される調整信号に応答して、光送信部211Aから出力される光信号の電力を調整する。こうして、光受信装置213が受信する光信号の電力が常に一定値になるように調整される。
特許文献1に開示された手法では、光受信装置で受信した信号の受信電力Wを性能値として測定し、図20に示すような切り替え条件で、光送信装置の光出力強度Pを制御している。受信電力WがW1未満の場合(W<W1)、光送信装置の光出力強度Pをあらかじめ設定された値P2に設定するか、あるいは光出力強度Pを一定程度増大させ、受信電力WがW1以上の場合(W1≦W)、光送信装置の光出力強度Pをあらかじめ設定された値P1(P1<P2)に設定するか、あるいは光出力強度Pを一定程度減少させる。
特許文献1に開示された手法では、光受信装置での受信電力Wが一定になり、省電力化に加えて、光受信装置の負荷軽減という効果が得られる。しかし、性能値と比較する閾値が1つのため、性能値が変動すると光送信装置の光出力強度Pの頻繁な切り替えが生じ、光送信装置での切り替えに要する電力消費が増大し、省電力効果が小さくなってしまう。また、デバイスの劣化や伝送状態悪化による信号品質の時間的ゆらぎの検出や悪化の予測は行っていないので、データの損失が発生する可能性がある。特許文献2で示すように、実際の運用時に、接続する通信装置を変更するため光ファイバを切り替える必要が生じるが、その際のデータロスを最小に抑える工夫も必要である。
特開2003−163638号公報 特許第4913865号公報
IEEE Std 802.3av,2009
以上のように、特許文献1に開示された従来の光通信システムでは、送信側光通信装置の光出力強度の頻繁な切り替えが生じ、送信側光通信装置での切り替えに要する電力消費が増大し、送信側光通信装置の消費電力が大きくなってしまうという問題点があった。また、特許文献1に開示された従来の光通信システムでは、データロスを低減することが難しいという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、送信側光通信装置の省電力化およびデータロスの低減を実現することができる光通信システム、光通信装置および光通信方法を提供することを目的とする。
本発明の光通信システムは、送信側光通信装置と、この送信側光通信装置と伝送路を介して接続された受信側光通信装置とから構成され、前記送信側光通信装置は、前記受信側光通信装置へ光信号を出力する第1の光出力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号を入力する第1の光入力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号に含まれる指令命令に従って、前記第1の光出力手段から出力する光信号の強度を変更する出力変更手段とを備え、前記受信側光通信装置は、前記送信側光通信装置へ光信号を出力する第2の光出力手段と、前記送信側光通信装置からの光信号を入力する第2の光入力手段と、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記第2の光出力手段から前記送信側光通信装置へ出力させる閾値比較手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光通信システムの1構成例において、前記受信側光通信装置は、さらに、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を記憶する性能値記憶手段を備え、前記閾値比較手段は、さらに、前記性能値測定手段が測定した最新の第1の性能値と前記性能値記憶手段に記憶された過去の第1の性能値とから第2の性能値を算出する性能値算出手段と、前記第1の性能値と前記第1の閾値とを比較して前記指令命令を作成する代わりに、前記第2の性能値を前記閾値記憶手段にあらかじめ記憶された第2の閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記第2の光出力手段から前記送信側光通信装置へ出力させる指令命令作成手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光通信システムは、送信側光通信装置と、この送信側光通信装置と伝送路を介して接続された受信側光通信装置とから構成され、前記送信側光通信装置は、前記受信側光通信装置へ光信号を出力する第1の光出力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号を入力する第1の光入力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する閾値比較手段と、この閾値比較手段が作成した指令命令に従って、前記第1の光出力手段から出力する光信号の強度を変更する出力変更手段とを備え、前記受信側光通信装置は、前記送信側光通信装置へ光信号を出力する第2の光出力手段と、前記送信側光通信装置からの光信号を入力する第2の光入力手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光通信システムの1構成例において、前記送信側光通信装置は、さらに、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を記憶する性能値記憶手段を備え、前記閾値比較手段は、さらに、前記性能値測定手段が測定した最新の第1の性能値と前記性能値記憶手段に記憶された過去の第1の性能値とから第2の性能値を算出する性能値算出手段と、前記第1の性能値と前記第1の閾値とを比較して前記指令命令を作成する代わりに、前記第2の性能値を前記閾値記憶手段にあらかじめ記憶された第2の閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する指令命令作成手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光通信システムの1構成例において、前記閾値記憶手段は、前記第1の閾値として3つの異なる値をあらかじめ記憶し、前記閾値比較手段は、前記第1の性能値が3つの前記第1の閾値のうち最も大きい第1の閾値よりも大きい場合には前記光信号の強度を最大値まで上げるための前記指令命令を作成し、前記第1の性能値が最も小さい第1の閾値または中間の第1の閾値よりも小さい場合には前記光信号の強度をあらかじめ設定された変更量だけ下げるための前記指令命令を作成することを特徴とするものである。
また、本発明の光通信システムの1構成例において、前記閾値比較手段は、さらに、前記第2の性能値と前記第2の閾値との比較結果に応じて前記第1の閾値を変更する閾値調整手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光通信システムの1構成例において、前記閾値比較手段は、さらに、前記第1の性能値と前記第1の閾値との比較結果、または前記第2の性能値と前記第2の閾値との比較結果に応じて、前記光信号の強度を変更する際の変更量を変える変更量調整手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光通信装置は、送信側光通信装置へ光信号を出力する光出力手段と、前記送信側光通信装置からの光信号を入力する光入力手段と、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記光出力手段から前記送信側光通信装置へ出力させる閾値比較手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光通信装置は、受信側光通信装置へ光信号を出力する光出力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号を入力する光入力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて自装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する閾値比較手段と、この閾値比較手段が作成した指令命令に従って、前記光出力手段から出力する光信号の強度を変更する出力変更手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の光通信方法は、送信側光通信装置が、伝送路を介して接続された受信側光通信装置へ光信号を出力する送信ステップと、前記受信側光通信装置が、前記送信側光通信装置からの光信号に基づいて信号品質を評価するための性能値を測定する性能値測定ステップと、前記受信側光通信装置が、前記性能値を自装置の閾値記憶手段にあらかじめ記憶された複数の異なる閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記送信側光通信装置へ出力する閾値比較ステップと、前記送信側光通信装置が、前記受信側光通信装置からの光信号に含まれる指令命令に従って、自装置から出力する光信号の強度を変更する出力変更ステップとを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の光通信方法は、送信側光通信装置が、伝送路を介して接続された受信側光通信装置へ光信号を出力する第1の送信ステップと、前記受信側光通信装置が、前記送信側光通信装置へ光信号を出力する第2の送信ステップと、前記送信側光通信装置が、前記受信側光通信装置からの光信号に基づいて信号品質を評価するための性能値を測定する性能値測定ステップと、前記送信側光通信装置が、前記性能値を自装置の閾値記憶手段にあらかじめ記憶された複数の異なる閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて自装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する閾値比較ステップと、前記送信側光通信装置が、前記閾値比較ステップで作成した指令命令に従って、自装置から出力する光信号の強度を変更する出力変更ステップとを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、受信側光通信装置に、性能値測定手段と閾値記憶手段と閾値比較手段とを設け、第1の性能値との比較に複数の第1の閾値を用いることにより、送信側光通信装置の光出力強度の頻繁な切り替えが生じることがなく、受信側光通信装置が指令命令を出力する回数も減少する。よって、送信側光通信装置の光出力強度の切り替えに要する電力消費を少なくすることができ、送信側光通信装置の省電力化を実現することができる。また、本発明では、送信側光通信装置の光出力強度の切り替えに要する伝送路の帯域を少なくすることができる。また、本発明では、送信側光通信装置からの光信号の品質の評価に受信側光通信装置の性能値測定手段が測定した性能値を用いることにより、データロスを低減することができる。本発明では、送信側光通信装置からの光信号の品質の評価を時間的変動や劣化の予測を含めて行うようにすれば、データロスを更に低減することができる。さらに、PONシステムのように受信側光通信装置(OLT)が複数の送信側光通信装置(ONU)から時分割で信号を受信する場合、異なる強度の信号を受信するために、高い性能の受信器が受信側光通信装置に必要であるが、本発明により受信する信号の強度の差を抑えることができるので、受信側光通信装置の小型化やコストの低下に寄与できる。
また、本発明では、受信側光通信装置の性能値測定手段が測定した最新の第1の性能値と受信側光通信装置の性能値記憶手段に記憶された過去の第1の性能値とから第2の性能値を算出し、この第2の性能値を受信側光通信装置の閾値記憶手段にあらかじめ記憶された第2の閾値と比較することで、データロスを更に低減することができる。
また、本発明では、送信側光通信装置に、性能値測定手段と閾値記憶手段と閾値比較手段とを設け、第1の性能値との比較に複数の第1の閾値を用いることにより、送信側光通信装置の光出力強度の頻繁な切り替えが生じることがなくなる。よって、送信側光通信装置の光出力強度の切り替えに要する電力消費を少なくすることができ、送信側光通信装置の省電力化を実現することができる。また、本発明では、受信側光通信装置からの光信号の品質の評価に送信側光通信装置の性能値測定手段が測定した性能値を用いることにより、データロスを低減することができる。本発明では、受信側光通信装置からの光信号の品質の評価を時間的変動や劣化の予測を含めて行うようにすれば、データロスを更に低減することができる。また、本発明では、受信側光通信装置が受信する信号の強度の差を抑えることができるので、受信側光通信装置の小型化やコストの低下に寄与できる。
また、本発明では、送信側光通信装置の性能値測定手段が測定した最新の第1の性能値と送信側光通信装置の性能値記憶手段に記憶された過去の第1の性能値とから第2の性能値を算出し、この第2の性能値を送信側光通信装置の閾値記憶手段にあらかじめ記憶された第2の閾値と比較することで、データロスを更に低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る光通信システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光通信システムにおける光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光通信システムにおける光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第3の実施の形態に係る光通信システムにおける光出力強度制御方法を説明する図である。 図4の光出力強度制御方法の効果を説明する図である。 本発明の第4の実施の形態に係る光通信システムにおける光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第5の実施の形態に係る光通信システムにおける光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第5の実施の形態に係る光通信システムにおける別の光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第7の実施の形態に係る光通信システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第8の実施の形態に係る光通信システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第8の実施の形態に係る閾値比較部の構成例を示すブロック図である。 本発明の第8の実施の形態に係る光通信システムにおける光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第9の実施の形態に係る光通信システムにおける光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第9の実施の形態に係る光通信システムにおける別の光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第10の実施の形態に係る光通信システムにおける光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第10の実施の形態に係る光通信システムにおける別の光出力強度制御方法を説明する図である。 本発明の第12の実施の形態に係る光通信システムの構成を示すブロック図である。 光通信システムの一例である10G−EPONシステムの構成を示すブロック図である。 光送信装置の光出力強度を制御する従来の光通信システムの構成を示すブロック図である。 従来の光通信システムにおける光出力強度制御方法を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は本発明の第1の実施の形態に係る光通信システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態の光通信システムは、送信側光通信装置1と、受信側光通信装置2と、送信側光通信装置1と受信側光通信装置2とを接続する光ファイバ等の伝送路3とから構成される。
送信側光通信装置1は、受信側光通信装置2への送信信号を光信号に変換して出力する電気−光変換部10(第1の光出力手段)と、受信側光通信装置2からの光信号を入力して電気信号に変換する光−電気変換部11(第1の光入力手段)と、受信側光通信装置2からの光信号に含まれる指令命令に従って、電気−光変換部10から出力する光信号の強度を変更する出力変更部12とを備える。
受信側光通信装置2は、送信側光通信装置1から出力される光信号を入力して電気信号に変換する光−電気変換部20(第2の光入力手段)と、送信側光通信装置1からの光信号の品質を評価するための性能値を測定する性能値測定部21と、性能値と比較するための複数の異なる閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶部22と、性能値を複数の閾値と比較することで、送信側光通信装置1からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて送信側光通信装置1からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を送信側光通信装置1へ出力させる閾値比較部23と、送信側光通信装置1への送信信号を光信号に変換して出力する電気−光変換部24(第2の光出力手段)とを備える。
送信側光通信装置1の電気−光変換部10は、光信号を伝送路3を介して受信側光通信装置2に送る。
受信側光通信装置2の光−電気変換部20は、送信側光通信装置1からの光信号を受信し、電気信号に変換して性能値測定部21へ出力する。
性能値測定部21は、光−電気変換部20から入力された信号を基に、性能値として、例えばビットエラーレート(BER)を測定し、測定した値を閾値比較部23へ出力する。BERを測定するには、例えば性能値測定部21内の誤り訂正復号化部(不図示)で光−電気変換部20から入力された信号の誤りを訂正し、この信号の入力ビット数と、誤りを訂正した訂正ビットの数と、誤り訂正処理を行う単位となるコードワード(RS(255,223)符号の場合255byte)のうち誤りが訂正出来なかった訂正不可コードワードの数とをカウントする。そして、訂正不可コードワード数に、訂正不可コードワードに含まれ得る既知の最小の誤りビット数(前記RS(255,223)符号の場合17bit)を乗じた値に、訂正ビット数を加えることでエラービット数を求め、このエラービット数を入力ビット数で割ることでBERを算出する。
本実施の形態では、図2に示すように、送信側光通信装置1の光出力強度Pの切り替えに用いる閾値として異なる2つの値T1,T2(T2>T1)をあらかじめ設定し、受信側光通信装置2の閾値記憶部22に記憶させておく。
受信側光通信装置2の閾値比較部23は、閾値記憶部22から閾値T1,T2を取得し、性能値測定部21が測定したBERの値が閾値T2より大きい場合、送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げることを指令する指令命令を拡張MPCPフレームあるいは拡張OAMフレーム等の制御信号に格納する。また、閾値比較部23は、BERが閾値T1より小さい場合、送信側光通信装置1の光出力強度Pを下げることを指令する指令命令を拡張MPCPフレームあるいは拡張OAMフレーム等の制御信号に格納する。
受信側光通信装置2の電気−光変換部24は、閾値比較部23から入力された制御信号を光信号に変換して送信側光通信装置1に送る。
ここで、閾値T2は、標準で規定されているBERの上限値(例えば10-3)に対して、伝送路3の熱雑音(ホワイトノイズ)を考慮して1/10マージンをとった値(例えば10-4)としても良い。一般に熱雑音によるエラーでは、エラーが局所的に集中した場合でも、BERが平均より10倍以上大きくなる可能性は低く、例えば10-4を閾値T2としておけば、BERが閾値T2の10倍の値である10-3を超える可能性は低い。
同様に、デバイス由来のバーストノイズを考慮して1/100マージンをとった10-5を閾値T2としても良い。送信側光通信装置1あるいは受信側光通信装置2を設置する際に、エラーの分布を調べ、このエラーの分布に応じて(エラーが熱雑音によるものかバーストノイズによるものかを判定する等して)、閾値T2を設定しても良い。
送信側光通信装置1の光−電気変換部11は、受信側光通信装置2からの光信号を受信し、電気信号に変換して出力変更部12に出力する。
出力変更部12は、光−電気変換部11から入力された信号が制御信号で、この制御信号に上記の指令命令が含まれている場合、この指令命令に応じて電気−光変換部10の光出力強度Pを変更する。具体的には、出力変更部12は、光出力強度を下げる指令命令を受けた場合、電気−光変換部10の光出力強度Pを下げる変更を行い、光出力強度を上げる指令命令を受けた場合、電気−光変換部10の光出力強度Pを上げる変更を行う。
従来技術と異なり、本実施の形態では、2つの閾値T1,T2を用いることで、送信側光通信装置1の光出力強度Pの頻繁な切り替えが生じることがなく、受信側光通信装置2が指令命令を出力する回数も減少する。よって、送信側光通信装置1の光出力強度Pの切り替えに要する電力消費を少なくすることができ、また切り替えに要する伝送路3の帯域を少なくすることができる。
送信側光通信装置1の出力変更部12は、光出力強度Pを、例えばあらかじめ設定された変更量ΔP(1dBなど)だけ上げ下げしても良いし、図2に示すように光出力強度Pを上げるときに、あらかじめ設定された値P2(例えば4dB)に上げて、光出力強度Pを下げるときに、あらかじめ設定された値P1(P1<P2で、例えば2dB)に下げるようにしても良い。
また、受信側光通信装置2の閾値比較部23は、BERが閾値T2より大きい場合、送信側光通信装置1の光出力強度Pを変更量ΔPだけ上げることを指令する指令命令を作成しても良いし、光出力強度PをP2に上げることを指令する指令命令を作成しても良い。同様に、閾値比較部23は、BERが閾値T1より小さい場合、送信側光通信装置1の光出力強度Pを変更量ΔPだけ下げることを指令する指令命令を作成しても良いし、光出力強度PをP1に下げることを指令する指令命令を作成しても良い。すなわち、閾値比較部23は、光出力強度Pの上げ下げを指令するだけでなく、指令命令に変更量ΔPや変更後の出力強度P1,P2を記述して、送信側光通信装置1に指令を与えるようにしても良い。
ここで、BERがT1のときの送信側光通信装置1の光出力強度をP1、BERがT2のときの光出力強度をP2とした場合、その差分ΔP21(=P2−P1)は、上記の出力強度の変更量ΔPより大きくなるように設定する(ΔP<ΔP21)。こうすることで、送信側光通信装置1の光出力強度Pの頻繁な切り替えを避けることができる。
また、送信側光通信装置1をONU、受信側光通信装置2をOLTとした場合、本実施の形態では、従来技術と異なり、ONUに評価部(図19の信号処理部211C)を持たないことで、個数の多いONUの小型化、省電力化および低価格化を実現することができる。OLTは複数のONUに接続されている。本実施の形態では、複数のONUからの受信信号の評価をOLTの性能値測定部21と閾値比較部23とでONU毎に行うことができ、信号を評価するためのデバイスの増加を抑えることができる。
送信側光通信装置1の光出力強度変更の仕方としては、例えば、周囲温度と光出力強度とに対応するレーザーのバイアス電流と変調電流とを記録したテーブルを出力変更部12にあらかじめ作成しておけば良い。出力変更部12は、電気−光変換部10の光出力強度Pを変更する際は、送信側光通信装置1の周囲温度を計測する図示しない温度計測手段から周囲温度の値を取得し、この周囲温度と変更後の光出力強度とに対応するバイアス電流および変調電流の値をテーブルから取得して、電気−光変換部10のレーザーのバイアス電流と変調電流とを取得した値に設定すれば良い。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、送信側光通信装置1の光出力強度Pの2段階の切り替えを行っているが、3段階以上の切り替えを行ってもよく、例えば3段階の切り替えの場合は図3に示すように異なる4つの閾値T1,T2,T3,T4(T1<T2<T3<T4)を用いて行う。3段階の切り替えを行う本実施の形態においても、光通信システムの構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1の符号を用いて説明する。
本実施の形態では、送信側光通信装置1の出力変更部12が電気−光変換部10を通じて受信側光通信装置2に送信側光通信装置1の現在の光出力強度P(P1,P2,P3のいずれかであり、P1<P2<P3)を通知し、この現在の光出力強度Pに応じて受信側光通信装置2の閾値比較部23が指令命令を作成すれば良い。
具体的には、閾値比較部23は、現在の光出力強度がP2で、BERが閾値T4より大きい場合、光出力強度Pを上げることを指令する指令命令を作成し、現在の光出力強度がP3で、BERが閾値T3より小さい場合、光出力強度Pを下げることを指令する指令命令を作成する。また、閾値比較部23は、現在の光出力強度がP1で、BERが閾値T2より大きい場合、光出力強度Pを上げることを指令する指令命令を作成し、現在の光出力強度がP2で、BERが閾値T1より小さい場合、光出力強度Pを下げることを指令する指令命令を作成する。
第1の実施の形態と同様に、出力変更部12は、光出力強度Pを変更量ΔPだけ上げ下げすれば良い。ここで、変更量ΔPはΔP<ΔP21、ΔP<ΔP32を満たすように設定すれば良い(ΔP21=P2−P1、ΔP32=P3−P2)。現在の光出力強度がP1,P2,P3以外の場合、例えば、光出力強度がP1以下ならば前述のP1の時の処理を行い、光出力強度がP1より大かつP3より小ならば、前述のP2の時の処理を行い、光出力強度がP3以上ならば前述のP3の時の処理を行う。また、出力変更部12は、図3に示すように現在の光出力強度がP1で光出力強度を上げる場合には、P2に上げ、現在の光出力強度がP2で光出力強度を上げる場合には、P3に上げるようにしても良く、現在の光出力強度がP3で光出力強度を下げる場合には、P2に下げ、現在の光出力強度がP2で光出力強度を下げる場合には、P1に下げるようにしても良い。また、閾値比較部23は、光出力強度Pの上げ下げを指令するだけでなく、指令命令に変更量ΔPや変更後の出力強度P1,P2,P3を記述して、送信側光通信装置1に指令を与えるようにしても良い。
また、閾値比較部23は、“性能値(BER)が閾値T1より小さい”、性能値(BER)が閾値T3より小さい”、“性能値(BER)が閾値T2より大きい”、“性能値(BER)が閾値T4より大きい”といった情報を電気−光変換部24を通じて送信側光通信装置1に送信し、送信側光通信装置1において図3の切り替え条件に従い光出力強度Pを切り替えても良い。
出力変更部12は、性能値(BER)が閾値T4より大きいという情報を受け、現在の光出力強度がP2である場合、光出力強度Pを変更量ΔPだけ上げる(あるいはP3に上げる)ようにし、性能値(BER)が閾値T3より小さいという情報を受け、現在の光出力強度がP3である場合、光出力強度Pを変更量ΔPだけ下げる(あるいはP2に下げる)ようにすれば良い。また、出力変更部12は、性能値(BER)が閾値T2より大きいという情報を受け、現在の光出力強度がP1である場合、光出力強度Pを変更量ΔPだけ上げる(あるいはP2に上げる)ようにし、性能値(BER)が閾値T1より小さいという情報を受け、現在の光出力強度がP2である場合、光出力強度Pを変更量ΔPだけ下げる(あるいはP1に下げる)ようにすれば良い。
送信側光通信装置1の光出力強度Pの切り替えが3段階以上の場合、測定したBERの値によって変更後の光出力強度Pの値を変えても良い。例えば、光出力強度がP1のときに測定したBERがT4より大の場合、フレームロスを防ぐために光出力強度PをP2ではなく一気にP3に上げても良い。逆に、光出力強度がP3のときにBERがT1より小の場合、光出力強度PをP2ではなく一気にP1まで下げることで、送信側光通信装置1の省電力効果を高めても良い。
[第3の実施の形態]
光ファイバの切り替え時などにおけるデータの損失を最小にするために、図4に示すような切り替え条件で送信側光通信装置1の光出力強度Pを切り替えても良い。本実施の形態においても、光通信システムの構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1の符号を用いて説明する。
本実施の形態では、異なる3つの閾値T1,T2,T3(T1<T2<T3)を設定して閾値記憶部22に記憶させておく。受信側光通信装置2の閾値比較部23は、性能値測定部21が測定したBERとそれら3つの閾値T1,T2,T3とを比較する。例えば、閾値比較部23は、送信側光通信装置1の出力変更部12から通知された現在の光出力強度がP1またはP2で、BERが閾値T3より大きい場合、光出力強度Pを上げることを指令する指令命令を作成し、現在の光出力強度がP3で、BERが閾値T2より小さい場合、光出力強度Pを下げることを指令する指令命令を作成し、現在の光出力強度がP2で、BERが閾値T1より小さい場合、光出力強度Pを下げることを指令する指令命令を作成する。
出力変更部12は、光出力強度Pを上げる指令命令を受けた場合、光出力強度Pを一気に最大値P3まで上げる変更を行い、光出力強度Pを下げる指令命令を受けた場合、光出力強度Pを1段階(たとえば1dB)ずつ徐々に下げる変更を行う。第1の実施の形態と同様に、出力変更部12は、光出力強度Pを変更する場合、光出力強度Pを変更量ΔPだけ上げ下げするようにしても良い。現在の光出力強度がP1,P2,P3以外の場合、例えば、光出力強度がP1以下ならば前述のP1の時の処理を行い、光出力強度がP1より大かつP3より小ならば、前述のP2の時の処理を行い、光出力強度がP3以上ならば前述のP3の時の処理を行う。あるいは、出力変更部12は、現在の光出力強度がP3で光出力強度Pを下げる場合には、P2に下げ、現在の光出力強度がP2で光出力強度Pを下げる場合には、P1に下げるようにしても良い。また、閾値比較部23は、光出力強度Pの上げ下げを指令するだけでなく、指令命令に変更量ΔP(プラス3dB、マイナス1dBなど)や変更後の出力強度P1,P2,P3を記述して、送信側光通信装置1に指令を与えるようにしても良い。
図5(A)〜図5(C)は、図4の切り替え条件を用いた場合の効果を説明する図であり、受信上りフレームのフレームロスレート、ONUの光出力強度、および伝送路3に挿入された可変減衰器(アッテネータ)の減衰量の測定結果を示す図である。この図5(A)〜図5(C)は、10G−EPONのONU評価ボードとOLT評価ボードを用い、OLT(受信側光通信装置2)とONU(送信側光通信装置1)間の伝送路3に可変減衰器を挿入し、ビットエラーを生じさせながら測定した結果を示している。
図5(A)〜図5(C)の横軸は時間、図5(A)の縦軸はOLTでの受信上りフレームのフレームロスレート、図5(B)の縦軸はONUの光出力強度、図5(C)の縦軸は可変減衰器の減衰量である。また、図5(A)の50は図4の切り替え条件を用いた場合のフレームロスレートを示し、51はONUの光出力強度を一段階ずつ上げていく一般的な手法の場合のフレームロスレートを示している。図5(B)の52は図4の切り替え条件を用いた場合の光出力強度を示し、53は一般的な手法の場合の光出力強度を示している。
伝送路3の減衰が徐々に大きくなってOLT(受信側光通信装置2)で測定するBERが閾値より大きくなった場合、図4の切り替え条件を用いた本実施の形態の手法では、ONU(送信側光通信装置1)の光出力強度を一気に上げることで、光出力強度に余裕を持たせることができ、フレームロスが生じないようにすることができる。これに対して、ONUの光出力強度を一段階ずつ上げていく一般的な手法では、光出力強度を上げるのが間に合わず、光出力強度に余裕を持たせることができないので、フレームロスが生じてしまう。このように、図4の切り替え条件を用いた本実施の形態の手法によれば、接続する通信装置を変更するために光ファイバを切り替える必要が生じた場合においても、データロスを最小にすることができる。
[第4の実施の形態]
送信側光通信装置1の省電力化をさらに効率よく行うために、図6に示すような切り替え条件で送信側光通信装置1の光出力強度Pを切り替えても良い。本実施の形態においても、光通信システムの構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1の符号を用いて説明する。
本実施の形態では、第3の実施の形態と同様に異なる3つの閾値T1,T2,T3を閾値記憶部22に記憶させておく。受信側光通信装置2の閾値比較部23は、送信側光通信装置1の出力変更部12から通知された現在の光出力強度がP2またはP3で、BERが閾値T1より小さい場合、光出力強度Pを下げることを指令する指令命令を作成し、現在の光出力強度がP1で、BERが閾値T2より大きい場合、光出力強度Pを上げることを指令する指令命令を作成し、現在の光出力強度がP2で、BERが閾値T3より大きい場合、光出力強度Pを上げることを指令する指令命令を作成する。
送信側光通信装置1の出力変更部12は、光出力強度Pを下げる指令命令を受けた場合、光出力強度Pを一気に最小値P1まで下げる変更を行い、光出力強度Pを上げる指令命令を受けた場合、光出力強度Pを1段階(たとえば1dB)ずつ徐々に上げる変更を行う。第1の実施の形態と同様に、出力変更部12は、光出力強度Pを変更する場合、光出力強度Pを変更量ΔPだけ上げ下げするようにしても良い。現在の光出力強度がP1,P2,P3以外の場合、例えば、光出力強度がP1以下ならば前述のP1の時の処理を行い、光出力強度がP1より大かつP3より小ならば、前述のP2の時の処理を行い、光出力強度がP3以上ならば前述のP3の時の処理を行う。あるいは、出力変更部12は、現在の光出力強度がP1で光出力強度Pを上げる場合には、P2に上げ、現在の光出力強度がP2で光出力強度Pを上げる場合には、P3に上げるようにしても良い。また、閾値比較部23は、光出力強度Pの上げ下げを指令するだけでなく、指令命令に変更量ΔP(マイナス3dB、プラス1dBなど)や変更後の出力強度P1,P2,P3を記述して、送信側光通信装置1に指令を与えるようにしても良い。
本実施の形態では、送信側光通信装置1の光出力強度Pを少しずつ上げるため、伝送路3が安定している条件下では送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げ過ぎることが無く、送信側光通信装置1の更なる省電力化が可能となる。
[第5の実施の形態]
ONU(送信側光通信装置1)のリンクアップ時などは、図7に示すように、最初は光出力強度Pを変更する際の変更量ΔPを大きな値に設定し、徐々に小さくしても良い。本実施の形態においても、光通信システムの構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1の符号を用いて説明する。
図7の例では、ONU(送信側光通信装置1)とOLT(受信側光通信装置2)とのリンクが確立したとき(図7の時刻0)から時刻M1未満の間では変更量ΔPをΔP1に設定し、時刻がM1以上M2未満の間は変更量ΔPをΔP2(ΔP2<ΔP1)に設定し、時刻がM2以上では変更量ΔPをΔP3(ΔP3<ΔP2)に設定している。したがって、リンクアップ時などにおいて、図7のようにONUの光出力強度Pを上げていく場合に、始めから小さい変更量ΔP3で合わせていくよりも、短い時間で適切な光出力強度に制御することができ、フレームロスを防ぐと同時に省電力効果が大きくなる。
ここで、受信側光通信装置2の閾値比較部23は、性能値測定部21が測定したBERと閾値T1からT4のいずれかとの差あるいは除を算出し、算出した値を性能値Lとして、閾値記憶部22に記憶されている閾値Tlと比較し、変更量ΔPを決定するようにしても良い。例えば、図8に示すように、算出した性能値Lと閾値Tl1,Tl2(Tl1<Tl2)とを比較し、変更量ΔPを決定する。図8の例では、性能値Lが閾値Tl2より大きい場合、変更量ΔPをΔP1に変更し、性能値Lが閾値Tl1より小さい場合、変更量ΔPをΔP2に変更する。
また、最初は閾値を大きな値に設定し、徐々に小さくしても良い。例えばONU(送信側光通信装置1)とOLT(受信側光通信装置2)とのリンクが確立したとき(図7の時刻0)から時刻M1未満の間では閾値をT3及びT4に設定し、時刻がM1以上では閾値をT1及びT2(T1<T2<T3<T4)に設定しても良い。こうすることで、リンクアップ直後など光が不安定な間は、送信側光通信装置1の光出力強度Pを強めに設定することができ、フレームロスをより防ぐ効果がある。
[第6の実施の形態]
第1〜第5の実施の形態では、BERを性能値とする例を示したが、これに限るものではなく、第1〜第5の実施の形態において、受信側光通信装置2の性能値測定部21は、BER、上記のエラービット数、エラーフレーム数、フレームエラーレート、受信信号強度、送信側光通信装置1と受信側光通信装置2間の通信に要する時間であるラウンドトリップタイム(RTT)のうちいずれか1つを性能値としても良いし、2つ以上を性能値としても良い。エラーフレーム数は、FCS(Frame Check Sequence)機能で求めることができる。また、フレームエラーレートは、エラーフレーム数を全受信フレーム数で割ることで算出される。受信信号強度は、光−電気変換部20から入力される信号の強度を測定すれば良い。RTTの測定手法は周知の技術であるので、詳細な説明は省略する。また、上記の性能値の逆数を、性能値として用いても良い。
複数の性能値を用いる場合、複数の性能値をそれぞれ対応する閾値と比較すれば良い。例えば性能値測定部21が受信信号強度の逆数とRTTとBERとを性能値として測定する場合、閾値比較部23は、これら3つの性能値に対応する閾値を閾値記憶部22から取得し、受信信号強度の逆数を対応する閾値と比較すると共に、RTTを対応する閾値と比較し、さらにBERを対応する閾値と比較する。
閾値比較部23は、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合、光出力強度Pを上げることを指令する指令命令を作成する。また、閾値比較部23は、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上で送信側光通信装置1の光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合、光出力強度Pを下げることを指令する指令命令を作成する。光出力強度Pを上げるべきか下げるべきかは、第1〜第5の実施の形態で説明したいずれかの手法で、受信信号強度の逆数とRTTとBERの各性能値毎に判定すれば良い。
このように、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上の判定で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを上げることで、第1〜第5の実施の形態のように1つの性能値のみを用いる場合よりも、信号品質を正確に評価することができる。また、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上の判定で光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを下げることで、第1の実施の形態のように1つの性能値のみを用いる場合よりも、光出力強度Pを下げ過ぎてデータのロスが生じることを避けることができる。なお、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち1つの判定で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを上げ、2つ以上の判定で光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを下げるようにしてもよい。これにより、光信号が劣化したときに送信側光通信装置1の光出力強度Pをすぐに上げて、データのロスが生じることを避けることができ、光出力強度Pを下げる場合については光出力強度Pを上げる場合よりも判定を厳しくすることにより、光出力強度Pを下げ過ぎてデータのロスが生じることを避けることができる。また、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上の判定で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを上げ、3つ以上の判定で光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを下げるようにしてもよい。これにより、第1〜第5の実施の形態のように1つの性能値のみを用いる場合よりも、信号品質を正確に評価することができ、光出力強度Pを下げる場合については光出力強度Pを上げる場合よりも判定を厳しくすることにより、光出力強度Pを下げ過ぎてデータのロスが生じることを避けることができる。
また、測定時間の短い受信信号強度の逆数の判定で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを上げるようにし、信号品質を正確に表すBERの判定で光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを下げるようにすることで、ビットエラーを生じさせず、よりフレームロスを防ぐようにしても良い。
なお、第1〜第6の実施の形態において、受信側光通信装置2の処理量を少なくしたい場合には、受信側光通信装置2に性能値測定部21のみを設け、閾値記憶部22と閾値比較部23とを送信側光通信装置1に設けるようにしても良い。性能値測定部21は測定した性能値を電気−光変換部24へ出力し、電気−光変換部24が送信側光通信装置1へ性能値を出力する。閾値比較部23は光−電気変換部11から性能値を入力し、第1〜第6の実施の形態で述べたいずれかの手法で性能値と閾値とを比較し、指令命令を作成して出力変更部12へ出力する。
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。図9は本発明の第7の実施の形態に係る光通信システムの構成を示すブロック図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、受信側光通信装置2の処理量を少なくするために、性能値測定部21と同内容の処理を行う性能値測定部13と、閾値記憶部22と同内容の記憶を行う閾値記憶部14と、閾値比較部23と同内容の処理を行う閾値比較部15とを送信側光通信装置1に設けたものである。
性能値測定部13は、送信側光通信装置1の光−電気変換部11が受信した信号を基に、性能値(第1〜第6の実施の形態で説明したBER、エラービット数、エラーフレーム数、フレームエラーレート、受信信号強度、受信信号強度の逆数、RTTのうち少なくとも1つ)を測定する。
閾値比較部15は、閾値記憶部14から閾値を取得し、性能値測定部13が測定した性能値と閾値とを第1〜第6の実施の形態で述べたいずれかの手法で比較し、電気−光変換部10の光出力強度Pを変更する指令命令を出力変更部12に対して出力する。出力変更部12は、指令命令に応じて電気−光変換部10の光出力強度Pを変更する。
本実施の形態は、送信側光通信装置1への入力信号と受信側光通信装置2への入力信号の品質が同程度の場合に適用できる。本実施の形態では、受信側光通信装置2からの指令命令の送信を必要とせず、また伝送路3の劣化に対し素早く対応することができ、フレームロスを防げるという効果がある。
本実施の形態では、受信側光通信装置2にも、性能値測定部21と閾値記憶部22と閾値比較部23とを搭載しても良く、その場合、送信側光通信装置1の光出力強度Pを下げる場合は、受信側光通信装置2の閾値比較部23で作成した指令命令で行い、光出力強度Pを上げる場合は、送信側光通信装置1の閾値比較部15で作成した指令命令で行うこととしても良い。これにより、受信側光通信装置2からの指令命令を待たずに信号劣化に素早く対応して光出力強度Pを上げることができ、フレームロスを防ぐことができる。また、光出力強度Pを下げる際は、送信側光通信装置1から受信側光通信装置2へ入力された信号の性能値を用いることで、より正確に出力制御を行うことができ、省電力効果が高くなる。
以上の第1〜第7の実施の形態では、送信側光通信装置1の光出力強度Pの最大値及び最小値は、標準規格の範囲で設定しても良いし、受信側光通信装置2の性能に応じて設定しても良い。
10G−EPONシステムに第1〜第7の実施の形態を適用する際は、ONUを送信側光通信装置1、OLTを受信側光通信装置2として、ONUの光出力強度を制御しても良いし、ONUを受信側光通信装置2、OLTを送信側光通信装置1として、OLTの光出力強度を制御しても良い。
さらに、第1〜第7の実施の形態において、装置の省電力化を高めるために、上記の指令命令から、誤り訂正処理の程度を変更する、あるいは誤り訂正処理の有無を制御しても良い。例えば、閾値比較部15,23で受信信号の品質が良いと判定され、光出力強度を下げるように指令命令が作成された場合、性能値測定部13,21内の誤り訂正復号化部(不図示)で行う誤り訂正処理を、無効とするか、あるいは訂正性能は低いが消費電力の低いRS(255,239)などの誤り訂正処理に変更し、閾値比較部15,23で受信信号の品質が悪いと判定され、光出力強度を上げるように指令命令が作成された場合、性能値測定部13,21内の誤り訂正復号化部で行う誤り訂正処理を、消費電力は高いが訂正性能が高いRS(255,223)などの誤り訂正処理に変更するようにしても良い。
以上の第1〜第7の実施の形態によって、フレームロスを減少させることができ、かつ送信側光通信装置1の省電力効果を大きくすることができる。また、送信側光通信装置1から受信側光通信装置2への光信号の強度が一定になることから、受信側光通信装置2のデバイス作製のコストが低下し、小型化も実現できる。
[第8の実施の形態]
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。図10は本発明の第8の実施の形態に係る光通信システムの構成を示すブロック図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、第1の実施の形態の受信側光通信装置2に性能値記憶部25を加えたものである。
性能値記憶部25は、受信側光通信装置2の性能値測定部21が測定した性能値を記憶する。性能値測定部21は例えば一定時間毎に性能値を測定しているので、性能値測定部21が性能値を測定した時点で、性能値記憶部25には1回前に測定された性能値が記憶されていることになる。
受信側光通信装置2の閾値比較部23aは、性能値測定部21から最新の性能値F0を入力すると、性能値記憶部25から1回前に測定された性能値F1を取得し、性能値F0とF1を比較する。具体的には、閾値比較部23aは、例えば性能値F0とF1との差(F0−F1)あるいは除(F0/F1)を算出し、算出した値を性能値Vとして、この性能値Vと閾値記憶部22にあらかじめ記憶された第2の閾値とを第1〜第7の実施の形態で述べたいずれかの手法で比較し、送信側光通信装置1の光出力強度Pを変更する指令命令を作成して、拡張MPCPフレームあるいは拡張OAMフレーム等の制御信号に格納する。
図11は閾値比較部23aの構成例を示すブロック図である。閾値比較部23aは、閾値比較部23と同内容の処理を行う比較処理部230と、性能値Vを算出する性能値算出部231と、性能値Vと閾値記憶部22にあらかじめ記憶された第2の閾値との比較結果に応じて指令命令を作成する指令命令作成部232と、性能値Vと第2の閾値との比較結果に応じて第1の閾値を変更する閾値調整部233と、性能値Vと第2の閾値との比較結果、あるいは性能値Fと第1の閾値との比較結果に応じて変更量ΔPを変更する変更量調整部234とを備えている。
例えば、閾値比較部23aの指令命令作成部232は、閾値記憶部22から第2の閾値Td1,Td2(Td1<Td2)を取得し、性能値Vが第2の閾値Td2より大きい場合、送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げることを指令する指令命令を作成し、性能値Vが第2の閾値Td1より小さい場合、光出力強度Pを下げることを指令する指令命令を作成する。また、指令命令作成部232は、現在の光出力強度がP1で、性能値Vが第2の閾値Td2より大きい場合、図12に示すように光出力強度PをP2に上げることを指令する指令命令を作成しても良いし、光出力強度Pを変更量ΔPだけ上げることを指令する指令命令を作成しても良い。同様に、指令命令作成部232は、現在の光出力強度がP2で、性能値Vが第2の閾値Td1より小さい場合、光出力強度PをP1に下げることを指令する指令命令を作成しても良いし、光出力強度Pを変更量ΔPだけ下げることを指令する指令命令を作成しても良い。すなわち、指令命令作成部232は、送信側光通信装置1の光出力強度Pの上げ下げを指令するだけでなく、指令命令に変更量ΔPや変更後の出力強度P1,P2を記述して、送信側光通信装置1に指令を与えるようにしても良い。
受信側光通信装置2の電気−光変換部24は、閾値比較部23aから入力された制御信号を光信号に変換して送信側光通信装置1に送る。
なお、上記の例では、閾値比較部23aは、性能値記憶部25から性能値F1を取得した後に、性能値測定部21が測定した最新の性能値F0を性能値記憶部25に出力する。これにより、性能値記憶部25は、入力された性能値F0を新たな性能値F1として記憶する。1回前に測定された性能値F1は最新の性能値F0で上書きされることになるが、このとき、性能値記憶部25は、記憶していた性能値F1を、2回前に測定された性能値F2として記憶するようにしても良い。すなわち、性能値記憶部25は、3回分の性能値を記憶しても良い。
閾値比較部23aの性能値算出部231は、性能値測定部21から入力された最新の性能値F0と性能値記憶部25に記憶された複数の性能値F1,F2との分散を算出し、算出した値を性能値Vとし、指令命令作成部232は、この性能値Vと閾値記憶部22に記憶された第2の閾値とを第1〜第7の実施の形態で述べたいずれかの手法で比較しても良い。
また、性能値算出部231は、一時的な変化を無視し、平均的な信号の品質を把握するために、複数の性能値F0,F1,F2の差を性能値Vとして算出したり(V=(F0−F1)+(F1−F2)+(F2−F3))、複数の性能値F0,F1,F2のうちの最大値Fmaxと最小値Fminとの差を性能値Vとして算出したりしても良い(V=Fmax−Fmin)。
0からF1を引いた値を性能値Vとした場合、BERの増大(品質の悪化)が検知でき、早めに送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げることができる。本実施の形態により、信号の品質がゆらぎ不安定になったときや品質が悪化し始めたときに送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げることができ、フレームロスをより防ぐことができる。
本実施の形態は、第1〜第7の実施の形態と組み合わせて用いても良い。例えば、第1〜第7の実施の形態の閾値比較部15,23(閾値比較部23a内の比較処理部230)と本実施の形態の指令命令作成部232のどちらか一方でも送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきと判定した場合は光出力強度Pを上げ、閾値比較部15,23(閾値比較部23a内の比較処理部230)と指令命令作成部232の両方で光出力強度Pを下げるべきと判定した場合のみ光出力強度Pを下げるようにしても良い。
なお、第1〜第7の実施の形態で説明した性能値F0,F1,F2(BER、エラービット数、エラーフレーム数、フレームエラーレート、受信信号強度、受信信号強度の逆数、RTTのうち少なくとも1つ)と比較する閾値と、本実施の形態の性能値Vと比較する閾値とは、いずれも閾値記憶部22に記憶される閾値である。しかし、性能値測定部21が測定する性能値F0,F1,F2と閾値比較部23aが算出する性能値Vとは値が異なるので、性能値F0,F1,F2と比較する閾値と、性能値Vと比較する閾値も値が異なる。そこで、本実施の形態及び以下の実施の形態では、性能値F0,F1,F2と比較する閾値を第1の閾値と呼び、性能値Vと比較する閾値を第2の閾値と呼ぶことにする。
[第9の実施の形態]
また、図13に示すように、性能値Vに応じて送信側光通信装置1の光出力強度Pを切り替える際の変更量ΔPを変更しても良い。本実施の形態においても、光通信システムの構成は第8の実施の形態と同様であるので、図10、図11の符号を用いて説明する。
図13の例では、受信側光通信装置2の閾値比較部23aの変更量調整部234は、第8の実施の形態で説明した性能値Vを閾値記憶部22に記憶された第2の閾値Td1,Td2(Td1<Td2)と比較したときに、性能値Vが第2の閾値Td2より大きい場合、変更量ΔPをΔP1に変更し、性能値Vが第2の閾値Td1より小さい場合、変更量ΔPをΔP2(ΔP2<ΔP1)に変更する。最小出力で送信している場合などは、こうすることで、信号が不安定な場合や信号品質が悪化してきている場合は、変更量ΔPを大きくして一気に光出力強度Pを上げることで、フレームロスをより防ぐことができる。
また、変更量調整部234は、最大出力で送信している場合などは、図14で示した切り替え条件を用いて、信号が安定していると判断された場合は、変更量ΔPを大きくして送信側光通信装置1の光出力強度Pを一気に下げて省電力効果を大きくし、信号が不安定な場合や信号品質が悪化してきていると判断された場合は、変更量ΔPを小さくして送信側光通信装置1の光出力強度Pを少しずつ下げるようにしても良い。
なお、本実施の形態では、性能値Vを第2の閾値と比較して、その比較結果に応じて変更量ΔPを変更しているが、性能値Vの代わりに、第1〜第7の実施の形態で説明した性能値F0,F1,F2(BER、エラービット数、エラーフレーム数、フレームエラーレート、受信信号強度、受信信号強度の逆数、RTTのうち少なくとも1つ)を第1の閾値と比較して、その比較結果に応じて図13、図14のように変更量ΔPを変更しても良い。
本実施の形態の場合、指令命令は比較処理部230が作成してもよいし、指令命令作成部232が作成してもよい。また、第8の実施の形態で説明したとおり、比較処理部230と指令命令作成部232を組み合わせて用いても良い。
[第10の実施の形態]
また、図15に示すように、変更量ΔPではなく、性能値Vに応じて第1の閾値T1を変更しても良い。本実施の形態においても、光通信システムの構成は第8の実施の形態と同様であるので、図10、図11の符号を用いて説明する。
図15の例では、受信側光通信装置2の閾値比較部23aの閾値調整部233は、第8の実施の形態で説明した性能値Vを閾値記憶部22に記憶された第2の閾値Td1,Td2(Td1<Td2)と比較したときに、性能値Vが第2の閾値Td2より大きい場合、第1の閾値T1の逆数を大きい値1/T1_2にし、性能値Vが第2の閾値Td1より小さい場合、第1の閾値T1の逆数を小さい値1/T1_1(T1_2<T1_1)にする。すなわち、性能値Vが第2の閾値Td2より大きい場合、第1の閾値T1を小さくし、性能値Vが第2の閾値Td1より小さい場合、第1の閾値T1を大きくする。
このように、本実施の形態では、第1〜第7の実施の形態を用いて、性能値測定部21が測定した性能値と第1の閾値とを比較して送信側光通信装置1の光出力強度Pを変更する指令命令を作成し、かつ信号が不安定な場合や信号品質が悪化してきている場合は、性能値Vに応じて第1の閾値を小さくすることで、フレームロスを防ぐことができる。なお、図15では、閾値T1についてのみ説明しているが、他の第1の閾値T2,T3,T4についても同様に変更しても良い。
また、図16に示すように、第1の閾値自体ではなく、複数の第1の閾値の間隔ΔTを変更しても良い。図16の例では、閾値調整部233は、性能値Vを閾値記憶部22に記憶された第2の閾値Td1,Td2と比較したときに、性能値Vが第2の閾値Td2より大きい場合、第1の閾値の間隔ΔT(例えば、T2−T1)を大きい値ΔT2にし、性能値Vが第2の閾値Td1より小さい場合、第1の閾値の間隔ΔTを小さい値ΔT1(ΔT1<ΔT2)にする。こうすることで、信号が不安定な場合でも、送信側光通信装置1の光出力強度Pの頻繁な切り替えが生じないという効果がある。逆に信号が安定している場合、より正確に目標とする光出力強度Pに合わせ込むことができる。
なお、間隔ΔTを変更する場合、第1の閾値T1を固定して、間隔ΔTの変更に応じて第1の閾値T2を変更しても良いし、第1の閾値T2を固定して、間隔ΔTの変更に応じて第1の閾値T1を変更しても良い。
本実施の形態の場合、指令命令は比較処理部230が作成するが、第8の実施の形態で説明したとおり、比較処理部230と指令命令作成部232を組み合わせて用いても良い。
[第11の実施の形態]
第8〜第10の実施の形態では、BERを、受信側光通信装置2の性能値測定部21が測定する性能値としたが、第1〜第7の実施の形態と同様に、第8〜第10の実施の形態において、性能値測定部21は、BER、エラービット数、エラーフレーム数、フレームエラーレート、受信信号強度、RTTのうちいずれか1つを性能値としても良いし、2つ以上を性能値としても良い。また、これらの性能値の逆数を、性能値として用いても良い。
性能値測定部21が測定した複数の性能値を用いる場合、複数の性能値をそれぞれ対応する第1の閾値と比較すれば良い。例えば性能値測定部21が受信信号強度の逆数とRTTとBERとを性能値として測定する場合、閾値比較部23aの比較処理部230は、これら3つの性能値に対応する第1の閾値を閾値記憶部22から取得し、受信信号強度の逆数を対応する第1の閾値と比較すると共に、RTTを対応する第1の閾値と比較し、さらにBERを対応する第1の閾値と比較する。
比較処理部230は、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合、光出力強度Pを上げることを指令する指令命令を作成する。また、比較処理部230は、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上で送信側光通信装置1の光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合、光出力強度Pを下げることを指令する指令命令を作成する。光出力強度Pを上げるべきか下げるべきかは、第1〜第7の実施の形態で説明したいずれかの手法で、受信信号強度の逆数とRTTとBERの各性能値毎に判定すれば良い。
このように、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上の判定で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを上げることで、第8〜第10の実施の形態のように性能値測定部21が測定した1つの性能値のみを用いる場合よりも、信号品質を正確に評価することができる。また、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上の判定で光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを下げることで、第8〜第10の実施の形態のように性能値測定部21が測定した1つの性能値のみを用いる場合よりも、光出力強度Pを下げ過ぎてデータのロスが生じることを避けることができる。なお、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち1つの判定で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを上げ、2つ以上の判定で光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを下げるようにしてもよい。これにより、光信号が劣化したときに送信側光通信装置1の光出力強度Pをすぐに上げて、データのロスが生じることを避けることができ、光出力強度Pを下げる場合については光出力強度Pを上げる場合よりも判定を厳しくすることにより、光出力強度Pを下げ過ぎてデータのロスが生じることを避けることができる。また、受信信号強度の逆数とRTTとBERのうち2つ以上の判定で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを上げ、3つ以上の判定で光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを下げるようにしてもよい。これにより、第8〜第10の実施の形態のように性能値測定部21が測定した1つの性能値のみを用いる場合よりも、信号品質を正確に評価することができ、光出力強度Pを下げる場合については光出力強度Pを上げる場合よりも判定を厳しくすることにより、光出力強度Pを下げ過ぎてデータのロスが生じることを避けることができる。
また、測定時間の短い受信信号強度の逆数の判定で送信側光通信装置1の光出力強度Pを上げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを上げるようにし、信号品質を正確に表すBERの判定で光出力強度Pを下げるべきという判定結果が出た場合に光出力強度Pを下げるようにすることで、ビットエラーを生じさせず、よりフレームロスを防ぐようにしても良い。
なお、第8〜第11の実施の形態において、受信側光通信装置2の処理量を少なくしたい場合には、受信側光通信装置2に性能値測定部21のみを設け、閾値記憶部22と閾値比較部23aと性能値記憶部25とを送信側光通信装置1に設けるようにしても良い。性能値測定部21は測定した性能値を電気−光変換部24へ出力し、電気−光変換部24が送信側光通信装置1へ性能値を出力する。閾値比較部23aは光−電気変換部11から性能値を入力し、第1〜第11の実施の形態で述べたいずれかの手法で性能値と第1の閾値とを比較し、指令命令を作成して出力変更部12へ出力する。
[第12の実施の形態]
次に、本発明の第12の実施の形態について説明する。図17は本発明の第12の実施の形態に係る光通信システムの構成を示すブロック図であり、図10と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、受信側光通信装置2の処理量を少なくするために、性能値測定部21と同内容の処理を行う性能値測定部13と、閾値記憶部22と同内容の記憶を行う閾値記憶部14と、閾値比較部23aと同内容の処理を行う閾値比較部15aと、性能値記憶部25と同内容の記憶を行う性能値記憶部16とを送信側光通信装置1に設けたものである。
性能値測定部13は、送信側光通信装置1の光−電気変換部11が受信した信号を基に、性能値(第1〜第7の実施の形態で説明したBER、エラービット数、エラーフレーム数、フレームエラーレート、受信信号強度、受信信号強度の逆数、RTTのうち少なくとも1つ)を測定する。
閾値比較部15aの構成は閾値比較部23aと同様である。閾値比較部15aは、性能値測定部13が測定した最新の性能値と性能値記憶部16に記憶されている過去の性能値とから性能値Vを算出して、この性能値Vと閾値記憶部14にあらかじめ記憶された第2の閾値とを第1〜第11の実施の形態で述べたいずれかの手法で比較し、電気−光変換部10の光出力強度Pを変更する指令命令を出力変更部12に対して出力する。あるいは、閾値比較部15aは、性能値測定部13が測定した最新の性能値と閾値記憶部14にあらかじめ記憶された第1の閾値とを第1〜第11の実施の形態で述べたいずれかの手法で比較し、指令命令を出力変更部12に対して出力する。出力変更部12は、指令命令に応じて電気−光変換部10の光出力強度Pを変更する。
本実施の形態は、送信側光通信装置1への入力信号と受信側光通信装置2への入力信号の品質が同程度の場合に適用できる。本実施の形態では、受信側光通信装置2からの指令命令の送信を必要とせず、また伝送路3の劣化に対し素早く対応することができ、フレームロスを防げるという効果がある。
本実施の形態では、受信側光通信装置2にも、性能値測定部21と閾値記憶部22と閾値比較部23aと性能値記憶部25とを搭載しても良く、その場合、送信側光通信装置1の光出力強度Pを下げる場合は、受信側光通信装置2の閾値比較部23aで作成した指令命令で行い、光出力強度Pを上げる場合は、送信側光通信装置1の閾値比較部15aで作成した指令命令で行うこととしても良い。これにより、受信側光通信装置2からの指令命令を待たずに信号劣化に素早く対応して光出力強度Pを上げることができ、フレームロスを防ぐことができる。また、光出力強度Pを下げる際は、送信側光通信装置1から受信側光通信装置2へ入力された信号の性能値を用いることで、より正確に出力制御を行うことができ、省電力効果が高くなる。
以上の第8〜第12の実施の形態では、送信側光通信装置1の光出力強度Pの最大値及び最小値は、標準規格の範囲で設定しても良いし、受信側光通信装置2の性能に応じて設定しても良い。
10G−EPONシステムに第8〜第12の実施の形態を適用する際は、ONUを送信側光通信装置1、OLTを受信側光通信装置2として、ONUの光出力強度を制御しても良いし、ONUを受信側光通信装置2、OLTを送信側光通信装置1として、OLTの光出力強度を制御しても良い。
さらに、第8〜第12の実施の形態において、装置の省電力化を高めるために、上記の指令命令から、誤り訂正処理の程度を変更する、あるいは誤り訂正処理の有無を制御しても良い。例えば、閾値比較部15a,23aで受信信号の品質が良いと判定され、光出力強度を下げるように指令命令が作成された場合、性能値測定部13,21内の誤り訂正復号化部(不図示)で行う誤り訂正処理を、無効とするか、あるいは訂正性能は低いが消費電力の低いRS(255,239)などの誤り訂正処理に変更し、閾値比較部15a,23aで受信信号の品質が悪いと判定され、光出力強度を上げるように指令命令が作成された場合、性能値測定部13,21内の誤り訂正復号化部で行う誤り訂正処理を、消費電力は高いが訂正性能が高いRS(255,223)などの誤り訂正処理に変更するようにしても良い。
以上の第8〜第12の実施の形態によって、フレームロスを減少させることができ、かつ送信側光通信装置1の省電力効果を大きくすることができる。また、送信側光通信装置1から受信側光通信装置2への光信号の強度が一定になることから、受信側光通信装置2のデバイス作製のコストが低下し、小型化も実現できる。
第1〜第12の実施の形態で説明した送信側光通信装置1と受信側光通信装置2の各々の装置のうち、少なくとも送信側光通信装置1の性能値測定部13と閾値記憶部14と閾値比較部15,15aと性能値記憶部16と、受信側光通信装置2の性能値測定部21と閾値記憶部22と閾値比較部23,23aと性能値記憶部25とは、CPU(Central Processing Unit)、メモリ及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。各々の装置のCPUは、メモリに格納されたプログラムに従って第1〜第12の実施の形態で説明した処理を実行する。
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)送信側光通信装置と、この送信側光通信装置と伝送路を介して接続された受信側光通信装置とから構成され、前記送信側光通信装置は、前記受信側光通信装置へ光信号を出力する第1の光出力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号を入力する第1の光入力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号に含まれる指令命令に従って、前記第1の光出力手段から出力する光信号の強度を変更する出力変更手段とを備え、前記受信側光通信装置は、前記送信側光通信装置へ光信号を出力する第2の光出力手段と、前記送信側光通信装置からの光信号を入力する第2の光入力手段と、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記第2の光出力手段から前記送信側光通信装置へ出力させる閾値比較手段とを備えることを特徴とする光通信システム。
(付記2)付記1記載の光通信システムにおいて、前記受信側光通信装置は、さらに、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を記憶する性能値記憶手段を備え、前記閾値比較手段は、さらに、前記性能値測定手段が測定した最新の第1の性能値と前記性能値記憶手段に記憶された過去の第1の性能値とから第2の性能値を算出する性能値算出手段と、前記第1の性能値と前記第1の閾値とを比較して前記指令命令を作成する代わりに、前記第2の性能値を前記閾値記憶手段にあらかじめ記憶された第2の閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記第2の光出力手段から前記送信側光通信装置へ出力させる指令命令作成手段とを備えることを特徴とする光通信システム。
(付記3)送信側光通信装置と、この送信側光通信装置と伝送路を介して接続された受信側光通信装置とから構成され、前記送信側光通信装置は、前記受信側光通信装置へ光信号を出力する第1の光出力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号を入力する第1の光入力手段と、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する閾値比較手段と、この閾値比較手段が作成した指令命令に従って、前記第1の光出力手段から出力する光信号の強度を変更する出力変更手段とを備え、前記受信側光通信装置は、前記送信側光通信装置へ光信号を出力する第2の光出力手段と、前記送信側光通信装置からの光信号を入力する第2の光入力手段とを備えることを特徴とする光通信システム。
(付記4)付記3記載の光通信システムにおいて、前記送信側光通信装置は、さらに、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を記憶する性能値記憶手段を備え、前記閾値比較手段は、さらに、前記性能値測定手段が測定した最新の第1の性能値と前記性能値記憶手段に記憶された過去の第1の性能値とから第2の性能値を算出する性能値算出手段と、前記第1の性能値と前記第1の閾値とを比較して前記指令命令を作成する代わりに、前記第2の性能値を前記閾値記憶手段にあらかじめ記憶された第2の閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する指令命令作成手段とを備えることを特徴とする光通信システム。
(付記5)付記1乃至4のいずれか1項に記載の光通信システムにおいて、
前記閾値記憶手段は、前記第1の閾値として2つの異なる値をあらかじめ記憶し、
前記閾値比較手段は、前記第1の性能値が2つの前記第1の閾値のうち大きい方の第1の閾値よりも大きい場合には前記光信号の強度を上げるための前記指令命令を作成し、前記第1の性能値が小さい方の第1の閾値よりも小さい場合には前記光信号の強度を下げるための前記指令命令を作成することを特徴とする光通信システム。
(付記6)付記1乃至4のいずれか1項に記載の光通信システムにおいて、
前記閾値記憶手段は、前記第1の閾値として3つの異なる値をあらかじめ記憶し、
前記閾値比較手段は、前記第1の性能値が3つの前記第1の閾値のうち最も大きい第1の閾値よりも大きい場合には前記光信号の強度を最大値まで上げるための前記指令命令を作成し、前記第1の性能値が最も小さい第1の閾値または中間の第1の閾値よりも小さい場合には前記光信号の強度をあらかじめ設定された変更量だけ下げるための前記指令命令を作成することを特徴とする光通信システム。
(付記7)付記2または4記載の光通信システムにおいて、
前記性能値算出手段は、前記第2の性能値として、前記性能値測定手段が測定した最新の第1の性能値と前記性能値記憶手段に記憶された過去の第1の性能値との差、除あるいは分散を算出することを特徴とする光通信システム。
(付記8)付記2または4記載の光通信システムにおいて、
前記閾値比較手段は、さらに、前記第2の性能値と前記第2の閾値との比較結果に応じて前記第1の閾値を変更する閾値調整手段を備えることを特徴とする光通信システム。
(付記9)付記2または4記載の光通信システムにおいて、
前記閾値比較手段は、さらに、前記第1の性能値と前記第1の閾値との比較結果、または前記第2の性能値と前記第2の閾値との比較結果に応じて、前記光信号の強度を変更する際の変更量を変える変更量調整手段を備えることを特徴とする光通信システム。
(付記10)付記1乃至9のいずれか1項に記載の光通信システムにおいて、
前記性能値測定手段は、前記受信側光通信装置と前記送信側光通信装置との通信に要する時間であるラウンドトリップタイム、入力した光信号の強度、フレームエラーレート、エラーフレーム数、ビットエラーレート、エラービット数のうち少なくとも1つを前記第1の性能値として測定することを特徴とする光通信システム。
本発明は、送信側光通信装置と受信側光通信装置を備える光通信システムにおいて送信側光通信装置の省電力化およびデータロスの低減を実現する技術に適用することができる。
1…送信側光通信装置、2…受信側光通信装置、3…伝送路、10…電気−光変換部、11…光−電気変換部、12…出力変更部、13…性能値測定部、14…閾値記憶部、15,15a…閾値比較部、16…性能値記憶部、20…光−電気変換部、21…性能値測定部、22…閾値記憶部、23,23a…閾値比較部、24…電気−光変換部、25…性能値記憶部、230…比較処理部、231…性能値算出部、232…指令命令作成部、233…閾値調整部、234…変更量調整部。

Claims (11)

  1. 送信側光通信装置と、この送信側光通信装置と伝送路を介して接続された受信側光通信装置とから構成され、
    前記送信側光通信装置は、
    前記受信側光通信装置へ光信号を出力する第1の光出力手段と、
    前記受信側光通信装置からの光信号を入力する第1の光入力手段と、
    前記受信側光通信装置からの光信号に含まれる指令命令に従って、前記第1の光出力手段から出力する光信号の強度を変更する出力変更手段とを備え、
    前記受信側光通信装置は、
    前記送信側光通信装置へ光信号を出力する第2の光出力手段と、
    前記送信側光通信装置からの光信号を入力する第2の光入力手段と、
    前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、
    この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、
    前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記第2の光出力手段から前記送信側光通信装置へ出力させる閾値比較手段とを備えることを特徴とする光通信システム。
  2. 請求項1記載の光通信システムにおいて、
    前記受信側光通信装置は、さらに、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を記憶する性能値記憶手段を備え、
    前記閾値比較手段は、
    さらに、前記性能値測定手段が測定した最新の第1の性能値と前記性能値記憶手段に記憶された過去の第1の性能値とから第2の性能値を算出する性能値算出手段と、
    前記第1の性能値と前記第1の閾値とを比較して前記指令命令を作成する代わりに、前記第2の性能値を前記閾値記憶手段にあらかじめ記憶された第2の閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記第2の光出力手段から前記送信側光通信装置へ出力させる指令命令作成手段とを備えることを特徴とする光通信システム。
  3. 送信側光通信装置と、この送信側光通信装置と伝送路を介して接続された受信側光通信装置とから構成され、
    前記送信側光通信装置は、
    前記受信側光通信装置へ光信号を出力する第1の光出力手段と、
    前記受信側光通信装置からの光信号を入力する第1の光入力手段と、
    前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、
    この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、
    前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する閾値比較手段と、
    この閾値比較手段が作成した指令命令に従って、前記第1の光出力手段から出力する光信号の強度を変更する出力変更手段とを備え、
    前記受信側光通信装置は、
    前記送信側光通信装置へ光信号を出力する第2の光出力手段と、
    前記送信側光通信装置からの光信号を入力する第2の光入力手段とを備えることを特徴とする光通信システム。
  4. 請求項3記載の光通信システムにおいて、
    前記送信側光通信装置は、さらに、前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を記憶する性能値記憶手段を備え、
    前記閾値比較手段は、
    さらに、前記性能値測定手段が測定した最新の第1の性能値と前記性能値記憶手段に記憶された過去の第1の性能値とから第2の性能値を算出する性能値算出手段と、
    前記第1の性能値と前記第1の閾値とを比較して前記指令命令を作成する代わりに、前記第2の性能値を前記閾値記憶手段にあらかじめ記憶された第2の閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する指令命令作成手段とを備えることを特徴とする光通信システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光通信システムにおいて、
    前記閾値記憶手段は、前記第1の閾値として3つの異なる値をあらかじめ記憶し、
    前記閾値比較手段は、前記第1の性能値が3つの前記第1の閾値のうち最も大きい第1の閾値よりも大きい場合には前記光信号の強度を最大値まで上げるための前記指令命令を作成し、前記第1の性能値が最も小さい第1の閾値または中間の第1の閾値よりも小さい場合には前記光信号の強度をあらかじめ設定された変更量だけ下げるための前記指令命令を作成することを特徴とする光通信システム。
  6. 請求項2または4記載の光通信システムにおいて、
    前記閾値比較手段は、さらに、前記第2の性能値と前記第2の閾値との比較結果に応じて前記第1の閾値を変更する閾値調整手段を備えることを特徴とする光通信システム。
  7. 請求項2または4記載の光通信システムにおいて、
    前記閾値比較手段は、さらに、前記第1の性能値と前記第1の閾値との比較結果、または前記第2の性能値と前記第2の閾値との比較結果に応じて、前記光信号の強度を変更する際の変更量を変える変更量調整手段を備えることを特徴とする光通信システム。
  8. 送信側光通信装置へ光信号を出力する光出力手段と、
    前記送信側光通信装置からの光信号を入力する光入力手段と、
    前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、
    この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、
    前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記光出力手段から前記送信側光通信装置へ出力させる閾値比較手段とを備えることを特徴とする光通信装置。
  9. 受信側光通信装置へ光信号を出力する光出力手段と、
    前記受信側光通信装置からの光信号を入力する光入力手段と、
    前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価するための第1の性能値を測定する性能値測定手段と、
    この性能値測定手段が測定した第1の性能値と比較するための複数の異なる第1の閾値をあらかじめ記憶する閾値記憶手段と、
    前記性能値測定手段が測定した第1の性能値を前記閾値記憶手段に記憶された複数の第1の閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて自装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する閾値比較手段と、
    この閾値比較手段が作成した指令命令に従って、前記光出力手段から出力する光信号の強度を変更する出力変更手段とを備えることを特徴とする光通信装置。
  10. 送信側光通信装置が、伝送路を介して接続された受信側光通信装置へ光信号を出力する送信ステップと、
    前記受信側光通信装置が、前記送信側光通信装置からの光信号に基づいて信号品質を評価するための性能値を測定する性能値測定ステップと、
    前記受信側光通信装置が、前記性能値を自装置の閾値記憶手段にあらかじめ記憶された複数の異なる閾値と比較することで、前記送信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて前記送信側光通信装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を含む光信号を、前記送信側光通信装置へ出力する閾値比較ステップと、
    前記送信側光通信装置が、前記受信側光通信装置からの光信号に含まれる指令命令に従って、自装置から出力する光信号の強度を変更する出力変更ステップとを含むことを特徴とする光通信方法。
  11. 送信側光通信装置が、伝送路を介して接続された受信側光通信装置へ光信号を出力する第1の送信ステップと、
    前記受信側光通信装置が、前記送信側光通信装置へ光信号を出力する第2の送信ステップと、
    前記送信側光通信装置が、前記受信側光通信装置からの光信号に基づいて信号品質を評価するための性能値を測定する性能値測定ステップと、
    前記送信側光通信装置が、前記性能値を自装置の閾値記憶手段にあらかじめ記憶された複数の異なる閾値と比較することで、前記受信側光通信装置からの光信号の品質を評価し、この評価結果に応じて自装置からの光信号の強度を変更するための指令命令を作成する閾値比較ステップと、
    前記送信側光通信装置が、前記閾値比較ステップで作成した指令命令に従って、自装置から出力する光信号の強度を変更する出力変更ステップとを含むことを特徴とする光通信方法。
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