JP2015061180A - 情報入力装置 - Google Patents

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Yasuyuki Taniguchi
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Abstract

【課題】フリック入力方式の文字入力について、入力される可能性の高い文字を正確に入力し、誤入力を低減させることを課題とする。【解決手段】表示部と、前記表示部に重ね合わせて配置され、入力可能な文字ごとに設定された文字認識領域に接触することにより文字を入力する入力部と、入力が確定した文字の次に入力される可能性が高い次入力予測語句を予測する次語句予測部と、前記次入力予測語句を構成する文字列において、前記入力が確定した文字の次に入力され得る文字を次入力候補文字として取得する次文字候補取得部と、前記取得された次入力候補文字の文字認識領域を画定する認識角度の範囲を、他の文字の認識角度の範囲よりも大きく設定する文字認識領域設定部とを備えたことを特徴とする情報入力装置。【選択図】図1

Description

この発明は、情報入力装置に関し、特に、表示画面に重ね合わせて配置されたタッチパネルを用いて、所定の文字認識領域に接触することにより、文字、記号等を入力する情報入力装置に関する。
近年、文字等の入力操作を容易にするために、タッチパネルを用いた情報入力装置が用いられ、特に、携帯電話、スマートホン、PDAなどの携帯型の端末では、文字等を入力するキーボードを表示画面に表示させて、所望の表示領域に接触することにより、文字等の入力を行うものがある。
しかし、これらの携帯端末は、表示画面が比較的小さいので、表示画面に表示される各文字の表示領域も小さく、隣の表示領域の文字を誤って入力してしまうことも多く、誤入力が発生しやすかった。
そこで、このような携帯端末の操作性を向上させるため、種々の工夫が提案されている。
たとえば、特許文献1では、先行する入力文字によって、次に入力される文字を予測し、選択される可能性のある少なくとも1つの予測文字の検出領域を拡大し、隣接する文字の検出領域を縮小することによって誤入力を抑制する携帯電子機器が提案されている。
また、特許文献2では、タッチ操作によって文字が入力されたときに、次に入力される可能性の高い文字を予測し、予測された文字に対応する文字入力キーのタッチ領域を、他の文字入力キーのタッチ領域と重複しないように拡大し、文字入力キーの表示領域は変化させないようにして、文字入力キーの操作性を良くする携帯端末が提案されている。
特開2011−154573号公報 特開2012−8866号公報
今日、スマートホンをはじめとする携帯端末では、いわゆるフリック入力方式の文字入力が主流となりつつある。フリック入力方式は、1つの表示領域(たとえば、「あ」と表示された領域)に、入力する複数個の文字(たとえば、あ、い、う、え、おの5つの文字)を予め割り当てておき、その表示領域に指をタッチし、かつタッチしたまま、上下左右の4方向のうちいずれかの方向へタッチした指を移動させるという2段階の操作によって、割り当てられた文字のうち所定の1つの文字の入力を行う。
しかし、従来技術のタッチパネルを利用した文字入力は、いずれも、QWERTY配列、ABC配列、あるいはひらがなの50音配列などのキー配列を持つソフトキーに対する操作性の向上を目的としたものであり、スマートホン等で主流となりつつあるフリック入力方式の文字入力については、次に入力される文字は常に表示されているわけではないので、タッチ領域を拡大させただけでは、必ずしも十分に操作性を向上させることはできない。
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、特に、フリック入力方式の文字入力についても、入力される可能性の高い文字を正確に入力する可能性を高め、誤入力を低減させることのできる情報入力装置を提供することを課題とする。
この発明は、表示部と、前記表示部に重ね合わせて配置され、入力可能な文字ごとに設定された文字認識領域に接触することにより文字を入力する入力部と、入力が確定した文字の次に入力される可能性が高い次入力予測語句を予測する次語句予測部と、前記次入力予測語句を構成する文字列において、前記入力が確定した文字の次に入力され得る文字を次入力候補文字として取得する次文字候補取得部と、前記取得された次入力候補文字の文字認識領域を画定する認識角度の範囲を、他の文字の認識角度の範囲よりも大きく設定する文字認識領域設定部とを備えたことを特徴とする情報入力装置を提供するものである。
また、前記文字認識領域のうち、最初に接触された位置である起点を取得する入力位置取得部と、前記起点から接触状態を維持したまま接触位置を移動させた場合にその接触位置を移動させた方向を示す入力方向を取得する入力方向取得部と、前記起点と前記入力方向とを用い、前記起点から見た前記入力方向の角度が、特定の文字に対応する文字認識領域を画定する認識角度の範囲内に属する場合に、前記特定の文字を、入力確定文字として取得する入力文字取得部とを、さらに備えたことを特徴とする。
これによれば、移動方向に表示された内容とは関係なく、起点と入力方向に基づいて、入力確定文字を取得することができる。
また、前記起点が属する文字認識領域について、入力される可能性のある文字が予め複数個設定されている場合、前記起点を中心とする円の中心角を前記複数個の文字ごとに等分割した各分割円を、各文字の文字認識領域に予め設定し、前記複数個の文字が、いずれも前記次入力候補文字でない場合、各文字認識領域に相当する分割円を画定する中心角である認識角度は、同一角度であることを特徴とする。
これによれば、次入力候補文字でない複数個の文字については、認識角度が同一なので、同等の入力のしやすさで入力することができる。
また、前記複数個の文字のいずれかが、前記次入力候補文字である場合、前記次入力候補文字の文字認識領域を画定する認識角度の範囲を、他の文字の認識角度の範囲よりも大きくし、次入力候補文字に隣接する他の文字の認識角度の範囲を小さくすることを特徴とする。
これによれば、次入力候補文字となった文字について、他の文字よりも正確に入力する可能性を高めることができる。
また、前記入力部が前記表示部と重ね合わせて配置されたタッチパネルであり、入力可能な文字を前記表示部の予め設定された表示領域に表示し、前記入力可能な文字が前記次入力候補文字でない場合には、その文字の文字認識領域と前記表示領域とが一致し、前記入力可能な文字が前記次入力候補文字である場合には、その文字の文字認識領域が、その文字の表示領域よりも大きく設定されることを特徴とする。
この発明によれば、入力が確定した文字の次に入力される可能性が高い文字である次入力候補文字の文字認識領域を画定する認識角度の範囲を、他の文字の認識角度の範囲よりも大きく設定するので、入力される可能性の高い文字を正確に入力する可能性を高め、誤入力を低減させることができる。
この発明の情報入力装置の一実施例の構成ブロック図である。 この発明の入力文字認識処理の一実施例のフローチャートである。 この発明の表示画面の一実施例の説明図である。 この発明の入力可能文字の文字認識領域の一実施例の説明図である。 隣接する文字が次入力候補文字となった場合の文字認識領域の一実施例の説明図である。 この発明の実施例2の文字認識領域の説明図である。 この発明の実施例2における文字認識領域の認識角度の説明図である。 片手で携帯端末を持って文字入力を行う状況の概略説明図である。 入力がしにくい位置に表示された文字の文字認識領域の認識角度の説明図である。
以下、図に示す実施例に基づいて、この発明を説明する。
なお、これによって、この発明が限定されるものではない。
<この発明の情報入力装置の構成>
図1に、この発明の情報入力装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
図1において、情報入力装置は、主として、制御部1,表示部2,入力部3,入力位置取得部4,入力方向取得部5,入力文字取得部6,次語句予測部7,次文字候補取得部8,文字認識領域設定部9,認識角度計算部10,記憶部20とを備える。
制御部1は、この発明の情報入力装置の動作を制御する部分であり、主として、CPU,ROM,RAM,I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータにより実現される。また、CPUは、ROM等に記憶されているプログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させることにより、この発明の文字入力処理等を行う。
表示部2は、この発明の情報入力装置の各機能を実行させるために必要な情報等を表示する部分であり、LCDや有機EL素子などが用いられる。
また、この発明では、表示部2と重ね合わせて入力部としてのタッチパネルが配置される。タッチパネルの入力可能な文字ごとに設定された文字認識領域に接触することにより、文字等を入力することができるようにするために、表示画面に所定配列のキーボードを表示するか、あるいは表示画面の予め設定された表示領域に入力可能な複数の文字や記号を表示することが行われる。
入力部3は、文字、記号等の入力や、機能の選択入力を行う部分であり、この発明では、タッチパネルを用いる。タッチパネルは、表示部2に重ね合わせて配置させるか、あるいは、表示部2と一体成型される。また、文字等を入力するために、入力可能な文字ごとに文字認識領域が設定される。
タッチパネルの入力位置の検出方式は、従来から用いられているいずれかの方式を用いればよく、特に限定するものではない。たとえば文字等を入力する場合に、フリック方式の入力が可能なように、タッチパネルの接触位置と入力方向とを検出できるようにする。
入力位置取得部4は、タッチパネルに対して指を接触する入力操作をした場合、タッチパネルに対する接触位置を取得する部分である。特に、タッチパネルに設定された文字認識領域のうち、最初に接触された位置である起点の位置を取得する。
たとえば、タッチパネルおよび表示部が長方形状であり、直交する長辺(X軸)および短辺(Y軸)によって形成される空間をXY座標値(X,Y)で表すものとすると、指が接触した入力位置の情報として、XY座標値(X,Y)が取得される。後述するように、ここで取得される入力位置は、フリック方式の入力の起点となる位置である。
入力方向取得部5は、フリック方式の入力操作がされた場合に、起点から移動された指の方向を取得する部分である。特に、タッチパネル上の起点から接触状態を維持したまま接触位置を移動させた場合、その接触位置を移動させた方向を示す入力方向を取得する。
フリック方式では、最初の接触位置である起点から、接触したまま指が移動させられて、ある点で指がタッチパネルから離される。指がタッチパネルから離れた位置の点を終点とすると、たとえば、起点と終点の位置座標を取得して、両点を結ぶ直線の傾きを計算すれば、起点から見た終点の方向、すなわち指の移動方向(入力方向)がわかる。
X軸を水平軸と考え、X軸の正値方向をゼロ度とし、起点を原点とした場合の起点と終点を結ぶ直線の傾きを、X軸の正値方向からの角度で表すものとする。
すなわち、指を起点から移動させた方向を、水平軸からの角度で表現する。
たとえば、入力方向として、X軸の正値方向から45度という角度が取得されたとすると、起点からの指の移動方向は、右上方向であることがわかる。
指が最初に接触される起点の入力位置と、指を移動させる入力方向とが取得されれば、フリック方式の入力操作によって入力される文字が決定できる。
たとえば、表示部2に「ま」という文字が表示された領域に接触された場合、ひらがなの「ま」行の5つの文字のうちいずれかが入力される可能性があり、起点からの移動方向によって、どの文字が入力されるかが予め設定されている。
後述する図4(a)に示すように、起点の接触位置から見て、基準線となる水平軸のX軸の正値方向から±45度の領域内に指が移動させられた場合は、「め」が入力されたと判断される。起点の入力位置および入力方向と、入力される文字とは、対応づけて記憶部に記憶される。
入力文字取得部6は、入力位置取得部4によって取得された起点の入力位置と、入力方向取得部5によって取得された入力方向(指の移動方向)とを用い、起点から見た入力方向の角度が、特定の文字に対応する文字認識領域を画定する認識角度の範囲に属する場合に、その特定の文字を入力確定文字として取得する部分である。すなわち、入力文字取得部6は、フリック方式の入力操作によって入力された文字を取得する部分である。
次語句予測部7は、現在入力が確定した文字の次に入力される可能性が高い語句(次入力予測語句)を予測する部分である。予測された語句は、次入力予測語句23として、一時的に記憶しておく。現在入力が確定した文字は、直前に入力が確定された1つの文字を意味する。
予測される語句(次入力予測語句)は、たとえば、上記確定された1つの文字を先頭に持つ文字列であって、過去に入力されたことのある文字列(単語や文章を含む)を記憶した入力履歴21の中に記憶されている語句である。
一例として、直前に入力が確定された1つの文字が「あ」であり、「あ」という文字を先頭とする語句として、過去の入力履歴21の中に、「会う」(あう)、「遊ぶ」(あそぶ)、「雨」(あめ)の3つの語句が存在していたとすると、この3つの語句が、入力される可能性が高い語句(次入力予測語句)として抽出される。また、次入力予測語句としては、この他に、入力が確定した文字を含む文字列であって、過去に入力されたことのある文字列であってもよい。入力確定文字を先頭とする文字列や入力確定文字を含む文字列が、入力履歴21の中に記憶されていなかった場合は、次入力予測語句は抽出されない。
次文字候補取得部8は、次語句予測部7によって予測された次入力予測語句を構成する文字列において、現在入力が確定した文字の次に入力され得る文字を、次入力候補文字として取得する部分である。取得された候補文字(次文字候補とも呼ぶ)は、次入力候補文字24として、一時的に記憶しておく。
たとえば、現在確定している文字が「あ」であり、予測語句が、「会う」(あう)、「遊ぶ」(あそぶ)、「雨」(あめ)の3つであった場合、この3つの予測語句を解析することにより、「あ」の次に入力される文字の候補として、「う」と、「そ」と、「め」の3つが取得される。これにより、「あ」の入力が確定した直後には、次に、「う」、「そ」、「め」の文字が入力される可能性が高いと判断される。
以上のように、次語句の予測と、予測語句に対する次文字候補の取得は、従来から行われている既存の技術を用いて行うこともできる。
また、次入力予測語句の取得は、上記のように、記憶部20に記憶される過去の入力履歴21を用いて行えばよいが、入力履歴21のみならず、情報入力装置に搭載されているかな漢字変換辞書や例文辞典などの情報を用いて行ってもよい。
これにより、次の入力される語句の予測精度を向上させて、次の文字を入力する際の誤入力をより少なくすることができる。
文字認識領域設定部9は、次文字候補取得部8によって取得された次入力候補文字が入力される前に、その候補文字が入力されたと判定するための文字認識領域を、設定変更する部分である。具体的には、取得された次入力候補文字の文字認識領域を画定する認識角度の範囲を、他の文字の認識角度の範囲よりも大きく設定する。これにより、入力される可能性が高い次入力候補文字を、入力しやすくし、正確に入力する可能性を高める。
ここでの文字認識領域は、表示部に表示される文字の表示領域ではなく、タッチパネルに対する接触領域を意味し、その接触領域の中に属する位置であれば、どの位置に接触しても、対応する文字が入力されたと判断する。
後述するように、ある文字の文字認識領域と、その文字の表示領域とは、必ずしも一致する必要はなく、起点と起点からの入力方向によって特定される角度とが文字認識領域の中に属すると判断されれば、その文字認識領域に対応づけられた文字が入力されたと判断する。
認識角度計算部10は、文字認識領域を設定変更する場合に、入力候補となる各文字の認識領域を決定する角度を計算する部分である。
起点が属する文字認識領域には、入力される可能性のある文字が予め複数個設定されている場合がある。たとえば、図4(a)に示すように、「ま」の表示領域と同一の位置に設定された文字認識領域に最初の接触位置となる起点が属している場合、その起点が属する文字認識領域には、入力される可能性のある文字として、「ま」の他に、「み」、「む」、「め」、「も」が設定されている。
このように、起点が属する文字認識領域について、入力される可能性のある文字が複数個設定されている場合、起点を中心とする円の中心角を複数個の文字ごとに等分割した各分割円を、各文字の文字認識領域に予め設定しておく。この複数個の文字(たとえば、み、む、め、もの4文字)が、いずれも次入力候補でない場合、各文字認識領域に相当する分割円を画定する中心角である認識角度は、同一角度とする。
たとえば、図4(a)に示すように入力される可能性のある文字の候補が、「み」、「む」、「め」、「も」の4文字であり、いずれも次入力候補文字24でない場合、これらの4つの文字の文字認識領域は、同一サイズに設定され、起点を中心とする円を4つの文字全体の文字認識領域と考えると、各文字のそれぞれの文字認識領域を画定する中心角(認識角度)は、同一の90度に設定される。
一方、複数個の文字のいずれかが、次入力候補文字である場合、次入力候補文字の文字認識領域を画定する認識角度の範囲を、他の文字の認識角度の範囲よりも大きくし、次入力候補文字に隣接する他の文字の認識角度の範囲を小さくする。
図4(a)の4文字のうち、「め」が、次文字候補取得部8によって次入力候補文字として取得された場合、図4(c)のように、「め」の文字認識領域を拡大するように、「め」の文字認識領域を画定する中心角(認識角度)を増加させる。たとえば、図4(c)に示すように、基準線Xに対して上下対称に、中心角をそれぞれ5度ずつ増加させ、「め」の文字認識領域の中心角を100度とし、「め」として認識させる領域を大きくする。
このように、次に入力される可能性が高い文字である次文字候補がある場合、その次文字候補となった文字の文字認識領域を大きくさせるが、その文字認識領域を画定する角度(図4(a)の中心角)を、所定の角度だけ増加させるようにする。所定の角度について、図4(c)では、5度としているが、特定の角度に限定されるものではない。
次文字候補となった文字が入力文字として認識されやすくなるように、その文字認識領域を大きくするが、次文字候補となっていない他の文字が入力される場合もあるので、他の文字が極端に入力されにくくなることがないように、実際の利用形態を考慮した適切な数値を、上記の所定の角度として設定すればよい。
あるいは、文字認識領域の大きさを増減させる所定の角度の値は、記憶部の調整角度22として、予め固定値を設定記憶してもよいが、利用するユーザによって所望の数値に設定変更できるようにしてもよい。
このように、次入力候補文字24として取得された候補文字に対して設定された後の文字認識領域は、次文字領域情報25として、一時的に記憶しておく。
次文字領域情報25としては、その変更後の文字認識領域の範囲を特定する情報が記憶される。たとえば、変更後の中心角の情報が記憶される。
また、候補文字に対して広く設定された文字認識領域の情報を記憶する場合は、その候補文字と同時に入力される可能性のある他の文字について狭く設定される文字認識領域の情報も記憶しておく。
記憶部20は、この発明の各機能を実行する上で必要な情報やプログラムを記憶する部分であり、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子、HDD、SSDなどの記憶装置、CDその他の記憶媒体を用いることができる。
記憶部20には、主として、入力履歴21,調整角度22,次入力予測語句23,次入力候補文字24,次文字領域情報25,表示文字領域情報26が記憶される。
入力履歴21は、この情報入力装置において、過去に入力されたことのある文字列(語句、文章、単語)を記憶したものである。
入力履歴21は、入力された文字を先頭に持つ語句を検索する対象となる。
調整角度22は、上記したように、次文字候補となった文字の文字認識領域の角度(中心角)を増加させる数値を記憶したものであり、たとえば、図4(c)のように、5度増加させる場合は、「5」が記憶される。
次入力予測語句23は、上記したように、次語句予測部7によって取得された語句を記憶したものであり、直前に入力が確定した文字を先頭に持つ語句であって、たとえば、入力履歴21に含まれる語句のように次に入力される可能性が高い語句である。
次入力候補文字24は、次文字候補取得部8によって取得された文字を記憶したものであり、次入力予測語句23を構成する文字列において、直前に入力が確定した文字の次にある文字である。
この次入力候補文字24は、次に入力される可能性が高いと予測される文字である。
次文字領域情報25は、次入力候補文字24として記憶された文字に対する文字認識領域の範囲を示した情報であり、図4(c)のように、調整角度22を用いて拡大された後の文字認識領域を画定する情報が記憶される。
この発明では、特に、次入力候補文字24として記憶された文字の調整後の認識角度が次文字領域情報25として記憶される。
図4のように、「め」の認識角度a0が±45度の場合、起点から見た指の移動方向を示す角度が、基準線Xから+40度であれば「め」が入力されたと判断され、基準線Xから+46度であれば「む」が入力されたと判断される。
一方、図4(a)のように、次入力候補文字である「め」の調整後の認識角度a1が±50度の場合、起点から見た指の移動方向を示す角度が、基準線Xから+46度あるいは+50度であったとしても、「め」が入力されたと判断され、基準線Xから+51度であった場合に、「む」が入力されたと判断される。
表示文字領域情報26は、表示部2に表示される各文字の表示領域を示す情報であり、初期値として予め設定された情報である。
たとえば、図3(a)に示すように、表示部2に表示されるキー表示領域が定められた場合、「あ」の文字を表示する表示領域が固定的に設定される。その他の文字キーや、機能選択キーの表示領域も、この表示文字領域情報26に基づいて、固定的に設定される。
次入力予測語句がない場合、すなわち入力可能な文字が次入力候補文字でない場合には、文字の表示領域と、その文字の文字認識領域とは一致させるようにする。
一方、入力可能な文字が次文字候補取得部8によって取得された次入力候補文字である場合には、その文字の文字認識領域をその文字の表示領域よりも大きくするように設定変更される。しかし、原則として、その候補文字が属する表示文字の表示領域の大きさは変化させない。
たとえば、図4(c)のように、「め」の文字認識領域を拡大しても、図4(d)に示すように、「め」が属している「ま」の表示領域や、その右隣の「め」の表示領域は拡大しない。
これは、利用者が、フリック方式で文字を入力する際には、文字の表示領域の境界を厳密に確認しながら入力操作することは少なく、指を移動させる方向が入力しようとしている文字を表示している表示領域の方向にほぼ一致するように入力操作をすると考えられるからである。
従って、指を移動させる方向によって決定される文字と、指を移動させて離した位置に表示されている文字とが一致しない場合があり得る。
たとえば、図4(c)、(d)に示すように、指が最初に接触した位置(起点)が、「ま」の表示領域内のやや左上部分であった場合、その後、指を基準線Xから+46度の右上方向に移動させたとすると、その移動方向は、「め」の文字認識領域を示す認識角度内であるので、「め」が入力されたと判断される。
しかし、図4(d)に示すように、起点から±46度右上方向に移動させて指を離した位置は、「あ」の表示領域、あるいはその下の「む」の表示領域となる場合がある。
このとき、利用者が指を離した位置が、「あ」あるいは「む」の表示領域であったとしても、利用者がその入力操作によって意図した入力文字は「め」であると判断する。このように、指を離した表示位置ではなく、指の移動方向によって入力文字を認識するようにした方が、フリック方式の入力操作では、利用者にとっては、より意図的な入力であり、より誤入力が少なくなる。
<入力文字認識処理>
図2に、この発明の入力文字認識処理の一実施例のフローチャートを示す。
まず、ステップS1において、制御部1が、入力の有無をチェックする。
入力部3がタッチパネルの場合、タッチパネルに接触すると、その接触位置に対応した信号がタッチパネルから出力されるので、その出力信号の有無によって、入力の有無が判定される。出力信号があれば、入力有りと判定され、ステップS2へ進む。出力信号がなければ、ステップS1をループする。
ステップS2において、入力文字の取得処理を行う。ここでは、入力された1つの文字が確定される。
タッチパネルから出力された信号に基づいて、入力位置取得部4が、接触された位置(起点)を取得する。また、その後、指が離されるまで接触されている位置が連続的に取得され、起点の位置と、指が離された位置が異なる場合は、入力方向取得部5によって、入力方向が取得される。
起点と、指が離された位置が同じ場合、入力文字取得部6は、起点の位置と、表示文字領域情報26に記憶されている各文字の表示領域の情報から求められる文字認識領域とに基づいて、入力された文字を取得する。
次文字候補の文字がないとすると、表示領域と文字認識領域とは一致するので、起点の位置が、どの文字の表示領域に属するかを確認することにより、入力文字を確定することができる。
次文字候補の文字がある場合は、文字認識領域が変更される場合があるので、起点の入力位置に加えて、入力された方向と、変更後の文字認識領域とに基づいて、入力された文字を確定する。この場合の処理については、後述する。
ステップS3において、確定された文字を記憶部20に記憶し、表示部2の入力確定文字表示領域に表示させる。
ステップS4において、次語句予測部7が、入力履歴21の中から、確定文字を先頭に持つ語句、あるいは、確定文字を含む語句を予測し、予測語句が見つけられた場合は、次入力予測語句23として記憶する。
ステップS5において、次入力予測語句23がある場合は、ステップS6へ進み、なかった場合は、ステップS8へ進む。
ステップS6において、次文字候補取得部8が、次入力予測語句23から、確定文字の次の文字候補を取得する。取得された文字は、次入力候補文字24として記憶部20に記憶する。
ステップS7において、認識角度計算部10が、取得された次入力候補文字24について、調整角度22を用いて認識角度を計算する。
ここでは、表示文字領域情報26から得られる文字の表示領域と一致する文字認識領域を画定する認識角度に、調整角度22を加えた角度が、次入力候補文字24の調整後の認識角度として設定される。
また、文字認識領域設定部9が、この調整後の認識角度に基づいて、文字認識領域を変更する。その後、次の文字入力を待つために、ステップS1へ戻る。
文字認識領域設定部9は、次入力候補文字24の文字認識領域を変更した場合は、同時に入力することが可能な他の文字の文字認識領域も変更する。
ステップS8において、次入力予測語句23がなかったので、次入力候補文字24を消去し、文字認識領域を標準設定する。
すなわち、文字認識領域を、表示文字領域情報26に設定されている表示領域と同一の領域に設定する。その後、ステップS1へ戻る。
以上のように、1つの確定文字から予測される次入力予測語句23がない場合は、表示領域と同一となるように設定された文字認識領域を用いて、次に入力される文字の認識処理が行われる。
一方、次入力予測語句23が存在する場合は、その語句から取得された次入力候補については、認識角度が調整され、次文字領域情報25が生成される。
フリック方式により次の文字が入力された場合、次入力候補文字24については、この次文字領域情報25が用いられ、入力位置と入力方向とが、調整後の認識角度で画定される文字認識領域に対応するものであるか否かによって、入力されたか否かが判断される。
以下、入力文字認識処理によって行われる入力文字の判断の具体例について説明する。
<実施例1>
図3,4および5を用いて、この発明の文字入力操作と文字認識方法の一実施例を説明する。
図3は、「あ」、「め」を、この順に入力する操作をした場合の表示画面の説明図を示す。
図3(a)は、「あ」を入力したときに、表示部2に表示される表示画面の一実施例を示したものである。ここでは、表示部2の上方に、入力確定文字表示領域が表示され、その下方に、キー表示領域が表示される場合を示している。
キー表示領域の「あ」が表示されている表示領域に指を接触した後、そのまま指を離すと、「あ」が入力文字として確定され、入力確定文字表示領域に、「あ」が表示される。
この場合、「あ」の表示領域に接触したことによって、ステップS1において、入力有りと判断され、接触した位置で指が離されているので、ステップS2において、入力位置のみに基づいて、入力文字が「あ」と確定され、ステップS3において、確定文字が表示される。
その後、ステップS4において、入力履歴21の中から、確定文字「あ」を先頭に持つ語句を予測する。この予測により、次に入力される可能性が高い語句が次入力予測語句23として記憶される。ただし、次入力予測語句がない場合は、記憶されない。
図3(b)は、「あ」の入力が確定した後、「ま」の表示領域の中のやや左上の部分に接触された状態を示している。この接触点が起点となる。
この接触入力があったことが確認されると、「ま」行の5つの文字が入力しやすいように、「ま」の表示領域の隣の上下左右の表示領域の表示文字が、それぞれ「む」、「も」、「み」、「め」に変更される。
もし、次に入力される可能性の高い語句(次入力予測語句23)がなかった場合は、「ま」行の5つの文字の認識領域は、表示領域と同一とされたまま、次の文字入力を判断する。また、「ま」行の4つの文字(み、む、め、も)は、フリック方式で入力されるとすると、起点からの指の接触位置の移動方向によって、入力文字が確定される。
たとえば、図3(c)に示すように、「ま」の表示領域に、最初に接触された位置である起点から、右方向へ接触位置が移動させられた後、指が離された場合は、「ま」の右隣に設定された「め」が入力文字として確定される。
すなわち、「あ」の次に、「め」が、入力確定文字表示領域に表示される。
図4は、文字認識領域の一実施例の説明図を示したものである。
図4(a)は、「あ」が確定されたときに次入力予測語句がなく、「ま」行の4つの文字(み、む、め、も)のいずれも次入力候補文字でなかった場合の文字認識領域の一実施例を示している。
図4(a)において、「ま」の表示領域の中央点を原点として、水平方向に基準線Xを設定し、垂直方向に基準線Yを設定したとする。
原点から見て、基準線Xの右方向をゼロ度の方向とすると、「め」の文字認識領域は、原点を中心とする円の中の、基準線Xから+45度と−45度の範囲内に設定される。
すなわち、「め」の文字認識領域を画定する認識角度が、±45度の範囲内に設定される。
ただし、指の移動距離は利用者の操作毎に異なるので、円の半径は、図示したような一意的な数値で固定されるものではなく、十分に大きな任意の数値を設定しておけばよい。
ここで重要なのは、指を離した位置が図4(a)の「め」の表示領域そのものに属していることではなく、起点から見た指の移動方向が、「め」の認識角度の範囲内に属していることである。
たとえば、図4(a)に示した矢印の方向が指の移動方向(入力方向)を示し、矢印の始点が指を接触した位置で、矢印の終点が指を離した位置であったとする。
このとき、矢印の方向が基準線Xの右方向から見て+20度の方向であったとすると、取得された入力方向は、「め」の文字認識領域を画定する認識角度の範囲内(±45度)に属する。
したがって、最初に接触された位置である起点が「ま」の文字認識領域内であって、その後の入力方向が示す角度が、「め」の認識角度の範囲内(±45度)であれば、指を離した位置とは関係なく、その入力操作によって入力された文字は、「め」に確定される。
たとえば、図4(b)に示すように、矢印で示す入力方向が「め」の認識角度の範囲内であれば、指を離した位置が「む」や「な」の表示領域内であったとしても、「め」が入力されたと判断される。
図4(c)は、「あ」の入力が確定されたときに、次入力予測語句23として、「雨」(あめ)があった場合に設定される文字認識領域を示している。
次入力予測語句が「雨」の場合、ステップS6の処理によって、「あ」の次に入力される可能性の高い文字として、「め」が、次入力候補文字24として取得される。
次に、ステップS7の処理によって、「め」の文字認識領域を画定する認識角度が、調整角度(5度)を考慮して、±50度の範囲に拡大され、「め」の文字認識領域が設定変更される。
また、「め」の認識角度が増加させられたのに伴って、「め」に隣接する「む」と「も」の文字認識領域を画定する認識角度は、いずれも5度だけ減少させられ、垂直方向の基準線Yに対して、40度に設定される。ただし、「め」と隣接していない「み」の文字認識領域は、 図4(a)と同一であり、変更されない。
このように、各文字の文字認識領域が変更された状態で、接触位置が移動させられると、その入力方向に対応する角度がどの文字の認識角度の範囲内に属するかが判定されて、次に入力される文字が確定される。
図4(c)のような文字認識領域が設定された後、図4(d)に示すように、接触位置の移動方向が、起点から見て、「む」や「あ」の表示位置の方向であったとしても、その移動方向(入力方向)に対応した角度が、たとえば+48度であれば、その角度は、図4(c)に示した「め」の認識角度の範囲内(±50度)に属するので、その利用者の入力操作によって入力される文字は、「め」と判定される。
以上のように、次に入力される可能性の高い文字の認識角度を拡大させることにより、その文字の入力がしやすくなり、誤入力も減らすことができる。
図4(c)は、「ま」行の4つの文字(み、む、め、も)のうち、「め」だけが次入力候補文字24となっていた場合を示したが、図5は、隣接する「め」と「む」の2つの文字が、同時に次入力候補文字24とされた場合に設定される文字認識領域の一実施例を示している。
ここでは、隣接する「む」と「め」との境界となる認識角度は変化させないで、「め」の文字認識領域のうち、「も」との境界となる認識角度のみを5度だけ増加させて50度とする。また、同時に、「む」の文字認識領域のうち、「み」との境界となる認識角度のみを5度だけ増加させて50度とする。これに伴って、「み」と「も」の文字認識領域を画定する認識角度は、どちらも5度だけ減少させる。
図5のように認識角度を設定し直すことにより、次に入力される可能性が高い2つの文字(む、め)の文字認識領域を増加させて、次に入力される可能性の高い文字の入力をしやすくすることができる。
<実施例2>
実施例1では、フリック方式の入力操作で、接触した指を移動させる方向を上下左右の4方向として、文字の入力を行う場合について示した。
この実施例1では、各文字の文字認識領域をほぼ1/4円の形状として、その領域を画定する認識角度を、ほぼ90度としていた。
しかし、認識角度の設定はこれに限られるものではなく、各文字の文字認識領域が扇型形状となるように、認識角度を設定してもよい。
図6に、実施例2の文字認識領域の説明図を示す。
図6(a)は、「ま」行の文字を入力するために、「ま」の表示領域に接触した場合、表示画面に、「ま」行の5つの文字の文字認識領域を表示した状態を示している。
図6(a)は、「ま」行のどの文字も、次入力候補文字となっていない場合を示しており、各文字認識領域は、いずれも45度の中心角を持つ扇型形状である。
たとえば、図6(b)に示すように、「ま」の表示領域に最初に接触した位置である起点から指を右上方向に移動させた場合、「め」が入力されたと判断する。
この場合も、指を離した位置が属する文字認識領域で、入力文字を決定するのではなく、起点から見た指の移動方向の角度で、入力文字を決定する。
図7に、実施例2の文字認識領域の認識角度の説明図を示す。
図7(a)は、「ま」行の5つの文字が、いずれも次入力候補文字になっていない場合の文字認識領域の認識角度を示している。
各文字認識領域は、起点を中心とする中心角が45度の扇型形状であり、各認識角度は、各扇型を等分する基準線から見て、±22.5度に開いていることを示している。
図7(b)は、「ま」行の5つの文字のうち、「め」が次入力候補文字24になっている場合を示している。
ここでは、調整角度22として3度が設定され、次入力候補文字24である「め」の入力をしやすくするために、「め」の文字認識領域を±(22.5+3)度、すなわち中心角が51度となる扇型形状としている。
「め」の文字認識領域を増加したことに伴い、「め」に隣接する「む」と「も」の文字認識領域の中心角を、それぞれ3度狭くして、45−3=42度とする。
「め」に隣接していない「ま」と「み」の文字認識領域の大きさは図7(a)と同一としている。
各文字認識領域の扇型の中心角の大きさや調整角度は、図7に示したものに限定するものではなく、利用者の入力のしやすさ等を考慮して、他の角度に変更してもよい。
このような扇型形状の文字認識領域の場合も、次に入力する可能性が高い文字に設定された次入力候補文字の文字認識領域を、同時に入力可能な他の文字の文字認識領域よりも大きくすることにより、次に入力する可能性の高い文字の入力をしやすくすることができ、誤入力を低減させることができる。
<実施例3>
情報入力装置が携帯性を有する端末(携帯端末)の場合、携帯端末を片手で持って、持った手の親指等を用いて、文字入力をする場合がある。
このとき、端末を持っている手の入力操作をする指の位置から遠く離れている位置に表示されている文字は、入力がしにくい場合が多い。そこで、遠い位置に表示されている文字の文字認識領域の認識角度を大きくすることにより、入力操作を改善する。
図8に、片手で携帯端末を持ち、持った手の親指で、文字入力を行う状況の概略イメージの説明図を示す。
図8は、右手で端末の表示画面の右端部分を持っている状態を示しており、たとえば、図に示すタッチができる範囲(接触可能領域)に対して、右手の親指を左方向へ移動させることにより、所望の文字入力を行う様子を示している。
この場合も所望の文字の表示領域に親指を接触した後、上下左右のいずれかの方向に親指を接触したまま移動させることにより、フリック方式の入力を行うことができる。
入力しにくい文字の表示位置は、端末を持つ手が右手かあるいは左手によって異なる。そこで、手のひらの内側が接触する端末の左側端面と右側端面に、接触を検知するセンサを設け、端末を持つ手が右手であるかあるいは左手であるかを検出する。
持つ手を検出した後、その手の接触端面からの距離が、所定値以上離れた位置に表示される文字の表示領域について、その表示領域に対応付けられた各文字の文字認識領域の大きさを調整する。
この実施例でも、文字が次に入力される可能性が高い場合に、その文字の文字認識領域を大きくする。ただし、入力される可能性の高さとは別に、接触端面からの距離が所定の距離以上遠い位置に設定される文字の文字認識領域も大きくする。
これにより、入力される可能性の高い文字に加えて、あるいは入力される可能性の高い文字でなくても、持ち手の接触端面から遠く離れた表示位置に設定されている文字を入力する場合の入力のしやすさを改善することができる。
図9に、接触端面から遠い位置に設定される文字認識領域を持つ文字についての文字認識領域の認識角度の変更例を示す。
図9(a)は、次入力候補文字がない場合で、接触端面からの距離が比較的近い位置に設定される文字認識領域の範囲を示している。
この範囲は、図4(a)に示した文字認識領域の認識角度と同一であり、4つの文字の文字認識領域を画定する認識角度はすべて基準線を中心として±45度である。
図9(b)は、端末を右手で持ち、次入力候補文字がない場合において、右側の接触端面からの距離が比較的遠い位置に表示される「ま」行の文字認識領域を示している。
「ま」行の4つの文字(み、む、め、も)の文字認識領域は、図4(a)に示したのと同様に、4つの方向に設定されるが、端末を右手で持っているため、右手の親指で入力操作をする場合、右方向に設定される「め」の文字認識領域への入力操作は比較的行いやすいが、上下方向に設定される「む」と「も」に対する入力操作はやや難しく、左方向に設定される「み」の文字認識領域に対する入力操作は最も行いにくいと考えられる。
そこで、「み」の文字認識領域を画定する認識角度(θ1×2)を最も大きくし、「め」の文字認識領域を画定する認識角度(θ3×2)を最も小さくし、「む」と「も」の文字認識領域を画定する認識角度(θ2×2,θ4×2)を、それらの間の角度とする(θ1>θ2>θ3,θ1>θ4>θ3)。
また、これら4つの認識角度の大きさと、各認識角度の基準線の方向は、図4(a)や図9(a)のように、垂直や水平方向とするのではなく、右手を接触した位置や、入力操作をする指の可動範囲などを考慮して、操作が行いやすいと考えられる大きさと方向に設定することが好ましい。
図9(b)では、一実施例として、右手の親指の可動範囲を考慮して、「み」、「む」、「め」、「も」の基準線の方向の傾きを変更している。この4つの認識角度の大きさと、基準線の方向は、利用者の親指の長さなどによっても入力のしやすい適切な数値は異なると考えられるので、利用者が設定変更できるようにしてもよい。
図9(c)は、端末を右手で持って操作する場合において、「ま」行の「め」が、次に入力される可能性の高い次入力候補文字となっていた場合に、各文字領域の認識角度の設定例を示している。
図9(b)では、4つの文字(み、む、め、も)の中に、次入力候補文字がない場合の認識角度の例を示していたが、これらの認識角度を基準として、図9(c)では、次入力候補文字となっている「め」の認識角度をやや大きくし、「め」に隣接する「む」と「も」の認識角度をやや小さくしている。
たとえば、「め」の認識角度は、その基準線に対して±θ3×10%だけ増加させ、2×(θ3+θ3×10%)とする。
これに伴って、「む」と「も」の認識角度は、それぞれ、θ3×10%だけ減少させ、2×(θ2−θ3×10%)、2×(θ4−θ3×10%)とする。
「め」に隣接しない「み」の認識角度は変更しなくてもよい。
ここで、増減される角度θ3×10%は一例であって、この値に限定するものではなく、他の数値を採用してもよい。
このようにすれば、持ち手の位置から離れた表示位置の文字であっても、次入力候補文字となっている場合は、文字認識領域が大きくなるので、入力しやすくなり、誤入力を低減させることができる。
図9(d)は、端末を左手で持ち、次入力候補文字がない場合において、左側の接触端面からの距離が比較的遠い位置に表示される「さ」行を示している。
「さ」行の4つの文字(し、す、せ、そ)の文字認識領域について、「し」が左方向に設定され、「せ」が右方向に設定され、「す」、「そ」がそれぞれ上方向、下方向に設定されるものとする。
ここで、左手の親指で入力操作をする場合、左方向に設定される「し」の文字認識領域への入力操作は比較的行いやすいが、上下方向に設定される「す」と「そ」に対する入力操作はやや難しく、最も遠い右方向に設定される「せ」の文字認識領域に対する入力操作は最も行いにくいと考えられる。
そこで、左手の親指で最も入力しにくいと考えられる「せ」の文字認識領域を画定する認識角度(θ3×2)を最も大きくし、「し」の認識角度(θ1×2)を最も小さくし、「す」と「そ」の認識角度(θ2×2,θ4×2)をそれらの中間の角度とする(θ1<θ2<θ3,θ1<θ4<θ3)。
図9(d)の場合も、図9(b)で説明したのと同様に、各認識角度の大きさと基準線の方向は、左手の接触位置や左手の親指の可動範囲などを考慮して、利用者が操作しやすいと考える大きさや方向に設定変更できるようにすることが好ましい。
以上のように、図9(b)や(d)に示したように、次入力候補文字の有無に関係なく、持ち手と、持ち手の接触端面からの距離とを考慮して、その接触端面から比較的遠い表示位置に設定される文字認識領域を画定する認識角度を変更設定するので、接触端面から比較的遠い表示位置に表示される文字の入力がしやすくなり、誤入力を低減させることができる。
さらに、次入力候補文字となる文字が存在する場合には、その文字の文字認識領域を画定する認識角度を大きくすることによって、持ち手で操作する場合であっても、次入力候補文字の入力操作を容易とし、誤入力を低減させることができる。
1 制御部, 2 表示部, 3 入力部, 4 入力位置取得部, 5 入力方向取得部, 6 入力文字取得部, 7 次語句予測部, 8 次文字候補取得部, 9 文字認識領域設定部, 10 認識角度計算部, 20 記憶部, 21 入力履歴, 22 調整角度, 23 次入力予測語句, 24 次入力候補文字, 25 次文字領域情報, 26 表示文字領域情報

Claims (5)

  1. 表示部と、
    前記表示部に重ね合わせて配置され、入力可能な文字ごとに設定された文字認識領域に接触することにより文字を入力する入力部と、
    入力が確定した文字の次に入力される可能性が高い次入力予測語句を予測する次語句予測部と、
    前記次入力予測語句を構成する文字列において、前記入力が確定した文字の次に入力され得る文字を次入力候補文字として取得する次文字候補取得部と、
    前記取得された次入力候補文字の文字認識領域を画定する認識角度の範囲を、他の文字の認識角度の範囲よりも大きく設定する文字認識領域設定部とを備えたことを特徴とする情報入力装置。
  2. 前記文字認識領域のうち、最初に接触された位置である起点を取得する入力位置取得部と、
    前記起点から接触状態を維持したまま接触位置を移動させた場合にその接触位置を移動させた方向を示す入力方向を取得する入力方向取得部と、
    前記起点と前記入力方向とを用い、前記起点から見た前記入力方向の角度が、特定の文字に対応する文字認識領域を画定する認識角度の範囲内に属する場合に、前記特定の文字を、入力確定文字として取得する入力文字取得部とを、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の情報入力装置。
  3. 前記起点が属する文字認識領域について、入力される可能性のある文字が予め複数個設定されている場合、
    前記起点を中心とする円の中心角を前記複数個の文字ごとに等分割した各分割円を、各文字の文字認識領域に予め設定し、
    前記複数個の文字が、いずれも前記次入力候補文字でない場合、各文字認識領域に相当する分割円を画定する中心角である認識角度は、同一角度であることを特徴とする請求項2に記載の情報入力装置。
  4. 前記複数個の文字のいずれかが、前記次入力候補文字である場合、
    前記次入力候補文字の文字認識領域を画定する認識角度の範囲を、他の文字の認識角度の範囲よりも大きくし、次入力候補文字に隣接する他の文字の認識角度の範囲を小さくすることを特徴とする請求項3に記載の情報入力装置。
  5. 前記入力部が前記表示部と重ね合わせて配置されたタッチパネルであり、入力可能な文字を前記表示部の予め設定された表示領域に表示し、
    前記入力可能な文字が前記次入力候補文字でない場合には、その文字の文字認識領域と前記表示領域とが一致し、
    前記入力可能な文字が前記次入力候補文字である場合には、その文字の文字認識領域が、その文字の表示領域よりも大きく設定されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の情報入力装置。
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