JP2015061097A - アンテナ装置の共振周波数調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性体コアと、該磁性体コアに巻回された線状導体からなるコイルとを有するアンテナ装置を大型化することなく、その共振周波数を高精度に調整可能とする。
【解決手段】磁性体コアと同サイズの金属板を用いたアンテナ装置の共振周波数を測定する(ステップS1)。共振周波数が目標周波数からずれているときは(ステップS2:YES)、金属板のサイズを変更することでインダクタンスを調整し、共振周波数を測定する(ステップS3)。共振周波数が目標周波数からずれているときは(ステップS4:YES)、磁性体コアの中心位置と金属板の中心位置とをずらすことでインダクタンスを調整する。
【選択図】図12
【解決手段】磁性体コアと同サイズの金属板を用いたアンテナ装置の共振周波数を測定する(ステップS1)。共振周波数が目標周波数からずれているときは(ステップS2:YES)、金属板のサイズを変更することでインダクタンスを調整し、共振周波数を測定する(ステップS3)。共振周波数が目標周波数からずれているときは(ステップS4:YES)、磁性体コアの中心位置と金属板の中心位置とをずらすことでインダクタンスを調整する。
【選択図】図12
Description
本発明は、例えばRFID(Radio Frequency Identification)等に好適に用いられるアンテナ装置の共振周波数調整方法に関する。
誘導電磁界又は電波によって、非接触でリーダ/ライタとタグの間で、データを読み書きすることが可能な近距離無線通信であるRFIDシステムは近年、在庫や棚卸作業に関わる商品・物品管理業務や社員証などによる個人認証など、様々なシーンに導入されている。
特にHF(High Frequency)帯のRFIDシステムはスマートフォン等への標準搭載が進んだことで、急速にシェアを拡大し、低価格化、小型・薄型化が進んでいる。また、RFIDシステムの一部には、フェライトなどの高透磁率材料をコイルのコアに使い、磁界が金属板の影響を受けにくくし、金属対応タグとしているものがある。
しかし、こういったHF帯のRFIDシステムでは、コイルの共振周波数が、製造ばらつきによって、設計値からずれてしまうという問題がある。さらに金属対応タグでは、高透磁率材料のばらつきが大きいため、コイルの共振周波数がずれやすいという問題がある。コイルの共振周波数がずれると、伝送効率が劣化してしまうため、通信が不安定になったり、通信距離が短くなったりするという問題が起こる。そのため、コイルの共振周波数のずれを高精度で調整可能にしたいという要求がある。
一般的にRFIDシステムでは、共振周波数を調整するためにコンデンサで形成された調整回路を持ち、コンデンサのキャパシタンスを変えることでコイルの共振周波数を調整する。しかし、この方法では、調整量が限られるという問題がある。
一方、インダクタンスを調整することで共振周波数の調整を可能にしたアンテナ装置として、特許文献1に記載された送信用アンテナ及び特許文献2に記載されたコイルアンテナがある。
特許文献1に記載された送信用アンテナでは、磁性体コアとの相対位置の変化により磁気結合度を調整可能に配置された調整用磁性体コアを用いて、共振周波数の調整を可能にしている。しかし、調整用磁性体コアが、円筒形状の外周面をネジ状としており、螺合回転によって移動する。そのため、アンテナ装置を薄型に出来ないという問題がある。また、アンテナコイルのサイズによって調整用磁性体コアのサイズが制限を受けるために、調整できるインダクタンス値の範囲が少ないという問題もある。
また、特許文献2に記載されたコイルアンテナでは、略棒形状に形成された磁性体のフェライトコアに、巻線が巻き付けられたボビンが挿入され、ボビンの位置を調整することによって、コイルアンテナのインダクタンスを調整し、性能のバラツキを抑制することを可能にしている。しかし、ボビンを用いるために、アンテナ装置を薄型に出来ないという問題がある。さらに、フェライトコアに対するアンテナの放射特性が、ボビンの位置で変わってしまうという問題もある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、磁性体コアと、該磁性体コアに巻回された線状導体からなるコイルとを有するアンテナ装置を大型化することなく、その共振周波数を高精度に調整可能とすることである。
本発明は、磁性体コアと、該磁性体コアの所定範囲に巻回された線状導体からなるコイルと、通信方向に対して前記磁性体コアの反対側に配置された1つ以上の導電体とを備えたアンテナ装置の共振周波数調整方法であって、前記アンテナ装置の共振周波数を測定する第1のステップと、前記測定された共振周波数が目標周波数とずれているか否かを判定する第2のステップと、前記第2のステップで、ずれていると判定されたとき、前記磁性体コアと前記導電体との物理的関係とインダクタンスとの関係に基づいて、前記ずれがなくなるように、前記物理的関係を変更する第3のステップと、を有するアンテナ装置の共振周波数調整方法である。
本発明によれば、磁性体コアと、該磁性体コアに巻回された線状導体からなるコイルとを有するアンテナ装置を大型化することなく、その共振周波数を高精度に調整することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
〈本発明を適用するアンテナ装置〉
図1は、本発明を適用するアンテナ装置を示す図である。
〈本発明を適用するアンテナ装置〉
図1は、本発明を適用するアンテナ装置を示す図である。
このアンテナ装置100は、HF帯(13.56MHz)のRFID向け小型アンテナ装置である。なお、ここには本発明に関する部分(アンテナ部)のみを示しており、共振回路などの他機能部については省略した。
アンテナ装置100は、磁性体コア10と、アンテナコイル20と、導電体としての金属板30とを備えている。磁性体コア10は、フェライトなどの高透磁率材料を使った薄型のコアである。アンテナコイル20は、磁性体コア10の所定範囲に銅線などの線状導体を巻回して形成されている。金属板30は、磁性体コア10と平行で、かつ通信方向に対して磁性体コア10の反対側に配置された銅板などの金属からなる。磁性体コア10、金属板30の表面サイズ(縦×横)はともに10mm×10mmである。
磁性体コアに銅線などの線状導体を巻回して形成されたアンテナ装置は、ICカードなどに使われている渦巻状の平面コイル型のアンテナと比べ、磁束の方向の違いにより、金属板の影響を受けにくいということが知られている。しかし、磁性体コアに線状導体を巻回して形成されたアンテナ装置に金属板を近づけると、アンテナ装置から発生される磁界が金属板の影響を受け、インダクタンスが下がるために、アンテナ装置の共振周波数がずれるという現象が起こる。
一方、HF帯のRFIDシステムでデータ通信を行う場合、アンテナの共振周波数は、データを送信するキャリア周波数である13.56MHzに調整された時に最も伝送効率が良くなる。ここで、アンテナの共振周波数fは、アンテナ装置のインダクタンスLと、アンテナ装置と共振回路で形成されたコンデンサのキャパシタンスCとを用いて下記の式〔1〕のように表される。
f=1/{2π√(LC)} …式〔1〕
f=1/{2π√(LC)} …式〔1〕
この式より、アンテナの共振周波数を調整するためには、アンテナ装置のインダクタンスLもしくは、キャパシタンスCのいずれかを増減することで、調整できることがわかる。本発明では、アンテナ装置が金属板の影響を受け、インダクタンス値が下がる現象を用いて、アンテナの共振周波数を調整する。
本発明を適用するアンテナ装置100に用いられるコイルの巻数や巻線幅・ピッチ幅、磁性体コア10のサイズ、磁性体コア10の透磁率は、13.56MHzで共振できる範囲であればいずれでも良い。また、金属板30と磁性体コア10の間にプラスチックなどの絶縁層を備えていても良い。また、図では磁性体コア10、金属板30の平面形状は、正方形としたが、長方形でも他の多角形でも円形でも良い。また、磁性体コア10の厚みと、金属板30の厚みとは同じでも良いし、異なっていても良い。
〈本発明を適用したアンテナ装置の第1の例、第2の例〉
図2は、本発明を適用したアンテナ装置の第1の例を示す図であり、図3は、第2の例を示す図である。これらの図において、図1と同じ部分には図1と同じ参照符号が付されている。
図2は、本発明を適用したアンテナ装置の第1の例を示す図であり、図3は、第2の例を示す図である。これらの図において、図1と同じ部分には図1と同じ参照符号が付されている。
図2に示すアンテナ装置101は、金属板31の表面積を図1における金属板30の表面積より大きく(広く)したものである。また、図3に示すアンテナ装置102は、金属板32の表面積を図1における金属板30の表面積より小さく(狭く)したものである。
〈磁性体コアの表面積に対する金属板の表面積の比とインダクタンスとの関係〉
図4は、磁性体コアの表面積に対する金属板の表面積の比とインダクタンスとの関係の一例を示す図である。この図において、横軸が表面積の比を表し、縦軸がインダクタンスを表す。ここで、磁性体コアの表面積、金属板の表面積は、磁性体コア、金属板のそれぞれの全面(六面)の面積ではなく、対向する1つの面の面積である。磁性体コアの表面積に対する金属板の表面積の比は、磁性体コアと金属板との物理的関係の一例である。
図4は、磁性体コアの表面積に対する金属板の表面積の比とインダクタンスとの関係の一例を示す図である。この図において、横軸が表面積の比を表し、縦軸がインダクタンスを表す。ここで、磁性体コアの表面積、金属板の表面積は、磁性体コア、金属板のそれぞれの全面(六面)の面積ではなく、対向する1つの面の面積である。磁性体コアの表面積に対する金属板の表面積の比は、磁性体コアと金属板との物理的関係の一例である。
ここでは、磁性体コアの表面サイズは10mm×10mmとし、金属板の中心位置と磁性体コアの中心位置を図2、図3のように一致させている。図4において、横軸の値が4の場合、金属板の表面サイズは、磁性体コアの表面サイズの4倍の20mm×20mmとなる。また、横軸の値の0は、アンテナ装置に金属板がない場合である。
図4より、金属板の表面サイズが大きくなると、アンテナ装置のインダクタンスが下がる様子がわかる。また、図4より、金属板の表面積÷磁性体コアの表面積が2よりも大きい場合には、アンテナ装置のインダクタンスの変化量が少ないことがわかる。そのため、金属板の表面積を磁性体コアの表面積の2倍以上にしても共振周波数の調整効果があまり得られない。また、金属板の表面積を大きくしていくと、その分アンテナ装置のサイズが大きくなることから、金属板の表面積は磁性体コアの表面積の2倍以下とする。
なお、磁性体コアの表面積に対する金属板の表面積の比とインダクタンスとの関係が図4に示すような指数関数的になることは既知である。図4に示すデータは、電磁気学の理論に基づいて算出した式に、数値を代入して求めたものである。
ところで、標準規格ISO/IEC14443-2によれば、アンテナのQ(クオリティ・ファクタ)値は、28〜40.5と規定されている。そのため、アンテナのQ値は規定の中心である35が推奨される。
Q値は下記の式〔2〕で表される。
Q=f/(BW) …式〔2〕
ただし、fは搬送周波数(ここでは13.56MHz)であり、BWは通信に必要な帯域幅である。
Q=f/(BW) …式〔2〕
ただし、fは搬送周波数(ここでは13.56MHz)であり、BWは通信に必要な帯域幅である。
式〔2〕より、通信に必要な帯域幅BWは、
BW=f/Q=13.56MHz/35=387.4kHz
となる。
BW=f/Q=13.56MHz/35=387.4kHz
となる。
そのため、搬送波周波数である13.56MHzから±193.7kHz以上、共振周波数がずれると、通信品質を大きく劣化させてしまう。
図5は、図4から、共振周波数が13.56MHzである時のキャパシタンスCを式〔1〕から算出したものである。また、図6は図5で算出されたキャパシタンスCと、図4のインダクタンスLを表にした図である。“C(pF)”列が図5で算出されたキャパシタンスCであり、“L(μH)”列が図4のインダクタンスLになる。さらに、“13.56MHz+193.7kHzの時のL(μH)”列と、“13.56MHz-193.7kHzの時のL(μH)”列は、図5で算出されたキャパシタンスCと、それぞれ共振周波数が13.56MHzから±193.7kHzずれた時のインダクタンスLを、式〔1〕から求めたものである。
図6より、13.56MHzから±193.7kHzずれたインダクタンスと、13.56MHzの時のインダクタンスの差は、0.12μHであることがわかる。これより、通信品質を大きく劣化させてしまう共振周波数のずれである±193.7kHz以内におさめるためには、インダクタンスLを、共振周波数13.56MHzの時のインダクタンスから±0.12μH以内に収める必要があることがわかる。例えば、“金属板の表面積÷磁性体コアの表面積”が1.5の時、インダクタンスLは4.35μHである。ここから、“金属板の表面積÷磁性体コアの表面積”を2にすれば、インダクタンス値Lは4.21μHになるため、0.12μHよりも大きい、0.14μHの調整効果が得られる。しかし、“金属板の表面積÷磁性体コアの表面積”を2から2.5に変更しても、“4.21-4.16=0.05μH”の調整効果しか得られない。また、金属板の表面積を大きくしていくと、その分アンテナ装置のサイズが大きくなることから、金属板の表面積は磁性体コアの表面積の2倍以下とする。
〈本発明を適用したアンテナ装置の第3〜第5の例〉
図7、図8、図9は、それぞれ本発明を適用したアンテナ装置の第3、第4、第5の例を示す図である。
図7、図8、図9は、それぞれ本発明を適用したアンテナ装置の第3、第4、第5の例を示す図である。
図7に示す第3の例のアンテナ装置103については金属板33のみを図示し、磁性体コアとアンテナコイルは省略した。本例では、金属板33に孔33a,33bを空けることで、表面サイズ(10mm×10mm)を変えずに表面積を変えたものである。
図8に示す第4の例のアンテナ装置104は、磁性体コア10の表面サイズが10mm×10mmであり、磁性体コア10の下にサイズ10mm×2mmの2枚の金属板34,35がある。
図示のように磁性体コア10に巻回された銅線などのアンテナコイル20を避けて金属板34,35を配置することにより、金属板の表面積が減るためにインダクタンスLの調整量は減る。しかし、アンテナコイル20が金属板34,35と重ならないためにアンテナ装置104の厚みを薄く形成することが出来、より薄型のアンテナを提供することが出来る。
図9に示す第5の例のアンテナ装置105は、磁性体コア10の中心位置と金属板36の中心位置を互いにずらすことで、インダクタンスの調整を可能にしたものである。ここで、磁性体コア10の表面サイズが10mm×10mm、金属板36の表面サイズが15mm×15mmとする。また、図9Aは金属板36の中心位置と磁性体コア10の中心位置が一致している状態を示し、図9Bは磁性体コア10の中心位置が金属板の36の中心位置から2.5mm×2.5mmずれた状態を示している。
〈磁性体コアと金属板の相対位置を変えることによるインダクタンスの調整〉
図10及び図11は、磁性体コア−金属板の中心間距離とインダクタンスとの関係を表した図である。図10は磁性体コアの表面サイズが10mm×10mm、金属板の表面サイズが15mm×15mmの場合の関係であり、図11は磁性体コアの表面サイズが10mm×10mm、金属板のサイズが12.5mm×12.5mmの場合の関係である。
図10及び図11は、磁性体コア−金属板の中心間距離とインダクタンスとの関係を表した図である。図10は磁性体コアの表面サイズが10mm×10mm、金属板の表面サイズが15mm×15mmの場合の関係であり、図11は磁性体コアの表面サイズが10mm×10mm、金属板のサイズが12.5mm×12.5mmの場合の関係である。
図10の横軸の値が0mmは、図9Aのように金属板36の中心位置と磁性体コア10の中心位置が一致している状態を表す。また、図10の横軸の値の2.5mmは、図9Aの状態から金属板36の対角線上に磁性体コア10を移動させていき、図9Bのように磁性体コア10の中心位置を金属板36の中心位置から2.5mm×2.5mmずらした状態を表す。
同様にして、図11の横軸の値の0mmは、金属板の中心位置と磁性体コアの中心位置が一致している状態を意味し、図11の横軸の値の1.25mmは、その状態から金属板の対角線上に磁性体コアを移動させていき、金属板の中心位置から1.25mm×1.25mmずらした状態を表す。
このように、磁性体コアと金属板との相対位置を変更することによって、さらに容易に、アンテナ装置のインダクタンスを調整することが出来、共振周波数を調整することが出来る。磁性体コアと金属板との相対位置は、磁性体コアと金属板との物理的関係の一例である。
〈共振周波数調整方法〉
図12は、本発明に係るアンテナ装置の共振周波数調整方法の実施形態を示すフローチャートである。
図12は、本発明に係るアンテナ装置の共振周波数調整方法の実施形態を示すフローチャートである。
まず、10mm×10mmの磁性体コアと線状導体を巻回して形成されたコイルと、磁性体コアと同サイズである10mm×10mmの金属板を磁性体コアの下に置き、アンテナ装置の共振周波数を測定し(ステップS1)、共振周波数が目標周波数(13.56MHz)からずれているか否かを判定する(ステップS2)。ここで、ステップS1、S2は、例えばネットワークアナライザやインピーダンスアナライザを用いて行うことができる。
ここでは、13.07MHzの共振周波数が測定されたものとし、その結果、低い方に0.49MHzずれていると判定する(ステップS2:YES)。ここで、アンテナ装置のインダクタンスが4.92μHであり(図4)、キャパシタンスは30.1pFであったとする。もちろん浮遊容量等の影響により、変動することもある。なお、図4に示すデータは、図12に示す共振周波数調整方法を実行する前に予め取得しておいても良いし、この共振周波数調整方法を実行しているときに取得してもよい。また、キャパシタンスの30.1pFは、図4に示すインダクタンスLから、共振周波数が13.07MHzである時のキャパシタンスCを式〔1〕から算出したものである。
次に、金属板のサイズを変更することでアンテナ装置のインダクタンスを変え、アンテナ装置の共振周波数を測定する(ステップS3)。式〔1〕より、共振周波数を上げるためには、アンテナ装置のインダクタンスを下げる必要があるので、図4より、金属板のサイズを12.5mm×12.5mmに変更する。即ち金属板の表面積を1.5625倍にする。磁性体コアの中心位置と金属板の中心位置は一致している。ここで、金属板のサイズの変更(異なるサイズの金属板への交換)は、自動で行っても良いし、手動で行っても良い。
次いで、再び共振周波数がずれているか否かを判断する(ステップS4)。ここでは、共振周波数13.95MHzが測定されたものとし、その結果、高い方に0.39MHzずれていると判断する(ステップS4:YES)。ここで、アンテナ装置のインダクタンスは4.32μHになる(図4)。
次に、磁性体コアと金属板との相対位置を変更する(ステップS5)。共振周波数を下げるためには、アンテナ装置のインダクタンスを上げる必要があるので、図11より、磁性体コアの位置を変更することで、磁性体コアの中心位置を金属板の中心位置から1.25mm×1.25mmずらす。これにより、アンテナ装置のインダクタンスが4.57μHとなり、共振周波数が目標周波数の13.56MHzになる。ここで、図11に示すデータも図4に示すデータと同様、図12に示す共振周波数調整方法を実行する前に予め取得しておいても良いし、この共振周波数調整方法を実行しているときに取得してもよい。
ステップS2又はS4で共振周波数がずれていないと判断した場合は(S2:NO、S4:NO)、共振周波数調整を終了する。なお、以上説明したフローチャートでは、磁性体コアの表面積に対する金属板の表面積の比の変更によるインダクタンス(周波数)調整(ステップS3)と、磁性体コアと金属板との相対位置の変更によるインダクタンス(周波数)調整(ステップS5)を併用したが、いずれか一方の実行により共振周波数調整を目標周波数に調整することも出来る。
以上のように、本発明の共振周波数調整方法の実施形態によれば、金属板の表面積を磁性体コアの表面積の2倍以下の範囲内でアンテナ装置のインダクタンスを調整するので、共振周波数を高精度に調整することが出来るとともに、金属板のサイズの大型化に起因するアンテナ装置の大型化を防止することが出来る。
また、金属板の表面積を変更し、磁性体コアに対する金属板の位置を変更することによって、さらに容易にかつ高精度に、アンテナ装置のインダクタンスを調整することが出来、共振周波数を調整することが出来る。
また、金属板の表面積を変更し、磁性体コアに対する金属板の位置を変更することによって、さらに容易にかつ高精度に、アンテナ装置のインダクタンスを調整することが出来、共振周波数を調整することが出来る。
10…磁性体コア、20…アンテナコイル、31〜36…金属板、100〜105…アンテナ装置。
Claims (6)
- 磁性体コアと、該磁性体コアの所定範囲に巻回された線状導体からなるコイルと、通信方向に対して前記磁性体コアの反対側に配置された1つ以上の導電体とを備えたアンテナ装置の共振周波数調整方法であって、
前記アンテナ装置の共振周波数を測定する第1のステップと、
前記測定された共振周波数が目標周波数とずれているか否かを判定する第2のステップと、
前記第2のステップで、ずれていると判定されたとき、前記磁性体コアと前記導電体との物理的関係とインダクタンスとの関係に基づいて、前記ずれがなくなるように、前記物理的関係を変更する第3のステップと、
を有するアンテナ装置の共振周波数調整方法。 - 請求項1に記載されたアンテナ装置の共振周波数調整方法において、
前記物理的関係は、前記磁性体コアの表面積に対する前記導電体の表面積の比であり、前記第3のステップは、前記導電体の表面積を変更する、アンテナ装置の共振周波数調整方法。 - 請求項1に記載されたアンテナ装置の共振周波数調整方法において、
前記物理的関係は、前記磁性体コアと前記導電体との相対位置であり、前記第3のステップは、前記磁性体コアと前記導電体との相対位置を変更する、アンテナ装置の共振周波数調整方法。 - 請求項1に記載されたアンテナ装置の共振周波数調整方法において、
前記物理的関係は、前記磁性体コアの表面積に対する前記導電体の表面積の比、及び前記磁性体コアと前記導電体との相対位置であり、前記第3のステップは、前記導電体の表面積を変更し、かつ前記磁性体コアと前記導電体の相対位置を変更する、アンテナ装置の共振周波数調整方法。 - 請求項2又は4に記載されたアンテナ装置の共振周波数調整方法において、
前記第3のステップは、前記導電体の表面積を前記磁性体コアの表面積の2倍以下の範囲で変更する、アンテナ装置の共振周波数調整方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載されたアンテナ装置の共振周波数調整方法において、
前記導電体は前記コイルに対向しない位置に配置されている、アンテナ装置の共振周波数調整方法。
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