JP2015060945A - 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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公昭 中村
清則 小牟田
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清則 小牟田
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正仁 山本
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Abstract

【課題】
波長変換層を有する太陽電池モジュールは、屋外で長期間にわたって使用した場合、表面保護層と波長変換層との間の接着強度が問題となる可能性があった。また、太陽電池セルの受光面側ある波長変換層に十分な膜厚が得られず、高い変換効率が得られない場合があった。
【解決手段】
波長変換層と受光面側封止層との間にバリアー層を有する太陽電池モジュールとすることで、変換効率が高く長期信頼性にすぐれた太陽電池モジュールが提供できることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法に関する。
地球環境への負荷低減が重要視される中、太陽光エネルギを直接電気エネルギに光電変換する太陽電池へ大きな期待が寄せられている。太陽電池にはさまざまな種類があるが、現在のところ主流は結晶シリコン系の太陽電池である。
結晶シリコン系の太陽電池は、分光感度が高い波長領域が限られており、太陽光に含まれる紫外領域の光は十分に光電変換できないという問題があった。この問題を解決するために、紫外領域の光を太陽電池が高い分光感度を有する領域の波長の光に変換する波長変換層を有する太陽電池モジュールが提案されている。
例えば、特許文献1では太陽電池セルの受光面上に、最外層となる表面保護層、波長変換層、封止樹脂層が設けられる構造が開示されている。より具体的には、波長変換層として、透明樹脂に蛍光体物質が溶解あるいは分散されてフィルム状に成型されることにより、波長変換フィルムを用いた例が示されている。
また、特許文献2ではガラスからなるフロントカバー、変換剤及びEVAからなる2枚の封止材に介在された太陽電池セル、バックカバーをこの順に積層した太陽電池モジュールが開示されている。より具体的には、受光面側のフロントカバーと太陽電池セルの間に、光を吸収して吸収した波長よりも長い波長の光に変換する波長変換層を構成する封止材を有する例が示されている。
特開2013−4806号公報 特開平7−202243号公報
太陽電池モジュールは、屋外で長期間にわたって使用されることが多く、耐候性の観点からの長期信頼性が重要である。特許文献1に開示された構造では、長期間にわたって屋外で使用した場合、波長変換フィルムと表面保護層との間の接着強度が問題となる可能性があった。
また、特許文献2に開示された構造では、波長変換層を構成する封止材が太陽電池セル間に回り込むことで波長変換層が薄くなり、波長変換層で十分な波長変換がなされず、高い変換効率が得られない場合があった。
本発明はかかる問題を解決すべく創案されたもので、その目的は変換効率が高く、長期信頼性にすぐれた太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の太陽電池モジュールは、受光側から表面保護層、波長変換層、バリアー層、受光面側封止層、太陽電池セル、裏面側封止層、裏面保護層をこの順に有することを特徴としている。
本発明によれば、表面保護層と波長変換層の接着強度が強いため、長期間にわたり表面保護層と波長変換層の接着強度を維持することができる。かつ、波長変換層と受光面側封止層の間にバリアー層を有するため、波長変換層が太陽電池セル間に回り込み、波長変換層が薄くなることを防ぐことができる。
これにより、変換効率が高く、長期信頼性に優れた太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することが可能となる。
本発明の実施形態1に係る太陽電池モジュールの断面構成を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る太陽電池モジュールの製造方法を示すフロー図である。 本発明の実施形態2に係る太陽電池モジュールの断面構成を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る太陽電池モジュールの製造方法を示すフロー図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[実施形態1]
実施形態1に係る太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法について、図面を参照し説明すれば以下のとおりである。
図1は、本実施形態の太陽電池モジュールの断面構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール100は、表面保護層1、波長変換封止層2、バリアー層3、受光面側封止層4、太陽電池セル5、裏面側封止層6、裏面保護層7を有する。尚、太陽電池セルの光入射側を受光面側とし、受光面の反対側を裏面側とした。
図1においては記載を省略しているが、太陽電池モジュール100として十分な出力電力を得るために、複数の太陽電池セルを内部配線を用いて直列に電気的に接続した。さらに、太陽電池モジュール100は、正極側と負極側の2個の引出し電極を有しており、それぞれの引出し電極の一端は太陽電池セルと電気的に接続し、引き出し電極の逆側の一端は端子ボックスに電気的に接続した。
表面保護層1として厚さ約3mmのガラス基板を用い、波長変換層2として厚さ約0.4mmの蛍光物質を添加したエチレンー酢酸ビニル共重合体(EVA)を用いた。蛍光物質は、300〜450nmの波長領域の光を吸収し、結晶シリコン太陽電池セルに対してより分光感度が高い波長領域の光に変換する機能を有している。
本実施形態においては表面保護層1として、主成分となるEVAに、蛍光物質としてEu(TTA)3Phenを2重量%添加したが、これに限定されるものではない。蛍光物質としては希土類金属の有機錯体が望ましく、特にユーロピウム錯体又はサマリウム錯体が好ましい。また、添加する蛍光物質は一種類である必然性はなく、複数種類を添加してもよい。さらに、本実施形態においては、波長変換層2の主成分となる樹脂としてEVAを用いたが、アイオノマー樹脂、等の樹脂を用いることもできる。
バリアー層3として、厚さ約0.2mmのポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた。バリアー層3の材料はPETに限定されるものではなく、ポリイミド等を用いることもできる。PETを用いる利点としては比較的安価であることをあげることができ、ポリイミドを用いる利点としては耐光性が高く黄変しにくいことをあげることができる。
受光面側封止層4として厚さ約0.4mmのEVAを用い、太陽電池セル5として多結晶シリコンウエハを用いて作製した結晶シリコン太陽電池セルを用いた。受光面側封止層4には蛍光物質は添加していない。受光面側封止層4としては、可視光領域の透過率が高く、波長変換層2で波長変換した可視光領域の光が太陽電池セル5にできるだけ多く到達する材料が望ましい。本実施形態においては受光面側封止層としてEVAを用いたが、アイオノマー樹脂等の樹脂を用いることもできる。太陽電池セル5としては、単結晶シリコンウエハを用いて作製した結晶シリコン太陽電池セルを用いても良い。
さらに、裏面側封止層6として厚さ約0.6mmのEVAを用い、裏面保護層7としてPETを用いた。裏面側封止層6は太陽電池セルの受光面とは逆側の裏面側に配置されるものであり、太陽電池セル5及び裏面保護層7との高い接着強度を有する材料を用いることが望ましい。本実施形態においては裏面側封止層6として紫外線吸収剤を添加したEVAを用いたが、EVAに限定されるものではなくアイオノマー樹脂等の材料を用いることも可能である。本発明において、紫外線吸収剤とは、300〜450nmに吸収波長ピークを有するものであって、蛍光物質以外のものをいう。紫外線吸収剤は、照射光中の紫外線を吸収して分子内で熱エネルギへと変換するものであり、紫外線によって高分子中の光劣化開始の活性種が励起されることを防止する機能を有する。本実施形態においてはベンゾフェノン系の紫外線吸収剤を用いたが、これに限定されるものではない。
次に、本実施形態における太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
図2は、本実施形態の太陽電池モジュールの製造方法を示すフロー図である。
まず太陽電池セル接続工程S1(Sはステップを表す。以下同様)において、複数の太陽電池セル5を、内部配線を用いて直列に電気的に接続し、さらに正極側と負極側それぞれの引出し電極の一端を太陽電池セルに接続した。
次に載置工程S2において、表面保護層1、波長変換層2、バリアー層3、受光面側封止層4、電気的に接続された複数の太陽電池セル5、裏面側封止層6、裏面保護層7の順に載置した。裏面側封止層6及び裏面保護層7には予め2つの穴があけてあり、この2つの穴から正極側と負極側のそれぞれの引出し電極の太陽電池セルに接続した端とは逆側の一端を裏面保護層7の裏面側に引き出した。
その後封止工程S3において、封止装置であるラミネート装置を用いて、各部材を載置した状態の太陽電池モジュールを加熱しながら加圧することで封止した。加熱によりEVAを溶融し他の部材と接着させるとともに、加圧により各部材の接着性を向上させた。
さらに熱処理工程S4において、熱処理を行った。熱処理工程は、封止層としてEVAを用いた場合に必要となる工程であって、EVAの架橋反応を進行させて封止状態を安定させるための工程である。封止工程は、熱処理装置を用いて行っても良く、ラミネート装置に載置したまま、加熱時間を長くする方法を用いても良い。
その後、太陽電池モジュールの裏面保護層7の裏面側に引き出されているそれぞれの引き出し電極の端を、端子ボックスの端子台と電気的に接続することで、太陽電池モジュールを完成させた。太陽電池モジュールの強度をあげ、太陽電池セルへの水分等の侵入を防ぐため周辺に枠体を設けてもよい。
本実施形態の太陽電池モジュールの変換効率を測定したところ、バリアー層を有しない構造とした場合と比較して、向上することが確認された。変換効率の向上は短絡電流値の向上に起因するものであった。
比較のために作製したバリアー層を有しない太陽電池モジュールを詳細に観察したところ、太陽電池セルの端部の波長変換層が薄くなっていることがわかった。これは、バリアー層を有しない太陽電池モジュールの場合、封止工程においてEVAが溶融した際に、波長変換層が太陽電池セル間に入り込むことによって、太陽電池セルの端部の波長変換層が薄くなったものと推測される。
以上の結果から、太陽電池モジュールの変換効率が向上したのは、波長変換層2と受光面側封止層4との間にバリアー層3を設けたことにより、封止工程S3において、波長変換層2中の蛍光物質が太陽電池セル間にまで入り込み、太陽電池セルの端部の波長変換層が薄くなることを防ぐことができたからだと考えられる。すなわち、太陽電池セルの端部の波長変換層が薄くなることで、十分な波長変換ができなくなり、太陽電池セルに入射する光量が十分に得られなくなることを防ぐことが可能となったためと推測される。
また、バリアー層を有しない構造とした太陽電池モジュールの場合、封止工程において加熱により流動性が高くなったEVAを加圧することで、波長変換層が太陽電池セル間に回り込むと同時に、裏面側封止層が太陽電池セルの受光面側にまでまわりこんだ可能性もある。裏面側封止層として用いるEVAには紫外線吸収剤が添加されているため、十分な波長変換ができなくなり、太陽電池セルに入射する光量が十分に得られなくなったことも考えられる。これは、紫外線吸収剤の紫外線吸収剤が吸収する波長領域と太陽電池セルが感度を有する波長領域がわずかに重なるためである。
裏面側封止層として紫外線吸収剤が添加されていないEVAを用いると、長期間にわたる耐候性が得られない可能性があったが、波長変換層と受光面側封止層との間にバリアー層を設けることで、太陽電池セルの変換効率を下げることなく、長期間にわたり高い耐候性を維持することができる太陽電池モジュールを得ることができた。
波長変換層2として、蛍光物質を添加した主成分をEVAとする材料を用いることにより、表面保護層1と波長変換層2の高い接着強度が得られるだけでなく、高い接着強度を長期間にわたって維持することが可能となり、太陽電池モジュールの長期信頼性を向上させることができる。波長変換層2とバリアー層3との接着強度に関しても、同様である。
波長変換層2の主成分と受光面側封止層4と裏面側封止層6とは、同じ材料を用いることが望ましい。主成分が同じ材料を用いることで、封止工程において太陽電池セルにかかる熱応力を小さくすることができる。また同じ材料を用いることにより、部材調達コストを下げることができ、低コストの太陽電池モジュールを製造することが可能となる。
[実施形態2]
実施形態2に係る太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法について、図面を参照し説明する。実施形態1と異なる点は、表面保護層上に波長変換層を予め形成した後で、部材を載置し封止した点である。実施形態1と重複する箇所については説明を省略する。
図3に、本実施形態の太陽電池モジュールの断面の模式図を示す。図3に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール200は、波長変換層付表面保護層20、バリアー層23、受光面側封止層24、太陽電池セル25、裏面側封止層26、裏面保護層27を有する。波長変換層付表面保護層20は、表面保護層21と波長変換層22からなり、波長変換層22は表面保護層21の裏面側にある。
本実施形態においては、波長変換層付表面保護層20は、ガラス基板からなる表面保護層21と、蛍光物質であるEu(TTA)3Phenを2重量%添加したEVAを主成分とする波長変換層22からなる。また、バリアー層23、受光面側封止層24、太陽電池セル25、裏面側封止層26、裏面保護層27に関しては、実施形態1で示したものを同じ部材を使用した。
次に、本実施形態における太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
図4は、本実施形態の太陽電池モジュールの製造方法を示すフロー図である。
まず、波長変換層形成工程S21において、波長変換層22を、表面保護層21として用いたガラス基板上に形成することで、波長変換層付表面保護層20を形成した。より具体的には、EVAに溶媒を加えワニス化し波長変換機能を有する蛍光物質を添加した後、ガラス基板上にシート状に塗布し、溶媒を除去することにより波長変換層付表面保護層20を形成した。塗布方法としては、ロールコート法を用いた。
次に、太陽電池セル接続工程S22において、複数の太陽電池セル25を内部配線を用いて直列に電気的に接続し、さらに正極側と負極側それぞれの引出し電極の一端を太陽電池セルに接続した。波長変換層形成工程S21と太陽電池セル接続工程S22はこの順番である必然性はなく、逆の順番となってもよい。
次に、載置工程S23において、波長変換層付表面保護層20、バリアー層23、受光面側封止層24、直列に接続した複数の太陽電池セル25、裏面側封止層26、裏面保護層27の順に載置した。さらに、裏面側封止層26及び裏面保護層27には予めあけられた2つの穴から正極側と負極側のそれぞれの引出し電極を裏面保護層27の裏面側に引き出した。波長変換層付表面保護層20を用いることで、載置工程における部材の数を減らすことが可能となり、太陽電池モジュール製造工程の簡素化、製造タクトの向上が可能となった。
その後、封止工程S24において、封止装置であるラミネート装置を用いて、各部材を載置した状態の太陽電池モジュールを加熱しながら加圧することで封止し、さらに熱処理工程S25において、熱処理を行った。その後は、実施形態1と同様に端子ボックスと枠体の取付けを行い、太陽電池モジュールを完成させた。
予め波長変換層22を表面保護層21に接着させた波長変換層付表面保護層20を用いているため、封止工程S24における波長変換層22の流動をより確実に抑えることができ、太陽電池モジュールの高い変換効率を得ることができる。
よって本実施形態で説明した製造方法を用いることにより、高い変換効率を維持しながら、太陽電池モジュールの製造工程の簡素化、製造タクトの向上を行うことが可能となった。
[実施形態3]
実施形態3に係る太陽電池モジュールについて説明する。実施形態1と異なる点は、受光面側封止層の封止材として高抵抗材料を用いた点である。
PID(Potential−induced degradation)現象と呼ばれる太陽電池モジュール・システムの出力が大幅に低下する現象が報告されている。ガラス基板からのナトリウムイオンなどの拡散がPID現象の主な原因とされており、長期間での経年劣化とは異なり、数ヶ月から数年の比較的短期間でも起こりうる現象とされている。
検討を進める中で、蛍光物質を添加したEVAは、添加しない状態と比較して体積比抵抗が小さくなるがわかった。さらに検討を重ね、受光面側封止層として高抵抗材料を用いることにより、PID現象による出力低下を抑えることができることがわかった。これはガラス基板からのナトリウムイオンなどの拡散が、高抵抗材料を用いた受光面側封止層でブロックされたためと考えられる。本実施形態においては、高抵抗材料として45℃〜85℃の温度範囲で1016Ωcm以上の体積比抵抗を有するオレフィン樹脂を用いた。
受光面側封止層として、高抵抗材料を用いることにより、PID現象による出力低下を抑え、太陽電池モジュールの信頼性をさらに向上させることが可能となった。
本実施形態においては、高抵抗材料を受光面側封止層として用いる場合について述べたが、バリアー層として用いても良い。表面保護層として用いているガラス基板と太陽電池セルとの間に高抵抗材料からなる膜を配置することで、ナトリウムイオンなどの拡散を防ぐことができるからである。
受光面側封止層またはバリアー層として高抵抗材料を用いる場合について述べたが、いずれか一方だけでなくどちらも高抵抗材料を用いても良い。さらに、裏面側封止層として高抵抗材料を用いても良いことはいうまでもない。
[実施形態4]
実施形態4に係る太陽電池モジュールについて説明する。実施形態1と異なる点は、裏面側封止層として、微粒子を混入させた封止材を用いた点である。実施形態1と重複する箇所については説明を省略する。
本実施形態においては、裏面側封止層として微粒子を混入した封止材を用いて形成した層を用いた。より具体的には、粒径10nm〜500nmの酸化チタンを用い、5重量%程度、EVAに混入させた。このような構成とすることにより、可視光領域の光を効率よく反射することが可能となった。裏面側封止層に微粒子を混入することにより、太陽電池モジュールを構成する太陽電池セルの間を通って、裏面側封止層に到達した光を反射し、太陽電池セルの受光面側に返すことが可能となる。すなわち、太陽電池モジュールの表面保護層1から入射した光をより有効に活用することが可能となる。
太陽電池モジュールにバリアー層がない場合、太陽電池モジュールを構成する太陽電池セル間に波長変換材料と微粒子の両方が混ざり込む可能性があったが、バリアー層を設けているため、裏面側封止層に含まれる微粒子のみが太陽電池セル間に存在することになり、より有効に光を活用することが可能となった。
以上、実施形態1から実施形態4について具体的に説明を行ったが、本発明はそれらに限定されるものではない。上述した4つの実施形態それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
100、200 太陽電池モジュール
1、21 表面保護層
2、22 波長変換層
3、23 バリアー層
4、24 受光面側封止層
5、25 太陽電池セル
6、26 裏面側封止層
7、27 裏面保護層
20 波長変換層付表面保護層

Claims (5)

  1. 受光側から表面保護層、波長変換層、受光面側封止層、太陽電池セル、裏面側封止層、裏面保護層をこの順に有する太陽電池モジュールであって、
    前記波長変換層と前記受光面側封止層との間にバリアー層を有することを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記波長変換層は、主成分となる封止樹脂に蛍光物質を添加したものであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記受光面側封止層は、45℃〜85℃の温度範囲で1016Ωcm以上の体積比抵抗を有する高抵抗材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記バリアー層は、45℃〜85℃の温度範囲で1016Ωcm以上の体積比抵抗を有する高抵抗材料であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  5. 表面保護層に波長変換層を形成する波長変換層付表面保護層形成工程と、
    複数の太陽電池セルを電気的に接続する太陽電池セル接続工程と、
    波長変換層付表面保護層、バリアー層、受光面側封止層、電気的に接続した複数の太陽電池セル、裏面側封止層および裏面保護層をこの順に載置する載置工程と、
    前記電気的に接続した複数の太陽電池セルを前記波長変換層付表面保護層、前記バリアー層、前記受光面側封止層、前記裏面側封止層および裏面保護層で封止する封止工程を有する太陽電池モジュールの製造方法。
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