JP2015060843A - デバイスの製造方法および充填装置 - Google Patents

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Junichi Takeuchi
淳一 竹内
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Abstract

【課題】電子デバイスの外表面に充填材が付着するのを防止することができるデバイスの製造方法および充填装置を提供すること。
【解決手段】 本発明のデバイスの製造方法は、収納空間Sを有するデバイス用パッケージ7、および底面511に貫通孔53を有する挿入凹部51を備えている治具5、を準備する工程と、収納空間Sの開口部が底面511と対向するように、挿入凹部51内にパッケージ7の少なくとも一部を配置する工程と、収納空間S内と貫通孔53の雰囲気を第1の圧力状態とする工程と、液状の充填材3に貫通孔53の底面511とは反対側の開口部を浸漬する工程と、充填材3の雰囲気を第1の圧力状態よりも高い圧力状態とし、収納空間Sに充填材3を充填する工程と、を含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、デバイスの製造方法および充填装置に関するものである。
従来から、電子部品を収納する容器の内部に、液状の充填材を注入して充填するデバイスの製造方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載のデバイスの製造方法は、有機EL素子と、有機EL素子が収納された収納空間を有する電子デバイスに液状の充填材を充填するデバイスの製造方法である。
しかしながら、このようなデバイスの製造方法では、直接、充填材に容器を浸漬するため、容器の外表面に充填材が付着するという問題がある。この付着した充填材を除去する場合、その除去作業には非常に手間とコストがかかる。
特開平7−211456号公報
本発明の目的は、電子デバイスの外表面に充填材が付着するのを防止することができるデバイスの製造方法および充填装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
[適用例1]
本発明のデバイスの製造方法は、凹部を有するデバイス用パッケージ、および底部に貫通孔を有する凹部を備えている治具、を準備する工程と、
前記デバイス用パッケージの凹部の開口部が前記底部と対向するように、前記治具の凹部内に前記デバイス用パッケージの少なくとも一部を配置する工程と、
前記デバイス用パッケージの凹部内と前記貫通孔の雰囲気を第1の圧力状態とする工程と、
液状の充填材に前記貫通孔の前記底部とは反対側の開口部を浸漬する工程と、
前記充填材の雰囲気を前記第1の圧力状態よりも高い圧力状態とし、前記デバイス用パッケージの凹部に前記充填材を充填する工程と、
を含むことを特徴とする。
これにより、電子デバイスの外周面に充填材が付着するのを防止することができる。さらに、デバイス用パッケージの凹部に充填材が充填された際に、デバイス用パッケージの凹部に気泡が残存するのを抑制することができる。
[適用例2]
本発明のデバイスの製造方法では、前記準備する工程において前記治具は弾性を有し、
前記充填する工程において前記デバイス用パッケージの凹部の外周面と前記治具の凹部内面とが嵌合しているのが好ましい。
これにより、治具の凹部にデバイス用パッケージを挿入した際、電子デバイスは、治具に固定される。よって、凹部内と所定面とを液密的に分離した状態を維持することができる。
[適用例3]
本発明のデバイスの製造方法では、前記貫通孔の幅寸法は、前記デバイス用パッケージの外形寸法に対して10%以上50%以下の範囲にあるのが好ましい。
これにより貫通孔の幅をデバイス用パッケージの外形寸法に対して十分に小さくすることができる。
[適用例4]
本発明のデバイスの製造方法では、前記貫通孔の長さ寸法は、前記治具の凹部の深さ寸法の5%以上50%以下の範囲であるのが好ましい。
これにより、貫通孔の長さを前記治具の凹部の長さに対して十分に短くすることができる。
[適用例5]
本発明のデバイスの製造方法では、前記貫通孔の内側面には、前記貫通孔の幅寸法が小さい縮幅部が設けられているのが好ましい。
これにより、デバイス用パッケージの凹部内に充填材が充填された状態で、治具の凹部から電子デバイスを離脱させる際、貫通孔と治具の凹部との境界で充填材を分離させることができる。
[適用例6]
本発明のデバイスの製造方法では、前記貫通孔の内側面は親水性があるのが好ましい。
これにより、充填材は、貫通孔に円滑に流入することができる。
[適用例7]
本発明のデバイスの製造方法では、前記治具の凹部の底面は撥水性があるのが好ましい。
これにより、デバイス用パッケージの凹部内と治具の凹部の底面とを効果的に液密的に分離した状態とすることができる。
[適用例8]
本発明のデバイスの製造方法では、前記治具は、前記凹部を複数有しているのが好ましい。
これにより、複数の電子デバイスに一括して充填材を充填することができる。
[適用例9]
本発明の充填装置は、凹部を有するデバイス用パッケージに充填材を充填する充填装置であって、
真空状態と、前記真空状態よりも気圧が高い圧力状態とに設定可能なチャンバーと、
前記チャンバー内に設けられ、前記充填材が貯留される貯留槽と、
底部に貫通孔を有する凹部を備えている治具と、を備え、
前記デバイス用パッケージの凹部の開口部が前記底部と対向するように、前記治具の凹部内に前記デバイス用パッケージの少なくとも一部を配置した状態で、液状の前記充填材に前記貫通孔の前記底部とは反対側の開口部を浸漬し、前記チャンバー内の雰囲気を前記真空状態から気圧を高くすることで、前記貫通孔を通して前記デバイス用パッケージの凹部内に前記充填材を充填することを特徴とする。
これにより、電子デバイスの外周面に充填材が付着するのを防止することができる。
本発明のデバイスの製造方法および充填装置により充填材が充填される電子デバイスの断面図である。 図1に示す電子デバイスが備える電子部品の拡大断面図である。 本発明の充填装置を示す断面図である。 図3に示す治具の斜視図である。 図3に示す治具の拡大断面図である。 本発明のデバイスの製造方法の工程を順に示す図である。 本発明のデバイスの製造方法の工程を順に示す図である。 本発明のデバイスの製造方法の工程を順に示す図である。 本発明のデバイスの製造方法の工程を順に示す図である。 本発明のデバイスの製造方法の工程を順に示す図である。 本発明のデバイスの製造方法および充填装置の第2実施形態を示す断面図である。
以下、本発明のデバイスの製造方法および充填装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のデバイスの製造方法および充填装置により充填材が充填される電子デバイスの断面図、図2は、図1に示す電子デバイスが備える電子部品の拡大断面図、図3は、本発明の充填装置を示す断面図、図4は、図3に示す治具の斜視図、図5は、図3に示す治具の拡大断面図、図6〜図10は、本発明のデバイスの製造方法の工程を順に示す図である。なお、以下では、図1〜図10中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
本発明のデバイスの製造方法および充填装置について説明するのに先立って、電子デバイス6について説明する。
図1に示すように、電子デバイス6は、パッケージ(デバイス用パッケージ)7と、パッケージ7内に配置された電子部品8とを有している。
パッケージ7は、円板状の底板71と、底板71の縁部から立設した円筒状の側壁部72とで構成された有底筒状部材で構成されている。側壁部72の底板71と反対側の端面(所定面)73は、平面となっている。また、底板71と側壁部72とで囲まれた空間は、端面73に開放し、電子部品8を収納する収納空間(パッケージの凹部)Sとなっている。また、図2に示すように、底板71の内面には、複数の接続端子17が形成されており、外面には、複数の外部実装端子18が形成されている。これらの接続端子17および外部実装端子18は、底板71を貫通して形成された貫通電極19を介して電気的に接続されている。このようなパッケージ7は、例えば、各種セラミックス材料で構成されている。
図2に示すように、電子部品8は、基板9と、機能素子としての物理量検出素子10と、物理量検出素子10を囲むように設けられた半導体回路基板16とを有している。
基板9は、平面視形状が例えば、略長方形状を有する板部材である。このような基板9は、例えば、シリコン基板90上に、絶縁膜92と、窒化膜93とをこの順に積層することにより構成されている。なお、基板9は、平面視形状が略正方形状や略円形状、略楕円形状等の任意の他の形状であってもよい。
また、基板9には、その厚さが薄くなった部分であるダイアフラム部91が形成されている。このダイアフラム部91は、受圧により基板9の厚さ方向に撓んで変形することができる。
図2に示すように、物理量検出素子10は、窒化膜93の上面に形成された固定電極11および可動電極12を有している。
固定電極11は、平面視で略長方形となっており、図2中左側の端部からは、半導体回路基板16と導通する配線(図示せず)が延在している。
可動電極12は、平面視で略長方形となっており、図1中左側の端部が固定電極11上に配されるように、一部が固定電極11の図2中右側の端部と重複している。可動電極12は、基板9の窒化膜93に形成された支持部121と、固定電極11と間隙を隔てて対向配置された可動板(可動部)122と、支持部121と可動板122とを連結する連結部123とを有している。可動板122は、連結部123を支持部121に片持ち支持されている。
この物理量検出素子10では、ダイアフラム部91の変形に伴って、固定電極11と可動電極12との離間距離が変化する。この変化により、固定電極11と可動電極12との間の間隙の静電容量が変化する。この静電容量の変化に基づいて、電子部品8は、受圧の大きさを検知することができる。
このような電子部品8は、導電性バンプ15を介して接続端子17(底板71)に固定されている。導電性バンプ15は、例えば、導電性接着剤、金属バンプ等で構成されている。
次に充填装置1について説明する。
図3に示すように、充填装置1は、真空減圧装置2と、貯留槽4と、治具5と、押圧部材50とを有している。
真空減圧装置2は、チャンバー21と、チャンバー21と連通する通気口24とを有する筐体23と、通気口24を通ってチャンバー21と接続された真空ポンプ22とを備えている。
真空ポンプ22は、例えば、ロータリポンプ、拡散ポンプ等で構成されている。この真空ポンプ22によりチャンバー21内の空気を排出することで、チャンバー21内を真空状態(第1の圧力状態)とすることができる。なお、以下、真空状態とは、気圧が10-1Pa以下の状態のことを言う。
また、真空状態から通気口24を通って、チャンバー21内に、例えば、不活性ガス等を供給することで、チャンバー21内の気圧を真空状態よりも高くすることができる。この不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン等を用いることができる。なお、大気開放することで、チャンバー21内の気圧を真空状態よりも高くしてもよい。
図3に示すように、貯留槽4は、有底筒状部材で構成され、内部には、充填材3が貯留されている。
充填材3は、常温(例えば、25℃)で液状であり、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などで構成される。前記熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、シリコン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等を用いることができる。
また、前記紫外線硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、アクリル系化合物を主成分とする紫外線硬化性樹脂、ウレタンアクリレートオリゴマーまたはポリエステルウレタンアクリレートオリゴマーを主成分とする紫外線硬化性樹脂、エポキシ系樹脂、ビニルフェノール系樹脂の群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする紫外線硬化性樹脂等を用いることができる。
なお、充填材3は、前述した各種樹脂材料を混合させて用いてもよい。
また、充填材3中には、カップリング剤、着色剤、難燃剤、低応力成分、離型剤、酸化防止剤、無機フィラー等の各種添加剤が配合(混合)されていてもよい。
図4に示すように、治具5は、板状をなし、弾性を有している。また、治具5は、内部に液体が侵入しないよう密に構成されている。また、治具5には、複数の挿入凹部(治具の凹部)51が面方向に行列状に配置されている。各挿入凹部51は、それぞれ同様の構成であるため、以下、それらのうちの1つについて代表的に説明する。
図5に示すように、挿入凹部51は、治具5の上面(一方の主面)52に開放し、電子デバイス6がパッケージ7の端面73側から挿入される部分である。挿入凹部51は、治具5の厚さ方向の途中まで形成された凹部であり、治具5の平面視で円形をなしている。また、挿入凹部51の直径(幅)D1は、パッケージ7の直径D2よりも若干小さい。これにより、パッケージ7は挿入凹部51に挿入され、嵌合する(以下、この挿入された状態を「挿入状態」と言う)。よって、挿入状態では、電子デバイス6は、治具5に固定される。
また、挿入凹部51の底面(載置面)511は、治具5の上面52および下面(他方の主面)54と平行な面である。この底面511は、挿入状態では、パッケージ7の端面73と液密的に密着する。これにより、挿入状態で、収納空間Sと端面73とを液密的に分離した状態とすることができる。なお、本明細書中では、「液密的」とは、液体の侵入が防止されている状態のことを言う。
また、底面511には、撥水処理が施されおり、底面511は撥水性がある。この撥水処理としては、特に限定されず、例えば、底面511に対して、撥水性を有する材料を供給することにより撥水膜を形成する方法、フッ素プラズマを照射するフッ素プラズマ処理法等を用いることができる。
また、図3〜図5に示すように、治具5には、上端(一端)が底面511の略中央部に開放する貫通孔53が形成されている。貫通孔53は、各挿入凹部51に対応して設けられている。貫通孔53は、治具5の平面視で、円形をなしており、貫通孔53の下端(他端)は、治具5の下面54に開放している。また、貫通孔53は、挿入状態では、パッケージ7の収納空間Sと連通する。
また、貫通孔53の直径(幅)D3は、挿入凹部51の直径D1の10%以上50%以下であるのが好ましく、15%以上45%以下であるのがより好ましい。
貫通孔53の長さ(全長)L3は、挿入凹部51の深さ(長さ)L1の5%以上50%以下であるのが好ましく、10%以上45%以下であるのがより好ましい。
また、貫通孔53の内側面531の底面511との境界部には、貫通孔53の直径D3が減少した縮径部(幅挟部)532が設けられている。この縮径部532は、貫通孔53の内側面の周方向の全長にわたって突出して設けられたリブで構成されている。また、縮径部532の治具5の断面における形状は、半円状をなしている。なお、縮径部532の横断面形状は、例えば、半楕円形、三角形、四角形等の形状であってもよい。
また、貫通孔53の内側面531には、親水処理が施されており、親水性がある。この親水処理としては、例えば、酸素含有雰囲気中で紫外線と赤外線とのうちの少なく一方を照射する方法、酸素プラズマを照射する酸素プラズマ処理法等を用いることができる。
図3に示すように、押圧部材50は、板状をなし、固定機構(図示せず)により、着脱自在に治具5に装着される。挿入状態では、パッケージ7の端面73は、挿入凹部51の底面511に向って押さえつけられた状態となる。これにより、底面511と端面73との間隙がより減少し、底面511と端面73との間には、液体が侵入しにくくすることができる。よって、挿入状態で、収納空間Sと端面73とをさらに液密的に分離した状態とすることができる。
以上、充填装置1について説明した。
次に、本発明のデバイスの製造方法について説明する。なお、以下では、各挿入凹部51、各貫通孔53および各電子デバイス6には、同様に充填材3が流入するため、それらの1つを代表的に説明する。
本実施形態のデバイスの製造方法は、電子デバイス6および充填装置1を用意する用意工程と、治具5の挿入凹部51に電子デバイス6を挿入する挿入工程と、収納空間Sを真空にする真空引き工程と、治具5を充填材3に浸漬する浸漬工程と、収納空間Sを加圧して充填材3を収納空間S内に注入する注入工程と、治具5を充填材3から引き上げる引き上げ工程と、治具5から電子デバイス6を離脱させる離脱工程と、充填材3を硬化させる硬化工程と、を有している。
[用意工程]
まず、電子デバイス6および充填装置1を用意する。このとき、チャンバー21内に、予め、充填材3が貯留された貯留槽4を配置しておく。
[挿入工程]
次に、電子デバイス6をパッケージ7の端面73側から治具5の挿入凹部51に挿入し、端面73と挿入凹部51の底面511とを液密的に密着させて、挿入状態とする。これにより、収納空間Sと、パッケージ7の端面73とは、液密的に分離した状態となる。さらに、この挿入状態では、電子デバイス6は、挿入凹部51に圧入されているため、挿入状態を維持することができる。なお、挿入状態では、パッケージ7の収納空間Sは、貫通孔53と連通している(図6参照)。
次に、図7に示すように、押圧部材50を治具5に、挿入状態のパッケージ7の底板71側から装着する。これにより、電子デバイス6は、治具5と押圧部材50とで挟持され、挿入状態を効果的に維持することができる。
なお、この挿入工程は、チャンバー21内で行ってもよく、チャンバー21の外側で行い、挿入状態とした後にチャンバー21内に配置してもよい。
[真空引き工程]
次に、真空ポンプ22を作動させ、チャンバー21内の気圧を減圧し、貫通孔53の雰囲気を真空状態とする。これにより、チャンバー21内に配置された電子デバイス6の収納空間S内も真空状態となる(図8参照)。また、貯留槽4の充填材3中の気泡も除去することができる。
また、前述したように、治具5は弾性体で構成されているため、挿入状態で、挿入凹部51の底面511とパッケージ7の端面73との間に間隙が存在していた場合であっても、真空状態では、治具5は、間隙を埋めるように弾性変形することができる。すなわち、真空引きにより、治具5は、挿入凹部51の形状がパッケージ7の外形に追従するように変形することができる。よって、パッケージ7の端面73と挿入凹部51の底面511とをさらに効果的に液密的に密着させることができる。
なお、真空引き工程は、前述した挿入工程を行う前に行ってもよく、同時に行ってもよい。ここで、「同時」とは、真空引き工程および挿入工程のうちの一方の工程を先に開始して終了するまでの間に、他方の工程を開始した場合も含む。
[浸漬工程]
次に、治具5を降下させ、貯留槽4内の充填材3に浸漬する。このとき、少なくとも、治具5の下面54、換言すれば、貫通孔53の下面54側の開口を浸漬する。なお、治具5の下面54が充填材3の液面31よりも下側に位置するように浸漬するのが好ましい。
[注入工程]
次に、通気口24を通って、不活性ガスGを供給し、チャンバー21内(貯留槽4に貯留された充填材3の雰囲気)の気圧を高め、大気圧とする(図9参照)。これにより、チャンバー21内の気圧が収納空間S内の気圧よりも高い状態となる。その結果、貯留槽4に貯留された充填材3は、加圧され、その一部が、貫通孔53を通って収納空間S内に注入される。
なお、充填材3は、注入工程を行う際のチャンバー21内の温度下における粘度が10-3Pa・s以上1Pa・s以下程度であるのが好ましい。これにより、充填材3は円滑に貫通孔53内に流入することができる。
また、貫通孔53の長さL3および挿入凹部51の深さL1を前述した数値範囲とすることにより、貫通孔53の長さL3が比較的短くなり、挿入状態で、充填材3の収納空間Sへの供給を迅速に行うことができる。さらに、挿入凹部51の深さL1を十分に確保することができ、よって、電子デバイス6を治具5に安定的に固定することができる。
また、前述したように、貫通孔53の内側面531には、親水処理が施されている。これにより、貫通孔53の直径D3が比較的小さい場合であっても、充填材3は、確実に貫通孔53内に流入することができる。
また、充填材3が収納空間S内に注入され、貯留槽4に貯留された充填材3が減少し、液面31が下側に移動するのを想定して、治具5の下面54が充填材3の液面31よりも下側に位置するように浸漬するのが好ましい。これにより、収納空間Sが充填材3で満たされるまで、治具5は充填材3に浸漬した状態となる。よって、収納空間Sを確実に充填材3で満たすことができる。
[引き上げ工程]
次に、図10に示すように、治具5を貯留槽4に貯留された充填材3から引き上げる。この引き上げる作業は、手動で行ってもよく、図示しないリフト機構によって行ってもよい。なお、治具5を引き上げた際、貫通孔53内は、充填材3によって満たされている。
[離脱工程]
次に、図10に示すように、押圧部材50を治具5から取り外し、治具5から電子デバイス6を取り外す。このとき、電子デバイス6が押圧部材50に保持されて押圧部材50とともに治具5から取り外されるよう構成されていてもよい。このような構成とする場合、押圧部材50には、治具5が電子デバイス6を保持する力よりも強い力で電子デバイス6を保持する保持機構を有している。この保持機構は、例えば、電子デバイス6が底板71側から嵌入される凹部や、粘着テープのような構成等が挙げられる。
また、貫通孔53の直径D3を前述したような数値範囲とした場合、治具5から電子デバイス6を取り外す際、挿入凹部51と貫通孔53との境界で充填材3を分離させることができる。これにより、貫通孔53内の充填材3の一部が、余剰分として収納空間S内の充填材3とともに電子デバイス6に充填されるのを防止することができる。よって、前記余剰分が、端面73に流出し、付着するのを防止することができる。一方、治具5から電子デバイス6を取り外す際、収納空間S内に充填された充填材3の一部が、貫通孔53内の充填材3とともに治具5側に残存するのを防止することもできる。よって、十分に収納空間Sに充填材3を充填することができる。
このように、貫通孔53の直径D3を前述したような数値範囲とした場合、収納空間Sに充填材3を過不足なく充填することができる。さらに、縮径部532が形成されていることで、この効果をより顕著に奏することができる。
[硬化工程]
最後に、電子デバイス6に充填された充填材3を硬化させる。これにより、充填材3は、バリア層として機能し、電子デバイス6(電子部品8)に耐水性等を付与することができる。充填材3が熱硬化性樹脂で構成されている場合には、加熱し、紫外線硬化性樹脂で構成されている場合には、紫外線を照射して硬化させる。
また、充填材3の硬化後の粘度は、10Pa・s以上10Pa・s以下程度であるのが好ましい。これにより、充填材3が収納空間S内から流出するのを防止することができるとともに、硬化後の充填材3を介して物理量検出素子10に十分に圧力が伝搬される。
なお、充填材3の硬化後の体積は、硬化前よりも減少する場合が想定される。この場合、充填材3の液面(界面)は、図10中2点鎖線で示すように、収納空間Sの内側に凹むように湾曲することとなる。これにより、電子部品8に対応する部分に充填された充填材3の界面が電子部品8の周辺部よりも電子部品8側に位置している分、圧力の損失を抑制することができる。その結果、電子部品8の感圧センサーとしての高い感度を維持することができる。
以上、本発明のデバイスの製造方法について説明した。このようなデバイスの製造方法によれば、充填材3は、チャンバー21と収納空間Sとの圧力差により収納空間S内に注入される。これにより、収納空間Sが、手作業により充填材3を注入するのが困難な微小空間であった場合でも、収納空間S内に充填材3を充填することができる。また、収納空間S内を真空状態としておくことで、収納空間S内、特にパッケージ7の底板71と電子部品8との間隙等に気泡が残存するのを抑制することができる。
また、このとき、パッケージ7の端面73と挿入凹部51の底面511とは、液密的に密着しており、収納空間Sと端面73とは、液密的に分離した状態となっている。これにより、充填材3がパッケージ7の端面73(外表面)に付着するのを防止することができる。よって、従来のように、パッケージ7の外表面に付着した充填材3を除去する工程を省略することができる。その結果、比較的容易に充填材3を収納空間S内に充填することができる。
さらに、治具5には、複数の挿入凹部51が形成されているため、複数の電子デバイス6に一括して充填材3を充填することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明のデバイスの製造方法および充填装置の第2実施形態について説明する。
図11は、本発明のデバイスの製造方法および充填装置の第2実施形態を示す断面図である。
以下、この図を参照して本発明のデバイスの製造方法および充填装置の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第2実施形態では、電子デバイスおよび治具の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図11に示すように、本実施形態の電子デバイス6’のパッケージ7の側壁部72は、底板71から立設した大径部75と、大径部75よりも外径が小さい小径部74とに分けることができる。
また、本実施形態の治具5’の挿入凹部51は、底面511側の小内径部512と、小内径部512よりも内径が大きい大内径部513とに分けることができる。小内径部512は、パッケージ7の小径部74に対応しており、大内径部513は、パッケージ7の大径部75に対応している。
以上、本発明のデバイスの製造方法および充填装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、充填装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明のデバイスの製造方法および充填装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
なお、前述した、引き上げ工程、離脱工程および硬化工程は、この順に行わなくてもよく、これらの工程を同時に行ってもよい。例えば、引き上げ工程、硬化工程、離脱工程の順で行ってもよく、硬化工程、引き上げ工程、離脱工程の順で行ってもよく、硬化工程、離脱工程、引き上げ工程の順で行ってもよく、離脱工程、硬化工程、引き上げ工程の順で行ってもよく、離脱工程、引き上げ工程、硬化工程の順で行ってもよく、これらのうちの2つの工程を同時に行ってもよい。
また、前記実施形態におけるデバイスの製造方法は、予め、各工程をCPU等にプログラムを記憶させ、一括で実行するバッチ処理によって行われるのが好ましい。これにより、迅速に、大量の電子デバイスに一括して充填材を充填することができる。
また、各実施形態では、治具には、その厚さ方向の全長にわたって、梁(補強部材)が設けられていてもよい。これにより、弾性材料で構成される治具に適度な剛性を付与することができる。よって、治具(挿入凹部の底面)が撓むのを防止することができ、挿入状態で、底面と、パッケージの端面を効果的に密着させることができる。
また、各実施形態では、治具は、弾性を有しているが、本発明ではこれに限定されず、硬質部材で構成されていてもよい。この場合、治具と電子デバイスとは、嵌合するのが好ましい。
また、各実施形態では、第1の圧力状態は真空状態であるが、本発明ではこれに限定されず、例えば、第1の圧力状態が減圧状態、大気圧状態、加圧状態であってもよい。
また、各実施形態では、押圧部材は省略されていてもよい。
また、パッケージの外形形状に対応するように治具の挿入凹部を形成することで、任意の形状のパッケージに対応することができる。これにより本発明のデバイスの製造方法および充填装置は、汎用性に優れる。
1……充填装置 2……真空減圧装置 21……チャンバー 22……真空ポンプ 23……筐体 24……通気口 3……充填材 31……液面 4……貯留槽 5……治具 5’……治具 50……押圧部材 51……挿入凹部 511……底面 512……小内径部 513……大内径部 52……上面 53……貫通孔 531……内側面 532……縮径部 54……下面 6……電子デバイス 6’……電子デバイス 7……パッケージ 71……底板 72……側壁部 73……端面 74……小径部 75……大径部 8……電子部品 9……基板 90……シリコン基板 91……ダイアフラム部 92……絶縁膜 93……窒化膜 10……物理量検出素子 11……固定電極 12……可動電極 121……支持部 122……可動板 123……連結部 15……導電性バンプ 16……半導体回路基板 17……接続端子 18……外部実装端子 19……貫通電極 S……収納空間 D1、D2、D3……直径 L1……深さ L3……長さ

Claims (9)

  1. 凹部を有するデバイス用パッケージ、および底部に貫通孔を有する凹部を備えている治具、を準備する工程と、
    前記デバイス用パッケージの凹部の開口部が前記底部と対向するように、前記治具の凹部内に前記デバイス用パッケージの少なくとも一部を配置する工程と、
    前記デバイス用パッケージの凹部内と前記貫通孔の雰囲気を第1の圧力状態とする工程と、
    液状の充填材に前記貫通孔の前記底部とは反対側の開口部を浸漬する工程と、
    前記充填材の雰囲気を前記第1の圧力状態よりも高い圧力状態とし、前記デバイス用パッケージの凹部に前記充填材を充填する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
  2. 前記準備する工程において前記治具は弾性を有し、
    前記充填する工程において前記デバイス用パッケージの凹部の外周面と前記治具の凹部内面とが嵌合している請求項1に記載のデバイスの製造方法。
  3. 前記貫通孔の幅寸法は、前記デバイス用パッケージの外形寸法に対して10%以上50%以下の範囲にある請求項1または2に記載のデバイスの製造方法。
  4. 前記貫通孔の長さ寸法は、前記治具の凹部の深さ寸法の5%以上50%以下の範囲である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のデバイスの製造方法。
  5. 前記貫通孔の内側面には、前記貫通孔の幅寸法が小さい縮幅部が設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のデバイスの製造方法。
  6. 前記貫通孔の内側面は親水性がある請求項1ないし5のいずれか1項に記載のデバイスの製造方法。
  7. 前記治具の凹部の底面は撥水性がある請求項1ないし6のいずれか1項に記載のデバイスの製造方法。
  8. 前記治具は、前記凹部を複数有している請求項1ないし7のいずれか1項に記載のデバイスの製造方法。
  9. 凹部を有するデバイス用パッケージに充填材を充填する充填装置であって、
    真空状態と、前記真空状態よりも気圧が高い圧力状態とに設定可能なチャンバーと、
    前記チャンバー内に設けられ、前記充填材が貯留される貯留槽と、
    底部に貫通孔を有する凹部を備えている治具と、を備え、
    前記デバイス用パッケージの凹部の開口部が前記底部と対向するように、前記治具の凹部内に前記デバイス用パッケージの少なくとも一部を配置した状態で、液状の前記充填材に前記貫通孔の前記底部とは反対側の開口部を浸漬し、前記チャンバー内の雰囲気を前記真空状態から気圧を高くすることで、前記貫通孔を通して前記デバイス用パッケージの凹部内に前記充填材を充填することを特徴とする充填装置。
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