JP2015059364A - プレキャストアーチトンネル - Google Patents

プレキャストアーチトンネル Download PDF

Info

Publication number
JP2015059364A
JP2015059364A JP2013194525A JP2013194525A JP2015059364A JP 2015059364 A JP2015059364 A JP 2015059364A JP 2013194525 A JP2013194525 A JP 2013194525A JP 2013194525 A JP2013194525 A JP 2013194525A JP 2015059364 A JP2015059364 A JP 2015059364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arch
tunnel
steel material
steel materials
precast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013194525A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6307823B2 (ja
Inventor
敦 香川
Atsushi Kagawa
敦 香川
勉 屋代
Tsutomu Yashiro
勉 屋代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2013194525A priority Critical patent/JP6307823B2/ja
Publication of JP2015059364A publication Critical patent/JP2015059364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6307823B2 publication Critical patent/JP6307823B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

【課題】PC鋼材の劣化具合を容易に判定できると共に、設置したPC鋼材の交換作業を簡単に行うことができるプレキャストアーチトンネルを提供する。
【解決手段】延長方向に延設された基礎2の上に、所定数のプレキャストコンクリート版10を組み立て形成したアーチ部1を延長方向に複数連結し構築したプレキャストアーチトンネルWであって、各アーチ部1は、その外周面の周方向に沿って緊張したPC鋼材101a、101bが設置され、このPC鋼材101a、101bにより周方向にプレストレスが付与されている。又、トンネルWの外周面には、延長方向に延びる緊張したPC鋼材103が設置され、このPC鋼材103により延長方向にプレストレスが付与され連結されたアーチ部1同士が一体化している。
【選択図】図1

Description

本発明は、プレキャストアーチトンネルに関し、例えば、道路や鉄道等を外部から遮断するための防護工に利用できるプレキャストアーチトンネルに関する。
従来から、プレキャストアーチトンネルでは、プレキャスト部材の内部に、PC鋼材を貫通させ且つ緊張させて剛性を高めることが行われており、このような構成のプレキャストアーチトンネルが、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載のプレキャストアーチトンネルは、底版上に、プレキャストコンクリート製の壁版(プレキャストコンクリート版)を組み立て形成したアーチ部をトンネル延長方向に複数連結して構築されている。このアーチ部の内部には、その周方向にわたって、プレストレス導入用の抗張力体(例えば、PC鋼材)が貫通していると共に、抗張力体の両端が底版に固定され、抗張力体に張力が確保される構造になっている。
特開2002−88789号公報
ところで、プレキャストアーチトンネルは、PC鋼材が腐食等の経年劣化をした場合、所定のプレストレスが得られなくなる虞があるという問題を有している。そのため、プレキャストアーチトンネルでは、PC鋼材の劣化具合を適切に把握すると共に、PC鋼材が劣化している場合にPC鋼材の交換等のメンテナンスを行うことが重要になっている。
しかしながら、従来技術のプレキャストアーチトンネルは、PC鋼材がプレキャストコンクリート版の内部を貫通している構造であるため(PC鋼材がプレキャストコンクリート版の内部にあるため)、PC鋼材の劣化具合を容易に判定することができないという技術的課題を有している。また、従来技術のプレキャストアーチトンネルは、上記の構造のため、設置されたPC鋼材が劣化した場合、PC鋼材の交換作業に多大な労力がかかってしまう点が問題点と考えられた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、PC鋼材の劣化具合を容易に判定できると共に、設置したPC鋼材の交換作業を簡単に行うことができるプレキャストアーチトンネルを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、トンネルの延長方向に延設された基礎の上に、所定数のプレキャストコンクリート版を組み立て形成したアーチ部を延長方向に複数連結し構築したプレキャストアーチトンネルであって、前記トンネルの外周面には、少なくとも、各アーチ部の周方向に延びる緊張したPC鋼材及び前記延長方向に延びる緊張したPC鋼材のうちのいずれかが設置されていることを特徴とする。
このように、本発明のプレキャストアーチトンネルは、プレキャストコンクリート版の内部にPC鋼材を設置するのではなく、プレキャストコンクリート版の外側(プレキャストコンクリート版により構築されたトンネルの外周面)に緊張したPC鋼材を設置する構成となっている。
すなわち、本発明では、PC鋼材が、トンネルの外周面に設置されているため、PC鋼材の劣化の判定を容易に行うことができる。また、上記構成によれば、トンネルに設置したPC鋼材を、簡単に再緊張させることができるため、定期的に再緊張を行うことで、常に、トンネルに所定のプレストレスを付与させておくことが可能になる。
また、本発明の構成によれば、プレキャストコンクリート版の内部にPC鋼材を設置する従来技術と比べて、PC鋼材の設置や取り外しを容易に行うことができる。そのため、本発明によれば、上述した従来技術と比べて、プレキャストアーチトンネルの施工の手間が軽減される。また、本発明によれば、上述した従来技術と比べて、設置しているPC鋼材が劣化した場合に、PC鋼材を簡単に交換することが可能になる。
また、各アーチ部の外周面の周方向にPC鋼材が設置された構成によれば、プレキャストコンクリート版・内部の周方向にPC鋼材が設置されている従来技術と比べ、周方向の緊張力を効果的に付与することができる(すなわち、本実施形態は、従来技術と比べ、周方向の緊張力が効きやすい構成になっている)。
また、前記PC鋼材は、エポキシ樹脂材により被覆されていることが望ましい。
このように、PC鋼材をエポキシ樹脂材で被覆することにより、トンネルの外周面において露出した状態で設置されたPC鋼材を保護することができる。なお、エポキシ樹脂系材は、紫外線による劣化に対して耐候性を有している。そのため、本発明によれば、PC鋼材が紫外線の影響により劣化することを効果的に防止することができる。
本発明によれば、PC鋼材の劣化具合を容易に判定できると共に、PC鋼材の交換作業を簡単に行うことができるプレキャストアーチトンネルを提供することができる。
本実施形態のプレキャストアーチトンネルの模式図である。 本実施形態のプレキャストアーチトンネルの断面を示した模式図である。 本実施形態のプレキャストアーチトンネルの外周面の周方向に沿って配置したPC鋼材を固定する構成の一例を示した模式図である。 本実施形態のプレキャストアーチトンネルの外周面の延長方向に配置したPC鋼材の設置例を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態のプレキャストアーチトンネルについて図面を用いて説明する。
なお、本実施形態では、プレキャストアーチトンネルが、盛土がされてない地上トンネル(道路や鉄道等を外部から遮断するための防護工(例えば、落石防止用シェルター))である場合を例にしている。
先ず、本実施形態のプレキャストアーチトンネルの全体構成について図1、2を用いて説明する。
図示するように、本実施形態のプレキャストアーチトンネル(以下、単に「トンネル」という)Wは、トンネルの延長方向(軸方向)に延設された基礎2の上に、左右一対の円弧状のプレキャストコンクリート版(以下、単に「コンクリート版」という)10、10を組み立て形成したアーチ部1を延長方向に複数連結して構築されている。
なお、本実施形態では、アーチ部1は、2つのコンクリート版10、10を組み立てることにより形成されているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、アーチ部1が、所定数(例えば3個)のコンクリート版10を組み立て形成されているものであっても良い。
また、トンネルWを構成する各アーチ部1の外周面には、その周方向に延びる緊張したPC鋼材101a、101bが設置されている。具体的には、図2に示すように、各アーチ部1は、その上半部側に、周方向に沿ってPC鋼材101aが設置され、一対の脚部10b側にそれぞれ、周方向に沿ってPC鋼材101bが設置されている。アーチ部1は、PC鋼材101a、101bにより周方向にプレストレスが付与され、左右一対のコンクリート版10、10が互いに締め付けられて一体化が図られている。
また、PC鋼材101aと、PC鋼材101bとが接続治具40(具体的な構成は後述する)を介して連結されており、周方向に隣接して設置されたPC鋼材101aと、PC鋼材101bとの間で緊張力が伝達されるようになっている。
また、トンネルWの外周面には、延長方向に延びる緊張したPC鋼材103が設置され、このPC鋼材103により延長方向にプレストレスが付与され、連結されたアーチ部1同士の一体化が図られている。
なお、PC鋼材101a、101b、103には、例えば、PC鋼棒が用いられる。
また、トンネルWの外周面に設置されたPC鋼材101a、101b、103は、エポキシ樹脂材により被覆されていることが望ましい。この構成により、トンネルWの外周面において露出した状態で設置されたPC鋼材101a、101b、103を保護することができる。なお、エポキシ樹脂系材は、紫外線による劣化に対して耐候性を有している。したがって、本実施形態によれば、PC鋼材101a、101b、103を紫外線から保護できる。
なお、トンネルWの外周面に、PC鋼材101a、101b、103を覆うカバーを設置して、トンネルWの美観を高めるようにしてもよい。
このように、本実施形態のトンネルWは、コンクリート版10の内部にPC鋼材を設置するのではなく、コンクリート版10により構築されたトンネルWの外周面に緊張したPC鋼材101a、101b、103を設置する構成となっている。すなわち、本実施形態のトンネルWは、PC鋼材101a、101b、103が、トンネルWの外周面に設置されている。
したがって、本実施形態のトンネルWは、設置されたPC鋼材101a、101b、103の劣化具合の判定を容易に行うことができる。また、本実施形態のトンネルWは、上記構成により、設置されたPC鋼材101a、101b、103を容易に再緊張させることができる。
また、本実施形態の構成によれば、上述した従来技術(プレキャストコンクリート版の内部にPC鋼材を設置するトンネル)と比べて、PC鋼材101a、101b、103の設置や取り外しを簡単に行うことができる。
次に、本実施形態のトンネルWの各構成を詳細に説明する。
図2に示すように、基礎2は、例えば、現場打ちコンクリートにより構築されており、地盤Gの上に設置された一対の本体部2aを有している。一対の本体部2aは、トンネルWの幅方向に所定間隔を開けて平行に設置されている。
また、本体部2aは、その上端部が、コンクリート版10の脚部10bを支持する支持部2bとなっている。また、本体部2aの一方面(トンネ外側面)の略中央部には、凹状の切欠部2cが形成されている。また、基礎2には、支持部2bから切欠部2cに連通する貫通孔2dが設けられている。この貫通孔2dには、コンクリート版10の外周面に設置されたPC鋼材101bが挿通される。
また、コンクリート版10は、所定曲率に湾曲した円弧板状に形成され、一端が上端部(頂部)10aとなり、他端が脚部10bになっている。そして、一対のコンクリート版10、10の脚部10bを、それぞれ基礎2の支持部2bに置いて、上端部10a、10aの端面同士を突き合わせるとアーチ状のアーチ部1が形成されるようになっている。
また、コンクリート版10の外周側面には、外周側面から突出したリブ11a、12a、12b、12cが、周方向の所定間隔毎に設けられている。また、リブ11a、12a、12b、12cは、いずれも、トンネルWの延長方向に延設されている。
なお、リブ11aは、コンクリート版10の上端部10a側に設けられている。また、リブ12aは、リブ11aの隣に、リブ11aと所定間隔を開けて設けられている。また、リブ12bは、リブ12aの隣に、リブ12aと所定間隔を開けて設けられている。また、リブ12cは、リブ12bの隣りに、リブ12bと所定間隔を開けて設けられている。また、リブ12a、12b、12cは、周方向に同じ幅に形成されている。また、リブ11aは、リブ12a、12b、12cと比べて、周方向に幅広に形成されている。
また、本実施形態では、リブ11a、12a、12b、12cのうち、「リブ12b」にだけPC鋼材101a、101bを緊張させて固定するための構成(後述する接続治具40)が設けられ、「リブ12b」に、周方向に延びるPC鋼材101a、101bが固定されるようになっている。以下、各リブ11a、12a、12b、12cの構成を詳細に説明する。
具体的には、リブ11aには、コンクリート版10の周方向に延びる貫通孔11a1が、延長方向に所定間隔を開けて2つ形成されている。この貫通孔11a1には、アーチ部1の外周面上半部側に設置されるPC鋼材101aが挿通される。
また、リブ12aには、コンクリート版10の周方向に延びる貫通孔12a1が、延長方向に所定間隔を開けて2つ形成されている。この貫通孔12a1には、アーチ部1の外周面の上半部側に設置されるPC鋼材101aが挿通される。
また、リブ12bには、コンクリート版10の周方向に延びる貫通孔12b1が、延長方向に所定間隔を開けて2つ形成されている。この貫通孔12b1には、アーチ部1の外周面の上半部側に設置されるPC鋼材101aの端部と、アーチ部1の外周面の脚部側に設置されるPC鋼材101bの端部とが挿通されるようになっている。
また、図3に示すように、リブ12bの貫通孔12b1には(孔内には)、接続治具(Xアンカー)40が設置(埋設)されており、この接続治具40により、貫通孔12b1に挿入されたPC鋼材101aの端部と、貫通孔12b1(或いは貫通孔12b2)に挿入されたPC鋼材101bの端部とが固定されると共に、PC鋼材101aと、PC鋼材101bとが連結されるようになっている。
なお、図3は、本実施形態のトンネルWの外周面の周方向に沿って配置したPC鋼材101a、101bを固定する構成の一例を示した模式図である。また、図3では、リブ12bの内部に設置された接続治具40を詳細に記載し、接続治具40以外の構成(リブ14a等)を簡略化している。
具体的には、接続治具40は、PC鋼材101a、101bが挿通される2つの筒状部41a、41bをX状に交差させ一体化した形状に形成されている。そして、筒状部41aに挿入されたPC鋼材101a(筒状部41bに挿入されたPC鋼材101b)は、センターホールジャッキ等により緊張させた上で、雌コーン43と楔42との作用により、筒状部41a(筒状部41b)に固定されている。
なお、本実施形態では、接続治具40にXアンカーを用いているが、これは、一例に過ぎない。
また、図1及び図2に示すように、リブ12cには、コンクリート版10の周方向に延びる貫通孔12c1が、延長方向に所定間隔を開けて2つ形成されている。この貫通孔12c1には、アーチ部1の外周面の脚部10b側に設置されるPC鋼材101bが挿通されるようになっている。
また、トンネルWを構成する複数のアーチ部1のうち、PC鋼材103を固定する位置に配置されるアーチ部1(アーチ部1を構成するコンクリート版10)の外周側面には、PC鋼材103を固定するための固定部13a、14a、14b、14cが形成されている。
なお、本実施形態では、隣接して設置された5つのアーチ部1毎に、緊張したPC鋼材103を設置してアーチ部1同士を一体化させる構成になっている。そのため、隣接して設置された5つのアーチ部1のうち、延長方向・両端に配置されているアーチ部1に固定部13a、14a、14b、14cが形成され、それぞれの固定部13a、14a、14b、14cに緊張したPC鋼材103が設置されている(図1、図4参照)。
具体的には、固定部13aは、リブ11aの上端面の略中央部(延長方向における略中央部)から凸状に突出している。図示する例では、固定部13aは、リブ11aの2つの貫通孔11a1の間に形成されている。
また、固定部13aには、延長方向に延びる貫通孔13a1が貫通しており、この貫通孔13a1にPC鋼材103が挿通される。
また、固定部13aには、延長方向に延びるPC鋼材103の端部が固定されるようになっている。なお、固定部13aにPC鋼材103を固定する構成について特に限定されるものではない。本実施形態では、図4に示すように、一例として、PC鋼材103の端部に、定着用のナット等の引き留め具50を螺合し締め上げることにより、固定部13aにPC鋼材103を固定している例を示している(詳細は後述する)。また、本実施形態では、延長方向に隣接するPC鋼材103同士は、連結用のナット等の引き留め具60により連結されている。
また、固定部14aは、リブ12aの上端面の略中央部(延長方向における略中央部)から凸状に突出している。図示する例では、固定部14aは、リブ12aの2つの貫通孔12a1の間に形成されている。
また、固定部14aには、延長方向に延びる貫通孔14a1が貫通しており、この貫通孔14a1にPC鋼材103が挿通される。なお、固定部14aは、上述した固定部13aと同様の構成により、PC鋼材103が固定されるようになっている。
また、固定部14b、14cは、固定部14aと同様の構成になっている。
具体的には、固定部14b(固定部14c)は、リブ12b(リブ12c)の上端面の略中央部(延長方向における略中央部)から凸状に突出している。また、固定部14b(固定部14c)には、延長方向に延びる貫通孔14b1(貫通孔14c1)が貫通しており、この貫通孔14b1(貫通孔14c1)にPC鋼材103が挿通される。
なお、PC鋼材103を固定部14b、14cに固定する構成は、固定部14aと同様である。
次に、トンネルWの外周面の周方向に延びるPC鋼材101a、101bの設置例について説明する。
PC鋼材101aは、トンネルWを構成する各アーチ部1の外周面の上半部に、その周方向に外周面に沿って配置され、その両端部が、それぞれ、左右両側に形成されているリブ12bの貫通孔12b1の内部に設けられた接続治具40に、緊張した状態で固定されている。
具体的には、PC鋼材101aは、その一端部が、アーチ部1の左側のコンクリート版10のリブ12bの貫通孔12b1に挿入され、且つ貫通孔12b1に設けられた接続治具40の筒状部41aに挿入されている(図3参照)。
そして、PC鋼材101aは、左側のコンクリート版10のリブ12bの貫通孔12b1からコンクリート版10の上端部10aに向けて周方向に沿って延設され(トンネルWの外周面に沿って延設され)、リブ12aの貫通孔12a1と、リブ11aの貫通孔11a1とを貫通し、アーチ部1の右側のコンクリート版10のリブ11aの貫通孔11a1に挿通している(図2)。
また、右側のコンクリート版10のリブ11aの貫通孔11a1に挿通されたPC鋼材101aは、貫通孔11aを貫通して、さらに、右側のコンクリート版10の周方向に沿って延設され(トンネルWの外周面に沿って延設され)、リブ12aの貫通孔12a1を貫通し、他端部がリブ12bの貫通孔12b1に挿入されている(他端部は貫通孔12b1に設けられた接続治具40の筒状部41aに挿入されている)。
そして、アーチ部1の外周面の上半部に配置されたPC鋼材101aは、その両端部が、それぞれ、リブ12bに設けられた接続治具40の筒状部41aに挿通された状態で緊張力が導入された上で筒状部41aに固定されている。この構成により、アーチ部1の上半部に、周方向のプレストレスが付与され、アーチ部1を構成する一対のプレキャストコンクリート版10、10間に緊張力が導入される。
なお、本実施形態では、各アーチ部1のリブ11a、12a、12bに、それぞれ、2個ずつ貫通孔11a1、12a1、12b1が形成され、各アーチ部1に、2本のPC鋼材101aが設置されているが、特にこれに限定されるものではない。設置するPC鋼材101aの数は適宜設定されるものであり、リブ11a、12a、12bに設ける貫通孔11a1、12a1、12b1は、設置するPC鋼材101aの数に対応するように設けられる。
また、PC鋼材101bは、トンネルWを構成する各アーチ部1の左右の脚部10b側の外周面にそれぞれ設置されている。そして、PC鋼材101bは、その一端部が、アーチ部1の外周面に形成されたリブ12bの貫通孔12b1に設けられた接続治具40に固定され、その他端部がアーチ部1の脚部10bの下側にある基礎2に固定されている。
具体的には、PC鋼材101bは、その一端部が、コンクリート版10のリブ12bの貫通孔12b1に挿入され、且つ貫通孔12b1に設けられた接続治具40の筒状部41bに挿入されている。また、貫通孔12b1に挿入されているPC鋼材101bは、貫通孔12b1から脚部10bに向けて周方向に沿って延設され(トンネルWの外周面に沿って延設され)、リブ12cの貫通孔12c1を貫通し、さらに、脚部10bの下方の基礎2の貫通孔2dを通り、切欠部2bから突出している。
そして、PC鋼材101bは、一端部が、接続治具40の筒状部41bに挿通され且つ緊張力が導入された状態で筒状部41bに固定されている(図3参照)。また、PC鋼材101bは、他端部が、切欠部2bから突出し且つ緊張力が導入された状態で切欠部2bの端部に固定されている(図2参照)。これにより、アーチ部1と、基礎2との間に緊張力が導入され、アーチ部1と基礎2との一体化が図られている。
なお、PC鋼材101bを基礎2に固定する構成について特に限定されるものではない。例えば、PC鋼材101bの他端部に、ナット等の引き留め具を螺合し締め上げることにより、切欠部2bの端部にPC鋼材101bを固定するようにしもよい。或いは、切欠部2bに治具(図示せず)を設置し、設置した治具により、切欠部2bにPC鋼材101bを固定するようになっていてもよい。
また、本実施形態では、一例として、各アーチ部1のリブ12b、12cに、2個ずつ貫通孔12b1、12c1が形成され、各アーチ部1の脚部10b側に、それぞれ2本のPC鋼材101bが設置されているが、あくまでもこれは一例に過ぎない。設置するPC鋼材101bの数は適宜設定されるものであり、リブ12b、12cに設ける貫通孔12b1、12c1と、基礎2に設ける貫通孔2dは、設置するPC鋼材101bの数に対応するように設けられる。
次に、トンネルWの外周面の延長方向に延びるPC鋼材103の設置例について、図1、図4を用いて説明する。
なお、図4は、本実施形態のプレキャストアーチトンネルの外周面の延長方向に配置したPC鋼材の設置例を示した模式図である。
PC鋼材103は、トンネルWの外周面に形成されたリブ11a、12a、12b、12cの上面部に、延長方向にわたって配置されていると共に、その両端部が固定部13a、14a、14b、14cに固定されている。この構成により、PC鋼材103は、周方向に設置されたPC鋼材101a、101bと干渉しないようになっている。
なお、本実施形態では、一例として、延長方向に隣接する5つのアーチ1毎に、5つのアーチ部1を跨るようにPC鋼材103が設置されている例を示している。
具体的には、リブ11a、12a、12b、12cの上面部に、延長方向に配置されたPC鋼材103は、その一端部が、隣接して設置された5つのアーチ部1のうち一方側に配置されたアーチ部1の固定部13a(固定部14a、14b、14c)の貫通孔13a1(貫通孔14a1、14b1、14c1)に挿入され、且つ貫通孔13a1(貫通孔14a、14b、14c)の内部(内部に形成されたザグリ部)に設置された定着用のナット等の引き留め具50に挿入され緊張させた状態で固定されている(図4参照)。また、PC鋼材103は、その他端部が、隣接して設置された5つのアーチ部1のうち他方に配置されたアーチ部1の固定部13a(固定部14a、14b、14c)の貫通孔13a1(貫通孔14a1、14b1、14c1)に挿入され、且つ貫通孔13a1(貫通孔14a、14b、14c)の内部に設置された連結用のナット等の引き留め具60に挿入され固定されている(この構成により、延長方向に隣接するPC鋼材103同士が連結される)。
このように、本実施形態では、固定部13a、固定部14a、14b、14cに設けられた引き留め具60を介して、延長方向に隣接するPC鋼材103同士が連結され、延長方向に隣接して設置されたPC鋼材103の間で緊張力が伝達されるようになっている。
具体的には、図4に示すように、トンネルWを構成するアーチ部1のうち、トンネルWの延長方向の両端部以外に配置されているアーチ部1の固定部13a、14a、14b、14cには、延長方向の一方側(図中のX1方向)に延びるPC鋼材103と、延長方向の他方側(図中のX2方向)に延びるPC鋼材103とが設置されている。すなわち、各固定部13a、14a、14b、14cでは、延長方向の両側に、それぞれPC鋼材103が設置されている。
なお、トンネルWを構成するアーチ部1のうち、延長方向の両端部に配置されるアーチ部1には、固定部13a、14a、14b、14cが形成されているが、この固定部13a、14a、14b、14cでは、それぞれ、一方向に延びるPC鋼材103だけが設置されている(1本のPC鋼材103が設置されている)。
以上、説明したように、本実施形態のトンネルWは、PC鋼材101a、101b、103がトンネルWの外周面に設置された構成であるため、PC鋼材101a、101b、103の劣化具合を容易に判定できると共に、PC鋼材101a、101b、103の交換作業を簡単に行うことができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、トンネルWの外周面に、周方向に延びるPC鋼材101a、101bと、延長方向に延びるPC鋼材103とが設置されているが、特にこれに限定されるものではない。「周方向のPC鋼材101a、101b」及び「延長方向のPC鋼材103」のうちのいずれか一方だけがトンネルWの外周面に設置され、他方がコンクリート版10の内部を貫通して設置されていてもよい。すなわち、周方向のPC鋼材101a、101b(又は延長方向のPC鋼材103)がトンネルWの外周面に設置され、延長方向のPC鋼材103(又は周方向のPC鋼材101a、101b)がコンクリート版10の内部を貫通して設置されていてもよい。
また、上述した実施形態では、基礎2が現場打ちコンクリートにより構築されているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、基礎2が、現場打ちコンクリートではなく、プレキャストコンクリート製の底板部品で構成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、5つの隣接したアーチ部1毎に、延長方向に延びるPC鋼材103を設置しているが、特にこれに限定されるものではない。PC鋼材103を設置する対象となるアーチ部1の数は適宜設定される。例えば、2つの隣接したアーチ部1毎に、PC鋼材103を設置し且つ緊張させるようにしてもよい(つまり、アーチ部1を組み立てる度に、PC鋼材103によりトンネル延長方向の緊張を行うようにしてもよい)。
また、上述した実施形態では、アーチ部1の周方向に、PC鋼材101aと、PC101bとを設置しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、1本のPC鋼材を、アーチ部1の外周面の周方向に設置する構成になっていてもよい。
また、上述した実施形態では、PC鋼材101a、101b、103の端部が、アーチ部1に設けられた接続治具40に緊張させた状態で固定されているが、特にこれに限定されるものではない。接続治具40以外の構成であっても、アーチ部1の外周面に、PC鋼材101a、101b、103を緊張させた状態で固定できる構成であれば、本発明に適用される。
また、本実施形態の構成(すなわち、トンネルWの外周面に、PC鋼材101a、101b、103を設置できる構成)を、コンクリート版10の内部にPC鋼材を設置した構成のトンネル(従来技術のトンネル)に付加するようにしてもよい。
この構成によれば、一定期間経過したトンネルに対して、トンネル外周面にPC鋼材を設置することができる(外ケーブルによりトンネルの補強ができる)。
W…プレキャストアーチトンネル
2…基礎
2a…本体部(基礎)
2b…支持部(基礎)
2c…切欠部(基礎)
2d…貫通孔(基礎)
1…アーチ部
10…プレキャストコンクリート版
10a…上端部
10b…脚部
11a…リブ
11a1…貫通孔
12a、12b、12c…リブ
12a1、12b1、12c1…貫通孔
13a、14a、14b、14c…固定部
13a1、14a1、14b1、14c1…貫通孔
40…接続治具
41a、41b…筒状部
50…引き留め具
60…引き留め具
101a、101b…PC鋼材
103…PC鋼材

Claims (2)

  1. トンネルの延長方向に延設された基礎の上に、所定数のプレキャストコンクリート版を組み立て形成したアーチ部を延長方向に複数連結して構築したプレキャストアーチトンネルであって、
    前記トンネルの外周面には、少なくとも、各アーチ部の周方向に延びる緊張したPC鋼材及び前記延長方向に延びる緊張したPC鋼材のうちのいずれかが設置されていることを特徴とするプレキャストアーチトンネル。
  2. 前記PC鋼材は、エポキシ樹脂材により被覆されていることを特徴とする請求項1記載のプレキャストアーチトンネル。
JP2013194525A 2013-09-19 2013-09-19 プレキャストアーチトンネル Active JP6307823B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013194525A JP6307823B2 (ja) 2013-09-19 2013-09-19 プレキャストアーチトンネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013194525A JP6307823B2 (ja) 2013-09-19 2013-09-19 プレキャストアーチトンネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015059364A true JP2015059364A (ja) 2015-03-30
JP6307823B2 JP6307823B2 (ja) 2018-04-11

Family

ID=52817128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013194525A Active JP6307823B2 (ja) 2013-09-19 2013-09-19 プレキャストアーチトンネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6307823B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104818995A (zh) * 2015-04-03 2015-08-05 山东大学 一种拼装约束混凝土拱架的方法
WO2017081990A1 (ja) * 2015-11-11 2017-05-18 鹿島建設株式会社 プレキャスト構造体、地下構造物の施工方法
JP2017218805A (ja) * 2016-06-08 2017-12-14 鹿島建設株式会社 地下構造物の施工方法
CN113653505A (zh) * 2021-07-30 2021-11-16 中铁十九局集团第五工程有限公司 高地应力软岩隧道钢拱架支撑结构
CN116446887A (zh) * 2023-06-20 2023-07-18 湖南省交通规划勘察设计院有限公司 一种既有初期支护段落局部塌方位置的隧道修建方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07139295A (ja) * 1993-11-17 1995-05-30 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd アーチ状トンネルの組立方法
JPH07138949A (ja) * 1993-11-18 1995-05-30 Kajima Corp 浮力対策を講じた基礎コンクリート杭
US6205717B1 (en) * 2000-04-11 2001-03-27 Freyssinet International (Stup) Bunker construction
JP2002276296A (ja) * 2001-03-15 2002-09-25 Atsushi Koizumi アーチ型トンネル構造物およびその構築方法並びにアーチトンネル用湾曲版
JP2011099299A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Takenaka Komuten Co Ltd 構造物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07139295A (ja) * 1993-11-17 1995-05-30 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd アーチ状トンネルの組立方法
JPH07138949A (ja) * 1993-11-18 1995-05-30 Kajima Corp 浮力対策を講じた基礎コンクリート杭
US6205717B1 (en) * 2000-04-11 2001-03-27 Freyssinet International (Stup) Bunker construction
JP2002276296A (ja) * 2001-03-15 2002-09-25 Atsushi Koizumi アーチ型トンネル構造物およびその構築方法並びにアーチトンネル用湾曲版
JP2011099299A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Takenaka Komuten Co Ltd 構造物

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104818995A (zh) * 2015-04-03 2015-08-05 山东大学 一种拼装约束混凝土拱架的方法
WO2017081990A1 (ja) * 2015-11-11 2017-05-18 鹿島建設株式会社 プレキャスト構造体、地下構造物の施工方法
JP2017218805A (ja) * 2016-06-08 2017-12-14 鹿島建設株式会社 地下構造物の施工方法
CN113653505A (zh) * 2021-07-30 2021-11-16 中铁十九局集团第五工程有限公司 高地应力软岩隧道钢拱架支撑结构
CN113653505B (zh) * 2021-07-30 2023-09-05 中铁十九局集团第五工程有限公司 高地应力软岩隧道钢拱架支撑结构
CN116446887A (zh) * 2023-06-20 2023-07-18 湖南省交通规划勘察设计院有限公司 一种既有初期支护段落局部塌方位置的隧道修建方法
CN116446887B (zh) * 2023-06-20 2023-09-01 湖南省交通规划勘察设计院有限公司 一种既有初期支护段落局部塌方位置的隧道修建方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6307823B2 (ja) 2018-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6307823B2 (ja) プレキャストアーチトンネル
KR101637249B1 (ko) 프리캐스트 콘크리트 바닥판의 일체화를 위한 긴장력에 의한 휨보강 구조를 가지는 강박스 합성거더 및 그 시공방법
KR102168358B1 (ko) 매립식 교량점검 시설물 및 그 시공방법
KR20130091938A (ko) 단부 정착된 강재와 와이어로프를 이용한 기둥 내력보강방법
JP6718658B2 (ja) プレストレストコンクリート床版
JP2007254974A (ja) 形鋼を用いた鋼・コンクリートの複合構造のプレストレストコンクリート床版橋とこのプレストレストコンクリート床版橋の施工方法
KR101139761B1 (ko) 건축물용 보강 벽
KR101264577B1 (ko) 철골 콘크리트 빔 및 그의 제작 방법
JP6865874B2 (ja) プレストレストコンクリート床版およびプレストレストコンクリート床版を用いた床版の施工方法
KR101420661B1 (ko) 포스트텐션 강재 정착구 및 이를 채용한 철근콘크리트 구조물
KR100637385B1 (ko) 교량하부구조물의 내진보강장치
JP5516933B2 (ja) 柱梁接合部の補強構造
KR20090045826A (ko) 조립식 라멘교 시공방법
JP2007211474A (ja) 建物の制震間柱およびその施工法
KR20120008667A (ko) 데크플레이트용 단부보강체를 이용한 보 시공방법
KR101272046B1 (ko) 양단부가 절취된 피에스씨 거더
KR101038943B1 (ko) 지반 진동 흡수가 가능한 터널
KR20120120600A (ko) 복합 프리스트레스트에 의한 긴장력 도입 구조의 더블 티 거더 및 그 제작방법
KR101786781B1 (ko) 콘크리트 가로보를 보강형 강재에 연결한 강아치교 및 이의 시공방법
KR20140080630A (ko) 콤팩트 텐던 구조물 및 이를 구비하는 프리스트레스트 콘크리트 거더
JP6511727B2 (ja) 免震建物、及び、免震装置の交換方法
JP6118202B2 (ja) 柱梁部材の施工方法
JP6452349B2 (ja) 既存塔状構造物の曲げ補強構造
JP7270412B2 (ja) 組積造建物の補強構造
JP5158645B2 (ja) 矩形セグメントおよびその施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160726

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6307823

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150