JP2015057881A - 回転シャフトによるセンサー及びデータ送信のための一体型アンテナトランシーバー - Google Patents

Abstract

【課題】コンパクトで及び／又は簡単であるが有効な手段の使用に基づいて通信を最適な態様で行うためのシステム及び方法を提供する。【解決手段】ヘリカルアンテナベースの構成要素の使用を含むシャフト（例えば、駆動シャフト又は他の回転物体）を備える組立体との通信のための方法及びシステム。これに関して、ヘリカルアンテナベースの構成要素は、シャフトを取り囲むあるいはシャフトの周囲に巻回される1つ以上のヘリカルアンテナを備えてもよく、その場合、1つ以上のヘリカルアンテナがシャフトから電気的に切り離され、また、ヘリカルアンテナベースの構成要素は、シャフトが静止しているあるいは回転しているときに信号を通信するように構成可能である。【選択図】図2

Description

本開示の特定の実施形態は、通信に関する。より具体的には、本開示の特定の実施形態は、センサー及びデータ送信のための回転シャフト上の一体型アンテナトランシーバーのための装置及び方法に関する。

ある場合には、データは、機械的な駆動ベースのシステムなどの特定の物体又は構造体へ且つ／又は当該物体又は該構造体から通信される場合がある。これに関して、データ通信は、例えば、駆動シャフトのトルク、振動、及び／又は、応力のリアルタイムの監視によって特に動作下の駆動システムの健康を監視することに関連する場合がある。監視は、例えば、これらの機械的問題が重大となる前に、システムオペレータが機械的問題を検出して修理できるようにし、また、システムオペレータが駆動システム構成要素を故障前に交換しあるいは修理できるようにしてもよい。したがって、通信手段（例えば、トランシーバー）は、移動物体への通信及び／又は移動物体からの通信を容易にするために（例えば、オペレータがデータ要求を送信できるようにするために、且つ／又は、要求応答を備えるデータ及び／又は検出データをオペレータが移動物体から受信できるようにするために）使用されてもよい。ある場合には、トランシーバーのユーザは、移動物体、その構成要素、及び／又は、それらに取り付けられたデバイス又はシステム（例えば、センサー及び／又はトランシーバー）への電力の無線伝送を可能にしてもよく、及び／又は容易にしてもよい。そのような通信及び／又は無線電力伝送（すなわち、移動物体への通信及び／又は移動物体からの通信及び／又は無線電力伝送）を行うための既存の方法及びシステムは、高価であり、扱いにくく、非効率的な場合がある。例えば、それらの方法及びシステムは、複雑であり及び／又は移動物体の動作によって影響される場合がある。したがって、例えば、この機能を達成するためのコンパクトで及び／又は簡単であるが有効な手段の使用に基づいて、そのような通信を最適な態様で行うためのシステム及び方法を有することが有益である。

従来の伝統的な手法の更なる制限及び不都合は、図面を参照しつつ本出願の残りの部分に記載される幾つかの態様を伴うそのようなシステムとの比較を通じて、当業者に明らかになるであろう。

回転シャフト（特にシャフトに取り付けられるセンサー）とのデータ通信及び／又は回転シャフトへの無線電力伝送のために一体型アンテナトランシーバーを用いるための装置及び／又は方法が提供されており、このような装置及び／又は方法は、図面のうちの少なくとも1つと関連して実質的に示され及び／又は説明され、特許請求の範囲に更に完全に記載される。

1つの態様において、シャフト組立体（例えば、組立体は、駆動シャフト又は他の回転物体などのシャフトを備える）への信号の通信及び／又はシャフト組立体からの信号の通信のため、及び／又は、シャフト組立体への無線電力伝送のための方法は、ヘリカルアンテナ構成要素（例えば、少なくとも1つのヘリカルアンテナを備える構成要素）の使用を含んでもよい。これに関して、ヘリカルアンテナ構成要素はシャフトを取り囲んでもよく（又は、シャフトの周囲に巻回されてもよく）、その場合、シャフトの動作中又はシャフトの使用中にシャフトへの通信及び／又はシャフトからの通信を可能にするために、ヘリカルアンテナ構成要素（又は、少なくともそのヘリカルアンテナ）がシャフトから電気的に切り離される。

1つの実施形態において、シャフトが静止しているあるいは回転しているときに、信号はヘリカルアンテナ構成要素を介して通信されてもよい。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素は、誘電体スリーブを使用してシャフトから電気的に切り離されてもよい。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素により送信された信号あるいは受信された信号は、シャフト上のセンサーに関連するデータを通信する際に利用されてもよい。

1つの実施形態において、電力は、ヘリカルアンテナ構成要素により受信される無線周波数（ＲＦ）信号を介してシャフト組立体へ無線で伝送されてもよい。これに関して、伝送される電力の少なくとも一部は、センサー、シャフト組立体における電子部品、及び／又は、シャフト組立体に結合される構成要素に給電するために利用されてもよい。

1つの実施形態では、ヘリカルアンテナ構成要素が複数のヘリカルアンテナを備え、また、ヘリカルアンテナ構成要素は、信号分離及びダイバーシティを与えるべく、複数のヘリカルアンテナのそれぞれが複数の別個の異なる間隔が短い狭帯域周波数のうちの1つを利用できるように構成されてもよい。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素は、1つ以上の対応する固定トランシーバー組立体と相互に作用するように構成されてもよい。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素及び対応する固定トランシーバー組立体は、信号の通信中に無線周波数（ＲＦ）変圧器をシミュレートするコアの周囲の巻線を使用するべく構成されてもよく、この場合、ヘリカルアンテナ構成要素がシャフト装着巻線を備える第1のアンテナを備えてもよく、シャフト装着巻線は、変圧器の一方側として、巻回ワイヤ、又は、誘電体スリーブに結合される細い間隔が短い直接ワイヤトレースを備え、固定トランシーバー組立体は、コアの周囲に巻き付くワイヤを備える第2のアンテナを備えてもよく、また、第1のアンテナ及び第2のアンテナがトランシーバー対を形成するべく近接して配置されてもよい。

他の態様において、シャフト組立体（例えば、組立体は、駆動シャフト又は他の回転物体などのシャフトを備える）への及び／又はシャフト組立体からの信号の通信のため、及び／又は、シャフト組立体への無線電力伝送のためのシステムは、ヘリカルアンテナ構成要素を備えてもよい。これに関して、ヘリカルアンテナ構成要素は、シャフトを取り囲む（又は、シャフトの周囲に巻回される）1つ以上のヘリカルアンテナを備えてもよく、その場合、ヘリカルアンテナ構成要素（又は、特に、1つ以上のヘリカルアンテナ）がシャフトから電気的に切り離され、また、ヘリカルアンテナ構成要素は、シャフトが静止しているあるいは回転しているときに信号を通信するように構成可能である。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素を介して通信される信号は、シャフト上のセンサーに関連するデータの通信、及び、シャフト組立体への電力の無線伝送のうちの1つ以上において利用されてもよい。これに関連して、伝送される電力の少なくとも一部は、センサー、シャフト組立体における電子部品、及び／又は、シャフト組立体に結合されるデバイスに給電するために利用される。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素は、誘電体スリーブを使用してシャフトから電気的に切り離されてもよい。

これに関して、誘電体スリーブは、直接書き込み方法、機械加工スリーブ、又は、低損失誘電発泡体のうちの1つ以上を備えてもよい。

1つの実施形態では、ヘリカルアンテナ構成要素がシャフト上のセンサーに結合されてもよい。

これに関して、センサーは、トルクセンサー及び／又は振動センサーを備えてもよい。

1つの実施形態では、ヘリカルアンテナ構成要素が複数のヘリカルアンテナを備えてもよい。ある場合には、複数のヘリカルアンテナは、複数の対応する固定トランシーバー組立体と通信できるように構成されてもよい。これに関して、複数のヘリカルアンテナは、信号分離及びダイバーシティを与えるべく、複数の別個の異なる間隔が短い狭帯域周波数を使用するように構成されてもよい。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素は、シャフトに誘電的に結合される導電ディスク（例えば、金属ディスク）の形態を成して接地プレートに結合されてもよい。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素の巻回方向は、シャフトの回転方向であってもよく、あるいは、シャフトとは逆の回転方向であってもよい。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素は、ワイヤ巻線、誘電体スリーブ上の直接書き込み技術インプリントベースワイヤトレース、巻き付けられたプリント回路基板、誘電体スリーブの周囲に巻き付けられる屈曲回路基板、又は、それらの組み合わせを備えてもよい。

1つの実施形態において、ヘリカルアンテナ構成要素は、対応する固定トランシーバー組立体と通信するように構成されてもよい。これに関して、固定トランシーバー組立体は、少なくともヘリカルアンテナ構成要素により使用される全ての周波数をカバーするのに十分な幅広い帯域幅をサポートするように構成されてもよい。ある場合には、固定トランシーバー組立体は、信号を送信する及び／又は受信する際に用いるための、ヘリカルアンテナ構成要素に近接した1つ以上の固定アンテナを備えてもよい。これに関して、1つ以上の固定アンテナは、ワイヤダイポール、パッチ、プリント回路、螺旋、スロット、空隙部、導波管ベースアンテナ、又は、これらの組み合わせを備えてもよい。1つ以上の固定アンテナは、単一の直線分極アンテナ、単一の円形分極アンテナ、又は、これらの組み合わせを備えてもよい。これに関して、単一の直線分極アンテナは、シャフトの回転に適合する円形分極アンテナを形成するためにクロスダイポール要素に結合されてもよい。シャフトの中心線に対する単一の直線分極アンテナの位置合わせは、0°（例えば、シャフトと平行な位置合わせに対応する）から90°（例えば、シャフトに対して垂直な位置合わせに対応する）の範囲であってもよい。

また、本開示は、以下の項に係る実施形態を備える。

項1．シャフトを備えるシャフト組立体へ及び／又はシャフト組立体からヘリカルアンテナ構成要素を介して信号を通信するステップを備え、
ヘリカルアンテナ構成要素がシャフトを取り囲み、
ヘリカルアンテナ構成要素がシャフトから電気的に切り離される、
方法。

項2．シャフトが静止しているあるいは回転しているときにヘリカルアンテナ構成要素を介して信号を通信するステップを備える項1に記載の方法。

項3．誘電体スリーブを使用してヘリカルアンテナ構成要素をシャフトから電気的に切り離すステップを備える項1に記載の方法。

項4．ヘリカルアンテナ構成要素により送信され、あるいは受信された信号を介して、シャフト上のセンサーに関連するデータを通信するステップを備える項1に記載の方法。

項5．ヘリカルアンテナ構成要素により受信されるＲＦ信号を介してシャフト組立体へ電力を無線で伝送するステップを備え、伝送される電力の少なくとも一部は、センサー、シャフト組立体における電子部品、及び／又は、シャフト組立体に結合される構成要素に給電するために利用される項1に記載の方法。

項6．ヘリカルアンテナ構成要素が複数のヘリカルアンテナを備えるときに、信号分離及びダイバーシティを与えるべく、複数のヘリカルアンテナのそれぞれが複数の別個の異なる間隔が短い狭帯域周波数のうちの1つを利用するように、ヘリカルアンテナ構成要素を構成するステップを備える項1に記載の方法。

項7．1つ以上の対応する固定トランシーバー組立体と相互に作用するようにヘリカルアンテナ構成要素を構成するステップを備える項1に記載の方法。

項8．信号の通信中にＲＦ変圧器をシミュレートするコアの周囲の巻線を使用するべくヘリカルアンテナ構成要素及び対応する固定トランシーバー組立体を構成するステップを備え、
ヘリカルアンテナ構成要素がシャフト装着巻線を備える第1のアンテナを備え、シャフト装着巻線は、変圧器の一方側として、巻回ワイヤ、又は、誘電体スリーブに結合される細い間隔が短い直接ワイヤトレースを備え、
対応する固定トランシーバー組立体は、コアの周囲に巻き付くワイヤを備える第2のアンテナを備え、
第1のアンテナ及び第2のアンテナがトランシーバー対を形成するべく近接して配置される項1に記載の方法。

項9．シャフト組立体への信号の通信及び／又はシャフト組立体からの信号の通信で用いるヘリカルアンテナ構成要素を備えるシステムであって、
ヘリカルアンテナ構成要素がシャフトを取り囲み、
ヘリカルアンテナ構成要素がシャフトから電気的に切り離され、
ヘリカルアンテナ構成要素は、シャフトが静止しているあるいは回転しているときに信号を通信するように構成可能である、システム。

項10．ヘリカルアンテナ構成要素を介して通信される信号は、シャフト上のセンサーに関連するデータの通信、及び、シャフト組立体への電力の無線伝送のうちの1つ以上において利用され、伝送される電力の少なくとも一部は、センサー、シャフト組立体における電子部品、及び／又は、シャフト組立体に結合されるデバイスに給電するために利用される、項9に記載のシステム。

項11．ヘリカルアンテナ構成要素は、誘電体スリーブを使用してシャフトから電気的に切り離される項9に記載のシステム。

項12．誘電体スリーブは、直接書き込み方法、機械加工スリーブ、又は、低損失誘電発泡体のうちの1つ以上を備える項11に記載のシステム。

項13．ヘリカルアンテナ構成要素がシャフト上のセンサーに結合される項9に記載のシステム。

項14．センサーがトルクセンサー及び／又は振動センサーを備える項13に記載のシステム。

項15．ヘリカルアンテナ構成要素が複数のヘリカルアンテナを備える項9に記載のシステム。

項16．複数のヘリカルアンテナは、複数の対応する固定トランシーバー組立体と通信できるように構成される項15に記載のシステム。

項17．複数のヘリカルアンテナは、信号分離及びダイバーシティを与えるべく、複数の別個の異なる間隔が短い狭帯域周波数を使用するように構成される項15に記載のシステム。

項18．ヘリカルアンテナ構成要素は、シャフトに誘電的に結合される導電ディスクの形態を成して接地プレートに結合される項9に記載のシステム。

項19．ヘリカルアンテナ構成要素の巻回方向は、シャフトの回転方向あるいはシャフトとは逆の回転方向である項9に記載のシステム。

項20．ヘリカルアンテナ構成要素は、ワイヤ巻線、誘電体スリーブ上の直接書き込み技術インプリントベースワイヤトレース、巻き付けられたプリント回路基板、誘電体スリーブの周囲に巻き付けられる屈曲回路基板、又は、それらの組み合わせを備える項9に記載のシステム。

項21．ヘリカルアンテナ構成要素は、対応する固定トランシーバー組立体と通信するように構成される項9に記載のシステム。

項22．固定トランシーバー組立体は、信号を送信する及び／又は受信する際に用いるための、ヘリカルアンテナ構成要素に近接した1つ以上の固定アンテナを備える項21に記載のシステム。

項23．1つ以上の固定アンテナは、ワイヤダイポール、パッチ、プリント回路、螺旋、スロット、空隙部、導波管ベースアンテナ、又は、これらの組み合わせを備える項22に記載のシステム。

項24．1つ以上の固定アンテナは、単一の直線分極アンテナ、単一の円形分極アンテナ、又は、これらの組み合わせを備える項22に記載のシステム。

項25．1つ以上の固定アンテナは、シャフトの回転に適合する円形分極アンテナを形成するためにクロスダイポールを備える項22に記載のシステム。

項26．シャフトの中心線に対する単一の直線分極アンテナの位置合わせは、シャフトと平行な位置合わせに対応する0°からシャフトに対して垂直な位置合わせに対応する90°の範囲である項24に記載のシステム。

これらの及び他の利点、態様、及び、新規な特徴、並びに、その例示された実施形態の詳細は、以下の説明及び図面から更に十分に理解され得る。

論じられてきた特徴、機能、及び、利点は、様々な実施形態において独立に達成することができ、又は、更なる他の実施形態において組み合わされてもよく、その詳細は、以下の説明及び図面に関連して理解され得る。

回転シャフトを備えるシステムの一例を示す。 シャフトに関連するデータの通信に用いるための、固定トランシーバーと回転シャフトに取り付けられるヘリカルアンテナベースのトランシーバーとを備える通信セットアップの一例を示す。 回転シャフトに関連するデータの通信で用いるヘリカルアンテナベースのトランシーバー組立体の一例を示す。 回転シャフトに関連するデータの通信で利用されてもよいトランシーバー組立体で用いるヘリカルアンテナ組立体の一例を示す。 回転シャフトに関連するデータの通信で用いるマルチヘリカルアンテナベースのトランシーバー組立体の一例を示す。 回転シャフトからの／回転シャフトへのデータの通信で用いるヘリカルアンテナベースのトランシーバー組立体を構成するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。

この開示に示されるそれぞれの図は、与えられる実施形態の一態様のバリエーションを示し、また、差異のみが詳しく論じられる。

特定の実施形態は、センサー及びデータ送信のための回転シャフト上の一体型アンテナトランシーバーを利用するための方法及びシステムにおいて見出され得る。特定の実施形態の多くの特定の詳細が、そのような実施形態の完全な理解を与えるために、以下の説明及び図面に記載される。しかしながら、当業者であれば分かるように、更なる実施形態が存在してもよく、あるいは、これの実施形態のうちの幾らかが以下の説明に記載される詳細のうちの幾つかを伴うことなく実施されてもよい。同様の数字は、全体にわたって同様の要素を示す。

本明細書中で使用される用語「回路」及び「回路構成」とは物理的な電子部品（すなわち、ハードウェア）及び任意のソフトウェア及び／又はファームウェア（「コード」）のことであり、物理的な電子部品及び任意のソフトウェア及び／又はファームウェアは、ハードウェアを構成してもよく、ハードウェアにより実行されてもよく、及び又は、さもなければ、ハードウェアと関連付けられてもよい。本明細書中で使用される用語「及び／又は」は、「及び／又は」により結合されるリスト中の項目のうちの任意の1つ以上を意味する。一例として、「x及び／又はy」は、3要素組｛（x），（y），（x，y）｝の任意の要素を意味する。他の例として、「x，y，及び／又はz」は、7要素組｛（x），（y），（z），（x，y），（x，z），（y，z），（x，y，z）｝の任意の要素を意味する。本明細書中で使用される用語「ブロック」及び「モジュール」とは、1つ以上の回路によって実行され得る機能のことである。本明細書中で使用される用語「典型的な」は、非限定的な例、事例、又は、例示として役立つことを意味する。本明細書中で使用される用語「例えば」は、1つ以上の非限定的な例、事例、又は、例示のリストをもたらす。

図1は、回転シャフトを備えるシステムの一例を示す。図1を参照すると、シャフト100が示される。

シャフト100は、回転機能を与えるあるいは果たすために、様々なシステム、デバイス、及び／又は、セットアップ（又は、その構成要素）で利用されてもよい回転する物理的物体を備えてもよい。例えば、シャフト組立体（例えば、補助及び／又はサポート構成要素と共にシャフト100を組み込む組立体）は、移動システム（例えば、車両110、航空機120、又は、船舶130）及び／又は固定構造体（例えば、住居用建物又は商業用建物を含んでもよい建物140）で利用されてもよい。これに関して、そのような移動システム及び／又は固定構造体は、1つ以上のシャフト組立体を組み込んでもよい1つ以上の構成要素（例えば、機械的及び／又は電気的な構成要素）を備えてもよい。シャフト組立体の使用を組み込んでもよい構成要素の例は、エンジン（及び、全体としてパワートレイン）、発電機（例えば、携帯型又は固定型の発電機、タービンなど）、トランスミッション、ギアボックス、又は、同様のものを備えてもよい。しかしながら、本開示は、特定のタイプのシステム又は構造体あるいはその構成要素において限定されず、また、シャフト又は他の同様の回転物体がいつ使用されようともほぼ同様の態様で利用されてもよい。

ある場合には、シャフトへ及び／又はシャフトからデータを通信できる能力を促進させる及び／又は組み込むことが望ましいあるいは必要な場合がある。例えば、機械駆動システム（例えば、1つ以上のシャフト100を備える）では、システムオペレータがシステム（シャフトを含む）の様々な構成要素と相互に作用できるようにして、動作下の機械駆動システムの「健康」を監視できるようにし、それにより、これらの問題が重大となる前にシステムオペレータが問題を検出して修理できるようにし、及び／又は、システムオペレータが駆動システム（又は、シャフトを含むその構成要素）を故障前に交換しあるいは修理できるようにすることが望ましい場合がある。そのような監視は、シャフトが利用される場合には、シャフト及びその動作に関連する物理的な及び／又は機械的な情報を探知し及び／又は収集することを伴ってもよく、また、その後、データがシステムオペレータへ報告されなければならない。

通信（例えば、情報の要求などのオペレータコマンド／命令の受信、及び／又は、監視関連データなどの情報の送信を可能にする）は、無線接続を介するなど、様々な態様で行われてもよい。これに関しては、無線通信を容易にするべく、シャフトへ／シャフトから伝わるＲＦ信号の必要とされる送信及び／又は受信を可能にするために、トランシーバー（アンテナを備える）がシャフトに結合されてもよい。このとき、シャフト側トランシーバーは、システムオペレータにより使用されてもよい他のデバイスに結合されてもよい対応するピアトランシーバーと相互に作用する。シャフトと関連する無線通信を容易にするための、シャフト側のトランシーバーの設計又は実施における現在の手法は、幾つかの問題を引き起こす場合がある。例えば、シャフトの回転（及び、シャフトの全体としての任意の動き）は、これらのトランシーバーに組み込まれてもよい（又は結合されてもよい）アンテナに関して考慮されなければならない。例えば、（シャフトの物理的な動き／回転を妨げないように）アンテナの位置に合わせた一定の調整などを必要とする。

使用シナリオの一例では、システムの「健康」を監視するべく、圧力、加速度、トルク、振動、又は、同様のものなどのシャフト／ギアの動作に関連する様々なパラメータの測定値を与えるために、弾性表面波（ＳＡＷ）センサーが駆動シャフト上及びギア上に配置されてもよい。しかしながら、そのようなセンサーの使用は、作動してその後にそれらの信号を送り戻すために電力を必要とし得る。これらのＳＡＷセンサーは、しばしば、ＲＦＩＤタグと同様の態様で構成される場合がある。一般に、シャフトを取り囲む電子機器とアンテナとの多大な組が、シャフト上のＳＡＷセンサー及び／又はデバイスへ電力を伝えるため、センサー／デバイスに問い合わせるため、及び、センサー／デバイスによって報告されて戻される情報を受けるために使用され得る。アンテナ（ダイポールアンテナ又はパッチアンテナ）は、トランシーバー回路に結合される回転ＳＡＷセンサーに取り付けられてもよい（例えば、シャフトから信号を送る及び／又は受けることができるようにするために、シャフトが電子機器及びアンテナのリングによって取り囲まれてもよい）。

したがって、様々な実施において、シャフトは、例えば改良されたトランシーバーアンテナ対の使用によって、コンパクトで簡単な一体的態様で、シャフトへの及びシャフトからの無線による信号の送信及び／又は受信を可能にし得る手段を組み込むように構成されてもよい。また、幾つかの実施において、トランシーバーアンテナ対は、シャフト、その構成要素、及び／又は、それらに取り付けられる、あるいは結合されるシステムへのパワー（例えば電力）の無線伝送を行うために利用されてもよい。これに関して、ある場合には、監視は、監視動作と併せて使用されてもよいシャフト上のセンサー及び／又は他の電子機器へ電力を供給することを伴ってもよい。これらの構成要素を駆動させるために必要とされる電力を無線で供給することが望ましい場合がある。これは、有線手段により電力を供給することがシャフトの動作に影響を及ぼすあるいはシャフトの動作を妨げる場合があるからである。したがって、電力の無線伝送は、例えば、データ通信で使用される同じトランシーバー対を使用して行われてもよく、その場合、伝送される電力の少なくとも一部がその後にこれらの構成要素（例えば、センサー）を駆動させる際に利用される。

実施の一例では、移動する駆動シャフトへの及び／又は駆動シャフトからのＲＦ（無線周波数）信号の送信及び／又は受信を向上した態様で可能にするべく、シャフト上に直接に組み込まれてもよい円形の螺旋状又は巻回された変圧器アンテナを利用することにより、シャフトへの及び／又はシャフトからの必要な通信を容易にする。これに関して、シャフト及び／又はその動作に関連するデータは得られてもよく、例えば、データが駆動シャフト上に位置付けられるセンサー又はデバイスから収集されなければならない場合には、トルクセンサー、健康監視センサー、又は、他のデバイスから得られてもよい。通信セットアップはトランシーバー対を備えてもよく、この場合、トランシーバー対の一方側がシャフト上の（又は、シャフトに結合される）トランシーバーに対応する。このシャフト側トランシーバーは、シャフト上に直接に位置付けられるアンテナ又はアンテナの組を備えてもよく、ヘリカルアンテナ設計手法に基づく。トランシーバー対の他方側は固定トランシーバー組立体を備えてもよく、この固定トランシーバー組立体は、トランシーバー回路と、固定アンテナ、例えば、単一の直線分極アンテナ、単一の円形分極アンテナ、又は、これらの組み合わせを備える固定アンテナと、を備えてもよい。固定トランシーバー組立体は、シャフト上のヘリカルアンテナに近接して配置されてもよい。そのような円形の螺旋状又は巻回された変圧器状のアンテナをシャフト上で直接に使用すると、シャフトに取り付けられる大型トランシーバーの必要性を排除できる。これに関して、大型トランシーバー回路（及びそのアレイ電子機器）が、任意の直線分極アンテナ又はその巻線がシャフトの回転と適合される（又はシャフトの回転に逆らう）円形アンテナとなり得る簡単な単一のアンテナと置き換えられてもよい。そのような実施の一例が図2に更に詳しく与えられる。代わりの実施形態では、トランシーバー対、円形の螺旋状又は巻回された変圧器アンテナが、シャフト上のセンサー及びトランシーバーへ電力を無線で供給するために使用されてもよい。

図2は、シャフトに関連するデータの通信に用いるための、固定トランシーバーと、回転シャフトに取り付けられるヘリカルアンテナベースのトランシーバーとを備える通信セットアップの一例を示す。図2を参照すると、駆動シャフト200が示される。これに関して、駆動シャフト200は、例えば、図1のシャフト100のうちのいずれかに対応してもよい。また、図2には、ヘリカルアンテナ210、スリーブ220、センサー240、及び、その支持構造体260を伴う固定トランシーバー250も示される。

ある場合には、駆動シャフト200及び／又はその動作に関連するデータが、駆動シャフト200へ及び／又は駆動シャフト200から通信されてもよい。例えば、センサー240は、駆動シャフト200及び／又はその動作に関連する検出情報を得るために利用されてもよい。これに関して、センサー240は、検出関連動作を行うのに適した回路、インタフェース、論理、及び／又は、コードを備えてもよい。センサー240は、例えば、トルクセンサー、振動センサーなどを備えてもよい。センサー240を介して得られる検出情報が送信される（例えば、制御システムなどの他の構成要素へ報告される）必要がある場合もあり、及び／又は、制御メッセージ（例えば、センサー240の動作を調整する及び／又は特定の情報／読み取りを要求する）が受信される必要がある場合もある。ある場合には、センサー240の使用又は動作は、（例えば、情報の収集中に、ユーザメッセージの受信中に、及び／又は、収集されたデータの通信中に）センサー240を駆動させるための電力を供給することを必要とする場合がある。したがって、センサー240は、例えば固定トランシーバー250からヘリカルアンテナ210への無線ＲＦ送信を介した電力の伝送に基づいて給電されてもよい。

したがって、様々な実施では、シャフトへの任意の所要の電力伝送及び／又はシャフトへの及び／又はシャフトからのデータの通信を容易にするために、更なる通信関連構成要素が使用されてもよい。これに関して、通信関連構成要素の一部は、その側でデータの通信をサポートするために、駆動シャフト200に取り付けられあるいは結合され、及び／又は、駆動シャフト200に組み込まれてもよく、その場合、対応する通信構成要素／システムが他方側でデータの通信をサポートするために使用される。例えば、トランシーバー組立体が駆動シャフト200に結合されあるいは取り付けられ、それにより、駆動シャフト200への及び／又は駆動シャフト200からのデータの通信を可能にしてもよい。これに関して、シャフトベースのトランシーバー組立体は、とりわけ、駆動シャフト200への及び／又は駆動シャフト200からの無線インタフェースを介したデータの無線通信を可能にする1つ以上のアンテナを備えてもよい。

固定トランシーバー250は、ヘリカルアンテナ210（例えば、検出データ及び／又は制御メッセージの通信において対応するピアとしての機能を果たす）と通信する際に利用されてもよい。例えば、固定トランシーバー250は制御システムに接続されあるいは結合されてもよく、当該制御システムは、駆動シャフト200から送信される検出データを受信（及び処理）してもよく、制御メッセージ（例えば、センサー240からの情報を要求する、又は、センサーの動作を調整する）を送信してもよく、及び／又は、センサー240へ電力を（無線で）供給してもよい。固定トランシーバー250は、ヘリカルアンテナ210と通信する際に使用されるアンテナ構成要素を保持するように構成されてもよい固定支持構成要素260を備えてもよい。固定トランシーバー250のアンテナ構成要素は、例えば、クロスダイポールアンテナ270を備えてもよい。

動作時、駆動シャフト200の動作が（例えば、センサー240を使用して）監視されてもよい。これに関して、センサー240は、駆動シャフト200及び／又はその動作に関連する異なる情報を収集してもよい。例えば、センサー240は、トルクなどの情報を収集するように構成されるＳＡＷセンサーを備えてもよい。収集された情報は、統合システム（例えば、駆動シャフト200を備える構成要素を監視するオペレータによって使用される適切なシステム／デバイス）へ報告されてもよい。これに関して、収集された情報は、ヘリカルアンテナ210を介して送信されてもよく、また、固定トランシーバー250を介して他方側で受信されてもよい。情報の収集は異なる態様で行われてもよい。例えば、ある場合には、監視は、例えば特定の間隔で、統合システムからの要求を必要とすることなく、情報の自動収集に基づいて行われてもよく、この場合、収集された情報がその後に報告される。しかしながら、他の場合には、情報の収集は、統合システムからの要求に基づいてのみ行われてもよい。したがって、ヘリカルアンテナ210は、これらの要求を運ぶ信号（固定トランシーバー250によって送信されてもよい）を受信するように構成されてもよい。（例えば、駆動シャフト200又は駆動シャフト200を備える構成要素の動作を調整するための）他のユーザコマンド又は命令などの他のメッセージを駆動シャフト200へ通信するために、同じ通信リンク（すなわち、固定トランシーバー250による送信及びヘリカルアンテナ210による受信）が利用されてもよい。

図2に示されるように、ヘリカルアンテナ210は、駆動シャフト200の周囲に巻き付けられる4巻回シングルヘリカルアンテナを備えてもよい。ヘリカルアンテナ210のフィードはセンサー240に直接に取り付けられてもよい。ヘリカルアンテナ210は、非導電スリーブを構成してもよいスリーブ220を使用してセンサー240から分離されてもよい。これに関して、スリーブ220は、金属駆動シャフトから（ヘリカルアンテナ210の）螺旋巻線を離間させるために使用されてもよい誘電体（例えば、低損失誘電発泡体）スリーブを構成してもよい。代わりの実施において、スリーブ220は、複数の材料及び厚さを備えてもよい。代わりの実施において、スリーブ220は、ヘリカルアンテナ210を包み込んで囲繞してもよい。ある場合には、ヘリカルアンテナの適切な動作のため、接地プレートの使用が必要な場合がある。ヘリカルアンテナ210のための接地プレートを形成するために使用される金属ディスク230は駆動シャフト200に取り付けられてもよい。これに関して、接地プレートの使用が必要な場合がある（例えば、必要な「接地」を与える）。代わりの実施において、金属ディスク230は、ワイヤメッシュ、金属箔、カーボンファイバ、及び、金属スプレーコーティングを含むが、これらに限定しない複数の導電材料から構成されてもよい。スリーブ220及び接地（金属）ディスク230の使用は、駆動シャフト200又はその動作に影響を及ぼさない態様でのヘリカルアンテナ210の使用を可能にする。例えば、スリーブ220の使用は、アンテナにより引き起こされる場合がある任意の損傷からシャフトを保護できる。また、スリーブ220及び／又は接地（金属）ディスク230の使用は、ヘリカルアンテナ210が駆動シャフト200から電気的に切り離されるようにしてもよい。

問い合わせシステムが固定トランシーバー250を備えてもよい。これに関して、固定トランシーバー250は単一アンテナベースのシステムを備えてもよく、当該単一アンテナベースのシステムは、駆動シャフト200からある距離を隔てるがヘリカルアンテナ210及び駆動シャフト200に近接して固定支持体260を使用して支持される固定アンテナ270を備える。例えば、図2に示されるように、固定アンテナ270は、駆動シャフト200の回転方向と適合する円形分極アンテナを形成するためにクロスダイポールアンテナを備えてもよい。円形アンテナの巻回は、それが駆動シャフト200の回転方向に逆らうように行われてもよい。

しかしながら、本開示は、図2に関して説明される構造に限定されない。これに関して、（図2に関して記載される）実施の様々な態様が変更されあるいは改変されてもよい。例えば、幾つかの実施では、例えば、異なる数の巻線（巻回）の使用、ワイヤの直径の変化、巻回方向、接地プレート（ディスク）のサイズ及び形状などに基づいてヘリカルアンテナの構造が変えられてもよい。また、例えば、直接書き込み技術、屈曲され／巻き付けられたプリント回路基板、及び／又は、誘電体スリーブの周囲に巻き付けられる屈曲回路基板を含む、他の構成方法が利用されてもよい。スリーブ220は、直接書き込み方法、機械加工スリーブ、及び／又は、低損失誘電発泡体によって構成されてもよい。

また、幾つかの実施では、例えば、直線分極アンテナの使用を含む、問い合わせシステムの構造が変更されてもよい。問い合わせシステムで利用されるアンテナは、ワイヤダイポール、パッチ、印刷、螺旋、スロット、及び、空隙部、あるいは、導波管ベースアンテナを含むがこれらに限定されない任意の標準的なアンテナ設計手法を使用して形成されてもよい。また、問い合わせシステムの配置及び／又は位置が変えられてもよい。例えば、図2に示されるように、問い合わせシステムがシャフトへ向けて傾けられてもよい。しかしながら、他の実施では、問い合わせシステムの位置、方向、及び、傾き（又は、位置合わせ）が変えられてもよい。例えば、傾き（又は、位置合わせ）は、0°（すなわち、シャフトと平行又は同軸）〜垂直（すなわち90°）である、シャフトに対して垂直の任意の場所である。

実施の一例において、シャフト側及び／又は問い合わせシステム側で使用されるアンテナは、例えば、ＲＦ変圧器に類似する一組の巻線を使用するように実施されてもよい（すなわち、「コア」の周囲にワイヤを巻き付けることによって使用する）。これに関して、シャフト上に装着されるアンテナにおいては、そのアンテナが巻回ワイヤを備えてもよく、あるいは、誘電体スリーブの上端の細くて間隔が短い直接ワイヤトレースが変圧器巻線の一方側を形成してもよい。これに関して、直接ワイヤトレースの間隔の細さ及び／又は近接さは、例えば、アンテナの性能の最適化、アンテナとシャフトとの間の分離の維持など様々な基準に基づいて決定されてもよい。問い合わせシステム側に関しては、コアの周囲の異なる巻線が利用されてもよい。このとき、2つの巻線が近接して配置されて「変圧器」対を形成してもよい。

図3は、回転シャフトに関連するデータの通信で用いるヘリカルアンテナベースのトランシーバー組立体の一例を示す。図3を参照すると、図2の駆動シャフト200、ヘリカルアンテナ210、スリーブ220、及び、センサー240が示される。これに関して、図3は、駆動シャフト200、及び、情報を収集するために使用される更なる構成要素（例えば、センサー240）並びに情報を報告する際に使用される更なる構成要素（例えば、ヘリカルアンテナ210、スリーブ220、及び、金属ディスク230）の更に明確な側面図を与える。

図4は、回転シャフトに関連するデータの通信で利用されてもよいトランシーバー組立体で用いるヘリカルアンテナ組立体の一例を示す。図4を参照すると、ヘリカルアンテナ組立体400が示される。

ヘリカルアンテナ組立体400は、信号を通信する際に利用されてもよい。これに関して、ヘリカルアンテナ組立体400は、データ及び／又は制御メッセージを運ぶ信号を通信する際に利用されてもよい。例えば、ヘリカルアンテナ組立体400は、ヘリカルアンテナ構成要素として、検出データ及び／又は制御メッセージを運ぶ信号を駆動シャフト200へ及び／又は駆動シャフト200から通信する際に用いるためにシャフト組立体（例えば、図2の駆動シャフト200を組み込むシャフト組立体）に組み込まれてもよい。図4に示される実施の例において、ヘリカルアンテナ組立体400は、例えば、ヘリカルアンテナ410、フィードピン420、及び、金属ディスク430を備えてもよい。

動作時、ヘリカルアンテナ組立体400は、特定の態様で信号の通信を行うように構成されてもよい。例えば、ヘリカルアンテナ組立体400は、例えば、回転シャフトへの及び／又は回転シャフトからの通信をサポートする際に使用するべく構成されてもよい。例えば、ヘリカルアンテナ組立体400は、シャフトの周囲に実装され（巻き付けられ）てもよい。ヘリカルアンテナ組立体400の構成は、ヘリカルアンテナ組立体400の異なる構成要素に関連してもよい様々なパラメータを選択し、設定し、及び／又は、調整することを含んでもよい。これに関して、設定されあるいは構成されてもよいパラメータの例は、ヘリカルアンテナ410の巻線（巻回）の数、巻回間の螺旋間隔460、ヘリカルアンテナ410の巻回方向、ヘリカルアンテナ410の螺旋直径450（シャフトの直径及びスリーブの厚さに基づいて設定されてもよい）、ヘリカルアンテナ410のワイヤ直径470、接地プレート（金属ディスク）430のサイズ及び形状（例えば、接地プレート幅440、フィードピン高さ480）などを含んでもよい。幾つかの実施において、螺旋直径450、螺旋間隔460、及び／又は、ワイヤ直径470は、不均一であってもよく、また、シャフトの軸線に沿って変化してもよい。ある場合には、パラメータのうちの少なくとも一部が適したソフトウェアアプリケーション又はプログラムを使用して決定されてもよい。これに関して、ソフトウェアアプリケーション又はプログラムは、シャフトの寸法、所望の通信性能（例えば、レンジ、予期されるデータ転送速度、方向性など）などの1つ以上の入力パラメータ又は基準に基づいてパラメータのうちの幾つかを出力するように構成されてもよい。ソフトウェアアプリケーション又はプログラムは、適切なシステム又はデバイス（例えば、パーソナルコンピューターなど）で起動してもよい。

図5は、回転シャフトに関連するデータの通信で用いるマルチヘリカルアンテナベースのトランシーバー組立体の一例を示す。図5を参照すると、駆動シャフト500、スリーブ510、及び、複数のヘリカルアンテナ（例えば、図5に示される実施では、4つのヘリカルアンテナが存在してもよく、これらのヘリカルアンテナのうち、ヘリカルアンテナ520、530が示されており、他の2つのアンテナは駆動シャフト500によって隠されている。すなわち、駆動シャフト500の他方／反対側に位置付けられる。）が示される。

駆動シャフト500は図2の駆動シャフト200と同様であってもよい。ヘリカルアンテナ520、530のそれぞれが図2のヘリカルアンテナ210と同様であってもよい。スリーブ510が図2のスリーブ220と同様であってもよい。

動作時、ある場合には、複数のヘリカルアンテナが単一シャフトに組み込まれてもよい。これは、（例えば、異なるタイプの情報を報告するための）複数のセンサーの使用をサポートできてもよい。例えば、図4に示される実施の例において、駆動シャフト500は、4つのセンサーを伴うなど、複数のセンサー構成を組み込むように形成されてもよい。問い合わせアンテナ及び接地プレート（例えば、金属ディスク）は示されないが、言うまでもなく、これらの要素も利用できる。性能を高めるために、複数のアンテナを単一のヘリカルアンテナ組立体に組み込む際には、複数のアンテナが、十分な信号分離及びダイバーシティを与えるために、別個の異なる及び／又は間隔が短い狭帯域周波数を使用するように構成されてもよい。例えば、図5の実施の例では、4つのアンテナが別個の異なる狭帯域周波数を利用するように構成されてもよく、その場合、これらの狭帯域周波数は、それらが信号分離及びダイバーシティ（すなわち、帯域間の干渉が最小である）を与えるように（例えば、解析に基づいて）選択される。また、利用できる無線スペクトルの使用を最適化するために、これらの帯域は、十分な分離及びダイバーシティを依然として確保しつつそれらの帯域同士が可能な限り互いに近接し得るように選択される。また、複数のヘリカルアンテナは、それらの性能を最適化するように、且つ／又はそれらの間の干渉を減らすように実装されてもよい（例えば、ヘリカルアンテナの特性、ヘリカルアンテナが駆動シャフト500の周囲に巻き付けられ得る態様など）。例えば、ヘリカルアンテナは、センサーの4つの全ての周波数をカバーするべく帯域幅が十分幅広くなるように形成されてもよい。

図6は、回転シャフトからのデータの通信／回転シャフトへのデータの通信で用いるヘリカルアンテナベースのトランシーバー組立体を構成するためのプロセスの一例を示すフローチャートである。図6を参照すると、回転シャフトからのデータの通信／回転シャフトへのデータの通信で利用されるトランシーバー組立体で用いるヘリカルアンテナを設計するために、且つ／又は構成するために行われてもよい複数のステップ例を備えるフローチャート600が示される。

ステップ602では、シャフトパラメータ（特に、シャフトから／シャフトへの信号の通信に関するパラメータ、例えば、シャフト直径、回転速度／周波数などのパラメータ）が決定されてもよい。ステップ604では、通信パラメータ（例えば、通信レンジ、方向性、データ転送速度など）及び／又はＲＦ無線電力伝送パラメータ（例えば、レンジ、電力伝送レベル、波形、周波数など）が決定されてもよい。例えば、通信パラメータのうちの少なくとも一部がシステムオペレータによって（「望ましい」パラメータとして）決定されてもよい。ステップ606では、例えば決定された駆動シャフトパラメータ及び／又は通信パラメータに基づいて、ヘリカルアンテナパラメータ（例えば、螺旋幅及び／又は間隔、巻回数、ワイヤ直径、フィードピン高さ／直径、巻回数、接地プレート幅）が決定されてもよい。これに関して、ヘリカルアンテナパラメータは、少なくとも部分的に、シャフトの周囲にヘリカルアンテナを組み込むことができるように（例えば、この場合、スリーブが2つの要素を分離する）選択されてもよい。ヘリカルアンテナパラメータは、例えば適したソフトウェアを含む異なる態様で決定されてもよい。

ステップ608において、ヘリカルアンテナは、ヘリカルアンテナパラメータに基づいて製造され及び／又は構成されてもよく、また、これに伴うヘリカルアンテナは駆動シャフト上に（例えばスリーブなどの他の要素と共に）設置される。ある場合には、プロセスは、複数のヘリカルアンテナを構成できる及び／又は設置できる態様で行われてもよい。

他の実施形態は、機械及び／又はコンピューターにより実行可能な少なくとも1つのコードセクションを有することによりセンサー及びデータ送信のための回転シャフト上の一体型アンテナトランシーバーに関して本明細書中に記載されるステップを機械及び／又はコンピューターに行わせる機械コード及び／又はコンピュータープログラムが記憶される、持続性コンピューター可読媒体及び／又は記憶媒体、及び／又は、持続性機械可読媒体及び／又は記憶媒体を提供してもよい。

したがって、ここに開示される実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、又は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。本実施形態は、少なくとも1つのコンピューターシステムにおいて集中態様で、あるいは、異なる要素が幾つかの相互接続されたコンピューターシステムにわたって散在される分散態様で実現されてもよい。本明細書中に記載される方法を実行するようになっている任意の種類のコンピューターシステム又は他のシステムが適している。ハードウェアとソフトウェアとの典型的な組み合わせは、ロードされて実行されるときにコンピューターシステムが本明細書中に記載される方法を行うようにコンピューターシステムを制御するコンピュータープログラムを有する汎用コンピューターシステムとなり得る。

ここに開示される実施形態は、本明細書中に記載される方法の実施を可能にする全ての特徴を備え、且つコンピューターシステムにロードされるときにこれらの方法を実行できるコンピュータープログラムプロダクトに組み込まれてもよい。この文脈におけるコンピュータープログラムは、直接に、又は、a）他の言語、コード、又は、表記法への変換；b）異なる材料形態での復元のいずれか一方又は両方の後に、情報処理能力を有するシステムに特定の機能を実行させるようになっている命令の組の任意の言語、コード、又は、表記法での任意の表現を意味する。

特定の実施形態に関して説明してきたが、当業者であれば理解できるように、ここに記載された実施形態の範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされてもよく、また、等価物が置き換えられてもよい。また、教示範囲から逸脱することなく、多くの改変が特定の状況又は材料を教示内容に適合させるべくなされてもよい。したがって、ここに開示された実施形態が、開示された特定の実施形態に限定されず、むしろ、添付の条項の範囲内に入る全ての実施形態を含むことが意図される。

100 シャフト
110 車両
120 航空機
130 船舶
140 建物
200 駆動シャフト
210 ヘリカルアンテナ
220 スリーブ
230 金属ディスク、接地ディスク
240 センサー
250 固定トランシーバー
260 支持構造体、固定支持構成要素、固定支持体
270 クロスダイポールアンテナ、固定アンテナ
400 ヘリカルアンテナ組立体
410 ヘリカルアンテナ
420 フィードピン
430 金属ディスク、接地プレート
440 接地プレート幅
450 螺旋直径
460 螺旋間隔
470 ワイヤ直径
480 フィードピン高さ
500 駆動シャフト
510 スリーブ
520 ヘリカルアンテナ
530 ヘリカルアンテナ
600 フローチャート
602 ステップ
604 ステップ
606 ステップ
608 ステップ

Claims (8)

1. シャフトを備えるシャフト組立体へ及び／又はシャフト組立体からヘリカルアンテナ構成要素を介して信号を通信するステップを備え、
   前記ヘリカルアンテナ構成要素が前記シャフトを取り囲み、
   前記ヘリカルアンテナ構成要素が前記シャフトから電気的に切り離される、
   方法。
2. 前記シャフトが静止しているあるいは回転しているときに、前記ヘリカルアンテナ構成要素を介して信号を通信するステップを備える、請求項1に記載の方法。
3. 誘電体スリーブを使用して前記ヘリカルアンテナ構成要素を前記シャフトから電気的に切り離すステップを備える、請求項1に記載の方法。
4. 前記ヘリカルアンテナ構成要素により送信され、あるいは受信された信号を介して、前記シャフト上のセンサーに関連するデータを通信するステップを備える、請求項1に記載の方法。
5. 前記ヘリカルアンテナ構成要素により受信されるＲＦ信号を介して前記シャフト組立体へ電力を無線で伝送するステップを備え、
   伝送される電力の少なくとも一部は、センサー、前記シャフト組立体における電子部品、及び／又は、前記シャフト組立体に結合される構成要素に給電するために利用される、請求項1に記載の方法。
6. 前記ヘリカルアンテナ構成要素が複数のヘリカルアンテナを備えるときに、信号分離及びダイバーシティを与えるべく、前記複数のヘリカルアンテナのそれぞれが複数の別個の異なる間隔が短い狭帯域周波数のうちの1つを利用するように、前記ヘリカルアンテナ構成要素を構成するステップを備える、請求項1に記載の方法。
7. 1つ以上の対応する固定トランシーバー組立体と相互に作用するように、前記ヘリカルアンテナ構成要素を構成するステップを備える、請求項1に記載の方法。
8. 信号の通信中にＲＦ変圧器をシミュレートするコアの周囲で巻線を使用するべく、前記ヘリカルアンテナ構成要素及び対応する固定トランシーバー組立体を構成するステップを備え、
   前記ヘリカルアンテナ構成要素はシャフト装着巻線を備える第1のアンテナを備え、前記シャフト装着巻線は、前記変圧器の一方側として、巻回ワイヤ、又は、誘電体スリーブに結合される細い間隔が短い直接ワイヤトレースを備え、
   前記対応する固定トランシーバー組立体は、コアの周囲に巻き付くワイヤを備える第2のアンテナを備え、
   前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナがトランシーバー対を形成するべく近接して配置される、請求項1に記載の方法。

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