JP2015057196A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】フリーズ演出中にリール変動を行った後にリールの再変動を行う場合において、フリーズ演出中のリール変動が目押しの補助にならないようにする。
【解決手段】リール制御手段64は、フリーズ演出として特定の図柄の組合せを仮停止させ、フリーズ演出を終了した後にリール31の再変動を行うように制御し、リール31の再変動を行うときは少なくとも1つのリール31の変動タイミングを遅らせる遅延処理を実行する。そして、リール31の再変動を行い、すべてのリール31を所定速度になるまで加速した後、ストップスイッチ42の操作に基づきリール31を停止可能な状態にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、フリーズ演出中にリール変動を行うスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、スタートスイッチやストップスイッチ等の操作スイッチの操作を一定時間受け付けないフリーズを行うスロットマシンが知られている。
このようなフリーズは、例えば、特別(ボーナス)役の当選の有無やART遊技等に移行するか否かを報知する演出に用いられている。
例えば、役の抽選結果に基づいて、スタートスイッチの操作が行われてからストップスイッチの操作を有効にするまでの待機時間を決定するスロットマシンも知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、例えば特別役に当選すると、このとき抽出された乱数値に基づいて、複数種類の待機時間のいずれかを選択する。そして、特別遊技の開始時又は終了時に待機時間の計時を行い、その間に、リールの回転を行わないように待機するとともに、待機時間に基づいて決定した複数種類の演出内容のいずれかを実行するスロットマシンが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2009−225877号公報 特開2009−189531号公報
上記のフリーズにおいて、スタートスイッチの操作時にフリーズを行う場合、そのフリーズ中に、それまでの(前遊技での)リールの停止位置と異なる位置にリールを回転させ、特定位置で(例えば遊技者から見て「7」揃いとなるように)停止させた後、フリーズの終了によりリールを回転させることが考えられる。
しかし、前遊技のリールの停止位置と異なる位置にリールを停止させた後に、フリーズの終了とともにリールを回転させると、前遊技での各リールの相対位置関係と異なる相対位置関係を有してリールが回転し、ストップスイッチの操作が受け付けられる。したがって、上記の特定位置でリールを停止させてからスタートスイッチの操作受付けに基づいてリールを回転させると、前遊技でのリールの相対位置関係と、当該遊技でのリールの相対位置関係とが異なるため、上記の特定位置が目押しの補助になるおそれがあるという問題がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、フリーズ演出中にリール変動を行った後、リールの再変動を行う場合において、フリーズ演出中のリール変動が目押しの補助にならないようにすることである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。なお、かっこ書きにて、対応する実施形態を示す。
本発明は、
数種類の図柄を表示した複数のリール(31)と、
前記リールの変動を開始するときに遊技者が操作するスタートスイッチ(41)、及び前記リールの変動を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチ(42)を含む操作スイッチと、
前記スタートスイッチが操作されたときに前記リールの変動を開始するとともに、前記ストップスイッチが操作されたときに、そのストップスイッチに対応する前記リールを停止制御するリール制御手段(64)と、
前記リールの変動を行うフリーズ演出を実行するか否かを決定し、前記フリーズ演出を実行することに決定されたことを条件に、前記フリーズ演出を実行するフリーズ制御手段(70)と、
画像表示装置(23)を制御する演出出力制御手段(81)と
を備え、
前記フリーズ制御手段は、前記フリーズ演出を実行する遊技より前の遊技で、前記フリーズ演出を実行するか否かを決定し、
前記フリーズ制御手段により前記フリーズ演出を実行することに決定された遊技では、前記演出出力制御手段に対して所定の情報(フリーズ及びフリーズ演出を実行する抽選に当選した旨の情報、より具体的にはメイン当選番号)を送信し、
前記フリーズ制御手段により前記フリーズ演出を実行する遊技では、前記演出出力制御手段に対して特定の情報(フリーズの開始の情報、フリーズが実行された旨の情報)を送信し、
前記演出出力制御手段は、前記特定の情報を受信したことに基づいて、前記フリーズ演出に対応する前記画像表示装置の出力(リール動作に合わせた所定の演出)を制御し、
前記リール制御手段は、前記フリーズ演出として特定の図柄の組合せを仮停止させ、前記フリーズ演出を終了した後に前記リールの再変動を行うように制御し、前記リールの前記再変動を行うときは少なくとも1つの前記リールの変動タイミングを遅らせる遅延処理を実行し、
前記リールの前記再変動を行い、すべての前記リールを所定速度になるまで加速した後、前記ストップスイッチの操作に基づき前記リールを停止可能な状態にする
ことを特徴とする。
本発明によれば、フリーズ演出中にリール変動を行ったときは、特定の図柄の組合せを仮停止させたときのリールの相関位置関係と異なる相関位置関係にして(例えば前遊技での相関位置関係に戻して)リールを定速状態にし、ストップスイッチの操作を受け付けることができる。
したがって、フリーズ演出中のリール変動時の仮停止出目が目押しの補助になることはなく、遊技の公正を害しないようにすることができる。
第1実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 リールの図柄配列を示す図である。 表示窓とリールとの関係、及び有効ラインを示す図である。 役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せ、並びに特定図柄を示す図である。 遊技状態ごとの抽選される役の種類と当選確率とを示す図である。 当選役に対する、ストップスイッチの押し順と入賞役との関係を示す図である。 本実施形態の遊技状態の移行を説明する図である。 リールの回転を開始するときのタイムチャートを示す図であって、第1実施形態及び第2実施形態を対比して示す図である。 第4実施形態におけるモータの割込み時間とステップ数との関係を示す図である。 遊技状態の移行の変形例を示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン10は、メイン制御手段(遊技制御手段)50とサブ制御手段(演出制御手段)80とを備える。
メイン制御手段50は、役の抽選、リール31の駆動(回転及び停止)制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行を制御するものである。メイン制御手段50は、メイン制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
また、サブ制御手段80は、遊技中及び遊技待機中における演出の選択・出力等を制御するものである。サブ制御手段80は、サブ制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、演出用のデータ等(演出パターン等)を記憶しておくROM、CPUが各種の演出を出力するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
なお、サブ制御基板は、メイン制御基板の下位に属する制御基板である。そして、メイン制御手段50とサブ制御手段80とは電気的に接続されており、メイン制御手段50からサブ制御手段80に一方向で、演出の出力に必要な信号や情報(コマンド)が送信されるように形成されている。
図1に示すように、メイン制御手段50の入力側(図1中、左側)には、遊技者が遊技を進行する上で操作する操作スイッチであるベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及び(左、中、右)ストップスイッチ42が電気的に接続されている。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態では、いずれの遊技状態であってもメダルを3枚投入して遊技を行うように設定されており、ベットスイッチ40を操作することで、3枚のメダルが投入される。なお、これに限らず、1枚ベット用や2枚ベット用のベットスイッチ40を設けてもよい。
また、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルが投入されると、それがセンサ等によって検知されるように構成されている。したがって、メダル投入口43からのメダルの投入は、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
さらにまた、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらに、(左、中、右)ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
メイン制御手段50の出力側(図1中、右側)には、3つのモータ32が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。
図2は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。図2では、図柄番号を併せて図示している。図2に示すように、本実施形態では、各リール31ごとに、20個の図柄表示領域が等間隔で配置されているとともに(図柄コマ数が20個)、各図柄表示領域にそれぞれ所定の図柄が表示されている。
また、各リール31には、1個(2個以上であってもよい)のインデックス34が設けられている。インデックス34は、リール31の例えば周側面に凸状に設けられており、リール31が所定位置を通過したかや、1回転したか否か等を検出するときに用いられる。そして、各インデックス34を検知するためのセンサ35が設けられており、インデックス34がセンサ35を検知する(切る)と、リール31が所定位置を通過したことが検知される。
また、リール31のインデックス34を検知した瞬間の表示窓11内の基準位置(たとえば中段)に位置する図柄との対応関係が予め記憶されている。これにより、インデックス34を検知した瞬間の表示窓11内の基準位置での図柄の位置を検知することができる。
図3は、スロットマシン10のフロントマスク部(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)11と、各リール31との位置関係を示す図である。各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3個(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓11から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓11から、合計3×3=9個の図柄が見えるように配置されている。
なお、本明細書では、図3中、左リール31の「RP」の図柄、中リール31の「スイカ」の図柄、及び右リール31の「チェリー」の図柄が停止している位置を「上段」と称し、左、中及び右リール31の「7」の図柄が停止している位置を「中段」と称し、左リール31の「チェリー」の図柄、中リール31の「RP」の図柄、及び右リール31の「ベル」の図柄が停止している位置を「下段」と称する。
そして、左、中及び右リール31のそれぞれ表示窓11内の1図柄を通るラインが、1つの図柄組合せラインとなる。ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。
本実施形態では、図柄組合せラインのうち、10本が有効ラインに設定されている。ここで「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
特に、中リール31の上段の図柄を通る有効ラインは、「上段(左リール31)」−「上段(中リール31)」−「上段(右リール31)」の1本である。また、中リール31の中段の図柄を通る有効ラインは、図3に示す9本である。なお、中リール31の下段の図柄を通る有効ラインは設けられていない。
そして、図柄組合せラインのうち、上記有効ライン以外は、無効ラインとなる。ここで、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
有効ライン及び無効ラインは、メダルの投入枚数や遊技状態等に応じて設定されるが、本実施形態では、常に3枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。そして、常に10本が有効ラインとなる。
なお、これに限らず、メダルの投入枚数は、1枚又は2枚でもよい。また、メダル投入枚数や遊技状態等に応じて、図柄組合せラインのうち、有効ライン及び無効ラインの種類及び数を設定してもよい。
さらに、図1において、サブ制御手段80の出力側には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(後述するフリーズ中の演出画像、AT遊技中の押し順、役の抽選結果に対応する演出等)や、遊技情報等(後述するAT遊技の遊技回数や獲得枚数等)を表示するものである。
図4は、本実施形態における役(後述する役抽選手段61で抽選される役)の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せ等を示す図である。図4に示すように、役としては、特別役、小役、及びリプレイが設けられている。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止すると、その役の入賞となり、その役に対応する枚数のメダルの払出し又は自動投入が行われる(ただし、特別役を除く。)。
本明細書では、「いずれかの役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止する」ことを、「その役が入賞する」と称する。
役において、まず、特別役とは、通常遊技から特別遊技に移行させる役である。本実施形態では、特別役として、MB(ミドルボーナス。第2種ビッグボーナスともいう。)が設けられている。MBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の1つであるMB遊技に移行する。
なお、他の特別役としては、BB(第1種ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、SB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
また、特別役の入賞によって移行する特別遊技には、通常遊技以上に出玉率が高く、遊技者にとって有利な遊技と、メダルの増加を目的としない特別遊技とを有する。
ここで、本実施形態のMBは、MBに当選している遊技状態を作り出すことを目的とするものであり、MBを入賞させてMB遊技に移行させ、そのMB遊技で遊技者のメダルを増加させることを直接の目的とするものではない。
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役であり、本実施形態では、大別して小役1〜小役3を備えており、各小役ごとに所定の図柄の組合せが設定されている。なお、小役1及び小役3Aにおける「ANY」とは、いずれの図柄でもよいことを意味している。
また、小役3は、小役3A〜小役3Cの3種類を備える。ここで、小役3B及び小役3Cは、ストップスイッチ42の押し順に応じて、小役3Aである「ANY」−「ベル」−「ANY」の図柄の組合せをどの有効ラインに停止させるかを制御するための「制御役」としての役割を有する小役であり、入賞を本来の目的とするものではない。この点については後述する。
さらにまた、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行えるようにした役である。
さらに、図4において、「特定図柄」とは、抽選される役に対応する図柄の組合せではないが、後述するAT遊技を開始するときに停止表示される図柄である。特定図柄は、フリーズ中のリール演出時(後述)にスロットマシン10の制御によって停止表示されるものであり、遊技者のストップスイッチの操作によって停止表示するものではない。
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役であるMBが挙げられる。特別役に当選したときは、リール31の停止時に、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、特別役の当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
このように、特別役の当選は持ち越されるのに対し、特別役以外の役(小役及びリプレイ)は、持ち越されない。役の抽選において、特別役以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止(入賞)可能なようにリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
なお、特別役に当選していない遊技中(特別役の当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技以前の遊技において特別役に当選しているが、当選した特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない(入賞していない)遊技中(特別役の当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口43からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。メイン制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する(後述するフリーズの実行時を除く)。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓11内で上下方向に移動表示される。
そして、遊技者は、ストップスイッチ42の操作受付けが有効となっているときにストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(例えば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。メイン制御手段50(具体的にはリール制御手段64)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
そして、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(すなわち、その役の入賞時)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
ここで、本実施形態では、メイン制御手段50側で制御する遊技状態として、通常遊技と特別遊技とを備える。「特別遊技」とは、本実施形態では、MB遊技に相当する。また、「通常遊技」とは、特別遊技以外の遊技をいい、非内部中遊技及び内部中遊技が設けられている。
さらに、内部中遊技のときは、AT遊技に移行するか否かの抽選を行い、非AT遊技/AT遊技間の移行を制御する。
また、サブ制御手段80側では、メイン制御手段50に同期させて、非AT遊技/AT遊技を制御する。
ここで、AT(アシストタイム)遊技とは、遊技者にとって有利となる(有利な遊技結果を得るための)ストップスイッチ42の操作手順(押し順又は操作タイミング(有効ラインに狙う図柄等))を報知する遊技をいう。
したがって、AT遊技を実行する場合には、ストップスイッチ42の操作手順によって有利な遊技結果を得ることができる場合とできない場合とを設ける。そして、非AT遊技中は、偶然でしか有利な遊技結果を得ることができないが、AT遊技中は、遊技者は、報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、最も有利な遊技結果、例えば最も有利となる図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる。
なお、本実施形態のAT遊技は、押し順に係るものであり、当選した小役3Aに対応する図柄の組合せが最も有利な停止態様となるための押し順を報知する。
図1に示すように、メイン制御手段50は、以下の役抽選手段61等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、メイン制御手段50は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
役抽選手段61は、役(上述した特別役、小役及びリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、例えば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がMBの当選領域に属する場合は、MBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
役抽選テーブル62は、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。図5は、遊技状態ごとの抽選される役の種類と当選確率とを示す図である。役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
先ず、非内部中遊技では、特別役であるMBを含め、全役が抽選される。これに対し、内部中遊技及びMB遊技中は、MBは抽選されない。すなわち、一旦MBに当選し、内部中になると、その入賞に基づくMB遊技が終了するまで、MBは抽選されない。
また、図5において、「+」とは、当該遊技で同時に重複当選することを意味している。例えば「小役3A+小役3B+小役3C」とは、これら3つの小役3A〜小役3Cが当該遊技で同時に重複当選することを意味する。
なお、本実施形態では例示していないが、例えば特別役(MB)と小役やリプレイが重複当選する場合や、複数種類のリプレイを設けるとともにこれらのリプレイが重複当選するように設定してもよいのはもちろんである。
また、リプレイは、内部中遊技では、比較的高確率(本実施形態では、1/2.2)で当選するように設定されている。これに対し、非内部中遊技及びMB遊技では、1/7程度である。
説明を図1に戻す。
当選フラグ制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ63aのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、当選役に対応するように、MB、小役1、小役2、小役3A〜小役3C、及びリプレイの各当選フラグ63aを備える。そして、役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ63aをオンにする(当選フラグ63aを立てる)。例えば、小役1に当選したときは、小役1に係る当選フラグ63aがオンとなり、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままである。
また、上述したように、特別役以外の役の当選は持ち越されないので、当該遊技でこれらの役に当選し、これらの役の当選フラグ63aがオンにされても、当該遊技の終了時にその当選フラグ63aがオフにされる。
これに対し、特別役の当選は持ち越されるので、当該遊技で特別役に当選し、当選した特別役に係る当選フラグ63aがオンになったときは、その特別役が入賞するまでオンの状態が維持され、その特別役が入賞した時点でオフにされる。
例えば、当該遊技でMBに当選したときは、MBの当選フラグ63aがオンにされ、当該遊技でMBが入賞しなかったときは、MBに係る当選フラグ63aはオンの状態が維持される。そして、次遊技(内部中遊技)で、小役3A+小役3Bに当選したときは、すでにオンであるMBに係る当選フラグ63aのほか、小役3A及び小役3Bの当選フラグ63aがオンにされる。そして、当該遊技の終了時にMBが非入賞のときは、MBに係る当選フラグ63aのオンの状態が維持されるとともに、小役3A及び3Bの当選フラグ63aはオフにされる。
このように、オンとなる当選フラグ63aの数は、1つに限られるものではない。
リール制御手段64は、リール31の回転開始命令を受信したとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたとき(スタートスイッチ41が操作された旨の信号を受信したとき)に、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御するものである(ただし、フリーズの実行時を除く)。
なお、前遊技でのリール31の回転開始時から、当該遊技でのスタートスイッチ41が操作された時までの時間が4.1秒を経過していないときは、スタートスイッチ41の操作により役の抽選は行われるものの、スタートスイッチ41が操作された瞬間(直後)にリール31の回転は開始せず、上記4.1秒の経過後にリール31の回転が開始する。このように、スタートスイッチ41の操作時からリール31の回転が開始されるまでの時間を「ウエイト時間」という。
そして、本実施形態では、フリーズと、スタートスイッチ41の操作時に発生するウエイトとは、異なるものである。
さらに、リール制御手段64は、役抽選手段61により役の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグ63aのオン/オフを参照して当選フラグ63aのオン/オフに対応する停止位置決定テーブル65を選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御するものである。
例えば、リール制御手段64は、少なくとも1つの当選フラグ63aがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグ63aがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグ63aがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでのリール31の回転量(移動図柄数)の範囲内を意味し、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からの移動図柄数が4図柄以内(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5図柄以内)、いいかえればストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が停止するまでの時間が190ms以内に設定されている。
これにより、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間の図柄から数えてリール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が有効ラインに停止するように制御されることとなる。
すなわち、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が有効ラインに停止しないときには、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄ができる限り有効ラインに停止させるように制御するものである。
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように制御する。
なお、上記の「ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまで」とは、ストップスイッチ42の操作受付けが有効になっていることが前提となる。したがって、フリーズ中やウエイト中は、ストップスイッチ42の操作受付けが無効となっているので、このフリーズ中やウエイト中にストップスイッチ42が操作されてもリール31の停止制御は実行されない。
また、特別役及び小役又はリプレイの当選フラグ63aがオンであるときは、小役又はリプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、小役又はリプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御される。したがって、特別役と小役又はリプレイとが重複入賞(当該遊技で同時に入賞)することはない。
停止位置決定テーブル65は、当選フラグ63aのオン/オフの状態ごとに対応して設けられており、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。具体的には、各停止位置決定テーブル65には、例えば1番の図柄(左リール31であれば「チェリー」)が上段(中段又は下段でも可)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して、何番の図柄を上段に停止させる、というように停止位置が定められている。
停止位置決定テーブル65は、以下のテーブルを備える。
MBテーブルは、MB(のみ)の当選フラグ63aがオンであるとき(非内部中遊技でMBに当選したとき、又はMBの内部中遊技で役の非当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、かつストップスイッチ42の押し順に応じて、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
図6は、当選役に対する、ストップスイッチ42の押し順と入賞役との関係を示す図である。
本実施形態のMBテーブルは、ストップスイッチ42が右第一停止であることを条件に、MBが入賞可能となるように設定されている。したがって、左又は中第一停止時には、目押しが正確であっても、MBは入賞しないように設定されている。
さらに、本実施形態では、非AT遊技中のストップスイッチ42の押し順は、左第一停止と定めておき、仮に遊技者が中又は右第一停止をしたときは、ペナルティを課すように制御する。たとえば、非AT遊技中の中又は右第一停止時には、所定遊技回数の間、AT遊技の抽選を行わないようにすることが挙げられる。
特に本実施形態では、AT遊技は、内部中遊技でのみ実行されるので、MB当選時の遊技がAT遊技である場合はない。したがって、MB当選時の遊技では、遊技者は、左第一停止でストップスイッチ42を操作するはずであるから、当選したMBが入賞する場合はない。
さらに本実施形態では、内部中遊技では、小役3Aを含む重複当選とリプレイの当選とで、約96%を占めており、その他小役1及び小役2の当選で約2%を占めているので、非当選となるのは、約2%に設定されている。したがって、内部中遊技であっても、MBテーブルが用いられるのは稀であり、かつ、MBは上述したように右第一停止であることがMBの入賞の条件に設定されている。これにより、内部中遊技であってもMBが入賞するのは稀である。
なお、AT遊技中は、MBが入賞可能となった遊技(MBテーブルが用いられる遊技)では、左第一停止を遊技者に指示することで、MBの入賞を回避するように設定されている。
小役1テーブルは、小役1(のみ)の当選フラグ63aがオンであるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
小役2テーブル、及びリプレイテーブルについても、小役1テーブルと同様である。すなわち、小役1テーブル中、「小役1」を、それぞれ「小役2」及び「リプレイ」と読み替えたものに相当する。
なお、図6に示すように、小役1、小役2及びリプレイについては、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、これらの当選役が入賞可能である。ただし、小役1、小役2及びリプレイの当選時の遊技であっても、非AT遊技中は、中又は右第一停止時はペナルティとなる。
また、小役3A+3Bテーブルは、当該遊技で小役3A+小役3Bの当選となったとき、すなわち小役3A及び小役3Bの当選フラグ63aがオンであるときに用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「左第一停止」であるときは、中リール31の停止時に中段に「ベル」の図柄を停止させるとともに、ストップスイッチ42の押し順が「中又は右第一停止」であるときは、中リール31の停止時に上段に「ベル」の図柄を停止させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
ここで、小役3Aの図柄の組合せは、「ANY」−「ベル」−「ANY」であり、中リール31の「ベル」の図柄が中段に停止すれば、(左及び右リール31の停止図柄にかかわらず)小役3Aの入賞となり、かつ小役3Aに対応する図柄の組合せが9本の有効ラインに停止したこととなる(図3参照)。
これに対し、中リール31の「ベル」の図柄が上段に停止したときは、1本の有効ラインに停止したこととなる。
以上のように、本実施形態では、小役3Aが9本の有効ラインに停止する押し順が「正解押し順」であり、小役3Aが1本の有効ラインに停止する押し順が「不正解押し順」となる。
さらに、本実施形態では、小役3Aの入賞時は、遊技者に対し、「ベル」図柄に係る小役が有効ラインに停止したことを一見して理解できるようにするために、いずれかの一直線状のラインに、「ベル」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せを停止させるように、各リール31の停止位置が定められている。どのラインに「ベル」揃いを停止させるかは任意である。
さらにまた、小役3A+3Cテーブルは、当該遊技で小役3A+小役3Cの当選となったとき、すなわち小役3A及び小役3Cの当選フラグ63aがオンであるときに用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「中第一停止」であるとき(押し順正解時)は、中リール31の停止時に中段に「ベル」の図柄を停止させるとともに、ストップスイッチ42の押し順が「左又は右第一停止」であるとき(押し順不正解時)は、中リール31の停止時に上段に「ベル」の図柄を停止させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
同様に、小役3A+3B+3Cテーブルは、当該遊技で小役3A+小役3B+小役3Cの当選となったとき、すなわち小役3A、小役3B及び小役3Cの当選フラグ63aがオンであるときに用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「右第一停止」であるとき(押し順正解時)は、中リール31の停止時に中段に「ベル」の図柄を停止させるとともに、ストップスイッチ42の押し順が「左又は中第一停止」であるとき(押し順不正解時)は、中リール31の停止時に上段に「ベル」の図柄を停止させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
なお、非AT遊技中は、左第一停止が前提であるので、小役3A+3C当選時、小役3A+3B+3C当選時には、遊技者のストップスイッチ42の操作ミス等がない限り、押し順正解にはならない。
また、図2に示すように、すべてのリール31において、「ベル」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、リール31の停止制御の範囲内において、常に、所望の位置に「ベル」の図柄を停止させることができる。よって、小役3Aを含む重複当選時には、リール制御手段64は、常に、所望の図柄組合せラインに、「ベル」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せを停止させることができる。
なお、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール31の停止制御の範囲内において、所望の有効ラインに対象図柄を停止させることができること(常に入賞させることができること)を、「引込み率(PB)=1」という。これに対し、遊技者の目押しによらなければ有効ラインに対象図柄を停止させることができないこと(常に入賞させることができないこと)を、「PB≠1」という。
また、図2に示すように、すべてのリール31において、「RP」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、リプレイについても、小役3Aと同様に、「PB=1」である。
さらにまた、すべての当選フラグ63aがオフであるときは、非当選テーブルが用いられる。
非当選テーブルは、すべての当選フラグ63aがオフであるとき(すなわち、非内部中遊技又は特別遊技における役の非当選時)に用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。したがって、非当選テーブルは、特別役の内部中に用いられることはない。
一方、特別役の内部中遊技において、小役若しくはリプレイに当選したとき、すなわちいずれか1つの特別役に係る当選フラグ63aと、少なくとも1つの小役又はリプレイに係る当選フラグ63aがオンであるときは、小役又はリプレイを入賞させることを優先する停止位置決定テーブル65が用いられる。
そして、この停止位置決定テーブル65において、小役又はリプレイを入賞させることができないときは、次に、特別役を入賞させるようにし、特別役も入賞させることができないときは、いずれの役も入賞しないようにリール31の停止位置が定められている。
説明を図1に戻す。
停止図柄判断手段66は、各リール31の停止時ごとに、有効ラインに停止した図柄を判断する。また、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判断する。停止図柄判断手段66は、例えばインデックス34を検知してからのモータ32のステップ数を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
払出し手段67は、停止図柄判断手段66により、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。
特別遊技制御手段68は、特別遊技の開始、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技の終了を制御するものである。
通常遊技中に、MBに当選し、MBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、MBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技からMB遊技を開始するように制御する。
ここで、本実施形態のMB遊技は、払出し枚数が20枚以上になったことに設定されている。
このため、特別遊技制御手段68は、MB遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続けるとともに、カウントされた払出し枚数が20枚以上となったと判断したときはMB遊技の終了条件を満たすと判断する。
遊技状態制御手段69は、通常遊技/特別遊技、通常遊技の非内部中/内部中の移行や、非AT遊技/AT遊技の移行を制御する。
図7は、本実施形態の遊技状態の移行を説明する図である。
遊技状態制御手段69は、非内部中遊技においてMBに当選し、当該遊技でMBが入賞しなかったときは、次遊技から内部中遊技に移行する。この内部中遊技は、当選したMBが入賞するまで継続する。そして、当選したMBが入賞すると、遊技状態制御手段69は、MB遊技に移行する。MB遊技は、上述したMB遊技の終了条件を満たすまで継続する。そして、MB遊技が終了すると、遊技状態制御手段69は、遊技状態を非内部中遊技に移行させる。
なお、上述したように、MBは、押し順が右第一停止であることを条件として入賞可能となる。また、右第一停止はペナルティとしているので、遊技者は、左第一停止で遊技を進行する。このため、MBに当選しても、原則として、当選したMBが入賞することはない。したがって、MBの当選後は、MBが入賞しない状態、すなわち内部中遊技がずっと継続することとなる。
また、MBの当選確率は任意に設定できるが、本実施形態では、比較的高確率(図5の例では1/8)に設定されている。これにより、仮に、当選したMBが入賞してMB遊技に移行し、そのMB遊技が終了して非内部中遊技に移行すると、早期にMBに当選して内部中遊技となる。
遊技状態制御手段69は、通常遊技の非内部中及びMB遊技中は、AT遊技の抽選を行わない。これに対し、遊技状態制御手段69は、MBに当選し、内部中遊技になったときは、AT遊技を実行するか否かの抽選を行う。
AT遊技の抽選は、どのような契機で行ってもよいが、たとえば小役1又は小役2(レア小役)の当選時、前回のAT遊技の終了後から所定遊技回数の到達時、等が挙げられる。
具体的には、小役1の当選時は1/2で当選、小役2の当選時は1/3で当選、前回のAT遊技の終了後から1000遊技の到達時は100%で当選、などが挙げられる。
さらに、本実施形態では、遊技状態制御手段69は、AT遊技の抽選に当選したときは、AT遊技のセット数を抽選で決定する。本実施形態のAT遊技は、30ゲームで1セットに設定されている。
フリーズ制御手段70は、操作スイッチの操作、メダル投入口43から投入されたメダルの受付けを、所定時間受け付けないフリーズを制御するものである。
ここで、「フリーズ(フリーズ演出、又はフリーズ動作ともいう。)」とは、遊技機(本実施形態ではスロットマシン10)の操作スイッチの機能を一時停止状態にすることをいい、より具体的には、例えば、
(1)メダル投入口43から投入された遊技媒体(メダル)の受付け、又は予めクレジットされた遊技媒体の投入(賭け)枚数を定めるためのベットスイッチ40の操作を一時停止状態にすること、
(2)遊技を開始するためのスタートスイッチ41の操作を一時停止状態にすること、
(3)ストップスイッチ42の操作(リール31の停止操作)を一時停止状態にすること
等が挙げられる。
また、操作スイッチの機能を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく信号(例えば、遊技媒体の投入を検知するセンサからの信号、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41又はストップスイッチ42の操作に基づき操作スイッチから送信される信号)の受付けを所定期間行わないことが挙げられる。この場合、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、受け付けた信号を無効にする制御処理を行うことや、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を検知したときであっても受付け処理自体を行わないことが挙げられる。
さらにまた、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、遊技者の操作に基づく信号の受付けは行うが、受け付けた信号に基づいて実施する操作スイッチの制御処理を所定期間実行せずに、所定期間経過後に受け付けた信号に基づいた制御処理を開始させることが挙げられる。
さらに、スタートスイッチ41のフリーズに関しては、スタートスイッチ41を操作しても、所定期間、スタートスイッチ41の操作受付けに基づくリール31の回転を開始させないことや、所定期間、役抽選を開始しないことが挙げられる。
また、フリーズの終了条件としては、予め定めた所定時間が経過することによりフリーズを終了することが挙げられるが、所定時間の経過前であっても、メイン制御手段50に入力される各種操作信号によって途中でフリーズをキャンセルすることも考えられる。
この場合、単純にスタートスイッチ41の操作入力を受け付けることでフリーズをキャンセルすることが可能であり、あるいは、所定の操作手順(例えば、「スタートスイッチ41を5回操作する」、「ストップスイッチ42を、中、右、左の順で操作する」、「所定のタイミングに合わせてベットスイッチ40を操作する」等)を検知したことを条件にフリーズをキャンセルすることも可能である。
特に本実施形態では、フリーズ制御手段70は、AT遊技の抽選に当選したときに、次遊技でのスタートスイッチ41の操作を所定時間受け付けないフリーズを実行するように制御する。
さらに、このフリーズ中に、リール制御手段64は、リール演出(擬似遊技ともいう。以下同じ。)を実行する。
なお、フリーズ及びフリーズ中のリール演出は、AT遊技の抽選に当選したときに実行することに限らず、特定役(小役1や小役2等のレア役であって、レアリプレイ(本実施形態では図示せず)を含む。)に当選したとき、又は所定遊技回数の消化等の予め定めた所定の条件を満たしたときに、フリーズ及びリール演出を実行するように設定することも可能である。
あるいは、特定役に当選したとき等に、フリーズ及びリール演出を必ず実行する場合と、フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選を行うとともにこの抽選で当選したときに、フリーズ及びリール演出を実行する場合とが挙げられる。さらに、特定役に当選したときに、特定役の当選をもってフリーズ及びリール演出を実行する場合と、特定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したことを条件としてフリーズ及びリール演出を実行する場合とが挙げられる。
また、フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選は、種々のタイミングで行うことが挙げられるが、本実施形態では、スタートスイッチ41の操作時に、役の抽選とともに、フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選を行う。また、この抽選は、役の抽選とは独立して行うことができるが、たとえば小役1又は小役2等(レア役)に当選したことを条件として、フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選を行うことも可能である。
また、スタートスイッチ41の操作時に、フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選を行う場合において、この抽選に当選したときは、当該遊技でフリーズ及びリール演出を実行する場合と、当該遊技ではフリーズ及びリール演出を実行せずに、次遊技に、又は次遊技から所定遊技回数の経過後に(所定遊技回数の潜伏期間を経て)実行する場合とが挙げられる。本実施形態では、フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選に当選したときは、次遊技で、フリーズ及びリール演出を実行する。
このように設定したのは、連続演出(複数遊技にわたって出力される一連の演出)と、フリーズ及びリール演出の実行とが交錯しないようにするためである。
連続演出は、たとえばレア役の当選等を契機として選択され、出力される。そして、連続演出の出力中(複数遊技間)においても、毎遊技、スタートスイッチ41が操作されたときに、フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選を行う。
この場合、フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選に当選したときに、当該遊技で直ちにフリーズ及びリール演出を実行すると、当該遊技で連続演出の途中であったときは、それまでに出力していた連続演出と、フリーズ及びリール演出に対応する演出との整合性を保つことが困難となる。
特に、連続演出を実行するか否かは、サブ制御手段80側で決定されるので、メイン制御手段50側では、当該遊技が連続演出中であるか否かを判断することができない。このような場合に、メイン制御手段50側でフリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選を行い、この抽選に当選したときにフリーズ及びリール演出を実行し、その旨をメイン制御手段50からサブ制御手段80に送信しても、サブ制御手段80側では、演出の整合性を保つことが困難となる。
そこで本実施形態では、フリーズ及びリール演出を実行する抽選に当選したときは、次遊技でフリーズ及びリール演出を実行する。また、メイン制御手段50は、フリーズ及びリール演出を実行する抽選に当選したとき(次遊技でフリーズ及びリール演出を実行するとき)は、フリーズ及びリール演出を実行する前に、すなわちフリーズ及びリール演出を実行する抽選に当選した遊技で、その旨の情報をサブ制御手段80に送信する。
サブ制御手段80は、連続演出中のときに上記情報を受信したときは、当該遊技では、当該遊技で連続演出を終了する演出に切り替える。たとえば連続演出が5遊技間で出力される場合に、3遊技目の開始時に上記情報を受信したときは、当該遊技では、連続演出の3遊技目の演出に代えて、5遊技目の演出(連続演出の終了遊技での演出)に変更する。そして、当該遊技で連続演出を終了する。
ここで、連続演出が5遊技継続せずに終了するときは、間接的に、次遊技でフリーズ及びリール演出が実行されることを遊技者に知らせる演出として利用してもよい。一方、次遊技でフリーズ及びリール演出が実行されることを遊技者に知られないようにするためには、フリーズ及びリール演出が実行されない場合であっても5遊技未満で終了する連続演出を所定確率で選択するように設定すればよい。
なお、連続演出を終了する演出を出力するときは、次遊技でフリーズ及びリール演出が実行されることを示唆ないし暗示する演出を併せて出力することも可能である。
リール制御手段64は、全リール31を停止させたときは、各リール31の停止位置を次遊技まで記憶しておく。リール制御手段64は、上述したインデックス34の検知時に基準となる図柄が基準位置を通過したと判断するとともに、その位置からのモータ32のステップ数をカウントすることでリール31の現在位置を判断する。
本実施形態では、1.56msごとに1割込みを発生させ、モータ32を1.56msごとに1ステップ駆動させる。そして、480ステップで1周する(360度回転する)ように形成されている。したがって、リール31の定速時における1回転時間は、1.56ms×480ステップ=748.8msである。
また、リール31の図柄数は20であるので、1図柄(コマ)分のステップ数は、37.44ms(24割込み)となる。
AT遊技の抽選に当選する等して次遊技でフリーズが実行されると、このフリーズ中は、操作スイッチを操作してもそれは無効となり、本来の遊技(本遊技)を進行することはできない。
そして、リール制御手段64は、フリーズが実行されると、少なくとも1つのリール31を変動させて、図3中、「中段」−「中段」−「中段」の図柄組合せラインに、「7」−「7」−「7」(図3で示す位置)、又は「BAR」−「BAR」−「BAR」を停止させるように制御する(リール演出)。ここで、「7」揃い又は「BAR」揃いのいずれを停止させるかは任意であるが、例えば、通常は「BAR」揃いで停止させるが、AT遊技のセット数が「3」以上であるとき、又は「3」以上であって抽選に当選したときに、「7」揃いで停止することが挙げられる。
フリーズ中のリール演出は、リール31を正回転(図3中、図柄が上段から下段に向かって移動する回転方向)、又はその逆回転のいずれであってもよい。たとえば、正回転と逆回転とで、当選したAT遊技のセット数を示唆するようにしてもよい。
そして、中段ラインに「7」揃い又は「BAR」揃いをさせると、その位置で一旦停止し、フリーズが解除されるのを待つ。前記所定時間が経過する等してフリーズが解除されると、スタートスイッチ41の操作を受け付け(前記所定時間の経過前にスタートスイッチ41が操作されている場合を含む)、リール31の回転を開始するように制御する。
なお、遊技者は、当該遊技において、スタートスイッチ41の操作を所定時間受け付けないフリーズが実行されることを事前に知らないので、それまでと同じようにスタートスイッチ41を操作して遊技を開始しようとするのが通常である。
そして、当該遊技でフリーズが実行される場合であっても、スタートスイッチ41が操作されると、その信号がメイン制御手段50に入力され、そのタイミングで役の抽選が行われる。さらに、このスタートスイッチ41の操作タイミングで、(次遊技で)フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選が行われる。一方、スタートスイッチ41が操作されると、リール31の回転を開始する。
したがって、当該遊技でフリーズ及びリール演出を実行する場合において、遊技開始時に、スタートスイッチ41の操作により役の抽選、フリーズ及びリール演出の実行抽選が行われる間は、本遊技である。そして、当該遊技の本遊技で遊技開始時に実行すべき役の抽選等が行われた後、本遊技を中断し、フリーズ及びリール演出を開始する。このリール演出の開始により、リール31の回転が開始される。したがって、フリーズ及びリール演出が実行される遊技での最初のリール31の回転開始時は、リール演出(フリーズ中)となる。すなわち、遊技開始時のリール31の回転は、本遊技における回転の場合と、その本遊技の前に実行されるフリーズ及びリール演出における回転の場合とがある。
さらに、フリーズ中のリール演出によって、上述の「7」揃い又は「BAR」揃いをさせるときは、遊技者の操作スイッチ(ストップスイッチ42等)の操作にかかわらず自動で行う場合と、遊技者にストップスイッチ42を操作させ、そのストップスイッチ42の操作を契機としてそのストップスイッチ42に対応するリール31を停止させることで行う場合とが挙げられる(以下の実施形態では、後者の例で説明する)。
また、遊技者のストップスイッチ42の操作を契機として「7」揃い又は「BAR」揃いをさせるときは、「7」揃い又は「BAR」揃いをさせるための停止位置決定テーブル65を設け、その停止位置決定テーブル65を用いてリール31を停止させる。
さらに、この停止位置決定テーブル65は、本遊技で用いられる停止位置決定テーブル65と同様に、最大移動図柄数を4図柄以内に設定する場合と、最大移動図柄数を定めることなく常に「7」図柄又は「BAR」図柄を中段に停止させる(強制的に引き込む)ように設定する場合とが挙げられる。
前者の停止位置決定テーブル65の場合には、遊技者が目押しミスをすると「7」揃い又は「BAR」揃いを発生させることができない。一方、後者の停止位置決定テーブル65の場合には、遊技者の目押しにかかわらず常に「7」揃い又は「BAR」揃いを発生させることができる。
また、本遊技でのリール31の停止は、リール31の停止によって当該遊技における遊技結果を示すものである。これに対し、フリーズ中のリール演出では、操作スイッチの機能が遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっていない状態である。すなわち、フリーズ中は、リール演出によって本遊技が進行したり、本遊技の遊技結果を表示するものではない。したがって、フリーズ中のリール演出時のリール31の停止は、遊技結果を示すものではない。このため、リール演出中のリール31の停止は、いわば「仮」停止であり、本遊技におけるリール31の停止とは区別される。
このため、リール演出によってリール31を停止させたときに、役に対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合であっても、それは、リール演出中の図柄の表示状態であって、役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したこと、すなわち役の入賞を意味するものではない。よって、小役入賞時のようなメダルの払出しや、リプレイ入賞時のようなメダルの自動投入が行われることはない。
また、フリーズ中のリール演出におけるリール31の仮停止を、本遊技におけるリール31の停止(遊技結果の表示)と明確に区別するために、たとえば、リール演出中のリール31の仮停止は、リール31(図柄)が一定位置に完全にとどまることなく、揺れ変動を伴うものとすることが挙げられる。
ここで、「揺れ変動」とは、図柄が一定の振幅(揺れ幅)をもって上下移動を繰り返すものであり、静止しない場合(常に上下移動を繰り返す場合)や、静止及び移動を繰り返す場合、たとえば有効ラインを基準として上寄りの位置で所定時間静止した後、下寄りに移動してその位置で所定時間静止した後、再度上寄りに移動して所定時間静止することを繰り返す等の動作である。
リール演出中のリール31の仮停止は、遊技者がリール31上の図柄を認識(識別)可能なものであればよい。したがって、リール31の仮停止は、リール31の揺れ変動を伴うものであっても、たとえば表示窓11の中段に表示されている図柄がいずれの図柄(「赤7」、「チェリー」等)であるかを遊技者が認識可能な程度であればよい。
また、リール31の仮停止によって遊技者に見せる図柄の組合せは、図柄組合せライン(有効ライン)上に図柄の中心が位置して揺れ変動を伴うものに限らず、本遊技における停止位置に対して、半コマずれた位置を基準として揺れ変動を行うものであってもよい。
同様に、リール演出中のリール31の仮停止によって図柄の組合せを遊技者に見せる場合には、スロットマシン10に設けられた有効ライン上での図柄の表示状態に限らず、たとえば有効ラインでない図柄組合せライン(特に、一直線状の無効ライン)上での所定図柄の仮停止とすることも含まれる。
次に、揺れ変動をより具体的に説明する。
たとえば、フリーズ中のリール演出において、左リール31を、図3に示す位置で仮停止させたと仮定する(以下、この位置を「中央」位置という。)。次に、モータ32を所定ステップ数だけ駆動して、図3に示す位置よりもやや下方向に左リール31を移動させる。このときの移動量は任意であるが、たとえば中段の「7」図柄の中央位置が、図3中、中段と下段との境目のラインに位置する程度の量である(以下、この位置を「下」位置という。)。
このようにリール31を下方向に移動させた後は、再度、リール31を上方向に移動させ、今度は、上記の「下」位置とは対称位置、すなわち図3中、「7」図柄の中央位置が、上段と中段との境目のラインに位置する程度まで移動させる(以下、この位置を「上」位置という。)。
以上の動作を繰り返し行うことで、図柄の上下方向の移動を繰り返す。これが本実施形態の「揺れ変動」である。また、揺れ変動は、他のリール31の変動にかかわらず、終了条件を満たすまで継続する。
具体的な例としては、たとえば、最初に図3に示す位置、すなわち「中央」位置に仮停止させ、その位置に390msとどまり、次に、数msの時間をかけてリール31を下方向に移動させ、「下」位置で10msとどまる。
次に数msの時間をかけて上方向にリール31を移動させ、「中央」位置に10msとどまる。さらに次に、数msの時間をかけて上方向にリール31を移動させ、「上」位置に10msとどまる、というように、最初は390msとどまり、次に数msかけての移動及び10msとどまることを繰り返す。
なお、最初に、「中央」位置にとどまる時間を390msに設定したのは、とどまる時間を500ms未満とすることで、遊技結果を表示する本遊技での停止と区別するためである。
また、たとえば左リール31を仮停止させて揺れ変動を開始した後、その後に仮停止する中及び右リール31についての揺れ変動は、既に仮停止している左リール31の揺れ変動と同期するように、すなわち同一のタイミングで移動させる。
たとえば、遊技中、スロットマシン10の電源が投入されている間、又はリール演出中等に、一定の周期を有して一定時間ごとに値が更新され続けるカウンターを設けておく。そして、このカウンターは、たとえば0.1〜2.0秒程度で「1」ずつ数値が更新されるものとする。
その後、カウンターの値が「1」ずつ更新されるごとに、リール31の位置を、最初の「中央」位置から、「下」→「中央」→「上」→「中央」→「下」→「中央」・・・と移動させる揺れ変動を繰り返す。また、左リール31が「中央」に位置した後、「下」に移動する瞬間のカウンターの値が「N」であるとき、その後に、カウンターの値が「N+4×k(k=1,2,・・・)」になったときに、左リール31が再度「中央」から「下」に移動するタイミングとなる。よって、この「N」の値を記憶しておく。
そして、左リール31の仮停止後、中リール31を「中央」の位置に仮停止させたら、その位置にてカウンターの値が「N+4k」となるまで、中リール31を「中央」の位置で待機する。次に、カウンターの値が「N+4k」となるタイミングで、中リール31の位置を「中央」から「下」に移動する。これにより、左及び中リール31は、その後、同期して揺れ変動を行うようになる。
さらに、右リール31も同様に、「中央」の位置に仮停止させたら、カウンターの値が「N+4k」となるまでその位置で待機する。そして、カウンターの値が「N+4k」となるタイミングで、すなわち左及び中リール31の位置が「中央」から「下」に移動するときに合わせて、右リール31についても「中央」から「下」に移動させる。その後は、カウンターの値に同期させて、揺れ変動を実行する。
これにより、すべてのリール31について、同一タイミングで揺れ変動を行うことが可能となる。
以上のようにして全リール31が揺れ変動を伴って仮停止し、その後にフリーズが解除されるのは、全リール31を仮停止させた時から所定時間を経過した時、又は遊技者によりスタートスイッチ41が操作された時である。
前記所定時間を経過する前にスタートスイッチ41が操作されたときは、その時点でフリーズを解除し、本遊技を再開する。すなわち、本遊技でのリール31の回転を開始する。
一方、スタートスイッチ41が操作されることなく前記所定時間が経過してフリーズが解除されると、既にスタートスイッチ41の操作が行われているので、リール31の回転を開始する。したがって、前記所定時間の経過前にスタートスイッチ41の操作が行われたときは、遊技者は、フリーズの解除後に改めてスタートスイッチ41を操作する必要はない。仮に、遊技者が、フリーズの解除後に再度スタートスイッチ41を操作したとしても、その操作に基づいて役の抽選が行われたり、その操作でリール31の回転が開始されるわけではない。
次に、前記所定時間の経過によってフリーズが解除される場合について、より具体的に説明する。
まず、スタートスイッチ41が操作され、フリーズ及びリール演出が開始されると、スタートスイッチ41の操作時からの時間を計測し、前記所定時間(たとえば20秒)を経過したか否かを判断する。20秒を経過する前に第1ストップスイッチ42が操作されたときは、計測時間をクリアし、第1ストップスイッチ42の操作時から改めて20秒の計測を開始する。
次に、この20秒の経過前に第2ストップスイッチ42が操作されたときは、計測時間をクリアし、第2ストップスイッチ42の操作時から改めて20秒の計測を開始する。さらに次に、この20秒の経過前に第3ストップスイッチ42が操作されたときは、計測時間をクリアし、第3ストップスイッチ42の操作時から改めて20秒の計測を開始する。
これに対し、スタートスイッチ41の操作時から第1ストップスイッチ42が操作されるまで、第1ストップスイッチ42の操作時から第2ストップスイッチ42が操作されるまで、第2ストップスイッチ42の操作時から第3ストップスイッチ42が操作されるまでのいずれかの間に20秒を経過したときは、回転中のリール31を自動で仮停止させ、その時点から改めて20秒の計測を開始する。そして、20秒を経過したときは、リール演出を終了するとともにフリーズを解除し、リール31を自動で回転させて本遊技を再開する。
たとえば、リール31の回転開始とともにフリーズ及びリール演出を開始したが、いずれのストップスイッチ42も操作されることなく20秒を経過したときは、自動で全リール31を仮停止させる。自動で全リール31を仮停止させるときは、たとえば左、中、右リール31の順で仮停止してもよく、あるいは、最短時間で一斉に全リール31をほぼ同時に仮停止してもよい。
さらに、リール演出中に、第1ストップスイッチ42が操作され、第1ストップスイッチ42に対応する第1リール31を仮停止させた後、20秒を経過したときは、他の2つのリール31については自動で仮停止させる。同様に、2つのストップスイッチ42が操作され、2つのリール31を仮停止させた後、20秒を経過したときは、残り1つのリール31については自動で仮停止させる。そして、その時点からさらに20秒を経過したときは、リール演出を終了するとともにフリーズを解除し、リール31を自動で回転させて本遊技を再開する。
なお、リール演出中に少なくとも1つのリール31を自動で仮停止させたときは、全リール31が仮停止した時からスタートスイッチ41が操作されるまで20秒を待つことなく、リール演出を終了するとともにフリーズを解除し、リール31を自動で回転させて本遊技を再開してもよい。
また、後述するように、フリーズ中に複数回のリール演出を行う場合において、たとえば1回目のリール演出を行い、2回目のリール演出に移行するときも、上記と同様である。2回目のリール演出を実行する場合において、20秒を経過する前にスタートスイッチ41が操作されたときは、2回目のリール演出を行うが、スタートスイッチ41が操作されることなく20秒を経過したときは、その時点で2回目のリール演出を行わないようにし、リール31を自動で回転させて本遊技を再開する。2回目のリール演出を実行し、3回目のリール演出に移行するときも、上記と同様である。
以上のリール演出動作を遊技者から見ると、遊技を開始しようとしてスタートスイッチ41を操作するとフリーズが実行され、かつそのフリーズの開始とともにリール31が回転する。そして、遊技者によるストップスイッチ42の操作を契機としてリール31を仮停止させ、「7」揃い又は「BAR」揃い等を表示する。その後、所定時間が経過するか又は遊技者によりスタートスイッチ41が操作されると、リール演出を終了するとともにフリーズを解除して、リール31の回転を開始し、本遊技を再開する。
また、遊技者は、リール31の仮停止時には上述の揺れ変動を伴うので、そのリール31の停止は本遊技におけるリール31の停止ではないこと、すなわち遊技結果を示すものでないことを知ることが可能となる。
また、ストップスイッチ42の操作を契機として、操作されたストップスイッチ42に対応するリール31を仮停止させ(図柄の表示状態とし)、すべてのストップスイッチ42が操作されたときは、全リール31が仮停止状態となる。これを1回のリール演出とすると、リール演出を1回で終了するときは、上述したスタートスイッチ41の操作又は所定時間の経過によりリール演出を終了し(フリーズを解除し)、本遊技を再開する。
これに対し、一遊技で、複数回のリール演出を連続で実行する場合もある。一遊技で複数回のリール演出を実行する場合であっても、すべてのリール演出を本遊技前に行う。
たとえば、スタートスイッチ41の操作により1回目のリール演出が開始され、ストップスイッチ42の操作を契機としてリール31を仮停止させる。これで1回目のリール演出が終了する。次に、遊技者がスタートスイッチ41を操作することで、2回目のリール演出が開始される(リール31の回転が開始される)。
そして、2回目のリール演出についても、1回目のリール演出と同様に、ストップスイッチ42の操作を契機としてリール31を仮停止させる。また、2回目のリール演出の開始の契機となるスタートスイッチ41の操作は、フリーズ中の操作であるので、スタートスイッチ41の機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっていない状態での操作である。このため、このときのスタートスイッチ41の操作によっては、役の抽選が行われない。3回目以降のリール演出を行う場合にも上記と同様の繰り返しとなる。
すなわち、リール演出におけるリール31の仮停止後、リール31が回転する場合には、その回転がリール演出中(フリーズ中であって、2回目以降のリール演出中)である場合と、リール演出が終了して(フリーズが解除されて)本遊技を再開したときの回転である場合とがある。
また、複数回の連続する各本遊技で、それぞれリール演出が実行される場合もある。本遊技の開始時におけるスタートスイッチ41の操作時に、フリーズ及びリール演出を実行するか否かの抽選が行われるからである。
たとえば、N遊技目では、「N遊技目の本遊技の開始→フリーズ及びリール演出の開始(本遊技の中断)→1回又は2回以上のリール演出の実行→リール演出の終了(フリーズの解除)→本遊技(N遊技目)の再開→本遊技の終了」となる。
次の「N+1」遊技目では、「「N+1」遊技目の本遊技の開始→フリーズ及びリール演出の開始(本遊技の中断)→1回又は2回以上のリール演出の実行→リール演出の終了(フリーズの解除)→本遊技(「N+1」遊技目)の再開→本遊技の終了」となる。
さらにまた、フリーズ及びリール演出を実行するときのメイン制御手段50側の処理と、それに伴うサブ制御手段80側の演出の制御処理との関係は、以下の通りである。
まず、1回目の本遊技を本遊技1と称し、2回目の本遊技を本遊技2と称する。そして、本遊技2の開始前にフリーズを実行し、このフリーズ中に2回のリール演出(リール演出1、リール演出2)を行うものとする。
さらに、本遊技1の開始時における役抽選手段61の抽選結果を当選役1、フリーズ制御手段70によるフリーズ及びリール演出の抽選結果をメイン当選番号1と称する。同様に、本遊技2の開始時における役抽選手段61の抽選結果を当選役2、フリーズ制御手段70によるフリーズ及びリール演出の抽選結果をメイン当選番号2と称する。
ここで、「メイン当選番号」は、フリーズ及びリール演出を実行するか否か、並びにフリーズ及びリール演出を実行するときには、リール演出の実行回数、リール演出中に仮停止させる図柄等を定めたものである。特に、リール演出を複数回実行する場合には、各リール演出ごとに、仮停止させる(仮停止可能な)図柄の組合せを定めている。
また、本遊技1の開始時にサブ制御手段80で選択するサブ当選番号をサブ当選番号1と称し、本遊技2の開始時にサブ制御手段80で選択するサブ当選番号をサブ当選番号2と称する。
ここで、「サブ当選番号」は、メイン当選番号、すなわちフリーズ及びリール演出の抽選結果に対応する演出内容を定めたものである。
まず、スタートスイッチ41が操作されると本遊技1が開始される。このスタートスイッチ41の操作に基づき、役抽選手段61は役の抽選を行い(当選役1)、フリーズ制御手段70は、メイン当選番号1を決定する。
次に、メイン制御手段50は、本遊技1における当選役1及びメイン当選番号1をサブ制御手段80に送信する。
サブ制御手段80は、当選役1及びメイン当選番号1の情報を受信すると、これらの情報と当該遊技の演出状態とから、本遊技1の演出内容を決定する。本遊技1の演出は、当選役1に対応する演出であり、さらには、メイン当選番号1に基づき、次遊技でフリーズ及びリール演出が実行されるか否かを暗示等する演出も含まれる。
さらに、サブ制御手段80は、メイン当選番号1が次遊技でフリーズ及びリール演出を実行する当選番号であるときは、サブ当選番号1を決定する。
また、上述したように、サブ制御手段80側で連続演出の途中であって、本遊技1で出力すべき連続演出の内容がすでに決まっている場合には、メイン当選番号1が次遊技でフリーズ及びリール演出を実行する当選番号であるか否かを判断する。
そして、メイン当選番号1が次遊技でフリーズ及びリール演出を実行する当選番号でないと判断したときは、すでに決まっている本遊技1での連続演出を出力する。
これに対し、メイン当選番号1が次遊技でフリーズ及びリール演出を実行する当選番号であると判断したときは、すでに決まっている本遊技1での連続演出に代えて、当該遊技(本遊技1)で連続演出を終了する演出に切り替える。
次に、本遊技2を開始するためのスタートスイッチ41が操作されたときは、その操作時に、本遊技2における役の抽選(当選役2)及びメイン当選番号2を決定する。そして、これらの情報をサブ制御手段80に送信する。
また、本遊技2を開始するためのスタートスイッチ41が操作された場合において、メイン当選番号1がフリーズ及びリール演出を実行するメイン当選番号であるときには、本遊技2を中断し、フリーズ及びリール演出を開始するとともにリール31の回転を開始する。すなわち、このリール31の回転は、リール演出1となる。
一方、メイン当選番号1がフリーズ及びリール演出を実行しないメイン当選番号であるときは、フリーズ及びリール演出を実行することなく本遊技2を継続する。すなわち、本遊技2におけるリール31の回転を開始する。
サブ制御手段80は、本遊技2における当選役2及びメイン当選番号2の情報を受信すると、これらの情報と現在の演出状態とから、本遊技2の演出を決定する。本遊技2の演出は、当選役2に対応する演出であり、さらには、メイン当選番号2に基づき、本遊技2の次遊技でフリーズ及びリール演出が実行されるか否かを暗示等する演出も含まれる。
さらに、メイン当選番号2が本遊技2の次遊技でフリーズ及びリール演出を実行する当選番号であるときは、サブ制御手段80は、サブ当選番号2を決定する。
本遊技2の開始前にリール演出1が実行され、リール31の回転が開始されると、遊技者によりストップスイッチ42が操作されることを待ち、ストップスイッチ42が操作されたときは、その操作を契機としてリール31を仮停止させる。また、このリール演出1中のリール動作に合わせて、サブ制御手段80は、サブ当選番号1に基づき所定の演出を出力する。
全リール31を仮停止させた後、次にスタートスイッチ41が操作されると、リール演出2を開始する。リール演出2の開始時におけるスタートスイッチ41の操作は、フリーズ中であるので、スタートスイッチ41の機能が有効になっていない状態である。したがって、その操作によって役の抽選やメイン当選番号の抽選は行われない。
リール演出2についてもリール演出1と同様に、リール31の回転を開始し、遊技者によるストップスイッチ42の操作を契機としてリール31を仮停止させる。このリール演出2中のリール動作に合わせて、サブ制御手段80は、サブ当選番号1に基づき、所定の演出を出力する。
全リール31を仮停止させた後、次にスタートスイッチ41が操作されると、そのスタートスイッチ41の操作を契機としてフリーズ及びリール演出を終了し、本遊技2を再開する。よって、本遊技2におけるリール31の回転を開始する。また、ここでのスタートスイッチ41の操作はフリーズ中の操作であるので、上記と同様にスタートスイッチ41の機能が有効になっていない状態である。したがって、この操作によって役の抽選やメイン当選番号の抽選は行われない。ここでのスタートスイッチ41の操作は、フリーズ及びリール演出の終了契機となるものである。
本遊技2では、本遊技2の開始時に抽選された当選役2及びメイン当選番号2に基づく演出が出力される。メイン当選番号2がフリーズ及びリール演出を行うものであるときは、本遊技2の終了後、次の本遊技(本遊技3)の開始前に、メイン当選番号2に基づくフリーズ及びリール演出を実行する。
なお、本遊技の前に、連続して複数回のリール演出を実行する場合において、各リール演出で表示する(仮停止する)図柄の組合せは、任意に決定することができる。本実施形態では、「7」揃い又は「BAR」揃いの例を挙げているが、1回目のリール演出で「7」揃い等を表示してもよい。
あるいは、複数回のリール演出を実行する場合には、最後のリール演出で「7」揃い等を表示し、それ以前のリール演出では、たとえばリプレイに対応する図柄の組合せを仮停止させてもよい。
また、1回の「7」揃い又は「BAR」揃いがたとえば1セットのATを意味するものであるときは、複数回のリール演出のすべてにおいて「7」揃い等を表示してもよい。あるいは、最後のリール演出のみ「7」揃い等が表示されないようにし、リール演出の終了を報知してもよい。
また、フリーズ中のリール演出によってたとえば「7」揃い又は「BAR」揃いをした後、フリーズの解除に伴ってリール31を一斉に(同時に)回転させると、前遊技(本遊技)で停止していたリール31の位置と異なる相関位置関係を有したままでリール31が回転してしまうこととなる。
たとえば、左リール31の20番、中リール31の19番、右リール31の18番の図柄が中段に停止して遊技が終了したとき(このとき、中段ラインには、「RP」−「ベル」−「スイカ」が停止)、次遊技でスタートスイッチ41の操作に基づき各リール31が一斉に回転されると、その相関位置関係が保持された状態で各リール31が回転し、かつ定速状態となって、ストップスイッチ42の受付け可能となる。
しかし、スタートスイッチ41の操作時にフリーズかつリール演出を実行し、中段に「7」揃いを停止させたとき、その相関位置関係のままでスタートスイッチ41の操作受付けに基づき各リール31を一斉に回転させると、前遊技での相関位置関係と異なる位置関係を有してリール31が回転してしまう。
このため、そのような相関位置関係が目押し補助につながるおそれがあり、遊技の公正を害するおそれがある。
そこで、本発明では、フリーズ中のリール演出の終了後、リール31を回転させて定速状態とし、ストップスイッチ42の操作受付けが可能となったときは、リール演出によって停止したときの相関位置関係と異なる相関位置関係であってランダムに選択された相関位置関係となるように、少なくとも1つのリール31の回転を制御する。特に第1実施形態では、本遊技の再開時におけるリール31の回転開始タイミングを、リール31ごとにランダムに遅延させ(ランダム遅延)、リール31の回転開始タイミングがばらばらになるように制御する。
図1に示すように、リール制御手段64には、カウンター制御手段64aを備える。カウンター制御手段64aは、3つのカウンターC1、C2及びC3のカウントを制御するものである。
これらのカウンターC1〜C3は、いずれも、0〜7999の周期を有し、乱数値を取得するために用いられる。
カウンターC1〜C3の周期を「8000」としたのは、各リール31の図柄数を「N」、リール31の個数を「M」としたとき、「N 」(本実施形態では、「20 」)としたためである。
カウンターC1、C2、C3は、それぞれ左、中、右リール31に対応している。
カウンターC1〜C3は、いずれも、第1の更新と第2の更新とを有する。第1の更新は、すべてのカウンターC1〜C3において、一律に更新される。本実施形態では、リール31の定速回転時におけるモータ32の1ステップ時間が1.56msであることから、1.56msに1割込みとし、4割込みを1セットとする。1割込み目はカウンターC1の値のみを更新し、2割込み目はカウンターC2の値のみを更新し、3割込み目はカウンターC3の値のみを更新する。4割込み目は、いずれのカウンターC1〜C3の値も更新しない。
したがって、4割込み(1.56ms×4=6.24ms)ごとに各カウンターC1〜C3の値が「1」ずつ更新される。
また、この第1の更新は、スロットマシン10の電源がオンである間は、ずっと行われる。
これに対し、第2の更新では、当該遊技において、スタートスイッチ41が操作された時から最初のストップスイッチ42が操作されるまでの間は、カウンターC1のみを更新し続け、1番目(最初)のストップスイッチ42が操作された時から2番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間は、カウンターC2の値のみを更新し続ける。さらに、2番目のストップスイッチ42が操作された時から3番目(最後)のストップスイッチ42が操作されるまでの間は、カウンターC3の値のみを更新し続ける。
なお、これに限らず、スタートスイッチ41が操作された時から1番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間はカウンターC1の値を更新し続け、スタートスイッチ41が操作された時から2番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間はカウンターC2の値を更新し続け、スタートスイッチ41が操作された時から3番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間はカウンターC3の値を更新し続ける等してもよい。
また、「ストップスイッチ42が操作されるまで」とせずに、「そのストップスイッチ42に対応するリール31が停止するまで」としてもよい。ストップスイッチ42の操作時からリール31が実際に停止するまでには最長で190msを要するので、ストップスイッチ42の操作時とリール31の停止時とはタイミングが異なるようになる。
第2の更新では、メイン制御手段50側のループ処理(メインループ)に基づいて更新される。メインループとしては、どのようなものを用いてもよいが、たとえばスタートスイッチ41の操作時から全リール31が停止するまでの間、繰り返される処理が挙げられる。具体的には、スタートスイッチ41が操作された後、全リール31が停止したか否かを所定の時間間隔で繰り返し判定するプログラムが設けられており、全リール31が停止したか否かを判定する処理をしたときに、カウンターC1〜C3の値を更新することが挙げられる。また、たとえばインデックス34を1回検知するごとに1回更新することが挙げられる。
以上の第1の更新と第2の更新とを用いることにより、カウンターC1〜C3の値をランダムにすることができる。
たとえば、第1の更新をなくし、スタートスイッチ41の操作後、1番目のストップスイッチ42が操作されるまでは、第2の更新によってカウンターC1のみを更新し続けると、カウンターC2及びC3が全く更新されない時間帯が発生する。しかし、第1の更新を設けることで、スタートスイッチ41の操作後、1番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間であっても、カウンターC2及びC3の値についても更新することができる。
これに対し、第1の更新のみとすると、カウンターC1〜C3の値が同一になってしまう場合がある(4割込み時)が、第2の更新を設けることで、カウンターC1〜C3の値を異ならせる(同期を解消する)ことができる。
さらに、カウンターC1〜C3の周期を「8000」、4割込み(本例では、6.24ms)で値が「1」更新されるので、第1の更新のみであるときは、カウンターC1〜C3の値が1周するのに約50秒要する。しかし、1遊技内で、カウンターC1〜C3の値が少なくとも1周した方が、よりランダムにすることができる。そこで、上述のメインループ処理による第2の更新では、たとえば1回の更新につき、カウンターC1〜C3の値を「10」更新させる(更新値が素数であればより好ましい)等して、通常の速度で遊技をした場合、1遊技内でカウンターC1〜C3の値が少なくとも1周するようにすることが好ましい。
また、カウンターC1〜C3の更新は、毎遊技行い続け、カウンターC1〜C3の値を使用するときのみ抽出する。
なお、第1の更新についても、1回につき「1」の更新に限らず、2以上の値であってもよい。
次に、カウンターC1〜C3の値と、フリーズ中のリール演出後の各リール31の回転開始について説明する。
前遊技の終了時(全リール31の停止時)におけるカウンターC1、C2、C3の値がたとえば「3504、0085、0729」であったと仮定する。
この場合、フリーズ中のリール演出後、スタートスイッチ41の操作を受け付けた時から、左リール31は、「3504」に対応する遅延時間の経過後に左リール31の回転を開始する。同様に、中リール31は、「0045」に対応する遅延時間の経過後に中リール31の回転を開始し、右リール31は、「0729」に対応する遅延時間の経過後に右リール31の回転を開始する。
上述したように、リール31の定速時の1回転は、モータ32の480ステップに相当するので、各カウンターC1〜C3の値に対して「480/8000」を掛けた値をステップ数に換算し、かつそのステップ数×1.56ms(モータ32の1ステップあたりの時間)分の遅延時間の経過後に当該リール31の回転を開始する。なお、端数は四捨五入してもよい。
したがって、上記の例では、
左リール31:3504×480/8000×1.56ms≒328ms
中リール31:0085×480/8000×1.56ms≒8ms
右リール31:0729×480/8000×1.56ms≒68ms
となる。
これにより、スタートスイッチ41の操作受付け時から8ms経過後に中リール31の回転を開始し、スタートスイッチ41の操作受付け時から68ms経過後に右リール31の回転を開始し、スタートスイッチ41の操作受付け時から329ms経過後に左リール31の回転を開始する。
なお、本実施形態では、「8000」の周期を有するカウンターC1〜C3を使用したが、たとえばカウンターC1〜C3の周期を、リール31が1回転するモータ32のステップ数と同一の「480」の周期(0〜479)としたときは、取得したカウンターC1〜C3の値をステップ数に換算することなく、取得した値に「1.56(ms)」を掛けた値を遅延時間に設定することができる。
このようにすることで、各リール31の回転開始時のタイミングがランダム(ばらばら)となり、リール演出時に停止させた出目が目押しの補助となることはない。
なお、上記から明らかであるが、カウンターC1〜C3の値によって、どのリール31が最初に回転を開始するかはまちまちであり、左→中→右の順に限られるものではない。
さらに、カウンターC1〜C3の値を用いて、遅延時間を図柄数に換算した値に変換してもよい。
モータ32の定速時は、上述のように、1.56msで1ステップ駆動であり、480ステップで1回転(360度回転)する。しかし、実際にリール31を停止させるときは、有効ライン上に図柄と図柄の間で停止させることはできず、常に、図柄の中心位置と有効ライン上とが略一致する位置で停止させる必要がある。したがって、モータ32の実際の停止位置は、20か所に限られる。つまり、480ステップのうち、24ステップの整数倍の位置に限られる。
そこで、カウンターC1〜C3の値を抽出したら、総図柄数20に換算した遅延時間となるように設定する。
上記の例と同様に、カウンターC1、C2、C3の値が「3504、0085、0729」であったと仮定する。
この場合、
左リール31:3504×480/8000≒210ステップ
中リール31:0085×480/8000≒5ステップ
右リール31:0729×480/8000≒44ステップ
となる。
次に、24ステップの整数倍に最も近い値に換算すると、
左リール31:216ステップ(24ステップ×9図柄)=336.96ms
中リール31:0ステップ
右リール31:48ステップ(24ステップ×2図柄)=74.88ms
となる。
これにより、中リール31は、スタートスイッチ41の操作受付けと同時に回転し(遅延時間0)、次に右リール31を(中リール31の回転開始時から)74.88msの遅延時間の経過後に回転を開始し、さらに次に左リール31を(中リール31の回転開始時から)336.96msの遅延時間の経過後に回転を開始する。
これにより、すべてのリール31が定速となったとき、中リール31に対して、右リール31は2図柄だけ遅れた位置にあり、左リール31は9図柄だけ遅れた位置にある。
具体的には、たとえばフリーズ中のリール演出により「7」揃いで停止させた後(図2中、各リール31の16番の図柄が中段に停止)、上記遅延時間でリール31を回転させると、定速時には、中リール31の16番、右リール31の14番(RP)、左リール31の7番(ベル)が略同時に中段を通過する相関位置関係となる。これにより、所定図柄数だけずれた定速回転とすることができる。
図8(a)は、ランダム遅延による各リール31の回転開始時のタイムチャートを示す図である。
図8(a)において、決定された左、中、右リールの遅延時間(ms)を、それぞれt1、t2、t3とし、図8では、「t1<t3<t2」の関係にあるものとする。また、図8では、横軸が時間軸を示し、縦軸がリール31の回転速度を示す。
図8(a)では、フリーズ及びリール演出の終了後、スタートスイッチ41の操作受付けに基づくリール31の回転を開始するときは、左リール31の遅延時間が(スタートスイッチ41の操作受付け時から)t1、中リール31の遅延時間がt2、右リール31の遅延時間がt3である例を示している。
上記の例では、カウンターC1、C2、C3の値をまずステップ数に換算し、ステップ数から遅延時間を算出した。
一方、これに限らず、直接、遅延時間に対応する図柄(コマ)数、すなわち遅延図柄数を求めるようにしてもよい。たとえば図2に示すようにリール31の図柄総数が「20」であるときは、遅延図柄数は、「0」〜「19」のいずれかとなる。そして、カウンターC1〜C3の各値は、それぞれ、「0」〜「19」の周期となるように設定する。
たとえばカウンターC1、C2、C3の各値をそれぞれ(C1,C2,C3)で表すとともに、(C1,C2,C3)=(5,11,7)となったと仮定する。この場合、左、中、及び右リール31のそれぞれの遅延図柄数は、「5,11,7」である。
そして、上記の例と同様に、モータ32の1回転(360度回転)が480ステップ、1図柄(コマ)あたりのステップ数が「24」であるとき、各リール31の遅延ステップ数は、
左リール31:5×24=120ステップ
中リール31:11×24=264ステップ
右リール31:7×24=168ステップ
となる。
そして、実際にモータ32を回転させる際には、遅延ステップ数に対応する時間だけ、回転開始時間を遅延させるように制御する。
上記の例では、モータ32の定速時における1ステップ時間は、1.56msであるので、各リール31の回転開始時の遅延時間は、
左リール31:120ステップ×1.56=187.2ms
中リール31:264ステップ×1.56=411.84ms
右リール31:168ステップ×1.56=262.08ms
となる。
以上のように、各リール31の遅延時間を決定する際には、最初に、遅延図柄数、遅延ステップ数、遅延時間のいずれを算出してもよい。
ただし、カウンター等の乱数を用いて各リール31の遅延変数を決定する場合、遅延変数の数値を最も小さくすることができるのは、遅延図柄数である。後述する第3実施形態のように、1つのカウンター(乱数発生装置や数列発生装置等)でN個のリール31の遅延時間を決定するとき、図柄数に対応するカウンターの範囲は、図柄数のN乗となる。
たとえば、図柄数が「20」のときは、遅延図柄数の範囲は、「0〜19」となる。そして、リール数が「3」であれば、カウンターの範囲は、「20の3乗=8000」となる。
これに対し、モータ32の遅延ステップ数を算出する乱数を用いる場合において、リール31の1回転あたりのステップ数が上記のように「480」であるときは、その範囲は、「0〜479」となり、さらにその範囲の3乗の範囲を有するカウンターが必要となる。したがって、そのカウンターの範囲は、「0〜479 」となり、範囲が莫大となる。
さらにまた、直接、遅延時間を算出する乱数を用いる場合も同様である。
遅延時間の最大値は、1.56ms(1ステップ時間)×479(最大遅延ステップ数)=「747.24ms」となるので、上記の例にあてはめると、「747.24」の3乗の範囲を有するカウンターが必要となり、その範囲が莫大となる。
したがって、最も小さい範囲のカウンターとする場合(抽選置数を最も小さくする場合)には、遅延図柄数を算出するカウンターが望ましい。
上述したランダム遅延は、リール演出及びフリーズを終了し、本遊技の再開時に行うことが通常である。これに対し、上述したように、一遊技で複数回のリール演出を実行する場合において、2回目以降のリール演出の開始時(リール31の回転開始時)にランダム遅延を行うか否かは、任意である。
たとえば最大で3回のリール演出を行う場合において、3回目のリール演出が実行されたときは、1回目又は2回目のリール演出でフリーズが終了したときよりも、遊技者にとって有利となるように設定する場合がある。具体的には、リール演出の回数に応じて、ATの当選期待度、ATの遊技回数、ATの継続率、スロットマシン10の設定値等を示唆又は暗示する場合が挙げられる。
そして、リール演出の開始時にはランダム遅延を行わないようにし、リール演出が終了して本遊技を再開するときのみランダム遅延を行うようにすると、遊技者は、ランダム遅延の有無によって、リール演出が継続したか否か(リール演出が終了して本遊技が再開されたか否か)が容易にわかってしまう。すなわち、ランダム遅延が行われることなくリール31の回転が開始した場合には、そのリール31の回転は、リール演出中の回転である。これに対し、ランダム遅延が実行されてリール31の回転が開始した場合には、そのリール31の回転は、本遊技の回転であるので、リール演出は終了したことを意味する。
この場合に、たとえば3回目のリール演出に対応するリール31の回転開始時に、ランダム遅延が発生しなければ、3回目のリール演出が確定し、ランダム遅延が発生すれば、3回目のリール演出がないことが確定する。このため、3回目のリール演出でないことが確定しているにもかかわらず、特定図柄を目押しさせる等の演出、又は期待度が高い演出を出力しても、演出による煽りを十分に引き出すことができない。
そこで、たとえばリール演出の開始時にも、無条件に、又は一定条件下で、ランダム遅延によるリール31の回転開始を実行するように制御する。
たとえば上記の例では、3回目のリール演出に対応するリール31の回転開始時には、ランダム遅延を実行するように制御する。
これにより、リール演出を2回行った後、本遊技を再開するときの流れは、
リール演出(1回目)によるリール回転開始→リール仮停止→リール演出(2回目)によるリール回転開始(ランラム遅延なし)→リール仮停止→(リール演出及びフリーズの終了かつ)本遊技の再開に基づくリール回転開始(ランダム遅延あり)
となる。
これに対し、リール演出を3回行った後、本遊技を再開するときの流れは、
リール演出(1回目)によるリール回転開始→リール仮停止→リール演出(2回目)によるリール回転開始(ランラム遅延なし)→リール仮停止→リール演出(3回目)によるリール回転開始(ランラム遅延あり)→リール仮停止→(リール演出及びフリーズの終了かつ)本遊本遊技の再開に基づくリール回転開始(ランダム遅延あり)
となる。
すなわち、本遊技を再開するときは、常に、ランダム遅延を実行する。これに対し、リール演出中は、上記の例では、3回目のリール演出の開始時のみランダム遅延を実行する。
これにより、リール演出を2回行った後、本遊技を再開するときの回転開始と、3回目のリール演出を行うときの回転開始とで、遊技者は、見分けが付かなくなる。よって、ストップスイッチ42の操作を契機としてリール31を仮停止させたときの揺れ変動が発生するまでは、リール演出中であるか本遊技中であるかをわからなくすることができる。
また、本遊技の再開時に必ず行うランダム遅延を「本ランダム遅延」と称し、リール演出中に行うランダム遅延を「擬似ランダム遅延」と称するとき、擬似ランダム遅延は、本ランダム遅延と同様に、上述した算出方法によって遅延時間を算出すればよい。
さらにまた、擬似ランダム遅延を行うために算出した各リール31の遅延時間を、そのまま本ランダム遅延時にも用いる場合と、本ランダム遅延時には、新規に各リール31の遅延時間を算出する場合とが挙げられる。
なお、上記の例では、3回目のリール演出の開始時のみ擬似ランダム遅延を行うようにしたが、これに限らず、リール演出時には、常に擬似ランダム遅延を行ってもよい。この場合には、擬似ランダム遅延の遅延時間を算出したら、リール演出でのすべての擬似ランダム遅延に用いてもよい。さらに、本ランダム遅延時にもその遅延時間を用いてもよく、あるいは、本ランダム遅延時には新規に遅延時間を算出するものでもよい。
また、複数回のリール演出を実行する場合には、リール演出の開始時ごとに、擬似ランダム遅延を実行するか否かを抽選で決定し、この抽選に当選したときには擬似ランダム遅延を行うようにしてもよい。
また、リール演出でリール31を仮停止させ、揺れ変動を行っているときに、その揺れ変動からランダム遅延に移行する場合には、以下のような制御を行う。
リール31の回転開始時は、加速処理が必要であることから、リール31の揺れ変動中において、たとえばリール31の図柄が上方向に移動している最中に加速処理に移行する(図柄が上から下に向かう加速を行う)と、モータ32の脱調のおそれがある。
そこで、第1例として、揺れ変動中に当該リール31の回転開始信号を受信したときは、予め定めた所定位置で一時(一瞬)静止させた後、リール31の回転開始処理に移行することが挙げられる。前記所定位置は、いずれであってもよいが、たとえば上述の「下」位置(図3中、リール31の「7」図柄の中央位置が、中段と下段の境目のライン上に位置する場合)に設定したと仮定する。
全リール31の揺れ変動は、最初のリール31の回転開始信号を受信するまで継続する。そして、最初のリール31の回転開始信号を受信した時には、リール31の位置がいずれの位置であっても、上記の「下」位置となるまで全リール31の揺れ変動を継続する。次に、「下」位置となったら、その位置でそのリール31の揺れ変動を終了すると同時に、「下」位置から、そのリール31の加速処理(再変動)を行う。
この時点では、残りの2つのリール31については、揺れ変動の継続中である。次に、2番目のリール31について回転開始信号を受信したら、そのリール31の位置がいずれの位置であっても、「下」位置となるまで、そのリール31の揺れ変動を継続する。次に、そのリール31が「下」位置となったら、その位置でそのリール31の揺れ変動を終了すると同時に、「下」位置から、そのリール31の加速処理を行う。
この時点では、残りの1つのリール31については、揺れ変動の継続中である。次に、3番目のリール31について回転開始信号を受信したら、そのリール31の位置がいずれの位置であっても、「下」位置となるまで、そのリール31の揺れ変動を継続する。次に、そのリール31が「下」位置となったら、その位置で揺れ変動を終了すると同時に、「下」位置から、そのリール31の加速処理を行う。
また第2例として、揺れ変動中にリール31の回転開始信号を受信したときは、リール31が上述した「上」位置(図3中、リール31の「7」図柄の中央位置が、上段と中段の境目のライン上に位置する場合)から「中央」位置に移動する直前に揺れ変動を終了して、リール31の加速処理を開始することが挙げられる。
具体的には、揺れ変動中に最初のリール31の回転開始信号を受信したときは、その瞬間のリール31の位置がいずれの位置であっても、そのリール31については、「上」位置から「中央」位置に移動する直前に揺れ変動を終了し、その終了と同時に、そのリール31の加速処理を行う。
この時点では、残りの2つのリール31については、揺れ変動の継続中である。次に、2番目のリール31について回転開始信号を受信したら、そのリール31の位置がいずれの位置であっても、「上」位置となるまで、そのリール31の揺れ変動を継続する。次に、そのリール31が「上」位置から「中央」位置に移動する直前にそのリール31の揺れ変動を終了し、その終了と同時に、そのリール31の加速処理を行う。
この時点では、残りの1つのリール31については、揺れ変動の継続中である。次に、3番目のリール31について回転開始信号を受信したら、そのリール31の位置がいずれの位置であっても、「上」位置となるまで、そのリール31の揺れ変動を継続する。次に、そのリール31が「上」位置から「中央」位置に移動する直前にそのリール31の揺れ変動を終了し、その終了と同時に、そのリール31の加速処理を行う。
第2例のように制御すれば、揺れ変動から加速処理に移行する際に、揺れ変動を終了させることがないので、違和感なく行うことができる。また、第1例及び第2例のいずれも、本来の回転開始タイミングに到達した瞬間から、そのリール31の加速処理が開始される時までにわずかにタイムラグが生じるが、各リール31の回転開始タイミングは、ランダムとなるので、問題はない。
上述したように、遊技状態制御手段69は、30ゲームで1セットのAT遊技を何セット実行するかを抽選で決定するが、30ゲームを消化した次の遊技で、再度、フリーズ制御手段70は、スタートスイッチ41の操作受付け時のフリーズを実行し、このフリーズ中に、リール制御手段64は、再度、フリーズ中のリール演出を行う。
まず、AT遊技の次のセットを有しているときは、AT遊技開始時と同様に、リール演出により、「7」揃い又は「BAR」揃いでリール31を停止させ、その図柄停止によって、遊技者に対し、次遊技以降もAT遊技が継続されることを報知する。
一方、AT遊技の次のセットを有していないときは、リール演出により、「7」揃い及び「BAR」揃い以外の図柄の組合せでリール31を停止させ、その図柄停止によって、遊技者に対し、AT遊技の終了を報知する。すなわち、フリーズ中に、「7」揃い及び「BAR」揃い以外の図柄の組合せを停止させることが、AT遊技の終了時のリール演出となる。
この場合の図柄の組合せは、予め設定しておくか、又はランダムに選択することが挙げられる。また、「7」揃い及び「BAR」揃い以外の図柄の組合せを停止させた後、AT遊技を終了するとともに、スタートスイッチ41の操作受付けに基づきリール31を停止させるときは、上述のカウンターC1〜C3の値を用いて各リール31の回転開始タイミングがランダムとなるように制御する。「7」揃い及び「BAR」揃い以外の図柄の組合せを停止させたときであっても、その図柄の組合せによっては、目押し補助となる可能性があるからである。
メイン制御手段50は、サブ制御手段80に対し、各種の情報(コマンド)を送信するように制御する。送信される情報としては、メダルが投入された旨の情報、スタートスイッチ41が操作された旨の情報、役の抽選結果(当選役)の情報、リール31の回転が開始された旨の情報、ストップスイッチ42が操作された旨の情報、リール31が停止した旨の情報、各リール31の停止位置(停止図柄)の情報、入賞役の情報、メダルの払出しの情報、遊技状態(非内部中/内部中遊技、通常/特別遊技、非AT/AT遊技)の情報、フリーズに関する情報(フリーズの開始及び終了の情報)、フリーズ中のリール演出(リール演出の開始及び終了、リール演出中のリール31の回転及び停止、並びに停止図柄の情報)、AT遊技の当選の有無、及び当選セット数等が挙げられる。
説明を図1に戻す。
図1において、サブ制御手段80は、演出出力制御手段81を備える。
演出出力制御手段81は、上述したランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力を制御するものである。
演出出力制御手段81は、遊技ごとに、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって、演出を選択する。具体的には、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を選択する。そして、この選択に従って、演出を出力する。
なお、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力は、サブ制御手段80によって制御されるものであり、メイン制御手段50によって制御されるものではない。
しかし、操作スイッチの操作の受付け、並びにリール31の回転及び停止に係るフリーズについては、メイン制御手段50によって制御される。
ただし、フリーズが実行されると、その旨の信号がメイン制御手段50からサブ制御手段80に送信され、フリーズの実行中における画像表示等については、サブ制御手段80によって制御される。
AT制御手段82は、AT遊技に関する情報の表示及び演出の出力を制御する。たとえば、AT制御手段82は、AT遊技に抽選に当選したときや、AT遊技の開始・継続・終了時(フリーズ中、及びフリーズ中のリール演出時を含む)には、AT遊技に関する情報や演出を画像表示装置23に画像表示する。また、AT遊技の遊技回数や払出し枚数の情報等を画像表示装置23に画像表示する。
さらに、AT制御手段82は、AT遊技中は、小役3の重複当選時に、9枚の払出しとなる押し順を報知する。
AT遊技の終了時は、メイン制御手段50からサブ制御手段80に対してAT遊技の終了の情報が送信され、サブ制御手段80は、この情報を受信すると、AT遊技の終了を意味する演出を出力するとともに、その後は小役3の重複当選時に押し順報知を行わないように制御する。
<第2実施形態>
第1実施形態では、フリーズ中のリール演出後、スタートスイッチ41の操作受付けに基づくリール31の回転を開始するときに、各リール31ごとの遅延時間を決定し、その遅延時間の経過後にそれぞれリール31の回転を開始した。
このようにした場合、例えば左、中、右リール31の遅延時間が100ms、200ms、300msであるとき、最初に回転を開始する左リール31について、スタートスイッチ41の操作受付けから100msを経過した後でないと、回転を開始することができない。
そこで、第2実施形態では、最初に回転を開始するリール31については、スタートスイッチ41の操作受付けと同時に回転を開始するように制御するものである。
図8(b)は、第2実施形態において、リール31の回転を開始するときのタイムチャートを示す図である。
第1実施形態では、最初に回転を開始する左リール31であっても、スタートスイッチ41の操作受付け時から時間t1を要する。
また、リール31が定速状態になった後、最初にインデックス34を検知したときのタイミングを図8中、「I」で示している。実際には、リール31が定速となった時からインデックス34が検知されるまでの時間はリール31の回転前の停止位置に依存するが、図8の例では、リール31が定速になった後、一定時間後に最初にインデックス34が検知されるものとしている。
図8(b)に示す第2実施形態では、遅延時間が最も短いリール31については、スタートスイッチ41の操作受付け時と同時にそのリール31の回転を開始し、他のリール31については、最も短い遅延時間t1を引いた遅延時間の経過後にそのリール31の回転を開始するように制御する。
図8(b)では、左リール31の遅延時間t1が最も短いので、左リール31については、スタートスイッチ41の操作受付け時と同時に回転を開始する。次に、右リール31については、「t3−t1」時間の経過後に回転を開始し、中リール31については、「t2−t1」時間の経過後に回転を開始する。このように制御しても、定速時における各リール31の相関位置関係を図8(a)と同一に設定することができる。また、このように設定することで、ストップスイッチ42の操作受付け開始時は、図8(a)の場合と比べてt1だけ短縮することができる。
図8(c)は、図8(b)の変形例を示すタイミングチャートである。各リール31の遅延時間は、図8(b)と同様であるが、図8(c)の例では、最後の中リール31のインデックス34を検知した後、t1経過後にストップスイッチ42の操作受付けを開始する。このようにすれば、リール31の回転開始時のタイミングを図8(b)と同一に設定することができるとともに、ストップスイッチ42の操作受付け開始時を図8(a)と同一に(取得した乱数値により忠実に)設定することができる。
第2実施形態のように、遅延時間が最も短いリール31の遅延時間を「0」とする場合において、第1に、各リール31の遅延時間を算出した後、遅延時間が最も短いリール31の遅延時間が「0」となるように算出し直す方法が挙げられる。
たとえば第1実施形態を例にとると、各リール31の遅延時間が、
左リール31:187.2ms
中リール31:411.84ms
右リール31:262.08ms
と算出されたときに、最短時間である左リール31の遅延時間を「0」にすればよいので、各リール31の遅延時間から「187.2ms」を減算し、
左リール31:0ms
中リール31:224.64ms
右リール31:74.88ms
と算出することができる。
また第2に、カウンターC1、C2、C3の各値が(C1,C2,C3)=(5,11,7)であったとき、「C1=0」に算出し直すと、(C1,C2,C3)=(0,6,2)となる。
よって、各リール31の回転開始時の遅延時間は、
左リール31:0ms
中リール31:6×24×1.56=224.64ms
右リール31:2×24×1.56=74.88ms
と算出することができる。
次に、ランダム遅延中に電断(停電等)が発生したときの処理について説明する。図8において、時刻Dのときに電断が発生したものとする。この例では、図8に示すように、電断発生時(時刻D時)は、左リール31は定速中、中リール31は待機(遅延)中、右リール31は加速中である。
本実施形態において、ランダム遅延を実行するときに各リール31の遅延時間を算出したときは、所定のRAMに記憶しておき、遅延時間を計測するタイマーを作動させる。そして、回転開始が最も遅いリール31の遅延時間に到達したときは、タイマーによる計測を終了するとともに、RAMに記憶した遅延時間を消去する。
ここで、ランダム遅延中、すなわち少なくとも1つのリール31について、回転開始待機中(タイマーによる計測中)に電断が発生すると、RAMに記憶しておいた遅延時間のデータが消失する。
この場合、電断復帰後には改めて遅延時間を算出してもよい。しかし、本実施形態では、ランダム遅延処理中に電断が発生した場合には、ランダム遅延に係るデータをバックアップし、電断復帰後にそのデータを用いるように制御する。
まず、本実施形態では、電断が発生したときは、メイン制御手段50(又はリール制御手段64)は、バックアップメモリに、電断直前の各リール31のステータスを記憶する。さらに、待機中のリール31については、回転開始時までの残り遅延時間t’(図8参照)を記憶する。たとえば、図8の例では、
左リール31:定速中
中リール31:待機中(残り遅延時間t’)
右リール31:加速中
の情報を記憶する。
なお、このバックアップメモリは、電断の発生や設定変更等でも記憶された情報が消去されずに保持できるメモリである。
そして、電断から復帰すると、リール制御手段64は、バックアップメモリに、ステータスが記憶されているか否かを判断する。バックアップメモリにステータスが記憶されていないときは、リール31を停止したままの状態とする。
これに対し、バックアップメモリにステータスが記憶されているときは、その内容を読み取るとともに、読み取ったステータスに応じて以下のように制御する。
まず、ステータスが定速中又は加速中のリール31については、所定のタイミングで回転を開始する。すなわち、図8に示すように、加速域を経て定速となるように制御する。上記の例では、左リール31が定速中、右リール31が加速中であるので、左及び右リール31については、所定のタイミングで回転を開始し、定速となるように制御する。
ここで、電断復帰後、回転を開始するタイミングは、特に限定はない。電断復帰後、最短で回転を開始してもよく、あるいは、電断復帰時から所定時間(数秒)の経過後に回転を開始してもよい。
これに対し、中リール31については、左及び右リール31の回転開始時から残り遅延時間t’だけ待機する。すなわち、左及び右リール31の回転開始時から、残り遅延時間t’の計測を開始し、残り遅延時間t’を経過した時に回転を開始する。したがって、中リール31については、左及び右リール31よりも残り遅延時間t’だけ遅れて回転を開始する。
その後、すべてのリール31の回転を開始したら、バックアップメモリに記憶されているステータスを消去する。
以上のように制御すれば、電断が発生しなかったときの各リール31の相関位置関係に対し、加速中に電断が発生した右リール31の相関位置関係がわずかにずれる。しかし、定速中の左リール31の位置に対する加速中の右リール31の相対位置をより詳細に計算することなく、電断前に設定した各リール31のランダム遅延後の各リール31の相関位置関係に遜色なく戻すことができる。
なお、上記の例のように、定速中と加速中のリール31を、電断復帰後には同一の処理を行う場合には、記憶するステータスとして、定速中と加速中とを区別することなく、「回転中」等として同一ステータスとして記憶してもよい。
以上の電断復帰処理は、本遊技再開時の本ランダム遅延中でも、リール演出中の擬似ランダム遅延中でも、適用することができる。
<第3実施形態>
第1実施形態では、3つのカウンターC1〜C3を設け、各リール31ごとの遅延時間を演算するようにした。これに対し、第3実施形態では、1つのカウンターから、全リール31の遅延時間を演算するものである。
第3実施形態のカウンターをカウンターC4とする。カウンターC4の周期は、リールの図柄数をN、リール31の個数をMとしたとき、「N 」とする。
次に、カウンターC4から抽出した乱数値をRとしたとき、
R=x ×NM−1 +xM−1 ×NM−2 +・・・+x ×N
を満たすx 、xM−1 、・・・、x を決定する。
そして、リール31の定速時の1回転時間をTとしたとき、
各リール31の遅延時間t=x×T/N(x=x 、xM−1 、・・・、x
を決定する。
本実施形態では、リール31の図柄数が「20」、リール31の個数が「3」であるので、カウンターC4の周期は、「20 =8000」となる。
そして、
R=x ×20 +x ×20 +x1×20
を満たすx 、x 、x を決定する。
ここで、x 、x 、x は、それぞれ、左リール31、中リール31、右リール31に対応する乱数値となり、その範囲は、いずれも「0〜20」である。
たとえば取得した乱数値Rの値が「1234」であるとき、
1234=3×20 +1×20 +14×20
となるので、(x 、x 、x )=(3、1、14)となる。
この値が、遅延時間に対応する図柄数(遅延図柄数)となる。
上述したように、モータ32の定速時は、1.56msで1ステップの駆動であり、480ステップで1回転(360度回転)する。
よって、
左リール31:3×1.56×480/20=112.32(ms)
中リール31:1×1.56×480/20=37.44(ms)
右リール31:14×1.56×480/20=524.16(ms)
となる。
したがって、スタートスイッチ41の操作受付け時から上記遅延時間の経過後に、それぞれ各リール31の回転を開始するように制御すれば、全リール31が定速となったときは、中リール31を基準とすれば、左リール31は2図柄遅れ、右リール31は13図柄遅れとなる。
また、第2実施形態で説明したように、遅延時間(遅延図柄数)が最も短いリール31について、スタートスイッチ41の操作受付け時と同時に回転を開始するように制御してもよい。
この場合には、中リール31の遅延時間は「0」、左リール31の遅延時間は74.88ms(2図柄遅れ)、右リール31の遅延時間は486.72ms(13図柄遅れ)となる。
<第4実施形態>
第4実施形態は、モータ32の回転を開始し、リール31の加速域において、遅延時間を含めた加速を行うものである。
図9は、第4実施形態におけるモータ32の割込み時間とステップ数との関係を示す図である。
図9において、左リール31は、遅延時間がないときのモータ32の加速状態の一例を示している。先ず、最初は90割込み(90×1.56=140.4ms)で1ステップ駆動、次は45割込みで1ステップ駆動、さらに次は20割込みで1ステップ駆動、・・・と徐々に少ない時間で1ステップ駆動していき、最後は、1割込み(1.56ms)で1ステップ駆動(定速状態)にする。
また、中及び右リール31については、遅延時間を設けた例を示している。中及び右リール31のいずれも、この例では、本来であれば4割込みで1ステップ駆動のところを、遅延時間を加算した割込み数で1ステップ駆動としている。
中リール31では、「4+60」割込みで1ステップ駆動としている。すなわち、1ステップが1.56msであるので、「1.56×60=93.6ms」の遅延時間を設けている。
また、右リール31については、「4+80」割込みで1ステップ駆動としているので、「1.56×80=124.8ms」の遅延時間を設けている。
この例では、4割込みで1ステップの部分に遅延時間(割込み)を加算しているが、どの部分に遅延時間を加算してもよい。また、遅延時間を複数に分割し、複数の部分で遅延時間を加算してもよい。たとえば、遅延時間が70割込みであるとき、7割込みで1ステップの部分では「7+40」割込みで1ステップとし、次の4割込みで1ステップの部分では「4+30」割込みで1ステップとしてもよい。
第4実施形態のようにすれば、スタートスイッチ41の操作受付け時に、すべてのリール31を同時に回転開始することができるので、リール31の回転開始時に遊技者に与える違和感をより少なくすることができる。
なお、第4実施形態において、左、中、右リール31のそれぞれの遅延割込み数が、たとえば「10、70、90」であるとき、すべてのリール31について、それぞれ所定の部分で遅延時間(割込み)を加算してもよいが、「10、70、90」の遅延割込み数を第2実施形態のように「0、60、80」に設定し直し、図9に示すように、左リール31については遅延割込みなしとし、中及び右リール31にのみ、遅延割込みを加算してもよい。
<第5実施形態>
第5実施形態は、乱数値の取得を行うことなく、前遊技での各リール31の相関位置関係に戻すように、モータ32の駆動を制御するものである。
例えば、遊技の終了時(全リール31の停止時)における各リール31の相関位置関係をRAMに記憶しておく。
たとえば全リール31の停止時に、中段ラインに、図2中、左リール31の10番の「ベル」、中リール31の6番の「チェリー」、右リール31の13番の「スイカ」の図柄が停止しているときは、各リール31の停止位置を、「10、6、13」と記憶する。
この場合に、フリーズ中のリール演出を行った後、スタートスイッチ41の操作を受け付けたときは、各リール31の回転を開始し、加速域において、前遊技での相関位置関係に戻す。
たとえば当該遊技の終了時での相関位置関係が上記の例のように「10、6、13」であるとする。そして、次遊技でフリーズ中のリール演出が行われ、中段ラインに「7」揃いを停止させたとする。ここで、「7」揃いを停止させたときの停止位置は、「16、16、16」となる。
したがって、リール31の回転開始時の相関位置関係「16、16、16」を、リール31の回転が定速となったときに、「10、6、13」に戻すように制御する。
ここで、前遊技での左、中、右リール31の相関位置関係を「L1、C1、R1」とし、フリーズ中のリール演出で停止させたときの相関位置関係を「L2、C2、R2」とする。
このとき、先ず、「L2−L1、C2−C1、R2−R1」を算出する。上記の例では、「+6、+10、+3」となる。
次に、最も大きい値である「+10」が「0」になるようにその差分の相関位置関係に変換する。この例では、「−4、0、−7」となる。
よって、中リール31については、スタートスイッチ41の操作受付けと同時に回転を開始し、左リール31は、4図柄分だけ遅延するように回転を開始し、右リール31は7図柄分だけ遅延するように回転を開始する。
なお、上記「+6、+10、+3」のうち、最も小さい値である「+3」が「0」になるようにその差分の相関位置関係に変換して「+3、+7、0」とし、最も数値が大きい中リール31について、スタートスイッチ41の操作受付けと同時に回転を開始し、左リール31は、中リール31との差分である4図柄分だけ遅延するように回転を開始し、右リール31は中リール31との差分である7図柄分だけ遅延するように回転を開始すると算出しても、上記と同様となる。
すなわち、どのリール31についてスタートスイッチ41の操作受付けと同時に回転を開始するかは、前遊技とフリーズ演出後とで位置ずれが最も大きいリール31を選択すれば、最小時間(最小の遅延図柄数)で元の相関位置関係に戻すことができる。
以上のように回転を開始すると、「16、16、16」の相関位置関係は、「20、16、3」の相関位置関係に変化する。すなわち、左リール31の20番、中リール31の16番、右リール31の3番の図柄が同時に中段ラインを通過する相関位置関係となる。そして、「20、16、3」の図柄が同時に中段ラインを通過するということは、10図柄先では、「10、6、13」の図柄が同時に中段ラインを通過することになるから、前遊技の終了時での相関位置関係に戻ったことになる。
また、各リール31のインデックス34の位置が、0番の図柄が中段を通過する瞬間に検知されるとき、「10、6、13」の相関位置関係で各リール31が回転していれば、左、中、右リール31の順番でインデックス34が検知される。すなわち、定速状態になってから、左、中、右リール31の順番でインデックス34が検知されたときに、ストップスイッチ42の操作受付けが開始される。
そこで、リール演出後に相関位置関係を元に戻した場合においても、各リール31が定速となり、その後は、左、中、右リール31の順番でインデックス34が検知されるはずであるから、最後の右リール31のインデックス34が検知されたときに、ストップスイッチ42の操作受付けを開始するように制御する。このように制御すれば、当該遊技でフリーズ中のリール演出がなかったときと同一の条件に設定することができる。
また、「16、16、16」の相関位置関係を、「20、16、3」の相関位置関係に戻す場合に、上記の例では、中リール31については即回転を開始し、左及び右リール31については、所定図柄数だけ遅延させるようにした。しかし、第1実施形態のように、全リール31について遅延図柄数を設けてもよい。
ただし、上記のように、前遊技とリール演出後とで位置ずれが最も大きいリール31を特定し、そのリール31についてはスタートスイッチ41の操作受付けと同時に回転を開始し、他のリール31についてはその差分の図柄数だけ遅延させて回転を開始するようにすれば、最小時間でリール31の相関位置関係を元に戻すことができる。
一方、第4実施形態のように、全リール31について同時に回転を開始し、モータ32の加速域で、遅延図柄数に相当する割込みを加算してもよい。
なお、各リール31の相関位置関係を元に戻す際に、リール31の回転は正回転としたが、場合によっては一部を逆回転させた後停止させて正回転に戻す等により、最小時間で相関位置関係を元に戻すものであれば、どのような方法を採用してもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)第1実施形態において、カウンターC1〜C3は、「0〜7999」のカウンターを用いたが、これに限らず、モータ32が1回転(360度回転)するステップ数のカウンターを用いてもよい。たとえば、リール31の図柄数が「20」であり、リール31が1回転するモータ32のステップ数が480であるときは、「0〜479」の範囲のカウンターを用いてもよい。
(2)また、リール31の図柄数が「21」であり、モータ32が1回転(360度回転)するステップ数を「504」としたとき(1割込み時間が1.49ms、1回転時間が750.96ms、1図柄に相当するステップ数が24ステップ)、「0〜503」の範囲のカウンターを用いてもよい。
(3)上記実施形態では、AT遊技は、30ゲームごとに継続するか否かを決定するようにした。しかし、これに限らず、AT遊技開始時に、最初に何セットのAT遊技を実行するかを決定してもよい。
(4)フリーズ中のリール演出を行うときのリール31の回転方向や回転速度は、種々設定することができる。リール31を順回転(図3中、図柄が上段から下段に向かって移動する方向)させて「7」又は「BAR」揃いをさせたり、リール31を逆回転(図柄が下段から上段に向かって移動する方向)させて「7」又は「BAR」揃いをさせてもよい。あるいは、順回転/逆回転を抽選等で決定してもよい。たとえば、AT遊技の継続抽選を行うときの当選確率、又は事前にAT遊技のセット数を決定する場合には当選したセット数を示唆するために、期待度が低い場合には正回転、期待度が高い場合には逆回転させること等があげられる。
また、「7」又は「BAR」揃いをさせるときの回転速度は、ゆっくりと(スロー)回転させてもよく、できるだけ高速に行うもの(前遊技での停止図柄が、瞬時に「7」又は「BAR」揃いに変化させるもの)であってもよい。
さらにまた、フリーズ中のリール演出を行う際に、「7」又は「BAR」揃いを最小回転量で行う場合と、各リール31が少なくとも1回転以上した後で「7」又は「BAR」揃いをさせるものであってもよい。
以上の回転速度やリール演出時の回転量についても、AT遊技の継続率等を示唆するものであってもよい。
(5)本実施形態では、図7に示すように、内部中遊技において、メイン制御手段50側でAT遊技の抽選を行った。
しかし、これに限らず、サブ制御手段80側でAT遊技の抽選を実行するようにしてもよい。サブ制御手段80側でAT遊技に当選したことをメイン制御手段50側に知らせる方法としては、以下の方法が挙げられる。
サブ制御手段80側でAT遊技に当選したときは、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず同一図柄の組合せが停止するリプレイの当選時に、変則押し(左第一停止以外)を指示する。たとえばそれを複数回実行する。
そして、メイン制御手段50は、リプレイ当選時に所定の変則押しが複数回連続で実行されたときは、AT遊技に当選したと判断することが挙げられる。メイン制御手段50側がAT遊技に当選したと判断したときは、メイン制御手段50と電気的に接続された外部端子基板を通じてAT遊技の発生信号を外部に送信する。
また、メイン制御手段50側の遊技状態として、非AT遊技であるRT1遊技、RT2遊技(AT準備中)、RT3遊技(AT遊技)を設けておく。また、メイン制御手段50では、通常の(ノーマル)リプレイの他に、レアリプレイ(ノーマルリプレイとの重複当選を含む)を設けておく。
図10は、この場合の遊技状態の移行を説明する図である。
まず、メイン制御手段50は、非AT遊技中かつMB内部中は、RT1遊技に滞在し続ける。サブ制御手段80は、第1実施形態等と同様に、非内部中はAT遊技の抽選を行わず、MBに当選して内部中となったとき(内部中となった旨の信号をメイン制御手段50から送信されてきたとき)に、AT遊技の抽選を実行する。
次に、サブ制御手段80側でAT遊技に当選したときは、サブ制御手段80は、レアリプレイの当選時に変則押し(左第一停止以外)を報知する。レアリプレイの当選時に所定の変則押しでストップスイッチ42が操作されたときは、昇格リプレイが入賞するようにリール31を停止制御する。昇格リプレイが入賞したときは、メイン制御手段50は、遊技状態をRT1遊技からRT2遊技に移行させる。
なお、「レアリプレイの当選」とは、a)1種類のレアリプレイの単独当選であって、所定の押し順では昇格リプレイが入賞し、前記所定の押し順以外の押し順では昇格リプレイ取りこぼし目(転落停止出目)が停止表示される場合や、b)2種類以上のレアリプレイの重複当選又は1種類以上のレアリプレイとノーマルリプレイとの重複当選であって、所定の押し順では昇格リプレイが入賞し、前記所定の押し順以外の押し順では転落リプレイ(転落リプレイに相当するノーマルリプレイを含む)が入賞する場合等が挙げられる。
さらに、RT2遊技では、レアリプレイの抽選を継続し、AT遊技に移行させるときは、サブ制御手段80は、レアリプレイ当選時に所定の変則押しを報知する。そして、その押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、昇格リプレイが入賞するようにリール31を停止制御する。ここで昇格リプレイが入賞したときは、メイン制御手段50は、遊技状態をRT2遊技からRT3遊技に移行させる。遊技状態がRT3遊技に移行したときは、メイン制御手段50は、AT遊技が開始されたと判断し、フリーズの実行、及びフリーズ中のリール演出を実行する。
メイン制御手段50は、RT3遊技への移行後は、転落リプレイが入賞しない限り、RT3遊技に滞在し続ける。RT3遊技で転落リプレイが入賞して初めて、RT1遊技に移行する。
これに対し、サブ制御手段80は、AT遊技を終了したときは、次遊技から、レアリプレイ当選時に、転落リプレイの入賞を回避するための押し順の報知や、小役3Aの重複当選時に9枚の払出しを受けるための押し順の報知を行わない。したがって、メイン制御手段50による遊技状態の移行(RT3遊技からRT1遊技への移行)と、サブ制御手段80によるAT遊技の終了のタイミングとは必ずしも一致するものではない。
これは、RT3遊技を継続するか否かは、メイン制御手段50によって決定されるものであり、メイン制御手段50は、現在のRT3遊技がAT遊技であるか否かは不明であり、サブ側からメイン側にはAT信号等を送信しないからである。
なお、RT1遊技においてAT遊技の抽選に当選していない状態で、遊技者のストップスイッチ42の操作ミス等によって偶然にレアリプレイ当選時に昇格リプレイが入賞してRT1遊技に移行したときは、サブ制御手段80は、AT準備中ではないと判断するので、一切の報知を行わない。その結果、RT1遊技で抽選されるレアリプレイの当選時に転落リプレイの入賞確率が高くなるので、RT3遊技に移行する前にRT1遊技に転落する可能性が高くなる。
特に、本実施形態のように、左第一停止の押し順が適正であり、中又は右第一停止時にはペナルティを発生させるようにしておくとともに、レアリプレイの当選時に左第一停止時には転落リプレイが入賞するように設定しておけば、当該遊技で転落リプレイを入賞させることができるので、RT3遊技に移行してしまう可能性を低く設定することができる。
また、上記実施形態では説明を省略したが、メイン制御手段50は、外部端子基板と電気的に接続され、メイン制御手段50側から外部端子基板に対して外端信号(AT遊技の実行回数をカウントするための信号)を送信する。その外端信号は、たとえばホールコンピュータに送信される。そして、ホールコンピュータは、各台(スロットマシン10)が、当日、AT遊技の実行回数を含めて、どの程度の払出しがあったか(差枚数情報)等の各種統計情報を収集し、ホールの経営管理に利用する。
ここで、セキュリティ上の理由により、外部端子基板は、メイン制御基板とのみ接続が許可され、セキュリティの面でメイン制御基板より劣るサブ制御基板とは接続されないのが一般的である。したがって、メイン制御基板(メイン制御手段50側)で、AT遊技の実行回数を把握する必要がある。
第1実施形態等のように、メイン制御手段50側でAT遊技及びそのセット数の抽選を行い、メイン制御手段50側でAT遊技の実行(セット)回数を正しく把握できるのであれば、外部端子基板にAT遊技の正しい回数を送信することができる。
これに対し、図10の例のように、サブ制御手段80側でAT遊技の抽選を行う場合において、サブ制御基板からメイン制御基板に対してAT遊技の情報を送信できれば何ら問題はないが、上述したように、信号は、メイン制御基板からサブ制御基板への一方向送信であるので、サブ側からメイン側への信号送信はできない。
そこで、AT遊技の実行の有無をメイン制御手段50側で把握する方法として、フリーズ中のリール演出を検知することが挙げられる。
しかし、上述のように、RT3遊技に移行したときは常にAT遊技であるとは限らず、メイン制御手段50は、現在のRT3遊技がAT遊技であるか否かを判断することができない。
仮に、RT3遊技に移行したとき、AT遊技の実行回数を一律に「+1回」とカウントしてしまうと、AT遊技の実行回数を正しくカウントできないこととなる。
そこで、フリーズ中のリール演出に加えて、RT3遊技に移行したときは、ノーマルリプレイの(単独)当選時に、メイン制御手段50は、指示押し順(左第一停止以外の変則押し)を決定し、その情報をサブ制御手段80に送信する。サブ制御手段80は、指示押し順の情報を受信したときは、AT遊技中であればその押し順を遊技者に報知する。当該遊技において、メイン制御手段50は、指示押し順が一致したか否かを検知し、指示押し順の一致を検知したときに限り、外部にAT信号を送信する方法が挙げられる。
なお、指示押し順の送信は、1回でも可能であるが、RT3遊技(AT遊技)の移行後、最初の複数回に対して行うことで、より信頼性を高めることができるとともに、偶然にRT3遊技に移行したときのAT遊技のカウントを防止することができる。
(6)本実施形態では、フリーズの開始条件としてスタートスイッチ41の操作を例に挙げたが、これに限られるものではなく、ベットスイッチ40の操作、又は第一若しくは第二ストップスイッチ42の操作のタイミングでフリーズを行ってもよい。
例えば、遊技者による第一(最初の)ストップスイッチ42の操作時に、所定位置に「7」図柄が停止したことを条件としてフリーズを開始し、第二及び第三停止については、フリーズを実行している間に「7」揃いをさせるリール演出を行った後、本発明を実施することも可能である。
あるいは、遊技者による第二ストップスイッチ42の操作時に、第一及び第二リール31の「7」図柄が所定の図柄組合せラインに揃っていることを条件としてフリーズを開始し、第三停止については、フリーズを実行している間に前記所定の図柄組合せライン上に「7」図柄を停止させるリール演出を行った後、本発明を実施することも可能である。
また、特定役に当選したときの遊技者による第二ストップスイッチ42の操作時にフリーズを開始し、第三停止については、フリーズを実行している間に、AT遊技の実行を意味する図柄並び(通常遊技中には停止しない上段〜下段の位置)で第三リール31を停止させるリール演出を行った後、本発明を実施することも可能である。
(7)上記第1〜第5実施形態は、それぞれ単独で実施されることに限られず、各実施形態を組み合わせて実施することも可能である。
たとえば、第2実施形態と第3実施形態の組み合わせが挙げられる。
具体的には、第3実施形態のように1つのカウンターC4から各リール31の乱数値を決定し、その値に基づいて各リールの遅延時間を決定する。そして、遅延時間が最も短い(遅延時間がt1である)リール31については、第2実施形態のようにフリーズ解除と同時にそのリール31の回転を開始し、他のリール31については、遅延時間t1を引いた遅延時間の経過後にそのリール31の回転を開始することが挙げられる。
また、第1実施形態と第2実施形態との組み合わせについても同様である。
具体的には、第1実施形態のように3つのカウンターC1〜C3から各リール31の乱数値を決定し、その値に基づいて各リールの遅延時間を決定する。そして、遅延時間が最も短い(遅延時間がt1である)リール31については、第2実施形態のようにフリーズ解除と同時にそのリール31の回転を開始し、他のリール31については、遅延時間t1を引いた遅延時間の経過後にそのリール31の回転を開始することが挙げられる。
さらにまた、第4実施形態のようにリール31の加速域に遅延時間を加算する場合には、第1実施形態のように3つのカウンターC1〜C3の各乱数値から各リール31の遅延時間を決定してもよい。あるいは、第3実施形態のように1個のカウンターC4の乱数値から各リール31の遅延時間を決定してもよい。
さらに、第1実施形態のカウンターC1〜C3、又は第3実施形態のカウンターC4から各リール31の乱数値を決定した後は、その乱数値に基づいて、各リール31の遅延時間を決定すること、各モータ32の遅延ステップ数を決定すること、各リール31の遅延図柄数を決定すること、のいずれであってもよい。
<付記>
本願の原出願の出願当初の請求項に係る発明(原出願当初発明)が解決しようとする課題、原出願当初発明に係る課題を解決するための手段及び原出願当初発明の効果は、以下の通りである。
(a)原出願当初発明が解決しようとする課題
フリーズにおいて、スタートスイッチの操作時にフリーズを行う場合、そのフリーズ中に、それまでの(前遊技での)リールの停止位置と異なる位置にリールを回転させ、特定位置で(例えば遊技者から見て「7」揃いとなるように)停止させた後、フリーズの終了によりリールを回転させることが考えられる。
しかし、前遊技のリールの停止位置と異なる位置にリールを停止させた後に、フリーズの終了とともにリールを回転させると、前遊技での各リールの相対位置関係と異なる相対位置関係を有してリールが回転し、ストップスイッチの操作が受け付けられる。したがって、上記の特定位置でリールを停止させてからスタートスイッチの操作受付けに基づいてリールを回転させると、前遊技でのリールの相対位置関係と、当該遊技でのリールの相対位置関係とが異なるため、上記の特定位置が目押しの補助になるおそれがあるという問題がある。
原出願当初発明が解決しようとする課題は、スタートスイッチの操作を所定時間受け付けないフリーズを行い、このフリーズ中のリール演出を行った後、リールの回転を開始する場合において、フリーズ中のリール演出が目押しの補助にならないようにすることである。
(b)原出願当初発明に係る課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、複数種類の図柄を表示した複数のリール(31)と、前記リールの回転を開始するときに遊技者が操作するスタートスイッチ(41)、及び前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチ(42)を含む操作スイッチと、前記スタートスイッチが操作されたときに前記リールの回転を開始するとともに、前記ストップスイッチが操作されたときに、そのストップスイッチに対応する前記リールを停止制御するリール制御手段(64)と、フリーズの実行条件を満たしたときに、前記スタートスイッチの操作を所定時間受け付けないフリーズを実行するフリーズ制御手段(70)とを備え、前記リール制御手段は、フリーズ中に、少なくとも1つの前記リールを回転させて、それまでの停止位置と異なる位置に前記リールを停止させるフリーズ演出を実行し、フリーズの解除条件を満たしたときに、前記スタートスイッチの操作を受け付けて前記リールの回転を開始するように制御し、各前記リールごとに設けられ、一定周期を有するカウンター(カウンターC1〜C3)と、前記カウンターの値の更新を制御するカウンター制御手段(64a)とを備え、前記カウンター制御手段は、すべての前記カウンターの値を同一の時間間隔で更新する第1の更新と、特定の前記操作スイッチが操作されたときから他の特定の前記操作スイッチが操作されるまでの間に特定のタイミングで一部の前記カウンターの値のみを更新する第2の更新とを有し、前記リール制御手段は、フリーズ演出の終了後、各前記リールごとの前記カウンターの値に対応する遅延時間の経過後にそのリールの回転を開始するように制御することを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、前記リールは、3個設けられ、前記カウンターは、カウンターC1、カウンターC2、カウンターC3を有し、前記カウンター制御手段は、第2の更新として、前記スタートスイッチが操作されたときから最初の前記ストップスイッチが操作されるまでの間は、カウンターC1の値のみを更新し、最初の前記ストップスイッチが操作されたときから2番目の前記ストップスイッチが操作されるまでの間は、カウンターC2の値のみを更新し、2番目の前記ストップスイッチが操作されたときから3番目の前記ストップスイッチが操作されるまでの間は、カウンターC3の値のみを更新することを特徴とする。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、前記スタートスイッチが操作されたときから最後の前記ストップスイッチが操作されるまでの間に繰り返されるループ処理を有し、前記カウンター制御手段は、第2の更新として、前記ループ処理中の特定のタイミングで更新を行うことを特徴とする。
第4の解決手段は、第1〜第3の解決手段において、前記リール制御手段は、各前記リールの図柄数がNであり、前記リールの定速時の1回転時間がTであるとき、「T/N」の整数倍となる遅延時間を決定することを特徴とする。
(原出願当初発明と実施形態との関係)
原出願当初発明において、「フリーズの実行条件を満たしたとき」とは、実施形態では、AT遊技に当選し、スタートスイッチ41が操作されたときに相当する。
「それまでの停止位置と異なる位置」とは、実施形態では、「7」揃い又は「BAR」揃いに相当する。
「フリーズの解除条件を満たしたとき」とは、実施形態では、フリーズに割り当てられた所定時間を経過したとき、又はフリーズに割り当てられた所定時間が経過する前に所定の操作(スタートスイッチやストップスイッチ等の操作)が行われることによって、フリーズがキャンセルされたときに相当する。
また、「第1の更新」は、実施形態では、スロットマシン10の電源がオンであるときに4割込みで「1」ずつ更新されるものである。
さらに、「第2の更新」は、スロットマシン10のメイン制御手段50の内部で実行されるループ処理(プログラム)の中で、所定の処理が実行された時の更新に相当する。
(c)原出願当初発明の効果
原出願当初発明によれば、フリーズ中にリール演出を行ったときは、リール演出終了時のリールの相関位置関係と異なる相関位置関係にして(例えば前遊技での相関位置関係に戻して)リールを定速状態にする(ストップスイッチの操作を受け付ける)ことができる。
したがって、リール演出時の停止出目が目押しの補助になることはなく、遊技の公正を害しないようにすることができる。
10 スロットマシン
11 表示窓
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 メダル投入口
50 メイン(遊技)制御手段
61 役抽選手段
62 役抽選テーブル
63 当選フラグ制御手段
63a 当選フラグ
64 リール制御手段
C1、C2、C3 カウンター
65 停止位置決定テーブル
66 停止図柄判断手段
67 払出し手段
68 特別遊技制御手段
69 遊技状態制御手段
70 フリーズ制御手段
80 サブ(演出)制御手段
81 演出出力制御手段
82 AT制御手段

Claims (1)

  1. 複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
    前記リールの変動を開始するときに遊技者が操作するスタートスイッチ、及び前記リールの変動を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチを含む操作スイッチと、
    前記スタートスイッチが操作されたときに前記リールの変動を開始するとともに、前記ストップスイッチが操作されたときに、そのストップスイッチに対応する前記リールを停止制御するリール制御手段と、
    前記リールの変動を行うフリーズ演出を実行するか否かを決定し、前記フリーズ演出を実行することに決定されたことを条件に、前記フリーズ演出を実行するフリーズ制御手段と、
    画像表示装置を制御する演出出力制御手段と
    を備え、
    前記フリーズ制御手段は、前記フリーズ演出を実行する遊技より前の遊技で、前記フリーズ演出を実行するか否かを決定し、
    前記フリーズ制御手段により前記フリーズ演出を実行することに決定された遊技では、前記演出出力制御手段に対して所定の情報を送信し、
    前記フリーズ制御手段により前記フリーズ演出を実行する遊技では、前記演出出力制御手段に対して特定の情報を送信し、
    前記演出出力制御手段は、前記特定の情報を受信したことに基づいて、前記フリーズ演出に対応する前記画像表示装置の出力を制御し、
    前記リール制御手段は、前記フリーズ演出として特定の図柄の組合せを仮停止させ、前記フリーズ演出を終了した後に前記リールの再変動を行うように制御し、前記リールの前記再変動を行うときは少なくとも1つの前記リールの変動タイミングを遅らせる遅延処理を実行し、
    前記リールの前記再変動を行い、すべての前記リールを所定速度になるまで加速した後、前記ストップスイッチの操作に基づき前記リールを停止可能な状態にする
    ことを特徴とするスロットマシン。
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