以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン10は、メイン制御手段(遊技制御手段)50とサブ制御手段(演出制御手段)80とを備える。
メイン制御手段50は、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行を制御するものである。メイン制御手段50は、メイン制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
また、サブ制御手段80は、遊技中及び遊技待機中における演出の選択・出力等を制御するものである。サブ制御手段80は、サブ制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、演出用のデータ等(演出パターン等)を記憶しておくROM、CPUが各種の演出を出力するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
なお、サブ制御基板は、メイン制御基板の下位に属する制御基板である。そして、メイン制御手段50とサブ制御手段80とは電気的に接続されており、メイン制御手段50からサブ制御手段80に一方向で、演出の出力に必要な信号や情報(コマンド)が送信されるように形成されている。
送信される情報としては、たとえば、メダルが投入された旨の情報、スタートスイッチ41が操作された旨の情報、役の抽選結果(当選役)の情報、リール31の回転が開始された旨の情報、ストップスイッチ42が操作された旨の情報、リール31が停止した旨の情報、各リール31の停止位置(停止図柄)の情報、入賞役の情報、メダルの払出しの情報、遊技状態の情報、内部状態の情報、フリーズ及び擬似遊技に関する情報(後述するフリーズの開始及び終了や、擬似遊技での表示出目、擬似遊技の遊技回数等)が挙げられる。
図1に示すように、メイン制御手段50の入力側(図1中、左側)には、遊技者が遊技を進行するときに操作する操作スイッチであるベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及び(左、中、右)ストップスイッチ42が電気的に接続されている。
ここで、「操作スイッチ」とは、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42を含み、狭義には、遊技を進行し、遊技結果を得るために遊技者が操作するスイッチである。
一方、「操作スイッチ」は、広義には、上記以外に、貯留されたメダルを実際に払い出すとき(ペイアウトするとき)に遊技者が操作する精算スイッチ、演出の進行(発展)を遊技者の意思によって行うときに遊技者が操作する演出スイッチ(チャンスボタン)を含むものである。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態では、常にメダルを3枚投入して遊技を行うように設定されており、ベットスイッチ40を操作することで、3枚のメダルが投入される。なお、これに限らず、1枚ベット用や2枚ベット用のベットスイッチ40を設けてもよい。
また、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
また、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルが投入されると、それがセンサ等によって検知されるように構成されている。したがって、メダル投入口43からのメダルの投入は、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
メイン制御手段50の出力側(図1中、右側)には、3つのモータ32が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。
図2は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。図2では、図柄番号を併せて図示している。図2に示すように、本実施形態では、各リール31ごとに、21個の図柄表示領域が等間隔で配置されているとともに(図柄コマ数が21個)、各図柄表示領域にそれぞれ所定の図柄が表示されている。
また、各リール31には、1個(2個以上であってもよい)のインデックス34が設けられている。インデックス34は、リール31の例えば周側面に凸状に設けられており、リール31が所定位置を通過したかや、1回転したか否か等を検出するときに用いられる。そして、各インデックス34を検知するためのセンサ35が設けられており、インデックス34がセンサ35を検知する(切る)と、リール31が所定位置を通過したことが検知される。
また、リール31のインデックス34を検知した瞬間の基準位置上の図柄が予め記憶されている。これにより、インデックス34を検知した瞬間の基準位置上の図柄を検知することができる。
図3は、スロットマシン10のフロントマスク部(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)11と、各リール31との位置関係を示す図である。各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3個(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓11から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓11から、合計3×3=9個の図柄が見えるように配置されている。
なお、本明細書では、図3中、左リール31の「RP」図柄、中リール31の「スイカ」図柄、及び右リール31の「チェリー」図柄が停止している位置を「上段」と称し、左、中及び右リール31の「赤7」図柄が停止している位置を「中段」と称し、左リール31の「スイカ」図柄、中リール31の「RP」図柄、及び右リール31の「ベル」図柄が停止している位置を「下段」と称する。
そして、左、中及び右リール31のそれぞれ表示窓11内の1図柄を通るラインが、1つの図柄組合せラインとなる。ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。
本実施形態では、図柄組合せラインのうち、10本が有効ラインに設定されている。ここで「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
特に、中リール31の上段の図柄を通る有効ラインは、「上段(左リール31)」−「上段(中リール31)」−「上段(右リール31)」の1本である。また、中リール31の中段の図柄を通る有効ラインは、図3に示す9本である。なお、中リール31の下段の図柄を通る有効ラインは設けられていない。
そして、図柄組合せラインのうち、上記有効ライン以外は、無効ラインとなる。ここで、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
有効ライン及び無効ラインは、メダルの投入枚数や遊技状態等に応じて設定されるが、本実施形態では、常に3枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。そして、常に10本が有効ラインとなる。
なお、これに限らず、メダルの投入枚数は、1枚又は2枚でもよい。また、メダル投入枚数や遊技状態等に応じて、図柄組合せラインのうち、有効ライン及び無効ラインの種類及び数を設定してもよい。
さらに、図1において、サブ制御手段80の出力側には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプ(LED等)であり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(後述するフリーズ及び擬似遊技中の演出画像、AT中の押し順、役の抽選結果に対応する演出等)や、遊技情報等(AT中の遊技回数や獲得枚数等)を表示するものである。
図4は、本実施形態における役(後述する役抽選手段61で抽選される役)の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せ等を示す図である。図4に示すように、役としては、遊技状態移行役、小役、及びリプレイが設けられている。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止すると、その役の入賞となり、その役に対応する枚数のメダルの払出し又は自動投入が行われる(ただし、遊技状態移行役を除く。)。
本明細書では、「いずれかの役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止する」ことを、「その役が入賞する」と称する。
役において、まず、遊技状態移行役とは、その役が当選又は入賞すると、役の当選確率がそれまでと異なる他の遊技状態に移行する役であり、本実施形態では、MB(ミドルボーナス。第2種ビッグボーナス(2BB)ともいう。)が設けられている。
なお、他の遊技状態移行役としては、1BB(第1種ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、SB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
また、遊技状態移行役の入賞によって移行する遊技には、通常遊技以上に出玉率が高く、遊技者にとって有利な遊技と、メダルの増加を目的としない遊技とを有する。
ここで、本実施形態のMBは、MBに当選している遊技状態(MB内部中遊技)を作り出すことを目的とするものであり、MBを入賞させてMB遊技に移行させ、そのMB遊技で遊技者のメダルを増加させることを直接の目的とするものではない。
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役であり、本実施形態では、チェリー、スイカ、ベルA〜Dを備えており、各小役ごとに所定の図柄の組合せが設定されている。なお、ベルAにおける「ANY」とは、いずれの図柄でもよいことを意味している。
特に、ベルは、ベルA〜Dの4種類を備える。ここで、ベルB〜Dは、ストップスイッチ42の押し順に応じて、ベルAである「ANY」−「ベル」−「ANY」の図柄の組合せをどの有効ラインに停止させるかを制御するための「制御役」としての役割を有し、入賞を本来の目的とするものではない。この点については後述する。
また、リプレイ(再遊技役)とは、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行えるようにした役である。
本実施形態では、ノーマルリプレイと、特殊リプレイA〜Cを備え、それぞれ図柄の組合せが異なる。
さらにまた、特殊リプレイA及びBは、複数種類のリプレイを重複当選させるために用いられるものであり、入賞を本来の目的とするものではない。
さらに、特殊リプレイCは、次遊技からBB(ビッグボーナス)遊技を開始させるための役である。上述したように、本実施形態では、遊技状態移行役として1BBは設けられていないが、遊技状態を移行することなくBB遊技を開始する役として、特殊リプレイCを設けている。なお、特殊リプレイCにおける「/」は、「又は」を意味する。たとえば左リール31の図柄は「赤7」又は「ベル」のいずれかという意味である。
さらに、図4において、特定図柄は、抽選される役に対応する図柄の組合せではないが、後述する擬似遊技中において表示する場合がある図柄の組合せである。
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、遊技状態移行役であるMBが挙げられる。MBに当選したときは、リール31の停止時に、MBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、MBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
このように、MBの当選は持ち越されるのに対し、MB以外の役(小役及びリプレイ)は、持ち越されない。役の抽選において、MB以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せ(重複当選時はいずれか1つの役)が有効ラインに停止可能となる場合を有するようにリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口43からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。
メイン制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する(ただし、後述するフリーズの実行時には回転させない場合もある)。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓11内で上下方向(図3中、図柄が上段から下段に移動する方向)に移動表示される。
そして、遊技者は、ストップスイッチ42の操作受付けが有効となっているときにストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(例えば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。
メイン制御手段50(具体的にはリール制御手段64)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
そして、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(すなわち、その役の入賞時)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
図1に示すように、メイン制御手段50は、以下の役抽選手段61等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、メイン制御手段50は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
役抽選手段61は、役(上述した遊技状態移行役、小役及びリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、例えば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がMBの当選領域に属する場合は、MBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
役抽選テーブル62は、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。図5は、遊技状態ごとの抽選される役の種類と当選確率とを示す図である。役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
先ず、非内部中遊技では、遊技状態移行役であるMBと、ベル重複当選、リプレイ単独当選が抽選される。これに対し、MB内部中遊技及びMB遊技中は、MBは抽選されない。すなわち、一旦MBに当選すると、そのMBの入賞に基づくMB遊技が終了するまで、MBは抽選されない。
また、図5において、「+」とは、当該遊技で同時に重複当選することを意味している。たとえばベル重複当選4である「ベルA+ベルB+ベルC」とは、ベルA、ベルB、ベルCの3種類のベルが当該遊技で同時に重複当選することを意味する。同様に、たとえばリプレイ重複当選3である「ノーマルリプレイ+特殊リプレイA+特殊リプレイC」とは、これら3種類のリプレイが当該遊技で同時に重複当選することを意味する。
なお、本実施形態では例示していないが、たとえば遊技状態移行役(MB)と小役やリプレイが重複当選するようにしてもよいのはもちろんである。
ベルは、いずれが1つが単独当選する場合はなく、ベルAと、他の少なくとも1つのベルとの重複当選(ベル重複当選1〜6)を有する。
また、リプレイは、ノーマルリプレイのみが当選するリプレイ単独当選と、ノーマルリプレイ及び少なくとも1つの特殊リプレイの重複当選(リプレイ重複当選1〜4)を有する。
さらにまた、MB内部中遊技では、リプレイ単独当選及びリプレイ重複当選の双方が設けられており、その合算の当選確率は、1/2弱に設定されている。また、MB内部中遊技におけるベル重複当選の合算確率は1/2に設定されている。すなわち、MB内部中遊技では、非当選がほとんどないように設定されている。
これに対し、非内部中遊技では、リプレイは、リプレイ単独当選のみであり、その当選確率は、1/7.3である。
さらに、MB遊技では、小役及びリプレイは抽選されない。ただし、MB遊技中は、全小役の当選フラグ63aがオンとなり、全小役に当選しているときと同一の状態となる。
説明を図1に戻す。
当選フラグ制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ63aのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、当選役に対応するように、MB、チェリー、スイカ、ベルA〜D、ノーマルリプレイ、特殊リプレイA〜Cの各当選フラグ63aを備える。そして、役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ63aをオンにする(当選フラグ63aを立てる)。例えば、チェリーに当選したときは、チェリーに係る当選フラグ63aがオンとなり、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままである。
また、上述したように、遊技状態移行役であるMB以外の役の当選は持ち越されないので、当該遊技でこれらの役に当選し、これらの役の当選フラグ63aがオンにされても、当該遊技の終了時にその当選フラグ63aがオフにされる。
これに対し、MBの当選は持ち越されるので、当該遊技でMBに当選し、当選したMBに係る当選フラグ63aがオンになったときは、そのMBが入賞するまでオンの状態が維持され、そのMBが入賞した時点でオフにされる。
例えば、当該遊技でMBに当選したときは、MBの当選フラグ63aがオンにされ、当該遊技でMBが入賞しなかったときは、MBに係る当選フラグ63aはオンの状態が維持される。そして、次遊技(MB内部中遊技)で、ベル重複当選1に当選したときは、すでにオンであるMBに係る当選フラグ63aのほか、ベルA及びベルBの当選フラグ63aがオンにされる。そして、当該遊技の終了時にMBが非入賞のときは、MBに係る当選フラグ63aのオンの状態が維持されるとともに、ベルA及びベルBの当選フラグ63aはオフにされる。
このように、オンとなる当選フラグ63aの数は、1つに限られるものではない。
リール制御手段64は、リール31の回転開始命令を受信したとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたとき(スタートスイッチ41が操作された旨の信号を受信したとき)に、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御するものである。
なお、前遊技でのリール31の回転開始時から、当該遊技でのスタートスイッチ41が操作された時までの時間が4.1秒を経過していないときは、スタートスイッチ41の操作により役の抽選は行われるものの、スタートスイッチ41が操作された瞬間(直後)にリール31の回転は開始せず、上記4.1秒の経過後にリール31の回転が開始する。このように、スタートスイッチ41の操作時からリール31の回転が開始されるまでの時間を「ウエイト時間」という。
そして、本実施形態では、スタートスイッチ41の操作時に発生するウエイトと、フリーズとは、異なるものである。
リール制御手段64は、本遊技において、役抽選手段61により役の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグ63aのオン/オフを参照して当選フラグ63aのオン/オフに対応する停止位置決定テーブル65を選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
例えば、リール制御手段64は、本遊技において、少なくとも1つの当選フラグ63aがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグ63aがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグ63aがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31を停止制御する。
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでのリール31の回転量(移動コマ数)の範囲内を意味し、本実施形態では、MB遊技を除き、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からの移動コマ数が4コマ以内(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5コマ以内)、いいかえればストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が停止するまでの時間が190ms以内に設定されている。
これにより、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間の図柄から数えてリール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が有効ラインに停止するように制御されることとなる。
すなわち、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が有効ラインに停止しないときには、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄ができる限り有効ラインに停止させるように制御するものである。
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように制御する。
さらに、MB遊技中において、「左リール31の停止制御の範囲内」は、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からの移動コマ数が1コマ以内、いいかえればストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が停止するまでの時間が75ms以内に設定されている。また、MB遊技中において、「中及び右リール31の停止制御の範囲内」は、上記のMB遊技以外の場合と同様に、移動コマ数が4コマ以内(190ms以内)に設定されている。
なお、上記の「ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまで」とは、本遊技中において、ストップスイッチ42の操作受付けが有効になっていることが前提となる。したがって、ウエイト中やフリーズ(擬似遊技)中のように、ストップスイッチ42の操作受付けが無効となっているとき(ストップスイッチ42の機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっていないとき)には、ストップスイッチ42が操作されても、リール31の停止制御を実行しないか、又は本遊技の遊技結果を示すものではない図柄の表示状態とする。
また、「ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からの移動コマ数が4コマ以内」、「ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が停止するまでの時間が190ms以内」は、本遊技で適用されるものであり、擬似遊技中のリール変動時においては、適用するか否かは任意である。したがって、擬似遊技では、最大移動コマ数が4コマ(190ms)を超えて図柄の表示状態とすることも可能である。
また、MB及び小役又はリプレイの当選フラグ63aがオンであるときは、小役又はリプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、小役又はリプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御される。したがって、MBと小役又はリプレイとが重複入賞(当該遊技で同時に入賞)することはない。
また、リール制御手段64は、押し順検出手段64aを備える。
ストップスイッチ42が操作されると、そのストップスイッチ42が操作された旨の信号が押し順検出手段64aに入力される。この信号を判別することで、押し順検出手段64aは、どのストップスイッチ42が操作されたかを検出する。押し順の検知は、第一停止と第二停止とを検知して、左中右〜右中左の6通りのうちのいずれであるかを検出する。
停止位置決定テーブル65は、当選フラグ63aのオン/オフの状態ごとに対応して設けられており、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。具体的には、各停止位置決定テーブル65には、例えば1番の図柄(左リール31であれば「チェリー」)が中段(上段又は下段でも可)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して、何番の図柄を上段に停止させる、というように停止位置が定められている。
停止位置決定テーブル65は、以下のテーブルを備える。
MBテーブルは、MB(のみ)の当選フラグ63aがオンであるとき(非内部中遊技でMBに当選したとき、又はMB内部中遊技で役の非当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、かつストップスイッチ42の押し順に応じて、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
図6は、当選役に対する、ストップスイッチ42の押し順と入賞役との関係を示す図である。
図6に示すように、MB当選時(MBテーブル)は、ストップスイッチ42の押し順が右中左であることを条件に、MBが入賞可能となるように設定されている。したがって、それ以外の押し順のときは、たとえ目押しが正確であっても、MBは入賞しないように設定されている。
ここで、本実施形態におけるストップスイッチ42の押し順は、押し順報知が行われたとき以外は、常に第一停止左、すなわち左中右か左右中と定めている。そして、仮に遊技者が(押し順非報知時に)第一停止中又は右で操作したときは、ペナルティを課すように制御する。ペナルティとしては、たとえば、ATやBB遊技の抽選に関して所定の制限を課すこと、具体的にはペナルティ発生時から一定の遊技回数を消化するまでAT等の抽選を行わないこと等が挙げられる。
特に本実施形態のATは、MB内部中遊技でのみ実行されるので、MB当選時の遊技がATである場合はない。したがって、MB当選時の遊技では、遊技者は、常に第一停止左でストップスイッチ42を操作するはずであるから、当選したMBが入賞する場合はない。
さらに本実施形態では、MB内部中遊技では、小役とリプレイの当選とで、約99.99%を占めており、非当選となることはきわめて稀である。したがって、MB内部中遊技であっても、MBテーブルが用いられるのは稀であり、かつ、MBは上述したように右中左の押し順であることがMBの入賞の条件に設定されていので、MB内部中遊技であってもMBが入賞するのはきわめて稀である。
なお、仮に、MB内部中遊技においてMBが入賞可能となった遊技(MBテーブルが用いられる遊技)では、第一停止左となるいずれかの押し順を遊技者に指示(報知)することで、MBの入賞を回避するように設定されている。
チェリーテーブルは、チェリー(のみ)の当選フラグ63aがオンであるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、チェリーに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、チェリーに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
スイカテーブル、及びリプレイ単独当選テーブルについても、チェリーテーブルと同様である。すなわち、チェリーテーブル中、「チェリー」を、それぞれ「スイカ」及び「ノーマルリプレイ」と読み替えたものに相当する。
なお、チェリー、スイカ、ノーマルリプレイは、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、これらの当選役が入賞可能である。ただし、これらの役の当選時の遊技であっても、押し順非報知時の第一停止中又は右の操作は、ペナルティとなる。
また、ノーマルリプレイは、後述するように、ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず常に入賞させることができるが、チェリー及びスイカは、対象図柄が有効ラインに停止するタイミングでストップスイッチ42を操作すること(目押し)が必要となる。
また、ベル重複当選1テーブルは、当該遊技でベルA+Bの重複当選となったとき(ベルA及びベルBの当選フラグ63aがオンであるとき)に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「左中右」であるときは、中リール31の停止時に中段に「ベル」図柄を停止させるとともに、ストップスイッチ42の押し順が「左中右」以外であるときは、中リール31の停止時に上段に「ベル」図柄を停止させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
ここで、ベルAの図柄の組合せは、「ANY」−「ベル」−「ANY」であり、中リール31の「ベル」図柄が中段に停止すれば、(左及び右リール31の停止図柄にかかわらず)ベルAの入賞となり、かつベルAに対応する図柄の組合せが9本の有効ラインに停止したこととなる(図3参照)。
これに対し、中リール31の「ベル」図柄が上段に停止したときは、1本の有効ラインに停止したこととなる。
以上のように、本実施形態では、ベルAが9本の有効ラインに停止する押し順が「正解押し順」であり、ベルAが1本の有効ラインに停止する押し順が「不正解押し順」となる。
さらに、本実施形態では、ベルAの入賞時は、遊技者に対し、「ベル」図柄が有効ラインに停止したことを一見して理解できるようにするために、いずれかの一直線状のラインに、「ベル」−「ベル」−「ベル」図柄の組合せを停止させるように、各リール31の停止位置が定められている。どのラインに「ベル」揃いを停止させるかは任意である。
ベル重複当選2テーブルは、当該遊技でベルA+Cの重複当選となったときに用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「左右中」であるとき(押し順正解時)は、中リール31の停止時に中段に「ベル」図柄を停止させるとともに、ストップスイッチ42の押し順が「左右中」以外であるとき(押し順不正解時)は、中リール31の停止時に上段に「ベル」図柄を停止させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
同様に、ベル重複当選3テーブルは、当該遊技でベルA+Dの重複当選となったときに用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「中左右」であるとき(押し順正解時)は、中リール31の停止時に中段に「ベル」図柄を停止させるとともに、ストップスイッチ42の押し順が「中左右」以外であるとき(押し順不正解時)は、中リール31の停止時に上段に「ベル」図柄を停止させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
ベル重複当選4テーブルは、当該遊技でベルA+B+Cの重複当選となったときに用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「中右左」であるとき(押し順正解時)は、中リール31の停止時に中段に「ベル」図柄を停止させるとともに、ストップスイッチ42の押し順が「中右左」以外であるとき(押し順不正解時)は、中リール31の停止時に上段に「ベル」図柄を停止させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
また、ベル重複当選5テーブルは、当該遊技でベルA+B+Dの重複当選となったときに用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「右左中」であるとき(押し順正解時)は、中リール31の停止時に中段に「ベル」図柄を停止させるとともに、ストップスイッチ42の押し順が「右左中」以外であるとき(押し順不正解時)は、中リール31の停止時に上段に「ベル」図柄を停止させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
同様に、ベル重複当選6テーブルは、当該遊技でベルA+C+Dの重複当選となったときに用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「右中左」であるとき(押し順正解時)は、中リール31の停止時に中段に「ベル」図柄を停止させるとともに、ストップスイッチ42の押し順が「右中左」以外であるとき(押し順不正解時)は、中リール31の停止時に上段に「ベル」図柄を停止させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
図6では、上述したベルの6種類の重複当選と入賞役との関係を示している。図6中、「9枚」とは、9枚の払出しとなるように中リール31の停止時に中段に「ベル」図柄が停止することを意味し、「1枚」とは、1枚の払出しとなるように中リール31の停止時に上段に「ベル」図柄が停止することを意味する。
なお、通常遊技(非AT等)の押し順非報知時は、第一停止左が前提であるので、ベル重複当選3〜6時には、遊技者のストップスイッチ42の操作ミス等がない限り、押し順正解にはならない。
また、図2に示すように、すべてのリール31において、「ベル」図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、リール31の停止制御の範囲内において、(MB遊技中の左リール31を除き)所望の位置に「ベル」図柄を停止させることができる。よって、ベル重複当選時には、リール制御手段64は、MB遊技以外は、常に、所望の図柄組合せラインに、「ANY」−「ベル」−「ANY」図柄の組合せを停止させることができる。
なお、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール31の停止制御の範囲内において、所望の有効ラインに対象図柄を停止させることができること(常に入賞させることができること)を、「引込み率(PB)=1」という。これに対し、遊技者の目押しによらなければ有効ラインに対象図柄を停止させることができないこと(常に入賞させることができないこと)を、「PB≠1」という。
また、図2に示すように、すべてのリール31において、「RP」図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、ノーマルリプレイについても、ベルAと同様に、「PB=1」である。
リプレイ重複当選1テーブルは、ノーマルリプレイと特殊リプレイAとの重複当選時(ノーマルリプレイ及び特殊リプレイAの当選フラグ63aがオンであるとき)に用いられ、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、ノーマルリプレイを入賞させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
リプレイ重複当選2テーブルは、ノーマルリプレイと特殊リプレイBとの重複当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、ノーマルリプレイを入賞させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
リプレイ重複当選3テーブルは、ノーマルリプレイ、特殊リプレイA、及び特殊リプレイCの重複当選時(ノーマルリプレイ、特殊リプレイA、特殊リプレイCの当選フラグ63aがオンであるとき)に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「右中左」であるときは特殊リプレイCを中段ラインに入賞させ、「右中左」以外の押し順であるときはノーマルリプレイを入賞させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
ここで、図2に示すように、「赤7」図柄は、各リール31に1個ずつ設けられている。したがって、遊技者が、右中左の押し順でストップスイッチ42を操作するとともに、すべてのリール31について「赤7」図柄を狙えば、中段ラインに「赤7」−「赤7」−「赤7」を停止させることができる。
また、右及び中リール31について「赤7」図柄を中段に停止させることができないときは、「RP」図柄を中段に停止させる。また、左リール31について「赤7」図柄を中段に停止させることができないときは「ベル」図柄を中段に停止させる。上述のように、「ベル」及び「RP」図柄は、いずれも「PB=1」の配置であるので、常に中段に停止させることができる。
リプレイ重複当選4テーブルは、ノーマルリプレイ、特殊リプレイB、及び特殊リプレイCの重複当選時に用いられ、ストップスイッチ42の押し順が「右中左」であるときは特殊リプレイCを入賞させ、「右中左」以外の押し順であるときはノーマルリプレイを入賞させるように、リール31の停止位置が定められたものである。
図6では、上述したリプレイ重複当選時において、ストップスイッチ42の押し順と入賞役との関係を図示している。リプレイ重複当選1及び2時は、いずれの押し順でもノーマルリプレイを入賞させ、特殊リプレイA又はBを入賞させる場合はない。
また、リプレイ重複当選3及び4時では、右中左の押し順では特殊リプレイCを入賞させ、それ以外の押し順ではノーマルリプレイを入賞させる。
なお、リプレイの入賞時には、どのリプレイが入賞しても、当該遊技で遊技者に与える利益(再遊技)は同一である。ただし、特殊リプレイC入賞時には、後述するように次遊技からBB遊技を開始させる。
また、以上のリプレイ重複当選時の停止位置決定テーブル65において、ノーマルリプレイが停止する有効ラインを、当選役(条件装置)ごとに異ならせてもよく、同一の有効ラインであってもよい。あるいは、一部のリプレイの重複当選時は平行の有効ラインに停止させ、他のリプレイの重複当選時は斜めの有効ラインに停止させるようにしてもよい。また、いずれかのリプレイ重複当選時に、ストップスイッチ42の押し順によって、ノーマルリプレイが入賞する有効ラインを異ならせてもよい。
MB遊技中テーブルは、MB遊技で用いられるものであり、いずれかの小役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
すべての当選フラグ63aがオフであるときは、非当選テーブルが用いられる。
非当選テーブルは、すべての当選フラグ63aがオフであるとき(すなわち、非内部中遊技における役の非当選時)に用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。したがって、非当選テーブルは、MB内部中遊技で用いられることはない。
一方、MB内部中遊技でいずれかの小役の当選となったときは、まず、当該遊技で当選した小役の入賞を優先し、その小役を入賞させることができないときは、次に、当選を持ち越しているMBを入賞可能に制御し、さらにMBも入賞させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させない停止位置決定テーブル65が用いられる。
たとえばMB内部中遊技においてチェリーに当選した場合において、第一停止左でストップスイッチ42が操作されたときに、「チェリー」図柄を有効ラインに停止可能であれば「チェリー」図柄を有効ラインに停止させ、チェリーを入賞させる。また、第一停止左であれば、その時点でMBの非入賞が確定する。さらにまた、第一停止左でストップスイッチ42が操作されたときに「チェリー」図柄を有効ラインに停止させることができなかったときは、当該遊技ではチェリーもMBも入賞しない。
同様に、MB内部中遊技においてスイカに当選した場合において、第一停止左でストップスイッチ42が操作されたときに、「スイカ」図柄を有効ラインに停止可能であれば「スイカ」図柄を有効ラインに停止させる。第二、第三停止時においても同様に、「スイカ」図柄を有効ラインに停止可能であれば「スイカ」図柄を有効ラインに停止させ、スイカを入賞させるように制御する。
また、第一停止左であれば、その時点でMBの非入賞が確定する。さらにまた、ストップスイッチ42が操作されたときに「スイカ」図柄を有効ラインに停止させることができなかったときは、第一停止左の遊技ではスイカもMBも入賞しない。
さらにまた、MB内部中遊技において、ベル重複当選となったときは、ベルAは「PB=1」であるから、当該遊技では常にベルAが入賞し、MBが入賞する場合はない。
同様に、MB内部中遊技において、リプレイの単独当選又は重複当選となったときは、まず、当該遊技で当選したリプレイの入賞を優先し、そのリプレイを入賞させることができないときは、次に、当選を持ち越しているMBを入賞可能に制御し、さらにMBも入賞させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させない停止位置決定テーブル65が用いられる。
ここで、本実施形態のリプレイは「PB=1」であるから、当該遊技では常にリプレイが入賞し、MBが入賞する場合はない。
次に、擬似遊技中に用いられ、図柄の表示状態とするための制御テーブルとして、「RP」非表示テーブル、「RP」表示テーブル、特定図柄非表示テーブル、特定図柄表示テーブルを備える。これらの制御テーブルが用いられたときは、ストップスイッチ42の操作を契機としてそのストップスイッチ42に対応するリール31を図柄の表示状態(揺れ変動)とするものである。
「RP」非表示テーブルは、左及び中リール31の表示時に、本遊技時と同様の最大移動コマ数が4コマ以内で、「RP」図柄を中段に表示させるとともに、右リール31の表示時には、「RP」図柄を中段に表示させないように(たとえば上段又は下段に「RP」図柄を停止させるように)、図柄の表示状態を定めたものである。
また、「RP」表示テーブルは、左、中及び右リール31の表示時に、本遊技時と同様の最大移動コマ数が4コマ以内で、「RP」図柄を中段に表示させる(「RP」揃いとなる)ように、図柄の表示状態を定めたものである。
なお、「RP」非表示テーブル及び「RP」表示テーブルが用いられる擬似遊技では、ストップスイッチ42の押し順に関する報知は行われないので、第一停止左となる。
さらに、「RP」図柄については、全リール31について5コマ以内の間隔で配置されているので、最大移動コマ数が4コマ以内で常に「RP」図柄を中段に表示させることができる。
特定図柄非表示テーブルは、右中左の押し順でストップスイッチ42を操作したときに、右及び中リール31の表示時に、「BAR」図柄を中段に表示させるとともに、左リール31の表示時には、「BAR」図柄を中段に表示させないように(たとえば上段又は下段に「BAR」図柄を停止させるように)、図柄の表示状態を定めたものである。また、右中左以外の押し順でストップスイッチ42を操作したときは、押し順不一致となるストップスイッチ42に係るリール31については、中段に「RP」図柄を停止させる。
また、特定図柄表示テーブルは、右中左の押し順でストップスイッチ42を操作したときに、右、中及び左リール31の表示時に、「BAR」図柄を中段に表示させる(「BAR」揃いとなる)ように、図柄の表示状態を定めたものである。さらにまた、右中左以外の押し順でストップスイッチ42を操作したときは、押し順不一致となるストップスイッチ42に係るリール31については、中段に「RP」図柄を停止させる。
なお、特定図柄非表示テーブル及び特定図柄表示テーブルが用いられる擬似遊技では、「右中左」の押し順で操作すべきこと、及び各リール31ともに「BAR」図柄を狙うべきことが報知される。
「BAR」図柄を中段に表示させるときの制御については、本実施形態では、どのタイミングでストップスイッチ42が操作されても強制的に「BAR」図柄を中段に表示させる制御を行う。したがって、ストップスイッチ42が操作された瞬間に、中段ラインから5図柄を超える位置に「BAR」図柄が存在したとしても、強制的に「BAR」図柄を中段まで引き込む。
すなわち、擬似遊技専用の制御テーブルでは、ストップスイッチ42が操作された瞬間から図柄の表示状態とするまでの最大移動コマ数は、本遊技における最大4コマ以内に限られるものではない。
ただし、これに限らず、本遊技時の停止制御と同様の制御によって、ストップスイッチ42が操作された瞬間から4コマ先以内に「BAR」図柄が存在するときは「BAR」図柄を中段に表示させ、ストップスイッチ42が操作された瞬間から5コマを超える位置に「BAR」図柄が存在する場合には、「BAR」図柄を中段に表示することを行わず、「RP」表示テーブルと同様に「RP」図柄を中段に表示させる等をしてもよい。
また、擬似遊技中では、ストップスイッチ42が操作された瞬間から図柄の表示状態とするまでのリール31の回転速度は、いかなるものであってもよい。たとえば、「BAR」図柄が中段を通りすぎた瞬間にストップスイッチ42が操作され、かつ「BAR」図柄を中段に位置させるときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間から、リール31が定速であるときの速度をできる限り維持して、「BAR」図柄が中段に位置する瞬間まで定速を維持し、その後減速して「BAR」図柄を中段に位置させてもよい。
あるいは、ストップスイッチ42が操作された瞬間から図柄の表示状態となるまでの速度を、通常時(本遊技時におけるストップスイッチ42が操作された瞬間から図柄の停止となるまで)の速度よりも遅くし(スロー回転させ)、「BAR」図柄を中段に位置させてもよい。
説明を図1に戻す。
停止図柄判断手段66は、各リール31の停止時ごとに、有効ラインに停止した図柄を判断する。また、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判断する。停止図柄判断手段66は、例えばインデックス34を検知してからのモータ32のステップ数を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
払出し手段67は、停止図柄判断手段66により、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。
遊技状態制御手段68は、MB(遊技状態移行役)の当選又は入賞に基づき遊技状態を移行させるとともに、MB遊技の開始及び終了を制御するものである。
ここで、「遊技状態」とは、メイン制御手段50で移行が制御される状態であり、MBの当選又は入賞等によって移行する。
図7は、遊技状態の移行を示している。本実施形態の遊技状態は、図7中、二重ライン囲みで図示しており、非内部中遊技、MB内部中遊技、及びMB遊技の3つである。非内部中遊技及びMB内部中遊技は、MB遊技以外の遊技状態をいい、「一般遊技」等と称される。
「非内部中遊技」とは、MBに当選していない(MBの当選が持ち越されていない)遊技をいう。また、「MB内部中遊技」とは、当該遊技以前の遊技においてMBに当選しているが、当選したMBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止(入賞)していない(MBの当選が持ち越されている)遊技をいう。
図5で示したように、本実施形態では、各遊技状態ごとに役抽選テーブル62が異なっている(少なくとも1つの役の当選確率が異なっている)。
遊技状態制御手段68は、非内部中遊技においてMBに当選し、当該遊技でMBが入賞しなかったときは、次遊技からMB内部中遊技に移行する。MB内部中遊技は、当選したMBが入賞するまで継続する。そして、当選したMBが入賞すると、遊技状態制御手段68は、MB遊技に移行する。MB遊技は、所定の終了条件を満たすまで(たとえば、払出し枚数が所定枚数に到達するまで)継続する。そして、MB遊技が終了すると、遊技状態制御手段68は、遊技状態を非内部中遊技に移行させる。
なお、上述したように、MBは、押し順が右中左であることを条件として入賞可能となるが、当該押し順は、ペナルティに設定しているので、遊技者が意図的に逆押ししたり操作ミスをしない限り、当該押し順でストップスイッチ42が操作されることはない。このため、MBが入賞することはない。したがって、MBの当選後は、MBが入賞しない状態、すなわちMB内部中遊技がずっと継続することとなる。よって、当選したMBが入賞することは稀であるから、MB遊技が実行されることも稀である。
また、MBの当選確率は任意に設定できるが、本実施形態では、比較的高確率(図5の例では1/8)に設定されている。これにより、仮に、当選したMBが入賞してMB遊技に移行し、そのMB遊技が終了して非内部中遊技に移行すると、早期にMBに当選してMB内部中遊技となる。
図1において、内部状態制御手段69は、MB内部中遊技における内部状態の移行を制御するものである。図7では、MB内部中遊技における内部状態を示している。内部状態は、図7中、太線囲みで図示している。
「内部状態」とは、メイン制御手段50で移行が制御される状態であり、本実施形態では、MB内部中遊技(1つの遊技状態)において複数設けられている。
本実施形態の内部状態は、通常遊技、通常中BB遊技待機、通常中BB遊技、AT準備中、AT、AT中特殊、AT中BB遊技待機、AT中BB遊技を有する。そして、これらの内部状態間の移行は、当該遊技における当選役、ストップスイッチ42の押し順、動作パターンの抽選結果によって行われる。また、一つの内部状態から他の内部状態に移行するときは、前記一つの内部状態における遊技終了時(全リール31が停止して当該遊技の遊技結果を表示した時)に行われる。
なお、図7中、「ベル」とは、「ベル重複当選時」を意味する。そして、「ベル30回」とは、「ベル重複当選となった遊技がトータルで30回」を意味し、「ベル押し順不正解」とは、ベル重複当選時の押し順不正解時を意味し、「ベル押し順不正解3回」とは、「ベル重複当選時に押し順不正解となった遊技が通算(累積)で3回」を意味する。
また、「リプレイ押し順」とは、「リプレイ重複当選時に、内部状態を移行させる条件を満たす押し順でストップスイッチ42が操作されたこと」を意味する。
さらに、「押し順不正解」となるのは、正解押し順が報知されないために押し順不正解になる場合と、正解押し順が報知されたが遊技者の操作ミスによって押し順不正解になる場合とを有する。
図8及び図9は、リプレイ重複当選時におけるストップスイッチ42の押し順とメイン内部状態の移行との関係を示す図である。
図8及び図9において、「維持」とは、現在の内部状態が維持される(内部状態の移行がない)ことを示し、「昇格」又は「転落」は、内部状態が移行されることを示す。
内部状態において、通常遊技は、いわゆる非AT中かつ非BB遊技中であり、この通常遊技中にAT及びBBの抽選が行われる。なお、ATの抽選は、サブ制御手段80のみで行い、BBの抽選は、メイン制御手段50及びサブ制御手段80の双方で行われる。
通常遊技において、ATやBBに当選していないときは、リプレイの重複当選時にストップスイッチ42の押し順報知は行われない。したがって、遊技者は、第一停止左の押し順で遊技を消化する。これにより、図8及び図9に示すように、どのリプレイの重複当選となったときでも、第一停止左時は、通常遊技が維持される。
一方、たとえば通常遊技においてATに当選すると、サブ制御手段80(後述する操作情報報知手段82。以下、押し順を報知する場合は同じ。)は、リプレイ重複当選1時に、「中左右」の押し順を報知する。この遊技で中左右の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、次遊技から、内部状態をAT準備中に移行させる。
同様に、通常遊技においてATに当選すると、サブ制御手段80は、リプレイ重複当選2時に、「中右左」の押し順を報知する。この遊技で中右左の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、次遊技から、内部状態をAT準備中に移行させる。
内部状態が通常遊技からAT準備中に移行した旨の情報は、メイン制御手段50からサブ制御手段80に送信される。
次に、AT当選後のAT準備中において、サブ制御手段80は、リプレイ重複当選1時に、「中左右」の押し順を報知する。この遊技で中左右の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、次遊技から、内部状態をATに移行させる。
同様に、AT当選後のAT準備中において、サブ制御手段80は、リプレイ重複当選2時に、「中右左」の押し順を報知する。この遊技で中右左の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、次遊技から、内部状態をATに移行させる。
さらにまた、AT当選後のAT準備中において、サブ制御手段80は、リプレイ重複当選3時は、「右左中」の押し順を報知する。この遊技で右左中の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、内部状態のAT準備中を維持する。一方、この遊技で、右左中以外の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、内部状態制御手段69は、内部状態をAT準備中から通常遊技に移行させる。
また、AT当選後のAT準備中において、サブ制御手段80は、リプレイ重複当選4時は、「中右左」の押し順を報知する。この遊技で中右左の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、内部状態のAT準備中を維持する。一方、この遊技で、中右左以外の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、内部状態制御手段69は、内部状態をAT準備中から通常遊技に移行させる。
以上のようにして、ATの抽選に当選したときは、サブ制御手段80は、通常遊技からAT準備中を経てATに移行させるようにストップスイッチ42の押し順を報知する。また、AT準備中において、リプレイ重複当選3又は4時は、6通りの押し順のうち、1つの押し順がAT準備中を維持する押し順に設定され、他の5通りの押し順は、通常遊技に転落させる押し順に設定されている。このため、AT当選後のAT準備中において、リプレイ重複当選3又は4となったときは、AT準備中を維持する押し順を報知する。
また、ATに当選していないときに、リプレイ重複当選1又は2時に、遊技者のストップスイッチ42の操作ミスで、偶然に、AT準備中に移行する押し順でストップスイッチ42が操作されたときであっても、内部状態制御手段69は、次遊技から遊技状態をAT準備中に移行させる。
ただし、サブ制御手段80は、ATに当選していない状態でAT準備中に移行したので、そのAT準備中では押し順を報知しない。これにより、AT準備中から通常遊技に転落する可能性は高くなる。特に、第一停止左を原則として遊技を消化させるので、意図しないAT準備中に移行した後、リプレイの重複当選となったときに、第一停止左の押し順であれば、通常遊技に転落させることができる。
さらに、AT中は、リプレイ重複当選3又は4時に、内部状態制御手段69は、AT中特殊に移行させるか否かの抽選を行う。そして、この抽選に非当選となったときは、ATを維持する押し順(5通りのうちのいずれか)を報知し、この抽選に当選したときは、AT中特殊に移行する押し順、たとえばリプレイ重複当選3時は「中左右」の押し順を報知する。
AT中特殊は、10ゲームを消化するか又はBBに当選するかのいずれか一方を満たしたときに終了する。AT中特殊においてBBに当選することなく10ゲームを消化したときは、(ストップスイッチ42の押し順等にかかわらず)、内部状態をATに移行させる。また、AT中特殊でBBに当選したときは、(AT中BB遊技待機を経ることなく)次遊技からAT中BB遊技に移行させる。
AT中特殊では、リプレイ重複当選3又は4となったときは、BBの当選となる。リプレイ重複当選3又は4の合算確率は、「1/5」であるので(図5)、AT中特殊の10ゲーム間は、「1/5」の確率でBBに当選することとなる。そして、AT中特殊でリプレイ重複当選3又は4となったときは、逆押しすべきこと及び「赤7」揃いを狙うべきことを報知する。
また、通常遊技中にBBに当選した場合において、リプレイ重複当選1時に、サブ制御手段80は、「中右左」の押し順を報知する。この遊技で中右左の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、次遊技から、内部状態を通常中BB遊技待機に移行させる。
同様に、通常遊技中にBBに当選した場合において、リプレイ重複当選2時に、サブ制御手段80は、「中左右」の押し順を報知する。この遊技で中左右の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、次遊技から、内部状態を通常中BB遊技待機に移行させる。
通常遊技から通常中BB遊技待機に移行した旨の情報は、メイン制御手段50からサブ制御手段80に送信される。
次に、BB当選後の通常中BB遊技待機において、リプレイ重複当選3時に、サブ制御手段80は、「右中左」の押し順(逆押し)でストップスイッチ42を操作し、かつ、「「赤7」揃いを狙え!」等の報知を行う。当該遊技で、右中左の押し順でストップスイッチ42が操作され、かつ「赤7」図柄を狙うと、中段ラインに「赤7」揃い(特殊リプレイC)が停止する(図3と同じ停止形)。
一方、目押しにかかわらず、当該遊技で右中左の押し順でストップスイッチ42が操作されれば、特殊リプレイCである「赤7/ベル」−「赤7/RP」−「赤7/RP」が中段に停止する。
ここで、内部状態制御手段69は、特殊リプレイCの入賞をもって、内部状態を通常中BB遊技に移行させるので、「赤7」揃いが成立しなくても、通常中BB遊技に移行させる。
なお、通常中BB遊技待機においてリプレイ重複当選3又は4となったときに、右中左の押し順でストップスイッチ42が操作されたことを条件として(停止出目、すなわち入賞役を判断せずに)、通常中BB遊技に移行してもよい。
このことは、以下に説明するAT中BB遊技待機においても同様であり、AT中BB遊技待機においてリプレイ重複当選3又は4となったときに、右中左の押し順でストップスイッチ42が操作されたことを条件としてAT中BB遊技に移行させてもよい。
さらにこの場合には、特殊リプレイCの図柄の組合せを「赤7」−「赤7」−「赤7」とし、「PB≠1」としてもよい。
また、本実施形態では、特殊リプレイCは、右中左の押し順でしか入賞しないので、通常中BB遊技又はAT中BB遊技への移行条件を特殊リプレイCの入賞としたときは、右中左の押し順でストップスイッチ42が操作されたという条件を含むものである。
同様に、BB当選後の通常中BB遊技待機において、リプレイ重複当選4時に、サブ制御手段80は、「右中左」の押し順でストップスイッチ42を操作しつつ、かつ、「「赤7」揃いを狙え!」等の報知を行う。この遊技で右中左の押し順でストップスイッチ42が操作されると、特殊リプレイCが入賞し、「赤7」図柄を狙えば「赤7」揃いが停止する。そして、内部状態制御手段69は、次遊技から、内部状態を通常中BB遊技に移行させる。
また、通常中BB遊技待機において、リプレイ重複当選3時に、「右中左」以外の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、内部状態制御手段69は、次遊技から、内部状態を通常遊技に移行(転落)させる。
同様に、通常中BB遊技待機において、リプレイ重複当選4時に、「右中左」以外の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、内部状態制御手段69は、次遊技から、内部状態を通常遊技に移行(転落)させる。
さらにまた、BB当選後の通常中BB遊技待機中において、リプレイ重複当選1時は、サブ制御手段80は、「中左右」の押し順を報知する。この遊技で中左右の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、内部状態の通常中BB遊技待機を維持する。一方、この遊技で、中左右以外の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、内部状態制御手段69は、内部状態を通常中BB遊技待機から通常遊技に移行させる。
同様に、BB当選後の通常中BB遊技待機において、リプレイ重複当選2時は、サブ制御手段80は、「中右左」の押し順を報知する。この遊技で中右左の押し順でストップスイッチ42が操作されると、内部状態制御手段69は、内部状態の通常中BB遊技待機を維持する。一方、この遊技で、中右左以外の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、内部状態制御手段69は、内部状態を通常中BB遊技待機から通常遊技に移行させる。
なお、BBに当選しているときに、遊技者の操作ミスでBB遊技待機から通常遊技に転落したときは、再度、通常遊技から通常中BB遊技待機に移行するための押し順を報知し、さらに通常中BB遊技待機から通常中BB遊技に移行するための押し順(及び「赤7」揃いを狙うべき旨)を報知する。
以上のようにして、BBの抽選に当選したときは、メイン制御手段50側の内部状態を、通常遊技から通常中BB遊技待機に移行させ、さらにこの内部状態でリプレイ重複当選3又は4時に逆押しで「赤7」揃いを狙わせて、BBの入賞態様を作り出す。また、通常中BB遊技待機において、リプレイ重複当選1又は2となったときは、6通りの押し順のうち、1つの押し順が通常中BB遊技待機を維持する押し順に設定され、他の5通りの押し順は、通常遊技に転落させる押し順に設定されている。このため、BB当選後の通常中BB遊技待機においてリプレイ重複当選1又は2となったときは、通常中BB遊技待機を維持する押し順を報知する。
なお、BBに当選していない通常遊技において、リプレイ重複当選1又は2時に、遊技者のストップスイッチ42の操作ミスで、偶然に、通常中BB遊技待機に移行する押し順でストップスイッチ42が操作されたときであっても、内部状態制御手段69は、次遊技から遊技状態を通常中BB遊技待機に移行させる。
ただし、BBに当選していない状態で通常中BB遊技待機に移行したときは、サブ制御手段80は、その通常中BB遊技待機では押し順を報知しない。これにより、通常中BB遊技待機から通常遊技に転落する可能性は高くなる。特に、第一停止左を原則として遊技を消化させるので、意図しない通常中BB遊技待機に移行した後、リプレイの重複当選となったときに、第一停止左の押し順でストップスイッチ42が操作されれば、通常遊技に転落させることができる。
また、図7に示すように、内部状態制御手段69は、通常中BB遊技でベルが30回入賞したときは、通常中BB遊技を終了させて、通常遊技又は通常中BB遊技待機に移行させる。特に本実施形態では、BBの抽選は、BB遊技中であっても行われる。そして、BB遊技中にBBに当選したときは、内部状態制御手段69は、BB連としてその当選をストックする(BB当選フラグ等を用いて記憶する)。また、BB遊技中は、2回以上BBに当選する場合を有し、BBは、当選した数だけストックする。
BB遊技の終了後、BB連であるときは、通常中BB遊技待機に移行させて、リプレイ重複当選3又は4になるまでその内部状態を維持し、その内部状態でリプレイ重複当選3又は4となったときは、逆押しかつ「赤7」揃いを遊技者に行わせ、特殊リプレイC(「赤7」揃い)を入賞させることで通常中BB遊技に移行させる。
これに対し、BB遊技の終了後にBB連でないときは、通常遊技に移行させる。
なお、上記は、AT中も同様である。内部状態制御手段69は、AT中BB遊技でベルが30回入賞したときは、AT中BB遊技を終了させて、AT又はAT中BB遊技待機に移行させる。ここで、AT中BB遊技でBBに当選したときは、BB連としてその当選をストックし、AT中BB遊技の終了後は、AT中BB遊技待機に移行させる。これに対し、AT中BB遊技の終了後にBB連でないときは、ATに移行させる。
さらに本実施形態では、通常中BB遊技又はAT中BB遊技において、ベル重複当選時に押し順不正解の遊技が、当該BB遊技で通算して(累積で)3回となったときは、内部状態をそれぞれ通常遊技又はATに移行させる。
このようにしたのは、ATやBBに当選していないにもかかわらず、偶然が重なって通常中BB遊技やAT中BB遊技に移行したときであっても、内部状態を正しい状態に戻すことができるようにするためである。
また、通常中BB遊技又はAT中BB遊技において、ベル重複当選時の押し順不正解(通算で3回)によって内部状態が転落することから、これらのBB遊技においてベル重複当選時に正解押し順を報知することは、内部状態を維持する押し順を報知することと等価となる。
また、通常中BB遊技待機又はAT中BB遊技待機において、ベル重複当選時に押し順不正解となったときは、内部状態をそれぞれ通常遊技又はATに移行させる。
さらに、AT中におけるベル重複当選時の押し順不正解時は、内部状態をAT準備中に移行させる。さらにAT準備中におけるベル重複当選時の押し順不正解時は、内部状態を通常遊技に移行させる。
これについても上記と同様に、内部状態を正しい状態に戻すためである。
ところで、サブ制御手段80側では、メイン制御手段50側の各内部状態に対応する演出状態を有している。すなわち、演出状態として、通常遊技、通常中BB遊技待機、通常中BB遊技、AT準備中、AT、AT中特殊、AT中BB遊技待機、AT中BB遊技を有する。
ここで、通常遊技において、演出状態制御手段83の抽選でATに当選したときは、リプレイ重複当選時に、通常遊技からAT準備中、さらにはATに移行させる押し順を報知する。演出状態制御手段83によるAT抽選に当選し、演出状態制御手段83側で押し順を報知し、遊技者がその押し順に従ってストップスイッチ42を操作したときは、内部状態制御手段69による内部状態と、演出状態制御手段83による演出状態とは、同一の状態移行を行う。
したがって、内部状態制御手段69(メイン)側の内部状態と、演出状態制御手段83(サブ)側の演出状態とは、一致していることが通常である。
しかし、たとえば通常遊技中に、ATに当選していないときに、遊技者の操作ミスで、偶然にAT準備中に移行する押し順でストップスイッチが操作される場合が考えられる。通常遊技中にBBに当選していないときに通常中BB遊技待機に移行する押し順でストップスイッチ42が操作されたときも同様である。
演出状態制御手段83は、ATやBBに当選していないとき、すなわち演出状態を移行させる押し順を報知していないときに、演出状態を移行させる押し順でストップスイッチ42が操作されたとしても、それは遊技者の操作ミスと判断し、演出状態を移行させないように制御する。
これに対し、内部状態制御手段69側では、演出状態制御手段83側の抽選でATやBBに当選し、押し順報知が行われた結果、内部状態を移行させる押し順でストップスイッチ42が操作されたのか、あるいは遊技者の操作ミスで当該押し順でストップスイッチ42が操作されたのかは、わからない。
このため、内部状態制御手段69は、内部状態を移行させる押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、常に内部状態の移行を行う。
これにより、たとえば演出状態制御手段83の演出状態が通常遊技であっても、内部状態制御手段69の内部状態は、通常遊技に限らず、すべて(通常中BB遊技待機、通常中BB遊技、AT準備中、AT、AT中特殊、AT中BB遊技待機、AT中BB遊技)あり得る。
まず、通常遊技中において、リプレイ重複当選1時に、遊技者の操作ミスによって、中右左の押し順でストップスイッチ42が操作されたときは通常中BB遊技待機に移行する。同様に、中左右の押し順でストップスイッチ42が操作されたときはAT準備中に移行する。
上記において、内部状態が通常中BB遊技待機又はAT準備中に移行したとしても、その後に押し順報知は行われないので、それ以降のリプレイ重複当選1〜4時に、第一停止左でストップスイッチ42が操作されたときは、内部状態を通常遊技に戻すことができる。
また、内部状態が通常中BB遊技待機から通常中BB遊技に移行してしまったときは、ベル重複当選時の押し順不正解が通算して3遊技となったときに、通常遊技に移行させることができる。
さらにまた、内部状態がAT準備中からATに移行してしまったときは、ベル重複当選時の押し順不正解でAT準備中に戻し、さらに内部状態がAT準備中においては、リプレイ重複当選1〜4時の第一停止左時、又はベル重複当選時の押し順不正解で通常遊技に戻すことができる。
内部状態がAT中BB遊技待機に移行してしまったときは、ベル重複当選時の押し順不正解でATに戻すことができ、さらに上記と同様にATからAT準備中、さらに通常遊技に戻すことができる。
内部状態がAT中BB遊技に移行してしまったときは、ベル重複当選時の押し順不正解が通算して3遊技となったときに、ATに移行させることができ、それ以降は上記と同様にAT準備中を経て通常遊技に戻すことができる。
遊技者の操作ミスで内部状態がATからAT中特殊に移行してしまったときは、10ゲームを消化してATに移行するのを待つか、又はAT中特殊時のリプレイ重複当選時にATに転落させる押し順を行うことで、内部状態をATに戻すことができる。
また、本実施形態では、AT中特殊におけるリプレイ重複当選時に、第一停止左時は、AT中特殊を維持する押し順に設定されているが、第一停止左をATに転落させる押し順に設定してもよい。そして、意図しないAT中特殊に移行したときは、リプレイ重複当選時に押し順を報知しないようにし、遊技者が第一停止左でストップスイッチ42を操作する可能性を高くし、内部状態をATに戻すことができる確率を高くするように設定してもよい。
また、内部状態がAT中特殊において、特殊リプレイCが入賞してAT中BB遊技に移行してしまったときは、上記と同様に、AT、AT準備中を経て、通常遊技に戻すことができる。
なお、演出状態が通常遊技中であるにもかかわらず、内部状態が通常遊技以外に移行しても、押し順報知は行われないので、遊技者が獲得できるメダル枚数は、通常遊技と変わらない。内部状態がどの状態に移行したとしても、遊技状態としては常にMB内部中遊技(一定)であり、役の当選確率は一定であるので(図5)、押し順報知が行われなければ、内部状態にかかわらず出玉は通常遊技と同一となる。
一方、通常遊技中にBBに当選し、内部状態が通常中BB遊技待機に移行した後、遊技者の操作ミスによって内部状態が通常遊技に転落したときは、リプレイ重複当選1又は2になるまで待ち、リプレイ重複当選1又は2となったときに、内部状態を通常中BB遊技待機に移行する押し順を報知し、再度、内部状態を通常中BB遊技待機に移行させる。
同様に、通常遊技中にATに当選し、内部状態がAT準備中に移行した後、遊技者の操作ミスによって内部状態が通常遊技に転落したときは、リプレイ重複当選1又は2になるまで待ち、リプレイ重複当選1又は2となったときに、内部状態をAT準備中に移行する押し順を報知し、再度、AT準備中に移行させる。
なお、AT準備中の段階からベル重複当選時に正解押し順を報知する仕様の場合に、押し順ミスで内部状態が通常遊技に転落したときは、内部状態が通常遊技から再度AT準備中に昇格するまで、ベル重複当選時には正解押し順を報知しない。ここで正解押し順を報知すると、内部状態を通常遊技とAT準備中の間を故意に往復させることが可能となるからである。
また、通常遊技でBBに当選して内部状態が通常中BB遊技に移行した後、遊技者の操作ミスで内部状態が通常遊技に転落してしまったときは、内部状態を再度通常中BB遊技に戻す制御を行わない。この場合には、内部状態は通常遊技のままとし、演出状態は通常中BB遊技を維持してBB遊技を消化する。
内部状態が通常中BB遊技から通常遊技に転落した後、再度、通常中BB遊技に戻す場合には、通常中BB遊技待機から特殊リプレイCを停止させて通常中BB遊技に移行させる必要がある。この特殊リプレイC停止時に「赤7」揃いが停止してしまうと、遊技者が、BB連であると誤解をするおそれがあるからである。
AT中にBBに当選して内部状態がAT中BB遊技に移行した後、遊技者の操作ミスで内部状態がATに転落してしまったときも上記と同様に、内部状態を再度AT中BB遊技に戻す制御を行わず、内部状態はATのままとし、演出状態はAT中BB遊技を維持してBB遊技を消化する。
なお、通常中BB遊技から通常遊技に転落したとき又はAT中BB遊技からATに転落したときは、その後のBB遊技におけるフリーズ及び擬似遊技の発生確率は、内部状態である通常遊技中又はAT中におけるフリーズ及び擬似遊技の発生確率となるため、BB遊技中よりも低くなる。
また、通常中BB遊技やAT中BB遊技において、ベル重複当選時の押し順不正解が通算で3遊技となり、内部状態がそれぞれ通常遊技又はATに転落したときは、演出状態がそれぞれ通常中BB遊技又はAT中BB遊技を終了するまで(BB遊技に移行した後、ベル重複当選となった遊技が通算で30遊技となるまで)フリーズ及び擬似遊技の抽選を行わないようにしてもよい。
また、ATに当選して内部状態がATに移行した後、遊技者の操作ミスで内部状態がAT準備中さらには通常遊技に転落してしまったときは、リプレイ重複当選1又は2となったときに、内部状態を昇格させる押し順を報知し、内部状態をATに復活させるように制御する。なお、AT中に内部状態がAT準備中や通常遊技に転落しても、演出状態は、ATを継続し、内部状態がAT準備中や通常遊技であってもATの遊技回数をカウントし続ける。
AT中にAT中特殊に当選してAT中特殊に移行した後、遊技者の操作ミスで内部状態がATに転落してしまったときは、内部状態はATのままで、演出状態はAT中特殊を維持する。そして、AT中特殊で10ゲームを終了したときは演出状態をATに戻す(この時点で内部状態と演出状態とが一致する)。
また、通常中BB遊技においてBBに当選し、BB連の権利を獲得した場合において、遊技者の操作ミスで通常遊技に転落してしまったときは、演出状態は通常中BB遊技として遊技を消化しつつ、リプレイ重複当選1又は2となったときに、内部状態を通常中BB遊技待機に移行させるための押し順を報知する。そして、通常中BB遊技待機の内部状態を維持して通常中BB遊技を消化する。
さらに、この通常中BB遊技を終了したときは、既に内部状態が通常中BB遊技待機であるので、この通常中BB遊技待機において、リプレイ重複当選3又は4となるまで待ち、リプレイ重複当選3又は4となったときは、特殊リプレイCを入賞させるための押し順を報知して、再度、内部状態を通常中BB遊技に移行させる。
また、上記は、AT中BB遊技においてBBに当選し、BB連の権利を獲得した場合において、遊技者の操作ミスでATに転落してしまったときも同様であり、内部状態をAT中BB遊技待機としたら、その内部状態でAT中BB遊技を消化する。
通常遊技では、リプレイ重複当選時に押し順報知が行われないので、通常遊技中のリプレイ重複当選時に押し順報知が行われたときは、BB又はATのいずれかの当選となった可能性が高くなる。したがって、遊技者は、BB又はATに当選した旨の報知が行われなくても、リプレイ重複当選時の押し順報知が行われたときは、BB又はATのいずれかに当選したと予測することができる。
そこで、通常遊技中にBB又はATに当選に当選したときに、通常遊技中にその旨を報知し、その報知後に通常中BB遊技待機又はAT準備中に移行してもよい。
あるいは、通常遊技中のBB又はATに当選していない遊技において、リプレイ重複当選時には、抽選等で、通常遊技を維持する押し順を報知してもよい。これにより、その押し順報知がBB又はATに当選した結果行われたものであるか否かを判別しにくくすることができる。
また、通常遊技中にBB又はATに当選に当選したときは、通常遊技中のリプレイ重複当選に、通常中BB遊技待機又はAT準備中に移行する押し順を報知し、通常中BB遊技待機又はAT準備中に移行した後、BB又はATのいずれに当選したかを報知してもよい。
さらに、AT中は、押し順報知が行われないときは順押しと定め、それ以外の押し順ではペナルティを付与するように設定したときは、リプレイ重複当選時にATを維持する押し順を報知する必要はない。
これに対し、AT中のリプレイ重複当選時には、ATを維持するいずれかの押し順(複数種類有するときは抽選等で決定)を報知してもよい。
AT中にBBに当選した場合において、BBの当選をAT中に報知し、その後にAT中BB遊技待機に移行させてもよい。
これに対し、AT中BB遊技待機に移行した後、BB当選を遊技者に報知してもよい。この場合、AT中のリプレイ重複当選時にATを維持する押し順を常に報知するものであるときは、AT中のBB当選後、AT中BB遊技待機に移行する押し順の報知は、AT中にATを維持する押し順の報知と同一の内容にすることができ、遊技者に気づかれないようにAT中BB遊技待機に移行させることができる。
そして、AT中BB遊技待機に移行した後、BB当選を報知するか、又はリプレイ重複当選3又は4となったときに、逆押しで「赤7」狙いを報知することで、BB当選報知を行うことができる。
なお、
a)通常遊技中にBBに当選したときは、通常遊技でBBの当選を報知し、その後、通常遊技でリプレイ重複当選1又は2となったときに通常中BB遊技待機に移行させる押し順を報知するようにし、
b)AT中にBBに当選したときは、ATでリプレイ重複当選1又は2となったときにAT中BB遊技待機に移行させる押し順を報知し、AT中BB遊技待機に移行した後に、BBの当選を報知する
ようにすることで、BBに当選した内部状態が通常遊技かATかで報知を異ならせてもよい。
また、通常遊技中にBB又はATに当選した遊技と、リプレイ重複当選1又は2となった遊技が重なる場合、たとえばリプレイ重複当選1又は2となった遊技でBBの抽選を行う場合において、BBに当選したときは、当該遊技で通常中BB遊技待機又はAT準備中に移行する押し順を報知してもよく、あるいは、当該遊技では押し順報知を行わず、次遊技以降でリプレイ重複当選1又は2となった遊技で通常中BB遊技待機又はAT準備中に移行する押し順を報知してもよい。
さらにまた、上記のようにリプレイ重複当選1又は2となった遊技でBB又はATの抽選を行う場合において、この抽選に非当選となったときは、押し順を報知しないか、又は通常遊技を維持する押し順を報知するようにしてもよい。
同様に、AT中に、リプレイ重複当選1又は2となった遊技でBBの抽選を行う場合において、この抽選に非当選となったときは、押し順を報知しないか、又はATを維持する押し順を報知してもよい。
フリーズ制御手段70は、操作スイッチの操作(メダル投入口43から投入されたメダルの受付けを含む)を、所定時間受け付けないフリーズの実行及び終了を制御するとともに、フリーズ中の擬似遊技の実行を制御するものである。すなわち、フリーズ制御手段70は、擬似遊技中の制御を含むものである。
ここで、「フリーズ(フリーズ演出、又はフリーズ動作ともいう。)」とは、一般的に、遊技機(本実施形態ではスロットマシン10)の操作スイッチの機能を一時停止状態にすること(又はそのように制御している期間)をいう。
さらに、「操作スイッチの機能を一時停止状態にする」とは、「少なくとも1つの操作スイッチの機能が遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっていないこと」、あるいは「操作スイッチが操作されたときにその操作の検出処理、又はその操作に基づく処理を所定時間開始しないこと、すなわち、その操作に対応する処理を所定時間遅延させて(所定時間の経過後に)行うこと」等を指す。
「遊技を進行する」とは、ベットスイッチ40を操作することによってメダルを投入する、スタートスイッチ41を操作することによって役の抽選を行うとともにリール31の回転を開始する、ストップスイッチ42を操作することによって回転中のリール31を停止させる、という遊技動作を、遊技者の意思によって進行することを指す。
したがって、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42の操作は、遊技を進行するために必要な操作である。
「遊技結果」とは、全リール31の停止時における停止出目、有効ラインに停止した図柄の組合せ(役の入賞の有無、及び入賞となった役の種類)を指す。
遊技結果は、役の抽選結果、ストップスイッチ42の操作、及びリール31の停止時の図柄の組合せにより定まるものであるので、役の抽選結果を得るためのベットスイッチ40及びスタートスイッチ41の操作、並びにリール31の停止時の図柄の組合せを得るためのストップスイッチ42の操作は、遊技結果を得るために必要な操作である。
したがって、フリーズの態様としては、たとえば、
a)メダル投入口43から投入された遊技媒体の受付け、又は予めクレジットされた遊技媒体の投入(賭け)枚数を定めるためのベットスイッチ40の操作を一時停止状態にすること、
b)遊技を開始するためのスタートスイッチ41の操作を一時停止状態にすること、
c)ストップスイッチ42の操作(リール31の停止操作)を一時停止状態にすること
等が挙げられる。
また、操作スイッチの機能を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく信号(例えば、遊技媒体の投入を検知するセンサからの信号、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41又はストップスイッチ42の操作に基づき操作スイッチから送信される信号)の受付けを所定期間行わないことが挙げられる。この場合、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、受け付けた信号を無効にする制御処理を行うことや、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を検知したときであっても受付け処理自体を行わないことが挙げられる。
さらにまた、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、遊技者の操作に基づく信号の受付けは行うが、受け付けた信号に基づいて実施する操作スイッチの制御処理を所定期間実行せずに、所定期間経過後に受け付けた信号に基づいた制御処理を開始させることが挙げられる。
さらに、スタートスイッチ41のフリーズに関しては、スタートスイッチ41を操作しても、所定期間、スタートスイッチ41の操作受付けに基づくリール31の回転を開始させないことや、所定期間、役抽選を開始しないことが挙げられる。
また、フリーズの終了条件としては、予め定めた所定時間が経過することが挙げられるが、所定時間の経過前であっても、メイン制御手段50に入力される各種操作信号によって途中でフリーズをキャンセルすることも考えられる。
この場合、単純に、スタートスイッチ41の操作入力を受け付けることでフリーズをキャンセルすることが可能であり、あるいは、所定の操作手順(例えば、「スタートスイッチ41を5回操作する」、「ストップスイッチ42を、中、右、左の順で操作する」、「所定のタイミングに合わせてベットスイッチ40を操作する」等)を検知したことを条件にフリーズをキャンセルすることも可能である。
本実施形態では、スタートスイッチ41が操作されたときに、役抽選手段61は、役の抽選を行う。次に、フリーズ制御手段70は、フリーズ及び擬似遊技を実行するか否かの抽選を行う。フリーズ及び擬似遊技の抽選は、役の抽選結果とは無関係に実行してもよいが、本実施形態では、チェリー又はスイカ(これらの小役を「レア小役」という。)の当選時に、フリーズ及び擬似遊技の抽選を行う。
ここで、「一遊技」、及び遊技の種類について説明する。
まず、「一遊技」とは、スタートスイッチ41の操作時から、全リール31が停止し(遊技結果を表示し)、有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せであるときは、その図柄の組合せに対応する払出し等が終了するまでを指す。
なお、リプレイの入賞時は、リプレイが入賞したと判断された時までが一遊技であり、その一遊技の後に、リプレイの入賞に基づくメダルが自動投入される。メダルが自動投入された時や、メダルの自動投入時からスタートスイッチ41が操作されるまでの間を次遊技に含めるか否かは、任意である。
一方、本実施形態では、前遊技でリプレイが入賞しなかった場合において、ベットスイッチ40の操作時からスタートスイッチ41を操作するまでの間は、「一遊技」には含めていないが、「一遊技」に含めてもよいのはもちろんである。すなわち、ベットスイッチ40の操作時を、一遊技の開始時としてもよい。
また、遊技の種類としては、本遊技と擬似遊技とを有する。
「本遊技」とは、操作スイッチの本来の機能(ベットスイッチ40は遊技を開始するためにメダルを投入する機能、スタートスイッチ41は遊技を開始するためにリール31の回転を開始する機能、ストップスイッチ42は、回転中のリール31を役の抽選結果に基づいて最大移動コマ数の範囲内において停止させる機能)が遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっている遊技を指す。
本遊技では、ベットスイッチ40が操作されたときにメダルが投入され、スタートスイッチ41が操作されたときにリール31の回転を開始し、ストップスイッチ42が操作されたときに、後述の役抽選手段61による役の抽選結果に基づいてリール31を停止させ、リール31の停止時における図柄の組合せによってその遊技における遊技結果を表示する。
具体的には、ベットスイッチ40は、メダルを投入するときに遊技者が操作するスイッチであり、スタートスイッチ41は、リール31の回転を開始するときに遊技者が操作するスイッチであり、ストップスイッチ42は、回転中のリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。遊技結果は、リール31の停止時における(有効ライン上に停止した)図柄の組合せによって得られるものであり、リール31を停止させるためには、ストップスイッチ42の操作によってリール31を停止する必要がある。
また、リール31を停止させるためには、その前提としてリール31の回転を開始させる必要があるので、スタートスイッチ41の操作は、遊技結果を得るために必要な遊技者の操作である。さらにまた、ベットスイッチ40の操作は、前遊技でリプレイが入賞した場合を除き、遊技結果を得る前提として、遊技を開始するためにメダル(遊技媒体)を投入するときに必要な操作である。
一方、ベットスイッチ40を操作してメダルを投入すること、スタートスイッチ41を操作してリール31の回転を開始すること、ストップスイッチ42を操作して回転中のリール31を停止させることは、いずれも、本遊技を進行する上で必要な操作である。
したがって、上記操作は、いずれも、本遊技を進行して、遊技結果を得るために必要な操作である。
よって、ベットスイッチ40を操作してもメダルが投入されない、スタートスイッチ41を操作してもリール31の回転が開始しない、ストップスイッチ42を操作しても、リール31が遊技結果を表示しない(リール31が停止しない)ことは、操作スイッチの機能が本遊技を進行して本遊技での遊技結果を得るためのものとして有効になっていないフリーズ中を意味する。
そして、「擬似遊技」とは、このフリーズ中に実行される遊技であって、本遊技と異なり、少なくとも1つの操作スイッチについて、その機能が、本遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっていない遊技を指す。特に本実施形態の擬似遊技は、スタートスイッチ41が操作された時から、リール31が定速となってストップスイッチ42の操作受付け可能となるまで(ストップスイッチ42の機能が遊技結果を得るためのものとして有効になるまで)の間に実行する。
なお、本実施形態のフリーズや擬似遊技は、MB内部中遊技でのみ実行され、非内部中遊技やMB遊技で実行される場合はない。
擬似遊技を実行するときは、常に、フリーズ中に実行する。したがって、擬似遊技中は常にフリーズ中である。これに対し、フリーズ中は常に擬似遊技中であるとは限らない。フリーズ中の一部の期間が擬似遊技である場合と、「フリーズ中=擬似遊技中」である場合とが挙げられる。
一遊技で擬似遊技を実行するときは、本遊技の遊技結果を得る前に実行し、擬似遊技の終了後に、遊技結果を得るための本遊技を再開する。
より具体的には、スタートスイッチ41が操作された瞬間に役抽選手段61により役の抽選を行うが、この時点では未だ本遊技である。役抽選の後、(本遊技中に)擬似遊技を実行するか否かを決定し、擬似遊技を実行することに決定したときは、この瞬間に(この時点で)本遊技を中断し、擬似遊技を開始する。なお、スタートスイッチ41が操作された瞬間(本遊技の開始時)から、役の抽選を行い、擬似遊技を実行することに決定し、擬似遊技を開始するためのリール31の回転を開始するまでの間は、数ms〜数十ms程度である。
また、本実施形態のように前遊技で(あるいは前遊技までに)擬似遊技を実行することに決定しているときも同様に、スタートスイッチ41の操作に伴う役の抽選、及び当該遊技で擬似遊技を実行するか否かを決定する場合の当該決定時までは本遊技であり、その後、本遊技を中断するとともに、前遊技での(前遊技までの)決定に基づき、擬似遊技を開始する。
そして、リール31の回転を開始する。したがって、擬似遊技を実行するときのリール31の回転開始時は、擬似遊技中である。
擬似遊技を終了するときは、(後述する自動終了する場合を除き)スタートスイッチ41が操作された瞬間に終了する。このスタートスイッチ41の操作によって本遊技を再開し、本遊技としてリール31の回転を開始する。
一遊技では、常に1回の本遊技を実行する。これに対し、一遊技は、擬似遊技を実行する場合と実行しない場合とを有する。さらに擬似遊技の回数は、1回であるときと複数回であるときとを有する。
すなわち、
一遊技=本遊技(1回)
である場合と、
一遊技=擬似遊技(1又は2回以上)+本遊技(1回)
である場合とを有する。
本実施形態では、フリーズ及び擬似遊技を実行することに決定したときは、次遊技において、本遊技の開始前にフリーズ及び擬似遊技を開始する。
ただし、フリーズ及び擬似遊技を実行することに決定したとき、当該遊技で実行することも可能である。あるいは、フリーズ及び擬似遊技を実行することに決定したときは、本遊技を数遊技消化した後に実行することも可能である。
遊技者によりスタートスイッチ41が操作されると、役の抽選、並びにフリーズ及び擬似遊技を実行するか否かの抽選を行い、フリーズ及び擬似遊技を実行するか否かの抽選に当選したときは擬似遊技を開始する。一方、スタートスイッチ41が操作されると、リール31の回転を開始する。
スタートスイッチ41が操作されたことによりリール31を回転させる場合において、擬似遊技を実行することなく本遊技のみを実行する場合には、そのスタートスイッチ41の操作によるリール31の回転開始時は本遊技となる。
これに対し、スタートスイッチ41が操作されたことによりリール31を回転させる場合において、当該遊技で、かつ本遊技の前に擬似遊技を実行する場合には、そのスタートスイッチ41の操作によるリール31の回転開始時は擬似遊技となる。
したがって、擬似遊技の開始時は、フリーズ及び擬似遊技を実行することに決定した時、又はリール31の回転開始時となる。そして、リール31の回転は、本遊技における回転の場合と、その本遊技の前に実行される擬似遊技における回転の場合とを有する。
また、擬似遊技では、遊技者によるストップスイッチ42の操作を契機として、そのストップスイッチ42に対応するリール31を変動させ、遊技結果を表示する停止とは異なる図柄の表示状態とすることにより、遊技結果を示すものではない図柄の組合せの表示状態(リール31の停止に近い状態)となるように制御する。すなわち、ストップスイッチ42の機能は遊技結果を表示するものとして有効になっていないものの、ストップスイッチ42の操作を契機としてリール31の変動を行う。
さらに、擬似遊技中の図柄の表示状態は、本実施形態では、リール31(図柄)が一定位置に完全にとどまることなく、揺れ変動(後述)を伴う。
ただし、擬似遊技では、操作スイッチの機能が遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっていない状態であることには変わりはないので、操作スイッチの操作を契機としてリール31の変動を行ったとしても、それによって本遊技が進行したり、本遊技の遊技結果を表示するものではない。
ここで、「リール31を停止させること」は、遊技結果を表示することを意味するものである。たとえば一部のリール31を停止させたときは、遊技結果の一部を表示することとなり、全部のリール31を停止させたときは、遊技結果の全部を表示することとなる。
そして、遊技結果を一旦表示した後は、その一遊技内で、遊技結果を表示したリール31の再変動を行うことはできない。したがって、擬似遊技中にリール31を停止させてしまうと、その後に本遊技においてリール31を停止させて遊技結果を表示することはできない。
そこで、擬似遊技中は、ストップスイッチ42の操作を契機として、リール31の停止に近い状態(一時的な仮停止、擬似停止)である「図柄の表示状態」とするように制御する。すなわち、擬似遊技中の図柄の表示状態は、遊技結果を示す停止ではない。いいかえれば、ストップスイッチ42を操作しても、当該遊技における遊技結果を示すようにリール31が停止することはない。
このため、図柄の表示状態として、役に対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合であっても、それは、擬似遊技中の図柄の表示状態であって、役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したこと、すなわち役の入賞を意味するものではない。よって、小役入賞時のようなメダルの払出しや、リプレイ入賞時のようなメダルの自動投入が行われることはない。
さらに、擬似遊技での図柄の表示状態によって図柄の組合せを遊技者に見せる場合には、スロットマシン10に設けられた有効ライン上での図柄の表示状態に限らず、たとえば有効ラインでない図柄組合せライン(特に、一直線状の無効ライン)上での図柄の表示状態とすることも含まれる。
擬似遊技での図柄の表示状態によって表示される図柄の組合せ(表示出目)としては、役の非入賞時と同一の出目、何らかの役の入賞と同一の出目、ATやBB遊技の開始を意味する出目、当該状態よりも遊技者に有利な状態に移行することを意味する出目、遊技者に有利な遊技における遊技回数の上乗せに関する出目(上乗せされる確率が高いことを意味する出目、上乗せを意味する出目、上乗せ抽選が実行されることを意味する出目等)、たとえば役に対応する図柄の組合せではない「BAR」揃い等が挙げられる。
このようにして、擬似遊技では、すべてのリール31について図柄の表示状態とした後、遊技者によりスタートスイッチ41が操作されることを待ち、スタートスイッチ41が操作されたときは、(次に続く擬似遊技がない場合には)擬似遊技及びフリーズを終了し、全リール31の再変動を行う。なお、このときのスタートスイッチ41の操作は、スタートスイッチ41の機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっていない状態での操作であり、遊技者が自ら擬似遊技を終了させる(フリーズを解除ないしキャンセルする)操作である。また、リール31の再変動は、後述するランダム遅延によって、各リール31ごとに、再変動のタイミングをばらばらにする制御を行う。
上記のように、ストップスイッチ42の操作を契機として、操作されたストップスイッチ42に対応するリール31を図柄の表示状態とし、すべてのストップスイッチ42が操作されたときは、全リール31が図柄の表示状態となる。これを1回の擬似遊技とすると、擬似遊技を1回で終了するときは、上述したスタートスイッチ41の操作により擬似遊技を終了し、本遊技に移行する。
これに対し、一遊技で、複数回の擬似遊技を連続で実行する場合もある。一遊技で複数回の擬似遊技を実行する場合であっても、すべての擬似遊技を本遊技前に行う。
この場合、1回目の擬似遊技の終了後、遊技者がスタートスイッチ41を操作することで、2回目の擬似遊技を開始するためのリール31の再変動が行われる。したがって、この再変動時のスタートスイッチ41の操作は、擬似遊技(フリーズ)中の操作であるので、スタートスイッチ41の機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっていない状態での操作である。このため、このときのスタートスイッチ41の操作によっては、役の抽選が行われない。
一遊技で複数回の擬似遊技を行う場合には、ストップスイッチ42の操作を契機として図柄の表示状態とし、その後、スタートスイッチ41の操作を契機としてリール31を再変動(回転)させ、再度、ストップスイッチ42の操作を契機として図柄の表示状態とする。
すなわち、図柄の表示状態の後、リール31が再変動(回転)する場合には、その回転動作が擬似遊技中である場合と、擬似遊技及びフリーズが終了して本遊技を再開したときの回転である場合とがある。
また、複数回の連続する本遊技でそれぞれ擬似遊技を実行してもよい。たとえば、N遊技目では、「N遊技目の本遊技の開始→擬似遊技及びフリーズの開始(本遊技の中断)→1回又は2回以上の擬似遊技の実行→擬似遊技及びフリーズの終了→本遊技(N遊技目)の再開→本遊技の終了」となる。
次の「N+1」遊技目では、「「N+1」遊技目の本遊技の開始→擬似遊技及びフリーズの開始(本遊技の中断)→1回又は2回以上の擬似遊技の実行→擬似遊技及びフリーズの終了→本遊技(「N+1」遊技目)の再開→本遊技の終了」となる。
図10及び図11は、フリーズ及び擬似遊技と本遊技との関係を示すタイムチャートである。まず、図10は、擬似遊技を1回実行する場合の例である。
図10において、ベットスイッチ40の操作後、スタートスイッチ41が操作されると、役の抽選を行い、さらに役の抽選結果等に基づいてフリーズ及び擬似遊技を実行するか否かの抽選を行う。そして、フリーズ及び擬似遊技を実行することに決定されると、擬似遊技を開始するとともにリール31の回転を開始する。この場合には、スタートスイッチ41の操作と同時に本遊技が開始され、役の抽選、フリーズ及び擬似遊技を実行するか否かの抽選を行い、フリーズ及び擬似遊技を実行することに決定されると、その時点で本遊技を中断し、擬似遊技を開始する。
そして、各ストップスイッチ42の操作時ごとに(その操作を契機として)、ストップスイッチ42に対応するリール31を、図柄の表示状態とする。
全リール31について図柄の表示状態とした後、スタートスイッチ41が操作されると(このときのスタートスイッチ41の操作は、スタートスイッチ41の機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっていないときの操作であるので、役の抽選が行われることはない)、フリーズ及び擬似遊技を終了(フリーズを解除)する。そして、本遊技を再開し、リール31の回転を開始する。
また、図11は、擬似遊技を2回連続で実行する場合の例である。なお、図11では、遊技の開始時に、フリーズ及び擬似遊技を実行するか否かの抽選を表示していないが、図10と同様のタイミングで(役抽選の後)、フリーズ及び擬似遊技を実行するか否かの抽選を行う。そして、この抽選に当選したときに擬似遊技を開始する。
1回目の擬似遊技において、全リール31を図柄の表示状態とした後、遊技者によりスタートスイッチ41が操作されると(このとき、スタートスイッチ41の機能は、遊技結果を得るためのものとして有効になっていない)、全リール31の回転を開始して、2回目の擬似遊技を開始する。
2回目の擬似遊技においても、1回目の擬似遊技と同様に、各ストップスイッチ42の操作時ごとに、ストップスイッチ42に対応するリール31を図柄の表示状態とする。全リール31を図柄の表示状態とした後、スタートスイッチ41が操作されると(このとき、スタートスイッチ41の機能は、遊技結果を得るためのものとして有効になっていない)、擬似遊技を終了(フリーズを解除)する。そして、本遊技を再開し、リール31の回転を開始する。
図12は、擬似遊技中の図柄の表示状態である揺れ変動の具体的態様を順を追って示す図である。図12では、(a)→(b)→(c)→・・・→(h)が時系列の流れである。
なお、リール31の揺れ変動は、実際には、リール制御手段64によるモータ32の制御によって行われる。
まず、「揺れ変動」とは、図柄が一定の振幅(揺れ幅)をもって上下移動を繰り返すものであり、静止しない場合(常に上下移動を繰り返す場合)や、静止及び移動を繰り返す場合、たとえば有効ラインを基準として上寄りの位置で所定時間静止した後、下寄りに移動してその位置で所定時間静止した後、再度上寄りに移動して所定時間静止することを繰り返す等の動作である。
擬似遊技での「図柄の表示状態」は、遊技者がリール31上の図柄を認識(識別)可能なものであればよい。したがって、図柄の表示状態は、リール31の揺れ変動を伴うものであっても、たとえば表示窓11の中段に表示されている図柄がいずれの図柄(「赤7」、「チェリー」等)であるかを遊技者が認識可能な程度であればよい。
また、擬似遊技での図柄の表示状態によって遊技者に見せる図柄の組合せは、図柄組合せライン(有効ライン)上に図柄の中心が位置して揺れ変動を伴うものに限らず、本遊技における停止位置に対して、半コマずれた位置を基準として揺れ変動を行うものであってもよい。
図12の例では、上述した「RP」表示テーブルを用いて、中段ラインに「RP」揃いとなるようにリール31を図柄の表示状態とした例を示している。
擬似遊技において、左ストップスイッチ42が操作されると、中段に「RP」が表示される。図12(a)の例では、20番の「RP」図柄が中段に位置した例を示している。
次に、同図(b)に示すように、図柄の表示状態となった左リール31は、モータ32を所定ステップ数だけ駆動して、図柄を(a)の位置よりもやや下方向に移動させる。このときの移動量は任意であるが、中段の「RP」図柄が、下段の中央位置までは到達しない程度の量である。
図柄を下方向に移動させた後は、再度、図柄を上方向に移動させ、同図(c)の位置、すなわち同図(a)と同様に、「RP」図柄が中段の中央に位置するまで移動させる。
さらにこの状態から、同図(d)に示すように、今度は、同図(b)と略対称位置になるまで、図柄を上方向に移動させる。
この状態から、次に、同図(e)のように、再度、同図(a)の状態まで戻す。このようにして、同図(a)〜(e)の繰り返しを行うことで、図柄の上下方向の移動を繰り返す。これが本実施形態の「揺れ変動」である。また、揺れ変動は、他のリール31の変動にかかわらず、終了条件を満たすまで継続する。
具体的な例としては、たとえば、同図(a)の位置で図柄の表示状態とした時から390msその位置にとどまり、次に同図(b)の位置に移動してその位置で10msとどまり、次に同図(c)の位置に移動してその位置で10msとどまり、というように、最初は390msとどまり、次に移動及び10msとどまることを繰り返すパターンが挙げられる。
なお、最初のとどまる時間を390msに設定したのは、とどまる時間を500ms未満とすることで、遊技結果を表示する停止と区別するためである。
同図(d)は、中ストップスイッチ42が操作され、中リール31が図柄の表示状態となった例である。この例では、図2中、4番の「RP」図柄を中段に位置する例を示している。
そして、中リール31についても、図柄の表示状態とした後は、左リール31と同様に揺れ変動を実行する。
ここで、後から図柄の表示状態としたリール31(この例では中リール31)についての揺れ変動は、既に図柄の表示状態としたリール31(この例では左リール31)についての揺れ変動と同期するように、すなわち同一のタイミングで動作させる。
たとえば、遊技中、スロットマシン10の電源が投入されている間、又は擬似遊技中等に、一定の周期を有して一定時間ごとに値が更新され続けるカウンターを設けておく。そして、このカウンターは、たとえば0.1〜2.0秒程度で「1」ずつ数値が更新されるものとする。
ここで、図12の左リール31において、(a)の位置を「中央」、(b)の位置を「下」、(d)の位置を「上」とすると、最初に左リール31を中央に位置させた後、次にカウンターの値が「1」更新された瞬間に、位置を「中央」から「下」に変化させる。
その後、カウンターの値が「1」ずつ更新されるごとに、「下」→「中央」→「上」→「中央」→「下」→「中央」・・・の揺れ変動を繰り返す。また、左リール31が「中央」に位置した後、図柄が「下」に移動されるときのカウンターの値が「N」であるとき、その後に、カウンターの値が「N+4×k(k=1,2,・・・)」になったときに、左リール31の図柄が再度「中央」から「下」に移動されるタイミングとなる。よって、この「N」を記憶しておく。
そして、図12(e)に示すように中リール31が「中央」に位置したとき、その位置にてカウンターの値が「N+4k」となるまで、「中央」の位置を維持する。次に、カウンターの値が「N+4k」となったとき、中リール31の「中央」の位置を「下」に移動する。これにより、図12(f)に示すように、左及び中リール31は、その後、同期して揺れ変動を行うようになる。
さらに、同図(g)に示すように、右リール31が図柄の表示状態になると(この例では、3番の「RP」図柄を中段に位置した例である)、カウンターの値が「N+4k」となるまでその位置で待機する。図12(g)の例では、左及び中リール31の位置が「上」であるときに右リール31が図柄の表示状態となった例を示している。
そして、カウンターの値が「N+4k」となったとき、すなわち左及び中リール31の図柄が「中央」から「下」に移動するときに合わせて、右リール31についても図柄の位置を「中央」から「下」に移動させる(図12(h))。その後は、カウンターの値に同期させて、揺れ変動を実行する。
これにより、すべてのリール31について、同一タイミングで揺れ変動を行うことが可能となる。
また、擬似遊技及びフリーズ中に、ストップスイッチ42の操作や、全リール31が図柄の表示状態となった後のスタートスイッチ41の操作が有効時間内に行われなかったときは、フリーズ及び擬似遊技を終了して本遊技に移行する。また、擬似遊技でのリール31の回転中に、有効時間内にストップスイッチ42が操作されなかったときは、回転中のすべてのリール31を自動で図柄の表示状態とする。なお、この自動で図柄の表示状態とすることについても、本遊技に移行する前のリール動作の1つである。
図1において、自動表示カウンター70aは、このときの有効時間を計測するものである。まず、スタートスイッチ41が操作され、フリーズ及び擬似遊技が開始されると、自動表示カウンター70aは、スタートスイッチ41の操作時からの時間を計測し、有効時間(本実施形態では、20秒)を経過したか否かを判断する。20秒を経過する前に第1ストップスイッチ42が操作されたときは、自動表示カウンター70aによる計測時間をクリアし、第1ストップスイッチ42の操作時から改めて20秒の計測を開始する。
次に、この20秒の経過前に第2ストップスイッチ42が操作されたときは、自動表示カウンター70aによる計測時間をクリアし、第2ストップスイッチ42の操作時から改めて20秒の計測を開始する。さらに次に、この20秒の経過前に第3ストップスイッチ42が操作されたときは、自動表示カウンター70aによる計測時間をクリアし、第3ストップスイッチ42の操作時から改めて20秒の計測を開始する。
これに対し、スタートスイッチ41の操作時から第1ストップスイッチ42が操作されるまで、第1ストップスイッチ42の操作時から第2ストップスイッチ42が操作されるまで、第2ストップスイッチ42の操作時から第3ストップスイッチ42が操作されるまでのいずれかの間に20秒を経過したときは、回転中のリール31を自動で図柄の表示状態とする。自動表示カウンター70aは、その時点から改めて20秒の計測を開始する。そして、20秒を経過したときは、フリーズ及び擬似遊技を終了し、リール31のランダム遅延による再変動を自動で開始して本遊技に移行する。
たとえば、リール31の回転開始とともにフリーズ及び擬似遊技を実行したが、いずれのストップスイッチ42も操作されることなく20秒を経過したときは、自動で全リール31を図柄の表示状態にする。自動で全リール31を図柄の表示状態とするときは、たとえば左、中、右リール31の順で図柄の表示状態としてもよく、あるいは、最短時間で一斉に図柄の表示状態とするものであってもよい。
さらに、擬似遊技中に、第1ストップスイッチ42が操作され、第1ストップスイッチ42に対応する第1リール31を図柄の表示状態とした後、20秒を経過したときは、他の2つのリール31について自動で図柄の表示状態とする。同様に、2つのストップスイッチ42が操作され、2つのリール31を図柄の表示状態とした後、20秒を経過したときは、残り1つのリール31について自動で図柄の表示状態とする。そして、その時点からさらに20秒を経過したときは、擬似遊技及びフリーズを終了し、リール31のランダム遅延による再変動を(自動で)開始して本遊技に移行する。
全リール31を図柄の表示状態とした後は、自動表示カウンター70aは、図柄の表示状態としたときからの時間を計測する。そして、スタートスイッチ41が操作されることなく20秒を経過したときは、擬似遊技及びフリーズを終了し、リール31のランダム遅延による再変動を(自動で)開始して本遊技に移行する。
なお、擬似遊技中に少なくとも1つのリール31を自動で図柄の表示状態としたときは、全リール31を図柄の表示状態とした時からスタートスイッチ41が操作されるまで20秒を待つことなく、リール31の再変動を開始してもよい。
また、フリーズ中に複数回の擬似遊技を行う場合において、たとえば1回目の擬似遊技を行い、2回目の擬似遊技に移行するときも、上記と同様である。2回目の擬似遊技を実行する場合において、20秒を経過する前にスタートスイッチ41が操作されたときは、2回目の擬似遊技を行うが、スタートスイッチ41が操作されることなく20秒を経過したときは、その時点で2回目の擬似遊技を行わないようにし、リール31のランダム遅延による再変動を自動で開始して本遊技に移行する。2回目の擬似遊技を実行し、3回目の擬似遊技に移行するときも、上記と同様である。
さらに本実施形態では、擬似遊技中にストップスイッチ42が操作されたときは、ストップスイッチ42の操作を検出した時点で(そのストップスイッチ42の操作を契機として)リール31を図柄の表示状態とするように制御するが、自動表示カウンター70aは、ストップスイッチ42がオンからオフとなったことを検出した時から計測を開始する。
したがって、たとえばスタートスイッチ41が操作された時から自動表示カウンター70aによる計測を開始し、第1ストップスイッチ42のオンを検出した時点では未だ20秒を経過していなかったが、第1ストップスイッチ42のオンからオフになったことを検出した時点で20秒を経過していたときは、第2及び第3リール31を自動で図柄の表示状態とする。そして、全リール31を図柄の表示状態としたときから自動表示カウンター70aによる計測を開始する。
このようなケースは、たとえば遊技者がストップスイッチ42を長押しした場合に生じ得る。遊技者がストップスイッチ42を長押しすることは、遊技を楽しむために稀にあることである。たとえばストップスイッチ42のオンの間は、演出の出力を停止したり、遊技の進行(払出し等)を停止等するスロットマシン10が存在するためである。
しかし、ストップスイッチ42を長押ししている最中に、擬似遊技が自動で終了し、勝手にリール31が再変動(回転)してしまうのは見た目上好ましくないので、上記のように制御する。
同様に、第2ストップスイッチ42のオンを検出した時点では未だ20秒を経過していなかったが、第2ストップスイッチ42のオンからオフになったことを検出した時点で20秒を経過していたときは、第2ストップスイッチ42のオフを検出した時点で第3リール31を自動で図柄の表示状態とし、自動表示カウンター70aによる計測を開始する。
また、第3ストップスイッチ42のオンを検出した時点では未だ20秒を経過していなかったが、第3ストップスイッチ42のオンからオフになったことを検出した時点で20秒を経過していたときは、第3ストップスイッチ42のオフを検出したときから自動表示カウンター70aによる計測を開始する。
続いて、フリーズ及び擬似遊技の終了後に行うランダム遅延によるリール31の再変動について説明する。
<ランダム遅延の第1例>
リール制御手段64は、擬似遊技で全リール31を図柄の表示状態としたときは、各リール31の位置を記憶しておく。リール制御手段64は、上述したインデックス34の検知時に基準となる図柄が基準位置を通過したと判断するとともに、その位置からのモータ32のステップ数をカウントすることでリール31の現在位置を判断する。
そして、擬似遊技を終了すると、リール31を再変動させるが、擬似遊技において図柄の表示状態から、リール31を一斉に再変動すると、擬似遊技での図柄の表示状態の相関位置関係を有したままでリール31が回転してしまうこととなる。
たとえば、擬似遊技で「BAR」揃いを中段ラインに位置するように図柄の表示状態とした後、擬似遊技を終了してリール31を再変動すると、その相関位置関係が保持された状態で各リール31が回転し、かつ定速状態となって、ストップスイッチ42の受付け可能となる。
しかし、その相関位置関係のままで各リール31を一斉に回転させると、前遊技での遊技結果(前遊技での最終停止位置)と異なる位置関係を有してリール31が回転してしまう。
このため、そのような相関位置関係が目押し補助につながるおそれがあり、遊技の公正を害するおそれがある。
そこで、本実施形態では、擬似遊技を終了してリール31を再変動するときは、擬似遊技における図柄の表示状態での相関位置関係と異なる相関位置関係であってランダムに選択された相関位置関係となるように、少なくとも1つのリール31の回転を制御する。
たとえば、モータ32の1ステップ(割込み)時間を「2.235ms」とし、1図柄に相当するステップ数を「16ステップ」とし、モータ32が1回転(360度回転)するステップ数を「336」とする。このとき、1回転時間は、「750.96ms」となる。
図1では図示していないが、たとえば、リール制御手段64に3つのカウンターC1、C2及びC3を設ける。
そして、これらのカウンターC1〜C3は、いずれも、モータ32の1回転のステップ数と同値の範囲を有する0〜335の周期を有し、乱数値を取得するために用いられる。
カウンターC1、C2、C3は、それぞれ左、中、右リール31に対応している。
カウンターC1〜C3は、いずれも、第1の更新と第2の更新とを有する。第1の更新は、すべてのカウンターC1〜C3において、一律に更新される。本実施形態では、リール31の定速回転時におけるモータ32の1ステップ時間が2.235msであることから、2.235msに1割込みとし、4割込みを1セットとする。1割込み目はカウンターC1の値のみを更新し、2割込み目はカウンターC2の値のみを更新し、3割込み目はカウンターC3の値のみを更新する。4割込み目は、いずれのカウンターC1〜C3の値も更新しない。
したがって、4割込み(2.235ms×4=8.94ms)ごとに各カウンターC1〜C3の値が「1」ずつ更新される。
また、この第1の更新は、スロットマシン10の電源がオンである間は、ずっと行われる。
これに対し、第2の更新では、当該遊技において、スタートスイッチ41が操作された時から最初のストップスイッチ42が操作されるまでの間は、カウンターC1のみを更新し続け、1番目(最初)のストップスイッチ42が操作された時から2番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間は、カウンターC2の値のみを更新し続ける。さらに、2番目のストップスイッチ42が操作された時から3番目(最後)のストップスイッチ42が操作されるまでの間は、カウンターC3の値のみを更新し続ける。
なお、これに限らず、スタートスイッチ41が操作された時から1番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間はカウンターC1の値を更新し続け、スタートスイッチ41が操作された時から2番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間はカウンターC2の値を更新し続け、スタートスイッチ41が操作された時から3番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間はカウンターC3の値を更新し続ける等してもよい。
また、「ストップスイッチ42が操作されるまで」とせずに、「そのストップスイッチ42に対応するリール31が図柄の表示状態となるまで」としてもよい。ストップスイッチ42の操作時からリール31が図柄の表示状態となるまでには最長で190msを要するので、ストップスイッチ42の操作時とリール31の図柄の表示状態時とはタイミングが異なるようになる。
第2の更新では、メイン制御手段50側のループ処理(メインループ)に基づいて更新される。メインループとしては、どのようなものを用いてもよいが、たとえばスタートスイッチ41の操作時から全リール31が図柄の表示状態となるまでの間、繰り返される処理が挙げられる。具体的には、スタートスイッチ41が操作された後、全リール31が図柄の表示状態となったか否かを所定の時間間隔で繰り返し判定するプログラムが設けられており、全リール31が図柄の表示状態となったか否かを判定する処理をしたときに、カウンターC1〜C3の値を更新することが挙げられる。また、たとえばインデックス34を1回検知するごとに1回更新することが挙げられる。
以上の第1の更新と第2の更新とを用いることにより、カウンターC1〜C3の値をランダムにすることができる。
たとえば、第1の更新をなくし、スタートスイッチ41の操作後、1番目のストップスイッチ42が操作されるまでは、第2の更新によってカウンターC1のみを更新し続けると、カウンターC2及びC3が全く更新されない時間帯が発生する。しかし、第1の更新を設けることで、スタートスイッチ41の操作後、1番目のストップスイッチ42が操作されるまでの間であっても、カウンターC2及びC3の値についても更新することができる。
これに対し、第1の更新のみとすると、カウンターC1〜C3の値が同一になってしまう場合がある(4割込み時)が、第2の更新を設けることで、カウンターC1〜C3の値を異ならせる(同期を解消する)ことができる。
また、カウンターC1〜C3の更新は、毎遊技行い続け、カウンターC1〜C3の値を使用するときのみ抽出する。
なお、第1の更新についても、1回につき「1」の更新に限らず、2以上の値であってもよい。
次に、カウンターC1〜C3の値と、擬似遊技終了後の各リール31の再変動について説明する。
カウンターC1、C2、C3の値がたとえば「310、085、112」であったと仮定する。
この場合、擬似遊技を終了して本遊技を開始した時から、左リール31は、「310」に対応する遅延時間の経過後に再変動させる。同様に、中リール31は、「085」に対応する遅延時間の経過後に再変動させ、右リール31は、「112」に対応する遅延時間の経過後に再変動させる。
たとえば、各カウンターC1〜C3の値をそのままステップ数に見立て、かつそのステップ数×2.235ms(モータ32の1ステップあたりの時間)分の遅延時間の経過後に当該リール31の再変動を開始する。なお、小数点以下は、四捨五入してもよい。
したがって、上記の例では、
左リール31:310×2.235ms≒693ms
中リール31:085×2.235ms≒190ms
右リール31:112×2.235ms≒250ms
となる。
これにより、擬似遊技の終了時を基準として、190ms経過後に中リール31の再変動を開始し、250ms経過後に右リール31の再変動を開始し、693ms経過後に左リール31の再変動を開始する。
このようにすることで、各リール31の再変動時のタイミングがランダム(ばらばら)となり、フリーズ中に停止させた出目が目押しの補助となることはない。
なお、上記から明らかであるが、カウンターC1〜C3の値によって、どのリール31が最初に回転を開始するかはまちまちであり、左→中→右の順に限られるものではない。
さらに、カウンターC1〜C3の値を用いて、遅延時間を図柄数に換算した値に変換してもよい。
モータ32の定速時は、上述のように、2.235msで1ステップ駆動であり、336ステップで1回転(360度回転)する。しかし、実際にリール31を停止させるときは、常に、図柄の中心位置と有効ライン上とが略一致する位置で停止させる必要がある。したがって、モータ32の実際の停止位置は、21か所に限られる。すなわち、336ステップのうち、16ステップの整数倍の位置に限られる。
そこで、カウンターC1〜C3の値を抽出したら、総図柄数21に換算した遅延時間となるように設定する。
上記の例と同様に、カウンターC1、C2、C3の値が「310、085、112」であったと仮定する。
この場合、16ステップの整数倍に最も近い値に換算すると、
左リール31:310ステップ→304ステップ(19図柄)=679.44ms
中リール31:85ステップ→80ステップ(5図柄)=178.8ms
右リール31:112ステップ=7図柄=250.32ms
となる。
これにより、擬似遊技及びフリーズの終了時を基準として、中リール31は、178.8msの遅延時間の経過後に再変動を開始し、右リール31は、250.32msの遅延時間の経過後に再変動を開始し、左リール31は、679.44msの遅延時間の経過後に再変動を開始する。
これにより、すべてのリール31が定速となったとき、中リール31に対して、右リール31は2図柄だけ遅れた位置にあり、左リール31は14図柄だけ遅れた位置にある。
<ランダム遅延の第2例>
上記第1例では、各リール31ごとの遅延時間を決定し、その遅延時間の経過後にそれぞれリール31の再変動を開始するようにした。
このようにした場合、左、中、右リール31の遅延時間がたとえばそれぞれ100ms、200ms、300msであるとき、最初に再変動を開始する左リール31については、本遊技の開始時から100msを経過した後でなければ、再変動を開始することができない。
そこで、第2例では、最初に再変動を行うリール31については、擬似遊技及びフリーズの終了時と同時に再変動を開始するように制御するものである。すなわち、遅延時間が最も短いリール31については、遅延時間「0」で再変動を開始するように制御する。
図13は、リール31の再変動時のタイムチャートを示す図であって、第1例及び第2例を対比して示す図である。
図13において、乱数値により決定された左、中、右リールの遅延時間(ms)を、t1、t2、t3とし、図13では、「t1<t3<t2」の関係にあるものとする。また、図13では、横軸が時間軸を示し、縦軸がリール31の回転速度を示す。時間軸が「0」の時が、フリーズの終了時(本遊技の開始時)に相当する。
図13(a)は、第1例の処理を示している。図13(a)では、リール31の再変動時、左リール31の遅延時間がt1、中リール31の遅延時間がt2、右リール31の遅延時間がt3である例を示している。
このように設定したとき、最初に再変動を開始する左リール31は、本遊技の開始時から時間t1経過後となる。
また、リール31が定速状態になった後、最初にインデックス34を検知したときのタイミングを図中、「I」で示している。実際には、リール31が定速となった時からインデックス34が検知されるまでの時間はリール31の回転前の停止位置に依存するが、図13の例では、リール31が定速になった後、一定時間後に最初にインデックス34が検知されるものとしている。
図13(b)は、第2例におけるタイムチャートである。
第2例では、遅延時間が最も短いリール31については、本遊技の開始と同時にそのリール31の再変動を開始し、他のリール31については、最も短い遅延時間t1を引いた遅延時間の経過後にそのリール31の再変動を開始するように制御する。
図13(b)では、左リール31の遅延時間t1が最も短いので、左リール31については、本遊技の開始と同時に再変動を開始する。次に、右リール31については、「t3−t1」時間の経過後に再変動を開始し、中リール31については、「t2−t1」時間の経過後に再変動を開始する。このように制御しても、定速時における各リール31の相関位置関係を図13(a)と同一に設定することができる。また、このように設定することで、図13(a)の場合と比べて、再変動のタイミングをt1だけ短縮することができる。
図13(c)は、図13(b)の変形例を示すタイミングチャートである。各リール31の遅延時間は、図13(b)と同様であるが、図13(c)の例では、最後の中リール31のインデックス34を検知した後、t1経過後にストップスイッチ42の操作受付けを開始する。このようにすれば、リール31の再変動時のタイミングを図13(b)と同一に設定することができるとともに、ストップスイッチ42の操作受付け開始時を図13(a)と同一に(取得した乱数値により忠実に)設定することができる。
<ランダム遅延の第3例>
第1例では、3つのカウンターC1〜C3を設け、各リール31ごとの遅延時間を演算するようにした。これに対し、第3例では、1つのカウンターから、全リール31の遅延時間を演算するものである。
第3例のカウンターをカウンターC4とする。カウンターC4の周期は、リールの図柄数をN、リール31の個数をMとしたとき、「NM 」とする。
次に、カウンターC4から抽出した乱数値をRとしたとき、
R=xM ×NM−1 +xM−1 ×NM−2 +・・・+x1 ×N0
を満たすxM 、xM−1 、・・・、x1 を決定する。
そして、
各リール31の遅延時間t=x×2.235×16(x=xM 、xM−1 、・・・、x1 )
を決定する。
本実施形態では、リール31の図柄数が「21」、リール31の個数が「3」であるので、カウンターC4の周期は、「213 =9261」となる。
そして、
R=x3 ×212 +x2 ×211 +x1 ×210
を満たすx3 、x2 、x1 を決定する。
ここで、x3 、x2 、x1 は、それぞれ、左リール31、中リール31、右リール31に対応する乱数値となる。
たとえば取得した乱数値Rの値が「1235」であるとき、
1235=2×212 +16×211 +17×210
となるので、(x3 、x2 、x1 )=(2、16、17)となる。
この値が、遅延時間に対応する図柄数(遅延図柄数)となる。
よって、
左リール31:2×2.235×16=71.52ms
中リール31:16×2.235×16=572.16(ms)
右リール31:17×2.235×16=607.92(ms)
となる。
したがって、擬似遊技及びフリーズの終了時から、上記遅延時間の経過後に、それぞれ各リール31の再変動を開始するように制御すれば、全リール31が定速となったときは、左リール31を基準とすれば、中リール31は14図柄遅れ、右リール31は15図柄遅れとなる。
また、第2例で説明したように、遅延時間(遅延図柄数)が最も短いリール31について、本遊技の開始時と同時に再変動を開始するように制御してもよい。
この場合には、左リール31の遅延時間は「0」、中リール31の遅延時間は500.64ms(14図柄遅れ)、右リール31の遅延時間は536.4ms(15図柄遅れ)となる。
<ランダム遅延の第4例>
第4例は、本遊技の開始時におけるリール31の加速域において、遅延時間を含めた加速を行うものである。
図14は、第4例におけるモータ32の割込み時間とステップ数との関係を示す図である。
図14において、左リール31は、遅延時間がないときのモータ32の加速状態の一例を示している。先ず、最初は20割込み(20×2.235=44.7ms)で1ステップ駆動、次は16割込みで1ステップ駆動、さらに次は12割込みで1ステップ駆動、・・・と徐々に少ない時間で1ステップ駆動していき、最後は、1割込み(2.235ms)で1ステップ駆動(定速状態)にする。
また、中及び右リール31については、遅延時間を設けた例を示している。中及び右リール31のいずれも、この例では、本来であれば8割込みで1ステップ駆動のところを、遅延時間を加算した割込み数で1ステップ駆動としている。
中リール31では、「8+60」割込みで1ステップ駆動としている。すなわち、1ステップが2.235msであるので、「2.235×60=134.1ms」の遅延時間を設けている。
また、右リール31については、「8+80」割込みで1ステップ駆動としているので、「2.235×80=178.8ms」の遅延時間を設けている。
この例では、8割込みで1ステップの部分に遅延時間(割込み)を加算しているが、どの部分に遅延時間を加算してもよい。また、遅延時間を複数に分割し、複数の部分で遅延時間を加算してもよい。たとえば、遅延時間が70割込みであるとき、8割込みで1ステップの部分では「8+40」割込みで1ステップとし、次の4割込みで1ステップの部分では「4+30」割込みで1ステップとしてもよい。
第4例のようにすれば、本遊技の開始と同時に全リール31の再変動を開始できるので、リール31の再変動時に遊技者に与える違和感をより少なくすることができる。
なお、第4例において、左、中、右リール31のそれぞれの遅延割込み数が、たとえば「10、70、90」であるとき、すべてのリール31について遅延時間(割込み)を加算してもよいが、「10、70、90」の遅延割込み数を第2例のように「0、60、80」に設定し直し、左リール31については遅延割込みなしとし、中及び右リール31にのみ、遅延割込みを加算してもよい。
<ランダム遅延の第5例>
第5例は、乱数値の取得を行うことなく、リール31間の相関位置関係を、前遊技である本遊技での最終停止位置と同一の状態に戻すように、モータ32の駆動を制御するものである。
例えば、本遊技の終了時(全リール31の停止時)における各リール31の相関位置関係をRAMに記憶しておく。
たとえば本遊技での全リール31の停止時に、スイカが入賞したものとし、中段ラインに左リール31の15番、中リールの17番、右リール31の2番が停止したと仮定する。この場合の相関位置関係を「15、17、2」と表し、これを記憶しておく。
この場合に、擬似遊技及びフリーズの終了後に本遊技を開始するときは、各リール31の再変動を行うとともに、加速域において、前遊技での相関位置関係に戻す。
たとえば擬似遊技及びフリーズが行われ、中段ラインに「BAR」揃いとなる図柄の表示状態にしたと仮定する。ここで、「BAR」揃いとしたときの位置は、「19、19、19」となる。
そして、擬似遊技終了時におけるリール31の相関位置関係「19、19、19」を、本遊技でリール31の回転が定速となったときに、「15、17、2」に戻すように制御する。
ここで、前遊技の本遊技において、左、中、右リール31の相関位置関係を「L1、C1、R1」とし、擬似遊技で図柄の表示状態としたときの相関位置関係を「L2、C2、R2」とする。
このとき、先ず、「L2−L1、C2−C1、R2−R1」を算出する。上記の例では、「+4、+2、+17」となる。
次に、最も大きい値である「+17」が「0」になるようにその差分の相関位置関係に変換する。この例では、「+4、+2、+17」が「−13、−15、0」となる。
よって、右リール31については、本遊技の開始と同時に再変動を開始し、左リール31は、13図柄分だけ遅延するように再変動を開始し、中リール31は15図柄分だけ遅延するように再変動を開始する。これにより、擬似遊技終了時の相関位置関係「19、119、19」が、「15、17、2」に戻る。すなわち、前遊技(本遊技)の終了時での相関位置関係に戻ったことになる。
また、各リール31のインデックス34の位置が、1番の図柄が中段を通過する瞬間に検知されるとき、「15、17、2」の相関位置関係で各リール31が回転していれば、中、左、右リール31の順番でインデックス34が検知される。すなわち、定速状態になってから、中、左、右リール31の順番でインデックス34が検知されたときに、ストップスイッチ42の操作受付けが開始される。
そこで、相関位置関係を元に戻した場合においても、各リール31が定速となり、その後は、中、左、右リール31の順番でインデックス34が検知されるはずであるから、最後の右リール31のインデックス34が検知されたときに、ストップスイッチ42の操作受付けを開始するように制御する。このように制御すれば、当該遊技で擬似遊技及びフリーズを実行しなかったときと同一の条件に設定することができる。
また、「19、19、19」の相関位置関係を、「15、17、2」の相関位置関係に戻す場合に、上記の例では、右リール31については遅延なしで再変動を開始し、左及び中リール31については、所定図柄数だけ遅延させるようにした。しかし、第1例のように、全リール31について遅延図柄数を設けてもよい。
ただし、上記のように、本遊技である前遊技の停止位置と、当該遊技における擬似遊技での図柄の表示状態の位置とで位置ずれが最も大きいリール31を特定し、そのリール31については本遊技の開始と同時に再変動を開始し、他のリール31についてはその差分の図柄数だけ遅延させて再変動を開始するようにすれば、最小時間でリール31の相関位置関係を元に戻すことができる。
一方、第4例のように、全リール31について同時に再変動を開始し、モータ32の加速域で、遅延図柄数に相当する割込みを加算してもよい。
ここで、各リール31の相関位置関係を元に戻す際に、リール31の回転は正回転としたが、場合によっては一部を逆回転させた後停止させて正回転に戻す等により、最小時間で相関位置関係を元に戻すものであれば、どのような方法を採用してもよい。
なお、擬似遊技及びフリーズの終了後は、ランダム遅延によりリール31の再変動を行うが、擬似遊技を複数回連続で行う場合において、擬似遊技の開始時にリール31を再変動させるとき(次の擬似遊技でのリール31の回転開始時)には、ランダム遅延は不要である。それは、擬似遊技での図柄の表示状態の位置を維持してリール31が再変動したとしても、未だ擬似遊技(フリーズ)中であり、本遊技ではないので、遊技の公正を害することがないからである。そして、2回目の擬似遊技が終了し、本遊技に移行するときは、ランダム遅延によりリール31の再変動を行えばよい。
ただし、後述する他の例のように、2回目以降の擬似遊技において、抽選等でランダム遅延を行うか否かを決定し、行うことに決定したときは、ランダム遅延を伴うリール31の再変動によって(2回目以降の)擬似遊技を開始することも可能である。
また、図12に示す揺れ変動を行っている場合において、リール31を再変動するとき(上述のランダム遅延による再変動を行うとき)は、以下のような制御を行う。
まず、リール31の再変動の開始時は、加速処理を行う。このため、リール31の揺れ変動中において、左リール31を例にとると、図12(b)の状態から(d)の状態に移動しているとき、すなわち上方向にリール31を移動させているときに加速処理に移行する(上から下に向かう加速を行う)と、モータ32の脱調のおそれがあることから、以下のように制御する。
たとえば第1に、揺れ変動中に当該リール31の再変動を行う信号を検知したときは、予め定めた所定位置で一時(一瞬)静止させた後、リール31の再変動処理に移行することが挙げられる。前記所定位置は、図12中、「上」、「中央」、又は「下」位置のいずれであってもよいが、たとえば「下」位置に設定したと仮定する。
全リール31の揺れ変動は、最初のリール31の再変動を行う信号を検知するまで継続する。そして、最初のリール31の再変動を行う信号を検知した時のそのリール31の位置がいずれの位置であっても、「下」位置、すなわち図12(b)の位置となるまで全リール31の揺れ変動を継続する。次に、図12(b)の位置となったら、その位置で揺れ変動を終了する。同時に、「下」位置からそのリール31の加速処理(再変動)を行う。
この瞬間は、残りの2つのリール31については、揺れ変動の継続中である。次に、2番目のリール31について再変動信号を行う信号を検知したら、そのリール31の位置がいずれの位置であっても、「下」位置となるまで、そのリール31の揺れ変動を継続する。次に、そのリール31が「下」位置となったら、その位置で揺れ変動を終了する。同時に、「下」位置からそのリール31の加速処理を行う。
この瞬間は、残りの1つのリール31については、揺れ変動の継続中である。次に、3番目のリール31について再変動信号を行う信号を検知したら、そのリール31の位置がいずれの位置であっても、「下」位置となるまで、そのリール31の揺れ変動を継続する。次に、そのリール31が「下」位置となったら、その位置で揺れ変動を終了する。同時に、「下」位置からそのリール31の加速処理を行う。
また第2に、揺れ変動中にリール31の再変動を行う信号を検知したときは、リール31が「上」から「中央」位置に移動する直前に揺れ変動を終了して、リール31の加速処理を開始することが挙げられる。
具体的には、揺れ変動中に最初のリール31の再変動を行う信号を検知したときは、その瞬間のリール31の位置がいずれの位置であっても、そのリール31については、「上」から「中央」位置に移動する直前に揺れ変動を終了し、その終了と同時に、そのリール31の加速処理を行う。
この瞬間は、残りの2つのリール31については、揺れ変動の継続中である。次に、2番目のリール31について再変動信号を行う信号を検知したら、そのリール31の位置がいずれの位置であっても、「上」位置となるまで、そのリール31の揺れ変動を継続する。次に、そのリール31が「上」位置から「中央」位置に移動する直前にそのリール31の揺れ変動を終了し、その終了と同時に、そのリール31の加速処理を行う。
この瞬間は、残りの1つのリール31については、揺れ変動の継続中である。次に、3番目のリール31について再変動信号を行う信号を検知したら、そのリール31の位置がいずれの位置であっても、「上」位置となるまで、そのリール31の揺れ変動を継続する。次に、そのリール31が「上」位置から「中央」位置に移動する直前にそのリール31の揺れ変動を終了し、その終了と同時に、そのリール31の加速処理を行う。
第2例のように制御すれば、揺れ変動から加速処理に移行する際に、揺れ変動を終了させることがないので、違和感なく行うことができる。第1例及び第2例のいずれも、本来のランダム遅延時間に到達した瞬間から、そのリール31の加速処理が開始されるまでには一定時間を要するが、各リール31の回転開始タイミングは、ランダムとなるので、何ら問題はない。
なお、揺れ変動の1周期時間に対し、ランダム遅延時間が長い場合(たとえば揺れ変動の1周期時間が数十ms、ランダム遅延時間が数百ms等)には、上述した制御が好適である。これに対し、たとえばランダム遅延時間(数百ms)に対し、揺れ変動の1周期時間が数秒程度であるときは、上記第1例及び第2例において、最初のリール31が再変動するときに、全リール31について揺れ変動を終了することも可能である。
たとえば第1例では、最初のリール31の再変動を行う信号を検知するまでは全リール31について揺れ変動を実行し、最初のリール31の再変動を行う信号を検知したときは、「下」位置となるまで全リール31の揺れ変動を継続する。そして、その「下」位置で全リール31の揺れ変動を終了する。同時に、最初のリール31については、その「下」位置からそのリール31の加速処理を行う。
他の2つのリール31については、「下」位置で、そのリール31の再変動を行う信号を検知するまで待機し、それぞれ再変動を行う信号を検知したときに、それぞれのリール31について再変動を開始する。
第2例についても同様に、揺れ変動中に最初のリール31の再変動を行う信号を検知したときは、全リール31について「上」位置で揺れ変動を終了するとともに、最初に再変動を行うリール31については、「上」位置から「中央」位置に移動する直前にそのリール31の再変動を行う。
また、残りの2つのリール31については、「上」位置で待機し、それぞれ再変動を行う信号を検知したときに、それぞれのリール31について再変動を開始する。
さらには、第2例において、揺れ変動として上方向から下方向に移動している間にランダム遅延時間に到達してリール31の再変動のタイミングとなったときは、そのタイミングで当該リール31の揺れ変動を終了し、同時に再変動を行う。一方、揺れ変動として下方向から上方向に移動している間にランダム遅延時間に到達してリール31の再変動のタイミングとなったときは、揺れ変動を継続して「上」位置に移動させた後、揺れ変動における下方向への移動のタイミングで当該リール31の揺れ変動を終了し、同時に再変動を行うようにしてもよい。
さらにまた、ランダム遅延時間に到達した後にリール31の再変動を行うことに限らず、ランダム遅延時間に到達する前に、最後に「上」位置となるタイミングを検知し、その「上」位置から下方向に移動するタイミングで当該リール31の揺れ変動の終了及び再変動の開始を行うことも可能である。
本実施形態では、フリーズ制御手段70は、レア小役に当選したときに、フリーズ及び擬似遊技を実行するか否か、さらにはBB当選を含むリール31の動作パターンを抽選で決定する。この動作パターンは、フリーズ及び擬似遊技の開始から終了まで、及び擬似遊技途中での図柄の表示状態のすべてを含むリール31の動作内容を定めたものであり、各動作パターンごとに1つのメイン当選番号が割り当てられている。そして、フリーズ制御手段70は、レア小役に当選したときに、1つのメイン当選番号で抽選で決定する。
図15は、フリーズ制御手段70で抽選されるメイン当選番号と、各当選番号の動作パターンの内容を示す図である。
図15中、擬似遊技1、擬似遊技2、・・・とは、擬似遊技1回目、擬似遊技2回目、・・・を表している。また、内部状態とは、そのメイン当選番号の選択時における内部状態の移行を示している。
通常遊技中及び通常中BB遊技では、レア小役当選時に、当選番号「00」〜「05」のいずれか1つを選択する。また、AT、及びAT中BB遊技では、レア小役当選時に、当選番号「00」〜「04」、「11」〜「14」のいずれか1つを選択する。
なお、メイン当選番号「05」、「13」及び「14」は、BBの当選を含むものである。すなわち、BBの抽選は後述するように演出状態制御手段83側でも行われるが、フリーズ制御手段70すなわちメイン制御手段50側でも行われる。
メイン当選番号「00」は、フリーズ及び擬似遊技を行わない動作パターンである。すなわり、メイン当選番号「00」が選択されたときは、フリーズ及び擬似遊技を実行するか否かの抽選で非当選になったことに相当する。
レア小役当選時の遊技では、サブ制御手段80は、レア小役の当選に基づいて、レア小役の当選に対応する演出を出力するように制御するが、メイン当選番号「00」選択時は、次遊技では、擬似遊技を行うことなく本遊技を開始する。
本実施形態では、役の抽選結果がレア小役の当選以外であるときは、メイン当選番号「00」を選択する。ただし、これに限らず、ベル重複当選時、リプレイ重複当選時、役の非当選時にもメイン当選番号「00」以外を所定確率で選択するようにしてもよい。
また、各内部状態ごとに、メイン当選番号の選択確率が異なる。メイン当選番号「00」以外は、フリーズ及び擬似遊技を実行する動作パターンであるので、いいかえれば、内部状態ごとに、フリーズ及び擬似遊技の実行確率が異なる。よって、各内部状態を、フリーズ状態1、フリーズ状態2、・・・と称する場合もある。
また、本実施形態では、通常遊技、通常中BB遊技、AT、AT中BB遊技では、所定確率で、メイン当選番号「05」、「13」及び「14」に当選するように、すなわちBBに当選するように設定されている。
さらにまた、通常中BB遊技待機及びAT中BB遊技待機時は、役の抽選結果にかかわらず、常にメイン当選番号「00」を選択する。したがって、これらの内部状態でフリーズ及び擬似遊技が実行される場合はない。このため、通常中BB遊技待機及びAT中BB遊技待機は、フリーズ発生確率が「0」であるフリーズ状態であるといえる。
なお、これに限らず、通常中BB遊技待機及びAT中BB遊技待機においては、低確率であるがフリーズ及び擬似遊技が発生するように設定してもよい。
さらに本実施形態では、通常遊技でメイン当選番号「05」が選択される確率(BB当選確率)と、ATでメイン当選番号「13」又は「14」が選択される確率(BB当選確率)は等しく設定されている。なお、これに限らず、たとえばAT中の方が通常遊技中よりもBB当選に相当するメイン当選番号の選択確率を高く設定してもよい。
さらに、通常中BB遊技では、通常遊技時よりもメイン当選番号「05」の選択確率が高く設定されている。さらに、AT中BB遊技では、AT及び通常中BB遊技よりも、さらにメイン当選番号「13」又は「14」の選択確率が高く設定されている。
これにより、(通常中又はAT中)BB遊技で、BBに当選する機会を増加させ、BB連を発生しやすくしている。BB遊技でBBに当選する確率をどの程度に設定するかは任意であるが、たとえば1/100程度でもよいし、1/30程度でもよい。
また、本実施形態では、BB遊技中のBBの抽選は、フリーズ制御手段70(すなわちメイン制御手段50側)でのみ行っており、サブ制御手段80側では行っていない。
メイン当選番号「01」は、擬似遊技を1回行うとともに、その擬似遊技では「RP」揃いをさせない動作パターンである。すなわち、上述した「RP」非表示テーブルを用いて制御される遊技となる。擬似遊技1回目では、サブ制御手段80は、特定の押し順を報知しないので、通常遊技と同様に順押しが行われる。
また、メイン当選番号「02」は、擬似遊技を1回行うとともに、その擬似遊技では「RP」揃いをする動作パターンである。すなわち、上述した「RP」表示テーブルを用いて制御される遊技となる。
メイン当選番号「01」及び「02」は、擬似遊技を1回行うだけで、その擬似遊技の終了後は本遊技に移行する。
メイン当選番号「03」及び「04」は、擬似遊技を2回行い動作パターンである。
さらまた、メイン当選番号「03」は、メイン当選番号「02」と同様に1回目の擬似遊技で「RP」揃いの表示状態とし、2回目の擬似遊技を行い、この2回目の擬似遊技では、特定図柄非表示テーブルを用いて制御される。このため、2回目の擬似遊技で「BAR」を目押ししても「BAR」揃いは表示されない。
メイン当選番号「04」は、1回目の擬似遊技はメイン当選番号「03」と同一であるが、2回目の擬似遊技では、特定図柄表示テーブルを用いて制御される。このため、右中左の押し順でストップスイッチ42を操作し、かつ「BAR」を目押しすれば、「BAR」揃いが表示される。
メイン当選番号「03」及び「04」では、2回目の擬似遊技の終了後、本遊技に移行する。
メイン当選番号「05」は、2回目の擬似遊技まではメイン当選番号「04」と同一であるが、「BAR」揃いを表示した後、ベットスイッチ40が操作されることを待ち、ベットスイッチ40が操作されたときは、3回目の擬似遊技を開始するとともに全リール31の逆回転1(図柄が下から上に向かって移動する回転)を行う。なお、図15中、「逆回転1」とは、1回目の逆回転を意味する。
本実施形態において、擬似遊技での逆回転は、「BAR」揃い表示を条件に行われ、「BAR」揃いを維持したまま逆回転するものである。なお、逆回転時のリール31の速度は、本遊技時より遅くても速くてもよい。そして、逆回転をさせて、全リール31の16番の「赤7」図柄が中段に位置したときに全リール31を図柄の表示状態とする(図3の状態)。すなわち、BBの図柄の組合せを表示させる動作パターンである。
したがって、メイン当選番号「05」の選択時は、擬似遊技を3回行い、3回目の擬似遊技の終了後は、本遊技かつ通常中BB遊技に移行する。
また、逆回転後の図柄の表示状態のときも、揺れ変動を伴う。
なお、本実施形態では、「BAR」揃いをしたとき(全リール31が19番)と、「赤7」揃いをしたとき(全リール31が16番)とで、各リール31の相関位置関係が同一であるので、全リール31の相関位置関係を維持したままで逆回転させれば、「BAR」揃いから「赤7」揃いにすることができる。
これに対し、たとえば図2において、全リール31の19番の「BAR」図柄が揃っているときに、各リール31で「赤7」図柄が配置された図柄番号が異なる場合には、逆回転をしている間に各リール31の相関位置関係をずらし、「赤7」図柄を揃えればよい。
メイン当選番号「11」では、メイン当選番号「04」と同様に、2回目の擬似遊技で「BAR」揃いを表示した後、ベットスイッチ40の操作を契機として全リール31の逆回転1を行い、3回目の擬似遊技を行う(上記と同様に、「BAR」揃いを維持したまま逆回転させる)。そして、逆回転1でリール31を1回転させた後、再度、「BAR」揃い表示を行う。その後は、上述と同様に擬似遊技を終了させる。
したがって、メイン当選番号「11」では、1回目の擬似遊技で「RP」揃い表示→2回目の擬似遊技で「BAR」揃い表示→3回目の擬似遊技で逆回転1後「BAR」揃い表示→フリーズ及び擬似遊技の終了(本遊技への移行)となる。
メイン当選番号「12」は、メイン当選番号「11」と同じ動作パターンで3回目の擬似遊技を行った(「BAR」揃いを表示した)後、再度、ベットスイッチ40の操作を契機として逆回転2(2回目の逆回転)を行い(4回目の擬似遊技)、「BAR」揃い表示を再度行う。その後は、上述と同様に擬似遊技を終了させる。すなわち、擬似遊技2回目〜4回目で3回の「BAR」揃い表示を行う。
メイン当選番号「13」は、4回目の擬似遊技を開始するまではメイン当選番号「12」と同一であるが、4回目の擬似遊技では、「赤7」揃い、すなわちBBを表示する。BBの表示方法は、上述のメイン当選番号「05」と同一である。
メイン当選番号「14」は、メイン当選番号「12」と同様に4回目の擬似遊技を行った後、5回目の擬似遊技(逆回転3)を行い、メイン当選番号「13」の4回目の擬似遊技と同様にBBを表示させるものである。
メイン当選番号「13」及び「14」時は、擬似遊技の終了後、ATから(AT中BB遊技待機を経ないで)本遊技かつAT中BB遊技に移行する。
また、通常中BB遊技や、AT中BB遊技においても、メイン当選番号が抽選される。そして、通常中BB遊技でメイン当選番号「05」当選時、及びAT中BB遊技でメイン当選番号「13」又は「14」当選時は、BB遊技中のBB当選(BB連)となり、当選したBBをストックしておく。したがって、それまで継続していたBB遊技はそのまま継続し、それまでのBB遊技が中断や中止になることはない。
そして、BB遊技の終了後は、内部状態をBB遊技待機に移行させ、リプレイ重複当選3又は4時に特殊リプレイC入賞の押し順及び「赤7」図柄狙いを報知して、再度、BB遊技に移行させる。
なお、これに限らず、BB遊技中にBBに当選したときは、BB遊技の終了後も内部状態をBB遊技に維持し、即、次のBB遊技を開始するように制御してもよい。
なお、2回目の擬似遊技において特定図柄表示テーブルを用いて「BAR」揃いを行うときに、特定図柄表示テーブルが本遊技と同様に最大移動コマ数が4コマ以内で図柄の表示状態とするときは、遊技者の目押しが正確でなければ、「BAR」揃いにはならない。
この状態で、3回目以降の擬似遊技(逆回転)を行うと、再度の「BAR」揃いや「赤7」図柄揃いを表示することができない。
この場合には、遊技者の目押しミスに起因するものであるからそのままとするか、又は逆回転をしつつ各リール31の相関位置関係をずらし、逆回転後の図柄の表示時には「BAR」揃いや「赤7」図柄揃いとなるように制御してもよい。
図1に示すように、メイン制御手段50は、外部端子基板100と電気的に接続された外端信号送信手段71を備える。外端信号送信手段71は、内部状態がATとなったときにはATの実行信号(外端信号)を外部端子基板100に対して送信する。また、内部状態がBB遊技となったときは、BB遊技の実行信号(外端信号)を外部端子基板100に対して送信する。これらの外端信号は、たとえば外部端子基板100から、遊技履歴表示装置やホールコンピュータ等に送信される。
なお、ATやBB遊技の実行信号は、遊技が終了して内部状態を移行させた時に行うが、たとえば擬似遊技中に「赤7」図柄揃いをしたときは、それに基づいて(本遊技を未だ終了せず、内部状態を移行していなくても)BB遊技の実行信号を送信してもよい。
また、サブ制御手段80は、以下の演出出力制御手段81等を備える。
演出出力制御手段81は、上述したランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力を制御するものである。
演出出力制御手段81は、遊技ごとに、遊技の開始時に、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって、演出を選択する。具体的には、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を選択する。そして、この選択に従って、演出を出力する。
したがって、これらのランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力は、サブ制御手段80側で制御されるものであり、メイン制御手段50側で制御されるものではない。
操作情報報知手段82は、ストップスイッチ42の押し順及び狙うべき図柄を報知するものである。
まず、AT及びBBのいずれにも当選していない通常遊技では、操作情報報知手段82は、遊技者に有利となる押し順は報知しない。そして、通常遊技中は、第一停止左の押し順であるので、ベル重複当選1又は2時には9枚ベルが入賞するが、ベル重複当選3〜6時には、1枚ベルが入賞する。
また、リプレイ重複当選1〜4時には、内部状態及び演出状態は、通常遊技を維持することとなる。
そして、通常遊技においてBBに当選したときは、リプレイ重複当選1又は2時に、内部状態を通常遊技から通常中BB待機に移行させるための押し順、さらには、リプレイ重複当選時3又は4時に、通常中BB遊技待機から通常中BB遊技に移行させるための押し順及び「赤7」図柄狙い(「赤7」図柄が中段に停止するように狙ってストップスイッチ42を操作すべきこと)を報知する。通常中BB遊技待機において、リプレイ重複当選時3又は4時となる前にリプレイ重複当選1又は2となったときは、内部状態を維持するための押し順を報知する。
同様に、通常遊技においてATに当選したときは、リプレイ重複当選1又は2時に、内部状態を通常遊技からAT準備中に移行させるための押し順を報知し、さらに、AT準備中においてリプレイ重複当選時1又は2時に、AT準備中からATに移行させるための押し順を報知する。AT準備中において、リプレイ重複当選時1又は2時となる前にリプレイ重複当選3又は4となったときは、内部状態を維持するための押し順を報知する。
また、AT中にBBに当選したときは、リプレイ重複当選1又は2時に、内部状態をATからAT中BB待機に移行させるための押し順を報知し、さらに、AT中BB遊技待機において、リプレイ重複当選時3又は4時に、AT中BB遊技に移行させるための押し順及び「赤7」図柄狙いを報知する。AT中BB遊技待機において、リプレイ重複当選時3又は4時となる前にリプレイ重複当選1又は2となったときは、内部状態を維持するための押し順を報知する。
なお、AT及びBB遊技は、いずれも、遊技者にとって有利となる押し順を報知する遊技であり、ベル重複当選時には9枚ベルとなる押し順を報知する。
本実施形態におけるATは、遊技回数の上乗せがない場合にはたとえば「50」遊技と遊技回数が定められている。ただし、ATの終了条件は種々定めることができ、たとえば所定遊技回数の終了後、継続するか否かを抽選等で決定するものであってもよい。
一方、本実施形態のBB遊技は、ベルの獲得遊技回数(ベル重複当選時)が30遊技までに設定されている。したがって、BB遊技の開始後、ベルの重複当選時には9枚の払出しとなる押し順を報知する。さらに、ベルの重複当選となった回数(ベル入賞回数)をカウントし続け、30回に到達したときは、BB遊技を終了し、通常遊技又はATに戻るように制御する。
一方、通常中BB遊技又はAT中BB遊技の終了時にBB連であるときは、それぞれ通常中BB遊技待機又はAT中BB遊技待機に移行するので、この内部状態において、リプレイ重複当選3又は4となったときに、特殊リプレイC入賞の押し順及び「赤7」図柄狙いを報知する。
演出状態制御手段83は、サブ制御手段80側の演出状態の移行、AT及びBBの抽選、AT及びBB遊技における制御等を行う。
ここで、「演出状態」とは、サブ制御手段80によって制御される状態であり、メイン制御手段50側で制御される各内部状態にそれぞれ対応する通常遊技、通常中BB遊技待機、通常中BB遊技、AT準備中、AT、AT中特殊、AT中BB遊技待機、及びAT中BB遊技を備える。
なお、メイン制御手段50による内部状態と、サブ制御手段80による演出状態は、両者が一致する場合(たとえば内部状態が通常中BB遊技、演出状態が通常中BB遊技)と、両者が一致しない場合(たとえば内部状態が通常遊技、演出状態が通常中BB遊技)とを有する。
演出状態制御手段83は、演出状態が通常遊技であるときは、AT及びBBの抽選を実行する。たとえばハードウエア又はソフトウエア乱数を用いた抽選によって、AT及びBBの当選の有無を決定する。BBの抽選は、通常遊技中は、毎遊技、たとえばスタートスイッチ41の操作時に行う。ただし、これに限らず、レア小役に当選したことを条件にBBの抽選を実行してもよい。
また、ATの抽選は、レア小役当選時に行う(レア小役解除)。ただし、これに限らず、ベルやリプレイ当選時、又は役の非当選時にATの抽選を行うことも可能である。さらには、前回のATの終了後(通常遊技の開始時)から何遊技を消化したときにATを実行するか(遊技回数)を抽選等で決定し、通常遊技の開始時から決定した遊技回数を消化したときにATを実行してもよい(ゲーム数解除)。
さらに、演出状態制御手段83は、AT中は、独自に、又はフリーズ制御手段70によるメイン当選番号に基づいて、ATの遊技回数を上乗せするか否かを抽選する。
演出状態制御手段83で独自にATの遊技回数を上乗せするか否かを抽選するときは、たとえばチェリー当選時は40%の確率で上乗せに当選するようにソフトウエア乱数を用いた抽選を行う。同様に、スイカ当選時は、15%の確率で当選するように抽選を行う。
また、演出状態制御手段83は、ATの残り遊技回数を管理する。たとえば、ATを開始したときは、ATの遊技回数の初期値を予め定めた所定値(たとえば上述のように「50」)に設定する。演出状態制御手段83は、AT中は、その遊技回数をカウントし続け、ATの残り遊技回数が「0」となったときは、ATを終了する。
一方、AT中に遊技回数の上乗せに当選したときは、ATの遊技回数を加算するように制御する。
また、AT中にBBに当選したときは、その時点でATの遊技回数のカウントを中断する。そして、AT中BB遊技の終了後、ATに戻ったときは、BB当選時におけるATの残りの遊技回数を画像表示し、ATを再開する。
この場合、BB当選後、AT中BB遊技を開始する直前やBBの当選を報知するまで、ATの遊技回数をカウントしているような画像表示を行ってもよい。そして、ATに戻ったときは、BB当選時におけるATの残りの遊技回数からATを再開するか、又はBB当選後からAT中BB遊技の開始時までの遊技回数(差分)を、AT中BB遊技中に、ATの遊技回数の上乗せとして画像表示してもよい。
また、演出出力制御手段81は、AT又はBB当選の有無を、種々の信頼度と関連付けられた演出を出力するように制御する。たとえば、AT等に当選していない場合には低信頼度の演出を選択しやすくし、AT等に当選した場合には高信頼度の演出を選択しやすくする等である。
さらに、ATやBBの抽選に当選したときや、AT又はBB遊技の開始、継続中、及び終了時には、AT又はBB遊技に関する情報や演出を画像表示装置23に画像表示する。また、AT又はBB遊技の遊技回数(残り遊技回数)や払出し枚数の情報等を画像表示装置23に画像表示する。
さらにまた、演出状態制御手段83は、メイン制御手段50側で動作パターン(メイン当選番号)を選択したときは、その動作パターンに対応する演出パターン(サブ当選番号)を選択する。
図16及び図17は、メイン当選番号に対応するサブ当選番号とその演出内容(演出パターン)を示す図である。図16及び図17に示すように、メイン当選番号に対応するサブ当選番号が予め定められている。たとえば、フリーズ制御手段70による抽選でメイン当選番号「02」に当選したときは、演出状態制御手段83は、サブ当選番号として「02a」又は「02b」を選択する。1つのメイン当選番号に対して複数のサブ当選番号が割り当てられているときは、ハードウエア又はソフトウエアを用いた乱数抽選が挙げられる。
いずれか1つのサブ当選番号が決定されると、その当選番号によって、フリーズ制御手段70側で行うフリーズ及び擬似遊技の内容に沿った演出内容及び演出の出力タイミングが予め定められており、フリーズ制御手段70側のフリーズ及び擬似遊技の進行に伴って、演出を段階的に出力していくように制御する。また、このときの演出には、ATの遊技回数の上乗せやBB当選を含むので、ここでの演出とは、遊技者に付与する特典の報知を含むものである。
本実施形態では、擬似遊技の開始前にサブ当選番号が決定されるので、擬似遊技の前に、ATの遊技回数が何遊技上乗せされる等の遊技者に付与する特典のすべてが決定される。
なお、本実施形態では、メイン当選番号「00」に対応するサブ当選番号は設けていないが、何らかの演出を出力するサブ当選番号を設けてもよい。また、メイン当選番号「00」であるときは、何らかの演出を出力するか否かを抽選等で決定してもよい。
サブ当選番号「01a」の選択時は、フリーズ制御手段70側での制御は、擬似遊技で「RP」揃い非表示となるので、「RP」揃い不成立である旨(期待度がない旨の)演出を出力する。
サブ当選番号「02a」又は「02b」選択時は、フリーズ制御手段70側での制御は、擬似遊技で「RP」揃い表示となる。これに対応して、「02a」選択時は、次の擬似遊技(「BAR」を狙え演出が出力される遊技)が行われる期待度が低い演出を出力する。また、サブ当選番号「02b」選択時は、次の擬似遊技(上記と同様)が行われる期待度が高い演出を出力する。なお、サブ当選番号「02a」又は「02b」のいずれが選択されても、メイン当選番号は「02」であるので、図15に示すように、次に擬似遊技は行われない。よって、次遊技で「BAR」を狙え演出は出力されない。
サブ当選番号「03a」は、メイン当選番号「03」に対応する演出パターンであり、1回目の擬似遊技では「RP」揃い表示時に高期待度の演出を出力する。そして、次遊技(2回目の擬似遊技)の開始時に、「BAR」を狙え演出を出力する。メイン当選番号「03」では、この2回目の擬似遊技で「BAR」揃い非表示となり、その時の演出は行わない。
サブ当選番号「04a」は、メイン当選番号「04」に対応する演出パターンであり、1回目の擬似遊技で「RP」揃い表示時に高期待度の演出を出力し、次遊技(2回目の擬似遊技)の開始時に、「BAR」を狙え演出を出力する。フリーズ制御手段70は、当該遊技では「BAR」揃い表示を行うので、そのときにBB当選期待度演出(低期待度)を出力し、さらにBB非当選演出を出力する。
サブ当選番号「05a」は、メイン当選番号「05」に対応する演出パターンであり、「BAR」を狙え演出まではサブ当選番号「04a」と同一である。次に、「BAR」揃い表示時にBB当選期待度演出(高期待度)を出力し、フリーズ制御手段70による「赤7」揃い表示に合わせてBB当選演出を行う。
以下のサブ当選番号「01c」〜「04d」は、AT中に選択されるサブ当選番号である。
AT中に選択されるサブ当選番号において、「上乗せなし」とは、ATの遊技回数の上乗せがないことを意味する演出を出力し、「上乗せあり」とは、ATの遊技回数の上乗せがあることを意味する演出を出力するものである。
すなわち、演出状態制御手段83は、「上乗せなし」のサブ当選番号を選択したときはATの遊技回数の上乗せを行わず、「上乗せあり」のサブ当選番号を選択したときはATの遊技回数の上乗せを行う。
「上乗せあり」の場合には、実際に上乗せされる遊技回数を画像表示する。ここで、「上乗せあり」のときの上乗せ数を事前に決めておいてもよいが、「上乗せあり」のサブ当選番号を選択したときに、上乗せ数を抽選で決定してもよい。たとえば「10」、「30」、「50」の中からいずれか1つを乱数によって選択することが挙げられる。
AT中に擬似遊技が実行されるときは、1回目の擬似遊技で「RP」揃い非表示時/表示時のいずれも、ATの遊技回数を上乗せする場合と上乗せしない場合とを有する。
サブ当選番号「01c」又は「01d」は、1回目の擬似遊技で「RP」揃い非表示となる場合であり、サブ当選番号「01c」の場合は上乗せなし演出を出力し、サブ当選番号「01d」の場合は上乗せあり演出を出力(決定した上乗せ数を表示)する。
サブ当選番号「02c」又は「02d」は、1回目の擬似遊技で「RP」揃い表示となる場合であり、サブ当選番号「02c」の場合は上乗せなし演出を出力し、サブ当選番号「02d」の場合は上乗せあり演出を出力(決定した上乗せ数を表示)する。
サブ当選番号「03c」及び「03d」は、いずれも、2回目の擬似遊技を行う場合の演出であり、2回目の擬似遊技の開始時に「BAR」を狙え演出を出力する。これらのサブ当選番号に対応するメイン当選番号は「03」であるので、当該擬似遊技では、「BAR」揃い非表示となる。この時に、サブ当選番号「03c」の場合は上乗せなし演出を出力し、サブ当選番号「03d」の場合は上乗せあり演出を出力(決定した上乗せ数を表示)する。
サブ当選番号「04c」及び「04d」は、「BAR」を狙え演出の出力までは、サブ当選番号「03d」と同一である。そして、サブ当選番号「04c」及び「04d」に対応するメイン当選番号は「04」であるので、当該擬似遊技では、「BAR」揃い表示となる。そして、この表示に合わせて、上乗せあり演出を出力(決定した上乗せ数を表示)する。
さらに、サブ当選番号「04c」の場合は、その時点でサブ当選番号に基づく演出は終了するが、サブ当選番号「04d」の場合は、「BAR」揃い表示時に上乗せあり演出を出力した後、逆回転1(次遊技で1回目の逆回転)が行われるか否かの演出及び逆回転1は行われない旨の演出を出力する(メイン当選番号「04」選択時は、逆回転1は行われない)。
図17において、サブ当選番号「11a」は、「BAR」揃い表示時に上乗せあり演出の出力まではサブ当選番号「04d」と同一である。その後、サブ当選番号「11a」の場合は、逆回転1が行われる旨の演出を出力する。さらに、逆回転1後の「BAR」揃い表示時に上乗せあり演出を出力する。
サブ当選番号「11b」は、サブ当選番号「11a」に加えて、逆回転1後の「BAR」揃い表示後、逆回転2(次遊技で2回目の逆回転)が行われるか否かの演出及び逆回転2は行われない旨の演出を出力する。
サブ当選番号「12a」及び「12b」は、サブ当選番号「11a」と同様に、逆回転1後の「BAR」揃い表示時に上乗せあり演出を出力する。さらに、これらの当選番号に対応するメイン当選番号「12」は、4回目の擬似遊技で逆回転2を行うので、逆回転2が行われるか否かの演出及び逆回転2が行われる旨の演出を出力する。
さらに、サブ当選番号「12a」及び「12b」では、逆回転2後の「BAR」揃い表示時に上乗せあり演出を出力する。
また、サブ当選番号「12a」では、逆回転2後の上乗せあり演出で擬似遊技の演出を終了するが、サブ当選番号「12b」では、逆回転2後の上乗せあり演出の後、逆回転3(次遊技で3回目の逆回転)が行われるか否かの演出及び逆回転3は行われない旨の演出を出力する。
サブ当選番号「13a」は、サブ当選番号「12b」の逆回転2を行う旨の演出までは、同一の演出を出力する。そして、逆回転2が行われたときの「赤7」揃い表示に合わせて、BB当選演出を出力する。
サブ当選番号「14a」は、サブ当選番号「12b」における逆回転2後の「BAR」揃い表示時の上乗せあり演出までは、同一の演出を出力する。さらに、逆回転3が行われるか否かの演出及び逆回転3が行われる旨の演出を出力するとともに、逆回転3が行われたときの「赤7」揃い表示に合わせて、BB当選演出を出力する。
図18は、フリーズ制御手段70(メイン制御手段50側)及び演出状態制御手段83(サブ制御手段80側)の抽選タイミング等を示すタイムチャートである。
図18において、1回目の本遊技を本遊技1とし、2回目の本遊技を本遊技2とする。また、図18では、本遊技2の開始前に、擬似遊技を2回(擬似遊技1及び擬似遊技2を)行う例を示している。
さらに、本遊技1の開始時における役抽選手段61の抽選結果を当選役1、フリーズ制御手段70による動作パターンの抽選結果をメイン当選番号1とする。同様に、本遊技2の開始時における役抽選手段61の抽選結果を当選役2、フリーズ制御手段70による動作パターンの抽選結果をメイン当選番号2とする。なお、これらのメイン当選番号1及び2は、図15中におけるメイン当選番号「01」及び「02」を意味するものではない。
また、本遊技1開始時に選択されるサブ当選番号をサブ当選番号1とし、本遊技2開始時に選択されるサブ当選番号をサブ当選番号2とする。
図18において、スタートスイッチ41が操作されると本遊技1が開始される。このスタートスイッチ41の操作に基づき、役抽選手段61は役の抽選を行い(当選役1)、フリーズ制御手段70は、メイン当選番号1を決定する。
次に、メイン制御手段50は、本遊技1における当選役1及びメイン当選番号1をサブ制御手段80に送信する。
演出状態制御手段83は、当選役1及びメイン当選番号1の情報を受信すると、これらの情報と当該遊技の演出状態とから、本遊技1の演出を決定する。本遊技1の演出は、当選役1に対応する演出であり、さらには、メイン当選番号1に基づき、次遊技で擬似遊技が実行されるか否かを示唆する演出も含まれる。
さらに、メイン当選番号1が次遊技で擬似遊技を実行する当選番号であるときは、演出状態制御手段83は、サブ当選番号1を決定する。
全リール31が停止すると、メイン制御手段50は、内部状態を更新する。そして、この情報をサブ制御手段80に送信し、演出状態制御手段83は、演出状態を更新する。
次に、本遊技2を開始するためのスタートスイッチ41が操作されると、擬似遊技を行う場合、すなわちメイン当選番号1が擬似遊技を行う動作パターンであるときには擬似遊技を開始し、メイン当選番号1が擬似遊技を行わない動作パターン(すなわちメイン当選番号「00」)であるときは、擬似遊技を行うことなく本遊技2を開始する。
本遊技2に対応するスタートスイッチ41が操作されたときは、擬似遊技を行うか否かにかかわらず、本遊技2における役の抽選(当選役2)及びメイン当選番号2を決定する。そして、これらの情報をサブ制御手段80に送信する。
演出状態制御手段83は、本遊技2における当選役2及びメイン当選番号2の情報を受信すると、これらの情報と当該遊技の演出状態とから、本遊技2の演出を決定する。本遊技2の演出は、当選役2に対応する演出であり、さらには、メイン当選番号2に基づき、本遊技2の次遊技で擬似遊技が実行されるか否かを示唆する演出も含まれる。
さらに、メイン当選番号2が本遊技2の次遊技で擬似遊技を実行する当選番号であるときは、演出状態制御手段83は、サブ当選番号2を決定する。
図18では、2回の擬似遊技を行う例を示し、擬似遊技1及び擬似遊技2を点線で図示している。
メイン当選番号1によって、本遊技2の開始前に擬似遊技を実行するときは、本遊技2を開始するためのスタートスイッチ41が操作されたときに擬似遊技1を開始する。擬似遊技では、リール31の回転を開始するとともに、遊技者によりストップスイッチ42が操作されると、その操作を契機としてリール31を図柄の表示状態とする。この擬似遊技中のリール変動に合わせて、サブ当選番号1に基づき、演出Aを出力するとともに特典a(たとえば、AT中の遊技回数の上乗せ等)を出力する。
全リール31が図柄の表示状態となった後、次にスタートスイッチ41が操作されると、擬似遊技2を開始する。擬似遊技2開始時のスタートスイッチ41の操作は、擬似遊技中であるので、スタートスイッチ41の機能が有効になっていない状態である。したがって、役の抽選やメイン当選番号の抽選は行われない。
擬似遊技2についても擬似遊技1と同様に、まずリール31の回転を開始し、遊技者によるストップスイッチ42の操作を契機としてリール31を図柄の表示状態とする。この擬似遊技中のリール変動に合わせて、サブ当選番号1に基づき、演出Bを出力するとともに特典b(AT中の遊技回数の上乗せ等)を出力する。
全リール31が図柄の表示状態となった後、次にスタートスイッチ41が操作されると、そのスタートスイッチ41の操作を契機としてフリーズ及び擬似遊技を終了し、本遊技2を開始する。よって、リール31の回転を開始する。また、ここでのスタートスイッチ41の操作は擬似遊技中の操作であるので、上記と同様にスタートスイッチ41の機能が有効になっていない状態である。したがって、役の抽選やメイン当選番号の抽選は行われない。ここでのスタートスイッチ41の操作は、フリーズ及び擬似遊技の終了契機となるものである。
本遊技2では、擬似遊技1の開始時においてスタートスイッチ41の操作時に抽選された当選役2及びメイン当選番号2に基づく演出が出力される。メイン当選番号2が擬似遊技を行うものであるときは、本遊技2の終了後、(図示しないが)本遊技3の開始前に、メイン当選番号2に基づく擬似遊技を実行する。
図19は、本遊技及び擬似遊技の流れの一例を説明する図である。また、ここでの遊技は、AT中であるものとする。
図19中、「メイン」とはメイン制御手段50側の制御を示し、「サブ」とはサブ制御手段80側の制御を示す。
まず、本遊技1において、メイン制御手段50側は、役の抽選及びメイン当選番号の抽選を行う。また、サブ制御手段80側は、本遊技1での当選役に基づく演出の抽選、及びメイン当選番号に基づくサブ当選番号の抽選を行い、これらに基づいて演出を出力する。この演出において、次遊技で擬似遊技を実行する場合には、次遊技の擬似遊技を示唆する演出を出力してもよい。
本遊技1においてメイン当選番号の抽選の結果、メイン当選番号「00」であるとき、すなわち次遊技で擬似遊技なしのときは、次遊技で本遊技2を開始する。これに対し、次遊技で擬似遊技を実行するメイン当選番号が選択されたときは、次遊技で擬似遊技1を開始する。
図19において、最初の擬似遊技1は、「RP」表示テーブルを用いて、「RP」揃いを表示する例である。さらに、この擬似遊技1の演出としては、上乗せなし演出(たとえばサブ当選番号「02c」時)、上乗せあり演出(たとえばサブ当選番号「02d」時)、次遊技で擬似遊技を継続するか否か等の演出を出力する。
次遊技で擬似遊技を継続しない場合には、本遊技2に移行する。これに対し、擬似遊技を継続する場合には、擬似遊技2を開始する。擬似遊技2の開始時には、(逆押しで)「BAR」を狙え演出を出力する。そして、「BAR」揃い非表示時の場合には、擬似遊技2で擬似遊技を終了し、本遊技2に移行する(たとえばサブ当選番号「03c」)。なお、「BAR」揃い非表示時の場合であっても、本実施形態ではATの遊技回数の上乗せ演出を出力する場合がある(サブ当選番号「03d」)。
これに対し、「BAR」揃い表示時には、ATの遊技回数の上乗せ演出を出力する(たとえばサブ当選番号「04c」)。
「BAR」揃い表示時には、擬似遊技3を実行しない場合(たとえばメイン当選番号「04」)と擬似遊技3を実行する場合(たとえばメイン当選番号「11」)とを有する。
擬似遊技3を実行しない場合には本遊技2に移行し、擬似遊技3を実行する場合には擬似遊技3を開始する。
また、図19では図示しないが、擬似遊技2の終了時に「BAR」揃い表示時は、「ベットスイッチ40を押せ!」等の演出を出力する。そして、ベットスイッチ40の操作時に擬似遊技3を実行する場合には、擬似遊技3(リール31の逆回転)を開始する。これに対し、擬似遊技3を実行しない場合には、ベットスイッチ42が操作されてもリール31の逆回転(擬似遊技3)は行われず、スタートスイッチ41の操作を契機として本遊技2を開始する。
擬似遊技3が開始されると、リール31の逆回転を行い、再度「BAR」揃いを表示するとき(たとえばメイン当選番号「11」)と、再度の「BAR」揃い後にさらに逆回転させて「赤7」揃いを表示するとき(たとえばメイン当選番号「13」)とを有する。なお、図15では図示していないが、1回目の逆回転で「赤7」揃いを表示するメイン当選番号を設けてもよい。
そして、擬似遊技3で「BAR」揃いを表示して擬似遊技を終了するとき(たとえばメイン当選番号「11」)は、本遊技2に移行する。これに対し、再度の逆回転、すなわち擬似遊技4以降を行うときは、擬似遊技4を開始する(リール31の逆回転)。
また、擬似遊技中に「赤7」揃いを表示したときは、この表示をもって擬似遊技を終了し、ATから(AT中BB遊技待機を経由しないで)AT中BB遊技に移行する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)擬似遊技の実行回数は、実施形態で例示した回数に限らず、何遊技行ってもよい。また、擬似遊技中にAT当選、BB当選、遊技回数の上乗せ等、遊技者に付与する特典を報知する場合において、すべての擬似遊技で少なくとも1つの特典を報知する場合の他に、特典を報知する擬似遊技と特典を報知しない擬似遊技とを設けてもよい。
さらにまた、擬似遊技中に報知(付与)する特典の種類を複数種類設けておき、どの特典を付与するかを抽選等で決定してもよい。特典の種類としては、たとえばATの遊技回数の上乗せ、ATのセット数(所定遊技回数を1セットとして、ATを所定セット数実行する場合)の加算、ATの継続率(ATの1セットの終了後、次のセットを実行するか否かを抽選で決定するときに次のセットを実行することに決定する確率)の変更等が挙げられる。
(2)本実施形態では、レア小役の当選時に擬似遊技を行うか否かを決定し、擬似遊技を行うことに決定したときは、次遊技における本遊技の開始前に行うようにした。
しかし、これに限らず、レア小役当選時の本遊技前に擬似遊技を行うようにしてもよい。あるいは、擬似遊技を実行することに決定した後、数遊技〜数十遊技の潜伏期間ないし前兆を経由した後、擬似遊技を実行してもよい。
たとえば、複数遊技にわたって一連の演出を出力する連続演出中に、擬似遊技を実行することに当選したときは、当該遊技で直ちに擬似遊技を行うと、連続演出が途切れるおそれがある。具体的には、5ゲームの連続演出を開始した後、その連続演出の3ゲーム目に擬似遊技に当選したとき等が挙げられる。
この場合には、3ゲーム目で連続演出を終了させる演出に切り替え、当該遊技で連続演出を終了させ、次遊技(連続演出がそのまま継続されたとしたときの4ゲーム目)で、擬似遊技を実行するとともに擬似遊技特有の演出を出力することが挙げられる。
あるいは、連続演出中に擬似遊技の実行に当選したときは、連続演出が終了するまで擬似遊技を保留とし、連続演出の終了後の遊技(上記の例では、連続演出の開始後、6ゲーム目)で、擬似遊技及び擬似遊技用の演出を出力することが挙げられる。さらにこの場合には、連続演出の終了時に、次遊技で擬似遊技が実行されるか否かを煽る演出を付加することも可能である。
(3)擬似遊技及び本遊技を行う場合において、本遊技で当選役の報知を行うときは、本遊技の開始時に行うようにした。しかし、これに限らず、擬似遊技中や擬似遊技の終了時に行ってもよい。
(4)ベル重複当選時は、押し順正解/不正解にかかわらず、「PB=1」であり、押し順不正解時は押し順正解時よりもメダル払出し枚数が少なくなるようにした。
しかし、これに限らず、ベル重複当選時に、押し順正解時は「PB=1」となるが、押し順不正解時は「PB≠1」(入賞時には、押し順正解時と同一枚数又は少ない枚数の払出し)となるように構成することも可能である。
(5)本実施形態では、擬似遊技中にベットスイッチ40の操作を契機としてリール31を逆回転させ、「赤7」揃い又は「BAR」揃いの表示出目を出現させるようにしたが、これに限らず、スタートスイッチ41の操作を契機として逆回転を行うようにしてもよい。あるいは、最初のストップスイッチ42の操作時にはそのストップスイッチ42に対応するリール31について「赤7」又は「BAR」図柄を表示するとともに、残りのリール31を逆回転させ、「赤7」揃い又は「BAR」揃いの表示出目を出現させてもよい。
(6)本実施形態では、擬似遊技を終了して本遊技に移行するときは、リール31のランダム遅延によりリール31を再変動させるようにした。しかし、本遊技に移行するときは常にランダム遅延が発生し、擬似遊技が継続されるときはランダム遅延が発生しないように設定してしまうと、次の遊技が擬似遊技であるか否かが事前に遊技者に知られてしまう。
そこで、2回目以降の擬似遊技では、ダミー用として常にランダム遅延によりリール31を再変動させることが挙げられる。あるいは、2回目以降の擬似遊技では、ランダム遅延によりリール31を再変動させるか否かを抽選等で決定し、その抽選等に応じて、ランダム遅延により擬似遊技が開始するときと、ランダム遅延なしに擬似遊技が開始するときとを設けることも可能である。
また、ランダム遅延を行うときは、その旨、及び擬似遊技を継続するか否かの情報をサブ制御手段80に送信し、サブ制御手段80では、擬似遊技が終了するか否かを煽るような演出を出力してもよい。
(7)擬似遊技中の押し順報知時(「BAR」狙え演出時)に、遊技者がその押し順に従わなかったときや、押し順ミス時は、その時点で回転中のすべてのリール31を一斉に変動させ、たとえばハズレ目の表示としてもよい。
(8)本遊技と擬似遊技とで、リール31の回転態様、たとえば、回転開始時の加速状態及び定速状態は、同一でも異なるものでもよい。たとえば擬似遊技中のリール31の定速時の速度を、本遊技中のリール31の定速時の速度よりも速くする(高速)又は遅くする(低速、スロー)ように制御してもよい。
なお、擬似遊技でリール31の定速時の速度を高速又は低速にする場合には、遊技者が体感(実感)できる程度に本遊技時と差を設けてもよいが、わずかに異ならせることで、高速又は低速であることを遊技者にわかりにくくしてもよい。
(9)擬似遊技でのリール31の回転速度や回転方向によって、特定図柄が揃う可能性を遊技者に示唆するようにしてもよい。
さらに、擬似遊技でリール31を図柄の表示状態とする際に、最小回転量で図柄の表示状態にするときと、操作スイッチの操作時からリール31を少なくとも1回転以上させた後で図柄の表示状態とするときとを設けてもよい。たとえば「赤7」図柄を表示するときには1回転以上回転させ、「赤7」図柄を表示しないときには1回転未満で表示すること等が挙げられる。
(10)擬似遊技では、左、中、右ストップスイッチ42が操作されたときに、それぞれ左、中、右リール31を図柄の表示状態とした。しかし、これに限らず、いずれか1つのストップスイッチ42が操作されたときに、全リール31を図柄の表示状態としてもよい。また、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、又はいずれか1つのストップスイッチ42(同一の操作スイッチ)を1回操作するごとに、左、中、及び右リール31が、順次、図柄の表示状態となるように制御してもよい。
(11)擬似遊技では、左、中、右ストップスイッチ42に対応してそれぞれ左、中、右リール31を図柄の表示状態とした。しかし、これに限らず、擬似遊技では、たとえば左ストップスイッチ42の操作時に右リール31を図柄の表示状態としたり、左ストップスイッチ42の操作時に左及び中リール31を同時に図柄の表示状態とすること等を行うことも可能である。すなわち、擬似遊技では、操作されたストップスイッチ42に対応しないリール31を図柄の表示状態としてもよい。
(12)本実施形態では、1回目の擬似遊技で、表示出目として「RP」揃いを設けた。しかし、これに限らず、たとえばリール31の図柄として、役に係る図柄ではない「チャンス」図柄等を設け、擬似遊技で、「チャンス」図柄等揃いをいずれかの図柄組合せライン(好ましくは、一直線状のライン)に表示するようにしてもよい。
この場合、「チャンス」図柄を、全リール31について、「RP」や「ベル」図柄と同様に5図柄以内の間隔で配置すれば、最大移動コマ数が4コマ以内で図柄の表示状態とすることができる。
なお、「チャンス」図柄揃いは、0枚役と位置づければよい。
(13)擬似遊技で図柄の表示状態とするときは、揺れ変動を伴うようにした。したがって、擬似遊技では、実際にリール31が停止しておらず、揺れ変動を伴っていることから、リール31の変動がずっと継続していることとなる。
しかし、これに限らず、擬似遊技においても本遊技での停止と同様に、リール31の再変動条件を満たすまで、静止状態(揺れ変動なし)を維持するようにしてもよい。
また、擬似遊技での図柄の表示状態は、本遊技での停止とは正確には異なるものの、注意して見ないと停止であるか表示状態であるのかの区別がつきにくいものでもよい。
(14)本実施形態の揺れ変動は、図12に示す例を挙げたが、揺れ変動時のリール31の上下方向における振幅やその動作速度については、種々設定することができる。たとえば、左リール31について、図12(a)の状態から同図(e)の状態になるまでの間、リール31が静止しないように駆動してもよく、あるいは、静止と移動とを繰り返すものであってもよい。
たとえば、左リール31について、図12(a)の位置で1〜2秒間静止した後に、所定の速度で左リール31を駆動して同図(b)の位置に移動させてもよい。
あるいは、リール31の上下動の振幅を小さくし、かつリール31の移動速度を速くすることで、遊技者から見ると「小刻みに震えている」ような態様(震動)としてもよい。
(15)擬似遊技は、本遊技の進行を一時停止して行うものであるので、一遊技内で擬似遊技が何回行われても、遊技回数としては、1回である。
しかし、これに限らず、擬似遊技1回あたり、遊技回数を「+1」とカウントしてもよい。たとえば、スロットマシン10を設置したホールでは、スロットマシン10の上部に、当日の遊技回数の累計やATの遊技回数等を表示した遊技履歴表示装置が設けられている場合があるが、ここで表示される遊技回数には、擬似遊技1回あたり遊技回数を「+1」とカウントし、表示してもよい。
このように、擬似遊技についても遊技回数を「+1」とカウントすれば、遊技者にとってもメリットがある。たとえば、ATに当選した後、所定遊技回数の前兆(潜伏期間)を経てATを実行する場合に、擬似遊技を含めて遊技回数をカウントすれば、前兆中のメダル消費枚数を少なくすることができる。
また、複数回の遊技にわたって連続して一連の演出を出力する連続演出を行う場合に、この連続演出中に1回又は複数回の擬似遊技を実行し、その擬似遊技の回数を遊技回数としてカウントすれば、連続演出中のメダル消費枚数を少なくすることができる。
さらにまた、擬似遊技を一遊技と見立て、擬似遊技の終了後の本遊技を別の一遊技と見立てたときに、擬似遊技と本遊技とで、それぞれ一遊技に相当する演出を出力すれば、遊技者に対して、複数遊技が行われたような印象を与えることができる。
(16)擬似遊技での表示出目は、実施形態で示したものに限らず、たとえば「チェリー」、「スイカ」、「ベル」等の図柄又はこれらの図柄の組合せであってもよい。
また、擬似遊技において、チェリー、スイカ、ベルの図柄の組合せを表示させる際には、本遊技で用いる停止位置決定テーブル65を用いることも可能である。この場合には、ストップスイッチ42が操作された瞬間から最大移動コマ数が4コマ、及びストップスイッチ42の操作時から190ms以内で、リール31を図柄の表示状態とする。
あるいは、擬似遊技特有のチェリー表示テーブル、スイカ表示テーブル、ベル表示テーブルを設け、最大移動コマ数を5コマ以上にして、チェリー、スイカ、ベルの図柄の組合せを表示してもよい。この場合には、「チェリー」や「スイカ」図柄であっても、「PB=1」で表示させることが可能となる。
さらに、擬似遊技での表示出目は、擬似遊技の開始時ごとに抽選で決定してもよく、あるいは、擬似遊技を開始するときの本遊技での役の抽選結果に基づいて決定してもよい。
(17)上記実施形態では、擬似遊技で全リール31を図柄の表示状態とした後は、スタートスイッチ41が操作されるのを待ち、スタートスイッチ41が操作されることなく20秒を経過したときは、自動でリール31を回転させるようにした。
しかし、これに限らず、少なくとも1つのストップスイッチ42が操作されずに20秒を経過して全リール31を停止させた後は、1〜2秒経過するのを待って擬似遊技及びフリーズを終了し、その後は(スタートスイッチ41の操作を待たずに)自動でリール31を回転させてもよい。
(18)本遊技を開始した後、第1リール31又は第2リール31の停止後にフリーズ及び擬似遊技を実行することも可能である。たとえば第1リール31は本遊技として停止するが、第2及び第3リール31については、擬似遊技中の図柄の表示を行うことが挙げられる。
(19)本実施形態では、擬似遊技を実行しない場合には、直ちに本遊技を実行するようにした。しかし、これに限らず、擬似遊技を実行しないがフリーズは実行する動作パターンを設けてもよい。たとえば、スタートスイッチ41の操作時に、全リール31をガタガタさせ、その後に本遊技を実行する動作パターン等が挙げられる。なお、この場合には、全リール31をガタガタさせた後、擬似遊技を開始する動作パターンも設ければよい。
(20)上述したように、遊技者が押し順ミスをすることで、意図しない内部状態に移行する場合がある。そして、内部状態によっては、フリーズ(擬似遊技)や「赤7」揃い等が発生しやすくなる。
そこで、意図しない内部状態でフリーズや擬似遊技が発生した場合には、その動作がイレギュラーである旨を報知し、遊技者に誤解を与えないようにしてもよい。
(21)本実施形態では、1回目の擬似遊技で「RP」揃いを表示するようにした。すなわち、擬似遊技での「RP」揃い表示は1回行った。しかし、これに限らず、複数回の擬似遊技で「RP」揃い表示を行ってもよい。さらに、「RP」揃い表示をした回数に応じて、「BAR」揃い表示となるか否かを示唆してもよい。
また、擬似遊技の最初で表示する出目は、「RP」揃いに限らず、「RP」−「RP」−「ベル」、「RP」−「ベル」−「RP」等の複数種類の図柄の組合せを設け、いずれが表示されるかでその後の擬似遊技の期待度(たとえば、「BAR」揃いの期待度)が異なるようにしてもよい。
(22)擬似遊技を複数回行うときは、擬似遊技の開始前に、複数回の擬似遊技の内容(リール動作、報知する特典)を一括で決定してもよいが、擬似遊技をたとえばN回行うことに決定したときは、N回の抽選を行って(たとえば擬似遊技の開始時ごとに抽選を行い)、各擬似遊技の内容(リール動作、報知する特典)を抽選等で決定してもよい。すなわち、擬似遊技の内容は、最初に一括で決定することなく、擬似遊技を行うごとに決定(都度決定)してもよい。
(23)本実施形態では、擬似遊技を実行する場合には、擬似遊技の回数、各擬似遊技で表示する出目を事前に一括で決定したが、これに限らず、擬似遊技の回数と、各擬似遊技で表示する出目とを事前に独立して抽選等で決定してもよい。
(24)図18において、本遊技1の開始時におけるメイン当選番号1の決定時に、図18のように次遊技で擬似遊技を実行するメイン当選番号に当選したときは、本遊技2の開始時におけるメイン当選番号2の決定では、擬似遊技を行わないメイン当選番号「00」を一律に選択するようにしてもよい。
(25)本発明は、本実施形態のようにMB内部中遊技において内部状態を移行させる仕様のスロットマシンに限らず、ボーナス非内部中遊技として、通常遊技、AT準備中、AT、BB内部中、BB遊技(通常(非AT)中BB遊技、AT中BB遊技)を、それぞれ異なる遊技状態(異なるRT状態)として設ける場合にも適用可能である。
この場合には、MBを設けず、遊技状態移行役(当選を持ち越す役)としてBBを設けるようにする。このBBは、本実施形態のBB遊技開始図柄(特殊リプレイC)とは異なる。
(26)本実施形態では、特殊リプレイCとして1種類設けたが、これに限らず、複数種類設けることも可能である。たとえば特殊リプレイCに加え、特殊リプレイC’として「青7/RP」−「青7/ベル」−「青7/RP」を設けることが挙げられる。
そして、特殊リプレイC’を含むリプレイ重複当選(たとえばリプレイ重複当選5とする)を設け、(通常中又はAT中)BB遊技待機時にリプレイ重複当選5となった遊技で、逆押しかつ「青7」揃いを報知することが挙げられる。
さらに、「赤7」揃いで移行したBB遊技と、「青7」揃いで移行したBB遊技とを、異なるものとしてもよい。たとえば、「青7」揃い時のBB遊技は、ベル重複当選40回まで継続するようにしたり(「赤7」揃い時のBB遊技よりも長い)、BB遊技中にBBに当選する確率(BB連となる確率)をさらに高くすること等が挙げられる。
(27)本実施形態では、メイン当選番号の抽選によってフリーズ及び擬似遊技を発生させるようにしたが、内部状態に応じてメイン当選番号の選択率を設定してもよい。たとえば内部状態がATであるときは、フリーズ及び擬似遊技を発生させるメイン当選番号の選択率を通常確率〜高確率とし、内部状態が通常遊技であるときはフリーズ及び擬似遊技を発生させるメイン当選番号の選択率を低確率に設定することが挙げられる。あるいは、内部状態がATであるときにはフリーズ及び擬似遊技を発生させるメイン当選番号を選択するが、通常遊技ではフリーズ及び擬似遊技を発生させるメイン当選番号を選択しない(常にメイン当選番号「00」を選択する)ことが挙げられる。
(28)通常遊技又はAT中に、リプレイ重複当選1又は2となった遊技でBBの抽選を行う場合に、押し順の報知によりBBに当選したか否かを報知してもよい。具体的には、通常遊技又はAT中のリプレイ重複当選1又は2となった遊技で、それぞれ通常遊技又はATを維持する押し順が報知されたときは、BB非当選の演出となる。一方、それぞれ通常中BB遊技待機又はAT中BB遊技待機に移行させる押し順が報知されたときは、BB当選の演出となる。
たとえば、通常遊技において、所定の条件を満たしたときにBBに当選したか否かの連続演出を出力するようにし、その連続演出中にリプレイ重複当選1又は2となった遊技で、通常遊技を維持する押し順(BB非当選時)又は通常中BB遊技待機に移行する押し順(BB当選時)を報知することが挙げられる。AT中においても上記と同様に、連続演出中にBBに当選したか否かの押し順報知演出を行うことができるのはもちろんである。
(29)擬似遊技の途中で擬似遊技がキャンセルされた場合(擬似遊技キャンセルとなる操作スイッチが操作されたとき)、又は操作スイッチの操作が所定時間行われなかったために擬似遊技中にリール31を自動表示して擬似遊技を終了した場合において、未報知の特典(ATの遊技回数の上乗せ等)を有するときは、その特典を、擬似遊技終了後の本遊技、次遊技以降の擬似遊技や本遊技、又は未報知の特典がないと仮定したときのAT終了時等に報知してもよい。
さらに、擬似遊技をキャンセル又は所定時間の経過により終了した場合には、本遊技を開始することとなるスタートスイッチ41の操作時に、未報知の特典を出力する時期を抽選で決定してもよい。
(30)本実施形態では、内部状態がAT準備中におけるリプレイ重複当選1又は2時にATに昇格させる押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、内部状態をATに移行させ、内部状態が(通常中又はAT中)BB遊技待機のときに右中左の押し順でストップスイッチ42が操作されて特殊リプレイCが入賞したときに、内部状態を(通常中又はAT中)BB遊技に移行させた。
ここで、内部状態がAT準備中であるときのリプレイ重複当選1又は2時には、ATに昇格させる押し順でストップスイッチ42が操作されなかったときであっても、その当選をもって演出状態をATに移行させ、ATを開始してもよい。そして、AT中においてリプレイ重複当選1又は2時に、内部状態をATに昇格させる押し順を報知することにより、内部状態を演出状態に一致させるように制御してもよい。
同様に、内部状態が(通常中又はAT中)BB遊技待機であるときのリプレイ重複当選3又は4時には、特殊リプレイCを入賞させる押し順でストップスイッチ42が操作されなかったときであっても、その当選をもって演出状態を(通常中又はAT中)BB遊技に移行させ、BB遊技を開始してもよい。そして、BB遊技においてリプレイ重複当選3又は4時に右中左の押し順を報知することにより、内部状態を演出状態に一致させるように制御してもよい。
(31)フリーズの終了後におけるランダム遅延については、以下のような変形が可能である。
a)ランダム遅延の第1例〜第5例は、それぞれ単独で実施されることに限られず、各実施形態を組み合わせて実施することも可能である。
たとえば、第2例と第3例との組み合わせが挙げられる。
具体的には、第3例のように1つのカウンターC4から各リール31の乱数値を決定し、その値に基づいて各リール31の遅延時間を決定する。そして、遅延時間が最も短い(遅延時間がt1である)リール31については、第2例のようにフリーズ解除と同時にそのリール31の回転を開始し、他のリール31については、遅延時間t1を引いた遅延時間の経過後にそのリール31の回転を開始することが挙げられる。
b)また、第1例と第2例との組み合わせについても同様である。
具体的には、第1例のように3つのカウンターC1〜C3から各リール31の乱数値を決定し、その値に基づいて各リール31の遅延時間を決定する。そして、遅延時間が最も短い(遅延時間がt1である)リール31については、第2例のようにフリーズ解除と同時にそのリール31の回転を開始し、他のリール31については、遅延時間t1を引いた遅延時間の経過後にそのリール31の回転を開始することが挙げられる。
c)さらにまた、第4例のようにリール31の加速域に遅延時間を加算する場合には、第1例のように3つのカウンターC1〜C3の各乱数値から各リール31の遅延時間を決定してもよい。あるいは、第3例のように1個のカウンターC4の乱数値から各リール31の遅延時間を決定してもよい。
d)さらに、第1例のカウンターC1〜C3、又は第3例のカウンターC4から各リール31の乱数値を決定した後は、その乱数値に基づいて、各リール31の遅延時間を決定すること、各モータ32の遅延ステップ数を決定すること、各リール31の遅延図柄数を決定すること、のいずれであってもよい。
(32)本実施形態、及び上記の各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
<付記>
本願の出願当初の請求項に係る発明(当初発明)が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来のスロットマシンにおいて、遊技の開始時にフリーズを実行するとともに、このフリーズ中に、操作スイッチの機能が遊技結果を表示するものとして有効になっていない擬似遊技を実行することが知られている(たとえば、特開2012−115508号公報参照)。そして、擬似遊技中の図柄の表示結果、例えば役に対応する図柄ではない「7」揃いやチェリー等が表示されると、遊技者に特典を付与する。
ここで、擬似遊技は、リールの変動を行うものであるので、メイン制御手段によって制御される。さらに、メイン制御手段による擬似遊技の制御に合わせて、サブ制御手段によって擬似遊技中の演出が制御される。
従来の技術において、たとえば複数回の擬似遊技を行う場合等、擬似遊技の内容が複雑化する場合がある。
そして、たとえば複数回の擬似遊技において、各擬似遊技ごとにその動作や擬似遊技中の特典を抽選等で決定すると、処理が複雑化し、不具合が生じるリスクが大きくなる。
当初発明が解決しようとする課題は、一遊技で複数回の擬似遊技を行う場合であっても、情報処理の軽減を図ることである。
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を示す。)
第1の解決手段は、
図柄を表示した複数のリール(31)と、
スタートスイッチ(41)及びストップスイッチ(42)を含む、遊技者が操作する操作スイッチと、
役の抽選(役抽選手段61)及び前記リールの変動(リール制御手段64)を含む制御を行うメイン制御手段(50)と、
演出の出力及び前記操作スイッチの操作情報の報知を含む制御を行うサブ制御手段(80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、前記操作スイッチの機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっていないフリーズを実行する手段(フリーズ制御手段70)を有し、
遊技として、
前記操作スイッチの機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっている遊技であって、前記ストップスイッチが操作されたときに、役の抽選結果に基づいて前記リールを停止させ、前記リールの停止時の図柄の組合せによって遊技結果を表示する本遊技と、
フリーズ中に行われる遊技であって、前記操作スイッチが操作されたとき又は所定のタイミングで、遊技結果を表示する停止とは異なる図柄の表示状態となるように前記リールの変動を制御し、遊技結果を示すものではない図柄の組合せを表示する擬似遊技と
を有し、
一遊技で、前記スタートスイッチが操作されたときにフリーズを実行するとともに、フリーズ中に複数回の擬似遊技を実行する場合を有し、擬似遊技及びフリーズの終了後に本遊技に移行する場合を有し、
前記サブ制御手段は、一遊技で複数回の擬似遊技を実行するときは、擬似遊技の開始前に、前記複数回の擬似遊技における各擬似遊技の特典を決定し、各擬似遊技ごとに、決定した特典を順次報知するように制御する
ことを特徴とする。
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、一遊技で複数回の擬似遊技を実行するときは、擬似遊技の開始前に、各擬似遊技の特典を決定し、その決定に従って、各擬似遊技で特典を報知するので、抽選契機を少なくし、情報処理の簡素化を図ることができる。また、仮に複数種類の特典を決定したとしても、各擬似遊技ごとに異なる特典を報知することができ、特典の内容をわかりやすくすることができる。