JP2015056305A - リチウム二次電池用セパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】良好なイオン透過性を有し、かつ、電極と積層一体化することができるリチウム二次電池用セパレータ。【解決手段】1)ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムの片面または両面に接着性を示すポリオレフィン系樹脂からなるイオン透過性の接着層が形成されたリチウム二次電池用セパレータ。2)電極と積層一体化されて使用されることを特徴とする前記リチウム二次電池用セパレータ。前記ポリオレフィン樹脂は、70〜120℃の熱圧着で接着性を示すポリオレフィン系樹脂が好ましい。【選択図】なし
Description
本発明は、リチウム二次電池用セパレータに関する。
このセパレータは、電極と積層一体化することにより、好適に使用される。
このセパレータは、電極と積層一体化することにより、好適に使用される。
電子機器の小型化・軽量化に伴い、非水系二次電池の外装をアルミラミネートフィルムとしたリチウム二次電池が実用化されている。アルミラミネートフィルムを外装として用いた場合、外装が柔らかいため、充放電に伴って電極とセパレータとの間に隙間が形成されることがあり、サイクル特性が低下するという問題があった。
そこで、この問題を解決する方法として、ポリオレフィン系樹脂からなるセパレータと電極(正極及び負極)とを積層一体化する方法が提案されている。
例えば、特許第3225864号公報には、PVDFからなる接着層を前記セパレータ表面に形成し、電極と積層一体化する方法が提案されている。 また、特許第3447610号公報には前記セパレータ表面に配置されたポリマー架橋物を接着層として用い、電極と積層一体化する方法が提案されている。さらには、特開2013−137943号公報には、接着層を用いることなく、40℃〜70℃という低温条件で高圧処理することにより、電極と前記セパレータとを積層一体化する方法が提案されている。
従来提案された方法では、セパレータのイオン透過性を充分に確保しつつ、電極とセパレータとの接着性を確保することが難しかった。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、良好なイオン透過性を有し、しかも、容易に電極と積層一体化することができるリチウム二次電池用セパレータの提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムの片面または両面に特定の接着層を設けることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、下記を要旨とするものである。
<1> ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムの片面または両面に接着性を示すポリオレフィン系樹脂からなるイオン透過性の接着層が形成されたリチウム二次電池用電極。
<2> 電極と積層一体化されて使用されることを特徴とする<1>記載のリチウム二次電池用セパレータ。
<1> ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムの片面または両面に接着性を示すポリオレフィン系樹脂からなるイオン透過性の接着層が形成されたリチウム二次電池用電極。
<2> 電極と積層一体化されて使用されることを特徴とする<1>記載のリチウム二次電池用セパレータ。
本発明によれば、良好なイオン透過性を有し、しかも、容易に電極と積層一体化することができるリチウム二次電池用セパレータを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のリチウム二次電池用セパレータは、ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムの片面または両面に接着性を示すイオン透過性の接着層(以下、単に「接着層」と略記することがある)が形成されたものである。
本発明のリチウム二次電池用セパレータは、ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムの片面または両面に接着性を示すイオン透過性の接着層(以下、単に「接着層」と略記することがある)が形成されたものである。
ここで、ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムとしては、リチウム二次電池用セパレータとして通常用いられるポリオレフィン系樹脂製のセパレータを用いることが好ましい。この多孔質フィルムは、その内部に連結した細孔を有する構造を持ち、一方の面から他方の面に気体や液体が透過可能なフィルムである。ここで、ポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンなどのオレフィンを重合した単独重合体又は共重合体が挙げられる。これらの中でもエチレンを単独重合したポリエチレンが好ましく、重量平均分子量100万以上の高分子量ポリエチレンがより好ましい。また、プロピレンを単独重合したポリプロピレンもポリオレフィンとして好ましい。
前記ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム(以下、単に「多孔質フィルム」と略記することがある)のイオン透過性を示す指標となる透気度は、ガーレ値(JIS規格P8117)で600秒/100cc以下であることが好ましく、400秒/100cc以下であることがより好ましい。前記範囲の透気度を有すると、セパレータとして用いた際に、十分なイオン透過性を得ることができる。また、その気孔率は、電解液の保持量を高めると共に、シャットダウン機能を確保する観点から、20〜80体積%が好ましく、30〜75体積%がより好ましく、孔径は、3μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。ここで、シャットダウン機能とは、リチウム二次電池の破損等により内部短絡または外部短絡が生じた場合に、大電流が流れて異常発熱することがあるため、リチウム二次電池には一定以上の発熱を防止することが必要であるが、この異常発熱の際に、電極間のイオンの通過を遮断して、発熱を防止する機能を言う。
前記多孔質フィルムの膜厚は、前記シャットダウンによる絶縁性確保の観点から、8〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。また、その構造は、1層のみからなる単層構造であってもよいし、2層以上の層から構成される多層構造であってもよい。多層構造としては、例えば、あるポリオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン層の少なくとも一方の面に、他のポリオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン層が積層された構造などが挙げられ、中でも、ポリエチレンを主成分とするポリエチレン層の両面に、ポリプロピレンを主成分とするポリプロピレン層が積層された構造(ポリプロピレン層/ポリエチレン層/ポリプロピレン層)が好ましい。
前記多孔質フィルムは、市販品を利用することができる。市販品としては、SK社やFoshan社のポリエチレン製多孔質フィルムやCelgard社のポリプロピレン製多孔質フィルムを例示することができる。これらの市販品は、厚みが9〜40μmでシャットダウン機能を有するものである。
本発明のセパレータは、前記多孔質フィルムに、接着性を示すポリオレフィン系樹脂(以下、「接着性ポリオレフィン樹脂」と略記することがある)からなるイオン透過性の接着層が形成されてなるものである。この接着層の厚みとしては、0.1〜20μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることが更に好ましい。
前記接着性ポリオレフィン樹脂は、接着性を示すポリオレフィン系樹脂であれば制限はないが、70〜120℃の熱圧着で接着性を示すポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。これら接着性を示すポリオレフィン系樹脂としては、ポリマー骨格がポリオレフィンであるポリマーの1種又は2種以上からなる混合物に対して例えば無水マレイン酸やアクリル酸などの不飽和カルポン酸が共重合した構造を有する変性ポリオレフィン樹脂が好ましく用いられる。この変性ポリオレフィン樹脂の融点もしくは軟化点としては70〜120℃のものを用いることが好ましい。 前記骨格がポリオレフィンであるポリマーの具体例としては、LDPE、L−LDPE、HDPE、EVA、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブタジエン、等を挙げることができる。
前記接着層はイオン透過性を有するものである。接着層にイオン透過性を付与する方法に制限はないが、前記接着性オレフィン樹脂にフィラーを配合して、接着層を多孔質構造とし、イオン透過性を確保する方法が好ましい。
フィラーとしては、無機または有機のフィラーを用いることができる。有機フィラーとして具体的には、スチレン、ビニルケトン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アクリル酸メチル等の単独あるいは2種類以上の共重合体;ポリテトラフルオロエチレン、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体、4フッ化エチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド等のフッ素系樹脂;メラミン樹脂;尿素樹脂;ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリメタクリレート等の有機物からなるフィラーが挙げられ、無機フィラーとして具体的には炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、ハイドロタルサイト、珪藻土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、ゼオライト、ガラス等の無機物からなるフィラーが挙げられる。なお、これらのフィラーは、単独あるいは2種以上を混合して用いることができる。フィラーとしては、これらの中でも耐熱性および化学的安定性の観点から、無機フィラーが好ましく、無機酸化物フィラーがより好ましく、アルミナフィラーが特に好ましい。アルミナには、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ等の多くの結晶形が存在するが、α−アルミナが熱的・化学的安定性が特に高いため、最も好ましい。
前記フィラーの平均粒径は、3μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。ここで、平均粒径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置で測定した体積基準の平均粒径を言う。この平均粒径は接着層表面のSEM像から確認することもできる。また、フィラーの含有量は、接着層全体の70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。このようにすることにより、フィラー同士の接触により形成される空隙が多くなり、イオン透過性を良好に保つことができる。なお前記フィラーの粒子形状に制限はなく、不定形状、球状、繊維状等、いかなる形状でもよい。
前記多孔質フィルムに接着層を形成させる方法としては、前記接着性ポリオレフィン系樹脂を溶液もしくはエマルジョンとし接着層形成用塗液(以下、単に「塗液」と略記することがある)とすることができる。この塗液を前記多孔質フィルムの片面または両面に塗布した後、乾燥して溶媒もしくは分散媒を除去することにより、本発明のセパレータを得ることができる。前記接着性ポリオレフィン系樹脂は環境適応性の観点から水を主分散媒としたエマルジョンとすることが好ましく、市販品を利用することができる。市販品としては、ユニチカ株式会社製「アローベース」(商品名)の品番SA−1200、SB−1200、SE−1200、SB−1010等を例示することができる。これらは、70〜120℃の熱圧着で接着性を示す変性ポリオレフィン樹脂の水性エマルジョンである。なお、ポリオレフィン系樹脂にフィラーを配合する場合は、前記溶液もしくはエマルジョンにフィラーを加え、均一に混合すれば良い。
前記の如くして得られた本発明のセパレータ(以下「接着性セパレータ」と略記することがある)は、イオン透過性を有するものであり、その透気度は、前記多孔質フィルムの透気度と、あまり変わらないことが好ましい。 即ち、ガーレ値(JIS規格P8117)で600秒/100cc以下であることが好ましく、400秒/100cc以下であることがより好ましい。
前記接着性セパレータは、電極と積層一体化して使用することができる。ここで、電極とは、リチウムイオン二次電池を構成する電極であり、正極活物質層を正極集電体に接合してなる正極、もしくは、負極活物質層を負極集電体に接合してなる負極を言う。
正極活物質層は、正極活物質粒子を樹脂バインダで結着して得られる層である。正極活物質粒子として用いられる材料としては、リチウムイオンを吸蔵保存できるものが好ましく、一般にリチウム二次電池の正極活物質として用いられるものが挙げられ、例えばマンガン酸リチウム、LiCoO2、LiNiO2、およびLixV2O5(0<x<2)等のリチウム複合酸化物、ポリアニリンおよびポリチオフェン等の高分子化合物を挙げることができる。この中でもLiMn2O4等のマンガン酸リチウム、LiCoO2、LiNiO2が好ましい。
また、負極活物質層は、負極活物質粒子を樹脂バインダで結着して得られる層である。負極活物質粒子として用いられる材料としては、一般にリチウム二次電池の負極活物質として用いられるリチウムイオンを吸蔵保存できるものが好ましく、例えばグラファイト粒子、アモルファスカーボン粒子、シリコン系粒子、錫系粒子等を挙げることができる。この中でもグラファイト粒子、シリコン系粒子が好ましい。 前記シリコン系粒子としては、例えば、シリコン単体、シリコン合金、シリコン・2酸化珪素複合体等の粒子が挙げられ、これらシリコン系粒子の中でも、シリコン単体の粒子(以下、「シリコン粒子」と略記することがある)が、好ましい。ここで、シリコン単体とは、純度が95質量%以上の結晶質もしくは非晶質のシリコンを言う。
前記活物質粒子の粒子径としては、正極、負極いずれの場合も50μm以下が好ましく、さらに10μm以下が好ましい。また、粒径が小さすぎても樹脂バインダによる結着が難しくなるので、通常0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上である。
前記活物質層の気孔率は、正極、負極いずれの場合も5〜50体積%であることが好ましく、10〜40体積%がより好ましい。また、その層厚としては、通常20〜200μm程度である。
前記樹脂バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等を挙げることができる。この中でも特にポリフッ化ビニリデン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリイミドが好ましい。
前記集電体としては金属箔や金属メッシュが挙げられる。正極の場合はアルミニウム箔、負極の場合は銅箔が好ましく、厚さは、通常5〜50μm程度である。
本発明の接着性セパレータと前記電極とを積層一体化するには、これらを積層して加熱プレスすれば良い。すなわち、接着性セパレータと電極とを積層し、50〜130℃、好ましくは70〜120℃の温度、1〜30kg/cm2、好ましくは5〜15kg/cm2の圧力で加熱プレスする。このようにすることにより、層間の良好な接着性が確保された積層一体化品(以下、「積層体」と略記することがある)を得ることができる。積層構造としては、正極/接着性セパレータ、負極/接着性セパレータなどの2層構造や、正極/接着性セパレータ/負極の3層構造とすることができる。
以上述べたように、本発明のセパレータは、ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムの片面または両面に接着性を示すポリオレフィン系樹脂からなるイオン透過性の接着層が形成されているので、容易に電極と積層一体化することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。なお本発明は実施例により限定されるものではない。
実施例及び比較例で使用した電極(正極および負極)を以下のようにして作製した。
(正極)
正極活物質であるコバルト酸リチウム粉を86質量部、導電助剤の黒鉛粉を8質量部、バインダ樹脂であるポリフッ化ビニリデン6質量部をN−メチルピロリドン中に均一に分散して正極用ペーストを作製した。この正極用ペーストを正極集電体である厚さ20μmのアルミ箔に塗布し、得られた塗膜を乾燥し、熱プレスして厚みが60μmの正極活物質層を有する正極を作製した。
(負極)
負極活物質である黒鉛粉を95質量部、バインダ樹脂であるポリフッ化ビニリデン5質量部をN−メチルピロリドン中に均一に分散して負極用ペーストを作製した。この負極用ペーストを負極集電体である厚さ10μmの銅箔に塗布し、得られた塗膜を乾燥し、熱プレスして厚みが50μmの負極活物質層を有する負極を作製した。
(正極)
正極活物質であるコバルト酸リチウム粉を86質量部、導電助剤の黒鉛粉を8質量部、バインダ樹脂であるポリフッ化ビニリデン6質量部をN−メチルピロリドン中に均一に分散して正極用ペーストを作製した。この正極用ペーストを正極集電体である厚さ20μmのアルミ箔に塗布し、得られた塗膜を乾燥し、熱プレスして厚みが60μmの正極活物質層を有する正極を作製した。
(負極)
負極活物質である黒鉛粉を95質量部、バインダ樹脂であるポリフッ化ビニリデン5質量部をN−メチルピロリドン中に均一に分散して負極用ペーストを作製した。この負極用ペーストを負極集電体である厚さ10μmの銅箔に塗布し、得られた塗膜を乾燥し、熱プレスして厚みが50μmの負極活物質層を有する負極を作製した。
実施例及び比較例において得られた電極の特性等は以下の方法で評価した。
(1)イオン透過性
JIS規格P8117に基づき透気度(ガーレ値)を測定することにより、イオン透過性を評価した。
(2)接着性
セパレータと接着性電極シートとの積層一体化品から、セパレータを180度反対方向に剥がして行く時の張力から判断した。
○:電極とセパレータの接着性良好
×:電極とセパレータの接着性不良
(1)イオン透過性
JIS規格P8117に基づき透気度(ガーレ値)を測定することにより、イオン透過性を評価した。
(2)接着性
セパレータと接着性電極シートとの積層一体化品から、セパレータを180度反対方向に剥がして行く時の張力から判断した。
○:電極とセパレータの接着性良好
×:電極とセパレータの接着性不良
<実施例1>
[塗液]
変性ポリオレフィン樹脂の水性エマルジョンであるユニチカ株式会社製「アローベース」(商品名)の品番SB−1200を用意した。この水性エマルジョンに、平均粒径が0.9μmのα−アルミナ粉末を加えて撹拌し均一な分散体とすることにより塗液を調製した。 ここで、変性ポリオレフィン樹脂とα−アルミナ粉末の質量比は1.5/8.5(変性ポリオレフィン樹脂/α−アルミナ粉末)とした。
[接着性セパレータ]
ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムとして、セルガード社製ポリプロピレン多孔膜フィルム(品番2500 厚み25μm ガーレ値200秒/100cc)を用意した。 適度に希釈した前記塗液を前記多孔質フィルムの片面に、塗布後、80℃で乾燥して、接着層の厚みが5.0μm接着性セパレータを得た。この接着性セパレータのガーレ値は255秒/100ccであり、イオン透過性は良好であった。
[積層体]
これと前記正極とを積層し、温度90℃、圧力8kg/cm2で熱圧着し一体化した。 この積層一体化品の接着性は○で良好であった。
[塗液]
変性ポリオレフィン樹脂の水性エマルジョンであるユニチカ株式会社製「アローベース」(商品名)の品番SB−1200を用意した。この水性エマルジョンに、平均粒径が0.9μmのα−アルミナ粉末を加えて撹拌し均一な分散体とすることにより塗液を調製した。 ここで、変性ポリオレフィン樹脂とα−アルミナ粉末の質量比は1.5/8.5(変性ポリオレフィン樹脂/α−アルミナ粉末)とした。
[接着性セパレータ]
ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムとして、セルガード社製ポリプロピレン多孔膜フィルム(品番2500 厚み25μm ガーレ値200秒/100cc)を用意した。 適度に希釈した前記塗液を前記多孔質フィルムの片面に、塗布後、80℃で乾燥して、接着層の厚みが5.0μm接着性セパレータを得た。この接着性セパレータのガーレ値は255秒/100ccであり、イオン透過性は良好であった。
[積層体]
これと前記正極とを積層し、温度90℃、圧力8kg/cm2で熱圧着し一体化した。 この積層一体化品の接着性は○で良好であった。
<実施例2>
電極として、前記負極を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層一体化品を得た。この積層一体化品の接着性は○で良好であった。
電極として、前記負極を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層一体化品を得た。この積層一体化品の接着性は○で良好であった。
<実施例3>
変性ポリオレフィン樹脂とα−アルミナ粉末の質量比は1/9(変性ポリオレフィン樹脂/α−アルミナ粉末)としたこと以外は、実施例1と同様にして、接着性セパレータ及び積層一体化品を得た。 この接着性セパレータのガーレ値は230秒/100ccであり、イオン透過性は良好であった。また、この積層一体化品の接着性は○で良好であった。
<実施例4>
実施例1で得られた接着性セパレータの表面に前記正極を、裏面に前記負極を積層して配置し、実施例1と同様にして熱圧着を行い、正極/接着性セパレータ/負極からなる3層の積層一体化品を得た。この積層一体化品の接着性は○で良好であった。
変性ポリオレフィン樹脂とα−アルミナ粉末の質量比は1/9(変性ポリオレフィン樹脂/α−アルミナ粉末)としたこと以外は、実施例1と同様にして、接着性セパレータ及び積層一体化品を得た。 この接着性セパレータのガーレ値は230秒/100ccであり、イオン透過性は良好であった。また、この積層一体化品の接着性は○で良好であった。
<実施例4>
実施例1で得られた接着性セパレータの表面に前記正極を、裏面に前記負極を積層して配置し、実施例1と同様にして熱圧着を行い、正極/接着性セパレータ/負極からなる3層の積層一体化品を得た。この積層一体化品の接着性は○で良好であった。
<比較例1>
塗液として、α−アルミナ粉末を加えない塗液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着性セパレータを得た。この接着性セパレータのガーレ値は600秒/100ccを超え、イオン透過性は不良であった。
塗液として、α−アルミナ粉末を加えない塗液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着性セパレータを得た。この接着性セパレータのガーレ値は600秒/100ccを超え、イオン透過性は不良であった。
<比較例2>
接着層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得、接着性を評価したが、容易に手で剥がれてしまい、接着性としては×であった。
接着層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得、接着性を評価したが、容易に手で剥がれてしまい、接着性としては×であった。
以上、実施例、比較例で示した様に、本発明のリチウム二次電池用セパレータは、イオン透過性と接着性に優れるので、セパレータと積層一体化することができる。
Claims (2)
- ポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムの片面または両面に、接着性を示すポリオレフィン系樹脂からなるイオン透過性の接着層が形成されたリチウム二次電池用セパレータ。
- 電極と積層一体化されて使用されることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池用セパレータ。
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