JP2015056266A - 締結具を有する締結装置、締結具の緩み検知装置、及び、締結装置を備えている電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】、雄ネジ部材と雌ネジ部材との締結の緩みの誤検知を抑え、さらに消費電力を削減する。【解決手段】互いに締結し合う雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25と、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25との締結により、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能に拘束され、締結が緩むと、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対振動が許容され、振動によって発電する発電素子31と、発電素子31の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器51と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、互いに締結し合う雄ネジ部材及び雌ネジ部材を有する締結具を有する締結装置、締結具の緩み検知装置、及び、締結装置を備えている電池モジュールに関する。
雄ネジ部材と雌ネジ部材との締結の緩みを検知するものとして、例えば、以下の特許文献1に記載のものがある。この特許文献1に記載の技術では、複数の単電池の電極端子相互を電気的に接続するバスバーを、雄ネジ部材で雌ネジ部材を成す電極端子に固定している。特許文献1の記載の技術では、電極端子の近接した位置にサーミスタを設け、サーミスタで検知された温度に基づいて、雌ネジ部材に対する雄ネジ部材の緩みを検知する。
雄ネジ部材が緩むと、電極端子である雌ネジ部材とバスバーとの接触抵抗が増加する。このため、雄ネジ部材が緩むと、電極端子の発熱量が増加し、電極端子周りの温度が上昇する。特許文献1に記載の技術では、この温度上昇を検知することで、雄ネジ部材の緩みを検知している。
上記特許文献1に記載の技術では、外部環境の温度が上昇した場合でも、雄ネジ部材の締結が緩んだと検知することがある、つまり誤検知することがある、という問題点がある。また、上記特許文献1に記載の技術では、電極端子周りの温度を検知するためにサーミスタを設けている。このサーミスタは、温度変化に伴う抵抗変化を検知するものである。このため、上記特許文献1に記載の技術では、雄ネジ部材と雌ネジ部材との締結の緩みを検知するために、常時、サーミスタに電流を流しておく必要があり、消費電力がかさむ、という問題点もある。
そこで、本発明は、このような従来技術の問題点に着目し、雄ネジ部材と雌ネジ部材との締結の緩みの誤検知を抑え、さらに消費電力を削減することができる、締結具を有する締結装置、締結具の緩み検知装置、及び、締結装置を備えている電池モジュールを提供することを目的とする。
前記問題点を解決するための発明に係る第一態様としての締結装置は、
互いに締結し合う雄ネジ部材及び雌ネジ部材と、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材との締結により、前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対移動不能に拘束され、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材との締結が緩むと、前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対振動が許容され、振動によって発電する発電素子と、前記発電素子の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器と、を備えている。
互いに締結し合う雄ネジ部材及び雌ネジ部材と、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材との締結により、前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対移動不能に拘束され、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材との締結が緩むと、前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対振動が許容され、振動によって発電する発電素子と、前記発電素子の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器と、を備えている。
当該締結装置では、雄ネジ部材と雌ネジ部材との締結が緩み、発電素子が振動して発電すると、緩み検知器により、締結の緩みを検知することができる。
前記問題点を解決するための発明に係る第二態様としての締結装置は、
前記第一態様としての締結装置において、前記発電素子は、前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材の相対回転の軸線が延びる軸線方向で、前記雄ネジ部材のネジ頭部と前記雌ネジ部材との間に挟まれていてもよい。
前記第一態様としての締結装置において、前記発電素子は、前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材の相対回転の軸線が延びる軸線方向で、前記雄ネジ部材のネジ頭部と前記雌ネジ部材との間に挟まれていてもよい。
前記問題点を解決するための発明に係る第三態様としての締結装置は、
前記第二態様としての締結装置において、前記発電素子は、前記雄ネジ部材のネジ軸部に挿通可能な素子孔が形成され、前記ネジ軸部が前記素子孔に挿通されて前記雄ネジ部材の前記ネジ頭部と前記雌ネジとの間に挟まれていてもよい。
前記第二態様としての締結装置において、前記発電素子は、前記雄ネジ部材のネジ軸部に挿通可能な素子孔が形成され、前記ネジ軸部が前記素子孔に挿通されて前記雄ネジ部材の前記ネジ頭部と前記雌ネジとの間に挟まれていてもよい。
前記問題点を解決するための発明に係る第四態様としての締結装置は、
前記第一態様としての締結装置において、前記雄ネジ部材のネジ軸部に挿通可能な孔が形成され、前記ネジ軸部が前記孔に挿通されて前記雄ネジ部材のネジ頭部と前記雌ネジ部材との間に挟まれる挟持対象部材を備え、前記挟持対象部材には、前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材の相対回転の軸線が延びる軸線方向に凹んで前記発電素子を収納すると共に、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結している状態で、前記発電素子を前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記発電素子の振動を許容する素子収納凹部が形成されていてもよい。
前記第一態様としての締結装置において、前記雄ネジ部材のネジ軸部に挿通可能な孔が形成され、前記ネジ軸部が前記孔に挿通されて前記雄ネジ部材のネジ頭部と前記雌ネジ部材との間に挟まれる挟持対象部材を備え、前記挟持対象部材には、前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材の相対回転の軸線が延びる軸線方向に凹んで前記発電素子を収納すると共に、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結している状態で、前記発電素子を前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記発電素子の振動を許容する素子収納凹部が形成されていてもよい。
当該締結装置では、雄ネジ部材の締め付けトルクを大きくしても、このトルクに応じた多大な荷重を挟持対象部材が受けるので、発電素子には多大な荷重がかかることはない。よって、当該締結装置では、発電素子の損傷を抑えることができる。
前記問題点を解決するための発明に係る第五態様としての締結装置は、
前記第四態様の締結装置において、前記挟持対象部材は、ワッシャーであってもよい。
前記第四態様の締結装置において、前記挟持対象部材は、ワッシャーであってもよい。
前記問題点を解決するための発明に係る第六態様としての締結装置は、
前記第一態様の締結装置において、前記雌ネジ部材には、底を有する雌ネジ穴が形成され、前記発電素子は、前記雌ネジ穴内であって、前記雌ネジ穴に捩じ込まれている前記雄ネジ部材のネジ軸部の先端と前記雌ネジ穴の前記底との間に配置されていてもよい。
前記第一態様の締結装置において、前記雌ネジ部材には、底を有する雌ネジ穴が形成され、前記発電素子は、前記雌ネジ穴内であって、前記雌ネジ穴に捩じ込まれている前記雄ネジ部材のネジ軸部の先端と前記雌ネジ穴の前記底との間に配置されていてもよい。
前記問題点を解決するための発明に係る第七態様としての締結装置は、
前記第六態様の締結装置において、前記雌ネジ穴に配置され、前記雌ネジ穴の前記底との間又は前記雄ネジ部材の前記ネジ軸部の前記先端との間で前記発電素子を挟むスペーサ部材を備え、前記スペーサ部材は、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結している状態で、前記発電素子を前記雌ネジ穴に対して相対移動不能に拘束する寸法に形成されていてもよい。
前記第六態様の締結装置において、前記雌ネジ穴に配置され、前記雌ネジ穴の前記底との間又は前記雄ネジ部材の前記ネジ軸部の前記先端との間で前記発電素子を挟むスペーサ部材を備え、前記スペーサ部材は、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結している状態で、前記発電素子を前記雌ネジ穴に対して相対移動不能に拘束する寸法に形成されていてもよい。
前記問題点を解決するための発明に係る第八態様としての締結装置は、
互いの間に前記発電素子が配される一対の挟持部を有し、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが互いに締結している状態で、前記一対の挟持部の間隔が狭まって前記一対の挟持部に対して前記発電素子を相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記一対の挟持部の間隔が広がって前記発電素子の振動を許容する緩み増幅部材を備え、前記緩み増幅部材は、前記締結が緩むことによる、前記一対の挟持部が互いに対向している方向における前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材に相対変位量よりも、前記一対の挟持部の間隔が増幅する。
互いの間に前記発電素子が配される一対の挟持部を有し、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが互いに締結している状態で、前記一対の挟持部の間隔が狭まって前記一対の挟持部に対して前記発電素子を相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記一対の挟持部の間隔が広がって前記発電素子の振動を許容する緩み増幅部材を備え、前記緩み増幅部材は、前記締結が緩むことによる、前記一対の挟持部が互いに対向している方向における前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材に相対変位量よりも、前記一対の挟持部の間隔が増幅する。
当該締結装置では、雄ネジ部材のネジ頭部と雌ネジ部材との軸線方向の間隔の広がりが小さい段階でも、一対の挟持部の相互間の発電素子は、振動可能になる。よって、当該締結装置では、締結の緩みが小さい段階で、この緩みを検知することができる。
前記問題点を解決するための発明に係る第九態様としての締結装置は、
前記緩み増幅部材は、第一端と第二端を有する一対の板部と、前記一対の板部の前記第一端相互を連結し相互間隔が広がる方向に付勢する弾性部と、を有し、前記一対の板部のうちの一方の板部の前記第二端側が前記雌ネジ部材に接し、他方の板部の前記第二端側が前記雄ネジ部材に接し、前記一方の板部の前記第一端側及び前記他方の板部の前記第一端側がそれぞれ前記挟持部を成してもよい。
前記緩み増幅部材は、第一端と第二端を有する一対の板部と、前記一対の板部の前記第一端相互を連結し相互間隔が広がる方向に付勢する弾性部と、を有し、前記一対の板部のうちの一方の板部の前記第二端側が前記雌ネジ部材に接し、他方の板部の前記第二端側が前記雄ネジ部材に接し、前記一方の板部の前記第一端側及び前記他方の板部の前記第一端側がそれぞれ前記挟持部を成してもよい。
前記問題点を解決するための発明に係る第一態様としての締結具の緩み検知装置は、
振動で発電する発電素子と、雌ネジ部材に締結する雄ネジ部材のネジ軸部に挿通可能な孔が形成され、前記ネジ軸部が前記孔に挿通されて前記雄ネジ部材のネジ頭部と前記雌ネジ部材との間に挟まれる挟持対象部材と、前記発電素子の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器と、を備え、前記挟持対象部材には、前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材の相対回転の軸線が延びる軸線方向に凹んで前記発電素子を収納すると共に、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結している状態で、前記発電素子を前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記発電素子の振動を許容する素子収納凹部が形成されている。
振動で発電する発電素子と、雌ネジ部材に締結する雄ネジ部材のネジ軸部に挿通可能な孔が形成され、前記ネジ軸部が前記孔に挿通されて前記雄ネジ部材のネジ頭部と前記雌ネジ部材との間に挟まれる挟持対象部材と、前記発電素子の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器と、を備え、前記挟持対象部材には、前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材の相対回転の軸線が延びる軸線方向に凹んで前記発電素子を収納すると共に、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結している状態で、前記発電素子を前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記発電素子の振動を許容する素子収納凹部が形成されている。
前記問題点を解決するための発明に係る第二態様としての締結具の緩み検知装置は、
前記挟持対象部材は、ワッシャーであってもよい。
前記挟持対象部材は、ワッシャーであってもよい。
前記問題点を解決するための発明に係る第三態様としての締結具の緩み検知装置は、
振動で発電する発電素子と、互いの間に前記発電素子が配される一対の挟持部を有し、雄ネジ部材と雌ネジ部材とが互いに締結している状態で、前記一対の挟持部の間隔が狭まって前記一対の挟持部に対して前記発電素子を相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記一対の挟持部の間隔が広がって前記発電素子の振動を許容する緩み増幅部材と、前記発電素子の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器と、を備え、前記緩み増幅部材は、前記締結が緩むことによる、前記一対の挟持部が互いに対向している方向における前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材に相対変位量よりも、前記一対の挟持部の間隔が増幅する。
振動で発電する発電素子と、互いの間に前記発電素子が配される一対の挟持部を有し、雄ネジ部材と雌ネジ部材とが互いに締結している状態で、前記一対の挟持部の間隔が狭まって前記一対の挟持部に対して前記発電素子を相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記一対の挟持部の間隔が広がって前記発電素子の振動を許容する緩み増幅部材と、前記発電素子の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器と、を備え、前記緩み増幅部材は、前記締結が緩むことによる、前記一対の挟持部が互いに対向している方向における前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材に相対変位量よりも、前記一対の挟持部の間隔が増幅する。
前記問題点を解決するための発明に係る第四態様としての締結具の緩み検知装置は、
前記第三態様としての締結具の緩み検知装置において、前記緩み増幅部材、第一端と第二端を有する一対の板部と、前記一対の板部の前記第一端相互を連結し相互間隔が広がる方向に付勢する弾性部と、を有し、前記緩み増幅部材の前記一対の板部のうちの一方の板部の前記第二端側が前記雌ネジ部材に接し、他方の板部の前記第二端側が前記雄ネジ部材に接し、前記一方の板部の前記第一端側及び前記他方の板部の前記第一端側がそれぞれ前記挟持部を成してもよい。
前記第三態様としての締結具の緩み検知装置において、前記緩み増幅部材、第一端と第二端を有する一対の板部と、前記一対の板部の前記第一端相互を連結し相互間隔が広がる方向に付勢する弾性部と、を有し、前記緩み増幅部材の前記一対の板部のうちの一方の板部の前記第二端側が前記雌ネジ部材に接し、他方の板部の前記第二端側が前記雄ネジ部材に接し、前記一方の板部の前記第一端側及び前記他方の板部の前記第一端側がそれぞれ前記挟持部を成してもよい。
前記問題点を解決するための発明に係る第一態様としての電池モジュールは、
電極端子を有する複数の単電池と、複数の単電池の電極端子相互を電気的に接続する電気接続部材と、前記第一態様から第九態様のいずれかの前記締結装置と、を備え、前記電極端子は、前記締結装置の前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材との一方で形成され、前記電気接続部材には、前記雄ネジ部材のネジ軸部が挿通可能な孔が形成され、前記電気接続部材は、前記雄ネジ部材の前記ネジ軸部が前記孔に挿通されて、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結されることで、前記電極端子に固定されている。
電極端子を有する複数の単電池と、複数の単電池の電極端子相互を電気的に接続する電気接続部材と、前記第一態様から第九態様のいずれかの前記締結装置と、を備え、前記電極端子は、前記締結装置の前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材との一方で形成され、前記電気接続部材には、前記雄ネジ部材のネジ軸部が挿通可能な孔が形成され、前記電気接続部材は、前記雄ネジ部材の前記ネジ軸部が前記孔に挿通されて、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結されることで、前記電極端子に固定されている。
本発明では、雄ネジ部材と雌ネジ部材との締結の緩みの誤検知を抑え、さらに消費電力を削減することができる。
以下、本発明に係る各種実施形態について、図面を用いて説明する。
「第一実施形態」
まず、本発明に係る第一実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図1〜図3を用いて説明する。
まず、本発明に係る第一実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図1〜図3を用いて説明する。
図2に示すように、本実施形態の電池モジュールMは、複数の単電池1と、複数の単電池相互を電気的に接続するバスバー(電気接続部材)10と、バスバー10を単電池1に固定するための締結装置20と、を備えている。
単電池1は、図3に示すように、複数の正極板2と、複数の負極板3と、負極板3を覆うセパレータ4と、電解液(不図示)と、これらを収納するセルケース5と、を備えている。
各電極板2,3は、矩形シート状の集電体に活物質等を塗工されている本体2a,3aと、矩形シート状の部分の縁から延びているタブ2b,3bとを有している。負極板3の負極板本体3aは、セパレータ4により完全に覆われ、負極板3のタブ3bは、一部がセパレータ4から露出している。セパレータ4は、絶縁性及び耐電解液性を有する樹脂、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィン等で形成されている。複数の正極板2と、それぞれがセパレータ4で覆われている複数の負極板3とは、タブ2b,3bが設けられている側が互いに同じ側になるよう、交互に重ね合わされて、電極積層体を形成している。
セルケース5は、アルミニウム等の金属で形成されている。このセルケース5は、電極積層体が入る直方体状の収納凹部が形成されているケース本体5aと、このケース本体5aの矩形状の開口を塞ぐ矩形状の蓋5bと、を有している。セルケース5の蓋5bには、正極端子(電極端子)6及び負極端子(電極端子)7がそれぞれ絶縁材9を介して固定されている。さらに、この蓋5bには、セルケース5の内圧が所定以上になったときに動作して、内部のガスを逃がす安全弁8も設けられている。
締結装置20は、バスバー10を電極端子6,7に固定するための締結具21と、締結具21の締結の緩みを検知する緩み検知装置30と、を備えている。
締結具21は、図1に示すように、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とを有する。電極端子6,7には、底を有する雌ネジ穴26が形成されている。この電極端子6,7は、締結具21の雌ネジ部材25を成す。雄ネジ部材22には、軸線Aを中心として円柱状を成し、外周に雄ネジが形成されているネジ軸部24と、ネジ軸部24の軸線Aが延びる軸線方向Daにおける一方側に形成されているネジ頭部23と、を有する。バスバー10には、雄ネジ部材22のネジ軸部24が挿通可能なバスバー孔12が形成されている。
緩み検知装置30は、振動によって発電する発電素子31と、発電素子31の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器51と、を有する。発電素子31は、例えば、ピエゾ素子である。このピエゾ素子は、多くの場合、一対の電極と、一対の電極間に挟まれた圧電体と、を有している。仮に、本実施形態において、このような発電素子を用いる場合、一対の電極が導電体に接していると、圧電体が発電した電力が導電体に流れ込むため、発電素子の発電量が検知できなくなる。よって、仮に、本実施形態において、このような発電素子を用いる場合、発電素子の電極を絶縁体で覆うか、発電素子の電極と接する相手側部材中で、この電極と接する部分を絶縁体で形成する必要がある。本実施形態では、雄ネジ部材22のネジ頭部23の面であってネジ軸部24が形成されている側の内側面と、このネジ軸部24のネジ頭部23側の外周面と、バスバー孔12周りの表面とが、発電素子31の電極に接する可能性がある。このため、発電素子の電極と接する相手側部材中の一部を絶縁体で形成する場合には、雄ネジ部材22のネジ頭部23の内側面と、ネジ軸部24のネジ頭部23側の外周面と、バスバー孔12周りの表面とを絶縁体で形成することになる。
本実施形態の発電素子31は、円板状を成し、円板の中央に雄ネジ部材22のネジ軸部24が挿通可能な素子孔32が形成されている。このため、本実施形態の発電素子31は、締結具21におけるワッシャーとしても機能する。また、本実施形態の発電素子31は、素子孔32の貫通方向が振動モードの方向になっている。つまり、本実施形態の発電素子31は、素子孔32の貫通方向に振動すると、効率よく発電する。
発電素子31と緩み検知器51とは、一対のリード線52で接続されている。緩み検知器51は、例えば、発電素子31の単位時間当たりの発電量が予め定められた値を超えると、締結具21の締結が緩んだ旨を示す信号を例えば表示装置55に出力する。
図2に示すように、本実施形態の電池モジュールMは、複数の単電池1の電極端子6,7毎に発電素子31が設けられている。複数の発電素子31は、複数の発電素子31毎の一対のリード線52で緩み検知器51と接続されている。
バスバー10は、以下の手順で雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定される。
まず、バスバー孔12の位置と雌ネジ部材25の雌ネジ穴26の位置を一致させる。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24を発電素子31の素子孔32、及びバスバー孔12に挿通させる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。雄ネジ部材22を回転させるトルクが所定以上になると、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とが締結される。この状態では、バスバー10及び発電素子31は、軸線方向Daで、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31の振動モードの方向が雄ネジ部材22の軸線方向Daを向いている。
まず、バスバー孔12の位置と雌ネジ部材25の雌ネジ穴26の位置を一致させる。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24を発電素子31の素子孔32、及びバスバー孔12に挿通させる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。雄ネジ部材22を回転させるトルクが所定以上になると、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とが締結される。この状態では、バスバー10及び発電素子31は、軸線方向Daで、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31の振動モードの方向が雄ネジ部材22の軸線方向Daを向いている。
なお、バスバー10が雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定されている状態が以上と同じ状態あれば、バスバー10の固定手順は以上の手順に限定されていない。
雄ネジ部材22と雌ネジ部材25との締結が緩み、雌ネジ部材25である電極端子6,7とバスバー10との電気的な接触抵抗が増加すると、電極端子6,7の発熱量が増加する。この発熱量が大きいと、電極端子6,7に電気的に接続されている電極板での化学反応が異常をきたす上に、セルケース5内の圧力が異常上昇する等、電池モジュールMが異常状態になる。特に、電極端子6,7とバスバー10との電気的な接触抵抗が増加して、電極端子6,7とバスバー10との間でアーク放電が発生すると、以上のような現象が顕著に現れる。このため、本実施形態の電池モジュールMは、緩み検知装置30を備えている。
雌ネジ部材25と雄ネジ部材22との締結が緩むと、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との軸線方向Daの間隔が広がる。この結果、雄ネジ部材22のネジ頭部23とバスバー10との間に配置されている発電素子31は、軸線方向Daに振動可能になる。この状態になっているときに、電池モジュールM又は単電池1が振動すると、発電素子31が雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対的に軸線方向Daに振動し、発電する。緩み検知器51には、この発電素子31が発電した電力が供給される。言い換えると、緩み検知器51には、この発電素子31の発電により生じた電圧が加わる。
緩み検知器51は、発電素子31の発電により生じた電圧が加わると、例えば、この電圧の値が予め定められた電圧値を超えているか否かを判断する。緩み検知器51は、発電素子31の発電で生じた電圧の値が予め定められた電圧値を超えていると判断すると、発電素子31が設けられている締結具21の締結が緩んだ旨を示す信号を例えば表示装置55に出力する。表示装置55は、例えば、締結具21の締結が緩んでいる旨を表示する。
以上のように、本実施形態では、締結具21の緩みを直接的に検知するので、この緩みの誤検知を最小限に抑えることができる。また、本実施形態の緩み検知器51は、発電素子31が自ら発電した電力により、締結具21の締結が緩んだか否かを判断するため、消費電力を抑えることができる。
ところで、締結具21の締結が緩んでいても、電池モジュールM等が振動しなければ、発電素子31は、締結具21に対して相対的に振動しない。例えば、電池モジュールMが車両に搭載されている場合、車両の走行で電池モジュールMが振動する。しかしながら、電池モジュールMが何らかの固定施設に設けられている場合、基本的に電池モジュールMは振動しない。このため、例えば、定期的に電池モジュールMのケースをハンマーで叩いて、電池モジュールMに加振力を加えるとよい。
また、緩み検知器51は、複数の発電素子31毎のリード線52が接続されるポート番号と発電素子31又は締結具21の管理番号等をテーブル管理してもよい。この場合、特定の発電素子31の発電で生じた電圧の値が予め定めた電圧値を超えた際に、緩み検知器51は、締結具21の締結が緩んだ旨を示す信号に、ポート番号に対応する発電素子31又は締結具21の管理番号を含めて、この信号を表示装置55に出力する。表示装置55は、この信号を受信すると、発電素子31又は締結具21の管理番号と共に、締結具21の締結が緩んでいる旨を表示する。
「第二実施形態」
本発明に係る第二実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図4を用いて説明する。
本発明に係る第二実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図4を用いて説明する。
本実施形態の電池モジュールも、第一実施形態の電池モジュールMと同様、複数の単電池と、複数の単電池相互を電気的に接続するバスバー10(電気接続部材)と、バスバー10を単電池に固定するための締結装置20aと、を備えている。但し、本実施形態における電池モジュールは、締結装置20aにおける緩み検知装置30aのみが第一実施形態の電池モジュールMと異なっている。そこで、以下では、本実施形態の緩み検知装置30aについて、主として説明する。また、第三実施形態以降の各実施形態における電池モジュールも、締結装置における緩み検知装置のみが第一実施形態の電池モジュールMと異なっているため、第三実施形態以降についても、同様に、主として緩み検知装置について説明する。
本実施形態の締結装置20aは、第一実施形態と同様、締結具21と、緩み検知装置30aと、を備えている。緩み検知装置30aは、発電素子31aと、ワッシャー(挟持対象部材)35aと、緩み検知器51とを有する。
ワッシャー35aは、円板状を成している。このワッシャー35aには、円板の中央に雄ネジ部材22のネジ軸部24が挿通可能なワッシャー孔36が形成されていると共に、底を有しワッシャー孔36の貫通方向に凹む素子収納凹部37が形成されている。
発電素子31aは、ワッシャー35aの素子収納凹部37内に収納可能で、且つ素子収納凹部37に発電素子31aを収納した際、発電素子31aの凹部開口側の面がワッシャー35aの表面と実質的に面一になるサイズに形成されている。この発電素子31aも、緩み検知器51と一対のリード線52で接続されている。
本実施形態において、バスバー10は、以下の手順で雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定される。
まず、バスバー孔12の位置と雌ネジ部材25の雌ネジ穴26の位置を一致させる。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24をワッシャー孔36、及びバスバー孔12に挿通させる。この際、ワッシャー35aの素子収納凹部37の開口がバスバー10側を向くように、ワッシャー35aをネジ軸部24にセットする。次に、発電素子31aの振動モードの方向がワッシャー孔36の貫通方向になるよう、発電素子31aをワッシャー35aの素子収納凹部37内に入れる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。雄ネジ部材22を回転させるトルクが所定以上になると、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とが締結される。この状態では、バスバー10及びワッシャー35aは、軸線方向Daで、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31aは、ワッシャー35aの素子収納凹部37の底面とバスバー10の表面との間に挟まれ、ワッシャー35a、バスバー10、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31aの振動モードの方向が雄ネジ部材22の軸線方向Daを向いている。
まず、バスバー孔12の位置と雌ネジ部材25の雌ネジ穴26の位置を一致させる。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24をワッシャー孔36、及びバスバー孔12に挿通させる。この際、ワッシャー35aの素子収納凹部37の開口がバスバー10側を向くように、ワッシャー35aをネジ軸部24にセットする。次に、発電素子31aの振動モードの方向がワッシャー孔36の貫通方向になるよう、発電素子31aをワッシャー35aの素子収納凹部37内に入れる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。雄ネジ部材22を回転させるトルクが所定以上になると、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とが締結される。この状態では、バスバー10及びワッシャー35aは、軸線方向Daで、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31aは、ワッシャー35aの素子収納凹部37の底面とバスバー10の表面との間に挟まれ、ワッシャー35a、バスバー10、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31aの振動モードの方向が雄ネジ部材22の軸線方向Daを向いている。
なお、バスバー10が雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定されている状態が以上と同じ状態あれば、バスバー10の固定手順は以上の手順に限定されていない。
雌ネジ部材25と雄ネジ部材22との締結が緩むと、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との軸線方向Daの間隔が広がる。この結果、雄ネジ部材22のネジ頭部23とバスバー10との間に配置されているワッシャー35aは、この間で雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動可能になる。さらに、ワッシャー35aの素子収納凹部37に入っている発電素子31aも、素子収納凹部37の底面とバスバー10の表面との間で、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対的に振動可能になる。この状態になっているときに、電池モジュール又は単電池が振動すると、第一実施形態と同様、発電素子31aが雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対的に軸線方向Daに振動し、発電する。緩み検知器51には、この発電素子31aの発電により生じた電圧が加わる。緩み検知器51は、発電素子31aの発電により生じた電圧が加わり、例えば、発電素子31aの発電で生じた電圧の値が予め定められた電圧値を超えていると判断すると、発電素子31aが設けられている締結具21の締結が緩んだ旨を示す信号を例えば表示装置55に出力する。表示装置55は、例えば、締結具21の締結が緩んでいる旨を表示する。
以上のように、本実施形態でも、締結具21の緩みを直接的に検知するので、第一実施形態と同様、この緩みの誤検知を最小限に抑えることができる。また、本実施形態でも、発電素子31aが自ら発電した電力により、締結具21の締結が緩んだか否かを判断するため、消費電力を抑えることができる。
また、本実施形態では、発電素子31aの損傷を抑えることができる。発電素子31aが、仮に、一対の電極と、一対の電極間に挟まれた圧電体とを有し、この圧電体がセラミックス材料で形成されている場合、この圧電体に多大な荷重がかかると、この圧電体が損傷する可能性がある。第一実施形態の場合、雄ネジ部材22の締め付けトルクを大きくすると、このトルクに応じた軸線方向Daの多大な荷重が圧電体にかかる可能性がある。一方、本実施形態では、雄ネジ部材22の締め付けトルクを大きくしても、このトルクに応じた多大な荷重をワッシャー35aで受けるので、圧電体に多大な荷重がかかることはない。よって、本実施形態では、前述したように、発電素子31aの損傷を抑えることができる。一方、第一実施形態では、発電素子31が損傷する恐れがあるものの、本実施形態によりも、緩み検知装置30の部品点数を少なくすることができる。
ここで、本実施形態では、素子収納凹部37の開口がバスバー10側を向くようにワッシャー35aを配置し、このワッシャー35aの素子収納凹部37内に発電素子31aを配置する。しかしながら、この素子収納凹部37の開口が雄ネジ部材22のネジ頭部23側を向くようにワッシャー35aを配置し、このワッシャー35aの素子収納凹部37内に発電素子31aを配置してもよい。
「第三実施形態」
本発明に係る第三実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図5を用いて説明する。
本発明に係る第三実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図5を用いて説明する。
本実施形態は、第二実施形態の変形例である。本実施形態の締結装置20bも、第一及び第二実施形態と同様、締結具21と、緩み検知装置30bと、を備えている。緩み検知装置30bは、第二実施形態と同様、発電素子31bと、ワッシャー35と、緩み検知器51とを有する。本実施形態では、さらに、バスバー10bも挟持対象部材として緩み検知装置30bの構成要素になる。
ワッシャー35は、円板状を成している。このワッシャー35には、円板の中央に雄ネジ部材22のネジ軸部24が挿通可能なワッシャー孔36が形成されている。但し、このワッシャー35には、第二実施形態におけるワッシャー35aのように、素子収納凹部37は形成されていない。
緩み検知装置30bの構成要素であるバスバー10bには、雄ネジ部材22のネジ軸部24が挿通可能なバスバー孔12が形成されていると共に、底を有しバスバー孔12の貫通方向に凹む素子収納凹部13が形成されている。この素子収納凹部13は、ワッシャー孔36及びバスバー孔12に雄ネジ部材22のネジ軸部24が挿通された際、ワッシャー35と対向する位置に形成されている。
発電素子31bは、バスバー10bの素子収納凹部13内に収納可能で、且つ素子収納凹部13に発電素子31bを収納した際、発電素子31bの凹部開口側の面がバスバー10bの表面と実質的に面一になるサイズに形成されている。この発電素子31bも、緩み検知器51と一対のリード線52で接続されている。
本実施形態において、バスバー10bは、以下の手順で雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定される。
まず、バスバー孔12の位置と雌ネジ部材25の雌ネジ穴26の位置を一致させる。この際、バスバー10bの素子収納凹部13の開口が雌ネジ部材25(電極端子6,7)と反対側を向くように、バスバー10bをセットする。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24をワッシャー孔36、及びバスバー孔12に挿通させる。次に、発電素子31bの振動モードの方向がワッシャー孔36の貫通方向になるよう、発電素子31bをバスバー10bの素子収納凹部13内に入れる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。雄ネジ部材22を回転させるトルクが所定以上になると、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とが締結される。この状態では、バスバー10b及びワッシャー35は、軸線方向Daで、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31bは、バスバー10bの素子収納凹部13の底面とワッシャー35の表面との間に挟まれ、ワッシャー35、バスバー10b、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31bの振動モードの方向が雄ネジ部材22の軸線方向Daを向いている。
まず、バスバー孔12の位置と雌ネジ部材25の雌ネジ穴26の位置を一致させる。この際、バスバー10bの素子収納凹部13の開口が雌ネジ部材25(電極端子6,7)と反対側を向くように、バスバー10bをセットする。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24をワッシャー孔36、及びバスバー孔12に挿通させる。次に、発電素子31bの振動モードの方向がワッシャー孔36の貫通方向になるよう、発電素子31bをバスバー10bの素子収納凹部13内に入れる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。雄ネジ部材22を回転させるトルクが所定以上になると、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とが締結される。この状態では、バスバー10b及びワッシャー35は、軸線方向Daで、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31bは、バスバー10bの素子収納凹部13の底面とワッシャー35の表面との間に挟まれ、ワッシャー35、バスバー10b、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31bの振動モードの方向が雄ネジ部材22の軸線方向Daを向いている。
なお、バスバー10bが雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定されている状態が以上と同じ状態あれば、バスバー10bの固定手順は以上の手順に限定されていない。
雌ネジ部材25と雄ネジ部材22との締結が緩むと、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との軸線方向Daの間隔が広がる。この結果、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に配置されているバスバー10bは、この間で雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動可能になる。さらに、バスバー10bの素子収納凹部13に入っている発電素子31bは、素子収納凹部13の底面とワッシャー35の表面との間で、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対的に振動可能になる。この状態になっているときに、電池モジュール又は単電池が振動すると、以上の実施形態と同様、発電素子31bが雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対的に軸線方向Daに振動し、発電する。緩み検知器51には、この発電素子31bの発電により生じた電圧が加わる。緩み検知器51は、発電素子31bの発電により生じた電圧が加わり、例えば、発電素子31bの発電で生じた電圧の値が予め定められた電圧値を超えていると判断すると、発電素子31bが設けられている締結具21の締結が緩んだ旨を示す信号を例えば表示装置55に出力する。表示装置55は、例えば、締結具21の締結が緩んでいる旨を表示する。
以上のように、本実施形態でも、第二実施形態と同様、締結具21の緩みの誤検知を最小限に抑え、消費電力を抑えることができる。さらに、本実施形態でも、発電素子31bの損傷を抑えることができる。
ここで、本実施形態では、素子収納凹部13の開口が雌ネジ部材25と反対側を向くようにバスバー10bを配置し、このバスバー10bの素子収納凹部13内に発電素子31bを配置する。しかしながら、この素子収納凹部13の開口が雌ネジ部材25側を向くようにバスバー10bを配置し、このバスバー10bの素子収納凹部13内に発電素子31bを配置してもよい。
「第四実施形態」
本発明に係る第四実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図6を用いて説明する。
本発明に係る第四実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図6を用いて説明する。
本実施形態も、第二実施形態の変形例である。本実施形態の締結装置20cも、以上の実施形態と同様、締結具21と、緩み検知装置30cと、を備えている。緩み検知装置30cは、第二実施形態と同様、発電素子31cと、ワッシャー35と、緩み検知器51とを有する。本実施形態では、雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に配置されるスペーサ部材39も緩み検知装置30cの構成要素になる。
ここで、スペーサ部材39の寸法は、以下のように設定されている。スペーサ部材39を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に入れ、バスバー10及びワッシャー35を後述するようにセットし、雄ネジ部材22を雌ネジ部材25に捩じ込み、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とを締結させた状態であるとする。この状態で、スペーサ部材39における雌ネジ穴26の開口側の表面とネジ軸部24の先端との軸線方向Daの距離が、振動モードの方向における発電素子31cの幅と一致するよう、スペーサ部材39の寸法が設定されている。すなわち、スペーサ部材39は、この状態で、発電素子31cを雌ネジ穴26に対して相対移動不能に拘束する寸法に形成されている、
発電素子31cは、雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に収納可能なサイズに形成されている。この発電素子31cも、緩み検知器51と一対のリード線52で接続されている。
本実施形態において、バスバー10は、以下の手順で雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定される。
まず、雌ネジ部材25の雌ネジ穴26内に、スペーサ部材39、発電素子31cをこの順序で入れる。この際、発電素子31cの振動モードの方向が雌ネジ穴26の深さ方向になるよう、発電素子31cを雌ネジ穴26内に入れる。次に、バスバー孔12の位置と雌ネジ部材25の雌ネジ穴26の位置を一致させる。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24をワッシャー孔36、及びバスバー孔12に挿通させる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。雄ネジ部材22を回転させるトルクが所定以上になると、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とが締結される。この状態では、バスバー10及びワッシャー35は、軸線方向Daで、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31cは、スペーサ部材39における雌ネジ穴26の開口側の表面とネジ軸部24の先端との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31cの振動モードの方向が雄ネジ部材22の軸線方向Daを向いている。
まず、雌ネジ部材25の雌ネジ穴26内に、スペーサ部材39、発電素子31cをこの順序で入れる。この際、発電素子31cの振動モードの方向が雌ネジ穴26の深さ方向になるよう、発電素子31cを雌ネジ穴26内に入れる。次に、バスバー孔12の位置と雌ネジ部材25の雌ネジ穴26の位置を一致させる。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24をワッシャー孔36、及びバスバー孔12に挿通させる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。雄ネジ部材22を回転させるトルクが所定以上になると、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とが締結される。この状態では、バスバー10及びワッシャー35は、軸線方向Daで、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31cは、スペーサ部材39における雌ネジ穴26の開口側の表面とネジ軸部24の先端との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。また、発電素子31cの振動モードの方向が雄ネジ部材22の軸線方向Daを向いている。
なお、バスバー10が雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定されている状態が以上と同じ状態あれば、バスバー10の固定手順は以上の手順に限定されていない。
雌ネジ部材25と雄ネジ部材22との締結が緩むと、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との軸線方向Daの間隔が広がると共に、雌ネジ部材25の雌ネジ穴26の底面とネジ軸部24の先端との軸線方向Daの間隔も広がる。この結果、スペーサ部材39における雌ネジ穴26の開口側の表面とネジ軸部24の先端との間に配置されている発電素子31cは、この間で、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対的に振動可能になる。この状態になっているときに、電池モジュール又は単電池が振動すると、以上の実施形態と同様、発電素子31cが雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対的に軸線方向Daに振動し、発電する。緩み検知器51には、この発電素子31cの発電により生じた電圧が加わる。緩み検知器51は、発電素子31cの発電により生じた電圧が加わり、例えば、発電素子31cの発電で生じた電圧の値が予め定められた電圧値を超えていると判断すると、発電素子31cが設けられている締結具21の締結が緩んだ旨を示す信号を例えば表示装置55に出力する。表示装置55は、例えば、締結具21の締結が緩んでいる旨を表示する。
以上のように、本実施形態でも、第二及び第三実施形態と同様、締結具21の緩みの誤検知を最小限に抑え、消費電力を抑えることができる。さらに、本実施形態でも、発電素子31cの損傷を抑えることができる。
なお、本実施形態では、発電素子31cを雌ネジ穴26内であって、スペーサ部材39と雄ネジ部材22のネジ軸部24の先端との間に配置している。しかしながら、発電素子31cを雌ネジ穴26内であって、スペーサ部材39と雌ネジ穴26の底面との間に配置してもよい。また、本実施形態では、スペーサ部材39を雌ネジ穴26に配置している。しかしながら、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とを締結させた状態で、発電素子31cを雌ネジ穴26に対して相対移動不能に拘束できれば、このスペーサ部材39を省いてもよい。
「第五実施形態」
本発明に係る第五実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図7〜9を用いて説明する。
本発明に係る第五実施形態としての締結装置、及びこれを備えている電池モジュールについて、図7〜9を用いて説明する。
本実施形態の締結装置20dも、図7に示すように、以上の実施形態と同様、締結具21と、緩み検知装置30dと、を備えている。緩み検知装置30dは、発電素子31dと、緩み増幅部材40と、緩み検知器51とを有する。
緩み増幅部材40は、図7及び図9に示すように、第一端42及び第二端43を有し、互いに向かい合っている一対の板部41,41と、一対の板部41,41の第一端42,42相互を連結し相互間隔が広がる方向に付勢する弾性部49と、素子ガイド部47と、を有する。一対の板部41,41は、いずれも、第一端42から第二端43に向かう方向が長手方向Lを成し、互いに対向する方向が板部41の厚さ方向tを成し、長手方向L及び厚さ方向tに垂直な方向が幅方向Wを成す板状の部材である。一対の板部41の第二端43側には、それぞれ、厚さ方向に貫通し、雄ネジ部材22のネジ軸部24が挿通可能な板孔44が形成されている。ここで、板部41における板孔44周りの部分を便宜上、荷重受け部45とする。また、板部41の第一端42側を挟持部46とする。一対の板部41,41の各荷重受け部45,45は、雄ネジ部材22のネジ頭部23又は雌ネジ部材25と接し、これらの荷重受け部45,45には、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とを締結する際に荷重がかかる。また、一対の板部41,41の各挟持部46,46の間には、発電素子31dが配置される。一対の板部41,41のうちの一方の第一板部41aには、素子ガイド部47が設けられている。この素子ガイド部47は、第一板部41aの挟持部46の幅方向における両端から、他方の第二板部41bに向かう方向に延びている。
緩み増幅部材40は、緩み増幅部材40に荷重がかかっていない状態(以下、自然状態とする)では、一対の板部41,41の相互の間隔が第二端43から第一端42側に向かうに連れて次第に広くなっている。よって、自然状態では、一対の板部41,41における第二端43側に形成されている各荷重受け部45,45の相互間の間隔より、一対の板部41,41における第一端42側に形成されている各挟持部46,46相互間の間隔の方が広くなっている。
緩み増幅部材40の一対の板部41,41に対して、一対の板部41,41の相互間隔を狭める方向に荷重がかかった場合、一対の板部41,41の第二端43の近傍を基準として、一対の板部41,41のうちの一方の第一板部41aに対して他方の第二板部41bが搖動しつつ、両板部41,41の相互間隔が狭まる。このため、一対の板部41,41に対して、一対の板部41,41の相互間隔を狭める方向に荷重がかかった場合、一対の板部41,41の各第二端43側の相互間隔の変位量よりも、一対の板部41,41の各第一端42側の相互間隔の変位量の方が大きくなる。
発電素子31dは、緩み増幅部材40の一対の挟持部46の相互間で且つ一対の素子ガイド部47の相互間の素子収納空間に収納可能なサイズに形成されている。この発電素子31dも、緩み検知器51と一対のリード線52で接続されている。
本実施形態において、バスバー10は、以下の手順で雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定される。
まず、図7に示すように、発電素子31dの振動モードの方向が一対の板部41,41の対向方向を向くように、この発電素子31dを素子収納空間に配置する。緩み増幅部材40が自然状態の段階では、一対の板部41,41における各挟持部46,46の相互間隔が発電素子31dの前記対向方向の寸法よりも広い。このため、緩み増幅部材40が自然状態の段階では、発電素子31dは、緩み増幅部材40の素子収納空間内で前記対向方向に移動可能である。次に、バスバー孔12の位置と緩み増幅部材40の各板孔44の位置を一致させる。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24を緩み増幅部材40の各板孔44、及びバスバー孔12に挿通させる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。
まず、図7に示すように、発電素子31dの振動モードの方向が一対の板部41,41の対向方向を向くように、この発電素子31dを素子収納空間に配置する。緩み増幅部材40が自然状態の段階では、一対の板部41,41における各挟持部46,46の相互間隔が発電素子31dの前記対向方向の寸法よりも広い。このため、緩み増幅部材40が自然状態の段階では、発電素子31dは、緩み増幅部材40の素子収納空間内で前記対向方向に移動可能である。次に、バスバー孔12の位置と緩み増幅部材40の各板孔44の位置を一致させる。次に、雄ネジ部材22のネジ軸部24を緩み増幅部材40の各板孔44、及びバスバー孔12に挿通させる。次に、雄ネジ部材22をその軸線A回りに回転させて、雄ネジ部材22のネジ軸部24を雌ネジ部材25の雌ネジ穴26に捩じ込む。
この過程で、緩み増幅部材40の第二板部41bにおける荷重受け部45が雄ネジ部材22のネジ頭部23と接し、このネジ頭部23から荷重を受けるようになる。第二板部41bにおける荷重受け部45が荷重を受けると、一対の荷重受け部45,45の相互間隔が狭まると共に、一対の挟持部46,46の相互間隔も狭まる。前述したように、緩み増幅部材40に荷重がかかった場合、一対の板部41,41の各第二端43側の相互間隔の変位量よりも、一対の板部41,41の各第一端42側の相互間隔の変位量の方が大きい。このため、第一板部41aにおける荷重受け部45が荷重を受けた場合、一対の荷重受け部45,45の相互間隔が狭まる量よりも、一対の挟持部46,46の相互間隔が狭まる量の方が大きい。
雄ネジ部材22を回転させるトルクが所定以上になると、図8に示すように、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25とが締結される。この状態では、一対の板部41,41の各荷重受け部45,45は互いに接触している。また、バスバー10及び一対の板部41,41の各荷重受け部45,45は、軸線方向Daで、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との間に挟まれ、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対移動不能になっている。発電素子31dは、一対の板部41,41の各挟持部46,46の間に挟まれ、緩み増幅部材40の素子収納空間内で移動不能になり、結果として、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対しても相対移動不能になっている。また、発電素子31dの振動モードの方向が雄ネジ部材22の軸線方向Daを向いている。この状態で、緩み増幅部材40の一対の板部41,41には、弾性部49により相互間隔が広がる方向に付勢力がかかっている。このため、緩み増幅部材40は、雌ネジ部材25と雄ネジ部材22との締結の緩みを抑えるワッシャーとして機能する。
なお、バスバー10が雌ネジ部材25(電極端子6,7)に固定されている状態が以上と同じ状態あれば、バスバー10の固定手順は以上の手順に限定されていない。
雌ネジ部材25と雄ネジ部材22との締結が緩むと、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との軸線方向Daの間隔が広がる。一対の板部41,41は、弾性部49により相互間隔が広がる方向に付勢されている。このため、一対の荷重受け部45,45の相互間隔が広がると共に、一対の挟持部46,46の相互間隔も広がる。この際、一対の荷重受け部45,45は、互いに接している状態から、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との軸線方向Daの間隔が広がった分だけ、相互間隔が広がる。前述したように、緩み増幅部材40にかかる荷重が変化した場合、一対の板部41,41の各第二端43側の相互間隔の変位量よりも、一対の板部41,41の各第一端42側の相互間隔の変位量の方が大きい。よって、雌ネジ部材25と雄ネジ部材22との締結が緩んだ際、一対の荷重受け部45,45の相互間隔が広がる量よりも、一対の挟持部46,46の相互間隔が広がる量の方が大きい。すなわち、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との軸線方向Daの間隔が広がった場合、この間隔よりも、一対の挟持部46,46の相互間隔が増幅されて広がる。この結果、一対の挟持部46の相互間の素子収納空間に配置されている発電素子31dは、この素子収納空間内で、軸線方向Daに、雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対的に振動可能になる。この状態になっているときに、電池モジュール又は単電池が振動すると、以上の実施形態と同様、発電素子31dが雄ネジ部材22及び雌ネジ部材25に対して相対的に軸線方向Daに振動し、発電する。なお、一対の挟持部46,46の相互間隔が広がり、発電素子31dが振動しても、第一板部41aの両側に素子ガイド部47が設けられているため、発電素子31dは、素子収納空間から外部にでない。緩み検知器51には、この発電素子31dの発電により生じた電圧が加わる。緩み検知器51は、発電素子31dの発電により生じた電圧が加わり、例えば、発電素子31dの発電で生じた電圧の値が予め定められた電圧値を超えていると判断すると、発電素子31dが設けられている締結具21の締結が緩んだ旨を示す信号を例えば表示装置55に出力する。表示装置55は、例えば、締結具21の締結が緩んでいる旨を表示する。
以上のように、本実施形態でも、第二から第四実施形態と同様、締結具21の緩みの誤検知を最小限に抑え、消費電力を抑えることができる。さらに、本実施形態でも、発電素子31dの損傷を抑えることができる。
また、本実施形態では、前述したように、雄ネジ部材22と雌ネジ部材25との締結が緩み、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との軸線方向Daの間隔が広がった場合、この間隔よりも、一対の挟持部46,46の相互間隔が増幅されて広がる。このため、本実施形態では、雄ネジ部材22のネジ頭部23と雌ネジ部材25との軸線方向Daの間隔の広がりが小さい段階でも、一対の挟持部46の相互間の発電素子31dは、振動可能になる。よって、本実施形態では、以上の実施形態よりも緩みが小さい段階で、この緩みを検知することができる。
「変形例」
以上の各実施形態では、電極端子6,7が雌ネジ部材25を成すが、電極端子6,7は雄ネジ部材22を成してもよい。
以上の各実施形態では、電極端子6,7が雌ネジ部材25を成すが、電極端子6,7は雄ネジ部材22を成してもよい。
以上の各実施形態では、緩み検知器51は、締結具21の締結が緩んだ旨を示す信号を表示装置55に出力する。しかしながら、緩み検知器51は、この信号を電池モジュールの制御装置に出力してもよい。
以上の各実施形態は、電極端子6,7にバスバー10を固定するために用いる締結具21の緩みを検知するものである。しかしながら、本発明は、これに限定されず、その他の部材相互を固定又は連結するために用いる締結具の緩みを検知するものであってもよい。
1:単電池、6:正極端子(電極端子)、7:負極端子(電極端子)、10,10b:バスバー、12:バスバー孔、13:素子収納凹部、20,20a,20b,20c,20d:締結装置、21:締結具、22:雄ネジ部材、23:ネジ頭部、24:ネジ軸部、25:雌ネジ部材、26:雌ネジ穴、30,30a,30b,30c,30d:緩み検知装置、31,31a,31b,31c,31d:発電素子、32:素子孔、35,35a:ワッシャー、36:ワッシャー孔、37:素子収納凹部、40:緩み増幅部材、41:板部、41a:第一板部、41b:第二板部、42:第一端、43:第二端、44:板孔、45:荷重受け部、46:挟持部、47:素子ガイド部、49:弾性部
Claims (14)
- 互いに締結し合う雄ネジ部材及び雌ネジ部材と、
前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材との締結により、前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対移動不能に拘束され、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材との締結が緩むと、前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対振動が許容され、振動によって発電する発電素子と、
前記発電素子の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器と、
を備えている締結装置。 - 前記発電素子は、前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材の相対回転の軸線が延びる軸線方向で、前記雄ネジ部材のネジ頭部と前記雌ネジ部材との間に挟まれている、
請求項1に記載の締結装置。 - 前記発電素子は、前記雄ネジ部材のネジ軸部に挿通可能な素子孔が形成され、前記ネジ軸部が前記素子孔に挿通されて前記雄ネジ部材の前記ネジ頭部と前記雌ネジとの間に挟まれている、
請求項2に記載の締結装置。 - 前記雄ネジ部材のネジ軸部に挿通可能な孔が形成され、前記ネジ軸部が前記孔に挿通されて前記雄ネジ部材のネジ頭部と前記雌ネジ部材との間に挟まれる挟持対象部材を備え、
前記挟持対象部材には、前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材の相対回転の軸線が延びる軸線方向に凹んで前記発電素子を収納すると共に、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結している状態で、前記発電素子を前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記発電素子の振動を許容する素子収納凹部が形成されている、
請求項1に記載の締結装置。 - 前記挟持対象部材は、ワッシャーである、
請求項4に記載の締結装置。 - 前記雌ネジ部材には、底を有する雌ネジ穴が形成され、
前記発電素子は、前記雌ネジ穴内であって、前記雌ネジ穴に捩じ込まれている前記雄ネジ部材のネジ軸部の先端と前記雌ネジ穴の前記底との間に配置されている、
請求項1に記載の締結装置。 - 前記雌ネジ穴に配置され、前記雌ネジ穴の前記底との間又は前記雄ネジ部材の前記ネジ軸部の前記先端との間で前記発電素子を挟むスペーサ部材を備え、
前記スペーサ部材は、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結している状態で、前記発電素子を前記雌ネジ穴に対して相対移動不能に拘束する寸法に形成されている、
請求項6に記載の締結装置。 - 互いの間に前記発電素子が配される一対の挟持部を有し、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが互いに締結している状態で、前記一対の挟持部の間隔が狭まって前記一対の挟持部に対して前記発電素子を相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記一対の挟持部の間隔が広がって前記発電素子の振動を許容する緩み増幅部材を備え、
前記緩み増幅部材は、前記締結が緩むことによる、前記一対の挟持部が互いに対向している方向における前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材に相対変位量よりも、前記一対の挟持部の間隔が増幅する、
請求項1に記載の締結装置。 - 前記緩み増幅部材は、第一端と第二端を有する一対の板部と、前記一対の板部の前記第一端相互を連結し相互間隔が広がる方向に付勢する弾性部と、を有し、
前記一対の板部のうちの一方の板部の前記第二端側が前記雌ネジ部材に接し、他方の板部の前記第二端側が前記雄ネジ部材に接し、前記一方の板部の前記第一端側及び前記他方の板部の前記第一端側がそれぞれ前記挟持部を成す、
請求項8に記載の締結装置。 - 振動で発電する発電素子と、
雌ネジ部材に締結する雄ネジ部材のネジ軸部に挿通可能な孔が形成され、前記ネジ軸部が前記孔に挿通されて前記雄ネジ部材のネジ頭部と前記雌ネジ部材との間に挟まれる挟持対象部材と、
前記発電素子の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器と、
を備え、
前記挟持対象部材には、前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材の相対回転の軸線が延びる軸線方向に凹んで前記発電素子を収納すると共に、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結している状態で、前記発電素子を前記雄ネジ部材及び前記雌ネジ部材に対して相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記発電素子の振動を許容する素子収納凹部が形成されている、
締結具の緩み検知装置。 - 前記挟持対象部材は、ワッシャーである、
請求項10に記載の締結具の緩み検知装置。 - 振動で発電する発電素子と、
互いの間に前記発電素子が配される一対の挟持部を有し、雄ネジ部材と雌ネジ部材とが互いに締結している状態で、前記一対の挟持部の間隔が狭まって前記一対の挟持部に対して前記発電素子を相対移動不能に拘束し、前記締結が緩んだ状態で、前記一対の挟持部の間隔が広がって前記発電素子の振動を許容する緩み増幅部材と、
前記発電素子の発電量に応じた信号を出力する緩み検知器と、
を備え、
前記緩み増幅部材は、前記締結が緩むことによる、前記一対の挟持部が互いに対向している方向における前記雌ネジ部材に対する前記雄ネジ部材に相対変位量よりも、前記一対の挟持部の間隔が増幅する、
締結具の緩み検知装置。 - 前記緩み増幅部材、第一端と第二端を有する一対の板部と、前記一対の板部の前記第一端相互を連結し相互間隔が広がる方向に付勢する弾性部と、を有し、
前記緩み増幅部材の前記一対の板部のうちの一方の板部の前記第二端側が前記雌ネジ部材に接し、他方の板部の前記第二端側が前記雄ネジ部材に接し、前記一方の板部の前記第一端側及び前記他方の板部の前記第一端側がそれぞれ前記挟持部を成す、
請求項12に記載の締結具の緩み検知装置。 - 電極端子を有する複数の単電池と、
複数の単電池の電極端子相互を電気的に接続する電気接続部材と、
請求項1から9のいずれか一項に記載の前記締結装置と、
を備え、
前記電極端子は、前記締結装置の前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材との一方で形成され、
前記電気接続部材には、前記雄ネジ部材のネジ軸部が挿通可能な孔が形成され、
前記電気接続部材は、前記雄ネジ部材の前記ネジ軸部が前記孔に挿通されて、前記雄ネジ部材と前記雌ネジ部材とが締結されることで、前記電極端子に固定されている、
電池モジュール。
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-
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- 2013-09-11 JP JP2013188560A patent/JP2015056266A/ja active Pending
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