JP2015055521A - 雰囲気センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】SAWの伝播路上に比表面積の大きい材質からなる感応膜を持たせて、高い検出感度の雰囲気センサを得る。【解決手段】カーボンナノチューブ(CNT)層をセンサ基体に直接形成される構造により、CNTの表面積を活用する。その製造に、タングステンなどのCNTの選択成長が起こらない金属と、AuやAlなどのCNTの選択成長が起きる金属を選択し、CVD法により選択成長により当該金属層上にCNT層を形成して感応膜を構成するセンサ及びその製造方法である。【選択図】 図1

Description

この発明は、弾性表面波を利用したガス濃度などを測る雰囲気センサに関する。
従来、弾性表面波(SAW:surface acoustic wave、以下「SAW」と称する)が、水晶、ランガサイト、LiNbO3、LiTaO3等の圧電性材料の単結晶からなる基体の表面を伝播する場合、周囲の水素濃度によりその伝播速度が変化することを利用した水素センサ(SAWセンサ)が知られている(特許文献1)。この出願では球状の基体を例にとり球の表面にSAWを励起すると、SAWは、通常の波のように拡がらず、所定の結晶軸回りの球の大円に沿った有限幅の円環状領域をほとんど減衰することなく、多数回周回することを述べている。このSAWが球を周回する回数に比例して、上記伝播速度の変化が増幅されるため、ボールSAWセンサは非常に高感度な水素センサであることが知られている。
古くは、特許文献2では平板の基体を例にとり、SAWを利用したデバイスでは圧電体材料とその表面に形成された電極等の薄膜パターンから構成されている。これを雰囲気計測用のセンサとして用いる場合には、雰囲気の状態変化によりその物理的性質が変化する薄膜(以下「感応膜」と呼ぶ)をSAWの伝播進路上に形成する。この出願では感湿膜にP−ニトロアセトアニリドやP−ニトロアニリンなどの有機薄膜を用いていた。
SAW素子の構成を簡単に述べると、圧電性材料の単結晶からなる平板または球形状の基体上に櫛形電極及び感応膜が形成される。感応膜は、水素を吸蔵するPd、Ni、Pd−Ni合金等からなる。水素を吸収した感応膜は硬くなり、感応膜上では、SAWの伝播速度が速く変化するため、水素センサとして利用できる。櫛形電極及び感応膜は、基体上の所定の位置に形成される。
特許4728936号公報 特開平6−11492号公報
A. J. Ricco et al., Single-monolayer in situ modulusmeasurements using a SAW device – Photocrosslinking of adiacetylenic thiol-based monolayer, Faraday Discussions, vol. 107, pp. 247-258
さて、感応膜にもちいる薄膜の重量、粘弾性、電気特性の変化により、SAWの伝搬速度、位相、振幅が変化することは知られている。薄膜の物理的パラメータとSAWの変化(伝搬速度、減衰率)を表す式としてRiccoらの計算式(非特許文献1)がある。
Figure 2015055521
表1 Riccoの式のパラメータ一覧
Figure 2015055521
上記(1)式の第一項は単位面積当たりの重量変化によるマスローディング効果を表している。(1)式の第二項および(2)式の第一項は感応膜の粘弾性変化の効果を表す。(1)式の第三項および(2)式の第二項は基板および感応膜の電気的特性の変化による音響インピーダンス効果を表す。各項とも”Δ( )”の値(変化前後の差)が大きいほど、大きなSAWの信号変化を得られ、微量な対象物質の検出も可能となる。特に、SAWの伝搬路上に比表面積の大きいカーボンナノチューブ(以下では「CNT」と呼ぶ)からなる感応膜をもつことで、高い検出感度を生じるSAWセンサが得られることが知られている。
しかし、電極上にCNTが形成されると計測対象物質の吸着により、センサと回路とのインピーダンスマッチングずれが生じる恐れがある。そのため電極上にはマスキングが必要となるが、CNTの選択成長時に燃焼により消失したり、剥離の際の残渣によるCNT特性の劣化原因となりうる一般的なマスク材料をもちいたプロセスを利用せずにCNT層を形成する必要がある。
本願発明は、基体の表面上に、少なくとも二つ以上の第一の金属層からなる櫛形電極と、
この櫛形電極に挟まれたカーボンナノチューブ選択成長の触媒となる第二の金属層と、その上層に選択成長で形成したカーボンナノチューブ層からなる感応膜と
を有する雰囲気センサである。
また、本願発明は、本雰囲気センサの製造方法にかかり、基体の表面上に、
櫛形電極となる第一の金属層およびカーボンナノチューブの選択成長の触媒となる第二の金属層をパターニングするステップと、
化学気相成長法により前記第二の金属層上にカーボンナノチューブ層を形成するステップとを備えることを特徴とする雰囲気センサの製造方法である。
本願発明により、CNTは単位面積当たりの比表面積が他材料に比べて高く、非検体との接触面積を稼ぐことができ、また半導体として導電率の変化も利用できるため、雰囲気センサの感度向上に有用な材料となる。
本願発明の雰囲気センサの構造およびその製造工程(a→b)を示す図。 本願発明の実施にかかる製造方法のフローチャート 本願発明の実施にかかる感応膜比表面積とSAW信号変化量の関係を示す図 本願発明にかかる雰囲気センサを用いた雰囲気測定装置を示す図
以下、本願発明を実施の形態に基づき説明する。図1はこの発明の一実施の形態を示す雰囲気センサ1の構造およびその製造工程(a,b)を示す図である。また、図2は、その製造方法のフローチャートを示すので、適宜図1と図2を参照しながら説明する。
本例では、基体として平板の基板10を用いるので、雰囲気センサ1を上部から見た平面図(上部)と線I−I’における断面図(下部)を対にして、図1aと図1bに分けて示す。
まず、図1aでは、基板10を用意して(図2中のステップS01)、その平面図にて示すように、領域11内に櫛形電極を、例えばタングステンなどのCNTの選択成長が起こらない金属を選択しパターニングし形成する(第一の金属層を櫛形電極12とする)(図2中のステップS10)。たとえば、櫛形電極12のパターンは、線I−I’を挟んで互いに平行に形成された一対の長方形状の部分と、これらの長方形の部分のそれぞれから線I−I’方向に対向して垂直に突出する複数の櫛歯形状の部分とから成る。複数の櫛歯は所定の間隔で互いに平行に並んでいる。一方の長方形の部分から突出した櫛歯と、他方の長方形の部分から突出した櫛歯とは、互いの隙間に入り込むように配置される。すなわち、櫛歯どうしは所定の間隔を置いて平行に配置される。このような櫛形電極12(領域11)は、所定の間隔をおいて、基板10の表面に複数(図1では二つ)設けられる。櫛形電極12(領域11)どうしの間位置に、さらに、感応膜に相当する位置に金やアルミニウムなどその表面上にCNTの選択成長が起きる金属を選択しパターニングする(第二の金属層20とする)(図2中のステップS11)。
以上が図1aでの製造工程であり、図1aの断面図で基板10の上に第一の金属層12と第二の金属層20がパターニングされた様子が示されている。
続いて、図1bおよび図2のステップS20に移行する。ここでは第二の金属層に選択成長処理が施される。図1bで、第二の金属層20の上層に、アルコールやメタンを原料としたCVD(化学気相成長)法により、CNT層21を形成する様子が示される。図1bの断面図でわかるように、感応膜は第二の金属層20とその上のCNT層21の二層構造で構成される。所定の時間が経過するまで選択成長を待つ(図2中のステップS21)、所定時間経過後にCNT層21を形成した感応膜が完成する。なお、一方このとき第一の金属層12には選択成長は起きない。以上が、本願発明の雰囲気センサ製造の説明である。
本願発明では、例えば前述の(1)式の第一項(マスローディング効果)に注目すると、図3に示すように、比表面積の大きいCNTをもちいることで計測対象物質をより多く吸着することが可能となり、他の材料をもちいた場合よりも大きい信号変化を得られる。図3は、検出対象:数ppmの水、周波数:1GHzの場合の両対数特性を示している例である。
CNTで比表面積1000m2/gに対し信号変化量で1.E−04近くまで得られるのがわかる。また、CNTとそれ以外の材料での比表面積(m2/g)を次の表2に示すが、CNTの場合が比表面積が著しく他材料に比べて高いことがわかるはずである。
Figure 2015055521
以下に、本願発明にかかる雰囲気センサ1を用いた雰囲気測定装置の応用例を図4を参照して述べる。
雰囲気測定装置100はSAWが伝播する伝播経路9を有した表面を含む基体10と、伝播経路9にSAWを励起するとともに伝播経路9に励起されたSAWを受信する櫛形電極12と、伝播経路9の一部分に設けられて隣接する環境の変化に応じて弾性的性質を変化させる感応膜21とを備えた雰囲気センサ1を配備している。それは筐体101に装備される。
なおここで、SAWとは、基体の表面に沿いエネルギーを集中して伝播する弾性波の全般を含む。例えば擬セザワ波のように多少エネルギーを基体に漏洩しながら伝播するものや、S H 波、また表面に設けられた膜を伝播可能なラブ波、あるいは回廊波等を含む。この実施の形態においては、基体10の表面の全体が平面形状をしているが、上記表面においてSAW が伝播する部分は、いかなる形状に加工されていても良い。そして、基体10は図示しない台座に支持されている。
SAW励起受信の機能を果たす櫛形電極12は、基体1 0 の表面の伝播経路9 にSAWを励起するための高周波信号源110 に3ポート型サーキュレータ120を介して接続される。
櫛形電極12でピックアップされた伝播経路9 を伝わるSAWは、アンプ121を通じて受信した電気信号から、SAW の伝播速度及び強度を測定する速度強度測定手段130 に接続されている。この実施の形態では、速度強度測定手段130 は、サーキュレータ120 に接続されているオシロスコープを含んでいる。ここにおいて伝播速度の変化は、伝播経路9を通過したSAW を受信し発生された電気信号をオシロスコープで見た時の位相のずれの程度( 遅延時間) の変化により知ることが出来る。また、アンプ部において、A/D変換が行われて以降はディジタル信号処理されることでもよい。
このように測定されたSAWの速度および強度は、感応膜21に隣接した雰囲気(主に水素その他の気体濃度など)を評価する雰囲気評価手段140に接続される。感応膜21 が隣接する環境の変化に応じて変化するのは、特定の原子や分子の吸着や吸蔵や化学反応を生じるからである。本願発明の特徴であるCNT層による感応膜21が大いに効果を発する所以である。SAW の伝播速度は、所定の伝播時間に対する遅延時間や、所定の伝播数における所定の周波数からの位相のずれ等により測定することが出来、また上述したSAW の強度は伝播に伴なうSAWの強度の減衰率により測定することが出来る。
なお、本雰囲気センサ1は筐体101に収容させている様を示すが、感応膜21を外部に露出させることでもよい。
また、環境温度による影響を考慮するには、この発明に従った装置において2 つの同じ雰囲気センサを使用するか、又は1 つの基体の表面上に少なくとも2 つの伝播経路を設けるなどをして補正してもよいものである。
SAWを利用したセンサをより高感度化させることで、低濃度の対象物質の計測精度を向上させることができる。応用の一例として、本発明を気中の水分量を厳密に管理する必要のあるドライルームでのモニタリングに使用できる。例えばリチウムイオン電池の製造工程では-50〜40℃露点の環境が必要であり(20℃で64〜188ppmに相当)、計測精度を確保するために必要な数ppmレベルの計測が可能となる(図3参照)。そこでは1ppmの目安を示すが、あくまでも上述の雰囲気測定装置(図4)のシステム的なパフォーマンスに依存することは言うまでもない。
最後に、本願発明の実施例では基体10を基板で説明したが、球状の基体(ボール)半導体をベースに本願発明を利用することもできるのは勿論である。
1 雰囲気センサ
10 基板(基体)
11 櫛形電極領域
12 第一の金属層
20 第二の金属層
21 CNT層(感応膜)
100 雰囲気測定装置
101 センサ保護容器
110 高周波信号源
120 サーキュレータ
121 アンプ
130 速度強度測定手段
140 雰囲気評価手段

Claims (2)

  1. 基体と、
    基体の表面上に第一の金属層からなる二つ以上の櫛形電極と、
    同じく基体の表面上の前記櫛形電極に挟まれた位置に設けられたカーボンナノチューブ選択成長の触媒となる第二の金属層と、
    前記第二の金属層上に選択成長で形成したカーボンナノチューブ層からなる感応膜と
    を有する雰囲気センサ。
  2. 基体の表面上に、
    櫛形電極となる第一の金属層およびこれに挟まれた位置に設けられたカーボンナノチューブの選択成長の触媒となる第二の金属層をパターニングするステップと、
    化学気相成長法により前記第二の金属層上にカーボンナノチューブ層を形成するステップとを備えることを特徴とする雰囲気センサの製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109270126A (zh) * 2018-08-28 2019-01-25 安徽康佳同创电器有限公司 一种高灵敏度传感器及其制备方法
WO2022137565A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 太陽誘電株式会社 検出素子、ガス検出システム及び検出素子の製造方法

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