JP2015054847A - 歯周病菌抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規で有用な歯周病菌抑制剤、並びに口腔用組成物の提供。【解決手段】シソ科タツナミソウ属の植物コガネバナの根、根茎、根皮から抽出したオウゴン(黄今)抽出物を有効成分として含有することを特徴とする歯周病菌抑制剤及び口腔用組成物。歯周病菌として、アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス、ポルフィロモナス・ジンジバリス、プレボテラ・インターメディア、フゾバクテリウム・ヌクレアーツムの内、少なくとも1種以上の歯周病菌に対して抑制作用を有する、口腔用組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、新規な歯周病菌抑制剤、並びに口腔用組成物を提供することにある。
ヒトの口腔内では500〜700種を超える極めて多種類の細菌が見い出されており、粘膜面に恒常的に集合体、すなわち菌叢を形成している。この口腔内菌叢は、複雑な相互作用により、そのバランスが保たれており、外来性細菌に拮抗することで、その侵入感染を防止し、すなわち抵抗性を付与する機能等も担っている。しかしながら、口腔内感染症を引き起こすが、歯周病が最も感染者数の多い感染症と言われている。
歯周病菌の感染により発症する歯周病は、歯肉炎、歯周炎、及び咬合性外傷に大別されている。最近では、歯周病が慢性化することで歯周病菌を原因として、呼吸器疾患、心疾患、糖尿病、早産等といった感染症を引き起こすことが知られている。こうした歯周病菌に対する抗菌剤として、カカオマス中に含まれるココア分を有効成分としたものが知られている(特許文献1)。又、コガネバナ抽出物等を抗う蝕剤としたものもある(特許文献2)。
歯周病の主な原因は、歯周ポケットに蓄積する歯垢中の細菌である。通常、健常者の歯周ポケットではグラム陽性菌が大部分を占めているが、歯周病が進行するにしたがって、ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphylomonas gingivalis)、フゾバクテリウム・ヌクレアーツム(Fusobacterium nucleatum)、アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス(Aggregatibacter actinomycetemcomitans)等のグラム陰性菌が増加する。又、女性ホルモンであるエストラジオールやプロゲステロンを発育素とする歯周病菌としては、プレボテラ・インターメディア(Prevotera intermedia)が良く知られている。
しかしながら、歯周病菌の抑制については、これまで多数の研究が行われ、これらの菌に対して有効な抗菌性物質を配合した歯磨き剤や含そう剤等が開発されているが、安全で且つ有効的なものが少なく、今後、老齢化が進むなかで口腔内疾患の予防は重要な問題となってきている。
従って、本発明の課題は、新規で有用な歯周病菌抑制剤、並びに口腔用組成物を提供することである。
以上の知見より、本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究・検討を重ねた結果、本発明者らは、オウゴン抽出物が歯周病菌を顕著に抑制する効果を有すること見い出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、歯周病菌を顕著に抑制し、効果的な口腔用組成物を提供することができる。
尚、本発明で使用する「オウゴン」とは、シソ科(Lamiaceae)、タツナミソウ属(Scutellaria)の植物:コガネバナ(Scutellaria baicalensis Georgi)の根、根茎、根皮を用いる。
本発明で用いるオウゴン抽出物を得るための抽出溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール等の低級アルコール或いは含水低級アルコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,3,5-ペンタントリオール、グリセリン、ポリエチレングリコール(分子量100〜10万)等の多価アルコール或いは含水多価アルコール、アセトン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、キシレン、ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素、フェノール、トルエン等の各種有機溶媒や、適宜規定度を調製した酸(塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸等)やアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等)の中から選ばれる1種もしくは2種以上の混液が挙げられ、特に水、エタノール及び1,3-ブチレングリコールから選ばれる1種又は2種以上を選択することが好ましい。但し、用途により溶媒の含有が好ましくない場合においては、水のみを使用するか、或いは抽出後に溶媒を除去しやすい、揮発性の高い溶媒を用いて抽出を行い、溶媒除去後水等に溶解させるといった方法も可能である。
抽出方法については、その溶媒の温度や原料に対する溶媒の重量比率、又は抽出時間についても、種々の原料及び使用する溶媒に対しそれぞれを任意に設定することができる。溶媒の温度としては−4℃から100℃の範囲で任意に設定できるが、原料中に含まれる成分の安定性の点から、10〜50℃付近が好ましい。又、原料に対する溶媒の重量比率も、例えば原料:溶媒が、4:1〜1:100の範囲内で任意に設定することができ、特に1:1〜1:20の重量比率が好ましい。
本発明で用いるオウゴン抽出物は、溶媒抽出後、更に適宜精製操作を施すことも可能であり、精製操作としては、酸(塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、有機酸等)又はアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等)添加による分解、微生物による発酵又は代謝変換、イオン交換樹脂や活性炭、ケイ藻土等による成分吸着、種々の分離モード(イオン交換、親水性吸着、疎水性吸着、サイズ排除、配位子交換、アフィニティー等)を有するクロマトグラフィーを用いた分画、濾紙やメンブランフィルター、限外濾過膜等を用いた濾過、加圧又は減圧、加温又は冷却、乾燥、pH調整、脱臭、脱色、長時間の静置保管等が例示でき、これらを任意に選択し組合わせた処理を行うことが可能である。各植物抽出物の形状としては、液状、固形状、粉末状、ペースト状等いずれの形状でも良く、本発明を実施する上で最適な形状を任意に選択することができる。
尚、抽出例として、コガネバナの根20kgを50℃の温水120Lに3時間浸し攪拌する。その後、2倍量のエタノールを投入し、さらに3時間攪拌する。ろ過後、ろ液に樹脂を入れ不純物を吸着除去する。ろ液を水層に投入し成分を析出させた後、析出物を回収し乾燥してオウゴン抽出物の粉末を得ることができる。
本発明の歯周病菌抑制剤、口腔用組成物におけるオウゴン抽出物の含有量としては、効果が確認できる範囲であれば特に制限はないが、一般的には0.001mg/g〜200mg/g(分母は製剤の重量を示す)の範囲に設定される。好ましくは0.05mg/g〜20mg/gの範囲が良い。
本発明の歯周病菌抑制剤、口腔用組成物の形状としては、液状、固形状、粉末状、ペースト状等いずれの形状でも良く、本発明を実施する上で最適な形状を任意に選択することができる。
本発明の口腔用組成物は、練歯磨、潤製歯磨、液体歯磨等の歯磨剤、洗口剤、口中清涼剤、うがい用錠剤、義歯用洗浄剤、トローチ、チューインガム等の各種形態に調製することができ、それぞれの組成物は、その特徴に応じ、上記必須成分に加えてその他の任意成分を本発明の効果を損ねない範囲で使用し、通常の方法で調製することができる。
尚、本発明の歯周病菌抑制剤、口腔用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内で、下記に例示する成分や添加剤を任意に選択・併用して製造することができ、更に多種の機能性を有する付加することが可能である。製剤中における含有量は、特に限定されないが、通常0.0001〜50%の濃度範囲が好ましい。
研磨剤として、例えば無水ケイ酸等のシリカ系研磨剤、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、アルミノシリケート、第二リン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、酸化チタン、合成樹脂等が必要に応じて好適に使用される。これら研磨剤は1種又は2種以上配合し得る(配合量は通常、組成物全体の3〜90%)。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル基の炭素数が8〜18である高級アルキル硫酸エステルの水溶性塩、ラウリルモノグリセライドスルフォン酸ナトリウム、ココナッツモノグリセライドスルフォン酸ナトリウム等の脂肪酸基の炭素数が10〜18である高級脂肪酸モノグリセライドスルフォン酸の水溶性塩、オレフィンスルフォン酸、パラフィンスルフォン酸や、その他のアニオン活性剤、ステアリルモノグリセライド、ショ糖モノ及びジラウレート等の脂肪酸基の炭素数が12〜18であるショ糖脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ステアリン酸モノグリセライド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、エチレングリコ−ル約60モルが付加したソルビタンモノステアレート縮合物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの重合物及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノラウリルエステル等の誘導体といったノニオン活性剤、ベタイン型、アミノ酸型等の両性活性剤等の界面活性剤が用いられる(通常配合量は組成物全体の0.01〜7%)。
粘結剤としては、カラゲナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム等のアルカリ金属アルギネート、アルギン酸プロピレングリコールエステル、キサンタンガム、トラガカントガム、カラヤガム、アラビアガム等のガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン等の合成粘結剤、ゲル化性シリカ、ゲル化性アルミニウムシリカ、ビーガム、ラポナイト等の無機粘結剤等の1種以上が配合され得る(配合量は通常、組成物全体の0.5〜10%)。
粘稠剤としては、ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリット、マルチット、ラクチット等の1種以上を配合し得る(配合量通常1〜50%)。
甘味剤として、サッカリンナトリウム、ステピオサイド、キシリトール、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル、p−メトキシシンナミックアルデヒド、サイクラミン酸ナトリウム等、防腐剤としてp−ヒドロキシメチルベンゾイックアシド、p−ヒドロキシエチルベンゾイックアシド、p−ヒドロキシプロピルベンゾイックアシド、p−ヒドロキシブチルベンゾイックアシド、安息香酸ナトリウム、低級脂肪酸モノグリセライド等、香料としてウインターグリーン油、スペアミント油、ペパーミント油、サッサフラス油、丁字油、ユーカリ油等が配合され得る。
ゼラチン、ペプトン、アルブミン、増白剤、シリコーン、色素、その他成分を配合し得る。更に、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ等のフッ化物、イプシロンアミノカプロン酸、トラネキサム酸、デキストラナーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素、リテックエンザイム等の酵素、クロルヘキシジン塩類、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン塩類、グリチルレチン酸、カロペプタイド、ビタミン類、抗菌剤、硝酸カリウム等の知覚過敏症鈍麻剤等の有効成分を1種以上配合し得る。
本発明の口腔用組成物のpHは、口腔内及び人体に安全性上問題ない範囲であれば、特に限定されるものではないが、望ましくはpH6〜9であり、更に望ましくは7〜9である。尚、必要に応じて、pH調整剤として、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等を適量配合し得る。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらになんら制約されるものではない。
[製造例1]
コガネバナの根20kgを50℃の温水120Lに3時間浸し攪拌する。その後、2倍量のエタノールを投入し、更に3時間攪拌する。ろ過後、ろ液に樹脂を入れ不純物を吸着除去する。ろ液を水層に投入し成分を析出させた後、析出物を回収し乾燥してオウゴン抽出液の粉末を得た。
コガネバナの根20kgを50℃の温水120Lに3時間浸し攪拌する。その後、2倍量のエタノールを投入し、更に3時間攪拌する。ろ過後、ろ液に樹脂を入れ不純物を吸着除去する。ろ液を水層に投入し成分を析出させた後、析出物を回収し乾燥してオウゴン抽出液の粉末を得た。
[製造例2]
コガネバナの根100gを粉砕し、50%1,3−ブチレングリコール溶液0.6Lに添加して、室温にて5昼夜攪拌抽出した後、濾過してオウゴン抽出液を得た。
コガネバナの根100gを粉砕し、50%1,3−ブチレングリコール溶液0.6Lに添加して、室温にて5昼夜攪拌抽出した後、濾過してオウゴン抽出液を得た。
(製造例3)
コガネバナの根茎100gを粉砕し、50%エタノール溶液0.6Lに添加して、室温にて5昼夜攪拌抽出した後、濾過してオウゴン抽出液を得た。
コガネバナの根茎100gを粉砕し、50%エタノール溶液0.6Lに添加して、室温にて5昼夜攪拌抽出した後、濾過してオウゴン抽出液を得た。
(製造例4)
コガネバナの根皮100gを粉砕し、60%プロピレングリコール溶液0.6Lに添加して、加熱(約80℃)にて5昼夜攪拌抽出した後、濾過してオウゴン抽出液を得た。
コガネバナの根皮100gを粉砕し、60%プロピレングリコール溶液0.6Lに添加して、加熱(約80℃)にて5昼夜攪拌抽出した後、濾過してオウゴン抽出液を得た。
(製造例5)
コガネバナの根100gを粉砕し、精製水0.6Lに添加して、精製水(約80℃)にて約5時間攪拌抽出し、濾過してオウゴン抽出液を得た。
コガネバナの根100gを粉砕し、精製水0.6Lに添加して、精製水(約80℃)にて約5時間攪拌抽出し、濾過してオウゴン抽出液を得た。
(試験1)歯周病菌の抑制試験
「試験方法及び評価方法」
基礎培地(Brain Heart Infusion broth (BD社製), supplemented hemin and menadione)に試料を添加し、希釈系列を作成する。作成した各培地を96穴プレートのウェルに200μlずつ分注する。そこにプレ培養した培養菌液を10μlずつ接種する。(接種菌数:Aggregatibacter actinomycetemcomitans Y4株、Porphyromonas gingivalis ATCC33277株、Prevotella intermedia ATCC25611株は1×107 cells,Fusobacterium nucleatum ATCC25586株は3×106 cells)、次に37℃、48時間、好気(C. albicans)もしくは嫌気(その他)条件にて培養する。各ウェルの濁度を600nmで測定し、試料未添加の対照群に対する抑制率(%)を算出した。尚、結果を図1〜4に示した。
「被験菌株」
歯周病菌として、Aggregatibacter actinomycetemcomitans Y4株(以後、A.actinomycetemcomitansと略す)、Porphyromonas gingivalis ATCC33277株(以後、P.gingivalisと略す)、 Prevotella intermedia ATCC25611株(以後、P.intermediaと略す)、Fusobacterium nucleatum ATCC25586株(以後、F.nucleatumと略す)を用いた。
「試料」
試料は、本発明の製造例1のオウゴン抽出液の粉末を各種濃度(0.05mg/ml、0.5mg/ml)になるように(精製水にて溶解後、)添加して試験に供した。
「試験方法及び評価方法」
基礎培地(Brain Heart Infusion broth (BD社製), supplemented hemin and menadione)に試料を添加し、希釈系列を作成する。作成した各培地を96穴プレートのウェルに200μlずつ分注する。そこにプレ培養した培養菌液を10μlずつ接種する。(接種菌数:Aggregatibacter actinomycetemcomitans Y4株、Porphyromonas gingivalis ATCC33277株、Prevotella intermedia ATCC25611株は1×107 cells,Fusobacterium nucleatum ATCC25586株は3×106 cells)、次に37℃、48時間、好気(C. albicans)もしくは嫌気(その他)条件にて培養する。各ウェルの濁度を600nmで測定し、試料未添加の対照群に対する抑制率(%)を算出した。尚、結果を図1〜4に示した。
「被験菌株」
歯周病菌として、Aggregatibacter actinomycetemcomitans Y4株(以後、A.actinomycetemcomitansと略す)、Porphyromonas gingivalis ATCC33277株(以後、P.gingivalisと略す)、 Prevotella intermedia ATCC25611株(以後、P.intermediaと略す)、Fusobacterium nucleatum ATCC25586株(以後、F.nucleatumと略す)を用いた。
「試料」
試料は、本発明の製造例1のオウゴン抽出液の粉末を各種濃度(0.05mg/ml、0.5mg/ml)になるように(精製水にて溶解後、)添加して試験に供した。
(試験結果)
結果は図1〜4の通り、本発明のオウゴン抽出物は、歯周病菌の4種(A.actinomycetemcomitans、P.gingivalis、P.intermedia、F.nucleatum)全てにおいて顕著に抑制する作用を有することが確認できた。
結果は図1〜4の通り、本発明のオウゴン抽出物は、歯周病菌の4種(A.actinomycetemcomitans、P.gingivalis、P.intermedia、F.nucleatum)全てにおいて顕著に抑制する作用を有することが確認できた。
(処方例)歯周病菌抑制剤、口腔用組成物の製造
本発明による様々な剤形の製剤を製造した。以下にその処方例を示すが、各処方例は各製品の製造における常法により製造したもので良く、配合量のみを示した。本発明はこれらに限定されるわけではない。
本発明による様々な剤形の製剤を製造した。以下にその処方例を示すが、各処方例は各製品の製造における常法により製造したもので良く、配合量のみを示した。本発明はこれらに限定されるわけではない。
(処方例1)歯周病菌抑制剤
製造例1のオウゴン抽出液の粉末、抗生物質、抗炎症剤、精製水等、適量を混合した処方液を含浸させ、口腔内に局所塗布する。
製造例1のオウゴン抽出液の粉末、抗生物質、抗炎症剤、精製水等、適量を混合した処方液を含浸させ、口腔内に局所塗布する。
(処方例2)練り歯磨き
重量%
1.第二リン酸カルシウム 40.0
2.グリセリン 20.0
3.カラギナン 1.0
4.ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
5.サッカリン 0.2
6.製造例1のオウゴン抽出液の粉末 1.0
7.クロルヘキシジンジグルコネート 0.1
8.防腐剤(パラオキシ安息香酸ブチル) 適量
9.香料(アップル水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
重量%
1.第二リン酸カルシウム 40.0
2.グリセリン 20.0
3.カラギナン 1.0
4.ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
5.サッカリン 0.2
6.製造例1のオウゴン抽出液の粉末 1.0
7.クロルヘキシジンジグルコネート 0.1
8.防腐剤(パラオキシ安息香酸ブチル) 適量
9.香料(アップル水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
(処方例3)練り歯磨き
重量%
1.第二リン酸カルシウム 30.0
2.グリセリン 20.0
3.塩化セチルピリジニウム 0.2
4.ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
5.サッカリンナトリウム 0.1
6.製造例2のオウゴン抽出液 2.0
7.モノフルオロリン酸ナトリウム 4.0
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.香料(ペパーミント水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
重量%
1.第二リン酸カルシウム 30.0
2.グリセリン 20.0
3.塩化セチルピリジニウム 0.2
4.ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
5.サッカリンナトリウム 0.1
6.製造例2のオウゴン抽出液 2.0
7.モノフルオロリン酸ナトリウム 4.0
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.香料(ペパーミント水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
(処方例4)練り歯磨き
重量%
1.無水ケイ酸 20.0
2.ソルビット液 50.0
3.グリセリン 10.0
4.製造例3のオウゴン抽出液 0.5
5.ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
6.サッカリンナトリウム 0.05
7.カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5
8.香料(カルダモン水) 適量
9.防腐剤(フェノキシエタノール) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
重量%
1.無水ケイ酸 20.0
2.ソルビット液 50.0
3.グリセリン 10.0
4.製造例3のオウゴン抽出液 0.5
5.ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
6.サッカリンナトリウム 0.05
7.カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.5
8.香料(カルダモン水) 適量
9.防腐剤(フェノキシエタノール) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
(処方例5)洗口剤
重量%
1.エタノール 20.0
2.サッカリンナトリウム 0.1
3.フッ化ナトリウム 0.1
4.アスコルビン酸 0.1
5.ナトリウムピリチオン 0.5
6.塩化ベンゼトニウム 0.1
7.製造例4のオウゴン抽出液 1.0
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.香料(ペパーミント水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
重量%
1.エタノール 20.0
2.サッカリンナトリウム 0.1
3.フッ化ナトリウム 0.1
4.アスコルビン酸 0.1
5.ナトリウムピリチオン 0.5
6.塩化ベンゼトニウム 0.1
7.製造例4のオウゴン抽出液 1.0
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.香料(ペパーミント水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
(処方例6)洗口剤
重量%
1.イブプロフェン 0.1
2.エタノール 10.0
3.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
4.ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
5.サッカリンナトリウム 0.5
6.グリセリン 10.0
7.オウゴンの精製水(約80℃)抽出液 3.0
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.香料(ライム水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
重量%
1.イブプロフェン 0.1
2.エタノール 10.0
3.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
4.ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
5.サッカリンナトリウム 0.5
6.グリセリン 10.0
7.オウゴンの精製水(約80℃)抽出液 3.0
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.香料(ライム水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
(処方例7)口中清涼剤
重量%
1.エタノール 20.0
2.グリセリン 15.0
3.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
4.サッカリン 0.2
5.クロロヘキシジン 0.01
6.製造例5のオウゴン抽出液 1.0
7.チョウセンアザミ熱水抽出液 0.5
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.着色剤 適量
10.精製水 100とする残余
重量%
1.エタノール 20.0
2.グリセリン 15.0
3.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
4.サッカリン 0.2
5.クロロヘキシジン 0.01
6.製造例5のオウゴン抽出液 1.0
7.チョウセンアザミ熱水抽出液 0.5
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.着色剤 適量
10.精製水 100とする残余
(処方例8)チューインガム
重量%
1.板ガムベース 24.0
2.水飴 13.0
3.粉糖 60.0
4.製造例5のオウゴン抽出液 1.0
5.リタ果実の精製水(約80℃)抽出液 1.0
6.防腐剤(メチルパラベン) 適量
7.香料(ペパーミント水) 適量
8.精製水 100とする残余
重量%
1.板ガムベース 24.0
2.水飴 13.0
3.粉糖 60.0
4.製造例5のオウゴン抽出液 1.0
5.リタ果実の精製水(約80℃)抽出液 1.0
6.防腐剤(メチルパラベン) 適量
7.香料(ペパーミント水) 適量
8.精製水 100とする残余
(処方例9)キャンディー
重量%
1.グラニュー糖 45.0
2.水飴 41.0
3.粉糖 60.0
4.オウゴン精製水(約30℃)抽出液 1.0
5.防腐剤(メチルパラベン) 適量
6.香料(アップル水) 適量
7.精製水 100とする残余
重量%
1.グラニュー糖 45.0
2.水飴 41.0
3.粉糖 60.0
4.オウゴン精製水(約30℃)抽出液 1.0
5.防腐剤(メチルパラベン) 適量
6.香料(アップル水) 適量
7.精製水 100とする残余
本発明は、オウゴン抽出物が歯周病菌に対して、顕著に抑制すること見い出し、歯周病菌抑制剤、又は、口腔用組成物として有効的に応用することができる。
Claims (3)
- オウゴン抽出物を有効成分として含有することを特徴とする歯周病菌抑制剤。
- 歯周病菌として、アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス(Aggregatibacter actinomycetemcomitans)、ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphylomonas gingivalis)、プレボテラ・インターメディア(Prevotera intermedia)、フゾバクテリウム・ヌクレアーツム(Fusobacterium nucleatum)、の内、少なくとも1種以上の歯周病菌に対して、抑制作用を有することを特徴とする請求項1記載の歯周病菌抑制剤。
- オウゴン抽出物を有効成分として含有することを特徴とする口腔用組成物。
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