JP2015050277A - Solar cell and process of manufacturing the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、太陽電池およびその製造方法に関し、例えば、裏面パッシベーション型の太陽電池およびその製造方法に関する。 The present invention relates to a solar cell and a manufacturing method thereof, for example, a back-passivation type solar cell and a manufacturing method thereof.
光電変換素子の一種である太陽電池は、受光することで発生した+電荷の正孔が集まるp型半導体層と、−電荷の電子が集まるn型半導体層とが接合したpn接合を基本構成として有している。pn接合は、例えば、p型シリコン基板の表面に、n型不純物拡散層(n+層)を堆積することによって形成される。 A solar cell that is a kind of photoelectric conversion element has a pn junction in which a p-type semiconductor layer that collects positively-charged holes generated by receiving light and an n-type semiconductor layer that collects negatively-charged electrons are bonded. Have. The pn junction is formed, for example, by depositing an n-type impurity diffusion layer (n + layer) on the surface of a p-type silicon substrate.
(従来のアルミBSF型太陽電池900)
従来、太陽電池の一種として、アルミBSF(Back Surface Field)型太陽電池が知られている。アルミBSF型太陽電池は、以下で説明するアルミニウム合金で形成されたp+層を、受光面とは反対側の裏面側に備えた太陽電池である。アルミBSF型太陽電池は、製造が比較的簡単であるため、量産に適している。図14に、従来のアルミBSF型太陽電池900(以下、単に太陽電池900と呼ぶ)の模式図を示す。
(Conventional aluminum BSF solar cell 900)
Conventionally, an aluminum BSF (Back Surface Field) type solar cell is known as a kind of solar cell. An aluminum BSF type solar cell is a solar cell provided with a p + layer formed of an aluminum alloy described below on the back surface side opposite to the light receiving surface. Aluminum BSF solar cells are suitable for mass production because they are relatively easy to manufacture. FIG. 14 shows a schematic diagram of a conventional aluminum BSF solar cell 900 (hereinafter simply referred to as solar cell 900).
図14に示すように、太陽電池900の受光面側および裏面側には、それぞれ、主面電極927および裏面電極928が設けられている。裏面電極928は、p型シリコン基板920(以下、シリコン基板920と呼ぶ)の裏面側に形成されたp+層929の上に設けられている。なお、裏面電極928とp+層929とを合わせて、裏面電極は二層構造として構成されているともいえる。
As shown in FIG. 14, a
太陽電池900では、シリコン基板920とp+層929との界面(以下では、p/p+界面と表す)に、シリコン基板920とp+層929との間のポテンシャル差に由来する電界が形成される。この電界は、主として、シリコン基板920内で発生した電子および正孔が、拡散現象によりp/p+界面まで移動してきたとき、電子をシリコン基板920内部に反射する一方、正孔を選択的にp+層929内へ通過させる。言い換えれば、p/p+界面に生じる電界は、太陽電池900の裏面近傍における正孔の密度分布と電子の密度分布とを、空間的に引き離す。
In
これにより、太陽電池900の裏面近傍において、正孔と電子とが再結合する確率が低減される。従って、p/p+界面の電界は、電子を排斥し、正孔および電子が再結合することによって生じるキャリア損失を低減する効果を奏することになる。この効果は、フィールドパッシベーション効果と呼ばれている。
Thereby, the probability that holes and electrons recombine in the vicinity of the back surface of
(アルミBSF型太陽電池900の問題点)
前記のように、p/p+界面に生じる電界によって、比較的高い変換効率を得ることができる。しかしながら、太陽電池900は、発電効率の更なる高効率化という観点から見た場合、以下に説明する問題点を有している。
(Problems of aluminum BSF solar cell 900)
As described above, relatively high conversion efficiency can be obtained by the electric field generated at the p / p + interface. However, the
太陽電池900では、大部分の電子はp/p+界面の電界によってシリコン基板920内部に反射されるが、シリコン基板920とp+層929との間のポテンシャル差より高い運動エネルギーを有する少数の電子は、p/p+界面を乗り越えて、p+層929内へと侵入する。ところが、p+層929内では、高濃度にドーピングされたアルミニウムが再結合中心を形成しているため、再結合中心の存在密度が高くなっている。言い換えれば、p+層929は、半導体としての品質が悪い層となっている。そのため、p+層929内へ侵入した電子は、p+層929内において、高い確率で再結合を起こして消滅する。
In the
一方、p+層929内で消滅しなかった電子は、p+層929と裏面電極928との界面(以下では、p+/裏面電極界面と表す)に到達する。ところが、p+/裏面電極界面には、正孔および電子が再結合する速度を減らすためのパッシベーション処理が何らなされていない。そのため、電子は、p+/裏面電極界面において、高い確率で、再結合により消滅する。以上のようにして生じる電子の消滅は、太陽電池900の電気的出力を損失する原因となる。
On the other hand, electrons that have not disappeared in the p +
さらに、太陽電池900では、p+層929の光吸収率が高い。そのため、太陽電池900の光入射面側で光電変換されずに裏面側に到達した光の大部分は、p+層929で吸収される。また、光がp+層929で吸収される際に生じた電子正孔対は、再結合によってただちに消滅する。従って、p+層929に吸収された光は、太陽電池900の電気的出力には寄与しない。
Furthermore, in the
また、一般に、p+/裏面電極界面は滑らかではなく、その物理的形状は凹凸が激しくなっている。そのため、p+/裏面電極界面の光反射率は低い。 Also, in general, the p + / back electrode interface is not smooth, and the physical shape is uneven. Therefore, the light reflectance at the p + / back electrode interface is low.
太陽電池900の受光面から入射して裏面に到達した一部の光は、裏面において反射されることにより、再び太陽電池900の内部に戻り発電に寄与することが望ましい。しかし、アルミBSF型太陽電池900では、上記のように、p+層929の光吸収率が高いことと、p+/裏面電極界面の光反射率が低いこととによって、p+/裏面電極界面に到達した光を発電に有効に利用することができないという問題を有している。
It is desirable that a part of the light incident on the light receiving surface of the
(従来の裏面パッシベーション型太陽電池800)
裏面パッシベーション型太陽電池は、上述したアルミBSF型太陽電池の問題点を克服し、アルミBSF型太陽電池に置き換わることを目指して、開発が進められている。裏面パッシベーション型太陽電池は、アルミBSF型太陽電池のようには、キャリアが再結合する速度を抑制しようとする技術思想に基づいて設計されていない。その代わりに、裏面パッシベーション型太陽電池は、太陽電池の裏面近傍に存在する再結合中心の密度を低減することにより、キャリアが再結合する頻度を減少させようとする技術思想に基づいて設計されている。
(Conventional backside passivation solar cell 800)
Development of the back surface passivation type solar cell has been promoted with the aim of overcoming the above-described problems of the aluminum BSF type solar cell and replacing the aluminum BSF type solar cell. The back surface passivation type solar cell is not designed based on the technical idea of suppressing the recombination speed of carriers unlike the aluminum BSF type solar cell. Instead, backside passivation solar cells are designed based on the technical idea of reducing the frequency of carrier recombination by reducing the density of recombination centers existing near the backside of the solar cell. Yes.
図13に、従来の裏面パッシベーション型太陽電池800(以下、単に太陽電池800と呼ぶ)の模式図を示す。図13に示すように、太陽電池800は、太陽電池900とは異なり、シリコン基板820の裏面の大部分が、絶縁性の裏面パッシベーション膜825で覆われている。裏面パッシベーション膜825は絶縁体であるため、絶縁体に覆われた部分から太陽電池の電力を取り出すのは不可能である。このために、シリコン基板820の裏面の局所的な残りの部分には、裏面電極828が設けられている。裏面電極828は、一般的に、シリコン基板820の裏面全体の10%またはそれ以下の面積を占めるように設計される。また、裏面電極828とシリコン基板820とが接触する部位には、p+層829が形成されている。
FIG. 13 shows a schematic diagram of a conventional backside passivation solar cell 800 (hereinafter simply referred to as solar cell 800). As shown in FIG. 13, the
(i)p型のシリコン基板820と裏面パッシベーション膜825との界面(以下、p/裏面パッシベーション膜界面と表す)に本来的に存在し、(ii)電子と正孔とが再結合する原因となる、未結合手は、裏面パッシベーション膜825の膜中の元素によって終端される結果、再結合中心ではなくなる。そのため、正孔および電子が、p/裏面パッシベーション膜界面において未結合手に捕捉される可能性が低減される。従って、p/裏面パッシベーション膜界面に到達した正孔および電子の多くは、該界面で反射して、シリコン基板820側に戻っていく。本効果は、アルミBSF太陽電池900裏面のフィールドパッシベーションに対して、ケミカルパッシベーションと呼ばれる。
(i) inherently present at the interface between the p-
太陽電池800では、裏面パッシベーション膜825において上記ケミカルパッシベーション性能を十分に高くし、従来型アルミBSF太陽電池900裏面のp/p+界面で得られているフィールドパッシベーション性能を上回らせることができた場合、より高い変換効率が期待できる。また、従来型アルミBSF太陽電池900に比べ、p+層829が裏面に占める面積割合が大幅に減るので、p+層829に起因した光の吸収量も減少する。これにより、より多くの光およびキャリアを、電気的出力として有効に利用することができるので、太陽電池800の発電効率を向上させることができる。
In the
さらに、太陽電池800のp/裏面パッシベーション膜界面は、太陽電池900のp+/裏面電極界面と比較して、より滑らかな形状に形成することができるので、裏面側から入射面側へ、光を効率よく反射することができる。これにより、太陽電池800の裏面側から入射面側に戻る光量が増加するので、光電変換される光量も増加する。これら、電気的及び光学的特性の改善の結果、太陽電池800の変換効率を向上させることができる。
Furthermore, since the p / backside passivation film interface of the
近年、酸化アルミニウム膜(Al2O3膜)と窒化シリコン膜(SiNx膜)とがこの順でシリコン基板820の裏面上に堆積された複合層構造(トポロジー)を有する裏面パッシベーション膜825の研究および開発が世界的な潮流になっている。複合層構造を構成する各層の厚みはどの程度であることが望ましいかなどの細かい点には、様々な議論があるものの、裏面パッシベーション膜825は上記のトポロジーを有することが望ましいという大きな点には、議論の余地がない。
In recent years, research on a back
上記トポロジーを有する裏面パッシベーション膜825では、Al2O3膜が、p/裏面パッシベーション膜界面に負の固定電荷を与えるので、シリコン基板820中の正孔が上記界面に引き寄せられる。その結果、p+層829内と、上記界面の近傍との両者において、高密度となるキャリアはどちらも正孔となる。これにより、裏面電極828の近傍において、電子と正孔との再結合が起こりにくくなる。裏面電極近傍での電子と正孔との再結合損失は、従来、界面に正の固定電荷を与えるSiNx膜等の使用によって生じることが知られ、パラサイティックシャンティング現象と呼ばれていた。Al2O3膜の使用は本問題を解決する。
In the back
ただし、Al2O3膜は、高温(例えば、700℃〜900℃)で焼成された場合に、ブリスタリングと呼ばれるミクロな膜剥がれ現象を発生させることが知られている。これを防止する保護膜として、一般的には、Al2O3膜の上に、SiNx膜が積層される。 However, it is known that the Al 2 O 3 film generates a micro film peeling phenomenon called blistering when fired at a high temperature (for example, 700 ° C. to 900 ° C.). As a protective film for preventing this, a SiNx film is generally laminated on an Al 2 O 3 film.
(アルミBSF太陽電池900及び裏面パッシベーション型太陽電池800における主面電極構造)
本発明の焦点は太陽電池の裏面にあるので、裏面の作製方法について詳しく述べるべきである。しかし太陽電池800、900光入射面の電極(以後主面電極)の作製方法は、本発明における裏面の作製方法と大きな関連性を有するため、予備説明として、これに言及する。
(Main surface electrode structure in aluminum BSF
Since the focus of the present invention is on the back surface of the solar cell, the method for fabricating the back surface should be described in detail. However, the method of manufacturing the
p型のシリコン基板920を用いた太陽電池900及びp型のシリコン基板820を用いた800においては、光入射面にはシリコン基板920または820とn+層とのpn接合が形成されることは既に述べた。よって、光入射面にはn+層が存在しているので、同層の上に金属を堆積すれば、「n+層/金属」なる構造の接触抵抗の十分に低い主面電極927及び827を作製できる。
In the
ただし、光入射面にはn+層の上にSiNxなどの絶縁体層が反射防止と表面パッシベーションとのために形成されている。したがって、単に金属をこの上に堆積しただけでは、絶縁体層が邪魔をして、n+層と金属との電気的接触を得ることはできない。このため、主面電極928及び828を形成する部分のSiNxを剥離すればよいが、これには手間がかかる。
However, an insulator layer such as SiNx is formed on the light incident surface on the n + layer for antireflection and surface passivation. Therefore, simply depositing metal on this will not allow the insulator layer to get in the way to get electrical contact between the n + layer and the metal. For this reason, it is only necessary to peel off the SiNx in the portion where the
そこで、この問題を解決したのはガラスフリットと銀を主成分とするペーストである。本ペーストをSiNx上に印刷し焼成することで、銀は絶縁体層であるSiNxを貫通し、シリコンに接触する。このようにして、SiNxを部分的にエッチングすることなくシリコン上に望む形の電極を形成することができる。本技術はファイヤースルー技術と呼ばれている。 Therefore, this problem is solved by a paste mainly composed of glass frit and silver. By printing and baking this paste on SiNx, silver penetrates SiNx which is an insulator layer, and contacts silicon. In this way, the desired electrode shape can be formed on the silicon without partially etching SiNx. This technology is called fire-through technology.
(太陽電池900における裏面電極構造)
裏面電極928の材料は金属であり、例えば、アルミニウムが材料として用いられる。裏面電極928およびp+層929を形成するためには、アルミニウム膜をシリコン基板920の裏面に堆積させた後、アルミニウム膜およびシリコン基板920を700℃以上の温度で焼成する。これにより、シリコン基板920中にアルミニウムが拡散した拡散領域が形成され、アルミニウムとシリコンの合金(上記アルミニウム合金)が生成される。アルミニウムは、正孔を供給するドーパントとして働くので、上記拡散領域には、p+層929が形成される。p+層929は、アルミニウムとシリコンとからなるアルミニウム合金の層である。このように、シリコン基板920上に堆積されたアルミニウム膜の一部は、p+層929の形成に寄与する。残りのアルミニウム膜は、p+層929上に裏面電極928を形成する。このように、アルミニウムを用いれば、上記裏面構造を極めて合理的に作製することができる。
(Back electrode structure in solar cell 900)
The material of the
具体的には、シリコン基板920の裏面全面に、アルミニウムを含む導電性ペーストをベタ塗りし焼成すれば、上記裏面構造を完成させることができる。
Specifically, the back surface structure can be completed by solid-coating and baking a conductive paste containing aluminum on the entire back surface of the
(太陽電池800における電極構造;裏面電極)
次に、太陽電池800の裏面電極828について説明する。前述のように、p型のシリコン基板820を用いた太陽電池800において、裏面の大部分は裏面パッシベーション膜825という絶縁膜で覆われた構造になっているものの、裏面の一部を占める裏面電極828が存在する一部分に於いては、「p型シリコン基板820/p+シリコン層829/金属828」というアルミBSF構造になる必要がある。
(Electrode structure in
Next, the
裏面パッシベーション膜825上の裏面電極828を形成する部分のみ裏面パッシベーション膜825を除去し、本部分にのみアルミペーストを塗布して焼成すると、上記裏面構造を合理的に作製することができる。アルミ合金p+層の形成が必要なため、裏面電極828を形成するための金属ペーストは、アルミペーストであることが望ましい。
(太陽電池800の裏面電極828作製プロセスにおける問題点)
前述のように、従来型のアルミBSF型太陽電池900においては、裏面全面が電極となっているので、シリコン基板920の全面にアルミペーストをベタ塗りし焼成すれば、簡単に裏面構造を完成させることができた。
If the back
(Problems in manufacturing process of
As described above, in the conventional aluminum BSF
しかし、前述の裏面パッシベーション型太陽電池800においては、裏面の作製はこれほど簡単ではない。まず第一に裏面パッシベーション膜825を堆積する必要があり、第二に、局所的に裏面電極828を作製する必要がある。裏面電極828の作製に必要なアルミペーストは、裏面パッシベーション膜825の一部に使用されるSiNx膜をファイヤースルーしないので、裏面電極828を作製したい箇所の裏面パッシベーション膜825上にアルミペーストを印刷し焼成しても、SiNx膜が邪魔をするため、裏面電極828は形成されない。即ち主面電極827で用いたファイヤースルー法は通用しない。かといって、ファイヤースルー性能を持った銀ペーストはシリコンと合金化してp+層829を作らないという理由により使用できない。
However, in the above-described back surface passivation type
このような背景によって、従来、裏面パッシベーション型太陽電池においては、裏面電極形成に先立ってまず、裏面電極を作りたい部分の裏面パッシベーション膜を除去し、シリコンを露出させ、しかる後に該シリコン基板露出部にアルミペーストを部分印刷し焼成している。 Due to such a background, conventionally, in the backside passivation type solar cell, prior to the backside electrode formation, first, the backside passivation film of the part where the backside electrode is to be formed is removed to expose the silicon, and then the silicon substrate exposed part. The aluminum paste is partially printed and fired.
この方法によれば、シリコン露出部のみに「p型シリコン基板/p+シリコン層/アルミニウム」なる裏面構造を有した電極を作製することができるので、裏面パッシベーション型太陽電池が必要とする局所電極を作製することができる。 According to this method, an electrode having a back surface structure of “p-type silicon substrate / p + silicon layer / aluminum” can be produced only on the silicon exposed portion, so that the local electrode required for the back surface passivation type solar cell can be obtained. Can be produced.
現在、量産ラインに於いて提案されているパッシベーション膜除去法は、レーザー加熱法である。これはレーザー光で裏面パッシベーション膜を部分的に加熱することにより、裏面パッシベーション膜を除去し孔を開ける方法である。しかし、レーザー加工装置は機構が複雑でコストが高い。また、半導体素子に開口パターンを作製する工程に用いられてきた伝統的方法として、フォトリソグラフィー法がある。この方法はレーザー加熱法に輪をかけてコストと手間がかかる。 At present, the passivation film removal method proposed in the mass production line is a laser heating method. In this method, the back surface passivation film is partially heated with laser light to remove the back surface passivation film and open a hole. However, the laser processing apparatus has a complicated mechanism and is expensive. Moreover, there is a photolithography method as a traditional method that has been used in a process of forming an opening pattern in a semiconductor element. This method is costly and labor-intensive over the laser heating method.
このように、フォトリソグラフィー法またはレーザー加熱法などの方法を用いて裏面電極を作製することは、工数が多く、かつ、高価な装置と設備とを必要とするため、太陽電池のコストを押し上げる原因となっている。 As described above, the production of the back electrode using a method such as a photolithography method or a laser heating method requires many man-hours and requires expensive equipment and equipment, which increases the cost of solar cells. It has become.
そこで、裏面パッシベーション膜に部分的開口を形成する工程の簡略化を目指して、アルミニウムを含むペーストを用いて裏面パッシベーション膜をファイヤースルーさせる技術が探索されている。 In view of this, with the aim of simplifying the process of forming a partial opening in the back surface passivation film, a technique for making the back surface passivation film fire-through using a paste containing aluminum has been searched.
例えば、下掲の特許文献1には、アルミペーストに銀などの金属を混入させることにより、該アルミペーストに、SiNx膜に対するファイヤースルー性能を獲得させることが記載されている。 For example, Patent Document 1 described below describes that a metal such as silver is mixed in an aluminum paste to cause the aluminum paste to acquire a fire-through performance for a SiNx film.
また、下掲の特許文献2には、アルミニウム粉末を含有するペーストに、アニオン性部位を有する分散剤等を混入することで生成されるペースト組成物に、SiNx膜に対するファイヤースルー性能が出現すると記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、アルミペーストに追加される材料として、銀などの特殊で高価な重金属を使用する必要があるという問題がある。このことは、アルミペーストの高価格化を招く原因となる。さらに、特許文献1には、近年世界的な潮流となっているAl2O3膜に対する上記アルミペーストのファイヤースルー性能は示されていない。そのため、Al2O3膜およびSiNx膜からなる複合層構造を有する裏面パッシベーション膜に対する上記アルミペーストのファイヤースルー性能は不明である。 However, the technique described in Patent Document 1 has a problem that it is necessary to use a special and expensive heavy metal such as silver as a material added to the aluminum paste. This causes a high price for the aluminum paste. Further, Patent Document 1 does not show the fire-through performance of the aluminum paste for the Al 2 O 3 film, which has become a global trend in recent years. Therefore, the fire-through performance of the aluminum paste for the back surface passivation film having a composite layer structure composed of the Al 2 O 3 film and the SiNx film is unknown.
また、特許文献2に記載の技術では、ペースト組成物の材料として、特殊な分散剤を使用する必要があるという問題がある。さらに、特許文献2には、SiNx膜に対するペースト組成物のファイヤースルー実験は開示されているものの、Al2O3膜に対するペースト組成物のファイヤースルー性能を示す実験結果は開示されていない。従って、引用文献2に記載のペースト組成物も、Al2O3膜およびSiNx膜からなる複合層構造を有する裏面パッシベーション膜に対して、十分なファイヤースルー性能を現すか否かが不明である。さらに、特許文献2には、上記ペースト組成物を用いて作製された裏面パッシベーション型太陽電池の性能を実証する実験結果が記載されていない。
Further, the technique described in
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、特殊な材料を含まない電極を備えた太陽電池等を提供することにある。 This invention is made | formed in view of said subject, The objective is to provide the solar cell etc. provided with the electrode which does not contain a special material.
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る太陽電池は、不純物の拡散した拡散層が形成されたp型半導体基板と、前記p型半導体基板の表面上に形成されたパッシベーション膜と、前記パッシベーション膜を貫通して、前記拡散層と電気的に接続している電極と、を備え、前記電極には、材料として、アルミニウムが含まれており、前記拡散層には、前記不純物として、前記電極に含まれるアルミニウムが拡散しており、前記パッシベーション膜は、酸化アルミニウム膜および窒化シリコン膜を含む積層膜構造を有しており、前記窒化シリコン膜の屈折率は2.4以上かつ3.1以下であることを特徴とする。 In order to solve the above problems, a solar cell according to one embodiment of the present invention includes a p-type semiconductor substrate in which a diffusion layer in which impurities are diffused is formed, and a passivation film formed on the surface of the p-type semiconductor substrate. And an electrode that penetrates the passivation film and is electrically connected to the diffusion layer. The electrode contains aluminum as a material, and the diffusion layer includes the impurity. As described above, aluminum contained in the electrode is diffused, and the passivation film has a laminated film structure including an aluminum oxide film and a silicon nitride film, and the refractive index of the silicon nitride film is 2.4 or more and 3.1 or less.
本発明の一態様によれば、特殊な材料を含まない電極を備えた太陽電池等を提供することができるという効果を奏する。 According to one embodiment of the present invention, it is possible to provide a solar cell including an electrode that does not include a special material.
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図10、および図15を用いて詳細に説明する。
Embodiment 1
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to FIGS. 1 to 10 and FIG. 15.
(本発明の概要)
発明者らは、従来のアルミBSF型太陽電池に使用されてきた一般的なアルミペースト(主成分;アルミニウム、ガラスフリット)が、以下の特性を有することを発見した。
(Outline of the present invention)
The inventors have found that a general aluminum paste (main component: aluminum, glass frit) used in a conventional aluminum BSF solar cell has the following characteristics.
特性1.Al2O3膜をファイヤースルーすることができる。すなわち、アルミペーストはAl2O3膜に対するファイヤースルー性能を有する。 Characteristics 1. The Al 2 O 3 film can be fired through. That is, the aluminum paste has a fire-through performance with respect to the Al 2 O 3 film.
特性2.高屈折率(屈折率2.4以上)のSiNx膜をファイヤースルーすることができる。 Characteristic 2. A SiNx film having a high refractive index (refractive index of 2.4 or more) can be fired through.
また、発明者らは、SiNx膜が、以下の特性を有することを発見した。 The inventors have also found that the SiNx film has the following characteristics.
特性3.高屈折率(屈折率2.4以上)のSiNx膜は、p型シリコン基板の表面に直接に堆積されている場合、パッシベーション膜としての機能は示さない。すなわち、高屈折率SiNx膜/p型シリコン界面は、パッシベーション性能が低い。 Characteristic 3. When the SiNx film having a high refractive index (refractive index of 2.4 or more) is directly deposited on the surface of the p-type silicon substrate, it does not function as a passivation film. That is, the high refractive index SiNx film / p-type silicon interface has low passivation performance.
発明者らは、上記の特性1〜3から、アルミペーストは、「Al2O3膜/高屈折率SiNx膜」の複合膜構造を有する裏面パッシベーション膜をファイヤースルーすることができるのではないかと推測した。さらに、シリコン基板が直接的に接するパッシベーション膜の界面は、高屈折率SiNx膜/p型シリコン界面ではなく、Al2O3膜/p型シリコン界面となるので、パッシベーション性能も担保される。ここで、「Al2O3膜/高屈折率SiNx膜」の複合膜構造とは、基板の表面に、Al2O3膜が第一層として堆積され、続いて、高屈折率(屈折率2.4以上)のSiNx膜が第二層として堆積された構造のことである。基板は、シリコン基板ではなく、その他の半導体基板であってもよい。本構造では、基板の表面上に直接に堆積されたAl2O3膜は、基板に対して、十分なパッシベーション性能を示す。また、本構造は、先述したような、世界的に広く研究されている裏面パッシベーション型太陽電池のトポロジーとも矛盾しない。なお、上記の特性1および特性2を実証するために発明者らが行った実験およびその結果を後述する。
From the above characteristics 1 to 3, the inventors believe that the aluminum paste can fire through the back surface passivation film having a composite film structure of “Al 2 O 3 film / high refractive index SiNx film”. I guessed. Furthermore, the passivation film interface with which the silicon substrate is in direct contact is not the high refractive index SiNx film / p-type silicon interface but the Al 2 O 3 film / p-type silicon interface, so that the passivation performance is also ensured. Here, the composite film structure of “Al 2 O 3 film / high refractive index SiNx film” means that an Al 2 O 3 film is deposited as a first layer on the surface of a substrate, and then a high refractive index (refractive index). 2.4 or more) is a structure in which a SiNx film is deposited as a second layer. The substrate may be a semiconductor substrate other than the silicon substrate. In this structure, the Al 2 O 3 film deposited directly on the surface of the substrate exhibits sufficient passivation performance for the substrate. In addition, this structure is consistent with the topology of the back surface passivation type solar cell that has been widely studied worldwide as described above. An experiment conducted by the inventors for demonstrating the
(太陽電池100の構成)
以下に、図1を用いて、本実施形態に係る太陽電池100の構成を説明する。図1は、太陽電池100の構成を示す模式図である。図1に示すように、太陽電池100は、p型シリコン基板(p型半導体基板)20(以下では、シリコン基板20と呼ぶ)、反射防止膜24、裏面パッシベーション膜(パッシベーション膜)25、アルミニウム膜26、主面電極27、および裏面電極(電極)28を備えている。
(Configuration of solar cell 100)
Below, the structure of the
シリコン基板20は、p型シリコンを材料に形成されている。すなわち、シリコン基板20の導電型はp型である。シリコン基板20の上面(太陽電池100の受光面に対応する面)には、高さ数μmの微小ピラミッド構造21が形成されている。微小ピラミッド構造21は、太陽電池100の受光面での光の反射を抑制する。これにより、太陽電池100内に入射する光量が増加するので、太陽電池内で光電変換される光量が増大する。
The
反射防止膜24は、微小ピラミッド構造21の形成されたシリコン基板20の上面を被覆するように形成されている。反射防止膜24は、太陽光が太陽電池100の受光面で反射することを抑制する機能の他に、太陽電池100の受光面を保護するパッシベーション膜としての機能も有している。反射防止膜24とシリコン基板20との間には、n+層23が形成されている。n+層23は、シリコン基板20の上面にリンを熱拡散させることにより形成される。
The
裏面パッシベーション膜25は、シリコン基板20の裏面の大部分を覆っている。裏面パッシベーション膜25は、Al2O3膜(酸化アルミニウム膜)と、SiNx膜(窒化シリコン膜)とが、この順番でシリコン基板20上に積層されてなる積層膜構造を有している。以降、この構造を、「Al2O3膜/SiNx膜」と表記する場合がある。なお、裏面パッシベーション膜25の構造は、「Al2O3膜/SiNx膜」構造に限定されず、Al2O3膜およびSiNx膜を含む積層構造を有していればよい。
The back
主面電極27は、太陽電池100の受光面上に設けられている。主面電極27は、反射防止膜24を貫通して、n+層23にまで達しており、主面電極27とn+層23とは電気的に接続している。
裏面電極28は、シリコン基板20の裏面上の一部に設けられている。裏面電極28は、アルミニウムを主材料として形成されている。裏面電極28とシリコン基板20とが接触する部位には、裏面電極28を構成するアルミニウムがシリコン基板20中に拡散することによって、p+層(拡散層)29が形成されている。p+層29は、アルミニウム合金で構成された層である。
The
(太陽電池100の製造方法)
以下では、図2および図3を用いて、太陽電池100の製造方法を説明する。図2および図3は、太陽電池100の製造方法を示す工程図である。太陽電池100の製造方法は、S1〜S9で構成される。S1〜S4の説明では、図2を参照する。S5〜S9の説明では、図3を参照する。なお、ここで説明する製造方法は単なる一例であり、太陽電池100の製造方法は、これに限定されない。
(Method for manufacturing solar cell 100)
Below, the manufacturing method of the
始めに、RCA社が開発したRCA洗浄法を用いて、シリコン基板20(縦横10cm×10cm、厚さ200μm、抵抗率1Ωcm、材料はp型多結晶シリコン(p−Si))を洗浄しておく。ここで、シリコン基板20の材料となるp型多結晶シリコンは、例えば、多結晶シリコン基板に、ホウ素、アルミニウム、またはガリウムなどの3価元素を微量に加えることによって得られる。あるいは、シリコン基板20は、単結晶シリコンを用いて作製されてもよい。
First, the silicon substrate 20 (longitudinal and lateral 10 cm × 10 cm, thickness 200 μm, resistivity 1 Ωcm, material is p-type polycrystalline silicon (p-Si)) is cleaned using an RCA cleaning method developed by RCA. . Here, the p-type polycrystalline silicon used as the material of the
太陽電池100の製造方法では、第一に、NaOH水溶液とイソプロピルアルコールとの混合液を用いて、液温約90℃の条件下で、シリコン基板20にテクスチャエッチングを行う(S1)。これにより、図2に示すように、シリコン基板20の表面に、高さ数μmの微小ピラミッド構造21(微細凸凹構造)が形成される。なお、テクスチャエッチングを行うために用いる方法は、例えば反応性イオンエッチング法であってもよい。
In the method for manufacturing the
第二に、POCl3(塩化ホスホリル)を含む高温気体が充填された拡散炉中に、シリコン基板20を置くことにより、熱拡散現象により、シリコン基板20内にリンを拡散させる(S2)。S2では、例えば、シリコン基板20の表面および裏面に、厚さ1.0μm、不純物濃度1.2×1020cm−3のn型シリコン層22および23を形成する。蒸着処理の間、シリコン基板20の温度および拡散炉の温度は、例えば、850℃に設定する。また、リンの拡散時間は、例えば、10分に設定する。
Second, by placing the
なお、シリコン基板20の表面および裏面にリンを拡散させる方法は、上述したPOCl3を用いた気相拡散法以外に、P2O5を用いた塗布拡散法、または、シリコン基板にリンイオンを直接的に拡散させるイオン打ち込み法であってもよい。
In addition to the vapor phase diffusion method using POCl 3 described above, the method of diffusing phosphorus on the front and back surfaces of the
第三に、汎用の平行平板型プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、シリコン基板20の光入射面に反射防止膜24を堆積する(S3)。反射防止膜24は、例えばSiNxを材料に構成される。堆積される反射防止膜24の厚みは80nmであってよい。反射防止膜24の堆積条件は、ガス流量:SiH4/NH3/N2=25/50/300SCCM(Standard Cubic Centimeter per Minutes)、圧力:100Pa、RF(Radio Frequency)電力密度:0.086W/cm2、基板温度:450℃であってよい。
Third, the
なお、反射防止膜24は、上述したSiNxの代わりに、例えば、Al2O3、酸化シリコン、または酸化チタンを材料として構成されてもよい。反射防止膜24は、これらのいずれの材料で構成された場合であっても、反射防止機能に加えて、パッシベーション効果を奏する不活性化膜の機能も兼ね備えている。
The
ただし、シリコン基板20が多結晶シリコンで構成されている場合、太陽電池100の変換効率を向上させる観点から、反射防止膜24は、水素を含んだSiNを用いて構成されることが好ましい。
However, when the
また、シリコン基板20上に反射防止膜24を堆積する際、上述したプラズマCVD法の代わりに、例えば、触媒CVD法、常圧熱CVD法、減圧熱CVD法、または光CVD法などの各種CVD法を用いてもよい。あるいは、真空蒸着法またはスパッタリング法などのPVD(Physical Vapor Deposition;物理気相堆積)法を用いてもよい。なお、SiNxを材料に反射防止膜24を構成する場合には、膜厚の制御し易さの観点から、プラズマCVD法を用いることが好ましい。
Further, when the
第四に、シリコン基板20の光入射面に保護テープを貼付してから、シリコン基板20を硝酸およびフッ酸の溶液(例えば、硝酸:フッ酸=3:1の溶液)に所定時間(例えば、4分間)浸漬する(S4)。その結果、シリコン基板20の光入射面のn型シリコン層(すなわち、n+層23)は残る一方、裏面のn型シリコン層は除去されて、p型シリコン基板20の裏面が露出する。その後、シリコン基板20の光入射面から保護テープを剥がし、シリコン基板20をフッ酸に浸漬して、RCA法でシリコン基板20裏面に堆積した酸化膜を除去する。
Fourth, after applying a protective tape to the light incident surface of the
第五に、ALD(Atomic Layer Deposition)法を用いて、シリコン基板20の裏面に、Al2O3膜を堆積する。原料ガスは、トリメチルアルミニウム(TMA)を使用することができ、また酸化ガスは、オゾンを使用することができる。堆積するAl2O3膜の膜厚は、例えば30nmであってよい。また、堆積時のシリコン基板20の温度は、例えば、175℃であってよい。続けて、平行平板型プラズマCVDを用いて、Al2O3膜の上に、屈折率2.4以上の高屈折率SiNx膜を堆積する(S5)。
Fifth, an Al 2 O 3 film is deposited on the back surface of the
堆積する高屈折率SiNx膜の膜厚は、例えば、100nmであってよい。高屈折率SiNx膜の堆積条件は、例えば、ガス流量:SiH4/NH3/N2=50/25/300SCCM、圧力:100Pa、RF電力密度:0.086W/cm2、基板温度450℃であってよい。S5で、「Al2O3膜/高屈折率SiNx膜」の複合膜構造を有する裏面パッシベーション膜25が形成される。
The thickness of the high refractive index SiNx film to be deposited may be 100 nm, for example. The deposition conditions for the high refractive index SiNx film are, for example, gas flow rate: SiH 4 / NH 3 / N 2 = 50/25/300 SCCM, pressure: 100 Pa, RF power density: 0.086 W / cm 2 , substrate temperature 450 ° C. It may be. In S5, the back
第六に、スクリーン印刷機を用いて、裏面パッシベーション膜25の上に、アルミペーストをドット状に印刷する(S6;印刷ステップ)。例えば、ドットの径は100μm、ピッチは1mmであってよい。
Sixth, an aluminum paste is printed in the form of dots on the back
第七に、電極焼成用の炉を用いて、中間生成物のアニールを行う(S7;焼成ステップ)。炉の温度は810℃に固定し、加熱時間は12秒に設定してよい。アニールによって、アルミペーストは裏面パッシベーション膜25をファイヤースルーする。その結果、アルミペーストは裏面パッシベーション膜25を貫通し、且つシリコン基板20中にp型不純物として拡散する。これにより、p+層29が形成される。
Seventh, the intermediate product is annealed using an electrode firing furnace (S7; firing step). The furnace temperature may be fixed at 810 ° C. and the heating time may be set to 12 seconds. By annealing, the aluminum paste fires through the back
このように、S7では、ファイヤースルー技術を用いてp+層29と裏面電極28を作製するので、太陽電池800における裏面電極828の作製工程のようには裏面パッシベーション膜25に開口部を設ける処理が必要でない。そのため、太陽電池100における裏面電極28の作製プロセスは、太陽電池800のそれと比較して格段に簡略化される。
Thus, in S7, since the p +
第八に、真空蒸着法を用いて、裏面パッシベーション膜25上に、アルミニウム膜26を堆積する(S8)。アルミニウム膜26の膜厚は、例えば2μmであってよい。
Eighth, an
第九に、光入射面側の反射防止膜24上に、導電性ペーストを印刷してから、中間生成物をアニールする(S9)。その結果、導電性ペーストは、反射防止膜24をファイヤースルーして、n型シリコン層23に到達する。硬化した導電性ペーストは、n+層23と電気的に接続した主面電極27となる。
Ninth, after the conductive paste is printed on the
なお、主面電極27の材料は特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銀、チタン、パラジウム、または金などを用いてもよい。これらの材料は、従来、太陽電池の技術分野で用いられている。ただし、主面電極27の材料は、反射防止膜24をファイヤースルーする性能の高さの観点から、銀とガラスフリットとの混合物であることが最も好ましい。また、主面電極27を形成する際に用いる方法も、ファイヤースルー技術を用いる方法には限定されず、例えば、スクリーン印刷法、または真空蒸着法などであってもよい。生産性の向上の観点、および製造コストの削減の観点からは、スクリーン印刷法が好ましい。
The material of the
以上で、太陽電池100が完成する。
Thus, the
(太陽電池100の性能評価)
発明者らは、太陽電池100の性能を評価するため、太陽電池100のサンプルを作製し、そのサンプルの変換効率等を測定する実験を行った。また、太陽電池100の性能と比較するために、従来の裏面パッシベーション型太陽電池800(図13参照)、および従来のアルミBSF型太陽電池900(図14参照)の各サンプルも作製し、それらのサンプルの変換効率等も測定した。なお、本実施形態の最後に、太陽電池800、900の製造方法を補足として記載している。
(Performance evaluation of solar cell 100)
Inventors conducted the experiment which produced the sample of the
以下では、太陽電池100、太陽電池800、太陽電池900の各サンプルの短絡電流密度、開放電圧、曲線因子、変換効率、および分光感度効率の測定結果から、太陽電池100の性能を評価する。
Below, the performance of the
(1.短絡電流密度、開放電圧、曲線因子、および、変換効率)
図4に、太陽電池100、および従来の太陽電池800、900の短絡電流密度Jsc、開放電圧Voc、曲線因子FF、および、変換効率Effの測定結果を示す。なお、図4では、太陽電池100および太陽電池800の各測定値を、従来のアルミBSF型太陽電池900の対応する各測定値で規格化している。
(1. Short circuit current density, open circuit voltage, fill factor, and conversion efficiency)
FIG. 4 shows measurement results of short-circuit current density Jsc, open-circuit voltage Voc, fill factor FF, and conversion efficiency Eff of
全ての測定値は、AM(エア・マス)1.5条件において測定した。ここで、AM1.5条件とは、大気圏に入射する太陽光の入射角が90度(真上)である場合に太陽光が大気圏を通過する距離を基準として、太陽光の大気圏通過距離が基準値の1.5倍となる入射条件(入射角41.8度)を表わす。 All measured values were measured under AM (air mass) 1.5 conditions. Here, the AM1.5 condition is based on the distance that sunlight passes through the atmosphere when the incident angle of sunlight entering the atmosphere is 90 degrees (directly above). The incident condition (incident angle 41.8 degrees) is 1.5 times the value.
図4より、従来のアルミBSF型太陽電池900の変換効率Effと比較して、太陽電池100の変換効率Effは、約3%向上していることがわかる。なお、従来の裏面パッシベーション型太陽電池800の変換効率Effは、アルミBSF型太陽電池900の変換効率Effと比較して、約4%向上している。従って、太陽電池100の変換効率Effは、従来の裏面パッシベーション型太陽電池800の変換効率Effよりも約1%低い。しかしながら、前述のとおり、太陽電池100の製造方法には、裏面パッシベーション膜25を開口する工程が含まれないので、太陽電池100は、太陽電池800に比べて格段に簡略化されたプロセスで作製される。この点を鑑みれば、太陽電池100は、トータルとして高い進歩性を有している。
FIG. 4 shows that the conversion efficiency Eff of the
(2.分光感度特性)
図5に、太陽電池100、太陽電池900、および太陽電池800の各分光感度特性を示す。各分光感度特性は、AM1.5の条件下で測定した。
(2. Spectral sensitivity characteristics)
In FIG. 5, each spectral sensitivity characteristic of the
図5のグラフから、1000nm以上の長波長領域において、太陽電池100および太陽電池800の分光感度特性は、どちらも、太陽電池900の分光感度特性に比べて、約10%から約20%改善している。また、太陽電池100の長波長分光感度特性と、太陽電池800のそれの間には、大きな差はないことが判る。従って、長波長領域における太陽電池100および太陽電池800の分光感度の改善は、裏面パッシベーション構造の効果、すなわち裏面における再結合中心の密度を低減する効果によりもたらされた結果であると考えられる。
From the graph of FIG. 5, in the long wavelength region of 1000 nm or more, the spectral sensitivity characteristics of the
従って、太陽電池100は、その製造方法が従来の裏面パッシベーション型太陽電池800に比べて劇的に簡略化されたにもかかわらず、裏面パッシベーション構造の効果を十分に保持しているといえる。
Therefore, it can be said that the
(特性1および特性2の実証;アルミペーストのファイヤースルー性能)
ここでは、前述した特性1および特性2を実証するために発明者らが行った実験およびその結果を説明する。発明者らは、シリコン基板上にAl2O3膜が堆積されたサンプルX1、および、シリコン基板上に屈折率2.5のSiNx膜が堆積されたサンプルY1を作製し、各サンプルに対するアルミペーストのファイヤースルー性能を測定した。図6に、実験に使用されたアルミペーストの詳細な成分比を示す。図6において、各物質名の横に記載された分量は、重量比を表している。アルミペーストに主な成分として含まれるアルミニウムの分量は、65重量%以上かつ75重量%以下である。
(Demonstration of
Here, an experiment conducted by the inventors to verify the above-described characteristic 1 and characteristic 2 and the result thereof will be described. The inventors produced a sample X1 in which an Al 2 O 3 film was deposited on a silicon substrate and a sample Y1 in which a SiNx film having a refractive index of 2.5 was deposited on a silicon substrate, and an aluminum paste for each sample The fire-through performance was measured. FIG. 6 shows a detailed component ratio of the aluminum paste used in the experiment. In FIG. 6, the amount indicated beside each substance name represents a weight ratio. The amount of aluminum contained as a main component in the aluminum paste is 65% by weight or more and 75% by weight or less.
さらに、発明者らは、サンプルY1に対するアルミペーストのファイヤースルー性能と比較するため、シリコン基板上に屈折率2.0のSiNx膜が堆積されたサンプルZ1も作製し、サンプルZ1に対する上記アルミペーストのファイヤースルー性能も測定した。ここで、屈折率が2.0程度のSiNx膜は、シリコン基板の表面に対して高いパッシベーション性能を有するため、太陽電池の受光面側の反射防止膜または表面パッシベーション膜として一般的に用いられる。以下では、各サンプルの作製手順と、各サンプルのファイヤースルー性能の測定結果を示す。 Furthermore, in order to compare the fire-through performance of the aluminum paste with respect to the sample Y1, the inventors also produced a sample Z1 in which a SiNx film having a refractive index of 2.0 is deposited on a silicon substrate. Fire-through performance was also measured. Here, since the SiNx film having a refractive index of about 2.0 has a high passivation performance with respect to the surface of the silicon substrate, it is generally used as an antireflection film or a surface passivation film on the light receiving surface side of the solar cell. Below, the preparation procedure of each sample and the measurement result of the fire-through performance of each sample are shown.
(1.特性1の実証;Al2O3膜に対するファイヤースルー性能)
サンプルX1の作製プロセスでは、まず、ALD法を用いて、シリコン基板上に、Al2O3膜を堆積した。原料ガスとして、トリメチルアルミニウム(TMA)を使用し、酸化ガスとして、オゾンを使用した。堆積時のシリコン基板の温度は175℃に設定した。堆積処理後、シリコン基板上に堆積されたAl2O3膜の膜厚は30nmであった。
(1. Demonstration of characteristic 1; fire-through performance for Al 2 O 3 film)
In the manufacturing process of the sample X1, first, an Al 2 O 3 film was deposited on a silicon substrate by using an ALD method. Trimethylaluminum (TMA) was used as the source gas, and ozone was used as the oxidizing gas. The temperature of the silicon substrate during deposition was set to 175 ° C. After the deposition process, the thickness of the Al 2 O 3 film deposited on the silicon substrate was 30 nm.
次に、Al2O3膜の上に、アルミペーストをドット状に印刷した。ドットの径は150μm、ピッチは1mmに設定した。こうして、シリコン基板上にAl2O3膜およびアルミペーストが堆積された中間生成物が完成した。 Next, an aluminum paste was printed in a dot shape on the Al 2 O 3 film. The dot diameter was set to 150 μm and the pitch was set to 1 mm. Thus, an intermediate product in which an Al 2 O 3 film and an aluminum paste were deposited on a silicon substrate was completed.
続いて、窒素と酸素の混合雰囲気下で、中間生成物の焼成を行った。焼成炉の温度は810℃、焼成時間は12秒に設定した。以上で、サンプルX1が完成した。その後、塩酸を用いて、サンプルX1から、アルミペーストを印刷した部分に形成された金属部(裏面電極)を除去した。そして、金属部を除去したサンプルX1を顕微鏡で観察した。 Subsequently, the intermediate product was fired in a mixed atmosphere of nitrogen and oxygen. The temperature of the firing furnace was set to 810 ° C., and the firing time was set to 12 seconds. Thus, sample X1 was completed. Then, the metal part (back surface electrode) formed in the part which printed the aluminum paste was removed from the sample X1 using hydrochloric acid. And the sample X1 which removed the metal part was observed with the microscope.
図7の(a)および(b)に、顕微鏡を通して観察したサンプルX1の写真を示す。図7の(a)に示す図及びその拡大図である図7の(b)を見ると、アルミペーストの印刷跡に金属光沢を持つ部分MP1が形成されていることが判る。これは、アルミがAl2O3膜を貫通し、この部分に、シリコンとアルミの合金層ができている証拠である。以上の実験結果から、アルミペーストは、Al2O3膜をファイヤースルーすることが可能であることが判った。 FIGS. 7A and 7B show photographs of the sample X1 observed through a microscope. 7A and FIG. 7B which is an enlarged view thereof, it can be seen that a portion MP1 having a metallic luster is formed on the print mark of the aluminum paste. This is evidence that aluminum penetrates the Al 2 O 3 film and an alloy layer of silicon and aluminum is formed in this portion. From the above experimental results, it was found that the aluminum paste can fire through the Al 2 O 3 film.
さらに、発明者らは、ガラス粉(PbO)またはシリカ粉(SiO2)などのいわゆるガラスフリットを含まないアルミペースト、のファイヤースルー性能を調べる目的で、厚さ2μmのアルミ蒸着膜を用いて、上記と同様な実験を行った。その結果、該アルミ蒸着膜は、Al2O3膜をファイヤースルーすることが可能であった。このことは、アルミニウムが、Al2O3膜のファイヤースルーに対して本質的な役割を果たすこと、および、Al2O3膜上に堆積されたアルミニウムの厚さが2μm以上であれば、ファイヤースルーが生じ得ることを意味している。 Furthermore, the inventors used a 2 μm thick aluminum vapor-deposited film for the purpose of investigating the fire-through performance of an aluminum paste containing no glass frit such as glass powder (PbO) or silica powder (SiO 2 ). An experiment similar to the above was performed. As a result, the aluminum deposited film was able to fire through the Al 2 O 3 film. This is aluminum, it plays an essential role that respect firing through the Al 2 O 3 film, and, if the thickness of the aluminum deposited on the Al 2 O 3 film is 2μm or more, fire This means that a slew can occur.
ここで、ガラスフリットを含まないアルミペーストの成分組成表を図15の(a)に示す。同図に示すアルミペーストの成分のうち、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートは150℃、エチルセルロースは350℃でそれぞれ蒸発する。そのため、基板およびAl2O3膜上に、上記成分組成表に示す成分比のアルミペーストを堆積した場合、ファイヤースルーが生じる700℃以上では、基板上に残留するのはアルミニウムのみとなる。この状況は、Al2O3膜上にアルミ膜を蒸着して行った上記実験時の状況と等価である。従って、本実験結果から、ガラスフリットを含まないアルミペーストは、Al2O3膜に対するファイヤースルー性能を示すと予測することができる。なお、上記アルミペーストを用いて、上記の実験を行った場合、焼成後の裏面電極部分におけるアルミニウムの濃度は100%(100重量%)となる。 Here, the component composition table | surface of the aluminum paste which does not contain glass frit is shown to (a) of FIG. Of the components of the aluminum paste shown in the figure, diethylene glycol monobutyl ether and diethylene glycol monobutyl ether acetate evaporate at 150 ° C. and ethyl cellulose evaporate at 350 ° C., respectively. Therefore, when an aluminum paste having a component ratio shown in the above component composition table is deposited on the substrate and the Al 2 O 3 film, only aluminum remains on the substrate at 700 ° C. or higher where fire-through occurs. This situation is equivalent to the situation at the time of the experiment conducted by depositing an aluminum film on the Al 2 O 3 film. Therefore, it can be predicted from the results of this experiment that the aluminum paste containing no glass frit exhibits a fire-through performance with respect to the Al 2 O 3 film. In addition, when said experiment is performed using the said aluminum paste, the density | concentration of the aluminum in the back surface electrode part after baking will be 100% (100 weight%).
ところで、アルミニウムの濃度を減少させ、代わりにガラスフリットを増加させるように、上記アルミペーストの成分比を変更することができる。このとき、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、及びエチルセルロースの濃度を変えないようにする。ガラスフリットは、焼成後も裏面電極部分に残るので、上記のように成分比を変更したアルミペーストを用いて、Al2O3膜をファイヤースルーさせた場合、焼成後の電極部分におけるガラスフリットの濃度が高くなる一方、アルミニウムの濃度は低くなる。具体的には、焼成後の電極部分におけるアルミニウムの濃度は以下のように表わされる。
(焼成後の電極部分におけるアルミニウムの濃度)
=(アルミペースト中のアルミニウム濃度)
/(アルミペースト中のアルミニウム濃度+アルミペースト中のガラスフリット濃度)
ただし、一般的に、ガラスフリットの成分、すなわちガラス粉(PbO)とシリカ粉(SiO2)の濃度がどちらも5%を超えるようなアルミペーストを用いて、Al2O3膜をファイヤースルーさせた場合、アルミニウムとシリコンの合金層の形成が不十分になるという不具合を生じる。そのため、ガラス粉(PbO)とシリカ粉(SiO2)の濃度がどちらも5%を超えるようなアルミペーストは、Al2O3膜をファイヤースルーさせるためのアルミペーストとして採用されることはない。
By the way, the component ratio of the aluminum paste can be changed so that the concentration of aluminum is decreased and the glass frit is increased instead. At this time, the concentrations of ethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monobutyl ether acetate, and ethyl cellulose are not changed. Since the glass frit remains in the back electrode portion even after firing, when the Al 2 O 3 film is fire-through using the aluminum paste whose component ratio is changed as described above, the glass frit in the electrode portion after firing is While the concentration is high, the concentration of aluminum is low. Specifically, the concentration of aluminum in the electrode part after firing is expressed as follows.
(Concentration of aluminum in the electrode part after firing)
= (Aluminum concentration in aluminum paste)
/ (Aluminum concentration in aluminum paste + glass frit concentration in aluminum paste)
However, in general, an Al 2 O 3 film is fired through using an aluminum paste in which the glass frit components, that is, the concentrations of glass powder (PbO) and silica powder (SiO 2 ) both exceed 5%. In this case, there is a problem that the formation of an alloy layer of aluminum and silicon becomes insufficient. Therefore, an aluminum paste in which the concentrations of glass powder (PbO) and silica powder (SiO 2 ) both exceed 5% is not adopted as an aluminum paste for making the Al 2 O 3 film fire-through.
図15の(b)に、ガラス粉(PbO)とシリカ粉(SiO2)の濃度がどちらも5%ちょうどであるアルミペーストの成分組成表を示す。この成分組成を有するアルミペーストを採用した場合、上式に基づいて、焼成後の裏面電極部分におけるアルミニウムの濃度を計算すると、85%(85重量%)となる。焼成後の裏面電極部分において、アルミニウムの濃度がこの値(85%)を下回ることはないので、本値が、焼成後の裏面電極部分におけるアルミニウムの濃度の下限値であることになる。ゆえに、アルミニウムペーストにAl2O3膜をファイヤースルーさせた場合、焼成後の裏面電極部分におけるアルミニウムの濃度は、85重量%から100重量%までの間の値となる。 FIG. 15B shows a component composition table of an aluminum paste in which the concentrations of glass powder (PbO) and silica powder (SiO 2 ) are both exactly 5%. When the aluminum paste having this component composition is employed, the aluminum concentration in the back electrode portion after firing is calculated based on the above formula, and is 85% (85% by weight). Since the aluminum concentration does not fall below this value (85%) in the back electrode portion after firing, this value is the lower limit of the aluminum concentration in the back electrode portion after firing. Therefore, when the Al 2 O 3 film is fired through the aluminum paste, the aluminum concentration in the back electrode portion after firing becomes a value between 85 wt% and 100 wt%.
(2.特性2の実証;屈折率2.5のSiNx膜に対するファイヤースルー性能)
サンプルY1の作製プロセスでは、まず、プラズマCVD法を用いて、シリコン基板上にSiNx膜を堆積した。堆積時のシリコン基板の温度は450℃、RF電力密度は0.086W/cm2、RF周波数は13.56Mhz、圧力は100Paに設定した。また、SiNx膜の屈折率が2.5となるように、SiNx膜の原料ガスであるNH3ガスおよびSiH4ガスの流量比を、NH3:SiN4=1:2に制御した。堆積処理後、シリコン基板上に堆積されたSiNx膜の膜厚は200nmであった。
(2. Demonstration of characteristic 2; Fire-through performance for SiNx film having a refractive index of 2.5)
In the manufacturing process of the sample Y1, first, a SiNx film was deposited on a silicon substrate by using a plasma CVD method. The temperature of the silicon substrate during deposition was set to 450 ° C., the RF power density was set to 0.086 W / cm 2 , the RF frequency was set to 13.56 Mhz, and the pressure was set to 100 Pa. In addition, the flow rate ratio of NH 3 gas and SiH 4 gas, which is the raw material gas of the SiNx film, was controlled to NH 3 : SiN 4 = 1: 2 so that the refractive index of the SiNx film was 2.5. After the deposition process, the thickness of the SiNx film deposited on the silicon substrate was 200 nm.
このように、SiNx膜の屈折率を、SiNx膜の原料ガスであるNH3ガスおよびSiH4ガスの流量比によって制御することができる。 Thus, the refractive index of the SiNx film can be controlled by the flow rate ratio of the NH 3 gas and the SiH 4 gas that are the source gas of the SiNx film.
次に、サンプルX1の作製プロセスにおける焼成処理と同様に、SiNx膜の上に、アルミペーストをドット状に印刷した後、中間生成物を焼成した。以上で、サンプルY1が完成した。その後、塩酸を用いて、サンプルY1から、アルミペーストを印刷した部分に形成された金属部を除去した。そして、金属部を除去したサンプルY1を顕微鏡で観察した。 Next, in the same manner as the baking treatment in the production process of the sample X1, an aluminum paste was printed in a dot shape on the SiNx film, and then the intermediate product was baked. Thus, sample Y1 was completed. Then, the metal part formed in the part which printed the aluminum paste was removed from the sample Y1 using hydrochloric acid. And sample Y1 which removed the metal part was observed with the microscope.
図8の(a)および(b)に、顕微鏡を通して観察したサンプルY1の写真を示す。図8の(a)及びその拡大図である図8の(b)を見ると、アルミペーストの印刷跡に金属光沢を持つ部分MP2が形成されていることが判る。これは、アルミがSiNx膜を貫通し、この部分に、シリコンとアルミの合金層ができている証拠である。以上のことから、アルミペーストは、屈折率2.5のSiNx膜をファイヤースルーすることが可能であることが判った。 FIGS. 8A and 8B show photographs of the sample Y1 observed through a microscope. 8 (a) and FIG. 8 (b) which is an enlarged view thereof, it can be seen that the portion MP2 having a metallic luster is formed on the print mark of the aluminum paste. This is evidence that aluminum penetrates the SiNx film and an alloy layer of silicon and aluminum is formed in this portion. From the above, it was found that the aluminum paste can fire through a SiNx film having a refractive index of 2.5.
さらに、発明者らは、ガラスフリットを含まないアルミペーストのファイヤースルー性能を調べる目的で、厚さ2μmのアルミ蒸着膜を用いて、上記と同様な実験を行った。その結果、該アルミ蒸着膜は、屈折率2.5のSiNx膜をファイヤースルーすることが可能であった。このことは、アルミニウムが、屈折率2.5のSiNx膜のファイヤースルーに対して本質的な役割を果たすこと、および、屈折率2.5のSiNx膜上に堆積されたアルミニウムの厚さが2μm以上であれば、ファイヤースルーが生じ得ることを意味している。 Furthermore, the inventors conducted an experiment similar to the above using an aluminum deposited film having a thickness of 2 μm for the purpose of examining the fire-through performance of an aluminum paste containing no glass frit. As a result, the aluminum deposited film was able to fire through a SiNx film having a refractive index of 2.5. This means that aluminum plays an essential role for the fire through of SiNx film with a refractive index of 2.5, and the thickness of the aluminum deposited on the SiNx film with a refractive index of 2.5 is 2 μm. This means that fire-through can occur.
上述したように、アルミ蒸着膜は、アルミニウム100%なので、ほぼ「ガラスフリットを含まないアルミペースト」と等価と考えてよい。本実験結果から、ガラスフリットを含まないアルミペーストが、屈折率2.5のSiNx膜に対するファイヤースルー性能を示すことを予測することができる。 As described above, since the aluminum deposited film is 100% aluminum, it can be considered to be equivalent to “aluminum paste not including glass frit”. From this experimental result, it can be predicted that an aluminum paste containing no glass frit exhibits a fire-through performance with respect to a SiNx film having a refractive index of 2.5.
さらに、アルミペーストにSiNx膜をファイヤースルーさせる場合、焼成後の裏面電極部分におけるアルミニウムの濃度に関しては、Al2O3膜をファイヤースルーさせる場合と同様の議論が成立すると考えることができる。従って、アルミニウムペーストに屈折率2.5のSiNx膜をファイヤースルーさせる場合にも、焼成後の裏面電極部分におけるアルミニウムの濃度の下限値は85%となり、また、上限値は100%となる。 Further, when the SiNx film is fire-through into the aluminum paste, it can be considered that the same argument as in the case where the Al 2 O 3 film is fire-through is established with respect to the aluminum concentration in the back electrode portion after firing. Accordingly, even when a SiNx film having a refractive index of 2.5 is fired through the aluminum paste, the lower limit value of the aluminum concentration in the back electrode portion after firing is 85%, and the upper limit value is 100%.
(3.サンプルZ1;屈折率2.0のSiNx膜に対するファイヤースルー性能)
サンプルZ1の作製プロセスでは、まず、プラズマCVD法を用いて、シリコン基板上にSiNx膜を堆積した。堆積時のシリコン基板の温度は450℃、RF電力密度は0.086W/cm2、RF周波数は13.56Mhz、圧力は100Paに設定した。これらの堆積条件は、屈折率2.5のSiNx膜の前記堆積条件と同一である。なお、SiNx膜の屈折率が2.0となるように、NH3ガスおよびSiH4ガスの流量比を、NH3:SiN4=2:1に設定した。
(3. Sample Z1; Fire-through performance for SiNx film having a refractive index of 2.0)
In the manufacturing process of the sample Z1, first, a SiNx film was deposited on a silicon substrate by using a plasma CVD method. The temperature of the silicon substrate during deposition was set to 450 ° C., the RF power density was set to 0.086 W / cm 2 , the RF frequency was set to 13.56 Mhz, and the pressure was set to 100 Pa. These deposition conditions are the same as those for the SiNx film having a refractive index of 2.5. The flow rate ratio of NH 3 gas and SiH 4 gas was set to NH 3 : SiN 4 = 2: 1 so that the refractive index of the SiNx film was 2.0.
次に、フォトリソグラフィー法を用いて、SiNx膜に開口部を設け、シリコン基板を露出させた。続いて、露出した開口部を含むSiNx膜の領域にアルミペーストを印刷した後、中間生成物を焼成した。以上で、サンプルZ1が完成した。その後、塩酸を用いて、サンプルZ1から、アルミペーストを印刷した部分に形成された金属部を除去した。そして、金属部を除去したサンプルZ1を顕微鏡で観察した。 Next, an opening was provided in the SiNx film using a photolithography method to expose the silicon substrate. Subsequently, an aluminum paste was printed on the region of the SiNx film including the exposed opening, and then the intermediate product was baked. Thus, the sample Z1 was completed. Then, the metal part formed in the part which printed the aluminum paste was removed from the sample Z1 using hydrochloric acid. And sample Z1 which removed the metal part was observed with the microscope.
図9に、顕微鏡を通して観察したサンプルZ1の写真を示す。図9では、SiNx膜において、印刷処理時にアルミペーストが塗布された領域HLを点線で囲っている。また、領域HLの更に中心部にある領域UDは、SiNx膜にフォトリソグラフィー法を用いて開口部を設けた部分である。領域UDに於いては、アルミペーストの印刷跡にシリコン基板が露出しており、シリコンとアルミの合金層ができている。ここで、焼成処理時に、アルミペーストがSiNx膜をファイヤースルーしたならば、アルミペーストの塗布された全領域、すなわち点線で囲まれた領域HLから、SiNx膜が消失していなければならない。しかしながら、図9からわかるように、点線で囲まれた領域HLのうち、開口部の外側の領域には、SiNx膜が残っており、さらには、同領域のSiNx膜には、ダメージさえも見られない。以上のことから、アルミペーストは、屈折率2.0のSiNx膜をファイヤースルーすることが不可能であること、本膜を用いて裏面パッシベーション太陽電池を作製しようとすれば、SiNx膜の開口が不可欠であることが判った。 FIG. 9 shows a photograph of sample Z1 observed through a microscope. In FIG. 9, in the SiNx film, a region HL where the aluminum paste is applied during the printing process is surrounded by a dotted line. Further, the region UD at the center of the region HL is a portion where an opening is provided in the SiNx film using a photolithography method. In the region UD, the silicon substrate is exposed on the print mark of the aluminum paste, and an alloy layer of silicon and aluminum is formed. Here, if the aluminum paste fires through the SiNx film during the firing process, the SiNx film must disappear from the entire area where the aluminum paste is applied, that is, the area HL surrounded by the dotted line. However, as can be seen from FIG. 9, in the region HL surrounded by the dotted line, the SiNx film remains in the region outside the opening, and even the SiNx film in the region is not even damaged. I can't. From the above, it is impossible for the aluminum paste to fire through a SiNx film having a refractive index of 2.0, and if a backside passivation solar cell is produced using this film, the opening of the SiNx film is It turned out to be essential.
(4.その他の実験)
発明者らは、上記のサンプルX1、サンプルY1、およびサンプルZ1を用いた実験の他に、屈折率2.3、2.4、2.7、3.1の各SiNx膜に対するアルミペーストのファイヤースルー性能を調査するための実験も行った。
(4. Other experiments)
In addition to the experiment using the sample X1, the sample Y1, and the sample Z1, the inventors have made a fire of aluminum paste for each SiNx film having a refractive index of 2.3, 2.4, 2.7, and 3.1. Experiments to investigate through performance were also conducted.
図10に、上記の各屈折率のSiNx膜のサンプルに関する実験の結果を示す。図10において、マルはファイヤースルー性能が高いことを示し、三角はファイヤースルー性能がやや認められることを示し、バツはファイヤースルー性能が低いことを示す。図10から、アルミペーストは、屈折率2.4未満のSiNx膜をファイヤースルーすることが不可能であることがわかる。一方、アルミペーストは、屈折率2.4以上、特に、屈折率2.5以上のSiNx膜をファイヤースルーすることが可能である。従って、SiNx膜の屈折率は、2.4以上であることが好ましく、2.5以上であることがより好ましい。 FIG. 10 shows the results of an experiment relating to the sample of the SiNx film having each refractive index. In FIG. 10, a circle indicates that the fire-through performance is high, a triangle indicates that the fire-through performance is slightly recognized, and a cross indicates that the fire-through performance is low. FIG. 10 shows that the aluminum paste cannot fire through a SiNx film having a refractive index of less than 2.4. On the other hand, the aluminum paste can fire through a SiNx film having a refractive index of 2.4 or higher, particularly a refractive index of 2.5 or higher. Therefore, the refractive index of the SiNx film is preferably 2.4 or more, and more preferably 2.5 or more.
なお、発明者らは、3.1を超える屈折率を有するSiNx膜に対するアルミペーストのファイヤースルー性能を研究する価値は無いと判断し、実験を行わなかった。その理由は、SiNx膜の屈折率が大き過ぎる場合、SiNx膜には、太陽電池の裏面パッシベーション膜としての機能の面で問題が生じるためである。より詳細には、SiNx膜の屈折率が大き過ぎる場合、SiNx膜内部での光吸収量が大きくなるので、SiNx膜での光の反射率が低下する。SiNx膜に吸収された太陽光、および、SiNx膜で反射しなかった太陽光は、太陽電池の電気的出力に寄与しないので、SiNx膜の屈折率が大き過ぎることは、太陽電池の変換効率の観点から望ましくないことになる。 The inventors determined that it was not worth studying the fire-through performance of the aluminum paste for the SiNx film having a refractive index exceeding 3.1, and did not conduct an experiment. The reason is that when the refractive index of the SiNx film is too large, the SiNx film has a problem in terms of the function as the back surface passivation film of the solar cell. More specifically, if the refractive index of the SiNx film is too large, the amount of light absorption inside the SiNx film increases, and the reflectance of light in the SiNx film decreases. The sunlight absorbed by the SiNx film and the sunlight not reflected by the SiNx film do not contribute to the electrical output of the solar cell, so that the refractive index of the SiNx film is too large, This is undesirable from a point of view.
(補足;従来の太陽電池800、900の作製プロセス)
以下に、補足として、従来の太陽電池800および太陽電池900の作製プロセスをそれぞれ説明する。太陽電池800および太陽電池900の作製プロセスは、太陽電池100の作製プロセスと比較して、S1〜S4の工程は同じであり、S5に対応する工程以降が異なる。
(Supplementary: Manufacturing process of conventional
In the following, as a supplement, manufacturing processes of the conventional
(1.従来の裏面パッシベーション型太陽電池800の作製プロセス)
図11を用いて、従来の裏面パッシベーション型太陽電池800(以下では、太陽電池800と呼ぶ)の作製プロセスを説明する。図11は、太陽電池800の作製プロセスを示す工程図である。太陽電池800の作製プロセスは、前述した太陽電池100の作製プロセスと比較した場合、以下の第一の相違点および第二の相違点において相違する。太陽電池800の作製プロセスのその他の工程は、太陽電池100の作製プロセスの対応する工程と同じである。
(1. Manufacturing process of conventional backside passivation solar cell 800)
A manufacturing process of a conventional back surface passivation type solar cell 800 (hereinafter referred to as a solar cell 800) will be described with reference to FIG. FIG. 11 is a process diagram showing a manufacturing process of the
第1の相違点;太陽電池800の作製プロセスは、太陽電池100の製造方法と比較して、S5(図3参照)に対応する工程、すなわち裏面パッシベーション膜825を形成する工程において、同膜の第二層目の作製方法が異なる。すなわち、太陽電池800の作製プロセスにおいて、裏面パッシベーション膜825として、シリコン基板820に直接接する第一層に太陽電池100と同じAl2O3を堆積し、その上に屈折率2.0のSiNxを堆積し、これにより「Al2O3膜/SiNx膜」の複合膜構造を作製する。太陽電池100に使用された第二層目の高屈折率SiNx(屈折率2.5)とは異なり、太陽電池800に使用される屈折率2.0のSiNx膜は、太陽電池のパッシベーション膜として一般的に使用されるものである。第二層目SiNxの堆積処理は、汎用の平行平板型プラズマCVD法を用いて行う。堆積時の条件は以下のとおりである。ガス流量:SiH4/NH3/N2=25/50/300SCCM、圧力:100Pa、RF電力密度:0.086W/cm2、基板温度:450℃。膜厚:100nm。
First difference: The manufacturing process of the
第2の相違点;さらに、太陽電池800の作製プロセスは、太陽電池100の製造方法と比較して、S6〜S8(図3参照)に対応する工程、すなわち裏面電極828を作製する工程が異なる。屈折率2.0のSiNx膜はアルミペーストに対するファイヤースルー性能を有さないため、太陽電池800の裏面電極828は、ファイヤースルー技術を用いて作製することはできない。そのため、太陽電池800の作製プロセスにおいて、太陽電池100のS6に対応する工程では、フォトリソ法を用いて、裏面パッシベーション膜825に開口部825aを設けた(S106)後、開口部825a内に裏面電極828を設ける(S107)。裏面電極828とシリコン基板820とが接する部位には、拡散現象により、p+層829が形成される。
Second difference: Furthermore, the manufacturing process of the
S106のように、フォトリソ法を用いて裏面パッシベーション膜に開口部を設ける処理は、実験室で裏面パッシベーションセルを作製しようとする際には、最も従来的且つ常套的に実施される。しかしながら、この処理は、工数が多く、かつ、高価な装置と設備を必要とするため、太陽電池800を量産する際に実施することは非現実的である。
The process of providing an opening in the back surface passivation film using the photolithography method as in S106 is most conventionally and routinely performed when attempting to manufacture a back surface passivation cell in the laboratory. However, since this process requires many man-hours and requires expensive equipment and equipment, it is impractical to carry out the
なお、太陽電池800の作製プロセスでは、S107の後、中間生成物の焼成を行う(S108)。これにより、太陽電池100の作製プロセスにおけるS7(図3参照)を実施した後の中間生成物と同等な中間生成物が完成する。その後、裏面パッシベーション膜825上にアルミニウム膜826を形成し(S109)、最後に、太陽電池800の受光面側に主面電極827を形成する(S110)。なお、S109およびS110は、太陽電池100の製造方法におけるS8〜S9と同じ工程である。以上で、太陽電池800が完成する。
In the manufacturing process of the
(2.従来のアルミBSF型太陽電池900の作製プロセス)
ここでは、図12を用いて、従来のアルミBSF型太陽電池900(以下では、太陽電池900と呼ぶ)の作製プロセスを説明する。図12は、太陽電池900の作製プロセスを示す工程図である。太陽電池900の製造方法は、太陽電池100の製造方法とは、以下の点において相違する。
(2. Manufacturing process of conventional aluminum BSF solar cell 900)
Here, a manufacturing process of a conventional aluminum BSF solar cell 900 (hereinafter referred to as solar cell 900) will be described with reference to FIG. FIG. 12 is a process diagram showing a manufacturing process of the
相違点;太陽電池900の作製プロセスには、太陽電池100の製造方法におけるS5の工程、すなわち、裏面パッシベーション膜を形成する工程が存在しない。太陽電池100の製造方法では、S4(図2参照)の後、裏面パッシベーション膜を形成せずに、シリコン基板920の裏面全面に、アルミペースト(ペーストの状態の裏面電極928)を塗布する(S205)。その後、中間生成物をアニールする(S206)。これにより、シリコン基板920と裏面電極928との間には、p+層929が形成される。これで、太陽電池900の裏面は完成する。最後に、太陽電池900の受光面側に、太陽電池100の主面電極27の形成方法と同様の方法で、主面電極927を形成する(S207)。以上で、太陽電池900が完成する。
Difference: The manufacturing process of the
〔実施形態2〕
前記実施形態では、太陽電池100の製造方法のS8(図3参照)において、真空蒸着法を用いて、裏面パッシベーション膜25上にアルミニウム膜26を形成した。一方、本実施形態では、S8に対応する工程において、スパッタ法を用いて、裏面パッシベーション膜25上にアルミニウム膜26を形成する。
[Embodiment 2]
In the embodiment, in S <b> 8 (see FIG. 3) of the method for manufacturing the
スパッタ法は、真空蒸着法と比較して、(i)アルミニウム膜26の原料となる粒子のエネルギーが大きいので、裏面パッシベーション膜25への粒子の拡散力が大きい、(ii)堆積時間を制御するだけで、膜厚を高精度に制御することができるという利点を有する。その他にも、(iii) 裏面パッシベーション膜25が大面積であっても、裏面パッシベーション膜25全体の上に、均一な膜厚のアルミニウム膜26を形成することができる、などの点で優れている。
Compared with the vacuum vapor deposition method, the sputtering method (i) has a larger energy of particles as a raw material of the
〔実施形態3〕
前記実施形態2では、散点状(図7の(a)参照)に配置された複数の裏面電極28同士を接続するために、裏面パッシベーション膜25上にアルミニウム膜26を形成する方法を説明した。一方、本実施形態では、太陽電池100の製造方法のS8に対応する工程において、接着材を用いて、金属箔を裏面パッシベーション膜25上に接着する。ここで、裏面パッシベーション膜25と金属箔とを接着する際、裏面パッシベーション膜25の全面に接着材を塗布する必要はなく、例えば、裏面パッシベーション膜25の表面の4コーナーの近傍へ接着材を点付けしてもよい。裏面パッシベーション膜25(太陽電池100)と金属箔とは、後に、太陽電池1をモジュール化するモジュール化プロセスのラミネート工程において、強固に圧着される。
[Embodiment 3]
In the second embodiment, the method of forming the
本実施形態の方法は、真空蒸着法やスパッタ法では不可欠な真空のプロセスが不要となるので、設備管理の負荷が低減するというメリットを有する。その他にも、裏面電極28の電気抵抗が低下する等のメリットを有する。
The method of this embodiment has the advantage that the burden of equipment management is reduced because a vacuum process that is indispensable in vacuum deposition and sputtering is not required. In addition, there is a merit that the electrical resistance of the
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る太陽電池(100)は、不純物の拡散した拡散層(p+層29)が形成されたp型半導体基板(シリコン基板20)と、前記p型半導体基板の表面上に形成されたパッシベーション膜(裏面パッシベーション膜25)と、前記パッシベーション膜を貫通して、前記拡散層と電気的に接続している電極(裏面電極28)と、を備え、前記電極には、材料として、アルミニウムが含まれており、前記拡散層には、前記不純物として、前記電極に含まれるアルミニウムが拡散しており、前記パッシベーション膜は、酸化アルミニウム膜(Al2O3膜)および窒化シリコン膜(SiNx膜)を含む積層膜構造を有しており、前記窒化シリコン膜の屈折率は2.4以上かつ3.1以下である構成である。
[Summary]
A solar cell (100) according to aspect 1 of the present invention is formed on a p-type semiconductor substrate (silicon substrate 20) on which a diffusion layer (p + layer 29) in which impurities are diffused is formed, and on the surface of the p-type semiconductor substrate. A passivation film (back surface passivation film 25) and an electrode (back surface electrode 28) that penetrates the passivation film and is electrically connected to the diffusion layer. Aluminum is contained, aluminum contained in the electrode is diffused as the impurity in the diffusion layer, and the passivation film includes an aluminum oxide film (Al 2 O 3 film) and a silicon nitride film (SiNx). The silicon nitride film has a refractive index of 2.4 or more and 3.1 or less.
上記の構成によれば、窒化シリコン膜の屈折率は2.4以上かつ3.1以下である。発明者らが実証した通り、裏面電極に含まれるアルミニウムは、酸化アルミニウム膜だけでなく、屈折率2.4以上の窒化シリコン膜もファイヤースルーすることに重要な役割を果たしている。 According to said structure, the refractive index of a silicon nitride film is 2.4 or more and 3.1 or less. As demonstrated by the inventors, the aluminum contained in the back electrode plays an important role in not only the aluminum oxide film but also the silicon nitride film having a refractive index of 2.4 or more.
そのため、上記の構成の太陽電池の電極は、例えば、アルミニウムを含むペーストをパッシベーション膜上に印刷してできる中間生成物を焼成することにより作製することができる。すなわち、上記の構成の太陽電池の電極は、従来の太陽電池の電極のようには、パッシベーション膜を開口して、開口内に電極を設ける工程を行うことなく、作製することができる。従って、上記の構成の太陽電池は、従来の太陽電池に比べて、格段に簡略化された製造方法で作製することができる。 Therefore, the electrode of the solar cell having the above-described configuration can be produced, for example, by firing an intermediate product formed by printing a paste containing aluminum on a passivation film. That is, the electrode of the solar cell having the above-described configuration can be manufactured without performing the step of opening the passivation film and providing the electrode in the opening, unlike the electrode of the conventional solar cell. Therefore, the solar cell having the above-described configuration can be manufactured by a manufacturing method greatly simplified as compared with the conventional solar cell.
本発明の態様2に係る太陽電池(100)は、上記態様1において、前記酸化アルミニウム膜が前記p型半導体基板(シリコン基板20)の表面と接している構成であってもよい。 The solar cell (100) according to the second aspect of the present invention may be configured such that, in the first aspect, the aluminum oxide film is in contact with the surface of the p-type semiconductor substrate (silicon substrate 20).
上記の構成によれば、酸化アルミニウム膜が、p型半導体基板とパッシベーション膜との間の界面に負の固定電荷を与えるので、パッシベーション膜界面と電極との間で生じるパラサイティックシャンティング現象の発生が抑制される。これにより、パラサイティックシャンティング現象を原因とする太陽電池の特性劣化を低減することができる。 According to the above configuration, since the aluminum oxide film gives a negative fixed charge to the interface between the p-type semiconductor substrate and the passivation film, the parasite shunting phenomenon that occurs between the passivation film interface and the electrode is prevented. Occurrence is suppressed. As a result, it is possible to reduce the deterioration of the characteristics of the solar cell caused by the parasite shunting phenomenon.
本発明の態様3に係る太陽電池(100)は、上記態様1または2において、前記電極(裏面電極28)には、85重量%以上かつ100重量%以下のアルミニウムが含まれている構成であってもよい。
The solar cell (100) according to Aspect 3 of the present invention is the configuration according to
上記の構成において、パッシベーション膜を貫通し、拡散層と電気的に接続する電極をアルミニウムを主要な成分とする材料によって形成する場合、一般に、焼成工程を実施する。電極に85重量%以上かつ100重量%以下のアルミニウムが含まれている構成では、焼成工程によって、十分な量のアルミニウムが、パッシベーション膜を貫通し、半導体基板中に拡散する。これにより、アルミニウムを十分に含む拡散層を形成することができる。 In the above configuration, when the electrode that penetrates the passivation film and is electrically connected to the diffusion layer is formed of a material containing aluminum as a main component, a firing step is generally performed. In the configuration in which the electrode contains 85 wt% or more and 100 wt% or less of aluminum, a sufficient amount of aluminum penetrates the passivation film and diffuses into the semiconductor substrate by the baking process. Thereby, a diffusion layer sufficiently containing aluminum can be formed.
なお、電極に85重量%以上100重量%未満のアルミニウムが含まれている構成では、アルミニウムとガラスフリットを主成分とするアルミペーストを、上記材料として選択することができる。一方、電極に100重量%のアルミニウムが含まれている構成では、ガラスフリットを含まないアルミペーストが、上記材料として選択される。 When the electrode contains 85 wt% or more and less than 100 wt% of aluminum, an aluminum paste mainly composed of aluminum and glass frit can be selected as the material. On the other hand, when the electrode contains 100% by weight of aluminum, an aluminum paste containing no glass frit is selected as the material.
本発明の態様4に係る太陽電池(100)は、上記態様1〜3のいずれかにおいて、前記拡散層(p+層29)の導電型がp型であってもよい。 In the solar cell (100) according to Aspect 4 of the present invention, in any one of Aspects 1 to 3, the conductivity type of the diffusion layer (p + layer 29) may be p-type.
上記の構成によれば、パッシベーション膜に含まれた酸化アルミニウム膜が、p型半導体基板とパッシベーション膜との界面に負の固定電荷を与えるので、p型半導体基板内で発生した電子および正孔のうち、正孔が上記界面に引き寄せられる。その結果、p型拡散層内と、上記界面の近傍との両者において、高密度となるキャリアはどちらも正孔となる。これにより、パッシベーション膜を貫通して設けられている前記電極の近傍において、電子と正孔との再結合が起こりにくくなるので、光電変換効率を向上させることができる。 According to the above configuration, since the aluminum oxide film included in the passivation film gives a negative fixed charge to the interface between the p-type semiconductor substrate and the passivation film, electrons and holes generated in the p-type semiconductor substrate Of these, holes are attracted to the interface. As a result, both high-density carriers are holes in both the p-type diffusion layer and in the vicinity of the interface. Thereby, recombination of electrons and holes hardly occurs in the vicinity of the electrode provided through the passivation film, so that the photoelectric conversion efficiency can be improved.
本発明の態様5に係る太陽電池(100)の製造方法は、態様1〜4に係る太陽電池の製造方法であって、前記パッシベーション膜上に、アルミニウムを含む前記電極を形成するためのペーストを印刷する印刷ステップと、上記印刷ステップにより生成された中間生成物を焼成して、これにより、前記ペーストに前記パッシベーション膜をファイヤースルーさせて、前記ペーストと前記p型半導体基板とを電気的に接続する焼成ステップとを含む構成である。
The manufacturing method of the solar cell (100) which concerns on
上記の各態様に係る太陽電池では、窒化シリコン膜の屈折率は2.4以上かつ3.1以下である。発明者らが実証した通り、アルミニウムを含む電極のペーストは、酸化アルミニウム膜だけでなく、屈折率2.4以上の窒化シリコン膜もファイヤースルーすることができる。 In the solar cell according to each of the above embodiments, the refractive index of the silicon nitride film is 2.4 or more and 3.1 or less. As demonstrated by the inventors, an electrode paste containing aluminum can fire through not only an aluminum oxide film but also a silicon nitride film having a refractive index of 2.4 or more.
そのため、上記の構成の太陽電池の電極は、従来の太陽電池の電極のようには、パッシベーション膜を開口して、開口内に電極を設ける工程を行うことなく、作製することができる。従って、態様5に係る太陽電池(100)の製造方法によれば、従来の太陽電池の製造方法に比べて、格段に簡略化された製造方法を提供することができる。
Therefore, the electrode of the solar cell having the above-described configuration can be manufactured without performing the process of opening the passivation film and providing the electrode in the opening, unlike the electrode of the conventional solar cell. Therefore, according to the manufacturing method of the solar cell (100) which concerns on
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。 The present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications are possible within the scope shown in the claims, and embodiments obtained by appropriately combining technical means disclosed in different embodiments. Is also included in the technical scope of the present invention. Furthermore, a new technical feature can be formed by combining the technical means disclosed in each embodiment.
本発明は、太陽電池に利用することができる。 The present invention can be used for solar cells.
100 太陽電池
20 p型シリコン基板(p型半導体基板)
25 裏面パッシベーション膜(パッシベーション膜)
28 裏面電極(電極)
29 p+層(拡散層)
100 solar cell 20 p-type silicon substrate (p-type semiconductor substrate)
25 Back surface passivation film (passivation film)
28 Back electrode (electrode)
29 p + layer (diffusion layer)
Claims (5)
前記p型半導体基板の表面上に形成されたパッシベーション膜と、
前記パッシベーション膜を貫通して、前記拡散層と電気的に接続している電極と、を備え、
前記電極には、材料として、アルミニウムが含まれており、
前記拡散層には、前記不純物として、前記電極に含まれるアルミニウムが拡散しており、
前記パッシベーション膜は、酸化アルミニウム膜および窒化シリコン膜を含む積層膜構造を有しており、
前記窒化シリコン膜の屈折率は2.4以上かつ3.1以下である
ことを特徴とする太陽電池。 A p-type semiconductor substrate on which a diffusion layer in which impurities are diffused is formed;
A passivation film formed on the surface of the p-type semiconductor substrate;
An electrode that penetrates the passivation film and is electrically connected to the diffusion layer,
The electrode contains aluminum as a material,
In the diffusion layer, aluminum contained in the electrode is diffused as the impurity,
The passivation film has a laminated film structure including an aluminum oxide film and a silicon nitride film,
The solar cell according to claim 1, wherein the silicon nitride film has a refractive index of 2.4 or more and 3.1 or less.
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。 The solar cell according to claim 1, wherein the aluminum oxide film is in contact with the surface of the p-type semiconductor substrate.
ことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池。 The solar cell according to claim 1 or 2, wherein the electrode contains 85 wt% or more and 100 wt% or less of aluminum.
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池。 The solar cell according to any one of claims 1 to 3, wherein the conductivity type of the diffusion layer is p-type.
前記パッシベーション膜の上に、アルミニウムを含む前記電極を形成するためのペーストを印刷する印刷ステップと、
上記印刷ステップにより生成された中間生成物を焼成して、これにより、前記ペーストに前記パッシベーション膜をファイヤースルーさせて、前記ペーストと前記p型半導体基板とを電気的に接続する焼成ステップとを含む
ことを特徴とする太陽電池の製造方法。 It is a manufacturing method of the solar cell of any one of Claims 1-4,
A printing step of printing a paste for forming the electrode containing aluminum on the passivation film;
Firing the intermediate product generated by the printing step, thereby causing the paste to fire through the passivation film and electrically connecting the paste and the p-type semiconductor substrate. A method for manufacturing a solar cell.
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