JP2015047327A - 遊技機 - Google Patents

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JP2015047327A JP2013180854A JP2013180854A JP2015047327A JP 2015047327 A JP2015047327 A JP 2015047327A JP 2013180854 A JP2013180854 A JP 2013180854A JP 2013180854 A JP2013180854 A JP 2013180854A JP 2015047327 A JP2015047327 A JP 2015047327A
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Gen Okamura
鉉 岡村
秀明 佐々木
Hideaki Sasaki
秀明 佐々木
隆将 鈴木
Takamasa Suzuki
隆将 鈴木
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Abstract

【課題】遊技者の利益を好適に担保すること。
【解決手段】スロットマシンは、複数種類の図柄を複数列で変動表示させることが可能な可変表示装置を備えている。この可変表示装置において所定の再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合に、次ゲームを無償で遊技できる再遊技の権利を付与する。ここで、再遊技入賞図柄の組合せが停止した後、遊技者が再遊技を行うことなく遊技の終了又は終了に向けた所定の終了関係動作が行われた場合に、再遊技が行われることなく終了されることを抑制するための抑制処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
再遊技の特典を付与するスロットマシン等の遊技機では、再遊技の特典が付与された場合、再遊技の特典が付与されたゲームでベットされていた数のメダルが次回ゲームのために自動的にベットされるため、遊技者は新たにメダルをベットすることなく遊技を実行することができる。
かかる遊技機では変則的な有効ラインを採用したものや、再遊技の入賞図柄を複数種類の図柄の組合せとしたものがあり、これにより多様な遊技性が実現されている(例えば特許文献1参照)。
特開2013−106677号公報
しかしながら、このようなスロットマシンでは、再遊技が入賞した場合であっても、遊技者がそのことに気づかないまま外れ等と勘違いして遊技を終了してしまうことが懸念される。
そこで、本発明は、かかる事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者の利益を好適に担保することを目的とする。
請求項1記載の発明は、
複数種類の図柄を複数列で変動表示させることが可能な可変表示装置と、
前記可変表示装置において所定の再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合に、次ゲームを無償で遊技できる再遊技の権利を付与する再遊技権利付与手段と、
前記再遊技入賞図柄の組合せが停止した後、遊技者が再遊技を行うことなく遊技の終了又は終了に向けた所定の終了関係動作が行われた場合に、遊技者による前記終了関係動作に応じて再遊技が行われることなく終了されることを抑制するための抑制処理を行う抑制手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、遊技者の利益を好適に担保することが可能となる。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの前面扉閉鎖状態における斜視図である。 スロットマシンの前面扉開放状態における斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの表示部に表示される図柄と組合せラインとの関係を示す図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 スロットマシンの電気的構成図である。 主制御装置により実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置により実行される通常処理を示すフローチャートである。 主制御装置により実行される開始待ち処理を示すフローチャートである。 主制御装置により実行されるベット数設定処理を示すフローチャートである。 主制御装置により実行される第1クレジットベット処理を示すフローチャートである。 主制御装置により実行される第2クレジットベット処理を示すフローチャートである。 主制御装置により実行される第3クレジットベット処理を示すフローチャートである。 主制御装置により実行されるベット解除処理を示すフローチャートである。 主制御装置により実行される抽選処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 主制御装置により実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置により実行される払出判定処理を示すフローチャートである。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す図である。 ベル当選時におけるリールの停止制御を説明するための説明図である。 特殊再遊技当選時におけるリールの停止制御を説明するための説明図である。 主制御装置により実行されるBB状態処理を示すフローチャートである。 表示 制御装置により実行される状態コマンド処理を示すフローチャートである。 表示制御装置により実行される抽選結果コマンド処理を示すフローチャートである。 補助表示部における演出を説明するための説明図である。 補助表示部において押順報知演出を実行するタイミングを説明するためのタイミングチャートである。 表示制御装置により実行される報知抽選処理を示すフローチャートである。 表示制御装置により実行される入賞結果コマンド処理を示すフローチャートである。 表示制御装置により実行される報知中処理を示すフローチャートである。 表示制御装置により実行される停止指令コマンド処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における、主制御装置により実行される通常処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における、スロットマシンの正面図である。 第3の実施形態における、スロットマシンの電気的構成図である。 第3の実施形態における、主制御装置により実行される通常処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における、スタートレバーを含むスイッチ装置を示した断面斜視図である。 第3の実施形態における、スタートレバーが連動する機構を簡略化して示した図である。 第4の実施形態における、スタートレバーが連動する機構を簡略化して示した図である。 スタートレバーに対するリンク部材の連結構造を示した図である。 精算スイッチ部分を模式的に示した筐体断面図である。
(第1の実施形態)
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示部26L,26M,26Rが横並びに形成されている。なお、各表示部26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示部としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示部26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示部26L,26M,26Rを通して外部から視認可能な状態となっている。リール32L,32M,32Rが回転した場合、例えば各表示部26L,26M,26Rを通して見えるリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動するように構成されている。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)が与えられることにより1回転するように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールが1回転したことを検出したリールインデックスセンサからは、その検出毎に後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。主制御装置101では、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの回転位置が1回転毎に確認されるとともに、その回転位置について補正が行われる。すなわち、主制御装置101では、励磁パルス数にズレが生じていた場合には、基準値を示すインデックスセンサからの検出信号に基づきカウント値がリセットされる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その円周方向に、識別情報としての図柄が複数個(本実施形態では21個)等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101では、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示部26L,26M,26R部分に位置する図柄が確認されたり、表示部26L,26M,26R部分に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示部26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「青ベル」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「青7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「チェリー」図柄(例えば、中リール32Mの16番目)、の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示部26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示部26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、計4本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図7に示すように、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの上段図柄を結んだ第1ラインL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの下段図柄を結んだ第2ラインL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの上段図柄を結んだ第3ラインL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの下段図柄を結んだ第4ラインL4と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
図8には、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典とが示されている。なお以下では、各入賞となる図柄の組合せを単に入賞図柄の組合せともいう。例えば、チェリー入賞となる図柄の組合せをチェリー入賞図柄の組合せともいう。また、各入賞図柄の組合せを構成する各リール32L,32M,32Rの図柄を入賞図柄ともいう。例えば、第3特殊ベル入賞図柄とは、左リール32Lにおいては「リプレイ」図柄であり、中リール32Mにおいては「白ベル」図柄であり、右リール32Rにおいては「赤ベル」図柄である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、チェリー入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞、一般ベル入賞、第1特殊ベル入賞〜第12特殊ベル入賞がある。中リール32Mの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞として1枚のメダル払出が行われる。すなわち、チェリー入賞の場合には、左リール32Lと右リール32Rについて、有効ライン上に停止する図柄がどのような図柄であっても良い。換言すれば、中リール32Mの「チェリー」図柄と、左リール32L及び右リール32Rの任意の図柄との組合せが有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞が成立する。ここで、中リール32Mの中段は4本の有効ラインが重なる位置であるため、中リール32Mの中段に「チェリー」図柄が停止した場合には、4本全ての有効ライン上にてチェリー入賞が成立することとなり、結果として4(=1×4)枚のメダル払出が行われる。各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1スイカ入賞として5枚のメダル払出が行われる。中リール32Mの「青7」図柄と右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2スイカ入賞として1枚のメダル払出が行われる。すなわち、第2スイカ入賞の場合には、左リール32Lについて有効ライン上に停止する図柄がどのような図柄であっても良い。各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が有効ライン上に停止した場合には、一般ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。また、各リール32L,32M,32Rのうち2つのリールの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が有効ライン上に停止し、残り1つのリールの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、特殊ベル入賞として1枚のメダル払出が行われる。例えば、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1特殊ベル入賞として1枚のメダル払出が行われる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞と第2BB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「青7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、左リール32L及び中リール32Mの「青7」図柄と右リール32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。BB状態に移行すると通常遊技状態と比較して小役の入賞が高まり、遊技者の有利度合いが向上する。
次に、メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、一般再遊技入賞及び特殊再遊技入賞がある。各リール32L,32M,32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には一般再遊技入賞となる。左リール32Lの「リプレイ」図柄、「青7」図柄又は「BAR」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄又は「青7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、特殊再遊技入賞となる。但し、この特殊再遊技入賞が成立する場合には、特殊再遊技入賞図柄の組合せが常に第3ラインL3上に停止するように制御されるため、特殊再遊技入賞に対応する図柄の組合せが第1ラインL1、第2ラインL2、第4ラインL4上に停止することはない。そして、この特殊再遊技入賞が成立した場合には、必ず中段ライン上にベル図柄が停止することとなる。このように特殊再遊技入賞が成立したときにベル図柄を中段ライン上に停止させるのは以下の理由による。
再遊技入賞が成立した場合、遊技者は新たにメダルを賭けることなく再度遊技を行うことができるが、遊技者にとって遊技が進行せずに足止めをされているような感覚となり、遊技者の遊技意欲が減退する原因となっていた。特に本スロットマシン10のように再遊技入賞の確率が高く設定されている遊技機についてはその問題が顕著である。そこで、特殊再遊技入賞が成立する場合には、図8に示すように、複数種類の図柄の組合せからなる特殊再遊技入賞図柄を有効ライン上に停止させるとともに、有効ライン以外の中段ライン上にベル図柄を停止させることで、ベル入賞が成立したように見せかけるようにしている。これにより、遊技者に対して再遊技入賞が頻繁に繰り返されているような感覚を与えることを抑制することができる。
ところで本実施形態では、遊技パネル25の下方左側に本スロットマシン10特有のマルチレバー41が設けられている。マルチレバー41は、従来のスタートレバーに替わるものであり、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作される開始操作手段としての機能の他、貯留記憶された遊技価値を遊技者に返却するために操作される精算操作手段としての機能を兼ね備えたものである。従って、本スロットマシン10においては、従来のスロットマシンには存在していた精算スイッチが不要となっている。
このマルチレバー41は、1つの機構で各リール32L,32M,32Rの回転開始処理と精算処理との異なる2つの処理を実行させるものである。そのため、本実施形態では、後述する主制御装置101により、そうした2つの異なる処理を実行させるための制御が可能な構成になっている。すなわち、2つの処理を実行させるための異なる条件が設定され、各条件を判定することにより対応する処理が実行される。具体的には、設定された規定数のメダルが賭けられていることを条件に、マルチレバー41に対して従来のスタートレバーと同様に任意の方向に傾けたレバー打ち操作が行われた場合に、各リール32L,32M,32Rの回転開始処理が実行される。そして、もう1つは規定数のメダルが賭けられていないことを条件に、マルチレバー41に対してレバー打ち操作が行われた場合に、貯留記憶された遊技価値を遊技者に返却する精算処理が実行される。ただし本実施形態では、精算処理については更に条件を付加し、マルチレバー41のレバー打ち操作状態が所定時間(本実施形態では3秒間)継続されたときに実行されるようにした。これにより、不注意によって行ったレバー打ち操作により精算処理が実行されてしまうことを抑制することができる。
このようにマルチレバー41によって回転開始処理と精算処理との異なる2つの処理を実行させる構成としたのは次のような理由による。つまり、本スロットマシン10では、前述したようにベル入賞が成立したように見せかける構成がとられているため、遊技者が再遊技入賞の成立に気づかないことが考えられる。そして、そのような場合に、遊技者が行う精算操作によって再遊技入賞を実行することなく遊技を終えてしまうおそれがあるため、本スロットマシン10では、精算処理の前に必ず回転開始処理を実行することで、遊技者が見逃した再遊技入賞の実行が行われるようにしたことが、その理由である。
更に具体的に述べれば次のような事実関係がある。先ず、本スロットマシン10では、上述したように、特殊再遊技入賞図柄の組合せとして複数種類の図柄からなる組合せが設定されている一方、全リールの中段にはベル図柄が揃うようにすることで、再遊技入賞の成立していることが分かり難いようになっている。一方、本スロットマシン10は、余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを所定の上限数(メダル50枚分)まで仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有している。ここで、従来の一般的なスロットマシンでは、貯留記憶された仮想メダルを払い出すことができるタイミングとしては、前ゲームが終了してから次ゲームが開始するまでの間であって、且つ再遊技が入賞していない場合に限られていた。そのため本スロットマシン10のように再遊技入賞の成立が分かり難いと、仮想メダルの払い出しが出来ないことに遊技者が戸惑ってしまう。この点については再遊技入賞時であっても仮想メダルの返却を可能とすればよいが、そうすることで、上記理由で示した更なる別の問題が生じることが考えられる。すなわち、遊技者が再遊技入賞の成立に気づかずに精算操作を行い、再遊技を実行することなく遊技を終えてしまうという問題が生じるおそれがある。そこで、本スロットマシン10では、新たにマルチレバー41なるものを設け、その操作に基づき、主制御装置101において、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理と、貯留記憶された遊技価値を遊技者に返却する精算処理との2つの処理を実行させるようにした。
続いて、スロットマシン10には、そうしたマルチレバー41の右側に、各リール32L,32M,32Rの回転を個別に停止させるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止させるリール32L,32M,32Rに対応させて表示部26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。よって、このストップスイッチ42〜44は、リール32L,32M,32Rの回転による図柄の変化を停止させる停止操作手段を構成する。
表示部26L,26M,26Rの下方右側には、遊技媒体であるメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ送られる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に送られ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に送られるようになっている。そこで、貯留用通路47を通ったメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと送られることとなる。一方、排出用通路48を通ったメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと送られて遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯める貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とによって構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52の設定枚数を超えて送られるメダルを受けるための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯まった場合には、オーバーしたメダルが予備タンク54へと送られることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の詰まり解消スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で詰まり解消スイッチ55が操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して作動し、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示部26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚賭けるための第1クレジットベットスイッチ56が設けられており、第1クレジットベットスイッチ56の左方には、仮想メダルを一度に2枚賭けるための第2クレジットベットスイッチ57と、仮想メダルを1枚賭けるための第3クレジットベットスイッチ58とが設けられている。また本実施形態では、各クレジットベットスイッチ56〜58がメダルを賭けるための賭け操作手段としての機能を有するだけでなく、一旦メダルを上限まで賭けた後にその状態を解除するための賭け解除操作手段としての機能も有している。このように構成した理由は、上記マルチレバー41を採用したことにより新たに生じる問題を解決するためである。すなわち、再遊技入賞とは関係の無い単なる遊技開始待ちの状態において、遊技者が規定数のメダルを一旦賭けた後に気が変わってしまい、賭けたメダルを払い戻して遊技を終了したいと考えた場合であっても、規定数のメダルが賭けられた状態でマルチレバー41に対してレバー打ち操作が行われると、精算処理よりも回転開始処理が優先されてしまうので、遊技者の意図しないゲームが開始されてしまうという問題がある。そこで、一旦賭け数を規定数に設定したとしても、その後に当該賭け状態の解除を可能としている。これにより、規定数のメダルを賭けてしまった後でも、遊技者の希望通りに遊技価値を返却することができる。
ところで、こうした賭け解除機能を別構成とはせず、各クレジットベットスイッチ56〜58に兼ね備えさせた理由としては、賭け数を規定数に設定した後にその賭け状態を解除したいと考えた遊技者は、賭け数設定のきっかけとなった各クレジットベットスイッチ56〜58に目がいくと考えられるからである。特に、第1クレジットベットスイッチの内部にはLEDが設けられ、ベット数が規定数未満の状態では例えば「BET」と表示してベット操作(賭け操作)を促す一方、ベット数が規定数以上の状態では例えば「CANCEL」と表示してベットした(賭けた)メダルの返却が可能であることを報知する。このため、ベット数が規定数以上の状態であっても、第1クレジットベットスイッチ56を操作することで規定数以上のメダルがベットされた状態を解除できることが遊技者に容易に伝わる。なお第2、第3クレジットベットスイッチ57,58についても第1クレジットベットスイッチ56と同様にLEDを内部に設け、同様の切替表示をしても良い。
遊技パネル25の表示部26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、マルチレバー41の操作を検出するマルチレバー検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジットベットスイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジットベット検出センサ56a〜58a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、仮想メダル数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図10参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
ところで、本スロットマシン10では、上述したようにマルチレバー41の操作を検出して回転開始処理と精算処理とが制御される。そのためマルチレバー検出センサ41aが設けられ、マルチレバー41の操作によって発信されるマルチレバー検出センサ41aからの検出信号に基づいて開始処理と精算処理とが実行される。ただし、精算処理には更にマルチレバー41のレバー打ち操作状態が所定時間(本実施形態では3秒間)継続されることを要する。そこで、本スロットマシン10には、所定時間を計測するための精算タイマが設けられている。
本スロットマシン10では上述したように、精算操作が従来の専用に設けられた精算スイッチを押下する方式とは全く異なっているため、遊技者に対して精算操作の手順を報知する構成があることが好ましい。遊技場側が精算操作の手順を遊技者に対して教示する手間を軽減することができるからである。そこで、本スロットマシン10では、遊技の開始待ち状態において補助表示部65上で精算操作の手順を報知する構成となっている。具体的には、補助表示部65の右下部分に「開始レバーを3秒間押し続けるとクレジットが精算されます。」と表示する。もちろん、表示場所や表示文はこの態様に限らない。文章でなく、イラストで表現しても良い。また、精算操作の手順を報知する手段として、スピーカ64を利用し、音声で報知しても良い。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図10〜図25のフローチャートを参照しながら説明する。
図10は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a、投入メダル検出センサ45a、払出検出センサ51a等の各種センサ(図9参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算又は加算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図11のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS221に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。そして、ステップS204では前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定し、成立していた場合には、ステップS205にて前回のベット数と同数の仮想メダルを自動ベットする自動ベット処理を行う。なお、自動ベット処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルのベットを行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。自動ベット処理後、又はいずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、ステップS206にて開始待ち処理を行う。
開始待ち処理の終了後、ステップS207のベット数設定処理を行い、その後、ステップS208ではマルチレバー41が操作されたか否かを判定する。マルチレバー41が操作されたと判定した場合にはステップS209にてベット数(賭け数)が遊技の開始に必要な規定数(本実施形態では3)であるか否かを判定する。ベット数が規定数である場合には、遊技を開始すべくステップS216以降の処理を行う。
一方、ベット数が規定数でないと判定された場合には精算処理の実行条件が満たされているか否かを判定すべく、ステップS210〜ステップS212の処理を行う。具体的には、まずステップS210にて精算タイマが作動中であるか否かを判定する。マルチレバー41の操作が検出された時点では精算タイマが未だ作動 していないため、ステップS211にて精算タイマの作動を開始させる。そして、マルチレバー41のレバー打ち操作状態が継続されていれば、その後は精算タイマが作動中であると判定するため、ステップS212に移り、精算タイマが3秒を超えたか否かを判定する。3秒を超えた場合には精算処理の実行条件が満たされるため、ステップS213にて精算処理を行うとともに、ステップS214にて精算タイマをリセットさせる。一方、精算タイマ作動中においてマルチレバー41の操作が中止された場合にはステップS208からステップS215に移る。このとき精算タイマがリセットされ、精算処理の実行条件が未達となるためメダル返却は行われない。
つまり本スロットマシン10は、ベット数が規定数にある状態でマルチレバー41の操作が検出された場合には遊技を開始すべくステップS216以降の処理を行う一方、ベット数が規定数にない状態でマルチレバー41のレバー打ち操作状態が3秒間継続された場合に精算処理を行うように構成されている。このように構成した理由は以下のとおりである。すなわち、再遊技入賞が成立しうるスロットマシン等の遊技機では、再遊技入賞が成立した場合、遊技者は新たにメダルを賭けることなく再度遊技を行うことができるが、遊技者にとって遊技が進行せずに足止めをされているような感覚となり、遊技者の遊技意欲が減退する原因となっていた。特に本スロットマシン10のように再遊技入賞の確率が高く設定されている遊技機についてはその問題が顕著である。そこで、特殊再遊技入賞が成立する場合には、図8に示すように、複数種類の図柄の組合せからなる特殊再遊技入賞図柄を有効ライン上に停止させるとともに、有効ライン以外の中段ライン上にベル図柄を停止させることで、ベル入賞が成立したように見せかけるようにしている。しかしながら、このように構成したことにより再遊技入賞の成立に気づかない遊技者は再遊技を行うことなく精算だけして遊技を終了してしまう可能性がある。そこでこのような事態を抑制すべく、開始操作と精算操作とを行うことが可能なマルチレバー41を採用し、ベット数が規定数にある状態でマルチレバー41が操作された場合には遊技を開始させる一方、ベット数が規定数にない状態でマルチレバー41が操作された場合に精算を可能としている。このため、遊技者が精算するつもりでマルチレバー41を操作した場合であっても、再遊技入賞が成立している状態ではベット数が規定数にあるので再遊技が行われる。よって、再遊技入賞が成立している状態で精算だけが行われて遊技が終了される事態を抑制することができる。また、精算のためには単にマルチレバー41の操作だけでなくレバー打ち状態を3秒間継続させることが条件となっているため、遊技者の操作ミスによって精算が行われてしまうことを抑制できる。
続いて、ステップS216以降の処理について説明する。ステップS216では、上述した第1ラインL1〜第4ラインL4の全ての組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行うとともに、ステップS217ではメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えて投入メダルの受付を禁止、すなわち、メダル投入口45に投入されたメダルが排出用通路48を通過してメダル受け皿50に払い戻されるように弁を切り替えて投入メダルの受付を禁止する。その後、ステップS218の抽選処理、ステップS219のリール制御処理、ステップS220のメダル払出処理、ステップS221のBB状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS206の開始待ち処理について、図12のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、タイマ割込み処理のセンサ監視処理におけるステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、ステップS302にてセンサ異常が発生していると判定した場合には、ステップS303にてスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、ステップS304にてリセットスイッチ72が操作されるまで維持される。エラー状態解除後、又はセンサの読み込み結果が正常である場合には本処理を終了する。
次に、ステップS207のベット数設定処理について、図13のフローチャートに基づき説明する。
ステップS401ではメダル投入口45にメダルが投入されたか否か、すなわち、貯留用通路47に設置された投入メダル検出センサ45aがメダルの投入を検出したか否かを判定する。メダル投入口45にメダルが投入された場合であってもメダル通路切替ソレノイド46aが非励磁状態である場合にはメダルは排出用通路48を通過してメダル受け皿50に払い戻されるので、投入メダル検出センサ45aがメダルを検出することはない。メダルが投入された場合、ステップS402ではベット数が上限に達しているか否かを判定する。上限に達していない場合には、ステップS403にてベット数を1加算してベット数設定処理を終了する。ベット数が上限に達している場合には、ステップS404にて仮想メダル数を1加算しクレジットとして貯留記憶させる。その後、ステップS405では仮想メダル数が上限(本実施形態では50)に達しているか否かを判定し、上限に達している場合には投入メダルの受付を禁止するため、ステップS406にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えることで投入されたメダルが排出用通路48を通過してメダル受け皿50に払い戻されるように弁を切り替える。但し、既に非励磁状態となっている場合にはメダル通路切替ソレノイド46aを切り替えることなくステップS406を終了する。一方、仮想メダル数が上限に達していない場合には投入メダルの受付を許可するため、ステップS407にてメダル通路切替ソレノイド46aを励磁状態に切り替えることで投入されたメダルが貯留用通路47を通って投入メダル検出センサ45aにて検出されるように弁を切り替える。但し、既に励磁状態となっている場合にはメダル通路切替ソレノイド46aを切り替えることなくステップS407を終了する。
ステップS401にてメダルが投入されなかった場合には、ステップS205にて自動ベット処理によりメダルの自動ベットがされたか否かが判定され、自動ベットされている場合にはベット数設定処理を終了する。自動ベットがされていなかった場合には、ステップS409にて第1クレジットベット指令があったか否かを判定する。
第1クレジットベット指令があった場合、ステップS410の第1クレジットベット処理を行う。本スロットマシン10では第1クレジットベットスイッチ56が操作された場合に、この第1クレジットベットスイッチ56に対応して設けられた第1クレジットベット検出センサ56aが賭け操作を検出して第1クレジットベット指令としての信号が主制御装置101に送信される。第1クレジットベット指令がなかった場合には、ステップS411の第2クレジットベット指令があったか否かを判定し、第2クレジットベット指令があった場合には、ステップS412の第2クレジットベット処理を行う。本スロットマシン10では第2クレジットベットスイッチ57が操作された場合に、この第2クレジットベットスイッチ57に対応して設けられた第2クレジットベット検出センサ57aが賭け操作を検出して第2クレジットベット指令としての信号が主制御装置101に送信される。第2クレジットベット指令がなかった場合には、ステップS413の第3クレジットベット指令があったか否かを判定し、第3クレジットベット指令があった場合には、ステップS414の第3クレジットベット処理を行う。本スロットマシン10では第3クレジットベットスイッチ58が操作された場合に、この第3クレジットベットスイッチ58に対応して設けられた第3クレジットベット検出センサ58aが賭け操作を検出して第3クレジットベット指令としての信号が主制御装置101に送信される。第3クレジットベット指令がなかった場合には、ベット数設定処理を終了する。また、第1クレジットベット処理、第2クレジットベット処理、又は第3クレジットベット処理を行った後は、上述したステップS405以降の処理を行う。
次に、ステップS410の第1クレジットベット処理について、図14のフローチャートに基づき説明する。
ステップS501ではベット数が上限である規定数(本実施形態では3)であるか否かを判定する。ベット数が規定数でない場合にはベット数を規定数である3とするためステップS502以降の処理を行う。具体的には、ステップS502にてベットするための仮想メダルが有るか否かを判定し、仮想メダルが有る場合には、まずステップS503にてベット数を1加算して、ステップS504にて仮想メダル数を1減算する。その後ステップS505に移り、ベット数が規定数に達したか否かを判定し、達したと判定された場合には本処理を終了する一方、達していないと判定された場合にはステップS502に戻り、ベット数が規定数に達するか或いは仮想メダルが0になるまでステップS502〜ステップS505の処理を繰り返して本処理を終了する。このため、第1クレジットベットスイッチ56によれば一度にベット数を規定数にすることができる。その一方で、ステップS501にてベット数が規定数であることを判定した場合、すなわち既にベット数が上限である規定数に達している状態でベット操作が行われた場合には、賭けられたメダルを払い戻すべくステップS506にてベット解除処理(賭け解除処理)をした後に本処理を終了する。
次に、ステップS412の第2クレジットベット処理について、図15のフローチャートに基づき説明する。
ステップS601ではベット数が規定数であるか否かを判定する。ベット数が規定数でないと判定された場合には、最大2枚の仮想メダルをベットすべく、ステップS602〜ステップS608の処理を行う。まずステップS602ではベットするための仮想メダルが有るか否かを判定し、仮想メダルが有る場合には、ステップS603にてベット数を1加算して、ステップS604にて仮想メダル数を1減算する。そして、2枚のベット処理が行われたか否かを判定するためにステップS605にてベットカウンタを1加算し、ステップS606にてそのベットカウンタが2であるか否かを判定する。ベットカウンタが2であると判定した場合には2枚の仮想メダルがベットされたことを意味するので、ステップS607にてベットカウンタをリセットしてから本処理を終了する。一方、ベットカウンタが2でないと判定した場合、ステップS608にてベット数が規定数であるかを判定する。ベット数が規定数であると判定した場合には本処理を終了するが、ベット数が規定数でないと判定した場合には、ステップS602に戻り、仮想メダルが0になるか、ベットカウンタが2になるか、ベット数が規定数になるまでステップS602〜ステップS608の処理を繰り返す。その一方で、ステップS601にてベット数が規定数であると判定した場合、すなわち既にベット数が上限であるにもベット操作がされた場合には、賭けられたメダルを払い戻すべくステップS609にてベット解除処理をした後に本処理を終了する。
次に、ステップS414の第3クレジットベット処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
ステップS701ではベット数が規定数であるか否かを判定する。ベット数が規定数でないと判定した場合には、1枚のメダルをベットすべくステップS702〜ステップS704の処理を行う。まず、ステップS702にてベットするための仮想メダルが有るか否かを判定する。そして、仮想メダルが有ると判定された場合にはステップS703にてベット数を加算するとともに、ステップS704にて仮想メダル数を1減算して本処理を終了する。逆に仮想メダルがないと判定された場合にはそのまま本処理を終了する。その一方で、ステップS701にてベット数が規定数であると判定した場合、すなわち既にベット数が規定数であるにも関わらずベット操作がされた場合には、賭けられたメダルを払い戻すべくステップS705にてベット解除処理をした後に本処理を終了する。
次に、ステップS506、ステップS609、ステップS705のベット解除処理について、図17のフローチャートに基づき説明する。
まずステップS901にてベット数を1減算して、ステップS802にて仮想メダル数が上限に達しているか否かを判定し、上限に達していない場合にはステップS803にて仮想メダルを1加算する一方、上限に達している場合にはステップS804にて現実のメダルを1枚払い出すことにより、減算した分のメダルを払い戻す。払い戻し後ステップS805にてベット数が0であるか否か、すなわちベットされたメダルが全て払い戻されたか否かを判定し、ベット数が0であると判定された場合には本処理を終了する一方、ベット数が0でないと判定された場合にはステップS801に戻り、ベット数が0になるまで、ステップS801〜ステップS805の処理が繰り返される。
次に、ステップS218の抽選処理について、図18のフローチャートに基づき説明する。
ステップS901では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、マルチレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、マルチレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、マルチレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを抑制することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、マルチレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS902では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、大別して通常遊技状態、BB状態の2種類の遊技状態を有している。なお、通常遊技状態では、ベルが当選した場合にベルが入賞するための操作順序を報知する報知状態と、報知しない非報知状態とが存在するが、報知状態と非報知状態との間で抽選テーブルは共通とする。そこでステップS902では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」までの6段階で各遊技状態の抽選テーブルが予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの抽選テーブルに基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS902では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図19は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS903ではインデックス値IVを1とし、続くステップS904では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS901にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS905ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS906に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=6のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS906では、チェリーと第2スイカに当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1BB当選フラグ」という。)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2BB当選フラグ」という。)でない場合は、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合には、これら当選フラグは対応するBB入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグと第2BB当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS906では、現在のインデックス値IVが3〜21であればインデックス値IVと対応する当選フラグをセットし、現在のインデックス値IVが1又は2であれば対応する当選フラグをセットしない。つまり、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグが持ち越されているゲームでは、第1BB及び第2BB以外の役に当選した場合には対応する当選フラグをセットする一方、第1BB又は第2BBに当選した場合には対応する当選フラグをセットしない。
ステップS905にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS907にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS908ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS904に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS904では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS905では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図19に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、IV=1の際に当選となる確率は約16400分の1、IV=2の際に当選となる確率は約2050分の1、IV=3の際に当選となる確率は約96.4分の1、IV=4の際に当選となる確率は約262分の1、IV=5の際に当選となる確率は約256分の1、IV=6の際に当選となる確率は約16400分の1、IV=7の際に当選となる確率は約65500分の1である。IV=8〜11の際に当選となる確率はそれぞれ約1310分の1であり、IV=12〜19の際に当選となる確率はそれぞれ約25.7分の1である。IV=20の際に当選となる確率は約7.30分の1であり、IV=21の際に当選となる確率は約3.21分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約4.58分の1である。
ステップS906にて当選フラグをセットした後、又はステップS908にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS909にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S110にて行われる。
そして、ステップS910では、リール停止制御用の停止情報を役の当否判定の結果に基づいて設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。
次に、ステップS219のリール制御処理について、図20のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS1001において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてマルチレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするためのモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定速度の定速回転に達することにより回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転が定速になると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS1002では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS1003に進み、回転中の何れのリールに対応したストップスイッチが操作されたか否か、すなわち何れのストップスイッチ検出センサから停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令の発生があるまではステップS1002に戻ってステップ1003との判定が繰り返されるため、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまでは待機状態となる。停止指令が発生した場合には、ステップS1004にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、何れのストップスイッチが操作されたのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。そして、停止指令コマンドをセットした場合には、次に回転中のリールを停止させるべくステップS1005〜ステップS1011に示す停止制御処理を行う。
ステップS1005では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS1006では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS1006では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS1007では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に対して実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS1008では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しいか否かを判定し、等しいと判定した場合にはステップS1009にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS1010では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS1011にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS1002に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、最初に停止したリールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目とに基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=8〜19の際に当選となった場合、すなわち一般ベルと2種類の特殊ベルについて当選となった場合(図19参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図21は、IV=8〜19の際にセットされる当選フラグと、ストップスイッチ42〜44の操作順序と、成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えばIV=12と対応する当選フラグ「12」がセットされている場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第1特殊ベル入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に一般ベル入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第9特殊ベル入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
ここで、各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、左リール32Lと右リール32Rにおいては上段と下段に有効ラインが設定され、中リール32Mにおいては中段に有効ラインが設定される。このため、左リール32Lと右リール32Rに関しては、同種図柄同士の間隔が6図柄以下で配置されていればストップスイッチ42,44の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができ、中リール32Mに関しては、同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されていればストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。左リール32Lには、「リプレイ」図柄、「青年」図柄及び「スイカ」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mには、「リプレイ」図柄と「青年」図柄が同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されており、右リール32Rには、「リプレイ」図柄と「青年」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されている。このため、上記各図柄が当選図柄となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず有効ライン上に当選図柄を停止させることができる。一方、「赤ベル」図柄や「白ベル」図柄等の他の図柄に関しては、上記間隔以上に離れた区間が形成されるようにして配置されているため、有効ライン上に停止させるためには遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
IV=12の際に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1特殊ベル入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lには、第1特殊ベル図柄たる「リプレイ」図柄が、同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段又は下段に「リプレイ」図柄が停止する。例えば左リール32Lの12番の「リプレイ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図22(a)に示すように、当該12番の「リプレイ」図柄が下段に停止する。この結果、第3ラインL3と第4ラインL4で第1特殊ベル入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mには、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が、2番,5番,10番,20番の位置に配置されている。20番〜10番の区間では、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるように配置されている一方、10番〜20番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が9図柄となっている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって「赤ベル」図柄が有効ライン上に停止したりしなかったりする。具体的には、16番の「チェリー」図柄〜10番の「赤ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図22(b)に示すように、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が中段に停止する。この結果、第3ラインL3と第4ラインL4で第1特殊ベル入賞の成立する余地が残る。一方、11番の「スイカ」図柄〜15番の「白ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、図22(c)に示すように、15番の「白ベル」図柄が中段に停止する。「赤ベル」図柄を中段に停止させることができない場合に「白ベル」図柄を中段に停止させることにより、当選役が報知されていない状況において、第3特殊ベル入賞又は第4特殊ベル入賞が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。
右リール32Rには、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が9番と16番の位置に配置されている。9番〜16番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が6図柄となっている一方、16番〜9番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が13図柄となっている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって「赤ベル」図柄が有効ライン上に停止したりしなかったりする。具体的には、3番の「リプレイ」図柄〜16番の「赤ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が上段又は下段に停止する。この結果、第3ラインL3又は第4ラインL4で第1特殊ベル入賞が成立する。例えば、16番の「赤ベル」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図22(d)に示すように、第4ラインL4で第1特殊ベル入賞が成立する。一方、17番の「青7」図柄〜2番の「白ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、右リール32Rを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄を上段又は下段に停止させることができない。かかるタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「青ベル」図柄が上段又は下段に停止する。例えば、2番の「白ベル」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図22(e)に示すように、第4ラインL4上に左から「リプレイ」図柄、「白ベル」図柄、「青ベル」図柄が停止する。つまり、第1特殊ベル入賞を成立させることができないタイミングでストップスイッチ42〜44が操作された場合には、有効ライン上に外れ出目が停止する。
次に、IV=8の際に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、一般ベル入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lには、ベル図柄たる「赤ベル」図柄が13番と20番の位置に配置されるとともに、ベル図柄たる「白ベル」図柄が6番の位置に配置されている。かかる場合、6番の「白ベル」図柄と13番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、13番の「赤ベル」図柄と20番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、20番の「赤ベル」図柄と6番の「白ベル」図柄の間隔は6図柄である。つまり、左リール32Lには、青ベル図柄を除くベル図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段又は下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。
中リール32Mには、ベル図柄たる「赤ベル」図柄が20番,2番,5番,10番の位置に配置されるとともに、ベル図柄たる「白ベル」図柄が15番の位置に配置されている。かかる場合、20番〜10番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となっており、10番の「赤ベル」図柄と15番の「白ベル」図柄の間隔が4図柄となっており、15番の「白ベル」図柄と20番の「赤ベル」図柄の間隔が4図柄となっている。つまり、中リール32Mには、青ベル図柄を除くベル図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、中ストップスイッチ43が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。
右リール32Rには、ベル図柄たる「赤ベル」図柄が9番と16番の位置に配置されるとともに、ベル図柄たる「白ベル」図柄が2番の位置に配置されている。かかる場合、2番の「白ベル」図柄と9番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、9番の「赤ベル」図柄と16番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、16番の「赤ベル」図柄と2番の「白ベル」図柄の間隔は6図柄である。つまり、右リール32Rには、青ベル図柄を除くベル図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が最後に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段又は下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。この結果、各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が有効ライン上に停止し、一般ベル入賞が成立する。
IV=8〜19の際に当選となった場合には、6通りのストップスイッチ42〜44の操作順序のうち2通りの操作順序について一般ベル入賞が成立するよう停止情報を設定し、4通りの操作順序について特殊ベル入賞が成立するよう停止情報を設定する。上述したとおり、一般ベル入賞が成立するよう停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず一般ベル入賞が成立する。一方、特殊ベル入賞が成立するよう停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって特殊ベル入賞が成立したり成立しなかったりする。
また、遊技者は、左リール32Lに「リプレイ」図柄が停止した場合、中リール32Mと右リール32Rを停止させる場合に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄を狙って中ストップスイッチ43と右ストップスイッチ44を操作するものと想定される。かかる場合、当選役が報知されていない状況においては、4分の1の確率で特殊ベル入賞が成立し、4分の3の確率で外れ目が有効ライン上に停止することとなる。ちなみに、IV=7の際に当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず一般ベル入賞が成立する。
次に、IV=21の際に当選となった場合を例として説明する。かかる場合には、第3ラインL3上に特殊再遊技入賞図柄の組合せを停止させて特殊再遊技入賞を成立させると同時に、有効ラインではない左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの中段図柄を結ぶ中段ライン上に「赤ベル」図柄、「白ベル」図柄、「青ベル」図柄のいずれかのベル図柄を停止させることによりベルが入賞したかのように見せかけるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
まず特殊再遊技入賞図柄の組合せについて説明する。特殊再遊技入賞図柄の組合せは、図8に記載の通り、左リール32Lの「リプレイ」図柄、「青7」図柄、「BAR」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄、「白ベル」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄,「青7」図柄との組合せからなる。そうした特殊再遊技入賞図柄の組合せは、いずれの組合せについても複数種類の図柄によって構成されているので、特殊再遊技入賞が成立した場合であっても遊技者にとってはその成立が把握しにくい構成となっている。
左リール32Lには、「リプレイ」図柄が5番,12番,19番の位置に配置され、「青7」図柄が15番の位置に配置され、「BAR」図柄が1番と8番の位置に配置されている。かかる場合、1番の「BAR」図柄、5番の「リプレイ」図柄、8番の「BAR」図柄、12番の「リプレイ」図柄、15番の「青7」図柄、19番の「リプレイ」図柄、1番の「BAR」図柄の間隔はそれぞれ3図柄、2図柄、3図柄、2図柄、3図柄、2図柄である。つまり、左リール32Lは、「リプレイ」図柄、「青7」図柄、「BAR」図柄の間隔が4図柄以下となるように配置されている。このため、左ストップスイッチ42が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず「リプレイ」図柄、「青7」図柄、「BAR」図柄のうちいずれかの図柄を任意の有効ライン上に停止させることができる。本実施形態では特殊再遊技入賞成立時に特殊再遊技入賞図柄の組合せが停止する有効ラインが第3ラインL3であるため、左リール32Lでは下段が対応する。そこで、当該下段に「リプレイ」図柄、「青7」図柄、「BAR」図柄のうちいずれかの図柄を停止させる。
中リール32Mには、上述した通り「赤ベル」図柄が2番,5番,10番,20番の位置に配置され、「白ベル」図柄が15番の位置に配置されているので、「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄の間隔が4図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、中ストップスイッチ43が操作された場合にはその操作タイミングに関わらず「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄を任意の有効ライン上に停止させることができる。中リール32Mは、中段が有効ラインである第3ラインL3に対応するため、当該中段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄を停止させる。
右リール32Rには、「リプレイ」図柄が3番,6番,13番,20番の位置に配置され、「青7」図柄が10番,17番の位置に配置されている。かかる場合、3番の「リプレイ」図柄、6番の「リプレイ」図柄、10番の「青7」図柄、13番の「リプレイ」図柄、17番の「青7」図柄、20番の「リプレイ」図柄、3番の「リプレイ」図柄の間隔はそれぞれ2図柄、3図柄、2図柄、3図柄、2図柄、3図柄である。つまり、右リール32Rには「リプレイ」図柄と「青7」図柄の間隔が4図柄以下となるように「リプレイ」図柄と「青7」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合にはその操作タイミングに関わらず「リプレイ」図柄又は「青7」図柄を任意の有効ライン上に停止させることができる。右リール32Rは、上段が有効ラインである第3ラインL3に対応するため、当該上段に「リプレイ」図柄又は「青7」図柄を停止させる。この結果、左リール32Lの「リプレイ」図柄、「青7」図柄又は「BAR」図柄、中リール32Mの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄、右リール32Rの「リプレイ」図柄又は「青7」図柄が有効ラインである第3ラインL3上に停止し、特殊再遊技入賞が成立する。
次に、特殊再遊技入賞が成立した場合において、ベル図柄が有効ラインではない中段ライン上に停止する構成について説明する。
左リール32Lには、特殊再遊技入賞図柄である1番の「BAR」図柄、5番の「リプレイ」図柄、8番の「BAR」図柄、12番の「リプレイ」図柄、15番の「青7」図柄、19番の「リプレイ」図柄の1図柄上側にはそれぞれ2番の「青ベル」図柄、6番の「白ベル」図柄、9番の「青ベル」図柄、13番の「赤ベル」図柄、16番の「青ベル」図柄、20番の「赤ベル」図柄が配置されている。つまり、特殊再遊技入賞図柄の1図柄上側にはいずれかのベル図柄が配置されている。このため、特殊再遊技が当選している状態で左ストップスイッチ42が操作された場合には、左リール32Lの下段に「リプレイ」図柄、「青7」図柄又は「BAR」図柄が停止するとともに、中段にはいずれかのベル図柄が停止する。例えば、12番の「リプレイ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図23(a)に示すように、当該12番の「リプレイ」図柄が下段に停止するとともに、13番の「赤ベル」が中段に停止する。
上述したように、特殊再遊技入賞が成立する場合には、中リール32Mの中段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば、12番の「チェリー」図柄が中段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、図23(b)に示すように、中リール32Mを3図柄分滑らせた後に停止させることにより、15番の「白ベル」図柄を中段に停止する。
右リール32Rには、特殊再遊技入賞図柄である3番の「リプレイ」図柄、6番の「リプレイ」図柄、10番の「青7」図柄、13番の「リプレイ」図柄、17番の「青7」図柄、20番の「リプレイ」図柄の1図柄下側にはそれぞれ2番の「白ベル」図柄、5番の「青ベル」図柄、9番の「赤ベル」図柄、12番の「青ベル」図柄、16番の「赤ベル」図柄、19番の「青ベル」図柄が配置されている。つまり、特殊再遊技入賞図柄である図柄の1図柄下側にはいずれかのベル図柄が配置されている。このため、特殊再遊技が当選している状態で右ストップスイッチ44が操作された場合には、右リール32Rの上段に「リプレイ」図柄又は「青7」図柄が停止するとともに、中段にはいずれかのベル図柄が停止する。例えば、12番の「青ベル」図柄が上段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図23(c)に示すように、右リール32Rを1図柄分滑らせた後に停止させることにより、13番の「リプレイ」図柄を上段に停止するとともに、12番の「青ベル」を中段に停止する。この結果、第3ラインL3上に特殊再遊技入賞図柄の組合せが停止して特殊再遊技入賞が成立するとともに、中段ライン上にベル図柄が停止する。
図20に示すリール制御処理の説明に戻り、ステップS1010にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS1012にて払出判定処理を行う。払出判定処理が終了した場合には、ステップS1013にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS1012の払出判定処理について、図24のフローチャートに基づき説明する。
払出判定処理とは、入賞図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。ステップS1101では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から各有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、ステップS1102にて入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、ステップS1103にて入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、ステップS1104にてスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、ステップS1105にてリセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
次に、ステップS220のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合は、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、更に払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、いずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、ここで行われた再遊技設定処理に基づき、先に説明した開始待ち処理S206において遊技状態が再遊技状態であると判定した場合の自動ベット処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS221のBB状態処理を図25のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS1201では、現在の遊技状態が既にBB状態になっているか否かを判定する。BB状態になっていない場合には、ステップS1202〜ステップS1205に示すBB判定処理を行う。
BB判定処理では、ステップS1202にて第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、ステップS1203に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS1204にてRAM106の状態情報格納エリア106cにBB設定フラグをセットする。またこのとき、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグはクリアする。ステップS1205では、状態情報格納エリア106cに設けられたBB状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに442をセットし、残払出枚数表示部61に442を表示させる処理を行う。こうしたステップS1204及びステップS1205の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS902では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、BB状態用抽選テーブルを選択する。
遊技状態がBB状態に移行した場合には、ステップS1201にて肯定判定をし、ステップS1206にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、例えば残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にBB設定フラグをクリアして遊技状態を通常遊技状態とする処理を行う。
いずれのBB当選フラグもセットされていない場合(ステップS1202がNOの場合)と、いずれのBB入賞も成立していない場合(ステップS1203がNOの場合)と、ステップS1205にて残払出数カウンタに442をセットした場合と、ステップS1206にて終了判定処理を行った場合には、ステップS1207に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS1207では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。
状態コマンドをセットした後、ステップS1208〜ステップS1212では、ホール管理装置等に大当たりが発生したことを示す大当たり信号を出力する信号出力処理を行う。具体的には、先ずステップS1208にて外部集中端子板121からホール管理装置等に大当たり信号を出力しているか否かを判定する。大当たり信号を出力していない場合には、次にステップS1209に進み、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、そのまま本処理を終了し、遊技状態がBB状態である場合には、ステップS1210にて外部集中端子板121から大当たり信号の出力を開始する出力開始処理を行い、本処理を終了する。
このように、本スロットマシン10では、遊技状態がBB状態に移行した場合に大当たり信号を出力する。このため、スロットマシン10と当該スロットマシン10の大当たり回数を表示する大当たりカウンタとを接続して設置する遊技場等においては、BB状態に移行した場合に大当たりカウンタに表示することができる。なお、BB状態に移行した場合だけでなく、AT状態に移行した場合にも大当たり信号を出力するようにしても良い。AT状態に移行したことの判定手法としては、例えば、AT状態でなければ発生しないはずの事象(本実施形態では、最初に中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が操作されてベルが入賞することや、当該事象がベルを取りこぼすことなく所定回数連続で発生することなど)が発生した場合にAT状態の開始を判定し、AT状態では発生しないはずの事象(本実施形態では、ベルを取りこぼすことなど)が発生した場合にAT状態の終了を判定することが考えられる。あるいは、AT状態発生時において通常の遊技手順では成立しえない特定役が入賞し得るように遊技手順を報知することにより特定役を入賞させるように構成した上で、特定役の入賞又は特定役の取りこぼし目が停止したことを条件としてAT状態の開始を判定するようにしても良い。また、BB状態に移行した場合の大当たり信号と、AT状態に移行した場合の大当たり信号とを外部集中端子板121の異なる出力部から出力する構成としても良い。かかる構成とした場合には、大当たりカウンタにおいて、BB状態に移行した回数と、AT状態に移行した回数とを別個に表示することが可能となる。
続いて本スロットマシン10では、表示制御装置81がストップスイッチ42〜44の操作順序を報知したりしなかったりすることにより、ベルの入賞確率が変動し、遊技者の有利度合いが変化する。そこで以下では、表示制御装置81が行う各種処理について、図26〜図33のフローチャートを参照しながら説明する。
状態コマンド処理を図26のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1301では、主制御装置101から状態コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。状態コマンドを受信した場合には、ステップS1302に進み、状態コマンドの示す遊技状態を表示制御装置81のRAMに記憶する。ステップS1303では、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合にはステップS1304に進み、今回のゲームがBB状態の終了したゲームであるか否かを判定する。具体的には、先のゲームでBB状態であることを示す状態コマンドを受信し、今回のゲームで通常遊技状態であることを示す状態コマンドを受信したか否かを判定する。今回のゲームがBB状態の終了したゲームであると判定した場合には、ステップS1305に進み、待機ゲーム数抽選処理を行う。待機ゲーム数抽選処理では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、1〜1280のいずれかの値を取得する。ステップS1306では、待機ゲーム数抽選処理にて取得した値を、表示制御装置81のRAMに設けられた待機ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。
一方、ステップS1304にて今回のゲームがBB状態の終了したゲームでないと判定した場合には、ステップS1307に進み、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされている場合には、ステップS1308〜ステップS1310に示す罰則ゲーム数減算処理を行った後に本処理を終了する。また、罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS1311〜ステップS1316に示す待機ゲーム数減算処理を行った後に本処理を終了する。罰則ゲーム数減算処理については後述することとし、待機ゲーム数減算処理について説明する。
待機ゲーム数減算処理では、ステップS1311にて待機ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値が0である場合には、そのまま本処理を終了し、待機ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、ステップS1312にて待機ゲーム数カウンタの値を1減算する。続くステップS1313では、減算後の待機ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、待機ゲーム数カウンタの値が0である場合には、ステップS1314にてストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するための報知フラグをセットし、さらに、ステップS1315では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する報知回数を決定するための報知回数抽選処理を行う。ステップS1316では、報知回数抽選処理にて決定した報知回数を、表示制御装置81のRAMに設けられた報知回数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。ちなみに、本スロットマシン10では、上記報知回数抽選処理を行うことにより、報知回数カウンタに25,50,75,100のいずれかの値がセットされる。
このように、表示制御装置81は、BB状態が終了した場合、1〜1280のいずれかの値を待機ゲーム数としてセットする。そして、罰則フラグがセットされていない場合には、状態コマンドを受信する毎に(すなわち1回のゲームが終了する毎に)待機ゲーム数を1減算し、待機ゲーム数が0となった場合に報知フラグをセットする。
ところで、ステップS1303にてBB状態であると判定された場合には、待機ゲーム数抽選処理、罰則ゲーム数減算処理、待機ゲーム数減算処理を行う必要がないため、そのまま本処理を終了する。なお、BB状態であると判定された場合においても、待機ゲーム数抽選処理、罰則ゲーム数減算処理、待機ゲーム数減算処理の全て又は一部の処理を行うように構成しても良い。
次に、抽選結果コマンド処理を、図27のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1401では、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。抽選結果コマンドを受信した場合には、ステップS1402に進み、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態である場合にはステップS1403に進み、何らかの役に当選しているか否かを判定する。いずれの役にも当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、いずれかの役に当選している場合には、ステップS1404にて罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS1405に進み、報知フラグがセットされているか否かを判定する。
報知フラグがセットされている場合には、ステップS1406にてベルに当選しているか否かを判定する。ベルに当選している場合には、ステップS1407に進み、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知すべく操作順序報知処理を行い、本処理を終了する。操作順序報知処理では、ステップS1406にてベルに当選していると判定した場合には、最初に操作すべきストップスイッチのみの操作順序の報知が行われる。これは、ベルに当選している場合には、最初に操作すべきストップスイッチがストップスイッチ42〜44のうちいずれであるかによって、一般ベルが停止するか特殊ベルが停止するかが設定されていることによるものである(図21参照)。
ここで、補助表示部65におけるストップスイッチ42〜44の操作順序の報知(押順報知演出)の内容について、図28を参照して説明する。図28はベルに当選している場合の押順報知演出の様子を示している。なお、図28においては、中ストップスイッチ43を最初に操作した場合にベル入賞が成立する場合を一例として示している。また、図29は、補助表示部65において押順報知演出が実行されるタイミングを説明するためのタイミングチャートであり、図29(a)はマルチレバー41が操作される様子を示し、図29(b)は各リール32L,32M,32Rの回転速度を示し、図29(c)は押順報知演出が実行される様子を示している。
ベルに当選している場合の押順報知演出では、図28に示すとおり、補助表示部65にて、ストップスイッチ42〜44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく且つベルに対応させて黄色(図では斜線)に表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにてベルに当選していること、及び最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。
押順報知演出の実行タイミングについて説明すると、図29(a)に示すように、t0のタイミングでマルチレバー41が操作されると、図29(b)に示すように各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。各リール32L,32M,32Rは、加速期間を経てt1のタイミングでその回転速度が定速回転に至る。上述の如く、リール制御処理(図20)では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始してから回転が定速に至ってから(所定期間が経過してから)、ストップスイッチ42〜44の操作が有効となる構成としているところ、t1のタイミングで各リール32L,32M,32Rの回転が定速に至る前はストップスイッチ42〜44の操作は無効である。一方、押順報知演出は、図29(c)に示すように、マルチレバー41が操作されたt0のタイミングと同時又は略同時に補助表示部65にて実行される。つまり、表示制御装置81は抽選結果コマンドを受信した場合には、各リール32L,32M,32Rの回転速度等に関わらず、直ちに押順報知演出を実行する構成としている。ここで、押順報知演出を実行する構成として、各リール32L,32M,32Rが定速回転に至った後に押順報知演出を実行する構成、つまりストップスイッチ42〜44の操作が有効となってから押順報知演出を実行する構成も考えられるが、このような構成とすると、遊技者は押順報知演出が実行されてから操作順序を認識して、ストップスイッチ42〜44を操作することとなり、円滑に遊技を進行させるという観点からすると好ましくない。これに対して本実施形態のように、ストップスイッチ42〜44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押順報知演出を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42〜44の操作順序を認識したうえで、ストップスイッチ42〜44の操作が有効となればその後迅速に操作をすることが可能となり、テンポ良く遊技を進行することが可能となっている。
ステップS1405にて報知フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1408に進み、特定役に当選しているか否かを判定する。具体的には、チェリー、第1スイカ、第2スイカのいずれかに当選しているか否かを判定する。特定役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、特定役に当選している場合には、ステップS1409にて報知抽選処理を行う。
ステップS1402にてBB状態であると判定された場合には、操作順序報知処理及び報知抽選処理を行う必要がないため、そのまま本処理を終了する。なお、BB状態であると判定された場合においても、操作順序報知処理及び報知抽選処理、あるいは何れか一方の処理を行うように構成しても良い。
報知抽選処理では、図30のフローチャートに示すように、ステップS1501にて報知フラグがセットされているか否かを判定する。報知フラグがセットされていない場合には、ステップS1502に進み、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて報知抽選を行う。ステップS1503では報知抽選に当選したか否かを判定し、当選していない場合にはそのまま本処理を終了する。一方、報知抽選に当選した場合には、ステップS1504にて待機ゲーム数カウンタの値を0とするとともに、ステップS1505にて報知フラグをセットする。ステップS1506では、上述した報知回数抽選処理を行い、ステップS1507では、報知回数抽選処理にて決定した報知回数を報知回数カウンタにセットする。また、ステップS1501にて報知フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1508にて表示制御装置81のRAMに設けられた蓄積カウンタの値に1を加算し、本処理を終了する。
次に、入賞結果コマンド処理を、図31のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1601では、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。入賞結果コマンドを受信した場合には、ステップS1602に進み、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、ステップS1603に進み、報知フラグがセットされているか否かを判定する。報知フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、報知フラグがセットされている場合には、ステップS1604にて報知中処理を行った後に本処理を終了する。
報知中処理では、図32のフローチャートに示すように、ステップS1701にて報知回数カウンタの値が0でないか否かを判定する。報知回数カウンタの値が0である場合には、そのまま本処理を終了し、0でない場合には、ステップS1702にて報知回数カウンタの値を1減算する。その後、ステップS1703では、報知回数カウンタの値が0であるか否かを判定する。報知回数カウンタの値が0でない場合にはそのまま本処理を終了し、0である場合には、ステップS1704にて報知フラグをクリアする。続くステップS1705では、蓄積カウンタの値が0でないか否かを判定する。蓄積カウンタの値が0でない場合には、ステップS1706にて報知フラグを再度セットするとともに、ステップS1707にて蓄積カウンタの値を1減算する。ステップS1708では、上述した報知回数抽選処理を行い、ステップS1709では、報知回数抽選処理にて決定した報知回数を報知回数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。一方、蓄積カウンタの値が0である場合には、ステップS1710にて上述した待機ゲーム数抽選処理を行う。ステップS1711では、待機ゲーム数抽選処理にて取得した値を待機ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。
次に、停止指令コマンド処理を、図33のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1801では、停止指令コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。停止指令コマンドを受信した場合には、ステップS1802に進み、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合にはステップS1803に進み、報知フラグがセットされているか否かを判定する。報知フラグがセットされていない場合には、ステップS1804〜ステップS1808に示す罰則判定処理を行った後に本処理を終了し、報知フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了する。
罰則判定処理では、ステップS1804にて今回の停止指令が第1停止指令であるか否か、すなわち全リール32L,32M,32Rが回転している最中に発生した停止指令であるか否かを判定する。第1停止指令でない場合には、そのまま本処理を終了し、第1停止指令である場合には、ステップS1805にて第1停止指令として左ストップスイッチ42が操作されたか否かを判定する。左ストップスイッチ42が操作されて第1停止指令が発生した場合には、そのまま本処理を終了する。一方、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が操作されて第1停止指令が発生した場合には、ステップS1806に進み、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS1807にて罰則フラグをセットする。その後、又は既に罰則フラグがセットされている場合には、ステップS1808にて表示制御装置81のRAMに設けられた罰則ゲーム数カウンタの値に2を加算し、本処理を終了する。
このように、本スロットマシン10では、報知フラグがセットされていない状況で左ストップスイッチ42が最初に操作されなかった場合、罰則フラグがセットされるとともに罰則ゲーム数カウンタの値に2が加算されるようになっている。
罰則フラグがセットされている場合、状態コマンド処理(図26参照)では、ステップS1307にて肯定判定をし、待機ゲーム数減算処理ではなくステップS1308〜ステップS1310に示す罰則ゲーム数減算処理を行う。罰則ゲーム数減算処理では、ステップS1308にて罰則ゲーム数カウンタの値を1減算するとともに、ステップS1309にて罰則ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。罰則ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了し、0である場合には、ステップS1310にて罰則フラグをクリアした後に本処理を終了する。そして、抽選結果コマンド処理(図27参照)では、罰則フラグがセットされている場合、ステップS1404にて肯定判定をしてそのまま抽選結果コマンド処理を終了する。つまり、罰則フラグがセットされている場合には、仮に特定役に当選したとしても報知抽選処理が行われない。
つまり、報知フラグがセットされていない状況で中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が最初に操作された場合には、次の2ゲームにおいて、仮に特定役に当選したとしても報知抽選処理が行われないことに加えて、待機ゲーム数カウンタの値が減算されない。したがって、報知フラグがセットされていない状況で中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、遊技者にとって不利な状況が発生する。
ここで、本スロットマシン10のゲームの流れを説明する。本スロットマシン10では、第1BB当選確率が約16400分の1、第2BB当選確率が約2050分の1と非常に低いため、BB非当選下での遊技が中心となる。そこで、理解を容易なものとするため、BB状態終了後からのゲームの流れを説明することとする。
BB状態が終了した場合、主制御装置101は、遊技状態をBB状態から通常遊技状態に移行させる。このとき表示制御装置81は、待機ゲーム数抽選処理を行い、待機ゲーム数カウンタに1〜1280のいずれかの値をセットする。ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されることとなる報知フラグは、待機ゲーム数が0となった場合にセットされる。つまり、待機ゲーム数が0でない場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。
ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない場合、遊技者は、待機ゲーム数が0となるように毎回のゲームを行う必要がある。待機ゲーム数は、罰則フラグがセットされていない状況で左ストップスイッチ42を最初に操作して遊技を行った場合に1減算される。また、罰則フラグがセットされていない状況で特定役に当選するとともに報知抽選に当選した場合には、待機ゲーム数が0とされる。罰則フラグは、報知フラグがセットされていない状況で中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合にセットされる。つまり、待機ゲーム数を0とするためには、毎回のゲームにおいて左ストップスイッチ42を最初に操作する必要がある。
待機ゲーム数が0となった場合、表示制御装置81は報知フラグをセットする。そして、報知回数抽選処理を行い、報知回数カウンタに25,50,75,100のいずれかの値をセットする。報知フラグがセットされた状態でベルが当選した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。遊技者は、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作することにより、図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作せずとも一般ベル入賞を成立させることができる。報知順序が報知された場合に報知回数カウンタの値が1減算され、報知回数カウンタの値が0となった場合に報知フラグがクリアされる。つまり、ベル入賞を成立させるためのストップスイッチ42〜44の操作順序が報知回数分だけ報知された場合に、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されなくなる。以下では、報知フラグがセットされてからクリアされるまでの遊技状態を特典付与状態という。
ところで、本スロットマシン10は通常遊技状態において、再遊技入賞の確率が従来の一般的なスロットマシンよりも高く設定されている。具体的には、従来約1/7.3であった再遊技入賞の確率が本スロットマシン10では約1/2.23、つまり1/3以上が再遊技入賞となっており、再遊技入賞の確率が高いといえる。しかし、小役入賞による払出が従来よりも低く設定されているため、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合、通常遊技状態における1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、約1.52枚となっている。一方、特典付与状態における1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、約4.24枚である。1回のゲームを行うために3枚のメダルをベットする必要があるため、特典付与状態では1ゲームあたりにメダルが約1.24枚増加することを期待できる。つまり、特典付与状態にてストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される場合、通常遊技状態よりも遊技者に有利となる。なお、通常遊技状態において中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、1ゲームあたりのメダル払出の期待値は約2.85枚である。このため、通常遊技状態では左ストップスイッチ42を最初に停止する場合よりも、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合のほうが1ゲームあたりのメダル払出の期待値は高くなる。ところが、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合、表示制御装置81が罰則フラグをセットするため、繰り返しゲームを行っても待機ゲーム数が0とならない。したがって、左ストップスイッチ42以外のストップスイッチ43,44を最初に操作した場合には、1ゲームあたりのメダル払出の期待値が高くなるものの、結果的に遊技者に不利となる。
以上本スロットマシン10について説明したが、この本スロットマシン10では従来の課題を解決すべく新たにマルチレバー41を採用し、一つのレバーにゲームの開始と仮想メダルの精算との操作機能を備えさせた。すなわち、再遊技入賞の成立が遊技意欲の減退につながっていることに鑑み再遊技入賞の成立を識別しにくく構成して再遊技入賞の発生頻度を実際よりも低く見せる従来の遊技機において、再遊技入賞の成立に気づかないまま精算だけがされて遊技が終了されることを抑制すべく、ゲームの開始とメダルの精算が可能なマルチレバー41を備えている。具体的には、通常はこれまでのスタートレバーと同様に、規定数のメダルがベットされた状態でマルチレバー41のレバー打ち操作がされることで、開始操作手段として機能しゲームが開始される。その一方で、規定数のメダルがベットされていない状態でマルチレバー41のレバー打ち操作状態が3秒間継続した場合には仮想メダルの精算が行われる。このため、再遊技入賞のようなメダルの自動ベット状態では、遊技者が精算のためにマルチレバー41の操作状態を3秒間継続させようとしても、必ず仮想メダルの精算よりも先にゲームが開始されることになる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
前述したように、回転開始処理と精算処理を実行するための操作手段を共通化させ、そのための構成としてマルチレバー41を設け、ベット数が規定数に達しているか否かを検出することによって2つの処理を区別することができるようにした。ただし、精算処理の場合には更にレバー打ち操作状態が3秒以上継続されていることを処理実行の条件としている。従って、再遊技入賞が成立した状態であればベット数が規定数に達しているので、遊技者が精算を行おうとしてマルチレバー41を操作すれば必ず回転開始処理が実行されることとなる。そして、改めて精算のためのマルチレバー41操作を行えば、その時点ではベット数が規定数に達していないので、精算処理が実行されることとなる。こうして本実施形態では、再遊技入賞後のゲームを行うことなく仮想メダルの精算だけを実行するような状況を無くし、遊技者が確実に再遊技入賞後のゲームを実行して遊技を終了することができる。
そして、本実施形態では、従来のスロットマシンに比べ、精算ボタンを無くしてマルチレバー41に機能を集約させることで、構造をより簡素化することができる。また、機能を集約させたことで精算操作を検出するためのセンサをなくすことができた点でも構造を簡素化することができる。
さらに、本実施形態では、開始操作がマルチレバー41に対するレバー打ち操作であるのに対し、精算操作は開始操作に相当するマルチレバー41に対するレバー打ち操作に加え、レバー打ち操作状態を所定時間以上継続することとしている。つまり、精算操作は開始操作を含んだ操作、あるいは開始操作を経由した操作ということができ、それゆえ遊技者が精算しようとした場合に必ず開始操作が行われ、その結果、再遊技入賞が成立した状態で精算だけして終了される事態が抑制される。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)第1の実施形態ではマルチレバー41のレバー打ち操作状態が所定時間継続されたことを、精算処理を実行するための付加条件として構成したが、この構成に限定されるわけではない。例えば、マルチレバー41のレバー打ち操作が連続して所定回数行われたことを精算処理の条件に付加するようにしても良い。
(2)また、精算処理を実行するための付加条件として、マルチレバー41のレバー打ち操作が連続して所定回数行われたことが、所定時間内に行われたことを判定するように条件を更に付加するようにしてもよい。精算のための操作時間を限定することで、遊技者の意図に反して精算操作が行われてしまうような事態を抑制することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、マルチレバー41に対して開始操作と区別するため、精算処理を実行させるための操作として、レバー打ち操作状態を所定時間継続させたり、所定回数連続して行わせるなどの付加条件を設けたが、課題解決には必ずしも必要ではないため、そうした付加条件を省いた構成としてもよい。つまり、再遊技入賞が成立しているにも関わらず遊技者が気づかずに遊技を終了するという状況を抑制できれば良いので、操作方法はどのようなタイプであってもよい。そこで以下では、前記第1実施形態で示した付加条件を省いたシンプルな操作タイプの構成について詳細に説明する。なお、基本構成については上記第1の実施形態と同じであるため、以下では相違点についてのみ説明する。
図34は、通常処理を示すフローチャートである。本処理は、上記第1の実施形態における通常処理(図11参照)に代えて行われる処理である。
本処理はステップS1908〜ステップ1910の処理に特徴を有している。一方、本処理におけるステップS1901〜ステップS1907は、第1の実施形態の通常処理におけるステップS201〜ステップS207と共通している。また、本処理におけるステップS1911〜ステップS1916は、第1の実施形態の通常処理におけるステップS216〜ステップS221と共通している。そこで、ステップS1908〜ステップS1910について説明する。
ステップS1907のベット数設定処理が終了した場合、ステップS1908にてマルチレバー41が操作されたか否かを判定する。そして、マルチレバー41が操作されたと判定された場合、ステップS1909にてベット数が規定数に達しているか否かを判定する。ベット数が規定数に達していると判定した場合、すなわち、ベット数が規定数に達している状態でマルチレバー41が操作されたと判定された場合には、回転開始処理をすべくステップS1911以降の処理を行う。このため、再遊技入賞が成立している状態でマルチレバー41が操作された場合には、常に回転開始処理が行われる。一方、ベット数が規定数に達していないと判定した場合、すなわち、ベット数が規定数に達していない状態でマルチレバー41が操作されたと判定した場合には、ステップS1910にて精算処理を行う。精算処理後、又はステップS1908にてマルチレバー41が操作されていないと判定した場合にはステップS1906の処理に戻り、ステップS1906〜ステップS1910の処理が繰り返される。
ここで、上記処理を行った場合の具体的な作用を説明する。
遊技者は1回のゲームが終了した時点で次のゲームを開始したい場合には規定数のメダルを賭けて開始操作を行う。一方、賭け数又は仮想メダルが残っている状態で遊技を終了しようとする場合には、賭け数と仮想メダルを返却させるための精算操作を行う。ここで本実施形態では、賭け数が規定数に達している状態でマルチレバー41が操作された場合に開始操作が行われたと見做して回転開始処理を行い、逆に賭け数が規定数に達していない状態でマルチレバー41が操作された場合には精算操作が行われたと見做して精算処理を行う構成としている。
このため、遊技者は遊技を開始させたい場合、賭け数を規定数に設定してからマルチレバー41を操作する。そして、精算して遊技を終了したい場合には、賭け数を設定することなくマルチレバー41を操作することで精算できる。さらに、再遊技入賞が成立している状況下では賭け数が規定数に達している状態であるから、遊技者が再遊技入賞に気づかず精算して遊技を終了しようとした場合であっても、マルチレバー41に対する操作を開始操作として扱うことができる。
以上詳述した第2の実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態でも、回転開始処理と精算処理を実行するための操作手段を共通化させ、そのための構成としてマルチレバー41を設け、ベット数が規定数に達しているか否かを検出することによって2つの処理を区別することができるようにした。特に本実施形態では精算処理を実行させるために特別な条件を付加することをしなかったため、操作を単純化することができた。従って、再遊技入賞が成立した状態で遊技者が精算を行おうとマルチレバー41を操作すれば必ず回転開始処理が実行され、その後に改めてマルチレバー41を通常通りレバー打ち操作することで精算処理が実行される。こうして本実施形態でも、再遊技入賞後のゲームを行うことなく仮想メダルの精算だけを実行するような状況を無くし、遊技者が確実に再遊技入賞後のゲームを実行して遊技を終了することができる。
なお、上述した第1の実施形態又は第2の実際形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
操作手段としてレバー式の操作手段を採用したが、ボタン式やタッチ操作を検出するタイプ、非接触で遊技者の動作を検出するタイプ等の操作手段を採用しても良い。これらを採用した場合における開始操作としては、ボタンの押下、タッチ操作手段に対するタッチ操作、非接触型操作手段に対して手をかざす操作等が考えられる。また、精算操作を開始操作に用いられる操作手段のみで行う構成としたが、開始操作に用いられる操作手段と別の操作手段とを組合せて精算操作を行う構成としてもよい。例えば、いずれかのストップスイッチを押下しながら該操作手段を操作するなどが考えられる。
(第3の実施形態)
続いて、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の第3の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態のスロットマシンは、前記第1の実施形態のものと多くの構成を共通にしているため、共通の部分については同符号を付して詳しい説明は省略し、主に特徴部分について以下に説明する。
前記第1の実施形態におけるスロットマシン10では、マルチレバー41の操作により遊技の開始及び仮想メダルの返却が行われるように構成されている。一方で、本実施形態のスロットマシン10B(図35,図36参照)は、図1に示すスロットマシン10のマルチレバー41に変えてスタートレバー801(図38参照)を配置させるとともに、精算スイッチ808を、スタートレバー801の左側に配置させている。従って、仮想メダルを貯留記憶するクレジット機能によって所定枚数の仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ808が押されることにより、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるように構成されている。そして、特に本実施形態のスロットマシン10Bでは、その精算スイッチ808の操作がスタートレバー801に連動するよう構成されている点に特徴を有する。以下にスタートレバー801が操作された場合における処理、及び精算スイッチ808が操作された場合における処理について簡単に説明した後、特徴部分について詳細に説明する。
スタートレバー801が操作された場合における処理、及び精算スイッチ808が操作された場合における処理が含まれる通常処理については、図37のフローチャートに基づき説明する。なお、ステップS2001〜ステップS2006、及びステップS2012〜ステップS2017の処理については、第1の実施形態と共通するため説明を省略する。
ステップS2006の開始待ち処理が終了した場合、ステップS2007にて精算スイッチ808が操作されたか否かを判定する。精算スイッチ808が操作されたと判定した場合にはステップS2008に移り、仮想メダルを現実のメダルとして払い出す精算処理を行う。精算処理後、又は精算スイッチ808が操作されていないと判定した場合には、ステップS2009にてベット数設定処理を行う。その後ステップS2010にてベット数が規定数に達しているか否かを判定し、達している場合にはステップS2011に移りスタートレバー801が操作されたか否かを判定する。スタートレバー801が操作されたと判定した場合、遊技を開始すべくステップS2012以降の処理を行う。一方スタートレバー801が操作されていないと判定した場合、又はベット数が規定数に達していないと判定された場合にはステップS2006の開始待ち処理に戻り、ステップS2006〜ステップS2011の処理を繰り返す。このため、精算スイッチ808が操作された場合には精算処理を行い、賭け数が規定数に達した状態で開始操作がされた場合には回転開始処理を行う。なお、遊技を開始すべくステップS2012に移った場合には精算処理は行われないので、開始操作が検出された後に精算操作が検出された場合には、精算操作は無効となる。
次にスタートレバー801及び精算スイッチ808について説明する。精算スイッチ808は、バネに支持された押しボタンである。そうした精算スイッチ808の詳細図に基づく説明は省略するが、その一方でスタートレバー801は、例えば図38に記載するように構成されている。図38は、スタートレバー801を含むスイッチ装置800を示した断面斜視図である。このスイッチ装置800は、遊技者によるスタートレバー801の操作を検出してゲームをスタートさせるものであるため、スタートレバー801の作動を検出するスタート検出センサ801aが設けられている。本実施形態では特に、スタートレバー801の傾きがスライダ802の直進運動に変換され、そうしたスライダ802の変位をスタート検出センサ801aが検出するよう構成されたものである。
スイッチ装置800のスタートレバー801は、遊技者が直接触れる球状のタッチボール841にロッド842が一体になり、そのロッド842にはタッチボール841とは反対の他端側に半球ブロック843が固定されている。ロッド842の両端には不図示の雄ネジが形成され、タッチボール841や半球ブロック843に形成された不図示の雌ネジと螺合して一体になっている。こうしたスタートレバー801は、第1取付カバー803に対して揺動可能に組み込まれている。第1取付カバー803は、一端側が開口した筒形状をしたものであり、その開口部側からはロッド842が突き出されてタッチボール841が外に位置している。一方、第1取付カバー803の他端側には半球ブロック843の球面部843aに合わせた受面831が形成されている。第1取付カバー803の開口部の反対側には端面部830が形成され、そこに半球ブロック843が嵌め込まれている。受面831は、端面部830を貫いた貫通孔の内周面に形成されているため、半球ブロック843がその受面831に対し外側から摺動可能に嵌め合わされ、半球ブロック843に連結されたロッド842が第1取付カバー803内部側に差し込まれている。すなわち、ロッド842は、半球ブロック843の球面部843a側に連結されており、その半球ブロック843は、受面831に対して第1取付カバー803の外側(図面右側)から嵌め合わされている。そして、その外側から半球ブロック843の平面部843bにスライダ802の当接面(平面)802bが当てられることで、図示するように、受面831に嵌め合わされた半球ブロック843の位置決めが行われている。
スライダ802は、第2取付カバー805内に摺動可能な状態で挿入されている。第2取付カバー805は、第1取付カバー803と同じく筒形状をしたものであり、一端側に雌ネジが形成され、第1取付カバー803の一端に形成された雄ネジと螺合して一体になるよう構成されている。そうした第2取付カバー805内には摺動可能なスライダ802と、そのスライダ802を第1取付カバー803(図面左側)に向けて付勢するスプリング851が設けられている。そのため、スプリング851のバネ力がスライダ802を介して半球ブロック843に伝えられ、半球ブロック843の平面部843bとスライダ802の当接面とが重なることで、スタートレバー801は、取付カバー803の中心にロッド842が位置する最も安定した状態で静止している。
スライダ802は、第2取付カバー805内側面を摺動する筒形状の摺動部821と、その摺動部821の中心を通って突き出すようにして形成された棒状の被検出部822とを備えて形成されている。スプリング851は、その一端側が摺動部821内に入り込み、他端側はバネ受806に当てられている。バネ受806は、第2取付カバー805に固定されたセンサーカバー807によって支持されている。そのため、レバー操作によりスライダ802がスタート検出センサ801a側に移動したとしても、スタートレバー801に加わる力が解除されることで、縮められたスプリング851の伸びによってスライダ802が反対方向に移動し、図示する安定状態に戻されるようになっている。
バネ受806は、スライダ802の被検出部822が貫通する円筒体861と、スプリング851を支えるフランジ862が径方向に張り出した形状をしたものである。バネ受806は、スプリング851に付勢されてその円筒体861の一端がセンサーカバー807に当てられた状態で配置されている。そうしたバネ受806の円筒体861を貫通したスライダ802の被検出部822は、その先端部がセンサーカバー807内に挿入されている。そして、そのセンサーカバー807内にスタート検出センサ801aが配置され、スライダ802の変位を検出するように構成されている。具体的には、スタートレバー801が遊技者によっていずれかの方向に傾けたレバー打ち操作が行われると、半球ブロック843は、その球面部843aが受面831に倣って摺動することで平面部843bに傾きが生じ、そうした平面部843bの傾きによって半球ブロック843の一部が第2取付カバー805側に入り込み、スライダ802を当接面802b側から押し込むことになる。押し込まれたスライダ802はスプリング851を縮める方向に移動し、被検出部822がスタート検出センサ801aに達して検出が行われる。そして、スタート検出センサ801aから検出信号が主制御装置101に送信され、上述したように賭け数が規定数に達している状態であれば遊技を開始すべくステップS2012以降の処理を行う。
次に、こうしたスイッチ装置800が、精算スイッチ808の操作によりスタートレバー801の動きと連動する構成について説明する。図39は、連動する機構を簡略化して示した図である。ここではリンク機構が使用され、精算スイッチ808の動きがリンク機構を介してスタートレバー801に伝達するように構成されている。そこでまず、精算スイッチ808とスタートレバー801との間にはL字形のベルクランク(曲りてこ)901が配置され、その角部に支点901aを設けて回転可能に軸支されている。ベルクランク901は、支点901aを挟んだ2方向のアーム部911,912が、それぞれリンク部材902,903を介して精算スイッチ808やスタートレバー801に連結されている。
精算スイッチ808はロッド881が一体になって形成され、そのロッド881がスロットマシン内部に挿入されている。精算スイッチ808は不図示のスプリングによって遊技者の押し込み圧を弾性変形して受けるように構成されており、その精算スイッチ808が当該スプリングの付勢力に抗して押し込まれた際、ロッド881が精算検出センサ808aによって検出され、精算が行われるようになっている。こうした精算スイッチ808のロッド881とベルクランク901のアーム部911との両方にはリンク部材902がピン結合されている。そして同じように、スタートレバー801とベルクランク901のアーム部912との両方にリンク部材903がピン結合されている。本実施形態では、こうしてベルクランク901やリンク部材902,903をピン結合した連結機構を設けることにより、精算スイッチ808(特にロッド881)の矢印Y1で示す運動方向とその変位を、矢印X1で示すスタートレバー801による別方向でより変位の大きな運動への変換を可能にしている。
そこで、精算スイッチ808が押され、矢印Y1方向にロッド881が移動すると、そのロッド881に連結されたリンク部材902を介してベルクランク901に時計方向の回転が与えられる。そのため、他方のリンク部材903には、ロッド881の移動方向と直交する矢印X1方向に力が作用し、そのリンク部材903を介して引っ張られるようにしてスタートレバー801が同方向に傾けられる。こうしたスタートレバー801の傾きにより、図38に示すスイッチ装置800ではスタート検出センサ801aによる検出が行われる。
ところで本実施形態では、精算スイッチ808を押す一つの動作で2つの検出、すなわち精算検出センサ808aによる検出と、スタート検出センサ801aによる検出とが行われるが、その2つの検出には時間差が生じるよう構成されている。それは、各センサ808a,801aの検出位置を調整する他、アーム部911,912の長さが異なるベルクランク901を使用することにより、精算スイッチ808の可動距離に比べてスタートレバー801の傾きを大きくしている。すなわち、ベルクランク901は、スタートレバー801側のアーム部912が精算スイッチ808側のアーム部911よりも長いものが使用されているため、一方のアーム部911先端(ピン結合部p1)の小さな変位(ロッド881の小さな変位)が、他方のアーム部912先端(ピン結合部p2)の大きな変位(スタートレバー801の大きな傾き(変位))に変換される。
そのため、再遊技状態で精算スイッチ808が押された場合には、精算検出センサ808aによる検出よりもスタート検出センサ801aによる検出が先に行われ、精算処理よりも回転開始処理が優先して実行される。そして、回転開始処理が先に行われた場合には、精算処理は行われず、精算操作は無効となる。なお、スタート検出センサ801aから検出信号を受けた場合でも、ベット数が規定数に達していなければ回転開始処理が実行されず、そのまま精算処理が実行されることとなる。
以上詳述した第3の実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
精算スイッチ808の操作がスタートレバー801に連動し、精算検出センサ808aによる検出よりもスタート検出センサ801aによる検出が先に行われるようにしたため、再遊技入賞が成立した状態で遊技者が精算を行おうと精算スイッチ808を押せば必ず回転開始処理が実行され、その後に改めて精算スイッチ808を押すことで精算処理が実行される。こうして本実施形態でも、再遊技入賞後のゲームを行うことなく仮想メダルの精算だけを実行するような状況を無くし、遊技者が確実に再遊技入賞後のゲームを実行して遊技を終了することができる。また、本実施形態では精算スイッチ808の操作によって再遊技入賞後のゲームを実行させているが、その際スタートレバー801が連動するため、遊技者が機械的な動きを認識することで誤動作であるかのような誤解を避けることができる。
(第4の実施形態)
続いて、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の第4の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態のスロットマシンは、前記第3の実施形態のものと多くの構成を共通にしているため、共通の部分については同符号を付して詳しい説明は省略し、主に特徴部分について以下に説明する。
第4の実施形態では、第3の実施形態と同様、精算スイッチ808の操作によりスタートレバー801が連動するように構成されているが、その機構が第3の実施形態とは異なっている。このため、その機構について詳細に説明する。
図40は、連動する機構を簡略化して示した図である。ここではギヤ機構が使用され、精算スイッチ808の動作がギヤ機構を介してスタートレバー801に伝達されるよう構成されている。そこでまず、精算スイッチ808のロッド881にはラック921が形成され、そのラック921に対してピニオン922が噛み合い、ロッド881に伴うラック921の直線運動が、小歯車であるピニオン922の回転運動として切り替えられるよう構成されている。ピニオン922には同軸にスプロケット923が取り付けられ、位置の離れた回転軸932に固定されたスプロケット925との間にタイミングベルトピンが張り渡されている。更に、回転軸932には回転盤927が固定され、その回転盤927とスタートレバー801との間にリンク部材928がピン結合されている。本例でも、こうしたギヤ機構を設けることにより、精算スイッチ808(特にロッド881)の運動方向とその変位を、スタートレバー801による別方向でより変位の大きな運動に変換可能にしている。
そこで、精算スイッチ808が押され、同方向にロッド881が移動すると、そのロッド881と一体のラック921の移動により、そのラック921に噛み合ったピニオン922に時計方向の回転が与えられる。そして、同じ回転軸931に固定されたスプロケット923が回転することにより、タイミングベルト926を介して、回転軸932に設けられたスプロケット925および回転盤927に同じく時計方向の回転が与えられる。回転盤927が回転することにより、その回転範囲においてリンク部材928が図面左側に移動するため、そのリンク部材928によってスタートレバー801が同方向に引っ張られるようにして傾けられる。こうしたスタートレバー801の傾きにより、図38に示すスイッチ装置ではスタート検出センサ801aによる検出が行われる。
そして本例でも、精算スイッチ808を押す一つの動作で2つの検出、すなわち精算検出センサ808aによる検出と、スタート検出センサ808aによる検出とが行われるが、その2つの検出には時間差が生じるよう構成されている。それは、各センサ808a,801aの検出位置を調整する他、ピニオン922の径よりスプロケット923の径を大きくし、スプロケット925よりもスプロケット923の径を大きくし、更に大径の回転盤927に対してリンク部材928を外周側近くにピン結合することにより、ピニオン922の回転角(ロッド881の小さな変位に対応)に比べて回転盤927にリンク部材928をピン結合した位置の移動量(スタートレバー801の大きな傾き(変位)に対応)を大きくしている。これにより、精算スイッチ808(特にロッド881)の矢印Y2で示す運動方向とその変位を、矢印X2で示すスタートレバー801による別方向でより変位の大きな運動への変換を可能にしている。
そのため、再遊技入賞が成立している状態で精算スイッチ808が押された場合には、精算検出センサ808aによる検出よりもスタート検出センサ801aによる検出が先に行われ、精算処理よりも回転開始処理が優先して実行される。回転開始処理が先に行われた場合には、精算処理は行われず、精算操作は無効となる。なお、スタート検出センサ801aから検出信号を受けた場合でも、ベット数が規定数に達していなければ回転開始処理が実行されず、そのまま精算処理が実行されることとなる。
以上詳述した第4の実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
精算スイッチ808の操作がスタートレバー801に連動し、精算検出センサ808aによる検出よりもスタート検出センサ801aによる検出が先に行われるようにしたため、再遊技入賞が成立した状態で遊技者が精算を行おうと精算スイッチ808を押せば必ず回転開始処理が実行され、その後に改めて精算スイッチ808を押すことで精算処理が実行される。こうして本実施形態でも、再遊技入賞後のゲームを行うことなく仮想メダルの精算だけを実行するような状況を無くし、遊技者が確実に再遊技入賞後のゲームを実行して遊技を終了することができる。また、本実施形態でも精算スイッチ808の操作によって再遊技入賞後のゲームを実行させているが、その際スタートレバー801が連動するため、遊技者が機械的な動きを認識することで誤動作であるかのような誤解を避けることができる。
ところで、第3及び第4実施形態では、精算スイッチ808の操作にスタートレバー801を連動させているが、当該実施形態の構成では本来の目的とは異なり、スタートレバー801の操作によって逆に精算スイッチ808が連動してしまうことにもなる。スロットマシンは、圧倒的にスタートレバー801の操作回数が多いため、遊技者がレバー操作の度に精算スイッチ808の動きを感じてしまったのではゲームに対する集中の妨げになってしまうおそれがある。そこで、前記第3、第4実施形態及びそれに類似する構成に対しては更に次のような構成を加えることが有効である。
図41は、スタートレバーに対するリンク部材の連結構造を示した図であり、図41(a)はスタートレバーの軸方向断面図を、図41(b)は平面図をそれぞれ示している。ここで示すものは第3及び第4実施形態に示したリンク機構及びギヤ機構に共通する構成である。つまり、両機構ともスタートレバー801にはリンク部材903,928が連結されている。そこで、同じ構成のリンク部材951がピン結合しているものとして説明する。スタートレバー801には、ヘッド付のピン952が上方に向けて固定され、ベルクランク901や回転盤927などにもヘッド付のピン954が上方に固定されている。そして、両方のピン952,954の間にリンク部材951が連結されている。
スタートレバー801のレバー打ち操作は通常上下方向(特に下方)に向けて行われることが多いが、図38に示すように、スタートレバー801は、その軸方向に直交する平面において360°あらゆる方向に向けて傾けることが可能である。そこで、ピン結合されたリンク部材951には結合部分にガタを設け、スタートレバー801の傾きがリンク部材に伝わり難くなるように構成されている。具体的には、リンク部材951のピン952側には長孔形状のピン孔961が形成され、スタートレバー801が左側(精算スイッチ808側)へ傾けられたとしても、ピン952がピン孔961内を移動するだけでリンク部材951に干渉しないよう構成されている。また、反対のピン孔962もピン954の径よりも大きいため遊嵌状態になっており、しかも両方のピン952,954のヘッド部分はリンク部材951との間に間隔があけられているため、スタートレバー801が上下方向に傾いてもガタ分の隙間によってリンク部材951が引っ張られることを回避できる。なお、こうしたガタによってリンク部材951から音を発しないようにするため、リンク部材951は、強度を十分に考慮してゴムや樹脂などで形成することが好ましい。
よって、多くの遊技者が通常行うであろうレバー打ち操作(下向きの操作)であれば、スタートレバー801の操作に伴う動きは精算スイッチ808に対してほぼ伝達されることはなくなり、遊技者が精算スイッチ808の動きによってゲームに集中できなくなるのを抑制することができる。このことは、スタートレバー801のレバー打ち操作の方向が上方向及び左側(精算スイッチ808側)方向であれば、同じように効果を得ることができる。しかし、レバー打ち操作が右側(精算スイッチ808側とは逆側)方向に行われる場合には、同方向にはガタがほぼ無いため、スタートレバー801の動きが精算スイッチ808に伝わってしまうことになる。これは、精算スイッチ808の操作にスタートレバー801を連動させるには、スタートレバー801の傾きが精算スイッチ808から離れる図面右側への移動に対してガタがあるのは好ましくないからである。そのため、スタートレバー801の傾きに図面右側成分を含む場合にはどうしても動きが伝達され、精算スイッチ808を変動させてしまうことになる。なお、このときの精算スイッチ808の動きは押す方向とは逆に、筐体表面から突き出る方向である。
そこで、こうした精算スイッチ808の変動が遊技者にとって認識できないような構成が必要になる。図42は、精算スイッチ808部分を模式的に示した筐体断面図である。精算スイッチ808は、筐体表面に設けられた可撓性ゴムによって形成されたスイッチカバー971で覆われ、遊技者が間接的に精算スイッチ808を押す構造となっている。スイッチカバー971は、精算スイッチ808との間に空間を作るものであり、スタートレバー801に連動して精算スイッチ808が筐体表面側に押し出されたとしても、その動きがスイッチカバー971内で収まるようにしたものである。そのため、遊技者の押す力が精算スイッチ808に伝わるまで非反応領域ができてしまうが、それは僅かな距離であるため特に気になる程度ではないと考えられる。その一方で、前述したようにスタートレバー801に連動して精算スイッチ808が筐体表面側に押し出されたとしても、その動きがスイッチカバー971内で収まっているため、遊技者が精算スイッチ808の動きによってゲームに集中できなくなるのを抑制することができる。なお、スタートレバー801から精算スイッチ808まで頻繁に動きが連動するような場合には、図39及び図40に示すリンク機構やギヤ機構の各部材を、音が発しないようにするため、強度を十分に考慮して樹脂などで形成することが好ましい。
ところで、以上のような構成は、第3及び第4実施形態がスタートレバー801と精算スイッチ808を連動する構成にしたためであるが、そもそも精算スイッチ808の操作がスタートレバー801に連動しない構成にしてもよい。すなわち、遊技者による精算スイッチ808の操作によって軸方向に移動するロッド881に不図示のフレキシブルなラインを接続し、その先端をスタートレバー801のスタート検出センサ801aにまで延ばし、精算スイッチ808の操作によってライン先端(被検出プレートなどを設けてもよい)がスタート検出センサ801aに進入して検出が可能な構成にする。これにより、簡単な構成によって第3及び第4実施形態と同様な効果を奏するとともに、スタートレバー801の操作によって精算スイッチ808が連動することもない。
また、精算スイッチ808の操作がスタートレバー801に連動しない別の構成として、ゲーム開始のための検出センサをスタート検出センサ801a(第1開始操作検出センサ)とは別に精算スイッチ808に対しても備え(第2開始操作検出センサ)、精算スイッチ808の操作に応じて回転開始処理が行われるようにしても良い。この場合も、第3及び第4実施形態と同様な効果を奏することができる。また、精算処理だけが行われることを防止するために、第2開始操作検出センサを精算スイッチ808の待機位置に対して精算操作検出センサ808aよりも手前側に配置することが好ましい。
さらに、精算スイッチ808とスタートレバー801とを備えるこれらの構成では、精算スイッチ808をボタン式ではなくスタートレバーのようなレバー式のスイッチ(精算レバー)としても良い。この場合、遊技者は精算レバーをスタートレバーに対する操作と同じように操作することで開始操作を行うことができるので、精算レバーをスタートレバーの代わりとして違和感なく使用することができる。
第3及び第4実施形態では、精算操作に応じて開始操作検出センサでの検出が行われた後に精算操作検出センサでの検出が行われるように構成しているが、精算操作に応じて精算操作検出センサでの検出が行われた後に開始操作検出センサでの検出が行われるように構成しても良い。但しこの場合、精算操作検出センサでの検出のみが行われて開始操作検出センサでの検出が行われない可能性が高くなるため効果の面では劣る。
以上様々な実施形態について説明したが、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)規定数の遊技価値が賭け数として設定された状態では、精算操作が行われても精算処理を行わない構成としたが、精算処理を行うように構成しても良い。この場合、回転開始処理とともに精算処理が行われることとなる。また、精算処理のタイミングとしては、精算操作直後や図柄停止時などが考えられる。また原則図柄停止時として、再遊技入賞図柄が停止した場合には精算処理を次ゲーム以降に持ち越すようにしても良い。あるいは、開始操作よりも先に精算操作が検出されるように構成した場合には、精算処理だけが行われることがあってもよい。
(2)全てのクレジットベットスイッチを賭け解除操作手段としているが、一部のクレジットベットスイッチのみを賭け解除操作手段としても良い。また、ベット数が規定数に設定された場合にベット数を規定数未満に設定し直すことが可能であれば、ベット数が規定数に設定された後に遊技を開始することなく精算処理をさせるという目的が達成されるので、賭け解除操作手段として別の操作手段、例えばストップスイッチを採用しても良いし、専用の操作手段としてスイッチ等を新たに設けても良い。
(3)賭け解除の方法として、ベット数が上限に達した状態で賭け解除操作手段としてのクレジットベットスイッチが操作された場合に賭け状態が解除されるようにしたが、この構成に限定されない。例えば、賭け数が0の状態でクレジットベットスイッチが操作された場合にこのクレジットベットスイッチに応じた所定数(例えば1)の賭け数が設定されるように構成するとともに、所定数の賭け数が設定された状態でこのクレジットベットスイッチが操作された場合に賭け状態が解除される構成としても良い。
(4)賭け解除手段を設けることにより、一度規定数に設定された賭け状態を解除可能としたが、開始操作を無効にさせるという観点からすると、必ずしも賭け数を0に戻す必要はないため、規定数未満に設定し直すための賭け数減算手段を採用しても良い。例えば、所定の賭け数減算操作手段が操作された場合にその賭け数減算操作手段に応じた所定数が賭け数から減算されるように構成しても良い。あるいは、賭け数減算操作手段の操作に応じて賭け数が所定数となるように減算されるように構成しても良い。
(5)ベット数が上限でない状態でクレジットベットスイッチが操作された場合には、クレジットベットスイッチに応じた賭け数を加算するようにしたが、例えば、クレジットベットスイッチが操作された時点の賭け数に関わらず、クレジットベットスイッチに応じた賭け数に設定されるように構成しても良い。例えば、第2クレジットベットスイッチが操作された場合には賭け数が2になるように設定し、第3クレジットベットスイッチが操作された場合には賭け数が1になるように設定するように構成しても良い。この場合、賭け数が規定数に設定された場合であっても、第2クレジットベットスイッチや第3クレジットベットスイッチを操作することで、賭け数を規定数未満に設定し直すことが可能となる。
(6)上記各実施形態では終了関係動作を精算操作の全部又は一部として説明している。つまり第1の実施形態では、マルチレバー41のレバー打ち操作状態が所定時間継続されたことを精算操作としており、回転開始処理の実行条件であるマルチレバー41の操作が精算操作の一部となっているため、終了関係動作は精算操作の一部として説明している。また、第2の実施形態では、マルチレバー41の操作を精算操作としており、回転開始処理の実行条件と同じであるため、終了関係動作は精算操作の全部として説明している。また、第3及び第4の実施形態では、精算操作が行われた場合に精算操作検出センサよりも開始操作検出センサの方が先に検出される構成となっているので、終了関係動作は精算操作の一部として説明している。しかし、他の動作を終了関係動作として検出しても良い。例えば、遊技者を識別可能な情報を記録する会員カード等(記録媒体)を受け付け、排出可能な遊技機において、その会員カード排出のための排出操作を終了関係動作としても良い。この場合、精算の必要がない遊技者に対しても終了関係動作を検出することが可能となる。また、遊技者による開始操作が行われてから終了操作が行われるまでの遊技結果を記録して遊技者に提供する遊技機において、遊技者による終了操作を終了関係操作とすることもできる。この場合も、精算の必要がない遊技者に対して終了関係動作を検出することが可能となる。
(7)抑制処理を回転開始処理として説明したが、他の構成を抑制処理とすることもできる。例えば、補助表示部65等の報知手段にて再遊技入賞を遊技者に報知する報知処理を使用することもできる。あるいは、遊技機を管理する遊技機管理装置と通信可能とし、終了関係動作が検出された場合に信号をホール6管理装置に出力する処理を採用することで、遊技場従業員に報知し、遊技場従業員を介して遊技者に知らせることが可能な構成としても良い。
(8)終了関係動作に応じて抑制処理を行う構成としたが、終了関係動作を妨害、禁止又は無効とすることで、遊技者に違和感を与え、再遊技入賞に気づかせる構成としても良い。具体的には、終了関係動作に利用される操作手段をシャッタ機構等で覆い妨害又は禁止する、終了関係動作に伴う操作を無効とする等が考えられる。
(9)上記各実施形態では、再遊技入賞の確率が非常に高く設定されたスロットマシンを示して説明したが、再遊技入賞の成立による煩わしさは入賞確率の高低にかかわらず生じ得るものである。そこで、かかる煩わしさを軽減するという目的に鑑みれば、本発明は、再遊技入賞の確率が高い遊技機に限らず、再遊技入賞が成立する全ての遊技機に適用できるものであるといえる。また同じ観点から、BB状態や報知状態を備えていないスロットマシンにも適用可能であるが、逆にRB状態やCT状態、ART状態、RT状態等を備えるスロットマシンに適用することもできる。
(10)遊技の開始に必要な遊技価値数である規定数を3としたが、この構成に限定されない。規定数は2以上であっても良い。また、規定数は1種類である必要はなく、2種類以上であっても良い。
(11)遊技価値として現実のメダルと仮想メダルを採用しているが、そうした現実のメダルを受け付ける構成は必ずしも必要ではない。またこの場合、仮想メダルはポイントのような無体物の遊技価値としてとらえることもできる。このような遊技価値は遊技機外部のサーバに記憶させたり、遊技価値を記録した記録媒体を遊技者に発行したりすることで管理できる。すなわち、サーバに記憶された遊技価値や記録媒体に記録された遊技価値に基づいて賭け数の設定を可能とし、精算処理に基づいて賭けられた遊技価値がサーバに記憶されたり、記録媒体に記録されたりすることで遊技価値を返却するように構成しても良い。
(12)上記実施形態では、第1ラインL1や第4ラインL4のような非直線型の組合せラインを有効ラインとして設定可能としており、これにより再遊技入賞の成立が認識し難くなっているが、他の非直線型の組合せラインを有効ラインとして設定した場合にも同様に再遊技入賞の成立が認識し難いといえるので、そのような有効ラインが設定されるスロットマシンも対象となる。例えば、具体的には、左リール上段図柄、中リール下段図柄、右リール下段図柄を結ぶL字型の有効ラインや、左リール下段図柄、中リール上段図柄、右リール下段図柄を結ぶ山型の有効ライン等が考えられる。
(13)上記実施形態では、特殊再遊技入賞時にベル図柄が一直線上に並ぶ様に停止させることによりベル図柄入賞であると見せかけるスロットマシン10を対象としているが、ベル図柄に限らず、他の役の図柄を一直線上に並べて役の入賞を見せかけるスロットマシンを対象とすることもできる。この場合も同様に、遊技者に対して再遊技入賞が成立していないように見せかけることが可能となるからである。また、一直線上に同種の図柄が並ばないように停止させることで、外れたように見せかけるスロットマシンを対象とすることもできる。外れたように見せかける場合も同様に、遊技者に対して再遊技入賞が成立していないように見せかけることが可能となるからである。
(14)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備え、有効ラインとして4ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを1ラインだけ有するスロットマシンであっても良い。再遊技入賞の成立を分かりにくくするという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。
(15)遊技機の構成として、再遊技入賞が成立した場合において、その事実を分かり難くするため、再遊技の特典を付与する前に遊技の進行を停止させるようにしてもよい。この場合、精算処理は遊技の進行停止の対象ではなく、しかも進行停止が再遊技の特典付与前のベット数が規定数に達していない状態であるため、マルチレバー41の操作によって精算処理の実行は可能である。なお、遊技の進行停止は、例えば、遊技者が次のゲームに移るに当たって行う通常動作を考慮し、賭け操作手段である第1乃至第3クレジットベットスイッチ56〜58の何れかを操作することで解除されるようにする。また、精算処理が実行された場合には、停止状態を継続させる意味がないため、その場合にも停止状態が解除され、精算処理の実行後に再遊技入賞に伴う回転開始処理が実行されることとなる。よって、こうした構成であれば、遊技の進行停止によって再遊技成立時に発する特有な音も出ないため、遊技者にとっては入賞しなかった場合と似た状況が擬似的に作り出され、再遊技入賞が成立していないかのような印象を受ける。そして、再遊技入賞が成立した場合に、再遊技入賞後のゲームを行うことなく仮想メダルの精算だけを実行するような状況を無くし、遊技者が確実に再遊技入賞後のゲームを実行して遊技を終了することができる。
(16)上記各実施形態では、複数の図柄が所定の配列で記載されたリールを抽選結果に応じて停止させることで、抽選結果に応じた図柄の停止表示を実現しているが、抽選結果に応じた図柄が停止表示されればよいという観点からすると、表示させる対象はリールに限定されず、例えば液晶表示部上で抽選結果に応じた図柄を停止表示する構成としても良い。
(17)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る
以下、上述した各実施形態から抽出される特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴A1.複数種類の図柄を複数列で変動表示させることが可能な可変表示装置(リールユニット)と、
前記可変表示装置において所定の再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合に、次ゲームを無償で遊技できる再遊技の権利を付与する再遊技権利付与手段(主制御装置101のCPU102におけるステップS220の処理を実行する機能)と、
前記再遊技入賞図柄の組合せが停止した後、遊技者が再遊技を行うことなく遊技の終了又は終了に向けた所定の終了関係動作が行われた場合に、遊技者による前記終了関係動作に応じて再遊技が行われることなく終了されることを抑制するための抑制処理(第1実施形態では主制御装置101のCPU102におけるステップS219の処理を実行する機能であり、第2実施形態では主制御装置101のCPU102におけるステップS1914の処理を実行する機能であり、第3実施形態及び第4実施形態では主制御装置101のCPU102におけるステップS2015の処理を実行する機能)を行う抑制手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
特徴A1では、抑制処理が可能となっており、再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合に終了関係動作に応じて抑制処理を行うため技者が再遊技を実行することなく遊技を終了することを抑制することが可能となる。
特徴A2.遊技者の所有する遊技価値(仮想メダル)を遊技価値記憶手段に記憶させる一方、所定の精算操作に応じて遊技価値記憶手段に記憶されている遊技価値を遊技者に返却する精算処理を精算処理手段により行うものである場合に、
前記抑制手段は、遊技者による前記終了関係動作に対応する前記精算操作の全部又は一部に応じて前記抑制処理を行うものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
記憶された遊技価値の精算は一般的に遊技の終了時に行われるため、その精算のために行われる精算操作の全部又は一部は終了関係動作と捉えることができる。このため、精算操作の全部又は一部に応じて抑制処理を行うことで、目的が達成される。なお、再遊技入賞が成立した場合に精算が可能な遊技機と不可能な遊技機が存在するものの、後者についても遊技者が勘違いで精算操作することも考えられるため、どちらのタイプの遊技機にも適用できる。
特徴A3.前記抑制手段は、前記抑制処理として開始処理手段に前記可変表示装置を作動させ再遊技を開始させる回転開始処理を行わせるものであることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3では終了関係動作に応じて回転開始処理が行われるため、図柄が変動表示されることにより、再遊技入賞が成立していたことに気づかせることができる。
特徴A4.遊技者が行う開始操作及び精算操作のための操作手段を備え、
遊技の開始に必要な所定の規定数の遊技価値が賭け数として設定された状態における所定の開始操作に応じて前記回転開始処理を行うものである場合に、
前記抑制手段は、前記操作手段に対する操作に応じて、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定された状態では前記回転開始処理を行い、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定されていない状態では精算処理を行うものであることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4では、回転開始処理と精算処理の2種類の処理を行うことが可能な操作手段を備えている。そして、操作手段に対する操作が行われた場合に、規定数の遊技価値が賭け数として設定された状態では開始操作として扱われ、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定されていない状態では精算操作として扱われる。このため、精算操作のつもりで操作手段が操作された場合であっても賭け数が規定数に達していれば回転開始処理が行われるため、再遊技入賞が成立した状態のまま精算処理だけが行われて遊技が終了される事態を抑制することができる。
特徴A5.前記精算処理手段は、前記操作手段による所定の操作状態が一定時間継続して検出された場合(主制御装置101のCPU102におけるステップS212の判断でYESの場合)に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5では、規定数の遊技価値が賭け数として設定されていない状態で操作手段に対する操作が検出されるだけではなく、さらに所定の操作状態が一定時間継続して検出された場合に精算処理が行われる。このため、遊技者の誤操作により精算操作が行われ、意図に反して精算処理が行われるような事態を抑制することができる。また、この誤操作抑制の機能は上記一定時間を計測するための構成を追加するだけで実現可能となるため、本機能追加に伴うコスト増加を抑制できる。
特徴A6.前記精算処理手段は、前記操作手段に対する操作が所定回数検出された場合に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A6では、規定数の遊技価値が賭け数として設定されていない状態で操作手段に対する操作が1回検出されるだけではなく、合計複数回検出された場合に精算処理が行われる。このため、遊技者の誤操作により精算操作が行われ、意図に反して精算処理が行われるような事態を抑制することができる。また、この誤操作抑制の機能は所定回数を計測するための構成を追加するだけで実現可能となるため、本機能追加に伴うコスト増加を抑制できる。
特徴A7.前記精算処理手段は、前記操作手段に対する操作が所定時間内に所定回数検出された場合に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A7では、規定数の遊技価値が賭け数として設定されていない状態で操作手段に対する操作が1回検出されるだけではなく、操作手段に対する操作が所定時間内に合計複数回検出された場合に精算処理が行われる。このように合計複数回の操作が所定時間内に行われることを精算操作の条件としたので、遊技者の意図に反して精算処理が行われるような事態をより正確に抑制することができる。
特徴A8.前記賭け数が上限に設定された状態から、その設定状態を解除して賭け数を0に戻す賭け解除手段(主制御装置101のCPU102におけるステップS506、ステップS609、ステップS705の処理を実行する機能)を備えたことを特徴とする特徴A4乃至A7のいずれかに記載の遊技機。
特徴A4では、再遊技入賞が成立している状態で、精算処理だけが行われて遊技が終了されてしまうことを抑制するために、開始操作と精算操作を操作手段にて行うように構成し、操作手段の操作時に賭け数が規定数であれば開始操作と扱い、規定数でなければ精算操作と扱うように構成している。しかし、遊技者が誤って賭け数を規定数に設定してしまった場合や、賭け数を規定数に設定してから気が変わってしまい精算して遊技を終了したいと考えた場合にも遊技が強制的に行われる構成では問題がある。そこで、遊技機A8では、賭け数が上限に設定された後、その状態を解除する賭け解除手段を備えている。これにより、賭け数を遊技が開始できない0とすることが可能となる。賭け数を0とした上で精算操作を行えば回転開始処理は行われないので、賭け数として設定した遊技価値も含めて精算することが可能となる。
特徴A9.前記賭け数設定手段は、前記賭け数が上限でない状態で前記賭け操作手段が操作された場合には、前記賭け数に所定数を加算し(主制御装置101のCPU102におけるステップS502〜ステップS505、ステップS602〜ステップS608、ステップS702〜ステップS704の処理を実行する機能)、
前記賭け解除手段は、前記賭け数が上限に設定された状態で前記賭け操作手段が操作された場合には、前記賭け数を0に戻すことを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9では、賭け解除のための操作手段として賭け操作手段を採用しており、賭け数が上限に達した状態という本来賭け操作が不要な状態において賭け操作が操作された場合に賭け状態が解除されるように構成している。ここで、誤って賭け数を規定数に設定した遊技者は、賭け数が上限に設定された状態で賭け操作手段を操作することにより賭け状態が解除されるのではないかとの考えに容易に至ると思われる。つまり、上記した構成とすることで、解除操作を知らない遊技者に対しても、その解除操作を容易に推測させることができる。
特徴A10.前記賭け数設定手段は、前記賭け数が前記規定数である所定の賭け数目標値に設定されていない状態で当該賭け操作手段が操作された場合に、前記賭け数を前記賭け数目標値に設定し、
前記賭け解除手段は、前記賭け数が前記賭け数目標値に設定された状態で当該賭け操作手段が操作された場合に、前記賭け数を0に戻すことを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10では、賭け数が賭け数目標値に設定されていない状態で賭け操作手段が操作された場合に、賭け数を賭け数目標値に設定するようにしている。ここで、誤って賭け数を目標設定値に設定した遊技者は、その状態で賭け操作手段を操作することにより賭け状態が解除されるのではないかとの考えに容易に至ると思われる。つまり、上記した構成とすることで、解除操作を知らない遊技者に対しても、その解除操作を容易に推測させることができる。特に規定数が2種類以上設定され、各規定数を賭け数目標値として設定可能な賭け操作手段がそれぞれ設けられている場合には、賭け数に応じた賭け操作手段を操作することで賭け状態を解除することが可能となる。
特徴A11.前記賭け操作手段に表示機能を備え、
前記賭け状態の解除が可能な状態では、前記表示機能にて前記賭け操作手段の操作により賭け状態が解除されることを示唆することを特徴とする特徴A9又はA10に記載の遊技機。
特徴A11は、賭け状態の解除が可能な状態では、賭け操作手段に備えられた表示機能により賭け操作手段を操作することで賭け状態が解除されることを示唆するので、賭け状態の解除方法を知らない遊技者に対しても、その解除方法を容易に気づかせることができる。
特徴A12.前記賭け数が前記規定数に設定された状態から、前記賭け数を減算する賭け数減算手段を備えたことを特徴とする特徴A4乃至A7のいずれかに記載の遊技機。
特徴A12では、賭け状態を解除する、すなわち一旦設定された賭け数を0にすることで、賭け数を規定数に設定した場合であっても遊技を行うことなく精算だけして遊技を終了することを可能としているが、必ずしも賭け数を0にする必要はなく規定数未満にできればよい。そこで遊技機12では、賭け数が規定数に設定された状態から、賭け数を減算する賭け数減算手段を備えている。これにより、規定数に設定された賭け数を規定数未満に減算することが可能となり、回転開始処理を行うことなく精算処理だけを行うことが可能となる。
特徴A13.前記賭け数設定手段は、前記賭け数が上限でない状態で前記賭け操作手段が操作された場合には、前記賭け数に所定数を加算し、
前記賭け数減算手段は、前記賭け数が上限に設定された状態で前記賭け操作手段が操作された場合には、前記賭け数から前記所定数を減算することを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13では、賭け数が上限に達するまでは賭け操作手段が操作される毎に賭け数に所定数を加算するように構成している。ここで、誤って賭け数を規定数に設定した遊技者は、賭け数が上限に設定された状態で賭け操作手段を操作することにより賭け数が所定数減算されるのではないかとの考えに容易に至ると思われる。つまり、上記した構成とすることで、減算操作を知らない遊技者に対しても、その減算操作を容易に推測させることができる。
特徴A14.前記賭け操作手段に表示機能を備え、
前記賭け数の減算が可能な状態では、前記表示機能にて前記賭け操作手段の操作により賭け数が減算されることを示唆することを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14では、賭け数の減算が可能な状態では、賭け操作手段に備えられた表示機能により賭け操作手段を操作することで賭け数が減算されることを示唆するので、賭け数の減算方法を知らない遊技者に対しても、その減算方法を容易に気づかせることができる。
特徴A15.前記賭け操作手段としては、操作に応じて前記賭け数を前記規定数である所定の第1設定値に設定する第1賭け操作手段と、操作に応じて前記賭け数を前記規定数でない所定の第2設定値に設定する第2賭け操作手段とがあり、
前記第1賭け操作手段が操作された場合には、その時点の賭け数に関わらず賭け数を前記第1設定値に設定し、前記第2賭け操作手段が操作された場合には、その時点の賭け数に関わらず賭け数を前記第2設定値に設定することを特徴とする特徴A4乃至A7のいずれかに記載の遊技機。
特徴A15では、操作に応じて賭け数を規定数である所定の第1設定値に設定する第1賭け操作手段と、操作に応じて賭け数を規定数でない所定の第2設定値に設定する第2賭け操作手段を備えている。このため、誤って賭け数を規定数に設定した場合であっても、第2賭け操作手段の操作により、賭け数を規定数以外に設定し直すことが可能となる。よって、回転開始処理を行うことなく、精算だけして遊技を終了することが可能となる。
特徴A16.前記再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合に、再遊技の特典を付与する前に遊技の進行を停止させる一方、前記賭け操作手段が操作された場合にその停止状態を解除する遊技停止手段を備え、
遊技の進行が停止されている状態において前記精算操作が行われた場合には、その停止状態を解除するとともに、次回の回転開始処理を行うことを特徴とする特徴A4乃至A15のいずれかに記載の遊技機。
特徴A16では、再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合において、再遊技の特典を付与する前に遊技の進行を停止させ、賭け操作手段が操作されたときにその停止状態を解除するように構成している。これにより、再遊技が入賞しなかった場合と似た状況を擬似的に作り出し、再遊技入賞が成立していないかのような印象を遊技者に与えている。しかしこの場合、再遊技の特典が付与される前であるから開始操作が行われても無効となり、精算操作が行われた場合に開始操作を優先させることができない。そこで、停止状態において精算操作が行われた場合には、その停止状態を解除するとともに次回の回転開始処理を行うように構成することで、再遊技入賞が成立した状態で精算だけが行われ遊技が終了されるのを抑制することができる。
特徴A17.前記精算処理手段は、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定されている状態で前記精算操作が行われた場合には前記精算処理を行わないことを特徴とする特徴A4乃至A16のいずれかに記載の遊技機。
規定数の遊技価値が賭け数として設定されている状態で精算操作が行われた場合には、回転開始処理が行われる。このように精算のつもりが回転開始処理となった場合には遊技が継続されるので、遊技が継続されるのであれば精算の必要はないと考える遊技者が多いと思われる。このような状況で精算処理を行うことは逆に遊技者の意に反する可能性が高い。そこで特徴A17では、回転開始処理が行われる状態で精算操作が行われた場合には精算処理を行わないように構成している。
特徴A18.前記精算処理手段は、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定されている状態で前記精算操作が行われた場合にも前記精算処理を行うことを特徴とする特徴A4乃至A17のいずれかに記載の遊技機。
遊技者が精算操作を行うのは一般に遊技を終了しようと考えた場合である。このため遊技が継続される場合には精算の必要性は低いと考えられる。しかし遊技者の中には、遊技が継続される場合であっても、例えばそのゲームが終了した時点で遊技を終了するつもりであれば、精算処理を行ってほしいと考える者も存在すると考えられる。このような状況下において遊技者の意思を尊重すべく、特徴A18では回転開始処理とともに精算処理を可能としている。
特徴A19.前記精算処理手段は、前記精算操作が行われた直後に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
特徴A19では、精算処理を行うタイミングが精算操作直後となっているので、精算操作が有効とされたことが直ちに理解され、遊技者に余計な不信感を与えることがない。また、急用などのため直ちに精算処理を行いたい場合にも有効であり、特に再遊技入賞時には精算処理を行うことができない従来の遊技機と比較すると効果が高い。再遊技入賞の確率が高い遊技機(特に再遊技入賞の確率が1/3以上の遊技機)では特にこの問題が顕著となるため、採用した場合の効果も一層高まる。
特徴A20.前記精算処理手段は、図柄の変動表示中に前記精算操作が行われた場合には、図柄の停止後に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
特徴A20では、ゲームの終了後に精算処理を行うので、精算処理に伴う機械音等が遊技の妨げになることを抑制できる。
特徴A21.前記精算処理手段は、図柄の変動表示中に前記精算操作が行われた場合には、停止した図柄の種類に関わらず、図柄の停止後に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴A20に記載の遊技機。
特徴A21では、停止した図柄の種類に関わらず図柄の停止後に精算処理を行うので、急用などのため直ちに精算処理を行いたい場合に有効である。
特徴A22.前記精算処理手段は、前記再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合には、次ゲーム以降にて前記精算処理を行うことを特徴とする特徴A20に記載の遊技機。
特徴A22では、再遊技入賞図柄が停止した場合に精算処理を次ゲーム以降に持ち越すため、精算操作を無効にすることなく、再遊技入賞時には精算処理を行うことができない遊技機と同様の精算態様を維持することができる。
特徴B1.遊技者が行う前記開始操作のための開始操作手段(スタートレバー801)と、
遊技者が行う前記精算操作のための精算操作手段(精算スイッチ808)と、を備え、
前記抑制手段は、前記精算操作手段に対して遊技者により行われる前記精算操作の全部又は一部から、前記開始操作手段による前記回転開始処理実行のための検出を行わせるものであることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴B1では、従来の遊技機と同様に開始操作手段と精算操作手段とは別々で設けられており、各々の操作に応じて回転開始処理と精算処理とが行われるため、従来と同様の遊技手順を採用した場合にも、上記目的を達成することが可能となる。このため、遊技者に対して新たな遊技手順を説明するための措置が不要であり、また遊技に際し違和感を与えることもない。
特徴B2.前記開始操作手段による回転開始処理実行のための検出を行う開始操作検出センサと、
前記精算操作手段による精算処理実行のための検出を行う精算操作検出センサと、を備え、
前記抑制手段は、遊技者が前記精算操作手段を操作した場合に前記開始操作手段が連動する連動機構であり、前記精算操作手段に連動して前記開始操作手段が作動することによる前記開始操作検出センサの検出に基づいて前記回転開始処理が行われるようにしたものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2では、連動機構を設けたことにより、精算操作に応じて開始操作手段も連動するように構成した。このため、遊技者に対して精算操作に応じて開始操作も行われたことを実感させることができ、精算操作に応じて回転開始処理を行う構成について誤作動ではないかとの不信感を与えにくい。
特徴B3.前記連動機構は、アーム部の長さが異なるベルクランクを有し、短い方の前記アーム部を前記精算操作手段に結合させるとともに、長い方の前記アーム部を前記開始操作手段に結合させたことを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
従来の遊技機では一般的に精算操作手段はボタン式であるためストローク幅が短く、開始操作手段はレバー式であるためストローク幅が長くなっている。ここで特徴B3によれば、精算操作手段が操作された場合に、精算操作手段の動きに対して開始操作手段がより大きな動きで連動するように構成されている。このため、従来の精算操作手段及び開始操作手段の構成を維持したまま、連動による開始操作手段の動きを容易に遊技者に認識させることができる。
特徴B4.前記連動機構は、前記精算操作手段のロッドに形成されたラック及び回転軸に固定されたピニオンの直線・回転変換部と、前記開始操作手段のスタートレバーにリンク部材がピン結合されたリンク部との間に、複数の回転軸に固定された複数の異なる径の回転部材を介して動力を伝達するようにしたものであることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B4の構成であっても、特徴B3と同様の効果を得られる。
特徴B5.前記開始操作手段による回転開始処理実行のための検出を行う開始操作検出センサと、
前記精算操作手段による精算処理実行のための検出を行う精算操作検出センサと、を備え、
前記抑制手段は、前記精算操作手段の一部、又は当該精算操作手段の操作に連動する連動部材であって、前記精算操作手段が操作されたことに応じて前記開始操作検出センサが前記精算操作手段の一部又は前記連動部材を検出することにより前記回転開始処理が行われるようにしたものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B5では、精算操作が行われた場合に精算操作手段の一部又は連動部材が開始操作検出センサで検出されるように構成されている。このため、開始操作手段が精算操作手段の操作に連動して作動するような構造も不要であり、設計が容易である。
特徴B6.前記精算操作手段が操作された場合に、前記精算操作検出センサによる検出よりも先に、前記開始操作検出センサによる検出がされるように構成されていることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれかに記載の遊技機。
特徴B6では、精算操作検出センサによる検出がされた場合には必ず開始操作検出センサによる検出がされるように構成したので、回転開始処理が行われることなく精算処理だけが行われるという事態を確実に防止することが可能となる。
特徴B7.前記開始操作手段による回転開始処理実行のための検出を行う第1開始操作検出センサと、
前記精算操作手段による精算処理実行のための検出を行う精算操作検出センサと、
前記精算操作手段による回転開始処理実行のための検出を行う第2開始操作検出センサと、を備え、
前記開始処理手段は、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定された状態で、前記第1開始操作検出センサによる検出又は前記第2開始操作検出センサによる検出がされた場合に前記回転開始処理を行い、
前記精算処理手段は、前記精算操作検出センサによる検出がされた場合に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B7では、ゲーム開始のためのセンサを開始操作手段に対してだけでなく、精算操作手段にも備えている。このため、精算操作に応じて第2開始操作検出センサによる検出がされた場合には、回転開始処理を行うことができる。
特徴B8.前記第2開始操作検出センサを、前記精算操作手段の待機位置に対して前記精算操作検出センサよりも手前側に配置したことを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8では、精算操作検出センサが精算操作手段による操作を検出した場合には必ず第2開始操作検出センサでも精算操作手段による操作を検出するように構成したので、回転開始処理が行われることなく精算処理だけが行われるという事態を確実に防止することが可能となる。
特徴B9.前記賭け数が上限に設定された状態から、その設定状態を解除して賭け数を0に戻す賭け解除手段(主制御装置101のCPU102におけるステップS506、ステップS609、ステップS705の処理を実行する機能)を備えたことを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれかに記載の遊技機。
特徴B1では、再遊技入賞が成立している状態で、精算処理だけが行われて遊技が終了されてしまうことを抑制するために、精算操作の全部又は一部から回転開始処理実行のための検出を行わせるように構成し、精算操作が行われようとしたときに賭け数が規定数であれば開始操作と扱うように構成している。しかし、遊技者が誤って賭け数を規定数に設定してしまった場合や、賭け数を規定数に設定してから気が変わってしまい精算して遊技を終了したいと考えた場合にも遊技が強制的に行われる構成では問題がある。そこで、特徴B9では、賭け数が上限に設定された後、その状態を解除する賭け解除手段を備えている。これにより、賭け数を遊技が開始できない0とすることが可能となる。賭け数を0とした上で精算操作を行えば回転開始処理は行われないので、賭け数として設定した遊技価値も含めて精算することが可能となる。
特徴B10.前記賭け数設定手段は、前記賭け数が上限でない状態で前記賭け操作手段が操作された場合には、前記賭け数に所定数を加算し(主制御装置101のCPU102におけるステップS502〜ステップS505、ステップS602〜ステップS608、ステップS702〜ステップS704の処理を実行する機能)、
前記賭け解除手段は、前記賭け数が上限に設定された状態で前記賭け操作手段が操作された場合には、前記賭け数を0に戻すことを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10では、賭け解除のための操作手段として賭け操作手段を採用しており、賭け数が上限に達した状態という本来賭け操作が不要な状態において賭け操作が操作された場合に賭け状態が解除されるように構成している。ここで、誤って賭け数を規定数に設定した遊技者は、賭け数が上限に設定された状態で賭け操作手段を操作することにより賭け状態が解除されるのではないかとの考えに容易に至ると思われる。つまり、上記した構成とすることで、解除操作を知らない遊技者に対しても、その解除操作を容易に推測させることができる。
特徴B11.前記賭け数設定手段は、前記賭け数が前記規定数である所定の賭け数目標値に設定されていない状態で当該賭け操作手段が操作された場合に、前記賭け数を前記賭け数目標値に設定し、
前記賭け解除手段は、前記賭け数が前記賭け数目標値に設定された状態で当該賭け操作手段が操作された場合に、前記賭け数を0に戻すことを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
特徴B11では、賭け数が賭け数目標値に設定されていない状態で賭け操作手段が操作された場合に、賭け数を賭け数目標値に設定するようにしている。ここで、誤って賭け数を目標設定値に設定した遊技者は、その状態で賭け操作手段を操作することにより賭け状態が解除されるのではないかとの考えに容易に至ると思われる。つまり、上記した構成とすることで、解除操作を知らない遊技者に対しても、その解除操作を容易に推測させることができる。特に規定数が2種類以上設定され、各規定数を賭け数目標値として設定可能な賭け操作手段がそれぞれ設けられている場合には、賭け数に応じた賭け操作手段を操作することで賭け状態を解除することが可能となる。
特徴B12.前記賭け操作手段に表示機能を備え、
前記賭け状態の解除が可能な状態では、前記表示機能にて前記賭け操作手段の操作により賭け状態が解除されることを示唆することを特徴とする特徴B10又はB11に記載の遊技機。
特徴B12は、賭け状態の解除が可能な状態では、賭け操作手段に備えられた表示機能により賭け操作手段を操作することで賭け状態が解除されることを示唆するので、賭け状態の解除方法を知らない遊技者に対しても、その解除方法を容易に気づかせることができる。
特徴B13.前記賭け数が前記規定数に設定された状態から、前記賭け数を減算する賭け数減算手段を備えたことを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれかに記載の遊技機。
特徴B13では、賭け状態を解除する、すなわち一旦設定された賭け数を0にすることで、賭け数を規定数に設定した場合であっても遊技を行うことなく精算だけして遊技を終了することを可能としているが、必ずしも賭け数を0にする必要はなく規定数未満にできればよい。そこで遊技機12では、賭け数が規定数に設定された状態から、賭け数を減算する賭け数減算手段を備えている。これにより、規定数に設定された賭け数を規定数未満に減算することが可能となり、回転開始処理を行うことなく精算処理だけを行うことが可能となる。
特徴B14.前記賭け数設定手段は、前記賭け数が上限でない状態で前記賭け操作手段が操作された場合には、前記賭け数に所定数を加算し、
前記賭け数減算手段は、前記賭け数が上限に設定された状態で前記賭け操作手段が操作された場合には、前記賭け数から前記所定数を減算することを特徴とする特徴B13に記載の遊技機。
特徴B14では、賭け数が上限に達するまでは賭け操作手段が操作される毎に賭け数に所定数を加算するように構成している。ここで、誤って賭け数を規定数に設定した遊技者は、賭け数が上限に設定された状態で賭け操作手段を操作することにより賭け数が所定数減算されるのではないかとの考えに容易に至ると思われる。つまり、上記した構成とすることで、減算操作を知らない遊技者に対しても、その減算操作を容易に推測させることができる。
特徴B15.前記賭け操作手段に表示機能を備え、
前記賭け数の減算が可能な状態では、前記表示機能にて前記賭け操作手段の操作により賭け数が減算されることを示唆することを特徴とする特徴B14に記載の遊技機。
特徴B15では、賭け数の減算が可能な状態では、賭け操作手段に備えられた表示機能により賭け操作手段を操作することで賭け数が減算されることを示唆するので、賭け数の減算方法を知らない遊技者に対しても、その減算方法を容易に気づかせることができる。
特徴B16.前記賭け操作手段としては、操作に応じて前記賭け数を前記規定数である所定の第1設定値に設定する第1賭け操作手段と、操作に応じて前記賭け数を前記規定数でない所定の第2設定値に設定する第2賭け操作手段とがあり、
前記第1賭け操作手段が操作された場合には、その時点の賭け数に関わらず賭け数を前記第1設定値に設定し、前記第2賭け操作手段が操作された場合には、その時点の賭け数に関わらず賭け数を前記第2設定値に設定することを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれかに記載の遊技機。
特徴B16では、操作に応じて賭け数を規定数である所定の第1設定値に設定する第1賭け操作手段と、操作に応じて賭け数を規定数でない所定の第2設定値に設定する第2賭け操作手段を備えている。このため、誤って賭け数を規定数に設定した場合であっても、第2賭け操作手段の操作により、賭け数を規定数以外に設定し直すことが可能となる。よって、回転開始処理を行うことなく、精算だけして遊技を終了することが可能となる。
特徴B17.前記再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合に、再遊技の特典を付与する前に遊技の進行を停止させる一方、前記賭け操作手段が操作された場合にその停止状態を解除する遊技停止手段を備え、
遊技の進行が停止されている状態において前記精算操作が行われた場合には、その停止状態を解除するとともに、次回の回転開始処理を行うことを特徴とする特徴B1乃至B16のいずれかに記載の遊技機。
特徴B17では、再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合において、再遊技の特典を付与する前に遊技の進行を停止させ、賭け操作手段が操作されたときにその停止状態を解除するように構成している。これにより、再遊技が入賞しなかった場合と似た状況を擬似的に作り出し、再遊技入賞が成立していないかのような印象を遊技者に与えている。しかしこの場合、再遊技の特典が付与される前であるから開始操作が行われても無効となり、精算操作が行われた場合に開始操作を優先させることができない。そこで、停止状態において精算操作が行われた場合には、その停止状態を解除するとともに次回の回転開始処理を行うように構成することで、再遊技入賞が成立した状態で精算だけが行われ遊技が終了されるのを抑制することができる。
特徴B18.前記精算処理手段は、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定されている状態で前記精算操作が行われた場合には前記精算処理を行わないことを特徴とする特徴B1乃至B17のいずれかに記載の遊技機。
規定数の遊技価値が賭け数として設定されている状態で精算操作が行われた場合には、回転開始処理が行われる。このように精算のつもりが回転開始処理となった場合には遊技が継続されるので、遊技が継続されるのであれば精算の必要はないと考える遊技者が多いと思われる。このような状況で精算処理を行うことは逆に遊技者の意に反する可能性が高い。そこで特徴B18では、回転開始処理が行われる状態で精算操作が行われた場合には精算処理を行わないように構成している。
特徴B19.前記精算処理手段は、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定されている状態で前記精算操作が行われた場合にも前記精算処理を行うことを特徴とする特徴B1乃至B17のいずれかに記載の遊技機。
遊技者が精算操作を行うのは一般に遊技を終了しようと考えた場合である。このため遊技が継続される場合には精算の必要性は低いと考えられる。しかし遊技者の中には、遊技が継続される場合であっても、例えばそのゲームが終了した時点で遊技を終了するつもりであれば、精算処理を行ってほしいと考える者も存在すると考えられる。このような状況下において遊技者の意思を尊重すべく、特徴B19では回転開始処理とともに精算処理を可能としている。
特徴B20.前記精算処理手段は、前記精算操作が行われた直後に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴B19に記載の遊技機。
特徴B20では、精算処理を行うタイミングが精算操作直後となっているので、精算操作が有効とされたことが直ちに理解され、遊技者に余計な不信感を与えることがない。また、急用などのため直ちに精算処理を行いたい場合にも有効であり、特に再遊技入賞時には精算処理を行うことができない従来の遊技機と比較すると効果が高い。再遊技入賞の確率が高い遊技機(特に再遊技入賞の確率が1/3以上の遊技機)では特にこの問題が顕著となるため、採用した場合の効果も一層高まる。
特徴B21.前記精算処理手段は、図柄の変動表示中に前記精算操作が行われた場合には、図柄の停止後に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴B19に記載の遊技機。
特徴B21では、ゲームの終了後に精算処理を行うので、精算処理に伴う機械音等が遊技の妨げになることを抑制できる。
特徴B22.前記精算処理手段は、図柄の変動表示中に前記精算操作が行われた場合には、停止した図柄の種類に関わらず、図柄の停止後に前記精算処理を行うことを特徴とする特徴B21に記載の遊技機。
特徴B22では、停止した図柄の種類に関わらず図柄の停止後に精算処理を行うので、急用などのため直ちに精算処理を行いたい場合に有効である。
特徴B23.前記精算処理手段は、前記再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合には、次ゲーム以降にて前記精算処理を行うことを特徴とする特徴B21に記載の遊技機。
特徴B23では、再遊技入賞図柄が停止した場合に精算処理を次ゲーム以降に持ち越すため、精算操作を無効にすることなく、再遊技入賞時には精算処理を行うことができない遊技機と同様の精算態様を維持することができる。
10 スロットマシン(遊技機)
31 リールユニット(可変表示装置)
41 マルチレバー(操作手段)
56 第1クレジットベットスイッチ(賭け操作手段、賭け解除操作手段)
57 第2クレジットベットスイッチ(賭け操作手段、賭け解除操作手段)
58 第3クレジットベットスイッチ(賭け操作手段、賭け解除操作手段)
101 主制御装置
102 主制御装置におけるCPU
105 主制御装置におけるROM
106 主制御装置におけるRAM
801 スタートレバー(開始操作手段)
808 精算スイッチ(精算操作手段)
901 ベルクランク
911,912 アーム部
871 ロッド
921 ラック
922 ピニオン
923,925 スプロケット
924 回転軸
926 タイミングベルト
927 回転盤
928 リンク部材

Claims (4)

  1. 複数種類の図柄を複数列で変動表示させることが可能な可変表示装置と、
    前記可変表示装置において所定の再遊技入賞図柄の組合せが停止した場合に、次ゲームを無償で遊技できる再遊技の権利を付与する再遊技権利付与手段と、
    前記再遊技入賞図柄の組合せが停止した後、遊技者が再遊技を行うことなく遊技の終了又は終了に向けた所定の終了関係動作が行われた場合に、遊技者による前記終了関係動作に応じて再遊技が行われることなく終了されることを抑制するための抑制処理を行う抑制手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技者の所有する遊技価値を遊技価値記憶手段に記憶させる一方、所定の精算操作に応じて遊技価値記憶手段に記憶されている遊技価値を遊技者に返却する精算処理を精算処理手段により行うものである場合に、
    前記抑制手段は、遊技者による前記終了関係動作に対応する前記精算操作の全部又は一部に応じて前記抑制処理を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記抑制手段は、前記抑制処理として開始処理手段に前記可変表示装置を作動させ再遊技を開始させる回転開始処理を行わせるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 遊技者が行う開始操作及び精算操作のための操作手段を備え、
    遊技の開始に必要な所定の規定数の遊技価値が賭け数として設定された状態における所定の開始操作に応じて前記回転開始処理を行うものである場合に、
    前記抑制手段は、前記操作手段に対する操作に応じて、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定された状態では前記回転開始処理を行い、前記規定数の遊技価値が賭け数として設定されていない状態では精算処理を行うものであることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017113287A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 株式会社三共 スロットマシン
JP2017158710A (ja) * 2016-03-08 2017-09-14 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2020058469A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 株式会社オリンピア 遊技機

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