JP2015046848A - 画像表示装置 - Google Patents

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雅俊 佐藤
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Atsunori Toshi
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Abstract

【課題】多くの観察者の中で、特定観察者にだけ限定的にコンテンツを提供可能とする。【解決手段】光源からの入射光を映像光として通過させる液晶板と、光源と液晶板との間に配置されて光源から入射する光を第一の偏光方向に直線偏光する第1偏光手段と、表示対象画像に基づく画像信号を液晶板に出力することで液晶板において画像を形成する領域を通過する光の偏光方向を第一の偏光方向と直交する方向へと変化させる制御部と、液晶板と特定の観察者との間にのみ設けられ、第一の偏光方向に対して特定の偏光方向となる第二の偏光方向に直線偏光する第2偏光手段とを備え、特定の観察者が第2偏光手段を介して映像光を観察することで、表示対象画像を特定の観察者にのみ観察可能に表示する。【選択図】図1

Description

本発明は、観察者に応じて異なる画像を観察可能な画像表示装置に関する。
近年、立体画像を表示可能な画像表示装置や、あるいは画像表示体として建物など立体形状物を用いてかかる画像表示体の立体形状にあった映像をプロジェクターより投影するプロジェクションマッピングと呼ばれる映像表現技法など、多くの観察者の目を惹くようなエンターテインメント性に富んだ画像表示の手法が用いられてきている。
このように、多くの観察者にエンターテインメント性に富んだ画像視聴の体験を提供する一方で、多くの観察者の中で、コンテンツに適した属性の観察者やVIPなど、特定観察者にだけ限定的にコンテンツを提供することで、これら特定の観察者の興味を高めたいという状況も存在する。
例えば、こうした効果を達成するために、特許文献1の画像表示装置が提案されている。特許文献1の画像表示装置は、同一のスクリーンに2種類の円偏光でそれぞれ別々の画像を投影し、第1の円偏光による画像を第2の円偏光による画像でマスクすることで、裸眼の一般観察者にはマスクされた画像を視聴可能に提供し、第1の円偏光のみ投下する眼鏡を利用する特定の観察者にはマスクされない画像を視聴可能に提供する。
特開2011−81216号公報
しかしながら、特許文献1の画像表示装置は、第1の円偏光による第1の画像を得るための系と第2の円偏光による第2の画像を得るための系という2種類の画像表示系を備えなければならないという問題がある。
例えば、2つのプロジェクターを用いてこれらを用いて2種類の画像をスクリーンに投影する場合には、プロジェクターと偏光フィルタの組を別々に2種類設けて、同一のスクリーンに同一の大きさで投影できるようレンズ調整する必要があり、装置の構成や調整が煩雑になるという問題がある。特に、設置し表示する環境ごとに2つのプロジェクターのの投影範囲がぴったり一致するようレンズを調整する手間は、施工効率において大きな問題となり得る。
また、一つのプロジェクターを用いて、画像フレーム単位で第1の画像データと第2の画像データを切り替えて再生しつつ、フレーム切り替えにあわせて偏光フィルタを第1の円偏光フィルタと第2の偏光フィルタとに切り替えることで、1台のプロジェクターを用いて2種類の画像表示系を時分割で実現するような場合には、機械的なフィルタの切り替え機構を画像フレームの切り替えと同期させる制御系が必要となり、装置が大型化し処理も煩雑となるという問題がある。特に、切り替えが高速になるほど同期の誤差で許容できなくなるため、動画などフレーム切り替えが高速な画像コンテンツを表示することが難しいという問題もある。
そこで、本発明では、かかる課題を解決するために、複数のプロジェクターやフィルタの切り替えなどを必要とせず、1つの画像表示系だけで、多くの観察者の中で、特定観察者にだけ限定的にコンテンツを提供可能とする画像表示装置の提供を目的とする。
上記の目的を達成するために本発明による画像表示装置は、光源からの入射光を映像光として通過させる液晶板と、光源と液晶板との間に配置されて光源から入射する光を第一の偏光方向に直線偏光する第1偏光手段と、表示対象画像に基づく画像信号を液晶板に出力することで液晶板において画像を形成する領域を通過する光の偏光方向を第一の偏光方向と直交する方向へと変化させる制御部と、液晶板と一般観察者との間には設けられず、液晶板と特定の観察者との間にのみ設けられ、第一の偏光方向に対して特定の偏光方向となる第二の偏光方向に直線偏光する第2偏光手段とを備え、特定の観察者が第2偏光手段を介して映像光を観察することで、表示対象画像を一般観察者には観察不可とし、特定の観察者にのみ観察可能に表示することを特徴とする。
また、本発明による画像表示装置において、特に、第2偏光手段は、特定の観察者が所持し、映像光として右目用と左目用の両方を通過する光を第二の偏光方向に直線偏光する眼鏡であるとしてもよい。
さらに、本発明による画像表示装置において、液晶板を通過する光を前方に投影して結像させるレンズをさらに備えて、光源と第一偏光手段と液晶板とレンズが液晶式プロジェクターとして構成されており、第2偏光手段は、結像された像と特定の観察者との間にのみ設けられるようにしてもよい。
また、本発明による画像表示装置において、周囲の照度を計測する照度計測部をさらに備えて、制御部の処理として、計測した照度が所定照度以上であれば表示対象画像のコントラストを相対的に高い値に調整し、計測した照度が所定値未満であれば表示対象画像のコントラストを相対的に低い値に設定するようにしてもよい。制御部の処理としては、計測した照度が所定照度以上であれば表示対象画像を色情報のない輝度画像とし、計測した照度が所定値未満であれば前記表示対象画像をカラー画像とするようにしてもよい。
さらに、本発明による画像表示装置において、液晶板を通過した映像光を前方に投影する投影レンズと、投影レンズの投影方向を撮像領域として撮像データを取得するカメラと、画像表示体の情報を予め記憶して撮像データから画像表示体を抽出する撮像画像処理部と、撮像データ内における映像光の投影範囲を予め記憶して撮像データから抽出された画像表示体の位置より、投影範囲における画像表示体の位置を判定する画像表示位置判定部とを備え、制御部は、判定された投影範囲における画像表示体の位置に画像を表示する画像信号を液晶板に出力するようにしてもよい。
本発明によれば、複数のプロジェクターや画像フレームに応じたフィルタの切り替えなどを必要とせず、1つの画像表示系だけで、多くの観察者の中で、特定観察者にだけ限定的にコンテンツを提供可能とすることが可能となる。
本発明の画像表示装置の概略的な全体構成を示す図 本発明の画像表示装置における液晶プロジェクターの構成を示す図 本発明の画像表示装置の動作を示す動作説明図 本発明の画像表示装置の第2の実施形態の構成を示す図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
<第1の実施形態>
はじめに、本発明の画像表示装置による第1の実施形態を説明する。図1は、本実施形態における画像表示装置の概略的な全体構成を示す図である。画像表示装置1は画像表示環境に設置された液晶式プロジェクター2と、この液晶式プロジェクター2の投影方向前方に配置されて、映像光を表示する画像表示体となるスクリーン3と、特定の観察者12に配布された偏光眼鏡4とから概略構成される。スクリーン3は、正反射の性質が高いものが好ましく、例えば、金属粉末系の塗料が塗布された、いわゆるシルバースクリーンにて構成される。また、偏光眼鏡4は、右目用と左目用のレンズ部分に、予め定められた特定の偏光方向(第二の偏光方向)に直線偏光する偏光フィルム(第2偏光手段)が設けられている。
この画像表示装置1では、液晶式プロジェクター2の内部に、光源22から照射されてカラーフィルター23を経由した全方位光を所定の偏光方向(第一の偏光方向)に直線偏光する偏光フィルタ(第1偏光手段)24を有している。そして、この直線偏光された入射光が液晶板25を通過する際に、表示対象画像の構成画素とならない(光を遮断すべき)領域を通過する光の偏光方向が直交方向に変化するよう光の位相を回転させて、映像光を得ている。すなわち、液晶式プロジェクター2から出射される映像光50は、表示対象画像の構成領域の光51とそれ以外の領域の光52とで偏光方向が直交した2種類の直線偏光光にて構成されることとなる。
液晶式プロジェクター2から出射された映像光はスクリーン3表面に結像され、反射光として観察者の網膜に供給され観察される。ヒトの網膜は偏光を認識できないため、一般の観察者11にとって反射光は、表示対象画像の構成領域の光51とそれ以外の領域の光52とが区別できないただの光として認識される。一方で、反射光に対して偏光眼鏡4を用いることで、2種類の直線偏光光を分離して、表示対象画像を構成する光51のみが透過することとなる。このように、本実施形態の画像表示装置1では、液晶式プロジェクター2から、表示対象画像の構成領域とそれ以外の領域とで偏光方向が直交関係となる2種類の直線偏光光を同時に出射することで、一般の観察者11に対しては出射光がただの光として認識され、偏光眼鏡4を所持する特定の観察者12のみが本来の意図されたコンテンツ(表示対象画像)を観賞可能となる。
なお、本実施形態では液晶板25として、制御部21により駆動電圧が印可されていない時に透過率が最大となり、電圧印可時に光の位相を回転させるいわゆるノーマリーホワイト方式の液晶を用いる例について説明する。ノーマリーホワイト方式の液晶では、表示対象画像を形成する際に遮断すべき画素領域について光の位相が回転する。したがって、本実施形態において、偏光眼鏡4に設けられる偏光フィルムの偏光方向(第二の偏光方向)は、液晶式プロジェクター2内の偏光フィルタ24と同じ偏光方向とされ、位相が回転した光を遮断する。
しかし、これに限らず液晶板25としてノーマリーブラック方式の液晶を採用することもできる。この場合には、変更フィルタで直線偏光された入射光が液晶板25を通過する際に、表示対象画像の構成画素となる(光を観察者まで届けるべき)領域を通過する光の偏光方向が直交方向に変化するよう光の位相を回転させて、映像光を得ることとなる。このため、ノーマリーブラック方式の液晶板を用いる場合には、偏光眼鏡4に設けられる偏光フィルムの偏光方向(第二の偏光方向)を液晶式プロジェクター2内の偏光フィルタと直交する方向とする必要がある。
<液晶式プロジェクターの構成>
次に、図2を用いて液晶プロジェクター2の構成について説明する。液晶プロジェクター2は、図2に示すように光源22を備え、光学系として光源22側から順に、カラーフィルター23と、偏光フィルタ24と、液晶板25と、レンズ26がそれぞれ配置されている。また、液晶プロジェクター2は各部を駆動する制御部21を備えている。
光源22は、所定の光を発光し、これをカラーフィルター23に供給する。光源22から照射される光は、偏光されていない白色の全包囲光である。カラーフィルター23は、ガラス基板上に赤(R)、緑(G)、青(B)、ブラックマトリックス(BM)からなる4色のカラーレジストで構成されたパターンが形成されている。このパターンはRGBで1画素となるようにBMを用いて格子状に形成される。なお、カラーフィルター23は、液晶板25の光源22側に配置する例に限定されず、液晶板25のレンズ26側に配置されていてもよい。
カラーフィルター23を通過した光は、偏光フィルタ24に入射する。偏光フィルタ24は、入射した光を所定の第一の偏光方向(例えば水平方向)に直線偏光する。そして、偏光フィルタ24にて直線偏光された光(直線偏光光)が液晶板25に供給される。偏光フィルタ24は、光路上に独立して設けられていてよく、液晶板25の光源22側に貼り付けられていてもよい。
液晶板25は、一対のガラス基板間に液晶層を挟持して構成される。液晶板25は、後述する制御部21からの制御により、光源22から偏光フィルタ24を経て供給された直線偏光光の入射を得て、カラーフィルター23で分割されるRGBの画素領域に基づいて表示対象画像を形成し、映像光として通過させる。液晶板25を通過した光はレンズ26に供給される。レンズ26は、液晶板25から供給された映像光をスクリーン3上に結像させる。
ここで、液晶板25では、表示対象画像を形成するために、液晶板25の透過範囲のうち画像を形成する領域を通過する光の偏光方向を、第一の偏光方向と直交する方向(例えば垂直方向)へと変化させるよう光の位相を回転させる。
本実施形態では上述したように液晶板25としてノーマリーホワイト方式のものを用いるため、画像を形成する領域として液晶板25で光の位相を回転させる領域とは、当該画像を表示するために遮蔽すべき(光を遮断すべき)画素の領域のことを指す。すなわち、液晶板25は、表示対象画像を表示するために必要となる画素領域の光をそのままの偏光方向(例えば水平方向)で通過させ、表示対象画像を表示するために遮蔽すべき表示対象画像に対して(ネがポジ反転となる)画素領域の光を旋光して直交する方向(例えば垂直方向)に変化させて通過させることで、表示対象画像を形成する。したがって、液晶板25からレンズ26へと供給される映像光は、偏光方向が直交する2種類の直線偏光光となる。
なお、これに限らず、ノーマリーブラック方式の液晶板を用いる場合には、画像を形成する領域として液晶板にて光の位相を回転させる領域が、画像を表示するために必要となる(光を観察者まで届けるべき)画素の領域となる。すなわち、この場合液晶板は、表示対象画像を表示するために遮蔽すべき画素領域の光をそのままの偏光方向(例えば水平方向)で通過させ、表示対象画像を表示するために必要となる画素領域の光を旋光して直交する方向(例えば垂直方向)に変化させて通過させることで、表示対象画像を形成する。したがって、この場合も本実施形態と同様に、液晶板25からレンズ26へと供給される映像光は、偏光方向が直交する2種類の直線偏光光となる。
制御部21は、CPUとROM/RAMからなるマイクロコンピュータ、及び制御回路を備えた処理ユニットであって、光源22及び液晶板25を制御可能に接続されている。また、制御部21は、操作者により操作入力を受ける操作部211と、パソコンやDVDプレーヤーなど外部機器から映像データの入力を受ける入力インタフェース212を備えている。制御部21は、操作部211からの入力を受けて光源22を発光させ、液晶プロジェクター2による映像光の出力を開始する。このとき、制御部21は入力される映像データから表示対象画像を得て、これに基づいて液晶板25に画像信号を出力して液晶板25を駆動し、表示対象画像を形成するよう制御する。なお、映像データは予め制御部21内の記録領域に記憶されていてもよい。
<画像表示装置の動作>
次に、以上のように構成された本実施形態の液晶プロジェクター2を用いた画像表示装置1の動作について図3を参照して説明する。図3は、画像表示装置1の動作を示す動作説明図である。図3では、理解を容易にするため偏光方向を丸囲みの矢印記号にて示している。
操作者が操作部に操作入力することにより、制御部21が光源22を点灯して白色光22aが照射される。光源から照射される光22aは、カラーフィルター23を通過することで画素領域ごとに特定の色成分(R・G・B)を持つ光23aとなる。カラーフィルター23を通過した光23aは、偏光フィルタ24により第一の偏光方向(例えば水平方向)に直線偏光される。この直線偏光光24aが液晶板25により、表示対象画像を表示するために必要となる第一の偏光方向(例えば水平方向)の光25aと、表示対象画像に対してネガポジ反転画像となる遮蔽すべき直交方向の光(例えば垂直方向)25bとに分離されて、映像光としてレンズ26に供給される。レンズ26を通して液晶プロジェクター2から照射される映像光50(51、52)は、スクリーン3上で結像される。
スクリーン3上で結像され反射する反射光53は、表示対象画像とそれ以外とで偏光方向が直交する2種類の直線偏光光から構成されている。ヒトの網膜は偏光を認識できず、この2種類の直線偏光光を区別できない。したがって、この反射光53を直接観察する一般の観察者11は、表示対象画像とそれ以外の領域とが区別できず、反射光はRGB何れの色成分も遮断されない全ての色成分を有した白色の光として認識される。これにより、液晶式プロジェクター2より投光する光50は、一般の観察者11にとっては単なる照明光として用いることができる。
他方、特定の観察者12には偏光眼鏡4が配布されている。本実施形態において、偏光眼鏡4は第一の偏光方向(例えば水平方向)と同じ方向の光のみ透過させる偏光特性を有する。したがって、偏光眼鏡4により、反射光53のうち液晶板25で旋光された画像を表示するために遮蔽すべき画素領域の光52は遮断され、画像を表示するために必要となる画素領域の光51のみを観察することが可能となる。この結果、偏光眼鏡4を所持する特定の観察者12だけが、本来の意図されたコンテンツを観賞することが可能となる。なお、本実施形態では、偏光眼鏡4において、右目用と左目用の両方を通過する光を共に特定の偏光方向(第二の偏光方向)に直線偏光しているが、これに限らず、少なくとも片目用のレンズを通過する光を特定の偏光方向(第二の偏光方向)に直線偏光できればよい。
以上に、本実施形態の画像表示装置1について説明した。本実施形態の画像表示装置1によれば、複数のプロジェクターや画像フレームに応じたフィルタの切り替えなどを必要とせず、1つの画像表示系だけを用いて、多くの観察者の中で特定の観察者12にだけ限定的にコンテンツを視聴可能に提供可能とすることができる。
なお、上述した実施形態では、特定の観察者12が液晶板25より供給される2種類の直線偏光光を分離して表示対象画像を観察するための第2偏光手段として偏光眼鏡4を例に説明した。しかし、第2偏光手段は偏光眼鏡4に限らず、液晶板25と一般観察者11との間には設けられず、液晶板25と特定の観察者12との間にのみ設けられる偏光手段であれば、どのような形態であってもよい。例えば、特定の観察者12の位置となる居室や座席から液晶板25あるいはスクリーン3までの間に介在し、一般観察者11の位置となる居室や座席から液晶板25あるいはスクリーン3までの間には介在しないように構造上設置されるガラスウインドウであってもよい。
また、上述した実施形態では、画像表示体にスクリーン3を用いる例について説明した。しかし、画像表示体はスクリーン3に限らず、壁面や床面などの構造物、あるいは他の物体であってもよい。
<変形例>
以下、本実施形態の画像表示装置1の変形例について説明する。以下に示す変形例を組み合わせて画像表示装置を構成してもよい。
上述した実施形態では、画像表示装置1として、一つの液晶板25を用いてカラーフィルターで分割されたRGBの画素領域に基づいて表示対象画像を形成するような、単一のLCDによる液晶式プロジェクター2を用いる例について説明したが、これに限定されない。例えば、画像表示装置1は3LCD方式の液晶プロジェクターを用いてもよい。
この場合、光源22からの光をRGBの3種類の色成分ごとに分光し、個別の光路としてそれぞれの色成分の光ごとに第一の偏光方向の偏光フィルタを通して個別の液晶板に光を供給する。そして、各液晶板を用いて色成分ごとに、上述した実施形態と同様に、表示対象画像を表示するために必要となる画素領域を第一の偏光方向の光とし、表示対象画像に対してネガポジ反転画像となる遮蔽すべき画素領域を直交する方向の光とに分離して、映像光として通過させる。こうして、RGBの色成分ごとに対応する液晶板から供給される3つの映像光をプリズムで合成して、一つの映像光としてレンズ26に供給する。
また、画像表示装置1は、液晶式プロジェクター2を用いて構成される例に限定されず、液晶式ディスプレイとして構成されてもよい。この場合は、レンズ26とスクリーン3を省略し、観察者11、12が直接液晶板25を観察するようにすればよい。この場合も、本実施形態と同様に、液晶板25を通過する2種類の直線偏光光よりなる映像光は一般の観察者11には区別できず、ただの白色光として認識される。一方で、偏光眼鏡4を用いる特定の観察者12は、2種類の直線偏光光を分離して表示対象画像を観察することができる。
さらに、制御部21に周囲環境の明るさを計測する照度計測部を備えて、周囲環境の明るさに応じて、液晶板25で形成される表示対象画像の色情報を異ならせてもよい。画像表示装置1では、液晶板25より2種類の直線偏光光が映像光として出射され、一般観察者11にはこれが分離できないため全ての色成分を持つ白色光として認識され、特定の観察者12には偏光眼鏡4により2種類の直線偏光光が分離され表示対象画像を観察される。したがって、特定の観察者12は偏光眼鏡4を通した視野角においてのみ表示対象画像が観察できることとなり、偏光眼鏡4の視野角外からは環境光や、2種類の直線偏光光が分離されない白色光が入射してくることになる。偏光眼鏡4を通した視野とそれ以外とで入射光が大きく異なるため、周囲環境が明るいと表示対象画像が視認しづらくなる可能性がある。
そこで、照度計測部により周囲環境の明るさが予め設定された所定照度以上と計測された場合には、制御部21は、表示対象画像のコントラストを相対的に高い値に調整するようにしてもよい。照度が所定値未満と計測されれば、表示対象画像のコントラストを相対的に低い値に設定する。これにより、周囲が明るく、偏光眼鏡4の視野角内の入射光と、視野角外の入射光との差が大きくなり得る場合においては、表示対象画像のコントラストを相対的に高くして、表示対象画像の明暗を認識し易くすることで、表示対象画像が視認しやすくすることができる。
また、制御部21は、照度計測部により周囲環境の明るさが予め設定された所定照度以上と計測された場合には表示対象画像を色情報のない白黒濃淡による輝度画像とし、照度が所定値未満と計測されれば、表示対象画像を色情報を有したカラー画像とするようにしてもよい。これによっても、周囲が明るく、偏光眼鏡4の視野角内の入射光と視野角外の入射光との差が大きくなり得る場合においては、エッジが認識しやすい輝度画像とすることで表示対象画像を視認しやすくすることができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の画像表示装置の第2の実施形態について説明する。ここでは、上述した第1の実施形態と共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。図4は、第2の実施形態における画像表示装置100の構成を示す図である。第2の実施形態の画像表示装置100は、第1の実施形態のスクリーン3に代えて、またはスクリーン3に加えて、レンズ26による映像光50の投影範囲に存在する所定の物体を、画像表示する対象物体(画像表示体)103とする。本実施形態における画像表示体103は、例えば、回帰性反射素材が被せられた物体や回帰性反射素材による衣服を着た人物などである(図4における斜線部分)。
このために、第2の実施形態の画像表示装置は、液晶式プロジェクター102において、レンズ26による映像光50の投影方向を撮像領域として撮像データを取得するカメラ106が制御部210に接続されている。カメラ106は、入力インタフェース212に接続されて撮像データを入力してよく、図示しない他の入力手段に接続されて撮像データを入力してもよい。また、制御部210内の処理手段として、撮像データを処理して画像表示体を抽出する撮像画像処理部213と、撮像データにて抽出された画像表示体の位置からレンズ26の投影範囲における画像表示体の位置を判定する画像表示位置判定部214とを備える。そして、制御部210は、液晶板25において、レンズ26の投影範囲における画像表示体の位置に対応する部分に表示対象画像を形成するよう画像信号を出力して液晶板25を制御する。
カメラ106は、予め液晶式プロジェクター102による投光光軸方向を撮影するように画角を設定されて液晶式プロジェクター102の近傍に設置される。液晶式プロジェクター102の筐体に固定されて一体として形成されてもよい。カメラ106は所定周期ごとに撮像方向に補助光を投光し、反射像として撮像データを取得する(例えば5フレーム/秒)。撮像データは制御部に入力される。近赤外光を投光して近赤外画像を取得する構成であってよい。
制御部210において、撮像画像処理部213は、入力された撮像データから、所定画像情報を持つ領域を画像表示体の領域として抽出する。所定画像情報は、画像表示体を識別するための画像情報として予め制御部210の記憶領域に記憶されている。所定画像情報は、例えば近赤外光の反射特性であって、例えば輝度値が所定以上の領域である。また、近赤外光の反射像から所定輝度値以上となる十字形状など予め設定された特定形状を抽出し、この特定形状で囲まれた画像上の領域であってもよい。
画像表示位置判定部214には、予め撮像データの撮像範囲とレンズ26による投影範囲の関係が設定され、制御部210の記憶領域に記憶されている。撮像データの撮像範囲内におけるレンズ26による投影範囲は、例えば、初期設定として千鳥格子など特定のパターン画像をレンズ26から投光し、撮像データ内でこの特定パターンの範囲を抽出することで、当該抽出範囲がレンズ26による投影範囲であると学習される。また、撮像データに対する座標情報として操作部211から入力されて設定されてもよい。このように記憶した撮像範囲と投影範囲の関係情報に基づいて、画像表示位置判定部214は、撮像データ上の座標からレンズ26による投影範囲上の座標を判別し、レンズ26による投影範囲の基礎となる液晶板25上の座標を判定する。
画像表示位置判定部214は、撮像画像処理部213が撮像データから画像表示体の領域を抽出すると、これに対応する液晶板25上の座標を表示対象座標として判定する。これを受けて、制御部210は、表示対象座標に表示対象画像を形成するよう、液晶板25に画像信号を出力して液晶板25を駆動する。
この結果、偏光フィルタ24により第一の偏光方向(例えば水平方向)に直線偏光された光が液晶板25に入射すると、液晶板25では、画像表示位置判定部214で判定された表示対象座標において表示対象画像を表示するように、表示に必要となる画素領域の光をそのままの偏光方向(例えば水平方向)で通過させる。また、液晶板25は、遮蔽すべきネガポジ反転画像となる画素領域の光を旋光して直交する方向(例えば垂直方向)に変化させて通過させる。液晶板25を通過したこれら2種類の直線偏光光は、映像光としてレンズ26に供給される。レンズ26を通して投影方向に照射される映像光50は、投影範囲に存在する画像表示体上で結像される。
かかる第2の実施形態によれば、第1の実施形態による多くの観察者の中で、特定の観察者12にだけ限定的にコンテンツを提供可能とする効果に加えて、さらに、投影可能な範囲のなかで、リアルタイムに映像表示対象となる領域を検出して、この特定の領域だけにスポットとして特定方向の直線偏光を供給することが可能となる。例えばステージ上のモデル人物の衣服やその他の移動物体の領域を画像表示体とすることで、この領域にのみ偏光眼鏡4を通して視認可能な表示対象画像を表示させることが可能となる。これにより、特定の観察者12にだけ限定的に提供可能とするコンテンツの表現を拡大し、エンターテインメント性を向上させることが可能となる。
1画像表示装置、2液晶式プロジェクター、3スクリーン、4偏光眼鏡(第2偏光手段)、11一般の観察者、12特定の観察者、21制御部、22光源、23カラーフィルター、24偏光フィルター(第1偏光手段)、25液晶板、26レンズ、50映像光、51表示対象画像を表示するために透過すべき光、52表示対象画像を表示するために遮蔽すべき光、102第2の実施形態における液晶式プロジェクター、103第2の実施形態における画像表示体、106カメラ

Claims (6)

  1. 表示対象画像を一般観察者には観察不可とし、特定の観察者にのみ観察可能に表示する画像表示装置であって、
    一対の基板間に液晶層を挟持して光源からの入射光を映像光として通過させる液晶板と、
    前記光源と前記液晶板との間に配置され、前記光源から入射する光を第一の偏光方向に直線偏光する第1偏光手段と、
    表示対象画像に基づく画像信号を前記液晶板に出力し、前記液晶板において画像を形成する領域を通過する光の偏光方向を前記第一の偏光方向と直交する方向へと変化させる制御部と、
    前記液晶板と前記一般観察者との間には設けられず、前記液晶板と前記特定の観察者との間にのみ設けられ、前記第一の偏光方向に対して特定の偏光方向となる第二の偏光方向に直線偏光する第2偏光手段とを備え、
    前記特定の観察者が前記第2偏光手段を介して前記映像光を観察することで前記表示対象画像が観察可能となることを特徴とした画像表示装置。
  2. 前記第2偏光手段は、
    前記特定の観察者が所持し、前記映像光として右目用と左目用の両方を通過する光を前記第二の偏光方向に直線偏光する眼鏡であることを特徴とした請求項1に記載の画像表示装置。
  3. さらに、前記液晶板を通過する光を前方に投影して結像させるレンズを備え、
    前記光源と前記第一偏光手段と前記液晶板と前記レンズが液晶式プロジェクターであって、
    前記第2偏光手段は、
    前記前記結像された像と前記特定の観察者との間にのみ設けられることを特徴とした請求項1または2に記載の画像表示装置。
  4. さらに、周囲の照度を計測する照度計測部を備え、
    前記制御部は、
    前記照度が所定照度以上であれば前記表示対象画像のコントラストを相対的に高い値に調整し、前記照度が所定値未満であれば前記表示対象画像のコントラストを相対的に低い値に設定することを特徴とした請求項1から3の何れかに記載の画像表示装置。
  5. さらに、周囲の照度を計測する照度計測部を備え、
    前記制御部は、
    前記照度が所定照度以上であれば前記表示対象画像を色情報のない輝度画像とし、前記照度が所定値未満であれば前記表示対象画像をカラー画像とすることを特徴とした請求項1から3の何れかに記載の画像表示装置。
  6. さらに、前記液晶板を通過した映像光を前方の画像表示体に投影する投影レンズと、
    前記投影レンズの投影方向を撮像領域として撮像データを取得するカメラと、
    前記画像表示体を識別する情報を予め記憶し、前記撮像データから前記画像表示体を抽出する撮像画像処理部と、
    前記撮像データ内における前記映像光の投影範囲を予め記憶し、前記撮像データから抽出された前記画像表示体の位置より、前記投影範囲における前記画像表示体の位置を判定する画像表示位置判定部とを備え、
    前記第2偏光手段は、前記画像表示体と前記特定の観察者との間にのみ設けられ、
    前記制御部は、前記判定された前記投影範囲における前記画像表示体の位置に画像を表示する画像信号を前記液晶板に出力することを特徴とした請求項1から5の何れかに記載の画像表示装置。
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