JP2015045786A - 液晶装置用基板の製造方法、および液晶装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶分子にプレチルトを付与可能な配向膜を簡素な設備で効率よく形成することのできる液晶装置用基板の製造方法、および液晶装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】液晶装置の製造方法では、成膜工程において、真空チャンバー内で第1基板10の一方面10s側にドライプロセスにより画素電極9a用の導電膜を形成する。凹部形成工程では、成膜工程を行った真空チャンバー内で導電膜の表面にエッチングマスク無しのドライエッチングを行って凹部9eを形成する。そして、配向膜形成工程では、表面16sに凹部9eが反映された斜方膜からなる無機の配向膜16を形成する。同様な工程により、真空チャンバー内で、第2基板20の一方面20s側にドライプロセスにより共通電極21を形成した後、共通電極21の表面に凹部21eを形成し、その後、表面26sに凹部21eが反映された斜方膜からなる無機の配向膜26を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶分子にプレチルトを付すことができる液晶装置用基板の製造方法、および液晶装置の製造方法に関するものである。
液晶装置においては、配向膜の光による劣化を防止すること等を目的に無機配向膜が用いられている。また、配向膜の表面を所定の形状にして、液晶分子にプレチルトを付すことにより、液晶に電圧を印加した際に液晶分子が倒れる方向を制御することが提案されている。例えば、スパッタ成膜法によって形成した透光性導電膜の表面にイオンミリング法により凹部を形成した後、透光性導電膜の表面にイオンビームスパッタ法により配向膜を形成することにより、配向膜の表面に下層側の凹部を反映させる技術が提案されている(特許文献1)。
特開2005−84143号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、スパッタ成膜法、イオンミリング法およびイオンビームスパッタ法を用いて、配向膜の表面に凹凸を形成する場合、3つの装置が必要となる。このため、基板処理装置の構成が複雑になって基板処理装置に要するコストが嵩むとともに、生産性が低下するという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、液晶分子にプレチルトを付与可能な配向膜を簡素な構成の基板処理装置で効率よく形成することのできる液晶装置用基板の製造方法、および液晶装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る液晶装置用基板の製造方法、および液晶装置の製造方法では、真空チャンバー内で基板の一方面側にドライプロセスにより膜を形成する成膜工程と、前記真空チャンバー内で前記膜の表面にエッチングマスク無しのドライエッチングを行って前記膜の表面に凹部を形成する凹部形成工程と、前記凹部形成工程の後、前記膜の表面に斜方膜からなる無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、成膜工程においてドライプロセスにより膜を形成した後、凹部形成工程では、膜の表面にエッチングマスク無しのドライエッチングを行い、膜の表面に凹部を形成する。従って、配向膜形成工程において、斜方膜からなる無機配向膜を形成すると、配向膜の表面に凹部が反映された配向膜が形成される。このため、液晶分子にプレチルトを付与することができる。また、同一の真空チャンバー内で成膜工程および凹部形成工程を行うので、基板処理装置が簡素な構成で済む。それ故、基板処理装置に要するコストを低く抑えることができるとともに、生産性を向上することができる。
また、本発明の別の態様に係る液晶装置用基板の製造方法、および液晶装置の製造方法では、真空チャンバー内で基板の一方面側にエッチングマスク無しのドライエッチングを行って前記一方面側に凹部を形成する凹部形成工程と、前記真空チャンバー内で前記一方面側にドライプロセスにより膜を形成する成膜工程と、前記成膜工程の後、前記膜の表面に斜方膜からなる無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、凹部形成工程において、膜の表面にエッチングマスク無しのドライエッチングを行い、膜の表面に凹部を形成した後、成膜工程においてドライプロセスにより、表面に凹部が反映された膜を形成する。従って、配向膜形成工程において、斜方膜からなる無機配向膜を形成すると、配向膜の表面に凹部が反映された配向膜が形成される。このため、斜方膜からなる配向膜によって、液晶分子にプレチルトを付与することができる。また、同一の真空チャンバー内で成膜工程および凹部形成工程を行うので、基板処理装置が簡素な構成で済む。それ故、基板処理装置に要するコストを低く抑えることができるとともに、生産性を向上することができる。
本発明の前記別の態様においては、前記凹部形成工程の前に、前記基板の前記一方面側に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜にコンタクトホールを形成するコンタクトホール形成工程と、を行い、前記成膜工程では、前記膜として導電膜を形成することが好ましい。かかる構成によれば、凹部形成工程の際にコンタクトホールの内部から異物を除去することができるので、コンタクトホール内での電気的な接続を確実に行うことができる。
本発明において、前記真空チャンバーから前記基板を出さずに前記成膜工程と前記凹部形成工程とを連続して行うことが好ましい。かかる構成によれば、基板の搬送に伴う時間の削減や、真空チャンバー内を真空引きする時間の短縮等を図ることができるので、液晶装置の生産性を高めることができる。
本発明において、前記成膜工程では、ターゲットに加速イオンを衝突させるスパッタ成膜により前記膜を形成し、前記凹部形成工程では、前記基板側に加速イオンを衝突させるスパッタエッチングにより前記凹部を形成することが好ましい。かかる構成によれば、1つのスパッタ装置によって、成膜工程および凹部形成工程の双方を行うことができる。
本発明において、前記凹部形成工程を行った後、前記配向膜形成工程の前に、前記基板の一方面側を清浄化するクリーニング工程を行うことが好ましい。かかる構成によれば、凹部形成工程で発生した異物を除去することができる。
本発明において、前記膜は、例えば、液晶層に電圧を印加する電極を形成するための導電膜である。
本発明において、前記導電膜は、例えば、画素電極形成用の導電膜であり、前記配向膜形成工程の前に、前記導電膜をパターニングして画素電極を形成するパターニング工程を行う。
本発明において、前記導電膜は、共通電極形成用の導電膜であってもよい。
本発明において、前記導電膜が画素電極形成用の導電膜、あるいは共通電極形成用の導電膜である場合、本発明の一態様は、以下のように規定することができる。本発明の一態様に係る液晶装置用基板の製造方法、および液晶装置の製造方法では、真空雰囲気にてスパッタガスを導入するとともに、ターゲットを負の電位として前記ターゲットをスパッタして、基板の一方面に電極を形成する電極形成工程と、前記電極形成工程と同一装置内で、前記スパッタガスが導入された真空雰囲気において、前記基板を負の電位にして前記電極の表面をスパッタし、当該電極の表面に凹部を形成する凹部形成工程と、前記凹部形成工程の後、前記電極の表面に斜方膜からなる無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、を有することを特徴とする。
本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置の液晶パネルの一例の説明図である。 本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置の画素の一例の説明図である。 本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置の配向膜等の説明図である。 本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置の製造工程において、表面に凹部を備えた画素電極を形成する方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置の製造工程において、凹部形成工程で凹部が形成される様子を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置の製造工程において、表面に凹部を備えた共通電極を形成する方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る透過型の液晶装置の説明図である。 本発明の実施の形態2に係る透過型の液晶装置の製造工程において、表面に凹部を備えた画素電極を形成する方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る透過型の液晶装置の製造工程において、表面に凹部を備えた共通電極を形成する方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る透過型の液晶装置の説明図である。 本発明の実施の形態4に係る透過型の液晶装置の説明図である。 本発明の実施の形態6に係る反射型の液晶装置の説明図である。 本発明の実施の形態7に係る反射型の液晶装置の説明図である。 本発明を適用した投射型表示装置(電子機器)および光学ユニットの一例の概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、以下の説明では、第1基板10の構成を説明する際の「上層側」および「表面側」とは基板本体10wとは反対側(電気光学物質層50の側)を意味し、下層側とは基板本体10wの側(電気光学物質層50とは反対側)を意味する。また、第2基板20の構成を説明する際の「上層側」および「表面側」とは基板本体20wとは反対側(電気光学物質層50の側)を意味し、下層側とは基板本体20wの側(電気光学物質層50とは反対側)を意味する。
[実施の形態1(透過型)]
図1は、本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置の液晶パネルの一例の説明図であり、図1(a)、(b)は各々、液晶パネルを各構成要素と共に第2基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。
図1(a)、(b)に示すように、本形態の液晶装置100は液晶パネル100pを有している。液晶パネル100pでは、第1基板10(素子基板)と第2基板20(対向基板)とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされて、セル100eが構成されている。シール材107は第2基板20の外縁に沿うように枠状に設けられている。シール材107は、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバーあるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されている。液晶パネル100pにおいて、第1基板10と第2基板20との間のうち、シール材107によって囲まれた空間内(セル100eの内部)には電気光学物質層50(液晶層)が設けられている。シール材107には、導入口107cとして利用される途切れ部分が1箇所形成されており、導入口107cは、電気光学物質の導入後、封止材107dによって封止されている。
液晶パネル100pにおいて、第1基板10および第2基板20はいずれも四角形であり、第1基板10は、X方向(第1方向)で対向する2つの側面10g、10hと、Y方向(第2方向)で対向する2つの側面10e、10fとを備えている。第2基板20は、X方向で対向する2つの側面20g、20hと、Y方向で対向する2つの側面20e、20fとを備えている。液晶パネル100pの略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられており、かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられている。表示領域10aの外側は、四角枠状の外周領域10cになっている。
第1基板10において、外周領域10cでは、第1基板10においてY軸方向の一方側に位置する側面10eに沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成されており、この側面10eに隣接する他の側面10g、10hの各々に沿って走査線駆動回路104が形成されている。端子102には、フレキシブル配線基板(図示せず)が接続されており、第1基板10には、フレキシブル配線基板を介して外部制御回路から各種電位や各種信号が入力される。
図2を参照して詳しくは後述するが、第1基板10の一方面10sおよび他方面10tのうち、第2基板20と対向する一方面10sの側において、表示領域10aには、画素電極9aや画素トランジスター(図示せず)がマトリクス状に配列されている。従って、表示領域10aは、画素電極9aがマトリクス状に配列された画素電極配列領域10pとして構成されている。第1基板10において、画素電極9aの上層側には配向膜16が形成されている。第1基板10の一方面10sの側において、表示領域10aより外側の外周領域10cのうち、表示領域10aとシール材107とに挟まれた四角枠状の周辺領域10bには、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。
第2基板20の一方面20sおよび他方面20tのうち、第1基板10と対向する一方面20sの側には共通電極21が形成されている。共通電極21は、第2基板20の略全面あるいは複数の帯状電極として複数の画素100aに跨って形成されている。本形態において、共通電極21は、第2基板20の略全面に形成されている。
第2基板20の一方面20sの側には、共通電極21の下層側に遮光層29が形成され、共通電極21の上層側には配向膜26が積層されている。遮光層29は、表示領域10aの外周縁に沿って延在する額縁部分29aとして形成されており、遮光層29の内周縁によって表示領域10aが規定されている。また、遮光層29は、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域に重なるブラックマトリクス部29bとしても形成されている。額縁部分29aはダミー画素電極9bと重なる位置に形成されており、額縁部分29aの外周縁は、シール材107の内周縁との間に隙間を隔てた位置にある。従って、額縁部分29aとシール材107とは重なっていない。
液晶パネル100pにおいて、シール材107より外側には、第2基板20の一方面20sの側の4つの角部分に基板間導通用電極25が形成されており、第1基板10の一方面10sの側には、第2基板20の4つの角部分(基板間導通用電極25)と対向する位置に基板間導通用電極19が形成されている。本形態において、基板間導通用電極25は、共通電極21の一部からなる。基板間導通用電極19には、共通電位Vcomが印加されている。基板間導通用電極19と基板間導通用電極25との間には、導電粒子を含んだ基板間導通材19aが配置されており、第2基板20の共通電極21は、基板間導通用電極19、基板間導通材19aおよび基板間導通用電極25を介して、第1基板10側に電気的に接続されている。このため、共通電極21は、第1基板10の側から共通電位Vcomが印加されている。シール材107は、略同一の幅寸法をもって第2基板20の外周縁に沿って設けられているが、第2基板20の角部分と重なる領域では基板間導通用電極19、25を避けて内側を通るように設けられている。
本形態において、液晶装置100は透過型の液晶装置であり、画素電極9aおよび共通電極21は、ITO(Indium Tin Oxide)膜やIZO(Indium Zinc Oxide)膜等の透光性導電膜により形成されている。かかる透過型の液晶装置100では、第2基板20の側から入射した光が第1基板10の側から出射される間に変調されて画像を表示する。また、透過型の液晶装置100では、第1基板10の側から入射した光が第2基板20の側から出射される間に変調されて画像を表示する場合もある。
また、実施の形態5、6、7として後述するように、液晶装置100は反射型の液晶装置として構成される場合もある。この場合、共通電極21は、ITO膜やIZO膜等の透光性導電膜により形成され、画素電極9aは、アルミニウム膜等の反射性導電膜により形成される。反射型の液晶装置(液晶装置100)では、第1基板10および第2基板20のうち、第2基板20の側から入射した光が第1基板10で反射して出射される間に変調されて画像を表示する。なお、共通電極21がアルミニウム膜等の反射性導電膜により形成され、画素電極9aがITO膜やIZO膜等の透光性導電膜により形成される場合もある。この場合、第1基板10の側から入射した光が第2基板20で反射して出射される間に変調されて画像を表示する。
液晶装置100は、例えば、モバイルコンピューター、携帯電話機等といった電子機器のカラー表示装置として用いることができ、この場合、第2基板20には、カラーフィルター(図示せず)が形成される。また、液晶装置100は、電子ペーパーとして用いることができる。また、液晶装置100では、使用する電気光学物質層50の種類や、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板等が液晶パネル100pに対して所定の向きに配置される。さらに、液晶装置100は、後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各液晶装置100の各々には、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルターは形成されない。
(画素100pの具体的構成)
図2は、本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置100の画素100aの一例の説明図であり、図2(a)、(b)は、第1基板10において隣り合う複数の画素の平面図、および液晶装置100のF−F′断面図である。なお、図2(a)では、各層を以下の線
下層側の遮光層8a=細くて長い破線
半導体層1a=細くて短い点線
走査線3a=太い実線
ドレイン電極4a=細い実線
データ線6aおよび中継電極6b=細い一点鎖線
容量線5a=太い一点鎖線
上層側の遮光層7aおよび中継電極7b=細い二点鎖線
画素電極9a=太い破線
で示してある。また、図2(a)では、互いの端部が平面視で重なり合う層については、層の形状等が分かりやすいように、端部の位置をずらしてある。
図2(a)に示すように、第1基板10において第2基板20と対向する一方面10sには、複数の画素100aの各々に画素電極9aが形成されており、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域に沿ってデータ線6aおよび走査線3aが形成されている。本形態において、画素間領域は縦横に延在しており、走査線3aは画素間領域のうち、X方向に延在する第1画素間領域に沿って直線的に延在し、データ線6aは、Y方向に延在する第2画素間領域に沿って直線的に延在している。また、データ線6aと走査線3aとの交差に対応して画素トランジスター30が形成されており、本形態において、画素トランジスター30は、データ線6aと走査線3aとの交差領域およびその付近を利用して形成されている。第1基板10には容量線5aが形成されており、かかる容量線5aには共通電位Vcomが印加されている。本形態において、容量線5aは、走査線3aおよびデータ線6aに重なるように延在して格子状に形成されている。画素トランジスター30の上層側には遮光層7aが形成されており、かかる遮光層7aは、データ線6aに重なるように延在している。画素トランジスター30の下層側には遮光層8aが形成されており、かかる遮光層8aは、走査線3aと重なるように直線的に延びた主線部分と、データ線6aと走査線3aとの交差部分でデータ線6aに重なるように延びた副線部分とを備えている。
図2(b)に示すように、第1基板10では、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体10wの電気光学物質層50側の基板面(第2基板20と対向する一方面10s側)に画素電極9a、画素スイッチング用の画素トランジスター30、および配向膜16等が形成されている。第2基板20では、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体20wの電気光学物質層50側の表面(第1基板10と対向する一方面20s)に遮光層29、共通電極21、および配向膜26等が形成されている。
第1基板10において、基板本体10wの一方面10s側には、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる下層側の遮光層8aが形成されている。本形態において、遮光層8aは、タングステンシリサイド(WSi)等の遮光膜からなり、液晶装置100を透過した後の光が他の部材で反射した際、かかる反射光が半導体層1aに入射して画素トランジスター30で光電流に起因する誤動作が発生することを防止する。なお、遮光層8aを走査線として構成する場合もあり、この場合、後述するゲート電極3bと遮光層8aを導通させた構成とする。
基板本体10wの一方面10s側において、遮光層8aの上層側には、シリコン酸化膜等の透光性の絶縁膜12が形成されており、かかる絶縁膜12の表面側に、半導体層1aを備えた画素トランジスター30が形成されている。画素トランジスター30は、データ線6aの延在方向に長辺方向を向けた半導体層1aと、半導体層1aの長さ方向と直交する方向に延在して半導体層1aの長さ方向の中央部分に重なるゲート電極3bとを備えており、本形態において、ゲート電極3bは走査線3aの一部からなる。画素トランジスター30は、半導体層1aとゲート電極3bとの間に透光性のゲート絶縁層2を有している。半導体層1aは、ゲート電極3bに対してゲート絶縁層2を介して対向するチャネル領域1gを備えているとともに、チャネル領域1gの両側にソース領域1bおよびドレイン領域1cを備えている。本形態において、画素トランジスター30は、LDD構造を有している。従って、ソース領域1bおよびドレイン領域1cは各々、チャネル領域1gの両側に低濃度領域を備え、低濃度領域に対してチャネル領域1gとは反対側で隣接する領域に高濃度領域を備えている。
半導体層1aは、ポリシリコン膜(多結晶シリコン膜)等によって構成されている。ゲート絶縁層2は、半導体層1aを熱酸化したシリコン酸化膜からなる第1ゲート絶縁層2aと、減圧CVD法により形成されたシリコン酸化膜からなる第2ゲート絶縁層2bとの2層構造からなる。ゲート電極3bおよび走査線3aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、ゲート電極3bは、導電性のポリシリコン膜とタングステンシリサイド膜との2層構造を有している。
ゲート電極3bの上層側には、NSG、PSG、BSG、BPSG等のシリコン酸化膜等からなる透光性の層間絶縁膜41が形成され、層間絶縁膜41の上層には、ドレイン電極4aが形成されている。本形態において、層間絶縁膜41は、シリコン酸化膜からなる。ドレイン電極4aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、ドレイン電極4aはチタン窒化膜からなる。ドレイン電極4aは、半導体層1aのドレイン領域1c(画素電極側ソースドレイン領域)と一部が重なるように形成されており、層間絶縁膜41およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール41aを介してドレイン領域1cに導通している。
ドレイン電極4aの上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性の絶縁膜49、および透光性の誘電体層40が形成されており、かかる誘電体層40の上層側には容量線5aが形成されている。誘電体層40としては、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等のシリコン化合物を用いることができる他、アルミニウム酸化膜、チタン酸化膜、タンタル酸化膜、ニオブ酸化膜、ハフニウム酸化膜、ランタン酸化膜、ジルコニウム酸化膜等の高誘電率の誘電体層を用いることができる。容量線5aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、容量線5aは、チタン窒化膜、アルミニウム膜、およびチタン窒化膜との3層構造を有している。ここで、容量線5aは、誘電体層40を介してドレイン電極4aと重なっており、保持容量55を構成している。
容量線5aの上層側には層間絶縁膜42が形成されており、かかる層間絶縁膜42の上層側には、データ線6aと中継電極6bとが同一の導電膜により形成されている。層間絶縁膜42はシリコン酸化膜からなる。データ線6aと中継電極6bは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、データ線6aおよび中継電極6bは、アルミニウム合金膜や、チタン窒化膜とアルミニウム膜との2層乃至4層の積層膜からなる。データ線6aは、層間絶縁膜42、絶縁膜49、層間絶縁膜41およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール42aを介してソース領域1b(データ線側ソースドレイン領域)に導通している。中継電極6bは、層間絶縁膜42および絶縁膜49を貫通するコンタクトホール42bを介してドレイン電極4aに導通している。
データ線6aおよび中継電極6bの上層側にはシリコン酸化膜等からなる透光性の層間絶縁膜44が形成されており、かかる層間絶縁膜44の上層側には、遮光層7aおよび中継電極7bが同一の導電膜によって形成されている。層間絶縁膜44は、例えば、テトラエトキシシランと酸素ガスとを用いたプラズマCVD法や、シランガスと亜酸化窒素ガスとを用いたプラズマCVD法等により形成したシリコン酸化膜からなり、その表面は平坦化されている。遮光層7aおよび中継電極7bは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、遮光層7aおよび中継電極7bは、アルミニウム合金膜や、チタン窒化膜とアルミニウム膜との2層乃至4層の積層膜からなる。中継電極7bは、層間絶縁膜44を貫通するコンタクトホール44aを介して中継電極6bに導通している。遮光層7aは、データ線6aと重なるように延在しており、遮光層として機能している。なお、遮光層7aを容量線5aと導通させて、シールド層として利用してもよい。
遮光層7aおよび中継電極7bの上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性の層間絶縁膜45が形成されており、かかる層間絶縁膜45の上層側にはITO膜等からなる画素電極9aが形成されている。画素電極9aの膜厚は140nm程度である。層間絶縁膜45には、層間絶縁膜45を貫通して中継電極7bまで到達したコンタクトホール45aが形成されており、画素電極9aは、コンタクトホール45aを介して中継電極7bに電気的に接続している。その結果、画素電極9aは、中継電極7b、中継電極6bおよびドレイン電極4aを介してドレイン領域1cに電気的に接続している。層間絶縁膜45は、例えば、テトラエトキシシランと酸素ガスとを用いたプラズマCVD法や、シランガスと亜酸化窒素ガスとを用いたプラズマCVD法等により形成したシリコン酸化膜からなる。また、層間絶縁膜45は、NSG(ノンシリケートガラス)からなる下層側の絶縁膜と、PSGやBSGからなる上層側の絶縁膜との構造を有している場合がある。層間絶縁膜45の表面は平坦化されている。
画素電極9aの表面側には、ポリイミドや無機配向膜からなる配向膜16が形成されている。本形態において、配向膜16は、例えば、SiOX(x<2)、SiO2、TiO2、MgO、Al23、In23、Sb23、Ta25等の斜方膜(無機配向膜)からなる。かかる斜方膜は、斜方蒸着等により形成することができる。
(第2基板20の構成)
第2基板20では、基板本体20wの電気光学物質層50側の表面(第1基板10に対向する一方面20s)に、遮光層29、シリコン酸化膜等からなる絶縁膜24、およびITO膜等の透光性導電膜からなる共通電極21が形成されており、共通電極21を覆うように、ポリイミドや無機配向膜からなる配向膜26が形成されている。本形態において、共通電極21はITO膜からなり、膜厚は140nm程度である。配向膜26は、配向膜16と同様、例えば、SiOX(x<2)、SiO2、TiO2、MgO、Al23、In23、Sb23、Ta25等の斜方膜(無機配向膜)からなる。かかる配向膜16、26は、電気光学物質層50に用いた誘電異方性が負のネマチック液晶化合物を傾斜垂直配向させ、液晶パネル100pは、ノーマリブラックのVAモードとして動作する。
(配向膜16、26等の構成)
図3は、本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置100の配向膜16、26等の説明図である。なお、図3では、第1基板10において層間絶縁膜45より下層側に形成された層の図示を省略し、第2基板20において絶縁膜24より下層側に形成された層の図示を省略してある。
図3に示すように、本形態の液晶装置100の液晶パネル100pにおいて、配向膜16、26は、同一の方位から蒸着された斜方膜(無機配向膜)からなり、カラム構造を有している。配向膜16、26は、例えば、厚さが35nm程度のシリコン酸化膜(SiOX)からなる。ここで、配向膜16、26の表面16s、26s(液晶層50側の面)には、サイズがナノオーダーの凹凸が形成されており、かかるサイズは、液晶分子の大きさと同等である。従って、配向膜16、26の表面16s、26sの凹凸によって液晶分子50aにはプレチルトが付与されている。プレチルトにおける傾きは、第1基板10および第2基板20の一方面10s、20sに対する法線と液晶分子50aの長軸とが成すプレチルト角θpによって表される。
本形態では、配向膜16の表面16sに凹凸を付与するにあたって、画素電極9aの表面9s(液晶層50側の面)には複数の凹部9eが分散して形成されており、かかる複数の凹部9eは、配向膜16の表面16sに、サイズがナノオーダーの複数の凹部16eとして反映されている。
また、配向膜26の表面26sに凹凸を付与するにあたって、共通電極21の表面21s(液晶層50側の面)には複数の凹部21eが分散して形成されており、かかる凹部21eは、配向膜26の表面26aに、サイズがナノオーダーの複数の凹部26eとして反映されている。
(液晶装置100の製造方法)
図4は、本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置100の製造工程において、表面に凹部9eを備えた画素電極9aを形成する方法を示す説明図であり、図4(a)、(b)は、膜形成工程の説明図、および凹部形成工程の説明図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置100の製造工程において、凹部形成工程で凹部9eが形成される様子を示す説明図であり、図5(a)、(b)は、画素電極形成用の導電膜の表面の凹部形成工程前の様子を示す説明図、および凹部形成工程後の様子を示す説明図である。図6は、本発明の実施の形態1に係る透過型の液晶装置100の製造工程において、表面に凹部21eを備えた共通電極21を形成する方法を示す説明図であり、図6(a)、(b)は、膜形成工程の説明図、および凹部形成工程の説明図である。なお、以下に説明する工程は、第1基板10より大型のマザー基板、および第2基板20より大型のマザー基板を用いて行われるが、以下の説明では、マザー基板についても第1基板10および第2基板20として説明する。
本形態の液晶装置100で用いる第1基板10の製造工程では、図4(a)に示すように、第1基板10の一方面10s側に層間絶縁膜45を形成した後、層間絶縁膜45にコンタクトホール45aを形成する。
次に、成膜工程(電極形成工程)では、基板処理装置200において第1基板10を収容した真空チャンバー210の内部を真空雰囲気にして、層間絶縁膜45の表面に、ドライプロセスにより、画素電極9aを形成するための導電膜9を形成する。本形態では、成膜工程において、スパッタ成膜により、膜厚が140nm程度のITO膜からなる導電膜9を形成する。より具体的には、真空チャンバー210にアルゴンガスを導入するとともに、ITOからなるターゲット240に電圧を印加してプラズマを発生させ、ターゲット240に加速したアルゴンイオンを衝突させる。その結果、ターゲット240から飛び出したITO粒子(スパッタ粒子)が第1基板10に堆積する。かかるスパッタ成膜には、DCスパッタおよびRFスパッタのいずれを利用してもよく、基板への印加電圧は、−数千V程度、例えば、−3000Vである。スパッタガスとしては、アルゴンガスに代えて、クリプトンガスやキセノンガス等の希ガスを用いてもよい。
次に、図4(b)に示す凹部形成工程では、図4(a)に示す成膜工程を行った基板処理装置200の真空チャンバー210から第1基板10を出さずに、真空雰囲気中で、導電膜9の表面9sにエッチングマスク無しのドライエッチングを行って導電膜9の表面9sで分散する複数の凹部9eを形成する。本形態では、スパッタエッチングにより、第1基板10の導電膜9の表面9sに凹部9eを形成する。より具体的には、真空チャンバー210にアルゴンガスを導入するとともに、第1基板10に電圧を印加してプラズマを発生させて、第1基板10側に加速したアルゴンイオンを衝突させる。その結果、導電膜9の表面9sからITO粒子が飛び出すので、導電膜9の表面9sに凹部9eを形成することができる。この場合、第1基板10が絶縁基板であるため、高周波を印加するRFスパッタ法やパルスを利用したスパッタ法を採用する。その際の基板への印加電圧は、−100V〜−1000V、例えば、−100V〜−500Vであり、処理時間は、1分〜30分、例えば、数分程度である。スパッタガスとしては、アルゴンガスに代えて、クリプトンガスやキセノンガス等の希ガスを用いてもよい。なお、本形態では、真空チャンバー210内を大気開放せず、真空チャンバー210内を真空状態にしたまま、成膜工程と凹部形成工程とを連続して行う。また、凹部形成工程では、成膜工程で用いたターゲット240をそのまま真空チャンバー210内に配置しておいてもよい。
ここで、導電膜9として形成したITO膜の表面には、図5(a)に示すように、結晶粒界等に沿って、数十〜数百nmの凹部9fが分散して形成されている。また、導電膜9(ITO膜)の表面にスパッタエッチングを行うと、アルゴンイオンの原子半径は、0.098nmと非常に小さいため、ITO膜表面の微小なフラグメントが除去される。このため、図5(a)に示す凹部9fは、図5(b)に示すように、ITO膜の結晶粒界等に沿って成長し、凹部9fより深くて幅広の凹部9eとなる。なお、ITO膜における結晶粒径は、数十〜数百nmであり、成膜工程の後、真空チャンバー210内で熱処理を行って、結晶粒を成長させてもよい。
次に、パターニング工程では、導電膜9の表面9sにレジストマスクを形成した状態で導電膜9をエッチングし、画素電極9aを形成する。その際、レジストマスクを形成する前に、導電膜9の表面9sを清浄化するクリーニング工程を行う。このため、導電膜9の表面9sから、スパッタエッチングによって発生した異物を除去することができる。かかるクリーニング工程は、洗浄液を用いた洗浄工程、およびドライエッチングを利用した洗浄工程のいずれであってもよい。
しかる後には、図3に示すように、配向膜形成工程において、シリコン酸化物等を斜方蒸着し、斜方膜からなる配向膜16を形成する。このように構成した配向膜16では、表面16sに下層側の凹部9eが反映されるので、配向膜16の表面16sには分散した凹部16eが形成される。
一方、本形態の液晶装置100で用いる第2基板20の製造工程では、図6(a)に示すように、第2基板20の一方面20s側に絶縁膜24を形成する。次に、成膜工程(電極形成工程)では、基板処理装置200において第2基板20を収容した真空チャンバー210の内部を真空雰囲気にして、絶縁膜24の表面に、ドライプロセスにより、ITO膜からなる共通電極21を形成する。本形態において、真空チャンバー210は、第1基板10の成膜工程や凹部形成工程で用いた真空チャンバーと同一の真空チャンバーである。本形態では、成膜工程において、スパッタ成膜により、膜厚が140nm程度のITO膜からなる共通電極21を形成する。より具体的には、真空チャンバー210にアルゴンガスを導入するとともに、ITOからなるターゲット240に電圧を印加してプラズマを発生させ、ターゲット240に加速したアルゴンイオンを衝突させる。その結果、ターゲット240から飛び出したITO粒子(スパッタ粒子)が第2基板20に堆積する。かかるスパッタ成膜には、DCスパッタおよびRFスパッタのいずれを利用してもよい。
次に、図6(b)に示す凹部形成工程では、図6(a)に示す成膜工程を行った真空チャンバー210から第2基板20を出さずに、真空雰囲気中で、共通電極21の表面21sにエッチングマスク無しのドライエッチングを行って、共通電極21の表面21sで分散する複数の凹部21eを形成する。本形態では、スパッタエッチングにより、第2基板20の共通電極21の表面21sに凹部21eを形成する。より具体的には、真空チャンバー210にアルゴンガスを導入するとともに、第2基板20に電圧を印加してプラズマを発生させて、第2基板20側に加速したアルゴンイオンを衝突させる。その結果、共通電極21の表面21sからITO粒子が飛び出すので、導電膜9の場合と同様、共通電極21の表面21sに凹部21eを形成することができる。この場合、第1基板20が絶縁基板であるため、高周波を印加するRFスパッタ法やパルスを利用したスパッタ法を採用する。なお、本形態では、真空チャンバー210内を大気開放せず、真空チャンバー210内を真空状態にしたまま、成膜工程と凹部形成工程とを連続して行う。また、凹部形成工程では、成膜工程で用いたターゲット240をそのまま真空チャンバー210内に配置しておいてもよい。
なお、凹部形成工程の後、共通電極21の表面9sを清浄化するクリーニング工程を行う。このため、共通電極21の表面21sから、スパッタエッチングによって発生した異物を除去することができる。かかるクリーニング工程は、洗浄液を用いた洗浄工程、およびドライエッチングを利用した洗浄工程のいずれであってもよい。
しかる後には、図3に示すように、配向膜形成工程において、シリコン酸化物等を斜方蒸着し、斜方膜からなる配向膜26を形成する。このように構成した配向膜26では、表面26sに下層側の凹部21eが反映されるので、配向膜26の表面26sには分散した凹部26eが形成される。
そして、図1に示すように、第1基板10と第2基板20とをシール材107によって貼り合わせてセル100eを形成した後、セル100e内に液晶材料を注入し、その後、導入口107cを封止材107dで塞ぐ。その結果、液晶パネル100pが完成する。かかる液晶パネル100pでは、図3を参照して説明したように、配向膜16、26の表面16s、26sに形成された凹部16e、26eによって、液晶材料50aにプレチルトが付される。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の液晶装置100の製造方法では、第1基板10(液晶装置用基板)を製造するにあたって、図4(a)に示す成膜工程においてドライプロセスにより、画素電極形成用の導電膜9を形成した後、図4(b)に示す凹部形成工程では、導電膜9の表面9sにエッチングマスク無しのドライエッチングを行い、凹部9eを形成する。また、第2基板20(液晶装置用基板)を製造するにあたっても、第1基板10を製造するときと同様、図6(a)に示す成膜工程において、ドライプロセスにより共通電極21を形成した後、図6(b)に示す凹部形成工程では、共通電極21の表面21sにエッチングマスク無しのドライエッチングを行い、凹部21eを形成する。従って、配向膜形成工程において、画素電極9aや共通電極21の表面16s、26sに斜方蒸着を行うと、表面16s、26sに凹部9e、21eが反映された配向膜16、26が形成される。それ故、斜方膜からなる配向膜16、26によって、液晶分子50aにプレチルトを付与することができる。
また、本形態では、成膜工程と凹部形成工程とをドライプロセスで行うため、同一の真空チャンバー210内で成膜工程と凹部形成工程とを行うことができる。また、本形態では、真空チャンバー210から第1基板10および第2基板20を出さずに成膜工程と凹部形成工程とを連続して行い、真空チャンバー210内を大気開放しない。このため、基板の搬送に伴う時間の削減や、真空チャンバー210内を真空引きする時間の短縮等を図ることができるので、液晶装置100の生産性を高めることができる。
また、成膜工程では、ターゲット240に加速イオンを衝突させるスパッタ成膜により膜(導電膜9および共通電極21)を形成し、凹部形成工程では、基板側に加速イオンを衝突させるスパッタエッチングにより凹部9e、21eを形成する、このため、1つのスパッタ装置によって、成膜工程および凹部形成工程の双方を行うことができる。
[実施の形態2(透過型)]
実施の形態1では、画素電極9aおよび共通電極21の表面9s、21sに形成された凹部9e、21eが配向膜16、26の表面16s、26sに反映されていた。これに対して、本形態では、図7、図8および図9を参照して以下に説明するように、画素電極9aの下層側に形成されている層間絶縁膜45の表面45sに形成された凹部45e、および共通電極21の下層側に形成されている絶縁膜24の表面24sに形成された凹部24eが各々、配向膜16、26の表面に、サイズがナノオーダーの凹部16e、26eとして反映されている。
(配向膜16、26等の構成)
図7は、本発明の実施の形態2に係る透過型の液晶装置100の説明図であり、図7(a)、(b)は、配向膜16、26等の構成を示す説明図、および配向膜16表面の凹部16eの説明図である。なお、図7(a)では、第1基板10において層間絶縁膜45より下層側に形成された層の図示を省略し、第2基板20において絶縁膜24より下層側に形成された層の図示を省略してある。また、本形態および後述する形態はいずれも、基本的な構成が実施の形態1と同様である。従って、以下の説明では、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図7に示すように、本形態の液晶装置100の液晶パネル100pにおいても、実施の形態1と同様、配向膜16、26は、同一の方位から蒸着された斜方膜(無機配向膜)からなり、カラム構造を有している。配向膜16、26の表面16s、26s(液晶層50側の面)には凹凸が形成されており、配向膜16、26の表面16s、26sの凹凸が液晶分子50aにプレチルトを付与している。
本形態では、配向膜16の表面16sに凹凸を付与するにあたって、層間絶縁膜45の表面45s(液晶層50側の面)には複数の凹部45eが分散して形成され、かかる複数の凹部45eは、画素電極9aの表面45sに複数の凹部9eとして反映されている。また、配向膜16の表面16sには、画素電極9aの複数の凹部9eが複数の凹部16eとして反映されている。
また、本形態では、配向膜26の表面26sに凹凸を付与するにあたって、絶縁膜24の表面24s(液晶層50側の面)には複数の凹部24eが分散して形成され、かかる複数の凹部24eは、共通電極21の表面21sに複数の凹部21eとして反映されている。また、配向膜26の表面26sには、共通電極21の複数の凹部21eが複数の凹部26eとして反映されている。
(液晶装置100の製造方法)
図8は、本発明の実施の形態2に係る透過型の液晶装置100の製造工程において、表面に凹部9eを備えた画素電極9aを形成する方法を示す説明図であり、図8(a)、(b)は、凹部形成工程の説明図、および膜形成工程の説明図である。図9は、本発明の実施の形態2に係る透過型の液晶装置100の製造工程において、表面に凹部21eを備えた共通電極21を形成する方法を示す説明図であり、図9(a)、(b)は、凹部形成工程の説明図および膜形成工程の説明図である。
本形態の液晶装置100で用いる第1基板10の製造工程では、図8(a)に示すように、第1基板10の一方面10s側に層間絶縁膜45を形成した後(絶縁膜形成工程)、層間絶縁膜45にコンタクトホール45aを形成する(コンタクトホール形成工程)。
次に、凹部形成工程では、基板処理装置200において第1基板10を収容した真空チャンバー210の内部を真空雰囲気にして、層間絶縁膜45の表面45sにエッチングマスク無しのドライエッチングを行って、層間絶縁膜45の表面45sで分散する複数の凹部45eを形成する。本形態では、スパッタエッチングにより、第1基板10の層間絶縁膜45の表面45sに凹部45eを形成する。より具体的には、真空チャンバー210にアルゴンガスを導入するとともに、第1基板10に電圧を印加してプラズマを発生させて、第1基板10側に加速したアルゴンイオンを衝突させる。その結果、層間絶縁膜45の表面45sからシリコン酸化物粒子が飛び出すので、層間絶縁膜45の表面45sに凹部45eを形成することができる。この場合、高周波を印加するRFスパッタ法やパルスを利用したスパッタ法を採用する。なお、スパッタガスとしては、アルゴンガスに代えて、クリプトンガスやキセノンガス等の希ガスを用いてもよい。
次に、図8(b)に示す成膜工程では、図8(a)に示す凹部形成工程を行った真空チャンバー210から第1基板10を出さずに、真空雰囲気中で、ドライプロセスにより、画素電極9aを形成するための導電膜9を形成する。本形態では、スパッタ成膜により、膜厚が140nm程度のITO膜からなる導電膜9を形成する。より具体的には、真空チャンバー210にアルゴンガスを導入するとともに、ITOからなるターゲット240に電圧を印加してプラズマを発生させ、ターゲット240に加速したアルゴンイオンを衝突させる。その結果、ターゲット240から飛び出したITO粒子が第1基板10に堆積する。かかるスパッタ成膜には、DCスパッタおよびRFスパッタのいずれを利用してもよい。なお、スパッタガスとしては、アルゴンガスに代えて、クリプトンガスやキセノンガス等の希ガスを用いてもよい。このように構成した導電膜9では、表面9sに下層側の凹部45eが反映されるので、導電膜9の表面9sには凹部9eが形成される。なお、本形態では、真空チャンバー210内を大気開放せず、真空チャンバー210内を真空状態にしたまま、成膜工程と凹部形成工程とを連続して行う。
次に、パターニング工程では、導電膜9の表面9sにレジストマスクを形成した状態で導電膜9をエッチングし、画素電極9aを形成する。
しかる後には、図7(a)に示すように、配向膜形成工程において、シリコン酸化物を斜方蒸着し、斜方膜からなる配向膜16を形成する。このように構成した配向膜16では、表面16sに下層側の凹部9eが反映されるので、表面16sに凹部16eが形成される。
一方、本形態の液晶装置100で用いる第2基板20の製造工程では、図9(a)に示すように、第2基板20の一方面20s側に絶縁膜24を形成する。次に、凹部形成工程では、基板処理装置200において第2基板20を収容した真空チャンバー210の内部を真空雰囲気にして、層間絶縁膜24の表面24sにエッチングマスク無しのドライエッチングを行い、層間絶縁膜24の表面24sで分散する凹部24eを形成する。本形態では、スパッタエッチングにより、第2基板20の層間絶縁膜24の表面24sに凹部24eを形成する。より具体的には、真空チャンバー210にアルゴンガスを導入するとともに、第2基板20に電圧を印加してプラズマを発生させて、第2基板20側に加速したアルゴンイオンを衝突させる。その結果、絶縁膜24の表面24sからシリコン酸化物粒子が飛び出すので、絶縁膜24の表面24sに凹部24eを形成することができる。この場合、高周波を印加するRFスパッタ法やパルスを利用したスパッタ法を採用する。
次に、図9(b)に示す成膜工程では、図9(a)に示す凹部形成工程を行った真空チャンバー210から第2基板20を出さずに、真空雰囲気中で、ドライプロセスにより、共通電極21を形成する。本形態では、スパッタ成膜により、膜厚が140nm程度のITO膜からなる共通電極21を形成する。より具体的には、真空チャンバー210にアルゴンガスを導入するとともに、ITOからなるターゲット240に電圧を印加してプラズマを発生させ、ターゲット240に加速したアルゴンイオンを衝突させる。その結果、ターゲット240から飛び出したITO粒子が第2基板20に堆積する。この場合、DCスパッタ法およびRFスパッタ法のいずれを採用してもよい。このように構成した共通電極21では、表面21sに下層側の凹部24eが反映されるので、表面21sに凹部21eが形成される。なお、本形態では、真空チャンバー210内を大気開放せず、真空チャンバー210内を真空状態にしたまま、成膜工程と凹部形成工程とを連続して行う。
しかる後には、図7(a)に示すように、配向膜形成工程において、シリコン酸化物を斜方蒸着し、斜方膜からなる配向膜26を形成する。このように構成した配向膜26では、表面26sに下層側の凹部21eが反映されるので、表面26sに凹部26eが分散して形成される。
そして、第1基板10と第2基板20とをシール材107によって貼り合わせてセル100eを形成した後、セル100e内に液晶材料を注入し、その後、導入口107cを封止材107dで塞げば、液晶パネル100pが完成する。かかる液晶パネル100pでは、図7を参照して説明したように、配向膜16、26の表面16s、26sに形成された凹部16e、26eによって、液晶材料50aにプレチルトが付される。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の液晶装置100の製造方法では、第1基板10(液晶装置用基板)を製造するにあたって、図8(a)に示す凹部形成工程において層間絶縁膜45の表面45sにエッチングマスク無しのドライエッチングを行い、凹部45eを形成する。また、図8(b)に示す成膜工程においては、ドライプロセスにより導電膜9を形成する。その結果、導電膜9の表面9sには、下層側の凹部45eが反映された凹部9eが形成される。また、第2基板20(液晶装置用基板)を製造するにあたって、図9(a)に示す凹部形成工程において絶縁膜24の表面24sにエッチングマスク無しのドライエッチングを行い、凹部24eを形成する。また、図9(b)に示す成膜工程においては、ドライプロセスにより共通電極21を形成する。その結果、共通電極21の表面21sには、下層側の凹部24eが反映された凹部21eが形成される。従って、配向膜形成工程において斜方膜からなる無機配向膜を形成すると、表面16s、26sに凹部16e、26eが反映された配向膜16、26が形成される。それ故、特殊な配向膜16、26を用いなくても、斜方膜からなる配向膜によって、液晶分子50aにプレチルトを付与することができる。
また、本形態では、成膜工程と凹部形成工程とをドライプロセスで行うため、同一の真空チャンバー210内で成膜工程と凹部形成工程とを行うことができる。また、本形態では、真空チャンバー210から第1基板10および第2基板20を出さずに成膜工程と凹部形成工程とを連続して行い、真空チャンバー210内を大気開放しない。このため、基板の搬送に伴う時間の削減や、真空チャンバー210内を真空引きする時間の短縮等を図ることができるので、液晶装置100の生産性を高めることができる。
また、成膜工程では、ターゲット240に加速イオンを衝突させるスパッタ成膜により膜(導電膜9および共通電極21)を形成し、凹部形成工程では、基板側に加速イオンを衝突させるスパッタエッチングにより凹部9e、21eを形成する、このため、1つのスパッタ装置によって、成膜工程および凹部形成工程の双方を行うことができる。
さらに、第1基板10を形成する際、層間絶縁膜45にコンタクトホール45aを形成した後、凹部形成工程では、エッチングマスク無しのドライエッチングを行って層間絶縁膜45の表面45sに凹部45eを形成する。このため、ドライエッチングによって、コンタクトホール45aの内部から異物を除去することができるので、画素電極9aと中継電極6bとを確実に電気的に接続することができる。
[実施の形態3(透過型)]
図10は、本発明の実施の形態3に係る透過型の液晶装置100の説明図である。実施の形態1、2では、画素電極9aの表面9sに対して配向膜16が直接形成され、共通電極21の表面21sに対して配向膜26が直接形成されていた。これに対して、本形態では、図10に示すように、画素電極9aの表面9sに対して保護膜や反射防止膜等を構成する1層乃至複数層の透光性の絶縁膜17が形成されており、絶縁膜17の表面17sに配向膜16が形成されている。ここで、画素電極9aは、実施の形態1で説明した成膜工程および凹部形成工程を経て形成されているため、画素電極9aの表面9sには凹部9eが形成されている。このため、絶縁膜17の表面17sには、凹部9eが反映された凹部17eが形成され、配向膜16の表面16sには、凹部17eが反映された凹部16eが形成されている。
また、共通電極21の表面21sに対して保護膜や反射防止膜等を構成する1層乃至複数層の透光性の絶縁膜27が形成されており、絶縁膜27の表面27sに配向膜26が形成されている。ここで、共通電極21は、実施の形態1で説明した成膜工程および凹部形成工程を経て形成されているため、共通電極21の表面21sには凹部21eが形成されている。このため、絶縁膜27の表面27sには、凹部21eが反映された凹部27eが形成され、配向膜26の表面26sには、凹部27eが反映された凹部26eが形成されている。
それ故、配向膜16、26の表面16s、26sの凹凸が液晶分子50aにプレチルトを付与している。
[実施の形態4(透過型)]
図11は、本発明の実施の形態4に係る透過型の液晶装置100の説明図である。実施の形態1、2、3では、画素電極9aの表面9sに凹部9eが形成され、共通電極21の表面21sに凹部21eが形成されていた。これに対して、本形態では、図11に示すように、画素電極9aの表面9sに凹部9eが形成されておらず、共通電極21の表面21sに凹部21eが形成されていない。
本形態では、画素電極9aの表面9sに対して保護膜や反射防止膜等を構成する1層乃至複数層の透光性の絶縁膜17が形成されており、絶縁膜17の表面17sに配向膜16が形成されている。ここで、絶縁膜17は、実施の形態1で説明した成膜工程および凹部形成工程と同様な工程を経て形成されており、絶縁膜17の表面17sには凹部17eが形成されている。従って、配向膜16の表面16sには、凹部17eが反映された凹部16eが形成されている。
また、共通電極21の表面21sに対して保護膜や反射防止膜等を構成する1層乃至複数層の透光性の絶縁膜27が形成されており、絶縁膜27の表面27sに配向膜26が形成されている。ここで、絶縁膜27は、実施の形態1で説明した成膜工程および凹部形成工程と同様な工程を経て形成されており、絶縁膜27の表面27sには凹部27eが形成されている。従って、配向膜26の表面26sには、凹部27eが反映された凹部26eが形成されている。
それ故、配向膜16、26の表面16s、26sの凹凸が液晶分子50aにプレチルトを付与している。
[実施の形態5(反射型)]
上記実施の形態1〜4では、液晶装置100が透過型の液晶装置であったが、例えば、画素電極9aおよび共通電極21の一方を反射性導電膜によって構成し、他方を透光導電膜によって構成することにより、反射型の液晶装置100を構成してもよい。
画素電極9aを反射性導電膜から構成し、共通電極21を透光性導電膜として構成した場合、実施の形態3、4で用いた絶縁膜17は、保護膜や増反射膜等として構成され、絶縁膜27は、保護膜や反射防止膜として構成される。これに対して、画素電極9aを透光性導電膜から構成し、共通電極21を反射性導電膜から構成した場合、実施の形態3、4で用いた絶縁膜17は、保護膜や反射防止膜として構成され、絶縁膜27は、保護膜や増反射膜として構成される。
これらの形態のうち、実施の形態4で説明した構成で反射型の液晶装置100を構成すると、画素電極9aの表面9sおよび共通電極21の表面21sが平坦面である。このため、画素電極9aおよび共通電極21のいずれを反射性導電膜から構成した場合でも、反射性電極での光の散乱を防止することができる等の利点がある。
[実施の形態6(反射型)]
上記実施の形態1〜5では、第1基板10と第2基板20とにおいて、配向膜16、26周辺は、同一の構成であったが、以下に説明する実施の形態6、7では、第1基板10と第2基板20とにおいて、配向膜16、26周辺は、異なる構成を有している。
図12は、本発明の実施の形態6に係る反射型の液晶装置100の説明図であり、図12(a)、(b)は、画素電極9aが反射性導電膜からなる場合の説明図、および共通電極21が反射性導電膜からなる場合の説明図である。
図12(a)に示す反射型の液晶装置100では、画素電極9aが反射性導電膜からなり、共通電極21が透光性導電膜からなる。このため、矢印L1で示すように、第2基板20の側から入射した光は、第1基板10の画素電極9aで反射して出射される間に変調されて画像を表示する。
このように構成した液晶装置100において、第2基板20では、共通電極21の表面21sに形成された凹部21eが配向膜26の表面26sに凹部26eとして反映されている。かかる構成の共通電極21は、上記実施の形態で説明した成膜工程および凹部形成工程によって形成される。
これに対して、第1基板10では、画素電極9aの表面9sに対して保護膜や増反射膜等を構成する1層乃至複数層の透光性の絶縁膜17が形成されており、絶縁膜17の表面17sには凹部17eが分散して形成されている。従って、配向膜16の表面16sには、凹部17eが反映された凹部16eが形成されている。かかる構成の絶縁膜17は、上記実施の形態で説明した成膜工程および凹部形成工程によって形成される。
このように構成した場合も、液晶分子50aにプレチルトを付与することができる。また、反射性導電膜からなる画素電極9aの表面9sは平坦であるため、反射性電極での光の散乱を防止することができる。
図12(b)に示す反射型の液晶装置100では、画素電極9aが透光性導電膜からなり、共通電極21が反射性導電膜からなる。このため、矢印L2で示すように、第1基板10の側から入射した光は、第2基板20の共通電極21で反射して出射される間に変調されて画像を表示する。
このように構成した液晶装置100において、第1基板10では、画素電極9aの表面9sに形成された凹部9eが配向膜16の表面16sに凹部16eとして反映されている。かかる構成の画素電極9aは、上記実施の形態で説明した成膜工程および凹部形成工程によって形成される。
これに対して、第2基板20では、共通電極21の表面21sに対して保護膜や増反射膜等を構成する1層乃至複数層の透光性の絶縁膜27が形成されており、絶縁膜27の表面27sには凹部27eが分散して形成されている。従って、配向膜26の表面26sには、凹部27eが反映された凹部26eが形成されている。かかる構成の絶縁膜27は、上記実施の形態で説明した成膜工程および凹部形成工程によって形成される。
このように構成した場合も、液晶分子50aにプレチルトを付与することができる。また、反射性導電膜からなる共通電極21の表面21sは平坦であるため、反射性電極での光の散乱を防止することができる。
[実施の形態7(反射型)]
図13は、本発明の実施の形態7に係る反射型の液晶装置100の説明図であり、図13(a)、(b)は、画素電極9aが反射性導電膜からなる場合の説明図、および共通電極21が反射性導電膜からなる場合の説明図である。
図13(a)に示す反射型の液晶装置100では、画素電極9aが反射性導電膜からなり、共通電極21が透光性導電膜からなる。このため、矢印L1で示すように、第2基板20の側から入射した光は、第1基板10の画素電極9aで反射して出射される間に変調されて画像を表示する。
このように構成した液晶装置100において、第1基板10では、画素電極9aの表面9sに対して保護膜や増反射膜等を構成する1層乃至複数層の透光性の絶縁膜17が形成されており、絶縁膜17の表面17sには凹部17eが分散して形成されている。従って、配向膜16の表面16sには、凹部17eが反映された凹部16eが形成されている。このため、反射性導電膜からなる画素電極9aの表面9sは平坦であるため、反射性電極での光の散乱を防止することができる。かかる構成の絶縁膜17は、上記実施の形態で説明した成膜工程および凹部形成工程によって形成される。
これに対して、第2基板20では、共通電極21の表面21sに形成された凹部21eが配向膜26の表面26sに凹部26eとして反映されている。かかる構成の共通電極21は、上記実施の形態で説明した成膜工程および凹部形成工程によって形成される。ここで、共通電極21と絶縁膜24との間には、共通電極21と接するように透光性の絶縁膜22が形成されている。また、絶縁膜22と絶縁膜24との間には、ITO等からなる導電性透光性膜23が形成されている。従って、導電性透光性膜23、絶縁膜22、および共通電極21が誘電体多層膜を構成しており、導電性透光性膜23、絶縁膜22、および共通電極21は、第2基板20での入射光と出射光との干渉を緩和するように膜厚に設定されている。このため、干渉による縞模様の発生等を緩和することができる。
図13(b)に示す反射型の液晶装置100では、共通電極21が反射性導電膜からなり、画素電極9aが透光性導電膜からなる。このため、矢印L2で示すように、第1基板10の側から入射した光は、第2基板20の共通電極21で反射して出射される間に変調されて画像を表示する。
このように構成した液晶装置100において、第2基板20では、共通電極21の表面21sに対して保護膜や増反射膜等を構成する1層乃至複数層の透光性の絶縁膜27が形成されており、絶縁膜27の表面27sには凹部27eが分散して形成されている。従って、配向膜26の表面26sには、凹部27eが反映された凹部26eが形成されている。このため、反射性導電膜からなる共通電極21の表面21sは平坦であるため、反射性電極での光の散乱を防止することができる。かかる構成の絶縁膜27は、上記実施の形態で説明した成膜工程および凹部形成工程によって形成される。
これに対して、第1基板10では、画素電極9aの表面9sに形成された凹部9eが配向膜16の表面16sに凹部16eとして反映されている。かかる構成の画素電極9aは、上記実施の形態で説明した成膜工程および凹部形成工程によって形成される。ここで、画素電極9aと層間絶縁膜45との間には、画素電極9aと接するように透光性の絶縁膜15が形成されている。また、絶縁膜15と層間絶縁膜45との間には、ITO等からなる透光性導電膜13aが形成されている。このため、透光性導電膜13a、絶縁膜15、および画素電極9aが誘電体多層膜を構成しており、透光性導電膜13a、絶縁膜15、および画素電極9aは、第1基板10での入射光と出射光との干渉を緩和するように膜厚に設定されている。このため、干渉による縞模様の発生等を緩和することができる。なお、透光性導電膜13aについては、画素電極9aと重なる領域のみに形成されている構成、およびコンタクトホール45a(図2(b)参照)を避けた略全面に形成されている構成等を採用することができる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、ドライプロセスによる成膜工程としてスパッタ成膜を採用したが、蒸着により成膜を行ってもよい。
上記実施の形態では、ドライエッチングによる凹部形成工程としてスパッタエッチングを採用したが、イオンミリング、プラズマエッチング、イオンエッチング等を採用してもよい。
上記実施の形態では、成膜工程と凹部形成工程と連続して行ったが、同一の真空チャンバー210を用いるのであれば、成膜工程と凹部形成工程との間で基板を真空チャンバー210から外に出してもよい。かかる構成によれば、実施の形態2のように、凹部形成工程の後、成膜工程を行う形態であっても、凹部形成工程の後、基板の一方面側を清浄化するクリーニング工程を行うことができる。
上記実施の形態では、配向膜形成工程において斜方蒸着法を採用したが、斜方膜を形成可能な方法であれば、スパッタ成膜法、ゾル−ゲル法、自己組織化法等を採用してもよい。
[電子機器への搭載例]
(投射型表示装置および光学ユニットの構成例)
図14は、本発明を適用した投射型表示装置(電子機器)および光学ユニットの一例の概略構成図であり、図14(a)、(b)は各々、透過型の液晶装置を用いた投射型表示装置の一例の説明図、および反射型の液晶装置を用いた投射型表示装置の一例の説明図である。
図14(a)に示す投射型表示装置110は、液晶パネルとして透過型の液晶パネルを用いた例であるのに対して、図14(b)に示す投射型表示装置1000は、液晶パネルとして反射型の液晶パネルを用いた例である。但し、以下に説明するように、投射型表示装置110、1000はいずれも、光源部130、1021と、光源部130、1021から互いに異なる波長域の光が供給される複数の液晶装置100と、複数の液晶装置100から出射された光を合成して出射するクロスダイクロイックプリズム119、1027(光合成光学系)と、光合成光学系により合成された光を投射する投射光学系118、1029とを有している。また、投射型表示装置110、1000においては、液晶装置100およびクロスダイクロイックプリズム119、1027(光合成光学系)を備えた光学ユニット300が用いられている。
(投射型表示装置の第1例)
図14(a)に示す投射型表示装置110は、観察者側に設けられたスクリーン111に光を照射し、このスクリーン111で反射した光を観察する、いわゆる投影型の投射型表示装置である。投射型表示装置110は、光源112を備えた光源部130と、ダイクロイックミラー113、114と、液晶ライトバルブ115〜117と、投射光学系118と、クロスダイクロイックプリズム119(合成光学系)と、リレー系120とを備えている。
光源112は、赤色光R、緑色光G、および青色光Bを含む光を供給する超高圧水銀ランプで構成されている。ダイクロイックミラー113は、光源112からの赤色光Rを透過させるとともに、緑色光G、および青色光Bを反射する構成となっている。また、ダイクロイックミラー114は、ダイクロイックミラー113で反射された緑色光Gおよび青色光Bのうち青色光Bを透過させるとともに緑色光Gを反射する構成となっている。このように、ダイクロイックミラー113、114は、光源112から出射した光を赤色光Rと緑色光Gと青色光Bとに分離する色分離光学系を構成する。
ここで、ダイクロイックミラー113と光源112との間には、インテグレーター121および偏光変換素子122が光源112から順に配置されている。インテグレーター121は、光源112から照射された光の照度分散を均一化する構成となっている。また、偏光変換素子122は、光源112からの光を、例えばs偏光のような特定の振動方向を有する偏光にする構成となっている。
液晶ライトバルブ115は、ダイクロイックミラー113を透過して反射ミラー123で反射した赤色光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置である。液晶ライトバルブ115は、λ/2位相差板115a、第1偏光板115b、液晶装置100(赤色用液晶パネル100R)、および第2偏光板115dを備えている。ここで、液晶ライトバルブ115に入射する赤色光Rは、ダイクロイックミラー113を透過しても光の偏光は変化しないことから、s偏光のままである。
λ/2位相差板115aは、液晶ライトバルブ115に入射したs偏光をp偏光に変換する光学素子である。また、第1偏光板115bは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。そして、液晶装置100(赤色用液晶パネル100R)は、p偏光を画像信号に応じた変調によってs偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。さらに、第2偏光板115dは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。したがって、液晶ライトバルブ115は、画像信号に応じて赤色光Rを変調し、変調した赤色光Rをクロスダイクロイックプリズム119に向けて出射する構成となっている。
なお、λ/2位相差板115a、および第1偏光板115bは、偏光を変換させない透光性のガラス板115eに接した状態で配置されており、λ/2位相差板115a、および第1偏光板115bが発熱によって歪むのを回避することができる。
液晶ライトバルブ116は、ダイクロイックミラー113で反射した後にダイクロイックミラー114で反射した緑色光Gを画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置である。かかる液晶ライトバルブ116は、液晶ライトバルブ115と同様に、第1偏光板116b、液晶装置100(緑色用液晶パネル100G)、および第2偏光板116dを備えている。液晶ライトバルブ116に入射する緑色光Gは、ダイクロイックミラー113、114で反射されて入射するs偏光である。第1偏光板116bは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。また、液晶装置100(緑色用液晶パネル100G)は、s偏光を画像信号に応じた変調によってp偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。そして、第2偏光板116dは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。したがって、液晶ライトバルブ116は、画像信号に応じて緑色光Gを変調し、変調した緑色光Gをクロスダイクロイックプリズム119に向けて出射する構成となっている。
液晶ライトバルブ117は、ダイクロイックミラー113で反射し、ダイクロイックミラー114を透過した後でリレー系120を経た青色光Bを画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置である。かかる液晶ライトバルブ117は、液晶ライトバルブ115、116と同様に、λ/2位相差板117a、第1偏光板117b、液晶装置100(青色用液晶パネル100B)、および第2偏光板117dを備えている。ここで、液晶ライトバルブ117に入射する青色光Bは、ダイクロイックミラー113で反射してダイクロイックミラー114を透過した後にリレー系120の後述する2つの反射ミラー125a、125bで反射することから、s偏光となっている。
λ/2位相差板117aは、液晶ライトバルブ117に入射したs偏光をp偏光に変換する光学素子である。また、第1偏光板117bは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。そして、液晶装置100(青色用液晶パネル100B)は、p偏光を画像信号に応じた変調によってs偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。さらに、第2偏光板117dは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。したがって、液晶ライトバルブ117は、画像信号に応じて青色光Bを変調し、変調した青色光Bをクロスダイクロイックプリズム119に向けて出射する構成となっている。なお、λ/2位相差板117a、および第1偏光板117bは、ガラス板117eに接した状態で配置されている。
リレー系120は、リレーレンズ124a、124bと反射ミラー125a、125bとを備えている。リレーレンズ124a、124bは、青色光Bの光路が長いことによる光損失を防止するために設けられている。ここで、リレーレンズ124aは、ダイクロイックミラー114と反射ミラー125aとの間に配置されている。また、リレーレンズ124bは、反射ミラー125a、125bの間に配置されている。反射ミラー125aは、ダイクロイックミラー114を透過してリレーレンズ124aから出射した青色光Bをリレーレンズ124bに向けて反射するように配置されている。また、反射ミラー125bは、リレーレンズ124bから出射した青色光Bを液晶ライトバルブ117に向けて反射するように配置されている。
クロスダイクロイックプリズム119は、2つのダイクロイック膜119a、119bをX字型に直交配置した色合成光学系である。ダイクロイック膜119aは青色光Bを反射して緑色光Gを透過する膜であり、ダイクロイック膜119bは赤色光Rを反射して緑色光Gを透過する膜である。従って、クロスダイクロイックプリズム119は、液晶ライトバルブ115〜117の各々で変調された赤色光Rと緑色光Gと青色光Bとを合成し、投射光学系118に向けて出射するように構成されている。
なお、液晶ライトバルブ115、117からクロスダイクロイックプリズム119に入射する光はs偏光であり、液晶ライトバルブ116からクロスダイクロイックプリズム119に入射する光はp偏光である。このようにクロスダイクロイックプリズム119に入射する光を異なる種類の偏光としていることで、クロスダイクロイックプリズム119において各液晶ライトバルブ115〜117から入射する光を合成できる。ここで、一般に、ダイクロイック膜119a、119bはs偏光の反射トランジスター特性に優れている。このため、ダイクロイック膜119a、119bで反射される赤色光R、および青色光Bをs偏光とし、ダイクロイック膜119a、119bを透過する緑色光Gをp偏光としている。投射光学系118は、投影レンズ(図示略)を有しており、クロスダイクロイックプリズム119で合成された光をスクリーン111に投射するように構成されている。
(投射型表示装置の第2例)
図14(b)に示す投射型表示装置1000は、光源光を発生する光源部1021と、光源部1021から出射された光源光を赤色光R、緑色光G、および青色光Bの3色の色光に分離する色分離導光光学系1023と、色分離導光光学系1023から出射された各色の光源光によって照明される光変調部1025とを有している。また、投射型表示装置1000は、光変調部1025から出射された各色の像光を合成するクロスダイクロイックプリズム1027(合成光学系)と、クロスダイクロイックプリズム1027を経た像光をスクリーン(不図示)に投射する投射光学系1029とを備えている。
かかる投射型表示装置1000において、光源部1021は、光源1021aと、一対のフライアイ光学系1021d、1021eと、偏光変換部材1021gと、重畳レンズ1021iとを備えている。本形態においては、光源部1021は、放物面からなるリフレクタ1021fを備えており、平行光を出射する。フライアイ光学系1021d、1021eは、システム光軸と直交する面内にマトリクス状に配置された複数の要素レンズからなり、これらの要素レンズによって光源光を分割して個別に集光・発散させる。偏光変換部材1021gは、フライアイ光学系1021eから出射した光源光を、例えば図面に平行なp偏光成分のみに変換して光路下流側光学系に供給する。重畳レンズ1021iは、偏光変換部材1021gを経た光源光を全体として適宜収束させることにより、光変調部1025に設けた複数の液晶装置100を各々均一に重畳照明可能とする。
色分離導光光学系1023は、クロスダイクロイックミラー1023aと、ダイクロイックミラー1023bと、反射ミラー1023j、1023kとを備える。色分離導光光学系1023において、光源部1021からの略白色の光源光は、クロスダイクロイックミラー1023aに入射する。クロスダイクロイックミラー1023aを構成する一方の第1ダイクロイックミラー1031aで反射された赤色光Rは、反射ミラー1023jで反射されダイクロイックミラー1023bを透過して、入射側偏光板1037r、p偏光を透過させる一方、s偏光を反射するワイヤーグリッド偏光板1032r、および光学補償板1039rを介して、p偏光のまま、液晶装置100(赤色用液晶パネル100R)に入射する。
また、第1ダイクロイックミラー1031aで反射された緑色光Gは、反射ミラー1023jで反射され、その後、ダイクロイックミラー1023bでも反射されて、入射側偏光板1037g、p偏光を透過させる一方、s偏光を反射するワイヤーグリッド偏光板1032g、および光学補償板1039gを介して、p偏光のまま、液晶装置100(緑色用液晶パネル100G)に入射する。
これに対して、クロスダイクロイックミラー1023aを構成する他方の第2ダイクロイックミラー1031bで反射された青色光Bは、反射ミラー1023kで反射されて、入射側偏光板1037b、p偏光を透過する一方、s偏光を反射するワイヤーグリッド偏光板1032b、および光学補償板1039bを介して、p偏光のまま、液晶装置100(青色用液晶パネル100B)に入射する。なお、光学補償板1039r、1039g、1039bは、液晶装置100への入射光および出射光の偏光状態を調整することで、液晶層の特性を光学的に補償している。
このように構成した投射型表示装置1000では、光学補償板1039r、1039g、1039bを経て入射した3色の光は各々、各液晶装置100において変調される。その際、液晶装置100から出射された変調光のうち、s偏光の成分光は、ワイヤーグリッド偏光板1032r、1032g、1032bで反射し、出射側偏光板1038r、1038g、1038bを介してクロスダイクロイックプリズム1027に入射する。クロスダイクロイックプリズム1027には、X字状に交差する第1誘電体多層膜1027aおよび第2誘電体多層膜1027bが形成されており、一方の第1誘電体多層膜1027aは赤色光Rを反射し、他方の第2誘電体多層膜1027bは青色光Bを反射する。従って、3色の光は、クロスダイクロイックプリズム1027において合成され、投射光学系1029に出射される。そして、投射光学系1029は、クロスダイクロイックプリズム1027で合成されたカラーの像光を、所望の倍率でスクリーン(図示せず。)に投射する。
(他の投射型表示装置)
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。また、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)に搭載される投射型表示装置に用いられる電気光学装置に本発明を適用してもよい。
(他の電子機器)
本発明を適用した液晶装置100については、上記の電子機器の他にも、携帯電話機、情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)、デジタルカメラ、液晶テレビ、カーナビゲーション装置、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等の電子機器において直視型表示装置として用いてもよい。
9・・導電膜、9a・・画素電極、9e、16e、17e、21e、24e、26e、27e、45e・・凹部、10・・第1基板、16・・配向膜、20・・第2基板、21・・共通電極、26・・配向膜、50・・電気光学物質層、100・・液晶装置、100p・・液晶パネル、15、17、25、27・・絶縁膜、45・・層間絶縁膜(絶縁膜)、45a・・コンタクトホール、200・・基板処理装置、210・・真空チャンバー、240・・ターゲット

Claims (12)

  1. 真空チャンバー内で基板の一方面側にドライプロセスにより膜を形成する成膜工程と、
    前記真空チャンバー内で前記膜の表面にエッチングマスク無しのドライエッチングを行って前記膜の表面に凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記凹部形成工程の後、前記膜の表面に斜方膜からなる無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、
    を有することを特徴とする液晶装置用基板の製造方法。
  2. 真空チャンバー内で基板の一方面側にエッチングマスク無しのドライエッチングを行って前記一方面側に凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記真空チャンバー内で前記一方面側にドライプロセスにより膜を形成する成膜工程と、
    前記成膜工程の後、前記膜の表面に斜方膜からなる無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、
    を有することを特徴とする液晶装置用基板の製造方法。
  3. 前記凹部形成工程の前に、前記基板の前記一方面側に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜にコンタクトホールを形成するコンタクトホール形成工程と、を行い、
    前記成膜工程では、前記膜として導電膜を形成することを特徴とする請求項2に記載の液晶装置用基板の製造方法。
  4. 前記真空チャンバーから前記基板を出さずに前記成膜工程と前記凹部形成工程とを連続して行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の液晶装置用基板の製造方法。
  5. 前記成膜工程では、ターゲットに加速イオンを衝突させるスパッタ成膜により前記膜を形成し、
    前記凹部形成工程では、前記基板側に加速イオンを衝突させるスパッタエッチングにより前記凹部を形成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の液晶装置用基板の製造方法。
  6. 前記凹部形成工程を行った後、前記配向膜形成工程の前に、前記基板の一方面側を清浄化するクリーニング工程を行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の液晶装置用基板の製造方法。
  7. 前記膜は、液晶層に電圧を印加する電極を形成するための導電膜であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の液晶装置用基板の製造方法。
  8. 前記導電膜は、画素電極形成用の導電膜であり、
    前記配向膜形成工程の前に、前記導電膜をパターニングして画素電極を形成するパターニング工程を行うことを特徴とする請求項7に記載の液晶装置用基板の製造方法。
  9. 前記導電膜は、共通電極形成用の導電膜であることを特徴とする請求項7に記載の液晶装置用基板の製造方法。
  10. 真空雰囲気にてスパッタガスを導入するとともに、ターゲットを負の電位として前記ターゲットをスパッタして、基板の一方面に電極を形成する電極形成工程と、
    前記電極形成工程と同一装置内で、前記スパッタガスが導入された真空雰囲気において、前記基板を負の電位にして前記電極の表面をスパッタし、当該電極の表面に凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記凹部形成工程の後、前記電極の表面に斜方膜からなる無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、
    を有することを特徴とする液晶装置用基板の製造方法。
  11. 真空チャンバー内で基板の一方面側にドライプロセスにより膜を形成する成膜工程と、
    前記真空チャンバー内で前記膜の表面にエッチングマスク無しのドライエッチングを行って前記膜の表面に凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記凹部形成工程の後、前記膜の表面に斜方膜からなる無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、
    を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  12. 真空チャンバー内で基板の一方面側にエッチングマスク無しのドライエッチングを行って前記一方面側に凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記真空チャンバー内で前記一方面側にドライプロセスにより膜を形成する成膜工程と、
    前記成膜工程の後、前記膜の表面に斜方膜からなる無機配向膜を形成する配向膜形成工程と、
    を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
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