JP2012189758A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気光学装置用基板に形成された膜をパターニングして所定形状の複数のデバイスパターンを形成する際、デバイスパターンの角部分の形状を確実に制御することのできる電気光学装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】液晶装置の画素電極等のデバイスパターン91aをパターニング形成する際、デバイスパターン91aの間で第1方向Yに延在する第1境界領域99gと重なる領域を選択的に露光する第1露光工程と、デバイスパターン91aの間で第2方向Xに延在する第2境界領域99hと重なる領域を選択的に露光する第2露光工程とを行う。このため、デバイスパターン91aの第1辺部91yは、第1露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成され、デバイスパターン91aの第2辺部91xは、第2露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成される。
【選択図】図6
【解決手段】液晶装置の画素電極等のデバイスパターン91aをパターニング形成する際、デバイスパターン91aの間で第1方向Yに延在する第1境界領域99gと重なる領域を選択的に露光する第1露光工程と、デバイスパターン91aの間で第2方向Xに延在する第2境界領域99hと重なる領域を選択的に露光する第2露光工程とを行う。このため、デバイスパターン91aの第1辺部91yは、第1露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成され、デバイスパターン91aの第2辺部91xは、第2露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成される。
【選択図】図6
Description
本発明は、電気光学装置用基板に形成された膜を所定形状の複数の膜パターン(本発明では、デバイスパターンという)にパターニング形成する工程を有する電気光学装置の製造方法に関するものである。
液晶装置や有機エレクトロルミネッセンス装置等の電気光学装置(電気光学デバイス)では、電気光学装置用基板に形成された膜を所定形状の膜パターン(デバイスパターンという)にパターニング形成する工程が行われる(例えば、特許文献1参照)。
かかるデバイスパターンのうち、例えば、図9(c)に示すように画素電極を形成する工程は、図9を参照して以下に説明するように行われる。図9(a1)〜(a3)は、各工程の平面図であり、図9(b1)〜(b3)は、各工程の断面図である。まず、図9(a1)、(b1)に示すように、層間絶縁膜等の下地290の表面側にITO膜等の膜291を形成した後、ポジタイプの感光性レジスト292を塗布し、次に、露光マスク296によって、隣り合うデバイスパターン291aの間に相当する境界領域に沿って感光性レジスト292を露光する。次に、感光性レジスト292を現像すると、図9(a2)、(b2)に示すように、デバイスパターンの形成予定領域にレジストマスク292aを形成することができる。従って、レジストマスク292aをエッチングマスクにして膜291をエッチングすると、図9(a3)、(b3)に示すように、複数のデバイスパターン291aが形成される。
しかしながら、図9を参照して説明した方法では、図9(a1)、(b1)に示す露光の際、露光マスク296の遮光部分296sの角部分296cで、透光部分296tからの光の回り込みが発生する。その結果、図9(a2)に示すレジストマスク292aの角部分292cが丸まってしまい、図9(c)に示すように、デバイスパターン291aの角部分291cが丸まってしまう。かかる事態が画素電極に発生すると、表示光を出射できる領域が狭くなる等の問題点がある。また、デバイスパターン291aが配線や中継電極等であって角部分付近で他の配線や電極との導通を行おうとした際、導通不良等の原因となる。しかも、遮光部分296sの角部分296cへの光の回り込みは、感光性レジスト292の材質や厚さ、あるいは露光機の解像度によって変化するため、デバイスパターン291aの角部分291cの形状を制御するのは困難である。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、電気光学装置用基板に形成された膜をパターニングして所定形状の複数のデバイスパターンを形成する際、デバイスパターンの角部分の形状を確実に制御することのできる電気光学装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、電気光学装置用基板と、該電気光学装置用基板の一方の基板面側において、当該基板面の面内方向で互いに交差する第1方向および第2方向に沿って複数、配列され、前記第1方向に延在する第1辺部と前記第2方向に延在する第2辺部とによって角部分が形成された膜からなるデバイスパターンと、を有する電気光学装置の製造方法であって、前記デバイスパターンの形成工程は、前記基板面側に前記膜を形成する成膜工程と、該膜の表面側にエッチングマスクを形成した状態で膜をエッチングするパターニング工程と、を有し、前記パターニング工程は、前記膜の表面側に形成されたポジタイプの感光性レジストのうち、前記第2方向で隣り合う前記デバイスパターンの間で前記第1方向に延在する第1境界領域と重なる領域を第1露光マスクで選択的に露光する第1露光工程と、前記膜の表面側に形成されたポジタイプの感光性レジストのうち、前記第1方向で隣り合う前記デバイスパターンの間で前記第2方向に延在する第2境界領域と重なる領域を第2露光マスクで選択的に露光する第2露光工程と、を有していることを特徴とする。
本発明では、デバイスパターンをパターニング形成する際、デバイスパターンの間で第1方向に延在する第1境界領域と重なる領域を選択的に露光する第1露光工程と、デバイスパターンの間で第2方向に延在する第2境界領域と重なる領域を選択的に露光する第2露光工程とを行う。このため、デバイスパターンの第1辺部は、第1露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成され、デバイスパターンの第2辺部は、第2露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成される。従って、デバイスパターンにおいて、第1辺部と第2辺部によって形成される角部分が丸まることがない。それ故、電気光学装置用基板に形成された膜をパターニングして所定形状の複数のデバイスパターンを形成する際、デバイスパターンの角部分の形状を確実に制御することができる。
本発明において、前記第1辺部と前記第2辺部とは直交している構成を採用することができる。本発明によれば、デバイスパターンの角部分の形状を確実に制御することができるので、第1辺部と第2辺部とが直交している場合、デバイスパターンに90°の角部分を形成することができる。
本発明において、前記第1露光工程と前記第2露光工程とでは、前記感光性レジストとして同一の感光性レジストに露光を行い、当該感光性レジストに対して前記第1露光工程と前記第2露光工程とを行った後、現像して前記レジストマスクを形成することが好ましい。かかる構成によれば、1回の現像および1回のエッチングによって、デバイスパターンを形成することができる。
本発明において、前記パターニング工程では、前記第1露光工程において、前記感光性レジストとして第1感光性レジストに露光を行い、当該第1感光性レジストを現像してなる第1レジストマスクを前記エッチングマスクとして用いて前記エッチング工程を行った後、前記第2露光工程において、前記感光性レジストとして第2感光性レジストに露光を行い、当該第2感光性レジストを現像してなる第2レジストマスクを前記エッチングマスクとして用いて前記エッチング工程を行う構成を採用してもよい。
本発明において、前記デバイスパターンは、例えば、画素電極である。
本発明に係る電気光学装置の製造方法は、液晶装置の製造方法として利用することができる。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。なお、以下に説明する形態では、各種の電気光学装置のうち、液晶装置に本発明を適用した場合を説明する。また、本発明における「第1方向」については、データ線6aが延在しているY方向とし、本発明における「第2方向」については、走査線3aが延在しているX方向として説明する。
また、電界効果型トランジスターを流れる電流の方向が反転する場合、ソースとドレインとが入れ替わるが、以下の説明では、便宜上、画素電極が接続されている側をドレインとし、データ線が接続されている側をソースとして説明する。また、素子基板に形成される層を説明する際、上層側あるいは表面側とは素子基板の基板本体が位置する側とは反対側(対向基板が位置する側)を意味し、下層側とは素子基板の基板本体が位置する側を意味する。また、対向基板に形成される層を説明する際、上層側あるいは表面側とは対向基板の基板本体が位置する側とは反対側(素子基板が位置する側)を意味し、下層側とは対向基板の基板本体が位置する側を意味する。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置(電気光学装置/液晶デバイス)の電気的構成を示すブロック図である。図1において、液晶装置100は、TN(Twisted Nematic)モードやVA(Vertical Alignment)モードの液晶パネル100pを有しており、液晶パネル100pは、その中央領域に複数の画素100aがマトリクス状に配列された画像表示領域10a(有効画素領域)を備えている。液晶パネル100pにおいて、後述する素子基板10(図2等を参照)では、画像表示領域10aの内側で複数本のデータ線6a(画像信号線)および複数本の走査線3aが縦横に延びており、それらの交差部分に対応する位置に画素100aが構成されている。複数の画素100aの各々には、電界効果型トランジスターからなる画素トランジスター30、および後述する画素電極9aが形成されている。画素トランジスター30のソースにはデータ線6aが電気的に接続され、画素トランジスター30のゲートには走査線3aが電気的に接続され、画素トランジスター30のドレインには、画素電極9aが電気的に接続されている。
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置(電気光学装置/液晶デバイス)の電気的構成を示すブロック図である。図1において、液晶装置100は、TN(Twisted Nematic)モードやVA(Vertical Alignment)モードの液晶パネル100pを有しており、液晶パネル100pは、その中央領域に複数の画素100aがマトリクス状に配列された画像表示領域10a(有効画素領域)を備えている。液晶パネル100pにおいて、後述する素子基板10(図2等を参照)では、画像表示領域10aの内側で複数本のデータ線6a(画像信号線)および複数本の走査線3aが縦横に延びており、それらの交差部分に対応する位置に画素100aが構成されている。複数の画素100aの各々には、電界効果型トランジスターからなる画素トランジスター30、および後述する画素電極9aが形成されている。画素トランジスター30のソースにはデータ線6aが電気的に接続され、画素トランジスター30のゲートには走査線3aが電気的に接続され、画素トランジスター30のドレインには、画素電極9aが電気的に接続されている。
素子基板10において、画像表示領域10aより外周側には走査線駆動回路104やデータ線駆動回路101が設けられている。データ線駆動回路101は各データ線6aに電気的に接続しており、画像処理回路から供給される画像信号を各データ線6aに順次供給する。走査線駆動回路104は、各走査線3aに電気的に接続しており、走査信号を各走査線3aに順次供給する。
各画素100aにおいて、画素電極9aは、後述する対向基板20(図2等を参照)に形成された共通電極と液晶層を介して対向し、液晶容量50aを構成している。また、各画素100aには、液晶容量50aで保持される画像信号の変動を防ぐために、液晶容量50aと並列に保持容量55が付加されている。本形態では、保持容量55を構成するために、複数の画素100aに跨って走査線3aと並行して延びた容量線5bが形成されている。本形態において、容量線5bは、共通電位Vcomが印加された定電位配線6tに導通している。
(液晶パネル100pおよび素子基板10の構成)
図2は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の液晶パネル100pの説明図であり、図2(a)、(b)は各々、液晶パネル100pを各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100に用いた液晶パネル100pの電極等の構成を示す説明図であり、図3(a)、(b)は、電極等の全体的なレイアウトを示す説明図、および液晶パネル100pの角部分の一つを拡大して示す説明図である。なお、図3において画素電極9aやダミー画素電極9bの数等については少なく示してある。
図2は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の液晶パネル100pの説明図であり、図2(a)、(b)は各々、液晶パネル100pを各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100に用いた液晶パネル100pの電極等の構成を示す説明図であり、図3(a)、(b)は、電極等の全体的なレイアウトを示す説明図、および液晶パネル100pの角部分の一つを拡大して示す説明図である。なお、図3において画素電極9aやダミー画素電極9bの数等については少なく示してある。
図2および図3に示すように、液晶パネル100pでは、素子基板10(電気光学装置用基板)と対向基板20(電気光学装置用基板)とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、シール材107は対向基板20の外縁に沿うように枠状に設けられている。シール材107は、光硬化樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材107aが配合されている。
かかる構成の液晶パネル100pにおいて、素子基板10および対向基板20はいずれも四角形であり、液晶パネル100pの略中央には、図1を参照して説明した画像表示領域10aが四角形の領域として設けられている。かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられ、画像表示領域10aの外側は、四角枠状の外周領域10cになっている。
素子基板10において、外周領域10cでは、素子基板10の一辺に沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成されており、この一辺に隣接する他の辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。なお、端子102には、フレキシブル配線基板(図示せず)が接続されており、素子基板10には、フレキシブル配線基板を介して各種電位や各種信号が入力される。
詳しくは後述するが、素子基板10において対向基板20と対向する一方側の基板面において、画像表示領域10aには、図1を参照して説明した画素トランジスター30、および画素トランジスター30に電気的に接続する画素電極9a(液晶駆動用電極)がマトリクス状に形成されており、かかる画素電極9aの上層側には、素子基板側配向膜としての配向膜16が形成されている。
素子基板10の一方側の基板面において、外周領域10cのうち、画像表示領域10aとシール材107とに挟まれた四角枠状の周辺領域10bには、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。ダミー画素電極9bは、隣り合うダミー画素電極9b同士が細幅の連結部9f(図3(b)参照)で繋がっている。また、ダミー画素電極9bは、共通電位Vcomが印加されており、画像表示領域10aの外周側端部での液晶分子の配向の乱れを防止する。また、ダミー画素電極9bは、素子基板10において配向膜16が形成される面を研磨により平坦化する際、画像表示領域10aと周辺領域10bとの高さ位置の差を圧縮し、配向膜16が形成される面を平坦面にするのに寄与する。なお、ダミー画素電極9bに電位を印加せず、ダミー画素電極9bを電位的にフロート状態とする場合もあり、この場合でも、ダミー画素電極9bは、画像表示領域10aと周辺領域10bとの高さ位置の差を圧縮し、配向膜16が形成される面を平坦面にするのに寄与する。
図2(b)に示すように、対向基板20において素子基板10と対向する一方面側には共通電極21(液晶駆動用電極)が形成されている。共通電極21は、対向基板20の略全面あるいは複数の帯状電極として複数の画素100aに跨って形成されている。
また、対向基板20において素子基板10と対向する一方面側には、共通電極21の下層側に遮光層29が形成され、共通電極21の表面には対向基板側配向膜としての配向膜26が積層されている。本形態において、遮光層29は、画像表示領域10aの外周縁に沿って延在する額縁部分29aと、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域10fに重なるブラックマトリクス部29bとからなる。ここで、額縁部分29aはダミー画素電極9bと重なる位置に形成されており、額縁部分29aの外周縁は、シール材107の内周縁との間に隙間を隔てた位置にある。従って、額縁部分29aとシール材107とは重なっていない。
図2(a)、および図3(a)、(b)に示すように、液晶パネル100pにおいて、シール材107より外側には、対向基板20の一方面側(素子基板10と対向する面側)の角部分に、対向基板側基板間導通用電極部としての基板間導通用電極部25tが形成されており、素子基板10の一方面側(対向基板20と対向する面側)には、対向基板20の角部分(基板間導通用電極部25t)と対向する位置に素子基板側基板間導通用電極部としての基板間導通用電極部8tが形成されている。基板間導通用電極部8tは、共通電位Vcomが印加された定電位配線6tに導通しており、定電位配線6tは、端子102のうち、共通電位印加用の端子102aに導通している。基板間導通用電極部8tと基板間導通用電極部25tとの間には、導電粒子を含んだ基板間導通材109が配置されており、対向基板20の共通電極21は、基板間導通用電極部8t、基板間導通材109および基板間導通用電極部25tを介して、素子基板10側に電気的に接続されている。このため、共通電極21は、素子基板10の側から共通電位Vcomが印加されている。
シール材107は、略同一の幅寸法をもって対向基板20の外周縁に沿って設けられている。このため、シール材107は、略四角形である。但し、シール材107は、対向基板20の角部分と重なる領域では基板間導通用電極部8t、25tを避けて内側を通るように設けられており、シール材107の角部分は略円弧状である。
かかる構成の液晶装置100において、画素電極9aおよび共通電極21を透光性導電膜により形成すると、透過型の液晶装置を構成することができる。これに対して、画素電極9aおよび共通電極21のうち、例えば、共通電極21を透光性導電膜により形成し、画素電極9aを反射性導電膜により形成すると、反射型の液晶装置を構成することができる。液晶装置100が反射型である場合、素子基板10および対向基板20のうち、対向基板20の側から入射した光が素子基板10で反射して出射される間に変調されて画像を表示する。液晶装置100が透過型である場合、素子基板10および対向基板20のうち、例えば、対向基板20の側から入射した光が素子基板10を透過して出射される間に変調されて画像を表示する。
液晶装置100は、モバイルコンピューター、携帯電話機等といった電子機器のカラー表示装置として用いることができ、この場合、対向基板20あるいは素子基板10には、カラーフィルター(図示せず)が形成される。また、液晶装置100では、使用する液晶層50の種類や、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板等が液晶パネル100pに対して所定の向きに配置される。さらに、液晶装置100は、後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各液晶装置100の各々には、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルターは形成されない。
本形態において、液晶装置100が、後述する投射型表示装置においてRGB用のライトバルブとして用いられる透過型の液晶装置であって、対向基板20から入射した光が素子基板10を透過して出射される場合を中心に説明する。また、本形態において、液晶装置100は、液晶層50として、誘電異方性が負のネマチック液晶化合物を用いたVAモードの液晶パネル100pを備えている場合を中心に説明する。
(画素の具体的構成)
図4は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100に用いた素子基板10において隣り合う複数の画素の平面図、およびF−F′線に相当する位置で液晶装置100を切断したときの断面図である。なお、図4(a)では、半導体層1aは細くて短い点線で示し、走査線3aは太い実線で示し、データ線6aおよびそれと同時形成された薄膜は一点鎖線で示し、容量線5bは二点鎖線で示し、画素電極9aは長い破線で示し、下電極層4aは細い実線で示してある。なお、素子基板10では、誘電体層42aが形成されているが、誘電体層42aは容量線5bと重なる領域に形成されているため、図4(a)には図示を省略してある。また、下電極層4aの外周縁に沿ってエッチングストッパー層40aの開口縁が存在するが、図4(a)では、かかる開口縁の図示は省略してある。
図4は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100に用いた素子基板10において隣り合う複数の画素の平面図、およびF−F′線に相当する位置で液晶装置100を切断したときの断面図である。なお、図4(a)では、半導体層1aは細くて短い点線で示し、走査線3aは太い実線で示し、データ線6aおよびそれと同時形成された薄膜は一点鎖線で示し、容量線5bは二点鎖線で示し、画素電極9aは長い破線で示し、下電極層4aは細い実線で示してある。なお、素子基板10では、誘電体層42aが形成されているが、誘電体層42aは容量線5bと重なる領域に形成されているため、図4(a)には図示を省略してある。また、下電極層4aの外周縁に沿ってエッチングストッパー層40aの開口縁が存在するが、図4(a)では、かかる開口縁の図示は省略してある。
図4(a)に示すように、素子基板10において対向基板20と対向する一方側の基板面には、複数の画素100aの各々に矩形状の画素電極9aが形成されており、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域10fと重なる領域に沿ってデータ線6aおよび走査線3aが形成されている。本形態において、画素間領域10fは縦横に延在しており、走査線3aおよびデータ線6aは画素間領域10fと重なるように直線的に形成されている。より具体的には、画素間領域10fのうち、第1方向(Y方向)に延在する第1画素間領域10gと重なる領域に沿ってデータ線6aが直線的に延在し、第2方向(X方向)に延在する第2画素間領域10hと重なる領域に沿って走査線3aが直線的に延在している。
また、データ線6aと走査線3aとの交差に対応して画素トランジスター30が形成されており、本形態において、画素トランジスター30は、データ線6aと走査線3aとが交差する領域に形成されている。素子基板10には、走査線3aと重なるように容量線5bが形成されており、かかる容量線5bには共通電位Vcomが印加されている。本形態において、容量線5bは、走査線3aと重なるように直線的に延びた主線部分と、データ線6aと走査線3aとの交差部分でデータ線6aに重なるように延びた副線部分とを備えている。
図4(b)に示すように、素子基板10は、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体10wの液晶層50側の基板面(対向基板20と対向する一方面側)に形成された画素電極9a、画素スイッチング用の画素トランジスター30、および配向膜16を主体として構成されている。対向基板20は、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体20w、その液晶層50側の表面(素子基板10と対向する一方面側)に形成された遮光層29、共通電極21、および配向膜26を主体として構成されている。
素子基板10において、複数の画素100aの各々には、半導体層1aを備えた画素トランジスター30が形成されている。半導体層1aは、走査線3aの一部からなるゲート電極3cに対して透光性のゲート絶縁層2を介して対向するチャネル領域1gと、ソース領域1bと、ドレイン領域1cとを備えており、ソース領域1bおよびドレイン領域1cは各々、低濃度領域および高濃度領域を備えている。半導体層1aは、例えば、基板本体10w上に、シリコン酸化膜等からなる透光性の下地絶縁膜12上に形成された多結晶シリコン膜等によって構成され、ゲート絶縁層2は、CVD法等により形成されたシリコン酸化膜やシリコン窒化膜からなる。また、ゲート絶縁層2は、半導体層1aを熱酸化してなるシリコン酸化膜と、CVD法等により形成されたシリコン酸化膜やシリコン窒化膜との2層構造を有する場合もある。走査線3aには、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、あるいは金属膜が用いられる。なお、基板本体10wと下地絶縁膜12の層間、あるいは2層にした下地絶縁膜12の層間に、走査線3aと重なる遮光層を形成する場合や、かかる遮光層を走査線3aとし、遮光層とゲート電極3cとを導通させた構造を採用することもある。
走査線3aの上層側にはシリコン酸化膜等からなる透光性の第1層間絶縁膜41が形成されており、第1層間絶縁膜41の上層には下電極層4aが形成されている。下電極層4aは、走査線3aとデータ線6aとの交差する位置を基点として走査線3aおよびデータ線6aに沿って延出する略L字型に形成されている。下電極層4aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、あるいは金属膜等からなり、コンタクトホール7cを介してドレイン領域1cに電気的に接続されている。
下電極層4aの上層側には、アルミニウム酸化膜、チタン酸化膜、タンタル酸化膜、ニオブ酸化膜、ハフニウム酸化膜、ランタン酸化膜、ジルコニウム酸化膜等の高誘電率絶縁膜からなる誘電体層42aが形成されている。誘電体層42aの上層側には、誘電体層42aを介して下電極層4aと対向するように容量線5bが形成され、かかる容量線5b、誘電体層42aおよび下電極層4aによって、保持容量55が形成されている。容量線5bは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、あるいは金属膜等からなる。ここで、下電極層4a、誘電体層42aおよび容量線5bは、画素トランジスター30の上層側に形成され、保持容量55は、画素トランジスター30の上層側のうち、少なくとも画素トランジスター30に対して平面視で重なる領域に形成されている。
本形態において、誘電体層42aは、容量線5bと略同一形状をもって同一の領域に形成されている。また、誘電体層42aの端縁42eおよび容量線5bの端縁5eは、下電極層4aと重なる位置にある。下電極層4aと誘電体層42aとの層間にはシリコン酸化膜等からなるエッチングストッパー層40aが形成されており、かかるエッチングストッパー層40aには、下電極層4aに対して部分的に重なる領域に開口部40bが形成されている。このため、下電極層4aと容量線5bとは、開口部40bにおいて誘電体層42aを介して対向し、保持容量55を構成している。また、エッチングストッパー層40aは、少なくとも誘電体層42aの端縁42eおよび容量線5bの端縁5eと重なる領域に形成されている。なお、エッチングストッパー層40aは、誘電体層42aの端縁42eおよび容量線5bの端縁5eと重なる領域のみに形成される場合もある。
容量線5bの上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性の第2層間絶縁膜43が形成され、第2層間絶縁膜43の上層にはデータ線6aおよびドレイン電極6bが形成されている。データ線6aはコンタクトホール7aを介してソース領域1bに電気的に接続している。ドレイン電極6bはコンタクトホール7bを介して下電極層4aに電気的に接続し、下電極層4aを介してドレイン領域1cに電気的に接続している。データ線6aおよびドレイン電極6bは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、あるいは金属膜等からなる。
データ線6aおよびドレイン電極6bの上層側には、シリコン酸化膜等からなる透光性の第3層間絶縁膜44が形成されている。第3層間絶縁膜44には、ドレイン電極6bへ通じるコンタクトホール7dが形成されている。第3層間絶縁膜44の上層には、ITO(Indium Tin Oxide)膜等の透光性導電膜からなる四角形の画素電極9aが形成されており、画素電極9aは、コンタクトホール7dを介してドレイン電極6bに電気的に接続されている。本形態において、第3層間絶縁膜44の表面は平坦面になっている。第3層間絶縁膜44の表面には、図2(b)等を参照して説明したダミー画素電極9b(図4(a)には図示せず)が形成されており、かかるダミー画素電極9bは、画素電極9aと同時形成された透光性導電膜からなる。
画素電極9aの表面には配向膜16が形成されている。本形態において、配向膜16は、SiOX(x<2)、SiO2、TiO2、MgO、Al2O3、In2O3、Sb2O3、Ta2O5等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜(垂直配向膜)であり、配向膜16と画素電極9aとの層間にはシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等の透光性の保護膜17が形成されている。本形態において、配向膜16は、シリコン酸化膜の斜方蒸着膜からなる。保護膜17は、表面が平坦面になっており、隣り合う画素電極9aの間に形成された凹部を埋めている。従って、配向膜16は、保護膜17の平坦な表面に形成されている。
対向基板20では、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体20wの液晶層50側の表面(素子基板10に対向する側の面)に、アルミニウム、チタン、モリブデン、タングステン、クロムやそれらの化合物や合金等からなる導電性の遮光層29が形成されており、かかる遮光層29のうち、画像表示領域10aに形成されているブラックマトリクス部29bは、画素間領域10f(図3等を参照)と重なる位置で縦横に延在している。
本形態において、遮光層29にアルミニウム合金層(アルミニウム系金属層)が用いられている。また、遮光層29の上層(素子基板10に対向する側の面)には共通電極21が形成されており、共通電極21はITO膜からなる。遮光層29の上層(素子基板10に対向する側の面)には配向膜26が形成されており、配向膜26は、配向膜16と同様、SiOX(x<2)、SiO2、TiO2、MgO、Al2O3、In2O3、Sb2O3、Ta2O5等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜(垂直配向膜)である。本形態において、配向膜26は、シリコン酸化膜の斜方蒸着膜からなる。
このように構成した液晶装置100において、液晶材料として誘電異方性が負のネマチック液晶化合物が用いられており、配向膜16、26は、液晶材料を垂直配向させ、液晶パネル100pは、ノーマリブラックのVAモードとして動作させる。なお、図1等を参照して説明したデータ線駆動回路101および走査線駆動回路104には、nチャネル型の駆動用トランジスターとpチャネル型の駆動用トランジスターとを備えた相補型トランジスター回路等が構成されている。ここで、駆動用トランジスターは、画素トランジスター30の製造工程の一部を利用して形成されたものである。このため、素子基板10においてデータ線駆動回路101および走査線駆動回路104が形成されている領域も、図4(b)に示す断面構成と略同様な断面構成を有している。
(液晶装置1の製造方法)
図5は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置1に形成されている画素電極9a等の膜パターン(デバイスパターン)の説明図であり、図5(a)、(b)、(c)は各々、デバイスパターンの平面図、G−G′断面図、およびデバイスパターンの拡大平面図である。図6は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置1の製造方法のうち、図5に示すデバイスパターンの形成方法を示す説明図である。なお、図6(a1)〜(a4)は、図5(a)に対応する平面図であり、図6(b1)〜(b4)は、図5(b)に対応する断面図である。
図5は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置1に形成されている画素電極9a等の膜パターン(デバイスパターン)の説明図であり、図5(a)、(b)、(c)は各々、デバイスパターンの平面図、G−G′断面図、およびデバイスパターンの拡大平面図である。図6は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置1の製造方法のうち、図5に示すデバイスパターンの形成方法を示す説明図である。なお、図6(a1)〜(a4)は、図5(a)に対応する平面図であり、図6(b1)〜(b4)は、図5(b)に対応する断面図である。
図1〜図4を参照して説明したように、液晶装置1の素子基板10では、半導体層1a、データ線6a、走査線3a、容量線5b、下電極層4a、画素電極9a等が所定形状を有する膜からなるデバイスパターンとして形成されており、かかるデバイスパターンの形成に本発明を適用した場合を具体的に説明する。なお、以下の説明では、各種のデバイスパターンのうち、画素電極9aの形成に本発明を適用した場合を例示する。但し、本発明に係るデバイスパターンの形成方法は、画素電極9a以外にも、半導体層1a、データ線6a、走査線3a、容量線5b、下電極層4a等の形成にも適用できることから、以下の説明では、図1〜図4を参照して説明した構成を以下の構成として説明する。
画素電極9a=デバイスパターン91a
画素電極9aを構成するITO膜=膜91
第1画素間領域10g=第1境界領域99g
第2画素間領域10h=第2境界領域99h
画素電極9a=デバイスパターン91a
画素電極9aを構成するITO膜=膜91
第1画素間領域10g=第1境界領域99g
第2画素間領域10h=第2境界領域99h
なお、画素電極9aを形成する際、図3等を参照して説明したダミー画素電極9bも同時に形成されるが、ダミー画素電極9bについては、画素電極9aと違って、角部分の形状等を制御する必要がない。従って、以下の説明では、画素電極9aが形成される領域における露光パターン等を中心に説明し、ダミー画素電極9bについては画素電極9aを形成する際の工程を利用して同時に形成するのであれば、露光パターン等については制約がない。
本形態においては、図5に示すデバイスパターン91aを形成するにあたって、図6に示す方法を採用する。図5に示すデバイスパターン91aは、素子基板10(電気光学装置用基板)の一方の基板面側において、層間絶縁膜等の下地90の上層において、基板面の面内方向で互いに交差する第1方向Yおよび第2方向Xに沿って複数、配列されている。また、デバイスパターン91aは、四角形であり、第1方向Yに延在する第1辺部91yと第2方向Xに延在する第2辺部91xとによって角部分91cが形成されている。ここで、第1辺部91yと第2辺部91xとは直交している。従って、角部分91cは90°であり、本形態では、角部分91cは丸まっていない。
かかる構成のデバイスパターン91aを形成するにあたって、本形態では、図6を参照して以下に説明するように、膜91を形成する成膜工程と、膜91の表面側にエッチングマスクを形成した状態で膜91をエッチングするパターニング工程とを行う。また、パターニング工程では、レジストマスク(エッチングマスク)を形成するためのポジタイプの感光性レジスト92のうち、第1境界領域99gと重なる領域を第1露光マスクで選択的に露光する第1露光工程と、ポジタイプの感光性レジストのうち、第2境界領域99hと重なる領域を第2露光マスクで選択的に露光する第2露光工程とを行う。
より具体的には、図6(b1)に示すように、成膜工程において層間絶縁膜等の下地90の表面側に膜91を形成した後、パターニング工程では、まず、膜91の上層にポジタイプの感光性レジスト92を塗布する。次に、図6(a1)、(b1)に示すように、第1露光工程では、第1露光マスク96で感光性レジスト92を選択的に露光する。第1露光マスク96は、第2方向Xで隣り合うデバイスパターン91aの間で第1方向Yに延在する第1境界領域99gと重なる領域にストライプ状の透光部96tを複数備え、デバイスパターン91aが形成される領域と重なる領域にストライプ状の遮光部96sを複数備えている。従って、感光性レジスト92のうち、第1境界領域99gと重なる領域が露光され、デバイスパターン91aが形成される領域は露光されない。
次に、図6(a2)、(b2)に示す第2露光工程では、第2露光マスク97で感光性レジスト92を選択的に露光する。第2露光マスク97は、第1方向Yで隣り合うデバイスパターン91aの間で第2方向Xに延在する第2境界領域99hと重なる領域にストライプ状の透光部97tを複数備え、デバイスパターン91aが形成される領域と重なる領域にストライプ状の遮光部97sを複数備えている。従って、感光性レジスト92のうち、第2境界領域99hと重なる領域が露光され、デバイスパターン91aが形成される領域は露光されない。
次に、図6(a3)、(b3)に示す現像工程において、感光性レジスト92を現像すると、デバイスパターン91aが形成される領域に四角形のレジストマスク92a(エッチングマスク)が複数、形成される。
従って、図6(a4)、(b4)に示すように、エッチング工程において、レジストマスク92aが形成された状態で膜91に対してドライエッチングあるいはウエットエッチングを行い、しかる後に、レジストマスク92aを除去すると、図5に示す四角形のデバイスパターン91aが複数形成される。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、デバイスパターン91aをパターニング形成する際、レジストマスク(エッチングマスク)を形成するためのポジタイプの感光性レジスト92のうち、デバイスパターン91aの間で第1方向Yに延在する第1境界領域99gと重なる領域を選択的に露光する第1露光工程と、デバイスパターン91aの間で第2方向Xに延在する第2境界領域99hと重なる領域を選択的に露光する第2露光工程とを行う。このため、デバイスパターン91aの第1辺部91yは、第1露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成され、デバイスパターン91aの第2辺部91xは、第2露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成される。このため、デバイスパターン91aにおいて、第1辺部91yと第2辺部91xによって形成される角部分91cが丸まることがない。それ故、膜91をパターニングして所定形状の複数のデバイスパターン91aを同時形成する際でも、デバイスパターン91aの角部分91cの形状を確実に制御することができ、図5(c)に示すように、角度が90°の角部分91cを備えたデバイスパターン91aを形成することができる。それ故、デバイスパターン91aとして画素電極9aを形成した場合、画素電極9aを最大限、大きく形成することができるので、表示光を増大させることができ、品位の高い画像を表示することができる。また、デバイスパターン91aとして、半導体層1a、データ線6a、走査線3a、容量線5b、下電極層4a等を形成した際、デバイスパターン91aの端部で電気的な接続を図った場合でも、確実な接続を行うことができる。
以上説明したように、本形態では、デバイスパターン91aをパターニング形成する際、レジストマスク(エッチングマスク)を形成するためのポジタイプの感光性レジスト92のうち、デバイスパターン91aの間で第1方向Yに延在する第1境界領域99gと重なる領域を選択的に露光する第1露光工程と、デバイスパターン91aの間で第2方向Xに延在する第2境界領域99hと重なる領域を選択的に露光する第2露光工程とを行う。このため、デバイスパターン91aの第1辺部91yは、第1露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成され、デバイスパターン91aの第2辺部91xは、第2露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成される。このため、デバイスパターン91aにおいて、第1辺部91yと第2辺部91xによって形成される角部分91cが丸まることがない。それ故、膜91をパターニングして所定形状の複数のデバイスパターン91aを同時形成する際でも、デバイスパターン91aの角部分91cの形状を確実に制御することができ、図5(c)に示すように、角度が90°の角部分91cを備えたデバイスパターン91aを形成することができる。それ故、デバイスパターン91aとして画素電極9aを形成した場合、画素電極9aを最大限、大きく形成することができるので、表示光を増大させることができ、品位の高い画像を表示することができる。また、デバイスパターン91aとして、半導体層1a、データ線6a、走査線3a、容量線5b、下電極層4a等を形成した際、デバイスパターン91aの端部で電気的な接続を図った場合でも、確実な接続を行うことができる。
また、本形態では、第1露光工程と第2露光工程とでは、感光性レジストとして同一の感光性レジスト92に露光を行い、感光性レジスト92に対して第1露光工程と第2露光工程とを行った後、現像してレジストマスク92aを形成する。従って、1回の現像および1回のエッチングによって、デバイスパターン91aを形成することができる。
[実施の形態2]
図7は、本発明の実施の形態2に係る液晶装置1の製造方法のうち、図5に示すデバイスパターンの形成方法を示す説明図である。なお、図7(a1)〜(a6)は、図5(a)に対応する平面図であり、図7(b1)〜(b6)は、図5(b)に対応する断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る液晶装置1の製造方法のうち、図5に示すデバイスパターンの形成方法を示す説明図である。なお、図7(a1)〜(a6)は、図5(a)に対応する平面図であり、図7(b1)〜(b6)は、図5(b)に対応する断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
本形態でも、各種のデバイスパターンのうち、画素電極9aの形成に本発明を適用した場合を例示する。但し、本発明に係るデバイスパターンの形成方法も、実施の形態1と同様、画素電極9a以外にも、半導体層1a、データ線6a、走査線3a、容量線5b、下電極層4a等の形成にも適用できることから、以下の説明では、図1〜図4を参照して説明した構成を以下の構成として説明する。
画素電極9a=デバイスパターン91a
画素電極9aを構成するITO膜=膜91
第1画素間領域10g=第1境界領域99g
第2画素間領域10h=第2境界領域99h
画素電極9a=デバイスパターン91a
画素電極9aを構成するITO膜=膜91
第1画素間領域10g=第1境界領域99g
第2画素間領域10h=第2境界領域99h
なお、本形態でも、実施の形態1と同様、画素電極9aを形成する際、図3等を参照して説明したダミー画素電極9bも同時に形成されるが、ダミー画素電極9bについては、画素電極9aと違って、角部分の形状等を制御する必要がない。従って、以下の説明では、画素電極9aが形成される領域における露光パターン等を中心に説明し、ダミー画素電極9bについては画素電極9aを形成する際の工程を利用して同時に形成するのであれば、露光パターン等については制約がない。
本形態においては、図5に示すデバイスパターン91aを形成するにあたって、図7に示す方法を採用する。図5に示すデバイスパターン91aは、素子基板10(電気光学装置用基板)の一方の基板面側において、層間絶縁膜等の下地90の上層において、基板面の面内方向で互いに交差する第1方向Yおよび第2方向Xに沿って複数、配列されている。また、デバイスパターン91aでは、第1方向Yに延在する第1辺部91yと第2方向Xに延在する第2辺部91xとによって角部分91cが形成されている。ここで、第1辺部91yと第2辺部91xとは直交している。従って、角部分91cは90°であり、本形態では、角部分91cは丸まっていない。
かかる構成のデバイスパターン91aを形成するにあたって、本形態では、図7を参照して以下に説明するように、膜91を形成する成膜工程と、膜91の表面側にエッチングマスクを形成した状態で膜91をエッチングするパターニング工程とを行う。また、パターニング工程では、レジストマスク(エッチングマスク)を形成するためのポジタイプの感光性レジストのうち、第1境界領域99gと重なる領域を第1露光マスクで選択的に露光する第1露光工程と、ポジタイプの感光性レジストのうち、第2境界領域99hと重なる領域を第2露光マスクで選択的に露光する第2露光工程とを行う。但し、本形態では、実施の形態1と違って、第1露光工程と第2露光工程とにおいて別の感光性レジストを露光する。
より具体的には、図7(b1)に示すように、成膜工程において層間絶縁膜等の下地90の表面側に膜91を形成した後、パターニング工程では、まず、膜91の上層にポジタイプの第1感光性レジスト93を塗布する。次に、図7(a1)、(b1)に示すように、第1露光工程では、第1露光マスク96で第1感光性レジスト93を選択的に露光する。第1露光マスク96は、第2方向Xで隣り合うデバイスパターン91aの間で第1方向Yに延在する第1境界領域99gと重なる領域にストライプ状の透光部96tを複数備え、デバイスパターン91aが形成される領域と重なる領域にストライプ状の遮光部96sを複数備えている。従って、感光性レジスト92のうち、第1境界領域99gと重なる領域が露光され、デバイスパターン91aが形成される領域は露光されない。
次に、図7(a3)、(b3)に示す現像工程において、第1感光性レジスト93を現像すると、第1境界領域99gで挟まれた領域にストライプ状の第1レジストマスク93a(エッチングマスク)が複数形成される。
次に、エッチング工程において、第1レジストマスク93aが形成された状態で膜91に対してドライエッチングあるいはウエットエッチングを行い、しかる後に、第1レジストマスク93aを除去すると、第1境界領域99gで挟まれた領域にストライプ状の膜91eが複数形成される。
次に、図7(b4)に示すように、膜91eの上層にポジタイプの第2感光性レジスト94を塗布した後、図7(a4)、(b4)に示すように、第2露光工程では、第2露光マスク97で第2感光性レジスト94を選択的に露光する。第2露光マスク97は、第1方向Yで隣り合うデバイスパターン91aの間で第2方向Xに延在する第2境界領域99hと重なる領域にストライプ状の透光部96tを複数備え、デバイスパターン91aが形成される領域と重なる領域にストライプ状の遮光部97sを複数備えている。従って、第2感光性レジスト94のうち、第2境界領域99hと重なる領域が露光され、デバイスパターン91aが形成される領域は露光されない。
次に、図7(a5)、(b5)に示す現像工程において、第2感光性レジスト94を現像すると、第2境界領域99hで挟まれた領域にストライプ状の第2レジストマスク94a(エッチングマスク)が複数形成される。
次に、エッチング工程において、第2レジストマスク94aが形成された状態で膜91eに対してドライエッチングあるいはウエットエッチングを行い、しかる後に、第2レジストマスク94aを除去すると、図5に示す四角形のデバイスパターン91aが複数形成される。
このように本形態でも、実施の形態1と同様、デバイスパターン91aをパターニング形成する際、レジストマスク(エッチングマスク)を形成するためのポジタイプの感光性レジストのうち、デバイスパターン91aの間で第1方向Yに延在する第1境界領域99gと重なる領域を選択的に露光する第1露光工程と、デバイスパターン91aの間で第2方向Xに延在する第2境界領域99hと重なる領域を選択的に露光する第2露光工程とを行う。このため、デバイスパターン91aの第1辺部91yは、第1露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成され、デバイスパターン91aの第2辺部91xは、第2露光工程での露光パターンに沿って直線的に形成される。このため、デバイスパターン91aにおいて、第1辺部91yと第2辺部91xによって形成される角部分91cが丸まることがない。それ故、膜91をパターニングして所定形状の複数のデバイスパターン91aを同時形成する際でも、デバイスパターン91aの角部分91cの形状を確実に制御することができ、図5(c)に示すように、角度が90°の角部分91cを備えたデバイスパターン91aを形成することができる。それ故、デバイスパターン91aとして画素電極9aを形成した場合、画素電極9aを最大限、大きく形成することができるので、表示光を増大させることができ、品位の高い画像を表示することができる。また、デバイスパターン91aとして、半導体層1a、データ線6a、走査線3a、容量線5b、下電極層4a等を形成した際、デバイスパターン91aの端部で電気的な接続を図った場合でも、確実な接続を行うことができる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、透過型の液晶装置1にデバイスパターン91aを形成する例を説明したが、反射型の液晶装置100にデバイスパターン91aを形成する際に本発明を適用してもよい。反射型の液晶装置100の場合は特に、画素電極9aを大きく形成すればする程、表示光を増大させることができ、品位の高い画像を表示することができる。それ故、本発明を適用した場合の効果が大である。
上記実施の形態では、透過型の液晶装置1にデバイスパターン91aを形成する例を説明したが、反射型の液晶装置100にデバイスパターン91aを形成する際に本発明を適用してもよい。反射型の液晶装置100の場合は特に、画素電極9aを大きく形成すればする程、表示光を増大させることができ、品位の高い画像を表示することができる。それ故、本発明を適用した場合の効果が大である。
上記実施の形態では、素子基板10側にデバイスパターン91aを形成する例を説明したが、対向基板20側にデバイスパターン91aを形成する際に本発明を適用してもよい。
また、上記実施の形態では、液晶装置用の基板にデバイスパターン91aを形成する例を説明したが、有機エレクトロルミネッセンス装置等、他の電気光学装置の基板にデバイスパターン91aを形成する際に本発明を適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
上述した実施形態に係る液晶装置100を適用した電子機器について説明する。図8は、本発明を適用した液晶装置を用いた投射型表示装置の概略構成図であり、図8(a)、(b)は各々、透過型の液晶装置100を用いた投射型表示装置の説明図、および反射型の液晶装置100を用いた投射型表示装置の説明図である。
上述した実施形態に係る液晶装置100を適用した電子機器について説明する。図8は、本発明を適用した液晶装置を用いた投射型表示装置の概略構成図であり、図8(a)、(b)は各々、透過型の液晶装置100を用いた投射型表示装置の説明図、および反射型の液晶装置100を用いた投射型表示装置の説明図である。
(投射型表示装置の第1例)
図8(a)に示す投射型表示装置110は、観察者側に設けられたスクリーン111に光を照射し、このスクリーン111で反射した光を観察する、いわゆる投影型の投射型表示装置である。投射型表示装置110は、光源112を備えた光源部130と、ダイクロイックミラー113、114と、液晶ライトバルブ115〜117(液晶装置100)と、投射光学系118と、クロスダイクロイックプリズム119と、リレー系120とを備えている。
図8(a)に示す投射型表示装置110は、観察者側に設けられたスクリーン111に光を照射し、このスクリーン111で反射した光を観察する、いわゆる投影型の投射型表示装置である。投射型表示装置110は、光源112を備えた光源部130と、ダイクロイックミラー113、114と、液晶ライトバルブ115〜117(液晶装置100)と、投射光学系118と、クロスダイクロイックプリズム119と、リレー系120とを備えている。
光源112は、赤色光、緑色光及び青色光を含む光を供給する超高圧水銀ランプで構成されている。ダイクロイックミラー113は、光源112からの赤色光を透過させると共に緑色光及び青色光を反射する構成となっている。また、ダイクロイックミラー114は、ダイクロイックミラー113で反射された緑色光及び青色光のうち青色光を透過させると共に緑色光を反射する構成となっている。このように、ダイクロイックミラー113、114は、光源112から出射した光を赤色光と緑色光と青色光とに分離する色分離光学系を構成する。
ここで、ダイクロイックミラー113と光源112との間には、インテグレーター121及び偏光変換素子122が光源112から順に配置されている。インテグレーター121は、光源112から照射された光の照度分布を均一化する構成となっている。また、偏光変換素子122は、光源112からの光を例えばs偏光のような特定の振動方向を有する偏光にする構成となっている。
液晶ライトバルブ115は、ダイクロイックミラー113を透過して反射ミラー123で反射した赤色光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置100である。液晶ライトバルブ115は、λ/2位相差板115a、第1偏光板115b、液晶パネル115c及び第2偏光板115dを備えている。ここで、液晶ライトバルブ115に入射する赤色光は、ダイクロイックミラー113を透過しても光の偏光は変化しないことから、s偏光のままである。
λ/2位相差板115aは、液晶ライトバルブ115に入射したs偏光をp偏光に変換する光学素子である。また、第1偏光板115bは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。そして、液晶パネル115cは、p偏光を画像信号に応じた変調によってs偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。さらに、第2偏光板115dは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。したがって、液晶ライトバルブ115は、画像信号に応じて赤色光を変調し、変調した赤色光をクロスダイクロイックプリズム119に向けて射出する構成となっている。
なお、λ/2位相差板115a及び第1偏光板115bは、偏光を変換させない透光性のガラス板115eに接した状態で配置されており、λ/2位相差板115a及び第1偏光板115bが発熱によって歪むのを回避することができる。
液晶ライトバルブ116は、ダイクロイックミラー113で反射した後にダイクロイックミラー114で反射した緑色光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置100である。そして、液晶ライトバルブ116は、液晶ライトバルブ115と同様に、第1偏光板116b、液晶パネル116c及び第2偏光板116dを備えている。液晶ライトバルブ116に入射する緑色光は、ダイクロイックミラー113、114で反射されて入射するs偏光である。第1偏光板116bは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。また、液晶パネル116cは、s偏光を画像信号に応じた変調によってp偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。そして、第2偏光板116dは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。したがって、液晶ライトバルブ116は、画像信号に応じて緑色光を変調し、変調した緑色光をクロスダイクロイックプリズム119に向けて射出する構成となっている。
液晶ライトバルブ117は、ダイクロイックミラー113で反射し、ダイクロイックミラー114を透過した後でリレー系120を経た青色光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置100である。そして、液晶ライトバルブ117は、液晶ライトバルブ115、116と同様に、λ/2位相差板117a、第1偏光板117b、液晶パネル117c及び第2偏光板117dを備えている。ここで、液晶ライトバルブ117に入射する青色光は、ダイクロイックミラー113で反射してダイクロイックミラー114を透過した後にリレー系120の後述する2つの反射ミラー125a、125bで反射することから、s偏光となっている。
λ/2位相差板117aは、液晶ライトバルブ117に入射したs偏光をp偏光に変換する光学素子である。また、第1偏光板117bは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。そして、液晶パネル117cは、p偏光を画像信号に応じた変調によってs偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。さらに、第2偏光板117dは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。したがって、液晶ライトバルブ117は、画像信号に応じて青色光を変調し、変調した青色光をクロスダイクロイックプリズム119に向けて射出する構成となっている。なお、λ/2位相差板117a及び第1偏光板117bは、ガラス板117eに接した状態で配置されている。
リレー系120は、リレーレンズ124a、124bと反射ミラー125a、125bとを備えている。リレーレンズ124a、124bは、青色光の光路が長いことによる光損失を防止するために設けられている。ここで、リレーレンズ124aは、ダイクロイックミラー114と反射ミラー125aとの間に配置されている。また、リレーレンズ124bは、反射ミラー125a、125bの間に配置されている。反射ミラー125aは、ダイクロイックミラー114を透過してリレーレンズ124aから出射した青色光をリレーレンズ124bに向けて反射するように配置されている。また、反射ミラー125bは、リレーレンズ124bから出射した青色光を液晶ライトバルブ117に向けて反射するように配置されている。
クロスダイクロイックプリズム119は、2つのダイクロイック膜119a、119bをX字型に直交配置した色合成光学系である。ダイクロイック膜119aは青色光を反射して緑色光を透過する膜であり、ダイクロイック膜119bは赤色光を反射して緑色光を透過する膜である。したがって、クロスダイクロイックプリズム119は、液晶ライトバルブ115〜117のそれぞれで変調された赤色光と緑色光と青色光とを合成し、投射光学系118に向けて射出するように構成されている。
なお、液晶ライトバルブ115、117からクロスダイクロイックプリズム119に入射する光はs偏光であり、液晶ライトバルブ116からクロスダイクロイックプリズム119に入射する光はp偏光である。このようにクロスダイクロイックプリズム119に入射する光を異なる種類の偏光としていることで、クロスダイクロイックプリズム119において各液晶ライトバルブ115〜117から入射する光を有効に合成できる。ここで、一般に、ダイクロイック膜119a、119bはs偏光の反射特性に優れている。このため、ダイクロイック膜119a、119bで反射される赤色光及び青色光をs偏光とし、ダイクロイック膜119a、119bを透過する緑色光をp偏光としている。投射光学系118は、投影レンズ(図示略)を有しており、クロスダイクロイックプリズム119で合成された光をスクリーン111に投射するように構成されている。
(投射型表示装置の第2例)
図8(b)に示す投射型表示装置1000は、光源光を発生する光源部1021と、光源部1021から出射された光源光を赤、緑、青の3色に分離する色分離導光光学系1023と、色分離導光光学系1023から出射された各色の光源光によって照明される光変調部1025とを有している。また、投射型表示装置1000は、光変調部1025から出射された各色の像光を合成するクロスダイクロイックプリズム1027(合成光学系)と、クロスダイクロイックプリズム1027を経た像光をスクリーン(不図示)に投射するための投射光学系である投射光学系1029とを備えている。
図8(b)に示す投射型表示装置1000は、光源光を発生する光源部1021と、光源部1021から出射された光源光を赤、緑、青の3色に分離する色分離導光光学系1023と、色分離導光光学系1023から出射された各色の光源光によって照明される光変調部1025とを有している。また、投射型表示装置1000は、光変調部1025から出射された各色の像光を合成するクロスダイクロイックプリズム1027(合成光学系)と、クロスダイクロイックプリズム1027を経た像光をスクリーン(不図示)に投射するための投射光学系である投射光学系1029とを備えている。
かかる投射型表示装置1000において、光源部1021は、光源1021aと、一対のフライアイ光学系1021d、1021eと、偏光変換部材1021gと、重畳レンズ1021iとを備えている。本形態においては、光源部1021は、放物面からなるリフレクタ1021fを備えており、平行光を出射する。フライアイ光学系1021d、1021eは、システム光軸と直交する面内にマトリックス状に配置された複数の要素レンズからなり、これらの要素レンズによって光源光を分割して個別に集光・発散させる。偏光変換部材1021gは、フライアイ光学系1021eから出射した光源光を、例えば図面に平行なp偏光成分のみに変換して光路下流側光学系に供給する。重畳レンズ1021iは、偏光変換部材1021gを経た光源光を全体として適宜収束させることにより、光変調部1025に設けた複数の液晶装置100を各々均一に重畳照明可能とする。
色分離導光光学系1023は、クロスダイクロイックミラー1023aと、ダイクロイックミラー1023bと、反射ミラー1023j、1023kとを備える。色分離導光光学系1023において、光源部1021からの略白色の光源光は、クロスダイクロイックミラー1023aに入射する。クロスダイクロイックミラー1023aを構成する一方の第1ダイクロイックミラー1031aで反射された赤色(R)の光は、反射ミラー1023jで反射されダイクロイックミラー1023bを透過して、入射側偏光板1037r、p偏光を透過させ、s偏光を反射するワイヤーグリッド偏光板1032r、および光学補償板1039rを介して、p偏光のまま、赤色(R)用の液晶装置100に入射する。
また、第1ダイクロイックミラー1031aで反射された緑色(G)の光は、反射ミラー1023jで反射され、その後、ダイクロイックミラー1023bでも反射されて、入射側偏光板1037g、p偏光を透過させ、s偏光を反射するワイヤーグリッド偏光板1032g、および光学補償板1039gを介して、p偏光のまま、緑色(G)用の液晶装置100に入射する。
これに対して、クロスダイクロイックミラー1023aを構成する他方の第2ダイクロイックミラー1031bで反射された青色(B)の光は、反射ミラー1023kで反射されて、入射側偏光板1037b、p偏光を透過させ、s偏光を反射するワイヤーグリッド偏光板1032b、および光学補償板1039bを介して、p偏光のまま、青色(B)用の液晶装置100に入射する。
なお、光学補償板1039r、1039g、1039bは、液晶装置100への入射光および出射光の偏光状態を調整することで、液晶層の特性を光学的に補償している。
このように構成した投射型表示装置1000において、光学補償板1039r、1039g、1039bを経て入射した3色の光は各々、各液晶装置100において変調される。その際、液晶装置100から出射された変調光のうち、s偏光の成分光は、ワイヤーグリッド偏光板1032r、1032g、1032bで反射し、出射側偏光板1038r、1038g、1038bを介してクロスダイクロイックプリズム1027に入射する。クロスダイクロイックプリズム1027には、X字状に交差する第1誘電体多層膜1027aおよび第2誘電体多層膜1027bが形成されており、一方の第1誘電体多層膜1027aはR光を反射し、他方の第2誘電体多層膜1027bはB光を反射する。従って、3色の光は、クロスダイクロイックプリズム1027において合成され、投射光学系1029に出射される。そして、投射光学系1029は、クロスダイクロイックプリズム1027で合成されたカラーの像光を、所望の倍率でスクリーン(図示せず。)投射する。
(他の投射型表示装置)
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
(他の電子機器)
本発明を適用した液晶装置100については、上記の電子機器の他にも、携帯電話機、情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)、デジタルカメラ、液晶テレビ、カーナビゲーション装置、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等の電子機器において直視型表示装置として用いてもよい。
本発明を適用した液晶装置100については、上記の電子機器の他にも、携帯電話機、情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)、デジタルカメラ、液晶テレビ、カーナビゲーション装置、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等の電子機器において直視型表示装置として用いてもよい。
9a・・画素電極、10・・素子基板(電気光学装置用基板)、10a・・画像表示領域、20・・対向基板(電気光学装置用基板)、50・・液晶層、91・・膜、91a・・デバイスパターン、92・・感光性レジスト、92a・・レジストマスク、93・・第1感光性レジスト、93a・・第1レジストマスク、94・・第2感光性レジスト、94a・・第2レジストマスク、96・・第1露光マスク、97・・第2露光マスク、99g・・第1境界領域、99h・・第2境界領域
Claims (6)
- 電気光学装置用基板と、該電気光学装置用基板の一方の基板面側において、当該基板面の面内方向で互いに交差する第1方向および第2方向に沿って複数、配列され、前記第1方向に延在する第1辺部と前記第2方向に延在する第2辺部とによって角部分が形成された膜からなるデバイスパターンと、を有する電気光学装置の製造方法であって、
前記デバイスパターンの形成工程は、前記基板面側に前記膜を形成する成膜工程と、該膜の表面側にエッチングマスクを形成した状態で膜をエッチングするパターニング工程と、を有し、
前記パターニング工程は、前記膜の表面側に形成されたポジタイプの感光性レジストのうち、前記第2方向で隣り合う前記デバイスパターンの間で前記第1方向に延在する第1境界領域と重なる領域を第1露光マスクで選択的に露光する第1露光工程と、
前記膜の表面側に形成されたポジタイプの感光性レジストのうち、前記第1方向で隣り合う前記デバイスパターンの間で前記第2方向に延在する第2境界領域と重なる領域を第2露光マスクで選択的に露光する第2露光工程と、
を有していることを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 前記第1辺部と前記第2辺部とは直交していることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記第1露光工程と前記第2露光工程とでは、前記感光性レジストとして同一の感光性レジストに露光を行い、
当該感光性レジストに対して前記第1露光工程と前記第2露光工程とを行った後、現像して前記レジストマスクを形成することを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置の製造方法。 - 前記パターニング工程では、前記第1露光工程において、前記感光性レジストとして第1感光性レジストに露光を行い、当該第1感光性レジストを現像してなる第1レジストマスクを前記エッチングマスクとして用いて前記エッチング工程を行った後、前記第2露光工程において、前記感光性レジストとして第2感光性レジストに露光を行い、当該第2感光性レジストを現像してなる第2レジストマスクを前記エッチングマスクとして用いて前記エッチング工程を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記デバイスパターンは、画素電極であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記電気光学装置は、液晶装置であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
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JP2011052608A JP2012189758A (ja) | 2011-03-10 | 2011-03-10 | 電気光学装置の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020000893A1 (zh) * | 2018-06-27 | 2020-01-02 | 广州视源电子科技股份有限公司 | 感应膜的制作工艺和触摸屏的制作方法 |
CN110780546A (zh) * | 2019-10-30 | 2020-02-11 | 京东方科技集团股份有限公司 | 一种数字曝光机及其曝光控制方法 |
-
2011
- 2011-03-10 JP JP2011052608A patent/JP2012189758A/ja not_active Withdrawn
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140513 |