JP2015045582A - 電気検査治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタ端子がプローブピンに接触しないといった事態の発生頻度を抑制することができる電気検査装置を提供する。【解決手段】電気検査治具1は、コネクタ端子に接触するプローブピン2と、プローブピン2を保持するホルダ3と、プローブピン2に対してコネクタを位置決めするための位置決め機構10とを備える。位置決め機構10は、少なくとも3個の位置決め部材11により構成される。位置決め部材11のそれぞれは、互いに異なる方向からコネクタを押すことでコネクタを位置決めする。位置決め部材11の少なくとも1つは、弾性的に付勢された状態でコネクタを押す。【選択図】図6
Description
本発明は、コネクタが実装されている基板を電気検査するための電気検査治具に関する。
電子部品の接続状態または配線状態の良否を判定するため、電子部品の実装後に、その基板について電気検査が行われている。コネクタが基板に実装されている場合には、コネクタを介して通電して、その基板の電気検査が行われる。
コネクタを介してこの基板の電気検査を行うための電気検査治具として、特許文献1に記載の技術が知られている。
電気検査治具は、コネクタ端子に接触させるプローブピンと、これらプローブピンを保持するホルダとを備える。プローブピンをコネクタ端子に接触させるとき、ホルダに形成されたガイド面をコネクタの側面に接触させる。これにより、ホルダとコネクタとが位置決めされると同時に、プローブピンがコネクタ端子に対して位置決めされる。すなわち、この技術では、コネクタの側面とホルダのガイド面との接触により、コネクタ端子に対してプローブピンを位置決めする。
電気検査治具は、コネクタ端子に接触させるプローブピンと、これらプローブピンを保持するホルダとを備える。プローブピンをコネクタ端子に接触させるとき、ホルダに形成されたガイド面をコネクタの側面に接触させる。これにより、ホルダとコネクタとが位置決めされると同時に、プローブピンがコネクタ端子に対して位置決めされる。すなわち、この技術では、コネクタの側面とホルダのガイド面との接触により、コネクタ端子に対してプローブピンを位置決めする。
基板の電気検査を繰り返すと、ガイド面が磨耗し、ガイド面の位置が当初の位置からずれる場合がある。この結果、コネクタの側面とガイド面との間に隙間が生じる。このような場合、コネクタの側面とホルダのガイド面との接触によるコネクタの位置決め精度が低下する。このため、プローブピンが対応の端子に接触しないといった事態が生じる。このような事態が生じると、電気検査を行えなくなるため、その都度、電気検査治具を調整する必要がある。この調整には手間がかかる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コネクタ端子がプローブピンに接触しないといった事態の発生頻度を抑制することができる電気検査装置を提供することにある。
本発明に係る電気検査治具は、コネクタが実装されている基板を電気検査するための電気検査治具であって、前記コネクタは、複数本のコネクタ端子とこれらコネクタ端子を保持するハウジングとを備え、前記基板に対して垂直方向に相手方コネクタに接続するものであり、前記電気検査治具は、前記コネクタ端子に接触するプローブピンと、前記プローブピンを保持するホルダと、前記プローブピンに対して前記コネクタを位置決めするための位置決め機構とを備え、前記位置決め機構は、少なくとも3個の位置決め部材により構成され、前記位置決め部材のそれぞれは、互いに異なる方向から前記コネクタの側面を押すことで前記コネクタを位置決めするものであり、前記位置決め部材の少なくとも1つは、弾性的に付勢された状態で前記コネクタを押すものである。
この電気検査治具によれば、コネクタ端子がプローブピンに接触しないといった事態の発生頻度を抑制することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本願発明に係る電気検査治具は、コネクタが実装されている基板を電気検査するための電気検査治具である。前記コネクタは、複数本のコネクタ端子とこれらコネクタ端子を保持するハウジングとを備え、前記基板に対して垂直方向に相手方コネクタに接続するものである。前記電気検査治具は、前記コネクタ端子に接触するプローブピンと、前記プローブピンを保持するホルダと、前記プローブピンに対して前記コネクタを位置決めするための位置決め機構とを備える。前記位置決め機構は、少なくとも3個の位置決め部材により構成され、前記位置決め部材のそれぞれは、互いに異なる方向から前記コネクタを押すことで前記コネクタを位置決めする。前記位置決め部材の少なくとも1つは、弾性的に付勢された状態で前記コネクタを押すものである。ここで、基板に対して垂直方向とは、基板に対した垂直となる線に実質的に沿う方向を含む。
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本願発明に係る電気検査治具は、コネクタが実装されている基板を電気検査するための電気検査治具である。前記コネクタは、複数本のコネクタ端子とこれらコネクタ端子を保持するハウジングとを備え、前記基板に対して垂直方向に相手方コネクタに接続するものである。前記電気検査治具は、前記コネクタ端子に接触するプローブピンと、前記プローブピンを保持するホルダと、前記プローブピンに対して前記コネクタを位置決めするための位置決め機構とを備える。前記位置決め機構は、少なくとも3個の位置決め部材により構成され、前記位置決め部材のそれぞれは、互いに異なる方向から前記コネクタを押すことで前記コネクタを位置決めする。前記位置決め部材の少なくとも1つは、弾性的に付勢された状態で前記コネクタを押すものである。ここで、基板に対して垂直方向とは、基板に対した垂直となる線に実質的に沿う方向を含む。
この構成では、位置決め部材の少なくとも1つが弾性的に付勢された状態でコネクタを押す。すなわち、位置決め部材の少なくとも1つが移動可能な状態で、コネクタを位置決めする。このため、コネクタが位置決め部材で位置決めされるとき、コネクタ及び位置決め部材の接触面に加わる摩擦力が小さくなる。これにより、従来の構造、すなわち位置決め部材が固定されている構造に比べて、位置決め部材の磨耗が抑制される。これによって、プローブピンに対するコネクタの位置ずれ頻度が少なくなるため、コネクタ端子がプローブピンに接触しないといった事態の発生頻度を抑制することができる。
(2)上記電気検査治具において、前記複数個の位置決め部材は、前記コネクタが嵌る嵌合部を構成し、前記コネクタが嵌っていないときの前記嵌合部の寸法は、前記コネクタの寸法よりも小さいことが好ましい。
この構成では、コネクタが嵌っていないときの嵌合部の寸法が、コネクタの寸法よりも小さいため、仮に位置決め部材の磨耗により嵌合部の寸法が大きくなったときでも、この嵌合部の寸法がコネクタの寸法よりも大きくなるまでは、位置決め部材でコネクタを保持することができる。このため、従来構造の電気検査治具に比べて、長期間にわたって電気検査治具を使用することができる。
(3)上記電気検査治具において、前記位置決め機構は、4個の前記位置決め部材を備えるものであり、前記位置決め部材は、前記コネクタの角部に対応するように配置され、前記位置決め部材のそれぞれは、互いに異なる方向から前記コネクタをその中心部に向かって押すことで前記コネクタを位置決めするものであり、前記位置決め部材のそれぞれは、弾性的に付勢された状態で前記コネクタを押し、かつ前記位置決め部材それぞれの移動方向は、前記コネクタの位置が安定するように設定されていることが好ましい。
この構成では、位置決め部材のそれぞれが、弾性的に付勢された状態で、互いに異なる方向から前記コネクタをその中心部に向かって押す。そして、位置決め部材それぞれの移動方向は、前記コネクタの位置が安定するように設定されている。すなわち、位置決め部材の押す力が均衡するところでコネクタが位置決めされる。位置決め部材の押す力が均衡するコネクタの位置は、位置決め部材の押す力に基づいて一定の位置に定まるため、コネクタの外形寸法が異なる場合や位置決め部材の磨耗が生じる場合があっても、コネクタを所定の位置に配置することができる。したがって、従来の電気検査治具に比べて、電気検査治具を調整せずに使用することができる期間が長くなる。
(4)上記電気検査治具において、前記位置決め部材のうちの少なくとも1つが前記ホルダに固定され、前記位置決め部材のうちの少なくとも1つが弾性的に付勢された状態で前記コネクタを押すように構成してもよい。
この構成では、ホルダに固定されている位置決め部材とプローブピンとの配置関係が一定の関係に維持される。このため、このコネクタは、ホルダに固定されている位置決め部材を基準にして位置決めされる。このため、電気検査毎のコネクタの配置においてプローブピンに対するコネクタの位置のばらつきが、従来構造の電気検査治具すなわちガイド面が全て固定されているものに比べて、小さくなる。これによって、電気検査治具による測定精度が向上する。
(5)この電気検査治具において、前記位置決め部材のそれぞれはコイルばねで弾性的に付勢されていることが好ましい。このような構成によれば、板ばねなどに比べて、位置決め部材に付与する弾性力を所望の値に容易に設定することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る電気検査治具1の具体例を、図面を参照しつつ以下に説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味およびこの特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態に係る電気検査治具1の具体例を、図面を参照しつつ以下に説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味およびこの特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
図1〜図11を参照して、電気検査治具1について説明する。
電子部品が実装されている基板を電気検査するために、電気検査装置が用いられる。なお、以降の説明において、基板21(図7参照)と、この基板21に実装されている電子部品(コネクタ30を含む。)とを含めたものを実装基板20と称する。
電子部品が実装されている基板を電気検査するために、電気検査装置が用いられる。なお、以降の説明において、基板21(図7参照)と、この基板21に実装されている電子部品(コネクタ30を含む。)とを含めたものを実装基板20と称する。
電気検査装置は、実装基板20の配線に電気を流すことにより、配線の断線、配線自体の抵抗値、実装基板20に実装された電子部品の電気的特性等を測定する。コネクタ30(図1等参照。)が実装されている実装基板20について電気検査を行うときには、このコネクタ端子32にプローブピン2を押し当てて、実装基板20に電気を流す。この種の電気検査装置は、コネクタ30に接続する電気検査治具1を有する。電気検査治具1は、所定の構造を有するコネクタ30に対して用いられる。
図1及び図2を参照して、電気検査治具1に係るコネクタ30の一例を説明する。
電気検査治具1に係るコネクタ30は、樹脂により形成されているハウジング31と、このハウジング31に保持されている複数個のコネクタ端子32とを備えている。コネクタ端子32のそれぞれは、所定のピッチで配列されている。また、コネクタ30は、基板21に実装されたとき、基板21を含む平面に対して垂直な方向から、このコネクタ30に接続される相手方コネクタが差し込まれるものである。また、コネクタ端子32のそれぞれは、コネクタ30の底面に対して平行な平坦部36を有する。
電気検査治具1に係るコネクタ30は、樹脂により形成されているハウジング31と、このハウジング31に保持されている複数個のコネクタ端子32とを備えている。コネクタ端子32のそれぞれは、所定のピッチで配列されている。また、コネクタ30は、基板21に実装されたとき、基板21を含む平面に対して垂直な方向から、このコネクタ30に接続される相手方コネクタが差し込まれるものである。また、コネクタ端子32のそれぞれは、コネクタ30の底面に対して平行な平坦部36を有する。
ハウジング31は、平面視で矩形であり、4つの側面33及び4つの角部34を有する。また、ハウジング31には、中央部に溝35が形成されている。そして、コネクタ30の溝35を囲む外周部37にコネクタ端子32が設けられている。
なお、ハウジング31の形状はこれに限定されない。例えば、ハウジング31の形状が平面視で矩形であって、角部34が面取りされているコネクタ30や、側面33に小さい突起や凹部が形成されているコネクタ30も、電気検査治具1の対象である。また、中央部に溝35が形成されていないコネクタ30や中央部に段部(嵌合部18への嵌合に影響のない高さの段部)が形成されているコネクタ30も、電気検査治具1の対象である。
具体的には、電気検査治具1に係るコネクタ30の代表的なものとして、表面実装型であって、複数本のコネクタ端子32が所定のピッチで2列または4列に配列されているコネクタが挙げられる。例えば、電気検査治具1に係るコネクタ30としては、基板対基板コネクタ(BtoBコネクタ)や基板対FPCコネクタと称呼されるコネクタが挙げられる。
図3及び図4を参照して、電気検査治具1について説明する。
電気検査治具1は、コネクタ端子32に接触するプローブピン2と、プローブピン2を保持するホルダ3と、プローブピン2に対してコネクタ30を位置決めするための位置決め機構10とを備える。
電気検査治具1は、コネクタ端子32に接触するプローブピン2と、プローブピン2を保持するホルダ3と、プローブピン2に対してコネクタ30を位置決めするための位置決め機構10とを備える。
プローブピン2は、コネクタ端子32の配列に合致するようにホルダ3に配列されている。
すなわち、ホルダ3には、コネクタ30に設けられているコネクタ端子32の本数と同数のプローブピン2が取り付けられている。これらプローブピン2は、コネクタ端子32のピッチと同一ピッチで、かつその先端がコネクタ端子32の平坦部36に接触するように、ホルダ3に配置されている。なお、以降の説明において、配列されたプローブピン群を「プローブピン配列5」という。
すなわち、ホルダ3には、コネクタ30に設けられているコネクタ端子32の本数と同数のプローブピン2が取り付けられている。これらプローブピン2は、コネクタ端子32のピッチと同一ピッチで、かつその先端がコネクタ端子32の平坦部36に接触するように、ホルダ3に配置されている。なお、以降の説明において、配列されたプローブピン群を「プローブピン配列5」という。
図4に示すように、ホルダ3は、4本の支柱4により支持されている。
4本の支柱4の間の空間には、プローブピン2の本体部が配置される。ホルダ3は、基台3aと、基台3aから垂直方向に突出する突出部3bとを有する。
4本の支柱4の間の空間には、プローブピン2の本体部が配置される。ホルダ3は、基台3aと、基台3aから垂直方向に突出する突出部3bとを有する。
基台3aは、基準面3sに対して垂直方向にプローブピン2を保持する。また、基台3aは、プローブピン2の先端が基準面3sから外部に突出するように、プローブピン2を保持する。
突出部3bは、位置決め機構10を囲むように形成されている。
突出部3bは、後述の弾性部材16を支持する。なお、図1では、突出部3bは、位置決め機構10を囲むように配置されているが、このような構成に代えて、突出部3bを、弾性部材16が配置されるところだけに配置してもよい。
突出部3bは、後述の弾性部材16を支持する。なお、図1では、突出部3bは、位置決め機構10を囲むように配置されているが、このような構成に代えて、突出部3bを、弾性部材16が配置されるところだけに配置してもよい。
位置決め機構10は、4個の位置決め部材11により構成されている。
位置決め部材11は、L字状に形成され、コネクタ30の角部34に対応する隅部12を有する。位置決め部材11の隅部12は、コネクタ30が所定の位置に配置されたときにコネクタ30の角部34が位置するところに配置されている。この位置決め部材11は、フェノール樹脂(例えば、ベークライト(登録商標))、ポリアセタール樹脂(例えば、ジュラコン(登録商標))、エポキシ樹脂等で形成される。
位置決め部材11は、L字状に形成され、コネクタ30の角部34に対応する隅部12を有する。位置決め部材11の隅部12は、コネクタ30が所定の位置に配置されたときにコネクタ30の角部34が位置するところに配置されている。この位置決め部材11は、フェノール樹脂(例えば、ベークライト(登録商標))、ポリアセタール樹脂(例えば、ジュラコン(登録商標))、エポキシ樹脂等で形成される。
隅部12を構成する2つの内側面13は、コネクタ30が嵌合部18(後述の記載を参照。)に嵌るとき、コネクタ30の側面33にそれぞれ接触する。また、位置決め部材11は、両隣の位置決め部材11に当接する当接部15を有する(図6参照)。
位置決め部材11は、基台3aに面する下面11bと、この下面11bとは反対側の上面11aとを有する。内側面13と上面11aとで構成される角は、所定の角度に面取り加工されている。すなわち、内側面13と上面11aとの間にテーパ面14が形成されている。なお、内側面13と上面11aとで構成される角を、丸み面取りしてもよい。
これらの位置決め部材11は、プローブピン配列5と突出部3bとの間に配置されている。位置決め部材11と突出部3bとの間には、複数個の弾性部材16が縮んだ状態で配置されている。すなわち、位置決め部材11は、弾性部材16により、突出部3bから離れる方向に、言い換えればプローブピン配列5に近づく方向に付勢されている。
また、これら位置決め部材11は、嵌合部18を構成する。すなわち、位置決め部材11の内側面13により矩形の嵌合部18が構成される。嵌合部18は、コネクタ30が嵌る部分である。嵌合部18にコネクタ30が嵌っていないときは、隣り合う位置決め部材11同士は互いに押圧し合っている(図3参照)。
嵌合部18は、コネクタ30の基本外形と同様の形状に構成されている。また、嵌合部18の縦幅寸法LHが、コネクタ30の縦幅寸法LAよりも小さくなるように、かつ嵌合部18の横幅寸法LWが、コネクタ30の横幅寸法LBよりも小さくなるように設定されている。コネクタ30の基本外形とは、その細部を除いた平面視の形状(図1参照)を示す。例えば、図1におけるコネクタ30の基本外形は矩形である。この場合には、嵌合部18の形状は矩形に設定される。
図5に、位置決め部材11の移動を規定する機構を示す。
図5に示すように、位置決め部材11には、この位置決め部材11の移動方向D1〜D4を規定するためのガイドピン17が設けられている。ガイドピン17は、基台3aに向かって突出する(図4参照)。一方、基台3aには、ガイドピン17が嵌るガイド溝3gが形成されている。ガイド溝3gの幅は、ガイドピン17の直径よりも僅かに大きい。また、ガイド溝3gは、位置決め部材11の移動方向D1〜D4に沿うように形成されている。位置決め部材11の移動可能距離は、コネクタ30の外形(コネクタ30が嵌合部18に嵌め込められたときのコネクタ30の側面33)を基準位置にして、±1.0mm以下が望ましく、±0.5mm以下が更に望ましい。
図5に示すように、位置決め部材11には、この位置決め部材11の移動方向D1〜D4を規定するためのガイドピン17が設けられている。ガイドピン17は、基台3aに向かって突出する(図4参照)。一方、基台3aには、ガイドピン17が嵌るガイド溝3gが形成されている。ガイド溝3gの幅は、ガイドピン17の直径よりも僅かに大きい。また、ガイド溝3gは、位置決め部材11の移動方向D1〜D4に沿うように形成されている。位置決め部材11の移動可能距離は、コネクタ30の外形(コネクタ30が嵌合部18に嵌め込められたときのコネクタ30の側面33)を基準位置にして、±1.0mm以下が望ましく、±0.5mm以下が更に望ましい。
図6に、位置決め部材11の移動方向D1〜D4を示す。
位置決め部材11それぞれの移動方向D1〜D4は、以下に示すように、コネクタ30の位置が安定するように設定されている。
位置決め部材11それぞれの移動方向D1〜D4は、以下に示すように、コネクタ30の位置が安定するように設定されている。
位置決め部材11の移動方向D1〜D4は、プローブピン配列5の長手方向Dxに沿う第1中心線Cxと、短手方向Dyに沿う第2中心線Cyに対して規定される。第1中心線Cxと第2中心線Cyとは直交する。第1中心線Cx及び第2中心線Cyのそれぞれは、プローブピン配列5の中心点Pcを通過する。
第1中心線Cxを挟む位置に配置されてかつ互いに向かい合う2つの位置決め部材11の移動方向D1,D2(D3,D4)は、この第1中心線Cxを基準線として、対称である。また、第2中心線Cyを挟む位置に配置されてかつ互いに向かい合う2つの位置決め部材11の移動方向D1,D3(D2,D4)は、この第2中心線Cyを基準線として、対称である。
すなわち、位置決め部材11それぞれの移動方向D1〜D4は、位置決め部材11のそれぞれに加わる力が等しくなるときに、位置決め部材11のそれぞれに加わる力の合力(ベクトル和)が「0」となるように設定されている。
次に、弾性部材16の配置について説明する。
弾性部材16は、移動方向D1〜D4に沿う方向に位置決め部材11が付勢されるように配置されている。
弾性部材16は、移動方向D1〜D4に沿う方向に位置決め部材11が付勢されるように配置されている。
位置決め部材11は、2個の弾性部材16により付勢されている。一方の弾性部材16は、位置決め部材11をプローブピン配列5の短手方向Dy方向に付勢する。他方の弾性部材16は、位置決め部材11をプローブピン配列5の長手方向Dx方向に付勢する。このようにして、2個の弾性部材16により、位置決め部材11は、プローブピン配列5の中心部に向かうように付勢される。
また、これら弾性部材16は、第1中心線Cx及び第2中心線Cyに対して対称の位置に配置されている。すなわち、第1中心線Cxを基準線として、左側に配置される4個の弾性部材16と、右側に配置される4個の弾性部材16とは互いに対称な位置にある。また、第2中心線Cyを基準線として、上側に配置される4個の弾性部材16と、下側に配置される4個の弾性部材16とは互いに対称な位置にある。すなわち、位置決め部材11の付勢方向が位置決め部材11の移動方向D1〜D4に一致するように、位置決め部材11に対して2個の弾性部材16が位置決めされている。
弾性部材16の構成は限定されない。例えば、弾性部材16を、コイルばね、板バネ、ねじりバネ等により構成することができる。このうち、弾性部材16は、コイルバネで構成することが好ましい。
図7を参照して、電気検査治具1の作用を説明する。
実装基板20の電気検査を行うとき、コネクタ30を電気検査治具1に接続する。上記したように嵌合部18の縦幅寸法LH及び横幅寸法LWは、コネクタ30の縦幅寸法LA及び横幅寸法LBよりも小さい。このため、コネクタ30を嵌合部18に押し入れて位置決め部材11を広げる。位置決め部材11にはテーパ面14が設けられているため、コネクタ30を嵌合部18に押し込むと、位置決め部材11が円滑に外方向(矢印参照。)に移動する。このため、位置決め部材11の内側面13の磨耗が抑制される。
実装基板20の電気検査を行うとき、コネクタ30を電気検査治具1に接続する。上記したように嵌合部18の縦幅寸法LH及び横幅寸法LWは、コネクタ30の縦幅寸法LA及び横幅寸法LBよりも小さい。このため、コネクタ30を嵌合部18に押し入れて位置決め部材11を広げる。位置決め部材11にはテーパ面14が設けられているため、コネクタ30を嵌合部18に押し込むと、位置決め部材11が円滑に外方向(矢印参照。)に移動する。このため、位置決め部材11の内側面13の磨耗が抑制される。
テーパ面14の角度θ(図4参照)は、コネクタ30の挿入方向に対して20°以上70°以下が好ましく、30°以上60°以下が更に好ましい。また、テーパ面14の深さDd(図4参照)は、コネクタ30の挿入方向において、コネクタ30の高さHc(図2参照)の1/5以上1/2以下が好ましく、1/4以上1/3以下が更に好ましい。
また、位置決め部材11のそれぞれは、弾性部材16により弾性的に付勢された状態で、互いに異なる方向からコネクタ30をその中心部に向かって押す。このため、コネクタ30が嵌合部18に押し込まれる間およびコネクタ30が嵌合部18に嵌っている間は、コネクタ30は位置決め部材11によって押されている。そして、コネクタ30の側面33のそれぞれに加わる押圧力は、略均等であるため(なお、この点については以下に説明する。)、コネクタ30は、嵌合部18の中央部に位置調整される。このとき、コネクタ端子32が、このコネクタ端子32に対応するプローブピン2に面するように配置される。すなわち、位置決め部材11は、コネクタ30の中心軸Ctと、プローブピン配列5の中心軸Cpとが重なるようにコネクタ30を位置決めする。
コネクタ30の側面33のそれぞれに加わる押圧力が略均等になるという作用について、以下に説明する。
仮に、コネクタ30がいずれかの方向に偏って嵌合部18に押し込まれるとすると、互いに対応する位置にある位置決め部材11の移動距離が異なるようになる。例えば、図7において、コネクタ30が右側にずれて嵌合部18に押し込まれたとすると、右側の2つの位置決め部材11の移動距離Δx1が、左側に2つの位置決め部材11の移動距離Δx2よりも大きくなる。このとき、右側の2つの位置決め部材11に対応する弾性部材16(以下、この説明において「右側の弾性部材16」という。)の縮み長が、左側の2つの位置決め部材11に対応する弾性部材16(以下、この説明において「左側の弾性部材16」という。)の縮み長よりも大きくなる。弾性部材16の付勢力(すなわち、弾性部材16がコネクタ30を押す力の大きさ。)は、縮み長に比例することから、この縮み長の相違の結果、右側の弾性部材16による付勢力が、左側の弾性部材16による付勢力よりも大きくなる。これにより、コネクタ30は、左方向に移動するようになり、コネクタ30の中心軸Ctがプローブピン配列5の中心軸Cpに重なるように、コネクタ30の位置が調整される。そして、コネクタ30の中心軸Ctがプローブピン配列5の中心軸Cpに重なるようにコネクタ30の位置が調整されると、右側の弾性部材16の縮み長と、左側の弾性部材16の縮み長とが等しくなり、コネクタ30の側面33のそれぞれに加わる力が均等になる。
仮に、コネクタ30がいずれかの方向に偏って嵌合部18に押し込まれるとすると、互いに対応する位置にある位置決め部材11の移動距離が異なるようになる。例えば、図7において、コネクタ30が右側にずれて嵌合部18に押し込まれたとすると、右側の2つの位置決め部材11の移動距離Δx1が、左側に2つの位置決め部材11の移動距離Δx2よりも大きくなる。このとき、右側の2つの位置決め部材11に対応する弾性部材16(以下、この説明において「右側の弾性部材16」という。)の縮み長が、左側の2つの位置決め部材11に対応する弾性部材16(以下、この説明において「左側の弾性部材16」という。)の縮み長よりも大きくなる。弾性部材16の付勢力(すなわち、弾性部材16がコネクタ30を押す力の大きさ。)は、縮み長に比例することから、この縮み長の相違の結果、右側の弾性部材16による付勢力が、左側の弾性部材16による付勢力よりも大きくなる。これにより、コネクタ30は、左方向に移動するようになり、コネクタ30の中心軸Ctがプローブピン配列5の中心軸Cpに重なるように、コネクタ30の位置が調整される。そして、コネクタ30の中心軸Ctがプローブピン配列5の中心軸Cpに重なるようにコネクタ30の位置が調整されると、右側の弾性部材16の縮み長と、左側の弾性部材16の縮み長とが等しくなり、コネクタ30の側面33のそれぞれに加わる力が均等になる。
図8〜図11を参照して、従来の電気検査治具100の課題について説明する。
まず、従来の電気検査治具100の構成を説明する。なお、以下の説明においては、実施形態に係る電気検査治具1の構成要素と共通する要素については、同じ符号を付して説明する。
まず、従来の電気検査治具100の構成を説明する。なお、以下の説明においては、実施形態に係る電気検査治具1の構成要素と共通する要素については、同じ符号を付して説明する。
図8及び図9に、従来の電気検査治具100を示す。
従来の電気検査治具100は、コネクタ端子32に接触するプローブピン2と、プローブピン2を保持するホルダ103とを備える。ホルダ103は、コネクタ30が嵌る嵌合部118を有する。コネクタ30が嵌合部118に嵌められるとき、嵌合部118の内側面(以下、「ガイド面113」という。)がコネクタ30の側面33に接触する。これにより、コネクタ30がプローブピン2に対して位置決めされる。嵌合部118の底面118aには、プローブピン2が、コネクタ端子32に対応するように配列されている。また、コネクタ30の側面33とコネクタ30の中心軸Ctとの間の距離dtと、ガイド面113とプローブピン配列5の中心軸Cpとの間の距離dpとの差Δxaは、所定範囲(以下、「ずれ許容範囲」という。)内の値に設定されている。このような構成により、コネクタ端子32と、このコネクタ端子32と対応するプローブピン2とが互いに接触することを実現する。
従来の電気検査治具100は、コネクタ端子32に接触するプローブピン2と、プローブピン2を保持するホルダ103とを備える。ホルダ103は、コネクタ30が嵌る嵌合部118を有する。コネクタ30が嵌合部118に嵌められるとき、嵌合部118の内側面(以下、「ガイド面113」という。)がコネクタ30の側面33に接触する。これにより、コネクタ30がプローブピン2に対して位置決めされる。嵌合部118の底面118aには、プローブピン2が、コネクタ端子32に対応するように配列されている。また、コネクタ30の側面33とコネクタ30の中心軸Ctとの間の距離dtと、ガイド面113とプローブピン配列5の中心軸Cpとの間の距離dpとの差Δxaは、所定範囲(以下、「ずれ許容範囲」という。)内の値に設定されている。このような構成により、コネクタ端子32と、このコネクタ端子32と対応するプローブピン2とが互いに接触することを実現する。
従来の電気検査治具100においては、次の3つの課題がある。
第1の課題は、嵌合部18の磨耗に起因するものである。第2の課題は、コネクタ30の寸法のばらつきに起因するものである。第3の課題は、外形寸法が異なるコネクタ30の電気検査についてその作業効率向上の要求から派生するものである。
第1の課題は、嵌合部18の磨耗に起因するものである。第2の課題は、コネクタ30の寸法のばらつきに起因するものである。第3の課題は、外形寸法が異なるコネクタ30の電気検査についてその作業効率向上の要求から派生するものである。
図10を参照して、第1の課題について説明する。
電気検査治具100の使用頻度が増大すると、ガイド面113の磨耗により嵌合部118の横幅寸法LW及び縦幅寸法LHが大きくなる。すなわち、ガイド面113とプローブピン配列5の中心軸Cpとの間の距離dpが、当初の距離dp1よりも大きくなる。このため、コネクタ30の側面33とコネクタ30の中心軸Ctとの間の距離dtと、ガイド面113とプローブピン配列5の中心軸Cpとの間の距離dpとの差Δxaが、ずれ許容範囲から外れることがある。この結果、コネクタ30が適切な位置に案内されずに、コネクタ端子32が、このコネクタ端子32に対応するプローブピン2に接触しなくなる。
電気検査治具100の使用頻度が増大すると、ガイド面113の磨耗により嵌合部118の横幅寸法LW及び縦幅寸法LHが大きくなる。すなわち、ガイド面113とプローブピン配列5の中心軸Cpとの間の距離dpが、当初の距離dp1よりも大きくなる。このため、コネクタ30の側面33とコネクタ30の中心軸Ctとの間の距離dtと、ガイド面113とプローブピン配列5の中心軸Cpとの間の距離dpとの差Δxaが、ずれ許容範囲から外れることがある。この結果、コネクタ30が適切な位置に案内されずに、コネクタ端子32が、このコネクタ端子32に対応するプローブピン2に接触しなくなる。
図11を参照して、第2の課題について説明する。
コネクタ30の寸法は所定の規格にある。また、同一機種であれば殆どのコネクタ30において、その寸法は規格の中間値(または代表値)の近辺にある。しかし、同一機種においても、大量に生産されるコネクタ30においては、所定範囲の最大値付近のものも存在する。一方、コネクタ端子32の幅は、近年のコネクタ30の小型化に伴って小さくなっている。これに伴って、ずれ許容範囲が狭くなっている。このような背景から、コネクタ30の寸法のばらつきに起因して、コネクタ30の側面33とコネクタ30の中心軸Ctとの間の距離dtと、ガイド面113とプローブピン配列5の中心軸Cpとの間の距離dpとの差Δxaが、ずれ許容範囲から外れる頻度が高くなっている。すなわち、コネクタ端子32が、このコネクタ端子32に対応するプローブピン2に接触しないといった事態が度々発生する。そして、このような事態は、今後、コネクタ30が更に小型化されることに伴って、その頻度が高くなると予想される。
コネクタ30の寸法は所定の規格にある。また、同一機種であれば殆どのコネクタ30において、その寸法は規格の中間値(または代表値)の近辺にある。しかし、同一機種においても、大量に生産されるコネクタ30においては、所定範囲の最大値付近のものも存在する。一方、コネクタ端子32の幅は、近年のコネクタ30の小型化に伴って小さくなっている。これに伴って、ずれ許容範囲が狭くなっている。このような背景から、コネクタ30の寸法のばらつきに起因して、コネクタ30の側面33とコネクタ30の中心軸Ctとの間の距離dtと、ガイド面113とプローブピン配列5の中心軸Cpとの間の距離dpとの差Δxaが、ずれ許容範囲から外れる頻度が高くなっている。すなわち、コネクタ端子32が、このコネクタ端子32に対応するプローブピン2に接触しないといった事態が度々発生する。そして、このような事態は、今後、コネクタ30が更に小型化されることに伴って、その頻度が高くなると予想される。
第3の課題は、外形寸法が異なるコネクタ30の電気検査についてその作業効率向上の要求から派生するものである。
コネクタ30の種別は多種多様であるが、機能が同一で外形寸法が僅かに異なるものもある。機能が同一で外形寸法が僅かに異なるコネクタ群については、その電気検査において、共通の電気検査治具1を用いることができれば、電気検査装置において電気検査治具1の取り替え作業を省略することができることから、作業効率が向上する。このため、機能が同一で外形寸法が僅かに異なるものについては、電気検査治具1を共通化したいという要求がある。
コネクタ30の種別は多種多様であるが、機能が同一で外形寸法が僅かに異なるものもある。機能が同一で外形寸法が僅かに異なるコネクタ群については、その電気検査において、共通の電気検査治具1を用いることができれば、電気検査装置において電気検査治具1の取り替え作業を省略することができることから、作業効率が向上する。このため、機能が同一で外形寸法が僅かに異なるものについては、電気検査治具1を共通化したいという要求がある。
なお、機能が同一で外形寸法が僅かに異なるコネクタ群とは、コネクタ端子32の本数、コネクタ端子32の幅及びピッチが同一であり、外形の寸法(例えば、縦幅寸法LAや横幅寸法LB)が数百μmだけ異なるコネクタ群を示す。
従来の電気検査治具100における課題は、上記に示すように、それぞれ発生要因が異なるが、その課題は共通する。すなわち、いずれの課題の場合も、コンタクト端子とこれに対応するプローブピン2とが位置ずれし、両者が接触しないことが生じるといった課題を有する。そして、この課題の原因は、コネクタ30の側面33とコネクタ30の中心軸Ctとの間の距離dtと、ガイド面113とプローブピン配列5の中心軸Cpとの間の距離dpとの差Δxaが、ずれ許容範囲から外れることにある。
そこで、このような原因に対処するために、本実施形態では、電気検査治具1に上記した位置決め機構10を採用する。
この位置決め機構10は、4つの位置決め部材11により構成されている。そして、位置決め部材11のそれぞれは、弾性部材16により弾性的に付勢された状態で、コネクタ30を押す。また、位置決め機構10は、コネクタ30の中心軸Ctとプローブピン配列5の中心軸Cpとが重なるようにコネクタ30の位置を調整し、かつこのコネクタ30を当該位置で安定させる。
この位置決め機構10は、4つの位置決め部材11により構成されている。そして、位置決め部材11のそれぞれは、弾性部材16により弾性的に付勢された状態で、コネクタ30を押す。また、位置決め機構10は、コネクタ30の中心軸Ctとプローブピン配列5の中心軸Cpとが重なるようにコネクタ30の位置を調整し、かつこのコネクタ30を当該位置で安定させる。
このような作用は、従来の電気検査治具100における第1〜第3の課題が生じる状況において、いずれの状況においても奏する。すなわち、上記いずれの状況においても、位置決め機構10は、コネクタ30の中心軸Ctとプローブピン配列5の中心軸Cpとが重なるようにコネクタ30の位置を調整する。これにより、コネクタ端子32と、このコネクタ端子32に対応するプローブピン2とが接触するようになる。すなわち、コネクタ端子32がプローブピン2に接触しないといった事態の発生が抑制される。
例えば、第1の課題の場合では、位置決め機構10は次のように作用する。
電気検査治具1の使用頻度の増大により、位置決め部材11の内側面13が磨耗する。このため、嵌合部18の縦幅寸法LH及び横幅寸法LWが当初の寸法と異なるものになる。しかし、位置決め部材11は、弾性部材16により弾性的に付勢されているため、プローブピン配列5に対する位置決め部材11の内側面13の位置は、当初の位置から殆ど変わらない。また、位置決め部材11のそれぞれは、弾性部材16により弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押す。これにより、コネクタ30の中心軸Ctとプローブピン配列5の中心軸Cpとが重なるようにコネクタ30が位置調整される。これにより、コネクタ端子32と、このコネクタ端子32に対応するプローブピン2とが接触するようになる。すなわち、コネクタ端子32がプローブピン2に接触しないといった事態の発生が抑制される。
電気検査治具1の使用頻度の増大により、位置決め部材11の内側面13が磨耗する。このため、嵌合部18の縦幅寸法LH及び横幅寸法LWが当初の寸法と異なるものになる。しかし、位置決め部材11は、弾性部材16により弾性的に付勢されているため、プローブピン配列5に対する位置決め部材11の内側面13の位置は、当初の位置から殆ど変わらない。また、位置決め部材11のそれぞれは、弾性部材16により弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押す。これにより、コネクタ30の中心軸Ctとプローブピン配列5の中心軸Cpとが重なるようにコネクタ30が位置調整される。これにより、コネクタ端子32と、このコネクタ端子32に対応するプローブピン2とが接触するようになる。すなわち、コネクタ端子32がプローブピン2に接触しないといった事態の発生が抑制される。
第2の課題の場合では、位置決め機構10は次のように作用する。
典型的寸法を有するコネクタ30よりも横幅寸法LBが大きいコネクタ30が検査対象となるとき、位置決め部材11は、典型的寸法を有するコネクタ30が嵌合部18に嵌るときよりも、外側に移動する。これにより、その横幅寸法LBの大きいコネクタ30が嵌合部18に嵌め入れることができる。また、位置決め部材11のそれぞれは、弾性部材16により弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押す。これにより、コネクタ30の中心軸Ctとプローブピン配列5の中心軸Cpとが重なるようにコネクタ30が位置調整される。
典型的寸法を有するコネクタ30よりも横幅寸法LBが大きいコネクタ30が検査対象となるとき、位置決め部材11は、典型的寸法を有するコネクタ30が嵌合部18に嵌るときよりも、外側に移動する。これにより、その横幅寸法LBの大きいコネクタ30が嵌合部18に嵌め入れることができる。また、位置決め部材11のそれぞれは、弾性部材16により弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押す。これにより、コネクタ30の中心軸Ctとプローブピン配列5の中心軸Cpとが重なるようにコネクタ30が位置調整される。
一方、典型的寸法を有するコネクタ30よりも横幅寸法LBが小さいコネクタ30が検査対象となることがある。この場合は、第1の課題の場合と同じ作用により、コネクタ30の中心軸Ctとプローブピン配列5の中心軸Cpとが重なるようにコネクタ30が位置調整される。
第3の課題の場合においては、位置決め機構10は、上記第2の課題の場合と同様の作用を奏する。このため、機能が同一で外形寸法が僅かに異なるコネクタ群を共通の電気検査治具1で検査することが可能となる。
本実施形態の電気検査治具1は次の効果を奏する。
(1)本実施形態の電気検査治具1は、位置決め機構10を備える。位置決め機構10は、複数個の位置決め部材11で構成される。そして、位置決め部材11は、弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押す。すなわち、位置決め部材11が移動可能な状態で、コネクタ30を位置決めする。このため、コネクタ30が位置決め部材11で位置決めされるとき、コネクタ30の側面33及び位置決め部材11の内側面13(接触面)に加わる摩擦力が小さくなる。これにより、従来の構造、すなわち位置決め部材11が固定されている構造に比べて、位置決め部材11の磨耗が抑制される。これによって、プローブピン2に対するコネクタ30の位置ずれ頻度が少なくなる。この結果、コネクタ端子32がプローブピン2に接触しないといった事態の発生頻度を抑制することができる。
(1)本実施形態の電気検査治具1は、位置決め機構10を備える。位置決め機構10は、複数個の位置決め部材11で構成される。そして、位置決め部材11は、弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押す。すなわち、位置決め部材11が移動可能な状態で、コネクタ30を位置決めする。このため、コネクタ30が位置決め部材11で位置決めされるとき、コネクタ30の側面33及び位置決め部材11の内側面13(接触面)に加わる摩擦力が小さくなる。これにより、従来の構造、すなわち位置決め部材11が固定されている構造に比べて、位置決め部材11の磨耗が抑制される。これによって、プローブピン2に対するコネクタ30の位置ずれ頻度が少なくなる。この結果、コネクタ端子32がプローブピン2に接触しないといった事態の発生頻度を抑制することができる。
(2)本実施形態の記電気検査治具1では、複数個の位置決め部材11が、コネクタ30が嵌る嵌合部18を構成する。そして、コネクタ30が嵌っていないときの嵌合部18の寸法は、コネクタ30の寸法よりも小さくなるように設定されている。
この構成では、コネクタ30が嵌っていないときの嵌合部18の寸法が、コネクタ30の寸法よりも小さいため、仮に位置決め部材11の磨耗により嵌合部18の寸法が大きくなったときでも、嵌合部18の寸法がコネクタ30の寸法よりも大きくなるまでは、位置決め部材11でコネクタ30を保持することができる。このため、従来構造の電気検査治具に比べて、長期間にわたって電気検査治具1を使用することができる。
(3)本実施形態の記電気検査治具1の位置決め機構10は、4個の位置決め部材11で構成される。位置決め部材11は、コネクタ30の角部34に対応するように配置され、位置決め部材11のそれぞれは、互いに異なる方向からコネクタ30をその中心部に向かって押すことで、コネクタ30を位置決めする。また、位置決め部材11のそれぞれは、弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押し、かつ位置決め部材11それぞれの移動方向D1〜D4は、コネクタ30の位置が所定位置に安定するように設定されている。ここで、所定位置とは、コネクタ端子32と、このコネクタ端子32に対応するプローブピン2とが互いに接触するコネクタ30の位置を示す。
この構成では、位置決め部材11のそれぞれが、弾性的に付勢された状態で、互いに異なる方向からコネクタ30をその中心部に向かって押す。そして、位置決め部材11それぞれの移動方向D1〜D4はコネクタ30の位置が安定するように設定されている。すなわち、位置決め部材11の押す力が均衡するところでコネクタ30が位置決めされる。位置決め部材11の押す力が均衡するコネクタ30の位置は、位置決め部材11の押す力に基づいて一定の位置に定まるため、コネクタ30の外形寸法が異なる場合や位置決め部材11の磨耗が生じる場合があっても、コネクタ30を所定の位置に配置することができる。したがって、従来の電気検査治具に比べて、電気検査治具1を調整せずに使用することができる期間が長くなる。
(4)本実施形態の記電気検査治具1では、位置決め部材11のそれぞれはコイルばねで弾性的に付勢されている。このような構成によれば、板ばねなどに比べて、位置決め部材11に付与する弾性力を所望の値に容易に設定することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記課題を解決するための技術は、上記に示した実施態様に限られるものではなく、これを以下に示すように態様に変更することもできる。
なお、上記課題を解決するための技術は、上記に示した実施態様に限られるものではなく、これを以下に示すように態様に変更することもできる。
・実施形態の電気検査治具1では、位置決め機構10を4個の位置決め部材11により構成しているが、位置決め機構10を3個の位置決め部材11により構成することもできる。例えば、図1において、紙面上の上側の2個の位置決め部材11を1つの部材とすることもできる。このような場合においても、位置決め部材11は、長手方向Dx及び短手方向Dy(図6参照)に沿って、弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押して、コネクタ30を保持するため、コネクタ30は所定の位置に位置決めされる。また、位置決め部材11が弾性的に付勢された状態にあること、すなわち移動可能であることから、少なくとも実施形態の上記(1)の効果がある。
・実施形態の電気検査治具1では、全ての位置決め部材11が移動可能に構成されているが、このうちの1つをホルダ3に固定し、他の位置決め部材11のうちの少なくとも1つを弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押すように構成してもよい。
この構成では、ホルダ3に固定されている位置決め部材11とプローブピン2との配置関係が一定の関係に維持される。また、コネクタ30は、位置決め部材11により押される。このようなことから、このコネクタ30は、ホルダ3に固定されている位置決め部材11を基準にして位置決めされる。このため、電気検査毎のコネクタ30の配置において、プローブピン2に対するコネクタ30の位置のばらつきが、従来構造の電気検査治具すなわちガイド面113が全て固定されているものに比べて、小さくなる。これによって、電気検査治具1による測定精度が向上する。
・実施形態の電気検査治具1では、ガイドピン17を位置決め部材11に設けているが、ホルダ3にガイドピン17を設けることもできる。この場合には、このガイドピン17が嵌るガイド溝は、位置決め部材11に形成される。このような構成によっても、位置決め部材11の移動方向D1〜D4を規定することができる。
・実施形態の電気検査治具1では、位置決め部材11の形状がL字状であるが、位置決め部材11の形状はこれに限定されない。例えば、中心角が270度の扇形の位置決め部材11を採用することもできる。
・実施形態の電気検査治具1の位置決め部材11は、隅部12を有するものであるが、位置決め部材11の構成はこのような構成に限定されない。例えば、位置決め部材11の形状を矩形とすることもできる。この場合、位置決め部材11のそれぞれは、コネクタ30の側面33のそれぞれに対応して配置される。このような構成によっても、コネクタ30は所定の位置に位置決めされる。この場合においても、少なくとも1つの位置決め部材11が、弾性的に付勢された状態でコネクタ30を押すため、本実施形態の上記(1)の効果がある。
1…電気検査治具、2…プローブピン、3…ホルダ、3a…基台、3b…突出部、3g…案内溝、3s…基準面、4…支柱、5…プローブピン配列、10…位置決め機構、11…位置決め部材、11a…上面、11b…下面、12…隅部、13…内側面、14…テーパ面、15…当接部、16…弾性部材、17…ガイドピン、18…嵌合部、20…実装基板、21…基板、30…コネクタ、31…ハウジング、32…コネクタ端子、33…側面、34…角部、35…溝、36…平坦部、37…外周部、100…電気検査治具、103…ホルダ、113…ガイド面、118…嵌合部、118a…底面。
Claims (5)
- コネクタが実装されている基板を電気検査するための電気検査治具であって、
前記コネクタは、複数本のコネクタ端子とこれらコネクタ端子を保持するハウジングとを備え、前記基板に対して垂直方向に相手方コネクタに接続するものであり、
前記電気検査治具は、
前記コネクタ端子に接触するプローブピンと、
前記プローブピンを保持するホルダと、
前記プローブピンに対して前記コネクタを位置決めするための位置決め機構とを備え、
前記位置決め機構は、少なくとも3個の位置決め部材により構成され、
前記位置決め部材のそれぞれは、互いに異なる方向から前記コネクタを押すことで前記コネクタを位置決めするものであり、
前記位置決め部材の少なくとも1つは、弾性的に付勢された状態で前記コネクタを押す
電気検査治具。 - 前記複数個の位置決め部材は、前記コネクタが嵌る嵌合部を構成し、
前記コネクタが嵌っていないときの前記嵌合部の寸法は、前記コネクタの寸法よりも小さい
請求項1に記載の電気検査治具。 - 前記位置決め機構は、4個の前記位置決め部材を備え、
前記位置決め部材は、前記コネクタの角部に対応するように配置され、
前記位置決め部材のそれぞれは、互いに異なる方向から前記コネクタをその中心部に向かって押すことで前記コネクタを位置決めするものであり、
前記位置決め部材のそれぞれは、弾性的に付勢された状態で前記コネクタを押し、かつ前記位置決め部材それぞれの移動方向は、前記コネクタの位置が安定するように設定されている
請求項1または請求項2に記載の電気検査治具。 - 前記位置決め部材のうちの少なくとも1つが前記ホルダに固定され、前記位置決め部材のうちの少なくとも1つが弾性的に付勢された状態で前記コネクタを押す
請求項1または請求項2に記載の電気検査治具。 - 前記位置決め部材のそれぞれはコイルばねで弾性的に付勢されている
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電気検査治具。
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