JP2015045533A - 振動減衰の評価方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自動車を走行させたときに人体が感じる振動の減衰の良さを評価する振動減衰の評価方法であって、評価基準となる基準自動車と、評価対象の評価自動車の双方について、上下方向の加速度を計測する加速度計をシート上に取り付けると共に、シート全体に荷重が掛かるように所定の重量の重りを配置して、所定の高さの段差が設けられた路面を乗り下げるように走行させ、路面の乗り下げにより発生した上下方向の加速度の時間的推移を計測し、基準自動車における計測結果と、評価自動車における計測結果とを比較することにより、評価自動車における振動の減衰の良さを評価する振動減衰の評価方法。
【選択図】なし
Description
自動車を走行させたときに人体が感じる振動の減衰の良さを評価する振動減衰の評価方法であって、
評価基準となる基準自動車と、評価対象の評価自動車の双方について、
上下方向の加速度を計測する加速度計をシート上に取り付けると共に、前記シート全体に荷重が掛かるように所定の重量の重りを配置して、所定の高さの段差が設けられた路面を乗り下げるように走行させ、
前記路面の乗り下げにより発生した上下方向の加速度の時間的推移を計測し、
前記基準自動車における計測結果と、前記評価自動車における計測結果とを比較することにより、前記評価自動車における振動の減衰の良さを評価する
ことを特徴とする振動減衰の評価方法である。
前記評価自動車において計測された前記上下方向の加速度のピーク値と、前記基準自動車において計測された前記上下方向の加速度のピーク値との比に基づいて、前記評価自動車における前記上下方向の加速度を補正して、前記評価自動車における振動の減衰の良さを評価する
ことを特徴とする請求項1に記載の振動減衰の評価方法である。
前記基準自動車および前記評価自動車のそれぞれの計測結果をFFT解析し、得られた各波形の5〜10Hzの周波数帯のピーク面積を求め、
前記基準自動車における前記ピーク面積と、前記評価自動車における前記ピーク面積とを比較することにより、前記評価自動車における振動の減衰の良さを評価する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動減衰の評価方法である。
前記シート上に配置される前記重りの重量が、50〜60kgであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の振動減衰の評価方法である。
前記路面に設けられた段差の高さが、10〜30mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の振動減衰の評価方法である。
前記段差の乗り下げを、前記自動車の左右の車輪で同時に行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の振動減衰の評価方法である。
最初に、本実施の形態に係る振動減衰の評価方法の概要について説明する。
次に、本実施の形態に係る振動減衰の評価方法における諸条件について説明する。
本実施の形態に係る振動減衰の評価方法では、自動車に発生する振動として上下方向の加速度を測定し、その時間的推移を計測することにより振動の減衰の程度を定量的に計測している。この上下方向の加速度を計測する加速度計は、自動車のシート上に配置されている。このように実際の搭乗者と比較的近い位置に加速度計を配置することにより、人体が感じる振動に近い振動に基づいた加速度を計測することができる。
そして、シート上には、上記の加速度計の他に、所定の重量の重りを、シート全体にその荷重が均等に掛かるように配置する。このように重りを配置することにより、シート上に人体が座った状態を再現することができる。また、人体が座った際の重心移動などの影響を排除することができる。この結果、安定した計測を行うことができる。なお、この重りの重量としては、人の平均的な体重、例えば50〜60kg程度が好適である。
そして、本実施の形態では、段差を乗り下げたときに発生した振動を計測する。突起状路面ではなく、段差を乗り下げた際の振動を計測することにより、突起に対する前後方向の力のバラツキや速度のバラツキの影響を極力排除し、安定した計測を行うことができる。
次に、本実施の形態における具体的な振動減衰の評価方法について、以下に示す第1〜第3の評価方法を例に挙げて説明する。
第1の評価方法では、基準車における上下方向の加速度の時間的推移と、評価車における上下方向の加速度の時間的推移とを相対的に比較することにより振動の減衰の良さを評価する。
第2の評価方法では、上記した第1の評価方法を行うに際して、評価車における加速度を、評価車で計測された加速度のピーク値と、基準車で計測された加速度のピーク値との比に基づいて補正して、評価車における振動の減衰の良さを評価する。
第3の評価方法では、上記した第1の評価方法における基準車および評価車のそれぞれの計測結果をFFT解析し、得られた各波形の5〜10Hzの周波数帯のピーク面積を求め、基準車におけるピーク面積と、評価車におけるピーク面積とを比較することにより、評価車における振動の減衰の良さを評価する。
まず、実験用の自動車(VW ゴルフ6 TSIコンフォートライン)に、サイズ205/55R16のタイヤ(市販の4種類のタイヤ)を装着させた後、東京測器研究所社製の3軸歪型加速度計(ARF−20A−T)をシート上の臀部位置に配置し、さらに60kgの重りを表1の計測項に示す各状態でシート上に配置させた。
そして、計測された振動(加速度)データを、表1の解析項に示す各方法で解析して「振動の減衰の良さ」の評価を行った。なお、表1において「O.A.」の記載は、解析周波数として全体を対象とした(over all)ことを示している。
Claims (6)
- 自動車を走行させたときに人体が感じる振動の減衰の良さを評価する振動減衰の評価方法であって、
評価基準となる基準自動車と、評価対象の評価自動車の双方について、
上下方向の加速度を計測する加速度計をシート上に取り付けると共に、前記シート全体に荷重が掛かるように所定の重量の重りを配置して、所定の高さの段差が設けられた路面を乗り下げるように走行させ、
前記路面の乗り下げにより発生した上下方向の加速度の時間的推移を計測し、
前記基準自動車における計測結果と、前記評価自動車における計測結果とを比較することにより、前記評価自動車における振動の減衰の良さを評価する
ことを特徴とする振動減衰の評価方法。 - 前記評価自動車において計測された前記上下方向の加速度のピーク値と、前記基準自動車において計測された前記上下方向の加速度のピーク値との比に基づいて、前記評価自動車における前記上下方向の加速度を補正して、前記評価自動車における振動の減衰の良さを評価する
ことを特徴とする請求項1に記載の振動減衰の評価方法。 - 前記基準自動車および前記評価自動車のそれぞれの計測結果をFFT解析し、得られた各波形の5〜10Hzの周波数帯のピーク面積を求め、
前記基準自動車における前記ピーク面積と、前記評価自動車における前記ピーク面積とを比較することにより、前記評価自動車における振動の減衰の良さを評価する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動減衰の評価方法。 - 前記シート上に配置される前記重りの重量が、50〜60kgであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の振動減衰の評価方法。
- 前記路面に設けられた段差の高さが、10〜30mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の振動減衰の評価方法。
- 前記段差の乗り下げを、前記自動車の左右の車輪で同時に行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の振動減衰の評価方法。
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