JP2016173234A - タイヤに対する衝撃の評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が路面上の突起を乗り越えるときの衝撃を、安定的に且つ定量的に評価することができ、さらに、従来の官能評価との相関性も高いタイヤの衝撃評価方法の提供。
【解決手段】走行する試験車両の前輪から伝わる振動を測定する振動測定ステップと、この振動測定ステップ中に、上記試験車両の前輪が、路面上に形成された突起を乗り越える乗り越えステップと、突起乗り越え時に測定された振動のピークを評価する評価ステップとを含んでいる。上記振動を測定する測定器は、上記試験車両の、前輪の、ハブナックルからサスペンションの上側取付部までの間に取り付けられる。上記測定対象である振動が、加速度の試験車両進行方向成分又はジャークの試験車両進行方向成分であるのが好ましい。
【選択図】図4

Description

本発明は、タイヤが、路面の突起を乗り越えるときに受ける衝撃の評価方法に関する。
車両の走行時に、タイヤが路面上の突起を乗り越えるときには、人は衝撃(硬さともいう)を感じる。従来、この「硬さ」の評価は、試験車両のドライバーの官能評価に依っている。この評価試験に際し、ドライバーは、試験車両としての自動二輪車、自動四輪車等を、高さが20mmから30mm程度の突起が一定の間隔(5mから10m程度)を置いて配置されたいわゆる突起路面上を走行させる。
官能評価には、評価ドライバーの技術的な熟練度が必要とされる。このため、評価者の評価技術の訓練に長期間を要するのが常である。また、評価者の体重、体調、精神状態が評価に影響を及ぼすこともある。このため、毎回安定した評価がなされる保証はない。
一方、試験車両に搭載した振動計測器によって車体の振動を計測し、この計測値に基づいて評価が行われてはいるが、評価方法としては確立していない。従来行われている振動計測による定量的な評価結果は、評価ドライバーが「硬さ」を体で感じた結果とは合わない場合が多い。換言すれば、官能評価と振動計測による定量評価との相関性が低い。
車両の振動に対応する技術として、タイヤを装着した車両の操舵時の操縦安定性の評価に関する技術が、特開2009−250766号公報に開示されている。また、同様に、類似の技術分野として、タイヤを装着した車両のサスペンション制御に関する技術が、特開2011−240824号公報に開示されている。
特開2009−250766号公報 特開2011−240824号公報
本発明の目的は、安定的に且つ定量的に表現される評価であり、且つ、従来の官能評価との相関性も高いタイヤの衝撃評価方法を提供することにある。
本発明に係るタイヤの衝撃評価方法は、
走行する試験車両の前輪から伝わる振動を測定する振動測定ステップと、
この振動測定ステップ中に、上記試験車両の前輪が、路面上に形成された突起を乗り越える乗り越えステップと、
突起乗り越え時に測定された振動のピークを評価する評価ステップとを含んでおり、
上記振動を測定する測定器が、上記試験車両の、前輪の、ハブナックルからサスペンションの上側取付部までの間に取り付けられる。
好ましくは、上記測定対象である振動が、加速度の試験車両進行方向成分又はジャークの試験車両進行方向成分である。
好ましくは、上記評価対象であるピークが、上記測定値から得られる、加速度の最初のピーク又はジャークの最初のピークである。
好ましくは、上記突起が、試験車両の走行方向を横切る方向に延びる突条であり、その高さが20mm以上30mm以下である。
好ましくは、上記突条の横断面形状が、長方形又は台形であり、この台形の上底が下底より短く、且つ、その下底の内角が90°以下である。
好ましくは、試験車両の前輪に装着されたタイヤの内圧調整が、試験走行ごとにその直前になされる。
好ましくは、上記試験車両の上記突起への乗り入れ走行速度が、40km/h以上80km/h以下である。
本発明によれば、車両が路面上の突起を乗り越えるときの衝撃を、安定的に且つ定量的に評価することができ、さらに、従来の官能評価との相関性も高い。
図1は、本発明に係るタイヤの衝撃評価方法の実践のため、突起が形成された路面上を走行する試験車両を、概略的に示す正面図である。 図2は、振動測定器が取り付けられた図1における試験車両の前輪サスペンションを示す概略図である。 図3は、試験車両が路面上の突起を乗り越えたときに、測定器が時系列に測定した加速度を時間軸上に表したグラフである。 図4は、図3の加速度測定値を時間で微分した結果であるジャークを時間軸上に表したグラフである。 図5は、試験車両に5種類のタイヤを順次装着し、各タイヤについて測定した加速度から得られた時系列のジャークを重ねて示すグラフである。 図6は、図5に示されたジャークによる評価と、同一タイヤについての官能評価との相関性を示すグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、人間が感じるタイヤへの衝撃を定量的に評価するための、車両の走行試験の様子が示されている。この評価方法では、車両が突起を乗り越えたときに測定された振動のピークが評価される。試験車両4は、アスファルト、コンクリート等によって舗装された試験用の路面6を走行する。この路面6上には、試験車両4のタイヤ2に衝撃を与えるための突起としての突条8が形成されている。この突条8は、車両の走行方向を横切る方向に延びている。突条8は直線状であるが、わずかに湾曲していてもよい。試験車両4は、突条8に対して、その長手方向に垂直な方向に乗り入れるのが好ましい。試験車両4の前輪のうち、評価者であるドライバーが座している側の前輪のみが突条8を乗り越えるようにしてもよい。すなわち、右ハンドル車の場合、右側前輪のみが突条8を乗り越えるようにしてもよい。また、両前輪ともに突条8を乗り越えるようにしてもよい。この突条8は、金属、硬質プラスチック等から形成される。耐摩耗性、耐衝撃性等の観点から、試験用の突条8としては金属製が好ましい。この突条8は中空であってもよい。
上記突条8は、長方形の横断面形状を有している。突条8の高さHは、20mm以上30mm以下が好ましい。この値は、一般道路に存在している突起の高さと比較して高い。突条8の高さHを20mm以上とすることにより、一般道路において、そこに存在している突起を乗り越えるとき、車中の人(特にドライバー)がその衝撃が強いと感じる振動の領域を十分にカバーしうる。ドライバーが感じる上記衝撃が大きい場合、これを「硬い」とも表現する。突条8の高さHを30mm以下とすることにより、一般の道路に存在する通常の突起ではなく、車両が乗り越えることが難しいような段差を評価対象から除外することができる。
上記突条8の横断面形状は、長方形には限定されない。長方形以外の多角形、等脚台形、等脚ではない台形等であってもよい。台形の場合、上底の寸法が下底の寸法より短いのが、突条の耐久性の観点から好ましい。また、台形の下底の両内角がいずれも90°以下であるのが、突条の耐久性の観点から好ましい。また、突条8の上面は水平な平面とするのが好ましい。これに加えて、突条8における車両4の進入側の上端は、上記水平な上面と車両4の進入側の縦の平面とが交差して角部が形成されているのが好ましい。一般の道路に存在する通常の突起以上に、車両内の人間に明確な衝撃を与えうるからである。
試験車両4の走行速度、少なくとも突条8への乗り入れ走行速度は、一般道路での車両の走行状態を模して、40km/h以上80km/h以下とするのが好ましい。この速度範囲とすることにより、一般道路走行中において「硬い」と感じる振動の領域を十分にカバーしうる。走行速度が40km/h未満であれば、一般的には「硬い」と感じるタイヤが許容されてしまうおそれがある。一方、走行速度が80km/hを超えれば、タイヤ等の損傷を招くおそれがある。走行時にはGPS速度計によって速度管理が行われる。測定のバラツキを抑制するためである。
この試験は、人間(本実施形態ではドライバー)が感じるタイヤへの衝撃を定量的に評価するためのものである。そして、官能評価との相関性も評価される。従って、本実施形態では、官能評価するドライバーが座する位置に最も近く、且つ、衝撃を最初に受ける右側前輪の振動が測定され、評価される。車内の人間にとって、最も衝撃と感じやすいのは、後輪ではなく前輪が突条8を乗り越えるときの振動である。衝撃の官能評価を行う者が左側シートに座するのであれば、左側前輪の振動が測定され、評価される。
試験車両4は、上記測定のための走行前に、タイヤ慣らし走行を行う。一般車両の、通常の走行を模した状態で試験を行うためである。このため、試験車両4の前輪に装着されたタイヤ2の正規内圧(後述)への調整は、試験走行の直前においてもなされる。連続して複数回の測定(複数回の走行)を行うときも、測定ごとにその直前にタイヤ2の内圧調整が行われる。測定のバラツキを抑制するためである。
ここでは、正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格で定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。便宜上、乗用車用タイヤ2の内圧は180kPaに設定される。
図2に示されるように、前輪タイヤ2への衝撃(振動)を測定する測定器10が、右側前輪のサスペンション12のダンパー14の上側、すなわちサスペンション12の上側取付部(サスペンションの車体への連結部)16に取り付けられる。測定器10は、右側前輪のハブナックル18から上記サスペンション12の上側取付部16までの間に取り付けられてもよい。しかし、車両内に座している人が感じる振動に近い振動を測定するという目的からは、測定器10はサスペンション12のダンパー14の上側に取り付けられるのが好ましい。振動が人体へ伝達される場合と同様、振動がダンパー14を通して測定器10に伝達されるからである。官能評価者が左側シートに座する場合は、測定器10は、左側前輪のサスペンション12のハブナックル18から上記サスペンション12の上側取付部16までの間に取り付けられうる。
ここでは、上記測定器10として加速度計が用いられている。加速度計10によって測定されたデータに基づいて、タイヤへの衝撃が評価される。この場合、測定データは、通常の振動解析に用いられる高速フーリエ変換(FFT;Fast Fourier Transform、)によって処理される。そして、その処理結果におけるピーク部の面積が評価対象となる。衝撃の定量評価が可能である。しかし、このFFTは、振動入力時の加速度の総量を解析するものである。従って、このFFT法と比較すれば、後述する加速度のピークやジャークのピークを評価対象にした場合の方が、官能評価との相関性が高くなる。
この加速度計10は、X軸、Y軸、Z軸の3方向の加速度を測定しうる3軸加速度センサであってもよい。本実施形態では、加速度計10の測定値のうち、車両4の進行方向のデータが採用される。突条8の乗り越え時に、車内の人間が衝撃と感じるのは前後方向の力だからである。また、上下方向の振動については、サスペンション、シート等、他の要素が大きく影響するため、安定し且つ定量的な評価が難しくなるからである。
加速度の測定値そのものを衝撃の評価対象としてもよい。しかし、加速度の時間に対する変化率、すなわち加速度を時間で微分して得られるジャーク(加加速度とも言う)を評価対象とするのが好ましい。人の「硬さ」の感じ方は、振動の入力時の、加速度が立ち上がる速さによるのが大きいと考えられるからである。また、従来、一般的に人間は加速度よりジャークに対する感度が高いと言われている。振動における加速度の立ち上がる速さ(ジャーク)を解析することにより、より人間の感覚に近い定量値を示すことができると考えられる。このジャークデータを得るために、上記加速度計10に、加速度計10の出力が通過するように微分フィルタ回路が接続されてもよい。この場合、「ジャークを測定する」ということができる。
図3及び図4を参照しつつ、以下に測定データの解析について説明される。図3は、加速度計10が時系列に測定した加速度を時間軸上に表したグラフである。図4は、図3の加速度データを時間で微分した結果であるジャークを時間軸上に表したグラフである。図3及び図4において、加速度もジャークも、プラス値は進行方向(前後方向)における前向きの値であり、マイナス値は進行方向における後向きの値である。本実施形態では、時系列に取得した図4のジャークデータのうち、最初のプラス側のピーク値+JP1が、「硬さ」を表す定量値として採用される。その理由は、まず、ピーク値は突条8への衝突という実際の現象を如実に表しており、しかも、把握しやすいからである。また、数あるピークのうち、最初のピークを採用するのは、最初のピークが、前輪が突条8を乗り越えるときの衝撃に対応していることが明確だからである。
タイヤ2が突条8に衝突したとき、車両の進行速度が瞬時ではあるが急低下する。換言すれば、加速度の進行方向成分がマイナス方向に振れる。図3に示された、この加速度のマイナス側のピーク値−AP1が、この衝突の現象を定量的に表していることになる。
図4に示されるジャークの最初のプラスピーク値+JP1は、図3における加速度がマイナスピーク−AP1からプラスに転じる現象を示している。すなわち、図3において、加速度がマイナスからプラスへ転換するとき、ジャークが急激にプラス側に振れ、プラス側のピーク+JP1に向かう。これが、実質的に、タイヤ2が突条8に衝突したときの衝撃(硬さ)の大きさを定量的に示すものと言える。従って、最初のプラス側のピーク値+JP1を「硬さ」評価の定量値とするのが妥当である。評価対象としては、加速度の上記マイナスピーク値−AP1も採用されうる。しかし、前述したとおり、人の「硬さ」の感じ方は、振動の入力時の加速度の立ち上がり速さ(ジャーク)によるのが大きいため、ジャークの最初のプラスピーク値+JP1を評価の対象とするのが好ましい。
なお、図3及び図4における右端に存在するピーク−AP2及び+JP2は、後輪による突条8の乗り越えに関連した振動を、前輪側の加速度計10が検知したものである。この後輪の乗り越えによるピーク−AP2及び+JP2は評価の対象とはされない。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
実施例1の評価方法の実施のために、試験用走行路に以上説明された突条が形成された。突条の横断面形状は、長方形である。試験用車両として、右ハンドル、前輪駆動のハイブリッド車が用意された。試験車両の前輪には、正規リムにリム組みされたサイズが195/65R15のタイヤが装着された。タイヤには空気が充填され、その内圧が180kPaとされた。表1に記載のとおり、突条の高さは25mmであった。試験車両の右側(評価ドライバーシート側)前輪のサスペンション上側取付部に3軸加速度センサが取り付けられた。この試験車両は、タイヤの慣らし運転が行われた。その後、5回の試験走行が行われた。試験走行ごとに、その直前に内圧が180kPaとなるように調整が行われた。試験車両の試験走行速度は60km/hであった。「硬さ」の評価は、加速度の測定データから得られたジャークの最初のプラス側ピーク値を定量値として行われた。
[実施例2]
実施例2の評価方法の実施のために、試験用走行路に突条が形成され、試験車両が用意された。突条の高さ、試験車両の走行速度、タイヤの内圧調整時期、及び、評価対象の定量値は表1に記載されたとおりである。その他のタイヤの構成、突条の構成、試験要領等は実施例1と同じである。
[実施例3、4]
実施例3及び実施例4の評価方法の実施のために、試験用走行路に突条が形成され、試験車両が用意された。測定器の試験車両への取付部位、突条の高さ、試験車両の走行速度、タイヤの内圧調整時期、及び、評価対象の定量値は表1に記載されたとおりである。その他のタイヤの構成、突条の構成、試験要領等は実施例1と同じである。
[比較例1]
比較例1の評価方法の実施のために、試験用走行路に突条が形成され、試験車両が用意された。試験車両の前シートの右側席に3軸加速度センサが取り付けられた。突条の高さ、試験車両の走行速度、タイヤの内圧調整時期、及び、評価対象の定量値は表1に記載されたとおりである。その他のタイヤの構成、突条の構成、試験要領等は実施例1と同じである。
[比較例2]
比較例2の評価方法の実施のために、試験用走行路に突条が形成され、試験車両が用意された。突条の高さ、試験車両の走行速度、タイヤの内圧調整時期、及び、評価対象の定量値は表1に記載されたとおりである。その他のタイヤの構成、突条の構成、試験要領等は実施例1と同じである。
[実施例5−10]
実施例5から実施例10の評価方法の実施のために、試験用走行路に突条が形成され、試験車両が用意された。測定器の試験車両への取付部位、突条の高さ、試験車両の走行速度、タイヤの内圧調整時期、及び、評価対象の定量値は表2に記載されたとおりである。その他のタイヤの構成、突条の構成、試験要領等は実施例1と同じである。
[測定結果のバラツキ]
上記実施例及び比較例につき、衝撃である加速度のピーク値、ジャークのピーク値、又は、振動数のピーク面積がそれぞれ5回求められた。この5回の算出結果から、その変動係数CV=(σ/μ)×100が算出され、%で表示された。ここで、σは標準偏差であり、μは平均値である。結果は表1及び表2に示されるとおりである。
[定量評価と官能評価との相関性]
上記実施例及び比較例につき、同一サイズの5種類のタイヤA、B、C、D、Eが用意された。この5種類のタイヤが、試験車両に対して順次交換装着され、それぞれについて試験走行がなされた。このとき、同時に、ドライバーによって各タイヤA、B、C、D、Eに対する「硬さ」の官能評価も行われ、評点が付与された。各例の5種類のタイヤについて、時系列に測定されたデータから、ジャークのピーク値(実施例1、9、10)、加速度のピーク値(実施例3−8、比較例1)、FFTのピーク面積(実施例2、比較例2)が求められた。上記官能評点は、衝撃が大きい(硬い)ほど小さいので、大きいほど好ましい。一方、ピーク値は、衝撃が大きいほど大きいので、小さいほど好ましい。この測定データから得られる定量値(硬さ)と上記官能評点との相関係数Rが求められた。この結果は表1及び表2に%表示されるとおりである。相関係数R(%)は、大きいほど相関性が高く、好ましい。
Figure 2016173234
Figure 2016173234
表1及び表2に示されるように、各実施例のタイヤは、諸性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
図5及び図6には、相関性の一例として、前述の相関係数Rが85%である実施例1に関して、ジャークのピーク値に基づく定量評価と、ドライバーによる官能評価との相関性が示されている。図5は、試験車両に上記5種類のタイヤを順次装着し、各タイヤについて測定した加速度から得られたジャークのデータを重ねて示すグラフである。図5では、5種類のタイヤの最初のプラス側ピーク+JP1を、時間軸上で一致させている。ピーク値+JP1は、D、E、B、A、Cのタイヤの順に大きい。すなわち、D、E、B、A、Cのタイヤの順に硬さが高いことが判る。官能評価の評点は、C、A、B、E、Dのタイヤの順に高い。すなわち、C、A、B、E、Dのタイヤの順に硬さが低いことが判る。図6には、この定量評価結果と官能評価結果との関係が示されている。図6は、縦軸が官能評価指数を表し、横軸がジャークのピーク値を表している。図6中の直線Lは、グラフ中の5つの点から最小二乗法によって求められたものである。
本発明に係るタイヤに対する衝撃の評価方法は、乗用車のタイヤに限らず、タイヤが装着される種々の走行体のタイヤに適用しうる。
2・・・タイヤ
4・・・試験車両
6・・・路面
8・・・突条
10・・・加速度計(測定器)
12・・・サスペンション
14・・・ダンパー
16・・・サスペンションの上側取付部
18・・・ハブナックル
−AP1・・・加速度の最初のマイナス側ピーク値
+JP1・・・ジャークの最初のプラス側ピーク値
H・・・突条の高さ
L・・・(グラフ中の最小二乗法による)直線

Claims (7)

  1. 走行する試験車両の前輪から伝わる振動を測定する振動測定ステップと、
    この振動測定ステップ中に、上記試験車両の前輪が、路面上に形成された突起を乗り越える乗り越えステップと、
    突起乗り越え時に測定された振動のピークを評価する評価ステップとを含んでおり、
    上記振動を測定する測定器が、上記試験車両の、前輪の、ハブナックルからサスペンションの上側取付部までの間に取り付けられる、タイヤに対する衝撃の評価方法。
  2. 上記測定対象である振動が、加速度の試験車両進行方向成分又はジャークの試験車両進行方向成分である請求項1に記載のタイヤに対する衝撃の評価方法。
  3. 上記評価対象であるピークが、上記測定値から得られる、加速度の最初のピーク又はジャークの最初のピークである請求項2に記載のタイヤに対する衝撃の評価方法。
  4. 上記突起が、試験車両の走行方向を横切る方向に延びる突条であり、その高さが20mm以上30mm以下である請求項1から3のいずれかに記載のタイヤに対する衝撃の評価方法。
  5. 上記突条の横断面形状が、長方形又は台形であり、この台形の上底が下底より短く、且つ、その下底の内角が90°以下である請求項1から4のいずれかに記載のタイヤに対する衝撃の評価方法。
  6. 上記試験車両の前輪に装着されたタイヤの内圧調整が、試験走行ごとにその直前になされる請求項1から5のいずれかに記載のタイヤに対する衝撃の評価方法。
  7. 上記試験車両の上記突起への乗り入れ走行速度が、40km/h以上80km/h以下である請求項1から6のいずれかに記載のタイヤに対する衝撃の評価方法。
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