JP2015045374A - 基礎貫通継手、基礎貫通配管構造およびその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【構成】 基礎貫通継手10は、コンクリート基礎102を貫通する鞘管12の内部に屋内排水管104と屋外排水管106とを接続する内管14を挿通させた継手である。鞘管12は、鞘管エルボ16および鞘管ストレート18を組み合わせて形成され、内管14は、内管エルボ38、第1内管ストレート40、内管ソケット42および第2内管ストレート44を組み合わせて形成される。内管エルボ38は、鞘管エルボ16の内部に抜き差し可能な状態で収容され、その流入口(48)に第1内管ストレート40が接着接合される。また、内管エルボ38の流出口(50)には、内管ソケット42がゴム輪接合され、内管ソケット42には、第2内管ストレート44が接着接合される。さらに、内管ソケット42は、鞘管エルボ16の第2開口部28に係合手段によって係合される。
【効果】 作業性に優れ、かつ内管どうしの接続不良を防止することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、基礎貫通継手、基礎貫通配管構造およびその施工方法に関し、特にたとえば、建物のコンクリート基礎を貫通する鞘管の内部に屋内排水管と屋外排水管とを接続する内管を挿通した、基礎貫通継手、基礎貫通配管構造およびその施工方法に関する。
従来の基礎貫通配管構造の一例が、特許文献1および2に開示されている。
特許文献1の基礎貫通配管構造では、縦さや管部と横さや管部とを一体に形成したさや管(鞘管)を建物の基礎に埋設し、そのさや管の中に、破壊(または切断や分離等)できるようにした90°エルボ継手を配置している。90°エルボ継手は、その突起を鞘管に嵌合させることによって位置決めされており、上流側接続口に屋内側の縦排水管が接着接合されるとともに、下流側接続口に屋外側の横排水管が接着接合されている。そして、90°エルボ継手を破壊等することによって、上流側の継手半体と下流側の継手半体とに分離し、それぞれの継手半体と共に上流側の縦排水管および下流側の横排水管を鞘管から引き抜くことによって、排水管の補修や交換を行うようにしている。
また、特許文献2の二重管継手を用いた基礎貫通配管構造では、垂直上方向および水平方向に開口する鞘管の内部に内管を挿通するようにしており、鞘管の水平方向の管端に管継手を取り付け、その管継手を鞘管の管端に固定するとともに、その管継手によって内管を屋外側の排水管に接続するようにしている。
特開2009−102929号[E03C 1/122] 特許5191216号[F16L 1/00]
特許文献1の技術では、90°エルボ継手と上流側の縦排水管および下流側の横排水管をそれぞれ接着接合するようにしているため、たとえば深基礎のような垂直方向の厚みが大きい基礎にこの基礎貫通配管構造を施工しようとすると、作業者は基礎に埋設させた鞘管の中の数メートル離れた90°エルボ継手の受口に基礎の外から縦排水管や横排水管を接着接合させる作業を行わなければならなかった。したがって、排水管の接続作業が非常に困難であり、しかも、その接続作業を行う時に使用した接着剤が鞘管の中ではみ出てしまい、鞘管の内部に固着してしまう恐れもあった。
なお、そのような不具合を回避するために、90°エルボ継手と縦排水管や横排水管とを接着接合以外の方法を採用して接続することも考えられるが、その場合には、90°エルボ継手自体は鞘管に対し突起により位置決めしているものの、90°エルボ継手から横排水管が抜け出すことを防止することができないので、横排水管に屋外側から引っ張り方向への外力などが作用したときには、それによって接続不良が生じてしまったり、90°エルボ継手の受口から横排水管が抜け出して離脱してしまったりする恐れがあった。
一方、特許文献2では、鞘管の水平方向の管端に管継手を固定するようにしているので、その管継手に接続された内管が引っ張り方向へ動くことを制限することが可能であるものの、施工場所によって鞘管の水平方向の長さを変えることができないという問題があった。すなわち、たとえば外断熱付きのコンクリート基礎であって水平方向の厚みが大きい時や、鞘管12の立ち上げ位置(コンクリート基礎から垂直上方向に露出する位置)が壁面から遠くなってしまう時などにも、鞘管の水平方向の長さを変えることができないため、基礎の水平方向の厚みに合わせて鞘管を専用品として成形する必要があり、汎用性が低かった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、基礎貫通継手、基礎貫通配管構造およびその施工方法を提供することである。
この発明の他の目的は、作業性に優れ、かつ内管どうしの接続不良を防止することができる、基礎貫通継手、基礎貫通配管構造およびその施工方法を提供することである。
さらに、この発明のさらに他の目的は、様々な基礎のサイズに対応させることが可能な、基礎貫通継手、基礎貫通配管構造およびその施工方法を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、建物の基礎を貫通する鞘管の内部に挿通させた内管によって屋内排水管と屋外排水管とを接続する基礎貫通継手であって、鞘管は、一端に第1開口部を有し、かつ他端に第1開口部と所定角度をなす第2開口部を有する鞘管エルボ、および一端が第2開口部に接続される鞘管ストレートを備え、内管は、一端と他端とが所定角度をなし、かつ第1開口部から抜き差し可能な状態で鞘管エルボの内部に配置される内管エルボ、一端が内管エルボの一端に固定的に接続され、内管エルボから第1開口部に向けて延びる第1内管ストレート、内管エルボの他端にゴム輪を介して着脱自在に接続されるともに、第2開口部に係合手段によって着脱自在に係合される内管ソケット、および一端が内管ソケットに固定的に接続され、内管ソケットから鞘管ストレートの他端に向けて延びる第2内管ストレートを備える、基礎貫通継手である。
第1の発明では、基礎貫通継手は、建物のコンクリート基礎に設置される継手であって、鞘管と、鞘管の内部に挿通される内管とを備えている。鞘管は、鞘管エルボ、および鞘管ストレートからなり、鞘管エルボの一端には、たとえば垂直上方向に開口する第1開口部が形成される。また、鞘管エルボの他端には、たとえば水平方向に開口する第2開口部が形成され、この第2開口部には、鞘管ストレートの一端が接続される。たとえば、鞘管ストレートには、合成樹脂によって形成される汎用の直管が用いられる。また、内管は、内管エルボ、第1内管ストレート、内管ソケットおよび第2内管ストレートからなり、内管エルボは、第1開口部から抜き差し可能な状態で鞘管エルボの内部に収容される。内管エルボの一端には、第1内管ストレートが接着接合等される。たとえば、第1内管ストレートには、合成樹脂によって形成される汎用の直管が用いられる。また、内管ソケットは、内管エルボの他端に着脱自在にゴム輪接合されるとともに、鞘管エルボの第2開口部に係合手段によって着脱自在に係合される。内管ソケットには、第2内管ストレートが接着接合等される。たとえば、第2内管ストレートには、合成樹脂によって形成される汎用の直管が用いられる。
第1の発明によれば、内管エルボと第1内管ストレートとを、ならびに内管ソケットと第2内管ストレートとを接着接合等によって固定する作業を全て鞘管の外で行い、内管エルボと内管ソケットとをゴム輪接合する作業のみを鞘管の中で行うようにすることが可能である。すなわち、基礎のサイズに拘わらず簡単に内管の接続作業を行うことができ、しかも鞘管の中で内管の各部品どうしの接続に用いた接着剤がはみ出て固着するなどの不具合が生じることもないので、作業性が向上される。
さらに、内管ソケットを鞘管エルボの第2開口部に係合させるようにしているので、内管ソケットや第2内管ストレートが内管エルボから抜け出して接続不良が生じたり、離脱したりすることを防止することが可能である。
さらにまた、鞘管および内管が、現地でエルボに長さ調整した汎用の直管を接続することができる継管構造であるため、コンクリート基礎の各種寸法に基礎貫通継手を対応させることが可能であり、汎用性にも優れる。
第2の発明は、内管ソケットを係合手段により第2開口部に固定することによって、それと同時に内管ソケットと内管エルボとがゴム輪によって水密的に接続される。
第2の発明では、内管ソケットでは、内管エルボへの接続部と係合手段への係合部とが、内管ソケットを鞘管エルボの第2開口部に係合手段により係合させたときに、それと同時に内管ソケットが内管エルボにゴム輪接合されるように、所定の位置関係で設けられている。
第2の発明によれば、内管ソケットを鞘管エルボの第2開口部に係合させる作業と、内管エルボにゴム輪接合する作業とを同時に行うことができる。
第3の発明は、第1または2の発明に従属し、内管ソケットは、内管エルボの前記他端に形成された受口に挿入されるソケット差口と、第2内管ストレートの一端を受容するソケット受口とを有し、ソケット差口の外面または内管エルボの受口の内面に形成されたゴム溝にゴム輪が設けられる。
第3の発明では、内管ソケットの軸方向の一方端部には、内管エルボの他端に形成された受口に挿入されるソケット差口が形成され、その他方端部には、第2内管ストレートの一端を受容するソケット受口が形成される。たとえば、ソケット差口の外面や内管エルボの受口の内面には、ゴム溝が形成され、そこにゴム輪が設けられる。そして、内管ソケットを内管エルボに接続した時には、そのゴム輪によって内管ソケットと内管エルボとの間が止水される。
第4の発明は、第1ないし3のいずれかの発明に従属し、係合手段は、内管ソケットの外面に設けられた係合突起、および第2開口部に設けられ、係合突起を着脱自在に係合する係合溝を含む。
第4の発明では、第2開口部と内管ソケットとを着脱自在に係合させる係合手段として、第2開口部には、係合溝が形成され、内管ソケットの外面には、係合突起が形成される。
そして、内管ソケットを内管エルボの受口に差し込んでゴム輪接合するときに、内管ソケットの係合突起を鞘管エルボの第2開口部の係合溝に通して係止させることによって、内管エルボに対し内管ソケットが抜け方向に動くことが防止される。
第5の発明は、第1ないし4のいずれかの発明に従属し、第2開口部は、鞘管エルボから円筒状に突き出す突出部、および突出部の外面に水密状態で外嵌される鞘管ソケットを含み、鞘管ソケットに鞘管ストレートの一端が接続される。
第5の発明では、第2開口部は、鞘管エルボの下端の側面には、第1開口部と所定の角度をなす方向に短円筒状に突き出す突出部が形成され、その突出部の外面にたとえばゴム部材などを介在させた状態で鞘管ソケットを外嵌させて固定することによって、第2開口部が構成される。
第6の発明は、鞘管によって建物の基礎を貫通し、かつ鞘管の内部に挿通させた内管によって屋内排水管と屋外排水管とを接続した基礎貫通配管構造であって、鞘管は、一端に屋内で開口する第1開口部を有し、かつ他端に第1開口部と所定角度をなす第2開口部を有する鞘管エルボ、および一端が第2開口部に接続され、かつ他端が屋外で開口する鞘管ストレートを備え、内管は、一端と他端とが所定角度をなし、かつ第1開口部から抜き差し可能な状態で鞘管エルボの内部に配置される内管エルボ、一端が内管エルボの一端に固定的に接続され、かつ他端が屋内排水管に接続される第1内管ストレート、内管エルボの他端にゴム輪を介して着脱自在に接続されるともに、第2開口部に係合手段によって着脱自在に係合される内管ソケット、および一端が内管ソケットに固定的に接続され、かつ他端が屋外排水管に接続される第2内管ストレートを備える、基礎貫通配管構造である。
第6の発明では、基礎貫通継手をコンクリート基礎に施工し、鞘管がコンクリート基礎の屋内側と屋外側とを連通するように、つまり鞘管がコンクリート基礎を貫通し、その一端である鞘管エルボの第1開口部が屋内に露出して開口し、その他端である鞘管ストレートの管端が屋外に露出して開口するように配置するとともに、鞘管内に挿通させた内管の一端である第1内管ストレートの管端を屋内まで延ばして屋内排水管に接続し、その他端である第2内管ストレートの管端を屋外まで延ばして屋外排水管に接続することによって、基礎貫通配管構造が形成される。
第6の発明においても、第1の発明と同様の効果を奏する。
さらに、基礎貫通継手を建物のコンクリート基礎に施工した後でも、コンクリート基礎を傷めることなく、そして内管の各部品を壊す等することなく、内管の補修や交換が可能である。
第7の発明は、第6の発明の基礎貫通配管構造を形成するための施工方法であって、(a)基礎への鞘管の設置予定位置に合わせて、鞘管ストレートの長さを設置時にその管端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整するステップ、(b)ステップ(a)で長さ調整を行った鞘管ストレートを鞘管エルボの第2開口部に接続して、鞘管を設置予定位置に設置するステップ、(c)鞘管内での内管ソケットの設置予定位置に合わせて、第2内管ストレートの長さを設置時にその管端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整するステップ、(d)内管エルボの一端に第1内管ストレートを固定的に接続するステップ、(e)ステップ(c)で長さ調整を行った第2内管ストレートを内管ソケットに固定的に接続するステップ、および(f)ステップ(d)で第1内管ストレートと接続した内管エルボを鞘管の内部に挿入するとともに、ステップ(e)で第2内管ストレートと接続した内管ソケットを鞘管の内部における設置予定位置まで挿入し、鞘管の内部において、内管ソケットを内管エルボの他端にゴム輪を介して着脱自在に接続するステップを含む、施工方法である。
第7の発明では、ステップ(a)において、基礎への鞘管の設置予定位置に合わせて鞘管ストレートの長さを調整し、鞘管を設置した時に鞘管ストレートの管端が所定長さだけ基礎から突き出すようにする。ステップ(b)において、長さ調整を行った鞘管ストレートを鞘管エルボの第2開口部に接続して鞘管を構成し、その鞘管を設置予定位置に設置する。ステップ(c)において、鞘管内での内管ソケットの設置予定位置に合わせて第2内管ストレートの長さを調整し、鞘管の内部に内管を設置した時に第2内管ストレートの管端が所定長さだけ基礎から突き出すようにする。ステップ(d)において、鞘管の外で、内管エルボの一方の受口に第1内管ストレートを接着接合等によって接続する。ステップ(e)において、鞘管の外で、長さ調整を行った第2内管ストレートを内管ソケットに接着接合等によって接続する。そして、ステップ(f)において、第1内管ストレートと接続した内管エルボを鞘管の内部に挿入するとともに、第2内管ストレートと接続した内管ソケットを鞘管の内部における設置予定位置まで挿入し、そのまま鞘管の内部において、内管ソケットを内管エルボの他方の受口にゴム輪を介して着脱自在に接続する。
第7の発明によれば、コンクリート基礎の水平方向の厚みに基礎貫通継手を対応させることが可能である。
第8の発明は、第7の発明に従属し、(g)基礎への鞘管の設置予定位置に合わせて、鞘管エルボの第1開口部またはそこに必要に応じて接続した調整管の長さを設置時にその上端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整するステップ、および(h)鞘管内での内管エルボの設置予定位置に合わせて、第1内管ストレートの長さを設置時にその上端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整するステップをさらに含む。
第8の発明では、ステップ(g)において、基礎への鞘管の設置予定位置に合わせて、鞘管エルボの第1開口部の上下方向の長さを設置時にその上端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整する。また、第1開口部に調整管や鞘管ストレートを接続する場合には、調整管や鞘管ストレートの長さを置時にその上端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整する。そして、ステップ(h)において、鞘管内での内管エルボの設置予定位置に合わせて、第1内管ストレートの長さを設置時にその上端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整する。
第8の発明によれば、コンクリート基礎の垂直方向の厚みに基礎貫通継手を対応させることが可能である。
この発明によれば、内管エルボと第2内管ストレートとを内管ソケットを介してゴム輪接合するとともに、その内管ソケットを鞘管エルボの第2開口部に係合させるようにしているので、内管どうしをより簡単に接続することができるようになり、さらに内管に接続不良が生じることも回避できる。
さらに、鞘管および内管が継管構造を有しているので、基礎貫通継手を様々な基礎のサイズに対応させることが可能である。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例の基礎貫通継手をコンクリート基礎に施工して基礎貫通配管構造を形成した状態を示す図解図である。 図1の基礎貫通継手の構造を模式的に示す図解図である。 図2の鞘管を示す斜視図である。 図3の鞘管エルボを示す斜視図である。 鞘管エルボの内部に内管エルボを収容した状態を上面視した示す図解図である。 図1の鞘管エルボの第2開口部の構造を模式的に示す図解図である。 図2の基礎貫通継手の要部を示す図解図である。 図2の内管を示す斜視図である。 図8の内管エルボを示す斜視図である。 図8の内管ソケットを示す斜視図である。 (a)は、図8の内管ソケットを示す平面図であり、(b)は、内管ソケットの軸方向断面を示す断面図である。 (a)は、鞘管内に内管エルボおよび第1内管ストレートを収容する様子を示す図解図であり、(b)は、鞘管内に内管ソケットおよび第2内管ストレートを収容する様子を示す図解図である。 内管ソケットを鞘管エルボの第2開口部に係合させる様子を示す図解図である。
図1および図2を参照して、この発明の一実施例である基礎貫通継手10は、建物のベタ基礎などのコンクリート基礎102に設置される継手であって、所謂、二重管構造を有しており、鞘管12と、鞘管12の内部に挿通される内管14とを備えている。そして、図1に示すように、この基礎貫通継手10をコンクリート基礎102に施工して、コンクリート基礎102の屋内側と屋外側とを連通するように鞘管12を配置するとともに、内管14によって屋内排水管104と屋外排水管106とを接続することにより、コンクリート基礎102に基礎貫通配管構造100が形成される。
先ず、図3−図6と共に図1を適宜参照して、鞘管12について具体的に説明する。
図3に示すように、鞘管12は、別体に成形された鞘管エルボ16、および鞘管ストレート18を組み合わせることによって、全体として略L字状に形成され、基礎貫通継手10の設置時には、コンクリート基礎102を貫通するようにされて、その一端が屋内で垂直上方向に開口し、その他端が屋外で水平方向に開口する。
ただし、ここで言う「垂直」や「水平」という表現は、厳密に垂直方向或いは水平方向と一致するか否かを定義するものではなく、施工時などに角度が多少変化した場合も含み、略垂直方向を含む垂直方向、或いは略水平方向を含む水平方向を意味することに留意されたい。同じように、後述する「直交」という表現も、厳密に直角に交わっているか否かを定義するものではなく、略直角に交わっている状態を含む直交を意味することに留意されたい。
図4に示すように、鞘管エルボ16は、ポリエチレンなどの合成樹脂からなり、ブロー成形等によって形成される。鞘管エルボ16は、軸方向に馬蹄形状(前方後円形状)を有する筒状に形成されるエルボ本体20を含む。エルボ本体20は、上下方向に延びるように設けられ、図5からよく分かるように、その内面の形状の寸法は、後述する内管エルボ38を上下に抜き差し(取り出し)可能なように、内管エルボ38の上方向からの平面視の外形(つまり、内管エルボ38の投影形状)に対応した大きさに設定されている。すなわち、エルボ本体20の内面における円形部分の周方向中央から方形部分の周方向中央までの水平距離が、内管エルボ38の外面における流出口50の端からその反対側における流入口48の端までの水平距離よりも大きくなるように設定されている。エルボ本体20の内面の最大距離は、たとえば140mmである。
また、図4に戻って、エルボ本体20の筒壁の所定位置には、配筋固定部22が形成されている。配筋固定部22は、エルボ本体20から外側に突き出す突起を縦(上下)方向に並べて形成され、鞘管12を建物の基礎型枠に配置する際などに、その突起どうしの間に配筋108や固定筋などを挟み込むことによって、鞘管エルボ16を固定する機能を果たす。
エルボ本体20の上端には、上方向に開口する第1開口部24が形成され、その下端には、底面26が形成される。第1開口部24は、エルボ本体20の外形(馬蹄形状)よりも大きな径の短円筒形状を有し、エルボ本体20の上端開口から段差状に拡径して形成される。そして、後に詳細を説明するように、基礎貫通継手10の設置時には、この第1開口部24(または、ここに必要に応じて接続された調整管64)が垂直方向に延びて、その上端がコンクリート基礎102から屋内に露出して開口する。第1開口部24の径は、たとえば180mmである。
また、エルボ本体20の底面26は、鞘管エルボ16の内部に収容した内管エルボ38の位置決めを行う位置決め部としての機能を果たし、内管エルボ38の底部の当たり部52の外形に合わせた形状を有している。そして、この底面26から連続するように、エルボ本体20の下端の筒壁には、第1開口部24の軸線と直交する方向に突き出して開口する第2開口部28が形成される。つまり、鞘管エルボ16の一端には、第1開口部24が形成され、その他端には、第2開口部28が形成されている。
第2開口部28は、上述した鞘管ストレート18を鞘管エルボ16に接続するための接続部であり、図4および図6に示すように、エルボ本体20に形成された突出部30に鞘管ソケット32を組み合わせることによって構成される。すなわち、この実施例では、エルボ本体20の下端の側面には、第1開口部24の軸線と直交する方向(水平方向)に短円筒状に突き出す突出部30が形成され、その突出部30の外面に鞘管ソケット32を円筒シート状のゴム部材34を間に介在させた状態で外嵌させて(“無理入れ”して)固定することによって、第2開口部28が構成される。鞘管ソケット32は、塩化ビニルなどの合成樹脂によって形成される汎用の両受ソケットであり、その径は、たとえば100mmである。
さらに、第2開口部28には、後述する内管ソケット42を着脱自在に係合させる係合手段が設けられる。図6および図7に示すように、この実施例では、突出部30に係合溝36が形成され、この係合溝36が後述する内管ソケット42の係合突起62と共に係合手段として機能する。係合溝36は、突出部30の側壁を径方向の外側に窪ませることによって形成される溝であって、後述する内管ソケット42の係合突起62の各々に対応した位置に形成される。係合溝36は、突出部30の先端から奥側(エルボ本体20側)に向けて突出部30の軸方向に延びる導入溝36aと、そこから連続して突出部30の周方向に延びる係止溝36bとからなり、全体として略L字形状を有している。また、導入溝36aと係止溝36bとが交わる部分には、ストッパ36cが形成されている。ストッパ36cは、内管ソケット42に不測の回転力が生じた場合に、内管ソケット42の係合突起62を係止溝36bから導入溝36aに戻らないように掛止する。
さらにまた、図3に戻って、第2開口部28の鞘管ソケット32には、上述した鞘管ストレート18の一端が接着接合等によって接続される。そして、後に詳細を説明するように、基礎貫通継手10の設置時には、この鞘管ストレート18が水平方向に延びて、その他端がコンクリート基礎102から屋外に露出して開口する。鞘管ストレート18は、塩化ビニルなどの合成樹脂によって形成される汎用の直管であり、その径は、たとえば100mmであり、その長さは、後述するように、コンクリート基礎102のサイズに合わせて適宜調整される。
次に、図8−11と共に図1を適宜参照して、内管14について具体的に説明する。
図8に示すように、内管14は、それぞれ別体として成形した、可撓性を有さない内管エルボ38、第1内管ストレート40、内管ソケット42および第2内管ストレート44を組み合わせることによって、全体として略L字状に形成され、基礎貫通継手10の設置時には、鞘管12の内部に挿通されて、その一端が屋内側(上流側)の屋内排水管104に接続され、その他端が屋外側(下流側)の屋外排水管106に接続される。
図9に示すように、内管エルボ38は、塩化ビニルなどの合成樹脂からなり、射出成形等によって形成される。内管エルボ38は、平面視で外形が馬蹄形状(前方後円形状)を有しており、上述したように、鞘管エルボ16の内部に第1開口部24から抜き差し可能な状態で収容される。内管エルボ38は、断面形状が円形の筒状でかつ管軸方向に90°曲がったエルボ本体46を含み、エルボ本体46の両端部には、互いに軸線が直交する2つの受口48,50が形成される。そして、内管エルボ38を鞘管エルボ16の内部に収容した時には、その一方の受口48が垂直上方向に開口して流入口となり、その他方の受口50が水平方向に開口して流出口となる。
エルボ本体46の外周面の下部には、当たり部52が形成される。当たり部52は、鞘管エルボ16の底面26と協働して内管エルボ38の位置決めを行う部位であり、その外縁が鞘管エルボ16の底面26の形状に相当する円弧状に形成される。
また、内管エルボ38の流入口(受口)48には、鞘管エルボ16に沿うように垂直上方向に延びる第1内管ストレート40が接着接合等によって接続される。そして、後に詳細を説明するように、基礎貫通継手10の設置時には、この第1内管ストレート40の管端が、図示しない継手などを介して屋内排水管104と接続される。第1内管ストレート40は、塩化ビニルなどの合成樹脂によって形成される汎用の直管であり、その径は、たとえば75mmであり、その長さは、コンクリート基礎102の深さに合わせて適宜調整される。
また、内管エルボ38の流出口(受口)50には、内管ソケット42が接続される。
図10および11に示すように、内管ソケット42は、塩化ビニルなどの合成樹脂からなり、射出成形等によって形成される。内管ソケット42は、断面形状が円形の筒形状を有し、その軸方向の一方端部には、内管エルボ38の流出口50に挿入されるソケット差口54が形成され、その他方端部には、第2内管ストレート44の一端を受容するソケット受口56が形成される。
ソケット差口54の外面には、ゴム溝58が形成され、そこにゴム輪60が設けられる。そして、内管ソケット42を内管エルボ38に接続した時には、このゴム輪60によって内管ソケット42と内管エルボ38との間が止水される。
また、ソケット受口56の外面には、係合突起62が形成され、この係合突起62が上述した係合溝36と協働して、内管ソケット42を鞘管エルボ16の第2開口部28に着脱自在に係合させる係合手段としての機能を果たす。係合突起62は、ソケット受口56の外面から径方向の外側に突き出す略直方体状の突起であって、ソケット受口56と一体または別体で形成される。ソケット受口56の外面には、ソケット受口56の周方向に沿って複数(この実施例では4つ)の係合突起62が一定間隔を隔てて並び、基礎貫通継手10の設置時には、各係合突起62が上述した係合溝36にそれぞれ収容される。
すなわち、図7からよく分かるように、内管ソケット42では、内管エルボ38への接続部となるソケット差口54と、係合溝36と協働して係合手段としての機能を果たす係合突起62とが、内管ソケット42を鞘管エルボ16の第2開口部28に係合手段により係合させたときに、それと同時に内管ソケット42が内管エルボ38に水密状態でゴム輪接合される、所定の位置関係で設けられている。ソケット差口54の外径は、たとえば75mmであり、ソケット受口56の内径は、たとえば75mmである。また、内管ソケット42の軸方向長さは、たとえば100mmである。
さらに、図8に戻って、内管ソケット42のソケット受口56には、鞘管ストレート18に沿って水平方向に延びる第2内管ストレート44が接着接合等によって接続される。そして、後に詳細を説明するように、基礎貫通継手10の設置時には、この第2内管ストレート44の管端が、図示しない継手などを介して屋外排水管106と接続される。第2内管ストレート44は、塩化ビニルなどの合成樹脂によって形成される汎用の直管であり、その径は、たとえば75mmであり、その長さは、後述するように、コンクリート基礎102のサイズに合わせて適宜調整される。
図1を参照して、このような基礎貫通継手10を建物のコンクリート基礎102に施工して、基礎貫通配管構造100を形成する方法を以下に示す。
先ず、建築物のコンクリート基礎102を作るための基礎型枠(図示せず)を形成し、基礎型枠内に配筋108を配置する。このとき、必要に応じて、配筋108に別途鞘管12を固定するための固定筋を設けておくようにしてもよい。
それから、鞘管ストレート18をコンクリート基礎102の水平方向の厚みに合わせた長さに切断し、鞘管12を所定の設置場所に設置した時に、鞘管ストレート18の管端が基礎型枠よりも所定長さ外側に突き出すように、鞘管ストレート18の長さを調整する。そして、そのようにして長さ調整を行った鞘管ストレート18を鞘管エルボ16に組み合わせることによって、鞘管12を形成する。
続いて、第2内管ストレート44をコンクリート基礎102の水平方向の厚みに合わせた長さに切断し、鞘管12の内部に内管14を挿通させた時に(内管ソケット42を所定位置まで挿入した時に)、第2内管ストレート44の管端が基礎型枠よりも所定長さ外側に突き出すように、第2内管ストレート44の長さを調整する。
次に、内管エルボ38と第1内管ストレート40とを接続し、それらを鞘管12の内部に収容する。すなわち、先ず、第1内管ストレート40の一端を内管エルボ38の流入口48に挿入して、第1内管ストレート40と内管エルボ38とを接着接合し、それから、図12(a)に示すように、その第1内管ストレート40および内管エルボ38を一体化させた管部品14Aを、第1開口部24から鞘管エルボ16の内部に挿入し、内管エルボ38の流出口50が鞘管エルボ16の第2開口部28に対向し、かつ内管エルボ38の当たり部52が鞘管エルボ16の底面26に当接する所定位置および向きに配置する。
続いて、内管ソケット42と第2内管ストレート44とを接着接合し、それから、その内管ソケット42および第2内管ストレート44を一体化させた管部品14Bを、管部品14Aに接続する。すなわち、先ず、第2内管ストレート44の一端を内管ソケット42のソケット受口56に挿入して、接着接合する。そして、その内管ソケット42および第2内管ストレート44を一体化させた管部品14Bを、図12(b)に示すように、鞘管ストレート18の他端の開口から鞘管ストレート18の内部に挿入し、内管ソケット42のソケット差口54を鞘管エルボ16内の所定位置に配置した内管エルボ38の流出口50に差し込んでゴム輪接合する。
このとき、内管ソケット42を内管エルボ38にゴム輪接合する作業と同時に、管ソケット42を鞘管エルボ16の第2開口部28に係合手段により係合させる作業が行われる。
すなわち、図12(b)および図13からよく分かるように、管部品14Bを水平方向(図13のA方向)に挿入して、係合突起62を第2開口部28の係合溝36の導入溝36aに通しつつ、内管ソケット42を内管エルボ38の流出口50に接続する。それから、管部品14Bを周方向(図11のB方向)に回転させて、内管ソケット42の係合突起62を導入溝36aから係止溝36bに通す。これにより、内管エルボ38に対し管部品14Bが抜け方向に動くことが防止される。また、不測の回転力が生じた場合も、係合突起62がストッパ36cに掛止されることにより、管部品14Bの係合が外れない。なお、内管ソケット42のゴム輪60や内管エルボ38の流出口50にVソープ(クボタシーアイ社製)などの滑剤を塗布しておくようにすると、管部品14BをB方向に回転させやすくなるため、好適である。
それから、鞘管12がコンクリート基礎102の屋内側と屋外側とを連通するように、つまり鞘管エルボ16の第1開口部24が屋内で開口し、かつ鞘管ストレート18の他端が屋外で開口するように、基礎型枠内に鞘管12を配置する。
すなわち、先ず、鞘管エルボ16の配筋固定部22に配筋108(や固定筋)を嵌め込み、基礎型枠内に鞘管12を吊り下げるようにして、所定の設置位置に固定する。そして、鞘管ストレート18および第2内管ストレート44の管端が基礎型枠よりも外側に突き出すように、基礎型枠をくりぬく施工を行う。なお、このときに鞘管ストレート18および第2内管ストレート44の水平方向の長さを調整するようにしてもよい。それから、鞘管ストレート18の開口面と第2内管ストレート44の外面との間をシリコンシーラントなどの止水用コーキング材やゴム輪などによって塞いでおく。
続いて、鞘管エルボ16の第1開口部24に必要に応じて調整管64を挿入して第1開口部24を上方向に延出させ、その第1開口部24や第1内管ストレート40の屋内側の管端部をその配置場所におけるコンクリート基礎102の深さ(垂直方向の厚み)に合わせた長さに切断し、鞘管12および内管14の垂直方向の長さを調整する。なお、予め鞘管12の設置位置に合わせて、第1開口部24や調整管64ならびに第1内管ストレート40の垂直方向の長さを調整しておくようにしてもよい。
それから、基礎型枠内にコンクリートを打設してコンクリート基礎102を形成する。
そして、コンクリートが乾いたら、最後に、第1開口部24や第1内管ストレート40を適宜切断して、第1内管ストレート40の管端と屋内排水管104とを継手などを介して接着接続するとともに、鞘管ストレート18や第2内管ストレート44を適宜切断して、第2内管ストレート44の管端と屋外排水管106とを継手などを介して接着接合する。
ただし、コンクリート基礎102の形成後に、鞘管12の内部に内管14の各部品(内管エルボ38、第1内管ストレート40、内管ソケット42、第2内管ストレート44)を収容するようにしてもよい。
これによって、建物のコンクリート基礎102に図1に示すような基礎貫通配管構造100が形成される。
以上のように、この実施例では、内管エルボ38と第1内管ストレート40とを接着接合するとともに、内管ソケット42と第2内管ストレート44とを接着接合し、それらの内管エルボ38と内管ソケット42とをゴム輪接合で接続することによって、内管14を形成するようにしている。このため、内管エルボ38および第1内管ストレート40(管部品14A)を鞘管エルボ16の第1開口部24から抜き差しすることが可能であり、また、内管ソケット42および第2内管ストレート44(管部品14B)を鞘管ストレート18の屋外側の開口から抜き差しすることが可能である。
このため、基礎貫通継手10をコンクリート基礎102に埋設した後であっても、コンクリート基礎102を傷めたり、内管14を破壊したりすることなく、内管14の補修や交換を行うことが可能である。
さらに、この実施例では、内管エルボ38と第1内管ストレート40とを接着接合する作業や、内管ソケット42と第2内管ストレート44とを接着接合する作業を鞘管12の外で行って、内管エルボ38(管部品14A)と内管ソケット42(管部品14B)とをゴム輪接合により接続する作業のみを鞘管12の中で行うようにすれば、基礎100が垂直方向の厚みが大きい深基礎などであっても内管14の接続作業を簡単に行うことができる。そして、内管14の各部品どうしの接続に用いた接着剤がはみ出て鞘管12の内部に固着するなどの不具合が生じることもない。
したがって、この実施例によれば、内管14接続時の作業性を向上させることができる。
また、この実施例では、内管ソケット42を鞘管エルボ16の第2開口部28に係合させるようにしているので、内管ソケット42やこの内管ソケット42に接着接合(固定的に接続)した第2内管ストレート44の抜け出し方向や差し込み方向への動きを制限することができる。したがって、第2内管ストレート44と屋外排水管106とを接続する際などに第2内管ストレート44に引っ張り方向への外力などが作用したときにも、内管ソケット42が内管エルボ38から抜け出して接続不良が生じたり、離脱したりすることがない。すなわち、この実施例によれば、内管14の接続不良を防止することができる。
さらにまた、この実施例では、鞘管エルボ16の第1開口部24を延出させる調整管64や鞘管ストレート18、ならびに第1内管ストレート40や第2内管ストレート44に汎用の合成樹脂管を利用することが可能である。つまり、この実施例では、鞘管12が、鞘管エルボ16に対し現地で長さ調整した調整管64や鞘管ストレート18を接続することができる継管構造を有しており、内管12も、内管エルボ38に対し現地で長さ調整した第1内管ストレート40や第2内管ストレート44を接続することができる継管構造を有している。
このため、施工現場で建物のコンクリート基礎のサイズ(基礎の深さや水平方向の厚み)に応じて、鞘管12および内管14の各方向の長さを適宜調整することが可能である。具体的には、コンクリート基礎が深基礎などであれば、調整管64や第1内管ストレート40の長さ、つまり垂直方向の長さを調整することが可能であるし、たとえば外断熱付きのコンクリート基礎であって水平方向の厚みが大きい場合や、鞘管12の立ち上げ位置(コンクリート基礎100から垂直上方向に露出する位置)をコンクリート基礎100の壁面に近づけたい場合には、鞘管ストレート18や第2内管ストレート44の長さ、つまり水平方向の長さを調整することが可能である。
したがって、基礎貫通継手10をコンクリート基礎の各種寸法に対応させることができるようになり、汎用性に優れる。
なお、この実施例では、鞘管12が、それぞれ別体として成形された鞘管エルボ16と鞘管ストレート18とを組み合わせることによって形成されたが、これに限定される必要はない。鞘管エルボ16、および鞘管ストレート18を一体に成形して、鞘管12を形成するようにしてもよい。この場合には、一体的に成形された鞘管の曲り部分から第1方向(たとえば、水平方向)に延びる部分が鞘管ストレート18として利用される。
また、この実施例では、施工時にコンクリート基礎100の垂直方向の高さに合わせて、鞘管エルボ16の第1開口部24に必要に応じて調整管64を接続するようにしたが、これに限定する必要はなく、予め鞘管エルボ16の流入口48および流出口50のそれぞれに鞘管ストレートを接続したものを(つまり、鞘管エルボ16の第1開口部24にも鞘管ストレートを接続したものを)鞘管12として用いるようにしてもよい。
さらに、この実施例では、鞘管エルボ16の第2開口部28を、エルボ本体20に形成した突出部30の外面にゴム部材(シール手段)34を介して鞘管ソケット32を外嵌させることによって構成したが、これに限定される必要はない。たとえば、突出部30および鞘管ソケット32を接着接合や接合剤によって固定するようにしてもよい。この場合には、鞘管エルボ16を、鞘管ソケット32と同じように、塩化ビニルなどの合成樹脂によって成形すると好適である。また、予め突出部30および鞘管ソケット32を鞘管エルボ16に一体的に形成しておき、それを第2開口部28として利用してもよい。ただし、鞘管エルボ16のエルボ本体20に形成された突出部30に対しそれと別体として成形した鞘管ソケット32を固定するようにすると、鞘管エルボ16の肉厚を均一にし易くなるので、鞘管エルボ16をブロー成形などの成形方法によって成形することができるようになり、好適である。
そして、上記のいずれの場合においても、鞘管ソケット32の内面側に係合手段(係合溝36など)を設けるようにしてもよい。要は、第2開口部28を構成する部位のどこかに内管ソケット42を着脱可能に係合するための係合手段が具備されていればよい。
さらにまた、この実施例では、内管エルボ38と第1内管ストレート40とを、ならびに内管ソケット42と第2内管ストレート44とを接着接合するようにしたが、これに限定される必要はない。内管エルボ14および第1内管ストレート40を(管部品14Aを)一体に成形するようにしてもよいし、内管ソケット42および第2内管ストレート44を(管部品14Bを)一体に成形するようにしてもよい。
また、第1開口部24から抜き差し可能な状態で鞘管エルボ16の内部に配置することができるのであれば、内管エルボ38として、塩化ビニルなどの合成樹脂によって形成される汎用の90°エルボを利用するようにしてもよい。
さらに、この実施例では、鞘管エルボ12の第2開口部28と内管ソケット42との係合手段として、第2開口部28に係合溝36を形成し、内管ソケット42に係合突起62を形成するようにしたが、鞘管エルボ16の第2開口部28に内管ソケット42を着脱自在に係合させることができるのであれば、他の構成を採用するようにしてもよい。たとえば、係合手段として、内管ソケット42の外面に雄ネジを形成し、第2開口部28の内面に雌ネジを形成するなどして、それらを螺合させるようにしてもよい。また、バヨネット方式(或いはターンアップ方式)を係合手段として採用してもよい。
さらに、この実施例では、内管ソケット42のソケット差口54の外面にゴム輪60が設けられ、このゴム輪60によって内管ソケット42と内管エルボ38との間を止水するようにしたが、これに限定される必要はなく、内管エルボ38の流出口50の内面に形成したゴム溝にゴム輪を設け、そのゴム輪によって内管ソケット42と内管エルボ38との間を止水するようにしてもよい。
さらにまた、この実施例では、鞘管エルボ16の第1開口部24が屋内に露出して開口し、かつ鞘管ストレート18の他端が屋外に露出して開口するように鞘管12をコンクリート基礎102に配置したが、これに限定される必要はない。
図示は省略するが、鞘管エルボ16の第1開口部24(または調整管64や鞘管ストレート)が屋外に露出して開口し、かつ鞘管ストレート18の他端が屋内に露出して開口するように鞘管12をコンクリート基礎102に配置するとともに、第1内管ストレート40の他端を屋外まで延ばして屋外排水管106に接続し、かつ第2内管ストレート40の他端を屋内まで延ばして屋内排水管104に接続するようにしてもよい。
なお、上で上げた寸法の具体的な数字はいずれも単なる一例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
10 …基礎貫通継手
12 …鞘管
14 …内管
16 …鞘管エルボ
18 …鞘管ストレート
24 …第1開口部
28 …第2開口部
30 …突出部
32 …鞘管ソケット
36 …係合溝
38 …内管エルボ
40 …第1内管ストレート
42 …内管ソケット
44 …第2内管ストレート
54 …ソケット差口
56 …ソケット受口
62 …係合突起
100 …基礎貫通配管構造
102 …コンクリート基礎
104 …屋内排水管
106 …屋外排水管

Claims (8)

  1. 建物の基礎を貫通する鞘管の内部に挿通させた内管によって屋内排水管と屋外排水管とを接続する基礎貫通継手であって、
    前記鞘管は、
    一端に第1開口部を有し、かつ他端に前記第1開口部と所定角度をなす第2開口部を有する鞘管エルボ、および
    一端が前記第2開口部に接続される鞘管ストレートを備え、
    前記内管は、
    一端と他端とが所定角度をなし、かつ前記第1開口部から抜き差し可能な状態で前記鞘管エルボの内部に配置される内管エルボ、
    一端が前記内管エルボの前記一端に固定的に接続され、前記内管エルボから前記第1開口部に向けて延びる第1内管ストレート、
    前記内管エルボの前記他端にゴム輪を介して着脱自在に接続されるとともに、前記第2開口部に係合手段によって着脱自在に係合される内管ソケット、および
    一端が前記内管ソケットに固定的に接続され、前記内管ソケットから前記鞘管ストレートの他端に向けて延びる第2内管ストレートを備える、基礎貫通継手。
  2. 前記内管ソケットを前記係合手段により前記第2開口部に固定することによって、それと同時に前記内管ソケットと前記内管エルボとが前記ゴム輪によって水密的に接続される、請求項1記載の基礎貫通継手。
  3. 前記内管ソケットは、前記内管エルボの前記他端に形成された受口に挿入されるソケット差口と、前記第2内管ストレートの一端を受容するソケット受口とを有し、前記ソケット差口の外面または前記内管エルボの前記受口の内面に形成されたゴム溝に前記ゴム輪が設けられる、請求項1または2記載の基礎貫通継手。
  4. 前記係合手段は、
    前記内管ソケットの外面に設けられた係合突起、および
    前記第2開口部に設けられ、前記係合突起を着脱自在に係合する係合溝を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の基礎貫通継手。
  5. 前記第2開口部は、
    前記鞘管エルボから円筒状に突き出す突出部、および
    前記突出部の外面に水密状態で外嵌される鞘管ソケットを含み、
    前記鞘管ソケットに前記鞘管ストレートの一端が接続される、請求項1ないし4のいずれかに記載の基礎貫通継手。
  6. 鞘管によって建物の基礎を貫通し、かつ前記鞘管の内部に挿通させた内管によって屋内排水管と屋外排水管とを接続した基礎貫通配管構造であって、
    前記鞘管は、
    一端に屋内で開口する第1開口部を有し、かつ他端に前記第1開口部と所定角度をなす第2開口部を有する鞘管エルボ、および
    一端が前記第2開口部に接続され、かつ他端が屋外で開口する鞘管ストレートを備え、
    前記内管は、
    一端と他端とが所定角度をなし、かつ前記第1開口部から抜き差し可能な状態で前記鞘管エルボの内部に配置される内管エルボ、
    一端が前記内管エルボの前記一端に固定的に接続され、かつ他端が前記屋内排水管に接続される第1内管ストレート、
    前記内管エルボの前記他端にゴム輪を介して着脱自在に接続されるともに、前記第2開口部に係合手段によって着脱自在に係合される内管ソケット、および
    一端が前記内管ソケットに固定的に接続され、かつ他端が前記屋外排水管に接続される第2内管ストレートを備える、基礎貫通配管構造。
  7. 請求項6記載の基礎貫通配管構造を形成するための施工方法であって、
    (a)基礎への鞘管の設置予定位置に合わせて、鞘管ストレートの長さを設置時にその管端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整するステップ、
    (b)前記ステップ(a)で長さ調整を行った鞘管ストレートを鞘管エルボの第2開口部に接続して、前記鞘管を前記設置予定位置に設置するステップ、
    (c)鞘管内での内管ソケットの設置予定位置に合わせて、第2内管ストレートの長さを設置時にその管端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整するステップ、
    (d)内管エルボの一端に第1内管ストレートを固定的に接続するステップ、
    (e)前記ステップ(c)で長さ調整を行った第2内管ストレートを内管ソケットに固定的に接続するステップ、および
    (f)前記ステップ(d)で第1内管ストレートと接続した内管エルボを鞘管の内部に挿入するとともに、前記ステップ(e)で第2内管ストレートと接続した内管ソケットを鞘管の内部における前記設置予定位置まで挿入し、前記鞘管の内部において、前記内管ソケットを前記内管エルボの他端にゴム輪を介して着脱自在に接続するステップを含む、施工方法。
  8. (g)基礎への鞘管の設置予定位置に合わせて、鞘管エルボの第1開口部またはそこに必要に応じて接続した調整管の長さを設置時にその上端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整するステップ、および
    (h)鞘管内での内管エルボの設置予定位置に合わせて、第1内管ストレートの長さを設置時にその上端が所定長さだけ基礎から突き出すように調整するステップをさらに含む、請求項7記載の施工方法。
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