JP2015044778A - 毛成長抑制剤 - Google Patents
毛成長抑制剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015044778A JP2015044778A JP2013177687A JP2013177687A JP2015044778A JP 2015044778 A JP2015044778 A JP 2015044778A JP 2013177687 A JP2013177687 A JP 2013177687A JP 2013177687 A JP2013177687 A JP 2013177687A JP 2015044778 A JP2015044778 A JP 2015044778A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hair
- extract
- volume
- tenougon
- hair growth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Abstract
【課題】毛成長を抑制する物質の提供。
【解決手段】テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする毛成長抑制剤。
【選択図】なし
【解決手段】テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする毛成長抑制剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、毛成長抑制剤に関する。
頭髪や体毛は、生物学的には頭部、胸部、手足等の重要な器官を防護するものである。しかしながら、近年、特に手足等における体毛は、美的外観上無い方が好ましいとする傾向が高まっている。
体毛を除去する方法としては、毛抜き、シェーバー、脱毛器等を用いる機械的除去方法、脱毛剤や除毛剤を用いた化学的作用による除去方法が挙げられる。しかしながら、これらの体毛除去方法は、皮膚に対して物理的または化学的刺激を伴う場合があり、また抑毛作用という点では未だ不十分であるため、一定期間経過後には再び体毛除去処理を行わなければならない。体毛除去処理の手間の軽減化が望まれている。
シソ科タツナミソウ属に属する植物であるコガネバナ(Scutellaria baicalensis Georgi)は、オウゴン(黄岑)と呼ばれる生薬として知られている。その根は、消炎剤および解熱剤等に用いられる。また、同属植物であるScutellaria viscidula Bge.、Scutellaria amoena C. H. Wright、Scutellaria rehderiana Diels、Scutellaria ikonnikovii Juz.、Scutellaria likiangensis DielsおよびScutellaria hypericifolia Levl.等も同様な用途で使用されている。オウゴンまたはScutellaria baicalensis Georgiは、以前より育毛剤の成分として知られているが(特許文献1〜8)、一方で発毛抑制作用を有することも報告されている(特許文献9〜10)。したがって、オウゴンの発毛制御作用および毛成長制御作用には、未だ明らかでない点が多い。特に、Scutellaria baicalensis Georgi以外の種については、発毛制御作用や毛成長制御作用は知られていない。
本発明は、テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする毛成長抑制剤に関する。
本発明者らは、毛成長を抑制する物質を探索した結果、シソ科のテンオウゴンまたはその抽出物が、毛成長を抑制する効果を有し、脱毛または除毛のために有効であることを見出した。
すなわち本発明は、テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする毛成長抑制剤を提供する。
また本発明は、テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする除毛または脱毛剤を提供する。
また本発明は、テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする除毛または脱毛剤を提供する。
本発明によれば、植物由来で生体に対して安全であり、且つ毛成長抑制効果の高い脱毛剤、除毛剤、皮膚外用剤等を提供することができる。
本明細書において、「毛成長抑制」とは、毛または毛包の伸長を抑制する作用、あるいは毛径を減少させる作用を意味する。
本発明において、成長を抑制される「毛」としては、頭髪、ひげ、手足や体幹部の毛などの頭髪以外の体毛が挙げられるが、好ましくはひげおよび頭髪以外の体毛である。
本明細書において、「非治療的」とは、医療行為を含まない、すなわち人間を手術、治治療または診断する方法を含まない、より具体的には医師、または医療従事者もしくは医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療または診断を実施する方法を含まない概念である。
本明細書において、「テンオウゴン」とは、シソ科タツナミソウ属のScutellaria amoena C. H. Wrightを指す。テンオウゴンはまた、別名セイナンオウゴンとも呼ばれる。本発明において、テンオウゴンは、その任意の部位、例えば、全草、葉(葉身、葉柄等)、果実(成熟、未熟等)、種子、花(花弁、子房等)、茎、地上部、根茎、根、塊根、またはそれらの組み合わせが使用され得る。このうち好ましい部位は、根または周皮を除いた根である。本発明において、当該植物は、そのまま用いても乾燥させて用いてもよく、またはさらにそれらを切断、破砕、粉砕、搾取して用いてもよい。
上記植物の抽出物は、上述した当該植物の部位をそのままもしくは乾燥させ、またはさらに切断、破砕、粉砕した後に、抽出工程に付すことによって、得ることができる。上記植物の抽出物としては、市販されているものを利用してもよく、または常法により得られる各種溶媒抽出物、またはその希釈液、その濃縮液、その乾燥末、ペーストもしくはその活性炭処理したものであってもよい。
抽出のための溶媒には、極性溶媒、非極性溶媒のいずれをも使用することができる。溶媒の具体例としては、例えば、水;1価、2価または多価のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の鎖状または環状のエーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ヘキサン等の飽和または不飽和の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ピリジン類;ジメチルスルホキシド;アセトニトリル;二酸化炭素、超臨界二酸化炭素;油脂、ワックス、その他のオイル類;ならびにこれらの混合物が挙げられる。好適には、薬理活性および汎用性の点で、水、アルコール類およびそれらの混液が挙げられる。
上記アルコール類としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等の1価アルコール類;1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の2価アルコール類;グリセリン等の3価以上のアルコール類等が挙げられる。このうち、薬理活性および操作性の点で、1価アルコール類および2価アルコール類が好ましい。また好ましくは、上記アルコール類は、炭素数1〜10のアルコール、より好ましくは炭素数1〜4のアルコールであり得る。
上記アルコール類の好ましい例としては、メタノール、エタノール、1,3−ブチレングリコール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等が挙げられる。
上記アルコール類の水溶液におけるアルコールの濃度は、好ましくは20容量%以上、より好ましくは30容量%以上であり、そして、好ましくは99.9容量%以下、より好ましくは99.5容量%以下、さらに好ましくは95容量%以下である。または、上記アルコール類の水溶液におけるアルコールの濃度は、好ましくは20容量%以上99.9容量%以下、より好ましくは20容量%以上99.5容量%以下、さらに好ましくは30容量%以上95容量%以下である。
上記アルコール類のうち、汎用性の観点から、エタノールもしくは1,3−ブチレングリコールがより好ましい。したがって、上記植物の抽出物を調製するためのより好適な溶媒としては、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール、エタノール水溶液および1,3−ブチレングリコール水溶液が挙げられる。
上記エタノール水溶液におけるエタノール濃度は、好ましくは20容量%以上、より好ましくは30容量%以上であり、そして、好ましくは99.9容量%以下、より好ましくは99.5容量%以下、さらに好ましくは95容量%以下である。または、上記エタノール水溶液におけるエタノール濃度は、好ましくは20容量%以上99.9容量%以下、より好ましくは20容量%以上99.5容量%以下、さらに好ましくは30容量%以上95容量%以下である。
上記1,3−ブチレングリコール水溶液における1,3−ブチレングリコールの濃度は、好ましくは20容量%以上、より好ましくは30容量%以上であり、そして、好ましくは99.9容量%以下、より好ましくは99.5容量%以下、さらに好ましくは95容量%以下である。または、上記1,3−ブチレングリコール水溶液における1,3−ブチレングリコールの濃度は、好ましくは20容量%以上99.9容量%以下、より好ましくは20容量%以上99.5容量%以下、さらに好ましくは30容量%以上95容量%以下である。
抽出における溶媒の使用量としては、植物(乾燥質量換算)1gに対して1〜1000mLが好ましい。抽出条件は、十分な抽出が行える条件であれば特に限定されない。例えば、抽出時間は1分以上が好ましく、10分以上がより好ましく、他方、2ヶ月以下が好ましく、5週間以下がより好ましい。抽出温度は0℃以上が好ましく、5℃以上がより好ましく、他方、溶媒沸点以下が好ましく、90℃以下がより好ましい。通常、低温なら長時間、高温なら短時間の抽出を行う。抽出条件の例としては、15〜40℃で3日〜5週間、60〜90℃で1〜5時間等が挙げられるが、これらに限定されず、当業者によって適宜選択され得る。
上記植物の抽出物を得るための抽出手段は、特に限定されないが、例えば、固液抽出、液液抽出、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、ソックスレー抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出、攪拌等の通常の手段を用いることができる。これらの抽出手段は組み合わせてもよい。例えば、浸漬や固液抽出と液液抽出を組み合わせてもよく、または抽出時間を短縮する場合には、攪拌を伴う固液抽出をおこなってもよい。さらに、抽出物の酸化を防止するため、煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつつ、いわゆる非酸化的雰囲気下で抽出する手段を併用してもよい。
上述のようにして得られた抽出物は、そのまま用いることもできるが、さらに希釈、濃縮または凍結乾燥等し、および/または液状、粉末状もしくはペースト状に調製して用いることもできる。
上述のようにして得られたテンオウゴンまたはその抽出物には、Scutellaria viscidula Bge.、Scutellaria rehderiana Diels、Scutellaria ikonnikovii Juz.、Scutellaria likiangensis DielsおよびScutellaria hypericifolia Levl.等のテンオウゴンの同属植物またはそれらの抽出物が含まれている場合がある。したがって、本発明において、「テンオウゴン」または「テンオウゴン抽出物」は、上記テンオウゴンの同属植物またはその抽出物と組み合わせて使用されてもよい。
本発明において、テンオウゴンまたはその抽出物は、いずれかが単独で使用されてもよく、またはテンオウゴンおよびその抽出物からなる群より選択される2以上の組み合わせで使用されてもよい。本発明で使用されるテンオウゴン抽出物は、上述した各種溶媒抽出物のいずれか1つまたは2種類以上の上記溶媒抽出物の組み合わせであり得るが、好ましくはエタノール水溶液抽出物または1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物である。当該エタノール水溶液抽出物は、エタノール濃度が好ましくは20容量%以上、より好ましくは30容量%以上、そして、好ましくは99.9容量%以下、より好ましくは99.5容量%以下、さらに好ましくは95容量%以下のエタノール水溶液の抽出物であり得る。あるいは、当該エタノール水溶液抽出物は、エタノール濃度が好ましくは20容量%以上99.9容量%以下、より好ましくは20容量%以上99.5容量%以下、さらに好ましくは30容量%以上95容量%以下のエタノール水溶液の抽出物であり得る。また、当該1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物は、1,3−ブチレングリコール濃度が好ましくは20容量%以上、より好ましくは30容量%以上、そして、好ましくは99.9容量%以下、より好ましくは99.5容量%以下、さらに好ましくは95容量%以下の1,3−ブチレングリコール水溶液の抽出物であり得る。あるいは、当該1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物は、1,3−ブチレングリコール濃度が好ましくは20容量%以上99.9容量%以下、より好ましくは20容量%以上99.5容量%以下、さらに好ましくは30容量%以上95容量%以下の1,3−ブチレングリコール水溶液の抽出物であり得る。
上記テンオウゴンまたはその抽出物は、ヒトもしくは非ヒト動物、またはそれらに由来する組織、器官、細胞において、毛成長を抑制することができ、且つそれによって、除毛、脱毛等に効果を発揮することができる。例えば、上記テンオウゴンまたはその抽出物は、その毛成長抑制作用によって皮膚から毛を除去することができる。あるいは、上記テンオウゴンまたはその抽出物は、その毛成長抑制作用により、毛の本数や太さを減らして除毛や脱毛の処理を容易にしたり、または処理後の毛の成長を遅らせて除毛や脱毛の処理の持続性を高め、必要な除毛や脱毛処理の頻度を減少させたりすることができる。
したがって、一態様において、本発明は、テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする毛成長抑制剤を提供する。また本発明は、テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする除毛剤もしくは脱毛剤を提供する。
別の態様において、本発明は、毛成長抑制剤、または除毛剤もしくは脱毛剤の製造のためのテンオウゴンまたはその抽出物の使用を提供する。
一実施形態において、上記の剤は、テンオウゴンまたはその抽出物から本質的に構成され得る。
別の態様において、本発明は、毛成長抑制剤、または除毛剤もしくは脱毛剤の製造のためのテンオウゴンまたはその抽出物の使用を提供する。
一実施形態において、上記の剤は、テンオウゴンまたはその抽出物から本質的に構成され得る。
また別の態様において、本発明は、毛成長抑制のため、または除毛もしくは脱毛のためのテンオウゴンまたはその抽出物の使用を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、毛成長抑制、または除毛もしくは脱毛に使用するためのテンオウゴンまたはその抽出物を提供する。
上記使用は治療的使用であってもよいが、非治療的使用であってもよい。非治療的使用としては、美容的または審美的な目的での脱毛、除毛もしくは毛成長抑制のためのテンオウゴンまたはその抽出物の適用、およびエステティシャン、美容師、理容師、トリマー等による使用などが挙げられる。
さらに別の態様において、本発明は、毛成長抑制、または除毛もしくは脱毛に使用するためのテンオウゴンまたはその抽出物を提供する。
上記使用は治療的使用であってもよいが、非治療的使用であってもよい。非治療的使用としては、美容的または審美的な目的での脱毛、除毛もしくは毛成長抑制のためのテンオウゴンまたはその抽出物の適用、およびエステティシャン、美容師、理容師、トリマー等による使用などが挙げられる。
本発明の好ましい実施形態において、テンオウゴンまたはその抽出物は、皮膚に外用される。
テンオウゴンまたはその抽出物はまた、毛成長抑制のため、または除毛もしくは脱毛のための医薬品、医薬部外品、化粧料、または他の組成物の製造のために使用することができる。当該医薬品、医薬部外品、化粧料および組成物は、テンオウゴンまたはその抽出物を毛成長抑制のため、または除毛もしくは脱毛のための有効成分として含有する。さらに、当該医薬品、医薬部外品、化粧料および組成物は、テンオウゴンまたはその抽出物の毛成長抑制作用が失われない限り、必要に応じて薬学的にもしくは化粧料として許容される担体や添加剤、または他の有効成分、薬理成分、化粧成分等を含有していてもよい。
あるいは、テンオウゴンまたはその抽出物は、毛成長抑制成分として、任意の医薬品、医薬部外品、化粧料、または他の組成物に添加され得る。例えば、テンオウゴンまたはその抽出物を毛成長抑制成分として含有する、保湿や美白用スキンケア製品、制汗剤、デオドラント剤、ボディソープ等を製造することができる。
テンオウゴンまたはその抽出物を含む医薬品、医薬部外品、化粧料および組成物は、任意の形態に調製され得るが、好ましくは外用剤であり得る。当該外用剤は、好ましくは、毛成長抑制または除毛もしくは脱毛のための皮膚外用剤、例えば軟膏、クリーム、ローション、ゲル、フォーム、パッチ、テープ、スプレー等の形態であり得る。あるいは、当該外用剤は、毛成長抑制機能を備えた、保湿や美白用スキンケア製品、制汗剤、デオドラント剤、ボディソープ等であり得る。
上記医薬品、医薬部外品、化粧料および組成物におけるテンオウゴンまたはその抽出物の含有量は、当該抽出物の乾燥質量換算で、好ましくは0.0005質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、さらに好ましくは0.005質量%以上であり、他方、好ましくは10質量%以下、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下である。
なお別の態様において、本発明は、対象の毛成長を抑制する方法を提供する。また本発明は、対象の除毛または脱毛方法を提供する。当該方法は、当該対象に、テンオウゴンまたはその抽出物を有効量で投与することを含む。当該方法は、治療的方法であってもよいが非治療的方法であってもよい。また当該方法は、インビトロ方法であってもよい。
上記方法における対象としては、毛成長抑制が所望される動物、除毛もしくは脱毛が所望される動物が挙げられる。動物としては、好ましくはヒト、またはイヌ、ネコを含む非ヒト哺乳動物が挙げられ、より好ましくはヒトが挙げられる。あるいは、上記対象としては、動物由来の毛成長能力を有する組織、器官、細胞を挙げることができる。毛成長能力を有する組織、器官、細胞としては、培養毛包が挙げられる。
一実施形態において、上記方法は、非治療的方法であり得る。非治療的方法としては、美容的または審美的な目的で脱毛、除毛もしくは毛成長抑制を所望するヒトにテンオウゴンまたはその抽出物を適用する方法、美容的または審美的な目的での脱毛、除毛もしくは毛成長抑制が所望される非ヒト哺乳動物にテンオウゴンまたはその抽出物を適用する方法、エステティシャン、美容師、理容師、トリマー等により、上記対象にテンオウゴンまたはその抽出物を適用する方法などが挙げられる。
上記方法における投与の有効量は、対象の毛成長の抑制を達成できる量であり得る。好ましくは、有効量とは、投与群の毛包伸長を、未投与群の95%以下、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下に低下させることができる量であり得る。また好ましくは、有効量とは、投与群の毛径を、未投与群の95%以下、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下に低下させることができる量であり得る。
投与の有効量は、対象の種、体重、性別、年齢、状態またはその他の要因に従って変動し得る。投与の用量、経路、間隔は、当業者によって適宜決定され得る。好ましい投与経路は、皮膚への外用投与である。用量の目安は、成人(60kg)の場合、テンオウゴン抽出物の乾燥物換算で、1日当たり、好ましくは0.001mg以上、より好ましくは0.005mg以上であり、他方、好ましくは100mg以下、より好ましくは50mg以下である。例えば、テンオウゴン抽出物を、乾燥物換算で0.001〜100mg/日、好ましくは0.005〜50mg/日の用量で、1日に1回、2回または3回以上、毛成長を抑制したい部位の皮膚に投与することが好ましい。
本発明の例示的実施形態として、さらに以下の組成物、製造方法、用途あるいは方法を本明細書に開示する。但し、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
<1>テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする毛成長抑制剤。
<2>毛成長抑制剤としての、テンオウゴンまたはその抽出物の使用。
<3>毛成長抑制剤の製造のための、テンオウゴンまたはその抽出物の使用。
<4>テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする脱毛及び又は除毛剤。
<5>除毛剤または脱毛剤としての、テンオウゴンまたはその抽出物の使用。
<6>除毛剤または脱毛剤の製造のための、テンオウゴンまたはその抽出物の使用。
<7>毛成長抑制に使用するための、テンオウゴンまたはその抽出物。
<8>除毛または脱毛に使用するための、テンオウゴンまたはその抽出物。
<9>テンオウゴンまたはその抽出物を適用することを含む毛成長抑制方法。
<10>テンオウゴンまたはその抽出物を適用することを含む除毛または脱毛方法。
<11>上記<2>または<5>において、上記使用は、好ましくは、美容的または審美的な目的での脱毛、除毛もしくは毛成長抑制のための非治療的な使用である。
<12>上記<9>または<10>において、上記方法は、好ましくは、美容的または審美的な目的での脱毛、除毛もしくは毛成長抑制のための非治療的な方法である。
<13>上記<11>または<12>において、上記テンオウゴンまたはその抽出物は、好ましくはエステティシャン、美容師、理容師、トリマー等により対象動物の毛成長を抑制したい部位の皮膚に適用されて、当該部位の毛成長を抑制する。
<14>上記<1>〜<13>において、上記テンオウゴンは、好ましくはテンオウゴンの根または周皮を除いた根である。
<15>上記<1>〜<13>において、上記テンオウゴンまたはその抽出物は、好ましくはテンオウゴンの抽出物である。
<16>上記<15>において、上記テンオウゴンの抽出物は、好ましくはテンオウゴンの根または周皮を除いた根の抽出物である。
<17>上記<1>〜<16>において、上記テンオウゴン抽出物は、好ましくはテンオウゴンのエタノール水溶液抽出物または1,3−ブチレングリコール水溶液抽出物である。
<18>上記<17>において、上記エタノール水溶液中のエタノール濃度は、好ましくは20容量%以上、より好ましくは30容量%以上であり、そして、好ましくは99.9容量%以下、より好ましくは99.5容量%以下、さらに好ましくは95容量%以下である。
<19>上記<17>において、上記エタノール水溶液中のエタノール濃度は、好ましくは20容量%以上99.9容量%以下、より好ましくは20容量%以上99.5容量%以下、さらに好ましくは30容量%以上95容量%以下である。
<20>上記<17>において、上記1,3−ブチレングリコール水溶液中の1,3−ブチレングリコール濃度は、好ましくは20容量%以上、より好ましくは30容量%以上であり、そして、好ましくは99.9容量%以下、より好ましくは99.5容量%以下、さらに好ましくは95容量%以下である。
<21>上記<17>において、上記1,3−ブチレングリコール水溶液中の1,3−ブチレングリコール濃度は、好ましくは20容量%以上99.9容量%以下、より好ましくは20容量%以上99.5容量%以下、さらに好ましくは30容量%以上95容量%以下である。
<22>上記<1>〜<21>において、上記毛はひげおよび頭髪以外の体毛である。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
実施例1 ヒト毛包器官培養系での試験物質の抑毛作用評価
(1)テンオウゴン抽出物の調製
中国雲南省産テンオウゴン(Scutellaria amoena C. H. Wright)の乾燥根25gに50%エタノール水溶液250mLを加え、室温で10日間浸漬した。これをろ過し、テンオウゴン抽出液を得た。このテンオウゴン抽出液を濃縮したところ、その固形分は4.3gであった。この固形物を50%エタノールにて希釈し、1wt%の溶液とした。
(1)テンオウゴン抽出物の調製
中国雲南省産テンオウゴン(Scutellaria amoena C. H. Wright)の乾燥根25gに50%エタノール水溶液250mLを加え、室温で10日間浸漬した。これをろ過し、テンオウゴン抽出液を得た。このテンオウゴン抽出液を濃縮したところ、その固形分は4.3gであった。この固形物を50%エタノールにて希釈し、1wt%の溶液とした。
(2)器官培養毛包への添加
ヒト毛包は実体顕微鏡下でメス及びピンセットを用いて単離し、William’s E培地(1vol% ペニシリン/ストレプトマイシン、10ng/mL ヒドロコーチゾン(SIGMA)、2mM L−グルタミン、10μg/mL インスリン含有)中で37℃、5%CO2下で浮遊培養(24wellプレート)を行った。試験物質としては(1)で調製したテンオウゴン抽出物(最終濃度0.01%(w/v))を用い、対照として同量の50%エタノール溶液を用いた(溶媒コントロール)。試験物質および対照の添加は、毛包単離当日(Day0)に行い、培地交換は1〜2日おきに行った。
Day0から1〜2日おきに実体顕微鏡下でCCDカメラを用いて毛包を写真撮影し、写真から画像解析ソフトウェアにより毛の長さを測定した。測定値からDay0での測定値を差し引いた値を、毛包の伸長量として算出した。
ヒト毛包は実体顕微鏡下でメス及びピンセットを用いて単離し、William’s E培地(1vol% ペニシリン/ストレプトマイシン、10ng/mL ヒドロコーチゾン(SIGMA)、2mM L−グルタミン、10μg/mL インスリン含有)中で37℃、5%CO2下で浮遊培養(24wellプレート)を行った。試験物質としては(1)で調製したテンオウゴン抽出物(最終濃度0.01%(w/v))を用い、対照として同量の50%エタノール溶液を用いた(溶媒コントロール)。試験物質および対照の添加は、毛包単離当日(Day0)に行い、培地交換は1〜2日おきに行った。
Day0から1〜2日おきに実体顕微鏡下でCCDカメラを用いて毛包を写真撮影し、写真から画像解析ソフトウェアにより毛の長さを測定した。測定値からDay0での測定値を差し引いた値を、毛包の伸長量として算出した。
結果を図1に示す。溶媒コントロール群では、培養時間の経過とともに毛包の伸長(毛成長)が観察された一方、テンオウゴン添加群では、毛包の伸長が有意に抑制された(non−paired t−test vs.溶媒コントロール)。また、このテンオウゴン抽出物による毛包伸長抑制効果は、コガネバナ(Scutellaria baicalensis Georgi)抽出物と比較して顕著に高かった。
Claims (2)
- テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする毛成長抑制剤。
- テンオウゴンまたはその抽出物を有効成分とする除毛または脱毛剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013177687A JP2015044778A (ja) | 2013-08-29 | 2013-08-29 | 毛成長抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013177687A JP2015044778A (ja) | 2013-08-29 | 2013-08-29 | 毛成長抑制剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015044778A true JP2015044778A (ja) | 2015-03-12 |
Family
ID=52670645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013177687A Pending JP2015044778A (ja) | 2013-08-29 | 2013-08-29 | 毛成長抑制剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015044778A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000191459A (ja) * | 1998-12-25 | 2000-07-11 | Lion Corp | 発毛抑制剤及び化粧料 |
JP2001288095A (ja) * | 2000-04-07 | 2001-10-16 | Ain:Kk | 体毛の発毛抑制剤 |
JP2005534675A (ja) * | 2002-06-24 | 2005-11-17 | ファイザー・プロダクツ・インク | ベンズイミダゾール化合物およびそのエストロゲン作動薬/拮抗薬としての使用 |
JP2013067606A (ja) * | 2011-09-08 | 2013-04-18 | Kao Corp | エストロゲン受容体β活性化剤 |
-
2013
- 2013-08-29 JP JP2013177687A patent/JP2015044778A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000191459A (ja) * | 1998-12-25 | 2000-07-11 | Lion Corp | 発毛抑制剤及び化粧料 |
JP2001288095A (ja) * | 2000-04-07 | 2001-10-16 | Ain:Kk | 体毛の発毛抑制剤 |
JP2005534675A (ja) * | 2002-06-24 | 2005-11-17 | ファイザー・プロダクツ・インク | ベンズイミダゾール化合物およびそのエストロゲン作動薬/拮抗薬としての使用 |
JP2013067606A (ja) * | 2011-09-08 | 2013-04-18 | Kao Corp | エストロゲン受容体β活性化剤 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
奥田拓男編, 天然薬物事典, JPN6017020905, 15 April 1986 (1986-04-15), pages 第61頁 * |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4918202B2 (ja) | 皮膚組成物 | |
JP6977233B2 (ja) | 頭部用組成物 | |
JP4229305B2 (ja) | 育毛剤組成物 | |
JPH10139639A (ja) | 発毛抑制剤 | |
WO2015005554A1 (ko) | 발모 및 육모 촉진용 조성물 | |
JP6338107B2 (ja) | 皮膚バリア機能改善剤、細胞間接着構造の形成促進剤、タイトジャンクション形成促進剤及びtrpv4遺伝子の発現亢進剤 | |
JP4213836B2 (ja) | 育毛剤組成物 | |
JP2002332240A (ja) | 育毛剤組成物 | |
JP2010222273A (ja) | 養毛剤組成物 | |
JP5259127B2 (ja) | ツツジ科エリカ属植物由来成分を少なくとも含む外皮系組織用組成物 | |
JP6185743B2 (ja) | 毛成長抑制剤 | |
JP2002284648A (ja) | 育毛剤組成物 | |
JP2015044778A (ja) | 毛成長抑制剤 | |
JP6180170B2 (ja) | 毛成長抑制剤 | |
JP5537352B2 (ja) | 毛成長抑制剤 | |
JP2011219462A (ja) | 葛花抽出物を含有する化粧用または医薬用組成物 | |
JP5658575B2 (ja) | 毛成長抑制剤 | |
JP2004323468A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP6175216B2 (ja) | 関節炎の予防・治療剤 | |
JP6774706B2 (ja) | 毛成長抑制剤 | |
JP4321955B2 (ja) | 育毛剤組成物 | |
KR102531790B1 (ko) | 천문동 추출물을 유효성분으로 포함하는 피부 재생 또는 상처 치료용 조성물 | |
JP6655296B2 (ja) | 発毛または育毛促進剤 | |
JP5903241B2 (ja) | 毛成長抑制剤 | |
KR101065609B1 (ko) | 체모 성장 억제제 화장료 조성물 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160613 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170321 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170613 |