JP2015044215A - シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法 - Google Patents

シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015044215A
JP2015044215A JP2013176399A JP2013176399A JP2015044215A JP 2015044215 A JP2015044215 A JP 2015044215A JP 2013176399 A JP2013176399 A JP 2013176399A JP 2013176399 A JP2013176399 A JP 2013176399A JP 2015044215 A JP2015044215 A JP 2015044215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
spot welding
energization
outer periphery
post
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013176399A
Other languages
English (en)
Inventor
村上 俊夫
Toshio Murakami
俊夫 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2013176399A priority Critical patent/JP2015044215A/ja
Publication of JP2015044215A publication Critical patent/JP2015044215A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Resistance Welding (AREA)

Abstract

【課題】複雑な制御を必要とせず、容易かつ確実にチリの発生を防止することで、スポット溶接時の適正電流範囲を拡大でき、その結果スポット溶接継手の強度をさらに向上しうるシリーズまたはインダイレクトスポット溶接方法を提供する。
【解決手段】2枚以上重ねた鋼板の重ね合わせ部の片面から当接して重ね合わせ部に電流を流す電極1と、電極1の先端外周からの距離が5mm以内で、電極1の先端外周の全周囲の20%以上の領域[a1+a2+a3]において重ね合わせ部を加圧するとともに、電極1の先端外周の全周囲のうち加圧しない領域[b1,b2,b3]が、連続して電極1の先端外周の全周囲の20%以下となる加圧部材2と、を備えたスポット溶接装置を用いて、重ね合わせ部を電極1にて100N以上の荷重で挟み込むとともに、加圧部材2にて電極1の周りを電極1による荷重の5〜1000%の荷重で加圧しておき、溶接電流を通電し、必要により、さらに所定の条件で後通電処理を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法に関し、詳しくは、2枚以上重ねた鋼板の片面側から、離れた位置に一対の電極を押し当てて通電する。または、1個の電極を押し当てて裏面側の鋼板と導通させて通電することにより鋼板を接合する片面スポット溶接方法に関する。
スポット溶接のうち、従来主として用いられてきたダイレクトスポット溶接は、一般に2枚以上の金属板を重ねたのち、その重ね合わせ部の両面から一対の電極で挟み込み、電流を流してその抵抗発熱により金属板の接合界面を溶融させて接合するものであるが、両側から電極で挟み込むには空間的な制約があるため、最近では、片面から電極を押し当ててスポット溶接することができる、シリーズスポット溶接やインダイレクトスポット溶接が採用されるようになってきた。
ここで、スポット溶接では、電極を金属板に押し付ける加圧力、電流値、通電時間が主要な3つの制御因子である。
このうち、電流値は特に重要な因子である。電流値が低すぎると、溶融して形成されるナゲットの径が小さく、接合強度が不足する。一方、電流値が高すぎると、チリが発生しナゲット径は大きくなるが、継手強度がばらつくため好ましくない。このため、ナゲット径が確保できる電流値から、チリが発生し始める電流値までが、スポット溶接の適正電流範囲となる。この適正電流範囲を広げることができるとスポット溶接が容易となる。
しかしながら、片面スポット溶接では、電極を一方向のみから押し当てて加圧する方式であるため、ダイレクトスポット溶接のように十分な加圧力が得られず、また、離れた位置間での通電であるため、重ね合わせ部で電流の流れが不均一になりやすく、適正電流範囲が狭く、十分な継手強度が得られない場合があった。このため、シリーズスポット溶接やインダイレクトスポット溶接の継手強度を向上させるために、従来種々の提案がなされている。
[従来技術1]
特許文献1には、円錐状の先端を備え、その先端の角度が大きく、かつ、円錐先端に直径1.5〜3.0mmの平坦部を備えた抵抗溶接電極を用いることで、平坦部に電流を集中させることにより初期の電流密度を高めて早期に加熱軟化させて金属板表面に電極をなじませつつ、先端角を大きくしたことで通電後に円錐面を押し当てられるようにすることにより、クラックやバリ、板隙の発生を防止できるとしたシリーズスポット溶接用の電極が開示されている。
[従来技術2]
特許文献2には、矩形波の電流でピーク値を均一とし、単位時間に流れる電流を平均化するとともに、溶接電流の通電を時間的に分割して間に無通電時間を設けることで、圧痕の小さな径の大きく溶けこみの深いナゲットを形成することができ、従来不可能であった、比較的薄い板材同士の溶接が可能になるインダイレクトスポット溶接方法が開示されている。
[従来技術3]
特許文献3〜7には、通電してから溶接が完了するまでの間に、電流と加圧力のいずれか、または、双方を変化させることで、碁石状のナゲット形成を実現させるスポット溶接方法が開示されている。
[従来技術4]
特許文献8には、鋼板の間に絶縁性を有する粘稠な物質を介在させることで、電極で押し込んだ領域だけ鋼板同士が接触し導通できるようにし、安定してナゲットを確保することができるインダイレクトスポット溶接方法が、特許文献9には、溶接部のみ導電できるように他の部分を絶縁することで、安定してナゲットを確保することができるインダイレクトスポット溶接方法が、それぞれ開示されている。
上記従来技術1〜4はそれぞれ、溶接部の健全性を高めるための方策であり、継手強度の向上には有効であるが、スポット溶接時のチリ発生を防止する効果が十分でなく、適正電流範囲の拡大、すなわち、スポット溶接の安定条件の拡大には効果が小さい。
特開2006−198676号公報 特開平2−274384号公報 特開2009−241136号公報 特開2011−194459号公報 特開2010−194609号公報 特開2012−35278号公報 特開2012−91203号公報 特開2012−157888号公報 特開2011−50977号公報
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、複雑な制御を必要とすることなく、容易かつ確実にチリの発生を防止することにより、シリーズスポット溶接やインダイレクトスポット溶接時の適正電流範囲を拡大することができ、その結果スポット溶接継手の強度をさらに向上しうるスポット溶接方法を提供することにある。
本発明の第1発明に係るシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法は、2枚以上重ねた鋼板の重ね合わせ部を片面側から電極を押し当てて溶接電流を通電して接合するシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法であって、前記重ね合わせ部の片側の面から該重ね合わせ部に加圧しながら通電する電極と、該電極の先端外周からの距離が2mm以内で、該電極の先端外周の全周囲の20%以上の領域において前記重ね合わせ部を加圧するとともに、該電極の先端外周の全周囲のうち加圧しない領域が、連続して該電極の先端外周の全周囲の20%以下(0%を含む)となる加圧部材と、を備えたスポット溶接装置を用いて、前記重ね合わせ部を、前記電極にて片面側から100N以上の荷重で押さえ込むとともに、前記外周加圧部にて、前記電極の周りを前記電極による荷重の5〜1000%の荷重で加圧しておく電極外周加圧工程と、前記電極から前記重ね合わせ部に溶接通電を施す本通電工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第2発明に係るシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法は、2枚以上重ねた鋼板の重ね合わせ部を片面側から電極を押し当てて溶接電流を通電して接合するシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法であって、前記重ね合わせ部の片側の面から該重ね合わせ部に加圧しながら通電する電極と、該電極の先端外周からの距離が2mm以内で、該電極の先端外周の全周囲の20%以上の領域において前記重ね合わせ部を加圧するとともに、該電極の先端外周の全周囲のうち加圧しない領域が、連続して該電極の先端外周の全周囲の20%以下(0%を含む)となる加圧部材と、を備えたスポット溶接装置を用いて、前記重ね合わせ部を、前記電極にて片面側から100N以上の荷重で押さえ込むとともに、前記外周加圧部にて、前記電極の周りを前記電極による荷重の5〜1000%の荷重で加圧しておく電極外周加圧工程と、前記電極から前記重ね合わせ部に溶接通電を施す本通電工程と、その直後に、下記式(1)を満たす通電待機時間を置く通電待機工程、ならびにそれに引き続き下記式(2)および式(3)を満たすように前記電極から前記重ね合わせ部に後通電する後通電工程の組み合わせを、下記式(4)を満たすようにN回(ただし、Nは1〜5)繰り返してスポット溶接継手の強度を向上させる後処理工程と、を備えたことを特徴とする。
0≦WT≦200 ・・・式(1)
0.20×WC≦PC≦0.90×WC ・・・式(2)
10≦PT≦200 ・・・式(3)
TT=Σ(WT+PT)≦500 ・・・式(4)
ただし、i:1〜Nの整数、WC:溶接電流(kA)、WT:i回目の通電待機時間(ms)、PC:i回目の後通電電流(kA)、PT:i回目の後通電時間、TT:後処理合計時間をそれぞれ示す。
本発明によれば、電極による加圧に加えて、電極とは別の加圧部材で電極の外周近傍の一定領域を所定の荷重で加圧した状態にて本通電することで、本通電中に、溶融部が金属板の間から飛び出すのを阻止することにより中チリの発生を防止すると同時に、電極周囲から冷却することにより表チリの発生を防止することができ、その結果、スポット溶接の適正電流範囲を拡大することが可能となり、適正電流範囲内でナゲット径の大きい溶接継手を得ることによって、シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接において、スポット溶接継手の強度を向上させることができるようになった。
また、上記の本通電までの工程に加えて、さらに後通電を施すことで、後通電により本通電後の急冷を緩和する、あるいは、本通電後に急冷されたとしてもその後に焼戻しすることによって、ナゲット部の延性を高めることにより、シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接においても、スポット溶接継手の強度をさらに向上させることができるようになった。
本発明に用いるスポット溶接装置の一実施形態に係る電極および加圧部材の概略構成を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 本発明に用いるスポット溶接装置の別の実施形態に係る電極および加圧部材の概略構成を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)におけるAA線矢視図である。 実施例で用いた試験装置の概略構成を示す部分縦断面図である。
上記課題を解決するため、本発明者らは、まず、チリ発生のメカニズムについて検討を行った。すなわち、チリの種類には、重ね合わせた鋼板間から発生する「中チリ」と、鋼板の表面から発生する「表チリ」とがある。このうち、「中チリ」は、2枚以上重ねた鋼板の重ね合わせ部を電極で押さえ込んで通電した際に、溶融領域が大きくなりすぎるとその体積膨張により重ね合わせ部の鋼板同士の間隔(以下、「板間」という。)が広がり、溶融物の一部がその板間から外に飛び出すことで発生する。一方、「表チリ」は、鋼板の表面(重ね合わせ面でない面)まで溶融領域が広がることで発生する。
したがって、本発明者らは、電極で加圧しつつ通電することで形成される溶融領域の周囲を加圧することで、溶融物の一部が板間から飛び出すのを阻止することにより中チリの発生を防止することができ、一方、電極周囲から冷却することで、電極周囲の鋼板表面まで溶融領域が広がることを阻止することにより表チリの発生を防止することができるのではないかと考えた。
そして、上記溶融物の板間からの飛び出し阻止および鋼板表面までの溶融領域の拡大阻止という2種類の相異なる作用を同時に奏させるためには、具体的には、電極外周面のごく近傍に電極とは別に加圧部材を設けておき、電極により鋼板の重ね合わせ部を加圧しつつ通電する際に、加圧部材で電極周りの重ね合わせ部を加圧することで実現できると考えた。
ところが、電極周りの重ね合わせ部を加圧部材で加圧すると、その電極周囲からの冷却作用により、電極周囲の鋼板表面まで溶融領域が広がることを阻止することで表チリの発生を防止できる一方、電極自体も水冷構造により冷却されているので、通電終了後に、上記水冷された電極による冷却作用と、上記電極周囲からの加圧部材による冷却作用とが合わさって過度に急冷され、ナゲット部が硬化しすぎて、溶接継手の強度が低下するおそれがある。
そこで、本通電後に後通電を行うことで、冷却速度を緩和する、あるいは、本通電後に急冷されたとしてもその後に焼戻しすることにより、ナゲット部の延性を高めることができ、溶接継手の強度を確保できると考えた。
そこで、後記[実施例]にて説明する実証試験を行った結果、確証が得られたので、さらに検討を加え、本発明を完成するに至った。
本発明の第1発明に係るシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法は、2枚以上重ねた鋼板の重ね合わせ部を片面側から電極を押し当てて溶接電流を通電して接合するシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法であって、前記重ね合わせ部の片側の面から該重ね合わせ部に加圧しながら通電する電極と、該電極の先端外周からの距離が2mm以内で、該電極の先端外周の全周囲の20%以上の領域において前記重ね合わせ部を加圧するとともに、該電極の先端外周の全周囲のうち加圧しない領域が、連続して該電極の先端外周の全周囲の20%以下(0%を含む)となる加圧部材と、を備えたスポット溶接装置を用いて、前記重ね合わせ部を、前記電極にて片面側から100N以上の荷重で押さえ込むとともに、前記外周加圧部にて、前記電極の周りを前記電極による荷重の5〜1000%の荷重で加圧しておく電極外周加圧工程と、前記電極から前記重ね合わせ部に溶接通電を施す本通電工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第2発明に係るシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法は、2枚以上重ねた鋼板の重ね合わせ部を片面側から電極を押し当てて溶接電流を通電して接合するシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法であって、前記重ね合わせ部の片側の面から該重ね合わせ部に加圧しながら通電する電極と、該電極の先端外周からの距離が2mm以内で、該電極の先端外周の全周囲の20%以上の領域において前記重ね合わせ部を加圧するとともに、該電極の先端外周の全周囲のうち加圧しない領域が、連続して該電極の先端外周の全周囲の20%以下(0%を含む)となる加圧部材と、を備えたスポット溶接装置を用いて、前記重ね合わせ部を、前記電極にて片面側から100N以上の荷重で押さえ込むとともに、前記外周加圧部にて、前記電極の周りを前記電極による荷重の5〜1000%の荷重で加圧しておく電極外周加圧工程と、前記電極から前記重ね合わせ部に溶接通電を施す本通電工程と、その直後に、下記式(1)を満たす通電待機時間を置く通電待機工程、ならびにそれに引き続き下記式(2)および式(3)を満たすように前記電極から前記重ね合わせ部に後通電する後通電工程の組み合わせを、下記式(4)を満たすようにN回(ただし、Nは1〜5)繰り返してスポット溶接継手の強度を向上させる後処理工程と、を備えたことを特徴とする。
0≦WT≦200 ・・・式(1)
0.20×WC≦PC≦0.90×WC ・・・式(2)
10≦PT≦200 ・・・式(3)
TT=Σ(WT+PT)≦500 ・・・式(4)
ただし、i:1〜Nの整数、WC:溶接電流(kA)、WT:i回目の通電待機時間(ms)、PC:i回目の後通電電流(kA)、PT:i回目の後通電時間、TT:後処理合計時間をそれぞれ示す。
以下、本発明について図面を参照しつつさらに詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
まず、上記第1発明に係る実施形態について説明する。
(スポット溶接装置の構成)
図1に、本発明に係るスポット溶接装置の一実施形態に係る電極および加圧部材の概略構成を示す。ここに、符号1は電極を示し、先端の直径Dの円柱状である先端平滑型電極を例示している。また、符号2は加圧部材を示し、中心角a1、a2、a3で厚みtの扇形断面を有する瓦状の部材3枚からなる例を示している。この3枚の加圧部材2は、平面視で、電極1の先端外周から距離cだけ間を空けるとともに、電極1の中心軸廻りに中心角b1、b2、b3ずつ間隔を置いて、電極1の周囲を取り囲むように配置されている。
[電極]
まず、電極1は、2枚以上重ねた鋼板の重ね合わせ部の片面側(本例では上面側)から当接して該重ね合わせ部に電流を流すものである。電極1の形状としては、DR型、先端平滑型など、スポット溶接で一般的に用いられる電極形状を用いることができる。また、電極1の材料としては、純銅、クロム銅、アルミナ分散銅など、スポット溶接で一般的に用いられる電極材料を用いることができる。なお、本発明のスポット溶接方法で接合される、2枚以上重ねた鋼板としては、その種類について特に限定する必要がなく、DP鋼板、TRIP鋼板、熱間プレス鋼板等、いずれの種類の鋼板であってもよい。また、鋼板の板厚についても、特に限定する必要はないが、スポット溶接に適した0.3〜3.0mmの範囲のものが推奨される。引張強度については、900〜1850MPaの範囲の高強度鋼板に対して特に強度向上効果が大きい。また、鋼板の表面に施されるめっきの種類についても、Zn系のものであれば、特に限定するものではなく、例えば、Zn、Zn−Fe、Zn−Ni、Zn−Al、Sn−Zn等いずれのものでもよい。また、めっき付与の方法についても、電気めっき、溶融めっき、合金化溶融めっき等いずれの方法でもよい。また、同種同板厚同士の組み合わせに限定されるものではなく、同種異板厚、異種同板厚、異種異板厚のいずれの組み合わせであってもよい。
[加圧部材]
つぎに、加圧部材2は、電極1の先端外周からの距離cが5mm以内で、該電極1の先端外周の全周囲の20%以上の領域〔a1+a2+a3〕において前記重ね合わせ部を加圧するとともに、該電極1の先端外周の全周囲のうち加圧しない領域〔b1,b2,b3〕が、連続して該電極1の先端外周の全周囲の20%以下(0%を含む)となるように構成する。
<電極1の先端外周からの距離cが5mm以内を加圧>
加圧部材2を電極1に可能な限り近接して配置し、通電中において電極1の先端外周のごく近傍を加圧部材2により冷却することで、溶融領域が金属板の表面まで拡がることを阻止し、表チリの発生を防止するためである。このような効果を有効に発揮させるためには、距離cを5mm以内とする。加圧部材2の材料としては、通電時の高温状態における耐荷重強度を必要とするため、電極1と同様の純銅、クロム銅の他、チタン、窒化アルミニウム、窒化シリコンなどが挙げられる。なお、加圧部材2は電極1の先端外周と接する状態(すなわち、距離c=0mm)としてもよいが、その場合には、加圧部材2を介して金属板に電流が流れないように、加圧部材2自体をセラミックスなどの絶縁材料で製作するか、電極1と接する側の加圧部材2表面に絶縁材料を被覆するなどの方策が必要となる。
<該電極1の先端外周の全周囲の20%以上の領域〔a1+a2+a3〕を加圧>
電極周囲のできるだけ広い領域を加圧することで、電極1周囲を押さえ付けて中チリの発生を防止すると同時に、電極1周囲を冷却して表チリの発生を防止するためである。図1に示すように、加圧領域を分割して、加圧部材2を複数個(本例では3個)設けてもよいが、上記効果を有効に発揮させるためには、加圧領域の合計A〔=a1+a2+a3〕を全周囲(中心角で360°)の20%以上(中心角で72°以上)とする必要がある。もちろん、加圧領域を全周囲の100%とするのが、チリ発生の防止の観点からは最も好ましい。この場合、加圧部材2は、円周方向に切れ目のない、円環状断面を有する円筒状の部材1つだけで構成されることとなる。
<該電極1の先端外周の全周囲のうち加圧しない領域B〔=b1,b2,b3のうち最大のもの〕が、連続して該電極1の先端外周の全周囲の20%以下(0%を含む)となるように構成>
また、図1に示すように、加圧領域を分割して、加圧部材2を複数個(本例では3個)設ける場合には、加圧しない連続領域、すなわち、b1,b2,b3のうち最大のものが、全周囲の20%以下(中心角で72°以下)となるようにすることで、重ね合わせた金属板同士の隙間の拡大を抑制して板間からの溶融物の飛び散りを阻止するためである。
<加圧部材2の厚みt>
加圧部材2の厚みtは、通電時の高温状態における荷重に耐えるように、該加圧部材2の材料の種類や荷重の大きさに応じて0.1〜2.0mmの範囲で適宜設定すればよい。
なお、この加圧部材2については、新たな機構として、既存のスポット溶接機に付加して用いてもよい。また、図2に例示するように、従来の電極に代えて、電極1と加圧部材2とを一体化した構造のもの(外周部加圧機能付き電極)を既存のスポット溶接機に取り付けて用いてもよい。ここに、図2に例示する加圧部材2は、その先端部がAlNなどの非導電性皮膜4で絶縁されているとともに、その後端部がバネなどの弾性部材5を介して電極1に摺動可能に取り付けられており、そのバネ定数を変化させることで、電極1と加圧部材2との加圧力の比率を調整できるように構成されている。
(スポット溶接条件)
[電極外周加圧工程]
前記電極1にて100N以上の荷重Fで押さえ込むとともに、前記加圧部材2にて前記電極1の周りを前記電極1による荷重Fの5〜1000%の荷重Fで加圧しておく。
スポット溶接後に十分な継手強度が得られるように、電極1による荷重Fは100N以上とする。そして、加圧部材2によるFは、中チリの発生を防止するため、前記電極1による荷重Fの5%以上とする。加圧部材2による荷重Fは、中チリ発生防止の観点からは大きければ大きいほど好ましいが、その上限は、スポット溶接機の設備能力で制約され、荷重Fの1000%とした。
[本通電工程]
前記電極1から前記重ね合わせ部に溶接通電を施す。溶接電流WC(単位:kW)および本通電時間(単位:ms)は、接合する鋼板の材質・厚さなどに応じて、チリが発生しない範囲でナゲット径が確保できるように適宜設定すればよい。
〔第2実施形態〕
つぎに、上記第2発明に係る実施形態について説明する。
上記第1実施形態においては本通電だけを行う(すなわち、後通電を付与しない)場合について例示したが、本実施形態では、本通電の後にさらに後通電を付与する場合について例示する。なお、スポット溶接装置の構成および本通電工程までは、上記実施形態1と共通であるので説明を省略し、以下、後処理工程(「通電待機工程+後通電工程」の1回または複数回繰り返しの工程)についてのみ説明を行う。
[後処理工程]
上記本通電工程の終了直後に、下記式(1)を満たす通電待機時間を置く通電待機工程、ならびにそれに引き続き下記式(2)および式(3)を満たすように前記電極から前記重ね合わせ部に後通電する後通電工程の組み合わせを、下記式(4)を満たすようにN回(ただし、Nは1〜5)繰り返してスポット溶接継手の強度を向上させる。
0≦WT≦200 ・・・式(1)
0.20×WC≦PC≦0.90×WC ・・・式(2)
10≦PT≦200 ・・・式(3)
TT=Σ(WT+PT)≦500 ・・・式(4)
ただし、i:1〜Nの整数、WC:溶接電流(kA)、WT:i回目の通電待機時間(ms)、PC:i回目の後通電電流(kA)、PT:i回目の後通電時間、TT:後処理合計時間をそれぞれ示す。
このように、後通電を1回でまとめて付与するか、または複数回に分けて繰り返し行うことで、冷却速度をよりきめ細かく制御できるとともに、焼入れ・焼戻し効果がより確実に得られるようになり、スポット溶接継手の強度をさらに向上させることができる。ただし、繰り返しの回数Nを多くしすぎると1回あたりのスポット溶接の時間が長くなりすぎ、溶接作業全体の生産性が低下するので、その上限は5回とした。また、本通電後の後処理の時間が長くなりすぎると、同じくスポット溶接の時間が長くなりすぎて溶接作業全体の生産性が低下するので、後処理合計時間TTの上限は500msとした。
なお、上記式(1)、式(2)および式(3)における数値限定の理由は、以下に説明するとおりである。
[通電待機工程]
上記本通電工程の終了直後、および、各後通電工程の終了直後に、下記式(1)を満たす通電待機時間WTi(単位:ms)を置く。
0≦WT≦200 ・・・式(1)
ただし、i:1〜Nの整数を示す。
ここに、WT=0は、通電待機時間を設けずに、本通電終了ののち、または前回の後通電終了ののち、直ちに今回の後通電を行うことを意味する。通電待機時間が短くても、あるいは、通電待機時間を設けなくても、急速冷却に対する緩和作用が得られるので、通電待機時間WTの下限は0msとした。ただし、1点あたりのスポット溶接にかける時間を長くしすぎることは溶接作業全体の生産性低下に繋がるため、通電待機時間WTの上限は200msとした。
[後通電工程]
上記通電待機工程に引き続き下記式(2)および式(3)を満たすように前記電極から前記重ね合わせ部に後通電してスポット溶接継手の強度を向上させる。
0.20×WC≦PC≦0.90×WC ・・・式(2)
10≦PT≦200 ・・・式(3)
ただし、i:1〜Nの整数、PC:後通電電流(kA)、PT:後通電時間をそれぞれ示す。
後通電電流が低すぎると加熱が不足し急冷緩和作用や焼戻し作用が十分に発揮されなくなり、一方、後通電電流が高すぎるとナゲット部が再溶融したり逆変態したりして、その後、再度急速冷却されることでナゲット部が脆くなり、いずれの場合も後通電の効果が得られなくなる。したがって、後通電電流PCは、溶接電流WCの20〜90%の範囲とした。
また、後通電時間が短すぎると加熱が不足し急冷緩和作用や焼戻し作用が十分に発揮されなくなり、一方、後通電時間が長すぎるとナゲット部が再溶融したり逆変態したりして、その後、再度急速冷却されることでナゲット部が脆くなり、いずれの場合も後通電の効果が得られなくなる。したがって、後通電時間PTは、10〜200msの範囲とした。
本発明に係るスポット溶接方法の適用性について確証するため、インダイレクトスポット溶接機を用いて以下の模擬実験を行った。
図3に実験装置の概略を示す。接合対象の鋼板3,3としては、板厚1.2mmの1470MPa級の熱間プレス鋼板を2枚重ねしたものを用いた。電極1としては、ベース条件として用いた、電極形状がCR型(先端ラジアス径D=7mm)で、電極材料がクロム銅製のものを例示した。そして、加圧部材2としては、その荷重調整機能を模擬するため、以下の構成を採用した。すなわち、2枚の厚鋼板21a,21bのうち、上方の厚鋼板21aについては、中央部に電極1の先端ラジアスが通過する、円錐台状の電極通過孔22を設け、その電極通過孔22の周囲に厚みtで、電極1の先端ラジアスの外周から距離cだけ間を空けた位置に平面視で円環状または複数の扇形の突起23aを溶接して設けた。一方、下方の厚鋼板21bについては、下方からの加圧を行わない状況を再現するため、電極1の軸心を中心とする直径3Dの広穴23bを設けた。さらに、厚鋼板21a,21bの各々に、厚鋼板21aでは電極通過孔22(厚鋼板21bでは広穴23b)から四方離れた位置にそれぞれボルト穴24を設けておき、2枚の厚鋼板21a,21bの対向するボルト穴24,24にボルト25を貫通させてナット26で締結したものを用いた。
そして、上述の図3に示す実験装置を使用し、電極1による荷重Fはスポット溶接機の加圧力調整機能を用いて設定した。また、加圧部材2による荷重Fは、ボルト25とナット26の締結力をトルクメータで測定しながら調整することで設定した。
そして、電極1の形状および材料、加圧部材2(突起23a)の材料、電極1からの距離c、加圧領域の範囲(中心角)Aおよび加圧しない連続領域の最大範囲(中心角)B、ならびに、電極1による荷重Fおよび加圧部材2による荷重Fのそれぞれを種々変更した各条件下にて、溶接電流を低電流側から順次増加させてスポット溶接を行い、チリが発生し始める限界電流(以下、「チリ限界流量」ともいう。)を求めた。
つぎに、上記各条件下にて、溶接電流WC、通電待機時間WT、後通電電流PC(またはPC)、後通電時間PT(またはPT)、「通電待機+後通電」の繰り返し回数N等を種々変更して溶接継手を作製し、JIS Z3136に基づき、せん断引張試験を行い、継手強度を測定した。なお、本通電時間は、全ての試験において60ms一定とした。
なお、溶接電流WCについては、試験3を除いて、いずれもチリ限界電流に設定したが、試験3では意図的にチリ限界電流を超える溶接電流を用いた。このため、試験3ではチリが発生したが、溶接継手の断面観察によってそのチリの種類を特定した。
下記表1〜3に試験条件を、表4に測定結果をそれぞれ示す。
これらの表において、試験No.1〜3および26は、加圧部材を設けずに後通電も行わないで、電極による荷重のみをそれぞれ3000Nおよび4000Nと変えた、標準条件(それぞれ標準条件1および2)のスポット溶接である。また、試験No.4〜25は、電極と加圧部材による合計荷重が、上記試験No.1の電極による荷重と等しい加圧条件で行った試験であり、試験No.27,28は、電極と加圧部材による合計荷重が、上記試験No.26の電極による荷重と等しい加圧条件で行った試験である。そして、表4には、上記標準条件1または2と同一の合計荷重で実施された各試験で得られたせん断継手強度が、その標準条件1または2のせん断継手強度を基準として、何%上昇したかを併記し、これをスポット溶接継手の強度向上効果の評価指標とした。そして、20%以上の強度上昇効果が得られた試験条件を合格と判定し、40%以上の強度上昇効果が得られた試験条件をより好ましい例とした。
表1、4に示すとおり、試験4,5,7,9,12〜16は、本発明の第1発明の要件を全て満たす発明例である。いずれの発明例も、チリ限界電流は7.5kA以上に達しており、試験No.1(標準条件1)のチリ限界電流(6.0kA)よりも大幅に上昇していることがわかる。また、いずれの発明例も、せん断継手強度は合格基準を満たしており、スポット溶接継手の強度が試験No.1(標準条件1)に比べ大幅に向上していることがわかる。
また、表3、4に示すとおり、試験27も、本発明の第1発明(後通電なし)の要件を全て満たす発明例である。この発明例は、チリ限界電流が10.0kAに達しており、試験26(標準条件2)のチリ限界電流(7.5kA)よりも大幅に上昇していることがわかる。また、この発明例は、せん断継手強度も合格基準を満たしており、スポット溶接継手の強度が試験26(標準条件2)に比べ大幅に向上していることがわかる。
また、表2、4に示すとおり、試験No.17〜20,22〜25は、本発明の第2発明(後通電あり)の要件を全て満たす発明例である。これらの発明例は、チリ限界電流が8.0kAに達しており、試験No.1(標準条件1)のチリ限界電流(6.0kA)よりも大幅に上昇していることがわかる。また、これらの発明例は、せん断継手強度も合格基準を満たしており、スポット溶接継手の強度が試験No.1(標準条件1)に比べ大幅に向上していることがわかる。
また、表3、4に示すとおり、試験No.28も、本発明の第2発明(後通電あり)の要件を全て満たす発明例である。この発明例は、チリ限界電流が10.0kAに達しており、試験No.26(標準条件2)のチリ限界電流(7.5kA)よりも大幅に上昇していることがわかる。また、これらの発明例は、せん断継手強度も合格基準を満たしており、スポット溶接継手の強度が試験6(標準条件2)に比べ大幅に向上していることがわかる。
これに対して、試験No.6,8,10,11は、本発明の第1発明(後通電なし)の要件のいずれかを満たさない比較例であり、試験No.2,3,21は、本発明の第2発明(後通電あり)の要件のいずれかを満たさない比較例である。
まず、試験No.2では、加圧部材を設けずに、溶接電流をチリ限界電流と等しくしたうえで後通電を行ったが、加圧部材による電極外周部の加圧を行っていないため、チリ限界電流は標準状態1と同じく低く、溶接電流を十分に高くできなかったため、せん断継手強度の向上効果が不足した。
そこで、試験No.3では、同じく加圧部材を設けずに、溶接電流をチリ限界電流を超えて高くしたうえで後通電を行ったが、本通電時に中チリが発生してしまったため、やはりせん断継手強度の向上効果が不足した。
一方、試験No.6では、加圧部材を設けて電極外周部を加圧しつつ、本通電を行ったが、加圧部材による荷重を大きくしすぎたため、チリ限界電流を標準条件1からあまり高めることができず、溶接電流を十分に高くできなかったことにより、やはりせん断継手強度の向上効果が不足した。
一方、試験No.8では、加圧部材を設けて電極外周部を加圧しつつ、本通電を行ったが、電極先端外周から加圧部材までの距離cが離れすぎていたため、チリ限界電流を標準条件1より高めることができず、溶接電流を十分に高くできなかったことにより、やはりせん断継手強度の向上効果が不足した。
一方、試験No.10では、加圧部材を設けて電極外周部を加圧しつつ、本通電を行ったが、加圧部材による合計加圧領域が不足していたため、チリ限界電流を標準条件1より高めることができず、溶接電流を十分に高くできなかったことにより、やはりせん断継手強度の向上効果が不足した。
一方、試験No.11では、加圧部材を設けて電極外周部を加圧しつつ、本通電を行ったが、加圧部材での最大連続無加圧領域が大きすぎたため、チリ限界電流を標準条件1より高めることができず、溶接電流を十分に高くできなかったことにより、やはりせん断継手強度の向上効果が不足した。
一方、試験No.21では、加圧部材を設けて電極外周部を加圧しつつ、本通電さらには後通電を行ったが、後通電電流を高くしすぎたため、ナゲット部が再溶融したり逆変態したりして、その後、再度急速冷却されることでナゲット部が脆くなり、やはりせん断継手強度の向上効果が不足した。
以上の結果より明らかなように、本発明に係るシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法を適用することで、複雑な制御を必要とすることなく、容易かつ確実にチリの発生を防止することにより、チリ限界電流が大幅に上昇し、スポット溶接の適正電流範囲を拡大でき、その結果スポット溶接継手の強度が大幅に向上することが確認された。
1…電極
2…加圧部材
3…鋼板
4…非導電性皮膜
5…弾性部材
21a,21b…厚鋼板
22…電極通過孔
23a…突起
23b…広穴
24…ボルト穴
25…ボルト
26…ナット

Claims (2)

  1. 2枚以上重ねた鋼板の重ね合わせ部を片面側から電極を押し当てて溶接電流を通電して接合するシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法であって、
    前記重ね合わせ部の片側の面から該重ね合わせ部に加圧しながら通電する電極と、
    該電極の先端外周からの距離が2mm以内で、該電極の先端外周の全周囲の20%以上の領域において前記重ね合わせ部を加圧するとともに、該電極の先端外周の全周囲のうち加圧しない領域が、連続して該電極の先端外周の全周囲の20%以下(0%を含む)となる加圧部材と、
    を備えたスポット溶接装置を用いて、
    前記重ね合わせ部を、前記電極にて片面側から100N以上の荷重で押さえ込むとともに、前記外周加圧部にて、前記電極の周りを前記電極による荷重の5〜1000%の荷重で加圧しておく電極外周加圧工程と、
    前記電極から前記重ね合わせ部に溶接通電を施す本通電工程と、
    を備えたことを特徴とするシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法。
  2. 2枚以上重ねた鋼板の重ね合わせ部を片面側から電極を押し当てて溶接電流を通電して接合するシリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法であって、
    前記重ね合わせ部の片側の面から該重ね合わせ部に加圧しながら通電する電極と、
    該電極の先端外周からの距離が2mm以内で、該電極の先端外周の全周囲の20%以上の領域において前記重ね合わせ部を加圧するとともに、該電極の先端外周の全周囲のうち加圧しない領域が、連続して該電極の先端外周の全周囲の20%以下(0%を含む)となる加圧部材と、
    を備えたスポット溶接装置を用いて、
    前記重ね合わせ部を、前記電極にて片面側から100N以上の荷重で押さえ込むとともに、前記外周加圧部にて、前記電極の周りを前記電極による荷重の5〜1000%の荷重で加圧しておく電極外周加圧工程と、
    前記電極から前記重ね合わせ部に溶接通電を施す本通電工程と、
    その直後に、下記式(1)を満たす通電待機時間を置く通電待機工程、ならびにそれに引き続き下記式(2)および式(3)を満たすように前記電極から前記重ね合わせ部に後通電する後通電工程の組み合わせを、下記式(4)を満たすようにN回(ただし、Nは1〜5)繰り返してスポット溶接継手の強度を向上させる後処理工程と、
    を備えたことを特徴とするスポット溶接方法。
    0≦WT≦200 ・・・式(1)
    0.20×WC≦PC≦0.90×WC ・・・式(2)
    10≦PT≦200 ・・・式(3)
    TT=Σ(WT+PT)≦500 ・・・式(4)
    ただし、i:1〜Nの整数、WC:溶接電流(kA)、WT:i回目の通電待機時間(ms)、PC:i回目の後通電電流(kA)、PT:i回目の後通電時間、TT:後処理合計時間をそれぞれ示す。
JP2013176399A 2013-08-28 2013-08-28 シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法 Pending JP2015044215A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013176399A JP2015044215A (ja) 2013-08-28 2013-08-28 シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013176399A JP2015044215A (ja) 2013-08-28 2013-08-28 シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015044215A true JP2015044215A (ja) 2015-03-12

Family

ID=52670219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013176399A Pending JP2015044215A (ja) 2013-08-28 2013-08-28 シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015044215A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07178563A (ja) * 1993-12-24 1995-07-18 Nippon Steel Corp 圧接を併用したスポット溶接による接合方法および接合構造体
JPH08168886A (ja) * 1994-12-20 1996-07-02 Hitachi Ltd インダイレクト式抵抗スポット溶接装置
US20090208772A1 (en) * 2008-02-19 2009-08-20 Gm Global Technology Operations, Inc. Method of welding three metal sheets and apparatus with three stacked metal sheets
JP2009241086A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Nippon Steel Corp 高強度鋼板のスポット溶接方法
JP2010247215A (ja) * 2009-04-20 2010-11-04 Sumitomo Metal Ind Ltd 高張力鋼板の抵抗溶接方法
JP2012011398A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Daihatsu Motor Co Ltd 抵抗溶接方法
JP2013158776A (ja) * 2012-02-01 2013-08-19 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp インダイレクトスポット溶接方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07178563A (ja) * 1993-12-24 1995-07-18 Nippon Steel Corp 圧接を併用したスポット溶接による接合方法および接合構造体
JPH08168886A (ja) * 1994-12-20 1996-07-02 Hitachi Ltd インダイレクト式抵抗スポット溶接装置
US20090208772A1 (en) * 2008-02-19 2009-08-20 Gm Global Technology Operations, Inc. Method of welding three metal sheets and apparatus with three stacked metal sheets
JP2009241086A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Nippon Steel Corp 高強度鋼板のスポット溶接方法
JP2010247215A (ja) * 2009-04-20 2010-11-04 Sumitomo Metal Ind Ltd 高張力鋼板の抵抗溶接方法
JP2012011398A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Daihatsu Motor Co Ltd 抵抗溶接方法
JP2013158776A (ja) * 2012-02-01 2013-08-19 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp インダイレクトスポット溶接方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106583899B (zh) 用于具有相邻钢工件和铝工件的工件层叠的多阶段电阻点焊方法
KR101979558B1 (ko) 저항 스폿 용접 방법
JP5713147B2 (ja) 重ね合せ溶接部材、自動車用部品、重ね合せ部の溶接方法、及び、重ね合せ溶接部材の製造方法
JP5960655B2 (ja) スポット・レーザ複合溶接継手
KR102010195B1 (ko) 저항 스폿 용접 방법
KR101974298B1 (ko) 저항 스폿 용접 방법
KR101738225B1 (ko) 스폿 용접 방법
JP2010172946A (ja) 高強度薄鋼板の抵抗スポット溶接方法
CN110461528B (zh) 电阻点焊接头的制造方法
JP6958765B1 (ja) 抵抗スポット溶接方法および抵抗スポット溶接継手の製造方法
JPWO2017002975A1 (ja) 機械的接合装置及び機械的接合方法
WO2019035367A1 (ja) 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法
JP2009241136A (ja) 高張力鋼板のシリーズスポットまたはインダイレクトスポット溶接法
WO2017033455A1 (ja) 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法
CN110475642B (zh) 电阻点焊接头的制造方法
JP6160581B2 (ja) 抵抗スポット溶接方法
JP6175041B2 (ja) スポット溶接方法
JP2015044215A (ja) シリーズスポット溶接またはインダイレクトスポット溶接方法
KR101957628B1 (ko) 기계적 접합 장치 및 기계적 접합 방법
JP7131634B2 (ja) 鋼部材の製造方法
KR20190076261A (ko) 스폿 용접 방법
JP2017140633A (ja) スポット溶接方法
JP2014024119A (ja) 抵抗スポット溶接方法
JP2024000009A (ja) 抵抗溶接システム、及び抵抗溶接継手の製造方法
JP2022141468A (ja) 抵抗スポット溶接方法、溶接部材の製造方法、及び抵抗スポット溶接装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150901

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160614

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160713

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161213