JP2015043759A - 栄養補給及び水分補給用冷菓 - Google Patents

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Abstract

【課題】栄養補給をしつつ、水分や電解質等の補給やコントロールが可能な食品を提供することにある。【解決手段】栄養補給用冷菓と水分補給用冷菓とが一つに同梱されている冷菓である。なお、前記栄養補給用冷菓と前記水分補給用冷菓とは、別体となっていても良く、一体となっていても良い。また、前記栄養補給用冷菓と前記水分補給用冷菓とが別体となっている場合、それぞれが個別に包装されていても良い。前記栄養補給用冷菓は、好ましくは、たんぱく質、脂質、炭水化物を含有し、カロリーが160Kcal/100mL以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、経口から栄養素等を補給するための冷菓に関する。
近年、高齢化に伴い、日常の食生活で不足しがちな栄養素を補給するための健康栄養食品が注目されており、これまでに種々の栄養補給食品が提案され市販されている。これらの食品では、必要な栄養素が摂取されると共に、食味が良好で食べやすいものとして提供されることが重要である。特に栄養素の中でも、たんぱく、脂質、炭水化物に加え、ビタミン、ミネラル、微量元素を補強する場合には、これらのもつ特有の味により食品が不自然な食味のものとなりやすい。
また、病院や施設ではハーフ食に少量高カロリーの栄養補給食品(いわゆる濃厚流動食)をプラスして不足する栄養素、エネルギー補おうとするが、どうしても、たんぱく、脂質、炭水化物由来の甘さやくどさにより、実際は、全て完食できないケースが多い。したがって、上記栄養素を補給するための食品では、必要量を補強する一方、食品の食味や食べる楽しみを損なわないことが必要である。
一方、アメリカで高齢者の栄養不足について行われたアンケート調査の結果では、65歳以上のアメリカ人2000人に対しておやつを食べているかどうかを尋ねたところ、85%の人達が「はい」と回答し、おやつをまったく食べていない高齢者の1日のカロリー摂取が1466カロリーだったのに対して、おやつを食べている高齢者のカロリー摂取は1718カロリーであることが明らかになった。また、おやつの摂取回数は平均2.5回であり、おやつだけでカロリー摂取は150カロリー達することが明らかになっている。この結果から、おやつは、高齢者の摂取カロリーを、無理なく向上させることが出来る有効な手段と考えられる。
さらに、楽しみながら、好んで食べられるデザートに関するランキング調査結果においては、1997年から2012年まで毎年1位にアイスクリームが選ばれているということが明らかになっている(一般社団法人 日本アイスクリーム協会調査報告)。
一部の病院や施設においては、食事が摂れない、濃厚流動食が受け入れられない場合、少しでもカロリーを摂取するために、アイスクリームやシャーベット等を活用していることが日本静脈経腸栄養学会等でも報告されている。
また、一般的にも味覚の感受性は食品の温度によって変化し、冷菓では、低温であるが故に味覚感受性が低下し、甘さやくどさを比較的感じづらくなるということも分かってきている。
このような要請から、シャーベットやアイスクリームなどの冷菓に栄養素を補給する試みもなされている。例えば、ビタミンを含む栄養補給用冷菓であり、食生活で不足しがちなビタミン類を食味を損なわずに補えることができるビタミンを含む栄養補給用冷菓が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載の冷菓では、ビタミン類のみの補給となっており、に必要なカロリーを補うことが出来ない。特に、経口摂取による食事の摂取量が十分ではないため栄養素が不足しがちな状況でありながら、腸が機能している高齢者や病者等は、少量の食料摂取で必要なカロリーを補う必要がある。
また、近年、脱水のリスクが懸念されている。特に、高齢者は、加齢に伴う細胞内水分量の減少(細胞数が減少し、特に筋肉、皮下組織などにおける備蓄水分量の減少が生じる)、代謝水の産生低下(利尿薬等の影響も含む)、水分摂取量の減少、腎臓におけるNa保持能の低下等により、成人よりも比較的脱水症を引き起こしやすい状況に陥っている。また、猛暑下では、皮膚温と環境温との差が縮まり、身体活動によって熱産生量が増加するため、熱放散反応として皮膚血管の拡張と発汗が生じる。猛暑下では大量の発汗が蒸発せずに流れ落ちるため、熱放散を伴わない無効な発汗となり、より脱水のリスクが増加する。
特許第3118432号公報
しかしながら、特許文献1に記載の冷菓では、ビタミン類のみの補給となっており、に必要なカロリーを補うことが出来ない。特に、経口摂取による食事の摂取量が十分ではないため栄養素が不足しがちな状況でありながら、腸が機能している高齢者や病者等は、少量の食料摂取で必要なカロリーを補う必要がある。
また、近年、脱水のリスクが懸念されている。特に、高齢者は、加齢に伴う細胞内水分量の減少(細胞数が減少し、特に筋肉、皮下組織などにおける備蓄水分量の減少が生じる)、代謝水の産生低下(利尿薬等の影響も含む)、水分摂取量の減少、腎臓におけるNa保持能の低下等により、成人よりも比較的脱水症を引き起こしやすい状況に陥っている。また、猛暑下では、皮膚温と環境温との差が縮まり、身体活動によって熱産生量が増加するため、熱放散反応として皮膚血管の拡張と発汗が生じる。猛暑下では大量の発汗が蒸発せずに流れ落ちるため、熱放散を伴わない無効な発汗となり、より脱水のリスクが増加する。
そのため、栄養補給をしつつ、水分や電解質等の補給やコントロールが可能な食品が望まれている。
上記課題は以下の本発明により解決される。
(1)本発明は、栄養補給用冷菓と水分補給用冷菓とが一つに同梱されている冷菓である。
(2)本発明は、前記水分補給用冷菓には電解質が含まれる上記(1)に記載の冷菓である。
(3)本発明は、前記栄養補給用冷菓と前記水分補給用冷菓とが別体となっている上記(1)または(2)に記載の冷菓である。
(4)本発明は、前記栄養補給用冷菓と前記水分補給用冷菓とが個別に包装されている上記(3)に記載の冷菓である。
(5)本発明は、前記栄養補給用冷菓と前記水分補給用冷菓とが一体となっている上記(1)または(2)に記載の冷菓である。
(6)本発明は、前記栄養補給用冷菓が、たんぱく質、脂質、炭水化物を含有し、カロリーが160Kcal/100mL以上であることを特徴とする上記(1)から(5)のいずれかに記載の冷菓である。
(7)本発明は、前記水分補給用冷菓が、100mL当たりたんぱく質を0〜5gおよび炭水化物を0〜30g含むカロリーが120kcal/100mL以下の冷菓であって、100mL当たり、30〜160mgのナトリウム、10〜160mgのカリウム、1〜150mgのカルシウムおよび1〜100mgのマグネシウムの少なくとも一つを含有することを特徴とする上記(1)から(6)のいずれかに記載の冷菓である。
本発明の冷菓は、アイスクリームやシャーベット等の冷菓に日常生活で不足しがちなビタミン、ミネラル、微量元素等及びカロリーを補うことで、無理なく食べる楽しみを持ちながら確実に栄養素及びカロリーを摂取することが出来き、さらには、脱水症等の防止のために水分や電解質等の補給やコントロールが出来る。
以下に、本発明の冷菓について、更に詳述する。本発明において冷菓とは、アイスクリームやシャーベット、氷菓等が含まれるものである。
その形態としては、栄養補給用冷菓と水分補給用冷菓とが一つの包装体に収納されていれば特に限定されないが、(A)別個独立した栄養補給用冷菓と水分補給用冷菓とが一つの箱や袋に同梱されているものや、(B)栄養補給用冷菓と水分補給用冷菓とが接合し一体となったものが一つの箱や袋に同梱されているものなどがあげられる。
また、(A)の場合、それぞれ別々に包装されていない別個独立した栄養補給用冷菓と水分補給用冷菓とを一つの箱や袋に同梱したものや、それぞれ別々に包装されている別個独立した栄養補給用冷菓と水分補給用冷菓とを一つの箱や袋に同梱したものなどがあげられる。なお、包装あるいは同梱されている栄養補給用冷菓及び水分補給用冷菓は、それぞれが単数の場合のみならず、互いに複数、あるいは一方が複数で他方が単数の場合などもありえる。
また、(B)の場合、栄養補給用冷菓からなる部分と水分補給用冷菓からなる部分とを二色成形によって一体としたものや、栄養補給用冷菓と水分補給用冷菓とを棒で串刺しに一体としたものなどが挙げられる。なお、この一体となった冷菓は、単数のみならず、複数を同梱したものもあげられ、この場合、それぞれを別個に包装したものであっても良い。なお、一体となっている栄養補給用冷菓及び水分補給用冷菓は、それぞれが単数の場合のみならず、互いに複数、あるいは一方が複数で他方が単数の場合などもありえる。
本発明の冷菓は、栄養補給用冷菓の量と水分補給用冷菓の量とは、適時選択することができる。
本発明の冷菓は、その栄養補給用冷菓としては、市販のホームランバー(登録商標)(協同乳業)などや、それに近いものや、後述する栄養補給用冷菓があげられる。
本発明の冷菓は、その水分補給用冷菓としては、市販のガリガリ君(登録商標)(赤城乳業)などや、それに近いものや、後述する水分補給用冷菓があげられる。
以下、本発明の栄養補給用冷菓について説明する。
本発明の栄養補給用冷菓は、栄養補給及カロリー補給を目的として栄養素を含むものである。カロリーは、160Kcal/100mL以上、好ましくは180〜220Kcal/100mL、より好ましくは190〜220Kcal/100mL含まれるものである。
栄養素としては、たんぱく質、脂質、炭水化物を含み、さらに、ビタミン、ミネラル、微量元素および機能成分からなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
冷菓の栄養素の合計量は、10〜65質量%であることが好ましく、45〜60質量%であることがより好ましい。以下、各栄養源について説明する。
(たんぱく質)
たんぱく質としては、特に制限されず、乳、乳製品(乳脂肪分、無脂乳固形分)、植物性たんぱく質や動物性タンパク質などの公知のものが用いられうる。なお、本発明において、たんぱく質とは、アミノ酸やペプチドも含む概念である。
乳については、生乳を原料に、加熱殺菌、均質化などの処理を行ったものを用いる。その製法や成分、原料乳によって限定されるものではない。種類別牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、低温殺菌牛乳、ロングライフミルク、成分無調整乳、乳飲料、ノンホモジナイズド(ノンパスチャライズド)ミルク、牛乳、ジャージー乳、羊乳、山羊(やぎ)乳、馬乳等が挙げられる。
乳製品については、生乳、クリーム、バター、バターオイル、チーズ、部分脱脂乳、全脂粉乳、濃縮乳、練乳、脱脂濃縮乳、脱脂乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、発酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料、全粉乳、バターミルク、脱脂大豆粉乳、脱脂大豆乳等から選ばれる1種または2種以上の組み合わせを含むものである。また、必要に応じて、例えば脱塩処理してミネラル分を除去してなるものなどの成分調整されたものであってもよい。
本発明で使用する動物性タンパク質としては、卵(卵黄のみも含む)、肉類、魚介類、牛乳等に含まれるたんぱく質が挙げられる。これらのうち、牛乳を原料とする、カゼイン、カゼイネート、乳清、トータルミルクプロテイン(TMP)、ミルクプロテインコンセントレート(MPC)、ホエイプロテインコンセントレート(WPC)、ホエイプロテインアイソレート(WPI)、加水分解ホエイペプチド(WPH)、大豆を原料とする大豆タンパク質を用いることがより好ましい。TMP、MPC、WPCやWPI、大豆たんぱく等は市販されているものを用いてもよく、市販品としては、MPC80(日本新薬株式会社製)、MPC80LR(日本新薬株式会社製)、カゼインマグネシウムS(日本新薬株式会社製)、カゼインカリウムS(日本新薬株式会社製)、カゼインナトリウムCW(日本新薬株式会社製)、エンラクトHG(日本新薬株式会社製)、エンラクトCC(日本新薬株式会社製)、PROGEL800(日本新薬株式会社製)、ラクトクリスタル(日本新薬株式会社製)、WPI18855(Fonterra社製)、WPI18822(Fonterra社製)、WPI1895(Fonterra社製)、WPC392(Fonterra社製)、WPC80(Fonterra社製)、WPC7009(Fonterra社製)、WPC164(Fonterra社製)、WPC162(Fonterra社製)、WPC132(Fonterra社製)、WPC472(Fonterra社製)、プロリーナ900(不二製油株式会社製)、プロリーナ700(不二製油株式会社製)、プロリーナ800(不二製油株式会社製)、ニューフジプロ3000(不二製油株式会社製)、ニューフジプロ1700N(不二製油株式会社製)等が挙げられる。
アミノ酸としては、バリン、ロイシン、イソロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン等の必須アミノ酸、およびグリシン、アラニン、セリン、システイン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、チロシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン等の非必須アミノ酸が挙げられる。これらの他、4−ヒドロキシプロリン、5−ヒドロキシリジン、γ−カルボキシグルタミン酸、O−ホスホセリン、O−ホスホチロシン、N−アセチルセリン、Nω−メチルアルギニン、ピログルタミン酸、M−ホルミルメチオニン等の修飾アミノ酸;オルニチン、シトルリン、γ−アミノ酪酸(GABA)、チロキシン、S−アデニルメチオニン等の特殊アミノ酸も包含されうる。また、前記アミノ酸は、それぞれ立体異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー)であっても、位置異性体であってもよく、これらの混合物であってもよい。さらに、前記アミノ酸は、無機酸塩(塩酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩等)、生体内で加水分解可能なエステル体(メチルエステル等)の形態であってもよい。
ペプチドとしては、上記アミノ酸の2以上がペプチド結合(アミド結合)を介して重合したものが用いられうる。当該ペプチドは、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド(アミノ酸が約10個程度のもの)、ポリペプチド(アミノ酸が数十〜数百個のもの)のいずれであってもよい。なお、一部のオリゴペプチド、例えば、ラクトトリペプチド、カゼインドデカペプチド、バリルチロシン含有サーデンペプチド等は降圧作用等の保健機能を有するものである。
なお、上述のアミノ酸、ペプチド、たんぱく質、乳、乳製品(乳脂肪分、無脂乳固形分)は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。冷菓中のたんぱく質の含有量は、適用する対象者に必要な栄養量やカロリー等によって適宜調節されうるが、冷菓100mL当たり0.5〜15gを含む。好ましくは2〜10g、より好ましくは3〜8gを含む。
(脂質)
脂質としては、ヒトが摂取可能なものであれば特に制限されず、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、植物油、動物性油脂、魚油等が挙げられる。
飽和脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等が挙げられる。
不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、アラキドン酸、α−リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。なお、EPAやDHAについては、血中コレステロール上昇抑制作用、中性脂肪上昇抑制作用等の保健機能を有しうる。
植物油としては、ココナッツオイル、コーン油、綿実油、オリーブオイル、パーム油、パーム核油、ピーナッツ油、菜種油、サフラワー油(紅花油)、ごま油、大豆油、ヒマワリ油、アーモンド油、カシュー油、ヘーゼルナッツ油、マカダミアナッツ油、モンゴンゴ油、ペカン油、松の実油、ピスタチオ油、クルミ油、ヒョウタン実油、バッファローカボチャ油、カボチャ実油、スイカ実油、アマランサスオイル、あんず油、リンゴ油、アルガンオイル、アボカド油、ババスオイル、モリンガ油、ボルネオ脂、ケープ栗油、ココアバター、キャロブオイル、コフネヤシ油、コリアンダー種油、ディカ油、アマニ油、グレープシードオイル、ヘンプオイル、カポック実油、ラッレマンチアオイル、マルーラ油、メドウフォーム油、カラシ油、ナツメグバター、オクラ油、パパイヤ油、シソ油、ペクイ油、松の実油、ケシ油、プルーン油、キヌア油、ニガー種子油、こめ油、Royle油、サッチャインチオイル、ツバキ油、アザミ油、トマト油、コムギ油、エゴマ油、サンフラワー油、胚芽油、ヤシ油、落花生油等が挙げられる。
動物性油脂としては、ラード(豚脂)、ヘット(牛脂)等が挙げられる。
魚油としては、サバ、サケ、ブリ、イワシ、サンマ等の魚油が挙げられる。
上述の脂質は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。また、たんぱく質として加える乳、乳製品、卵(卵黄)等から由来するものを含むものであっても良い。
冷菓中の脂質の含有量は、適用する対象者に必要なカロリーや栄養素等や、目的とする硬さ等によって適宜調節されうるが、冷菓100mL当たり1〜15gを含む。好ましくは2〜12g、より好ましくは2〜11gを含む。
(炭水化物)
炭水化物としては、生体に吸収されてカロリー源になるものであれば特に制限はなく、例えば、単糖、二糖、および多糖が挙げられる。単糖の具体例としては、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ガラクトース等が挙げられる。二糖の具体例としては、スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)、マルトース(麦芽糖)、イソマルトース、トレハロース等が挙げられる。多糖の具体例としては、デンプン(アミロース、アミロペクチン)、デキストリン等が挙げられる。これらのうち、デキストリンを用いることが好ましい。
デキストリンは、数個のα−グルコースがグリコシド結合によって重合した物質の総称であり、デンプンを加水分解して得ることができる。デキストリンは、小腸内での分解速度が遅く吸収が緩やかであることから、急激な血糖上昇を防止しうる。また、デキストリンを用いることにより、半固形化栄養剤の浸透圧を低減することができ、浸透圧性の下痢を予防しうる。デキストリンとしては、α−グルコースの重合度が高い高分子デキストリン、およびα−グルコースの重合度が低い低分子デキストリンのいずれを用いてもよいが、より浸透圧を低減可能な高分子デキストリンを用いることが好ましい。なお、低分子デキストリンは、マルトデキストリンとも呼ばれ、通常、3〜5個のα−グルコースが重合したものである。
デキストリンは、自ら調製しても、市販品を用いてもよい。デキストリンを調製する場合には、公知のデンプン、例えば、トウモロコシ、ワキシーコーン、小麦、米、ワキシーライス、ワキシーミロ、豆(ソラマメ、緑豆、小豆等)、馬鈴薯、甘藷、タピオカ等に含有されるデンプンを、公知の方法により加水分解することで調製することができる。一方、市販されたデキストリンとしては、TK−16(松谷化学工業株式会社製)、サンデック♯300(三和澱粉工業株式会社製)サンデック♯250(三和澱粉工業株式会社製)、サンデック♯150(三和澱粉工業株式会社製)等が挙げられ、好適に使用することができる。
上述の炭水化物は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。また、たんぱく質として加える乳、乳製品、卵(卵黄)等から由来するものを含むものであっても良い。
冷菓中の炭水化物の含有量は、適用する対象者に必要なカロリーによって適宜調節されうるが、冷菓100mL当たり10〜30gを含む。好ましくは12〜27g、より好ましくは14〜26gを含む。
(ビタミン)
ビタミンとしては、特に制限されず、各種ビタミンがあげられるが、特に、ビタミンB1及びビタミンCの少なくとも一方を含むことが好ましい。
ビタミンB1(チアミン)は、補酵素機能を持ち炭水化物代謝には不可欠なビタミンである。補酵素とは、酵素の活性や働きを促進するために必要な物質で、「触媒分子」または「ヘルパー分子」と呼ばれ、体内で蛋白質を活性化させる何千もの工程に関わる物質である。多くのビタミン、ミネラルは体内でこの補酵素として働いている。 チアミン補酵素、チアミンピロリン酸塩は、グルコースをエネルギーへ変換する際に働く重要なキーファクターである。また、神経伝達物質の伝導、そして、人間に有益な好気性菌の活性を高める役割を果たしている。一般的には加齢とともに吸収能力が低下すると言われており、知アミンには記憶力や学習能力を向上させる働きがあることから、子どもの成長期には必要なビタミンであると同時に高齢者の痴呆症予防に有効である可能性が示唆されている。
ビタミンB1が欠乏すると、食欲減退・便秘・精神錯乱・心臓肥大・吐き気・神経過敏症 ・慢性疲労・心拍数増加・胃腸の機能低下・筋肉のひきつり ・喫煙・飲酒・砂糖の過剰摂取はビタミンB1を低下させることが知られており、必要不可欠のビタミンである。
ビタミンC(L-アスコルビン酸) は、抗壊血病因子として発見されさた水溶性ビタミンであり、ほとんどの動物は、ブドウ糖を基にしてウロン酸サイクルからビタミンCを体内で合成することができるが、ヒトやモルモット等では生合成に必要なL-グロノ-γ-ラクトン酸化酵素が欠損しているため、体内でビタミンCを合成することができない。そのため、野菜や果物など食物からビタミンCを摂取しなくてはならず、不足すると壊血病を引き起こす恐れがあり必要不可欠なビタミンである。またビタミンCは、体内でコラーゲンの生成ならびに重要な抗酸化物質として働いており、非常に重要な役割を担っている。
ビタミンB1の含有量は、好ましくは0.1〜15mg、より好ましくは、0.2〜10mgである。ビタミンCの含有量は、好ましくは10〜100mg、より好ましくは20〜80mgである。
その他のビタミンとしては、ビタミンA(レチノール)、ビタミンD(エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール)、ビタミンE(トコフェロール、トコトリエノール)ビタミンK(フィロキノン、メナキノン)等の脂溶性ビタミンや、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキサール、ピリドキサミン、ピリドキシン)、ビタミンB7(ビオチン)、ビタミンB9(葉酸)、ビタミンB12(シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン)、等の水溶性ビタミンが挙げられる。これらのビタミンは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
冷菓中のビタミンの含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。通常、脂溶性ビタミンについては過剰症が生じない量で添加され、水溶性ビタミンについては添加量に制限はない。冷菓100mLあたりの各ビタミンの好ましい含有量は以下の通りである。
(脂溶性ビタミン)
ビタミンA:好ましくは0〜300μg、より好ましくは10〜200μg
ビタミンD:好ましくは0.1〜10μg、より好ましくは0.2〜5.0μg
ビタミンE:好ましくは1〜10mg、より好ましくは0.2〜6mg
ビタミンK:好ましくは0.1〜100μg、より好ましくは0.2〜50μg
(水溶性ビタミン)
ビタミンB2:好ましくは0.1〜10mg、より好ましくは0.2〜5mg
ナイアシン:好ましくは0.1〜100mgNE、より好ましくは0.5〜60mgNE
パントテン酸:好ましくは0.1〜50mg、より好ましくは0.2〜30mg
ビタミンB6:好ましくは0.1〜60mg、より好ましくは0.2〜30mg
ビオチン:好ましくは0.1〜100μg、より好ましくは1〜50μg
葉酸:好ましくは1〜500μg、より好ましくは10〜200μg
ビタミンB12:好ましくは0.1〜100μg、より好ましくは0.2〜60μg
(ミネラル)
ミネラルとしては、特に制限されず、各種ミネラルがあげられるが、特に、ナトリウムを含むことが好ましい。ナトリウムを補給することで、脱水症状を防ぐことができる。脱水は水分とナトリウム、どちらの喪失が主であるかによって、高張性脱水、等張性(混合性)脱水、低張性脱水の3つに分類される。このうち、高齢者の脱水の大半は、水分とナトリウムの両方が失われる等張性(混合性)脱水であり、高齢者のケアにおいて、水分とナトリウムの両方を補給することが重要である。ナトリウムの含有量は、好ましくは30〜160mgであり、より好ましくは40〜150mgである。
その他のミネラルとしては、カリウム、カルシウム、リン、マグネシウム等これらのミネラルは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
冷菓中のミネラルの含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。冷菓子100mLあたりの各ミネラルの好ましい含有量は以下の通りである。
カリウム:好ましくは1〜3500mg、より好ましくは25〜1800mg
カルシウム:好ましくは10〜2300mg、より好ましくは30〜300mg
リン:好ましくは1〜3500mg、より好ましくは25〜1500mg
マグネシウム:好ましくは1〜740mg、より好ましくは10〜150mg
(微量元素)
微量元素としては、特に制限されず、各種微量元素があげられるが、特に、亜鉛及び銅の少なくとも一方を含むことが好ましい。
亜鉛は舌の表面に存在する味を感じる味覚細胞の生成に必要とされており、高齢者には「味が分からない」、「食事がまずい」と訴える人が多いが、この高齢者の味覚障害のうち約60%は亜鉛の欠乏が原因となっていることがこれまでの研究から明らかになっている。高齢者の場合は、歯が悪くなり、消化や吸収能力が弱まり、どうしても片寄った食事になってしまったり、食事量が減少しまいがちであり、その結果として亜鉛不足が生じ、舌や口の味覚細胞が加齢と共にの数量が減ったり、機能が落ちることになる。このような高齢者の状況を考慮し亜鉛を摂取することが重要である。
また、銅はヘモグロビンを合成するために、肝臓や脾臓のフェリチン(鉄を多く含むタンパク質)に貯えられている鉄を取り出す時に使われる。従って、銅が欠乏すると、鉄が利用できないため、貧血を招くことになる。又、銅はコラーゲンの合成や伸縮性を持つエラスチンの合成、又、毛の色素の損失をコントロールする酵素の構成物質である為、必要不可欠の栄養素である。
亜鉛の含有量は、好ましくは1〜55mgであり、より好ましくは1〜10mgである。銅の含有量は、好ましくは0.01〜10mgであり、より好ましくは0.06〜6mgである。
その他の微量元素としては、鉄、ヨウ素、マンガン、セレン、クロム、モリブデン等が挙げられる。これらの微量元素は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。冷菓中の微量元素の含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。冷菓子100mLあたりの各ミネラルの好ましい含有量は以下の通りである。
鉄:好ましくは0.1〜55mg、より好ましくは1〜10mg
ヨウ素:好ましくは0.1〜3000μg、より好ましくは1〜150μg
マンガン:好ましくは0.01〜11mg、より好ましくは0.1〜4mg
セレン:好ましくは0.1〜450μg、より好ましくは1〜35μg
クロム:好ましくは0.1〜40μg、より好ましくは1〜35μg
モリブデン:好ましくは0.1〜320μg、より好ましくは1〜25μg
これらの微量元素は、グルコン酸亜鉛やグルコン酸銅などの有機酸塩や、微量元素入りの酵母として含有することができる。グルコン酸亜鉛およびグルコン酸銅などのグルコン酸塩は、グルコン酸の重金属イオンとの高いキレート能を利用したものである。グルコン酸塩の形態とすると吸収されやすくなることから、亜鉛や銅を効果的に吸収することができる。
(機能成分)
本発明の冷菓には、機能成分として、ポリグルタミン酸、グルコサミン、フコイダン、コラーゲン、ヒアルロン酸、食物繊維、オリゴ糖、EPA、DHA等の機能成分を含有することができる。これらの成分は、唾液分泌促進作用、カルシウム吸収促進、保湿作用、ピロリ菌の排除、胃粘膜の保護・修復促進、持久力向上、血漿コレステロールの低下、血糖応答の改善、大腸機能の改善、および大腸がんの予防等の様々な機能を有しうる。
食物繊維としては、特に制限されないが、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、不溶性ペクチン、キチン、キトサン、サイリウム種皮、低分子化アルギン酸ナトリウム等の不溶性食物繊維、水溶性ペクチン、グァーガム、コンニャクマンナン、グルコマンナン、アルギン酸、寒天、化学修飾多糖類、ポリデキストロース、難消化性オリゴ糖、マルチトール、イヌリン、カラギーナン、小麦ふすま、難消化性デキストリン(例えば、パインファイバーC(松谷化学工業社製)、ポリデキストロース、グァーガム分解物等の水溶性食物繊維等が挙げられる。これらの食物繊維は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。冷菓中の食物繊維の含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。
(その他の成分)
本発明に係る冷菓は、さらにその他の公知の成分、例えば、保健機能成分、食品添加物、増粘剤等を含んでいてもよい。
(保健機能成分)
保健機能成分とは、摂取することによって生体に対し一定の機能を発揮する成分である。例えば、難消化性オリゴ糖、糖アルコール、クエン酸リンゴ酸カルシウム(CCM)およびカゼインホスホペプチド(CPP)、キトサン、L−アラビノース、グァバ葉ポリフェノール、小麦アルブミン、豆鼓エキス、ジアシルグリセロール、ジアシルグリセロール植物性ステロール、大豆イソフラボン、乳塩基性タンパク質等が挙げられる。
(難消化性オリゴ糖)
難消化性オリゴ糖とは、単糖類がグリコシド結合によって結合した化合物のうち、多糖類ほどは分子量が大きくない(300〜3000程度)糖類である。前記難消化性オリゴ糖はヒトの消化酵素では分解されず、ヒトの消化酵素で分解されるものについては、上述の糖質に包含されうる。難消化性オリゴ糖を摂取することにより、整腸効果が得られうる。
難消化性オリゴ糖としては、特に制限されないが、キシロオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラクチュロース、ガラクトオリゴ糖等が挙げられる。これらの難消化性オリゴ糖は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。冷菓の難消化性オリゴ糖の含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。
(糖アルコール)
糖アルコールとは、アルドースやケトースのカルボニル基が還元されて生成する糖の一種であり、小腸から体内への吸収が悪くカロリーになりにくいものである。糖アルコールは、口内細菌によって酸に代謝されにくく、歯垢の形成を防止しうる。当該糖アルコールは、低カロリー甘味料として用いられうる。
糖アルコールとしては、エリトリトール、マルチトール、パラチノース等が挙げられる。これらの糖アルコールは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。冷菓中の糖アルコールの含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。
(クエン酸リンゴ酸カルシウム(CCM)およびカゼインホスホペプチド(CPP))
CCMおよびCPPは、カルシウムの吸収を促進し、骨形成を促進しうる。当該CCMおよびCPPは、単独で用いても、混合して用いてもよい。また、CCMおよびCPPは、カルシウムと併用することが好ましい。冷菓中のCCMおよびCPPの含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。
(食品添加物)
食品添加物は、食品の加工もしくは保存の目的で、食品に添加、混和、湿潤その他の方法によって使用するものである。食品添加物としては、栄養強化の目的以外にも、例えば、グルコン酸亜鉛およびグルコン酸銅、アスコルビン酸2−グルコシド、シクロデキストリン、保存料、防かび剤、酸化防止剤、着色料、甘味料、pH調整剤、酸味剤、乳化剤、香料等が挙げられる。
(アスコルビン酸2−グルコシド)
アスコルビン酸2−グルコシドは、ビタミンC(アスコルビン酸)の2位の水酸基にグルコースがα−配位で結合した化合物であり、酸素の攻撃を受けないため通常のビタミンCよりも安定性が高いビタミンC誘導体である。アスコルビン酸2−グルコシドによって効率的にビタミンCを吸収することができる。冷菓のアスコルビン酸2−グルコシドの含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。
(シクロデキストリン)
シクロデキストリンとは、グルコースがグルコシド結合によって結合し、環状構造をとった環状オリゴ糖である。6個のグルコースからなるものをα−シクロデキストリン、7個のグルコースからなるものをβ−シクロデキストリン、8個のグルコースからなるものをγ−シクロデキストリンという。シクロデキストリンは、アレルギー抑制効果、血糖値上昇抑制効果、乳化作用等の機能を有しうる。当該シクロデキストリンは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。冷菓中のシクロデキストリンの含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。
(酸化防止剤)
酸化防止剤は、冷菓の酸化による変質を防止する機能を有する。酸化防止剤としては、特に制限されないが、アスコルビン酸およびそのナトリウム塩、エリソルビン酸およびそのナトリウム塩等が用いられうる。これらの酸化防止剤は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
(着色料)
着色料は、冷菓を美しくする機能を有する。着色料としては、特に制限されないが、食用タール色素(食用赤色2号、3号、40号、102号、104号、105号、および106号、食用青色1号および2号、食用黄色4号および5号、食用緑色3号等)、β−カロテン、水溶性アナトー、クロロフィル誘導体(クロロフィルa、クロルフィルb、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウム等)、リボフラビン、三二酸化鉄、二酸化チタン、ベニバナ黄色素、コチニール色素、クチナシ黄色素、ウコン色素、赤キャベツ色素、ビートレッド、ブドウ果皮色素、パプリカ色素、カラメル等が用いられうる。これらの着色料は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
(甘味料)
甘味料は、冷菓に甘味を付与する機能を有する。甘味料としては、特に制限されないが、サッカリンおよびそのナトリウム塩、キシリトール、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、ズルチン、チクロ(サイクラミン酸)、ネオテーム、トレハロース、エリスリトール、マルチトース、パラ地ノース、ソルビトール、甘草抽出物、ステビア加工の甘味料、ソーマチン、クルクリン、リチルリチン酸二ナトリウム等が用いられうる。これらの甘味料は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
(pH調整剤)
pH調整剤は、冷菓のpHを調整する機能を有する。pH調整剤としては、特に制限されないが、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、アジピン酸等が用いられうる。これらのpH調整剤は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
(酸味料)
酸味料は、栄養剤への酸味の付与、食品の酸化の防止、およびpHの調整等の機能を有する。酸味料としては、特に制限されないが、酢酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、リン酸等が用いられうる。これらの酸味料は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
(乳化剤)
乳化剤は、脂質等の油溶性成分の水への溶解性の向上等の機能を有する。乳化剤としては、特に制限されないが、レシチン、サポニン、カゼインナトリウム等の天然乳化剤;グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の合成乳化剤等が挙げられる。これらの乳化剤は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
(香料)
香料は、冷菓を着香・嬌臭する機能を有する。香料としては、特に制限されないが、アセトフェノン、α−アミルシンナムアルデヒド、アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、シンナムアルデヒド、ケイ皮酸、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、デカナール、デカノール、アセト酢酸エチル、ケイ皮酸エチル、デカン酸エチル、エチルバニリン、オイゲノール、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酪酸イソアミル、フェニル酢酸イソアミル、dl−メントール、l−メントール、サリチル酸メチル、ピペロナール、プロピオン酸、テルピネオール、バニリン、d−ボルネオール等が挙げられる。これらの香料は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
(その他)
α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、グルコースイソメラーゼ、トレハロース生成酵素、トレハロース遊離酵素、グルタミナーゼ等の酵素や酵母等が用いられうる。冷菓中の上記食品添加物の含有量は、適用する対象者等によって適宜調節されうる。
(安定剤)
安定剤は、冷菓の食感改良とともに製造工程の安定化に寄与する機能を有する。安定剤としては、一般的に使用されている冷菓用安定剤を用いることができる。具体的には寒天、ゼラチン、セルロース、キチン、デキストラン、分岐デキストラン、グリコーゲン、イヌリン、マンナン、グルコマンナン、キシラン、プルラン、アルギン酸、アルギン酸塩、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、サイクロデキストリン、ファーセレラン、加工澱粉、カラギーナン、ペクチン、ローカストビーンガム、グァーガム、グァーガム分解物、キサンタンガム、タマリンドガム、アラビアガム、ジェランガム、植物性タンパク質、植物性タンパク質分解物、動物性タンパク質、動物性タンパク質分解物などが例示される。これらの安定剤は、単独で用いても、2種以上を混合して増粘多糖類として用いてもよい。なお、これらの安定剤や増粘多糖類は、上述した食物繊維としての作用を兼ねることもできる。冷菓中の増粘剤の含有量は、食感、安定性等を考慮して適宜調節される。
本発明の冷菓は、通常行われている公知の方法によって製造することができる。得られた冷菓は、カップ、アルミパウチ等の成形容器に充填する以外に、バータイプのような形態にして1つずつ包装紙に包むか、もしくは、型をとった後、そのまま包装する等、任意形態に包装して提供することが可能である。容器としては、特に限定されず、公知の容器が用いられうる。当該容器としては、テトラパック、カート缶、ガラス容器、金属缶、アルミパウチ、プラスチック容器等が挙げられる。これらのうち、プラスチック容器を用いることが好ましい。
前記プラスチック容器の原料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リエチレンナフタレート(PEN)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリフルオロカーボン、ポリイミド等を用いることが好ましい。
前記プラスチック容器には、さらにポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリエステル等を含むガスバリア性樹脂層;アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、酸化ケイ素皮膜、酸化アルミ被膜等のガスバリア性無機層を適宜組み合わせて用いてもよい。前期ガスバリア層を設けることによって、酸素や水蒸気等による劣化を防止しうる。
また、前記容器はさらに遮光されていてもよい。当該遮光によって、例えば、冷菓に含有されうるビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンK等の光による劣化が抑制されうる。 上述の容器は市販されているものを用いてもよく、例えば、ソフトパウチ(株式会社フジシール製)、ボトルドパウチ(凸版印刷株式会社製)、スパウチ(大日本印刷株式会社製)、チアーパック(株式会社細川洋行製)等が用いられうる。
本発明の冷菓は、栄養素補給用である。特に、経口摂取による食事の摂取量が十分ではないため栄養素が不足しがちな状況でありながら、腸が機能している高齢者や病者等が対象となりうる。
本形態に係る冷菓は、好適には、所定量の栄養素(好適にはたんぱく質、脂質、炭水化物)、水分、所定量のビタミン、および所定量のミネラル、微量元素を含む。また上記栄養素、水分、ビタミン、ミネラル、微量元素は、投与する高齢者や病者等の状態を考慮して設定することが好ましい。
その他、添加されうる成分については、特に制限されず、投与方法、冷菓を適用する高齢者や患者の状態等に応じて適宜設定されうる。また、免疫力向上等を要する患者には、更に、ポリグルタミン酸、EPA、DHA、グルコサミン等の機能成分を含有することが好ましい。消化機能が低下している高齢者等には、便秘を改善するために、食物繊維等を添加することが好ましい。
以下、本発明の水分補給用冷菓について説明する。
本発明の水分補給用冷菓は、電解質として、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの少なくとも一つを含有しても良く、その含有量は、100mL当たり、ナトリウムが好ましくは30〜160mg、より好ましくは40〜150mg、さらに好ましくは40〜145mg、カリウムが好ましくは10〜160mg、より好ましくは20〜130mg、さらに好ましくは30〜100mg、カルシウムが好ましくは1〜150mg、より好ましくは1〜100mg、さらに好ましくは1〜80mg、マグネシウムが好ましくは1〜100mg、より好ましくは5〜80mg、さらに好ましくは5〜60mgである。
本発明の水分補給用冷菓においては、水分補給を主目的とし、カロリーの補給を目的とするものではないため、そのカロリーは、120kcal/100mL以下、好ましくは100kcal/100mL以下であって、より好ましくは60Kcal以下、さらに好ましくは1〜30kcal/100mL、よりさらに好ましくは1〜20kcal/100mLである。
多少のカロリーを含む場合、そのカロリー源としては、たんぱく質、炭水化物が挙げられ、その含有量は、たんぱく質が0〜5g、好ましくは1〜4g、より好ましくは1〜3.8g、炭水化物が0〜30g、好ましくは0〜23g、より好ましくは2〜22gであり、またこれを組み合わせ所定のカロリー量とすることもできる。また、場合によっては、脂質を適量配合しても良い。
たんぱく質としては、特に制限されず、栄養補給用冷菓としてあげたものがあげられる。炭水化物としては、特に制限はなく、栄養補給用冷菓としてあげたものがあげられる。
本発明の水分補給用冷菓は、ビタミンB1及びビタミンCの少なくとも一つを含有しても良い。その含有量は、100mL当たり、ビタミンB1は好ましくは0.1〜15mg、より好ましくは0.2〜10mg、さらに好ましくは0.2〜8mg、ビタミンCは好ましくは10〜100mg、より好ましくは20〜80mg、さらに好ましくは20〜60mgである。
本発明の水分補給用冷菓は、亜鉛及び銅の少なくとも一つを含有しても良い。亜鉛の含有量は、好ましくは1〜55mgであり、より好ましくは1〜10mgである。銅の含有量は、好ましくは0.01〜10mgであり、より好ましくは0.06〜6mgである。
本発明の水分補給用冷菓は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB1、ビタミンC、亜鉛及び銅以外に他の電解質、ミネラル、ビタミン、微量元素を適選配合することができる。
本発明の水分補給用冷菓は、上述した材料以外は水であり、これを冷やすことによって冷菓とすることができる。本発明の水分補給用冷菓は、氷菓、シャーベット、アイスクリーム等の冷菓は、好ましくは氷菓である。
本発明で使用する植物性たんぱく質や動物性たんぱく質としては、卵(卵黄のみも含む)、肉類、魚介類、牛乳等に含まれるたんぱく質が挙げられる。これらのうち、牛乳を原料とする、カゼイン、カゼイネート、乳清、トータルミルクプロテイン(TMP)、ミルクプロテインコンセントレート(MPC)、ホエイプロテインコンセントレート(WPC)、ホエイプロテインアイソレート(WPI)、加水分解ホエイペプチド(WPH)、大豆を原料とする大豆タンパク質を用いることがより好ましい。TMP、MPC、WPCやWPI、大豆たんぱく等は市販されているものを用いてもよく、市販品としては、MPC80(日本新薬株式会社製)、MPC80LR(日本新薬株式会社製)、カゼインマグネシウムS(日本新薬株式会社製)、カゼインカリウムS(日本新薬株式会社製)、カゼインナトリウムCW(日本新薬株式会社製)、エンラクトHG(日本新薬株式会社製)、エンラクトCC(日本新薬株式会社製)、PROGEL800(日本新薬株式会社製)、ラクトクリスタル(日本新薬株式会社製)、WPI18855(Fonterra社製)、WPI18822(Fonterra社製)、WPI1895(Fonterra社製)、WPC392(Fonterra社製)、WPC80(Fonterra社製)、WPC7009(Fonterra社製)、WPC164(Fonterra社製)、WPC162(Fonterra社製)、WPC132(Fonterra社製)、WPC472(Fonterra社製)、プロリーナ900(不二製油株式会社製)、プロリーナ700(不二製油株式会社製)、プロリーナ800(不二製油株式会社製)、ニューフジプロ3000(不二製油株式会社製)、ニューフジプロ1700N(不二製油株式会社製)等が挙げられる。

Claims (7)

  1. 栄養補給用冷菓と水分補給用冷菓とが一つに同梱されている冷菓。
  2. 前記水分補給用冷菓には電解質が含まれる請求項1に記載の冷菓。
  3. 前記栄養補給用冷菓と前記水分補給用冷菓とが別体となっている請求項1または2に記載の冷菓。
  4. 前記栄養補給用冷菓と前記水分補給用冷菓とが個別に包装されている請求項3に記載の冷菓。
  5. 前記栄養補給用冷菓と前記水分補給用冷菓とが一体となっている請求項1または2に記載の冷菓。
  6. 前記栄養補給用冷菓が、たんぱく質、脂質、炭水化物を含有し、カロリーが160Kcal/100mL以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の冷菓。
  7. 前記水分補給用冷菓が、100mL当たりたんぱく質を0〜5gおよび炭水化物を0〜30g含むカロリーが120kcal/100mL以下の冷菓であって、100mL当たり、30〜160mgのナトリウム、10〜160mgのカリウム、1〜150mgのカルシウムおよび1〜100mgのマグネシウムの少なくとも一つを含有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の冷菓。
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