JP2015043270A - 放電ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】発光管内の陰極にトリウム以外のエミッタを添加してなる放電ランプにおいて、陰極からエミッタが過剰に蒸発して早期に枯渇してしまうことを防止するとともに、当初点灯時にも円滑な点灯ができるようにした構造を提供する。
【解決手段】陰極3における本体部31は、トリウムを含まない高融点金属材料から構成し、先端部32は、エミッタ(トリウムを除く)を含有する高融点金属材料から構成するとともに、本体部31および/または先端部32の内部に形成した密閉空間33内に、先端部32に含有されたエミッタ濃度よりも高濃度の酸化物からなるエミッタ(トリウムを除く)を含有する焼結体34と、点灯時に溶融するエミッタ移送金属35を埋設する。
【選択図】図2

Description

この発明は、陰極に電子放射を良好にするためのエミッタを含有してなる放電ランプに関するものであり、特に、トリウム以外の酸化物エミッタを含有してなる放電ランプに係わるものである。
一般に、高入力で高輝度な放電ランプなどにおいては、その陰極には、電子放射を容易にするためにエミッタが添加されている。例えば、特開2012−15008号公報(特許文献1)には、エミッタとして酸化トリウムを含有する放電ランプ用の陰極が開示されている。
しかしながら、トリウムは放射性物質として法的規制の対象であり、その管理や取り扱いに慎重な配慮が必要であって、そのためにトリウムに代わる代替物質が要望されている。
そのトリウムに代わる代替物質として、希土類元素及びその化合物を用いるものが提案されている。希土類元素は、仕事関数(一般的に、物質表面から外方へ電子が飛び出す際に必要なエネルギー量を指す)が低く電子放射に優れた物質であり、トリウムの代替物質として期待されている。
特開2005−519435号公報(特許文献2)には、陰極の材料であるタングステンにエミッタとして付加的に酸化ランタン(La)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化ジルコニウム(ZrO)などを含有させた放電ランプが開示されている。
しかしながら、酸化ランタン(La)のような希土類酸化物は、酸化トリウム(ThO)より蒸気圧が高いために比較的蒸発しやすい。そのため、陰極に含有させるエミッタとして酸化トリウムに代えて希土類酸化物を用いた場合、当該希土類酸化物が過度に蒸発してしまい、早期に枯渇してしまうという事態が発生する。このエミッタの枯渇により、陰極における電子放射機能が失われてしまい、フリッカーが生じてしまってランプ寿命が短くなるという問題がある。
また、電子放射特性に寄与するエミッタは陰極の先端に存在するものだけであり、陰極後端から先端に向けての運搬が迅速に行われないことも一因といえる。このためトリウム以外のエミッタ物質を使った放電ランプにおいては、点灯が早期に不安定になるなどの問題がいまだ残るというのが実情である。特に、1kW以上の高入力の放電ランプにあっては、希土類元素やバリウム系物質の早期の蒸発は、放電ランプを不安定な点灯に導くことが顕著である。
また、特開2005−183068号公報(特許文献3)には、陰極の内部に、タングステンからなる基体に高濃度にエミッタが含有された、高濃度エミッタ部材が密閉された構造のものが示されている。
この発明においては、陰極内部に密閉されたエミッタ部材より先端側には空隙が形成されており、点灯中の温度上昇により蒸発したエミッタが空隙中の気相拡散を利用してまず先端近傍まで拡散し、その後タングステンの粒界拡散等を利用して先端まで供給されるというものである。
このように、この先行例では、陰極本体に気相拡散を利用してエミッタを供給するものであることから、エミッタの供給速度が遅く、陰極先端迄の移送が不十分となり、アークを十分に維持することができないことがある。
また、当初の点灯時には、陰極先端にエミッタが存在しないことから、その点灯性が悪く、加えて、点灯したとしても陰極本体のタングステンが蒸発することから、黒化が激しいという問題もあった。
特開2012−15008号公報 特開2005−519435号公報 特開2005−183068号公報
この発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて、発光管の内部に、陰極と陽極とが対向配置された放電ランプにおいて、陰極にトリウム以外のエミッタを添加しても、当該エミッタの早期の枯渇を防止して、電子放出機能を長時間安定的に維持し、ランプのフリッカー寿命の長期化を図るようにするとともに、当初の点灯時の点灯始動性に優れた構造を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、この発明では、前記陰極は、本体部とその先端側に接合された先端部とからなり、前記本体部は、トリウムを含まない高融点金属材料から構成され、前記先端部は、エミッタ(トリウムを除く)が含有された高融点金属材料から構成されるとともに、前記本体部および/または先端部の内部に形成された密閉空間内に、前記先端部に含有されたエミッタ濃度よりも高濃度の、酸化物からなるエミッタ(トリウムを除く)が含有された焼結体と、点灯時に溶融する金属よりなるエミッタ移送金属と、が封入されていることを特徴とする。
また、前記エミッタは、酸化ランタン(La)、酸化セリウム(CeO)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化サマリウム(Sm)、酸化プラセオジム(Pr11)、酸化ネオジム(Nd)あるいは酸化ハフニウム(HfO)のいずれか、もしくは、その組み合わせであることを特徴とする。
また、前記陰極本体はタングステンであり、前記エミッタ移送金属は、銅、銀、銅合金、あるいは、銀合金のうちのいずれかであることを特徴とする。
本発明によれば、トリウムを含まない本体部の先端に、トリウム以外のエミッタが含有された先端部が接合され、前記本体部および/または先端部の内部に形成された密閉空間内に、前記先端部に含有されたエミッタ濃度よりも高濃度の酸化物からなるエミッタ(トリウムを除く)が含有された焼結体とともに、点灯時に溶融する金属よりなるエミッタ移送金属とが埋設されているので、放電ランプを当初に点灯する際には、先端部に含まれたエミッタ(トリウムを除く)が先端部を被覆することにより良好な点灯性がもたらされる。
また、点灯時間に応じて、先端部に当初含有されたエミッタは消費されるが、陰極内部に高濃度の酸化物エミッタ含有焼結体とともに、エミッタ移送金属が封入されていることから、点灯時にはこのエミッタ移送金属が溶融し、高濃度エミッタ含有焼結体からの酸化物エミッタはこの溶融状態の移送金属に拡散し、これが陰極本体側に拡散することにより、陰極本体側へのエミッタの供給が円滑に行われるので、陰極先端部でエミッタが枯渇することなく、良好な点灯性が安定的に長期間維持される。
また、この焼結体は、陰極内部に埋設されているため、放電アークに直接曝されることがなく、アークによって過熱されることが抑制されるので、過度に蒸発してエミッタが早期に枯渇してしまうようなことがない。
また、所定時間の点灯後に消灯し、陰極が冷却された際には、点灯時に焼結体から拡散してくるエミッタが先端部内で留まるために、その後の再点灯時には、この先端部内のエミッタがその点灯性を良好なものとしてくれるものである。
本発明に係る陰極構造を有する放電ランプの全体図 本発明の実施例を表す陰極構造図 他の実施例を表す陰極構造図 更に他の実施例を表す陰極構造図 更に他の実施例を表す陰極構造図 本発明の作用の説明図
図1は、この発明の陰極構造を有する放電ランプの全体構造を示し、放電ランプ1は発光管2の内部に陰極3と陽極4とが対向配置されている。
図2に示されるように、陰極3は、本体部31と、その先端に接合された先端部32とからなる。
前記本体部31は、トリウムを含まない、タングステンやモリブデンなどの高融点金属材料からなる。
そして、前記先端部32は、前記本体部31の先端側、即ち、陽極4と対向する面に固相接合、溶接などの適宜な接合手段により接合されている。当該先端部32には、トリウム以外のエミッタが適宜含有量で含有されている(以下、先端部に含まれるエミッタを第1エミッタともいう)。
このトリウム以外の第1エミッタとしては、例えば、酸化ランタン(La)、酸化セリウム(CeO)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化サマリウム(Sm)、酸化プラセオジム(Pr11)、酸化ネオジム(Nd)あるいは酸化ハフニウム(HfO)などが単体、もしくはその組み合わせで用いられる。
ここで、第1エミッタの含有量は、例えば、0.5重量%〜5.0重量%と低めに設定される。この第1エミッタは、ランプの当初の点灯時に始動性を確保するためのものであって、濃度が低めに設定されるのは、放電アークに曝されてエミッタが過度に蒸発することを防止するためである。
つまり、第1エミッタの含有量が、0.5重量%未満の場合、点灯初期において電子放出に必要となるエミッタ濃度を確保できず、ランプ電圧の上昇や変動の増大が、発生する。また、含有量が、5.0重量%を超えてしまうと、タングステン材料等の製造の際に、焼結体が脆くなってしまい、焼結工程やスウェージ工程での割れに起因する破損が発生しやすくなるだけでなく、仮に、製造できた場合でも、先端部に使用した場合に、エミッタの蒸発が顕著になり、バルブの黒化(白濁)を促進してしまうため好ましくない。
図2に示されるように、陰極3の内部には、密閉空間33が形成されていて、該密閉空間33内には、エミッタが含有された焼結体34が埋設されている。
この焼結体34には、トリウム以外の酸化物からなるエミッタ(以下、焼結体34に含有される酸化物エミッタを第2エミッタともいう)が含有されていて、例えば、前記した先端部32に含有されるものと同様に、タングステン等の構成材料に、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化ガドリニウム、酸化サマリウム、酸化プラセオジム、酸化ネオジムあるいは酸化ハフニウムの単体もしくはその組み合わせを混入して、焼結したものが使われる。
そして、この焼結体34に含有される第2エミッタの濃度は、前記先端部32に含有される第1エミッタの濃度よりも高濃度に設定されていて、その濃度は、例えば、10重量%〜80重量%である。
この第2エミッタの濃度が、10重量%未満であると、陰極3内部に格納できる焼結体34のサイズの関係から、陰極先端部32に供給するエミッタ量を確保することが難しくなってしまう。また、80重量%を超えてしまうと、焼結体34のタングステン等の構成材料の割合が減少してしまい、酸化物の還元による生成物が減少してしまうため、いずれの場合も、陰極の寿命を短くしてしまうことになる。
そして、前記密閉空間33内には、焼結体34とともに、エミッタ移送金属35が封入されている。このエミッタ移送金属35は、ランプ点灯時に溶融するような融点をもつ金属材料、具体的には、銅(Cu)や、銀(Ag)や、銅合金や、銀合金等からなる。
該エミッタ移送金属35は、種々の形態で封入することができ、前記金属の箔やワイヤを焼結体34の周囲に巻き付けたり、或いは、前記金属の粉末を焼結体34と密閉空間33の内壁面との間に充填したりする形態等が選択される。
また、図2においては、トリウム以外の酸化物エミッタを含有する焼結体34は、陰極3の本体部31に形成された密閉空間33内に埋設されるものを示したが、これに限られない。
図3に示す実施例では、密閉空間33が、本体部31と先端部32とに跨って形成されていて、焼結体34はこの本体部31と先端部32とに跨るように埋設されている。
また更には、図4に示す実施例では、密閉空間33が先端部32側に形成されていて、焼結体34は、実質的には、該先端部32内に埋設されている。
当然ながら、これらの形態のいずれかによって、先端部32の寸法、特に、厚さ寸法が異なってくるものであり、そのいずれを選択するかは、製造面での容易性と、先端部32の厚さに依存するコスト、あるいは全体の製造コストなどの兼ね合いで適宜に選択される。
このように、焼結体34は陰極3内部に埋設されていることにより、放電アークに直接曝されることがなく、必要以上に加熱されることがないので焼結体中に含まれる第2エミッタが過度に蒸発することがない。
なお、前述の第1エミッタと第2エミッタとは、同材料であってもよいし、別材料であってもよい。例えば、第1エミッタと第2エミッタがともに酸化ランタンと同一材料であり、また、第1エミッタが酸化ランタンと酸化ジルコニウムからなり、第2エミッタが酸化セリウムと別材料であるというように、その組み合わせは任意である。
また、エミッタ移送金属35を密閉空間33内に封入する手段は、前記形態に限られず、図5に示すように、エミッタ含有焼結体34の作成時に、タングステン粉末およびエミッタ粉末とともに、エミッタ移送金属粉末を混合して成型・焼結するものであってもよい。
このような陰極の寸法例と製作方法を説明すると以下の通りである。
<形態1>
(寸法例)
陰極径:φ12
陰極長:21mm
密閉空間:内径φ2.2mm、深さ5.5mm
本体部:Kドープタングステン
先端部:La(エミッタ)、ZrO(粒子粗大化防止)ドープタングステン
酸化物エミッタ:CeO
焼結体:CeO+W(体積比1:1)
焼結体寸法:φ2mm、全長4.5mm
エミッタ移送金属:銅(Cu)
銅の箔またはワイヤを焼結体の周囲に巻回、或いは、銅粉末を密閉空間内の隙間に充填。
(製作方法)
酸化物エミッタ(CeO)粉末とタングステン粉末を体積比で1:1の割合で混合し、バインダ(ステアリン酸)を添加した上で、加圧プレスにより成型を行う。この後、脱脂・仮焼結を水素中1000℃で行った上で、真空中での本焼結を1700〜2000℃で行うことで、製作する。
本体部31に密閉空間33を形成し、その中に焼結体34と、隙間にエミッタ移送金属35として銅の箔、ワイヤ、または粉末を充填して、本体部31と先端部32を溶接や拡散接合等の方法で接合する。
その後、先端部を切削加工して所定の先端形状とし、更にその後に、水素処理、真空熱処理を行うものである。
<形態2>
形態1と同形状の陰極に対して、焼結体として、酸化物エミッタ(CeO)粉末と、タングステン粉末、および銅(Cu)粉末を体積比1:1:1の割合で混合し、バインダ(ステアリン酸)を添加した上で、加圧プレスにより成型を行う。
この成型体を、水素中において800〜1000℃で脱脂・焼結して、製作する。
その後、本体部31の密閉空間33に、上記の製作した焼結体34を入れて、先端部32と溶接や拡散接合などの方法で接合する。その後の切削加工や水素処理、真空熱処理などは、形態1と同様である。
上記において、エミッタ焼結体を製造する過程で、酸化物エミッタとタングステンとを混合、成型、焼結するが、この焼結過程で、酸化物エミッタ(希土類金属酸化物、酸化ハフニウム)は、タングステンと反応し、タングステート(金属、酸素、タングステンを含む複合酸化物)を生成する。すなわち、希土類金属元素をRで表すと、xR―yWOの化学式で示される希土類金属のタングステートを生成し、ハフニウムの場合は、Hf−W−Oで表されるハフニウムのタングステートを生成する。
このような複合酸化物(xR―yWO、Hf−W−Oなど)とタングステンとからなるエミッタ焼結体が、陰極内部に封入される。
本発明の作用について図6に基づいて説明する。
放電ランプの点灯時、陰極先端部分は約2000℃程度まで温度が上昇する。
その時、陰極3の密閉空間33にエミッタ焼結体34と共に封入されたエミッタ移送金属(銅、銀など)35は、それ自体が、ランプ点灯中に高温化することで、先に溶融する。
先述したように、焼結体34中の酸化物エミッタとタングステンとが反応して生成された複合酸化物は、融点が低く、焼結体内部で溶融する。この溶融した複合酸化物が、タングステンと更に反応して、3(Ce)・2WOや(Ce)WO等が生じ、この際に、CeやCeOが分離するものと推察される。
このようにして生成されたCeやCeOが、焼結体周辺で溶融状態にあるCu中に溶け込んで拡散・移動していくものである。
そして、液相状態の金属中に拡散したエミッタは、密閉空間33の壁面から陰極本体の中を拡散して、その先端にまで移動していくものである。
次いで、陰極3を構成する先端部32と焼結体34の機能と作用について説明する。先端部32には、電子放出を行う先端面にエミッタを移送する拡散経路が構成されており、当初点灯時には、この先端部32に含有されている第1エミッタが先端面に移送されて電子放出を行い、確実な初期点灯がなされる。この点灯により先端部32に当初含まれていた第1エミッタは消費されるが、そのエミッタが枯渇するまでに、陰極3内に埋設された焼結体34中の第2エミッタが、先述した過程を経て先端部32の拡散経路を通って、その先端面に供給されていくことにより、先端面でのエミッタの枯渇が生じない。
なお、前述のとおり、本体部31はトリウムを含まないタングステンなどの高融点金属からなるものであるが、トリウム以外のエミッタを含むことを排除するものではない。その場合、高濃度の焼結体34が存在するので、エミッタを先端部32に供給するという点については、本体部31にトリウム以外のエミッタを含むことに特段の利点は存在しないかもしれないが、本体部31と先端部32が同一の材料から構成されることで両者の接合が容易になるなどの別の利点を有する。
本願発明の陰極構造が適用されるのは、図1では、水銀ランプやキセノンランプなどのショートアーク型放電ランプをイメージしたが、ロングアーク型放電ランプに適用することもできる。
以上説明したように、本発明においては、陰極にトリウム以外のエミッタを添加した放電ランプにおいて、本体部に接合される先端部にエミッタを含有させてあるので、ランプの当初の始動時にこのエミッタが始動性を確保して確実な点灯が行われる。
そして、陰極内部の密閉空間には、前記先端部の第1エミッタよりも高濃度の、酸化物からなる第2エミッタが含有された焼結体とともに、点灯時に溶融するエミッタ移送金属が封入されているので、第2エミッタが、溶融したエミッタ移送金属中に拡散して陰極本体側に速やかに且つ確実に移送されるので、この第2エミッタが拡散して、先端部側に移動して供給されていき、先端部でエミッタが枯渇するという心配がなく、継続的なエミッタ供給による安定的な点灯が確保される。
また、この焼結体は陰極内部に密封埋設されていて、直接放電アークに曝されることがないので、トリウム以外の蒸気圧の低いエミッタが、過度に蒸発して短時間で枯渇してしまうこともない。
1 放電ランプ
2 発光管
3 陰極
31 本体部
32 先端部
33 密閉空間
34 焼結体
35 エミッタ移送金属
4 陽極


Claims (3)

  1. 発光管の内部に陰極と陽極とが対向配置された放電ランプにおいて、
    前記陰極は、本体部とその先端側に接合された先端部とからなり、
    前記本体部は、トリウムを含まない高融点金属材料から構成され、
    前記先端部は、エミッタ(トリウムを除く)が含有された高融点金属材料から構成されるとともに、
    前記本体部および/または先端部の内部に形成された密閉空間内に、前記先端部に含有されたエミッタ濃度よりも高濃度の酸化物からなるエミッタ(トリウムを除く)が含有された焼結体と、点灯時に溶融する金属よりなるエミッタ移送金属と、が封入されている
    ことを特徴とする放電ランプ。
  2. 前記エミッタは、酸化ランタン(La)、酸化セリウム(CeO)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化サマリウム(Sm)、酸化プラセオジム(Pr11)、酸化ネオジム(Nd)あるいは酸化ハフニウム(HfO)のいずれか、もしくは、その組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 前記陰極本体はタングステンであり、
    前記エミッタ移送金属は、銅、銀、銅合金、あるいは、銀合金のうちのいずれかである
    ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。


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