JP2015042119A - 回転電機用ステータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のコア片が環状に配列されてステータコアが構成される場合に、コア内周面の真円度の低減を図ることのできるステータ製造方法を実現する。【解決手段】ステータの製造方法は、配置工程と加圧工程と保持工程と装着工程を備える。配置工程は、円筒状の支持面Fが軸方向Lに見て真円に沿う状態のまま縮径可能に構成された内側支持部材30を用い、複数のコア片20のそれぞれの内周面20aが支持面Fに沿うように、複数のコア片20を円筒状に配置する工程である。加圧工程は、配置工程の実行後に、複数のコア片20の全てに対して径方向Rの内側へ向かう加圧力を作用させて支持面Fを縮径させる工程である。保持工程は、加圧工程による加圧状態で、複数のコア片20の位置を保持する工程である。装着工程は、保持工程により複数のコア片20の位置が保持されている状態で、規制部材90を複数のコア片20に装着する工程である。【選択図】図8
Description
本発明は、複数のコア片が円筒状のコア基準面の周方向に沿って環状に配列されて構成されるステータコアを備えた回転電機用ステータの製造方法に関する。
上記のような回転電機用ステータの製造方法として、特開2011−135734号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。以下、この背景技術の欄の説明では、〔〕内に特許文献1における部材名や符号を引用して説明する。特許文献1には、周方向に沿って環状に配列された複数のコア片〔分割コア10A〜10R〕の位置が保持されている状態で、焼き嵌めによって、規制部材〔焼き嵌めリング19〕を複数のコア片の外周面に装着する技術が記載されている。この際、特許文献1の段落0025に記載のように、内側支持部材〔内周コレット11〕と外側支持部材〔外周コレット12〕とで複数のコア片を径方向の両側から挟んだ状態で内側支持部材を拡径させて複数のコア片を径方向の外側に向けて押圧することで、複数のコア片が位置決めされる。そして、このように位置決めされた状態の複数のコア片の外周面に対して、規制部材が装着される。
ところで、上記のように複数のコア片の位置決めを行う場合、複数のコア片のそれぞれの内周面を内側支持部材に確実に当接させるために、内側支持部材の外径を、ステータコアのコア内周面の設計上の直径よりも、コア片の寸法公差に応じた分だけ大きくする必要がある。そのため、上記のように位置決めされた状態の複数のコア片の外周面に対して規制部材を装着する構成では、周方向に隣接するコア片同士の隙間の総和が完成品としてのステータに備えられた状態に比べて大きい状態で、規制部材が装着される。この結果、規制部材の装着後に内側支持部材をステータコアから取り外した際に、コア片のそれぞれが径方向の内側に不均一に移動して、コア内周面の真円度が大きくなるおそれがある。ここで、真円度は、真円からのずれが大きくなるに従って大きくなる指標である。真円度が大きくなると、回転電機の性能を適切に確保することが困難になる場合がある。しかしながら、特許文献1では、この点について特段の認識がなされていなかった。
そこで、複数のコア片が環状に配列されてステータコアが構成される場合に、コア内周面の真円度の低減を図ることのできるステータ製造方法の実現が望まれる。
本発明に係る複数のコア片が円筒状のコア基準面の周方向に沿って環状に配列されて構成されるステータコアを備えた回転電機用ステータの製造方法の特徴構成は、前記コア片の内周面を前記コア基準面の径方向の内側から支持する円筒状の支持面が、前記コア基準面の軸方向に見て前記コア基準面と同心の真円に沿う状態のまま縮径可能に構成された内側支持部材を用い、複数の前記コア片のそれぞれの内周面が前記支持面に沿うように、複数の前記コア片を前記内側支持部材の前記径方向の外側に円筒状に配置する配置工程と、前記配置工程の実行後に、複数の前記コア片の全てに対して前記径方向の内側へ向かう加圧力を作用させて前記支持面を縮径させる加圧工程と、前記加圧工程による加圧状態で、複数の前記コア片の位置を保持する保持工程と、前記保持工程により複数の前記コア片の位置が保持されている状態で、前記加圧工程による加圧を解除し、複数の前記コア片の前記径方向の移動を規制する規制部材を、複数の前記コア片に装着する装着工程と、を備える点にある。
上記の特徴構成によれば、内側支持部材の支持面が、軸方向に見てコア基準面と同心の真円に沿う状態のまま縮径可能に構成されるため、加圧工程において、複数のコア片のそれぞれの内周面が軸方向に見て真円に沿う状態を維持しつつ、支持面を縮径させることができる。そして、加圧工程によって支持面が縮径する分だけ、装着工程を実行する際に複数のコア片のそれぞれの内周面が沿う支持面の径を、ステータコアのコア内周面の設計上の直径に近づけることができる。よって、規制部材の装着後に内側支持部材をステータコアから取り外した際における、コア片のそれぞれの移動量を低く抑えることができ、その結果、コア内周面の真円度の低減を図ることができる。
ここで、前記規制部材は、円筒状の本体部を備え、前記装着工程は、複数の前記コア片の外周面に加熱した前記本体部を嵌める工程を含み、前記加圧工程では、複数の前記コア片を、前記本体部が冷却されて収縮した後の状態に相当する状態とするように、複数の前記コア片に対して加圧力を作用させる構成とすると好適である。
この構成によれば、加圧工程において、複数のコア片のそれぞれの内周面が軸方向に見て真円に沿う状態を維持しつつ、複数のコア片の状態を、焼き嵌め完了後に相当する状態にすることができる。よって、規制部材の装着後に内側支持部材をステータコアから取り外した際における、コア片のそれぞれの移動量を低く抑えることが容易となり、コア内周面の真円度の低減を図ることが容易となる。
また、前記規制部材は、円筒状の本体部を備え、前記装着工程は、複数の前記コア片の外周面に加熱した前記本体部を嵌める工程を含み、前記装着工程によって複数の前記コア片の外周面に嵌められた前記本体部が、冷却されて収縮した後の状態において複数の前記コア片に対して作用させる加圧力を、対象加圧力として、前記加圧工程では、前記対象加圧力に相当する加圧力を複数の前記コア片に対して作用させる構成とすると好適である。
この構成によれば、加圧工程において複数のコア片に対して作用させる加圧力が、対象加圧力に相当する大きさに設定されるため、加圧工程の実行により、複数のコア片の状態を焼き嵌め完了後に相当する状態にすることができる。よって、規制部材の装着後に内側支持部材をステータコアから取り外した際における、コア片のそれぞれの移動量を低く抑えることが容易となり、コア内周面の真円度の低減を図ることが容易となる。
なお、加圧工程において複数のコア片に対して作用させる加圧力は、コア内周面等の径に比べて比較的容易に管理することができる。そのため、上記の構成によれば、比較的容易に、複数のコア片の状態を焼き嵌め完了後に相当する状態とすることができる。
なお、加圧工程において複数のコア片に対して作用させる加圧力は、コア内周面等の径に比べて比較的容易に管理することができる。そのため、上記の構成によれば、比較的容易に、複数のコア片の状態を焼き嵌め完了後に相当する状態とすることができる。
また、前記内側支持部材は、初期状態よりも縮径した状態で、前記加圧工程において複数の前記コア片に作用する加圧力の最大値よりも小さい予め設定された付勢力で前記支持面が前記径方向の外側へ向けて付勢されるように構成されている構成とすると好適である。
この構成によれば、加圧工程において、内側支持部材の支持面が、複数のコア片を径方向の内側から支持した状態のまま、複数のコア片に作用する加圧力に応じて縮径する構成を実現することができる。よって、加圧工程において、複数のコア片のそれぞれの内周面が軸方向に見て真円に沿う状態を維持することが容易となる。
また、前記規制部材は、円筒状の本体部を備え、前記装着工程は、複数の前記コア片の外周面に前記本体部を嵌める工程を含み、前記保持工程は、前記軸方向の両側に分かれて配置された保持部材によって複数の前記コア片を前記軸方向の両側から挟持する工程を含み、前記軸方向の少なくとも一方側の前記保持部材は、複数の前記コア片の外周面よりも前記径方向の内側に配置される構成とすると好適である。
この構成によれば、装着工程において、複数のコア片の外周面よりも径方向の内側に配置された保持部材よりも径方向の外側の空間を利用して、本体部を複数のコア片に対して軸方向に近づけて当該複数のコア片の外周面に嵌めることができる。よって、規制部材の装着が容易となり、装着工程の簡素化を図ることできる。
本発明に係る回転電機用ステータの製造方法の実施形態について、図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る回転電機用ステータの製造方法を、インナロータ型の回転電機に用いられるステータの製造方法に適用した場合を例として説明する。本明細書では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
以下の説明では、特に区別して明記している場合を除き、「軸方向L」、「周方向C」、及び「径方向R」は、円筒状のコア基準面S(図1参照)を基準として定義している。本明細書では、寸法、形状、配置方向、配置位置等に関する用語は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態も含む概念として用いている。
1.ステータの全体構成
ステータ1は、図1に示すように、ステータコア2と、ステータコア2に巻装されるコイル3とを備える。本実施形態では、ステータ1は、回転界磁型の回転電機用のステータであり、電機子として機能する。ステータコア2の径方向Rの内側には、永久磁石や電磁石等を備えた界磁としてのロータ(図示せず)が配置され、ステータ1から発生する回転磁界によりロータが回転する。ステータ1は、例えば、三相交流(多相交流)で駆動される回転電機に用いられる。本実施形態では、コイル3は、延在方向に直交する断面の形状が矩形状の線状導体(平角線)を用いて構成される。
ステータ1は、図1に示すように、ステータコア2と、ステータコア2に巻装されるコイル3とを備える。本実施形態では、ステータ1は、回転界磁型の回転電機用のステータであり、電機子として機能する。ステータコア2の径方向Rの内側には、永久磁石や電磁石等を備えた界磁としてのロータ(図示せず)が配置され、ステータ1から発生する回転磁界によりロータが回転する。ステータ1は、例えば、三相交流(多相交流)で駆動される回転電機に用いられる。本実施形態では、コイル3は、延在方向に直交する断面の形状が矩形状の線状導体(平角線)を用いて構成される。
ステータコア2には、軸方向L及び径方向Rに延びるスロット24が、周方向Cに複数分散配置されている。コイル3がステータコア2に巻装された状態(図1に示す状態)でスロット24の内部に配置されるコイル3の部分が、コイル辺部4である。複数のスロット24は、周方向Cに沿って一定間隔で配置されている。スロット24のそれぞれは、ステータコア2を軸方向Lに貫通するように形成されている。本実施形態では、スロット24のそれぞれは、径方向Rの内側に向けて開口するように形成されている。また、本実施形態では、スロット24のそれぞれは平行スロットであり、周方向Cの幅が径方向Rに沿って均一に形成されている。周方向Cに隣接する2つのスロット24の間には、ティース23が形成されている。
ステータコア2は、複数のコア片20が周方向Cに沿って環状に配列されて構成されている。コア片20のそれぞれは、軸方向Lに直交する断面の形状が軸方向Lに沿って均一に形成されている。コア片20のそれぞれは、図2に示すように、周方向Cに延びるコア本体部21(ヨーク部)と、コア本体部21から径方向Rの内側に延びるティース23とを備える。コア本体部21の周方向Cの両側の側面部が、隣接するコア片20との接合面とされる。本実施形態では、複数のコア片20は、互いに同じ形状を有している。そして、本実施形態では、コア片20のそれぞれは、2つのティース23を備えている。
コア片20に備えられたティース23の径方向Rの内側の端面により、当該コア片20の内周面20a(径方向Rの内側の端面)が形成される。また、コア片20のコア本体部21の径方向Rの外側の端面により、当該コア片20の外周面20b(径方向Rの外側の端面)が形成される。上述した円筒状のコア基準面Sは、複数のコア片20の配置に関して基準となる仮想面である。本実施形態では、図1に示すように、複数のコア片20のそれぞれの内周面20aを含む円筒状の仮想面(コア内周面)を、コア基準面Sとしている。複数のコア片20のそれぞれの外周面20bにより形成されるコア外周面等をコア基準面Sとしても良い。コア片20は、例えば、複数枚の磁性体板(例えば、ケイ素鋼板等の電磁鋼板)を積層して構成され、或いは、磁性材料の粉体を加圧成形してなる圧粉材を主な構成要素として構成される。
環状に配置された複数のコア片20は、図1に示すように、規制部材90によって互いに移動不能に固定される。規制部材90は、複数のコア片20の径方向Rの移動を規制する部材である。本実施形態では、規制部材90は円筒状の本体部91を備え、複数のコア片20の径方向Rの外側への移動を規制する。本体部91は、後述する装着工程P6(図12参照)により、複数のコア片20の外周面20bに嵌合(本例では焼き嵌め)される。この際、周方向Cに隣接するコア片20同士が接触するように、複数のコア片20が配置される。そのため、本体部91によって複数のコア片20のそれぞれの径方向Rの外側への移動が規制される結果、複数のコア片20のそれぞれが互いに移動不能に固定される。また、本体部91が複数のコア片20の外周面20bに嵌合されるため、複数のコア片20は、規制部材90に対して移動不能に固定される。本実施形態では、規制部材90は、ステータコア2をケース(図示せず)に固定するための取付部92を備えている。取付部92は、本体部91の軸方向Lの一方側の端部から、径方向Rの外側に突出するように形成されている。
2.ステータ製造装置の構成
次に、本実施形態に係るステータ製造方法で用いるステータ製造装置10の構成について説明する。図3及び図4に示すように、ステータ製造装置10は、加圧部材40と、内側支持部材30と、保持部材50とを備える。なお、図4等においては、簡素化のため、コア片20やコイル3等を簡略化して示している。本実施形態では、ステータ製造装置10は、当該装置の軸心(後述する支持面Fの軸心)が鉛直方向に沿うように設置される。すなわち、図3における軸方向Lは鉛直方向に平行な方向であり、図3における上側が鉛直上側であり、図3における下側が鉛直下側である。
次に、本実施形態に係るステータ製造方法で用いるステータ製造装置10の構成について説明する。図3及び図4に示すように、ステータ製造装置10は、加圧部材40と、内側支持部材30と、保持部材50とを備える。なお、図4等においては、簡素化のため、コア片20やコイル3等を簡略化して示している。本実施形態では、ステータ製造装置10は、当該装置の軸心(後述する支持面Fの軸心)が鉛直方向に沿うように設置される。すなわち、図3における軸方向Lは鉛直方向に平行な方向であり、図3における上側が鉛直上側であり、図3における下側が鉛直下側である。
2−1.加圧部材の構成
加圧部材40は、複数のコア片20の全てに対して径方向Rの内側へ向かう加圧力を作用させる部材である。本実施形態では、図4に示すように、加圧部材40は、周方向Cに沿って環状に配列される複数の加圧片41を備える。本実施形態では、複数の加圧片41は、互いに同じ形状を有しており、周方向Cに沿って一定間隔で配置されている。加圧片41のそれぞれは、図3及び図4に示すように、コア片20を挟んで内側支持部材30の支持片31(後述する)と径方向Rに対向するように配置される。すなわち、加圧片41は、コア片20が加圧片41と支持片31とによって径方向Rの両側から挟まれるように、支持片31に対して径方向Rの外側に配置される。本実施形態では、加圧部材40は、支持片31と同数の加圧片41を備え、加圧片41のそれぞれは、対応する支持片31と周方向Cの同じ位置に配置される。加圧片41のそれぞれの内周面は、軸方向Lに見て周方向Cに沿う円弧状に形成され、当該内周面が、コア片20の外周面20bを径方向Rの内側へ向けて押圧する押圧面として機能する。
加圧部材40は、複数のコア片20の全てに対して径方向Rの内側へ向かう加圧力を作用させる部材である。本実施形態では、図4に示すように、加圧部材40は、周方向Cに沿って環状に配列される複数の加圧片41を備える。本実施形態では、複数の加圧片41は、互いに同じ形状を有しており、周方向Cに沿って一定間隔で配置されている。加圧片41のそれぞれは、図3及び図4に示すように、コア片20を挟んで内側支持部材30の支持片31(後述する)と径方向Rに対向するように配置される。すなわち、加圧片41は、コア片20が加圧片41と支持片31とによって径方向Rの両側から挟まれるように、支持片31に対して径方向Rの外側に配置される。本実施形態では、加圧部材40は、支持片31と同数の加圧片41を備え、加圧片41のそれぞれは、対応する支持片31と周方向Cの同じ位置に配置される。加圧片41のそれぞれの内周面は、軸方向Lに見て周方向Cに沿う円弧状に形成され、当該内周面が、コア片20の外周面20bを径方向Rの内側へ向けて押圧する押圧面として機能する。
加圧部材40を構成する複数の加圧片41は、互いに同期した状態で径方向Rに移動するように構成されている。すなわち、加圧部材40は、複数の加圧片41のそれぞれの径方向Rの位置を合わせながら、複数の加圧片41の全てを径方向Rに移動させるように構成されている。本実施形態では、複数の加圧片41のそれぞれは、径方向Rに平行に移動するように構成されている。
加圧部材40がコア片20に作用させる加圧力は、本実施形態では、油圧シリンダ又はモータ等の加圧用アクチュエータを備えた加圧装置(図示せず)により制御される。この加圧装置は、加圧片41のそれぞれがコア片20に対して作用させる加圧力が互いに同等となるように、複数の加圧片41のそれぞれを径方向Rの内側へ向けて加圧するように構成されている。よって、加圧部材40が複数のコア片20に対して作用させる加圧力は、周方向Cの全域に亘って均一となり、複数のコア片20のそれぞれは一様に径方向Rの内側へ向けて加圧される。
2−2.内側支持部材の構成
内側支持部材30は、図3及び図4に示すように、コア片20の内周面20aを径方向Rの内側から支持する円筒状の支持面Fを備える。支持面Fは、コア基準面S(図1参照)と同心の円筒状面である。本実施形態では、支持面Fの軸方向Lの長さは、図3に示すように、コア片20の軸方向Lの長さよりも大きく、支持面Fは、コア片20の内周面20aを軸方向Lの全域で径方向Rの内側から支持する。支持面Fの軸方向L視での形状は、図4に示すように、コア基準面Sと同心の真円に沿う形状である。ここで、「真円に沿う形状」とは、真円度が予め定められた基準値よりも小さい形状を意味する。この基準値は、例えば、ステータ1が用いられる回転電機に要求される精度等に基づき定められる。なお、真円度は、真円からのずれが大きくなるに従って大きくなる指標であり、例えば、日本工業規格(JIS B 0621)に規定される真円度とされる。
内側支持部材30は、図3及び図4に示すように、コア片20の内周面20aを径方向Rの内側から支持する円筒状の支持面Fを備える。支持面Fは、コア基準面S(図1参照)と同心の円筒状面である。本実施形態では、支持面Fの軸方向Lの長さは、図3に示すように、コア片20の軸方向Lの長さよりも大きく、支持面Fは、コア片20の内周面20aを軸方向Lの全域で径方向Rの内側から支持する。支持面Fの軸方向L視での形状は、図4に示すように、コア基準面Sと同心の真円に沿う形状である。ここで、「真円に沿う形状」とは、真円度が予め定められた基準値よりも小さい形状を意味する。この基準値は、例えば、ステータ1が用いられる回転電機に要求される精度等に基づき定められる。なお、真円度は、真円からのずれが大きくなるに従って大きくなる指標であり、例えば、日本工業規格(JIS B 0621)に規定される真円度とされる。
内側支持部材30は、軸方向Lに見てコア基準面Sと同心の真円に沿う状態のまま、支持面Fを縮径可能に構成されている。図6は、支持面Fが図4に示す状態よりも縮径した状態を示し、図11は、支持面Fが図6に示す状態よりも縮径した状態を示している。すなわち、図4、図6、及び図11のそれぞれの状態において軸方向L視で支持面Fが沿う真円の直径を、それぞれ、第一直径D1、第二直径D2、及び第三直径D3とすると、“D1>D2>D3”の関係が成立する。以下、支持面Fが軸方向L視で沿うコア基準面Sと同心の真円について、単に「真円」という場合がある。
本実施形態では、図4に示すように、内側支持部材30は、周方向Cに沿って環状に配列される複数の支持片31を備える。複数の支持片31は、軸方向Lの互いに同じ位置に配置される。複数の支持片31のそれぞれの外周面の集合により支持面Fが形成される。言い換えれば、支持面Fは、複数の支持片31のそれぞれの外周面を含む円筒状の仮想面である。本実施形態では、複数の支持片31は、互いに同じ形状を有しており、周方向Cに沿って一定間隔で配置されている。また、本実施形態では、支持片31のそれぞれは、スライドガイド機構(図示せず)によって、基台11に対して径方向Rに移動可能に支持されている。
図4に示すように、支持片31の外周面における支持面Fを形成する部分は、軸方向Lに見て周方向Cに沿う円弧状に形成されていると共に、当該円弧の形状が軸方向Lに沿って均一に形成されている。本実施形態では、この円弧の直径は、設計上、第二直径D2(図6参照)に一致する。なお、第二直径D2は、後述する加圧工程P3(図12参照)による加圧状態で、設計上、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径である。すなわち、本実施形態では、加圧工程P3による加圧状態で、支持面Fの軸方向L視での形状についての真円度が最も小さくなるように(すなわち、真円からのずれが最も小さくなるように)、内側支持部材30が構成される。第二直径D2は、完成品としてのステータコア2におけるコア内周面の設計上の直径に応じて設定され、本実施形態では、完成品としてのステータコア2におけるコア内周面の設計上の直径に等しく設定される。
内側支持部材30を構成する複数の支持片31は、互いに同期した状態で径方向Rに移動するように構成されている。すなわち、内側支持部材30は、複数の支持片31のそれぞれの径方向Rの位置を合わせながら、複数の支持片31の全てを径方向Rに移動させるように構成されている。本実施形態では、複数の支持片31のそれぞれは、径方向Rに平行に移動するように構成されている。図4に示すように、複数の支持片31は、周方向Cに沿って間隔をあけながら配列されている。複数の支持片31のそれぞれが互いに同期した状態で径方向Rの内側に移動すると、図6に示すように、支持面Fが、軸方向L視で真円に沿う状態のまま縮径する。支持面Fの縮径に伴って、周方向Cに隣接する支持片31同士の隙間が狭くなる。なお、図4及び図6等においては発明の理解を容易にすべく、周方向Cに隣接する支持片31同士の隙間を大きく誇張して示している。周方向Cに隣接する加圧片41同士の隙間についても同様である。
本実施形態では、ステータ製造装置10は、内側支持部材30の径方向Rの内側に配置されて、複数の支持片31のそれぞれを径方向Rの内側から径方向Rに位置決めするためのテーパ部13を備えている。テーパ部13は、基台11に対して軸方向Lにおける支持片31と同じ側に配置されている。図3に示すように、支持片31のそれぞれの内周面には、軸方向Lにおける一方側(図3における下側)に向かうに従って縮径するテーパ状の傾斜面部31aが形成されている。テーパ部13の外周面は、この傾斜面部31aに対応するテーパ状、すなわち、軸方向Lにおける一方側(図3における下側)に向かうに従って縮径するテーパ状に形成されている。複数の支持片31のそれぞれは、傾斜面部31aがテーパ部13の外周面に当接した状態で、テーパ部13によって径方向Rに位置決めされる。
テーパ部13は、基台11に対して軸方向Lに移動可能に支持されている。本実施形態では、図3に示すように、ステータ製造装置10は、テーパ部13を軸方向Lに貫通するように設けられる軸部材12を備えている。テーパ部13は、軸部材12に対して軸方向Lに移動可能に支持されていると共に、軸方向Lにおける一方側(図3における下側)に、言い換えれば、軸方向Lにおける基台11に近づく側に、付勢ばね14(圧縮ばね)によって付勢されている。なお、簡素化のため、図3では付勢ばね14を簡略化して示すと共に、図3以外の図面においては付勢ばね14を省略している。図5に示すように、複数の支持片31の全てに対して径方向Rの内側へ向かう加圧力が作用している状態で、軸方向Lにおける他方側(図3における上側)に、言い換えれば、軸方向Lにおける基台11から離れる側に、テーパ部13が移動すると、複数の支持片31のそれぞれが径方向Rの内側に移動する。この際、複数の支持片31のそれぞれの傾斜面部31aが、テーパ部13の外周面上を当該外周面の母線方向に相対的に摺動するため、複数の支持片31のそれぞれは、互いに同期した状態で径方向Rの内側に移動する。支持片31の径方向Rの移動量は、テーパ部13の軸方向Lの移動量に応じて定まる。
図5に示すように、テーパ部13が基台11から軸方向Lに離間している状態では、複数の支持片31のそれぞれは、付勢ばね14(図3参照)により軸方向Lにおける基台11に近づく側に付勢されたテーパ部13によって、径方向Rの外側へ向けて付勢される。この結果、支持片31のそれぞれの外周面により形成される支持面Fが、径方向Rの外側へ向けて付勢される。この際、複数の支持片31のそれぞれに対して作用する付勢力は互いに同等である。そのため、支持片31のそれぞれは、一様に径方向Rの外側へ向けて付勢され、支持面Fに作用する付勢力は、周方向Cの全域に亘って均一となる。なお、支持片31に対して作用する付勢力の大きさは、テーパ部13の自重、付勢ばね14の付勢力、及びテーパ部13の傾斜角度等に基づいて定まる。
コア片20を介して複数の支持片31に作用する径方向Rの内側へ向かう加圧力が、支持面Fに作用する径方向Rの外側へ向かう付勢力よりも大きい場合に、テーパ部13が軸方向Lにおける基台11から離れる側に付勢ばね14による付勢力に抗して移動されて、複数の支持片31が径方向Rの内側に移動する。そのため、支持面Fに作用する径方向Rの外側へ向かう付勢力の大きさは、複数のコア片20に作用し得る加圧力の大きさに応じて予め設定される。なお、本実施形態では、この付勢力は、付勢ばね14の付勢力を利用したものであるため、当該付勢力の大きさは、テーパ部13が軸方向Lにおいて基台11から離れるに従って基本的に大きくなる。
具体的には、内側支持部材30は、初期状態よりも縮径した状態で、加圧工程P3(図12参照)において複数のコア片20に作用する加圧力の最大値よりも小さい予め設定された付勢力で支持面Fが径方向Rの外側へ向けて付勢されるように構成されている。すなわち、内側支持部材30は、支持面Fによって複数のコア片20を径方向Rの内側から支持した状態のまま、径方向Rの外側からの加圧力に応じて支持面Fを縮径可能に構成されている。なお、初期状態とは、図3に示すように、後述する配置工程P2を実行する際の状態、言い換えれば、後述する加圧工程P3を実行する前の状態である。本実施形態では、図3に示すように、テーパ部13が基台11に当接している状態が初期状態である。
2−3.保持部材の構成
保持部材50は、複数のコア片20の位置を保持するための部材である。図7に示すように、本実施形態では、ステータ製造装置10は、保持部材50として、軸方向Lの両側に分かれて配置される第一保持部材51と第二保持部材52とを備えている。第一保持部材51は、コア片20に対して軸方向Lにおける一方側(図7における下側)に配置され、第二保持部材52は、コア片20に対して軸方向Lにおける他方側(図7における上側)に配置されている。第一保持部材51と第二保持部材52とによって複数のコア片20を軸方向Lの両側から挟持することで、複数のコア片20の位置が保持される。本実施形態では、第一保持部材51における複数のコア片20に当接する第一当接面51aと、第二保持部材52における複数のコア片20に当接する第二当接面52aとの双方が、軸方向Lに見て、径方向Rに幅を有する円周状(すなわち円環状)に形成されている。また、第一当接面51aと第二当接面52aとは、コア片20におけるコイル3よりも径方向Rの外側の部分、言い換えれば、コア本体部21に、当接するように構成されている。本実施形態では、第一保持部材51は、基台11に対して固定されている。また、第二保持部材52は、第一保持部材51よりも軸方向Lにおける基台11とは反対側(図7における上側)において、基台11に対して軸方向Lに移動可能に支持されている。第一保持部材51と第二保持部材52とによる複数のコア片20の挟持力は、第二保持部材52の軸方向Lの移動を制御する保持装置(図示せず)により制御される。
保持部材50は、複数のコア片20の位置を保持するための部材である。図7に示すように、本実施形態では、ステータ製造装置10は、保持部材50として、軸方向Lの両側に分かれて配置される第一保持部材51と第二保持部材52とを備えている。第一保持部材51は、コア片20に対して軸方向Lにおける一方側(図7における下側)に配置され、第二保持部材52は、コア片20に対して軸方向Lにおける他方側(図7における上側)に配置されている。第一保持部材51と第二保持部材52とによって複数のコア片20を軸方向Lの両側から挟持することで、複数のコア片20の位置が保持される。本実施形態では、第一保持部材51における複数のコア片20に当接する第一当接面51aと、第二保持部材52における複数のコア片20に当接する第二当接面52aとの双方が、軸方向Lに見て、径方向Rに幅を有する円周状(すなわち円環状)に形成されている。また、第一当接面51aと第二当接面52aとは、コア片20におけるコイル3よりも径方向Rの外側の部分、言い換えれば、コア本体部21に、当接するように構成されている。本実施形態では、第一保持部材51は、基台11に対して固定されている。また、第二保持部材52は、第一保持部材51よりも軸方向Lにおける基台11とは反対側(図7における上側)において、基台11に対して軸方向Lに移動可能に支持されている。第一保持部材51と第二保持部材52とによる複数のコア片20の挟持力は、第二保持部材52の軸方向Lの移動を制御する保持装置(図示せず)により制御される。
本実施形態では、図7に示すように、第二保持部材52は、複数のコア片20の外周面20bよりも径方向Rの内側に配置される。一方、第一保持部材51は、複数のコア片20の外周面20bよりも径方向Rの外側に配置される部分を有する。すなわち、本実施形態では、軸方向Lの一方側の保持部材50のみが、複数のコア片20の外周面20bよりも径方向Rの内側に配置される。なお、ここでのコア片20の外周面20bについての径方向Rの位置は、後述する加圧工程P3による加圧状態(図5及び図6に示す状態)での位置とする。
3.ステータ製造方法
次に、本実施形態に係るステータ製造方法について説明する。ステータ製造方法は、上述したステータ製造装置10を用いて実行される。本実施形態では、図12に示すように、ステータ1を製造する工程には、巻装工程P1、配置工程P2、加圧工程P3、保持工程P4、加圧解除工程P5、装着工程P6、及び保持解除工程P7が含まれる。これらの各工程P1〜P7を記載の順に実行することで、図1に示すように、複数のコア片20が周方向Cに沿って環状に配列されて構成されるステータコア2を備えたステータ1が製造される。本実施形態では、加圧解除工程P5及び装着工程P6の双方によって、本発明に係る「装着工程」が構成される。
次に、本実施形態に係るステータ製造方法について説明する。ステータ製造方法は、上述したステータ製造装置10を用いて実行される。本実施形態では、図12に示すように、ステータ1を製造する工程には、巻装工程P1、配置工程P2、加圧工程P3、保持工程P4、加圧解除工程P5、装着工程P6、及び保持解除工程P7が含まれる。これらの各工程P1〜P7を記載の順に実行することで、図1に示すように、複数のコア片20が周方向Cに沿って環状に配列されて構成されるステータコア2を備えたステータ1が製造される。本実施形態では、加圧解除工程P5及び装着工程P6の双方によって、本発明に係る「装着工程」が構成される。
3−1.巻装工程
巻装工程P1は、コイル3が備える複数のコイル辺部4のそれぞれを、スロット24の内部に配置する工程である。本実施形態では、巻装工程P1では、図2に示すように、ステータコア2に巻装された状態と同じ円筒状に形成されたコイル3に対して、複数のコア片20を径方向Rの外側から挿入することで、コイル辺部4のそれぞれをスロット24の内部に配置する。この際、本実施形態では、図2に示すようにコイル3に対して径方向Rの外側において複数のコア片20を円筒状に配置した後、複数のコア片20の夫々の径方向Rの位置を合わせながら複数のコア片20の全てを径方向Rの内側へ向けて移動させて、コイル辺部4のそれぞれをスロット24の内部に配置する。本実施形態では、巻装工程P1を実行することで、複数のコア片20が、周方向Cに沿って環状に配列される。但し、この状態では、複数のコア片20が配置される円筒状の領域は、完成品としてのステータ1に備えられた状態に比べて、僅かに大径の領域となる。
巻装工程P1は、コイル3が備える複数のコイル辺部4のそれぞれを、スロット24の内部に配置する工程である。本実施形態では、巻装工程P1では、図2に示すように、ステータコア2に巻装された状態と同じ円筒状に形成されたコイル3に対して、複数のコア片20を径方向Rの外側から挿入することで、コイル辺部4のそれぞれをスロット24の内部に配置する。この際、本実施形態では、図2に示すようにコイル3に対して径方向Rの外側において複数のコア片20を円筒状に配置した後、複数のコア片20の夫々の径方向Rの位置を合わせながら複数のコア片20の全てを径方向Rの内側へ向けて移動させて、コイル辺部4のそれぞれをスロット24の内部に配置する。本実施形態では、巻装工程P1を実行することで、複数のコア片20が、周方向Cに沿って環状に配列される。但し、この状態では、複数のコア片20が配置される円筒状の領域は、完成品としてのステータ1に備えられた状態に比べて、僅かに大径の領域となる。
3−2.配置工程
配置工程P2は、図3及び図4に示すように、複数のコア片20のそれぞれの内周面20aが支持面Fに沿うように、複数のコア片20を内側支持部材30の径方向Rの外側に円筒状に配置する工程である。この際、内側支持部材30は、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径が第一直径D1となるように調整される。第一直径D1は、完成品としてのステータコア2におけるコア内周面の設計上の直径よりも大きな値に設定される。具体的には、第一直径D1は、コア片20の寸法公差を考慮して、複数のコア片20のそれぞれの内周面を、確実に内側支持部材30の外周面(本例では支持片31の外周面)に対して当接させることが可能な大きさに設定される。よって、配置工程P2の実行後の状態では、周方向Cに隣接するコア片20同士の隙間の総和は、完成品としてのステータ1に備えられた状態に比べて大きくなる。
配置工程P2は、図3及び図4に示すように、複数のコア片20のそれぞれの内周面20aが支持面Fに沿うように、複数のコア片20を内側支持部材30の径方向Rの外側に円筒状に配置する工程である。この際、内側支持部材30は、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径が第一直径D1となるように調整される。第一直径D1は、完成品としてのステータコア2におけるコア内周面の設計上の直径よりも大きな値に設定される。具体的には、第一直径D1は、コア片20の寸法公差を考慮して、複数のコア片20のそれぞれの内周面を、確実に内側支持部材30の外周面(本例では支持片31の外周面)に対して当接させることが可能な大きさに設定される。よって、配置工程P2の実行後の状態では、周方向Cに隣接するコア片20同士の隙間の総和は、完成品としてのステータ1に備えられた状態に比べて大きくなる。
配置工程P2では、更に、複数のコア片20の径方向Rの外側に円筒状に配置された加圧部材40(本例では複数の加圧片41)を用いて、複数のコア片20の全てに対して径方向Rの内側へ向かう加圧力を作用させる。コア片20に対して作用する径方向Rの内側へ向かう加圧力は、支持片31を径方向Rの内側へ移動させるために必要な大きさよりも小さく設定される。すなわち、コア片20に対して作用する径方向Rの内側へ向かう加圧力は、支持面Fに作用する径方向Rの外側へ向かう付勢力を超えないように設定される。よって、支持面Fは縮径せず、コア片20のそれぞれは、傾斜面部31aがテーパ部13の外周面に当接した状態で径方向Rに位置決めされる。上述したように、この状態が初期状態である。
本実施形態では、上述したように、巻装工程P1の実行により、複数のコア片20が周方向Cに沿って環状に配列される。そのため、本実施形態では、配置工程P2では、円筒状に配置された複数のコア片20を内側支持部材30に対して軸方向Lに近づけて、複数のコア片20を内側支持部材30の径方向Rの外側に円筒状に配置する。この際、コア片20と内側支持部材30との接触を避けるべく、円筒状に配置された複数のコア片20を内側支持部材30に対して軸方向Lに近づける際には、支持面Fを第一直径D1よりも縮径させても良い。その後、上記のように、加圧部材40を用いて、コア片20のそれぞれを径方向Rに位置決めする。
3−3.加圧工程
加圧工程P3は、配置工程P2の実行後に、複数のコア片20の全てに対して径方向Rの内側へ向かう加圧力を作用させて支持面Fを縮径させる工程である。この際、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径は、図5及び図6に示すように、第一直径D1から第二直径D2まで減少される。本実施形態では、複数のコア片20の径方向Rの外側に円筒状に配置された加圧部材40(本例では複数の加圧片41)を用いて、複数のコア片20の全てに対して径方向Rの内側へ向かう加圧力を作用させる。この際、複数のコア片20は、周方向Cの全域に亘って均一に、径方向Rの内側に向けて加圧される。コア片20を介して支持片31に対して作用する径方向Rの内側に向かう加圧力が、支持面Fに作用する径方向Rの外側へ向かう付勢力よりも大きい状態で、テーパ部13が軸方向Lにおける基台11から離れる側に移動され、このテーパ部13の移動に合わせて、加圧部材40、コア片20、及び内側支持部材30が一体的に径方向Rの内側に移動される。すなわち、複数のコア片20は、内側支持部材30によって径方向Rに位置決めされた状態で、縮径する支持面Fに合わせて径方向Rの内側に移動する。この際、複数のコア片20は、互いに同期した状態で、言い換えれば、それぞれの径方向Rの位置を合わせながら、径方向Rの内側に移動する。
加圧工程P3は、配置工程P2の実行後に、複数のコア片20の全てに対して径方向Rの内側へ向かう加圧力を作用させて支持面Fを縮径させる工程である。この際、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径は、図5及び図6に示すように、第一直径D1から第二直径D2まで減少される。本実施形態では、複数のコア片20の径方向Rの外側に円筒状に配置された加圧部材40(本例では複数の加圧片41)を用いて、複数のコア片20の全てに対して径方向Rの内側へ向かう加圧力を作用させる。この際、複数のコア片20は、周方向Cの全域に亘って均一に、径方向Rの内側に向けて加圧される。コア片20を介して支持片31に対して作用する径方向Rの内側に向かう加圧力が、支持面Fに作用する径方向Rの外側へ向かう付勢力よりも大きい状態で、テーパ部13が軸方向Lにおける基台11から離れる側に移動され、このテーパ部13の移動に合わせて、加圧部材40、コア片20、及び内側支持部材30が一体的に径方向Rの内側に移動される。すなわち、複数のコア片20は、内側支持部材30によって径方向Rに位置決めされた状態で、縮径する支持面Fに合わせて径方向Rの内側に移動する。この際、複数のコア片20は、互いに同期した状態で、言い換えれば、それぞれの径方向Rの位置を合わせながら、径方向Rの内側に移動する。
本実施形態では、後述する装着工程P6において(図8、図9参照)、規制部材90の円筒状の本体部91を、複数のコア片20の外周面20bに焼き嵌めにより嵌合させる。すなわち、加熱して膨張させた本体部91を複数のコア片20の外周面20bに装着した後、本体部91を冷却(例えば自然冷却)させることで、本体部91を複数のコア片20の外周面20bに嵌合させる。このような構成に合わせて、本実施形態では、加圧工程P3では、複数のコア片20を、本体部91が冷却されて収縮した後の状態に相当する状態とするように、複数のコア片20に対して加圧力を作用させる。すなわち、複数のコア片20に対して、冷却されて収縮する本体部91の収縮力に相当する加圧力を作用させる。本実施形態では、軸方向L視で直径が第二直径D2の真円に沿うように形成された支持面Fによって、複数のコア片20が径方向Rに位置決めされた状態が、本体部91が冷却されて収縮した後の複数のコア片20の状態に相当するように、第二直径D2を設定している。
本実施形態では、加圧工程P3では、対象加圧力に相当する加圧力を複数のコア片20に対して作用させる。ここで、対象加圧力とは、後述する装着工程P6によって複数のコア片20の外周面20bに嵌められた規制部材90の本体部91が、冷却されて収縮した後の状態において複数のコア片20に対して作用させる加圧力である。対象加圧力は、例えば実験により予め求められる。そのため、本実施形態では、複数のコア片20の状態が、本体部91が冷却されて収縮した後の状態に相当する状態であるか否かの判定を、コア片20に対して作用させる加圧力の大きさに基づく判定とすることができる。例えば、コア片20に対して作用させる加圧力を増加させながら支持面Fを縮径させる場合に、当該加圧力が対象加圧力以上になったことを条件に、複数のコア片20の状態が、本体部91が冷却されて収縮した後の状態に相当する状態であると判定する構成とすることができる。なお、このように加圧力を管理する構成に代えて、計測によって得られる径(例えば、支持面Fの径、コア内周面の径、又はコア外周面の径)を管理し、当該径が予め定められた判定値以下になったことを条件に、複数のコア片20の状態が、本体部91が冷却されて収縮した後の状態に相当する状態であると判定する構成とすることもできる。
3−4.保持工程
保持工程P4は、加圧工程P3による加圧状態で、複数のコア片20の位置を保持する工程である。本実施形態では、図7に示すように、保持工程P4は、軸方向Lの両側に分かれて配置された保持部材50(具体的には、第一保持部材51及び第二保持部材52)によって複数のコア片20を軸方向Lの両側から挟持する工程を含む。本実施形態では、
保持工程P4では、複数のコア片20のそれぞれにおけるコイル3よりも径方向Rの外側の部分、言い換えれば、複数のコア片20のそれぞれにおけるコア本体部21を、軸方向Lの両側から挟持する。保持工程P4により複数のコア片20の位置が保持されている状態では、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径は、第二直径D2に維持される。
保持工程P4は、加圧工程P3による加圧状態で、複数のコア片20の位置を保持する工程である。本実施形態では、図7に示すように、保持工程P4は、軸方向Lの両側に分かれて配置された保持部材50(具体的には、第一保持部材51及び第二保持部材52)によって複数のコア片20を軸方向Lの両側から挟持する工程を含む。本実施形態では、
保持工程P4では、複数のコア片20のそれぞれにおけるコイル3よりも径方向Rの外側の部分、言い換えれば、複数のコア片20のそれぞれにおけるコア本体部21を、軸方向Lの両側から挟持する。保持工程P4により複数のコア片20の位置が保持されている状態では、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径は、第二直径D2に維持される。
3−5.加圧解除工程
加圧解除工程P5は、保持工程P4により複数のコア片20の位置が保持されている状態で、加圧部材40による複数のコア片20に対する加圧を解除する工程である。本実施形態では、図8に示すように、加圧部材40が備える加圧片41のそれぞれを径方向Rの外側に移動させることで、加圧部材40による複数のコア片20に対する加圧を解除する。加圧解除工程P5の実行後も、複数のコア片20の位置は、保持工程P4によって、加圧工程P3による加圧後の位置に保持される。
加圧解除工程P5は、保持工程P4により複数のコア片20の位置が保持されている状態で、加圧部材40による複数のコア片20に対する加圧を解除する工程である。本実施形態では、図8に示すように、加圧部材40が備える加圧片41のそれぞれを径方向Rの外側に移動させることで、加圧部材40による複数のコア片20に対する加圧を解除する。加圧解除工程P5の実行後も、複数のコア片20の位置は、保持工程P4によって、加圧工程P3による加圧後の位置に保持される。
3−6.装着工程
装着工程P6は、保持工程P4により複数のコア片20の位置が保持されていると共に加圧解除工程P5によって加圧工程P3による加圧が解除された状態で、規制部材90を複数のコア片20に装着する工程である。すなわち、加圧解除工程P5及び装着工程P6の双方により、保持工程P4により複数のコア片20の位置が保持されている状態で、加圧工程P3による加圧が解除され、規制部材90が複数のコア片20に装着される。上述したように、本実施形態では、図8及び図9に示すように、規制部材90の円筒状の本体部91を、複数のコア片20の外周面20bに焼き嵌めにより嵌合させる。すなわち、本実施形態では、装着工程P6は、複数のコア片20の外周面20bに加熱した本体部91を嵌める工程と、本体部91を冷却させる工程とを含む。本体部91の径は、冷却によって収縮した状態で複数のコア片20のそれぞれの外周面20bに当接する大きさに設定される。本実施形態では、第二保持部材52が複数のコア片20の外周面20bよりも径方向Rの内側に配置されており、コア片20に対して軸方向Lにおける第二保持部材52と同じ側から、規制部材90をコア片20に対して軸方向Lに近づけて、規制部材90を複数のコア片20の外周面20bに装着する。
装着工程P6は、保持工程P4により複数のコア片20の位置が保持されていると共に加圧解除工程P5によって加圧工程P3による加圧が解除された状態で、規制部材90を複数のコア片20に装着する工程である。すなわち、加圧解除工程P5及び装着工程P6の双方により、保持工程P4により複数のコア片20の位置が保持されている状態で、加圧工程P3による加圧が解除され、規制部材90が複数のコア片20に装着される。上述したように、本実施形態では、図8及び図9に示すように、規制部材90の円筒状の本体部91を、複数のコア片20の外周面20bに焼き嵌めにより嵌合させる。すなわち、本実施形態では、装着工程P6は、複数のコア片20の外周面20bに加熱した本体部91を嵌める工程と、本体部91を冷却させる工程とを含む。本体部91の径は、冷却によって収縮した状態で複数のコア片20のそれぞれの外周面20bに当接する大きさに設定される。本実施形態では、第二保持部材52が複数のコア片20の外周面20bよりも径方向Rの内側に配置されており、コア片20に対して軸方向Lにおける第二保持部材52と同じ側から、規制部材90をコア片20に対して軸方向Lに近づけて、規制部材90を複数のコア片20の外周面20bに装着する。
3−7.保持解除工程
保持解除工程P7は、保持工程P4による複数のコア片20の保持を解除する工程である。本実施形態では、図10及び図11に示すように、保持解除工程P7では、規制部材90によって互いに移動不能に固定された状態の複数のコア片20をステータ製造装置10から取り外すべく、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径が第三直径D3となるように、支持面Fを縮径させる。この際、本実施形態では、装着工程P6において、規制部材90の本体部91が冷却されて収縮した後の状態に相当する状態の複数のコア片20に対して、規制部材90が装着されるため、支持面Fを縮径させても複数のコア片20はほとんど移動しない。よって、複数のコア片20のそれぞれの内周面20aが、軸方向Lに見て、直径が第二直径D2の真円に沿うように配置された状態(図6参照)或いはそれに近い状態のステータ1を、製造することができる。すなわち、コア内周面の真円度が小さい(真円からのずれが小さい)ステータ1を製造することができる。なお、本実施形態では、保持解除工程P7において支持面Fを縮径させる場合には、軸部材12をテーパ部13と共に軸方向Lにおける基台11から離れる側(図10における上側)に移動させるとともに、複数の支持片31のそれぞれを径方向Rの内側に移動させる。
保持解除工程P7は、保持工程P4による複数のコア片20の保持を解除する工程である。本実施形態では、図10及び図11に示すように、保持解除工程P7では、規制部材90によって互いに移動不能に固定された状態の複数のコア片20をステータ製造装置10から取り外すべく、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径が第三直径D3となるように、支持面Fを縮径させる。この際、本実施形態では、装着工程P6において、規制部材90の本体部91が冷却されて収縮した後の状態に相当する状態の複数のコア片20に対して、規制部材90が装着されるため、支持面Fを縮径させても複数のコア片20はほとんど移動しない。よって、複数のコア片20のそれぞれの内周面20aが、軸方向Lに見て、直径が第二直径D2の真円に沿うように配置された状態(図6参照)或いはそれに近い状態のステータ1を、製造することができる。すなわち、コア内周面の真円度が小さい(真円からのずれが小さい)ステータ1を製造することができる。なお、本実施形態では、保持解除工程P7において支持面Fを縮径させる場合には、軸部材12をテーパ部13と共に軸方向Lにおける基台11から離れる側(図10における上側)に移動させるとともに、複数の支持片31のそれぞれを径方向Rの内側に移動させる。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係るその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
最後に、本発明に係るその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、規制部材90が円筒状の本体部91を備え、装着工程P6によって、本体部91が複数のコア片20の外周面に焼き嵌めされる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、装着工程P6において、規制部材90の本体部91を、複数のコア片20の外周面20bに圧入により嵌合させる構成とすることもできる。また、規制部材90として、複数のコア片20の外周面20bに巻かれる部材(例えばホースバンド等)を用い、装着工程P6において、当該部材を複数のコア片20の外周面20bに巻いて複数のコア片20の径方向Rの移動を規制する構成とすることもできる。
(2)上記の実施形態では、加圧工程P3では、複数のコア片20を、規制部材90の本体部91が冷却されて収縮した後の状態に相当する状態とするように、複数のコア片20に対して加圧力を作用させる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、加圧工程P3において、複数のコア片20を、規制部材90の本体部91が冷却されて収縮した後の状態に比べてコア内周面の径が大きくなる状態とするように、複数のコア片20に対して加圧力を作用させる構成とすることもできる。すなわち、加圧工程P3において、上述した対象加圧力よりも小さい加圧力を複数のコア片20に対して作用させる構成とすることができる。この場合、加圧工程P3の実行後の状態において支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径が、第一直径D1と第二直径D2との間の値となる。この場合においても、支持面Fが軸方向L視で沿うように配置される真円の直径が第一直径D1から減少する分だけ、コア内周面の真円度の低減(真円からのずれの低減)を図ることができる。
(3)上記の実施形態では、巻装工程P1では、ステータコア2に巻装された状態と同じ円筒状に形成されたコイル3に対して、複数のコア片20を径方向Rの外側から挿入することで、コイル辺部4のそれぞれをスロット24の内部に配置する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、巻装工程P1を、複数のコア片20のそれぞれに対して環状コイル(同心巻コイル)を装着させる工程とし、配置工程P2において、環状コイルが装着された状態の複数のコア片20を、周方向Cに沿って環状に配列する構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、テーパ部13が付勢ばね14により軸方向Lにおける一方側に付勢され、付勢ばね14の付勢力を利用して、支持面Fを径方向Rの外側へ向けて付勢する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、テーパ部13が油圧シリンダ等のシリンダによって軸方向Lにおける一方側に付勢される構成等、支持面Fを径方向Rの外側へ向けて付勢する付勢力として、付勢ばね14以外の付勢部材の付勢力を用いることも可能である。また、支持面Fを径方向Rの外側へ向けて付勢する付勢力の大きさが、コア片20に対して作用する加圧力の大きさに応じて変化する構成とすることも可能である。
(5)上記の実施形態では、保持部材50が、軸方向Lの両側に分かれて配置された第一保持部材51と第二保持部材52とによって複数のコア片20を軸方向Lの両側から挟持する構成において、軸方向Lの一方側の保持部材50(第二保持部材52)のみが、複数のコア片20の外周面20bよりも径方向Rの内側に配置される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一保持部材51のみが、複数のコア片20の外周面20bよりも径方向Rの内側に配置される構成や、軸方向Lの両側の保持部材50(第一保持部材51及び第二保持部材52)が、複数のコア片20の外周面20bよりも径方向Rの内側に配置される構成とすることもできる。なお、上記のように、規制部材90として、複数のコア片20の外周面20bに巻かれる部材を用いる場合等において、軸方向Lの両側の保持部材50が、複数のコア片20の外周面20bよりも径方向Rの外側に配置される部分を有する構成とすることも可能である。
(6)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載されていない構成に関しては、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、複数のコア片が円筒状のコア基準面の周方向に沿って環状に配列されて構成されるステータコアを備えた回転電機用ステータの製造方法に利用することができる。
1:ステータ
2:ステータコア
20:コア片
20a:内周面
20b:外周面
30:内側支持部材
50:保持部材
90:規制部材
91:本体部
C:周方向
F:支持面
L:軸方向
P2:配置工程
P3:加圧工程
P4:保持工程
P6:装着工程
R:径方向
S:コア基準面
2:ステータコア
20:コア片
20a:内周面
20b:外周面
30:内側支持部材
50:保持部材
90:規制部材
91:本体部
C:周方向
F:支持面
L:軸方向
P2:配置工程
P3:加圧工程
P4:保持工程
P6:装着工程
R:径方向
S:コア基準面
Claims (5)
- 複数のコア片が円筒状のコア基準面の周方向に沿って環状に配列されて構成されるステータコアを備えた回転電機用ステータの製造方法であって、
前記コア片の内周面を前記コア基準面の径方向の内側から支持する円筒状の支持面が、前記コア基準面の軸方向に見て前記コア基準面と同心の真円に沿う状態のまま縮径可能に構成された内側支持部材を用い、複数の前記コア片のそれぞれの内周面が前記支持面に沿うように、複数の前記コア片を前記内側支持部材の前記径方向の外側に円筒状に配置する配置工程と、
前記配置工程の実行後に、複数の前記コア片の全てに対して前記径方向の内側へ向かう加圧力を作用させて前記支持面を縮径させる加圧工程と、
前記加圧工程による加圧状態で、複数の前記コア片の位置を保持する保持工程と、
前記保持工程により複数の前記コア片の位置が保持されている状態で、前記加圧工程による加圧を解除し、複数の前記コア片の前記径方向の移動を規制する規制部材を、複数の前記コア片に装着する装着工程と、を備える回転電機用ステータの製造方法。 - 前記規制部材は、円筒状の本体部を備え、
前記装着工程は、複数の前記コア片の外周面に加熱した前記本体部を嵌める工程を含み、
前記加圧工程では、複数の前記コア片を、前記本体部が冷却されて収縮した後の状態に相当する状態とするように、複数の前記コア片に対して加圧力を作用させる請求項1に記載の回転電機用ステータの製造方法。 - 前記規制部材は、円筒状の本体部を備え、
前記装着工程は、複数の前記コア片の外周面に加熱した前記本体部を嵌める工程を含み、
前記装着工程によって複数の前記コア片の外周面に嵌められた前記本体部が、冷却されて収縮した後の状態において複数の前記コア片に対して作用させる加圧力を、対象加圧力として、
前記加圧工程では、前記対象加圧力に相当する加圧力を複数の前記コア片に対して作用させる請求項1又は2に記載の回転電機用ステータの製造方法。 - 前記内側支持部材は、初期状態よりも縮径した状態で、前記加圧工程において複数の前記コア片に作用する加圧力の最大値よりも小さい予め設定された付勢力で前記支持面が前記径方向の外側へ向けて付勢されるように構成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機用ステータの製造方法。
- 前記規制部材は、円筒状の本体部を備え、
前記装着工程は、複数の前記コア片の外周面に前記本体部を嵌める工程を含み、
前記保持工程は、前記軸方向の両側に分かれて配置された保持部材によって複数の前記コア片を前記軸方向の両側から挟持する工程を含み、
前記軸方向の少なくとも一方側の前記保持部材は、複数の前記コア片の外周面よりも前記径方向の内側に配置される請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機用ステータの製造方法。
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JP2013173565A JP2015042119A (ja) | 2013-08-23 | 2013-08-23 | 回転電機用ステータの製造方法 |
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JP2013173565A JP2015042119A (ja) | 2013-08-23 | 2013-08-23 | 回転電機用ステータの製造方法 |
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JP2015042119A true JP2015042119A (ja) | 2015-03-02 |
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JP2013173565A Pending JP2015042119A (ja) | 2013-08-23 | 2013-08-23 | 回転電機用ステータの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2013
- 2013-08-23 JP JP2013173565A patent/JP2015042119A/ja active Pending
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