JP2015041500A - ワイヤハーネス - Google Patents

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幸康 坂本
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貴章 伊藤
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Daichi Ashida
大地 芦田
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孝幸 寺内
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Naoya Nishimura
直也 西村
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Abstract

【課題】ワイヤハーネスが使用されている環境下において、端子付電線の腐食の進行状況をその兆候の段階で早期に検知できること。【解決手段】ワイヤハーネス100は、端子付アルミニウム電線12と一対の端子付銅電線11と接続導体30とを備える。接続導体30は、端子付銅電線11各々の端子どうしを電気的に接続する。接続導体30は、銅を含み端子付銅電線11各々の端子に接触する一対の接点部31と、アルミニウムを含み一対の接点部31を繋ぐ腐食助長部32とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、電線の異種金属接触腐食の兆候を早期に検知することに適したワイヤハーネスに関する。
自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスにおいて、電線の端部には金属製の端子が取り付けられる。端子は、電線の芯線における絶縁被覆から延び出た裸線部に接続される。以下、端部に圧着端子などの端子が取り付けられた電線のことを端子付電線と称する。なお、本明細書において、電線とは絶縁電線を意味する。
一般に、端子は、銅又は銅の合金などの銅を主成分とする金属の基材と、その基材の表面に形成された錫を主成分とするメッキとを含む金属の部材である。
電線の芯線がアルミニウム線である場合、電線の芯線と端子との間の異種金属接触腐食の防止のため、合成樹脂の被覆によって電線における芯線の裸線部を覆うことが有効である。
例えば、特許文献1に示される端子付電線は、芯線の裸線部における端子から露出した部分を覆う止水樹脂部を備える。この止水樹脂部は、芯線の裸線部と端子とが接触する部分への液体の浸入を防ぎ、ひいては異種金属接触腐食を防ぐ。
例えば、止水樹脂部は、電線の芯線と端子との接続部分に滴下された流動状の合成樹脂が固化することによって形成される。また、止水樹脂部が、端子付電線における電線の芯線と端子との接続部分をインサート部とするインサート成形によって形成される場合もある。
特開2010−108798号公報
ところで、車両に搭載されたワイヤハーネスの使用環境は、海浜に近い地域又は高温多湿な地域など多様である。そのため、端子付電線の腐食速度が、ワイヤハーネスの使用環境によって大幅に変わり得る。また、ワイヤハーネスが想定外の環境下で使用された場合、端子付電線の腐食が想定以上の速さで進行する恐れも否定できない。
従って、ワイヤハーネスが使用されている環境下において、端子付電線の腐食の進行状況をその兆候の段階で早期に検知できることが望ましい。端子付電線の腐食の進行状況をその兆候の段階で早期に検知できれば、大事に至る前にワイヤハーネスの交換などの適切な対処が可能となる。
本発明は、ワイヤハーネスが使用されている環境下において、端子付電線の腐食の進行状況をその兆候の段階で早期に検知できることを目的とする。
第1態様に係るワイヤハーネスは、少なくとも1つの端子付アルミニウム電線と一対の端子付銅電線と非導電性材料の端子保持部材と接続導体とを備える。上記端子付アルミニウム電線は、アルミニウムを含むアルミニウム芯線を有するアルミニウム電線と銅を含み上記アルミニウム電線の上記アルミニウム芯線に接続された端子とを有する。上記一対の端子付銅電線は、銅を含む銅芯線を有する銅電線と銅を含み上記銅電線の上記銅芯線に接続された端子とをそれぞれ有する。上記端子保持部材は、上記端子付銅電線各々の上記端子を保持する非導電性材料の部材である。上記接続導体は、上記端子保持部材に取り付けられており、上記端子付銅電線各々の端子どうしを電気的に接続する導体である。上記接続導体は、銅を含み上記端子付銅電線各々の上記端子に接触する一対の接点部と、アルミニウムを含み上記一対の接点部を繋ぐ腐食助長部と、を含む。
第2態様に係るワイヤハーネスは、第1態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第2態様に係るワイヤハーネスは、上記接続導体の周囲を囲み上記接続導体の上記腐食助長部を露出させる開口を形成する囲い壁部をさらに備える。
第3態様に係るワイヤハーネスは、第1態様又は第2態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第3態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記接続導体は、銅を含み上記腐食助長部よりも電気抵抗が大きく上記一対の接点部を繋ぐバイパス抵抗部をさらに有する。
第4態様に係るワイヤハーネスは、第1態様から第3態様のいずれか1つに係るワイヤハーネスの一態様である。第3態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記端子付アルミニウム電線各々は、流動状の合成樹脂が上記芯線の裸線部における端子から露出した部分を覆う状態で固化して形成された止水樹脂部をさらに有する。
上記の各態様において、接続導体におけるアルミニウムを含む腐食助長部は、銅を含む一対の接点部各々と接触する部分において異種金属接触腐食を引き起こしやすい。また、腐食助長部の腐食の進行速度は、腐食助長部を含むワイヤハーネスが使用されている環境によって異なる。一方、一対の端子付銅電線各々は腐食しにくい。
また、接続導体において、腐食助長部における一対の接点部各々と接触する部分が腐食すると、接続導体の電気抵抗、即ち、接続導体における一対の接点部相互間の電気抵抗が増大する。そのため、一対の端子付銅電線を通じて接続導体に対して電力が供給されると、接続導体の電気抵抗の増大に応じて変化する信号が2本の端子付銅電線に生じる。2本の端子付銅電線が接続された機器がそれら端子付銅電線に生じる信号の変化を監視することにより、接続導体において腐食助長部の腐食が生じたことを検知することができる。
また、上記の各態様によれば、腐食助長部を含む接続導体と端子付アルミニウム電線とが同等の環境下で使用される。この場合、腐食助長部の腐食の進行速度と、端子付アルミニウム電線のアルミニウム芯線における端子との接触部分の腐食の進行速度とは正の相関がある。例えば、腐食助長部の腐食の進行が速い環境下では、アルミニウム芯線の腐食の進行も速くなる傾向がある。
また、腐食助長部の腐食の進行がアルミニウム芯線の腐食の進行よりも速くなるように接続導体又はその周囲の構造を調整することも可能である。例えば、一対の接点部における腐食助長部に直接接する部分の銅の純度、腐食助長部における一対の接点部に対する接触面積又は腐食助長部の露出度合いなどの調整により、腐食助長部の腐食の進行がアルミニウム芯線の腐食の進行よりも速くなるようにすることができる。
従って、上記の各態様によれば、ワイヤハーネスが使用されている環境下において、接続導体の電気抵抗の増大を検知することにより、端子付アルミニウム電線の腐食の進行状況をその兆候の段階で早期に検知することができる。
また、第2態様においては、雨水又は洗車水などの液体が囲い壁部内に溜まりやすい。これにより、湿気の高い環境下において液体が腐食助長部に付着した状態が維持されやすく、より確実に腐食助長部の腐食の進行がアルミニウム芯線の腐食の進行よりも速くなる。その結果、湿気の高い環境下において端子付アルミニウム電線の腐食の進行状況をより早期に検知することができる。
また、第3態様においては、接続導体が、銅を含み腐食助長部よりも電気抵抗が大きく一対の接点部を繋ぐバイパス抵抗部をさらに有する。この場合、腐食助長部の腐食によって腐食助長部と一対の接点部とが断線又は断線に近い状態になったときでも、接続導体の電気抵抗がバイパス抵抗部の電気抵抗以下に抑えられる。
従って、第3態様によれば、端子付銅電線に生じる信号、即ち、腐食助長部の腐食の進行状況に応じて変化する信号を、予め定められた範囲内に収まる処理しやすい信号にすることができる。
また、第4態様においては、端子付アルミニウム電線各々が、芯線の裸線部における端子から露出した部分を覆う止水樹脂部をさらに有する。裸線部を覆う止水樹脂部は、端子付アルミニウム電線の腐食が特に懸念される場合に設けられる。そのような端子付アルミニウム電線を含むワイヤハーネスは、端子付アルミニウム電線の腐食の進行状況を兆候段階で早期に検知することに適した接続導体の適用対象として好適である。
実施形態に係るワイヤハーネス100の概略平面図である。 ワイヤハーネス100が備える端子付電線における電線と端子との接続部の側面図である。 ワイヤハーネス100が備えるコネクタ及び腐食検知モジュールの内部の図である。 腐食検知モジュールの分解斜視図である。 腐食検知モジュールの斜視図である。 ワイヤハーネス100に適用可能な応用例に係る端子付電線1Aにおける電線と端子との接続部の側面図ある。
以下、添付の図面を参照しながら、実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<ワイヤハーネス>
まず、図1〜3を参照しつつ、実施形態に係るワイヤハーネス100について説明する。ワイヤハーネス100は、例えば、自動車などの車両に搭載される車両用ワイヤハーネスである。
ワイヤハーネス100は、複数の端子付電線1、複数のコネクタ2及び腐食検知モジュール3を備える。端子付電線1各々は、電線9と端子8とを備えている。
<電線>
電線9は、長尺な導体である芯線910と芯線910の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆920とを有する絶縁電線である。通常、芯線910は、細い導体からなる複数の素線が撚り合わされた撚り線である。しかしながら、芯線910が単線であることも考えられる。
端子8が取り付けられる電線9の端部は、予め一定の長さの分の芯線910の周囲から絶縁被覆920が剥がれた状態、即ち、一定の長さ分の芯線910が絶縁被覆920の端から伸び出た状態に加工されている。
以下、電線9の芯線910における絶縁被覆920の端から伸び出た部分のことを裸線部91と称する。また、電線9の絶縁被覆920における端部の一定の範囲(数ミリメートルから十数ミリメートル程度の長さの範囲)の部分を被覆端部92と称する。
端子付電線1は、一対の端子付銅電線11と少なくとも1本の端子付アルミニウム電線12とを含む。本実施形態において、ワイヤハーネス100は2本の端子付アルミニウム電線12を有している。しかしながら、ワイヤハーネス100が、1本又は3本以上の端子付アルミニウム電線12を有していることも考えられる。
端子付銅電線11各々において、電線9の芯線910は、銅を主成分とする金属の線材である。一方、端子付アルミニウム電線12において、電線9の芯線910は、アルミニウムを主成分とする金属の線材である。
また、端子付銅電線11及び端子付アルミニウム電線12において、絶縁被覆920は、例えば、ポリエチレン、塩化ビニル又はポリアミド系ナイロンなどを主成分とする合成樹脂の部材である。
<端子>
図2が示すように、本実施形態における端子8は、電線9の端部に圧着された圧着端子である。端子8は、直線方向に沿って一列に並んで形成された、被覆圧着部81、第一連結部82、芯線圧着部83、第二連結部84及び接点部85を備えている。
端子8は、金属の板材の折り曲げ加工によって得られる。また、端子8を構成する金属の板材は、メッキが形成された板状の金属の母材に対する打ち抜き加工によって得られる。従って、端子8を構成する金属の板材は、基材とその基材の表面に形成されたメッキとにより構成されている。但し、端子8の端面(切断面)は、基材が露出した面である。
被覆圧着部81は、曲がって形成された板状の部分であり、電線9に圧着される前の状態において、電線9の被覆端部92が挿入される溝を形成している。端子付電線1において、被覆圧着部81は、被覆圧着部81が形成する溝の内側に挿入された被覆端部92の周囲に沿って曲げられることにより、被覆端部92に対して圧着されている。
被覆端部92は、端子8の被覆圧着部81の圧力によって圧縮されている。これにより、被覆端部92の外周面は、被覆圧着部81の内側面に密接している。
本実施形態に示される被覆圧着部81は、一対のかしめ片の先端部が突き合わさる状態で圧着された突き合わせタイプである。しかしながら、被覆圧着部81が、一対のかしめ片が重なった状態で被覆端部92にかしめられたオーバーラップタイプであること、或いは、筒状に形成されたクローズドバレルタイプであることも考えられる。
芯線圧着部83は、電線9に圧着される前の状態において、曲がって形成された板状の部分であり、電線9の裸線部91が挿入される溝を形成している。そして、芯線圧着部83は、芯線圧着部83が形成する溝の内側に挿入された裸線部91に対して圧着される。
本実施形態に示される芯線圧着部83は、一対のかしめ片の先端部が付き合わさる状態で圧着された突き合わせタイプである。しかしながら、芯線圧着部83が、一対のかしめ片が重なった状態で裸線部91にかしめられたオーバーラップタイプであること、或いは、筒状に形成されたクローズドバレルタイプであることも考えられる。
第一連結部82は、被覆圧着部81と芯線圧着部83とを繋ぐ部分である。第一連結部82は、曲がって形成された板状の部分であり、被覆端部92及び裸線部91の境界部分が挿入される溝を形成している。
接点部85は、端子8の接続相手となる不図示の相手側端子と嵌り合うことによって相手側端子と直接接触する部分である。例えば、接点部85は、相手側端子が嵌め入れられる孔である端子挿入孔が形成された筒状の部分である。或いは、接点部85が、相手側端子の端子挿入孔に嵌め入れられる棒状の導体である場合もある。
第二連結部84は、芯線圧着部83と接点部85を繋ぐ部分である。第二連結部84は、曲がって形成された板状の部分であり、溝を形成している。裸線部91の先端901が、芯線圧着部83から第二連結部84が形成する溝へはみ出す場合もあるが、そうでない場合もある。
端子付銅電線11において、電線9の芯線910と端子8とは、それぞれ同系統(同種)の金属で構成されている。即ち、端子付銅電線11の電線9は、銅芯線を芯線910として有する銅電線である。
また、端子付銅電線11において、端子8は、銅を主成分とする金属の部材である。例えば、端子付銅電線11の端子8は、銅もしくは黄銅などの銅合金の基材に、錫(Sn)もしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された部材である。
一方、端子付アルミニウム電線12において、電線9の芯線910と端子8とは、それぞれ異種の金属で構成されている。即ち、端子付アルミニウム電線12の電線9は、アルミニウム芯線を芯線910として有するアルミニウム電線である。アルミニウム芯線は、アルミニウムを主成分とする金属(アルミニウムまたはアルミニウム合金)の線材である。
また、端子付アルミニウム電線12において、端子8は、銅を主成分とする金属の部材である。例えば、端子付アルミニウム電線12の端子8は、銅もしくは黄銅などの銅合金の基材に、錫(Sn)もしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された部材である。
端子付アルミニウム電線12において、端子8と接触する裸線部91は、異種金属接触腐食によって腐食しやすい。特に、アルミニウム電線の裸線部91は、銅が露出する端子8の端面に近接する部分において腐食しやすい。
<コネクタ>
コネクタ2は、端子付電線1各々の端子8を電気的に絶縁しつつ保持する端子保持部材である。コネクタ2は、例えば合成樹脂の部材である。コネクタ2各々は、複数の端子付電線1のいずれかの端子8を内部に保持している。
図1が示す例では、ワイヤハーネス100は、第一コネクタ21、第二コネクタ22及び第三コネクタ23を含む。第一コネクタ21は、2本の端子付銅電線11各々の第一端の端子8を一括して保持している。また、第二コネクタ22は、2本の端子付アルミニウム電線12各々の第一端の端子8を一括して保持している。
一方、第三コネクタ23は、第一コネクタ21又は第二コネクタ22によって第一端の端子8が保持された2本の端子付銅電線11及び2本の端子付アルミニウム電線12の各々の第二端の端子8を一括して保持している。
例えば、第三コネクタ23は、車両に搭載されたECU(Electronic Control Unit)などの制御部6に接続される。また、第二コネクタ22は、制御部6によって制御される車両の電装機器5に接続される。これにより、制御部6と電装機器5とが2本の端子付アルミニウム電線12を通じて電気的に接続される。
制御部6は、2本の端子付アルミニウム電線12を通じて電装機器5に対して電力を供給するとともに、電装機器5を制御する。
また、第一コネクタ21は、腐食検知モジュール3に接続される。これにより、制御部6と腐食検知モジュール3とが2本の端子付銅電線11を通じて電気的に接続される。
2本の端子付銅電線11の一方は、制御部6から腐食検知モジュール3への電力の供給ラインである。そして、2本の端子付銅電線11は、腐食検知モジュール3が備える接続導体30の電気抵抗の増大に応じて変化する信号を伝送する。その詳細については後述する。
<腐食検知モジュール>
腐食検知モジュール3は、第一コネクタ21と嵌り合って第一コネクタ21に留まる絶縁筐体34を備えている。さらに、腐食検知モジュール3は、絶縁筐体34に保持された接続導体30を備えている。
接続導体30は、絶縁筐体34によって第一コネクタ21に対して取り外し可能に取り付けられている。接続導体30は、2本の端子付銅電線11各々の端子8どうしを電気的に接続する導体である。
接続導体30は、少なくとも一対の接点部31と腐食助長部32とを有している。本実施形態における接続導体30は、バイパス抵抗部33をさらに有している。
一対の接点部31各々は、銅を主成分とし端子付銅電線11各々における端子8の接点部85に接触する部材である。例えば、一対の接点部31各々は純銅の部材である。絶縁筐体34が第一コネクタ21に留められることにより、一対の接点部31は、2本の端子付銅電線11各々の端子の接点部85に接触する。
一対の接点部31各々には、腐食助長部32を挟み込んで支持する挟持部311が形成されている。これら挟持部311が腐食助長部32と繋がった部分であり、腐食助長部32と接触する部分でもある。
腐食助長部32は、アルミニウムを主成分とし一対の接点部31を繋ぐ部材である。従って、腐食助長部32は一対の接点部31各々と直接接触している。一対の接点部31各々における少なくとも腐食助長部32と接触する部分は、銅を主成分とする金属が露出した部分であり、その表面にメッキは形成されていない。
従って、一対の接点部31と腐食助長部32とが接触する部分は、銅を主成分とする金属とアルミニウムを主成分とする金属とが直接接触する部分である。従って、腐食助長部32における一対の接点部31各々と接触する部分は、異種金属接触腐食を引き起こしやすい。
一方、2本の端子付銅電線11の端子8と一対の接点部31との接触部分は、同系統(同種)の金属が接触する部分であるため腐食しにくい。
バイパス抵抗部33は、腐食助長部32に対して並列に一対の接点部31を繋ぐ導体である。バイパス抵抗部33は、銅を主成分とする金属の部材である。例えば、バイパス抵抗部33は、銅もしくは黄銅などの銅合金の部材である。
バイパス抵抗部33の電気抵抗は、腐食助長部32の電気抵抗よりも大きい。従って、バイパス抵抗部33は、腐食助長部32よりも十分に細く形成されている。
絶縁筐体34は、第一コネクタ21に嵌め合わされる嵌合部341と、接続導体30の四方を囲む囲い壁部342とを有している。
囲い壁部342は、接続導体30の周囲を囲む部分である。囲い壁部342は、腐食助長部32を露出させる開口3420を形成している。絶縁筐体34は、囲い壁部342の内側に、一対の接点部31各々の一部と腐食助長部32とバイパス抵抗部33とを保持している。
より具体的には、一対の接点部31各々の一部が貫通する貫通孔3410が嵌合部341に形成されている。一対の接点部31各々の一部は、貫通孔3410から嵌合部341の内側へ張り出している。
また、囲い壁部342の内側面には、接続導体30の一部に引っ掛かることによって接続導体30を囲い壁部342の内側に留める留め部3421が形成されている。
囲い壁部342は、その内側に留められた接続導体30よりも背が高く形成されている。囲い壁部342が存在することにより、雨水又は洗車水などの液体が囲い壁部342の内側における腐食助長部32の周囲に溜まりやすい。
絶縁筐体34の嵌合部341が第一コネクタ21に嵌め合わされることにより、一対の接点部31各々における嵌合部341の内側に張り出した部分が、端子8の接点部85と接触する。
接続導体30は、端子付銅電線11を通じて接点部31に給電されることにより、腐食助長部32の腐食の進行度合いに応じて変化する信号を生成する。以下、その具体例について説明する。
制御部6は、2本の端子付銅電線11の一方を通じて接続導体30に対して一定の微弱電流を供給する。さらに、制御部6は、2本の端子付銅電線11の各々との接続端の間の電位差を監視する。以下、その電位差のことを監視電位差と称する。
腐食助長部32における一対の接点部31と接触する部分において腐食が生じていない場合、給電用の一方の端子付銅電線11から他方の端子付銅電線11に至る回路の電気抵抗においては、腐食助長部32の電気抵抗が支配的である。
一方、腐食助長部32における一対の接点部31と接触する部分の腐食が進行するにつれ、腐食助長部32と一対の接点部31との間の接続抵抗が増大する。そして、腐食助長部32の腐食がさらに進行すると、一方の端子付銅電線11から他方の端子付銅電線11に至る回路の電気抵抗において、腐食助長部32の電気抵抗よりもバイパス抵抗部33の電気抵抗が支配的となる。
従って、腐食助長部32の腐食が進行するにつれ、監視電位差が増大する。即ち、この監視電位差の信号は、腐食助長部32の腐食の進行度合いに応じて変化する信号の一例である。
腐食検知モジュール3及び電装機器5用の端子付アルミニウム電線12は、同等の環境下で使用される。この場合、端子付アルミニウム電線12に腐食の兆候が生じる程度の段階で、腐食助長部32の腐食の進行によって接続導体30における一対の接点部31の間の電気抵抗が増大する。
制御部6は、監視電位差が予め定められた上限を超えたときに不図示の警報出力部を通じて警報を出力する。警報出力部は、例えば警報ランプ又は警報音出力装置などである。
制御部6が出力する警報は、端子付アルミニウム電線12のメンテナンスが必要であることを表す。また、端子付アルミニウム電線12のメンテナンスが行われたときに、腐食検知モジュール3が新品に交換される。
<効果>
ワイヤハーネス100において、接続導体30におけるアルミニウムを含む腐食助長部32は、銅を含む一対の接点部31各々と接触する部分において異種金属接触腐食を引き起こしやすい。また、腐食助長部32の腐食の進行速度は、腐食助長部32を含むワイヤハーネス100が使用されている環境によって異なる。一方、一対の端子付銅電線11各々は腐食しにくい。
また、接続導体30において、腐食助長部32における一対の接点部31各々と接触する部分が腐食すると、接続導体30の電気抵抗、即ち、接続導体30における一対の接点部31相互間の電気抵抗が増大する。そのため、一対の端子付銅電線11を通じて接続導体30に対して電力が供給されると、接続導体30の電気抵抗の増大に応じて変化する信号が2本の端子付銅電線11に生じる。2本の端子付銅電線11が接続された制御部6がそれら端子付銅電線11に生じる信号の変化を監視することにより、接続導体30において腐食助長部32の腐食が生じたことを検知することができる。
また、ワイヤハーネス100が採用されれば、腐食助長部32を含む接続導体30と電装機器5用の端子付アルミニウム電線12とが同等の環境下で使用される。この場合、腐食助長部32の腐食の進行速度と、端子付アルミニウム電線12の芯線910(アルミニウム芯線)における端子8との接触部分の腐食の進行速度とは正の相関がある。例えば、腐食助長部32の腐食の進行が速い環境下では、端子付アルミニウム電線12のアルミニウム芯線の腐食の進行も速くなる傾向がある。
また、腐食助長部32の腐食の進行がアルミニウム芯線の腐食の進行よりも速くなるように接続導体30又はその周囲の構造を調整することも可能である。
本実施形態においては、囲い壁部342が、腐食助長部32を露出させるとともに腐食助長部32の周囲に液体を溜める構造を有する。これにより、湿気の高い環境下において雨水又は洗車水などの液体が腐食助長部32に付着した状態が維持されやすく、確実に腐食助長部32の腐食の進行が端子付アルミニウム電線12の腐食の進行よりも速くなる。その結果、湿気の高い環境下において端子付アルミニウム電線12の腐食の進行状況をより早期に検知することができる。
従って、ワイヤハーネス100が使用されている環境下において、接続導体30の電気抵抗の増大を検知することにより、端子付アルミニウム電線12の腐食の進行状況をその兆候の段階で早期に検知することができる。
また、ワイヤハーネス100においては、接続導体30が、腐食助長部32よりも電気抵抗が大きなバイパス抵抗部33を有する。そのため、腐食助長部32の腐食によって腐食助長部32と一対の接点部31とが断線又は断線に近い状態になったときでも、接続導体30の電気抵抗がバイパス抵抗部33の電気抵抗以下に抑えられる。
従って、ワイヤハーネス100が採用されれば、端子付銅電線11に生じる信号、即ち、腐食助長部32の腐食の進行状況に応じて変化する信号を、予め定められた範囲内に収まる処理しやすい信号にすることができる。
<応用例>
次に、図6を参照しつつ、ワイヤハーネス100における端子付アルミニウム電線12として適用可能な応用例に係る端子付電線1Aについて説明する。
図6は、端子付電線1Aにおける電線と端子との接続部の側面図である。図6において、図1〜5に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、端子付電線1Aにおける端子付電線1と異なる点についてのみ説明する。
端子付電線1Aは、端子付電線1が備える電線9及び端子8に加え、止水樹脂部7を備えている。
<止水樹脂部>
端子付電線1Aにおける電線9の端部には、裸線部91の腐食を抑制するための止水樹脂部7が形成されている。止水樹脂部7は、電線9の裸線部91を端子8の外側から覆う合成樹脂の被覆である。止水樹脂部7は、流動状の合成樹脂が裸線部91における端子8から露出した部分を覆う状態で固化して形成された部材である。
止水樹脂部7は、例えば、シリコン系、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系又はエポキシ系の合成樹脂である。また、図4が示す例では、止水樹脂部7は、透明又は半透明の材料で構成されている。しかしながら、止水樹脂部7は、透明ではない樹脂で構成されることも考えられる。止水樹脂部7が、有色の半透明の材料で構成されていれば、止水樹脂部7の厚みの確認が容易となる。
端子付電線1Aにおいて、裸線部91の腐食の抑制のために覆われるべき領域は、被覆圧着部81の芯線圧着部83側の縁部から裸線部91の先端901までを少なくとも含む領域である。止水樹脂部7は、裸線部91における端子8から露出した部分を覆って密封している。
電線9の端部に供給された流動状の合成樹脂は、所定の固化工程を経て固化する。例えば、止水樹脂部7が熱可塑性樹脂を含む場合、固化工程は冷却工程である。また、止水樹脂部7が湿気固化樹脂を含む場合、固化工程は、湿気を含む空気に湿気固化樹脂を所定時間晒す工程である。また、止水樹脂部7が紫外線硬化樹脂を含む場合、固化工程は紫外光を照射する工程である。
ワイヤハーネス100が、端子付アルミニウム電線12として端子付電線1Aを備えていることが考えられる。端子付電線1Aが端子付アルミニウム電線12として採用される場合、端子付電線1Aは、少なくとも第二コネクタ22に保持される側の第一端において端子8及び止水樹脂部7を備えている。
裸線部91を覆う止水樹脂部7は、裸線部91の腐食が特に懸念される場合に設けられる。そのような端子付電線1Aを含むワイヤハーネス100は、端子付アルミニウム電線12の腐食の進行状況を兆候段階で早期に検知することに適した腐食検知モジュール3の適用対象として好適である。
<その他の応用例>
ワイヤハーネス100の端子付電線1各々において、端子8は圧着端子である。しかしながら、端子付電線1各々において、圧着端子以外の端子8が採用され、芯線910の裸線部91が端子8に対して溶接されていることなども考えられる。
また、ワイヤハーネス100において、止水樹脂部7を有する端子付電線1Aが、銅電線を有する端子付銅電線11として採用されることも考えられる。
また、ワイヤハーネス100において、接続導体30がバイパス抵抗部33を有していないことも考えられる。
また、ワイヤハーネス100において、接続導体30の一部が囲い壁部342を形成することも考えられる。例えば、一対の接点部31各々の挟持部311が、囲い壁部342を形成することが考えられる。
また、ワイヤハーネス100において、接続導体30が、第一コネクタ21に内蔵されていることも考えられる。
また、ワイヤハーネス100において、一対の接点部31における腐食助長部32に直接接する挟持部311の銅の純度、腐食助長部32における一対の接点部31に対する接触面積又は腐食助長部32の露出度合いなどの調整によっても、腐食助長部32の腐食の進行が端子付アルミニウム電線12の芯線910(アルミニウム芯線)の腐食の進行よりも速くなるようにすることができる。
なお、本発明に係るワイヤハーネスは、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された実施形態及び応用例を自由に組み合わせること、或いは実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
100 ワイヤハーネス
1,1A 端子付電線
11 端子付銅電線
12 端子付アルミニウム電線
2 コネクタ(端子保持部材)
21 第一コネクタ
22 第二コネクタ
23 第三コネクタ
3 腐食検知モジュール
30 接続導体
31 接続導体の接点部
311 挟持部
32 接続導体の腐食助長部
33 バイパス抵抗部
34 絶縁筐体
341 嵌合部
3410 貫通孔
342 囲い壁部
3420 開口
3421 留め部
5 電装機器
6 制御部
7 止水樹脂部
8 端子
81 被覆圧着部
82 第一連結部
83 芯線圧着部
84 第二連結部
85 接点部
9 電線
91 裸線部
92 被覆端部
901 芯線の先端
910 芯線
920 絶縁被覆

Claims (4)

  1. アルミニウムを含むアルミニウム芯線を有するアルミニウム電線と銅を含み前記アルミニウム電線の前記アルミニウム芯線に接続された端子とを有する少なくとも1つの端子付アルミニウム電線と、
    銅を含む銅芯線を有する銅電線と銅を含み前記銅電線の前記銅芯線に接続された端子とをそれぞれ有する一対の端子付銅電線と、
    前記端子付銅電線各々の前記端子を保持する非導電性材料の端子保持部材と、
    前記端子保持部材に取り付けられており、前記端子付銅電線各々の端子どうしを電気的に接続する接続導体と、を備え、
    前記接続導体は、
    銅を含み前記端子付銅電線各々の前記端子に接触する一対の接点部と、
    アルミニウムを含み前記一対の接点部を繋ぐ腐食助長部と、を含む、ワイヤハーネス。
  2. 請求項1に記載のワイヤハーネスであって、
    前記接続導体の周囲を囲み前記腐食助長部を露出させる開口を形成する囲い壁部をさらに備える、ワイヤハーネス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスであって、
    前記接続導体は、銅を含み前記腐食助長部よりも電気抵抗が大きく前記一対の接点部を繋ぐバイパス抵抗部をさらに有する、ワイヤハーネス。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイヤハーネスであって、
    前記端子付アルミニウム電線各々は、流動状の合成樹脂が前記芯線の裸線部における端子から露出した部分を覆う状態で固化して形成された止水樹脂部をさらに有する、ワイヤハーネス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017181200A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 Jx金属株式会社 端子の特性評価方法

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