以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
〔実施形態〕
(第1構成例)
図1(a)は、本発明の実施形態の第1構成例の供給装置を正面から見た概略模式図であり、図1(b)は、同供給装置を側方から見た概略模式図である。また、図1(c)は、同供給装置の主要部を上方から見た概略平面図である。なお、以下では、説明の便宜上、例えば図1(a)、(b)に示すように、当該装置を見るものの視点から「左」「右」及び「前」「後」を決めている。
この供給装置Msは、その下方に配設される計量ホッパMwとともに、所定重量の被計量物を排出するための計量装置を構成している。この計量装置から排出される被計量物、すなわち計量ホッパMwから排出される被計量物は、例えば包装機(図示せず)へ供給されて袋詰めされる。なお、本例においては、被計量物は、粉体(洗剤、肥料等)あるいは粒体(樹脂ペレット、穀物、飼料等)等の粉粒体であるものとするが、これに限定するものではない。
供給装置Msは、鉛直方向(上下方向)に立設され、粉粒体からなる被計量物(供給物)が充填される円筒状の筒体1と、この筒体1の下端の開口部1aを開閉するための第1及び第2の一対のカットゲート2、3と、一対のカットゲート2、3を開閉駆動するためのゲート駆動モータ(図示せず)と、このゲート駆動モータを制御する制御器10等を備えている。また、本例では、図1(a)に示すように防塵用の隔壁41、42(図1(b)には図示せず)が適宜、配設されている。
筒体1は、その上端部が水平板30に固定されており、水平板30には筒体1の上端の開口部に合わせて円形の開口部30aが設けられている。この水平板30の開口部30aを介して上方から供給される被計量物が筒体1内に充填される。
一対のカットゲート2、3は、筒体1の下端の開口部1aを開閉可能なように配設されている。筒体1の下端の開口部1aは、閉じた状態のときのカットゲート2、3の形状に合わせて、被計量物がこぼれないように形成されている。このカットゲート2、3は、開いたときに筒体1内に充填されている被計量物を下端開口部1aから連続して落下させ、閉じるときに連続して落下している被計量物の流れを両側から横断するようにして断ち切って下端開口部1aを閉じるためのものである。
一方の第1のカットゲート2は、前後方向の断面が円弧状の底板部2Bと、底板部2Bの右端縁部から上方へ延びて軸2a(以下、「右軸2a」とも言う)の一端に接続される側板部2Saと、底板部2Bの左端縁部から上方へ延びて軸2b(以下、「左軸2b」とも言う)の一端に接続される側板部2Sbとを有している。両軸(第1、第2軸)2a、2bは同一の第1の水平軸上に配置された回動軸であり、両軸2a、2bのそれぞれは、軸受ユニット5a、5bによって回動自在に支持されている。すなわち、カットゲート2は、底板部2Bの回動軸(2a、2b)の軸方向(第1の水平軸の軸方向)における両端から上方に延びる一対の側板部2Sa、2Sbを有し、側板部2Sa、2Sbに固定された両軸2a、2bの中心を通る第1の水平軸の周りに回動可能に設けられている。すなわち、軸2a、2bは、カットゲート2の両側の側板部2Sa、2Sbにそれぞれの一端が固定され、回動軸は同一水平軸上に配置される2つの軸2a、2bから構成される。
同様に、他方の第2のカットゲート3も、前後方向の断面が円弧状の底板部3Bと、底板部3Bの右端縁部に接続されるとともに上方へ延びて軸3a(以下、「右軸3a」とも言う)の一端に接続される側板部3Saと、底板部3Bの左端縁部に接続されるとともに上方へ延びて軸3b(以下、「左軸3b」とも言う)の一端に接続される側板部3Sbとを有している。両軸(第3、第4軸)3a、3bは、前述の第1の水平軸と平行で、かつその直下に位置する第2の水平軸上に配置された回動軸であり、両軸3a、3bのそれぞれは、軸受ユニット6a、6bによって回動自在に支持されている。すなわち、カットゲート3は、底板部3Bの回動軸(3a、3b)の軸方向(第2の水平軸の軸方向)における両端から上方に延びる一対の側板部3Sa、3Sbを有し、側板部3Sa、3Sbに固定された両軸3a、3bの中心を通る第2の水平軸の周りに回動可能に設けられている。
第1のカットゲート2の右軸2aと、第2のカットゲート3の右軸3aとは、互いにかみ合うように歯車(例えば平歯車)4、4が取り付けられ、同様に、第1のカットゲート2の左軸2bと、第2のカットゲート3の左軸3bとにも、互いにかみ合うように歯車(例えば平歯車)4、4が取り付けられており、これにより、第1のカットゲート2と第2のカットゲート3とが連動し、互いに逆方向に同時に回動するように構成されている。
また、第1のカットゲート2の左軸2bは、歯車4からさらに左側に延伸されて、カップリング7を介して駆動軸8に連結されている。なお、本例では、軸2bを駆動軸8に連結するようにしているが、4つの軸2a、2b、3a、3bのうちのいずれか1つの軸を駆動軸8に連結するように構成されていればよい。また、駆動軸8は、ギヤボックスを介してゲート駆動モータ(図示せず)に接続されていてもよいし、ゲート駆動モータのモータ軸に直結されるように構成されていてもよい。ゲート駆動モータには、例えばACサーボモータを用いる。駆動軸8及びゲート駆動モータ等によって回動手段が構成される。
また、右側の2つの軸受ユニット5a、6aは、水平板30の下面に固定された一方の支持板(第1の支持板)31aに装着されており、左側の2つの軸受ユニット5b、6bは、水平板30の下面に固定された他方の支持板(第2の支持板)31bに装着されている。2つの支持板31a、31bは、筒体1を挟んで対向して配設されている。また、支持板31a、31bには、本構成例の特徴とする、各々の軸2a、2b、3a、3bに対応する着脱溝32が設けられている。これについては後で詳述する。
なお、カットゲート2の両側の側板部2Sa、2Sb及びカットゲート3の両側の側板部3Sa、3Sbには、それぞれ補強部材2t、3tが設けられているが、これらは必要に応じて設ければよく、省略されてもよい。補強部材2t、3tは、図1(c)では図示していない。
以上の構成により、カットゲート2、3は、自身に備わる軸2a、2b、3a、3b(回動軸)を中心とする回動運動により、筒体1から落下する被計量物の量を変化させる。例えば、カットゲート2、3が閉じられた状態から、駆動軸8が所定方向に回動することによって、カットゲート2の左軸2bが回動されて、右軸2aが図1(b)において右回りに回動することにより、カットゲート2が矢印aの方向へ回動してカットゲート2が開かれる。また、このとき同時に、カットゲート3の左軸3bが回動されて、右軸3aが図1(b)において左回りに回動することにより、カットゲート3が矢印bの方向へ回動してカットゲート3が開かれる。カットゲート2、3が閉じられる場合には、駆動軸8が上記の場合とは逆方向に回動することにより、逆の動作が行われる。制御器10により、カットゲート2、3を開くあるいは閉じるようにゲート駆動モータが制御されており、それに応じて駆動軸8が駆動される。
すなわち、カットゲート2、3は、それぞれの底板部2B、3Bが円弧を描くように揺動し、開いた状態から閉じた状態となるときには、2つの底板部2B、3Bが筒体1内から自重落下する被計量物の流れを両側から横断するようにして断ち切って、筒体1の下端開口部1aを閉じる(下端開口部1aに蓋をする)。例えば図1(b)のように、カットゲート2、3が閉じた状態(全閉状態)のときには、各々のカットゲート2、3の底板部2B、3Bの閉方向(矢印a、bとは逆方向)の前端及びその近傍部分が重なるように構成され、筒体1の下端開口部1aが塞がれて筒体1内の被計量物は排出されない。
また、第1のカットゲート2には、その閉方向の前端部分に切欠き部2Cが設けられている。具体的には、例えば図1(c)のように、第1のカットゲート2の底板部2Bに、その閉方向の前端縁2Bfから閉方向とは逆方向に向かうにつれて幅が狭くなるよう切欠いた切欠き部2Cが設けられている。
また、ここでは、第2のカットゲート3の底板部3Bの前端縁3Bfは直線状であり、切欠き部は形成されていない。一対のカットゲート2、3は、これらの前端縁2Bf、3Bf及びその近傍部分が重なることにより、全閉状態となる。
この供給装置Msの下方に配設された計量ホッパMwは、供給装置Msから供給される被計量物を一時保持するとともにその重量を計量し、下方へ排出するよう構成されている。具体的には、計量ホッパMwは、排出ゲートを有するホッパ本体がロードセルによって支持され、カットゲート2、3が開いたときに筒体1から供給される被計量物を上記ホッパ本体に一時保持し、上記排出ゲートを開くことにより被計量物を下方へ排出するように構成されている。また、上記ロードセル等によってホッパ本体内の被計量物の重量を計量する重量センサが構成され、重量センサの計量値は制御器10に与えられる。
制御器10は、例えばマイクロコントローラ等によって構成され、計量装置全体の制御を行う。すなわち、制御器10は、前述のゲート駆動モータを制御することによりカットゲート2、3の開閉動作を制御する(すなわち供給装置Msを制御する)。また、計量ホッパMwの重量センサから計量値(計量ホッパMw内の被計量物の重量)を取得し、計量ホッパMwの排出ゲートの開閉動作(すなわち計量ホッパMwの排出動作)を制御する。
次に、この第1構成例の供給装置Msにおける特徴的な構成、すなわち、支持板31a、31bに設けられた各々の軸2a、2b、3a、3bに対応する着脱溝32に関する構成について、さらに図2も参照して詳述する。
図2は、カットゲートの着脱方法に関わる軸受ユニットの固定方法の一例を示す図である。ここでは、第1のカットゲート2の軸受ユニット5aを支持板31aへ固定する方法が示されているが、軸受ユニット5bの支持板31bへの固定方法も同様であり、また、第2のカットゲート3の軸受ユニット6a、6bの支持板31a、31bへの固定方法も同様である。なお、図2では、軸2aに固定された歯車4を図示していない。
軸受ユニット5aは、第1のカットゲート2の右軸2aを回転可能に支持するベアリング部51と、ベアリング部51の周りのフランジ部52とを備え、フランジ部52の外方へ延伸された2つの対向部分にそれぞれ貫通穴53が設けられている。また、支持板31aには、軸2aを前後方向に移動可能な着脱溝32及び2つのタップ穴33がそれぞれの所定位置に設けられている。
第1のカットゲート2を取り付ける際、第1のカットゲート2の右軸2aを支持板31aの後方側から着脱溝32に挿入するとともに、軸受ユニット5aの2つの貫通穴53を支持板31aの2つのタップ穴33に位置合わせして、2本のボルト54をそれぞれ軸受ユニット5aの貫通穴53に挿入して、タップ穴33に固定する。これによって、軸受ユニット5aが支持板31aに取付けられ、右軸2aは着脱溝32を挿通して支持板31aとは非接触状態で軸受ユニット5aによって支持される。なお、着脱溝32において、その一端部が軸2aを支持する支持位置P1となり、その他端部が軸2aを支持板31aから取外すことができる取外し位置Prとなる。
また、第1のカットゲート2の左軸2bを支持する軸受ユニット5b及び支持板31bも、軸受ユニット5a及び支持板31aと同様の構成である。したがって、カットゲート2を取り付ける際には、左軸2bの軸受ユニット5bも同様にして、支持板31bに取付けられ、左軸2bは着脱溝32を挿通して支持板31bとは非接触状態で軸受ユニット5bによって支持される。すなわち、支持板31a、31b(支持部)は、回動運動する軸2a、2b(回動軸)を所定の支持位置P1で支持するように構成され、支持位置P1から、軸2a、2bを支持板31a、31bから取外すことが可能な位置である取外し位置へ軸2a、2bを導く着脱溝32を有する。支持位置P1は着脱溝32の一端部に設けられ、軸2a、2bは軸受ユニット5a、5bを介して支持板31a、31bに固定される。
また、第1のカットゲート2の左軸2bの左端は、カップリング7によって駆動軸8に連結される。
また、第2のカットゲート3の軸3a、3bを支持する軸受ユニット6a、6bも軸受ユニット5a、5bと同様の構成であるとともに、各軸3a、3bに対応する着脱溝32が支持板31a、31bに設けられており、第2のカットゲート3を取り付ける際には、軸受ユニット6a、6bが軸受ユニット5a、5bと同様にして支持板31a、31bに取付けられる。
第1、第2のカットゲート2、3を取り外す際には、まず、防塵用の隔壁41、42を取り除いた後で、第1、第2のカットゲート2、3を取り外す。この場合、カップリング7のロックボルト(図示せず)を緩めて、カップリング7を駆動軸8側へスライドさせた後、前述の取付ける場合とは逆の手順によって第1、第2のカットゲート2、3を取り外すことができる。例えば、第2のカットゲート3の軸受ユニット6a、6bの固定用ボルト54を取り外して、第2のカットゲート3を軸受ユニット6a、6bとともに後方へ引き出すことにより、軸3a、3bが各々の着脱溝32を通って第2のカットゲート3を取り外すことができる。その後、同様にして、第1のカットゲート2の軸受ユニット5a、5bの固定用ボルト54を取り外して、第1のカットゲート2を軸受ユニット5a、5bとともに後方へ引き出すことにより、軸2a、2bが各々の着脱溝32を通って第1のカットゲート2を取り外すことができる。
なお、各々の着脱溝32は、支持板31a、31bの後方側の端面(一端面)から前方(内側)に向けて延びるように形成された切り欠き部によって構成されている。
また、筒体1が複数の部材によって分解可能に構成されている場合、防塵用の隔壁41、42を取り除いた後、まず、筒体1を分解して取り除き、その後で、第1、第2のカットゲート2、3を取り外すようにしてもよい。
この第1構成例では、支持板31a、31bに、第1のカットゲート2に固定された軸2a、2bを挿通するとともに、第1のカットゲート2を着脱する際に、軸2a、2bが通過できる着脱溝32、32を設けるとともに、第2のカットゲート3に固定された軸3a、3bを挿通するとともに、第2のカットゲート3を着脱する際に、軸3a、3bが通過できる着脱溝32、32を設けている。この構成により、ボルト54を外して軸受ユニット5a、5b、6a、6bの固定を解除すれば、カットゲート2、3の着脱を容易に行うことができる。
すなわち、保守点検時あるいは、カットゲート2、3の交換時等において、メーカのサービスマン等に頼ることなく、ユーザが、カットゲート2、3の着脱を容易に行うことができ、保守点検作業あるいはカットゲート2、3の交換作業が容易になる。カットゲート2、3の交換においては、例えば、新品との交換、あるいは、被計量物の種類等の変更に応じてカットゲート2、3の種類(例えば切欠き部2Cの形状の相違による種類)を変更する場合がある。
また、第1のカットゲート2に固定された各軸2a、2bに設けられた歯車4と、第2のカットゲート3に固定された各軸3a、3bに設けられた歯車4とが噛みあうことによって、一対のカットゲート2、3が連動する(互いに逆方向に同時に回動して開閉動作を行う)よう構成されているため、一対のカットゲート2、3を着脱する際に、一対のカットゲート2、3の連動の解除及び再び連動させるために必要となる作業が特に無く、着脱作業が容易になる。また、単一のサーボモータによって、一対のカットゲート2、3の開閉動作を行うことができる。
なお、第2のカットゲート3にも、第1のカットゲート2の切欠き部2Cと同様の切欠き部が形成された構成であってもよい。また、切欠き部の形状は、切欠き部2Cのように台形状になっていてもよいし、三角形状(V字状)あるいは円弧状等の他の形状になっていてもよい。また、両方のカットゲート2、3に切欠き部を設けない構成とすることもできる。
(第2構成例)
図3は、本発明の実施形態の第2構成例の供給装置の概略構成を示す図である。
前述の第1構成例では、第1のカットゲート2の回動軸(軸2a、2b)と、第2のカットゲート3の回動軸(軸3a、3b)とが上下方向(鉛直方向)に並んで平行に配置された構成であるのに対し、この第2構成例では、第1のカットゲート2Aの回動軸と、第2のカットゲート3Aの回動軸とが水平方向に並んで平行に配置された構成であることが相違する。これ以外の基本的な構成は概ね第1構成例と同様であり、カットゲート2A、3Aを2個備え、2個のカットゲート2A、3Aのそれぞれの軸2a、2b、3a、3bを支持する支持位置が、異なる着脱溝32に設けられている。第1構成例と対応する部材等の構成要素については、図3に示されていなくても、図1と同一の符号を付して説明する。
すなわち、第2構成例では、第1のカットゲート2Aの回動軸(軸2a、2b)と、第2のカットゲート3Aの回動軸(軸3a、3b)とが水平方向に並んで平行に配置されている。したがって、第1のカットゲート2Aの軸2aを回動自在に支持する軸受ユニット5aと、第2のカットゲート3Aの軸3aを回動自在に支持する軸受ユニット6aとが、水平方向に並んで支持板31aに取付けられている。
また、図3に示される面(側面)の裏面側では、第1のカットゲート2Aの軸2bを回動自在に支持する軸受ユニット5bと、第2のカットゲート3Aの軸3bを回動自在に支持する軸受ユニット6bとが、水平方向に並んで支持板31bに取付けられている。
また、第1のカットゲート2Aの軸2bはカップリング7を介して駆動軸8に連結されている。
支持板31a、31bには、第1のカットゲート2Aに固定された軸2a、2bを挿通するとともに、第1のカットゲート2Aを着脱する際に、軸2a、2bを通過させる着脱溝32、32が設けられているとともに、第2のカットゲート3Aに固定された軸3a、3bを挿通するとともに、第2のカットゲート3Aを着脱する際に、軸3a、3bを通過させる着脱溝32、32が設けられている。ここで、第1のカットゲート2Aの軸2a、2bを通過させる着脱溝32は、支持板31a、31bの前方側の端面から後方(内側)に向けて延びるように形成された切り欠き部によって構成されている。また、第2のカットゲート3Aの軸3a、3bを通過させる着脱溝32は、支持板31a、31bの後方側の端面から前方(内側)に向けて延びるように形成された切り欠き部によって構成されている。よって、第1のカットゲート2Aは、支持板31a、31bの前方側へ取り外されて、前方側から装着される。また、第2のカットゲート3Aは、支持板31a、31bの後方側へ取り外されて、後方側から装着される。
この第2構成例も、第1構成例と同様の効果が得られる。なお、第1構成例において、第2構成例のように、第1のカットゲート2が、支持板31a、31bの前方側へ取り外されて、前方側から装着されるように、着脱溝32を設けてもよい。
上記の第1、第2構成例では、例えば図2に示すように、各着脱溝32における回動軸(2a、2b、3a、3b)の支持位置P1を、着脱溝32の一端部に設けているので、各カットゲート(2、3、2A、3A)を取り付ける際に、回動軸の支持位置P1への位置決めが容易である。
なお、第1、第2構成例では、2つのカットゲートが連動して動作するように構成されているが、2つのカットゲートが個々に駆動されるように構成されている場合も、着脱溝32と同様の着脱溝を設けることにより、カットゲートの着脱を容易にすることができる。
また、第1、第2構成例では、2つのカットゲートを有する供給装置について説明したが、カットゲートを1つだけ有し、同カットゲートによって、筒体1の下端開口部1aの開閉を行うように構成された供給装置の場合も、着脱溝32と同様の着脱溝を設けることにより、カットゲートの着脱を容易にすることができる。この場合、単一のカットゲートは、例えば筒体1の下端の開口部1aの開閉に用いられ、開口部1aを開いたときに筒体1内に充填されている被計量物を開口部1aから連続して落下させ、開口部1aを閉じるときには連続して落下している被計量物の流れを横断するようにして断ち切って開口部1aを閉じるためのものである。
また、供給装置が2つのカットゲートを有する場合、及び、単一のカットゲートを有する場合のそれぞれの場合において、カットゲートをモータではなく、他のアクチュエータ、例えばエアシリンダによって駆動するように構成してもよい。この場合、例えば、カットゲートの回動軸を軸受ユニットで回動自在に支持し、エアシリンダのロッド先端とカットゲートの側板部とを連結し、エアシリンダの伸縮動作によってカットゲートが揺動するように構成すればよい。
また、着脱溝の構成としては、第1、第2構成例で示したものに限られない。以下、着脱溝の変形例について説明する。図4(a)〜(c)はそれぞれ、第1〜第3変形例の着脱溝を示す図であり、図4(d)は、第4、第5変形例の着脱溝を示す図であり、図4(e)は、第6変形例の着脱溝を示す図である。また、図5(a)、(b)は、第7変形例の着脱溝を示す正面図及び断面図であり、図5(b)は、図5(a)におけるX−X線断面図である。また、図5(c)は、第8変形例の着脱溝を示す断面図である。
なお、図4、図5において、A1はカットゲートの回動軸であり、S1はカットゲートの回動軸を支持する支持部である。例えば、回動軸A1は、前述のカットゲートの軸2a(3a)に相当し、支持部S1は、前述の支持板31a(31b)に相当する。また、P1は、カットゲートの回動軸A1が回動自在に支持される支持位置であり、Prは、カットゲートの回動軸A1の取外し位置であり、その取外し位置Prにあるときの回動軸A1を二点鎖線で示している。なお、図4(d)、(e)は、2個のカットゲートの回動軸A1、A2を支持する支持位置が同じ着脱溝に設けられた例である。
図4(a)、(b)、(c)における第1〜第3変形例の着脱溝G1〜G3は、前述の着脱溝32のような水平ではなく、傾斜部分を有する形状である。図4(a)の着脱溝G1は、その端部の取外し位置Prから斜め下方へ延びて設けられている。また、図4(b)の着脱溝G2は、その端部の取外し位置Prから斜め上方へ途中まで延び、途中から斜め下方へ延びて設けられている。また、図4(c)の着脱溝G3は、その端部の取外し位置Prから斜め下方へ途中まで延び、途中から斜め上方へ延びて設けられている。
図4(a)、(b)の着脱溝G1、G2の場合、その入口あるいは出口となる端部が取外し位置Prとなり、その最も奥となる端部が支持位置P1となっている。このことは、第1、第2構成例における各着脱溝32の場合と同様である(例えば、図2を参照)。
また、図4(c)の着脱溝G3の場合、取外し位置Prとなる着脱溝G3の端部と、最も奥となる端部との間の中途に、支持位置P1が設けられている。
これらの着脱溝G1〜G3では、いずれも、支持位置P1が、重力によって回動軸A1の移動が規制される位置に設けられている。言い換えれば、重量に抗して回動軸A1を支持位置P1から上方(斜め上方)へ移動させなければ、着脱溝G1〜G3内を移動させることができない。一方、カットゲートを取り付ける際には、その回動軸A1の支持位置P1への位置決めが容易になる。これらの着脱溝G1〜G3は傾斜部分を有している。支持位置P1は、着脱溝32の取外し位置Prから着脱溝32の一端部までの間の取外し位置Prを除く位置であって、重力によって軸A1の移動が規制される位置に設けられている。
図4(d)に示す第4変形例の着脱溝G4の場合、2個のカットゲート(例えば図3のカットゲート2A、3A参照)のそれぞれの回動軸A1、A2の支持位置P1、P2が、同じ着脱溝G4の異なる位置に設けられている。すなわち、カットゲート2A、3Aを2個備え、2個のカットゲート2A、3Aのそれぞれの軸A1を支持する支持位置P1、P2が、同じ着脱溝G4に設けられている。それぞれの回動軸A1、A2の取外し位置Prは同一である。ここで、着脱溝G4に代えて、上下にジグザグ状の着脱溝G5(第5変形例の着脱溝)を設けるようにしてもよい。
また、図4(e)に示す第6変形例の着脱溝G6の場合も、2個のカットゲートのそれぞれの回動軸A1、A2の支持位置P1、P2が、同じ着脱溝G6の異なる位置に設けられている。この場合、水平な溝に下方に分岐した2つの溝を設けて着脱溝G6とし、分岐した2つの溝の下端を支持位置P1、P2としている。
第5、第6変形例の着脱溝G5、G6の場合、支持位置P1、P2は、着脱溝G5、G6において、重力によって回動軸A1、A2の移動が規制される位置に設けられている。
第4〜第6変形例のように、2個のカットゲートのそれぞれの回動軸A1、A2の支持位置P1、P2を同じ着脱溝G4、G5、G6に設けることにより、着脱溝の個数を少なくできるので、着脱溝の加工費を軽減できる。
次に、図5(a)、(b)に示す第7変形例の着脱溝G7の場合、支持部S1を貫通していない。この場合、回動軸A1の一端にカットゲートの側板部Csが固定され、回動軸A1の他端に鍔部B1が設けられている。そして、支持部S1には、鍔部B1が侵入する侵入口G9が設けられ、侵入口G9につながって、回動軸A1が水平方向に移動可能な着脱溝G7が設けられるともに、侵入口G9につながって、回動軸A1とともに移動する鍔部B1の通路G8が設けられている。
この場合、筒体1を挟んで、支持部S1と、カットゲートの側板部Cs、回動軸A1及び鍔部B1とが、2つずつ対向して配置されている。すなわち、筒体1を挟んで一対の支持部S1が対向して配置されており、一対の支持部S1は面対称な構造である。この場合、カットゲートを取り付ける場合には、両側の側板部Csの上部(回動軸A1部分)の間隔を少し広げるようにして両側の鍔部B1を侵入口G9へ入れた後、鍔部B1とともに回動軸A1を支持位置P1まで移動させる。また、カットゲートを取り外す場合には、鍔部B1とともに回動軸A1を支持位置P1から取外し位置Prまで移動させた後、両側の側板部Csの上部(回動軸A1部分)の間隔を少し広げて両側の鍔部B1を侵入口G9から外へ取り出す。
図5(a)、(b)の場合、着脱溝G7、回動軸A1及び側板部Csが、支持部S1の外側(筒体1とは反対側)に配置されているが、図5(c)に示す第8変形例のように、着脱溝G7、回動軸A1及び側板部Csが、支持部S1の内側(筒体1側)に配置されるように構成されてもよい。この場合、カットゲートを取り付ける場合には、両側の側板部Csの上部(回動軸A1部分)の間隔を少し狭めるようにして両側の鍔部B1を侵入口G9へ入れた後、鍔部B1とともに回動軸A1を支持位置P1まで移動させる。また、カットゲートを取り外す場合には、鍔部B1とともに回動軸A1を支持位置P1から取外し位置Prまで移動させた後、両側の側板部Csの上部(回動軸A1部分)の間隔を少し狭めて両側の鍔部B1を侵入口G9から外へ取り出す。
なお、着脱溝G7を正面からみた形状を、図4(a)〜(c)に示す着脱溝G1〜G3のような形状としてもよい。
なお、いずれの変形例の場合も、回動軸(A1、A2)は、例えば図2に示す軸受ユニット5aのような軸受ユニット(図示せず)を介して支持部S1に固定されることが好ましい。
また、支持部S1は、筒体1とは別に設けられるものとしたが、支持部S1が筒体1に設けられていてもよい(すなわち、支持部S1が筒体1と一体化されて設けられている)。例えば、筒体1の肉厚を厚くして、筒体1に、例えば図5(b)に示す着脱溝G7のように、筒体1を貫通しない着脱溝を設けるようにしてもよい。