[1.診断システムSのシステム構成]
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る診断装置1を含むシステム構成図である。図1に示すように、診断システムSは、診断装置1と、利用者端末5と、評価者端末6と、を含んで構成される。診断装置1と、利用者端末5と、評価者端末6は、それぞれネットワークNWを介して互いにデータ通信可能となっている。
利用者端末5は利用者が使用する端末(コンピュータ)であり、評価者端末6は評価者が使用する端末(コンピュータ)である。なお、本実施形態における利用者とは、髪色を診断される者を示し、評価者とは、利用者の髪色に係る評価を行う者を示す。利用者端末5及び評価者端末6としては、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯電話(スマートフォン、フィーチャーフォンを含む)等が用いることとしてよい。また、図1に示すように、評価者端末6は複数であってもよい。
ここで、診断システムSにおける処理の概要を説明する。まず、利用者端末5は、利用者の操作に基づいて、診断に用いられる利用者の頭部(顔及び頭髪)が写し出された利用者画像11を診断装置1に送信する。そして、診断装置1は、利用者端末5から受信した利用者画像11を元に、それぞれ明度のレベルが異なる複数の明度変換画像31を生成し、生成した複数の明度変換画像21を利用者端末5又は評価者端末6に送信する。利用者端末5又は評価者端末6は、診断装置1から受信した複数の明度変換画像21を表示し、利用者又は評価者から明度の評価を受け付ける。
そして、診断装置1は、利用者端末5又は評価者端末6から明度の評価情報を取得し、取得した明度の評価情報に基づいて利用者の髪色の基礎となる明度を示す基礎明度レベルを選択する。次いで診断装置1は、基礎明度レベルの画像に基づいて、少なくとも赤みのレベルがそれぞれ異なる複数の色相変換画像41を生成し、生成した複数の色相変換画像41を利用者端末5又は評価者端末6に送信する。利用者端末5又は評価者端末6は、診断装置1から受信した複数の色相変換画像41を表示し、利用者又は評価者から赤みの評価を受け付ける。
診断装置1は、利用者端末5又は評価者端末6から赤みの評価情報を取得し、取得した赤みの評価情報に基づいて利用者の髪色の基礎となる赤みを示す基礎赤みレベルを選択する。そして、診断装置1は、上記選択した基礎明度レベルと基礎赤みレベルとに基づいて利用者に調和する髪色情報を決定し、決定した髪色情報を利用者端末5に提供する。
以上の処理を実現するために、診断装置1に備えられる構成について以下説明する。
[2.診断装置1のハードウェア構成]
図1に示すように、診断装置1は、制御部2と、記憶部3と、通信部4とを備える。
制御部2は、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成される。制御部2は、記憶部3に格納されたプログラムに基づいて、各種の演算処理を実行するとともに制御部2と通信部4を制御する。なお、当該プログラムは記憶部3に格納されたもののみならず、例えばインターネット等の通信ネットワークを介して提供されるものであってもよい。その他に、当該プログラムは例えばCD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータで読み取り可能な各種情報記憶媒体に格納されて提供されるものであってもよい。
記憶部3は、制御部2によって実行される制御プログラムやデータを記憶し、制御部2のワークメモリとしても機能する。例えば、記憶部3には、診断装置1による診断処理の対象となる、後述する利用者画像、明度変換画像及び色相変換画像に対する評価情報が記憶される。
記憶部3としては、例えば内蔵の半導体メモリやハードディスクを用いることとしてもよいし、例えばフラッシュメモリなどの外部接続されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を用いることとしてもよい。
通信部4は、例えばネットワークインターフェースカード等を含んで構成される。通信部4は、制御部2からの指示に従って、通信ネットワークを介して外部に各種情報を送信する。また、通信部4は、ネットワークNWを介して診断装置1を宛先とする情報を受信し、制御部2に出力する。
[3.診断システムSにおける処理の詳細]
以降、図2〜図14を参照しながら、診断システムSにおいて実行される処理の詳細について説明する。
[3(1).全体シーケンス(パート1)]
図2は、第1の実施形態に係るシーケンスの一例を示す図である。まず、利用者端末5は診断装置1にアクセスする(S100)。例えば、利用者端末5は、利用者端末5に入力されたURLアドレスに基づいて、ネットワークNWを介して診断装置1にアクセスすることとしてよい。
診断装置1は、利用者端末5からのアクセスに応じて、識別子入力画面10の表示データを利用者端末5に送信する(S101)。利用者端末5は、診断装置1から受信した表示データに基づいて、例えば図3に示される識別子入力画面10を表示する。
図3に示されるように、識別子入力画面10には、識別子入力欄10Aと、「次へ」のボタン10Bとが含まれる。ここで、利用者端末5において表示された識別子入力欄10Aに識別子(ID)などの認証情報が入力されて「次へ」ボタン10Bが押下されると、利用者端末5は、入力された認証情報を診断装置1に送信する(S102)。
診断装置1は、利用者端末5から受信した認証情報による認証を行い(S103)、利用者を特定する。その後、診断装置1は図2に示されるように、利用者画像取得画面20の表示データを利用者端末5に送信する(S104)。利用者端末5は、診断装置1から受信した表示データに基づいて、例えば図4に示される利用者画像取得画面20を表示する。
図4に示されるように、利用者画像取得画面20には、画像ファイル選択欄20Aと、「選択」ボタン20Bと、「決定」ボタン20Cとが含まれる。画像ファイル選択欄20Aに利用者画像ファイルの格納場所に関する情報が入力されて「選択」ボタン20Bが押下されると(S105)、利用者端末5は選択された利用者画像ファイルを利用者画像21として利用者画像取得画面20に表示する(S106)。
次いで利用者画像取得画面20の「決定」ボタン20Cが押下されると、利用者端末5は、利用者画像21の画像ファイルのデータを、識別子に関連付けて診断装置1に送信する(S107)。
この利用者画像21は、利用者の髪の部分21aを含む、利用者の頭部が写し出された画像である。利用者画像21は、例えば標準光源であるD65光源下で撮影されたものが好ましいが、他の測定条件下で撮影されたものであってもよい。また、診断装置1は、利用者画像21の撮影条件を予め定めていてもよい。具体的には例えば、診断装置1によって、利用者画像21が予め定められた所定の光源下で撮影されたものでないと判断された場合、診断装置1は利用者端末5に、所定の光源下で撮影した利用者画像21の画像ファイルのデータを診断装置1に送信するように指示を送信してもよい。また、利用者画像21の撮影方法は特に限定されず、例えばデジタルカメラや携帯端末などの外部機器、または利用者端末5に内蔵のカメラにより撮影されたものであっても良い。
次いで診断装置1は、利用者端末5から受信した利用者画像21に基づいて複数の明度変換画像21を生成する(S108)。以下、この処理の詳細については図5を参照して説明する。図5は明度変換画像生成処理(S108)のフローチャートの一例を示す図である。
[3−1.明度変換画像生成処理]
図5に示すように、まず、診断装置1は、図4に示す利用者画像21の髪の部分21aの画像領域を選択する(S200)。例えば、診断装置1は、利用者画像21の中から髪色について予め定められた色情報の範囲に含まれる画像領域を髪の部分21aの画像領域として選択することとしてもよいし、利用者画像21のエッジにより分割される画像領域のうち平均の色情報が髪色について予め定められた色情報である領域や、予め定められた髪部分の形状の特徴に最も近い画像領域を髪の部分21aの画像領域として選択することとしてもよく、その選択方法は特に限定されない。
次いで診断装置1は、髪の部分21aの画像領域に含まれる各画素の明度を抽出し(S201)、抽出した各画素の明度に基づき、利用者の髪色の基準となる明度を示す基準明度レベルL0を決定する(S202)。なお、本実施形態における「明度レベル」とは明度の水準を示し、明度レベルごとに対応する明度の値が具体的に定められていてもよい。「明度レベル」に対応する具体的な明度の値は、例えばCIELab色空間(L*a*b*表色系)における明度を示す「L*」や、マンセル表色系における明度を示す「V」、XYZ表色系における明度を示す「Y」で表される。なお、本実施形態においては、以下、明度レベルLに対応する明度の値をCIELab色空間における座標の値「L*」で示す。
基準明度レベルL0の決定方法としては、例えば、髪の部分21aの画像領域に含まれる各画素の明度の平均値に基づいて決定する方法や、髪の部分21aの画像領域内の画素において最も頻出する明度に基づいて決定する方法が挙げられる。なお、基準明度レベルL0の決定方法はこれらの方法に限定されず、その他の方法であってもよい。
次いで診断装置1は、基準明度レベルL0を基準として、基準明度レベルL0よりもk(kは0以上の整数)段階明度レベルを順次高くしたk個の変換レベルと、基準明度レベルL0よりもm(mは0以上の整数)段階明度レベルを順次低くしたm個の変換レベルとを含む明度の変換レベルLi(Li:i=−k,−k+1,−k+2, …,0,1,2,…,m−1,m)を決定する(S203)。
なお、同一明度の任意の画素を変換レベルLiで変換した場合の明度よりも、同一明度の任意の画素を変換レベルLi+1で変換した場合の明度の方が高くなり、変換レベルL0は例えば恒等変換であることとしてよい。
これら変換レベルLiの段階数であるk、mの数は予め設定されていてもよい。また、k=mであってもよいが、基準明度レベルL0が、予め設定された、明度の標準となる標準明度(例えば日本ヘアカラー協会のレベルスケールにおける「レベル8」)の明度レベルよりも小さい場合には、k<mとし、基準明度レベルL0が標準明度の明度レベルよりも大きい場合にはm<kと設定することが好ましい。
例えば、標準明度が予め「レベル8」に対応する明度に設定された場合、基準明度レベルL0がレベルスケールにおける「レベル5」に対応する場合はk<mと設定され、基準明度レベルL0がレベルスケールにおける「レベル8」に対応する場合はk=mと設定され、基準明度レベルL0がレベルスケールにおける「レベル12」に対応する場合は、m<kと設定することとしてよい。このように、k、mを設定することにより、診断装置1は、標準明度から大きくずれた明度に変換する変換レベルを設定してしまうことを防ぐことができる。
診断装置1は、iを変数として明度の変換レベルLiを定めた後、まず1枚目の利用者画像21の明度の変換レベルLi(iの初期値=−k)を選択する(S204)。なお、本実施形態においては、最も明度の低い変換レベルLi(i=−k)から順に、髪の部分21aの画像領域内の各画素の明度の変換を行うが、変換の順は、必ずしもこの順に限定されない。
次いで診断装置1は、変換レベルLiの明度シフト量ΔSiを決定し(S205)、利用者画像21の髪の部分21aの画像領域の各画素の明度LをΔSiに基づいて変換(L←L+α・ΔSi)する(S206)。ここで、係数αは予め定められた値としてよい。これにより診断装置1は、利用者画像21の髪の部分21aの画像領域の各画素の明度が変換レベルLiで変換された明度変換画像Piを生成し(S207)、生成した明度変換画像Piのデータを利用者の識別子に関連付けて記憶部3に記憶する(S208)。
そして、診断装置1は、変数iがmに達したか否か、すなわち、設定された全ての明度変換レベルLi(i=−k,−k+1,…,0,1,…,m−1,m)において変換が行われたか否か判断し(S209)、なされていない場合には(S209:N)、変数iに1加算して、すなわち新たな明度の変換レベルLi(i←i+1)を選択(S210)してS205に戻り、それ以降の処理を再度実行する。
また、制御部2は、変数iがmに達した場合、すなわち全ての明度変換レベルLiにおいて変換が行われた場合には(S209:Y)、変換処理を終了して図2のシーケンスに戻る。
以上の処理が、図2に示される明度変換画像生成処理の詳細であり、これにより、髪の部分31aそれぞれの明度が異なる変換レベルで変換された複数の明度変換画像31が生成される(S108)。ここで、再び図2のシーケンス図に戻り説明を続ける。
[3(2).全体シーケンス(パート2)]
診断装置1はS108の後に、利用者端末5に評価入力画面(第1の評価入力画面)30の表示データを送信する(S109)。利用者端末5は診断装置1から受信した表示データに基づいて、例えば図6に示される第1の評価入力画面30を表示する。
図6は明度変換画像31の評価入力画面30の一例を示す図である。本実施形態においては、4つの明度変換画像31が第1の評価入力画面30に表示された例について説明する。
図6においては、髪の部分31aの各画素の平均の明度が日本ヘアカラー協会のレベルスケールにおけるレベル6(CIELab色空間における明度L*=17)、レベル8(明度L*=20)、レベル10(明度L*=23)、レベル12(明度L*=28)の4段階変換された明度変換画像31が第1の評価入力画面30に表示された例を示す。
なお、第1の評価入力画面30に表示される明度変換画像31の数は2以上であれば、その数は特に限定されないが、評価入力に要する時間の点から、10以下に制限することとしてもよい。また、後述するように、第1の評価入力画面30に表示される明度変換画像31の数は、変更することとしてもよい。
図6に示されるように、第1の評価入力画面30には「決定」ボタン30Bと、「完了」ボタン30Cと、表示段階選択欄30Dと、第1の選択ウインドウ30Eと、評価入力欄30Fと、が含まれる。
第1の評価入力画面30に表示された表示段階選択欄30Dに明度変換画像31の明度段階数変更の指示が、例えばカーソル30Aにより入力された場合には(S110:Y)、利用者端末5は、入力された明度段階数を含む第1の評価入力画面の更新を診断装置1に要求する。
そして、利用者端末5からの第1の評価入力画面の更新要求を受け付けた診断装置1は、明度段階数変更の指示に基づいてS108の処理を再度実行するとともに、それ以降の処理を上述した流れで同様に実行する。
なお、表示段階選択欄30Dに明度変換画像31の明度の表示段階数変更の指示が入力されない場合であって(S110:N)明度変換画像31に対する評価を終了しない場合には(S112:N)、利用者端末5は、明度変換画像31に対する評価を受け付ける(S111)。また、利用者端末5は、明度変換画像31に対する評価を終了する場合には(S112:Y)、それまでに受け付けた評価に基づく評価情報を識別子に関連付けて診断装置1に送信する(S113)。
利用者端末5が明度変換画像31を評価する方法の具体例について説明する。例えば、図6に示すように評価対象となる明度変換画像31が枠状の第1の選択ウインドウ30Eにより選択されて、当該明度変換画像31についての評価として評価入力欄30Fに表示された数値が選択されて「決定」ボタン30Bが押下されることにより、利用者端末5は、当該明度変換画像31に評価情報を関連付けて設定する。
図6における例では、髪の部分31aの明度がレベルスケールにおいてレベル12である明度変換画像31に対して「3」の値が評価として入力されている状態を示す。
利用者端末5は、例えば全ての明度変換画像31について評価情報を設定した後、「完了」ボタン30Cが押下されることにより、各明度変換画像31について設定された評価情報を診断装置1に送信する(S113)。診断装置1は、利用者端末5から受信した各明度変換画像31についての評価情報を記憶部3に蓄積する(S114)。図7に、記憶部3に蓄積される各明度変換画像31の、レベルスケールで示した明度についての評価情報の一例を示す。
診断装置1は、蓄積された当該評価情報に基づき、基礎明度レベルLeを選択する(S115)。以下、この基礎明度レベルLeの選択方法について詳細を説明する。
診断装置1は例えば、各明度変換画像31のうち、最も評価の高かったものに対応する明度に対応する明度レベルを基礎明度レベルLeとして選択するなど、各明度変換画像31に対応する評価に応じて基礎明度レベルLeを決定する。
例えば、図7に示す評価情報であれば、髪の部分31aの明度がレベル8(レベルスケール)である明度変換画像31の評価が最も高かった場合、診断装置1は、レベル8に対応する明度レベルを基礎明度レベルLeとして選択する。
また、診断装置1は、最も評価の高かった明度変換画像31が複数ある場合、それらの明度変換画像31の髪の部分31aに対応する明度レベルの平均値を基礎明度レベルLeとして選択してもよい。また、診断装置1は、明度変換画像31それぞれに対応する複数の明度レベルのうち、最も低いものを基礎明度レベルLeとして選択する等、予め基礎明度レベルLeの選択方法を設定していてもよい。
なお、基礎明度レベルLeは、最も評価の高かった明度変換画像31の髪の部分31aに対応する明度レベルと必ずしも同一でなくてもよい。例えば、予め複数の明度レベルが基礎明度レベルLeとして設定されている場合、診断装置1は、予め設定された明度レベルのうち、評価が最も高かった明度変換画像31に係る明度レベルに最も近い明度レベルを基礎明度レベルLeとして選択してもよい。このような選択方法により、診断装置1は、複数の明度レベルの中から、利用者の評価が反映された基礎明度レベルLeを選択することとしてよい。
ここで図2のシーケンス図に戻り説明を続ける。診断装置1は、S115の後に、少なくとも赤みのレベルがそれぞれ異なる複数の色相変換画像41を生成する(S116)。以下、この色相変換画像生成処理について図8に示したフローチャートを用いて詳細を説明する。図8は色相変換画像生成処理のフローチャートの一例を示す図である。
[3−2.色相変換画像生成処理]
図8に示されるように、診断装置1は、例えば、利用者画像21の髪の部分21aの画像領域の基準明度レベルL0と基礎明度レベルLeの明度レベルの差ΔSfを算出する(S300)。次いで診断装置1は、利用者画像21の髪の部分21aの画像領域の各画素の明度LをΔSfに基づいて変換(L←L+α・ΔSf)し、明度基礎画像Pfを生成する(S301)。ここで、係数αは予め定められた値としてよい。
次いで診断装置1は基礎明度レベルLeに基づいて、後述する髪色基準線Hから定められる色相である髪色基準色相He(ae*、be*)を特定する(S302)。
なお、本実施形態における「色相」とは、赤みと青みで示される色の属性を示す。また、本実施形態においては色相のレベルを、例えばLab色空間(Lab color space)における座標(a*、b*)で示し、明度のレベルをL*で示す。a*は赤みのレベルを、b*は青みのレベルを値で示す指数(クロマネティクス指数)である。
図9は、CIELab色空間における髪色基準線Hを示す図である。髪色基準線Hとは、所定の人種の平均的な髪の毛を脱色した場合の、基礎明度レベルLe*と色相(a*、b*)との対応を示すデータである。髪色基準線Hにおける色相(a*、b*)の値は、脱色により髪の毛の明度レベルL*が高くなるにつれ、ともに高くなる。
髪色基準色相He(ae*、be*)は、CIELab色空間における髪色基準線Hを、a*、b*軸の座標平面に投影した値である。このため、髪色基準色相He(ae*、be*)は、基礎明度レベルLeに対応して定められる。例えば、図9に示すように、基礎明度レベルがLe1の場合、髪色基準色相He1の座標の値は(ae1*、be1*)となり、基礎明度レベルがLe2の場合、髪色基準色相He2の座標の値は(ae2*、be2*)となる。
図10は、色相変換画像42の髪の部分42aの赤みレベルの値の分布範囲の一例を示す図である。以下、基礎明度レベルLeに基づいて髪色基準色相He0(ae0*、be0*)が特定(S302)された場合を例として、診断装置1が、色相変換画像41を生成する際における髪色基準色相He0の赤みレベルae0*の変換レベルを決定する方法について説明する。
[3−2−1.色相の変換レベルの決定処理(1)]
診断装置1は、髪色基準色相He0(ae0*、be0*)を特定(S302)した後、髪色基準色相He0(ae0*、be0*)に基づいて、髪色基準色相He0の赤みレベルae0*よりもt(tは0以上の整数)段階赤みレベルを高くした変換レベルと、赤みレベルae0*よりもs(sは0以上の整数)段階赤みレベルを低くした変換レベルとを含む、色相の変換レベルLj(j=−s,−s+1,…,0,1,…,t−1,t)を決定する(S303)。
ここで、同一の赤みレベルの任意の画素をLjで変換した場合の赤みレベルよりも、同一の赤みレベルの任意の画素をLj+1で変換した場合の赤みレベルの方が高くなる。また、これらs、tの数は予め設定されていてもよく、sとtの数は同じであっても、異なる数であってもよい。また、色相の変換レベルL0は、明度基礎画像Pbの髪部分の代表色相値Hb(ab*、bb*)を、髪色基準色相He0に合わせて変換する変換レベルであってもよい。
なお、代表色相値Hbは、例えば、髪部分の色相の平均値、最頻値としてよい。そして、色相の変換レベルLjに対応する色相(aj*,bj*)は、aj*−aj−1*≧c1(定数)を満たし、任意の色相の変換レベルLiとLjに関し、|bi*−bj*|≦c2(定数)を満たすこととしてよい。以下、色相の変換レベルLjの具体例について説明する。
色相変換レベルLjの決定においては、図10に示すように、色相変換レベルLjにより変換された髪色基準色相He0(ae0*、be0*)をHj(aj*、bj*)(j=−s,−s+1,…,0,1,…,t−1,t)とすると、髪色基準色相He0の赤みレベルae0*と最も小さい赤みレベルa−s*との差は、2以上10以下である(2≦ae0*−a−s*≦10)ことが好ましい。
また、色相変換レベルLjのうち最も赤みレベルの高いat*と、ae0*との差は、2以上10以下である(2≦at*−ae0*≦10)ことが好ましい。
また、Hj(aj*、bj*)におけるbj*の値は一定であることが特に好ましいが、互いに異なる値であってもよい。この場合、青みレベルのシフト量ΔS´jは、赤みレベルの変換幅であるシフト量ΔSjよりも小さいことが好ましい(ΔS´j<ΔSj)。
また、青みレベルbj*と、髪色基準色相He0の青みレベルbe0*の差は、±5の範囲に含まれることが好ましい(−5≦bj*−be0*≦+5)。
また、各色相変換画像Pk(Pk:k=−s,−s+1,…,0,1,…,t−1,t)における明度レベルLk*の変換幅は小さいほど好ましく、0であることが特に好ましいが、互いに異なる値であってもよい。この場合、基礎明度レベルLe*と明度レベルLk*の差は、±3の範囲内に分布することが好ましい(−3≦Lk*−Le*≦+3)。
診断装置1は、jを変数として色相の変換レベルLjを定めた後、まず1枚目の明度基礎画像Pjの髪の部分の画像領域の各画素の色相の変換レベルLj(j=−s)を決定する(S304)。なお、本実施形態においては、最も赤みレベルの低い変換レベルLj(j=−s)から順に色相レベルの変換を行うが、変換の順は、必ずしもこの順に限定されない。
次いで診断装置1は、赤みレベルのシフト量ΔSjと、青みレベルのシフト量ΔS´jを決定する(S305)。例えば、診断装置1は、色相の変換レベルLjに対応する色相(aj*,bj*)とした場合に、赤みレベルのシフト量ΔSj=aj*−ab*,青みレベルのシフト量ΔS´j=bj*−bb*として算出することとしてよい。
次いで診断装置1は、明度基礎画像Pjの髪の部分の画像領域の各画素の赤み(ae0*)をΔSjに基づいて変換し(ae0*←ae0*+ΔSj)、青み(be0*)をΔS´jに基づいて変換(be0*←be0*+ΔS´j)する(S306)。
これにより、診断装置1は、明度基礎画像Pjの髪の部分の画像領域の各画素の赤みae0*と青みbe0*を変換レベルLjで変換した色相変換画像Pk(Pk:k=−s,−s+1,…,0,1,…,t−1,t)を生成する(S307)。そして診断装置1は、変換後の色相変換画像Pkのデータを色相変換画像41のデータとして記憶部3に蓄積する(S308)。
そして、診断装置1は、変数jがtに達したか否か、すなわち、設定された全ての色相変換レベルLj(j=−s,−s+1,…,0,1,…,t−1,t)において変換が行われたか否か判断し(S309)、なされていない場合には(S309:N)、変数jに1加算して、すなわち新たな色相の変換レベルLj(j←j+1)を選択(S310)してS305に戻り、それ以降の処理を再度実行する。
また、診断装置1は、変数jがtに達した場合、すなわち全ての色相変換レベルLjにおいて変換が行われた場合には(S309:Y)、変換処理を終了して図2のシーケンスに戻る。
以上が、少なくとも髪の部分それぞれの赤みのレベルが異なる複数の色相変換画像41を生成する処理(S116)の一例である。以下、色相の変換レベルの決定処理の第2の例について説明する。
[3−2−2.色相の変換レベルの決定処理(2)]
診断装置1は、各色相変換画像Pkの色相を、上述したように、基礎明度レベルLe*に基づいてその都度選択しなくてもよい。例えば診断装置1は、図11に示すように、予め複数の基準明度レベルLen*(n=1,2,…,w)(wは1以上の整数)と、基準明度レベルLen*ごとに定められた色相の変換レベルLjn(n=1,…,w−1,w)のグループと、を予め設定していてもよい。
このように、診断装置1は、基礎明度レベルの値Le*に最も近い基準明度レベルLen*に基づいて、色相の変換レベルLjnのグループを決定してもよい。
例えば、基礎明度レベルの値Le*が図9に示すLen*(n=1,2,…,w(wは1以上の整数))のうち明度レベルLe3*に最も近い場合、診断装置1は、明度レベルLe3*を基準明度レベルとして選択する。そして診断装置1は、髪色基準線Hにおいて明度レベルLe3*に対応する色相を、髪色基準色相He3(ae3*、be3*)として選択する。
そして診断装置1は、図11に示すように、髪色基準色相He3(ae3*、be3*)を、基準明度レベルLe3*に基づいて定められた色相の変換レベルLj3のグループにより変換することで、複数の色相変換画像41を生成する。
なお、色相の変換レベルを定める方法は、基礎明度レベルLe*に基づいて定められるものであれば、上述した例に限定されず、その他の方法であってもよい。
以上の処理が、図8に示される色相変換画像生成処理の詳細であり、これにより、髪の部分41aそれぞれの赤みのレベルが異なる複数の色相変換画像41が生成される(S116)。ここで、再び図2のシーケンス図に戻り説明を続ける。
[3(3).全体シーケンス(パート3)]
診断装置1は色相変換画像を生成(S116)した後、利用者端末5に評価入力画面(第2の評価入力画面)40の表示データを送信する(S117)。利用者端末5は診断装置1から受信した第2の評価入力画面40の表示データに基づいて、例えば図12に示される第2の評価入力画面40を表示する。
図12は色相変換画像41の第2の評価入力画面40の一例を示す図である。本実施形態においては、5つの色相変換画像41が第2の評価入力画面40に表示された例について説明する。図12においては、色相変換画像41の髪の部分41aの赤みレベル(例えば髪色部分のa*の平均値)のそれぞれ異なる色相変換画像41が5段階(a*=3.83、6.06、7.75、10.04、11.93)で表示された例を示す。
なお、第2の評価入力画面40に表示される色相変換画像41の数は2以上であれば、その数は特に限定されない。また、後述するように、第2の評価入力画面40に表示される色相変換画像41の数は、変更することとしてもよい。
図12に示されるように、第2の評価入力画面40には「決定」ボタン40Bと、「完了」ボタン40Cと、表示段階選択欄40Dと、第2の選択ウインドウ40Eと、評価入力欄40Fと、が含まれる。
第2の評価入力画面40に表示された表示段階選択欄40Dに色相変換画像41の色相段階数変更の指示が、例えばカーソル40Aにより入力された場合には(S118:Y)、利用者端末5は、入力された色相段階数を含む第2の評価入力画面40の更新を診断装置1に要求する。
そして、利用者端末5からの第2の評価入力画面40の更新要求を受け付けた診断装置1は、指定された色相段階数に基づいてS116の処理を再度実行するとともに、それ以降の処理を上述した流れで同様に実行する。
なお、表示段階選択欄40Dに色相変換画像41の表示数変更の指示が入力されない場合であって(S118:N)、色相変換画像41に対する評価を終了しない場合には(S118:N)、利用者端末5は、色相変換画像41に対する評価を受け付け(S119)、色相変換画像41に対する評価を終了する場合には(S120:Y)、それまでに受け付けた評価に基づく評価情報を識別子に関連付けて診断装置1に送信する(S121)。
利用者端末5が色相変換画像41を評価する方法の具体例について説明する。例えば、図12に示すように評価対象となる色相変換画像41が枠状の第2の選択ウインドウ40Eにより選択されて、当該色相変換画像41についての評価として評価入力欄40Fに表示された数値がカーソル40Aにより選択されて「決定」ボタン40Bが押下されることにより、利用者端末5は、当該色相変換画像41に評価情報を関連付けて設定する。
図12における例では、髪の部分41aの赤みレベルが10.04である色相変換画像41に対して「3」の値が評価として入力されている状態を示す。
利用者端末5は、例えば全ての色相変換画像41について評価情報を設定した後、「完了」ボタン40Cが押下されることにより、図2のシーケンス図に示すように、各色相変換画像41について設定された評価情報を診断装置1に送信する(S121)。診断装置1は、利用者端末5から受信した各色相変換画像41についての評価情報を記憶部3に蓄積し(S122)は、当該蓄積情報に基づき基礎赤みレベルLrを選択する(S123)。
以下、基礎赤みレベルLrの選択方法について、その詳細を説明する。診断装置1は、各色相変換画像41の評価の値に応じて、いずれの色相変換画像41に係る赤みレベルの値a*を基礎赤みレベルLrとするか決定する。
図13は、記憶部3に蓄積される各色相変換画像41(赤みレベル)についての評価情報の一例を示したグラフである。例えば、最も評価の平均値の高い赤みレベルが基礎赤みレベルLrとして選択されることとした場合には、図13に示す評価情報に関しては、最も評価の平均値の高い赤みレベルa*(a*=6.06)が基礎赤みレベルLrとして選択される。
また、診断装置1は、最も評価の高かった色相変換画像41が複数ある場合、それらの色相変換画像41に対応する赤みレベルa*の平均値を基礎赤みレベルLrとして選択してもよい。また診断装置1は、最も評価の高かった複数の色相変換画像41に対応する赤みレベルa*のうち、最も低いものを基礎赤みレベルLrとして選択する等、赤みレベルLrの選択方法を予め設定していてもよい。
なお、基礎赤みレベルLrは、最も評価の高かった色相変換画像41の髪の部分41aの赤みレベルa*と必ずしも同一でなくてもよい。例えば、予め複数の基礎赤みレベルLrが設定値として設定されている場合、診断装置1は、評価が最も高かった色相変換画像41に係る赤みレベルa*に最も近い設定値を基礎赤みレベルLrとして選択してもよい。このような選択方法により、診断装置1は、複数の赤みレベルの中から、利用者の評価が反映された基礎赤みレベルLrを選択することとしてよい。
ここで図2のシーケンス図に戻り説明を続ける。以上のように基礎赤みレベルが選択(S123)されることにより、診断装置1は、明度変換画像31に対しての評価により選択された基礎明度レベルLeと、色相変換画像41に対しての評価により選択された基礎赤みレベルLrとに基づいて、利用者に調和する髪色情報を決定し(S124)、識別子に関連付けて診断装置1の記憶部3に蓄積する(S125)。例えば、診断装置1は、基礎明度レベルLeに対応した明度(L*)と、基礎赤みレベルLrに対応した赤み(a*)と、基礎明度レベルLeに基づいて選択された髪色基準色相Heの青み(b*)とに基づいて、髪色情報を決定することとしてよい。
次いで、診断装置1は、当該髪色情報に対応する結果画像51を生成する(S126)。診断装置1は、例えば、既に生成した複数の色相変換画像41の中に基礎赤みレベルLrに対応する赤みレベルの髪の部分41aを有するものがある場合には、その基礎赤みレベルLrに対応する色相変換画像を結果画像51として選択してもよい。
また、診断装置1は、既に生成した複数の色相変換画像41の中に基礎赤みレベルLrに対応する赤みレベルの髪の部分41aを有するものがない場合には、基礎明度レベルLeと基礎赤みレベルLrに基づいて利用者画像11の髪の部分11aを変換して結果画像51を生成することとしてもよい。
次いで診断装置1は、結果画像51を含む結果表示画面50の表示データを生成し、利用者端末5に送信する(S127)。利用者端末5は、診断装置1から受信した表示データに基づいて、例えば図14に示される結果表示画面50を表示する。
結果表示画面50には、結果画像51の他に、髪色情報表示部50Aと「終了」ボタン50Bが表示されてもよい。髪色情報表示部50Aには、例えば結果画像51の髪の部分51aの髪色情報の明度や色相、結果画像51の髪の部分51aに近い色のヘアカラー剤などの情報が表示される。なお、髪色情報表示部50Aに表示される情報は上記の例に限られず、その他の情報が表示されてもよい。その後、「終了」ボタン50Bが押下されることにより、全ての処理が終了する。
以上説明した第1の実施形態に係るプログラム、診断装置1及び診断方法によれば、利用者に調和する明度の髪色に関して、少なくとも赤みのレベルがそれぞれ異なる複数の色相変換画像41を生成し、当該色相変換画像41に対しての評価に基づいて基礎赤みレベルLrを決定することにより、利用者は自らに調和する髪色の明度及び赤みを知ることができる。このため、本発明に係るプログラム、診断装置1及び診断方法は、利用者に対して、利用者に調和する髪色情報を提供することができる。
また、本実施形態に係るプログラム、診断装置1及び診断方法は、髪の部分41aそれぞれの赤みレベルの変換幅ΔSjが、青みレベルの変換幅ΔS´jよりも大きくなるように色相変換画像41を生成することにより、青みの変化が与える影響よりも赤みの変化が与える影響を大きくすることができるため、赤みの観点から利用者に調和する色を診断することができる。
また、本実施形態に係るプログラム、診断装置1及び診断方法は、複数の色相変換画像41の赤みレベルを、髪色基準色相Heの赤みのレベルの値ae0*よりも低い値a−s*と高い値at*とに変換することにより、標準の髪色よりも赤みが少ない髪色と赤みが多い髪色との両方に対する評価を得ることができるため、より現実の髪色に則した髪色情報を利用者に提供することができる。
また、本実施形態に係るプログラム、診断装置1及び診断方法は、複数の色相変換画像41の赤みレベル(aj)(aj:j=−s,−s+1,…,0,1,…,t−1,t)と髪色基準色相He0の赤みレベルae0*との差が2以上10以下であることにより、一定以上の赤みレベルの差を互いに有する複数の色相変換画像41に対する評価を得ることができ、より利用者に調和する髪色情報を提供することができる。
また、本実施形態に係るプログラム、診断装置1及び診断方法は、複数の色相変換画像41の青みレベル(bj)が、髪色基準色相Heの青みのレベルの値be0*±5の範囲に含まれることにより、青みの変化を抑えた複数の色相変換画像41に対する評価を得ることができるため、より利用者に調和する髪色情報を提供することができる。
また、本実施形態に係るプログラム、診断装置1及び診断方法は、複数の色相変換画像41の明度レベルを、髪色基準色相Heの明度レベルLe0*±3の範囲内で変換することにより、明度レベルの変化を抑えた複数の色相変換画像41に対する評価を得ることができるため、より利用者に調和する髪色情報を提供することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態においては、第1の実施形態における診断システムSと同様の診断システムが用いられ、その処理においては、明度変換画像31についての評価と、色相変換画像41についての評価とが、利用者ではない1又は複数の評価者により実行される点が第1の実施形態と異なっている。
また、第1の実施形態における図1、図3〜図14の説明は第2の実施形態においても共通するため、第2の実施形態においては、図2に示されるシーケンスにおいて明度変換画像31が生成(S108)された後に行われる処理について、図15に示されるシーケンス図を参照にしながら説明する。なお、図2に示されるシーケンス図のステップと同様の処理が行われるステップについては、その詳細な説明を省略する。
[4(1).第2の実施形態の全体シーケンス(パート1)]
図15に示すように、診断装置1が明度変換画像31を生成(S108)した後、診断装置1は例えば評価者端末6に評価を要求する。そして、当該要求を受けた評価者端末6は診断装置1にアクセスする(S400)。次いで、診断装置1は評価者端末6に識別子入力画面10の表示データを送信(S401)し、評価者端末6は、識別子等の認証情報を診断装置1に送信する(S402)。次いで診断装置1は認証を行って評価者を特定(S403)し、第1の評価入力画面30の表示データを、評価者と利用者の識別子に関連付けて評価者端末6に送信する(S404)。
また、評価者端末6は、明度変換画像31の明度段階数変更の指示が第1の評価入力画面30に入力された場合(S405:Y)には、入力された明度段階数を含む第1の評価入力画面30の更新を診断装置1に要求する。そして診断装置1は、指定された明度段階数に基づいてS108の処理を再度実行するとともに、S404の処理を再度実行する。
なお、評価者端末6に明度変換画像31の表示数変更の指示が入力されない場合であって(S405:N)、明度変換画像31に対する評価を終了しない場合には(S407:N)、評価者端末6は、明度変換画像31に対する評価を受け付け(S406)、明度変換画像31に対する評価を終了する場合には(S407:Y)、それまでに受け付けた評価に基づく評価情報を、評価者と利用者の識別子に関連付けて診断装置1に送信する(S408)。
診断装置1は、評価者端末6から受信した各明度変換画像31についての評価情報を記憶部3に蓄積する(S409)。診断装置1は、各明度変換画像31についての評価情報の蓄積において、例えば一定数の評価が蓄積されたかなど、予め設定された所定の条件が満たされているか否か判断する(S410)。
診断装置1は、記憶部3に蓄積された評価数が一定数に満たないなど、所定の条件が満たされていないと判断した場合(S410:N)は待機し、所定の条件が満たされていると判断した場合(S410:Y)には、蓄積された評価情報に基づいて基礎明度レベルLeを選択する(S411)。以下、基礎明度レベルLeを選択する方法について説明する。
[4−1.明度の変換レベルの決定処理]
診断装置1は、明度変換画像31の評価情報を記憶部3に蓄積(S409)する際、図16に示すように、各評価情報を、各利用者の識別子と、各評価者の識別子と、明度レベルの異なる各明度変換画像31とに関連付ける。そして診断装置1は、各明度変換画像31への評価の平均値を算出し、当該平均値を明度変換画像31ごとに関連付けて記憶部3に記憶する。
診断装置1は、評価の平均値の最も高かった明度変換画像31の明度レベルを、基礎明度レベルとして選択する(S411)。
例えば、図16に示すように、診断装置1が、3人の評価者による識別子0001の利用者の明度変換画像31についての評価情報を取得し、明度がレベルスケールでレベル8(例えばCIELab色空間における明度L*=20)の明度変換画像31の評価の平均値が最も高い場合には、診断装置1はレベル8(L*=20)に対応する明度レベルを基礎明度レベルLeとして選択する。
なお、上記の所定の条件は評価数に限られず、時間など、その他の条件であってもよい。所定の条件として時間が用いられる場合には、例えば、診断装置1は、第1の評価入力画面30の表示データを評価者端末6に送信(S404)した後に一定の時間が経過していないと判断した場合は(S410:N)待機し、一定の時間が経過したと判断した場合(S410:Y)は、基礎明度レベルLeを選択する(S411)。
[4(2).第2の実施形態の全体シーケンス(パート2)]
基礎明度レベルLeを選択(S411)した後、再び図15のシーケンスに戻り、診断装置1は複数の色相変換画像41を生成する(S412)。この色相変換画像41の生成処理については、上述した色相変換画像41の生成処理(S116)と同様であるため、その説明を省略する。次いで診断装置1は、第2の評価入力画面40の表示データを評価者と利用者の識別子に関連付けて評価者端末6に送信する(S413)。
また、評価者端末6は、色相変換画像41の色相段階数変更の指示が第2の評価入力画面40に入力された場合(S414:Y)には、入力された色相段階数を含む第2の評価入力画面40の更新を診断装置1に要求する。そして診断装置1は、指定された色相段階数に基づいてS412の処理を再度実行し、それ以降の処理を上述した流れで同様に実行する。
また、評価者端末6に色相変換画像41の表示数の変更の指示が入力されない場合であって(S414:N)、色相変換画像41に対する評価を終了しない場合には(S416:Y)、評価者端末6は、色相変換画像41に対する評価を受け付け(S415)、色相変換画像41に対する評価を終了する場合には(S416:Y)、それまでに受け付けた評価に基づく評価情報を診断装置1に送信する(S417)。
診断装置1は、色相変換画像41についての評価情報を評価者と利用者の識別子に関連付けて記憶部3に蓄積する(S418)。診断装置1は、色相変換画像41の評価情報の蓄積において、例えば一定数の評価が蓄積されたかなど、予め設定された所定の条件が満たされているか否か判断する(S419)。
診断装置1は、記憶部3に蓄積された評価数が一定数に満たないなど、所定の条件が満たされていないと判断した場合(S419:N)は処理を停止し、所定の条件が満たされていると判断した場合(S419:Y)には、蓄積された評価情報に基づいて基礎赤みレベルLrを選択する(S420)。
例えば、図16に示すように、赤みレベルの値a*=10.04の色相変換画像41が、複数の色相変換画像41の中で最も評価の平均値が高い場合には、診断装置1は、基礎赤みレベルLrとしてa*=10.04を選択する。なお、上記の所定の条件は評価数に限られず、時間など、その他の条件であってもよい。
次いで図15に示すように、診断装置1は、基礎明度レベルLeと基礎赤みレベルLrとに基づいて髪色情報を決定し(S421)、当該髪色情報を利用者の識別子に関連付けて記憶部3に蓄積する(S422)。
次いで診断装置1は、髪色情報に対応して結果画像51を生成し(S423)、利用者の識別子に関連付けて利用者端末5と評価者端末6に結果表示画面50の表示データを送信する(S424)。
以上説明した第2の実施形態に係るプログラム、診断装置1及び診断方法は、一定数の評価者による評価に基づいて基礎明度レベルLeと基礎赤みレベルLrを選択することにより、本構成を有さないプログラムや診断装置や診断方法と比べて、より利用者に調和する髪色情報を提供することができる。
[5.診断装置1に備えられる機能についての説明]
次に、図17に基づき、本発明の一実施形態に係る診断装置1に備えられる機能の一例について説明する。図17に示されるように、診断装置1は、利用者画像取得部101、領域指定受付部102、明度変換画像生成部103、明度変換画像提供部104、評価受付部105、評価情報記憶部106、基礎明度選択部107、色変換画像生成部108、色変換画像提供部109、基礎色味選択部110、色情報決定部111、色情報提供部112を備える。
診断装置1に備えられる上記の各部の機能は、診断装置1に備えられる制御部2が、記憶部3やコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されたプログラムを読み込み実行することで実現されるものとしてよい。なお、プログラムは光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等の情報記憶媒体によって診断装置1に供給されることとしてもよいし、インターネット等のデータ通信網を介して診断装置1に供給されることとしてもよい。以下、診断装置1に備えられる各部の機能の詳細について説明する。
利用者画像取得部101は、利用者が写し出された利用者画像を取得する。例えば、利用者画像取得部101は、利用者端末5、又は診断装置1に内蔵あるいは接続された撮像装置から利用者画像を取得することとしてよい。なお、利用者画像には、少なくとも利用者の頭部が写し出されていることとしてよい。そして、利用者画像の各画素の色情報は、明度、色相、彩度により表され、以下説明する例においては、Lab色空間のように、色情報は、明度の次元(L*に相当)、第1の色(例えば赤)に関する補色次元(a*に相当)、第2の色(例えば青)に関する補色次元(b*に相当)における座標値により表されるとする。ここで、第1の色と第2の色とは異なる色であり、第1の色(例えば赤)に関する補色次元(a*に相当)とは、赤/マゼンタと緑の間の位置であり、第2の色(例えば青)に関する補色次元(b*に相当)とは、黄色と青の間の位置である。本実施形態では、第1の色に関する色味を赤み、第2の色に関する色味を青みと称することとする。
領域指定受付部102は、利用者画像取得部101により取得した利用者画像のうち、色を変換する変換領域の指定を受け付ける。ここで、変換領域は、利用者画像における一部の領域であり、例えば、領域指定受付部102は、利用者端末5、又は診断装置1に内蔵あるいは接続された入力装置から変換領域の指定を受け付けることとしてよい。なお、変換領域の指定は、利用者画像における座標の範囲により指定されてもよいし、利用者画像における利用者の各部(髪、眼、眉、頬等)又はその装着物(眼鏡、コンタクトレンズ等)の座標範囲を解析した場合には、それらの部位の名称により指定されてもよい。
明度変換画像生成部103は、利用者画像取得部101により取得した利用者画像のうち、領域指定受付部102により受け付けた変換領域の明度が、複数の異なる明度のレベルとなるようにそれぞれ変換した明度変換画像を生成する。なお、明度変換画像生成部103による処理の具体例については、図5のフロー図において説明した通りである。
明度変換画像提供部104は、明度変換画像生成部103により生成した複数の明度変換画像を、評価者端末6に提供する。
評価受付部105は、明度変換画像提供部104により提供した複数の明度変換画像について、利用者に調和する程度を評価した評価結果を受け付ける。例えば、評価受付部105は、利用者画像に基づく複数の明度変換画像のそれぞれの評価値(似合う〜似合わない、を複数段階で評価した場合の段階値)や、評価者が似合うと考える明度変換画像の情報(又は似合わないと考える明度変換画像の情報)等を評価として受け付けることとしてよい。
評価情報記憶部106は、評価受付部105により受け付けた評価結果を記憶する。例えば、評価情報記憶部106は、図7、図13、図16等に示した評価結果を記憶することとしてよい。
基礎明度選択部107は、評価情報記憶部106に記憶される評価結果のうち、利用者画像に基づく複数の明度変換画像についての評価結果に基づいて、利用者画像の変換領域についての基礎明度(レベル)を選択する。例えば、基礎明度選択部107は、上述した第1、第2の実施形態において説明したように、最も評価が高い明度変換画像の明度のレベルを基礎明度としてもよいし、予め定められた他の基準により基礎明度を選択してもよい。
色変換画像生成部108は、利用者画像取得部101により取得した利用者画像のうち、領域指定受付部102により受け付けた変換領域のついての所定の色に関する色味が、複数の異なる色味のレベルとなるようにそれぞれ変換した色変換画像を生成する。
例えば、色変換画像生成部108は、基礎明度選択部107により選択された基礎明度に基づいて、利用者画像における変換領域の明度を変換した明度基礎画像を生成する。そして、色変換画像生成部108は、明度基礎画像における変換領域の第1の色に関する色味が、複数の異なる色味のレベルとなるようにそれぞれ変換した複数の第1の色変換画像を生成する。色変換画像生成部108は、複数の第1の色変換画像についての第2の色に関する色味については変換しないか、変換したとしてもその変換の範囲(複数の第1の色変換画像における変換領域の同一画素についての第2の色に関する色味の最大値と最小値の差)が閾値以下となるように制御することとしてよい。
なお、色変換画像生成部108による処理の具体例については、図8のフロー図において説明した通りである。ここで、上述した第1及び第2の実施形態における色相変換画像が、色変換画像に対応する。なお、色変換画像(色相変換画像)とは、少なくとも色相が変換された画像であり、色相に加えて彩度も変換された画像も含むこととしてよい。
色変換画像提供部109は、色変換画像生成部108により生成した複数の第1の色変換画像を評価者端末6に提供する。
評価受付部105は、色変換画像提供部109により提供した複数の第1の色変換画像について、利用者に調和する程度を評価した評価結果を受け付ける。例えば、評価受付部105は、利用者画像に基づく複数の第1の色変換画像のそれぞれの評価値(似合う〜似合わない、を複数段階で評価した場合の段階値)や、評価者が似合うと考える色変換画像の情報(又は似合わないと考える色変換画像の情報)等を評価として受け付けることとしてよい。そして、評価受付部105は、受け付けた評価結果を評価情報記憶部106に記憶する。
基礎色味選択部110は、評価情報記憶部106に記憶される評価結果のうち、明度基礎画像に基づく複数の第1の色変換画像についての評価結果に基づいて、利用者画像の変換領域についての第1の色に関する基礎色味(レベル)を選択する。例えば、基礎色味選択部110は、上述した第1、第2の実施形態において説明したように、最も評価が高い色変換画像(色相変換画像)の色味(赤み)のレベルを基礎色味(基礎赤み)としてもよいし、予め定められた他の基準により基礎色味を選択してもよい。
ここで、色変換画像生成部108はさらに、利用者画像取得部101により取得した利用者画像における変換領域を、基礎明度選択部107で選択された基礎明度及び基礎色味選択部110で選択された第1の色に関する基礎色味に基づいて変換した第1の基礎画像を生成してもよい。そして、色変換画像生成部108は、第1の基礎画像における変換領域の第2の色に関する色味が、複数の異なる色味のレベルとなるようにそれぞれ変換した複数の第2の色変換画像を生成してもよい。
色変換画像提供部109は、色変換画像生成部108により複数の第2の色変換画像が生成された場合には、生成された複数の第2の色変換画像を評価者端末6に提供する。
評価受付部105は、色変換画像提供部109により複数の第2の色変換画像を提供した場合には、提供した複数の第2の色変換画像について、利用者に調和する程度を評価した評価結果を受け付ける。そして、評価受付部105は、受け付けた評価結果を評価情報記憶部106に記憶する。
基礎色味選択部110は、評価情報記憶部106に記憶される評価結果のうち、明度基礎画像に基づく複数の第2の色変換画像についての評価結果に基づいて、利用者画像の変換領域についての第2の色に関する基礎色味(レベル)を選択する。基礎色味の選択基準については、例えば、第1の色に関する基礎色味と同様の基準を用いてよい。
色情報決定部111は、基礎明度選択部107で選択された基礎明度及び基礎色味選択部110により選択された基礎色味に基づいて、利用者画像の変換領域について利用者に調和する色情報を決定する。例えば、色情報決定部111は、基礎色味選択部110により第2の色に関する基礎色味が選択されていない場合には、基礎明度及び第1の色に関する基礎色味に基づいて色情報を決定し、基礎色味選択部110により第2の色に関する基礎色味が選択されている場合には、基礎明度、第1の色に関する基礎色味及び第2の色に関する基礎色味に基づいて色情報を決定することとしてよい。
色情報提供部112は、色情報決定部111により決定した色情報を利用者端末5に提供する。
[6.変形例]
以上、本発明を第1、第2の実施形態に基づき説明したが、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
(1)例えば、本実施形態における明度や色相はCIELab色空間における座標で示した例について説明したが、RGBカラーモデルやCMYKカラーモデルなど、その他の色空間における座標によって示されてもよい。
(2)また、診断装置1が評価情報を取得する方法は上記の方法に限られず、その他の方法であってもよい。例えば、診断装置1は、評価情報として、最も評価が高いと判断された明度変換画像21または色相変換画像41に係る情報を取得してもよい。
(3)また、診断装置1は、複数の評価者から個別に明度変換画像31と色相変換画像41についての評価を取得した後に、それぞれの評価の平均値から基礎明度レベルLeと基礎赤みレベルLrを選択してもよい。
(4)なお、診断システムSは図1に示す構成に限られず、上記以外の構成を含んでいてもよい。また、上記の実施形態においては診断システムSを、診断装置1をサーバ、利用者端末5をサーバとするサーバクライアント型のシステムで構成した例について説明したが、利用者端末5に診断装置1(更には評価者端末6)の機能を持たせたスタンドアローン型のシステムで構成することとしてもよい。また、利用者端末5または評価者端末6は、利用者端末5または評価者端末6に表示された画像ではなく、当該画像を印刷したものをもとに利用者または評価者から受け付けた評価を取得してもよい。
(5)また、例えば、色変換生成部は、明度基礎画像における変換領域の第2の色に関する色味が、複数の異なる色味のレベルとなるようにそれぞれ変換した複数の第2の色変換画像を生成することとしてもよい。この場合に、色情報決定部111は、基礎明度及び第2の色に関する基礎色味に基づいて色情報を決定してもよい。なお、明度基礎画像に基づいて第1の色と第2の色のいずれに基づく色変換画像を生成するかについては、予め定められていてもよいし、変換領域の部位、色等に基づいて決定することとしてもよい。
(6)また、例えば、利用者端末5が診断装置1として機能することとしてもよい。この場合には、利用者端末5が図17に備えられた機能を有することとしてよい。
(7)また、例えば、利用者端末5が評価者端末6として機能することとしてもよい。この場合には、利用者自らが評価者としても作業することとしてよい。
(8)また、例えば、上記の(1)〜(7)及び第1及び第2の実施形態を適宜組み合わせてもよい。
以上の態様から、本発明は例えば以下のように把握される。
本発明の一態様に係るプログラムは、髪が写し出された利用者画像を取得する利用者画像取得手段、前記利用者画像の髪の部分のそれぞれの明度のレベルが異なる複数の明度変換画像を生成する手段、前記複数の明度変換画像に対しての評価に基づいて基礎明度レベルを選択する手段、前記利用者画像の前記髪の部分の明度を前記基礎明度レベルに応じて変換した明度基礎画像に基づいて、前記明度基礎画像の前記髪の部分の色相について少なくとも赤みのレベルがそれぞれ異なる複数の色相変換画像を生成する手段、前記複数の色相変換画像に対しての評価に基づいて基礎赤みレベルを選択する手段、前記基礎明度レベルと前記基礎赤みレベルとに基づいて前記利用者に調和する髪色情報を決定する髪色決定手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明の一態様では、前記プログラムは、前記複数の色相変換画像の前記髪の部分それぞれの前記赤みのレベルの変換幅は、前記複数の色相変換画像の前記髪の部分のそれぞれの青みのレベルの変換幅よりも大きい、ことを特徴とする。
本発明の一態様では、前記プログラムは、前記複数の色相変換画像の前記赤みのレベルには、前記基礎明度レベルについて予め定められる基準の色相である髪色基準色相の赤みのレベルよりも低いレベルと高いレベルとがそれぞれ含まれる、ことを特徴とする。
本発明の一態様では、前記プログラムは、前記色相はCIELab色空間における色相であり、前記基礎明度レベルの値L*に対応する前記髪色基準色相の赤みのレベルの値ae*よりも、前記複数の色相変換画像の前記赤みのレベルの値a*のうちの最大の値である値at*が2以上大きく、前記赤みのレベルの値a*のうちの最小の値である値a−s*は、前記値ae*よりも2以上小さい、ことを特徴とする。
本発明の一態様では、前記プログラムは、前記複数の色相変換画像のそれぞれの前記青みのレベルの値b*が、前記基礎明度レベルの値L*に対応する前記髪色基準色相の青みのレベルの値b*に対して−5以上+5以下である、ことを特徴とする。
本発明の一態様では、前記プログラムは、前記複数の色相変換画像の前記明度レベルの値L*が、前記基礎明度レベルの値L*に対して−3以上+3以下である、ことを特徴とする。
本発明の一態様に係る診断装置は、髪が写し出された利用者画像を取得する利用者画像取得手段と、前記利用者画像の髪の部分のそれぞれの明度のレベルが異なる複数の明度変換画像を生成する手段と、前記複数の明度変換画像に対しての評価に基づいて基礎明度レベルを選択する手段と、前記利用者画像の前記髪の部分の明度を前記基礎明度レベルに応じて変換した明度基礎画像に基づいて、前記明度基礎画像の前記髪の部分の色相について少なくとも赤みのレベルがそれぞれ異なる複数の色相変換画像を生成する手段と、前記複数の色相変換画像に対しての評価に基づいて基礎赤みレベルを選択する手段と、前記基礎明度レベルと前記基礎赤みレベルとに基づいて前記利用者に調和する髪色情報を決定する髪色決定手段と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る診断方法は、髪が写し出された利用者画像を取得する利用者画像取得ステップと、前記利用者画像の髪の部分のそれぞれの明度のレベルが異なる複数の明度変換画像を生成するステップと、前記複数の明度変換画像に対しての評価に基づいて基礎明度レベルを選択するステップと、前記利用者画像の前記髪の部分の明度を前記基礎明度レベルに応じて変換した明度基礎画像に基づいて、前記明度基礎画像の前記髪の部分の色相について少なくとも赤みのレベルがそれぞれ異なる複数の色相変換画像を生成するステップと、前記複数の色相変換画像に対しての評価に基づいて基礎赤みレベルを選択するステップと、前記基礎明度レベルと前記基礎赤みレベルとに基づいて前記利用者に調和する髪色情報を決定する髪色決定ステップと、を有することを特徴とする。