JP2015038596A - 光接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】複合ケーブルの端末接続が簡単な操作で済むようにする光接続構造を提供する。【解決手段】光伝送路20’が挿入される挿入穴35および光伝送路20’を配置した電極70と接触する通電部47を備え、光伝送路20’と接続する光伝送路20を配置させる光接続構造60、30であって、光伝送路20’と光伝送路20が接続された状態で、挿入穴35、通電部47、光伝送路20の順に配置され、その夫々が互いに隣接しないことを特徴とする。光伝送路20’を配置する光接続構造60において、正面61から伸びた電極70の突出側に底壁72が配置され、底壁72から光伝送路20’を突出させる。【選択図】図1

Description

本発明は、光接続構造に関する。
従来、例えば商用電力の取り入れには電源コードの一端に2電極またはこれにアース電極を加えた3電極を有するプラグを備え、このプラグをコンセントに差し込んで配電盤からの電力供給線と電源コードの電源線とを接続するようになっている。このような電源コードの他端は例えばパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略称する)の電源部に接続されて当該パソコンへの電力供給系を構成する。
また最近は、複数のパソコンやプリンタなど(以下、簡単のためにパソコンで代表させる)でLAN(ローカルエリアネットワーク)を形成して、相互にデータ交換などを可能とする例も多く見られるようになっているが、LANの信号線として光ファイバが普及しつつある。
この場合、LANを形成する端末としてのパソコンには当然にそれぞれ電力供給と光ファイバ接続が必要になるので、パソコンはその電源部とコンセント間を上述の電源コードで接続するとともに、光端子とLANのHUB(ハブ)間を光ケーブルで接続している。
すなわち、パソコンからは少なくとも電源コードと光ケーブルが延びることになり配線が輻輳する。
そこで、配線輻輳の対策として、例えば特開2001−266665号公報や特開2001−318286号公報等には電源コードと光ケーブルを一体化した複合ケーブルが提案されている。
すなわち、これらの複合ケーブルは、電源線と光ファイバとを共通のシースに埋設して、全体を1本のケーブルとしている。
特開2001−266665号公報 特開2001−318286号公報
上記文献等に提案された電源コードと光ケーブルを一体化した複合ケーブルによれば、途中の配線の本数が減じて簡単化されるという利点が得られる。
しかしながら、いずれの文献もその検討対象がケーブルの断面構造に限定されており、どのように接続、利用するかについては明らかにされていない。
したがって、複合ケーブルの端末においては、電源コードをなす電源線とコンセントとの接続、および光ファイバとHUBとの接続はそれぞれ個別に接続作業を行わねばならない。この結果また、せっかく途中経路が簡素化されるにもかかわらず、接続部周りの配線は依然として従来と同様の輻輳状態に放置されるという問題が残っている。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、複合ケーブルの端末接続が簡単な操作で済むようにする光接続構造を提供することを目的とする。
本発明の光接続構造(30、100)は、第1光伝送路(20’)が挿入される挿入穴(35)および前記第1光伝送路(20’)を配置した電極(70)と接触する通電部(47)を備え、前記第1光伝送路(20’)と接続する第2光伝送路(20)を配置させる光接続構造(30、100)であって、前記第1光伝送路(20’)と前記第2光伝送路(20)が接続された状態で、前記挿入穴(35)、前記通電部(47)、前記第2光伝送路(20)の順に配置され、その夫々が互いに隣接しないことを特徴とする。
本発明によれば、ブロックに囲まれて中心軸を含む空間が画成されているので、この空間に光ファイバを配置して容易に複合ケーブルとすることができる。
この場合、光ファイバは広い空間内で逃げることができるから無理な外力が及ばず、また、いわゆるクッション機能が奏せられ、光ファイバを保護することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は配電盤とパソコン間の接続に適用した実施の形態を示す図である。
室内の壁面に取り付けられたメス側のコネクタとしてのコンセント30に、配電盤10から電力供給線18とアース線19が延びている。配電盤10は商用電力線12につながっている。
配電盤10には、LANを形成するためのHUB14が設けられており、HUB14からは光ファイバ20がコンセント30へ延びている。
配電盤10とコンセント30の間は、VVF(ビニル絶縁ビニルシース平形ケーブル)に光ファイバを複合化した複合ケーブル16を用いている。
コンセント30は、表プレート32とその裏側に結合されたフレーム36とで形成されるケーシング31内に2本の電力電極40とアース電極45を収納している。
フレーム36は樹脂製で、電力電極40とアース電極45はフレーム36にモールドされ、それぞれフレームの底壁から表プレート32へ向けて立ち上がっている。
電力電極40とアース電極45はそれぞれの根元部に、フレーム36外部から差し込まれる電力供給線18およびアース線19に楔状に係合する電線接続部41、46を備えているので、電力供給線18やアース線19は剥き出した芯線を差し込むだけで各電極と接続され、抜けにくくなっている。
一方、電力電極40およびアース電極45の先端側は、それぞれ表プレート32の近傍まで延びて、後述するオス側のコネクタとしてのプラグ60の電力電極およびアース電極と接触可能な通電部42、47となっている。
なお、コンセント30の電力電極40の通電部42には、プラグの電力電極との接触面側に突となる膨出部43が形成されている。
アース電極45はフレーム36の底壁から立ち上がってから表プレート32にそって電力電極40側へ所定量オフセットし、その先端が通電部47となっており、全体としてL形状となっている。
表プレート32には、各電力電極40(通電部42)およびアース電極45(通電部47)に対応させた部位に、プラグの電力電極を迎え入れる電極挿入穴33、34とアース電極を迎え入れる電極挿入穴35が設けられている。
図2に示すように、電力電極用の電極挿入穴33、34は所定間隔で対向して平行に配置され、アース電極用の電極挿入穴35は電極挿入穴33、34の中間位置下方に配置されている。この3つの電極挿入穴の配置は例えば市場に流通しているコンセントと同一規格(例えばJIS C 8303 2極接地極付コンセント)である。
なお、図1は図2におけるA−A部断面に相当し、1対の電力電極40のうち一方のみを示し、電力供給線18および後述の電源線88も片側のみ示している。
フレーム36にはさらにその底壁から表プレート32に達する光コネクタ支持部37が設けられている。
光コネクタ支持部37はプラグのアース電極の抜き差し方向と平行なスライド穴38を備え、そのスライド穴38をアース電極45の通電部47と整合させてある。このため、スライド穴38の側壁は一部切り欠いてアース電極45の通電部47がスライド穴38内に臨むようになっている。また、スライド穴38はフレーム36の底壁を貫通している。
光コネクタ支持部37のスライド穴38には、光コネクタ50がスライド可能に挿入されている。光コネクタ50の側壁にはガイドピン54が設けられ、スライド穴38の側壁に形成された長穴状のガイド穴39にガイドピン54が案内されて、光コネクタ50のスライド範囲が所定範囲に制限されるようになっている。また、ガイドピン54がガイド穴39に係合することによって光コネクタ50の軸まわりの回転が規制されている。
ガイドピン54はガイド穴39を貫通して側壁外部に突出し、その先端と光コネクタ支持部37の表プレート32側端部との間に引張りバネ55が設けられている。これにより、光コネクタ50は表プレート32方向へ常時付勢されて、自由状態では一端がアース電極45の通電部47に接近した位置にある。
図3は光コネクタ50を拡大して示す図である。
光コネクタ50はその軸心を貫通するフェルール孔56を備えた本体51とスプリング収容室53を備えたキャップ52とからなり、ガイドピン54は本体51から延びている。
フェルール孔56にはコネクティングブロック92に支持されたフェルール90がキャップ52側から挿入される。
図4は光ファイバ20とフェルール90の接続構造を示す拡大図で、(a)は縦断面、(b)は(a)におけるB−B部断面を示す。
ここでは2芯用のフェルールを用いている。配電盤10から延びる光ファイバ心線20a(2本の光ファイバ素線を被覆したもの)の被覆を剥いて光ファイバ素線20bがフェルール90と結合したコネクティングブロック92に差し込まれ、さらに光ファイバ素線20bの保護部材を剥いた光ファイバ20cがフェルール90の先端まで延びて埋め込まれている。
公知のように、フェルール90は例えばステンレス鋼(SUS)やジルコニアセラミック製で、その先端は光ファイバ20cの端面とともに、その軸方向に対して垂直面となるように研磨される。
とくに図4の(b)に示すように、フェルール90の横断面は一部カットした半円形状を成している。
なお、本願では光ファイバ心線20a、光ファイバ素線20bおよび光ファイバ素線内の光ファイバ20cは、とくに区別する必要のない限り一括して「光ファイバ」20で代表させている。
図3に戻って、本体51のキャップ52側端部にはコネクティングブロック92をスライド可能に収容する凹部57が形成されている。
キャップ52はねじ込みまたは接着により本体51の他端(アース電極45の通電部47から遠い側)に固定され、スプリング収容室53に配したスプリング58がコネクティングブロック92を付勢してフェルール孔56の通電部47から遠い側の開口端面に押し付けている。
光ファイバ20はキャップ52の底壁に設けた孔を通ってコネクティングブロック92およびフェルール90に接続される。
光コネクタ50の本体51のフェルール孔56はフェルール90の横断面の形状と整合する半円形状の断面を有している。これにより、本体51に対するフェルール90の軸まわりの姿勢が規定される。
光コネクタの本体51の表プレート32に対向する端面には、後述するプロテクタ部を受け入れるスリット59が形成されている。
つぎに、パソコン80から延びる複合ケーブル86の端末に設けられて、上記コンセント30に差し込まれるオス型のプラグ60について説明する。
プラグ60はコンセント30に差し込まれて、複合ケーブル86の電源線88と光ファイバ20’をそれぞれ配電盤10側の電力供給線18と光ファイバ20とに接続し、また複合ケーブル86のアース線89をアース線19と接続する。
プラグ60は、樹脂モールドにより電力電極65とアース電極70を固定支持するキャッププレート61と、このキャッププレートで開口を封されるケース62とからなる。
キャッププレート61の表面はコンセント30の表プレート32に対する対向面となる。
図5に示すように、各電極65、65、70の配置はコンセント30の電極挿入穴33、34、35に対応して、市場に流通しているものと同一規格であり、アース電極70は例えば家屋壁面に設置された既設の商用電源コンセントのアース電極に差し込み可能の横断面を有している。
なお、図1、図5、および後掲の図6〜図8では、理解を容易にするためアース電極70の太さを大きく描いている。
図1に示すように、電力電極65は一端がキャッププレート61の壁面から外方へ垂直に延びて、コンセント30の電力電極40の通電部42との接触部となる。電力電極65の他端はケース62内において電源線88との接続部となっている。
電力電極65の接触部の先端寄りには、コンセント30の電力電極40の通電部42に形成された膨出部43と係合する丸穴66が設けられている。膨出部43と丸穴66の係合関係は公知の構造であり、これによりプラグ60の抜け防止機能を高めている。
アース電極70も一端がキャッププレート61の壁面から外方へ垂直に延びて、コンセントのアース電極45の通電部47との接触部となる。アース電極70の他端はケース62内においてアース線89との接続部となっている。
図6はアース電極70を取り出して示す拡大図である。
アース電極70は外方先端部に底壁72を備える筒部71と、筒部71の先端(底壁72)よりも外方へ延びるプロテクタ部78を備えている。
筒部71のキャッププレート61からの突出長さは電力電極65よりも短く設定されている。
筒部71内の先端側にはフェルール90’を支持したコネクティングブロック92’がスライド可能に収容され、根元側には内筒73が挿入固定されて、内筒73の先端とコネクティングブロック92’の間にスプリング58’が配されている。コネクティングブロック92’はスプリング58’により付勢されて、内筒71の底壁72に押し付けられる。コネクティングブロック92’から延びるフェルール90’は底壁72に設けた孔75を貫通して外方へ伸びている。
とくに図示しないが、底壁72の孔75はフェルール90’の横断面と整合する形状を有し、これによりフェルール90’の軸回り方向の姿勢が規定されている。このフェルール90’の姿勢はプラグ60をコンセント30に差し込んだとき、コンセントの光コネクタ50におけるフェルール90の姿勢と一致するように設定されている。
なお、フェルール90’およびコネクティングブロック92’の各形状とサイズは、図4に示したフェルール90およびコネクティングブロック92のものと同一である。
プロテクタ部78は、図6に示すように、底壁75から突出したフェルール90’を所定の間隙をおいて囲み、その外周面は筒部71の外周面の一部をそのまま軸方向に延ばしたものである。
プロテクタ部78がフェルール90’を囲む範囲は、横断面において半円以上とするのが好ましい。また、プロテクタ部78の長さは、コネクティングブロック92’が底壁72に押し付けられたときのフェルール90’の最大突出長さと同じか、わずかに短くするのが好ましい。
なお、筒部71のキャッププレート61壁面から突出する長さは、プラグ60をコンセント30に差し込んでキャッププレート61と表プレート32が当接したとき、筒部71の底壁75と光コネクタ50の端面との間にわずかな間隙ができる程度に設定されるが、もし誤差等により底壁72と光コネクタ50の端面とが接触しても、光コネクタ50はスライド可能となっているので、誤差は吸収される。また、光コネクタ50のスリット59の深さもプロテクタ部78が底突きしない程度に設定されるが、誤差があっても同様に吸収される。
図1に戻って、ケース62内にはその頂部に設けた穴を通してパソコン80からの複合ケーブル86が引き込まれ、前述のように電源線88、アース線89が電力電極65、アース電極70の根元(接続部)にカシメ等により接続される。また光ファイバ20’がアース電極の内筒73を通って、コネクティングブロック92’(およびフェルール90’)に接続される。
光ファイバ20’とコネクティングブロック92’およびフェルール90’との接続構造は図4に示したのと同じである。
図7は、以上の構成において、プラグ60をコンセント30に差し込んだ接続状態を示す。
プラグ60の電力電極65はコンセント30の電力電極40の通電部42に接触して電力通電状態となり、電力供給線18と電源線88が接続される。
プラグ60のアース電極70はその筒部71がコンセント30のアース電極45の通電部47に接触してアース線19とアース線89が接続される。
そして、筒部71の先端から突出したフェルール90’がコンセントの光コネクタ50のフェルール孔56に進入して、その先端がフェルール孔内に収納されていたフェルール90の先端とが当接する。
この際、フェルール90、90’の軸回り方向の姿勢は互いに一致するように設定されているから、各フェルール端面の2芯の光ファイバは精度良く対向する。これにより、光ファイバ20と光ファイバ20’とが接続される。
なお、この間、筒部71から突出するフェルール90’を保護するプロテクタ部78は光コネクタ50のスリット59に受け入れられるので、光コネクタ50と干渉することはない。
図8は、コンセントに通常の電源用プラグを差し込んだときの状態を示す。
従来通常のプラグ60Zはアース電極70Zが電力電極65と同等の突出長さを有しているが、電力電極65はコンセント30の電力電極40の通電部42に接触して電力通電状態となり、電力供給線18と電源線88が接続される。また、プラグ60Zのアース電極70Zもコンセントのアース電極45の通電部47に接触してアース線19とアース線89が接続される。
一方、アース電極70Zの長さが実施の形態におけるプラグ60のアース電極70の筒部71よりも大きいため、アース電極70Zはその先端が光コネクタ50に当接する。ここで、光コネクタ50はスライド穴38にそってスライド可能となっているので、プラグ60Zのアース電極70Zに押されると引張りバネ55に抗して外方へ逃げ、アース電極70Zと光コネクタ50が干渉することはない。
以上のように、コンセント30は光ファイバ対応でない従来一般のプラグ60Zを差し込むことができ、この場合も従来と同様に電力通電状態が得られる。
つぎに複合ケーブル86について説明する。
複合ケーブル86としては、例えば前述の特開2001−266665号公報や特開2001−318286号公報、その他に提案されたものなどを使用することができるが、本実施の形態ではさらに好ましい態様として、複合ケーブル86は図9に示す構造を有している。
すなわち、複合ケーブル86はその横断面において、全体として円形をなすとともに、その内部の絶縁体111が中心軸Oに関して点対象の3つの非円形のブロック112を有している。
各ブロック112の外周は円弧面113で、内周は中心軸Oに向かって凸の弧状面114となっている。そして弧状面114の頂部は中心軸Oから所定量dの間隙を有し、これにより、3つのブロック112の間に各弧状面114で画成され、3方にアーム115を伸ばした形状の空間Sが形成される。
中心軸Oから各アーム115の先端を通る径線上で絶縁体111の外周の角部に面取りが形成されて、外観上切り欠き118となっており、各アーム115の先端と切り欠き118を結ぶ当該径線が、ブロック112間の区画線117となっている。
ブロック112の外周はリング状断面のシース110で被覆され、内部の空間Sには中心軸O上に光ファイバ20’が配置されている。また、光ファイバにはその長手方向に所定間隔でスペーサ125が付設されている。
各ブロック112の中心部には、電源線88およびアース線89としての導電体120が配置される。
なお、前述の各アーム115の先端位置は、各導電体120の包絡線122に達する程度が好ましい。
シース110および絶縁体111はそれぞれポリ塩化ビニル系樹脂等で形成される。
上記構成は、例えば光ファイバ20’を中心に囲んで、絶縁体111の各ブロック112を導電体120を包みながら押し出し成形しつつ1本にまとめることにより、各ブロック112が区画線117で接し、その後、同じく押し出し成形によりシース110を絶縁体111の外周に被せることにより、実現される。
この複合ケーブル86によれば、プラグ60をコンセント30に差し込み、両者のフェルール90、90’の端面が互いに当接してそれぞれスプリング58、58’に抗して若干後退したとき、フェルールに接続した光ファイバが広い空間内で逃げることができ、光ファイバ20’に無理な外力が及ばない。
さらには、踏まれるなど横方向からケーブルに外力が加わったときにも、内部中央に形成された空間Sによりいわゆるクッション機能が奏せられ、光ファイバを保護することになる。
また、推奨される配線処理ではないが、複合ケーブルが長すぎるときに蝶結び状態に束ねられた場合にも、光ファイバ20’は中心軸O位置からアーム115の領域へ逃げることができ、光ファイバに無理な外力が及ばない。
したがって、従来光ケーブルに必ず必要とされた光ファイバ保護のための抗張力体も不要である。
また、導電体120が中心軸Oを囲んで点対象に配置されているので、電力電極とアース電極が同様に配置されたプラグ60との接続がとくに滑らかで容易である。
なお、ここではブロック112の外側にシース110を被せているので、ブロック112間は互いに接合する必要はないが、シースを被せない場合には、区画線117で互いに接合させればよい。この場合にも絶縁体のブロック112間の区画線117は短い上、区画線117上の外周には切り欠き118が形成されているので、配線時にケーブル端末のブロック112間は区画線117部分で容易に分離できる複合電線となる。
なお、複合ケーブル16は前述のようにVVFをベースとしたが、複合ケーブル86と同構造を採用してもよい。
本実施の形態においては、プラグ60がオス側のコネクタに該当し、コンセント30がメス側のコネクタに該当する。
プラグ60におけるスプリング58’が第1の付勢手段を構成し、コネクティングブロック92’が筒部71の底壁72に押し付けられた状態のフェルール90’の位置が第1の所定位置に該当する。
コンセント30におけるスプリング58が第2の付勢手段を構成し、コネクティングブロック92が光コネクタ50のフェルール孔56の開口端面に押し付けられた状態のフェルール90の位置が第2の所定位置に該当する。
また、コンセント30における引張りバネ55が第3の付勢手段を構成し、ガイドピン54がガイド穴39に規制されて光コネクタ50がアース電極の通電部47に最も接近した状態の光コネクタ50の位置が第3の所定位置に該当する。
本実施の形態は以上のように構成され、対となるコンセント30とプラグ60が、それぞれ電力電極40、65と、アース電極45、70と、光ファイバ20、20’に接続されてアース電極45、70と同軸に配置されたフェルール90、90’とを有し、フェルール90、90’は、電力電極およびアース電極をそれぞれ相手方の電力電極およびアース電極と接続したとき、その端面が相手方のフェルールの端面と対向するようになっているので、プラグ60をコンセント30に差し込むという簡単な操作だけで電力供給系統の接続と光ファイバの接続が同時に行われる。したがって、電源線88等と光ケーブル20’を一体化した複合ケーブル86と組み合わせることにより接続部周りの配線も簡素化される。
とくにプラグ60は、電力電極65およびアース電極70が互いに平行にキャッププレート61から突出して延び、アース電極70は先端側に底壁72を備える筒部71をなしており、フェルール90’が筒部71に保持されるとともに底壁72から外方へ突出するよう構成されており、通常のアース電極付きのオス型プラグの規格を満たす形状としてあるので、従来のオス型プラグと互換性を有する。
コンセント30も、電力電極40およびアース電極45が相手方の電力電極65およびアース電極70と接触する通電部42、47を有し、アース電極の通電部47の裏側にフェルール孔56を備えた光コネクタ50を設け、フェルール孔56にはアース電極の通電部47から離れた側にフェルール90を保持するとともに、通電部47側の開口から相手方のフェルール90’を受け入れる構成とし、電力電極およびアース電極の通電部42、47をプラグ60と対応させて通常のメス型プラグの規格を満たす配置としているので、従来のメス型プラグと互換性を有する。
また、プラグ60のフェルール90’は、スプリング58’により外方へ突出方向に付勢された状態で、コネクティングブロック92’が筒部71の底壁72に押し付けられた位置に位置決めされているが、アース電極の筒部71に対してスライド可能となっている。したがって、フェルール90’はプラグ60がコンセント30に差し込まれたときにコンセントのフェルール90と当接するなど外力を受けると、スプリング58’に抗して軸方向に後退し、外力を吸収してフェルール90’の端面への面圧を適度なレベルとする。
コンセント30のフェルール90も、スプリング58によりアース電極の通電部47方向に付勢された状態で、コネクティングブロック92が光コネクタ50のフェルール孔56の通電部47から遠い側の開口端面に押し付けられた位置に位置決めされているが、フェルール孔56に対してスライド可能となっているから、通電部47側の開口からフェルール孔56に進入してきたプラグ60のフェルール90’と当接すると、スプリング58に抗して軸方向に後退し、各フェルール90、90’にかかる付勢力がバランスする位置でフェルールの端面間の面圧が適度なレベルとなる。
プラグ60のアース電極70は筒部71の底壁72より外方へ延びるプロテクタ部78を備えるから、フェルール90’が筒部71から突出していてもこれをカバーして、他の物体がぶつかることがあってもフェルール90’の損傷が防止される。そして、プロテクタ部78の外形は筒部71の外形断面内となっているからアース電極としての機能を損なうこともない。
さらに、コンセント30の光コネクタ50は引張りバネ55により付勢されて一端がアース電極45の通電部47に接近した位置に設定されているが、軸方向にスライド可能とされているので、コンセント30に差し込まれたプラグのアース電極の長さによって設定位置の光コネクタと干渉するような場合でも、光コネクタ50のスライドによる後退で干渉が防止される。これにより、通常のオス型プラグのアース電極の長さに変動があっても、依然として互換性を維持できる。
なお、複合ケーブル86はパソコン80内から延びているものとしたが、複合ケーブルとパソコン間も着脱可能とする場合には、プラグ60と同様に電極が突出するパソコンのコネクタに対応させて、複合ケーブルの他端にはコンセント30と同様の構造を内蔵した、図10に外観を例示するようなメス型のプラグ100を設ければよい。
同様に、実施の形態ではメス側のコネクタを建物等の壁面に設置されるコンセント30としたが、この形態に限定されず、図10に示したメス型のプラグ100としてもよい。
光ファイバ20、20’の芯合わせは、フェルール孔56の横断面形状をフェルール90、90’の横断面形状と整合させることにより行っているが、このほか、フェルール90、90’と一体に結合してフェルールを支持するコネクティングブロック92、92’の横断面を円以外の例えば4角形とし、コネクティングブロックのスライド領域の断面を当該コネクティングブロックの横断面形状に整合させることによってもフェルール90、90’の姿勢を規制して精度の高い芯合わせができる。
なお、2芯の光ファイバ20、20’を用いた例を示したが、光ファイバの芯数は必要に応じて設定すればよく、芯数に対応したフェルールを用いればよい。
とくに単芯の場合にはフェルールの軸心に光ファイバを設定することにより、姿勢を規制する必要なく、フェルールの横断面を円形とすることができる。
各電極と電力供給線、電源線およびアース線との接続構造は、図示のものに限定されず、公知の構造を任意に採用できる。
また、オス側およびメス側の各電力電極およびアース電極の配置、サイズは商用電源用のプラグ、コンセントの規格にそうものとしたが、規格の改定、あるいは国ごとに規格が異なる場合には、それぞれの地域における規格を満たすよう適宜設定すればよい。
プロテクタ部78はアース電極70の筒部71から突出するフェルール90’の周囲の一部をカバーするものとしたが、全周を囲むものとしてもよい。
さらにまた、実施の形態では、プラグ側で光ファイバに接続されたフェルールをアース電極に支持するものとしたが、アース電極の有無に関わらず、電力電極の横断面が筒状にし得るものであれば、アース電極の代わりに電力電極にフェルールを支持させてもよい。また、単芯フェルールを各電力電極に割り振ることも可能である。この場合、コンセント側の光コネクタ50も対応する電力電極の軸方向裏側に配置する。いずれの電極に支持させる場合も、複合ケーブル86の断面構造を採用することにより光ファイバが中心軸上に配置されるので、引き回しが容易となる。
そしてまた、プラグ側のフェルールを良導電性の金属材で形成することにより、当該フェルール自体を電力電極あるいはアース電極と兼用させることもできる。
この場合、光コネクタ50のフェルール孔56もプラグ側のフェルールと対応させて大径とする。
さらには、光コネクタ50を電力電極あるいはアース電極に兼用させることもできる。
なお、実施の形態は、コンセント30とプラグ60の接続による電力・光複合接続構造を、配電盤10に設けた光LANのHUB14にパソコン80を接続するために用いた例で示したが、光LANにはパソコンだけでなく、テレビ、ビデオ装置のほか、外部光ファイバ網へ接続するブロードバンドルータを通して外部からのハイビジョン映像をダウンロードするDVDレコーダなども接続することができ、これらの各装置とHUB14との間を接続する場合にもそのまま適用することができる。
さらに、例えばHUB14とノートパソコン間の接続にワイヤレス通信を介在させるときにも、プラグ60によりコンセント30に接続可能としたホスト側アダプタとして提供することもできる。
図11はホスト側アダプタとしてのホスト・ワイヤレス・アダプタ93とノートパソコン97の接続例を示す。
ホスト・ワイヤレス・アダプタ93は、光LAN・USBプロトコル変換部94とワイヤレスUSBホスト95とを備える。ホスト・ワイヤレス・アダプタ93には実施の形態で説明したプラグ60が接続され、電源線88およびアース線89は光LAN・USBプロトコル変換部94とワイヤレスUSBホスト95とを駆動するための図示しない電源部に接続されるとともに、光ファイバ20’は光LAN・USBプロトコル変換部94に接続される。
光LAN・USBプロトコル変換部94は、配電盤のHUB14からコンセント30を経て、光ファイバ20’により伝送されるLAN信号をUSBプロトコルに従って変換し、ワイヤレスUSBホスト95へ出力する。ワイヤレスUSBホスト95はアンテナ96からUSB信号を電波として送信する。一方、ノートパソコン97にはワイヤレスUSBデバイス99が備えられ、送信電波をアンテナ98で受信してUSB信号を受け取る。これをUSB・LANプロトコル変換部を通してLAN信号に復元するが、通常構成のため図示は省略する。
これにより、例えばノートパソコン97を搬入した室内のコンセント30にホスト・ワイヤレス・アダプタ93のプラグ60を差し込むだけで、簡単にノートパソコン97をLANに接続することができる。
実施の形態を示す図である。 コンセントの正面図である。 光コネクタの拡大図である。 光ファイバとフェルールの接続構造を示す拡大図である。 プラグの正面図である。 プラグのアース電極の拡大図である。 プラグをコンセントに差し込んだ接続状態を示す図である。 コンセントに通常の電源用プラグを差し込んだときの状態を示す図である。 複合ケーブルの構成を示す断面図である。 コンセントに代わるメス型のプラグの外観例を示す図である。 ノートパソコンのLAN接続への適用例を示す図である。
10 配電盤
14 HUB
16、86 複合ケーブル
18 電力供給線
19、89 アース線
20、20’ 光ファイバ
20a 光ファイバ心線
20b 光ファイバ素線
30 コンセント
31 ケーシング
32 表プレート
33、34、35 電極挿入穴
36 フレーム
37 光コネクタ支持部
38 スライド穴
39 ガイド穴
40、65 電力電極
41、46 電線接続部
42、47 通電部
45 アース電極
50 光コネクタ
51 本体
52 キャップ
53 スプリング収容室
54 ガイドピン
55 引張りバネ
56 フェルール孔
57 凹部
58、58’ スプリング
59 スリット
60、60Z プラグ
61 キャッププレート
62 ケース
70、70Z アース電極
71 筒部
72 底壁
73 内筒
75 孔
78 プロテクタ部
80 パソコン
88 電源線
90、90’ フェルール
92、92’ コネクティングブロック
93 ホスト・ワイヤレス・アダプタ
94 光LAN・USBプロトコル変換部
95 ワイヤレスUSBホスト
96、98 アンテナ
97 ノートパソコン
99 ワイヤレスUSBデバイス
100 プラグ
110 シース
111 絶縁体
112 ブロック
113 円弧面
114 弧状面
115 アーム
117 区画線
118 切り欠き
120 導電体
122 包絡線
125 スペーサ
本発明の光接続構造は、電極をなして正面から突出し、第1光伝送路を配置させる筒部をなす底壁を備えた凸部を備える第1光接続構造と、挿入穴および通電部を備え、第2光伝送路を配置させる第2光接続構造を備え、前記挿入穴に挿入された前記凸部が前記通電部に接触した際に、前記第1光伝送路の端面が前記第2光伝送路の端面と対向することを特徴とする。

Claims (5)

  1. 第1光伝送路(20’)が挿入される挿入穴(35)および前記第1光伝送路(20’)を配置した電極(70)と接触する通電部(47)を備え、前記第1光伝送路(20’)と接続する第2光伝送路(20)を配置させる光接続構造(30、100)において、
    前記第1光伝送路(20’)と前記第2光伝送路(20)が接続された状態で、前記挿入穴(35)、前記通電部(47)、前記第2光伝送路(20)の順に配置され、その夫々が互いに隣接しないことを特徴とする光接続構造(30、100)。
  2. 光伝送路(20’)を配置する光接続構造(60)において、
    正面(61)から伸びた電極(70)の突出側に底壁(72)が配置され、前記底壁(72)から前記光伝送路(20’)を突出させることを特徴とする光接続構造(60)。
  3. 請求項1または2に記載の光接続構造(60、100)を備えるケーブル(86)、或いは前記光接続構造(60、100)を用いて光通信ネットワーク(14)に接続する装置(80)を構成することを特徴とする光通信媒体。
  4. 複数のアームが中心軸に向かう複数の凸の弧状面で構成される空間を備え、前記弧状面の先端が前記アームの先端に達していないことを特徴とする電線。
  5. 前記空間に線状体を内装させることを特徴とする請求項4に記載の電線。
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