JP2015037121A - 固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換部における、混色の低減を図り、薄型化及び製造プロセスの簡素化の可能な固体撮像素子を提供する。
【解決手段】受光面を構成する第1の主面11Aと、第1の主面11Aに対向する第2の主面11Bを有する半導体基板11と、半導体基板11内又は半導体基板11上に形成され、入射する光を信号電荷に光電変換する光電変換部とを具備する。そして光電変換部は、半導体基板11の少なくとも一部を第1の光電変換層とする第1の光電変換部10と、第2の主面11Bに形成された、半導体基板11とは異種の無機半導体材料を第2の光電変換層とする第2の光電変換部20とを具備している。この第2の光電変換部20は第1の主面11A側から、第1の光電変換部10を透過した波長域の光を光電変換するものであることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、固体撮像素子に関する。
従来、光電変換膜を用いて入射光を光電変換し、1画素で3原色の光信号を取り出すことが可能な固体撮像素子技術が開示されている。
固体撮像素子としては、例えばRGBの3原色に対応する画素を平面上に配列し、各画素にて3原色の光に対しそれぞれ光電変換を行う方式が一般的である。平面上の画素配列では、G(緑色)画素を対角に2画素配置し、R(赤色)画素とB(青色)画素が一画素ずつ配置されるベイヤー配列が一般的に用いられる。この種の固体撮像素子では異なる位置で検出するため、出力画像に色分離や偽色が発生し画質劣化を招くという問題がある。この画質劣化を回避するために、RGBの3原色の光を検出する画素を積層した積層型の画素構造が提案されている。このような固体撮像素子ではSi中に光入射面からみてB受光用、G受光用、R受光用の光電変換部を積層する。このような画素構造における色分離は光学吸収定数の波長依存性を用いて行うため、R−G間、G−B間、R−B間のそれぞれで混色が発生する場合がある。
この積層型の画素構造特有の混色問題に対し、G受光用の光電変換部を配線層に近接して形成しR、Bより先にGの光電変換を実施することでR−G、G−Bの混色を低減する構造が提案されている。しかし、このような構造ではR−Bの混色を低減することはできない。又、このような素子構造は光電変換部としてフォトダイオードを積層した構造を用いており、厚いSi基板にフォトダイオードを積層するため、非常に高加速のインプラント装置を必要とする。又、高加速のインプラント装置を用いたイオン注入工程においては非常に厚い特殊なハードマスクを必要とするため、煩雑なプロセスが必要となる。
特開2006−278446号公報 特開2011−138927号公報
本発明の一つの実施形態は、光電変換部における混色の低減を図り、薄型化及び製造プロセスの簡素化の可能な固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明の一つの実施形態によれば、受光面を構成する第1の主面と、第1の主面に対向する第2の主面を有する半導体基板と、半導体基板内又は半導体基板上に形成され、入射する光を信号電荷に光電変換する光電変換部とを具備する。そして光電変換部は、半導体基板の少なくとも一部を第1の光電変換層とする第1の光電変換部と、第2の主面に形成された、半導体基板とは異種の無機半導体材料を第2の光電変換層とする第2の光電変換部とを具備している。この第2の光電変換部は第1の主面側から、第1の光電変換部を透過した波長域の光を光電変換する。
図1は、第1の実施形態の固体撮像素子の光電変換部の構成を模式的に示す断面図である。 図2は、第1の実施形態の固体撮像素子の光電変換部で用いられるキナクリドンの分光感度特性を示す図である。 図3は、第1の実施形態の固体撮像素子の光電変換部で用いられるシリコンの分光感度特性を示す図である。 図4は、第1の実施形態の固体撮像素子の光電変換部で用いられるゲルマニウムの分光感度特性を示す図である。 図5(a)及び(b)は、第2の実施形態の固体撮像素子の構成を模式的に示す断面図及び平面図であり、(b)のA−A断面が(a)の画素領域R1の右側部分に相当し、(b)のB−B断面が(a)の画素領域R1の左側部分に相当する。 図6(a)及び(b)は、第3の実施形態の固体撮像素子の構成を模式的に示す断面図及び平面図であり、(b)のA−A断面が(a)の画素領域R1の右側部分に相当し、(b)のB−B断面が(a)の画素領域R1の左側部分に相当する。 図7は、バイアスと量子効率との関係を示す図である。 図8(a)及び(b)は、第4の実施形態の固体撮像素子の構成を模式的に示す断面図及び平面図であり、(b)のA−A断面が(a)の画素領域R1の右側部分に相当し、(b)のB−B断面が(a)の画素領域R1の左側部分に相当する。 図9−1は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図9−2は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図9−3は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図9−4は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図9−5は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図9−6は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図9−7は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図9−8は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図9−9は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図9−10は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。 図10は、第5の実施形態の固体撮像素子の光電変換部の構成を模式的に示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる固体撮像素子を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
本実施形態の固体撮像素子は、入射する光を信号電荷に光電変換する光電変換部と、光電変換部で生成された信号電荷を、光電変換部から、フローティングディフュージョン部に転送する転送部とを具備し、画像信号を出力するように構成されたもので、光電変換部に特徴を有するものである。図1は、第1の実施形態の固体撮像素子の光電変換部の構成を模式的に示す断面図である。この固体撮像素子の光電変換部は、厚さ0.5μmの単結晶シリコン基板11からなる半導体基板を第1の光電変換層とする第1の光電変換部10と、この単結晶シリコン基板11の受光面を構成する第1の主面11Aに対向する第2の主面11Bに形成された、半導体基板とは異種の半導体材料であるシリコンゲルマニウム(SiGe)層21を第2の光電変換層とする第2の光電変換部20と、第1の主面側に塗布されたキナクリドンからなる有機膜31を第3の光電変換層とする第3の光電変換部30を具備し、各光電変換部間は酸化シリコン膜などの層間絶縁膜40で被覆されている。
受光面側に位置する第3の光電変換部30は第1及び第2の電極32,33で挟まれた有機膜31で構成され、第1の主面11A側から入射した光Lのうち、波長500nm〜600nmの緑色(G)光を光電変換する。又、この第3の光電変換部30を透過した、波長300nm〜500nmの波長域の青色(B)光は、単結晶シリコン基板11内に形成された第1の光電変換部10で選択的に吸収され光電変換される。又この第1の光電変換部10は光フィルタとして作用し、第1の主面11A側から入射し第1の光電変換部10で選択的に吸収された波長300nm〜500nmの光を除き、第2の光電変換部20は波長600nm以上の長波長領域の赤色(R)光を選択的に光電変換する。
ここで第1の光電変換部10は、単結晶シリコン基板11内に所望の深さのpn接合を形成すると共に、図示しない電極によって、信号の取り出しが行われるようになっている。
第2の光電変換部20は、単結晶シリコン基板11の第2の主面11Bに層間絶縁膜40を介してCVD法などで成膜された第2の光電変換層としてのシリコンゲルマニウム層21と、このシリコンゲルマニウム層21を挟む図示しない電極で構成される。
第3の光電変換部30は、単結晶シリコン基板11の第1の主面11Aに層間絶縁膜40を介して塗布法などで形成された第3の光電変換層としてのキナクリドンからなる有機膜31と、この有機膜31を挟むITOなどの透光性導電膜からなる第1及び第2の電極32,33とで構成される。
第1〜第3の光電変換部10,20,30の出力を取り出し、信号処理を行う配線部が第2の主面11B側に設けられるがここでは省略している。なお、受光領域を規定する遮光膜が設けられている場合には、配線部は、第1の主面11A側の遮光膜で被覆される領域に形成してもよい。又、第1の主面11A側を含めて第2の主面11Bにも形成し両面に形成することも可能である。
次に本実施の形態の固体撮像素子についてその撮像原理を説明する。入射光Lはまず、第3の光電変換部30に入射する。第3の光電変換部30を構成する有機膜31は両面を第1及び第2の電極32,33で挟まれており、波長500nm〜600nmの光、すなわち緑色光の光電変換を行う。図2にキナクリドンの分光感度特性を示す。横軸は波長(nm)、縦軸は感度を量子効率で示す。図2から明らかなようにキナクリドンは波長580nmをピーク波長とし、その近傍で高い感度を示す。
そして、キナクリドンからなる有機膜31を第3の光電変換層とする第3の光電変換部30を透過した光は単結晶シリコン基板11で構成される第1の光電変換部10で光電変換される。
図3にシリコン(Si)の分光感度特性を示す。横軸は単結晶シリコン基板11の深さ(厚さ:μm)、縦軸は透過率を示す。a1は400nm、a2は420nm、a3は440nm、a4は460nm、a5は480nm、b1は500nm、b2は520nm、b3は540nm、b4は560nm、b5は580nm、c1は600nm、c2は620nm、c3は640nm、c4は660nm、c5は680nmの分光感度曲線を示す。この図から明らかなように、Siはそのバンドギャップ構造から波長500nm以下の波長域である青色光に高い吸収感度をもつが、波長600nm以上の波長域である赤色光の吸収感度は高くない。
所定の厚さのシリコン基板を用いた場合、横軸の深さにおける透過率に相当する透過率をもつと考えられる。図3によれば、例えば1μmの膜厚のSiを用いた場合、420nmの波長をもつ光は95%吸収するが、640nmの波長をもつ光は30%しか吸収しないことがわかる。
よってSiで構成される第1の光電変換部10の膜厚を薄く調整することで青色光に吸収感度をもち、赤色光を透過させることの可能な光電変換部を形成することができる。単結晶シリコン基板11を透過した光は光の波長600nm以上の長波長領域において高い光電変換特性を示す材料で構成される第2の光電変換部20で光電変換される。
このようにして、第3の光電変換部30で、波長500nm〜600nmの光、すなわち緑色光の光電変換を行う。そして第1の光電変換部10では、第3の光電変換部30を透過した波長域の光のうち、波長300nm〜500nmの光、すなわち青色光の光電変換を行う。そして最後に、第2の光電変換部20では、第3光電変換部30及び第1の光電変換部10を透過した、波長600nm以上の光すなわち赤色光を光電変換する。このようにして本実施形態の固体撮像素子では、カラー画像の読み取りが実現される。
次に第1の実施の形態についてその効果を詳細に説明する。本実施の形態の固体撮像素子では、単結晶シリコン基板11など、Si内部で短波長である青色光及び長波長である赤色光の両方の光電変換を実施するのではなく、単結晶シリコン基板11内部では短波長である青色光の光電変換のみを行う。そして、受光面である第1の主面11A側に対向する、第2の主面11B側に設けられた第2の光電変換部20で、第1の光電変換部10で吸収された青色光を除く波長の光の信号を光電変換している。
つまり、受光面である第1の主面11A側から入射した光は、まず第3の光電変換部30で波長500nm〜600nmの波長域成分が光電変換される。そして第1の光電変換部10である単結晶シリコン基板11内部では短波長である青色光300nm〜500nmの光電変換のみを行う。
そしてさらに、第1の光電変換部10及び第3の光電変換部30で吸収された波長域以外の波長域つまり、600nm以上の長波長領域の光が第2の光電変換部20で光電変換される。
本実施形態によれば、単結晶シリコン基板11をフィルタとして用い、単結晶シリコン基板11を透過してきた600nm以上の波長域である赤色光をシリコンとは異種の半導体材料で形成されたSiGe層21において選択的に取り込み、光電変換する。このためシリコンの分光特性により、1μm以下の薄い単結晶シリコン基板11を用いて形成することができる。図3から明らかなように、1μm以下の薄い単結晶シリコン基板11によって、420nmの波長をもつ光は95%吸収することができる。したがってR−B混色がほとんどなく、薄型化が可能となり、微細化も可能となる。
これに対し、シリコン基板内部で複数の波長域の光電変換部を積層する場合、光入射面側に短波長の光の信号を取りだす光電変換部を形成し、その下部に長波長の光の信号を取り出す光電変換部を作る必要がある。通常のイメージセンサでは3μm程度の厚さのシリコン基板が用いられるが、この程度の厚さでは、図3に示すように長波長側の吸収率が50%程度に過ぎない。したがってこの素子構造において長波長側の光を取り出す光電変換部は十分な信号強度を得ることができない。そのため、このようにシリコン基板内に短波長域と長波長域との光電変換部を積層する構造において、R−B混色を低減するためには、シリコン膜厚を4μm〜8μm程度の厚さにする必要がある。
4μm〜8μm程度の厚さの基板に対し、イオン注入を用いて光電変換部を形成するためには、4μm〜8μm程度の厚さを持つ特殊なハードマスクが必要となる。このため、プロセスコストの増大が避けられない。又、4μm〜8μm程度の厚さを持つ特殊なハードマスクを加工する必要があるため、画素ピッチの微細化も難しい。
一方、基板の裏面側に異種材料で光電変換部を形成する、本実施形態の素子構造とすることにより、これらの課題を解決することができる。本実施形態の素子構造ではSiが吸収しにくい波長600nm以上の長波長の光を別の材料を用いた光電変換部で受光する構造を取るため、Si膜厚は1.5μm以下、望ましくは1μm以下に抑えることができる。この場合、Siで構成される第1の光電変換部10の形成はリソグラフィを用いたレジストマスクでのイオン注入が可能であるうえ、上記従来構造のような積層構造を持たないため、プロセスコストの増加を抑えることができる。
又、厚い特殊なハードマスクを加工する必要もないため、画素の微細化を行うことも容易になる。さらに光の波長600nm以上の長波長領域において高い光電変換特性を示す材料で構成される第2の光電変換部20はSi基板では実現不可能な厚さに匹敵する赤色光感度を実現することが可能である。したがって、従来の素子構造で課題となっていたR-B混色を相対的に低減することが可能である。
以上のように、本実施形態の固体撮像素子における光電変換部は、単結晶シリコン基板11で構成される第1の光電変換部10、単結晶シリコン基板11の第2の主面11Bに形成される光の波長600nm以上の長波長領域において高い光電変換特性を示す第2の光電変換層を備えた第2の光電変換部20、波長500nm〜600nmの光に対し高い光電変換効果を示す有機膜31からなる第3の光電変換層を備えた第3の光電変換部30、及び各光電変換部の間に形成される層間絶縁膜40で構成される。有機膜31からなる第3の光電変換部30を透過した光を光電変換する第1の光電変換部10は単結晶シリコン基板11を用いて0.1μm〜1.5μmの厚さで構成することができる。0.1μmに満たないと短波長域の光を十分に吸収して短波長域の出力を十分に得ることが難しい。又フィルタとしての効果も不十分となるため、十分なR−B混色低減の実現が困難となる。又単結晶シリコン基板11の厚さが1.5μmを越えると、波長600nm以上の長波長側の吸収も大きくなってくるため、やはり十分なR−B混色低減の実現が困難となる。
なお、単結晶シリコン基板11を透過した光を光電変換する波長600nm以上の長波長領域において高い光電変換特性を示す材料で構成される第2の光電変換部20は、SiGeに限定されることなく、他の材料を用いることも可能である。例えば、Siよりも狭いバンドギャップを持つ材料であるGeや、SiGe、及び太陽電池等で用いられるCdS、CIGS等の化合物半導体を用いることができる。厚さは材料により異なるが、Geであれば10nm〜500nm程度の厚さであればよい。例えばGeを用いた場合の分光感度特性を図4に示す。Siを用いて600nm以上の波長をもつ光を90%程度吸収するには6μm以上の厚さが必要になるため深い不純物拡散層を形成する必要がある。しかし、Geを用いた場合は図4に示す通り100nmの厚さがあれば90%程度吸収することができる。
又、Ge基板を第1の光電変換部10として用いることも可能である。Geを用いた場合は図4に示す通り100nmの厚さがあれば90%まで吸収することができる。つまり100nmの厚さのGe層を用いて短波長域用の第1の光電変換部30を形成し、600nm以上の長波長域用の第2の光電変換部20をシリコンゲルマニウムで構成することも可能である。図4に示す通り500nm〜600nmの中波長域の光はGe層で吸収されるが、受光面である第1の主面11A側に有機膜31を配し、第3の光電変換部30を構成することで、まず、受光面に到達した500nm〜600nmの波長域の光はこの第3の光電変換部30でほぼ吸収される。つまり緑色の光が分離されることになる。そして300nm〜500nmの短波長の光と600nm以上の長波長の光が第1の光電変換部10に到達し、300nm〜500nmの短波長の光が選択的に第1の光電変換部10で光電変換される。そして残る600nm以上の長波長域の光が第2の光電変換部20を構成するシリコンゲルマニウム層21などで光電変換されるようにしてもよい。この場合第2の光電変換部20を半導体基板で構成し、第1の光電変換部10はCVD法などで成膜された薄いGe層、第3の光電変換部30は塗布法で形成された有機膜という構成であってもよい。Geを第1の光電変換部10として用いた例については第5の実施形態で後述する。
(第2の実施形態)
図5(a)及び(b)は、第2の実施形態の固体撮像素子の構成を模式的に示す断面図及び平面図である。R1は画素領域、R2は光入射面接続領域、R3は周辺回路領域を示す。図5(b)のA−A断面が画素領域R1の右側部分に相当し、図5(b)のB−B断面が画素領域R1の左側部分に相当する。なお図5(b)は図5(a)のC−C面からみた平面図である。第1の実施形態で光電変換部の基本構造を説明した固体撮像素子を実際に実現するための素子構造を説明する。図5に示すように、本実施形態の固体撮像素子は裏面照射型の素子構造をもつ。つまり、半導体基板として厚さ1μm程度のp型の単結晶シリコン基板11を用い、受光面である第1の主面11Aの対向面側に位置する第2の主面11Bに、信号処理回路を構成する素子や配線部が形成される。そして前記第1の実施形態の固体撮像素子の光電変換部と同様、単結晶シリコン基板11を第1の光電変換層とする第1の光電変換部10と、第2の主面11Bに形成された、シリコンゲルマニウム(SiGe)層21を第2の光電変換層とする第2の光電変換部20と、第1の主面11A側に塗布されたキナクリドンからなる有機膜31を第3の光電変換層とする第3の光電変換部30を具備し、各光電変換部間は酸化シリコン膜などの層間絶縁膜40で被覆されている。
すなわち、第1の主面11A側には波長500nm〜600nmの光に対し高い光電変換効果を示す有機膜31としてキナクリドン、及び下部電極(第1の電極)32としての透明導電膜、上部電極(第2の電極)33としての透明導電膜、それらをつなぐ遮光性の導電膜からなる遮光性電極58及びそれらの間に酸化シリコン層などの絶縁材料からなる層間絶縁膜40が形成されている。この遮光性の導電膜からなる遮光性電極58は窓Wを持つパターンとなっており、受光領域を規定している。この遮光性電極58は単層のみならず、複数層で構成し、投影像が窓Wを構成するものであってもよい。
なお、このように有機膜31などの光電変換膜を第1及び第2の電極32,33で挟んだサンドイッチ型センサ構造をとる場合、光電変換部の光電変換効率は第1及び第2の電極32,33で挟まれた有機膜31の面積に依存するため、第1及び第2の電極はなるべく対向部分が大面積となるように形成するのが望ましい。
又、第2の主面11B側には、シリコンゲルマニウム層21を光電変換層とする600nm以上の長波長側の光に対し高い光電変換効果を示す第2の光電変換部20が形成されている。そして、第2の主面11B側には単結晶シリコン基板11に形成された信号処理回路を構成する素子をつなぐ配線56、及びそれらの間に層間絶縁膜40が形成される。
又、単結晶シリコン基板11内には、300nm〜500nmの短波長の光に高い感度を持つ、第1の光電変換部10を構成するフォトダイオード12を有する。フォトダイオード12はn型不純物領域からなりp型の単結晶シリコン基板11との間にpn接合を形成する。このフォトダイオード12で光電変換されたおもに青色光に対応する電荷を、単結晶シリコン基板11の第2の主面11Bに形成された第1のトランスファーゲート26Bを介して第1のフローティングディフュージョン17に、転送するように構成されている。
又、第2の光電変換部20を構成するシリコンゲルマニウム層21で光電変換された、おもに赤色光に対応する電荷についても、単結晶シリコン基板11の第2の主面11Bに形成されたn型不純物領域からなる第2の電荷蓄積部24から、第2の主面11Bに形成された第2のトランスファーゲート26Rを介してn型不純物領域からなる第2のフローティングディフュージョン27に電荷を転送するように構成されている。
さらに又、第3の光電変換部30を構成する有機膜31で光電変換された、おもに緑色光に対応する電荷についても、単結晶シリコン基板11の第1の主面11Aに形成され、第2の主面11B近傍まで到達するように形成されたn型不純物領域からなる第3の電荷蓄積部34から、第2の主面11Bに形成された第3のトランスファーゲート26Gを介してn型不純物領域からなる第3のフローティングディフュージョン37に電荷を転送するように構成されている。
又、第3の光電変換部30の表面全体を覆う第2の電極33は、光入射面接続領域R2において第1の主面11Aから第2の主面11Bまで貫通する貫通孔15に充填された多結晶シリコン層のシリコン柱16からなるシリコン貫通電極TSVを介して、第2の主面11Bの配線56に接続されている。
周辺回路領域R3には、nウエル51内に形成されたp型ソース・ドレイン領域52とゲート電極56Gとで構成されるpチャネルトランジスタ、p型の単結晶シリコン基板11内に形成されたn型ソース・ドレイン領域53とゲート電極56Gとで構成されるnチャネルトランジスタなどの半導体素子が設けられ、リセットトランジスタ、増幅トランジスタ、アドレス選択トランジスタ等を備えた信号処理回路を構成している。
次にこの固体撮像素子の動作について簡単に説明する。第1の光電変換部10を構成するフォトダイオード12は、p型の単結晶シリコン基板11の画素領域R1に設けられ、n型不純物領域からなる電荷蓄積領域と、表面に設けられ正孔を蓄積するp型不純物領域(図示せず)とを備える。かかるフォトダイオード12は、p型の単結晶シリコン基板11との間にpn接合を形成するn型不純物領域である電荷蓄積領域と、正孔蓄積層であるp型不純物領域を備えた、フォトダイオードであり、図示しないマイクロレンズから入射する入射光を光量に応じた量の電子に光電変換して電荷蓄積領域(フォトダイオード12)に蓄積する。
第1のトランスファーゲート26Bは、所定のゲート電圧が印加された場合に、フォトダイオード12から第1のフローティングディフュージョン17へ電子を転送するゲートとして機能する。第1のフローティングディフュージョン17は、フォトダイオード12から転送されてきた電子を一時的に保持する。
第2の光電変換部20は、単結晶シリコン基板11の裏面側に相当する第2の主面11Bに層間絶縁膜40を介して設けられたシリコンゲルマニウム層21を光電変換層とするものである。ここでは、p型の単結晶シリコン基板11を透過してきて、シリコンゲルマニウム層21に到達した波長600nm以上の入射光を光量に応じた量の電子に光電変換して、単結晶シリコン基板11の画素領域R1に設けられたn型不純物領域からなる第2の電荷蓄積部24に蓄積する。
第2のトランスファーゲート26Rは、所定のゲート電圧が印加された場合に、第2の電荷蓄積部24から第2のフローティングディフュージョン27へ電子を転送するゲートとして機能する。第2のフローティングディフュージョン27は、第2の光電変換層であるシリコンゲルマニウム層21で生成されて転送されてきた電子を一時的に保持する。
第3の光電変換部30は、単結晶シリコン基板11の受光面側に相当する第1の主面11Aに層間絶縁膜40を介して設けられた有機膜31を光電変換層とするものである。ここでは、入射してきた波長500nm〜600nmの入射光を光量に応じた量の電子に光電変換して、単結晶シリコン基板11の画素領域R1に設けられたn型不純物領域からなる第3の電荷蓄積部34に蓄積する。
第3のトランスファーゲート26Gは、所定のゲート電圧が印加された場合に、第3の電荷蓄積部34から第3のフローティングディフュージョン37へ電子を転送するゲートとして機能する。第3のフローティングディフュージョン37は、第3の光電変換層である有機膜31で生成されて転送されてきた電子を一時的に保持する。
第1〜第3のフローティングディフュージョン17,27,37に転送された信号電荷は、周辺回路領域R3の図示しない増幅トランジスタによって増幅され、図示しないアドレス選択トランジスタが選択された場合に、画素信号として周辺回路部に読み出され、撮像画像が生成される際に、一画素の輝度情報として用いられる。
このようにして、本実施形態の構造を用いることで1つの画素から3色の信号を取ることが可能なイメージセンサを実現することができる。本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果があり、同様の変形例も適用可能である。別途フィルタを形成することなく、単結晶シリコン基板11をフィルタとして用い、単結晶シリコン基板11を透過してきた600nm以上の波長域である赤色光をシリコンゲルマニウム層21において選択的に取り込み、光電変換する。シリコンの分光特性により、1μm以下の薄い単結晶シリコン基板11を用いて形成することができ、R−B混色がほとんどなく、薄型化が可能となり、微細化も可能となる。
(第3の実施形態)
図6(a)及び(b)は、第3の実施形態の固体撮像素子の構成を模式的に示す断面図及び平面図である。R1は画素領域、R2は光入射面接続領域、R3は周辺回路領域を示す。図6(b)のA−A断面が画素領域R1の右側部分に相当し、図6(b)のB−B断面が画素領域R1の左側部分に相当する。なお図6(b)は図6(a)のC−C面からみた平面図である。本実施の形態の固体撮像素子は、第2の実施形態で説明した固体撮像素子に対し、第2の光電変換部20のシリコンゲルマニウム層21で光電変換した電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部24、及び第3の光電変換部30の有機膜31で光電変換した電荷を蓄積する第3の電荷蓄積部34に、それぞれ低濃度不純物領域からなる第1及び第2のオーバーフローバリア(Overflow Barrier)25,35を形成した点が異なる。他部については、前記第2の実施形態の固体撮像素子と同様であり、説明を省略するが、同一部位には同一符号を付した。
ここで、第2及び第3の電荷蓄積部24,34にオーバーフローバリアを形成する効果について記載する。まず600nm以上の長波長側の光に対し高い光電変換効果を示す光電変換材料を用いた第2の光電変換部20における効果について記載する。本実施形態の固体撮像素子では、長波長側の光に対し高い光電変換効果を示す光電変換材料としてシリコンゲルマニウム層21を用いている。Siよりも狭いバンドギャップを持つ材料であるGe、SiGe、及び太陽電池等で用いられるCdSやCIGS等の化合物半導体は、Siに比べpn接合に逆バイアスをかけたときの暗電流が大きい。オーバーフローバリアを形成しない場合、光電変換された信号を取り出すためにはこれらの材料のpn接合に逆バイアスを印加するため、その高い暗電流成分は光電変換された信号のノイズ成分となる。しかし、第1のオーバーフローバリア25を蓄積部に設け、その第1のオーバーフローバリア25を超えた信号のみを光電変換された信号として読み出すことで、第2の光電変換部20では逆バイアスをかけることなく動作させることが可能となる。逆バイアスをかけることなく第2の光電変換部20を動作させた場合、シリコンゲルマニウム層21から流入する暗電流は劇的に減少するためS/Nが向上する。
次に500nm〜600nmの光に対し高い光電変換効果を示す第3の光電変換部30を構成するキナクリドンからなる有機膜31における効果について記載する。図7はキナクリドンを光電変換層として用いた光電変換部の特性を示す図であり、aは印加電圧と量子効率(光電変換効率)との関係を示す曲線であり、bは印加電圧と暗電流との関係を示す曲線である。図7に示すように有機膜31は印加するバイアスによって光電変換効率が変化する特性をもつ。そのため、第3の電荷蓄積部34と第1の電極32とを直接接続した場合、有機膜31によって光電変換された電子によって、第1の電極32の電圧が変動し光学的な感度の直線性が悪くなるという問題がある。これに対し、本実施形態の固体撮像素子のように、第2のオーバーフローバリア35を第3の電荷蓄積部34に設けることで、有機膜31における光電変換によって生じたバイアスの変化分を信号として読み出すことが可能となりこの問題を解決することが可能となる。
本実施形態によれば、第2及び第3の光電変換部20,30において第2及び第3の電荷蓄積部24,34に第1及び第2のオーバーフローバリア25,35を設けている。その結果、前記第1及び第2の実施形態の固体撮像素子の持つ作用効果に加え、S/N比の向上を図ることができるという効果を得ることができる。また、直線性の高い出力特性を得ることができる。
(第4の実施形態)
図8(a)及び(b)は、第4の実施形態の固体撮像素子の構成を模式的に示す断面図及び平面図である。R1は画素領域、R2は光入射面接続領域、R3は周辺回路領域を示す。図8(b)のA−A断面が画素領域R1の右側部分に相当し、図8(b)のB−B断面が画素領域R1の左側部分に相当する。なお図8(b)は図8(a)のC−C面からみた平面図である。本実施の形態の固体撮像素子は、第3の実施形態で説明した固体撮像素子の遮光性電極58で受光領域を規定するのに代えて、受光面側である第1の主面11A側の最表面にタングステン膜からなる遮光膜59を形成し、この遮光膜59に形成される窓Woによって受光領域を規定したことを特徴とするものである。ここで遮光性電極58を構成する導電膜は第3の実施形態に比べ、パターンが小パターンの集合体となり、配線の引き回しが少なくなっている点で第3の実施形態の固体撮像素子とは異なっている。これは、遮光性電極58に関しては受光領域の規定を考慮することなく電極パターンを形成し、最表面の遮光膜59のパターンによって受光領域を規定しているためである。他部については、前記第3の実施形態の固体撮像素子と同様であり、説明を省略するが、同一部位には同一符号を付した。ここで遮光膜59としては、密着性及びバリア性を考慮してチタン、窒化チタン、タングステンの3層構造を用いるのが望ましい。
本実施形態によれば、遮光膜59が受光面側の最表面に形成されている。このため、前記第1〜第3の実施形態の固体撮像素子の持つ作用効果に加え、確実に受光領域を規定することができる。又、この遮光膜59を導電性材料で構成した場合には、透光性電極である第2の電極33上に積層して通電抵抗を下げるという効果もある。
なお、この遮光膜59はタングステン膜などの導電性材料で構成してもよいが、酸化タングステンなどの絶縁性材料で形成してもよい。
次に、第4の実施形態の固体撮像素子の製造方法について説明する。図9−1〜図9−10は、第4の実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す工程断面図である。
本実施形態に係る固体撮像素子の製造方法では、まず、図9−1に示すように、厚さt=1μmのp型の単結晶シリコン基板11を用意する。
次いで、図9−2に示すように、光入射面接続領域R2となる領域に、異方性エッチングにより貫通孔15を形成し、高濃度にドープされた多結晶シリコン層を充填し、シリコン柱16を形成してシリコン貫通電極TSVとする。このシリコン貫通電極TSVは、受光面側である第1の主面11Aで生成される第3の光電変換部30の出力を裏面側である第2の主面11Bに形成された配線部に接続するために用いられる。
この後、図9−3に示すように、イオン注入によりリンなどのn型不純物を注入し、その後、アニール処理を行うことで、nウエル51、フォトダイオード12、第2の電荷蓄積部24、第3の電荷蓄積部34を形成する。形成に際しては深さも濃度もそれぞれ異なるため、順次所望の濃度及び深さとなるように形成する。ここで第3の電荷蓄積部34については、第2のオーバーフローバリア35も同時に形成される。
続いて、図9−4に示すように、単結晶シリコン基板11の第2の主面11Bにゲート絶縁膜を介して多結晶シリコン層を形成し、第1のトランスファーゲート26B、第2のトランスファーゲート26R、第3のトランスファーゲート26G、ゲート電極56Gを形成する。具体的には、単結晶シリコン基板11の第2の主面11Bに、膜厚が5nm程度の薄い酸化シリコン膜を形成し、酸化シリコン膜の上面に膜厚が150nm程度の多結晶シリコン層を形成する。その後、フォトリソグラフィー及びエッチングを行って、不要な部分のポリシリコン層及び酸化シリコン膜を除去することによってゲート絶縁膜及びトランスファーゲート、ゲート電極を形成する。
こののち、図9−5に示すように、イオン注入によりボロンなどのp型不純物を注入し、その後、アニール処理を行うことで、nウエル51内に、p型ソース・ドレイン領域52を形成する。又、イオン注入によりリンなどのn型不純物を注入し、その後、アニール処理を行うことで、n型ソース・ドレイン領域53、第1〜第3のフローティングディフュージョン17,27,37を形成する。
そして、図9−6に示すように、酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜40を形成し、第2の光電変換層を形成するための開口hを形成する。
そして、図9−7に示すように、CVD法によりシリコンゲルマニウムを堆積しエッチバックを行なうことにより、開口h内にシリコンゲルマニウム層21を形成する。
さらに、図9−8に示すように、酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜40を形成し、配線56などを形成する。
この後、図9−9に示すように、受光面側である第1の主面11A側に層間絶縁膜40、遮光性電極58、第3の光電変換層の第1の電極32としての酸化インジウム錫(ITO)層を形成した、配線部を貼着する。この配線部は樹脂基板上に形成されており、貼着後樹脂基板は剥離される。
最後に、図9−10に示すように、第3の光電変換層を構成する有機膜31をスクリーン印刷により塗布し、第2の電極33としてのITO層を形成する。そして最後に遮光膜59であるタングステン層を形成する。この後、フォトリソグラフィーにより開口を形成することで、窓が形成され、受光領域が規定される。
その後、層間絶縁膜、マイクロレンズ(図示せず)などの光学系を順次積層し、CMOSイメージセンサ(固体撮像素子)を得る。
このようにして、本実施形態に係る固体撮像素子の製造方法では、薄型のシリコン基板を用いて形成できることから、フォトリソグラフィーのフォーカス合わせが容易で、高精度のパターンを得ることができ、製造が容易で出力特性の優れた固体撮像素子を製造することが可能となる。
(第5の実施形態)
図10は、第5の実施形態の固体撮像素子の光電変換部の構成を模式的に示す断面図である。基本的には第1の実施形態の固体撮像素子と同様であるが、この固体撮像素子の光電変換部は、厚さ4μmの単結晶シリコン基板121からなる半導体基板を第2の光電変換層とする第2の光電変換部120と、この単結晶シリコン基板121の受光面を構成する第1の主面121A側に形成された、半導体基板とは異種の半導体材料である厚さ100nmのゲルマニウム(Ge)層111を第1の光電変換層とする第1の光電変換部110と、さらにこの上層に層間絶縁膜140を介して塗布されたキナクリドンからなる有機膜131を第3の光電変換層とする第3の光電変換部130を具備している。そして、各光電変換部間は酸化シリコン膜などの層間絶縁膜140で被覆されている。
受光面側に位置する第3の光電変換部130は第1の実施形態と同様であり、第1及び第2の電極132,133で挟まれた有機膜131で構成され、第1の主面121A側から入射した光Lのうち、波長500nm〜600nmの緑色(G)光を光電変換する。又、この第3の光電変換部130を透過した、波長300nm〜500nmの波長域の青色(B)光は、ゲルマニウム層111で形成された第1の光電変換部110で選択的に吸収され光電変換される。又この第1の光電変換部110は光フィルタとして作用し、第1の主面121A側から入射し第1の光電変換部110で選択的に吸収された波長300nm〜500nmの光を除き、第2の光電変換部120は波長600nm以上の長波長領域の赤色(R)光を選択的に光電変換する。
ここで第1の光電変換部110は、単結晶シリコン基板121上の層間絶縁膜140を介して形成された膜厚100nmの薄いゲルマニウム層111で構成され、図示しない、第1及び第2の電極ではさまれて、信号の取り出しがなされるようになっている。
第2の光電変換部120は、単結晶シリコン基板121に形成されたフォトダイオードで構成され、第1の主面121Aに層間絶縁膜140を介してCVD法などで成膜された第1の光電変換部110を担持している。第3の光電変換部130は、前記第1の実施形態と同様である。
第1〜第3の光電変換部110,120,130の出力を取り出し、信号処理を行う配線部が第1の主面121Aの対向面側に設けられるがここでは省略している。
このように、Ge層を第1の光電変換部110として用いることも可能である。Siでは400nm以上の厚さで400nmの波長をもつ光を90%まで吸収することが可能となる。一方、Geを用いた場合は図4に示す通り100nmの厚さがあれば90%まで吸収することができる。つまり100nmの厚さのGe層を用いて短波長域用の第1の光電変換部110を形成し、長波長域用の第2の光電変換部120をシリコン基板で構成することも可能である。図4に示す通り500nm〜600nmの波長域の光はGe層でも吸収されるが、受光面側に有機膜131を配し、第3の光電変換部130を構成することで、まず、受光面に到達した500nm〜600nmの波長域の光はこの第3の光電変換部130でほぼ吸収される。つまり緑色の光が分離されることになる。そして300nm〜500nmの短波長域の光と500nm〜600nm以上の中波長域の光が第1の光電変換部110に到達し、短波長域の光のみが第1の光電変換部110で光電変換される。そして残る長波長域の光が第2の光電変換部120を構成するシリコンなどで光電変換される。本実施形態では、第2の光電変換部を半導体基板で構成し、第1の光電変換部110はCVD法などで成膜された薄いGe層、第3の光電変換部130は塗布法で形成された有機膜という構成としたが、第1の光電変換部110を薄いゲルマニウム基板で構成し、第2の光電変換部120を異種の半導体材料を用いた無機膜の塗布膜などで構成してもよい。
なお、ゲルマニウム層111の膜厚は10nm〜100nm程度とするのが望ましい。10nmに満たないと安定な膜形成が困難である。一方100nmを越えても吸収効率も透過率もほとんど変化がない。
かかる構成によれば第2の光電変換部120が基板であり第1の光電変換部110は薄膜で構成しているが、この場合にも極めて薄い膜で青色光を選択的に吸収することができ、R−B混色がなく、信頼性の高い固体撮像素子を得ることが可能となる。
前記第1〜第5の実施形態については、3色の光電変換部を有する例について説明したが、2色でもよいことはいうまでもなく、又4色以上の光電変換部を有する例にも適用可能である。また、それぞれの構成についても相互に組み合わせ可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 第1の光電変換部、11 単結晶シリコン基板、11A 第1の主面(受光面)、11B 第2の主面、12 フォトダイオード、15 貫通孔、16 シリコン柱、TSV シリコン貫通電極、17 第1のフローティングディフュージョン、20 第2の光電変換部、21 シリコンゲルマニウム層、24 第2の電荷蓄積部、25 第1のオーバーフローバリア、26B 第1のトランスファーゲート、26R 第2のトランスファーゲート、26G 第3のトランスファーゲート、27 第2のフローティングディフュージョン、30 第3の光電変換部、31 有機膜、32 第1の電極、33 第2の電極、34 第3の電荷蓄積部、35 第2のオーバーフローバリア、37 第3のフローティングディフュージョン、40 層間絶縁膜、51 nウエル、52 p型ソース・ドレイン領域、53 n型ソース・ドレイン領域、56 配線、56G ゲート電極、110 第1の光電変換部、111 ゲルマニウム層、120 第2の光電変換部、121 単結晶シリコン基板、121A 第1の主面(受光面)、130 第3の光電変換部、131 有機膜、131 第1の電極、133 第2の電極、140 層間絶縁膜、W,Wo 窓。

Claims (5)

  1. 受光面を構成する第1の主面と、前記第1の主面に対向する第2の主面を有する半導体基板と、
    前記半導体基板内又は前記半導体基板上に形成され、入射する光を信号電荷に光電変換する光電変換部とを具備し、
    前記光電変換部が、
    前記半導体基板の少なくとも一部を第1の光電変換層とする第1の光電変換部と、
    前記第2の主面に形成された、前記半導体基板とは異種の無機半導体材料を第2の光電変換層とする第2の光電変換部とを具備し、
    前記第2の光電変換部は前記第1の主面側から、前記第1の光電変換部を透過した波長域の光を光電変換するものであることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記光電変換部が、
    さらに前記半導体基板の第1の主面上に形成された有機膜からなる第3の光電変換部を具備したことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記半導体基板は、シリコン基板であり、
    前記第1の光電変換部は、青色の波長域の光を光電変換する領域であるとともに、
    前記第2の光電変換部は、赤色の波長域の光を光電変換する領域であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 前記第3の光電変換部は、緑色の波長域の光を光電変換する膜であることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像素子。
  5. 受光面を構成する第1の主面と、前記第1の主面に対向する第2の主面を有する半導体基板と、
    前記半導体基板内又は前記半導体基板上に形成され、入射する光を信号電荷に光電変換する光電変換部とを具備し、
    前記光電変換部が、
    前記第1の主面に形成された、前記半導体基板とは異種の無機半導体材料を第1の光電変換層とする第1の光電変換部と、
    前記半導体基板の少なくとも一部を第2の光電変換層とする第2の光電変換部とを具備し、
    前記第2の光電変換部は前記第1の主面側から、前記第1の光電変換部を透過した波長域の光を光電変換するものであることを特徴とする固体撮像素子。
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