JP2015036633A - 位置測定システム、レシーバおよび位置測定方法 - Google Patents

位置測定システム、レシーバおよび位置測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定環境に影響されることなく、タグ装置の位置を正確に測定する位置測定システムを提供する。【解決手段】複数のレシーバ200の各々では、遅延時間測定部250は、基準時間t0から、第1の超音波受信部231が超音波を受信した第1の受信時間t1までの時間を、遅延時間ΔTBとして測定する。超音波受信差分時間算出部240は、t1から、第2の超音波受信部232が超音波を受信した第2の受信時間t2までの時間差である超音波受信時間差ΔTAを算出する。また、第2の超音波受信部232は、第1の超音波受信部231との間の距離が一定の受信部間距離Rとなるように略半球状に形成されている。ホストの音速実測値算出部は、RをΔTAで除算することにより、音速実測値CRを算出する。位置算出部は、CRと、ΔTBと、複数のレシーバ200の位置とに基づいて、タグ装置の位置を算出する。【選択図】図3

Description

本発明は、位置測定システム、レシーバおよび位置測定方法に関し、例えば、測定対象であるタグ装置から発する超音波を受信してタグ装置の位置を測定する位置測定システム、レシーバおよび位置測定方法に関する。
近年、被測定体から発する超音波を受信して被測定体の位置を測定する技術が知られている。
この位置測定技術に関連して、超音波発生用の磁化コイル温度に基づいて被測定体の温度を推定することにより、被測定体中の超音波の伝播時間の測定誤差を補正する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
より具体的には、特許文献1に記載の技術では、熱電対により測定された各深触子の磁化コイルの温度から被測定体の温度を測定する。そして、この被測定体の温度の測定結果に基づいて、被測定体中の超音波の伝播時間の誤差を補正する。
この特許文献1に記載の技術を用いることにより、レシーバの温度が当該レシーバの周囲の雰囲気温度に影響されて変化することに対応して、位置測定の精度を高めることができる。
特開平5−215726号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、季節や空調などの影響によって測位環境が変化すると、タグ装置の位置を特定できないという問題があった。これは、特許文献1に記載の技術が、温度以外の気圧や風などにより測位環境に与えられる影響を考慮していなかったことを要因とする。
また、特許文献1に記載の技術では、レシーバ自体の温度やレシーバ周辺の温度が局所的に変動した場合に、タグ装置の位置を検出できない場合があった。これは、特許文献1に記載の技術が、レシーバの温度変動に基づいて超音波の伝播時間の誤差を補正するに過ぎず、正確な音速に基づいてタグ装置の位置を算出していないことを要因とする。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、測定環境に影響されることなく、タグ装置の位置を正確に測定することができる位置測定システムを提供することにある。
本発明の位置測定システムは、測定対象であるタグ装置と、前記タグ装置との間でデータ通信を行う複数のレシーバと、複数のレシーバとの間でデータ通信を行うホストとを有し、前記タグ装置の位置を測定する位置測定システムであって、前記タグ装置は、超音波を発生し、前記複数のレシーバへ前記超音波を送信する超音波送信部を備え、前記複数のレシーバの各々は、前記超音波送信部により送信される前記超音波を受信する第1の超音波受信部と、前記第1の超音波受信部との間の距離が一定の受信部間距離となるように略半球状に形成され、前記超音波送信部により送信される前記超音波を受信する第2の超音波受信部と、基準時間から、前記第1の超音波受信部が前記超音波を受信した第1の受信時間までの時間を、遅延時間として測定する遅延時間測定部と、前記第1の受信時間から、前記第2の超音波受信部が前記超音波を受信した第2の受信時間までの時間差である超音波受信時間差を算出する超音波受信差分時間算出部と、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間と、前記超音波受信差分時間算出部により算出された前記超音波受信時間差とを前記ホストへ送信するレシーバ送信部とを備え、前記ホストは、前記一定の受信部間距離を、前記超音波受信差分時間算出部により算出された前記超音波受信時間差で除算することにより、音速実測値を算出する音速実測値算出部と、前記音速実測値算出部により算出された前記音速実測値と、前記レシーバ送信部により送信された前記遅延時間と、前記複数のレシーバの位置とに基づいて、前記タグ装置の位置を算出する位置算出部とを備えている。
本発明のレシーバは、測定対象であるタグ装置との間でデータ通信を行うとともに、ホストのとの間でデータ通信を行うレシーバであって、前記タグ装置により送信される超音波を受信する第1の超音波受信部と、前記第1の超音波受信部との間の距離が一定の受信部間距離となるように略半球状に形成され、前記タグ装置により送信される前記超音波を受信する第2の超音波受信部と、基準時間から、前記第1の超音波受信部が前記超音波を受信した第1の受信時間までの時間を、遅延時間として測定する遅延時間測定部と、前記第1の受信時間から、前記第2の超音波受信部が前記超音波を受信した第2の受信時間までの時間差である超音波受信時間差を算出する超音波受信差分時間算出部と、前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間と、前記超音波受信差分時間算出部により算出された前記超音波受信時間差とを前記ホストへ送信するレシーバ送信部とを備えている。
本発明の位置測定方法は、測定対象であるタグ装置と、前記タグ装置との間でデータ通信を行う複数のレシーバと、複数のレシーバとの間でデータ通信を行うホストとの間で、前記タグ装置の位置を測定する位置測定方法であって、前記複数のレシーバの各々は、前記超音波送信部により送信される前記超音波を受信する第1の超音波受信部と、前記第1の超音波受信部との間の距離が一定の受信部間距離となるように略半球状に形成され、前記超音波送信部により送信される前記超音波を受信する第2の超音波受信部とを有し、前記タグ装置が、超音波を発生し、前記複数のレシーバへ前記超音波を送信する超音波送信ステップと、前記複数のレシーバの各々の前記第1の超音波受信部が、前記超音波送信ステップで送信された前記超音波を受信する第1の超音波受信ステップと、前記複数のレシーバの各々の前記第2の超音波受信部が、前記超音波送信ステップで送信された前記超音波を受信する第2の超音波受信ステップと、前記複数のレシーバの各々が、基準時間から、前記第1の超音波検知ステップで前記第1の超音波受信部が前記超音波を受信した第1の受信時間までの時間を、遅延時間として測定する遅延時間測定ステップと、前記複数のレシーバの各々が、前記第1の超音波検知ステップで前記第1の超音波受信部が前記超音波を受信した第1の受信時間から、前記第2の超音波受信ステップで前記第2の超音波受信部が前記超音波を受信した第2の受信時間までの時間差である超音波受信時間差を算出する超音波受信差分時間算出ステップと、前記複数のレシーバの各々が、前記遅延時間測定ステップで測定された前記遅延時間と、前記超音波受信差分時間算出ステップで算出された前記超音波受信時間差とを前記ホストへ送信するレシーバ送信ステップと、前記ホストが、前記一定の受信部間距離を、前記超音波受信差分時間算出ステップで算出された前記超音波受信時間差で除算することにより、音速実測値を算出する音速実測値算出ステップと、前記ホストが、前記音速実測値算出ステップで算出された前記音速実測値と、前記レシーバ送信ステップで送信された前記遅延時間と、前記複数のレシーバの位置とに基づいて、前記タグ装置の位置を算出する位置算出ステップとを含んでいる。
本発明にかかる位置測定システム等によれば、測位環境に影響されることなく、タグ装置の位置を正確に測定することができる。
本発明の実施の形態における位置測定システムの構成を示すブロック図である。 タグ装置の構成を示すブロック図である。 レシーバの構成を示すブロック図である。 超音波受信ユニットの構成を示す図である。図4(a)は、超音波受信ユニットの上面図である。図4(b)は、超音波受信ユニットの側面断面図であって、図4(a)のA−A切断面における断面図である。図4(c)は、超音波受信ユニットの下面図である。 超音波受信ユニットの構成の別例を示す図である。図5(a)は、超音波受信ユニットの別例の上面図である。図5(b)は、超音波受信ユニットの別例の側面断面図であって、図5(a)のB−B切断面における断面図である。図5(c)は、超音波受信ユニットの別例の下面図である。 ホストの構成を示すブロック図である。 第1の超音波受信部と第2の超音波受信部とタグ装置の配置と、音速実測値との関係を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態における位置測定システムの動作を示すフロー図である。 タグ装置の位置を算出する方法を説明するための図である。
本発明の実施の形態における位置測定システム1000の構成について、図に基づいて説明する。
まず、図1を用いて位置測定システム1000の構成の概要を説明した後、図2〜図7を用いて位置測定システム1000の各構成要素の構成を詳しく説明する。
図1は、位置測定システム1000の構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、位置測定システム1000は、タグ装置100と、複数のレシーバ200(1)、200(2)、・・・、200(N)と、ホスト300とを有する。
タグ装置100は、位置測定システム1000の測定対象である。測定対象のタグ装置100は、例えば、人などにより携行される。この場合、位置測定システム1000は、人の位置を測定する。図1に示されるように、タグ装置100は、複数のレシーバ200(1)、200(2)、・・・、200(N)の各々とデータ通信を行う。
図1に示されるように、複数のレシーバ200(1)、200(2)、・・・、200(N)は、順次、直列に接続されている。また、末端のレシーバ(N)200(N)は、ホスト300に接続される。複数のレシーバ200(1)、200(2)、・・・、200(N)の各々は、タグ装置100との間でデータ通信を行う。
なお、以下の説明では、特に、複数のレシーバ200(1)、200(2)、・・・、200(N)の各々を個別に説明する必要がない場合、これらを包括的にレシーバ200と称する。
図1に示されるように、ホスト300は、レシーバ(N)200(N)と直接接続されている。また、ホスト300は、レシーバ(N)200(N)以外の複数のレシーバ200(1)、200(2)、・・・、レシーバ(N−1)200(N−1)とも、間接的に接続されている。すなわち、ホスト300は、レシーバ(1)200(1)とは、レシーバ(2)200(2)、・・・、レシーバ(N)200(N)を介して接続されている。また、ホスト300は、レシーバ(2)200(2)とは、レシーバ(3)200(3)、・・・、レシーバ(N)200(N)を介して接続されている。同様に、ホスト300は、レシーバ(3)200(3)とは、レシーバ(4)200(4)、・・・、レシーバ(N)200(N)を介して接続されている。このような電気的な接続を実現することで、ホスト300は、複数のレシーバ200(1)、200(2)、・・・、200(N)の各々との間で、データ通信を行う。
以上、図1を用いて、位置測定システム1000の構成の概要を説明した。
次に、タグ装置100の構成を、図2を用いて詳しく説明する。図2は、タグ装置100の構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、タグ装置100は、電源回路部110と、スイッチ部120と、超音波送信部130と、タグ通信部140とを有している。タグ装置100は、位置測定システム1000の測定対象でもある。なお、タグ装置100は、超音波TAGとも呼ばれる。
電源回路部110は、スイッチ部120に接続されている。電源回路部110は、タグ装置100内の各構成要素に対して、電源を供給する。
スイッチ部120は、電源回路部110と、超音波送信部130と、タグ通信部140とに接続されている。スイッチ部120は、電源回路部110の電源の供給または供給停止を切り替える。
超音波送信部130は、タグ通信部140に接続されている。超音波送信部130は、超音波を発生し、複数のレシーバ200へ超音波を送信する。
タグ通信部140は、超音波送信部130に接続されている。タグ通信部140は、無線を複数のレシーバ200へ送信する。後で詳しく説明する通り、この無線は、複数のレシーバ200各々が遅延時間を初期化するのに、用いられる。
以上、図2を用いてタグ装置100の構成について説明した。
次に、レシーバ200の構成を、図3を用いて詳しく説明する。
図3は、レシーバ200の構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、複数のレシーバ200の各々は、電源回路部210と、スイッチ部220と、超音波受信ユニット230と、超音波受信時間差算出部240と、遅延時間測定部250と、レシーバ通信部260とを有している。
電源回路部210は、スイッチ部220に接続されている。電源回路部210は、スイッチ部220を介して、レシーバ200内の各構成要素に対して、電源を供給する。
スイッチ部220は、電源回路部210、超音波受信ユニット230、超音波受信時間差算出部240、遅延時間測定部250およびレシーバ通信部260に接続されている。スイッチ部220は、電源回路部210の電源の供給または供給停止を切り替える。
超音波受信ユニット230は、第1の超音波受信部231および第2の超音波受信部232を有する。第1の超音波受信部231は、超音波受信時間差算出部240と遅延時間測定部250とに接続されている。第2の超音波受信部232は、超音波受信時間差測定部240に接続されている。第1の超音波受信部231および第2の超音波受信部232は、タグ装置100の超音波送信部130により送信された超音波を受信する。第1の超音波受信部231が超音波を受信した時間を、第1の受信時間t1とする。第2の超音波受信部232が受信した時間を、第2の受信時間t2とする。
ここで、超音波受信ユニット230の構成を、図4を用いて詳しく説明する。図4は、超音波受信ユニット230の構成を示す図である。図4(a)は、超音波受信ユニット230の上面図である。図4(b)は、超音波受信ユニット230の側面断面図であって、図4(a)のA−A切断面における断面図である。図4(c)は、超音波受信ユニット230の下面図である。
図4(a)〜図4(c)に示されるように、超音波受信ユニット230は、第1の超音波受信部231と、第2の超音波受信部232と、基材233と、開口部234と、架橋部235とを有する。
基材233は、板状に形成されている。この基材233は、例えば、ガラスエポキシ樹脂材などによって形成される。
第1の超音波受信部231は、基材233の下面233a上に、設けられている。この第1の超音波受信部231は、例えば、基材233に積層される金属パターンなどによって、形成される。
第2の超音波受信部232は、基材233の上面233b上に、設けられている。この第2の超音波受信部232は、第1の超音波受信部231との間の距離が一定の受信部間距離Rとなるように略半球状に形成されている。第2の超音波受信部232は、例えば、りん青銅等の金属板により形成されている。
第2の超音波受信部232は、曲面部232aおよびフランジ部232bを有する。曲面部232aは、略半球状に形成され、フランジ部232bに囲われている。フランジ部232bは、曲面部232aの外周に沿って形成されている。例えば、粘着材やはんだ等によって、フランジ部232bを基材233の上面233b上に固定することにより、第2の超音波受信部232が基材233上に取り付けられる。
開口部234は、基材233のうちで、第2の超音波受信部232と向かい合う領域内に、扇状に形成されている。図4では、4つの開口部234が基材233に形成される例を示す。一方、開口部234の数は、4つに限定されない。開口部234は、図4(b)に示されるように、超音波送信部130により送信される超音波Pが第2の超音波受信部232へ向けて入射するために、形成されている。すなわち、基材233が第2の超音波受信部232へ入射する超音波Pの通り道の障害とならないように、開口部234が基材233に設けられている。
架橋部235は、図4(c)に示されるように、複数の開口部234の間に、設けられる。架橋部235は、基材233のうち、扇状の開口部234の円弧側と、第1の超音波受信部231が実装された領域とを、連結する。
以上、超音波受信ユニット230の構成を説明した。
次に、超音波受信ユニット230の構成の別例230Aについて説明する。図5は、超音波受信ユニットの構成の別例230Aを示す図である。図5(a)は、超音波受信ユニット230Aの上面図である。図5(b)は、超音波受信ユニット230Aの側面断面図であって、図5(a)のB−B切断面における断面図である。図5(c)は、超音波受信ユニット230Aの下面図である。
図5(a)、図5(b)および図5(c)に示されるように、超音波受信ユニット230Aは、第1の超音波受信部231と、第2の超音波受信部232と、基材233と、複数の開口部234と、架橋部235と、超音波吸収部材236とを有する。
ここで、図4と図5とを比較する。図5(b)に示されるように、超音波受信ユニット230Aは、超音波吸収部材236を有する点で、図4(b)に示される超音波受信ユニット230と異なる。
すなわち、図5(b)に示されるように、超音波吸収部材236は、第2の超音波受信部232のうちで基材233と向き合う曲面の基材233側の面上と、基材233のうちで第2の超音波受信部232の曲面と向かい合う面上とに、取り付けられている。
超音波吸収部材236は、超音波送信部130により送信された超音波Pを吸収する。これにより、図5(b)に示されるように、第2の超音波受信部232の曲面部232aの内面(基材233と向かい合う曲面)によって反射する超音波Pが、基材233面および第2の超音波受信部232の曲面部232aの内面の基材233側で反射して、再び第2の超音波受信部232の曲面部232aの内面へ入射されるのを、抑止することができる。
図5(b)には、第2の超音波受信部232の曲面部232aの内面(基材233と向かい合う曲面)で反射する超音波をP1として例示する。このような超音波P1の反射があっても、超音波吸収部材236が、反射された超音波P1を吸収するので、超音波P1が再び第2の超音波受信部232の曲面部232aの内面へ入射されるのを抑止することができる。なお、超音波吸収部材236の材料には、例えばウレタン系のゴムが用いられる。
以上、超音波受信ユニット230Aの構成を、説明した。
図3に戻って、超音波時間差算出部240は、第2の超音波受信部232に接続されている。超音波時間差算出部240は、第1の超音波受信部231が超音波を受信した第1の受信時間t1から、第2の超音波受信部232が超音波を受信した第2の受信時間t2までの時間差である超音波受信時間差ΔTAを、以下の次の式を用いて算出する。
ΔTA(超音波受信時間差)=t1−t2 ・・・・・(式1)
(ただし、t1は第1の受信時間であり、t2は第2の受信時間である。)
遅延時間測定部250は、第1の超音波受信部231と、レシーバ通信部260に接続されている。遅延時間測定部250は、基準時間t0から、第1の超音波受信部231により超音波を受信した第1の受信時間t1までの時間を、遅延時間ΔTBとして測定する。遅延時間ΔTBは、次の式を用いて算出される。
ΔTB(遅延時間)=t1−t0 ・・・・・(式2)
(ただし、t1は第1の受信時間であり、t0は基準時間である。)
レシーバ通信部260は、タグ装置100およびホスト300との間で、データ通信を行う。なお、レシーバ通信部260は、レシーバ受信部261と、レシーバ送信部262とを有している。レシーバ通信部260は、遅延時間測定部240と電気的に接続されている。
レシーバ受信部261は、タグ通信部150により送信された無線を受信する。
レシーバ送信部262は、遅延時間測定部240により測定された遅延時間ΔTBと、超音波受信差分時間算出部240により算出された超音波受信時間差ΔTAとを、ホスト300へ送信する。
以上、図3を用いてレシーバ200の構成について説明した。
次に、ホスト300の構成を、図6を用いて詳しく説明する。図6は、ホスト300の構成を示すブロック図である。
図6に示されるように、ホスト300は、電源回路部310と、スイッチ部320と、音速実測値算出部330と、位置算出部340と、ホスト通信部350とを有している。
電源回路部310は、スイッチ部320に接続されている。また、電源回路部310は、スイッチ部320を介して、ホスト300内の各構成要素に対して、電源を供給する。
スイッチ部320は、電源回路部310、音速実測値算出部330、位置算出部340およびホスト通信部350に接続されている。スイッチ部320は、電源回路部310の電源の供給または供給停止を切り替える。
音速実測値算出部330は、位置算出部340およびホスト通信部350に接続されている。音速実測値算出部330は、次の式に示す通り、第1の超音波受信部232および第2の超音波受信部232との間の一定の受信部間距離Rを、超音波受信差分時間算出部240により算出された超音波受信時間差ΔTAで除算することにより、音速実測値CRを算出する。
CR(音速実測値)=R/ΔTA=R/(t2−t1) ・・・・・(式3)
(ただし、Rは第1の超音波受信部232および第2の超音波受信部232との間の一定の受信部間距離、ΔTAは超音波受信時間差、t1は第1の受信時間、t2は第2の受信時間である。)
ここで、音速実測値とは、上述の通り、一定の受信部間距離Rと、超音波受信時間差ΔTAの実測値とに基づいて算出した音速をいう。このとき、一定の受信部間距離Rの実測値は、第1の超音波受信部232および第2の超音波受信部232との間の距離をいう。また、超音波受信時間差ΔTAの実測値は、第1の超音波受信部231が超音波を受信した第1の受信時間t1から、第2の超音波受信部232が超音波を受信した第2の受信時間t2までの時間差である。
次に、第1の超音波受信部231と第2の超音波受信部232とタグ装置100の配置と、音速実測値との関係について、図7を用いて説明する。図7は、第1の超音波受信部231と第2の超音波受信部232とタグ装置100の配置と、音速実測値CRとの関係を説明するための模式図である。
図7では、タグ装置100が矢印Fの方向に移動する例を示している。すなわち、タグ装置100は、時間の経過に従って、座標F1、F2およびF3へ順次、移動するものとする。このとき、座標F1を移動中のタグ装置100をタグ装置100(F1)とする。同様に、座標F2を移動中のタグ装置100をタグ装置100(F2)とする。また、座標F3を移動中のタグ装置100をタグ装置100(F3)とする。
前述の通り、第2の超音波受信部232は、略半球状に形成されている。また、第1の超音波受信部231と第2の超音波受信部232の間の距離が一定の受信部間距離Rとなっている。
ここで、タグ装置100(F1)が、第1の超音波受信部231および第2の超音波受信部232へ送信した際の音速実測値をCR1とする。
このとき、図7に示されるように、タグ装置100(F1)および第1の超音波受信部231の間の距離D1と、タグ装置100(F1)および第2の超音波受信部232の間の距離D2は、以下の式で算出される。
D1=CR1×t1 ・・・・・(式4)
D2=CR1×t2 ・・・・・(式5)
(ただし、CR1は、タグ装置100(F1)が第1の超音波受信部231および第2の超音波受信部232へ送信した際の音速実測値、t1は第1の受信時間、t2は第2の受信時間である。)
第1の超音波受信部231および第2の超音波受信部232の間の距離である受信部間距離Rと、D2からD1を引いた差分値は一定値であるから、RとD1とD2の関係は次の式で表される。
D2−D1=R(一定値) ・・・・・(式6)
(式6)に(式4)および(式5)を代入すると、次式の関係が導き出される。
D2−D1=CR1×t2−CR1×t1
=CR1×(t2−t1)=R(一定値) ・・・・・(式7)
また、(式7)をさらに変形すると、以下の通りとなる。
CR1=R/(t2−t1)=R/ΔTA ・・・・・(式8)
(ただし、CR1は、タグ装置100(F1)が第1の超音波受信部231および第2の超音波受信部232へ送信した際の音速実測値、Rは第1の超音波受信部232および第2の超音波受信部232との間の受信部間距離、ΔTAは超音波受信時間差、t1は第1の受信時間、t2は第2の受信時間である。)
この(式7)は、(式3)に相当する。また、この(式7)は、タグ装置100(F2)、タグ装置(F3)であっても、同様の式で表される。したがって、タグ装置100がいかなる場所にあっても、(式3)の関係が成立する。
このように、本発明では、第1の超音波受信部232および第2の超音波受信部232との間の受信部間距離Rが常に一定値になるように、第2の超音波受信部232を略半球形状に形成したことによって、超音波受信時間差ΔTAと、第1の超音波受信部232および第2の超音波受信部232との間の受信部間距離R(一定値)の2つの値さえ分かれば、音速実測値CRを簡単に算出することができることが分かる。
図6に戻って、位置算出部340は、音速実測値算出部330およびホスト通信部350に接続されている。位置算出部340は、音速実測値算出部330により算出された音速実測値CRと、レシーバ送信部262により送信された遅延時間ΔTBと、複数のレシーバ200の各位置とに基づいて、タグ装置100の位置を算出する。具体的な算出処理は、図8および図9を用いて後述する。
図6に示されるように、ホスト通信部350は、音速値実測値算出部330および位置算出部340に接続されている。ホスト通信部350は、複数のレシーバ200の各々との間で、データ通信を行う。より具体的には、例えば、ホスト通信部350は、複数のレシーバ200のレシーバ送信部262により送信された超音波受信時間差ΔTAおよび遅延時間ΔTBを受信する。
以上、図6を用いてホスト300の構成を詳しく説明した。
次に、本発明の実施の形態における位置測定システム1000の動作について、説明する。
図8は、位置測定システム1000の動作を示すフロー図である。
まず、タグ装置100では、スイッチ部120をオンにして、電源回路部110の電源を超音波送信部130およびタグ通信部140へ供給する。同様に、複数のレシーバ200の各々では、スイッチ部220をオンにして、電源回路部210の電源を第1の超音波受信部231、第2の超音波受信部232、超音波受信時間差算出部240、遅延時間測定部250およびレシーバ通信部260へ供給する。同様に、ホスト300では、スイッチ部320をオンにして、電源回路部310の電源を音速実測値算出部330、位置算出部340およびホスト通信部350へ供給する。
次に、図8に示されるように、まず、タグ装置100では、タグ無線部150が無線を複数のレシーバ200へ送信する(S11)。この無線の送信は、所定の周期で行われる。
また、タグ装置100では、超音波送信部130が超音波を送信する(S12)。この超音波の送信も、所定の周期で行われる。S11およびS12は、同時に行われる。
次に、各レシーバ200では、レシーバ受信部261が、タグ無線部150により発信された無線を受信する(S21)。
そして、各レシーバ200では、遅延時間測定部250は、レシーバ受信部261により受信された無線に基づいて遅延時間を初期化し、タグ装置100から送信される超音波を待機する(S22)。なお、遅延時間測定部250により遅延時間が初期化された時間が、遅延時間を測定する基準時間となる。
次に、各レシーバ200では、第1の超音波受信部231および第2の超音波受信部232がタグ装置100の超音波送信部130により送信された超音波を受信する(S23)。前述と同様に、第1の超音波受信部231が超音波を受信した時間を、第1の受信時間t1とする。また、第2の超音波受信部232が受信した時間t2を、第2の受信時間とする。
そして、各レシーバ200では、遅延時間測定部250が遅延時間を測定する(S24)。
具体的には、(式2)で示した通り、遅延時間測定部250は、S22で遅延時間を初期化した時を基準時間t0とし、この基準時間t0から、S23で第1の超音波受信部231が超音波を受信した時間(第1の受信時間t1)を、遅延時間ΔTBとして測定する。また、遅延時間測定部250は、遅延時間ΔTBの測定結果を、当該遅延時間測定部250内のメモリ(不図示)に格納する。
次に、各レシーバ200では、超音波受信差時間算出部240が、超音波受信時間差ΔTAを算出する(S25)。具体的には、超音波受信差時間算出部240は、(式1)に示した通り、第1の超音波受信部231が超音波を受信した時間(第1の受信時間t1)から、第2の超音波受信部232が超音波を受信した時間(第2の受信時間t2)までの時間差を、超音波受信時間差ΔTAとして算出する。また、超音波受信差時間算出部240は、超音波受信時間差ΔTAの算出結果を、当該超音波受信差時間算出部240のメモリ(不図示)に格納する。
次に、各レシーバ200では、レシーバ送信部262が、遅延時間測定部230により測定された遅延時間ΔTBと、超音波受信差時間算出部240により算出された超音波受信差ΔTAを、ホスト300へ送信する(S26)。
次に、ホスト300では、ホスト通信部360が、各レシーバ200のレシーバ送信部262により送信された遅延時間ΔTBと超音波受信差ΔTAとを受信する(S31)。
そして、ホスト300では、音速実測値算出部330が、音速実測値CRを算出する(S32)。具体的には、音速実測値算出部330は、(式3)に示した通り、第1の超音波受信部232および第2の超音波受信部232との間の一定の受信部間距離Rを、超音波受信差分時間算出部240により算出された超音波受信時間差ΔTAで除算することにより、音速実測値CRを算出する。これにより、ホスト300は、温度や季節や空調などによって測位環境が変化した場合であっても、変化後の測位環境に対応する音速を実測値で、音速実測値CRとして取得することができる。
次に、ホスト300では、位置算出部350が、タグ装置100の位置を算出する(S33)。具体的には、位置算出部350が、S32で音速実測値算出部330により算出された音速実測値CRと、レシーバ送信部262により送信された遅延時間ΔTBと、複数のレシーバ200の位置とに基づいて、タグ装置100の位置を算出する。
なお、位置測定システム1000を構築する段階で、各レシーバ200を設置する際のタグ装置100の位置を超音波受信以外の別の方法で正確に求め、ホスト300で同期を取っておく。
図9は、タグ装置100の位置を算出する方法を説明するための図である。なお、図9では、説明の便宜上、レシーバ200の数を3個とした。
図9に示されるように、複数のレシーバ200の各々が、座標(ノード座標)A、BおよびCに設けられているとする。また、タグ装置100の位置座標をXとする。さらに、複数のレシーバ200の各々は、所定の距離S1、S2の間隔で配置されているとする。そして、レシーバ(1)200(1)、レシーバ(2)200(2)およびレシーバ(3)200(3)がそれぞれ算出した遅延時間をΔTB1、ΔTB2、ΔTB3とし、音速実測値をCRとする。
位置算出部350は、遅延時間をΔTB1、ΔTB2、ΔTB3と、複数のレシーバ200の各位置座標A、B、Cと、音速実測値CRとに基づいて、タグ装置100の位置座標Xを算出する。
図9の例では、タグ装置100とレシーバ(1)200(1)の距離OAと、タグ装置100とレシーバ(2)200(2)との間の距離OBと、タグ装置100とレシーバ(3)200(3)との距離OCは、以下の式により算出される。
OA=CR×ΔTB1 ・・・・・(式9)
OB=CR×ΔTB2 ・・・・・(式10)
OC=CR×ΔTB3 ・・・・・(式11)
(ただし、CRは音速実測値、ΔTB1はレシーバ(1)200(1)が算出した遅延時間、ΔTB2はレシーバ(2)200(2)が算出した遅延時間、ΔTB3はレシーバ(3)200(3)がそれぞれ算出した遅延時間)
これらOA、OB、OC、ABおよびBCの各辺の長さと、複数のレシーバ200の各位置座標A、B、Cを用いて、タグ装置100の位置座標Xを算出する。
以上、位置測定システム1000の動作について説明した。
以上の通り、本発明の実施の形態における位置測定システム1000は、測定対象であるタグ装置100と、タグ装置100との間でデータ通信を行う複数のレシーバ200と、複数のレシーバ200との間でデータ通信を行うホスト300とを有する。位置測定システム1000は、タグ装置100の位置を測定する。
タグ装置100は、超音波送信部130を備えている。超音波送信部130は、超音波を発生し、複数のレシーバ200へ超音波を送信する。
複数のレシーバ200の各々は、第1の超音波受信部231と、第2の超音波受信部232と、遅延時間測定部250と、超音波受信差分時間算出部240と、レシーバ送信部262とを備えている。第1の超音波受信部231は、超音波送信部130により送信される超音波を受信する。第2の超音波受信部232は、第1の超音波受信部231との間の距離が一定の受信部間距離Rとなるように略半球状に形成されている。また、第2の超音波受信部232は、超音波送信部130により送信される超音波を受信する。遅延時間測定部250は、基準時間t0から、第1の超音波受信部231が超音波を受信した第1の受信時間t1までの時間を、遅延時間ΔTBとして測定する。超音波受信差分時間算出部240は、第1の受信時間t1から、第2の超音波受信部232が超音波を受信した第2の受信時間t2までの時間差である超音波受信時間差ΔTAを算出する。レシーバ送信部262は、遅延時間測定部250により測定された遅延時間ΔTBと、超音波受信差分時間算出部240により算出された超音波受信時間差ΔTAとをホスト300へ送信する。
ホスト300は、音速実測値算出部330と、位置算出部340とを備えている。音速実測値算出部330は、一定の受信部間距離Rを、超音波受信差分時間算出部240により算出された超音波受信時間差ΔTAで除算することにより、音速実測値CRを算出する。位置算出部340は、音速実測値算出部330により算出された音速実測値CRと、レシーバ送信部262により送信された遅延時間ΔTBと、複数のレシーバ200の位置とに基づいて、タグ装置100の位置を算出する。
このように、複数のレシーバ200の各々では、超音波受信差分時間算出部240が、第1の超音波受信部231が超音波を受信した第1の受信時間t1から、第2の超音波受信部232が超音波を受信した第2の受信時間t2までの時間差である超音波受信時間差ΔTAを算出する。また、ホスト300では、音速実測値算出部330が、一定の受信部間距離Rを、超音波受信差分時間算出部240により算出された超音波受信時間差ΔTAで除算することにより、音速実測値CRを算出する。
ここで、第2の超音波受信部232は、第1の超音波受信部231との間の距離が一定の受信部間距離Rとなるように略半球状に形成されている。すなわち、第1の超音波受信部232および第2の超音波受信部232との間の受信部間距離Rが常に一定値になるように、第2の超音波受信部232が略半球形状に形成されている。これにより、超音波受信時間差ΔTAと、第1の超音波受信部232および第2の超音波受信部232との間の受信部間距離R(一定値)の2つの値さえ分かれば、受信部間距離R(一定値)を超音波受信時間差ΔTAで除算することにより音速実測値CRを簡単に算出することができる。すなわち、ホスト300は、第1の超音波受信部231が超音波を受信した第1の受信時間t1から、第2の超音波受信部232が超音波を受信した第2の受信時間t2までの時間差である超音波受信時間差ΔTAと、第1の超音波受信部231と第2の超音波受信部232の間の距離である受信部間距離R(一定値)を、それぞれの実測値で取得し、これらの実測値を用いて音速実測値CRを算出することができる。
そして、ホスト300では、位置算出部340は、音速実測値算出部330により算出された音速実測値CRと、レシーバ送信部262により送信された遅延時間ΔTBと、複数のレシーバ200の位置とに基づいて、タグ装置100の位置を算出する。これにより、ホスト300は、実際に測定した超音波受信時間差ΔTAと、同じく実際に測定した受信部間距離R(一定値)とを用いて算出された音速実測値CRを用いて、タグ装置100の位置を算出することができる。よって、季節や空調などの影響によって測位環境が変化した場合であっても、測定環境に影響されることなく、タグ装置100の位置を正確に測定することができる。
以上のように、本発明の実施の形態における位置測定システム1000によれば、測定環境に影響されることなく、タグ装置100の位置を正確に測定することができる。
また、本発明の実施の形態における位置測定システム1000において、レシーバ200は、板状の基材233をさらに備えている。第1の超音波受信部231は、基材233の一方の面上に設けられ、第2の超音波受信部232は、基材233の他方の面上に設けられている。このように、基材233を用いることによって、第1の超音波受信部231と第2の超音波受信部232の間の受信部間距離Rが一定になるように、第1の超音波受信部231と第2の超音波受信部232を簡単に設けることができる。
また、本発明の実施の形態における位置測定システム1000において、基材233のうちで第2の超音波受信部232と向かい合う領域内に、超音波送信部130により送信される超音波が第2の超音波受信部232へ向けて通過するための開口部234が形成されている。このように、基材233に開口部234を設けることにより、超音波送信部130により送信される超音波を第2の超音波受信部232へ確実に入射させることができる。
また、本発明の実施の形態における位置測定システム1000において、超音波を吸収する超音波吸収部材236が、第2の超音波受信部232のうちで基材233と向き合う曲面の基材233側と、基材233のうちで第2の超音波受信部232と向かい合う面上とに、取り付けられている。このように、超音波吸収部材236を設けることにより、第2の超音波受信部232の曲面部232aの内面(基材233と向かい合う曲面)によって反射する超音波Pが、基材233面および第2の超音波受信部232の曲面部232aの内面の基材233側で反射して、再び第2の超音波受信部232の曲面部232aの内面へ入射されるのを、抑止することができる。
本発明の実施の形態におけるレシーバ200は、測定対象であるタグ装置100との間でデータ通信を行うとともに、ホスト300との間でデータ通信を行う。レシーバ200は、第1の超音波受信部231と、第2の超音波受信部232と、遅延時間測定部250と、超音波受信差分時間算出部240と、レシーバ送信部262とを備えている。第1の超音波受信部231は、タグ装置100により送信される超音波を受信する。第2の超音波受信部232は、第1の超音波受信部231との間の距離が一定の受信部間距離Rとなるように略半球状に形成されている。また、第2の超音波受信部232は、タグ装置100により送信される超音波を受信する。遅延時間測定部250は、基準時間t0から、第1の超音波受信部231が超音波を受信した第1の受信時間t1を、遅延時間ΔTBとして測定する。超音波受信差分時間算出部240は、第1の受信時間t1から、第2の超音波受信部232が超音波を受信した第2の受信時間t2までの時間差である超音波受信時間差ΔTAを算出する。レシーバ送信部262は、遅延時間測定部250により測定された遅延時間ΔTBと、超音波受信差分時間算出部240により算出された超音波受信時間差ΔTAとをホスト300へ送信する。このようなレシーバ200によっても、上述した位置測定システム1000と同様に、測定環境に影響されることなく、タグ装置100の位置を正確に測定することができる。
本発明の実施の形態における位置測定方法は、測定対象であるタグ装置100と、タグ装置100との間でデータ通信を行う複数のレシーバ200と、複数のレシーバ200との間でデータ通信を行うホスト300との間で、タグ装置100の位置を測定する方法である。
また、複数のレシーバ200の各々は、第1の超音波受信部231と、第2の超音波受信部232とを有する。第1の超音波受信部231は、超音波送信部130により送信される超音波を受信する。第2の超音波受信部232は、第1の超音波受信部231との間の距離が一定の受信部間距離Rとなるように略半球状に形成されている。また、第2の超音波受信部232は、超音波送信部130により送信される超音波を受信する。
位置測定方法は、超音波送信ステップと、第1の超音波受信ステップと、第2の超音波受信ステップと、遅延時間測定ステップと、超音波受信差分時間算出ステップと、レシーバ送信ステップと、音速実測値算出ステップと、位置算出ステップとを含んでいる。
超音波送信ステップでは、タグ装置100が、超音波を発生し、複数のレシーバ200へ超音波を送信する。第1の超音波受信ステップでは、複数のレシーバ200の各々の第1の超音波受信部231が、超音波送信ステップで送信された超音波を受信する。第2の超音波受信ステップでは、複数のレシーバ200の各々の第2の超音波受信部232が、超音波送信ステップで送信された超音波を受信する。遅延時間測定ステップでは、複数のレシーバ200の各々が、基準時間t0から、第1の超音波検知ステップで第1の超音波受信部231が超音波を受信した第1の受信時間t1まで時間を、遅延時間ΔTBとして測定する。超音波受信差分時間算出ステップでは、複数のレシーバ200の各々が、第1の超音波検知ステップで第1の超音波受信部231が超音波を受信した第1の受信時間t1から、第2の超音波受信ステップで第2の超音波受信部232が超音波を受信した第2の受信時間t2までの時間差である超音波受信時間差ΔTAを算出する。レシーバ送信ステップでは、複数のレシーバ200の各々が、遅延時間測定ステップで測定された遅延時間ΔTBと、超音波受信差分時間算出ステップで算出された超音波受信時間差ΔTAとをホスト300へ送信する。音速実測値算出ステップでは、ホスト300が、一定の受信部間距離Rを、超音波受信差分時間算出ステップで算出された超音波受信時間差ΔTAで除算することにより、音速実測値CRを算出する。位置算出ステップでは、ホスト300が、音速実測値算出ステップで算出された音速実測値CRと、レシーバ送信ステップで送信された遅延時間ΔTBと、複数のレシーバ200の位置とに基づいて、タグ装置100の位置を算出する。
このような位置測定方法であっても、前述した位置測定システム1000と同様の効果を奏する。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、上述各実施の形態に対して、さまざまな変更、増減、組合せを加えてもよい。これらの変更、増減、組合せが加えられた変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
100 タグ装置
110 電源回路部
120 スイッチ部
130 超音波送信部
140 タグ通信部
200 レシーバ
200(1) レシーバ(1)
200(2) レシーバ(2)
200(N) レシーバ(N)
210 電源回路部
220 スイッチ部
230 超音波受信ユニット
231 第1の超音波受信部
232 第2の超音波受信部
233 基材
234 開口部
235 架橋部
240 超音波受信時間差算出部
250 遅延時間測定部
260 レシーバ通信部
261 レシーバ受信部
262 レシーバ送信部
300 ホスト
310 電源回路部
320 スイッチ部
330 音速実測値算出部
340 位置算出部
350 ホスト通信部
1000 位置測定システム

Claims (6)

  1. 測定対象であるタグ装置と、前記タグ装置との間でデータ通信を行う複数のレシーバと、複数のレシーバとの間でデータ通信を行うホストとを有し、前記タグ装置の位置を測定する位置測定システムであって、
    前記タグ装置は、
    超音波を発生し、前記複数のレシーバへ前記超音波を送信する超音波送信部を備え、
    前記複数のレシーバの各々は、
    前記超音波送信部により送信される前記超音波を受信する第1の超音波受信部と、
    前記第1の超音波受信部との間の距離が一定の受信部間距離となるように略半球状に形成され、前記超音波送信部により送信される前記超音波を受信する第2の超音波受信部と、
    基準時間から、前記第1の超音波受信部が前記超音波を受信した第1の受信時間までの時間を、遅延時間として測定する遅延時間測定部と、
    前記第1の受信時間から、前記第2の超音波受信部が前記超音波を受信した第2の受信時間までの時間差である超音波受信時間差を算出する超音波受信差分時間算出部と、
    前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間と、前記超音波受信差分時間算出部により算出された前記超音波受信時間差とを前記ホストへ送信するレシーバ送信部とを備え、
    前記ホストは、
    前記一定の受信部間距離を、前記超音波受信差分時間算出部により算出された前記超音波受信時間差で除算することにより、音速実測値を算出する音速実測値算出部と、
    前記音速実測値算出部により算出された前記音速実測値と、前記レシーバ送信部により送信された前記遅延時間と、前記複数のレシーバの位置とに基づいて、前記タグ装置の位置を算出する位置算出部とを備えた位置測定システム。
  2. 前記レシーバは、
    板状の基材をさらに備え、
    前記第1の超音波受信部は、前記基材の一方の面上に設けられ、
    前記第2の超音波受信部は、前記基材の他方の面上に設けられた請求項1に記載の位置測定システム。
  3. 前記基材のうちで前記第2の超音波受信部と向かい合う領域内に、前記超音波送信部により送信される前記超音波が前記第2の超音波受信部へ向けて通過するための開口部が形成された請求項2に記載の位置測定システム。
  4. 前記超音波を吸収する超音波吸収部材が、前記第2の超音波受信部のうちで前記基材と向き合う曲面の前記基材側と、前記基材のうちで前記第2の超音波受信部と向かい合う面上とに、取り付けられた請求項2または3に記載の位置測定システム。
  5. 測定対象であるタグ装置との間でデータ通信を行うとともに、ホストのとの間でデータ通信を行うレシーバであって、
    前記タグ装置により送信される超音波を受信する第1の超音波受信部と、
    前記第1の超音波受信部との間の距離が一定の受信部間距離となるように略半球状に形成され、前記タグ装置により送信される前記超音波を受信する第2の超音波受信部と、
    基準時間から、前記第1の超音波受信部が前記超音波を受信した第1の受信時間までの時間を、遅延時間として測定する遅延時間測定部と、
    前記第1の受信時間から、前記第2の超音波受信部が前記超音波を受信した第2の受信時間までの時間差である超音波受信時間差を算出する超音波受信差分時間算出部と、
    前記遅延時間測定部により測定された前記遅延時間と、前記超音波受信差分時間算出部により算出された前記超音波受信時間差とを前記ホストへ送信するレシーバ送信部とを備えたレシーバ。
  6. 測定対象であるタグ装置と、前記タグ装置との間でデータ通信を行う複数のレシーバと、複数のレシーバとの間でデータ通信を行うホストとの間で、前記タグ装置の位置を測定する位置測定方法であって、
    前記複数のレシーバの各々は、前記超音波送信部により送信される前記超音波を受信する第1の超音波受信部と、前記第1の超音波受信部との間の距離が一定の受信部間距離となるように略半球状に形成され、前記超音波送信部により送信される前記超音波を受信する第2の超音波受信部とを有し、
    前記タグ装置が、超音波を発生し、前記複数のレシーバへ前記超音波を送信する超音波送信ステップと、
    前記複数のレシーバの各々の前記第1の超音波受信部が、前記超音波送信ステップで送信された前記超音波を受信する第1の超音波受信ステップと、
    前記複数のレシーバの各々の前記第2の超音波受信部が、前記超音波送信ステップで送信された前記超音波を受信する第2の超音波受信ステップと、
    前記複数のレシーバの各々が、基準時間から、前記第1の超音波検知ステップで前記第1の超音波受信部が前記超音波を受信した第1の受信時間までの時間を、遅延時間として測定する遅延時間測定ステップと、
    前記複数のレシーバの各々が、前記第1の超音波検知ステップで前記第1の超音波受信部が前記超音波を受信した第1の受信時間から、前記第2の超音波受信ステップで前記第2の超音波受信部が前記超音波を受信した第2の受信時間までの時間差である超音波受信時間差を算出する超音波受信差分時間算出ステップと、
    前記複数のレシーバの各々が、前記遅延時間測定ステップで測定された前記遅延時間と、前記超音波受信差分時間算出ステップで算出された前記超音波受信時間差とを前記ホストへ送信するレシーバ送信ステップと、
    前記ホストが、前記一定の受信部間距離を、前記超音波受信差分時間算ステップで算出された前記超音波受信時間差で除算することにより、音速実測値を算出する音速実測値算出ステップと、
    前記ホストが、前記音速実測値算出ステップで算出された前記音速実測値と、前記レシーバ送信ステップで送信された前記遅延時間と、前記複数のレシーバの位置とに基づいて、前記タグ装置の位置を算出する位置算出ステップとを含む位置測定方法。
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