JP2015033650A - 眼科装置及び被検眼の動きを測定する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被検眼から取得した複数の眼底画像の間における特徴点の位置の変化を検出することにより前記被検眼の動きを検出する眼科装置であって、前記被検眼の眼底画像を取得する取得手段と、前記取得された眼底画像のうち第1の眼底画像に、一定の幅を持つ領域である第1の領域を設定する設定手段と、前記第1の眼底画像のうち、前記第1の領域を除いた領域である第2の領域から特徴点を抽出する抽出手段とを有することを特徴とする眼科装置を用いる事で前記課題を解決できる。
【選択図】図2
Description
前記取得された複数の眼底画像のうち少なくとも1つの眼底画像の周辺部から所定の幅を有する部分領域を決定する決定手段と、
前記少なくとも1つの眼底画像のうち、前記決定された部分領域とは異なる他の領域から少なくとも1つの特徴領域の抽出を行う処理手段と、
前記少なくとも1つの特徴領域を用いて、前記被検眼の動きを測定する手段と
を有することを特徴とする。
前記取得された複数の眼底画像のうち少なくとも1つの眼底画像の周辺部から所定の幅を有する部分領域を決定する工程と、
前記少なくとも1つの眼底画像のうち、前記決定された部分領域とは異なる他の領域から少なくとも1つの特徴領域の抽出を行う工程と、
前記少なくとも1つの特徴領域を用いて、前記被検眼の動きを測定する工程と、
を含むことを特徴とする
なお、以下の実施例では本発明を単一の装置に応用した例を記載するが、本発明の対象は下記の構成に限定されることはなく、また、下記の構成を備える単一の装置に限定されることはない。本発明は、下記の機能を実現するための方法の使用及び、これらの機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理によっても実現される。
以下、本発明の実施例1について説明する。
本実施例では、上記説明した課題を解決するために、眼底画像の特徴点を抽出する際、抽出領域を指定する事で、眼球運動を計測する例について述べる。
眼底画像取得に眼底カメラを用いた。図1に眼底カメラの概略図を示す。眼底カメラ本体部1には、信号取得部としてビデオレートで撮像可能なデジタル一眼レフカメラ50が接続部40を介し接続されている。被検眼Eと対向する対物レンズ11の光路上には、孔あきミラー12が設けられている。孔あきミラー12の入射方向の光路上には、リレーレンズ13、黒点板14、リレーレンズ15、リングスリット板16、蛍光エキサイタフィルタ17、ミラー18が配列されている。更に、ミラー18の入射方向には、コンデンサレンズ19、キセノン管から成る撮影用光源20、コンデンサレンズ21、赤外発光ダイオードから成る観察用光源22が配置されている。尚、図上における光路は点線で示している。
図3に機能体系を示す。機能体系は、システム全体を制御するCPU303、眼底画像取得部を制御する制御部305、眼底画像を取得するカメラ部301、システム状態を表示する表示部302、眼底画像や撮像条件等を記録するHDD(記録部)304、により構成されている。眼底の観察時及び撮影時には、CPU303より制御部305に撮像条件が指令され、眼底が撮像される。眼底が撮像された後、カメラ部301からCPU303に画像が送られ、画像処理等がなされた後、表示部302で表示され、同時又はその後、記録部304に保存される。
取得した眼底画像に対して以上の各処理を行った具体例を図2に示す。上述した眼底カメラ1を用い、10Hzの周期で、直径10mmの眼底画像を取得する測定条件で10秒間眼底を追尾計測する。
以下、本発明の実施例2について説明する。
実施例2では、眼底撮像取得にSLO(Scanning Laser Opthalmoscope)を用い、SLO眼底画像から実施例1と同様の方法により眼球運動の計測を行い、眼球運動の計測結果を眼底の断層像を撮像する光干渉断層撮像(OCT:Optical Coherent Tomography)装置にリアルタイムにフィードバックする事で高精細な立体のOCT画像を取得した例について述べる。
眼科装置としてOCT装置を用いた。OCTの構成概要に関して、図7を用いて説明する。
低コヒーレント光源715は、SLD光源(Super Luminescent Diode)や、ASE光源(Amplified Spontaneous Emission)が好適に用いることができる。低コヒーレント光の好適な波長は、850nm近傍および1050nm近傍の波長が眼底撮影には好適に用いられる。本実施例では、中心波長840nm、波長半値幅45nmのSLD光源を用いる。低コヒーレント光源から照射される低コヒーレント光がファイバーを経由して、ファイバカプラ710に入り、計測光OCTビームとも言う)と参照光に分けられる。ここではファイバを用いた干渉計構成を記載しているが、空間光光学系でビームスプリッタを用いた構成としてもかまわない。
ファイバカプラ710で戻ってきた計測光および参照光が合波され、ファイバコリメータ711に導かれる。ここでは合波された光を干渉光と呼ぶ。ファイバコリメータ711、グレーティング712、レンズ713、ラインセンサ714によって、分光器が構成されている。干渉光は、分光器によって、波長毎の強度情報となって計測される。ラインセンサ714によって計測された波長毎の強度情報は、不図示のPCに転送され、被検眼eの断層画像として生成される。
次に眼底画像を取得するSLO撮影部の光学構成を同じく図7を用いて説明する。レーザ光源729は、半導体レーザやSLD光源が好適に用いることができる。用いる波長は、波長分離手段によってOCT用の低コヒーレント光源の波長と分離できる光源であれば制約はないが、眼底観察像の画質として、700nm〜1000nmの近赤外の波長域が好適に用いられる。本実施例においては、波長760nmの半導体レーザを用いる。
本実施例では、被検眼eに注視させることで固視微動を安定させる内部固視灯を有している。本実施例が有する内部固視灯について、OCT装置、SLO装置同様、図7を用い説明する。固視灯に用いる光源752は発光ダイオード(LD)を用いた。発光ダイオードの点灯位置を、PCの制御により撮像したい部位に合わせて変更する。発光ダイオード752は500nmの波長で、光源から出射されたビームは、レンズ751とダイクロイックミラー750を経由し、被検眼eに照射される。ダイクロイックミラー750は、スキャンレンズ702と接眼レンズ701の間に位置し、短波長(500nm程度)の光とOCTビーム,SLOビーム(700nm以上)を波長分離する。
図8に本実施例で用いられる機能体系を示す。その機能体系は、システム全体を制御するCPU801、SLO装置、OCT装置及び固視灯を制御する各々の制御部802、803、808、SLO画像及びOCT画像を取得する各々のラインセンサカメラ部804、805、システム状態を表示するPCの表示部806、眼底画像や撮像条件等を記録するPCの記録部807、により構成されている。眼底の撮影時には、CPU801より制御部802、803に各々の撮像条件が指令され、眼底が撮像される。眼底が撮像された後、カメラ部804、805からCPU801に画像が送られ、CPU801にて画像処理された後、表示部806で表示され、同時又はその後、記録部807に保存される。
内部固視灯を有した装置で健常眼を測定した際に取得したSLO画像に対し以上の各処理を行った具体例を図13に示す。L-SLOは眼底位置での画像の大きさは、ライン幅10mm、スキャン範囲10mm、つまり、10mm×10mmである。SLO画像は30Hzで取得できる。OCT画像を取得する際の条件は、上述したSD―OCTを用い、カメラを70k A−scanで動作させ、B―scan画像(眼底スキャン範囲10mm、レーザスポット径20μm)は1000lineで構成され、B―scan280枚、網膜の立体画像を取得する。計測時間は4秒となる。
実施例1、2において、マスク領域を設定する領域は画像の周辺部には限定されず、例えば取得した第1の眼底画像の中心部に設定することもできる。
このとき、マスク領域は画像の中心部にのみ設定してもよいし、画像の周辺部と中心部との双方に設定してもよい。
実施例1、2では血管のテンプレートを用いて抽出したが、黄斑や乳頭をテンプレートとして用いても同様の効果が得られる。眼底画像は、眼底カメラ、走査レーザ検眼鏡(SLO)を用い画像を取得していたが、実施例に記載したもの以外の装置を用い眼底画像を取得しても良い。更に、視野検査を行う視野検査装置などでも同様の効果が得られる。
実施形態で示したフローの順序はこれに限定されるものではなく、順序が異なっていたり、又は、その他のフローによっても、テンプレート抽出時にマスク領域を設定する事で同様の効果が得られる。
50:デジタル一眼レフカメラ
202:マスク領域
403:マスク領域設定
1301:マスク領域
Claims (21)
- 被検眼の複数の眼底画像を異なる時間に取得する画像取得手段と、
前記取得された複数の眼底画像のうち少なくとも1つの眼底画像の周辺部から所定の幅を有する部分領域を決定する決定手段と、
前記少なくとも1つの眼底画像のうち、前記決定された部分領域とは異なる他の領域から少なくとも1つの特徴領域の抽出を行う処理手段と、
前記少なくとも1つの特徴領域を用いて、前記被検眼の動きを測定する手段と
を有することを特徴とする眼科装置。 - 前記処理手段は、
前記決定された部分領域とは異なる他の領域から特徴領域を抽出する抽出手段と、
前記取得された複数の眼底画像のうち前記特徴領域が抽出された眼底画像以外の少なくとも1つの眼底画像から、前記抽出された特徴領域に対応する領域を探索する探索手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。 - 前記処理手段は、前記複数の眼底画像のうち少なくとも1つから特徴領域を抽出する抽出手段を有し、前記処理手段はさらに、前記複数の眼底画像のうち、その他の少なくとも1つの眼底画像から前記抽出された特徴領域と類似する画像を探索する探索手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の眼科装置。
- 前記画像取得手段は、走査手段を介して前記被検眼に照射された測定光による戻り光に基づいて前記複数の眼底画像を取得し、
前記画像取得手段は前記複数の眼底画像における位置ずれに基づいて前記走査手段を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の眼科装置。 - 前記処理、前記測定、前記制御、及び前記取得はこの順番で行われることを特徴とする請求項4に記載の眼科装置。
- 前記決定手段は、前記取得された複数の眼底画像のうち少なくとも1つの眼底画像の4辺から所定の幅を有する部分領域を決定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の眼科装置。
- 前記決定手段は前記部分領域とは異なる他の領域に複数の領域を決定し、
前記処理手段は前記複数の領域のそれぞれから複数の特徴領域を抽出することを特徴とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の眼科装置。 - 被検眼の複数の眼底画像を異なる時間に取得する画像取得手段と、
前記取得された複数の眼底画像のうち少なくとも1つの眼底画像の周辺部から所定の幅を有する部分領域とは異なる他の領域から、少なくとも1つの特徴領域の抽出を行う処理手段と、
前記少なくとも1つの特徴領域を用いて、前記被検眼の動きを測定する手段と、
を有することを特徴とする眼科装置。 - 前記処理手段は、前記取得された複数の眼底画像のうち少なくとも1つの眼底画像の4辺から所定の幅を有する部分領域とは異なる他の領域から、少なくとも1つの特徴領域の抽出を行うことを特徴とする請求項8に記載の眼科装置。
- 前記少なくとも1つの特徴領域は血管の分岐及び交差のうち少なくとも1つの画像を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の眼科装置。
- 被検眼の複数の眼底画像を異なる時間に取得する画像取得手段と、
前記複数の眼底画像のうち、少なくとも1つの眼底画像の周辺部から所定の幅を有する部分領域を決定する決定手段と、
前記複数の眼底画像のうち少なくとも2つの眼底画像における前記部分領域とは異なる他の領域から特徴領域を抽出し、前記抽出された特徴領域の間の座標の差を計算する、処理手段と、
前記処理の結果に基づいて前記被検眼の動きを測定する手段と、
を有することを特徴とする眼科装置。 - 前記決定手段は、前記複数の眼底画像のうち、少なくとも1つの眼底画像の4辺から所定の幅を有する部分領域を決定することを特徴とする請求項11に記載の眼科装置。
- 前記画像取得手段は、眼底カメラ、走査レーザ検眼鏡、光干渉断層撮像装置、又は視野検査装置のいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の眼科装置。
- 前記複数の眼底画像は複数のSLO画像を含み、
前記眼科装置は前記SLO画像のそれぞれに対応する複数のOCT画像を取得する手段を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の眼科装置。 - 前記計測された眼球運動量を示す表示形態を表示手段に表示させる表示制御手段を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の眼科装置。
- 前記求められた移動量を示す表示形態を表示手段に表示させる表示制御手段を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の眼科装置。
- コンピュータを、請求項1〜16のいずれか1項に記載の眼科装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
- 被検眼の複数の眼底画像を異なる時間に取得する工程と、
前記取得された複数の眼底画像のうち少なくとも1つの眼底画像の周辺部から所定の幅を有する部分領域を決定する工程と、
前記少なくとも1つの眼底画像のうち、前記決定された部分領域とは異なる他の領域から少なくとも1つの特徴領域の抽出を行う工程と、
前記少なくとも1つの特徴領域を用いて、前記被検眼の動きを測定する工程と、
を含むことを特徴とする被検眼の動きを測定する方法。 - 被検眼の複数の眼底画像を異なる時間に取得する工程と、
前記取得された複数の眼底画像のうち少なくとも1つの眼底画像の4辺から所定の幅を有する部分領域とは異なる他の領域から、少なくとも1つの特徴領域の抽出を行う工程と、
前記少なくとも1つの特徴領域を用いて、前記被検眼の動きを測定する工程と、
を含むことを特徴とする被検眼の動きを測定する方法。 - 被検眼の複数の眼底画像を異なる時間に取得する工程と、
前記複数の眼底画像のうち少なくとも1つの眼底画像の周辺部から所定の幅を有する部分領域を決定する工程と、
前記複数の眼底画像のうち少なくとも2つの眼底画像における前記部分領域とは異なる他の領域から特徴領域を抽出する工程、及び前記抽出された特徴領域の間の座標の差を計算する工程、を含む処理をする工程と、
前記処理の結果に基づいて前記被検眼の動きを測定する工程と、
を含むことを特徴とする被検眼の動きを測定する方法。 - 請求項18〜20のいずれか1項に記載の方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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