JP2015033390A - Rnaの正規化した定量化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】RNAの正規化した定量化方法の提供。
【解決手段】本発明は、RNAの正規化された定量化、および試料、例えば、RNAの混合物中のRNAの数量の正規化に関する。本発明は、試料中の定量化されるRNAの数量を、試料中のRNAの総数量、または試料中の特定のクラスのRNAの総数量に対して正規化するための方法に関する。本発明は、上記の方法のいずれかを実施するためのキットであって、試料中のRNAの限定された領域または特定のクラスのRNAと実質的に相補的な第1の核酸プローブであって、1種以上のプライマー結合部位および1つのプローブ結合部位を含む第1の核酸プローブを含み、必要に応じて、前記第1の核酸プローブの前記プローブ結合部位と実質的に相補的な1種以上の第2の核酸プローブを含むキットにも関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、生物学および化学の分野内にある。特に、本発明は、分子生物学の分野内にある。より詳細には、本発明は、核酸の定量化およびリアルタイムPCRの分野内にある。さらに、本発明は、RNAの正規化された定量化、および試料(例えば、RNAの混合物)中のRNAの数量(quantity)の正規化に関する。
RNAの混合物中の特定のRNAを定量化(定量)することは、遺伝子発現解析、または核酸の混合物から特定の核酸を精製する間などの分子生物学におけるいくつもの適用において重要である。定量化方法では、試料中の特定のRNAの濃度および/または相対的もしくは絶対的な量(amount)を決定する。特に、遺伝子発現の解析に関して、例えば生物試料中のmRNAのレベルを測定するために、再現性があり、かつ相対的な方法が望まれる。例えば、比較できる容積、RNA量、細胞材料などを有する生物試料を必ずしも得ることができるとは限らない。異なる試料は、例えば、異なる生物体もしくは個体からの異なる組織、または異なる化合物で処理された細胞培養試料に由来するRNAを含み得る。
さらに、検出の感度および選択性ならびに生物試料中のRNAの定量化が重要である。2つ以上の異なる(生物)試料において特定のRNAの数量を良好に比較するため、または試料中の2つ以上の異なる特定のRNAの数量を良好に比較するために、投入RNAに対するまたは特定のクラスの投入RNAに対する特定のRNAの数量について正規化を実施しなければならない。特定のRNAの数量は、例えば、これらの数量を、試料の内部標準と関連づける、または全体すなわち試料中の核酸の総量と、または試料中の特定のクラスのRNAの総量と関連づけることによって正規化することができる。
(生物)試料中のRNAの従来の定量化のために、定量的(リアルタイム)PCR(qPCR)が広く使用されている。RNA、特にmRNAについて、定量的リアルタイム逆転写PCR(RT−qPCR)がこの分野において使用される。定量的PCR法から得られるデータを正規化するための異なる手法が使用されている。それらの中に、特異的なmRNAの数量の、様々な参照遺伝子、例えば、ベータアクチン、グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)、ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)、または28SリボソームRNAもしくは18SリボソームRNAなどのハウスキーピング遺伝子またはメンテナンス遺伝子のうち1種以上のmRNAの数量に対する正規化がある。しかし、そのような正規子遺伝子(normalizer gene)の発現レベルは、実験条件、試料の調製物および供給源(例えば、組織または細胞の型)に応じて変動することが示されており、したがってそれらは投入RNAを確実に表すわけではない。したがって、通常、調査中の試料間で変化しないものを同定するために、一連のさまざまなハウスキーピング遺伝子を、困難で誤りがちな手順で試験する必要がある。
他の手法は、例えば、DNAおよび/またはRNAの総含有量または例えば、リボソームRNA(rRNA)の総含有量に対する正規化を利用する。生物細胞および生物試料中のリボソームRNAの含有量も、種々の因子に応じて変動しやすく、同様にrRNAに対する正規化はあまり好ましくない。例えば、総RNA含有量、総RNA含有量またはゲノムDNAの総含有量に対する正規化を利用する方法も、例えば、これらの含有量またはRNA試料の質の変動によって制限される。異質の分子または人工的な分子、例えば、試料(例えば、細胞抽出物または組織に由来する試料)に取り込まれたin vitro転写物に対する正規化も、それらが細胞中のRNA(例えば、ゲノムDNA、RNA、mRNA)含有量を表さないので、全ての場合で適切な手順であるわけではない。
さらに、正規化されたデータおよび実験手順の再現性を比較するために、適用された実験条件を完全に文書化することが必要である。これは、特に対象のRNAおよび正規化するRNAの数量を、別々に、または異なる方法を使用して決定する場合に当てはまる。
したがって、本発明の根底にある技術的な問題は、RNAまたはこのRNAから生成したcDNAの数量を正規化するための改良された方法、特に、あまり困難ではなく誤りがちでない方法を開発し、提供することであった。
本発明は、試料中または複数の試料中の(特定の)RNA(すなわち「標的RNA」)の数量を、試料(複数可)中のRNAの総数量;または試料(複数可)中の特定のクラスのRNAの総数量に対して正規化するための強力な改良された方法(複数可)を提供する。本発明は、試料中または複数の試料中の(特定の)RNA(すなわち「標的RNA」)の数量を、試料(複数可)中のRNAの総数量;または試料(複数可)中の特定のクラスのRNAの総数量に対して正規化するためのキットにも関する。
本発明に関しては、特定のクラスのRNAは、とりわけ、mRNA(メッセンジャーRNA)、mtRNA(ミトコンドリアの)、rRNA(リボソームRNA)、tRNA(転移RNA)、nRNA(核RNA)、siRNA(低分子干渉RNA)、snRNA(低分子核RNA)、snoRNA(低分子核小体RNA)、scaRNA(低分子カハール体特異的RNA)、マイクロRNA、dsRNA(二本鎖RNA)、リボザイム、リボスイッチ、ウイルスRNAなど、または試料中の大量のRNAと区別可能な任意の他のクラスまたはサブクラスのRNAであってよい。
本発明の手段および方法は、核酸プローブの使用を含む。本発明による核酸プローブは、特定の核酸配列と実質的に相補的なオリゴヌクレオチド、核酸またはその断片である。
一般に、本発明は、試料中の定量化されるRNAの数量を、
(a)試料中のRNAの総数量、または
(b)試料中の特定のクラスのRNAの総数量
に対して正規化するための方法であって、
(i)定量化されるRNAを含有する試料を供給するステップと、
(ii)第1の核酸プローブの少なくとも末端領域が試料中のRNAの特異的な結合部位とハイブリダイズし、それによって二本鎖核酸が作出されることを可能にする条件下で、前記第1の核酸プローブを試料に加えるステップであって、前記第1の核酸プローブが、1種以上のプライマー結合部位を含み、必要に応じてプローブ結合部位を含むステップと、
(iii)試料中のRNAを逆転写するステップであって、RNAの末端領域がcDNAを合成するためのプライマーとして機能し、前記第1のプローブが鋳型として機能するステップと、
(iv)試料中のRNAの総量または試料中の特定のクラスのRNAの総量を、必要に応じて、前記RNAから転写されたDNAの領域と実質的に相補的な第2のプローブを使用して定量化するステップと、
(v)定量化されるRNAを、必要に応じて、定量化されるRNAの限定された領域(defined region)と実質的に相補的な第3のプローブを使用して定量化するステップと、
(vi)定量化されるRNAの数量と、試料中のRNAの総数量または試料中の特定のクラスのRNAの総数量との比を決定することによって、定量化されるRNAの数量を正規化するステップと
を含む方法に関する。
本発明は、上記の方法のいずれかを実施するためのキットであって、試料中のRNAの限定された領域または特定のクラスのRNAと実質的に相補的な第1の核酸プローブであって、1種以上のプライマー結合部位および1つのプローブ結合部位を含む第1の核酸プローブを含み、必要に応じて、前記第1の核酸プローブの前記プローブ結合部位と実質的に相補的な1種以上の第2の核酸プローブを含むキットにも関する。
本発明はまた、以下の項目を提供する。
(項目1)
試料中の定量化されるRNAの数量を、
(a)上記試料中のRNAの総数量、または
(b)上記試料中の特定のクラスのRNAの総数量
に対して正規化するための方法であって、
(i)定量化されるRNAを含有する試料を供給するステップと、
(ii)第1の核酸プローブの少なくとも末端領域が上記試料中のRNAの特異的な結合部位とハイブリダイズし、それによって二本鎖核酸が作出されることを可能にする条件下で、上記第1の核酸プローブを上記試料に加えるステップであって、上記第1の核酸プローブが、1種以上のプライマー結合部位を含み、必要に応じてプローブ結合部位を含むステップと、
(iii)上記試料中の上記RNAを逆転写するステップであって、上記RNAの末端領域がcDNAを合成するためのプライマーとして機能し、上記第1のプローブが鋳型として機能するステップと、
(iv)上記試料中のRNAの総量または上記試料中の上記特定のクラスのRNAの総量を、必要に応じて、上記RNAから転写されたDNAの領域と実質的に相補的な第2のプローブを使用して定量化するステップと、
(v)上記定量化されるRNAを、必要に応じて、上記定量化されるRNAの限定された領域と実質的に相補的な第3のプローブを使用して定量化するステップと、
(vi)上記定量化されるRNAの数量と、上記試料中のRNAの総数量または上記試料中の上記特定のクラスのRNAの総数量との比を決定することによって、上記定量化されるRNAの数量を正規化するステップと
を含む方法。
(項目2)
上記定量化されるRNAが、mRNA、rRNA、tRNA、nRNA、siRNA、snRNA、snoRNA、scaRNA、マイクロRNA、dsRNA、リボザイム、リボスイッチおよびウイルスRNAからなる群から選択されるRNAであり、上記特定のクラスのRNAが、mRNA、rRNA、tRNA、nRNA、siRNA、snRNA、snoRNA、scaRNA、マイクロRNA、dsRNA、リボザイム、リボスイッチおよびウイルスRNAからなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記定量化されるRNAがmRNAであり、上記特定のクラスのRNAがmRNAである、項目2に記載の方法。
(項目4)
上記特異的な結合部位がポリA配列またはポリA尾部である、項目3に記載の方法。
(項目5)
上記逆転写ステップの後に、RNアーゼを、RNAの消化を可能にする条件下で上記試料に加える、項目1から4までのいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
上記RNアーゼが、RNアーゼA、RNアーゼH、RNアーゼI、RNアーゼT、および逆転写酵素のRNアーゼ活性からなる群から選択される、項目5に記載の方法。
(項目7)
上記第1の核酸プローブが、dTヌクレオチドがdUヌクレオチドに置き換えられているDNAであり、RNAの総量または特定のクラスのRNAの総量を定量化する前に、上記試料を、ウラシルと糖との間のN−グリコシル結合(N−glycosylic bond)の加水分解を可能にする条件下で、ウラシルDNAグリコシラーゼと一緒にインキュベートするステップが実施される、項目1から6までのいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
上記第1の核酸プローブの3’末端が遮断されている、項目1から7までのいずれか
一項に記載の方法。
(項目9)
定量化が、定量的リアルタイムPCRを含む、項目1から8までのいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
上記定量化が、定量的リアルタイム逆転写PCRを含む、項目9に記載の方法。
(項目11)
逆転写と定量化が同じ反応容器内で実施される、項目9または10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
上記逆転写酵素が、上記定量化ステップの間に増幅のためにも使用されるポリメラーゼである、項目11に記載の方法。
(項目13)
定量的リアルタイムPCRにおいて選択的プライマーまたはランダムプライマーが使用される、項目1から12までのいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
上記第2の核酸プローブおよび第3の核酸プローブが、1種以上の蛍光色素で標識され、上記定量化ステップが、上記試料中の蛍光シグナルを検出することを含む、項目1から13までのいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
遺伝子発現レベルを正規化するための、項目1から14までのいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
さらに予め定量化されたRNAを上記試料に加え、上記定量化ステップにおいて上記予め定量化されたRNAの数量を決定する、項目1から15までのいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
上記予め定量化されたRNAがmRNAである、項目16に記載の方法。
(項目18)
項目1から17までのいずれか一項に記載の方法を実施するためのキットであって、(i)上記試料中のRNAの限定された領域または特定のクラスのRNAと実質的に相補的な第1の核酸プローブであって、1種以上のプライマー結合部位および1つのプローブ結合部位を含む第1の核酸プローブと、
(ii)上記第1の核酸プローブの上記プローブ結合部位と実質的に相補的な第2の核酸プローブと
を含むキット。
(項目19)
特異的な核酸の数量を参照核酸の数量に対して正規化するための、項目1から17までのいずれか一項に記載の方法または項目18に記載のキットの使用。
(項目20)
遺伝子発現解析のための、項目1から17までのいずれか一項に記載の方法または項目18に記載のキットの使用。
図1は、アダプター核酸を使用したRNAの正規化された定量化のための方法の概略図である。
図1の方法は、試料中の定量化されるRNAの数量の、
(a)試料中のRNAの総数量;または
(b)試料中の特定のクラスのRNAの総数量
に対する正規化であって、
(i)定量化されるRNA(A参照;mRNAと称される)を含有する試料を供給するステップと、
(ii)第1の核酸プローブの少なくとも末端領域((B)におけるアダプター核酸のポリU部分)が試料中のRNAの特異的な結合部位((B)におけるmRNAのポリA尾部)とハイブリダイズし、それによって二本鎖核酸が作出されることを可能にする条件下で、前記第1の核酸プローブ((A)においてアダプター核酸と称される)を試料に加えるステップであって、前記第1の核酸プローブ((A)および(B)においてアダプター核酸と称される)が1種以上のプライマー結合部位および1つのプローブ結合部位を含むステップと、
(iii)試料中のRNAを逆転写するステップであって、RNAの末端領域がcDNAを合成するためのプライマーとして機能し、前記第1のプローブが鋳型として機能するステップ(ステップ(A)に加えられた適切な酵素、デオキシヌクレオチド三リン酸およびバッファー、任意選択の他のプライマーおよび成分、(B)に記載のcDNA合成反応)と、
(iv)試料中のRNAの総量または試料中の特定のクラスのRNAの総量を、前記RNAから転写されたDNAの領域((C)においてアダプターcDNAと称される)と実質的に相補的な第2のプローブを使用して定量化するステップと、
(v)定量化されるRNAを、必要に応じて、定量化されるRNAの限定された領域と実質的に相補的な第3のプローブを使用して定量化するステップと、
(vi)定量化されるRNAの数量と、試料中のRNAの総数量または試料中の特定のクラスのRNAの総数量との比を決定することによって、定量化されるRNAの数量を正規化するステップと
を含む正規化のために使用することができる。
この方法は、例えば、例えばSybrGreenのような挿入蛍光色素、または、例えば5’−3’エキソヌクレアーゼアッセイにおいて使用されるTaqmanプローブのような鎖の片方に結合する配列特異的なプローブを使用するポリメラーゼ連鎖反応(PCRまたはリアルタイムPCR)のようなその後の反応において、アダプター核酸から生成したcDNAを検出するために適している。
図2は、アダプター核酸、および増幅、好ましくはPCR、より好ましくは挿入蛍光色素を使用するリアルタイムPCRによる検出を使用する、RNAの正規化された定量化のための方法の好ましい実施形態の概略図である。この方法体系の特定の実施形態は、実施例1に示されている。
図2の方法は、試料中の定量化されるRNAの数量の、
(a)試料中のRNAの総数量;または
(b)試料中の特定のクラスのRNAの総数量
に対する正規化であって、
(i)定量化されるRNA(A参照;mRNAと称される)を含有する試料を供給するステップと、
(ii)第1の核酸プローブの少なくとも末端領域((B)におけるアダプター核酸のポリU部分)が試料中のRNAの特異的な結合部位((B)におけるmRNAのポリA尾部)とハイブリダイズし、それによって二本鎖核酸が作出されることを可能にする条件下で、前記第1の核酸プローブ((A)においてアダプター核酸と称される)を試料に加えるステップであって、前記第1の核酸プローブ((A)および(B)においてアダプター核酸と称される)が1種以上のプライマー結合部位および1つのプローブ結合部位を含むステップと、
(iii)試料中のRNAを逆転写するステップであって、RNAの末端領域がcDNAを合成するためのプライマーとして機能し、前記第1のプローブが鋳型として機能するステップ(ステップ(A)に加えられた適切な酵素、デオキシヌクレオチド三リン酸およびバッファー、任意選択の他のプライマーおよび成分、(B)に記載のcDNA合成反応)と、
(iv)試料中のRNAの総量または試料中の特定のクラスのRNAの総量を、前記RNAから転写されたDNAの領域((C)においてアダプターcDNAと称される)と実質的に相補的な第2のプローブを使用して定量化するステップと、
(v)定量化されるRNAを、必要に応じて、定量化されるRNAの限定された領域と実質的に相補的な第3のプローブを使用して定量化するステップと
(vi)定量化されるRNAの数量と、試料中のRNAの総数量または試料中の特定のクラスのRNAの総数量との比を決定することによって、定量化されるRNAの数量を正規化するステップと
を含む正規化のために使用することができる。
図3は、アダプター核酸、および増幅、好ましくはPCR、より好ましくは1種以上の配列特異的なプローブを使用するリアルタイムPCRによる検出を使用する、RNAの正規化された定量化のための方法の好ましい実施形態の概略図である。この方法体系の特定の実施形態は実施例5に示されている。
図3の方法は、試料中の定量化されるRNAの数量の、
(a)試料中のRNAの総数量;または
(b)試料中の特定のクラスのRNAの総数量
に対する正規化であって、
(i)定量化されるRNA(A参照;mRNAと称される)を含有する試料を供給するステップと、
(ii)第1の核酸プローブの少なくとも末端領域((B)におけるアダプター核酸のポリU部分)が試料中のRNAの特異的な結合部位((B)におけるmRNAのポリA尾部)とハイブリダイズし、それによって二本鎖核酸が作出されることを可能にする条件下で、前記第1の核酸プローブ((A)においてアダプター核酸と称される)を試料に加えるステップであって、前記第1の核酸プローブ((A)および(B)においてアダプター核酸と称される)が1種以上のプライマー結合部位および1つのプローブ結合部位を含むステップと、
(iii)試料中のRNAを逆転写するステップであって、RNAの末端領域がcDNAを合成するためのプライマーとして機能し、前記第1のプローブが鋳型として機能するステップ(ステップ(A)に加えられた適切な酵素、デオキシヌクレオチド三リン酸およびバッファー、任意選択の他のプライマーおよび成分、(B)に記載のcDNA合成反応)と、
(iv)試料中のRNAの総量または試料中の特定のクラスのRNAの総量を、前記RNAから転写されたDNAの領域((C)においてアダプターcDNAと称される)と実質的に相補的な第2のプローブを使用して定量化するステップと、
(v)定量化されるRNAを、必要に応じて、定量化されるRNAの限定された領域と実質的に相補的な第3のプローブを使用して定量化するステップと
(vi)定量化されるRNAの数量と、試料中のRNAの総数量または試料中の特定のクラスのRNAの総数量との比を決定することによって、定量化されるRNAの数量を正規化するステップと
を含む正規化のために使用することができる。
図4は、実施例1に記載の実験(cDNA合成反応物500μl、SYBR Greenを用いたリアルタイムPCRによる検出)から得られた結果を示す。y軸はCt値を示し、x軸は、それぞれのcDNA合成反応において使用した投入RNAの量を示す。棒は、表11に示されているリアルタイムPCRにおいて得られたCt値の平均値を表す。所与の量の投入RNAを用いたそのようなcDNA合成反応物のそれぞれ5μlを、SybrGreenに基づくリアルタイムPCR(破線の棒)において鋳型として使用し、その結果、リアルタイムPCR反応物のそれぞれにおける鋳型の量が、x軸に示されている量の1/200とRNA等価になった。Ct値とインプットした鋳型の量のほぼ完全な直線性を実証するために、対照として、投入RNA1000ngおよび31.25ngまでの連続的な1:2希釈物を用いたcDNA反応物5μlを鋳型として使用した(灰色の点が打たれた棒)。両方の条件についての線形回帰の線が示されている。 図5は、実施例2に記載の実験から得られた結果を示し、それは、Ct値とアダプターRNA分子の絶対的な数の直線性および100%の範囲のPCR効率を実証している。Y軸はCt値を示し、x軸は投入RNA分子の数を示す。棒は、表15に示されているリアルタイムPCRにおいて得られたCt値の平均値を表す。両方の条件についての線形回帰の線が示されている。 図6は、実施例3に記載の実験(cDNA合成物500μl、プローブに基づくリアルタイムPCR)から得られた結果を示す。Y軸はCt値を示し、x軸は、それぞれのcDNA合成反応において使用した投入RNAの量を示す。棒は、表19に示されているリアルタイムPCRにおいて得られたCt値の平均値を表す。所与の量の投入RNAを用いたそのようなcDNA合成反応物のそれぞれ5μlを、プローブに基づくリアルタイムPCRにおいて鋳型として使用し、その結果、リアルタイムPCR反応物のそれぞれにおける鋳型の量が、x軸に示されている量の1/200とRNA等価になった。Ct値とインプットした鋳型の量のほぼ完全な直線性を実証することができた。線形回帰の線が示されている。
本発明は、試料中の定量化されるRNAの数量を、
(a)試料中のRNAの総数量、または
(b)試料中の特定のクラスのRNAの総数量
に対して正規化するための方法であって、
(i)定量化されるRNAを含有する試料を供給するステップと、
(ii)第1の核酸プローブの少なくとも末端領域が試料中のRNAの特異的な結合部位とハイブリダイズし、それによって二本鎖核酸が作出されることを可能にする条件下で、前記第1の核酸プローブを試料に加えるステップであって、前記第1の核酸プローブが、1種以上のプライマー結合部位を含み、必要に応じてプローブ結合部位を含むステップと、
(iii)試料中のRNAを逆転写するステップであって、RNAの末端領域がcDNAを合成するためのプライマーとして機能し、前記第1のプローブが鋳型として機能するステップと、
(iv)試料中のRNAの総量(total amount)または試料中の特定のクラスのRNAの総量を、必要に応じて、前記RNAから転写されたDNAの領域と実質的に相補的な第2のプローブを使用して定量化するステップと、
(v)定量化されるRNAを、必要に応じて、定量化されるRNAの限定された領域と実質的に相補的な第3のプローブを使用して定量化するステップと、
定量化されるRNAの数量と、試料中のRNAの総数量または試料中の特定のクラスのRNAの総数量との比を決定することによって、定量化されるRNAの数量を正規化するステップと
を含む方法を提供する。
「RNAの総数量」または「特定のクラスのRNAの総数量」は、定量化されるRNAの数量を正規化するための参照数量(参照RNA)を指す。
本発明に関しては、試料は定量化されるRNAを含む核酸分子を含有する。RNAは、細胞または生物体に埋め込むことができるが、無細胞系の中に存在してもよい。試料は、流体、溶解物、固体マトリックスまたはRNA分子を含他のむ任意の試料であってよい。試料は、任意の起源、例えば、ウイルス起源、細菌起源、古細菌起源、真菌起源、リボソーム起源、真核生物起源または原核生物起源のものであってよい。試料は、任意の生物学的な供給源および任意の生物体、組織、細胞または細胞下区画に由来する試料であってよい。試料は、例えば、植物、真菌、動物、および特にヒトの試料からの試料であってよい。本発明に関しては、人工的なRNAを含む試料も利用することができる。
特定の実施形態では、定量化されるRNAは、mRNA、rRNA、tRNA、nRNA、siRNA、snRNA、snoRNA、scaRNA、マイクロRNA、dsRNA、リボザイム、リボスイッチおよびウイルスRNAからなる群から選択されるRNAであり、特定のクラスのRNAは、mRNA、rRNA、tRNA、nRNA、siRNA、snRNA、snoRNA、scaRNA、マイクロRNA、dsRNA、リボザイム、リボスイッチおよびウイルスRNAからなる群から選択される。
さらに特定すると、定量化されるRNAはmRNAであり、特定のクラスのRNAはmRNAである。
本発明に関しては、一般に、遊離の3’−OH末端を有する(したがって、延長することができる)任意のRNAを定量化することができる。
定量化されるRNAおよび参照RNAは、任意の起源、例えば、ウイルス起源、細菌起源、古細菌起源、真菌起源、リボソーム起源、真核生物起源または原核生物起源のものであってよい。これは、任意の生物学的試料および任意の生物体、組織、細胞または細胞下区画に由来するRNAであってよい。これは、例えば、植物、真菌、動物、および特にヒトのRNAからのRNAであってよい。RNAは、定量化する前に、例えば、単離、精製または改変によって前処理することができる。人工的なRNAを定量化することもできる。
mRNAは、種々の種から天然に生じるようなポリアデニル化されたメッセンジャーRNAであってよい。RNAは、ポリA尾部を伴う、またはポリA尾部を伴わない任意のRNA試料であってもよく、ポリヌクレオチド尾部、例えばポリA尾部は、定量化する前に適切な方法、例えば、酵素、好ましくはポリAポリメラーゼによってin vitroで付加される。
詳細には、特異的な結合部位は、mRNAに対して特異的である、またはポリA配列またはポリA尾部である。ポリA尾部は、試料RNA中に天然に存在するままであってよい。ポリA尾部を有さないRNAの場合は、一実施形態では、適切なホモポリマーの尾部をRNAの3’末端に付加するための実験手順を利用することができる。そのような尾部は、A塩基、C塩基、G塩基、もしくはU塩基または適切な塩基類似体で構成されてよい。そのような尾部の付加は、化学的にまたは酵素的に実施することができる。この目的のための酵素は、例えば、ポリAポリメラーゼ、ターミナルトランスフェラーゼ、リガーゼ、または核酸の3’末端へのヌクレオチドの付加または連結を触媒する他の適切な酵素の群から選択することができる。
天然に存在するか、またはin vitroで付加されるかのいずれかのポリヌクレオチド尾部、例えばポリA尾部の長さは、1ヌクレオチド〜数千ヌクレオチド、好ましくは1ヌクレオチド〜数百ヌクレオチド、最も好ましくは5〜100ヌクレオチドの長さで変動し得る。
本発明の一実施形態では、逆転写するステップの後に、RNアーゼを、RNAの消化を可能にする条件下で試料に加える。
特に、RNアーゼは、RNアーゼA、RNアーゼH、RNアーゼI、RNアーゼTおよび逆転写酵素のRNアーゼ活性からなる群から選択される。化学的方法および物理的方法、例えば、適切なpHの変化、温度の上昇、カチオンまたはアニオンまたはそのようなパラメータの1種以上の組み合わせも、RNAを分解するために適している。しかし、そのような方法は当業者に公知である。
本発明の特定の実施形態では、前記第1の核酸プローブは、dTヌクレオチドがdUヌクレオチドに置き換えられているDNAであり、試料を、ウラシルと糖との間のN−グリコシル結合(N−glycosylic bond)の加水分解を可能にする条件下で、ウラシルDNAグリコシラーゼと一緒にインキュベートするステップを、RNAの総量または特定のクラスのRNAの総量を定量化するステップの前に少なくとも1回実施する。
そのような逆転写反応において、追加的なプライマー、例えば、ある特定のRNA配列に特異的なプライマー、オリゴdTプライマー、種々の長さのランダムプライマーまたは選択された変性プライマー、すなわち好ましくは第1の核酸プローブと著しくハイブリダイズしないが、RNA試料からcDNA合成することを可能にするプライマーを使用することができる。
一部の実施形態では、前記第1の核酸プローブの3’末端を遮断することができる。ジデオキシヌクレオチド(didesoxy−nucleotide)、逆塩基、スペーサー、色素、例えばBlack Hole Quencherのようなクエンチャー部分、Dabcyl、Minor−Groove−Binder、例えば超塩基もしくはハロゲン化塩基のような改変塩基、または塩基類似体、脱塩基部位、3’−OH基を遮断すること(例えば、3’−OH基をリン酸基で置き換えること)を組み込むことを含む種々の方法体系により、核酸の3’末端が遮断されることが公知である。さらに、本発明の範囲内の反応を実施するために適した逆転写酵素または他の酵素のような適切な酵素の触媒活性を阻害する、糖の骨格、塩基または追加的な側鎖の他の可能性のある改変の全てを、遮断するために使用することができる。改変は、酵素的にまたは化学的に実施することができる。
特に、定量化するステップは、ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動、その後に検出測定を伴う標識化反応、および定量的リアルタイムPCRからなる群から選択される方法を含む。さらに、定量化は、プローブとcDNAとのハイブリダイゼーション、およびcDNAとハイブリダイズしたプローブの直接的または間接的な(例えば、リアルタイム定量的PCRなどの増幅反応における)検出に基づいてもよい。言い換えれば:1種以上のプローブを、第1の核酸プローブと相補的なcDNAとハイブリダイズさせることによって、生成したcDNAを定量化するために検出することができる。あるいは、その後の検出反応のためのプライミング部位、例えば、RNAポリメラーゼのためのプロモーター部位、ローリングサークル増幅のためのプライミング部位、等温増幅するためのプローブのための1種以上のハイブリダイゼーション部位、標識(例えば、蛍光色素、放射性同位元素)を担持する改変されたヌクレオチド、または二次的検出試薬(例えば、酵素、ハプテン)への結合を可能にする反応性基として有用な1種以上のエレメントを、第1の核酸プローブと相補的なcDNAに導入することができる。
定量化はPCRに基づくことが好ましく、定量化は、定量的リアルタイムPCRを含むことがより好ましい。
核酸の増幅は、代わりに、これらに限定されないが、リガーゼ連鎖反応(LCR)、転写に基づく増幅系(TAS)、核酸配列に基づく増幅(NASBA)、ローリングサークル増幅(RCA)、転写媒介性増幅(TMA)、自続配列複製(3SR)およびQβ増幅を含めた、当技術分野で公知の他の種々の核酸の増幅方法のいずれによっても実現することができる。
定量化が、定量的リアルタイム逆転写PCRを含むことがより好ましい。本発明の好ましい実施形態では、定量化ステップ(複数可)は、(i)RNA依存性DNAポリメラーゼ(すなわち逆転写酵素)を使用して、RNA(例えば、mRNA)をDNA(例えば、cDNA)に逆転写すること、(ii)逆転写によって作製されたDNAを、PCRを使用して増幅すること、および(iii)増幅産物をリアルタイムで検出し、定量化することを含む。
本発明に関して、逆転写酵素活性を有する酵素は、ウイルス起源、細菌起源、古細菌起源および真核生物起源、特に耐熱性の生物体を含めた種々の起源の酵素を含む群から選択される。これは、イントロン、レトロトランスポゾンまたはレトロウイルス由来の酵素を含む。本発明の範囲内の逆転写酵素活性を有する酵素は、相補的な鋳型であるデオキシリボ核酸またはリボ核酸とハイブリダイズした、またはその逆のデオキシリボ核酸またはリボ核酸の3’末端に、前記鋳型であるデオキシリボ核酸またはリボ核酸と相補的な1種以上のデオキシリボヌクレオチドを、適切な反応条件(例えば、バッファーの条件)で付加する能力を有する酵素である。これは、本来この能力を持つ酵素だけでなく、その遺伝子配列が進化もしくは変異してそのような機能を獲得した酵素、またはバッファーもしくは他の反応パラメータを調整することによってそのような機能を獲得する酵素も含む。本発明に関しては、逆転写酵素活性を有する酵素は、HIV逆転写酵素、M−MLV逆転写酵素、EAIV逆転写酵素、AMV逆転写酵素、Thermus thermophilus DNAポリメラーゼI、M−MLV RNアーゼH、Superscript、Superscript II、Superscript III、Monstersript(Epicentre)、Omniscript、Sensiscript Reverse Transcriptase(Qiagen)、ThermoScriptおよびThermo−X(どちらもInvitrogen)を含む群から選択されることが好ましい。これは、本来この能力を持つ酵素だけでなく、その遺伝子配列が進化もしくは変異してそのような機能を獲得した酵素、またはバッファーもしくは他の反応パラメータを調整することによってそのような機能を獲得する酵素も含む。酵素は、例えば、AccuScript逆転写酵素(Stratagene)のように、上昇した忠実度を有してもよい。1種以上の適切な逆転写酵素活性を有する酵素を混合して、最適化された条件または新規の特徴を獲得することができることも、当業者には明らかである。これは、とりわけ、例えば、中温性酵素と好熱性酵素の混合物、またはRNアーゼH活性を有する酵素とRNアーゼH陰性である酵素の混合物、または忠実度が上昇した酵素と好熱性酵素を含むことができる。多数の他の組み合わせが可能であることは、当業者には明らかである。逆転写酵素活性を有する酵素は、プライマーとしてポリヌクレオチド尾部を、および鋳型としてアダプター核酸を使用したcDNAの合成を可能にする少なくとも1つの酵素である。ポリA尾部またはアダプター核酸に使用される核酸の型に応じて、種々の酵素が可能である。これは、中温性の生物体または好熱性の生物体を起源としてよく、5℃〜100℃、より好ましくは10℃〜80℃、最も好ましくは15℃〜75℃の温度範囲で活性をもたらす。
さらに好ましい実施形態では、逆転写するステップと定量化するステップを同じ反応容器内で実施する。
特定の実施形態では、逆転写酵素は、定量化ステップの間に増幅のためにも使用されるポリメラーゼである。
選択的プライマーまたはランダムプライマーを、定量的リアルタイムPCRにおいて使用して、第1の核酸プローブのcDNAを定量化することができる。リアルタイムPCRにおいて選択的プライマーを使用することが好ましい。より好ましい実施形態では、第1の核酸プローブから生成したcDNAの増幅を可能にする選択的プライマー、必要に応じて追加的なオリゴヌクレオチドプローブを使用する。必要に応じて、1種以上の追加的な選択的プライマーセットが反応物中に存在し、必要に応じて追加的なオリゴヌクレオチドプローブにより、定量化されるもう1つの標的核酸種を共増幅(多重増幅)することが可能になる。
定量化されるRNAもしくはcDNAの数量およびRNAもしくはcDNAの総数量または特定のクラスのRNAもしくはcDNAの総数量を同時に決定することが好ましい。
本発明の一部の実施形態では、PCR、特に、定量的リアルタイムPCRに使用するポリメラーゼは、中温性の生物体もしくは好熱性の生物体由来のポリメラーゼである、または耐熱性ポリメラーゼである、または、Thermus thermophilus(Tth)DNAポリメラーゼ、Thermus acquaticus(Taq)DNAポリメラーゼ、Thermotoga maritima(Tma)DNAポリメラーゼ、Thermococcus litoralis(Tli)DNAポリメラーゼ、Pyrococcus furiosus(Pfu)DNAポリメラーゼ、Pyrococcus woesei(Pwo)DNAポリメラーゼ、Pyrococcus kodakaraensis KOD DNAポリメラーゼ、Thermus filiformis(Tfi)DNAポリメラーゼ、Sulfolobus solfataricus Dpo4 DNAポリメラーゼ、Thermus pacificus(Tpac)DNAポリメラーゼ、Thermus eggertsonii(Teg)DNAポリメラーゼおよびThermus flavus(Tfl)DNAポリメラーゼからなる群から選択される。
本発明の好ましい実施形態では、第2の核酸プローブおよび任意選択の第3の核酸プローブを1種以上の蛍光色素で標識し、定量化するステップが、試料中の蛍光シグナルを検出することを含む。
第2の核酸プローブおよび任意選択の第3の核酸プローブは、ハイブリダイゼーションプローブ、加水分解プローブおよびヘアピンプローブからなる群から選択される蛍光標識されたプローブであることがより好ましい。
特に、蛍光標識されたプローブは、Pacific Blue、FAM、VIC、NED、フルオレセイン、FITC、IRD−700/800、CY3、CY5、CY3.5、CY5.5、HEX、TET、TAMRA、JOE、ROX、BODIPY TMR、Oregon Green、Rhodamine Green、Rhodamine Red、Texas Red、Yakima Yellow、Mega Stokes Dyes、Alexa Fluor Series、Bodipy Seriesの色素、およびPETまたは匹敵する励起特性および/または放出特性を有する他の適合性の蛍光色素または上記の色素と異なる波長で検出可能な他の色素からなる群から選択される色素で標識する。
特に、ハイブリダイゼーションプローブは、LightCyclerプローブである、または加水分解プローブはTaqManプローブである。他の実施形態では、ヘアピンプローブは、分子ビーコン、Scorpionプライマー、Sunriseプライマー、LUXプライマーおよびAmplifluorプライマー、DNAzyme、Mnazymeおよび他の適合性のプローブ技術からなる群から選択される。
本発明による手段および方法は、遺伝子発現レベルを正規化するために使用されることが好ましい。
本発明の一部の実施形態では、さらに、予め定量化された核酸を試料に加え、定量化するステップにおいて前記予め定量化された核酸の数量を決定する。予め定量化された核酸はmRNAであることが好ましい。
定量化される2つ以上の核酸の数量は、同時に、すなわち一度に正規化することが好ましい。
本発明は、上記の方法のいずれかを実施するためのキットにも関し、キットは、試料中のRNAの限定された領域または特定のクラスのRNAと実質的に相補的な第1の核酸プローブ(「アダプタープローブ」、「アダプターオリゴヌクレオチド」または「アダプター核酸」)であって、1種以上のプライマー結合部位および1つのプローブ結合部位を含む第1の核酸プローブと、必要に応じて、前記第1の核酸プローブの前記プローブ結合部位と実質的に相補的な第2の核酸プローブとを含む。
したがって、本発明は、試料中のRNAの正規化された定量化のためのキットに関し、キットは、試料中のRNAの限定された領域または特定のクラスのRNAと実質的に相補的な第1の核酸プローブ(「アダプタープローブ」、「アダプターオリゴヌクレオチド」または「アダプター核酸」)であって、1種以上のプライマー結合部位および1つのプローブ結合部位を含む第1の核酸プローブと、必要に応じて、前記第1の核酸プローブの前記プローブ結合部位と実質的に相補的な第2の核酸プローブとを含む。
キットの好ましい実施形態では、特定のクラスの核酸はmRNAであり、特異的な結合部位はポリAである。この実施形態では、第1の核酸プローブ(「アダプタープローブ」)が、その5’末端に、約1〜150個、より好ましくは約2〜100個、最も好ましくは約4〜80個のUヌクレオチドおよび/またはTヌクレオチドを伴うポリU配列またはポリT配列を含むことが好ましい。
アダプタープローブは、1種以上のプライマー結合配列および/またはプローブ結合配列を含んでよく、したがってアダプタープローブが参照RNAの延長において鋳型として機能する場合、新しく合成された鎖(アダプタープローブと相補的な)は1種以上のプライマー結合部位またはプローブ結合部位を含む。プライマー結合部位および/またはプローブ結合部位は、そうでなければ定量化される核酸中または正規化するための参照として機能するRNAもしくはRNAのクラス中に生じない配列である。これらのプライマー結合部位および/またはプローブ結合部位は、増幅または定量化のために使用するプライマーおよび/または第2の核酸プローブと実質的に相補的な配列を有する。アダプタープローブは、少なくとも1つのプローブ結合部位および2つのプライマー結合部位(フォワードプライマーおよびリバースプライマー)を含むことが好ましい。
いくつかの特定の実施形態におけるキットは、上で概説した1種以上の第2の核酸プローブおよび/またはプライマーをさらに含んでよい。キットは、dNTPおよび/または緩衝物質または塩、例えば、Mg2+も含んでよい。
本発明の好ましい実施形態では、キットは、ポリメラーゼおよびプライマーセットおよび/または逆転写酵素をさらに含む。一部の実施形態では、キットは、逆転写酵素をさらに含む。
一部の実施形態では、1種以上の構成成分を、同じ反応容器内で予備混合する。
一部の実施形態では、キットは、1種以上の予め定量化された較正用RNA(複数可)、前記較正用RNA(複数可)を増幅するためのプライマーセットおよび前記予め定量化されたRNA(複数可)の配列と実質的に相補的な第1の核酸プローブをさらに含んでよい。
一部の実施形態では、1種以上の構成成分を、同じ反応容器内で予備混合する。
本明細書で上に示したように、遺伝子発現の解析に関して、試料中のmRNAの定量化は、定量的リアルタイム逆転写PCR(RT−qPCR)を使用して実施することができる。RT−qPCR法では、3つのステップ:(i)RNA依存性DNAポリメラーゼ(すなわち逆転写酵素)を使用して、mRNAをcDNAに逆転写するステップ、(ii)PCRを使用してcDNAを増幅するステップ、および(iii)増幅産物をリアルタイムで検出し、定量化するステップの組み合わせを使用する。逆転写およびPCRに基づく増幅のために、dNTP(「ヌクレオチド混合物」)が反応バッファー中に存在することが必要である。本発明によるヌクレオチド混合物は、PCRにおいて使用するために適したdNTPの混合物、すなわち、dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP/dUTPの混合物である。混合物は、必要に応じて改変されたヌクレオチドまたは標識されたヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体を含有してよい。本発明の特定の実施形態に関して、これらのdNTPの相対的な量は、鋳型核酸の特定のヌクレオチド含有量に応じて適合させることができる。RT−qPCRのステップは、一段階のプロセス、または二段階のプロセスのいずれかで実施することができる。第1の場合では、逆転写およびPCRに基づく増幅は、同じ反応容器内で、例えば、Thermus thermophilus(Tth)ポリメラーゼのような内因性逆転写機能性を有するDNAポリメラーゼを利用することによって実施する。二段階の設定では、RNAを逆転写するステップとDNAを増幅するステップを、別々に、例えば、異なる反応容器内で実施する。本発明による方法のステップは、例えば、マグネシウムイオンなどの塩を含む適切な反応バッファー中で行うことができる。すでに述べた通り、異なるステップは、同じバッファーおよび反応容器中で行ってよい、または、同じバッファーおよび反応容器中で行わなくてよい。RT−qPCRと対照的に、qPCRでは、逆転写は実施されず、したがって、これはRNAではなくDNAのための定量化方法である。
増幅反応のための、1種以上の緩衝物質、適切なpH、Mg2+のような塩および補因子をもたらす適切な緩衝溶液、ならびに適切な反応条件、例えば温度は、当業者に公知である。
RT−qPCRにおける(m)RNAの逆転写ならびにqPCRおよびRT−qPCRにおける(c)DNAの増幅には、オリゴヌクレオチド(「プライマー」)によってプライミングすることが必要である。RT−qPCRを用いてmRNAを定量化する場合では、mRNAに特異的なオリゴヌクレオチド、例えば、mRNAのポリA尾部にハイブリダイズするオリゴ−dTプライマーを使用することができる。しかし、長さが異なるランダムプライマーも利用することができる、または選択的な変性プライマーも導入することができる。
さらに、標準の定量的リアルタイムPCRプロトコールおよびキットを、本発明による手段および方法のために適合させるまたは修正することができる。
上記の通り、リアルタイムPCR(本明細書では定量的PCRまたは定量的リアルタイムPCR(qPCR)とも称される)は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して、核酸を同時に増幅し定量化するための方法である。定量的リアルタイム逆転写PCR(RT−qPCR)は、RNAをDNAに、例えば、mRNAをcDNAに逆転写することをさらに含む定量的リアルタイムPCR法である。qPCRおよびRT−qPCR法では、増幅された核酸は、それが蓄積するにつれて定量化される。一般には、二本鎖DNAに挿入する蛍光色素(例えば、臭化エチジウムもしくはSYBR(登録商法)Green I)または相補的な核酸とハイブリダイズしたときに(例えば、DNAの蓄積)蛍光を発する改変された核酸プローブ(「レポータープローブ」)を、qPCRに基づく方法における定量化のために使用する。特に、蛍光発生プライマー、ハイブリダイゼーションプローブ(例えば、LightCyclerプローブ(Roche))、加水分解プローブ(例えば、TaqManプローブ(Roche))、または分子ビーコン、Scorpionプライマー(DxS)、Sunriseプライマー(Oncor)、LUXプライマー(Invitrogen)、Amplifluorプライマー(Intergen)などのヘアピンプローブなどを、レポータープローブとして使用することができる。本発明に従って、蛍光発生プライマーまたはプローブは、例えば蛍光色素が付着、例えば、共有結合的に付着したプライマーまたはプローブであってよい。そのような蛍光色素は、例えば、FAM(5−カルボキシフルオレセインまたは6−カルボキシフルオレセイン)、VIC、NED、フルオレセイン、FITC、IRD−700/800、CY3、CY5、CY3.5、CY5.5、HEX、TET、TAMRA、JOE、ROX、BODIPY TMR、Oregon Green、Rhodamine Green、Rhodamine Red、Texas Red、Yakima Yellow、Alexa Fluor、Pacific Blue、Mega Stokes Dyes、Bodipy Seriesの色素、およびPETまたは匹敵する励起特性および/または放出特性を示す他の適合性の蛍光色素または上記の色素と異なる波長で検出可能な他の色素などであってよい。特定のレポータープローブは、蛍光クエンチャーをさらに含んでよい。
第1の核酸プローブは、本明細書では「アダプター核酸」とも称され、本発明に関しては、約10〜数千ヌクレオチド、より好ましくは約20〜500ヌクレオチド、および最も好ましくは約30〜150ヌクレオチドを有する核酸のオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド(RNA、DNAまたはその類似体)である。アダプター核酸は、RNAの特異的な結合部位(特異的な配列)、例えば、RNAのポリA尾部と実質的に相補的な配列を有する第1の部分(「ハイブリダイズエレメント」)および第2の部分(「アダプタ
ー配列」)を含む。アダプター配列は、1種以上のプライマー結合部位および必要に応じて1つのプローブ結合部位を含む。アダプター配列は、検出方法において、この配列を鋳型として使用して生成したcDNAを特異的に検出することを可能にするために十分な長さを有するように選択することが好ましい。1つの好ましい検出方法はPCRである。この場合、アダプター配列は、少なくとも1種のPCRプライマー、より好ましくは2種のPCRプライマー、および必要に応じて1種以上の配列特異的なプローブがハイブリダイズすることを可能にするために十分な長さを有する。このアダプター核酸の3’OH基を遮断して伸長を妨げることができる、またはcDNAの合成を可能にするために、このアダプター核酸の3’OH基は遊離していてよい。3’OHを遮断するための適切な方法は、当技術分野で公知の標準の方法である。適切な方法は、3’リン酸基、逆塩基、脂肪族リンカー、アミノ改変因子、または他のものであってよい。アダプター核酸の第1の部分(「ハイブリダイズエレメント」)は、第2の部分(アダプター配列)と相対的な配列の3’であることが好ましい。特異的な結合部位がポリA尾部である場合、アダプター核酸(「ハイブリダイズエレメント」)の第1の部分は、U塩基および/またはT塩基を含んでよく、特に、ポリU配列またはポリT配列であってよい。好ましい実施形態では、ハイブリダイズエレメントの長さは、1〜150ヌクレオチド、より好ましくは2〜100ヌクレオチド、最も好ましくは4〜80ヌクレオチドである。有用な長さは、利用可能な作製技術または合成技術によって制限され得る。アダプター核酸の第2の部分は、約5〜数千ヌクレオチド、より好ましくは約10〜500ヌクレオチドおよび最も好ましくは約20〜140ヌクレオチドの長さを有してよい。特異的な結合部位は、特定のクラスのRNA、例えば、mRNAの場合ではポリA尾部に特異的な配列であってよい。
第2の、第3の、および潜在的なさらなる核酸プローブは、第1の核酸プローブの配列または第1の核酸プローブの配列の相補的な核酸配列(例えば、cDNA配列)から実質的に取得した配列を有する、約10〜100ヌクレオチド、より好ましくは約12〜50ヌクレオチド、および最も好ましくは約14〜30ヌクレオチドの長さを有するオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドである。これらのプローブを改変してもよく、特に蛍光標識してもよい。これらは、定量的リアルタイムPCRにおいて使用することができ、上で概説したレポータープローブであってよい。
当業者は、プローブおよびプライマーの長さおよび配列を、延長反応の反応温度、使用する特定の酵素(複数可)(例えば、耐熱性ポリメラーゼ、逆転写酵素)およびそれぞれの結合パートナーの配列に応じてどのように選択したらいいか分かっている。
本発明は、特定の核酸の数量を、参照核酸の数量に対して正規化するための、本発明の方法または本発明のキットの使用にも関する。
さらに、本発明は、遺伝子発現解析のための、本発明の方法または本発明のキットの使用にも関する。
(実施例1)
アダプター核酸を使用したRNAの正規化された定量化およびリアルタイムPCRにおけるcDNAの検出のための方法の技術的な概念の実現。
本実験では、図1に示されている技術的な概念の実現性を実証するものとする。反応物は、表1に示されている通り構成され、表2に示されているプロトコールを用いて行った。反応容積は、検出されるべきRNAの量に依存する(表1参照)。この目的のために、表3の試薬を使用した。RNeasyキット(QIAGEN)を使用してHela細胞から単離された全RNAの希釈物がcDNAの合成における鋳型として機能する。バックグラウンドシグナルについての対照として、1μgの全Hela RNAおよびアダプター核酸を除く全ての構成成分を用いた陰性対照反応cDNA合成反応物。
Figure 2015033390
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逆転写した後、次いで、生成したcDNAを、リアルタイムPCRにおいて観察されたCt値とcDNAの合成において使用したRNAの量の相関が観察され得るかどうかどうかを分析するために、SYBR Greenに基づくリアルタイムPCRにおいて鋳型として使用した。
この目的のために、酵素を不活性化した後(実施例1、表2参照:95℃で5分間)、cDNA合成反応物5μlを、以下のリアルタイムPCRにおいて各反応の鋳型として加えた。リアルタイムPCRにおける検出を、SYBR Greenの化学作用を用いて行った。表9に、SYBR GreenリアルタイムPCR反応のための構成を示す。PCR反応物は、表8からの構成成分を用いて調製した。その後、表10に示されているサイクリングを実施した。リアルタイムPCRは、Applied Biosystems 7500 Realtime PCR Systemにおいて行った。その後に実行データを適切なソフトウェアを用いて解析した。結果を表11および図4に示す。
Figure 2015033390
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結論:
約30ngから1μgに至るまでのRNA量を定量化することが可能である。これは、cDNAを合成するために使用されるRNA量の典型的な範囲を表している。
(実施例2)
プローブに基づくリアルタイムPCRにおけるウラシル塩基を用いたアダプターRNAまたはアダプターDNAの正確な滴定の証明。Ct値と希釈率の相関の確認。
本実験では、アダプターRNAの正確な滴定を実証する。さらに、Ct値と希釈率の相関が示され、それは、高いPCRの効率を実証している。この目的のために、表12からの構成成分を、表13に示されている通り混合した。その後に、表14のプロトコールを実施した。PCRは、Applied Biosystems 7500 Realtime PCR Systemにおいて実施した。この後、実行データを適切なソフトウェアを用いて解析した。結果を表15および図5に示す。
Figure 2015033390
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(実施例3)
Ct値とcDNAの合成において使用されるRNAの量の相関を実証するための、プローブに基づくリアルタイムPCRによる、実施例1において生成したcDNAの解析
酵素を不活性化した後(実施例1、表2参照:95℃で5分間)、一定数量のcDNA合成反応物を以下のリアルタイムPCRに適用した。リアルタイムPCRにおける検出を、プローブに基づく化学作用を用いて行った。表17に、プローブに基づくリアルタイムPCR反応のための構成を示す。PCR反応物を、表16からの構成成分を用いて調製した。その後、表18に示されているサイクリングを実施した。リアルタイムPCRは、Applied Biosystems 7500 Real−time PCR Systemにおいて実施した。この後、実行データを適切な計器ソフトウェアを用いて解析した。結果を表19、20および図6に示す。
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結論:
8ngから1μgに至るまでのRNA量を定量化することが可能である。これは、cDNAの合成に使用するRNA量の典型的な範囲を表している。
添付の図面は、本発明の例示的な実施形態を記載し、本発明の範囲を限定しない。これらの実施形態では、以下の定義を適用する:
mRNA:種々の種から天然に生じるようなポリアデニル化されたメッセンジャーRNAであってよい。これは、天然にポリA尾部を伴う、またはポリA尾部を伴わない任意のRNA試料であってもよく、ポリヌクレオチド尾部は、適切な方法、例えば、酵素、好ましくはポリAポリメラーゼによってin vitroで付加される。
1−xは、天然に存在する、またはin vitroで付加されたポリヌクレオチド尾部の長さを記載する。適切な長さは、1〜数千ヌクレオチドまで変動する。
A[A]AAAAは、ポリヌクレオチド尾部を説明し、それは天然に存在するポリA尾部、または適切な方法によってin vitroで付加されたポリヌクレオチド尾部であってよい。3’OHは酵素的な伸長を可能にするために利用可能である。
アダプター核酸は、核酸のオリゴヌクレオチド、RNAまたはDNAまたはそれらの類似型である。アダプター核酸は、天然に存在するポリA尾部であり得るポリヌクレオチド尾部に所与の反応条件下でハイブリダイズするエレメントを含む。ポリA尾部を担持するmRNAの場合、ハイブリダイズエレメントは、尾部と相補的な塩基、すなわち、ポリA配列の場合では、U塩基および/またはT塩基を含むことが好ましい。好ましい実施形態では、ハイブリダイズエレメントの長さは、1〜150ヌクレオチド、より好ましくは2〜100ヌクレオチド、最も好ましくは4〜80ヌクレオチドである。有用な長さは、利用可能な作製技術または合成技術によって制限され得る。
アダプター核酸は、アダプター配列をさらに含む。アダプター配列は、検出方法において、この配列を鋳型として使用して生成したcDNAを特異的に検出することを可能にするために十分な長さを有するように選択されることが好ましい。1つの好ましい検出方法はPCRである。この場合、アダプター配列は、少なくとも1種のPCRプライマー、より好ましくは2種のPCRプライマー、および必要に応じて1種以上の配列特異的なプローブがハイブリダイズすることを可能にする十分な長さを有する。このアダプター核酸の3’OH基を遮断して伸長を妨げることができる、またはcDNAの合成を可能にするために、このアダプター核酸の3’OH基は遊離していてよい。3’OHを遮断するための適切な方法は、当技術分野で公知の標準の方法である。適切な方法は、3’リン酸基、逆塩基、脂肪族リンカー、アミノ改変因子、または他のものであってよい。
酵素は、プライマーとしてポリヌクレオチド尾部を、および鋳型としてアダプター核酸を使用したcDNAの合成を可能にする少なくとも1つの酵素である。ポリA尾部またはアダプター核酸に使用される核酸の型に応じて、種々の酵素が可能である。これは、中温性の生物体または好熱性の生物体を起源としてよく、5℃〜100℃、より好ましくは10℃〜80℃、最も好ましくは15℃〜75℃の温度範囲で活性をもたらす。
dNTPは、DNA合成に必要とされるデオキシヌクレオチド三リン酸である。混合物は、必要に応じて、改変されたヌクレオチドまたは標識されたヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体を含有してよい。
バッファーは、所与の反応温度および所与の1種以上の酵素でcDNAを合成するための反応条件をもたらす1種以上の緩衝物質、適切なpH、カチオン、Mg2+のような補因子をもたらす適切な緩衝溶液である。

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