JP2015032819A - プラズマエッチング装置 - Google Patents

プラズマエッチング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015032819A
JP2015032819A JP2013164114A JP2013164114A JP2015032819A JP 2015032819 A JP2015032819 A JP 2015032819A JP 2013164114 A JP2013164114 A JP 2013164114A JP 2013164114 A JP2013164114 A JP 2013164114A JP 2015032819 A JP2015032819 A JP 2015032819A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
workpiece
housing
gas
holding table
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013164114A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6220183B2 (ja
Inventor
荒見 淳一
Junichi Arami
淳一 荒見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Abrasive Systems Ltd filed Critical Disco Abrasive Systems Ltd
Priority to JP2013164114A priority Critical patent/JP6220183B2/ja
Publication of JP2015032819A publication Critical patent/JP2015032819A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6220183B2 publication Critical patent/JP6220183B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】プラズマ捕捉リング部材でプラズマを確実に捕捉してガスだけを排気させること。【解決手段】本発明のプラズマエッチング装置(1)は、ハウジング(2)内に配置された下部電極ユニット(4)と上部電極ユニット(5)との間に電圧を印加して、プラズマ発生用ガスで満たされたプラズマ発生領域(31)で下部電極ユニット上の被加工物(W)をプラズマエッチングする。また、プラズマエッチング装置には、下部電極ユニットの周囲を覆うようにチャンバー室(3)を上下に仕切るプラズマ捕捉リング部材(61)が設けられており、プラズマ捕捉リング部材を上部電極ユニットと下部電極ユニットとの間の電界の方向に対して交差する斜め方向にスリット(64)が貫通する構成にした。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェーハ等をガスプラズマによりエッチングするプラズマエッチング装置に関する。
半導体デバイスの製造工程では、研削加工によって薄化された半導体ウェーハを分割予定ラインに沿って切断することにより、デバイスが形成された領域を分割して個々の半導体チップを製造している。半導体ウェーハが研削されると、半導体ウェーハの被研削面に研削歪が残存し、分割後の各デバイスの抗折強度が低下するという問題がある。この問題を解決するために、半導体ウェーハの被研削面にプラズマエッチングを施すことによって、半導体ウェーハの被研削面の研削歪を除去してデバイスの抗折強度を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプラズマエッチング装置には、ハウジング内に上部電極ユニットと下部電極ユニットとが配置されており、ハウジング内にプラズマ発生用ガスが導入される。そして、上部電極ユニットと下部電極ユニットとの間で電圧が印加されることでプラズマが発生して、下部電極ユニットに保持された半導体ウェーハがエッチングされて研削歪が除去される。ハウジング内には、エッチング空間にプラズマを閉じ込めるようにプラズマ捕捉リング部材(confinement ring)が設けられている。プラズマ捕捉部にはスリットや孔が形成され、プラズマを捕捉してガスだけを排出口から排気させている。
特開平10−8269号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプラズマエッチング装置では、プラズマ捕捉リング部材にスリットや孔を形成することによってプラズマを捕捉しているが、スリットや孔の向きによってはプラズマを完全に遮断することができないという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、プラズマ捕捉リング部材でプラズマを確実に捕捉してガスだけを排気させることができるプラズマエッチング装置を提供することを目的とする。
本発明のプラズマエッチング装置は、ハウジングと、該ハウジング内に配設され上面に被加工物を保持する保持面を有する被加工物保持テーブルを備えた下部電極ユニットと、該下部電極ユニットの該被加工物保持テーブルと対向して配設され該被加工物保持テーブルに向けてプラズマ発生用ガスを噴出する噴出口を有するガス噴出部を備えた上部電極ユニットと、該ハウジングに形成された被加工物搬入搬出用開口を開閉するゲートと、該ハウジング内を減圧する減圧手段と、を具備するプラズマエッチング装置において、該ハウジングには、該被加工物保持テーブルよりも下方に開口し該減圧手段に連通した排出口を有し、該ハウジング内には、該被加工物保持テーブルの該保持面よりも下方で且つ該排出口よりも上方の位置に該被加工物保持テーブル外周及び該ハウジング内壁の間に配設され該ハウジング内の該被加工物保持テーブルの該保持面から上方のプラズマが発生するプラズマ発生領域と該被加工物保持テーブルの下方のガス排出領域とを仕切る円環形状に形成されたプラズマを捕捉しガスのみを通過させるプラズマ捕捉リング部材が配設されており、該プラズマ捕捉リング部材は、薄板の円環形状に形成され該円環形状の内周から外周側に向かって同心円状に複数のスリットが該薄板の上面から下面に貫通し且つ該薄板の該上面から該下面に向けて傾斜して形成され、上方から鉛直方向下向きに発生するプラズマを該スリット内で捕捉しガスのみを該排出口側へ通過させること、を特徴とする。
この構成によれば、上部電極ユニットから下部電極ユニットに電界が発生して、鉛直方向下向きに発生するプラズマによって被加工物保持テーブル上の被加工物がエッチングされる。また、ハウジング内にはプラズマ発生領域とガス排出領域とを仕切るようにプラズマ捕捉リング部材が設けられており、プラズマ捕捉リング部材によってプラズマ発生領域にプラズマが閉じ込められている。この場合、プラズマ捕捉リング部材には、薄板の上面から下面に向かって斜めに貫通したスリットが形成されており、鉛直方向下向きに発生するプラズマはこのスリットの傾斜面によって確実に捕捉され、ハウジング内のガスだけをスリットを通過させて排出口から排出させることができる。
本発明によれば、プラズマ捕捉リング部材の薄板を斜めに貫通するようにスリットを形成することで、プラズマを確実に捕捉してガスだけを排気させることができる。
本実施の形態に係る本実施の形態に係るプラズマエッチング装置の全体模式図である。 本実施の形態に係る反応物カバーの斜視図である。 本実施の形態に係る反応物カバーの部分断面斜視図である。 本実施の形態に係るプラズマ捕捉リング部材によるプラズマ捕捉の説明図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係るプラズマエッチング装置について説明する。図1は、本実施の形態に係るプラズマエッチング装置の全体模式図である。なお、本実施の形態では、容量結合型プラズマ(CCP: Capacitive Coupled Plasma)のプラズマエッチング装置に本発明を適用した例について説明するが、誘導結合型プラズマ(ICP: Inductive Coupled Plasma)のプラズマエッチング装置やその他各種プラズマエッチング装置にも適用可能である。
図1に示すように、プラズマエッチング装置1は、ハウジング2内のプラズマ発生用ガスをプラズマ化させて、研削後の被加工物Wに残存した研削歪をプラズマエッチングによって除去するように構成されている。被加工物Wは、略円板状に形成されたシリコン(Si)、ガリウム砒素(GaAs)等の半導体ウェーハであり、研削加工によって裏面71側が研削された後にプラズマエッチング装置1に搬入される。なお、本実施の形態では、被加工物Wとして半導体ウェーハを例示するが、被加工物Wは、半導体ウェーハに限らず、プラズマエッチングの対象になれば、どのようなものでもよい。
プラズマエッチング装置1は、ハウジング2によってチャンバー室3が形成されている。ハウジング2の側壁22には、被加工物Wが搬入及び搬出される被加工物搬入搬出用開口23が形成されており、側壁22の外壁面には被加工物搬入搬出用開口23を開閉するゲート24が取り付けられている。ゲート24は、エアシリンダ等で構成された不図示のゲート作動手段に連結されており、ゲート作動手段によって上下方向に移動されることで被加工物搬入搬出用開口23を開閉する。被加工物搬入搬出用開口23がゲート24によって閉じられることで、チャンバー室3内が気密に密閉される。
チャンバー室3内には、鉛直方向下方に向かう電界を形成する下部電極ユニット4と上部電極ユニット5とが上下方向で対向して配設されている。下部電極ユニット4は、ハウジング2の底壁25に設けられた円筒状の支持部材41に支持されており、チャンバー室3内で所定の高さに位置付けられている。下部電極ユニット4は、導電性材料で形成された被加工物保持テーブル42の上面に、セラミック材で形成された円板状のテーブル板材43を取り付けて構成されている。被加工物保持テーブル42には、下部電極ユニット4と上部電極ユニット5との間に高周波電圧を印加する高周波電源44が電気的に接続されている。
被加工物保持テーブル42の上面には円形凹部45が形成されており、この円形凹部45にテーブル板材43が嵌め込まれている。テーブル板材43の上面には、被加工物Wを保持する静電チャック式の保持面46が形成されている。保持面46はテーブル板材43内に埋設された不図示の内部電極に電圧が印加されることで、保持面46に生じる静電気によって被加工物Wが吸着保持される。なお、内部電極は単極構造の双極構造のいずれでもよい。また、被加工物保持テーブル42は、静電チャックによる吸着の前に、真空チャックによって被加工物Wを仮止めする構成としてもよい。
また、被加工物保持テーブル42内には、冷媒が通る冷却通路47が形成されている。冷却通路47は冷却手段48に接続されており、冷却手段48から冷却通路47に冷媒が供給される。エッチング時には、被加工物保持テーブル42に発生する熱が冷媒に伝達されて、被加工物保持テーブル42の異常な温度上昇が抑えられている。
上部電極ユニット5は、ハウジング2を貫通する導電性の支柱部51の下端に設けられている。支柱部51の上端側は、ハウジング2から上方に突出しており、ハウジング2の上壁26に設けられた昇降駆動手段52に連結されている。この昇降駆動手段52が駆動されることで、上部電極ユニット5が下部電極ユニット4に対して離反又は接近される。上部電極ユニット5は、導電性材料で形成されたガス噴出テーブル53の下面に、セラミック材で形成された円板状の拡散板材(ガス噴出部)54を取り付けて構成される。また、ガス噴出テーブル53は、支柱部51を介して接地されている。
ガス噴出テーブル53の下面には円形凹部55が形成されており、この円形凹部55に拡散板材54が嵌め込まれている。この拡散板材54は、ガス噴出テーブル53及び支柱部51内の流路を通じてガス供給手段56に接続されている。拡散板材54には、プラズマ発生用ガスを被加工物保持テーブル42に向けて噴出する多数の噴出口(不図示)が形成されている。ガス供給手段56から拡散板材54にプラズマ発生用ガスが供給されることで、拡散板材54から被加工物保持テーブル42上の被加工物Wに対して全体的にプラズマ発生用ガスが噴射される。
なお、プラズマ発生用ガスとしては、フッ素系ガスを主体とする混合ガスが使用される。例えば、プラズマ発生用ガスとして、六フッ化イオウ(SF)、ヘリウム(He)、酸素(O)からなる混合ガスを用いてもよいし、六フッ化イオン(SF)、三フッ化メチル(CHF)、酸素(O)からなる混合ガスを用いてもよいし、六フッ化イオウ(SF)、窒素(N)、酸素(O)からなる混合ガスを用いてもよい。
ハウジング2には、被加工物保持テーブル42の下方に排出口27が形成されており、排出口27にはホース28を介して減圧手段29が接続されている。減圧手段29は、いわゆるターボ分子ポンプ(TMP)であり、減圧手段29によってエアやプラズマ発生用ガスが吸引されることでチャンバー室3内が減圧される。また、ハウジング2の側壁22は、プラズマエッチング中の反応生成物の付着を防止するための反応物カバー6で覆われている。反応物カバー6の底板は、被加工物保持テーブル42の周囲でプラズマを捕捉する円環形状のプラズマ捕捉リング部材61になっている。
反応物カバー6は、アルミニウム等のプラズマに反応しない材質で形成されており、ハウジング2に対して着脱可能に設けられている。プラズマエッチング中の反応性物質は、反応物カバー6に堆積するため、反応物カバー6を取り外すことでハウジング2内のクリーニングを容易にしている。プラズマ捕捉リング部材61は、チャンバー室3内を、被加工物保持テーブル42の保持面46の上方でプラズマが発生するプラズマ発生領域31と被加工物保持テーブル42の下方のガス排出領域32とに仕切るように薄板の円環形状に形成されている。
プラズマ捕捉リング部材61は、被加工物保持テーブル42の保持面46よりも下方で、且つ排出口27よりも上方の位置において、被加工物保持テーブル42の外周とハウジング2の側壁22の内壁面の間を埋めるように配設されており、プラズマ発生領域31にプラズマを閉じ込めている。また、プラズマ捕捉リング部材61には、上面から下面に向かって斜めに貫通するスリット64が形成されており、スリット64を介してプラズマ発生領域31とガス排出領域32とが連通されている。このため、プラズマ発生領域31において鉛直方向下向きに発生するプラズマはスリット64の傾斜面で捕捉され、プラズマ発生ガスだけがガス排出領域32側に通過する。なお、プラズマ捕捉リング部材61の詳細については後述する。
このように構成されたプラズマエッチング装置1では、ゲート24からチャンバー室3内に研削加工後の被加工物Wが投入され、裏面71を上方に向けた状態で被加工物Wが被加工物保持テーブル42に保持される。ゲート24が閉じられて密閉空間が形成されると共に、上部電極ユニット5が下部電極ユニット4に近づけられ、プラズマエッチングに適した電極間距離に調整される。そして、チャンバー室3内が真空排気されて、上部電極ユニット5から被加工物Wに向けてプラズマ発生用ガスが噴射される。このプラズマ発生用ガスが噴射された状態で、上部電極ユニット5と下部電極ユニット4との間で高周波電圧が印加される。
この結果、下部電極ユニット4と上部電極ユニット5との間でプラズマが発生し、被加工物Wの裏面71にプラズマが作用して被加工物Wの裏面71がプラズマエッチングされる。これにより、被加工物Wの裏面71に残存した研削歪が除去され、被加工物Wの抗折強度が向上される。プラズマ発生領域31で発生したプラズマがプラズマ捕捉リング部材61によって遮断されるため、プラズマがプラズマ発生領域31内に閉じ込められて、プラズマ発生用ガスだけが排出口27から排気される。よって、減圧手段29に向かう途中で、ホース28等にプラズマが反応して不具合が生じることがない。
図2を参照して、反応物カバーについて詳細に説明する。図2Aは、本実施の形態に係る反応物カバーの斜視図であり、図2Bは、本実施の形態に係る反応物カバーの部分断面斜視図である。なお、図2は、反応物カバーの一例を示すものであり、この構成に限定されない。反応物カバーは、プラズマを捕捉してガスだけを通過させるプラズマ捕捉リング部材を備えていれば、どのように構成されていてもよい。
図2Aに示すように、反応物カバー6においては、プラズマ捕捉リング部材61が環状の底板になっており、プラズマ捕捉リング部材61の外縁部に筒状の側板62が立設されている。側板62はハウジング2の側壁22を覆うように形成されており(図1参照)、プラズマエッチング中に側板62に反応生成物が付着することで、側壁22に対する反応生成物の付着を防止している。また、側板62の外径は、ハウジング2内から反応物カバー6を取り外し易いように、側板62の外面とハウジング2の側壁22の内壁面との間に僅かな隙間が空くように設計されている(図1参照)。
プラズマ捕捉リング部材61は、被加工物保持テーブル42(図1参照)の外周に沿うように、中央に開口部分65を設けた薄板の円環形状に形成されている。プラズマ捕捉リング部材61の開口縁部は下方に突出しており、被加工物保持テーブル42の外周面に当接する当接板63になっている。また、プラズマ捕捉リング部材61には、上面視円弧状の複数のスリット64が径方向に並んでおり、開口部分65の周囲にはスリット64の複数の列が作られている。すなわち、プラズマ捕捉リング部材61には、内周側から外周側に向かって同心円状に複数のスリット64が配置されている。
図2Bに示すように、プラズマ捕捉リング部材61の複数のスリット64は、薄板の上面から下面に向けて傾斜して貫通形成されている。各スリット64は、上面から下面に向かう鉛直方向下向きにおいて、内周側から外周側に向かうように傾斜している。すなわち、スリット64は、上部電極ユニット5と下部電極ユニット4とによって発生される電界方向である鉛直方向下向きに対して交差する方向に傾斜している。このスリット64の傾斜によって、プラズマエッチング時にガスの通過を許容する一方で、鉛直方向下向きのプラズマを捕捉する傾斜面66が形成される。
ここで、図3を参照して、プラズマ捕捉リング部材によるプラズマ捕捉について説明する。図3は、本実施の形態に係るプラズマ捕捉リング部材によるプラズマ捕捉の説明図である。
図3に示すように、ハウジング2内に反応物カバー6が取り付けられ、ハウジング2の側壁22と被加工物保持テーブル42との間がプラズマ捕捉リング部材61に覆われている。このプラズマ捕捉リング部材61によってチャンバー室3内が上下に仕切られてプラズマ発生領域31とガス排出領域32に分けられている。また、プラズマ捕捉リング部材61には、上記したように上面から下面に向かって斜めに貫通する複数のスリット64が形成されており、この複数のスリット64によってプラズマ発生領域31からガス排出領域32に向かうガスの流路が形成されている。
この場合、複数のスリット64において、ガスの流入口となる上面側の開口67が、ガスの流出口となる下面側の開口68に対して鉛直方向において重ならないように形成されている。すなわち、各スリット64の上面側の開口67の真下には傾斜面66が位置付けられ、下面側の開口68が位置付けられることがない。よって、プラズマ発生領域31からガス排出領域32に向かう場合には、各スリット64を鉛直方向に通過することはできず、各スリット64を傾斜面66に沿って斜め方向に通過しなければならない。このように、プラズマ捕捉リング部材61のスリット64は、傾斜面66に沿って流れるガスだけを通過させている。
そして、チャンバー室3内にプラズマ発生用ガスが供給され、上部電極ユニット5(図1参照)と下部電極ユニット4との間に高周波電圧が印加される。プラズマ発生領域31において、鉛直方向下向きに電界が発生し、プラズマ発生用ガスがプラズマ化されて被加工物Wの裏面71に垂直に入射される。これにより、被加工物Wの裏面71がプラズマエッチングされ、プラズマエッチングによって発生した反応生成物が反応物カバー6に付着する。また、プラズマエッチング時には、減圧手段29(図1参照)によってプラズマ発生領域31からガス排出領域32に向かうガスの流れが形成されている。
プラズマ発生領域31で発生したプラズマPは、電界の影響を受けて鉛直方向下向きに移動する。このため、被加工物保持テーブル42の周囲では、プラズマ捕捉リング部材61にプラズマPが捕捉される。具体的には、プラズマ捕捉リング部材61のスリット64の傾斜面66は電界の方向に対して交差する方向となるため、このスリット64の傾斜面66によってプラズマPの移動が遮断される。よって、プラズマPがスリット64を通過することがなく、プラズマ発生領域31内にプラズマPが閉じ込められる。
一方で、プラズマ発生領域31内のプラズマ発生用ガスは、スリット64の傾斜面66に阻害されることなく、矢印Aに示すように、スリット64を通ってガス排出領域32側に流出する。このように、プラズマ捕捉リング部材61では、プラズマ発生用ガスからプラズマPが捕捉されて、ガスだけが減圧手段29(図1参照)に向かって排気される。よって、プラズマPのガス排出領域32側への流出が抑えられ、装置各部に反応して不具合が生じることがない。
以上のように、本実施の形態に係るプラズマエッチング装置1によれば、上部電極ユニット5から下部電極ユニット4に電界が発生して、鉛直方向下向きに発生するプラズマPによって被加工物保持テーブル42上の被加工物Wがエッチングされる。また、ハウジング2内にはプラズマ発生領域31とガス排出領域32とを仕切るようにプラズマ捕捉リング部材61が設けられており、プラズマ捕捉リング部材61によってプラズマ発生領域31にプラズマPが閉じ込められている。この場合、プラズマ捕捉リング部材61には、薄板の上面から下面に向かって斜めに貫通したスリット64が形成されており、鉛直方向下向きに発生するプラズマPはこのスリット64の傾斜面66によって確実に捕捉され、ハウジング2内のガスだけをスリット64を通過させて排出口27から排出させることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態において、反応物カバー6とプラズマ捕捉リング部材61とが一体成形される構成としたが、この構成に限定されない。プラズマ捕捉リング部材61は、反応物カバー6と別体に形成されていてもよい。
また、上記した実施の形態において、プラズマエッチング装置1は、プラズマ捕捉リング部材61に側板62を設けた反応物カバー6を備える構成としたが、この構成に限定されない。プラズマエッチング装置1は、プラズマ捕捉リング部材61だけを備える構成としてもよい。
また、上記した実施の形態において、プラズマ捕捉リング部材61のスリット64が傾斜する構成としたが、この構成に限定されない。スリット64は、上部電極ユニット5と下部電極ユニット4の間に形成される電界の方向に対して交差するように形成されていればよい。
また、上記した実施の形態において、プラズマ捕捉リング部材61のスリット64の開口形状が上面視円弧状に形成されたが、この構成に限定されない。スリット64の開口形状は、円環形状のプラズマ捕捉リング部材61に対して同心円状に配置される構成であれば、どのような開口形状でもよい。
以上説明したように、本発明は、プラズマ捕捉リング部材でプラズマを確実に捕捉してガスだけを排気させることができるという効果を有し、特に、半導体ウェーハをプラズマエッチングするプラズマエッチング装置に有用である。
1 プラズマエッチング装置
2 ハウジング
3 チャンバー室
4 下部電極ユニット
5 上部電極ユニット
6 反応物カバー
23 被加工物搬入搬出用開口
24 ゲート
27 排出口
29 減圧手段
31 プラズマ発生領域
32 ガス排出領域
42 被加工物保持テーブル
44 高周波電源
46 保持面
53 ガス噴出テーブル
54 拡散板材(ガス噴出部)
61 プラズマ捕捉リング部材
64 スリット
P プラズマ
W 被加工物

Claims (1)

  1. ハウジングと、該ハウジング内に配設され上面に被加工物を保持する保持面を有する被加工物保持テーブルを備えた下部電極ユニットと、該下部電極ユニットの該被加工物保持テーブルと対向して配設され該被加工物保持テーブルに向けてプラズマ発生用ガスを噴出する噴出口を有するガス噴出部を備えた上部電極ユニットと、該ハウジングに形成された被加工物搬入搬出用開口を開閉するゲートと、該ハウジング内を減圧する減圧手段と、を具備するプラズマエッチング装置において、
    該ハウジングには、該被加工物保持テーブルよりも下方に開口し該減圧手段に連通した排出口を有し、
    該ハウジング内には、該被加工物保持テーブルの該保持面よりも下方で且つ該排出口よりも上方の位置に該被加工物保持テーブル外周及び該ハウジング内壁の間に配設され該ハウジング内の該被加工物保持テーブルの該保持面から上方のプラズマが発生するプラズマ発生領域と該被加工物保持テーブルの下方のガス排出領域とを仕切る円環形状に形成されたプラズマを捕捉しガスのみを通過させるプラズマ捕捉リング部材が配設されており、
    該プラズマ捕捉リング部材は、薄板の円環形状に形成され該円環形状の内周から外周側に向かって同心円状に複数のスリットが該薄板の上面から下面に貫通し且つ該薄板の該上面から該下面に向けて傾斜して形成され、上方から鉛直方向下向きに発生するプラズマを該スリット内で捕捉しガスのみを該排出口側へ通過させること、
    を特徴とするプラズマエッチング装置。
JP2013164114A 2013-08-07 2013-08-07 プラズマエッチング装置 Active JP6220183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013164114A JP6220183B2 (ja) 2013-08-07 2013-08-07 プラズマエッチング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013164114A JP6220183B2 (ja) 2013-08-07 2013-08-07 プラズマエッチング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015032819A true JP2015032819A (ja) 2015-02-16
JP6220183B2 JP6220183B2 (ja) 2017-10-25

Family

ID=52517858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013164114A Active JP6220183B2 (ja) 2013-08-07 2013-08-07 プラズマエッチング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6220183B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114334593A (zh) * 2020-09-29 2022-04-12 中微半导体设备(上海)股份有限公司 一种约束环和等离子体处理装置及其排气方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH108269A (ja) * 1996-06-17 1998-01-13 Matsushita Electron Corp ドライエッチング装置
JP2002151471A (ja) * 2000-11-10 2002-05-24 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置
JP2002533949A (ja) * 1998-12-28 2002-10-08 ラム リサーチ コーポレーション プラズマリアクタにおける穿孔プラズマ閉じ込めリング
JP2006303309A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置
JP2008251744A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置
JP2009253263A (ja) * 2008-04-03 2009-10-29 Tes Co Ltd プラズマ処理装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH108269A (ja) * 1996-06-17 1998-01-13 Matsushita Electron Corp ドライエッチング装置
JP2002533949A (ja) * 1998-12-28 2002-10-08 ラム リサーチ コーポレーション プラズマリアクタにおける穿孔プラズマ閉じ込めリング
JP2002151471A (ja) * 2000-11-10 2002-05-24 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置
JP2006303309A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置
JP2008251744A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置
JP2009253263A (ja) * 2008-04-03 2009-10-29 Tes Co Ltd プラズマ処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114334593A (zh) * 2020-09-29 2022-04-12 中微半导体设备(上海)股份有限公司 一种约束环和等离子体处理装置及其排气方法
CN114334593B (zh) * 2020-09-29 2023-10-31 中微半导体设备(上海)股份有限公司 一种约束环和等离子体处理装置及其排气方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6220183B2 (ja) 2017-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101552666B1 (ko) 기판 처리 장치 및 방법
JP6289859B2 (ja) トラップ装置及び基板処理装置
JP4143684B2 (ja) プラズマドーピング方法及び装置
KR101850355B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
KR102132045B1 (ko) 가스 공급 방법 및 플라즈마 처리 장치
KR960005831A (ko) 가스첨가, 감소된 챔버 직경 및 감소된 rf 웨이퍼 페데스탈 직경에 의해 개선된 플라즈마 균일성을 가진 플라즈마 반응기
TWI604895B (zh) 氣體噴射裝置
TWI744503B (zh) 元件晶片之製造方法
JP5460982B2 (ja) 弁体、粒子進入阻止機構、排気制御装置及び基板処理装置
JP6220183B2 (ja) プラズマエッチング装置
KR101590897B1 (ko) 샤워 헤드 및 이를 포함하는 기판 처리 장치
JP6377479B2 (ja) プラズマエッチング装置
JP2008028021A (ja) プラズマエッチング装置およびプラズマエッチング方法
JP4185117B2 (ja) プラズマ処理装置およびそのクリーニング方法
KR102427971B1 (ko) 플라즈마 처리 방법
JP4754609B2 (ja) 処理装置およびそのクリーニング方法
JP2006253733A (ja) プラズマ処理装置およびそのクリーニング方法
KR101377997B1 (ko) 플라즈마 에칭 장치 및 기체 분배장치
JP6151605B2 (ja) プラズマエッチング装置
KR101777729B1 (ko) 플라즈마 처리 장치 및 그 처리 가스 공급 구조체
KR101044010B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
JP7194941B2 (ja) プラズマ処理装置
JP6890886B2 (ja) プラズマエッチング装置
JP2008140875A (ja) プラズマ処理装置およびそのクリーニング方法
KR20170052150A (ko) 유도결합 플라즈마 처리장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6220183

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250