JP2015032423A - ヒューズ - Google Patents

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敬治 白田
Takaharu Shirata
敬治 白田
長瀬 敏之
Toshiyuki Nagase
敏之 長瀬
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    • H01H85/00Protective devices in which the current flows through a part of fusible material and this current is interrupted by displacement of the fusible material when this current becomes excessive
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    • H01H85/04Fuses, i.e. expendable parts of the protective device, e.g. cartridges
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Abstract

【課題】 下地の電極の厚さに寄らずにヒューズ材料を固定することができると共に電極からの熱の影響を受け難く、小型化が可能なヒューズを提供すること。【解決手段】 絶縁性基板2と、絶縁性基板上に形成された一対の電極3と、一対の電極に両端が直接又は他の導電材料を介して接続された帯状の金属ヒューズ膜4と、金属ヒューズ膜の少なくとも中間部を覆って設置され金属ヒューズ膜よりも融点の低い金属材料で形成された低融点部材5とを備え、金属ヒューズ膜が、他の部分又は電極よりも幅狭に形成された幅狭部4aを有し、低融点部材が、幅狭部よりも幅広に形成され絶縁性基板上に接着剤により直接固定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の電気回路において過電流発生時や過電流発生に伴う異常温度時に溶断して電子部品や回路等を保護するヒューズに関する。
一般に、自動車や電気製品等には、過電流や異常温度から電子部品や回路等を保護するためにヒューズが組み込まれている。特に近年、ハイブリッドカーや電気自動車等には、複数のバッテリーやコンデンサが搭載されており、これらに関連した保護回路にもヒューズが用いられている。
従来、温度ヒューズは、有る融点以上で熔ける合金等の材料を導体として使用し、その導体が設定された温度以上で溶断する事により実現していた(例えば、特許文献1等)。
特開平7−130277号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
従来のヒューズ構造における電極と低融点のヒューズ材料との接合方法は、低温度用としてはんだ付けが使用可能であるが、高温用としてははんだが溶けてしまうおそれがあるため、高温度用としては超音波溶接や圧接を使用している。しかしながら、下地の電極が薄い場合、超音波溶接や圧接などでは十分な接合強度を得ることが困難であった。また、電極とヒューズ材料とを直接接合した場合、ヒューズ組み付け時の半田付け等による熱で、電極との接合部付近でヒューズ材料が溶断することがあり、製品歩留まりの低下を招いていた。さらに、電極からの熱の影響をヒューズ全体の大きさで緩和する必要があるため、ヒューズの小型化も困難であった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、下地の電極の厚さに寄らずにヒューズ材料を固定することができると共に電極からの熱の影響を受け難く、小型化が可能なヒューズを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るヒューズは、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に形成された一対の電極と、前記一対の電極に両端が直接又は他の導電材料を介して接続された帯状の金属ヒューズ膜と、前記金属ヒューズ膜の少なくとも中間部を覆って設置され前記金属ヒューズ膜よりも融点の低い金属材料で形成された低融点部材とを備え、前記金属ヒューズ膜が、他の部分又は前記電極よりも幅狭に形成された幅狭部を有し、前記低融点部材が、前記幅狭部よりも幅広に形成され前記絶縁性基板上に接着剤により直接固定されていることを特徴とする。
このヒューズでは、低融点部材が、幅狭部よりも幅広に形成され絶縁性基板上に接着剤により直接固定されているので、低融点部材が、電極及び金属ヒューズ膜との電気的接続の有無によらず、主に絶縁性基板から伝わる熱によって溶解し、低融点部材下の幅狭部を溶断させる。すなわち、金属ヒューズ膜や低融点部材の抵抗加熱によって低融点部材が溶融するのではなく、発熱した他の箇所から絶縁性基板に伝わる熱によって低融点部材が溶融する。
このように、低融点部材が、接着剤によって絶縁性基板上に直接接着されているので、低融点部材を金属ヒューズ膜に超音波溶接や圧接等で接合して電気的に接続する必要がないと共に、金属ヒューズ膜の厚さに寄らずに低融点部材を高い接着強度で固定することができる。また、低融点部材が、電極に接続されている金属ヒューズ膜と接合されていないと共に絶縁性基板に固定されているため、ヒューズ組み付け時の半田付け等による電極からの熱の影響を低減でき、低融点部材が組み付け時に溶断することを抑制することができると共に、全体の小型化も可能になる。なお、接着剤が金属ヒューズ膜ではなく絶縁性基板に付けられているので、金属ヒューズ膜が溶融する際に影響を与え難い。
第2の発明に係るヒューズは、第1の発明において、前記低融点部材が、前記幅狭部の両側で接着剤によって前記絶縁性基板に接着されていることを特徴とする。
すなわち、このヒューズでは、低融点部材が、幅狭部の両側で接着剤によって絶縁性基板に接着されているので、幅狭部の両側から低融点部材が溶融して確実に幅狭部を溶断させることができる。
第3の発明に係るヒューズは、第2の発明において、前記低融点部材が、前記幅狭部の両側に一対の凹部を配したH型に形成されており、前記凹部に塗布された接着剤により前記絶縁性基板に接着されていることを特徴とする。
すなわち、このヒューズでは、低融点部材が、幅狭部の両側に一対の凹部を配したH型に形成されており、凹部に塗布された接着剤により絶縁性基板に接着されているので、一対の凹部で接着剤がスポット的に設けられることで、金属ヒューズ膜が溶断する際に接着剤が金属ヒューズ膜側に流れ難く、溶断への影響をさらに抑制することができる。また、低融点部材がH型に形成されているので、溶融時に両側に引っ張られることで、中央で溶断し易くなる。
第4の発明に係るヒューズは、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記金属ヒューズ膜が、スパッタリングにより成膜されたものであることを特徴とする。
すなわち、このヒューズでは、金属ヒューズ膜が、スパッタリングにより成膜されたものであるので、メッキや蒸着による膜よりも薄膜の金属ヒューズ膜によって組み付け時の電極からの熱を低融点部材にさらに伝え難くすることができる。
第5の発明に係るヒューズは、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記絶縁性基板上に通電によって発熱する抵抗材料で形成されていると共に前記一対の電極に接続された抵抗体部を備え、前記一対の電極の少なくとも一方が、前記金属ヒューズ膜を介して前記抵抗体部に接続されていることを特徴とする。
すなわち、このヒューズでは、絶縁性基板上に一対の電極に接続された抵抗体部を備え、一対の電極の少なくとも一方が、金属ヒューズ膜を介して抵抗体部に接続されているので、過電流が流れた際に発熱する抵抗体部の熱が絶縁性基板を介して低融点部材に伝わってこれを溶融させると共に金属ヒューズ膜を溶断させることができる。また、抵抗体部とヒューズ機構とをワンチップに一体化して小型化することができ、部品点数を削減可能であると共に狭い設置領域にも対応可能になる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るヒューズによれば、低融点部材が、幅狭部よりも幅広に形成され絶縁性基板上に接着剤により直接固定されているので、金属ヒューズ膜の厚さに寄らずに低融点部材を高い接着強度で固定することができると共にヒューズ組み付け時の半田付け等による電極からの熱の影響を低減でき、さらに全体の小型化も可能になる。
したがって、本発明のヒューズでは、小型で高い信頼性が得られ、特にバッテリーやコンデンサが搭載されたハイブリッドカーや電気自動車等の保護回路用として好適である。
本発明に係るヒューズの一実施形態を示す平面図である。 図1のA−A’断面図である。 図1のB−B’断面図である。
以下、本発明に係るヒューズの一実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。
本実施形態のヒューズシステム1は、図1から図3に示すように、絶縁性基板2と、絶縁性基板2上に形成された一対の電極3と、一対の電極3に両端が直接又は他の導電材料を介して接続された帯状の金属ヒューズ膜4と、金属ヒューズ膜4の少なくとも中間部を覆って設置され金属ヒューズ膜4よりも融点の低い金属材料で形成された低融点部材5と、絶縁性基板2上に通電によって発熱する抵抗材料で形成されていると共に一対の電極3に接続された抵抗体部6とを備えている。
上記金属ヒューズ膜4は、他の部分又は電極3よりも幅狭に形成された幅狭部4aを有している。すなわち、幅狭部4aは、線幅が部分的に細くなったくびれ部であり、低融点部材5が溶融した際に溶断する部分である。
上記低融点部材5は、幅狭部4aよりも幅広に形成され絶縁性基板2上に接着剤Sにより直接固定されている。具体的には、低融点部材5は、幅狭部4aの両側で接着剤Sによって絶縁性基板2に接着されている。すなわち、低融点部材5は、幅狭部4aの両側に一対の凹部5aを配したH型に形成されており、凹部5aに塗布された接着剤Sにより絶縁性基板2に接着されている。
上記金属ヒューズ膜4及び電極3は、スパッタリングにより一体に成膜された薄膜である。例えば、金属ヒューズ膜4及び電極3は、Cuのスパッタリングターゲットを用いたスパッタリングによって成膜されたCu薄膜であり、例えば3μm以下の膜厚である。
上記絶縁性基板2は、例えばAlN等のセラミックス基板である。
上記抵抗体部6は、例えばスパッタリングで成膜されたTaSi等であり、通電時に抵抗加熱によって発熱する抵抗膜である。
一対の電極3の一方は、金属ヒューズ膜4を介して抵抗体部6に接続されている。すなわち、絶縁性基板2の一端側に配した長方形状の電極3に金属ヒューズ膜4の一端が接続され、金属ヒューズ膜4の他端が抵抗体部6の一端に接続されている。すなわち、金属ヒューズ膜4の他端は、導電材料である抵抗体部6を介して電極3に接続されている。また、抵抗体部6の他端が絶縁性基板2の他端側に配した電極3に接続されている。このように、一対の電極3の一方、金属ヒューズ膜4、抵抗体部6、一対の電極3の他方の順にこれらが電気的に直列に接続されている。
上記一対の電極3上には、ブロック状の電極端子7がそれぞれはんだ付け等で接合されている。
上記低融点部材5は、例えばAg/Sn/Cu、Sn/Pb、Ag/Sn、Au/Sn/CuまたはAu/Sn等の合金が採用可能である。この低融点部材5は、下部の配される金属ヒューズ膜4よりも大幅に厚く設定され、約10倍の厚みとされている。
本実施形態のヒューズ1では、一対の電極3間に電流が流れた場合、直列接続されている抵抗体部6が抵抗加熱されて発熱する。このときの発熱は絶縁性基板2を伝わって低融点部材5にも熱が加わる。一対の電極3間に流れる電流が大きく、上記抵抗体部6の発熱が高くなって絶縁性基板2の温度が低融点部材5の融点を超えると、絶縁性基板2からの熱によって低融点部材5が溶融する。また、低融点部材5の下にある金属ヒューズ膜4の幅狭部4aが溶融した低融点部材5によって溶断する。すなわち、一対の電極3間に過大な電流が流れると、高温化した抵抗体部6によって低融点部材5を溶融させると共に金属ヒューズ膜4を溶断させる。
このように本実施形態のヒューズ1では、低融点部材5が、幅狭部4aよりも幅広に形成され絶縁性基板2上に接着剤Sにより直接固定されているので、低融点部材5が、電極3及び金属ヒューズ膜4との電気的接続の有無によらず、主に絶縁性基板2から伝わる熱によって溶解し、低融点部材5下の幅狭部4aを溶断させる。すなわち、金属ヒューズ膜4や低融点部材5の抵抗加熱によって低融点部材5が溶融するのではなく、発熱した他の箇所(本実施形態では抵抗体部6)から絶縁性基板2に伝わる熱によって低融点部材5が溶融する。
このように、低融点部材5が、接着剤Sによって絶縁性基板2上に直接接着されているので、低融点部材5を金属ヒューズ膜4に超音波溶接や圧接等で接合して電気的に接続する必要がないと共に、金属ヒューズ膜4の厚さに寄らずに低融点部材5を高い接着強度で固定することができる。また、低融点部材5が、電極3に接続されている金属ヒューズ膜4と接合されていないと共に絶縁性基板2に固定されているため、ヒューズ組み付け時の半田付け等による電極3からの熱の影響を低減でき、低融点部材5が組み付け時に溶断することを抑制することができると共に、全体の小型化も可能になる。なお、接着剤Sが金属ヒューズ膜4ではなく絶縁性基板2に付けられているので、金属ヒューズ膜4が溶融する際に影響を与え難い。
また、低融点部材5が、幅狭部4aの両側で接着剤Sによって絶縁性基板2に接着されているので、幅狭部4aの両側から低融点部材5が溶融して確実に幅狭部4aを溶断させることができる。
さらに、低融点部材5が、幅狭部4aの両側に一対の凹部5aを配したH型に形成されており、凹部5aに塗布された接着剤Sにより絶縁性基板2に接着されているので、一対の凹部5aで接着剤Sがスポット的に設けられることで、金属ヒューズ膜4が溶断する際に接着剤Sが金属ヒューズ膜4側に流れ難く、溶断への影響をさらに抑制することができる。また、低融点部材5がH型に形成されているので、溶融時に両側に引っ張られることで、中央で溶断し易くなる。
また、金属ヒューズ膜4が、スパッタリングにより成膜されたものであるので、メッキや蒸着による膜よりも薄膜の金属ヒューズ膜4によって組み付け時の電極3からの熱を低融点部材5にさらに伝え難くすることができる。
さらに、絶縁性基板2上に一対の電極3に接続された抵抗体部6を備え、一対の電極3の一方が、金属ヒューズ膜4を介して抵抗体部6に接続されているので、過電流が流れた際に発熱する抵抗体部6の熱が絶縁性基板2を介して低融点部材5に伝わってこれを溶融させると共に金属ヒューズ膜4を溶断させることができる。また、抵抗体部6とヒューズ機構とをワンチップに一体化して小型化することができ、部品点数を削減可能であると共に狭い設置領域にも対応可能になる。
上記実施形態に基づいて本発明の実施例を作製し、加熱した際のヒューズ機能の試験を行った。なお、本発明の実施例では、低融点部材として、Ag/Sn/Cu(質量比Ag:Sn:Cu=3.0:96.5:0.5、融点約220℃)を採用し、電極及び金属ヒューズ膜として、スパッタリングにより成膜した膜厚1μmのCu薄膜を採用した。
この試験の結果、上記実施例において、絶縁性基板を300℃に加熱した際、30秒で金属ヒューズ膜の幅狭部が溶断した。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1…ヒューズ、2…絶縁性基板、3…電極、4…金属ヒューズ膜、4a…幅狭部、5…低融点部材、5a…低融点部材の凹部、6…抵抗体部、S…接着剤

Claims (5)

  1. 絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板上に形成された一対の電極と、
    前記一対の電極に両端が直接又は他の導電材料を介して接続された帯状の金属ヒューズ膜と、
    前記金属ヒューズ膜の少なくとも中間部を覆って設置され前記金属ヒューズ膜よりも融点の低い金属材料で形成された低融点部材とを備え、
    前記金属ヒューズ膜が、他の部分又は前記電極よりも幅狭に形成された幅狭部を有し、
    前記低融点部材が、前記幅狭部よりも幅広に形成され前記絶縁性基板上に接着剤により直接固定されていることを特徴とするヒューズ。
  2. 請求項1に記載のヒューズにおいて、
    前記低融点部材が、前記幅狭部の両側で接着剤によって前記絶縁性基板に接着されていることを特徴とするヒューズ。
  3. 請求項2に記載のヒューズにおいて、
    前記低融点部材が、前記幅狭部の両側に一対の凹部を配したH型に形成されており、前記凹部に塗布された接着剤により前記絶縁性基板に接着されていることを特徴とするヒューズ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のヒューズにおいて、
    前記金属ヒューズ膜が、スパッタリングにより成膜されたものであることを特徴とするヒューズ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のヒューズにおいて、
    前記絶縁性基板上に通電によって発熱する抵抗材料で形成されていると共に前記一対の電極に接続された抵抗体部を備え、
    前記一対の電極の少なくとも一方が、前記金属ヒューズ膜を介して前記抵抗体部に接続されていることを特徴とするヒューズ。
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