JP2015030929A - 布材の製造方法 - Google Patents

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篤史 石井
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政憲 橋本
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Abstract

【課題】布材の露出部を性能よく形成することにある。【解決手段】通電可能な第一糸材11と、第一糸材11よりも加水分解しやすい又は熱溶融しやすい第二糸材12と、第二糸材12を除去して第一糸材11を露出させた露出部14とを有するとともに、露出部14に、第一糸材11に電力を供給可能な接続部材を電気的につなげることのできる布材(40f)の製造方法において、過熱水蒸気の供給によって、第一糸材11周囲の第二糸材12を加水分解又は熱溶融させて除去することにより露出部14を形成する。【選択図】図4

Description

本発明は、通電可能な第一糸材と、第二糸材と、露出部(第二糸材が除去されて第一糸材の露出する部位)を備えた布材の製造方法に関する。
この種の布材の製造方法として、複数の構成糸(第一糸材,第二糸材)と、露出部を有する布材の製造方法が公知である(特許文献1を参照)。
ここで第一糸材は、金属線や炭素繊維等(通電可能な線材)にて構成されており、第二糸材は、天然繊維又は合成繊維の糸材にて構成される。そして露出部は、第二糸材が除去されて第一糸材の露出する部位であり、帯状の接続部材(第一糸材に電力を供給可能な部材)を電気的につなげることができる。
公知技術では、第一糸材と第二糸材を構成糸として布材(織物や編物等)を作成する。つぎに例えば布材の一部分にレーザを照射して、第一糸材周囲の第二糸材を燃焼させて除去することにより、当該部分から第一糸材を部分的に露出させる(露出部を形成する)。そして露出部の第一糸材に接続部材を電気的につなげることで、布材を、静電容量式センサの電極やヒータ等として使用できる。
特開10−261143号公報
ところで公知技術では、露出部から第一糸材を確実に露出させる必要上、第二糸材を、比較的広範囲にわたって除去することとなる。
しかしレーザの焦点径は極小(典型的にφ3mm未満)であることから、第二糸材を広範囲にわたって除去する作業がことのほか面倒であった。例えば上述の構成では、露出部を、帯状の接続部材に倣って線状に形成するのであるが、このときレーザを複数回往復させつつ照射する必要がある。またレーザ照射時に布材が発火することがあるが、品質維持の観点などから、布材を適宜消火して焦げ目がつくことを回避する必要があった(作業性に劣る構成になりがちであった)。
なお一般的にレーザ(特に発振器)は高価であることから、布材の製造コスト等を考慮すると、すんなり採用できる構成ではなかった。
本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、布材の露出部を性能よく形成することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の布材の製造方法は、通電可能な第一糸材と、第一糸材よりも加水分解しやすい又は熱溶融しやすい第二糸材と、第二糸材を除去して第一糸材を露出させた露出部とを有する。そして露出部に、第一糸材に電力を供給可能な接続部材を電気的につなげることで、布材をヒータ等として使用可能とする。この種の構成では、布材を性能よく(例えば作業性よく)作成できることが望ましい。
そこで本発明では、過熱水蒸気の供給によって、第一糸材周囲の第二糸材を加水分解又は熱溶融させて除去することにより露出部を形成することとした。このように過熱水蒸気を用いることで、比較的広範囲の第二糸材を一度に除去することができる(露出部を作業性良く形成できる)。
第2発明の布材の製造方法は、第1発明の布材の製造方法であって、上述の布材の一面に、布材よりも熱伝導率の低いマスキング部材を面接触させたのち、過熱水蒸気を、マスキング部材の窓部から布材に供給する構成とした。
本発明では、低熱伝導率のマスキング部材を布材に面接触させて、過熱水蒸気(熱)の拡散を抑えることにより、第二糸材を効率良く除去することができる。
第3発明の布材の製造方法は、第2発明の布材の製造方法において、一面とは異なる布材の他面に整流部材を面接触させたのち、過熱水蒸気を、マスキング部材の窓部から布材に供給しつつ、マスキング部材の窓部に倣った形状の整流部材の窓部から逃す構成とした。
本発明では、整流部材を布材に面接触させつつ、過熱水蒸気を、整流部材の窓部(マスキング部材の窓部に倣った形状)から逃すことで過熱水蒸気(熱)の拡散をさらに好適に抑えることができる。
本発明に係る第1発明によれば、布材の露出部を性能よく形成することができる。また第2発明によれば、布材の露出部を、より性能よく形成することができる。そして第3発明によれば、布材の露出部を、更に性能よく作成することができる。
乗物用シートの斜視図である。 第一表皮ピース(布材)の正面図である。 加工装置の斜視図である。 加工装置一部の断面図である。 (a)は、第一表皮ピース(布材)一部の斜視図であり、(b)は、変形例にかかる第一表皮ピース(布材)一部の斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図5を参照して説明する。図1及び図2には、適宜、乗物用シート前方に符号F、乗物用シート後方に符号B、乗物用シート上方に符号UP、乗物用シート下方に符号DWを付す。また図2及び図5では、便宜上、一部の第一糸材にのみ符号11を付す。
図1の乗物用シート2は、シート構成部材(シートクッション4,シートバック6,ヘッドレスト8)を有する。これらシート構成部材は、各々、シート外形をなすシートパッド(4P,6P,8P)と、シートパッドを被覆するシートカバー(4S,6S,8S)を有する。
そして本実施例では、シートクッション4のシートカバー4Sの一部が通電可能とされてヒータ等として機能する(図1及び図2を参照)。
すなわちシートカバー4Sの一部(布材)が、通電可能な第一糸材11と、第二糸材12と、露出部14を有する(各構成の詳細は後述)。そしてシートカバー4S(露出部14の第一糸材11)に、後述の接続部材16を電気的につなげることでヒータ等として機能させる。この種の構成では、シートカバー4Sを性能よく(例えば作業性良く)作成できることが望ましい。
そこで本実施例では、後述の構成にて、シートカバー4S(布材)を性能よく作成することとした。以下、各構成について詳述する。
[シートカバー(布材)]
シートカバー4Sは、袋状の面状部材であり、複数の表皮ピース(第一表皮ピース40f,第二表皮ピース40sなど)を縫合して形成できる(図1及び図2を参照)。
そして第一表皮ピース40fは、シート中央(座面)形状に倣った略矩形の面状部材である。本実施例では、第一表皮ピース40fが布材を用いて形成されており、後述の構成(第一糸材11,第二糸材12,露出部14)を有する。
また第二表皮ピース40sは、シート側部形状に倣った形状の面状部材であり、布帛(織物,編物,不織布)、皮革(天然皮革,合成皮革)又はこれらの複合材にて形成できる。なお各表皮ピースの裏面側(シートパッドを臨む側)には、パッド材(典型的にスラブウレタン製の面材)と、裏基布(例えば不織布)を積層状に配置できる。
(第一糸材)
第一糸材11は、通電可能な導電性の線材であり、典型的に比抵抗が100〜10-12Ω・cmである(図2を参照)。ここで「比抵抗(体積抵抗率)」とは、どのような材料が電気を通しにくいかを比較するために用いられる物性値であり、例えば「JIS K−7194」に準拠して測定することができる。
この種の第一糸材11として、金属線(例えば金属や合金などの導電性糸材)、炭素繊維のフィラメント、カバリンク糸(後述の第二糸材を金属線等でカバリングしてなる糸材)、メッキ線材(後述の第二糸材の表面を金属又は合金でメッキ処理した糸材)を例示できる。
(第二糸材)
第二糸材12は、第一糸材11よりも加水分解しやすい又は熱溶融しやすい糸材である(図2では、便宜上、個々の第二糸材ではなく同糸材が使用される組織部分に符号12を付す)。この種の第二糸材12は、植物系及び動物系の天然繊維、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂からなる化学繊維及びこれらの混繊維にて形成できる。
なお天然繊維では、綿、麻又は羊毛が風合いに優れるため、シートカバー4Sの構成糸として用いることが好ましい。また化学繊維では、ポリエステル繊維(例えばポリエチレンテレフタレートのフィラメント)やナイロン繊維は耐久性と風合いと強度に優れるため、シートカバー4Sの構成糸として用いることが好ましい。
(露出部)
露出部14は、第二糸材12を除去して第一糸材11を部分的に露出させた部分(典型的に孔状又は溝状)である(図2、図4及び図5(a)を参照)。
本実施例では、シート前後方向に長尺な溝状の露出部14を、第一糸材11の端部に交差させつつ、第一表皮ピース40fの両端にそれぞれ形成する(形成方法の詳細は後述)。このとき露出部14の幅寸法(短尺方向の寸法)は、後述の接続部材16の幅寸法と同一とすることができ、またそれよりも大きく(小さく)することもできる。本実施例では、露出部14の幅寸法を、接続部材16の幅寸法よりも若干大きく設定した。
そして両露出部14に、それぞれ後述の接続部材16を配設して、両露出部14の間の第一糸材11に電力を供給する。こうすることで第一表皮ピース40f(シートカバー4S)をヒータとして機能させることができる。
なお露出部の形成位置は、シート構成に応じて適宜変更可能である。例えば変形例では、露出部14Aを、第一糸材11の端部に交差させつつ、第一表皮ピース40fの末端に形成することもできる(図5(b)を参照)。
[シートカバーの作成作業]
本実施例では、以下の第一工程と第二工程にて、第一表皮ピース40f(布材)を性能よく作成できる(図2〜図5を参照)。
第一工程:第一糸材11と第二糸材12を用いて第一表皮ピース40fを形成する。
第二工程:過熱水蒸気の供給によって、第一糸材11周囲の第二糸材12を加水分解又は熱溶融させて除去することにより露出部14を形成する。
[第一工程]
第一工程では、布材としての第一表皮ピース40f(織物,編物,不織布)を作成する(図2を参照)。
本実施例では、第一表皮ピース40fとしての織物を作製するに際して、ヨコ糸の一部を第一糸材11で構成し、残りのヨコ糸とタテ糸を第二糸材12で構成する。
ここで第一表皮ピース40f中の第一糸材11の配置本数は特に限定しないが、各種機能を好適に発揮させるために、複数の第一糸材11を、所定間隔をあけつつ蛇行状又は平行に配置することが好ましい。例えば第一表皮ピース40fにヒータ機能を持たせる場合、第一糸材11同士の間隔寸法を1mm〜60mmに設定することができる。また第一表皮ピース40fにセンサ(電極)機能を持たせる場合、第一糸材11同士の間隔寸法を60mmの範囲内に設定することができる。
なお第一工程では、上述の織物とは異なる構成の第一表皮ピース40fを作成することもできる。
例えば第一表皮ピース40fとしての織物を作製するに際して、タテ糸の一部を第一糸材11で構成し、残りのヨコ糸とタテ糸を第二糸材12で構成することもできる。また第一表皮ピース40fとしての編物(タテ編又はヨコ編)を作製する場合、構成糸の一部に第一糸材11を用いるとともに、他の構成糸に第二糸材12を用いることができる。そして第二糸材12にて面材(織物、編物、不織布)を作成したのち、その一面に第一糸材11を取付けることもできる。
[第二工程(供給装置)]
第二工程では、過熱水蒸気を供給装置20から供給して、第一表皮ピース40f(布材)に露出部14を形成する(図3〜図5を参照)。
本実施例の供給装置20は、過熱水蒸気の発生部材22と、ノズル部材26と、マスキング部材30と、整流部材40を有する(図3を参照)。ここで発生部材22(略立方体状の部材)には略横L字状の配管24が突出しており、配管24の先端(下方に屈曲)から第一表皮ピース40fに向けて過熱水蒸気を噴出可能である。
なお過熱水蒸気の温度は、第二糸材12(場合によってはパッド材や裏基布)を除去可能な温度であればよく、典型的に400℃〜700℃の範囲に設定できる。また過熱水蒸気の噴出圧は、第二糸材12等を除去可能である限り特に限定しない。
(ノズル部材)
ノズル部材26は、配管24の先端に設けられる部材(略円筒形状)であり、第一表皮ピース40fに対面可能に配置する(図3及び図4を参照)。
本実施例のノズル部材26は、基部側にネジ溝が設けられるとともに(配管24に螺合可能であるとともに)、先端側が先細り形状である。
そして後述するように、過熱水蒸気を、ノズル部材26の射出孔から第一表皮ピース40f側に射出する。ここで射出孔の径寸法は、露出部14の幅寸法(短尺方向の寸法)に応じて適宜設定可能である。このとき過熱水蒸気は、レーザの焦点径よりも広範囲に噴出可能であることから、射出孔の径寸法を比較的大きくとることができる。例えば露出部14の幅寸法が1cmのとき、射出孔の径寸法をφ3mm〜φ20mmの範囲に設定できる。このように本実施例では、射出孔の径寸法を変更するだけで(比較的低コストで)、過熱水蒸気の射出範囲を変更することができる。
なおノズル部材26の材質は、過熱水蒸気を安定的に供給できる限り特に限定しないが、熱伝導率の低い材質(好ましくは後述のマスキング部材30の材質として例示の材質)であることが望ましい。
(マスキング部材)
マスキング部材30は、第一表皮ピース40fよりも熱伝導率の低い部材であり、第一表皮ピース40fに面接触可能である(図3及び図4を参照)。
本実施例のマスキング部材30は、露出部14を被覆可能な長方形状の平板部材であり、装着部32と、第一窓部34を有する。
装着部32は、マスキング部材30の一面に設けられた線状の凹部であり、露出部14の長尺方向に向けて延びる。本実施例の装着部32は、ノズル部材26先端の外形形状に倣った凹部(断面視で逆台形状)であり、ノズル部材26を隙間なく摺動可能に嵌挿できる。
また第一窓部34は、マスキング部材30を厚み方向に貫通する部位である。本実施例の第一窓部34は、露出部14の外形形状に倣った線状の溝部であり、装着部32の底面に設けられる。そして第一窓部34の幅寸法(短尺方向の寸法)は、ノズル部材26の射出径と実質的に同一とすることができる(±0.5mmの誤差は許容される)。
ここでマスキング部材30の材質は、過熱水蒸気が安定的に通過できる材質であるとともに、熱伝導率が1W/m・K〜300W/m・Kの範囲であることが望ましい。この種の材質として、酸化ジルコニウム(ZrO2)、炭素含量が0.03%以下のステンレス鋼(SUS316L等)、鉄、アルミニウム、ガラスを例示できる。
(整流部材)
整流部材40は、第一表皮ピース40fに面接触可能な部材であり、第一窓部34に倣った形状の第二窓部42を有する(図3及び図4を参照)。
本実施例のマスキング部材30は、露出部14を被覆可能な長方形状の平板部材である。また第二窓部42は、整流部材40を厚み方向に貫通する部位である。本実施例の第二窓部42は、第一窓部34の形状に倣った線状の溝部であり、第一窓部34に対面可能に配置する。
ここで整流部材40の材質は、過熱水蒸気が安定的に通過できる限り特に限定しないが、熱伝導率の低い材質(好ましくはマスキング部材30の材質として例示の材質)であることが望ましい。
(露出部の形成作業)
図4を参照して、過熱水蒸気(図示省略)にて、第一糸材11周囲の第二糸材12を加水分解又は熱溶融させて除去する(露出部14を形成する)。
このとき本実施例では、第一表皮ピース40fの一面(着座面側)にマスキング部材30を面接触させる。また第一表皮ピース40fの他面(裏面側)に整流部材40を面接触させる。この状態で第一窓部34と第二窓部42を対面配置して、両窓部から、第一表皮ピース40fの一部(露出部14の形成位置)を露出させる。
つぎにノズル部材26を、マスキング部材30(装着部32)に嵌装したのち、過熱水蒸気を、第一窓部34から第一表皮ピース40fに供給しつつ第二窓部42から逃す。そしてノズル部材26を、装着部32に沿って、マスキング部材30の長尺方向に相対移動させる。こうして第一表皮ピース40fに溝状の露出部14を形成しつつ、露出部14から第一糸材11の端部を露出させる。
ところで上述の作業では、露出部14の幅寸法に応じて、ノズル部材26を装着部32に沿って複数回往復させる(図3及び図4を参照)。
本実施例では、過熱水蒸気を比較的広範囲に噴射可能であるため、比較的少ない往復回数で露出部14を形成できる(作業性に優れる構成である)。さらに過熱水蒸気の噴射にて、(酸素供給を遮断しつつ)第二糸材12を加水分解又は熱溶融させて除去するため、第一表皮ピース40fを発火させることなく第二糸材12を除去できる。
また本実施例では、マスキング部材30(及び整流部材40及びノズル部材26)が低熱伝導率の部材であるため、過熱水蒸気(熱)の拡散が好適に抑えられる(効率良く露出部14を形成できる)。
そして本実施例では、マスキング部材30と整流部材40を、ともに第一表皮ピース40fに面接触させる。このため第一表皮ピース40fと両部材30,40の間に、過熱水蒸気が漏れる隙間を極力設けることなく(過熱水蒸気(熱)の拡散を抑えつつ)、上述の作業を行うことができる。このため本実施例では、第一表皮ピース40fが過度に加水分解等されること(過熱水蒸気の拡散にて露出部の周囲が加水分解等されること)を極力阻止することができる(意匠性に優れる構成となる)。
[シートカバーの作成作業(接続部材)]
図2を参照して、露出部14(第一糸材11の端部)を、接続部材16を介して電源9に電気的に接続する。
ここで接続部材16は、第一糸材11と電源9を電気的につなげる部材であり、導線、導電テープ、導電化された帯状の布体を例示できる。
本実施例では、第一表皮ピース40fの両末端部(露出部14)に、接続部材16(帯状の布体)をそれぞれ配設する。つぎに各接続部材16を、第一表皮ピース40fに縫製、溶着、接着などにより適宜固定しつつ、第一糸材11の両端に電気的につなげる。そして一対の接続部材16を、電源ケーブル(符号省略)などを介して電源9につなげることで、第一表皮ピース40f(布材)を通電可能状態とすることができる。
つぎに複数の表皮ピース(第一表皮ピース40f,第一表皮ピース40fなど)を縫合しつつシートカバー4Sを作成する。
本実施例では、第一表皮ピース40fと、第二表皮ピース40sを表面で接するように重ね合わせる。つぎにシート幅方向でみた第一表皮ピース40fの側部(典型的に露出部14よりも内側部分)を第二表皮ピース40sの側部に縫合にてつなげる。こうして両表皮ピース40f,40sを縫合したのち、これらの縫製箇所を基端として両表皮ピースを内折り状に拡開させる。
そしてシートカバー4Sをシートパッド4Pに被覆しつつ、縫合箇所よりも各表皮ピースの端部側(露出部14及び接続部材16)をシート内側に配置する。こうすることで露出部14等の外部露出を極力阻止することができる(意匠性に優れる構成となる)。
以上説明したとおり本実施例によれば、過熱水蒸気を用いることで、比較的広範囲の第二糸材12を一度に除去することができる(露出部14を作業性良く形成できる)。
また本実施例では、低熱伝導率のマスキング部材30を第一表皮ピース40fに面接触させて過熱水蒸気(熱)の拡散を抑えることにより、比較的広範囲の第二糸材12を効率良く除去することができる。
そして本実施例では、整流部材40を第一表皮ピース40fに面接触させつつ、過熱水蒸気を第二窓部42(第一窓部34に倣った形状)から逃すことで過熱水蒸気(熱)の拡散を好適に抑えることができる。
このため本実施例によれば、第一表皮ピース40f(布材)を性能よく作成することができる。
本実施形態の布材の製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。
(1)本実施形態では、ノズル部材26とマスキング部材30と整流部材40の構成(形状,寸法,配設位置等)を例示したが、これらの構成を限定する趣旨ではない。例えばマスキング部材から装着部を省略することができる。また装置構成に応じて、マスキング部材と整流部材を適宜省略することができる。
(2)また本実施形態では、線状の露出部14(連続状の露出部)を形成したが、露出部をスポット状に(断続的に)形成することもできる。
(3)また本実施形態では、一対の接続部材16を第一表皮ピース40fの両端に取付ける例(ヒータとして機能させる例)を説明した。これとは異なり第一表皮ピースを静電容量式センサの電極として機能させる場合には、例えば同表皮ピースの一側に接続部材(単数)を取付けることができる。この場合には、同表皮ピースの一側にのみ露出部を設けることができる。
(4)また本実施形態では、第一表皮ピース40fを布材で作成する例を説明した。布材は、例えば第一表皮ピースのほか、第二表皮ピースなどの他の表皮ピースとして使用することができる。またシートクッションのシートカバーのほか、シートバックやヘッドレストのシートカバーに使用することもできる。
(5)また本実施形態では、乗物用シートのシートカバーを一例に説明したが、本実施例の構成は、乗物用シートや航空機や電車などの乗物用シート全般のシートカバーに適用でき、車室天井や車室壁体などの車両構成部材に使用される布材や衣類等にも適用できる。
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
4S シートカバー
4P シートパッド
9 電源
11 第一糸材
12 第二糸材
14 露出部
16 接続部材
20 供給装置
22 発生部材
24 配管
26 ノズル部材
30 マスキング部材
32 装着部
34 第一窓部
40 整流部材
42 第二窓部
40f 第一表皮ピース
40s 第二表皮ピース

Claims (3)

  1. 通電可能な第一糸材と、前記第一糸材よりも加水分解しやすい又は熱溶融しやすい第二糸材と、前記第二糸材を除去して前記第一糸材を露出させた露出部とを有するとともに、前記露出部に、前記第一糸材に電力を供給可能な接続部材を電気的につなげることのできる布材の製造方法において、
    過熱水蒸気の供給によって、前記第一糸材周囲の前記第二糸材を加水分解又は熱溶融させて除去することにより前記露出部を形成する布材の製造方法。
  2. 前記布材の一面に、前記布材よりも熱伝導率の低いマスキング部材を面接触させたのち、前記過熱水蒸気を、前記マスキング部材の窓部から前記布材に供給する構成とした請求項1に記載の布材の製造方法。
  3. 前記一面とは異なる前記布材の他面に整流部材を面接触させたのち、前記過熱水蒸気を、前記マスキング部材の窓部から前記布材に供給しつつ、前記マスキング部材の窓部に倣った形状の前記整流部材の窓部から逃す構成とした請求項2に記載の布材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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